JP2017013805A - 医療用パッケージおよび医療用パッケージの製造方法 - Google Patents

医療用パッケージおよび医療用パッケージの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】密封性能を安定して確保しつつ、開封時のデラミネーション抑えて良好な開封操作性を実現することのできる、新規な構造の医療用パッケージを提供すること、および医療用パッケージの新規な製造方法を提供すること。【解決手段】第一の封止部材18と第二の封止部材20の少なくとも一方が熱可塑性樹脂層を重ね合わせ面に有する積層構造の複合材とされて熱可塑性樹脂層により第一の封止部材18と第二の封止部材20が加熱固着されることで収容部12が密封されていると共に、収容部12の周りに形成された第一の封止部材18と第二の封止部材20の固着領域24において、収容部12の開封幅方向で少なくとも2つの凹部を有する凹凸形状の内周縁部62をもって周方向に延びる開封予定部60を設けた。【選択図】図2

Description

本発明は医療用途品を収容する医療用パッケージおよび医療用パッケージの製造方法に係り、特に第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配して周りを加熱固着することで医療用途品を密封状態で包装した医療用パッケージとその製造方法に関するものである。
従来から、コンタクトレンズやIOLインサーター、シリンジ、穿刺針、ガーゼ、ピンセットなどの医療分野で用いられる医療用途品を個別又は複数個セットにして市場に提供し、流通させたり保存等する際に用いられる医療用パッケージが、従来から幾つか提案されている。
そして、かかる医療用パッケージでは、開封前に医療用途品が汚染されたり変質するのを防止する等の目的で、医療用途品を密封状態で包装するようにされているものが多い。例えば、第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配すると共に、医療用途品の周りで第一の封止部材と第二の封止部材を加熱固着することで、医療用途品を収容する収容部を外部空間に対して密閉状態で形成した構造とされている。
ところで、このような医療用パッケージにおいては、第一の封止部材と第二の封止部材の封止固着を容易にすると共にガスバリア性などの要求特性の実現を考慮して、第一の封止部材と第二の封止部材の少なくとも一方を金属箔層と熱可塑性樹脂層との積層構造からなるラミネート材として、かかる熱可塑性樹脂層により第一の封止部材と第二の封止部材を加熱溶着した構造が好適に採用されている。例えば医療用途品の一種であるソフトコンタクトレンズの個別パッケージとして用いられる特表2015−502296号公報(特許文献1)に記載のものなどが、それである。
ところが、従来構造の医療用パッケージでは、医療用途品を使用する際に第一の封止部材と第二の封止部材を加熱溶着領域において引き剥がして開封しようとすると、溶着された熱可塑性樹脂層が金属箔層から層間剥離するデラミネーションが発生するおそれがあった。そして、デラミネーションが発生すると、溶着された熱可塑性樹脂層がフィルム状に残って収容部の開封口を覆ってしまうために開封が難しく、医療用途品の取り出しに支障が生じて使用に悪影響が及ぼされる問題があったのである。
なお、開封時のデラミネーションを抑制して開封操作性を向上させるために、第一の封止部材と第二の封止部材を加熱溶着する際の温度や圧力を低く設定したり熱可塑性樹脂材料を選定することも考えられる。しかしながら、十分な密封性能を安定して得ることが難しくなり、意図せずに密閉状態が解除されてしまいやすくパッケージの信頼性の低下が避けられないことから有効な対応策ではなかった。
特表2015−502296号公報
本発明は上述の事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、密封性能を安定して確保しつつ、開封時のデラミネーションを抑えて良好な開封操作性を実現することのできる、新規な構造の医療用パッケージを提供すること、および医療用パッケージの新規な製造方法を提供することにある。
本発明の第一の態様は、第一の封止部材と第二の封止部材が重ね合わされて固着されることにより、該第一の封止部材と該第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を収容する収容部が形成された医療用パッケージにおいて、前記第一の封止部材と前記第二の封止部材の少なくとも一方が熱可塑性樹脂層を重ね合わせ面に有する積層構造の複合材とされて該熱可塑性樹脂層により該第一の封止部材と該第二の封止部材が加熱固着されることで前記収容部が密封されていると共に、該収容部の周りに形成された該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、該収容部の開封幅方向で少なくとも2つの凹部を有する凹凸形状の内周縁部をもって周方向に延びる開封予定部が設けられていることを特徴とする。
本態様に従う構造の医療用パッケージでは、開封に際して第一の封止部材と第二の封止部材が引き剥がされる固着領域における開封予定部に凹凸形状の内周縁部が形成されている。これにより、かかる開封予定部を引き剥がす際に、加熱固着された熱可塑性樹脂層の層間剥離が抑えられると共に、仮に層間剥離した場合でも剥離層が分断されやすいことで、開封を確実且つ容易に行うことができて開封の操作感の向上も図られ得る。
また、開封予定部を開封する際の熱可塑性樹脂層の層間剥離が抑えられることから、開封時の作業性や操作感を大きく損なうことなく、加熱固着時の温度や圧力等を調節して固着領域の固着力や信頼性の向上を図ることも可能になる。しかも、加熱固着時の温度や圧力等の設定にばらつきが発生した場合でも、開封時の熱可塑性樹脂層の層間剥離による不具合が防止されて、開封時における良好な作業性や操作感を安定して得ることが可能になる。その結果、不良品の発生率が低減されると共に、加熱固着時における条件管理の負担軽減も図られ得る。
なお、本態様の医療用パッケージにおいて、開封予定部における固着領域の内周縁部を凹凸形状としたことで上述の如き効果が発揮されることは、後述する実施形態中の実験結果からも明らかであるが、その技術的理由は、後述する実施形態中の実験写真からも理解されるとおり、次のように推定することができる。先ず、固着領域の開封予定部の内周縁部において、収容部の開封幅方向で複数の凹部を有する凹凸形状を採用したことにより、デラミネーションが発生する開封予定部の固着領域の内周縁部の実総長を長く設定することができ、その結果、デラミネーションを発生する熱可塑性樹脂層のボリュームを広い範囲に分散させて強度を低下させることができる。そのうえで、開封時にデラミネーションを発生する熱可塑性樹脂層が特に大きく引っ張られる部位を、開封幅方向に設けた複数の凹部によって複数箇所に設定したことで、上述のように固着領域の内周縁部の実総長を長くしてボリュームを分散させた熱可塑性樹脂を局所的に強く引っ張ることができ、その結果、熱可塑性樹脂に対して開封操作力を局所的な引張破断力として効率的に作用させて切断させることにより、デラミネーションの発生や成長が抑えられるものと考えられる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る医療用パッケージであって、前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、周方向で周期的に連続して湾曲又は屈曲した波形又は山形とされているものである。
本態様の医療用パッケージでは、開封予定部における固着領域の内周縁部を周期的に連続した凹凸形状とすることで、かかる内周縁部の実総長を一層長く設定できると共に、開封時にデラミネーションを発生する熱可塑性樹脂層を開封幅方向に設けた複数の凹部間で略均等に分散させて、且つ引張破断力を一層効率的に作用させることが可能になる。その結果、特定箇所でのデラミネーションの発生や成長も効果的に防止されて、開封幅方向の全体でより安定した開封状態が良好に発現され得ることとなる。
本発明の第三の態様は、前記第一又は二の態様に係る医療用パッケージであって、前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、内周側に突出した凸部において内周側に向かって次第に幅寸法が小さくなる先細凸形状とされているものである。
本態様の医療用パッケージでは、開封予定部における固着領域の内周縁部に形成された凸部が先細形状とされていることにより、隣接する凸部間に位置する凹部において開封時に発生したデラミネーションによる熱可塑性樹脂の剥離膜が、開封が進むにつれて離隔距離が大きくなる両側の凸部によって効率的に引っ張られて破断し、剥離膜の成長がより効果的に防止され得る。また、開封に際して最後に引き剥がされることとなる凸部の先端部にデラミネーションによる熱可塑性樹脂の剥離膜が発生した場合でも、凸部が先細形状であるが故に破断しやすく、剥離膜の成長が防止される。
なお、本態様における先細凸形状の凸部は、傾斜した側縁が直線形状のほか湾曲形状でも良く、先端部分が尖った先鋭形状のほか先端部分が丸くなっていても良い。
本発明の第四の態様は、前記第一〜三の何れかの態様に係る医療用パッケージであって、前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、凹部の最底点と凸部の頂点との開封方向における離隔距離について0.5〜5.0mmの範囲内に設定されているものである。
本態様の医療用パッケージでは、凹部の最底点と凸部の頂点との開封方向における離隔距離を0.5mm以上に設定したことで、前述の如き固着領域の内周縁部の実総長の確保や開封時の熱可塑性樹脂層における応力の分散などによるデラミネーションの発生や成長の防止効果がより有効に発揮され得る。また、凹部の最底点と凸部の頂点との開封方向における離隔距離を5.0mm以下に設定することで、凹凸形状の固着領域の幅寸法が大きくなりすぎることに伴う収容部の容積圧迫やパッケージサイズの大型化などの問題も回避され得る。
本発明の第五の態様は、前記第一〜四の何れかの態様に係る医療用パッケージであって、前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、周方向で隣合う凸部の頂点間のピッチについて1.0〜10mmの範囲内に設定されているものである。
本態様の医療用パッケージでは、凹凸形状の周方向ピッチを1.0mm以上に設定したことにより、凹凸形状で分断されるべき熱可塑性樹脂の剥離膜が実質的につながってしまって目的とするデラミネーションの発生や成長の防止効果が低下してしまうことが有効に回避され得る。また、凹凸形状の周方向ピッチを10mm以下に設定したことにより、凹凸が実質的に直線に近くなって同様な問題が発生することも、有効に回避され得ることとなる。
なお、上述の第四及び前記第五の態様に係る医療用パッケージにおいて固着領域の内周縁部に設定される凹凸形状の凹部の最底点と凸部の頂点との離隔距離やピッチは、一定である必要はない。
本発明の第六の態様は、前記第一〜五の何れかの態様に係る医療用パッケージであって、前記第一の封止部材と前記第二の封止部材との何れもが、金属シートの重ね合わせ側の面に前記熱可塑性樹脂層からなるシーラント層を備えており、該第一の封止部材と該第二の封止部材の各該シーラント層が加熱固着されて一体化されることにより前記収容領域が密封されているものである。
本態様の医療用パッケージでは、固着領域で互いに重ね合わされて固着される第一の封止部材と第二の封止部材の固着面が何れも熱可塑性樹脂層からなるシーラント層とされて、加熱によって両シーラント層が一体化されることから、より強固で信頼性の高い封止力を容易に且つ安定して得ることが可能になる。そして、かかる固着領域における開封予定部には、本発明に従う凹凸形状の内周縁部が設定されることで、一体化して固着されたシーラント層が開封時にデラミネーションを発生する問題も回避されることから、良好な開封操作性や操作感も併せて実現可能になるのである。
本発明の第七の態様は、前記第一〜六の何れかの態様に係る医療用パッケージであって、前記医療用途品がコンタクトレンズであり、前記収容領域に該コンタクトレンズが保存液と共に収容されているものである。
本態様で対象とされるコンタクトレンズ用パッケージでは、コンタクトレンズの外周より僅かに大きい程度の開口サイズとされた収容部とされて、その小さな開口部を通じてコンタクトレンズを指先を摘み上げる操作が必要となることから、開封時にデラミネーションで発生する樹脂の剥離膜が開口部を覆ってしまうと指先でコンタクトレンズを摘まみ取ることができなくなって大きな障害となる。ここにおいて、本態様では、かかるコンタクトレンズ用パッケージに本発明を適用することにより、小さな開口部を備えた収容部でも開封時における開口部を安定して大きく確保することができて、コンタクトレンズを容易に摘まみ取ることが可能になるのである。
また、特に含水性のソフトコンタクトレンズのように、保存液に浸漬されてコンタクトレンズが収容部へ封止されている場合でも、本態様に係るパッケージでは、開封時のデラミネーションによる問題が回避されることで、デラミネーションの原因の一つとなる固着領域における固着力の増大も可能になることから、外圧などで意図しない圧力が作用した場合にも対処し得る液封性ひいては信頼性の設定も実現され得る。更にまた、開封時のデラミネーションで発生した樹脂の剥離膜で収容部の開口が覆われると、開封の進行に際して意図しない部位から破れて勢い良く封入液が飛び出す問題も発生するが、上述のようにデラミネーションが防止されることでそのような問題も効果的に回避可能となる。
なお、上述の如き本発明に係る医療用パッケージにおいて被包装物はコンタクトレンズに限定されるものでなく、医療従事者に限らず個人などが用いる各種の医療用途品が対象となり得るし、医療用途品を付属品等と共に収容部へ配して包装するようにしても良い。また、本発明に係る医療用パッケージにおける固着領域の内周縁部に設けられる凹凸は、形状や大きさ、ピッチなどが一定である必要はなく、周方向で周期的又は非周期的に異なる凹凸形状で形成されていても良い。
医療用パッケージの製造方法に関する本発明の第一の態様は、第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配すると共に、該第一の封止部材と該第二の封止部材の少なくとも一方を重ね合わせ面に熱可塑性樹脂層が設けられた積層構造の複合材とし、該医療用途品の周りで該第一の封止部材と該第二の封止部材を加熱押圧せしめて該熱可塑性樹脂層により固着することで、該医療用途品が密封状態で収容された収容部を備えた医療用パッケージを製造するに際して、前記医療用途品が配される内周側の押圧縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる押圧面を備えた押圧部材を用いて、前記第一の封止部材と前記第二の封止部材を加熱しつつ重ね合わせ方向で相互に押圧して固着することにより、前記収容部の周りに形成する該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、内周縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる開封予定部を設けることを特徴とするものである。
本態様の発明方法に従えば、加熱金型などの押圧部材を用いて第一の封止部材と第二の封止部材の固着領域を加熱溶着して収容部を封止する際に、当該押圧部材に凹凸形状を付することで固着領域に目的とする凹凸形状の開封予定部を形成することができる。そして、このような本態様の発明方法に従えば、上述の第一〜七の各態様に係る医療用パッケージを有利に製造することが可能になる。
医療用パッケージの製造方法に関する本発明の第二の態様は、第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配すると共に、該第一の封止部材と該第二の封止部材の少なくとも一方を重ね合わせ面に熱可塑性樹脂層が設けられた積層構造の複合材とし、該医療用途品の周りで該第一の封止部材と該第二の封止部材を加熱押圧せしめて該熱可塑性樹脂層により固着することで、該医療用途品が密封状態で収容された収容部を備えた医療用パッケージを製造するに際して、前記第一の封止部材を硬質材として該第一の封止部材に形成された収容凹所を該二の封止部材で覆蓋することで前記収容部を形成すると共に、該第一の封止部材における該収容凹所の開口部を凹凸形状をもって周方向に延びる内周形状として、該第一の封止部材の該収容凹所の開口部の周りに該第二の封止部材を加熱しつつ重ね合わせ方向で押圧して固着することにより、前記収容部の周りに形成する該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、内周縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる開封予定部を設けることを特徴とする。
本態様の製造方法に従えば、前述の製造方法に係る本発明の第一の態様に記載の如き特別な凹凸形状を付した押圧部材を用いなくとも、例えばコンタクトレンズパッケージとして従来から用いられているブリスターケースのように硬質のケース本体であれば、その凹所の開口内周縁を凹凸形状としておくことで、固着縁が凹凸となった開封予定部を形成することも可能となる。そして、前述の本発明の第一の態様に係る製造方法と同様に、本態様の製造方法に従えば、上述の第一〜七の各態様に係る医療用パッケージを有利に製造することが可能になる。
本発明に従う構造とされた医療用パッケージでは、開封予定部の固着領域に凹凸形状の内周縁部を設けたことで開封時のデラミネーションが抑えられることにより、良好な開封操作性が実現されて、収容部の密封性能の向上と良好な開封操作性との両立も図られ得る。
また、本発明方法によれば、上述の本発明に従う構造とされた医療用パッケージを効率的に製造することが可能となる。
本発明の第一の実施形態としてのコンタクトレンズ用パッケージを開封状態で示す斜視図である。 図1に示されたコンタクトレンズ用パッケージにおいて第一シートから第二シートを剥がした状態を示す平面説明図である。 図1に示されたコンタクトレンズ用パッケージの未開封状態を示す縦断面図である。 図1に示されたコンタクトレンズ用パッケージに用いられるレンズ保持部材を示す開放状態の斜視図である。 図4に示されたレンズ保持部材を示す閉鎖状態の斜視図である。 図1に示されたコンタクトレンズ用パッケージにおける第一シートと第二シートとの加熱固着を説明するための説明図である。 図1に示されたコンタクトレンズ用パッケージの製造方法の具体例を説明するための一工程を示す縦断面説明図である。 図7に示された溶着金型の底面図である。 本発明の第二の実施形態としてのコンタクトレンズ用パッケージを示す、図2に対応する平面説明図である。 図9に示されたコンタクトレンズ用パッケージの製造に用いられる溶着金型における、図8に対応する底面図である。 比較例としてのコンタクトレンズ用パッケージを示す、図2に対応する平面説明図である。 図11に示された比較例の製造に用いられる溶着金型を示す底面図である。 図9に示された本発明の実施例であるコンタクトレンズ用パッケージの開封時における固着領域の開封予定部の状態を示す図面代用写真であって、(a)は開封予定部の全体を示し、(b)は要部を拡大して示すものである。 図11に示された比較例であるコンタクトレンズ用パッケージの開封時における固着領域の開封予定部の状態を示す図面代用写真であって、(a)は開封予定部の全体を示し、(b)は要部を拡大して示すものである。 本発明の第三の実施形態としてのコンタクトレンズ用パッケージを示す、図2に対応する平面説明図である。 図15に示されたコンタクトレンズ用パッケージの製造に用いられる溶着金型における、図8に対応する底面図である。 本発明の第四の実施形態としてのコンタクトレンズ用パッケージを示す、図3に対応する縦断面図である。 図17に示されたコンタクトレンズ用パッケージにおいて蓋シートを剥がした状態を示す、図2に対応する平面説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1〜3には、本発明に従う構造とされた医療用パッケージの一実施形態であるコンタクトレンズ用のパッケージ10が示されている。このパッケージ10には、外部空間に対して遮断された収容部12が内部に形成されており、かかる収容部12に対して、医療用途品としてのコンタクトレンズ14が保存液16と共に収容されている。
より詳細には、本実施形態のパッケージ10は、第一の封止部材としての第一のシート18と第二の封止部材としての第二のシート20を備えている。これら第一のシート18と第二のシート20は、互いに略同じ平面形状を有する薄肉で変形容易な可撓性シートとされている。そして、第一のシート18と第二のシート20が、互いの内面同士を重ね合わされて、中央部分を囲む周りで相互に固着されることにより、中央部分に所定容積の収容部12が形成されている。
このように、本実施形態では、第一のシート18と第二のシート20により、収容部12を画成して外部空間から遮断する容器本体22が構成されている。また、収容部12の周りには、所定幅で全周に亘って連続して延びる固着領域24が形成されている。
さらに、本実施形態では、第一及び第二のシート18、20が略長方形状とされており、収容部12が長辺方向一方の側(図2、3中の左側)に偏倚して形成されている。これにより、収容部12の偏倚方向と反対側では、第一及び第二のシート18、20が非固着で重ね合わされた開封操作部26とされている。そして、かかる開封操作部26側の端部において、第一のシート18と第二のシート20を各一方の手指で摘んで相互に引き剥がす開封操作力を及ぼすことにより、収容部12が開封されるようになっている。
なお、第一のシート18と第二のシート20は、互いに独立した二枚のシート構造とされていても良いし、開封操作部26と反対側の短辺部で折り返された一枚のシート構造とされていても良い。一枚のシート構造の場合には、固着領域24のうち開封操作部26と反対側の短辺部を設けなくても収容部12の密封構造を実現できる。
そして、密封構造とされた収容部12に対して、コンタクトレンズ14が保存液16への浸漬状態で収容されている。これにより、例えば含水性のソフトコンタクトレンズ14でも、メーカーから市場へ流通されてユーザーが開封するまでの所定期間に亘って、コンタクトレンズ14が膨潤状態に保たれるようになっている。
なお、第一及び第二のシート18、20で画成された収容部12内へコンタクトレンズ14と保存液16を直接に収容しても良い。尤も、本実施形態では変形容易な第一及び第二のシート18,20が採用されていることから、硬質のレンズ保持部材28にコンタクトレンズ14を収容した状態で、収容部12内へ配することが望ましい。
かかるレンズ保持部材28は、コンタクトレンズ14への外力作用を軽減又は防止しつつ保存液16への膨潤状態にコンタクトレンズ14を保持し、且つパッケージ10の開封時にはコンタクトレンズ14を指先で容易に摘まみ取ることのできるものが望ましい。具体的には、図4〜5に示されている如き構造のレンズ保持部材28が好適に採用され得る。尤も、このようなレンズ保持部材28は、本発明において必須のものでなく、しかも本出願人が先に開示した特許第4520532号公報や特開2014−218255号公報にも記載されているものであることから、構成および作用を以下に簡単に説明する。
すなわち、本実施形態で採用されているレンズ保持部材28は、下側プレート30と上側プレート32がヒンジ部34で連結されている。そして、ヒンジ部34回りで上下プレート32、30が相互に回動される開閉操作により、図4に示す展開状態と図5に示す折畳状態とに変形可能とされている。また、上下プレート32、30におけるヒンジ部34と反対側の対辺部には、折畳状態に仮保持するための係合部36が設けられている。なお、これら上下プレート32、30は、ポリプロピレンやポリエチレン等の所定形状への保持強度を備えた硬質の合成樹脂材料により、例えば射出成形等によって一体成形され得る。
また、下側プレート30と上側プレート32の各中央部分には、それぞれ上方に向かって凸となる略ドーム状の下側保持部38と上側保持部40が設けられている。また、下側保持部38と上側保持部40の各外周縁部にはフランジ状に広がる下側外周板部42と上側外周板部44が形成されている。そして、上下外周板部44、42が互いに重ね合わされた折畳状態では、上下保持部40、38の重ね合わせ面間にコンタクトレンズ14が収容されて保持される所定容積の保持領域46が画成されるようになっている。
なお、保持領域46は、図3及び図7に示されているように、コンタクトレンズ14より一回り大きくされて周りに所定の隙間をもって形成されて、コンタクトレンズ14を反転阻止しつつ位置決め保持し得る大きさとされることが望ましいが、例えばコンタクトレンズ14の表裏両側から外力を及ぼして押し潰すように変形させた状態で一層コンパクトに収容することも可能である。また、下側保持部38と上側保持部40の少なくとも一方(本実施形態では上側保持部40のみ)には、保持領域46を外部に連通させて保存液16の流動を許容する貫通孔48を形成することが望ましい。
そして、このようなレンズ保持部材28は、図3に示されているように、下側プレート30が第一のシート18へ載置されると共に上側プレート32に第二のシート20が被せられるようにして、容器本体22の収容部12へ収容配置されている。なお、図1に示されているように、レンズ保持部材28は、その係合部36が容器本体22の開封操作部26側に位置し、且つ、そのヒンジ部34が開封操作部26と反対側に位置せしめられている。また、図1に示されているように、下側プレート30と上側プレート32の各外周板部42,44が、各適数箇所に設定された固着部49において、第一のシート18と第二のシート20に対してそれぞれ固着されている。
これにより、コンタクトレンズ14の使用に際して第一のシート18と第二のシート20を開封操作部26側から引き剥がして容器本体22を開封する際に、相互に開かれる第一のシート18と第二のシート20と共にレンズ保持部材28の下側プレート30と上側プレート32が開かれるようになっている。そして、レンズ保持部材28を開くための特別な操作を必要とすることなく、容器本体22を開封操作するだけで、コンタクトレンズ14が外部に露出されて手指で摘まみ取ることができる状態とされるようになっている。
而して、かくの如きレンズ保持部材28にコンタクトレンズ14を収容せしめて、容器本体22を構成する第一のシート18と第二のシート20の重ね合わせ面間に配置した状態で、レンズ保持部材28の周りに設定された固着領域24において第一のシート18と第二のシート20を相互に固着することで、保存液16と共にコンタクトレンズ14が収容された密封構造の収容部12を形成する。
なお、固着領域24における第一のシート18と第二のシート20の固着は、例えば接着等によって行うことも可能であるが、製造上の管理や信頼性、安定性などの点から加熱溶着が好ましい。即ち、第一のシート18と第二のシート20の少なくとも一方として、熱可塑性樹脂層を重ね合わせ面に有する積層構造の複合材を採用することで、かかる熱可塑性樹脂層により第一のシート18と第二のシート20を加熱固着せしめて収容部12を密封することができる。また、第一及び第二のシート18、20を、全体がナイロンやポリエステル、ポリオレフィン等の合成樹脂材料で形成されたもので構成することも可能であるが、特に、アルミニウム合金等の金属膜を樹脂層で挟んで積層したラミネートシートで構成することにより、収容部12へガスバリア性を付与することができ、保存液16の封止や細菌の侵入阻止などに一層好適である。
より具体的には、本実施形態の第一のシート18及び第二のシート20としては、図6にモデル的に示されているように、アルミニウム合金等の金属膜からなる中間基材層50に対して、ポリエステルやポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレン等の樹脂膜からなる表基材層52と、ポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂膜からなるシーラント層54との積層構造のラミネートシートが好適に採用される。このようなラミネートシートからなる第一のシート18と第二のシート20は、互いに重ね合わされて、固着領域24において、シーラント層54の溶融温度まで加熱されつつ相互に押圧されることで、互いのシーラント層54、54が溶融して単一樹脂層に一体化することにより固着されることとなる。また、表基材層52の外面には、必要に応じて印刷などが施され得る。
なお、第一のシート18と第二のシート20を固着領域24で加熱固着するに際しては、例えば図7〜8に示されている如き上下の固着金型56、58を用い、重ね合わせた第一及び第二のシート18、20の固着領域24を両金型56、58間で挟んで加熱押圧することで各シーラント層54、54を一体化させて固着することができる。その際、押圧部材としての固着金型56により固着領域24を伝熱加熱するほか、高周波加熱や超音波加熱することで、押圧力と共に熱エネルギーを固着領域24に与えることも可能である。
また、本実施形態では、固着領域24を加熱固着して収容部12を封止する際に保存液16を注入する必要がある。そこで、例えば図7に示されているように、第二のシート20に対して予め収容部12を形成する凹所59を成形して、当該凹所59へレンズ保持部材28(コンタクトレンズ14)と保存液16を収容した後、図7を上下反転させた状態で第一のシート18で凹所59を覆った状態で固着領域24を加熱固着するようにしても良い。また、固着領域24の三辺だけを先に加熱固着することで袋状の収容部12を形成し、未固着の辺部を上方に向けて開口させた状態で収容部12へ保存液16を注入した後に、残りの当該一辺を左右両側(第一及び第二のシート18、20の重ね合わせ方向)から加熱押圧して固着することで収容部12を封止することなども可能である。
ここにおいて、固着領域24は、収容部12の開封操作部26側で幅方向(開封方向に直角な方向)に延びる開封予定部60を備えている。そして、この開封予定部60の内周縁部62が、固着領域24の周方向である収容部12の幅方向で内外に繰り返して波形に湾曲して延びる凹凸形状とされている。特に本実施形態の内周縁部62には、略一定の形状で周期的に繰り返して凹凸が交互に配された略sin波状の波形とされて全幅域内で三つの凹底部(凹部の最底点)64と二つの凸頂部(凸部の頂点)66が形成されている。
このような凹凸形状の内周縁部62を有する固着領域24によれば、ユーザーが開封操作部26を操作して容器本体22を開封するに際して、固着領域24の内周縁部62からのびるようにして発生するデラミネーションによる樹脂薄膜の発生と成長を抑えることが可能となる。
すなわち、図6に例示されているように、第一のシート18と第二のシート20を加熱固着せしめた固着領域24では、両シート18,20のシーラント層54が一体化されることで、相対的に固着力が低下した何れか一方のシート18(20)の中間基材層50からシーラント層54が層間剥離しやすくなる。そして、層間剥離したシーラント層54が、開封操作の進行に伴ってそのまま開封方向に成長すると、両シート18,20のシーラント層54、54間に形成された収容部12を覆うようにフィルム状の剥離層が発生することとなり、収容部12の開口部を覆ったり狭めたりして、開封操作性の低下やコンタクトレンズ14の取出作業性への支障を伴うこととなる。
ここにおいて、本実施形態のパッケージ10では、開封操作部26の固着領域24の内周縁部62に凹凸形状を付したことにより、内周縁部62に沿った実際の長さ(実総長)を、直線的な幅寸法よりも長く設定して、層間剥離を発生するシーラント層54のボリュームをより広い範囲に分散させ、各部の引張破断強度の低下が図られ得る。そのうえで、固着領域24の内周縁部62上で開封時に層間剥離力が最初に及ぼされる部位を、複数の凹底部64に分けて設定し、隣り合う凹底部64、64間を凸頂部66で分断させることで、各凹底部64においてそれぞれボリュームを分散させたシーラント層54を局所的に強く引っ張るようにされる。
その結果、シーラント層54に対して開封操作力が局所的な引張破断力として効率的に作用して、固着領域24の内周縁部62上で切断させることが可能となる。
また、固着領域24の内周縁部62は、各凹底部64から幅方向両側の一対の凸頂部66、66に向かって、開封方向の前方に行くに従って次第に拡開しつつ延びだしている。それ故、仮に内周縁部62の凹底部64で層間剥離が発生しても、開封の進行に伴って、凹底部64で層間剥離したフィルム状の剥離層に対して両シート18、20の離隔方向だけでなく幅方向両側でも次第に大きくなる引張力が作用することで、開封の進行に際して早期の段階で効率的に破断されて剥離層の成長が防止されることとなる。しかも、凹底部64で剥離層に破断の亀裂が発生すると、開封の進行につれて両側で次第に拡開して凸頂部66、66に向かって延びだした部分から及ぼされる引張力でかかる亀裂が進行することとなり、剥離層の成長がより効果的に防止され得る。
更にまた、開封操作に際して内周縁部62の凹底部64で最初に発生する層間剥離による剥離層が防止又は破断された場合でも、開封操作部26の固着領域24のうちで、開封操作の最後まで固着状態で残って最後に層間剥離を発生するおそれのある部分は、開封方向となる内周側に向かって次第に幅寸法が小さくなる先細形状とされた凸頂部66とされている。それ故、たとえ当該部位で層間剥離による剥離層が発生しても幅寸法が小さく、引き剥がし力が局所的に作用することで容易に破断されることとなり、剥離層の成長が阻止され得るのである。
なお、上述の如き開封操作に際しての層間剥離による剥離層の発生や成長の防止効果を一層有利に得るに際しては、層間剥離で発生する剥離層へ作用せしめられる引張力の更なる効率化と集中化等を図るために、凹底部64又は凸頂部66のピッチ(P)を10mm以下としたり、凹底部64と凸頂部66の開封方向における離隔距離である凹凸深さ(D)を0.5mm以上としたり、開封方向で収容部12の内方に向かって先細凸形状とされた凸頂部66付近の先端側夾角(θ)を135度以下とすることが望ましい(図2参照)。
また、上記ピッチ(P)が小さ過ぎると凹底部64の機能が実質的に消失されてしまって、固着領域24の内周縁部62の凹凸形状による上述の如き剥離層の発生や成長の抑制効果が有効に発揮され難くなるなどの問題があることから、ピッチ(P)を1.0mm以上に設定することが望ましい。更に、上記凹凸深さ(D)が大き過ぎると固着領域24を形成するのに必要とされる開封方向の寸法が不必要に大きくなって収容部12の容積が圧迫されたり、容器本体22のサイズが大型化するなどの問題があることから、凹凸深さ(D)を5.0mm以下に設定することが望ましい。なお、凸頂部66付近の先端側夾角(θ)は30〜120度の範囲内に設定されることが望ましいが、そのような先端側夾角(θ)の設定は必須でなく、例えば夾角(θ)が実質的に0度である矩形波(デジタル波)状の凹凸形状なども採用可能である。
上述の如き構造とされた本実施形態におけるコンタクトレンズ用のパッケージ10は、図3に示されている未開封状態でメーカーから市場に流通されてユーザーに提供される。そして、ユーザーがコンタクトレンズ14を使用するに際して、開封操作部26を指先で摘んで第一のシート18と第二のシート20を引き剥がすようにして開封することとなる。その際、収容部12の周囲を封止する固着領域24のうちで収容部12の幅方向に延びる開封予定部60が最初に引き剥がされることとなるが、この開封予定部60の固着領域24の内周縁部62が凹凸形状とされていることにより、シーラント層54の層間剥離による樹脂膜(剥離層)の発生と成長が防止され得る。
その結果、固着領域24の内周縁部62がきれいに開封されて、収容部12が層間剥離による樹脂膜で覆われることもなく、図1に示すように固着領域24がきれいに引き剥がされるのであり、収容部12が大きく開口せしめられることで、その後のユーザーによるコンタクトレンズ14の指先での摘まみ取りも容易に行うことが可能になるのである。
加えて、固着領域24において幅方向に延びる開封予定部60の内周縁部62が凹凸形状とされていることから、図2における凹凸深さ(D)の領域では、凹部が固着領域24へ入り込んで非固着部が設けられていることにより、開封幅方向(図2中の上下方向)に延びる直線上での固着部の長さが実質的に小さくされている。その結果、ユーザーが開封時に開封予定部60の固着領域24を外周縁部68側から内周縁部62に向かって開封方向へ剥離して行く際、固着領域24が幅方向に延びているために必要な開封力が大きくなりやすい開封予定部60において、必要な開封力が低減されて開封操作性の向上が図られているのである。
特に本実施形態では、開封予定部60の固着領域24において、内周縁部62だけでなく外周縁部68にも対応する凹凸形状が付されている。なお、これら内外周縁部62、68の対応する凹凸形状により、開封予定部60の固着領域24が略一定の幅寸法(太さ)で形成されており、本実施形態では収容部12の幅方向両側を開封方向に延びる左右固着領域や収容部12の開封方向後端側を幅方向に延びる後側固着領域をあわせて収容部12の全周に亘って略一定の幅寸法で固着領域24が環状に形成されている。
そして、開封予定部60の固着領域の外周縁部68にも凹凸形状が付されていることにより、開封予定部60の固着領域24を開封方向へ向けて引き剥がす最初の段階でも、開封幅方向に延びる直線上での固着部の長さが実質的に小さくされて、必要な開封力が低減され、開封操作性の更なる向上が図られることとなる。
次に、図9には、本発明の第二の実施形態としてのコンタクトレンズ用のパッケージ70が示されている。本実施形態は、第一の実施形態に比して開封予定部60とその内周縁部62に形成される凹凸形状の別態様を例示するものであり、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、理解を容易とするために第一の実施形態と同一の符号を図中に示しておく。
すなわち、本実施形態のパッケージ70における固着領域24の開封予定部60は、全体として外周側に向かって弓形に湾曲して突出する円弧形状とされている。また、かかる開封予定部60の外周縁部68は滑らかな円弧形状とされている一方、内周縁部62は略半円形状の凹部が略一定のピッチ(P)で連続的に形成されることにより、隣り合う凹部間において収容部12に向かって突出する先細形状の凸部が所定ピッチ(P)で形成された凹凸形状とされている。
その結果、本実施形態の凹凸形状は、第一の実施形態に比して凹凸深さ(D)は大きく異ならないものの凹部及び凸部のピッチ(P)と凸部の先端側夾角(θ)が何れも小さく設定することで、略鋸歯状の凹凸形状とされている。
なお、このような鋸歯状の凹凸形状の内周縁部62を開封操作部26の固着領域24に備えた本実施形態のパッケージ70も、第一の実施形態のパッケージ10と同様に製造することができる。例えば、第一の実施形態において図8に示された固着金型56に代えて、図10に示されるように目的とする凹凸形状を有する固着領域24に対応する押圧面形状を備えた固着金型72を採用して第一のシート18と第二のシート20の重ね合わせ面間でシーラント層54、54を加熱固着することによって収容部12を封止して本実施形態のパッケージ70を製造することが可能になる。
このような本実施形態のパッケージ70においても、第一の実施形態と同様に、開封予定部60において凹凸形状とされた固着領域24の内周縁部62により、シーラント層54の層間剥離による樹脂膜(剥離層)の発生と成長が防止され得て、ユーザーによる開封操作性と開封後のコンタクトレンズの摘まみ取りやすさが良好に発揮され得ることとなる。
また、本実施形態のパッケージ70では、凹凸形状とされた固着領域24の内周縁部62が全体として外周側に凸となる湾曲形状で幅方向に延びていることから、開封操作方向で凹凸形状が付された内周縁部62の存在域(L)を、凹凸深さ(D)よりも大きく設定することができる。その結果、内周縁部62の凹凸形状によって達成される開封操作力の低減効果を、開封操作方向で一層長い開封距離に亘って発揮させることが可能になる。
なお、本実施形態のパッケージ70における固着領域24の外周縁部68には凹凸形状が付されていないが、全体が湾曲形状とされていることから、開封幅方向に延びる直線上での固着部の長さが実質的に小さくされて、必要な開封力の低減が図られている。尤も、かかる湾曲形状の外周縁部68にも凹凸形状を付すことが可能である。
因みに、図9に示された凹凸形状の固着領域24を備えた第二の実施形態のパッケージ70を試作したものを実施例品とし、その開封性や操作性を確認する実験を行った。かかる実験に際して用いたパッケージ70において、図9中の各値は、凹底部の曲率半径(r)=1.00mm、凹凸深さ(D)=1.00mm、凹部及び凸部のピッチ(P)=2.51mm、固着領域24の幅寸法(B)=2.20mm、固着領域24の外周縁部68の曲率半径(R)=26.5mmであった。また、比較例品として、図11に示すように、固着領域24の内周縁部62に凹凸形状が付されておらず略一定幅(B)で延びる湾曲形状の開封予定部60とされたほかは第二の実施形態のパッケージ70と同じ構造のコンタクトレンズ用パッケージ74を準備した。参考として、比較例品のパッケージ74における固着領域24の加熱固着に際して、実施例品の固着金型72に代えて用いられる固着金型76を、図12に示す。
実験1として、固着金型で第一及び第二のシート18、20の固着領域24を加熱加圧して固着するに際して、加熱設定温度を240℃、加圧設定荷重を435Nとし、1.5秒間の加熱加圧で固着せしめた実施例品について、開封操作部26を相互に離隔方向へ引っ張って開封予定部60の固着領域24を引き剥がして開口させることで、層間剥離の発生状況を確認する実験を行った。また、比較例品についても、同じ条件で固着領域を加熱加圧して固着したものを用いて同様な実験を行った。
その結果、実施例品では、図13(a)、(b)に示されるように、引き剥がされた開封予定部60の固着領域24の内周縁部62に沿って、層間剥離で発生したシーラント層の剥離膜が僅かにみられるものの、開封の進行に際して殆ど成長していない。即ち、固着領域24の内周側には実質的に剥離膜が発生せず、収容部12が全体に亘って十分に大きく開口され得ることを確認できた。
一方、比較例品では、図14(a)、(b)に示されるように、引き剥がされた開封予定部60の固着領域24の内周縁部62において層間剥離で発生したシーラント層の剥離膜が、開封の進行に際して大きく成長してしまい、収容部12の開口部内に広がるように延びることで、開封が進行しても大きな剥離力が残るために開封感が悪く、収容部の開口状態も剥離膜で部分的に覆われることから、その後のコンタクトレンズの摘まみ取りにも支障がでるおそれがあった。
実験2として、固着金型で両シート18、20の固着領域24を加熱加圧して固着するに際して、加熱設定温度を200〜240℃の範囲で異ならせることで固着領域24の固着強度を異ならせた各5種類の実施例および比較例について、開封操作部26を相互に離隔方向へ引っ張って開封予定部60の固着領域24を引き剥がして開口させるのに要する引張力(最大引張荷重)である開封初期ピール強度を測定した。かかる測定の結果を[表1]に示す。
[表1]に示す結果から、加熱加圧による固着領域24のシール加工時の設定温度を220℃±10℃で設定したとすると、比較例品のピール強度(β)は7.85〜14.55Nの範囲となって7N程度の差が発生することとなる。一方、本実施例品のピール強度(α)は、たとえ200〜240℃に亘る±20℃の広い設定温度範囲でも同等の7Nの差しか発生していない。それ故、固着領域24に許容される固着強度を満足するに際して、比較例品よりも本実施例品の方が、設定温度の許容範囲が大きく、管理が容易で且つ不良品の発生も抑えられることがわかる。
なお、このような加熱温度変化によるピール強度のばらつきの差は、実験1の結果からもわかるように、比較例品では開封時に避け難い層間剥離による剥離層が加熱温度の上昇に伴って一層広い範囲で発生することで、両シートの引き剥がしによる開封操作の抵抗力が相加的に増大してしまうのに対して、本発明品では、層間剥離による剥離層の発生や成長が防止されることから、加熱温度が上昇してもピール強度(引き剥がし抵抗力)の増大が固着領域24の単純な固着強度の増加分に抑えられることによるものと考えられる。
実験3として、上記の実験2と同じ実施例品と比較例品について、それぞれ、3人による官能検査により開封時の操作感を評価した。なお、かかる官能検査に際しては、各設定温度が異なる実施例品と比較例品もあわせて順不同で且つ何れのパッケージかを知らせることなく各試験担当者へ提供して開封時の操作感を良否判定するブラインド検査を採用した。かかる判定の結果を[表2]に示す。
[表2]に示す結果から、何れの試験担当者の評価も全てのパッケージについて同じであり、比較例品では開封時の操作感が良好と判定されたものが僅かに設定温度が210℃とされた一つのパッケージに過ぎなかったのに対して、実施例品では200〜240℃に亘る±20℃の広い設定温度範囲の何れについても開封操作性が良好であるという評価が得られた。本実験の結果を上記の実験2の結果とあわせて考慮すると、本発明に従う実施例品は、シール条件について広い設定自由度のもとで優れた操作性を安定して奏し得るものであることがより明確となる。
なお、このような加熱温度差が開封操作感へ及ぼす影響は、実験1、2の結果からもわかるように、比較例品では210℃を越える設定温度での加熱固着では開封操作部を引き剥がした際に層間剥離による剥離層が大きくなって開封操作に支障を及ぼすのに対して、本発明品では加熱温度が上昇しても剥離層の発生や成長が防止されることによるものと考えられる。また、加圧設定荷重を同じ435Nとしても、実施例の開封操作部は周期的に形成された複数の凹部で固着領域の面積が実質的に小さくされることで単位面積あたりの荷重が比較例より大きく作用する。その結果、200℃の設定温度では、実施例の開封操作部には良好な固着強度が与えられるものの、比較例の開封操作部には十分な固着強度が与えられ難く、比較例では固着強度ひいては密封性能の不足が感じられて不良と判断されたものと考えられる。
以上、本発明の実施形態とそれを用いた実験結果について詳述してきたが、本発明は上述の具体的な記載や開示内容によって限定的に解釈されるものでない。
例えば、図15に示されているように、開封操作部26における固着領域24として、前記第一の実施形態の内周縁部62の凹凸形状と、前記第二の実施形態の外周縁部68の湾曲凸形状とを、互いに組み合わせて採用して、第三の実施形態としてのコンタクトレンズ用のパッケージ80とすることも可能である。なお、かかるパッケージ80における固着領域24の加熱固着に際して、第一及び第二の実施形態での固着金型72に代えて用いられる固着金型82を、図16に示す。
また、前記第一〜第三の実施形態では、何れも、第一及び第二の封止部材としてラミネート材などからなる可撓性のシートを採用していたが、例えば特開平7−322911号公報や米国特許第4691820号公報などに記載の如きブリスターパッケージなどに対しても本発明を適用することが可能である。
本発明を適用したブリスターパッケージは、具体的には例えば図17〜18に示されている如き構造とされ得る。即ち、図17〜18に示された本発明の第四の実施形態としてのコンタクトレンズ用のパッケージ84は、硬質の合成樹脂材で形成された第一の封止部材としてのブリスター容器86と、前記実施形態の第一及び第二のシートと同様なラミネートシートからなる第二の封止部材としての蓋シート88から構成されている。なお、本実施形態においても、前記実施形態と同様な構造とされた部材および部位について、図中に前記実施形態と同一の符号を付しておく。
ブリスター容器86は、コンタクトレンズ14を収容した状態での輸送や保存、ユーザーによる開封操作で加えられる程度の外力では大きく変形しない程度の剛性を備えている。例えば、フッ素樹脂やポリアミド,ポリアリレート,ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂材の一体成形品として形成され得る。
また、ブリスター容器86には、略中央部分に位置して上方に開口する収容凹所90が形成されていると共に、収容凹所90の開口周縁部から外方に広がるフランジ状の板状部92が形成されている。更にまた、蓋シート88は、ブリスター容器86の板状部92の外周形状と略同じ大きさの平面形状とされている。そして、ブリスター容器86の上面に重ね合わされた蓋シート88が、収容凹所90の開口周りで板状部92に固着されることで、収容凹所90の開口を覆うようになっている。
すなわち、本実施形態では、ブリスター容器86の収容凹所90の周りに広がる板状部92の上面とそこに重ね合わされた蓋シート88との重ね合わせ部に固着領域24が形成されている。そして、かかる固着領域24でブリスター容器86と蓋シート88が固着されて収容凹所90の開口が封止されることで、コンタクトレンズ14と保存液16が収容された収容部12が形成されている。
また、互いに重ね合わされたブリスター容器86の板状部92と蓋シート88は、固着領域24の外周上の一部で外方(図中の右方)に向かって延びだしていると共に、かかる延びだし部分において、板状部92と蓋シート88が非接着とされた開封操作部26が構成されている。そして、コンタクトレンズ14の使用に際して、ユーザーが開封操作部26においてブリスター容器86と蓋シート88の各一方を左右の指先で摘んで両者を引き離すように引っ張り、固着領域24を図17、18中の右側から左側に向かう開封方向で次第に引き剥がすことにより、収容凹所90を開口させてコンタクトレンズ14を指先で摘まみ取ることができるようになっている。
ここにおいて、本実施形態のブリスター容器86では、収容凹所90の開口周縁部が蓋シート88に対する固着領域24の内周縁部62とされている。また、かかる固着領域24のうちで開封操作部26側に位置して幅方向(図18中の上下方向)に延びる開封予定部60では、その内周縁部62に沿って凹凸形状が付されている。本実施形態では、前記第二の実施形態と同様に略半円状の凹部を周期的に所定間隔で近接配置することで全体として略鋸歯状の凹凸形状とされている。
なお、このようなブリスター容器86と蓋シート88からなる容器本体を備えたコンタクトレンズ用のパッケージ84は、ブリスター容器86を製造する成形用型において、収容凹所90の開口周縁部に目的とする凹凸形状を設けておくことで、ブリスター容器86の成形と同時に、収容凹所90の開口周縁部に凹凸形状を付すことができる。その後、別途に準備したラミネートシートからなる蓋シート88を、コンタクトレンズ14と保存液16を収容せしめたブリスター容器86の収容凹所90を覆うように載置して、両者を固着領域24で固着することにより、目的とする本実施形態のパッケージ84を得ることができる。
また、ブリスター容器86と蓋シート88の固着領域24での固着は、前記実施形態と同様に接着などで行うことも可能であるが、固着領域24に略対応した押圧面を備えた押圧部材としての固着金型を用いてブリスター容器86と蓋シート88を重ね合わせ方向に押圧しつつ加熱することで効率的な固着が実現可能となる。その際、本実施形態では、ブリスター容器86の収容凹所90の開口周縁部に対して予め凹凸形状が付されていることから、固着金型の内周縁部に凹凸形状を設ける必要がない。即ち、下側の押圧部材でブリスター容器86の底部を支持せしめつつ、上側の押圧部材(固着金型)で蓋シート88をブリスター容器86に対して加熱しつつ押圧せしめるに際して、かかる上側の押圧部材の押圧面を平面形状とすることができる。上側の押圧部材が平面形状の押圧面であっても、硬質材で形成されたブリスター容器86における収容凹所90の開口周縁部が凹凸形状とされていることから、有効な押圧力は凹凸形状の内周縁部を有する領域においてのみ作用せしめられて、目的とする固着領域24が形成されることとなる。
このような本実施形態のパッケージ84においても、開封予定部60において凹凸形状とされた固着領域24の内周縁部62により、開封に際して蓋シート88におけるシーラント層の層間剥離による樹脂膜(剥離層)の発生と成長が防止され得て、ユーザーによる開封操作性と開封後のコンタクトレンズの摘まみ取りやすさが良好に発揮され得るなどといった、第一〜第三の実施形態と同様な効果が発揮され得ることとなる。
なお、前記第一〜第四の実施形態では、医療用途品としてのコンタクトレンズを収容した医療用パッケージの一態様としてのコンタクトレンズ用のパッケージが記載されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、IOLインサーター、シリンジ、穿刺針、ガーゼ、ピンセットなどの医療分野で用いられる医療用途品を個別又は複数個セットにして市場に提供し、流通させたり保存、提供等する際に用いられる医療用パッケージにおいて、前記実施形態における第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間の固着構造を適用した態様も本発明に含まれるものである。
また、前記第一〜第四の実施形態では、開封予定部における固着領域の内周縁部の凹凸形状が、周方向で周期的に連続して湾曲した波形とされた態様が記載されているが、本発明における固着領域の内周縁部の凹凸形状は波形に限定されないし、周期的であったり、連続していたりする必要もない。例えば、内周縁部の凹凸形状が、直線状の傾斜辺を所定角度の頂角と谷角をもって連続形成することで屈曲した山形(稲妻状)とされている態様も本発明に含まれるものであり、凹部や凸部の数は限定されるものではなく、凹部が少なくとも2つある凹凸形状であれば本発明の効果は達成される。
前記第一の実施形態では、上下の固着金型56、58を用い、重ね合わせた第一及び第二のシート18、20の固着領域24を加熱溶着するようになっており、固着金型56に固着領域24に対応する波形状が付されていたが、固着金型56に加えてまたは代えて固着金型58に波形状を付してもよい。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
10,70,80,84:コンタクトレンズ用のパッケージ(医療用パッケージ)、12:収容部、14:コンタクトレンズ(医療用途品)、18:第一のシート(第一の封止部材)、20:第二のシート(第二の封止部材)、24:固着領域、50:中間基材層、52:表基材層、54:シーラント層、56,58,72,76,82:固着金型、60:開封予定部、62:内周縁部、64:凹底部、66:凸頂部、86:ブリスター容器(第一の封止部材)、88:蓋シート(第二の封止部材)、90:収容凹所

Claims (7)

  1. 第一の封止部材と第二の封止部材が重ね合わされて固着されることにより、該第一の封止部材と該第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を収容する収容部が形成された医療用パッケージにおいて、
    前記第一の封止部材と前記第二の封止部材の少なくとも一方が熱可塑性樹脂層を重ね合わせ面に有する積層構造の複合材とされて該熱可塑性樹脂層により該第一の封止部材と該第二の封止部材が加熱固着されることで前記収容部が密封されていると共に、該収容部の周りに形成された該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、該収容部の開封幅方向で少なくとも2つの凹部を有する凹凸形状の内周縁部をもって周方向に延びる開封予定部が設けられていることを特徴とする医療用パッケージ。
  2. 前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、周方向で周期的に連続して湾曲又は屈曲した波形又は山形とされている請求項1に記載の医療用パッケージ。
  3. 前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、内周側に突出した凸部において内周側に向かって次第に幅寸法が小さくなる先細凸形状とされている請求項1又は2に記載の医療用パッケージ。
  4. 前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、凹部の最底点と凸部の頂点との開封方向における離隔距離について0.5〜5.0mmの範囲内に設定されている請求項1〜3の何れか一項に記載の医療用パッケージ。
  5. 前記開封予定部における前記固着領域の内周縁部の凹凸形状が、周方向で隣合う凸部の頂点間のピッチについて1.0〜10mmの範囲内に設定されている請求項1〜4の何れか一項に記載の医療用パッケージ。
  6. 第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配すると共に、該第一の封止部材と該第二の封止部材の少なくとも一方を重ね合わせ面に熱可塑性樹脂層が設けられた積層構造の複合材とし、該医療用途品の周りで該第一の封止部材と該第二の封止部材を加熱押圧せしめて該熱可塑性樹脂層により固着することで、該医療用途品が密封状態で収容された収容部を備えた医療用パッケージを製造するに際して、
    前記医療用途品が配される内周側の押圧縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる押圧面を備えた押圧部材を用いて、前記第一の封止部材と前記第二の封止部材を加熱しつつ重ね合わせ方向で相互に押圧して固着することにより、前記収容部の周りに形成する該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、内周縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる開封予定部を設けることを特徴とする医療用パッケージの製造方法。
  7. 第一の封止部材と第二の封止部材の重ね合わせ面間に医療用途品を配すると共に、該第一の封止部材と該第二の封止部材の少なくとも一方を重ね合わせ面に熱可塑性樹脂層が設けられた積層構造の複合材とし、該医療用途品の周りで該第一の封止部材と該第二の封止部材を加熱押圧せしめて該熱可塑性樹脂層により固着することで、該医療用途品が密封状態で収容された収容部を備えた医療用パッケージを製造するに際して、
    前記第一の封止部材を硬質材として該第一の封止部材に形成された収容凹所を該二の封止部材で覆蓋することで前記収容部を形成すると共に、
    該第一の封止部材における該収容凹所の開口部を凹凸形状をもって周方向に延びる内周形状として、該第一の封止部材の該収容凹所の開口部の周りに該第二の封止部材を加熱しつつ重ね合わせ方向で押圧して固着することにより、前記収容部の周りに形成する該第一の封止部材と該第二の封止部材の固着領域において、内周縁部が凹凸形状をもって周方向に延びる開封予定部を設けることを特徴とする医療用パッケージの製造方法。
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