JP2012213416A - 消毒用具とその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消毒薬を含むウェブの取り出しが容易で、作業性の良好な消毒用具を提供する。
【解決手段】本発明の消毒用具は、消毒薬を含む可撓性ウェブと、可撓性ウェブを挟む2枚のフィルムとを備え、可撓性ウェブの周囲において2枚のフィルムをヒートシール処理してある。重なり合った2枚のフィルムの1の縁部に、ヒートシール処理をしていない開封口を有し、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がし、露出する可撓性ウェブにより消毒する。フィルムは、基材フィルム層と、基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有し、フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する。
【選択図】図1

Description

本発明は、消毒薬を含有するウェブをパッケージした消毒用具に関し、消毒用ウェブの取り出しが容易で、作業性が良好な消毒用具の使用方法に関する。
注射時の皮膚の消毒、外傷・炎症を起こした皮膚の消毒、または注射針等の医療用器具の消毒には、エタノールまたはポビドンヨード等の消毒液を含浸した脱脂綿やガーゼ等のウェブが使用される。また、消毒用ウェブは、消毒液の蒸散を防止するために、最近では密封容器にパッケージして提供され、一回の消毒に使用するウェブをパッケージした使い捨ての消毒用具も繁用され、これらは携帯にも便利である。
図3は、密封容器にパッケージした従来の消毒用具の1例を示す(特許文献1参照)。図3(a)は、消毒用具31の平面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるIIIB−IIIBにより、消毒用具31を切断したときの断面図である。この消毒用具31は、図3に示すように、消毒液を含浸した1枚のウェブ33を封筒状の収納袋32に入れて、密閉したパッケージであり、収納袋32の縁部にV字状の切り欠き部35を有する。使用時に、V字状の切り欠き部35から収納袋32を切り裂くことにより、収納袋32を開け、内部に収納されているウェブ33を取り出し、消毒に用いる。かかる消毒用具によれば、消毒用ウェブを1枚ずつ取り出せるため、無駄のない消毒が可能であると記載されている。
図4は、密封容器にパッケージした従来の消毒用具の他の例を示す(特許文献2参照)。図4(a)は、消毒用具41の構造を示す模式図であり、図4(b)は、消毒用部41の斜視図である。この消毒用具41は、図4に示すように、2枚のシート42a,42bの間に、消毒液を含浸したウェブ43を挟んだ後、シート42a,42bを重ね合わせて、ウェブ43の周囲をシール部44で封止することにより形成する。片方のシート42aは、シール部44に不連続領域45を有し、不連続領域45は、切れ目または線状の細孔等からなる。この不連続領域45に沿って折り畳み、シート42a,42bを引き裂いた後、消毒液を含浸したウェブ43を取り出し、消毒に用いることができる。不連続領域45に沿って折り畳んだ後、引き裂くことにより、引き裂きが容易になると記載されている。
しかし、図3および図4に示す消毒用具はいずれも、密封容器を切り裂いた後、容器内に収容している消毒用のウェブを取り出す必要がある。このため、消毒用のウェブを指で取り出すと、消毒液により指先が刺激され、指先の皮膚が荒れやすくなる。これを避けるため、消毒用ウェブをピンセット等で取り出すと、消毒の作業性が低下する。
特開平7−116072号公報 特開2009−233334号公報
本発明の課題は、消毒薬を含む可撓性ウェブをパッケージした消毒用具であって、消毒の作業時に、消毒液により作業者の指先が刺激されることがなく、指先の皮膚荒れを防止することができる消毒用具を提供することにある。また、消毒薬を含むウェブの取り出しが容易で、作業性の良好な消毒用具の使用方法を提供することを課題とする。
本発明の消毒用具は、消毒薬を含む可撓性ウェブと、可撓性ウェブを挟む2枚のフィルムとを備え、可撓性ウェブの周囲において2枚のフィルムをヒートシール処理してある。重なり合った2枚のフィルムの1の縁部に、ヒートシール処理をしていない開封口を有し、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がし、露出する可撓性ウェブにより消毒する。フィルムは、基材フィルム層と、基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有し、フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する。
フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が、平面視、複数の山状である態様が好ましい。また、平面視矩形状の消毒用具であって、開封口が矩形の角部に配置する消毒用具が好適である。一方、可撓性ウェブは、2重構造または3重構造の綿ガーゼが適当であり、可撓性ウェブは、2枚のフィルムの一方に接合する態様が好ましい。可撓性ウェブが接合するフィルムは、開封口を形成する縁部に対向する側の縁部に、ヒートシール処理をしていない余白部を有し、余白部は、ヒートシール処理をした部分からフィルムの末端までの距離が5mm〜20mmであるものが好ましい。
本発明の消毒用具の使用方法は、消毒薬を含む可撓性ウェブと、可撓性ウェブを挟む2枚のフィルムとを備え、可撓性ウェブの周囲において2枚のフィルムをヒートシール処理した消毒用具の使用方法である。フィルムは、基材フィルム層と、基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有し、重なり合った2枚のフィルムの1の縁部に、ヒートシール処理をしていない開封口を備える。フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する。かかる消毒用具の使用方法は、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がす工程と、露出する可撓性ウェブが外側を向くように、可撓性ウェブを保持するフィルムを2折りにし、フィルムの対向する縁部同士を重ね合せる工程とを有する。つぎに、重ね合わせた縁部を把持し、可撓性ウェブにより消毒する。
本発明の消毒用具は、消毒時の作業性が良好であるため、作業者の負担を軽減することができる。また、注射時の皮膚の消毒、外傷・炎症を起こした皮膚の消毒、または注射針等の医療用器具の消毒用具として好適である。
本発明の消毒用具の説明図である。 本発明の消毒用具の平面図である。 密封容器にパッケージした従来の消毒用具の1例を示す図である。 密封容器にパッケージした従来の消毒用具の他の例を示す図である。 本発明に係る平面視矩形状の消毒用具であって、開封口が矩形の角部に配置する例を示す平面図である。
本発明の消毒用具を図1に示す。図1(a)は、消毒用具の構造を示す模式図であり、図1(b)は、消毒用具の平面図である。図1(a)に示すように、消毒用具は、消毒薬を含む可撓性ウェブ3と、可撓性ウェブ3を挟む2枚のフィルム2a,2bとを備える。また、図1(b)に示すように、消毒用具1は、可撓性ウェブ3の周囲において、2枚のフィルム2a,2bをヒートシール処理し、ヒートシール処理をした部分4により、可撓性ウェブ3をパッケージする。図1(b)では、消毒用具1の内部構造を説明するために、可撓性ウェブ3を点線で表示し、ヒートシール処理をした部分4を破線で表示する。
重なり合った2枚のフィルム2a,2bの1の縁部21には開封口を有し、開封口は、ヒートシール処理をしていないため、2枚のフィルム2a,2bは重なり合った状態で各々自由端を有する。したがって、2枚のフィルム2a,2bの各自由端を引っ張ることにより、開封口から2枚のフィルム2a,2bのヒートシール処理をした部分4を引き剥がすことができる。ヒートシール処理をした部分4を引き剥がすことにより、消毒用具1内の可撓性ウェブ3が露出し、露出した可撓性ウェブ3により消毒をすることができる。
図1(b)に示すように、消毒用具において、フィルムのヒートシール処理をした部分4のうち開封口側の部分4aは、平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する。このため、2枚のフィルム2a,2bの各自由端を引っ張ることにより、2枚のフィルム2a,2bのヒートシール処理をした部分4を開封口から容易に引き剥がすことができる。
本発明の消毒用具の使用方法は、図1(b)に示す構造を有する消毒用具の使用方法であり、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分4を引き剥がす工程を有する。図1(a)には、2枚のフィルム2a,2bを引き剥がした後、可撓性ウェブ3がフィルム2b上に保持されている例を示す。つぎに、露出する可撓性ウェブ3が外側を向くように、たとえば1点破線IA−IAに沿って、フィルム2bを2折りにし、フィルムの対向する縁部21,22同士を重ね合せる。その後、重ね合わせた縁部21,22を把持し、可撓性ウェブ3により消毒する。かかる方法により、注射時の皮膚の消毒、外傷・炎症を起こした皮膚の消毒を効果的に行うことができ、消毒時に消毒液が指先に付くことを避けることが可能となり、消毒液による指先の荒れを防止することができる。
開封口が配置する縁部21と、縁部21に対向する側の縁部22とが重なるように、折り目である1点破線IA−IAの方向を調整する態様が好ましい。本発明の消毒用具は、構造上、開封口側に、消毒薬を含む可撓性ウェブが配置しない余白部が有るため、かかる態様とすることにより、縁部21,22同士を重ね合わせることができ、消毒作業を行うときに、消毒薬の指先への付着を効果的に防止することができる。
可撓性ウェブ3が、2枚のフィルムの一方に接合する態様が好ましい。図1(a)には、可撓性ウェブ3がフィルム2bに接合している態様を示す。かかる態様は、可撓性ウェブ3が外側を向くように、フィルム2bを2折りにするときに、可撓性ウェブの脱落を防止することができる。可撓性ウェブとフィルムの接合は、たとえば、可撓性ウェブとフィルムの間に熱融着樹脂層を設けることにより行うことができる。まず、フィルム上に熱融着樹脂層をコーティング等により形成し、つぎに、消毒薬を含まない可撓性ウェブを置き、熱圧着する。接合後、消毒薬を可撓性ウェブに含浸させることにより形成することができる。接合する部位は、可撓性ウェブの全面としてもよく、一部とすることもできる。可撓性ウェブの一部とするときは、把持する両縁部の近傍とする態様が好ましい。
図1(a)に示すように、可撓性ウェブ3が接合するフィルム2bは、開封口が配置する縁部21に対向する側の縁部22に、ヒートシール処理をしていない余白部2b1を有する態様が好ましい。余白部2b1を有することにより、1点破線IA−IAに沿って、フィルム2bを2折りにし、重ね合わせた縁部21,22を把持するときに、消毒液が指先に付着しないように把持することが容易となる。かかる観点から、余白部2b1は、図1(b)に示すように、ヒートシール処理をした部分4からフィルムの末端までの距離Lが5mm〜20mmである態様が好ましい。図1には、フィルム2bに余白部2b1があり、フィルム2aに余白部がない態様を示すが、フィルム2aが余白部を有していても支障はない。また、余白部は、図1に示す例では平面視矩形であるが、消毒薬の指先への付着を防止できるものであれば、その形状は問わない。
図5は、平面視矩形状の消毒用具であって、開封口が矩形の角部に配置する例を示す平面図である。図5では、消毒用具1の内部構造を説明するために、可撓性ウェブ3を点線で表示し、ヒートシール処理をした部分4を破線で表示する。図5に示すように、平面視矩形状の消毒用具1の角部に開封口を配置すると、フィルムのヒートシール処理をした部分4のうち、開封口側の部分4aが平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する。したがって、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分4を引き剥がす作業を容易に行うことができる。図5には、平面視、正方形状の消毒用具を例示する。図5に示すように、開封口を配置する縁部21と、縁部21に対向する縁部22とを重ねるように2折りすると、折り目は、正方形の対角線V−Vと重なり、折り目上にある可撓性ウェブ3の長さを最長にすることができるため、同一の面積であっても消毒能力を最大に引き出すことができる。
図5に示す例では、開封口が配置する縁部21が、外方に拡張したような余白を有する。かかる余白を有することにより、フィルムの引き剥がし作業を一層容易化できる。また、フィルムを2折りにし、重ね合わせた縁部21,22を把持するときに、消毒液の指先への付着をより効果的に防止することができる。かかる観点から、ヒートシール処理をした部分4からフィルムの末端までの距離L1は、5mm〜20mmである態様が好ましい。また、図5に示す例では、縁部22が、外方に拡張したような余白部2b1を有し、余白部2b1は、ヒートシール処理をしていない。かかる余白部2b1を有することにより、フィルムを2折りにし、縁部21,22を重ね合わせて把持するときに、消毒液の指先への付着を一層効果的に防止することができる。余白部2b1は、ヒートシール処理をした部分4からフィルムの末端までの距離L2が、5mm〜20mmである態様が好ましい。
注射針等の医療用器具の消毒等では、必ずしも可撓性ウェブが外側を向くように、フィルムを2折りにして使用する必要はなく、開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がした後、フィルム上の可撓性ウェブをそのまま使用して、消毒することができる。
図2は、本発明の消毒用具の平面図であり、消毒用具1の内部構造を説明するために、可撓性ウェブ3を点線で表示し、ヒートシール処理をした部分4を破線で表示する。図2に示すように、フィルムのヒートシール処理をした部分4のうち開封口側の部分4aが、平面視、複数の山状である態様が好ましい。かかる態様により、平面視、単一の山状である態様に比べて、山状のシール部分が配置する領域を狭くすることができ、消毒用具内の可撓性ウェブの面積比率を増大し、消毒能力を高めることができる。また、可撓性ウェブ3を保持するフィルムを2折りにし、縁部21,22を把持して消毒する場合において、可撓性ウェブ3の幅Wが広いため、折り目上にある可撓性ウェブ3が長くなり、消毒能力を高めることができる。一方、かかる態様とすることにより、幅Wを広くしても、平面視、単一の山状である態様と同様に、開封口から2枚のフィルムを容易に引き剥がすことができる。
フィルムのヒートシール処理をした部分4のうち開封口側の部分4aが、平面視、複数の山状である態様としては、たとえば、図2(a)に示すように、同様の形状であり、同様の大きさを有する複数の山が並列する態様がある。また、たとえば、図2(b)に示すように、中央域に位置する山の高さが、両側に位置する山の高さより高く、両側に位置する山が、中央域に位置する山の麓に配置する態様がある。また、たとえば、図2(c)に示すように、中央域に位置する山の高さが、両側に位置する山の高さより低く、両側に位置する山が、中央域に位置する山の外輪山のように配置し、両側に位置する山が、中央域に向かって張出している態様がある。図2(a)では、4つの山からなる態様を例示するが、2つの山または3つの山からなる態様および5つ以上の山からなる態様においても、同様である。一方、図2(b)と図2(c)では、3つの山からなる態様を例示したが、4つ以上の山からなる態様においてもまた同様である
消毒薬は、微生物やウイルスを死滅させ、感染力を失わせるために使用する薬物であり、たとえば、消毒用イソプロパノール(イソプロパノールを68.0容量%〜72.0容量%含有する。)、消毒用エタノール(エタノールを76.9容量%〜81.4容量%含有する。)等がある。消毒用エタノールと消毒用イソプロパノールは、細菌に作用すると、細菌の細胞を変性し、溶菌作用を表し、消毒効果を発揮するが、作業者の指先に接触すると、アルコールにより指先の細胞が変性し、指先が荒れやすくなる。その他、消毒薬として、ポビドンヨード(ポリビリルピロリドンとヨウ素の複合体で、10容量%程度の水溶液として用いる。)、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等を使用することができる。
可撓性ウェブは、ガーゼ、脱脂綿または不織布が好適である。可撓性ウェブは、目的とする仕様に応じて、1枚の可撓性ウェブを1重構造にして、フィルムでパッケージしてもよく、1枚の可撓性ウェブを折り畳み、多重構造にし、フィルムでパッケージしてもよく、複数枚の可撓性ウェブを積層して、フィルムでパッケージしてもよい。可撓性ウェブに、たとえば、綿ガーゼを使用する場合、可撓性ウェブが外側を向くようにフィルムを2折りにして皮膚を消毒するときに、フィルムの折り目の末端にあるフィルムが皮膚に触れて皮膚を刺激することがないようにする点で、2重構造または3重構造の綿ガーゼを使用する態様が好ましい。
消毒薬を含む可撓性ウェブは、たとえば、0.30mg〜0.35mgの脱脂綿に対し、1.6mL程度の消毒用エタノールを含浸させたものを好ましく使用することができる。消毒用具のサイズは、矩形の消毒用具の場合、1辺が5cm〜6cm程度、厚さが2mm程度以下のものが、使用および携帯において好ましい。
ヒートシールは、パッケージに使用するフィルムを構成する基材フィルム層と熱融着樹脂層の材質等により異なるが、エンボスヒートシールが好適である。エンボスヒートシールは、凹凸を有するヒートシールであり、凹凸には、ゴザ目、点状目、格子目、直線目、波型目がある。パターンピッチは、ゴザ目では、0.4mm〜0.8mmが好ましい。パターンピッチが0.4mmより小さいと、ヒートブロック金型による成形が難しくなる。一方、パターンピッチが0.8mmより大きいと非透過性が低下する。
シール部の帯幅は3mm〜8mmが好ましい。帯幅が3mmよりも狭いと、十分な非透過性と無菌性が得られない。一方、帯幅が8mmより広いと、フィルムの引き剥がし作業が困難になる傾向が有る。シール強度は、JIS Z0238により、3N/15mm〜15N/15mmが好ましい。シール強度が3N/15mmより小さいと、ヒートシール部分の剥れが発生しやすくなる。一方、シール強度が15N/15mmより大きいと、フィルムの引き剥がしが困難になりやすい。
可撓性ウェブをパッケージするフィルムは、基材フィルム層と、基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有する。基材フィルム層と熱融着樹脂層との接着強度を高める点で、基材フィルム層と熱融着樹脂層との間にドライラミネート接着剤層を有する態様が好ましい。基材フィルム層としては、機械的強度が大きく、化学的に安定である点で、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリメタクリル、ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール等からなるシートを好ましく使用することができる。また、基材フィルムの厚さは、10μm〜50μmが好適である。基材フィルム層には、「開封口」等の文字のほか、図形、記号等の印刷を施すことができる。
熱融着樹脂層は、加熱により溶融し、隣接する2層を相互に融着する。したがって、シール機能を発揮することができ、また、可撓性ウェブとフィルムの接合に利用することができる。熱融着樹脂層には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィンを好ましく使用することができる。
また、熱融着樹脂層には、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、熱融着性のポリエチレンテレフタレート等からなる樹脂を好ましく使用することができる。ヒートシールにおける熱融着樹脂層の厚さは、3μm〜40μmが好ましく、5μm〜30μmがより好ましい。熱融着樹脂層の厚さが3μmより薄いと、接着性が不十分となり易く、厚さが40μmより厚いと、フィルムの引き剥がし作業が困難になる傾向が有る。一方、可撓性ウェブとフィルムの接合においては、熱融着樹脂層の厚さは、10μm〜80μmが好ましい。厚さが10μmより薄いと、接着性が不十分となりやすく、厚さは80μmより厚いと、可撓性ウェブ中の消毒薬が熱融着樹脂層に浸透する傾向がある。
ドライラミネート接着剤層は、2液硬化型接着剤が好適であり、ポリエステルウレタンポリオール/芳香族ポリイソシアネート系、ポリエーテルポリウレタン/エポキシ系、ポリエーテルウレタンポリオール/脂肪族ポリイソシアネート系、ポリエステル/脂肪族イソシアネート系、ポリエステル/芳香族イソシアネート系が好ましい。ドライラミネート接着剤層は、ドライラミネート接着剤の溶液を、基材フィルム層または熱融着樹脂層に、グラビアコート、ロールコート等によりコーティングし、あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等により形成することができる。ドライラミネート接着剤層の厚さは、2g/m2〜20g/m2が好ましい。
フィルムには、水蒸気、水、ガス等の透過を防止するために、中間基材層を設けることができる。たとえば、中間基材層として、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなるシート、アルミニウムの蒸着膜、アルミニウム箔等が好適である。中間基材層の厚さは、たとえば、無機酸化物の蒸着膜では100Å〜2500Åが好ましく、樹脂シートでは10μm〜100μmが好ましい。
(実施例1)
フィルムは、基材フィルム層にポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ14μm)を用い、熱融着樹脂層にポリアクリルニトリルフィルム(品名:ハイトロンBX、タマポリ株式会社製、厚さ18μm)を用い、中間基材層にアルミニウム箔(厚さ6μm)を用い、これらの積層フィルムを使用した。
消毒薬は、エタノールを80容積%含み、イソプロパノールを3.7容積%含むアルコール溶液を用いた。このアルコール溶液1.6mLを、0.32gの脱脂綿(4cm×4cm、2枚)に含浸した後、図1(a)に示すように、2枚のフィルム2a,2bに挟み、図1(b)に示すように、消毒薬を含む脱脂綿の周囲をエンボスヒートシールした。
ヒートシール部の帯幅は6mmであり、エンボスパターンは0.6mmピッチのゴザ目とした。また、ヒートシールは、四方を同時に金型でヒートシールする合掌方式で行い、処理温度180℃、処理圧0.9MPaであった。
得られた消毒用具は、6cm×8cmであり、図1に示すように、重なり合った2枚のフィルム2a,2bの1の縁部21に、ヒートシール処理をしていない開封口を有するものであった。また、ヒートシール処理をした部分4のうち、開封口側の部分4aが平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向していた。このため、開封口から、2枚のフィルム2a,2bのヒートシール処理をした部分4を容易に引き剥がすことができた。また、引き剥がすことにより露出した可撓性ウェブにより皮膚の消毒を行うことができた。
消毒薬を含むウェブの取り出しが容易であり、作業性が良好な消毒用具を提供することができる。
1,31,41 消毒用具
2a,2b フィルム
2b1 余白部
3 可撓性ウェブ
4 ヒートシール処理をした部分
21,22 縁部
32 収納袋
33 ウェブ
35 切り欠き部
42a,42b シート
43 ウェブ
44 シール部
45 不連続領域

Claims (7)

  1. 消毒薬を含む可撓性ウェブと、該可撓性ウェブを挟む2枚のフィルムとを備え、可撓性ウェブの周囲において2枚の前記フィルムをヒートシール処理した消毒用具であり、
    重なり合った2枚の前記フィルムの1の縁部に、ヒートシール処理をしていない開封口を有し、該開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がし、露出する可撓性ウェブにより消毒する消毒用具であって、
    前記フィルムは、基材フィルム層と、該基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有し、
    フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する消毒用具。
  2. フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が、平面視、複数の山状である請求項1に記載の消毒用具。
  3. 平面視矩形状の消毒用具であって、前記開封口が矩形の角部に配置する請求項1または2に記載の消毒用具。
  4. 前記可撓性ウェブは、2重構造または3重構造の綿ガーゼである請求項1〜3のいずれかに記載の消毒用具。
  5. 前記可撓性ウェブは、2枚の前記フィルムの一方に接合する請求項1〜4のいずれかに記載の消毒用具。
  6. 前記可撓性ウェブが接合するフィルムは、開封口を形成する縁部に対向する側の縁部に、ヒートシール処理をしていない余白部を有し、該余白部は、ヒートシール処理をした部分からフィルムの末端までの距離が5mm〜20mmである請求項5に記載の消毒用具。
  7. 消毒薬を含む可撓性ウェブと、該可撓性ウェブを挟む2枚のフィルムとを備え、可撓性ウェブの周囲において2枚の前記フィルムをヒートシール処理した消毒用具の使用方法であり、
    前記フィルムは、基材フィルム層と、該基材フィルム層の熱融着する側に熱融着樹脂層を有し、
    重なり合った2枚の前記フィルムの1の縁部に、ヒートシール処理をしていない開封口を備え、
    フィルムのヒートシール処理をした部分のうち開封口側の部分が平面視、山状であり、山の頂上が開封口に向かって配向する消毒用具の使用方法であって、
    前記開封口から2枚のフィルムのヒートシール処理をした部分を引き剥がす工程と、
    露出する可撓性ウェブが外側を向くように、可撓性ウェブを保持するフィルムを2折りにし、フィルムの対向する縁部同士を重ね合せる工程と、
    重ね合わせた前記縁部を把持し、可撓性ウェブにより消毒する工程と
    を備える消毒用具の使用方法。
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