JP2017014321A - 熱可塑性樹脂組成物、太陽光発電モジュール用接続構造体、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス、及び太陽光発電モジュール用コネクタ - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、太陽光発電モジュール用接続構造体、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス、及び太陽光発電モジュール用コネクタ Download PDF

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忠幸 石井
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Abstract

【課題】本発明は、難燃性、機械的特性、耐トラッキング性、耐熱エージング性を併具するポリフェニレンエーテル系樹脂を提供することを目的とする。【解決手段】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)スチレン系樹脂と(C)有機リン系化合物との合計100質量部に対して、前記(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂を40〜95質量部、前記(B)スチレン系樹脂を0〜45質量部、前記(C)有機リン系化合物を5〜30重量部、(D)チタン酸塩を0.1〜3質量部の含有量で含有することを特徴とする、熱可塑性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物、太陽光発電モジュール用接続構造体、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス、及び太陽光発電モジュール用コネクタに関する。
従来、ポリフェニレンエーテル(以下、「PPE」ともいう)系樹脂は、他の樹脂等と混合して樹脂組成物として用いることで、樹脂の各種特性を向上させている。例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂とスチレン系樹脂とをベースとする混合樹脂(以下、「m−PPE樹脂」ともいう)は、ポリフェニレンエーテル系樹脂と比較して成形加工性が改善されており、ポリフェニレンエーテル系樹脂と同様に優れた耐熱性を有し、さらには電気絶縁性、寸法安定性、耐衝撃性、耐酸性、及び耐アルカリ性などにも優れ、吸水性が低く、低比重であるという特徴を有している。
また、前記m−PPE樹脂は、有害なハロゲン系化合物やアンチモン化合物を用いずに難燃化を図ることができるため、環境面や安全衛生面にも優れているという特徴を有している。そのため、前記m−PPE樹脂は、各種の電気・電子部品、事務機器部品、自動車部品、建材、その他各種外装材や工業用品などの用途に広範囲に利用されている。
ここで、近年電気部品においては、太陽電池、燃料電池や蓄電池、電気自動車やLED照明、スマートメーターのように多岐の用途で絶縁樹脂成形体が利用されている。
これらの用途においては、太陽電池に代表されるように、製品の長寿命化が進み、設置環境も苛酷な条件となることもあるため、絶縁樹脂成形体を形成する絶縁樹脂組成物として、耐熱エージング性(高温の使用環境下に長時間暴露された時に性能を維持する特性)を有することが要求されるようになってきている(例えば特許文献1を参照)。
さらに、絶縁樹脂成形体は、耐トラッキング性に代表される電気絶縁特性を必要とする電気部品において用いることができるが、絶縁樹脂成形体においては、単に絶縁性が優れているだけではなく、優れた難燃性、機械的特性(衝撃特性など)、耐水性、耐薬品性、寸法安定性等も有していることが求められる。
国際公開第2012/111628号 国際公開第2012/035976号
このような特性が求められる絶縁樹脂組成物としては、上述したポリフェニレンエーテル系樹脂は、絶縁材料として適している。即ち、上述したポリフェニレンエーテル系樹脂は、誘電正接および誘電率が非常に小さく環境温度、湿度、周波数による影響が小さく、また、体積固有抵抗および表面固有抵抗も極めて高い値を示し、温度、湿度による影響を受けにくいためである。しかし、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、例えば耐トラッキング性等の点で十分とは言えなかった。
そこで、絶縁樹脂成形体の耐トラッキング性等を向上させるために、例えばポリフェニレンエーテル系樹脂にアルカリ土類金属の炭酸塩及び/又は硫酸塩を配合した樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献2を参照)。この樹脂組成物によれば、絶縁樹脂組成物を用いた絶縁樹脂成形体の耐トラッキング性等の性能を向上させることができる。
しかし、上記の電気部品への用途において絶縁樹脂成形体は、当該絶縁樹脂成形体が組み込まれる電気部品とともに小型化が要求されている。そのため、電気部品に組み込まれている絶縁樹脂成形体において、トラッキングによる作動不良を避けるために、活電部間及び活電部と当該絶縁樹脂成形体の外表部との間に十分な絶縁距離を確保することが困難になってきているので、絶縁樹脂組成物自体にさらに耐トラッキング性が求められている。また、小型化により、一層高い機械的特性が必要であるとともに、電気部品用途として上述のように十分な難燃性や耐熱エージング性も備えることが求められている。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、難燃性、機械的特性、耐トラッキング性、耐熱エージング性を併具するポリフェニレンエーテル系樹脂を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、活電部に接する絶縁樹脂成形体として、ポリフェニレンエーテル系樹脂に、有機リン系化合物と、チタン酸塩と、任意のスチレン系樹脂とを添加した熱可塑性樹脂組成物の成形体を用いることにより、従来の優れた樹脂性能に加え、難燃性、機械的特性、耐トラッキング性、熱エージング後の耐衝撃性の飛躍的な向上効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1](A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)スチレン系樹脂と(C)有機リン系化合物との合計100質量部に対して、前記(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂を40〜95質量部、前記(B)スチレン系樹脂を0〜45質量部、前記(C)有機リン系化合物を5〜30重量部、(D)チタン酸塩を0.1〜3質量部の含有量で含有することを特徴とする、熱可塑性樹脂組成物、
[2]前記(C)有機リン系化合物が、下記一般式(I)または式(II)で示されるリン酸エステル系化合物であることを特徴とする、前記[1]の熱可塑性樹脂組成物、
Figure 2017014321
Figure 2017014321
(一般式(I)、(II)中、Q、Q、Q、Qは、各々置換基であって各々独立に炭素数1から6のアルキル基を表し、R、Rは各々置換基であってメチル基を表し、R、Rは各々独立に水素原子またはメチル基を表す。nは1以上の整数を示し、n、nは各々独立に0から2の整数を示し、m、m、m、mは各々独立に0から3の整数を示す。)
[3]前記(D)チタン酸塩が、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス及びチタン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする、前記[1]又は[2]の熱可塑性樹脂組成物、
[4]前記(D)チタン酸塩がチタン酸バリウムであることを特徴とする、前記[1]〜[3]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
[5]前記熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計100質量部に対して(E)水添ブロック共重合体を1〜25質量部の含有量で含有することを特徴とする、前記[1]〜[4]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物、
[6]熱可塑性樹脂組成物が国際電気標準会議規格IEC−60112に準拠して測定して250Vを超える比較トラッキング指数を示すことを特徴とする、前記[1]〜[5]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物、
[7]前記[1]〜[6]のいずれかの樹脂組成物からなることを特徴とする、太陽光発電モジュール用接続構造体、
[8]前記[1]〜[6]のいずれかの樹脂組成物からなる太陽光発電モジュール用接続構造体を用いたことを特徴とする、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス、
[9]前記[1]〜[6]のいずれかの樹脂組成物からなる太陽光発電モジュール用接続構造体を用いたことを特徴とする、太陽光発電モジュール用コネクタ、
である。
本発明によれば、難燃性、耐衝撃性などの機械的特性、耐トラッキング性、耐熱エージング性のバランスに優れた樹脂組成物を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
〔熱可塑性樹脂組成物〕
本実施形態の、例えば電気部品を構成する熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)スチレン系樹脂と(C)有機リン系化合物との合計100質量部に対して、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂を40〜95質量部、(B)スチレン系樹脂を0〜45質量部、(C)有機リン系化合物を5〜30重量部、(D)チタン酸塩を0.1〜3質量部の含有量で含有することを特徴とする。
以下、熱可塑性樹脂組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
<(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物では、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有しており、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、特に限定されるものではないが、下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される繰り返し単位を有する単独重合体、あるいは共重合体であることが好ましい。なお、後述するように、所定の変性基を有する変性体も適用できる。
Figure 2017014321
Figure 2017014321
(一般式(1)及び(2)中、R、R、R、R、R、R10は、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜9のアリール基、又はハロゲン原子を表す。但し、R、R10は同時に水素ではない。)
ポリフェニレンエーテルの単独重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。
ポリフェニレンエーテルの共重合体とは、一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される繰り返し単位を主たる繰返し単位とする共重合体である。
なお、「主たる」とは、ポリフェニレンエーテル共重合体中、一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される繰り返し単位を、60質量%以上含有することを言う。
当該共重合体としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、及び2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体等が挙げられる。
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、熱安定性の観点から、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
また、特開昭63−301222号公報等に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニットや2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニット等を部分構造として含んでいるポリフェニレンエーテルは、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の熱安定性改善の観点からより好ましい。
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度(ηsp/c、単位dl/g、クロロホルム溶液、30℃測定)は、流動性、靱性、耐薬品性の観点から好ましくは0.25〜0.6の範囲、より好ましくは0.35〜0.55の範囲である。
なお、還元粘度の測定は、試料0.5g/クロロホルム100mlの溶液を作製し、ウベローデ型粘度計を用いて30℃下で測定した値である。単位はdl/gで表す。
本実施形態においては、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂に下記一般式(3)の構造を含むことが好ましく、また(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の下記一般式(3)の水酸基濃度が単量体100単位当たり0.8個以上であることが好ましく、1.0個以上がより好ましい。
Figure 2017014321
(式中、2つのR11、2つのR12は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
なお、水酸基量の測定は、Journal of Applied Polymer Science: Applied Polymer Symposium 34, 103-117(1978)に記載された方法に基づき、日立ハイテクノロジー社製のU3310型分光光度計で測定した値である。単位は単量体(2,6−ジメチルフェノールなど)100単位当たりの水酸基個数で表す。
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の水酸基濃度は、例えばフェノール性化合物を重合する条件と重合停止後のキノン反応の条件によって変化する。重合の例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルについて特開2000―281776号公報、特開2000―281778号公報に記載されており、重合時にPPE系樹脂のモノマー(例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルであれば2,6−ジメチルフェノール)を追添する量および時間によって生成するキノン化合物量が変化する。一般に、追添する量が多いほど、また、追添時間が短いほどキノン化合物の生成量が多くなる。重合停止後のキノン反応は、温度と時間によって末端水酸基濃度が変化し、温度が高いほど、また、時間が長いほど水酸基濃度が高くなる。本発明においては、フェノール性化合物を重合する条件と重合停止後のキノン反応の条件を限定するものではなく、一般に重合して得られたPPE系樹脂にキノン化合物を添加してキノン反応して水酸基濃度を高くすることもできる。
本実施形態においては、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、任意の方法にて合成することができるところ、触媒として銅原子を有するものを用いる場合には、残存触媒に起因する銅含有率が、ポリフェニレンエーテル系樹脂の質量基準で、2.0ppm以下であるものに限定される。ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅含有率が2.0ppmを超えると、樹脂組成物の熱安定性が低下し、長時間高温にさらされた場合に耐衝撃強度の低下を引き起こすことがある。ポリフェニレンエーテルの銅含有率は、好ましくは1.0ppm以下、更に好ましくは0.5ppm以下である。
本実施形態においては、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂として、ポリフェニレンエーテルの一部又は全部を不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性した変性ポリフェニレンエーテルを用いることができる。
この変性ポリフェニレンエーテルとしては、特開平2−276823号公報(米国特許5159027号、35695号)、特開昭63−108059号公報(米国特許5214109号、5216089号)、特開昭59−59724号公報等に記載されている。
変性ポリフェニレンエーテルは、例えば、ラジカル開始剤の存在下又は非存在下において、ポリフェニレンエーテルに不飽和カルボン酸やその誘導体を溶融混練して反応させることによって製造することができる。あるいは、ポリフェニレンエーテルと、不飽和若しくは飽和カルボン酸やその誘導体とをラジカル開始剤存在下又は非存在下で有機溶剤に溶かし、溶液下で反応させることによって製造することができる。
前記不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ハロゲン化マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等、及び、これらジカルボン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミド等;さらにはアクリル酸、メタクリル酸、及び、これらモノカルボン酸のエステル、アミド等;が挙げられる。
また、飽和カルボン酸又はその誘導体としては、本実施形態では、変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の反応温度でそれ自身が熱分解し、変性ポリフェニレンエーテルの誘導体となり得る化合物、具体的にはリンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、一般に粉体として入手できる。
前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の粒子サイズは、平均粒子径が1〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは10〜700μm、さらに好ましくは100〜500μmである。
加工時の取り扱い性の観点からポリフェニレンエーテル系樹脂の粉体の平均粒子径は1μm以上が好ましく、後述する溶融混練における未溶融物の発生を抑制する観点から1000μm以下が好ましい。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂の粉体の平均粒子径は、例えばレーザー粒度計により測定することができる。
本実施形態において(A)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計100質量部に対して、40〜95質量部の含有量であり、55〜90質量部の含有量が好ましく、60〜85質量部がより好ましい。
(A)成分の含有量が40質量部以上であると、耐熱温度が高く、耐熱エージング特性が優れ、95質量部以下であると、流動性が良好となる。
<(B)スチレン系樹脂>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物では、(B)スチレン系樹脂を任意に含有しており、本実施形態においてスチレン系樹脂とは、スチレン系化合物、又はスチレン系化合物とスチレン系化合物に共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体存在下または非存在下に重合して得られる重合体をいう。
前記スチレン系化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられ、その中でもスチレンが好ましい。
また、スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物類;無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられ、スチレン系化合物とともに使用される。スチレン系化合物と共重合可能な化合物の使用量は、スチレン系化合物との合計量に対して20質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下である。
また、前記ゴム質重合体としては、共役ジエン系ゴムあるいは共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体あるいはエチレン−プロピレン共重合体ゴム等が挙げられる。具体的には、ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。また、ゴム質重合体としては、部分的に水素添加された不飽和度80〜20%のポリブタジエン、または1,4−シス結合を90%以上含有するポリブタジエンを用いることがより好ましい。
(B)スチレン系樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリスチレン、ゴム補強ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、ゴム補強スチレン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)、その他のスチレン系共重合体等が挙げられる。特にポリスチレン及び1,4−シス結合を90%以上含有するポリブタジエンを用いたゴム補強ポリスチレンの組合せが好ましい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物を構成することができる、(A)成分中のスチレン系樹脂としては、ホモポリスチレンが好ましく、アタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレンのいずれも使用できる。
(B)スチレン系樹脂の含有量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、0〜45質量部であり、0〜30質量部であることが好ましく、0〜20質量部であることがより好ましい。
(B)スチレン系樹脂の含有量に応じて流動性は向上し、45質量部以下とすることにより耐熱性及び難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られ、無添加の場合は、特に耐熱性及び耐熱エージング性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られる。
また、本実施形態の(A)成分、(B)成分、(C)成分の所定の含有量の範囲内で (A)成分の含有量を少なくし、後述する(B)成分の含有量を多くすると、耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られる。
<(C)有機リン系化合物>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、(C)有機リン系化合物を含有する。(C)有機リン系化合物は、熱可塑性樹脂組成物の難燃性を向上するのに添加されるものであり、難燃性を向上させるものとして一般的に用いられる有機リン系化合物であればいずれも用いることができる。(C)有機リン系化合物としては、特に限定されるものではないが、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物等が挙げられる。
当該リン酸エステル化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルフォスフェート、トリスノニルフェニルフォスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルフォスフェート)、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)フォスフェート]、2,2−ビス{4−[ビス(フェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−[ビス(メチルフェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン等が挙げられる。
さらに上記以外のリン酸エステル化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート等のリン酸エステル系難燃剤、ジフェニル−4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラブロモベンジルホスフォネート、ジメチル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、ジフェニル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、ビス(2、3−ジブロモプロピル)−2、3−ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、およびビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェート、ハイドロキノニルジフェニルホスフェート、フェニルノニルフェニルハイドロキノニルホスフェート、フェニルジノニルフェニルホスフェート等のモノリン酸エステル化合物、及び芳香族縮合リン酸エステル化合物等が挙げられる。
リン酸エステル化合物としては、これらの中、加工時のガス発生が少なく、熱安定性等に優れることから、芳香族縮合リン酸エステル化合物が好ましい。
前記芳香族縮合リン酸エステル化合物は、一般に市販されており、例えば、大八化学工業(株)のCR741、CR733S、PX200、(株)ADEKAのFP600、FP700、FP800等を用いることができる。
前記芳香族縮合リン酸エステル化合物としては、下記式(I)、又は式(II)で示される縮合リン酸エステルが好ましい。
Figure 2017014321
Figure 2017014321
(一般式(I)及び(II)中、Q、Q、Q及びQは、各々置換基であって各々独立して炭素数1〜6のアルキル基を表す。R及びRは、各々メチル基を表す。R及びRは各々独立して水素原子又はメチル基を表す。nは1以上の整数であり、n及びnは各々独立して0〜2の整数を示す。m、m、m及びmは各々独立して0〜3の整数を示す。)
上記一般式(I)及び(II)で示される縮合リン酸エステルは、それぞれの分子が、nは1以上の整数、好ましくは1から3の整数である。
或いは、一般式(I)及び(II)で示される(C)リン酸エステル化合物が、一般式(I)及び(II)中のnが1以上である複数種類のリン酸エステル化合物からなる場合には、(C)リン酸エステル化合物中の各リン酸エステル化合物間のモル比から算出されるnの平均値が、1〜3であることが好ましい。
この中で、好ましい縮合リン酸エステルとしては、式(I)におけるm、m、m、m、n及びnが0であって、R及びRがメチル基である縮合リン酸エステルが好ましいものとして挙げられ、また、式(I)におけるQ、Q、Q、Q、R及びRがメチル基であり、n、nが0であり、m、m、m及びmが1〜3の整数の縮合リン酸エステルであって、nの範囲は1〜3、特にnが1であるリン酸エステルを50質量%以上含有するものが好ましいものとして挙げられる。
上述した芳香族縮合リン酸エステル化合物で特に好ましいものとしては、耐熱エージング性の観点から、酸価が0.1以下(JIS K2501に準拠して得られた値)の芳香族縮合リン酸エステル化合物である。
また、(C)有機リン系化合物として用いることができるホスファゼン化合物としては、フェノキシホスファゼン及びその架橋体が好ましく、耐熱エージング性の観点から酸価が0.1以下(JIS K2501に準拠して得られた値)のフェノキシホスファゼン化合物がより好ましい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物において、(C)有機リン系化合物の含有量は、必要な難燃性レベルにより異なるが、(A)〜(C)成分の合計量を100質量部とした場合、5〜30質量部の範囲であり、好ましくは8〜25質量部の範囲であり、より好ましくは10〜20質量部の範囲である。
(C)有機リン系化合物の含有量を、5質量部以上とすることにより、優れた難燃性が得られ、30質量部以下とすることにより、実用上十分な難燃性が得られるとともに、良好な耐熱性も得られる。
<(D)チタン酸塩>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は(D)チタン酸塩を含有する。(D)チタン酸塩を含有することにより、優れた耐トラッキング性を有する熱可塑性樹脂組成物が得られる。
前記(D)チタン酸塩としては、以下に限定されるものではないが、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸マグネシウム、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸リチウムカリウム等か挙げられる。
これらの中から、特に耐トラッキング性が優れることから、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス及びチタン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましく、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムがより好ましく、チタン酸バリウムがさらに好ましい。
(D)チタン酸塩の粒径は、耐トラッキング性と耐衝撃強度の観点から、好ましくは0.01〜3.0μmであり、より好ましくは0.05〜1.0μmであり、さらに好ましくは0.15〜0.5μmである。
(D)チタン酸塩の配合量は、(A)〜(C)成分の合計量を100質量部としたとき、0.1〜3.0質量部であり、好ましくは0.3〜2.0質量部、より好ましくは0.5〜1.5質量部である。
(D)成分を0.1質量部以上とすることにより、耐トラッキング性が向上し、3.0質量部以下とすることにより衝撃強度を確保することができる。
<(E)水添ブロック共重合体>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物においては、(E)水添ブロック共重合体を含有させることができ、(E)水添ブロック共重合体としては、ポリスチレンブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体であり、重量平均分子量10万〜100万の水添ブロック共重合体を用いることが好ましい。
水素添加前のブロック共重合体の構造は、特に限定されず、例えば、スチレンブロック鎖をS、共役ジエン化合物重合体ブロック鎖をBと表すと、S−B−S、S−B−S−B、(S−B−)−S、S−B−S−B−S等の構造を有することができる。
共役ジエン化合物由来の不飽和結合の水添率は60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、更に好ましくは95%以上である。ここでいう、水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)により求めることができる。
共役ジエン化合物重合体ブロックのミクロ構造は、特に限定されず、任意に選ぶことができる。通常、ビニル結合量(共役ジエンの1,2−結合、3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれているうちの、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合として組み込まれているものの割合)は、好ましくは2〜60%であり、より好ましくは8〜40%である。ここでいう、ビニル結合量は、核磁気共鳴装置(NMR)により求めることができる。
(E)成分の重量平均分子量は10万〜100万であり、好ましくは15万〜50万であり、より好ましくは20万〜40万である。(E)成分の重量平均分子量が10万未満であると、十分な耐衝撃性を得ることができず、かつ、(E)成分の劣化度を十分に制御することができない。(E)成分の重量平均分子量が100万を超えると、溶融押出時の負荷が高くなるため、(E)成分の溶融混練や劣化度の制御が困難となる。ここでいう重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によりスチレン換算分子量として求めることができる。
(E)成分は、少なくとも1個のポリスチレンブロック鎖の重量平均分子量が15,000以上であることが好ましく、20,000〜70,000であることがより好ましい。さらに好ましくは全てのポリスチレンブロック鎖の重量平均分子量が15,000以上である。(E)成分のポリスチレンブロック鎖の重量平均分子量を上記範囲とすることにより、十分な耐衝撃性を得ることができ、かつ、(E)成分の劣化度を十分かつ容易に制御することができる。ここでいうポリスチレンブロック鎖の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によりスチレン換算分子量として測定することができる。
(E)成分におけるポリスチレンブロックの含有量は、特に限定されないが、より容易に耐衝撃性を発現させる観点から、20〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。(E)成分におけるポリスチレンブロックの含有量は、例えば、以下の方法により測定することができる。
四酸化オスミウムを触媒として水添前の共重合体をtert−ブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I. M. Kolthoff,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法、以下、「四酸化オスミウム分解法」ともいう。)により得たポリスチレンブロックの質量(ここで、平均重合度が約30以下のスチレン重合体は除かれている)から、下記式に基づきポリスチレンブロックの含有量を求めることができる。
ポリスチレンブロックの含有量(質量%)=(水添前の共重合体中のポリスチレンブロックの質量/水添前の共重合体の質量)×100
(E)成分は、組成や構造の異なる2種以上の水添ブロック共重合体を併用することもできる。例えば、ポリスチレンブロック含有量が50%以上の水添ブロック共重合体と、ポリスチレンブロック含有量が30%以下の水添ブロック共重合体との併用といったようなブロック含有量が異なる水添ブロック共重合体の併用;あるいはスチレンと共役ジエンのランダム共重合体ブロックを含有するブロック共重合体を水添して得られる水添ランダムブロック共重合体同士を併用することが可能である。
(E)成分は、例えば製造方法として、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭57−49567号公報,特公昭58−11446号公報などに記載された方法があげられる。
(E)水添ブロック共重合体としては、組成や構造の異なる2種以上の水添ブロック共重合体を併用することもできる。
例えば、結合スチレン重合体ブロック含有量50質量%以上の水添ブロック共重合体と、結合スチレン重合体ブロック含有量30質量%以下の水添ブロック共重合体との併用や、分子量の異なる水添ブロック共重合体の併用、あるいはスチレンと共役ジエンのランダム共重合体ブロックを含有するブロック共重合体を水添して得られる水添ランダムブロック共重合体を併用することもできる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物において、(E)水添ブロック共重合体の含有量は、(A)〜(C)成分の合計を100質量部としたとき、好ましくは1〜25質量部の範囲であり、より好ましくは5〜20質量部であり、より一層好ましくは10〜15質量部である。
(E)水添ブロック共重合体の含有量を1質量部以上とすることにより、耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られ、25質量部以下とすることにより、曲げ弾性率や曲げ強度等の剛性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られる。また、(E)水添ブロック共重合体の含有量が25質量部以下であると、上述した(A)成分と(B)成分との相溶性が良好となり、成形体において層状の剥離の発生を防止できる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物において、(E)水添ブロック共重合体は、粒子状に分散している。
<他の添加剤>
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物に添加可能な上記以外のその他の成分として、無機添加剤が挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
無機添加剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウィスカ繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ウォラストナイト、ゾノトライト、アパタイト、ガラスビーズ、フレーク状ガラス、酸化チタン、着色用カーボンブラック等の繊維状、粒状、板状、あるいは針状の無機質強化材が挙げられる。これらの無機添加剤の中で、タルク、ウォラストナイト、ガラス繊維が好ましい。
これら無機添加剤は、1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物に添加可能な無機添加剤としては、シランカップリング剤等の表面処理剤を用いて公知の方法で表面処理したものでもよい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物に添加可能な無機添加剤の好ましい含有量は、熱可塑性樹脂組成物を100質量%としたとき、5〜80質量%である。より好ましくは10〜70質量%であり、さらに好ましくは15〜60質量%である。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、上述した(C)成分以外の化合物であって難燃性を有するものをさらに含んでもよい。当該(C)成分以外の難燃性化合物としても、実質的にハロゲンを含まない無機又は有機の難燃剤が好ましい。
当該(C)成分以外の難燃性化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛等のホスフィン酸塩類;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の公知の無機難燃剤;ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メレム、ポリリン酸メラム、ポリリン酸メロン等のリン酸系含窒素化合物;メロンやメレムのような環状窒素化合物;シリコーンオイル類、赤燐、ホウ酸亜鉛やその他公知の難燃剤が挙げられる。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、滴下防止剤として知られるテトラフルオロエチレン等に代表されるフッ素系ポリマーを含有してもよい。
当該フッ素系ポリマーの含有量は、熱可塑性樹脂組成物中、2質量%未満であることが好ましい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物においては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、エチレン−オクテン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをさらに添加することができる。これにより、熱可塑性樹脂組成物を成形する際に、金型からの離型性の向上を図ることができる。
前記オレフィン系熱可塑性エラストマーは、特に、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体と併用することが好ましい。
前記オレフィン系熱可塑性エラストマーの量は、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物を100質量%としたとき、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%であり、さらに好ましくは1.0〜3.0質量%である。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、所望の特性を付与するため、本発明の効果を損なわない範囲で、他の添加剤を含有させてもよい。
他の添加剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、光吸収剤、可塑剤、酸化防止剤、各種安定剤、帯電防止剤、離型剤、染顔料、エポキシ化合物等が挙げられる。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、さらに、他のポリマーやオリゴマーを含有させてもよい。当該他のポリマーやオリゴマーとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、流動性改良剤としての石油樹脂、テルペン樹脂及びその水添樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂、あるいは難燃性を改善するためのシリコーン樹脂やフェノール樹脂等が挙げられる。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、国際電気標準会議規格IEC−60112に準拠して測定して250Vを超える比較トラッキング指数を示すことが好ましい。
〔熱可塑性樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、上述した各成分を押出機で溶融混練することにより得ることができる。
押出機としては、二軸押出機が好適である。二軸押出機としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スクリュー直径58mm、バレル数13、減圧ベント口付二軸押出機が挙げられる。
当該二軸押出機を用いて、熱可塑性樹脂組成物を製造する方法について、具体的に説明する。
例えば溶融混練する際に(A)成分及び(D)成分、さらに任意の(B)成分及び(E)成分を、前記二軸押出機の流れ方向に対して上流側のバレル1にある第1供給口より供給する。その後、(C)成分を、第1供給口より下流側にある第2(液体)供給口よりギアポンプを使って押出機のサイドに注入ノズルからフィードして押出する。
前記二軸押出機のスクリュー構成は、未溶融混合ゾーンを、全バレル長を100%としたとき、バレルの上流側から45〜75%とすることが好ましく、60〜70%とすることがより好ましい。
前記二軸押出機中の溶融混練ゾーンには、位相45度のニーディングエレメント(通常Rと表示)、位相90度のニーディングエレメント(通常Nと表示)、負位相45度のニーディングエレメント(通常Lと表示)を使用することが好ましく、前記未溶融混合ゾーンには、(C)成分を第2供給口よりフィードした後に位相45度のニーディングエレメント(通常Rと表示)を使用することが好ましい。
前記溶融混練ゾーンのスクリューにおいては、以下に限定されるものではないが、例えば、ニーディングディスクR(3〜7枚のディスクを捻れ角度15〜75度で組み合わせた、L(スクリュー長さ)/D(スクリュー径)が0.5〜2.0である正ネジスクリューエレメント)、ニーディングディスクN(3〜7枚のディスクを捻れ角度90度で組み合わせた、L/Dが0.5〜2.0であるニュートラルスクリューエレメント)、ニーディングディスクL(3〜7枚のディスクを捻れ角度15〜75度で組み合わせた、L/Dが0.5〜1.0である逆ネジスクリューエレメント)等を適宜組み合わせたスクリュー構成を有することが好ましく、逆ネジスクリュー(L/Dが0.5〜1.0である二条の逆ネジスクリューエレメント)、SMEスクリュー(正ネジスクリューに切り欠きをつけて混練性を良くした、L/Dが0.5〜1.5であるスクリューエレメント)、ZMEスクリュー(逆ネジスクリューに切り欠きをつけて混練性を向上させた、L/Dが0.5〜1.5であるスクリューエレメント)等のスクリューエレメントを、スクリュー構成中に適宜組み入れて混練を行ってもよい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物の製造工程における溶融混練においては、さらに減圧脱気を行うことが好ましい。
また、溶融混練時の樹脂温度は、290〜350℃の範囲とすることが好ましい。具体的には、二軸押出機の前段温度を150〜250℃の範囲とすることが好ましく、後段温度を250〜330℃の範囲とすることが好ましく、ダイ出口樹脂温度は特に限定されないが290〜350℃の範囲とすることが好ましい。
二軸押出機のスクリュー回転数は、150〜600rpmの範囲であることが好ましい。
上述した製造方法に従い、熱可塑性樹脂組成物を製造することにより、難燃性、機械的特性、耐トラッキング性、耐熱エージング性を併具する熱可塑性樹脂組成物が得られる。
〔用途〕
本実施形態の電気部品は、産業用機器である事務機、計測器、シャーシ、電気機器の内部パーツ部品、家電関連機器等の電源アダプター、記録媒体やそのドライブ、センサー機器、端子台、エネルギー・環境分野における二次電池、燃料電池や太陽光発電(太陽電池)、太陽熱発電、地熱発電、風力発電、スマートメーター等に使用される電気電子部品、送電設備を構成する電気部品、ケーブル端末、自動車部品、特に、太陽光発電モジュール用接続体、ハイブリッド自動車・電気自動車用部品として利用できる。太陽光発電モジュール用接続体としては、太陽光発電モジュール用コネクタ、太陽電池モジュール用ジャンクションボックスが挙げられる。
以下、本発明について、具体的な実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
各実施例及び各比較例で用いた成分は、以下のとおりである。
〔(A)成分〕
(PPE:ポリフェニレンエーテル系樹脂)
A−1:2,6−ジメチルフェノール(2,6−キシレノール)を酸化重合して得られたポリフェニレンエーテル。
還元粘度(ηsp/c)は、0.51dl/g
水酸基濃度は単量体100単位当たり0.88個
残留銅含量0.6ppm
〔(B)スチレン系樹脂〕
B−1:ハイインパクトポリスチレン(PSジャパン株式会社製、商品名「PSJ−ポリスチレンH9302、ハイインパクトポイスチレンを「HIPS」とも称す)。
〔(C)有機リン系化合物〕
C−1:ビスフェノールA系縮合リン酸エステル(大八化学株式会社製、商品名「CR−741」、以下の化学式にてn=1のものを主成分とする。)
Figure 2017014321
C−2:ビフェノール系縮合リン酸エステル(ADEKA株式会社製、商品名「アデカスタブ FP−800」、以下の化学式にてN=1のものを主成分とする。)
Figure 2017014321
C−3:トリフェニルフォスフェート(大八化学株式会社製、商品名「TPP」)
〔(D)チタン酸バリウム〕
D−1:チタン酸バリウム(和光純薬工業株式会社製、平均粒子径:0.4μm)
D−2:チタン酸ストロンチウム(和光純薬工業株式会社製、平均粒子径:0.6μm)
なお、前記平均粒子径については、(D)成分の粒子を、電子顕微鏡を用いて2万倍で観察し、粒子200個の最大直径から求めた算術平均値を算出し、これを平均粒子径とした。
〔(E)水添ブロック共重合体〕
E−1:スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンの結合構造)を水素添加して得られた、以下の水添ブロック共重合体(ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレンの結合構造)を用いた。
数平均分子量250,000、スチレン重合体ブロック33質量%、ブタジエンユニットの水素添加率98%以上の水添ブロック共重合体(Kraton Polymers LLC製、商品名「クレイトン G1651」)
なお、本実施例において、数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフー(GPC)によりスチレン換算分子量として求めた。
〔(F)熱安定剤〕
F−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGANOX 565」)
F−2:ホスファイト系酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGFOS 168」)
〔熱可塑性樹脂組成物の特性評価方法〕
後述する実施例及び比較例において製造した熱可塑性樹脂組成物の特性評価を、以下の方法及び条件で行った。
(1)難燃性(UL−94)
実施例及び比較例において製造した熱可塑性樹脂組成物のペレットを、100℃で2時間乾燥した後、東芝機械(株)製IS−100GN型射出成形機(シリンダー温度を300℃、金型温度を80℃に設定)にて、燃焼試験用試験片を成形した。
UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に基づき、1.5mm厚みの射出成形試験片を用いて燃焼試験を行った。
試験片5本について、接炎を各2回、合計10回行い、消炎時間の平均秒数及び最大秒数を測定し、以下のとおりランク付けした。
(ランク)
V−0:試験片5本1組の試験で、合計10回の燃焼時間を測定して、いずれの燃焼時間も10秒以内であり、10回の燃焼時間の合計が50秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこさなかったもの。
V−1:試験片5本1組の試験で、合計10回の燃焼時間を測定して、いずれの燃焼時間も30秒以内であり、10回の燃焼時間の合計が250秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこさなかったもの。
V−2:試験片5本1組の試験で、合計10回の燃焼時間を測定して、いずれの燃焼時間も30秒以内であり、10回の燃焼時間の合計が250秒以内であり、且つ、滴下物が綿着火をおこしたもの。
notV:上記評価基準V−0〜V−2以下のもの。
(2)機械的特性
機械的特性の評価としてシャルピー衝撃試験を行った。具体的には、実施例及び比較例において製造した熱可塑性樹脂組成物のペレットを、100℃で2時間乾燥した後、東芝機械(株)製IS−100GN型射出成形機(シリンダー温度を280℃、金型温度を80℃に設定)を用いて、ISO−15103に準じた試験片を成形した。上記試験片をシャルピー衝撃試験規格であるISO179/1eAに準拠して、熱可塑性樹脂組成物の23℃におけるシャルピー衝撃強度を測定した。
(3)耐トラッキング性
耐トラッキング性の評価として比較トラッキング指数:CTIを算出した。具体的には、実施例及び比較例において製造した熱可塑性樹脂組成物のペレットを、100℃で2時間乾燥した後、東芝機械(株)製IS−100GN型射出成形機(シリンダー温度を280℃、金型温度を80℃に設定)を用いて、100mm×100mm×3mmの平板を成形した。
上記試験片を、IEC60112に準拠した試験装置にて、電圧を印加した状態の試験片に、塩化アンモニウム0.1質量%水溶液を30秒ごとに滴下し、トラッキングを生じるまでの滴下数を測定した。滴下数の測定試験は5回行った。5回全てが50滴の滴下でトラッキングを発生せず、且つ、発火しない電圧(v)を測定した。
(4)耐熱エージング性
特性評価(1)の上記燃焼試験用試験片を150℃に設定した空気循環オーブン内で600時間のエージングを実施した後、室温23℃,湿度50%の状態に24時間放置後、特性評価(1)と同様に、UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に基づき、試験を行い、同様にランク付けした。
(5)金型表面への付着物(モールドデポジット;MD)
鏡面光沢を有する50mm×90mm×2.5mmの平板を作製するための金型を用い、加熱シリンダー温度300℃、金型温度60℃の条件下で、上記平板を作製するための金型をフル充填させずに10〜20mmショートする条件で10枚作製後、金型の鏡面光沢の状態を目視評価した。
ショートさせた部分の金型の鏡面に付着物がほとんど目立たないものを○(良い)、明らかに目立つものを×(悪い)とする評価をした。なお、表1中の「-」は測定していないこと意味する。
〔実施例1〕
二軸押出機(ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ))を用い、各成分を溶融混練した。具体的には、シリンダー温度を上流側320℃〜下流側280℃に設定し、溶融混練する際に、(A)成分として(A−1)を70質量部、(B)成分として(B−1)を15質量部、(D)成分として(D−1)を1.0質量部、(F)成分として(F−1)及び(F−2)をそれぞれ0.1質量部、の含有量で押出機の流れ方向に対して上流側のバレル1にある第1供給口より供給した。
その後、(C)成分として(C−1)を15質量部の含有量で第1供給口より下流側にある第2(液体)供給口よりギアポンプを使って押出機のサイドに注入ノズルからフィードして、ストランドを押出した。なお、このときのスクリュー回転数は300回転/分とし、吐出量は15kg/hとした。
また、シリンダーブロックに開口部(ベント)を設け、減圧吸引することにより残存揮発の除去を行った。この時の減圧度(圧力)は0.09MPaであった。
ダイから押し出されたストランドを冷却し、カッターにて連続切断して約3mm長さ×3mm径の樹脂組成物ペレットを得た。
得られた樹脂組成物ペレットを用いて、上述の各種評価を実施した。評価結果を下記表1に示す。
〔実施例2〜9、比較例1〜5〕
表1に示すように、各成分及びその含有量を変化させた以外、実施例1と同様に樹脂組成物ペレットを製造した。なお、実施例2〜7、比較例1、2、5では、熱可塑性樹脂組成物に(E)成分として(E−1)を含有量させており、(E)成分は、溶融混練する際に、(A)成分等とともに押出機の第1供給口より供給している。また、実施例8、9では、溶融混練する際に、(C)成分を(A)成分等とともに押出機の第1供給口より供給している。
得られた樹脂組成物ペレットを用いて、上述の各種評価を実施した。評価結果を下記表1に示す。
Figure 2017014321
表1に示すように、本実施例1〜9により、耐トラッキング性に優れ、かつ耐衝撃性のバランスを向上させた、熱可塑性樹脂からなる絶縁樹脂成形体が得られることがわかった。
本発明によれば、難燃性、機械的特性、耐トラッキング性、耐熱エージング性を併具するポリフェニレンエーテル系樹脂を提供することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、産業用機器である事務機、計測器、シャーシ、電気機器の内部パーツ部品、家電関連機器等の電源アダプター、記録媒体やそのドライブ、センサー機器、端子台、エネルギー・環境分野における二次電池、燃料電池や太陽光発電(太陽電池)、太陽熱発電、地熱発電、風力発電、スマートメーター等に使用される電気電子部品、送電設備を構成する電気部品、ケーブル端末、自動車部品、特に、太陽光発電モジュール用接続構造体(太陽光発電モジュール用コネクタ、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス)、ハイブリッド自動車・電気自動車用部品として産業上の利用可能性がある。

Claims (9)

  1. (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)スチレン系樹脂と(C)有機リン系化合物との合計100質量部に対して、前記(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂を40〜95質量部、前記(B)スチレン系樹脂を0〜45質量部、前記(C)有機リン系化合物を5〜30重量部、(D)チタン酸塩を0.1〜3質量部の含有量で含有することを特徴とする、熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記(C)有機リン系化合物が、下記一般式(I)または式(II)で示されるリン酸エステル系化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
    Figure 2017014321
    Figure 2017014321
    (一般式(I)、(II)中、Q、Q、Q、Qは、各々置換基であって各々独立に炭素数1から6のアルキル基を表し、R、Rは各々置換基であってメチル基を表し、R、Rは各々独立に水素原子またはメチル基を表す。nは1以上の整数を示し、n、nは各々独立に0から2の整数を示し、m、m、m、mは各々独立に0から3の整数を示す。)
  3. 前記(D)チタン酸塩が、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス及びチタン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記(D)チタン酸塩がチタン酸バリウムであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記熱可塑性樹脂組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計100質量部に対して(E)水添ブロック共重合体を1〜25質量部の含有量で含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 熱可塑性樹脂組成物が国際電気標準会議規格IEC−60112に準拠して測定して250Vを超える比較トラッキング指数を示すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなることを特徴とする、太陽光発電モジュール用接続構造体。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる太陽光発電モジュール用接続構造体を用いたことを特徴とする、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる太陽光発電モジュール用接続構造体を用いたことを特徴とする、太陽光発電モジュール用コネクタ。
JP2015129143A 2015-06-26 2015-06-26 熱可塑性樹脂組成物、太陽光発電モジュール用接続構造体、太陽光発電モジュール用ジャンクションボックス、及び太陽光発電モジュール用コネクタ Pending JP2017014321A (ja)

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