JP2017013824A - 吐出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ピストン41が、ピストンガイド43に上下摺動自在に外嵌し、かつステム12内とシリンダ42内との連通を遮断する閉塞部52を有し、閉塞部52が、ピストン41に対するピストンガイド43の下方移動時に、ステム12内とシリンダ42内とを連通させ、ステム12とピストン41との間には、ピストン41に対するステム12及びピストンガイド43の下方移動に伴って、ピストン41及びステム12により上下方向に圧縮変形される弾性部材25が配設され、ステム12には、シリンダ42の内周面に当接または近接するガイド突出部12Cが形成されている。
【選択図】図1
Description
このような吐出器では、まずステム及びピストンガイドがピストンと共に下方移動し、シリンダの内圧を上昇させ、その後、ステム及びピストンガイドがピストンに対して下方移動し、シリンダ内の内容物が、ピストンガイドの外周面とピストンの内周面との間及びステム内を通して吐出ヘッド内に至り、吐出孔から吐出される。
このように、まずステム、ピストンガイド及びピストンが一体にシリンダに対して下方移動し、シリンダの内圧をある程度上昇させた後に、弾性部材が圧縮変形してステム内をシリンダ内に対して開放させるので、吐出される内容物の量や勢いなどの吐出態様を安定させることができる。
また、ステムのガイド突出部がシリンダの内周面に当接または近接した状態でステムがシリンダ内で上下移動するので、ステムのシリンダに対するぐらつきを抑制できる。特に、ステムとピストンとの間で弾性部材を圧縮変形させるときに、すなわち、ステムに対して大きな押下力がかかっているときに、ステムがシリンダに対してぐらつくことを有効に抑制できる。
この場合では、ガイド突出部に加えて弾性部材によってもステムのシリンダに対するぐらつきを抑制できる。なお、弾性部材の下端部(自由端部)がピストンの受け面に沿って内側に向けて案内されながら上下方向の長さが収縮されることによって、弾性部材を圧縮変形させる。
この場合では、ステム及び弾性部材を一体化することにより、部品点数の削減及び製造工程の複雑化の抑制が可能となり、吐出器の製造コストを削減できる。
周壁部22の内周面には、容器本体2の口部3の外周面に形成された雄ネジに螺着する雌ネジが形成されている。
弾性部材25には、図3に示すように、上下方向に延在する弾性部材切欠部25Aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。また、弾性部材25の下端開口縁は、図1及び図2に示すように、径方向外側から内側に向かうにしたがって下方を向くように傾斜している。
装着筒部31の上端部には、円柱状の被押下突部33が左右方向の両方向に各別に突設されている。
ノズル筒部32内には、前後方向に延在する芯棒体35と、芯棒体35の前端部に被着された有頂円筒状のチップ36と、が配設されている。
芯棒体35の外周面には、ノズル筒部32の内周面との間で内容物の流動を可能とする複数の流路溝部35Aが前後方向にわたって形成されている。
チップ筒部37は、ノズル筒部32内に嵌合されており、端壁部38は、芯棒体35の先端面に当接している。端壁部38のうち芯棒体35の先端面に当接する後面には、芯棒体35の流路溝部35Aに連通するスピン流路38Aが形成されている。また、端壁部38の中央部分には、スピン流路38Aに連通する吐出孔13Aが形成されている。
摺動部51の下端部は、上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向けて反るように湾曲しており、摺動部51の下端は、シリンダ42の内周面に摺接している。
閉塞部52の下端部は、上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向内側に向けて反るように湾曲しており、ピストンガイド43の後述する底部43A近傍に形成された当接部43Eに当接している。また、閉塞部52の上端部は、下方から上方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向けて反るように湾曲しており、ステム12の下端部の内周面に摺接している。
環状連結部53の上面は、径方向外側から内側に向かうにしたがって漸次下方に向かうように傾斜し、弾性部材25の下端開口縁を受ける受け面53Aとなっている。
立上筒部62は、天壁部21の開口部を通って上方に向けて立設されている。
上筒部63の上端部には、上筒部63の内外を連通させる空気孔63Aが形成されている。空気孔63Aは、環状連結部53の外周面によって閉塞されている。また、上筒部63の内周面には、ステム12のガイド突出部12Cが当接または近接している。
直筒部67の内周面には、上下方向に延在し、径方向内側に向けて突出する複数の縦リブ部67Aが周方向に間隔をあけて配設されている。また、直筒部67内には、ピストンガイド43の後述する底部(下端部)43Aが進入可能となっている。
テーパ筒部68の内側には、弁体44がテーパ筒部68のテーパ面に離着自在に配設されている。また、テーパ筒部68の内周面には、径方向外側から内側に向かうにしたがって上方に向けて傾斜する規制突部68Aが突設されている。規制突部68Aの上端の内径は、弁体44よりも小さくなっている。また、規制突部68Aには、周方向の延在を中断する間隙が形成されている。
下筒部65の内側には、容器本体2内の内容物が流動するチューブ69が嵌め込まれている。
ピストンガイド43の下端部には、ピストンガイド43内とシリンダ42内とを連通させる一対の連通孔43Bが形成されている。連通孔43Bは、中心軸Oを径方向で挟む両側に形成されている。連通孔43Bは、閉塞部52の下端よりも上方に位置しており、シリンダ42の上筒部63の内側との連通が遮断されている。
同様に、ピストンガイド43の上端部には、ピストンガイド43内とシリンダ42内とを連通させる一対の貫通孔43Cが形成されている。貫通孔43Cは、連通孔43Bと同様に、中心軸Oを径方向で挟む両側に形成されている。貫通孔43Cは、上下方向でステム12の移行部分12Aに位置する。
また、ピストンガイド43のうち貫通孔43Cよりも上側に位置する部分は、ステム12の係合突部12Bが係合する係合溝部43Dが全周にわたって形成されている。これにより、ピストンガイド43は、ステム12と共に一体として上下移動する。
中間筒部72の上下方向中間部は、外筒部71の上端に連設されており、中間筒部72の上側部分は、外筒部71よりも上方に突出している。また、中間筒部72の上端部の前側部分には、トリガー16の揺動を阻害しないように、ガイド切欠部72Aが形成されている。
内筒部73の下端は、中間筒部72の下端に連設されている。内筒部73の上端と吐出ヘッド13のノズル筒部32との間には、ステム12及び吐出ヘッド13を上方に向けて付勢するコイルバネ75が配設されている。また、内筒部73の外周面には、上下方向に延在し、中間筒部72の内周面に接続される複数の接続リブ部73Aが周方向に間隔をあけて形成されている。さらに、内筒部73の下端と頂壁部61との間には、第2パッキン76が介在されている。
側壁部77は、後側部分が前側部分に対して上方に立ち上がっており、この後側部分の外側面には、左右方向外側に向けて延在する円柱状の揺動軸77Aが突設されている。
トリガー16は、天板部81と、天板部81の後端縁から後方に向けて斜め下方に延在する後板部82と、天板部81の前端縁から前方に向けて斜め下方に延在する前板部83と、天板部81の左右両側の側端縁から各別に垂下された一対の側板部84と、を有する。
側板部84の内側面には、吐出ヘッド13を押し下げるための押下部85が設けられている。押下部85は、装着筒部31を左右両側から挟む一対の板状部材であり、押下部85の下端には、被押下突部33がその軸線回りに摺動可能に嵌め込まれた円弧状の押下切欠部85Aが形成されている。また、側板部84の後部には、揺動軸77Aが周方向に摺動可能に挿通された軸孔部84Aが形成されている。
なお、側板部84とトリガー支持部74の側壁部77の前側部分の上端縁との間には、トリガー16の不要な作動を防止するストッパ86が配設されている。
まず、ストッパ86を取り外したのち、トリガー16の前板部83の上記指掛部分に指などを掛け、トリガー16を後方に牽引し揺動させる。トリガー16の揺動に伴って、押下部85は、ノズル筒部32の被押下突部33を下方に押圧し、ステム12を押し下げる。ここで、ステム12には、ピストンガイド43が取り付けられており、ステム12に設けられた弾性部材25は、ピストン41に当接している。これにより、ステム12、ピストンガイド43及びピストン41は、一体となってシリンダ42に対して下降する。そのため、ピストン41の閉塞部52がピストンガイド43の連通孔43Bを閉塞させたままの状態で、シリンダ42の上筒部63内が加圧される。
なお、上筒部63の上昇した内圧及び上筒部63内に充填されている内容物に起因して、ピストン41の下方移動は、上筒部63内に内容物が充填されていない場合と比較して上側の位置において抑止される場合がある。このような場合には、ピストンガイド43の底部43Aが直筒部67内に進入する前に、連通孔43Bがシリンダ42の上筒部63内に対して開放されることがある。
そのためには、上述と同様に、ストッパ86を取り外してトリガー16を後方に牽引し、ステム12を押し下げる。連通孔43Bがシリンダ42の上筒部63内に対して開放されると、上述と同様に、上筒部63内を満たしている空気は、連通孔43Bを通る経路と貫通孔43Cを通る経路とを介して、ピストンガイド43内に流入する。そして、ピストンガイド43内に流入した空気は、ステム12の上側部分内を流動してノズル筒部32に至り、ノズル筒部32の吐出孔13Aから排出される。その後、トリガー16を引いた指などを外すと、コイルバネ75による付勢により、吐出ヘッド13、ステム12及びピストンガイド43が上昇する。上述のように、上筒部63内が減圧され、弁体44が浮上して中筒部64の下部が開放されるので、容器本体2内の内容物が上筒部63内に供給される。
このようにトリガー16の牽引を繰り返すことによって、シリンダ42の上筒部63内、ステム12内及びピストンガイド43内に内容物を充填させる。
また、ステム12のガイド突出部12C及び弾性部材25がシリンダ42の上筒部63の内周面に当接または近接した状態でステム12がシリンダ42内で上下移動するので、ステム12のシリンダ42に対するぐらつきを抑制できる。さらに、ピストンガイド43の底部43Aが直筒部67内に進入するので、弾性部材25が圧縮変形するときに、ステム12がシリンダ42に対してぐらつくことをより有効に抑制できる。これにより、吐出態様をさらに安定させることができる。
さらに、ステム12及び弾性部材25を一体的に形成しているので、部品点数を削減して製造工程を簡略化することができ、吐出器1の製造コストを削減できる。
例えば、弾性部材は、上記実施形態では、ステム12の下端に設けられているガイド突出部12Cの外周縁から下方に向けて延設された弾性部材25として形成されているが、例えば図6に示すように、ガイド突出部12Cの内周縁から下方に向けて延設された弾性部材101として形成されてもよい。このとき、弾性部材101の下面は、径方向内側から外側に向かうにしたがって下方を向くように傾斜している。また、ピストン102の環状連結部103の上面に形成された受け面103Aは、径方向内側から外側に向かうにしたがって漸次下方に向かうように傾斜している。このような弾性部材101は、図7に示すように、ステム104を押し下げると、自由端部が受け面103Aに沿って径方向外側に向けて反るように摺動しつつ、弾性部材101の上下方向の長さが短くなるように収縮変形される。
弾性部材は、上下方向の長さが短くなるように変形できれば、例えば上下方向で蛇腹状に収縮変形する形状など、他の形状であってもよい。同様に、ピストンには、受け面が形成されていなくてもよい。
ガイド突出部は、上下方向に延在する筒状など、他の形状をなしてもよい。
直筒部をガイド孔部として設けているが、別の構成によりガイド孔部を形成してもよく、ガイド孔部を設けなくてもよい。
吐出器は、吐出孔から内容物を噴霧させているが、噴霧以外の別の態様で内容物を吐出させてもよい。
トリガーによって吐出ヘッドを押し下げることによってステムを下降させているが、トリガーによって直接ステムを下降させてもよい。また、トリガーを作動させることによってステムを下方移動させているが、ステムを下方移動させることができれば、トリガーが設けられていなくてもよい。
吐出ヘッドは、ステムと一体的に形成されてもよい。
ピストンガイドは、有底円筒状に形成されているが、筒状に限られず、柱状など、他の形状に形成されてもよい。
ピストンガイドは、ステムに取り付けられているが、ステムと一体として上下移動すれば、ステムに取り付けられていなくてもよい。
連通孔及び貫通孔は、1つまたは3つ以上形成されてもよく、形成されていなくてもよい。したがって、内容物は、連通孔及び貫通孔を設けずに、ピストンガイド内を通らずにステム内を通って吐出孔から吐出されてもよい。
コイルバネは、ステム及びピストンガイドを上方付勢状態とすれば、他の箇所に配置されてもよく、コイルバネ以外の付勢手段を用いてステム及びピストンガイドを上方付勢状態としてもよい。
Claims (3)
- 上方付勢状態で下方移動自在に配設されたステムと、
前記ステムの上端に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッドと、
前記ステムに連動する筒状のピストンと、
前記ピストンが上下摺動自在に収容されたシリンダと、
前記ステムから下方に向けて延設され、前記ピストンの内側を上下方向に貫くピストンガイドと、
を備え、
前記ステム及び前記ピストンガイドを前記シリンダに対して下方移動させたときに、前記シリンダ内の前記内容物が前記ステム内を通して前記吐出孔から吐出される吐出器であって、
前記ピストンが、前記ピストンガイドに上下摺動自在に外嵌し、かつ前記ステム内と前記シリンダ内との連通を遮断する閉塞部を有し、
前記閉塞部が、前記ピストンに対する前記ピストンガイドの下方移動時に、前記ステム内と前記シリンダ内とを連通させ、
前記ステムと前記ピストンとの間には、前記ピストンに対する前記ステム及び前記ピストンガイドの下方移動に伴って、前記ピストン及び前記ステムにより上下方向に圧縮変形される弾性部材が配設され、
前記ステムには、前記シリンダの内周面に当接または近接するガイド突出部が形成されていることを特徴とする吐出器。 - 前記弾性部材が、前記ガイド突出部から下方に向けて延設された筒状をなしており、
前記ピストンには、当該ピストンの中心軸に直交する径方向の外側から内側に向かうにしたがって下方に向かうように傾斜し、前記弾性部材の下端が当接する受け面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吐出器。 - 前記ステムと前記弾性部材とが、一体に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吐出器。
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-
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