JP6100069B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性樹脂組成物に関するものである。
ポリフェニレンエーテル(以下、「PPE」という。)は、エンジニアリングプラスチックとして知られており、ポリプロピレンは、自動車部品や電気・電子機器部品、家電製品等の分野で幅広く使用されている汎用プラスチックとして知られている。そこで、この両樹脂をブレンドして、互いの短所を相補い、長所を引き出すことができれば、利用分野の広い優れた樹脂材料の一層の提供が可能となり、その工業的意味は非常に大きい。
しかしながら、ポリプロピレンとブレンドすることで、PPEが本来持っている優れた難燃性が損なわれるという問題がある。例えば、特許文献1には、難燃剤として金属酸化物と五価のリン化合物とを含む樹脂組成物が記載されている。
特開2006−016587号公報
しかしながら、PPEとポリプロピレンのブレンド組成物に関して、上記した難燃性の低下に関する問題を解決するため、従来、ハロゲン系化合物や三酸化アンチモンを添加する手法等が用いられていたが、その添加効果については未だ改善の余地がある。さらには、環境衛生の観点から、ハロゲン系化合物や三酸化アンチモンの添加を極力減らしたいとの要望もある。またさらに、特許文献1等の技術に関して、本発明者らが、PPEとポリプロピレンのブレンド組成物に金属酸化物と五価のリン化合物を添加した樹脂組成物を検討したところ、難燃性はある程度向上できたとしても、流動性や耐熱性が満足できるレベルではないといった問題があることがわかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、難燃性、流動性、及び耐熱性のバランスに優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、ポリプロピレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂のブレンド組成物に、リン酸エステル系難燃剤、ホスフィン酸塩、及び金属酸化物を特定の割合で配合すると、難燃性、流動性、及び耐熱性のバランスに優れていることに知見を得て、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
(a)ポリプロピレン樹脂40〜20質量部と、
(b)ポリフェニレンエーテル樹脂60〜80質量部と、
を含み、
前記(a)成分と前記(b)成分との総量100質量部に対して、
(c)ビニル芳香族化合物単位を主体とする重合体ブロックAと、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が30〜90%であり、かつ共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加された、水素添加ブロック共重合体1〜20質量部と、
(d)リン酸エステル系難燃剤5〜25質量部と、
(e)ホスフィン酸塩0.1〜12質量部と、
(f)酸化鉄0.1〜5質量部と、
を含む樹脂組成物。
〔2〕
前記(a)成分と前記(b)成分の総量100質量部に対する、
前記(a)成分の含有量が、35〜25質量部であり、
前記(b)成分の含有量が、65〜75質量部である、〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕
前記(c)成分の前記重合体ブロックBにおける、前記1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が、65〜90%である、〔1〕又は〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕
前記(d)成分が、縮合リン酸エステル系難燃剤である、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔5〕
前記(e)成分が、ジアルキルホスフィン酸アルミニウムである、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む、成形品。
本発明によれば、難燃性、流動性、及び耐熱性のバランスに優れた樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
また、以下において、特に断りがない限り、重合体を構成する構成単位のことを「〜単位」と記載し、重合前のモノマー成分のことを化合物名で記載する。
〔樹脂組成物〕
本実施形態の樹脂組成物は、(a)ポリプロピレン樹脂40〜20質量部と、
(b)ポリフェニレンエーテル樹脂60〜80質量部と、を含み、
(a)成分と(b)成分との総量100質量部に対して、
(c)ビニル芳香族化合物単位を主体とする重合体ブロックAと、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が30〜90%であり、かつ、共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加された、水素添加ブロック共重合体1〜20質量部と、
(d)リン酸エステル系難燃剤5〜25質量部と、
(e)ホスフィン酸塩0.1〜12質量部と、
(f)金属酸化物0.1〜5質量部と、を含む樹脂組成物である。本実施形態の樹脂組成物は、難燃性、流動性、及び耐熱性のバランスに優れる。
本実施形態の樹脂組成物において、(a)成分と(b)成分の総量100質量部中、(a)成分の含有量は40〜20質量部であり、(b)成分の含有量は60〜80質量部であり、好ましくは(a)成分の含有量は35〜25質量部であり、(b)成分の含有量は65〜75質量部である。
(a)成分及び(b)成分の含有量が、これらの範囲であることで、樹脂組成物の難燃性、耐熱性、耐溶剤性、及びガスバリア性が一層向上する。
<(a)成分>
(a)ポリプロピレン樹脂(以下、「PP」と略す場合がある。)は、特に限定されず、例えば、プロピレンの単独重合体(ポリプロピレンホモポリマー)でもよいし、プロピレンと他の単量体との共重合体(プロピレンコポリマー)であってもよい。これらの中でも、好ましくは結晶性ポリプロピレンホモポリマー、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体である。ここで、「結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体」とは、重合の第一工程で得られる結晶性プロピレンホモポリマー部分と、重合の第二工程以降でプロピレン、エチレン及び/又は少なくとも1つの他のα−オレフィン(例えば、ブテン−1、ヘキセン−1等)を共重合して得られるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とを有する共重合体をいう。
(a)成分の製造方法は、特に限定されず、公知のものを用いることもできる。例えば、三塩化チタン触媒又は塩化マグネシウム等の担体に担持したハロゲン化チタン触媒等と、アルキルアルミニウム化合物との存在下で、重合温度0〜100℃、重合圧力3〜100気圧の条件で重合する方法等が挙げられる。この際、重合体の分子量を調整するために水素等の連鎖移動剤を添加することも可能である。重合方式としては、特に限定されず、例えば、バッチ式、連続式いずれの方式でも可能である。重合方法としては、特に限定されず、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒下での溶液重合、スラリー重合等の方法が挙げられる。さらには、モノマー中での無溶媒での塊状重合、ガス状モノマー中での無溶媒での気相重合方法等も挙げられる。
得られるポリプロピレンのアイソタクティシティ及び重合活性を高めるため、上記した重合触媒の他に、電子供与性化合物を内部ドナー成分又は外部ドナー成分として更に用いることができる。これらの電子供与性化合物としては、特に限定されず、例えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル等のエステル化合物;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル等の亜リン酸エステル;ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のリン酸誘導体;アルコキシエステル化合物;芳香族モノカルボン酸エステル;芳香族アルキルアルコキシシラン、脂肪族炭化水素アルコキシシラン等のアルコキシシラン化合物;各種エーテル化合物;各種アルコール類;各種フェノール類等が挙げられる。
(a)成分としては、上記したポリプロピレン樹脂に、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体(例えば、酸無水物やエステル等)がグラフト化及び/又は付加した、変性ポリプロピレン樹脂であってもよい。このような変性ポリプロピレン樹脂としては、特に限定されず、例えば、溶融状態、溶液状態、又はスラリー状態で30〜350℃の温度下で、上記したポリプロピレン樹脂とα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体とを反応させることによって得られる。これらはラジカル発生剤の存在下、非存在下のいずれであってもよい。なお、変性ポリプロピレン樹脂としては、特に限定されないが、好ましくは、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体が全体に対して0.01〜10質量%グラフト化又は付加した変性ポリプロピレン樹脂である。このような変性ポリプロピレン樹脂は、未変性ポリプロピレン樹脂と併用してもよい。
(a)成分の結晶状態は特に限定されるものではない。また、(a)成分の融点についても特に限定されるものではない。(a)成分としては、これら1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、及び赤外吸収分析(IR)によって行うことができる。
<(b)成分>
(b)ポリフェニレンエーテル樹脂(以下、「PPE」と略す場合がある。)は、特に限定されず、フェニレンエーテルの単独重合体(ポリフェニレンエーテルホモポリマー)でもよいし、フェニレンエーテルと他の単量体との共重合体(ポリフェニレンエーテルコポリマー)でもよい。これらの中でも、好ましくは、下記式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する単独重合体及び/又は共重合体である。(b)成分の還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液,30℃測定)は、特に限定されないが、好ましくは0.15〜0.7であり、より好ましくは0.2〜0.6である。
式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜7の第1級又は第2級のアルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群より選ばれるいずれか1種を表す。
(b)成分としては、特に限定されず、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等の単独重合体;2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)等とのポリフェニレンエーテル共重合体等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールであり、より好ましくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
(b)成分の製造方法は、特に限定されず、従来公知のものを用いることもできる。例えば、米国特許第3306874号明細書に記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば、2,6−キシレノールを酸化重合する方法等により容易に製造できる。あるいは、米国特許第3306875号明細書、米国特許第3257357号明細書、米国特許第3257358号明細書、特公昭52−017880号公報、特開昭50−051197号公報、特開昭63−152628号公報等に記載された方法等により製造できる。
さらに、(b)成分としては、上記のポリフェニレンエーテル樹脂に、スチレン系モノマー及び/又はその誘導体がグラフト化及び/又は付加した、変性ポリフェニレンエーテル樹脂であってもよい。このような変性ポリフェニレンエーテル樹脂としては、特に限定されず、例えば、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態で、80〜350℃で、上記のポリフェニレンエーテル樹脂と、スチレン系モノマー及び/又はその誘導体とを反応させることによって得ることができる。これらはラジカル発生剤の存在下、非存在下のいずれであってもよい。変性ポリフェニレンエーテル樹脂としては、特に限定されないが、好ましくは、スチレン系モノマー及び/又はその誘導体が全体に対して0.01〜10質量%グラフト化及び/又は付加した変性ポリフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。このような変性ポリフェニレンエーテル樹脂は、未変性ポリフェニレンエーテル樹脂と併用してもよい。上記のポリフェニレンエーテル樹脂と変性ポリフェニレンエーテル樹脂を併用する場合、それらの混合割合は制限されず、任意の割合で混合できる。
(b)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、及び赤外吸収分析(IR)によって行うことができる。
本実施形態の樹脂組成物は、他の成分として、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、及びハイインパクトポリスチレンからなる群より選ばれるいずれか1種を更に含有することが好ましい。(b)成分とこれらの樹脂を併用することで、成形加工性を一層向上させることができる。かかる観点から、上記した(b)成分100質量部に対して、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、及びハイインパクトポリスチレンを総量で400質量部以下の範囲で含むことがより好ましい。
<(c)成分>
(c)水素添加ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物単位を主体とする重合体ブロックAと、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量の総量が30〜90%であり、かつ、共役ジエン化合物単位を主体とする共重合体ブロックBと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部を水素添加された、水素添加ブロック共重合体である。
(重合体ブロックA)
重合体ブロックAにおいて「ビニル芳香族化合物単位を主体とする」とは、重合体ブロックA中にビニル芳香族化合物単位を50質量%を超えて含有することをいう。重合体ブロックA中のビニル芳香族化合物単位の割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上であり、より更に好ましくは100質量%である。ビニル芳香族化合物単位の割合を上記範囲とすることによって、流動性、耐衝撃性、ウェルド、及び外観が一層向上する。
重合体ブロックAとしては、ビニル芳香族化合物の単独重合体ブロック、及び/又はビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックを含むことが好ましい。
重合体ブロックAを構成するビニル芳香族化合物としては、特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ビニル芳香族化合物と共重合可能な共役ジエン化合物としては、特に限定されず、例えば、後述する重合体ブロックBで用いることができる共役ジエン化合物を、重合体ブロックAにおいても用いることができる。
重合体ブロックAの数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは15,000以上であり、より好ましくは15,000以上30,000以下である。上記範囲の数平均分子量であることにより、樹脂組成物の耐熱クリープ性が一層向上する。重合体ブロックAの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、移動相:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)によって測定することができる。
(重合体ブロックB)
重合体ブロックBにおいて「共役ジエン化合物単位を主体とする」とは、重合体ブロックB中に共役ジエン化合物を、50質量%を超えて含有することをいう。重合体ブロックB中の共役ジエン化合物単位の割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは90質量%であり、より更に好ましくは100質量%である。共役ジエン化合物単位の割合を上記範囲とすることによって、流動性、耐衝撃性、ウェルド、及び外観が一層向上する。
共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBは、共役ジエン化合物の単独重合体ブロック、及び/又は共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロックを含むことが好ましい。
重合体ブロックBを構成する共役ジエン化合物としては、特に限定されず、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもブタジエン、イソプレン、及びこれらの組み合わせが好ましい。また、共役ジエン化合物と共重合可能なビニル芳香族化合物としては、特に限定されず、前述した重合体ブロックAで用いることができるビニル芳香族化合物を用いることができる。
重合体ブロックBのミクロ構造(共役ジエン化合物の結合形態)については、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量(以下、「全ビニル結合量」という。)が30〜90%であり、好ましくは45〜90%であり、より好ましくは65〜90%である。ここで、「1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量」とは、重合体ブロックB中の1,2−付加、3,4−付加、及び1,4−付加をしている共役ジエン化合物単位のうち、1,2−付加、3,4−付加している共役ジエン化合物単位のモル%をいう。重合体ブロックBにおける共役ジエン化合物の全ビニル結合量を上記範囲とすることで、流動性、耐衝撃性、ウェルド、外観が一層向上する。
特に、重合体ブロックBがブタジエン単位を主体とする重合体である場合には、流動性、耐衝撃性、ウェルド、及び外観の観点から、重合体ブロックBにおけるブタジエン単位の全ビニル結合量が65〜90%であることが好ましい。
本実施形態において、全ビニル結合量は、赤外吸収分析(IR)によって測定することができる。なお、全ビニル結合量の算出方法は、Analytical Chemistry,Volume21,No.8,August 1949に記載の方法に準じて行うことができる。
(c)成分は、少なくとも重合体ブロックAと、少なくとも重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の水素添加ブロック共重合体である。ブロック重合体Aを「A」とし、ブロック重合体Bを「B」とすると、(c)成分としては、例えば、A−B、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)Si、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物が挙げられる。(A−B−)Siは、四塩化ケイ素、四塩化スズ等といった多官能カップリング剤の反応残基、又は多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基等が挙げられる。
ブロック重合体Aとブロック重合体Bとを含むブロック共重合体の分子構造は、特に限定されず、例えば、直鎖状、分岐状、放射状、これらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
重合体ブロックA及び重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中のビニル芳香族化合物又は共役ジエン化合物の分布は、特に限定されず、例えば、ランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状、これらの任意の組み合わせ等が挙げられる。
そして、重合体ブロックA又は重合体ブロックBのいずれかがブロック共重合体中に2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。
(c)成分において、水素添加前のブロック共重合体に結合したビニル芳香族化合物単位の含有量は、特に限定されないが、流動性、耐衝撃性、ウェルド、及び外観の観点から、好ましくは20〜95質量%であり、より好ましくは30〜80質量%である。本実施形態において、ビニル芳香族化合物単位の含有量の測定は、紫外線分光光度計によって行うことができる。
水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは5,000〜1,000,000であり、より好ましくは10,000〜800,000であり、更に好ましくは30,000〜500,000である。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)によって測定できる。
水素添加前のブロック共重合体の分子量分布は、特に限定されないが、好ましくは10以下である。分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)で測定した、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)として算出できる。
(c)成分中の共役ジエン化合物単位に対する水素添加率は、特に限定されないが、耐熱性の観点から、好ましくは共役ジエン化合物単位に由来する二重結合の50%以上であり、より好ましくは80%以上であり、更に好ましくは90%以上である。水素添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)によって測定できる。
(c)成分の製造方法は、特に限定されず、例えば、公知の製造方法で得ることができる。このようなものとしては、例えば、特開昭47−011486号公報、特開昭49−066743号公報、特開昭50−075651号公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−010542号公報、特開昭56−062847号公報、特開昭56−100840号公報、特開平02−300218号公報、英国特許第1130770号明細書、米国特許第3281383号明細書、米国特許第3639517号明細書、英国特許第1020720号明細書、米国特許第3333024号明細書及び米国特許第4501857号明細書等に記載の方法を用いることができる。
(c)成分としては、上記した水素添加ブロック共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体(例えば、エステル化合物や酸無水物化合物等)がグラフト化及び/又は付加した、変性水素添加ブロック共重合体であってもよい。このような変性水素添加ブロック共重合体としては、特に限定されず、例えば、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態で、80〜350℃で、上記した水素添加ブロック共重合体とα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体とを反応させることによって得ることができる。これらはラジカル発生剤の存在下、非存在下のいずれであってもよい。このような変性水素添加ブロック共重合体は、未変性水素添加ブロック共重合体と併用してもよい。(c)成分は、上記の水素添加ブロック共重合体と該変性水素添加ブロック共重合体との任意の割合の混合物であってもよい。
(c)成分は、ポリフェニレンエーテル樹脂と相溶性の高いセグメント鎖と、ポリプロピレン樹脂と相溶性の高いセグメント鎖とを有する水素添加ブロック共重合体であることが好ましい。(c)成分は、ポリプロピレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を混和させるための混和剤として働く。(a)成分と(b)成分との総量100質量部に対する、(c)成分の含有量は、1〜20質量部であり、好ましくは3〜18質量部であり、より好ましくは5〜15質量部である。(c)成分の配合量を上記範囲内であることで、樹脂組成物の耐衝撃性、曲げ弾性率等が一層向上する。
(c)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、及び赤外吸収分析(IR)によって行うことができる。
<(d)成分>
(d)リン酸エステル系難燃剤としては、特に限定されず、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル化合物;これらを各種置換基で変性した変性リン酸エステル化合物;各種の縮合タイプの縮合リン酸エステル系難燃剤等が挙げられる。これらの中でも、縮合リン酸エステル系難燃剤が好ましい。
縮合リン酸エステル系難燃剤の中でも、下記式(2)及び下記式(3)で表される縮合リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分として含むものが好ましい。ここでいう「主成分」とは、当該成分が(d)成分中90質量%以上含まれることをいい、好ましくは95質量%以上であり、より好ましくは100質量%である。
式中、Q、Q、Q、及びQは、各々独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表し、R、及びRは、メチル基を表し、R、及びRは、各々独立して、水素原子又はメチル基を表す。nは、0以上の整数であり、n、及びnは、各々独立して、0〜2の整数であり、m、m、m、及びmは、各々独立して、0〜3の整数である。
なお、式(2)及び(3)のnは、0以上の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。
この中で、式(2)におけるR、及びRがメチル基を表し、m、m、m、m、n、及びnが0である縮合リン酸エステル;並びに式(2)におけるQ、Q、Q、Q、R、及びRがメチル基を表し、n、及びnが0であり、m、m、m、及びmが1〜3の整数である、縮合リン酸エステルであって、nの範囲は1〜3の整数、特にnが1であるリン酸エステルを、総量で、50質量%以上含むものがより好ましい。これらの縮合リン酸エステルを用いることで、樹脂組成物の成形加工時の揮発性が一層低減できる。
(d)成分としては、市販品を用いることもできる。このような市販品としては、例えば、リン酸エステルである「TPP」(大八化学工業社製)、縮合リン酸エステルである「E890」、「PX−200」、「CR−733S」(いずれも大八化学工業社製)等が挙げられる。なお、これらの市販品は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、上記した成分以外の余剰成分が含まれていてもよい。
(a)成分と(b)成分との総量100質量部に対する、(d)成分の含有量は、難燃性と耐熱性バランスの観点から、5〜25質量部であり、好ましくは6〜20質量部であり、より好ましくは10〜20質量部であり、更に好ましくは15〜20質量部である。
(d)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、H−NMR、及び31P−NMRにより行うことができる。
<(e)成分>
(e)ホスフィン酸塩としては、特に限定されず、例えば、下記式(4)で表されるホスフィン酸塩、下記式(5)で表されるホスフィン酸塩、及びこれらのポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(式(4)中、Q、及びQは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基を表し、nは、各々独立して、1〜3の整数である。また、Mは、周期表第四周期以降の金属原子、アミド基、アンモニウム基、及びメラミン誘導体からなる群より選ばれるいずれか1種の基を表し、nが2の場合は、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。)
(式(5)中、Q、及びQは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基を表し、Qは、炭素数1〜18のアルキレン、アリールアルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、及びジアリーレンからなる群より選ばれるいずれか1種の基を表す。n、及びmは、各々独立して、1〜3の整数であり、xは1〜2の整数である。また、Mは、周期表第四周期以降の金属原子、アミド基、アンモニウム基、及びメラミン誘導体からなる群より選ばれるいずれか1種の基を表し、xが2の場合は、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。)
上記ホスフィン酸塩としては、ホスフィン酸と、金属炭酸塩、金属水酸化物又は金属酸化物と、を用いて水溶液中で製造されるホスフィン酸金属塩等が挙げられる。これらは、反応条件に依存して、環境によっては縮合度が1〜3のポリマー性ホスフィン酸塩であってもよい。
ホスフィン酸としては、特に限定されず、例えば、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸等が挙げられる。
また、式(4)及び式(5)のMとしての金属成分は、周期表第四周期以降の金属原子は、特に限定されないが、好ましくは、カリウム、セシウム等のアルカリ金属を除く周期表第四周期以降の金属元素であり、より好ましくは、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、錫、ゲルマニウム、チタン、鉄、ジルコニウム、亜鉛、ビスマス、ストロンチウム、若しくはマンガンを含む、金属炭酸塩、金属水酸化物、又は金属酸化物であり、更に好ましくは、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、チタン、若しくは亜鉛を含む、金属炭酸塩、金属水酸化物、又は金属酸化物が挙げられる。
このようなホスフィン酸塩としては、特に限定されず、例えば、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛等のジメチルホスフィン酸塩;エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛等のエチルメチルホスフィン酸塩;ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸チタン等のジエチルホスフィン酸塩;メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸チタン等のメチル−n−プロピルホスフィン酸塩;メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)チタン等のメタンジ(メチルホスフィン酸)塩;ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)チタン等のベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)塩;メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸チタン等のメチルフェニルホスフィン酸;ジフェニルホスフィン酸カルシウム等のジフェニルホスフィン酸塩;ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸チタン等のジフェニルホスフィン酸塩;等が挙げられる。
これらの中でも、特に難燃性の観点から、ジアルキルホスフィン酸アルミニウムが好ましい。ジアルキルホスフィン酸アルミニウムとしては、例えば、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、難燃性の観点から、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム等が好ましい。
(a)成分と(b)成分との総量100質量部に対する、(e)成分の含有量は、0.1〜12質量部であり、好ましくは0.1〜15質量部であり、難燃性、及び流動性の観点から、より好ましくは3〜10質量部である。
(e)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、蛍光X線分析(XRF)、及びX線回折(XRD)により行うことができる。
<(f)成分>
(f)金属酸化物としては、特に限定されず、例えば、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化スズ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化チタン等が挙げられる。これらの中でも、難燃性の観点から、酸化鉄が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらの金属酸化物は、任意の無機物及び/又は有機物で被覆して用いてもよい。
(f)成分の数平均粒子径は、耐衝撃性、及び外観の観点から、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下であり、更に好ましくは10μm以下であり、より更に好ましくは5μm以下であり、一層好ましくは1μm以下であるが、これらに限定されるものではない。なお、この数平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、島津製作所社製、商品名「SALD−2000」)を用い、水中に(f)成分を分散させて、測定することができる。水への(f)成分の分散液は、超音波拡散機及び/又は攪拌機を備えた攪拌槽を用いることで調製できる。調製した分散液を測定セルへ送液し、レーザー回折により粒子径を測定する。得られる粒子径と粒子数の頻度分布から、数平均粒子径を計算できる。
(a)成分と(b)成分との総量100質量部に対する、(f)成分の含有量は、難燃性の観点から、0.1〜5質量部であり、好ましくは0.5〜4質量部であり、より好ましくは1〜3質量部である。(f)成分の含有量が上記範囲であることで、得られる樹脂組成物は、より優れた難燃性を示す。
(f)成分の同定及び定量は、後述する、溶媒抽出、蛍光X線分析(XRF)、及びX線回折(XRD)により行うことができる。
<各成分の同定、定量方法>
各成分の同定及び定量は、以下の方法によって行うことができる。サンプルをクロロホルムで溶媒抽出し、可溶分と不溶分の重量比を求める。ここで、可溶分は(b)成分、(c)成分、(d)成分を含有し、不溶分は(a)成分、(e)成分、(f)成分を含有する。クロロホルム可溶分に関しては、GPC(溶媒:クロロホルム)により各々の成分を分取し、乾燥させ、各成分の重量比を求める。また、IRによって(b)成分、(c)成分を同定でき、H−NMR、31P−NMRによって(d)成分を同定できる。クロロホルム不溶分に関しては、HFIP(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール)で溶媒抽出する。HFIP可溶分は(e)成分を含有し、XRF及びXRDによって同定できる。HFIP不溶分は、ろ過フィルターに入れ、温度150℃のキシレンに浸漬させることで、熱キシレン可溶の(a)成分と不溶の(f)成分に分けられる。(a)成分に関しては、IRで同定でき、(f)成分に関しては、XRF及びXRDで同定ができる。また、上記のHFIP可溶分、熱キシレン可溶分、熱キシレン不溶分を乾燥させ、これらの重量を測定し、各成分の重量比を求めることができる。以上の結果に基づき、各成分の重量比が算出できる。
<添加剤>
本実施形態の樹脂組成物においては、(d)成分以外の、他の難燃剤を更に含んでもよい。このような他の難燃剤としては、ノンハロゲン又はノンアンチモンの難燃剤が挙げられる。このような難燃剤の具体例としては、特に限定されず、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム等の金属水酸化物;メラミン、メラム、メレム、メロン、ポリリン酸メラミン、メチレンジメラミン、エチレンジメラミン、デカメチレンジメラミン、1,3−シクロヘキシルジメラミン、4,4’−ジエチレンジメラミン、ジエチレントリメラミン、ベンゾグアナミン、ジベンゾグアナミン、サクシノグアナミン、メチルグアナミン、アセトグアナミン、メラミン樹脂等;上記化合物のシアヌル酸塩、硫酸塩、硼酸塩;2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2−N−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート等のトリアジン系化合物;硼酸、硼酸亜鉛化合物等の硼素含有化合物;ポリオルガノシロキサン、シルセスキオキサン、シリコン樹脂等の珪素含有化合物;シリカ、カオリンクレー、タルク、ウォラストナイト等の無機珪素化合物等が挙げられる。これらを添加することで、難燃性を一層向上させることも可能である。
本実施形態の樹脂組成物には、その機械物性を向上させる目的で、充填剤を配合することができる。このような充填剤としては、特に限定されず、例えば、シリカ、カオリンクレー、タルク、ウォラストナイト、酸化チタン、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、硼酸アルミニウム、硼酸マグネシウム;ケナフ繊維、炭素繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、石英繊維等の繊維状補強剤;非繊維状補強剤等が挙げられる。これらは、有機物や無機物等で被覆されていてもよい。
本実施形態の樹脂組成物は、剛性や寸法安定性等の他の特性を付与するため、他の添加剤、例えば可塑剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤、光安定剤等の安定剤、硬化剤、硬化促進剤、帯電防止剤、導電性付与剤、応力緩和剤、離型剤、結晶化促進剤、加水分解抑制剤、潤滑剤、衝撃付与剤、摺動性改良剤、相溶化剤、核剤、強化剤、補強剤、流動調整剤、染料、増感材、着色用顔料、ゴム質重合体、導電性高分子等を更に含んでもよい。
〔樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態の樹脂組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、二軸押出機を用いて、上記した各成分を溶融混練する方法が挙げられる。このような二軸押出機の具体例としては、特に限定されず、例えば、コペリオン社製のZSKシリーズ、東芝機械社製のTEMシリーズ、日本製鋼所社製のTEXシリーズ等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法における溶融混練温度、スクリュー回転数等は、特に限定されず、通常、溶融混練温度200〜370℃、スクリュー回転数100〜1200rpmの範囲から適宜好適な条件を選択することができる。
二軸押出機に原料を供給するための原料供給装置としては、特に限定されず、例えば、単独スクリューフィーダー、二軸スクリューフィーダー、テーブルフィーダー、ロータリーフィーダー等が挙げられる。これらの中でも、原料供給の変動誤差が少ないという観点から、ロスインウェイトフィーダーが好ましい。
液状の原料を供給する際は、押出機シリンダー部分に、液添ポンプ等を用いて、直接液状の原料をシリンダー系中に送り込むことで混練りすることができる。液添ポンプとしては、特に限定されず、例えば、ギアポンプやフランジ式ポンプ等が挙げられる。これらの中でも、ギアポンプが好ましい。さらに、液添ポンプに使用する液状原料を貯めておくタンク、そのタンクとポンプ間の配管、及びポンプと押出機シリンダー間の配管等液状原料の流路となる部分等を、ヒーター等で加温することがより好ましい。これにより液状原料の粘度を低減することができるため、液添ポンプにかかる負荷を低減することができ、操作性等の観点から好ましい。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法は、難燃性の観点から、以下の工程1、工程2を含み、かつ(d)成分を工程1、工程2、又はその両工程にて添加する、製造方法であることが好ましい。
(工程1):総量の50質量%未満の(a)成分と、全量の(b)成分、(c)成分、及び(f)成分と、を溶融混練する工程;
(工程2):(工程1)で得られた溶融混練物に、(a)成分の残り、及び全量の(e)成分を添加し、溶融混練する工程。
なお、(d)成分を溶融混練する順序は特に限定されず、(工程1)、及び(工程2)を含む製造方法であればよく、(d)成分はどこで溶融混練してもよい。
〔成形品〕
本実施形態の樹脂組成物は、これを成形することにより成形品とすることができる。成形方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、フィルム成形等、公知の成形方法を用いることもできる。上述の樹脂組成物を成形して得られる成形品は、種々の成形品として用いることができ、特に、OA機器、電子機器、電池電装用材料等に好適に使用できる。すなわち、本実施形態の成形品は、上記した樹脂組成物を含む、成形品である。
本実施形態の樹脂組成物の成形方法は、特に限定されず、例えば、射出成形機を用いて、成形する方法等が挙げられる。このような射出成型機の具体例としては、特に限定されず、例えば、TOSHIBA社製、「IS100GN」等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物の成形方法における溶融温度、金型温度等は、溶融温度200〜320℃、金型温度40〜100℃の範囲から適宜好適な条件を選択することができるが、特にこれらに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、使用した原料は下記の通りである。
(a)ポリプロピレン樹脂
プロピレン単独重合体(日本ポリプロ社製、「MA4AHB」)
メルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)5.9g/10分
ここで、メルトフローレートは後述する方法と同様の方法により測定した。
(b)ポリフェニレンエーテル樹脂
(b−1)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.3のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(b−2)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.4のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(b−3)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.5のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(c)水素添加ブロック共重合体
ポリスチレン部(重合体ブロックA)−水素添加されたポリブタジエン部(重合体ブロックB)−ポリスチレン部(重合体ブロックA)の構造を持ち、結合スチレン量が43質量%、当該ポリブタジエン部(重合体ブロックB)の1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が75%であり、ポリスチレン鎖の数平均分子量が20,000、ポリブタジエン部の水素添加率が99.9%の水素添加ブロック共重合体。
(ビニル結合量の測定方法)
ポリブタジエン部分のビニル結合量は、赤外分光光度計によって測定し、算出方法はAnalytical Chemistry,Volume21,No.8,August 1949に記載の方法に準じて行った。また、結合スチレン量の測定は、紫外線分光光度計によって行った。さらに、ポリスチレン鎖の数平均分子量の測定は、GPC(移動相:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)によって行った。またさらに、ポリブタジエン部の水素添加率はNMRによって測定した。
(d)リン酸エステル系難燃剤
(d−1)縮合リン酸エステル:大八化学工業社製、「E890」(下記式で表される縮合リン酸エステル)
(d−2)リン酸エステル:大八化学工業社製、「TPP」(下記式で表されるリン酸エステル)
(e)ホスフィン酸塩
(e−1)クラリアント社製、「Exolit OP1230」(下記式で表されるジアルキルホスフィン酸アルミニウム)

(e−2)クラリアント社製、「Exolit OP1312」
(f)金属酸化物
(f−1)酸化鉄(III)(Fe:和光純薬社製)
(f−2)酸化アルミニウム(Al:和光純薬社製)
(f−3)酸化カルシウム(CaO:和光純薬社製)
(f−4)酸化亜鉛(ZnO:和光純薬製)
<実施例1>
樹脂組成物の製造装置として、二軸押出機「ZSK−25」(コペリオン社製)を用いた。二軸押出機において、原料の流れ方向に対し上流側に第1原料供給口を設けた。第1原料供給口の下流に第2原料供給口を設けた。第2原料供給口の下流に液添ポンプを設けた。第1原料供給口と第2原料供給口の間に第1の真空ベントを設けた。液添ポンプの下流に第2の真空ベントを設けた。また、第2供給口への原料供給方法は、押出機サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて供給する方法とした。
上記のように設定した二軸押出機に、(a)〜(f)成分を表1に示した組成で供給し、押出温度270〜320℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量15kg/時間の条件にて溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。
<実施例2〜10及び14〜21並びに比較例8〜10
(a)〜(f)成分を、表1、表2に示した組成で二軸押出機に供給した点以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
<比較例1〜7>
(a)〜(f)成分を、表3に示した組成で二軸押出機に供給した点以外は実施例1と同様にして樹脂組成物のペレットを得た。
実施例及び比較例で得た樹脂組成物のペレットの特性等を以下のとおり評価した。結果を表1に示す。
<難燃性>
UL−94垂直燃焼試験に基づき、1.6mm厚みの射出成形試験片を用いて難燃性を評価した。まず、実施例及び比較例で得た樹脂組成物を、265〜245℃に設定したスクリューインライン型射出成形機(TOSHIBA社製、「IS100GN」)に供給し、金型温度60℃の条件で射出成形することで、当該規格で規定された寸法の試験片を用意した。用意した試験片にガスバーナーの炎を当てて、その燃焼の程度を評価した。UL94に基づく難燃性の等級として、難燃性の高いものから順に、5VA、5VB、V−0、V−1、V−2、HBの基準に基づき評価した。
<メルトフローレート(MFR)>
実施例及び比較例で得た樹脂組成物のペレットについて、ISO 1133に準拠して、250℃、荷重10kgの条件でメルトフローレート(MFR)を測定した。
<荷重たわみ温度(DTUL)>
実施例及び比較例で得た樹脂組成物のペレットを、265〜245℃に設定したスクリューインライン型射出成形機(TOSHIBA社製、「IS100GN」)に供給し、金型温度60℃の条件で射出成形し、多目的試験片A型の成形片を用意した。得られた成形片を、80℃に設定したギアオーブンに24時間静置して、熱履歴処理を行った。熱履歴処理後の成形片を80mm×10mm×4mmに切削し、ISO 75に準拠し、フラットワイズ法、1.80MPaで荷重たわみ温度(DTUL)を測定した。
各実施例及び各比較例の成分組成及び物性評価を、表1、表2及び表3に示す。
各実施例で得た樹脂組成物のペレットは、少なくとも、難燃性、耐熱性、及び流動性のバランスに優れていることが確認された。
本発明に係る難燃性樹脂組成物は、難燃性、流動性、耐熱性のバランスに優れており、これらの特性が要求される種々の用途に好適に用いることができ、特に、OA機器、電子機器、電池電装用材料等に最適に使用される。

Claims (6)

  1. (a)ポリプロピレン樹脂40〜20質量部と、
    (b)ポリフェニレンエーテル樹脂60〜80質量部と、
    を含み、
    前記(a)成分と前記(b)成分との総量100質量部に対して、
    (c)ビニル芳香族化合物単位を主体とする重合体ブロックAと、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が30〜90%であり、かつ共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBと、を含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加された、水素添加ブロック共重合体1〜20質量部と、
    (d)リン酸エステル系難燃剤5〜25質量部と、
    (e)ホスフィン酸塩0.1〜12質量部と、
    (f)酸化鉄0.1〜5質量部と、
    を含む樹脂組成物。
  2. 前記(a)成分と前記(b)成分の総量100質量部に対する、
    前記(a)成分の含有量が、35〜25質量部であり、
    前記(b)成分の含有量が、65〜75質量部である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(c)成分の前記重合体ブロックBにおける、前記1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の総量が、65〜90%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(d)成分が、縮合リン酸エステル系難燃剤である、請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(e)成分が、ジアルキルホスフィン酸アルミニウムである、請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む、成形品。
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