JP3184488U - 医療用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス滅菌可能な蓋材を容器本体に充分にシールして滅菌状態を確実に維持すると共に、蓋材の全体をきれいに剥がすことができるような医療用容器を提供する。
【課題手段】医療用品類5を収納する容器本体1の開口部3の周縁に被着部となるフランジ部4を形成し、該容器本体の開口部を覆う蓋材11を設ける。この蓋材11は菌類の進入を防ぐと共に滅菌用ガスを通気させることができるシートで形成し、該シートは容器本体1のフランジ部4にシール13し、密封してガス滅菌可能とする。上記シール13は、そのシールの幅の中間部にシールの長手方向に沿って非シール部14を設け、並行するシール帯15、15を形成して医療用品類を収納した医療用容器とする。
【選択図】図2
【課題手段】医療用品類5を収納する容器本体1の開口部3の周縁に被着部となるフランジ部4を形成し、該容器本体の開口部を覆う蓋材11を設ける。この蓋材11は菌類の進入を防ぐと共に滅菌用ガスを通気させることができるシートで形成し、該シートは容器本体1のフランジ部4にシール13し、密封してガス滅菌可能とする。上記シール13は、そのシールの幅の中間部にシールの長手方向に沿って非シール部14を設け、並行するシール帯15、15を形成して医療用品類を収納した医療用容器とする。
【選択図】図2
Description
本考案は、容器内に収納した医療用品類を密封状態でガス滅菌して保持する医療用容器に関するものである。
滅菌操作を施す医療用品類の収納容器においては、医療用品類を収納して密封した容器内を滅菌した後で、その滅菌状態を確実に維持することができるような密封状態を保つことが要求されるが、それと同時に、使用に当たって容器を封止している蓋材を破損することなくスムーズに開封し、容器内に衛生的に収納されている医療用品を容易かつ確実に取出すことも求められる。
一般的に易開封性を求める容器としては、プラスチック製の開口容器のフランジ部をヒートシール部としてプラスチックフイルムで封止するものであって、上記フランジ部の全周に亘ってヒートシール部の一部に低い突条を設け、この突条部により、他のヒートシール部よりもシール強度の強い部分を少なくして、剥離を容易にするものが提案されている(特許文献1)。
しかしながら、本考案の如き滅菌処理をする医療用容器においては、蓋材を密封した後にガス滅菌を行うことができることが必要であるし、滅菌後においてはその滅菌状態を確実に維持することは絶対的な要求事項であることから、シールの確実性を求めることにより易剥離性が往々にして犠牲にされることが見られる。
すなわち、ガス滅菌を行うことができる蓋材は、エチレンオキサイドなどの滅菌用のガスを通過させることができる一方で、菌類を通過させないことが必要であるので、通常、紙類が使用され、収納容器にシールするためにシール剤を塗布し、これによって収納用容器にヒートシールで貼付けてから滅菌を行っている。そして、上記の滅菌状態を確実に維持する為に、蓋材は容器本体に所要の幅をもって確実にヒートシールされている。
こうして、しっかりとヒートシールされたものでは、図5に示すように、使用に当たって蓋材31を摘んで剥がしたときに、シール32の部分の接着力が強い為に、例えば、蓋材31の紙類が途中で破れてしまい、一部が収納容器33に貼り付いたまま残ってしまって、収納容器33内に収納されている医療用品類34を容易に取出し難く、使い勝手が悪くて、体裁も良くないことが多く見られる。
そこで、収納容器から蓋材を剥がすときに蓋材が破れてしまう原因について調べて行ったところ、シール強度が強い為に、蓋材を形成している紙類などが層間剥離を起してしまい、これによって破れ現象が起っていることが判った。
この層間剥離をおこしている状態をみると、シールされている蓋材は、最初はスムーズに剥がれているが、剥ぎ取りの途中であったり、終盤においてシール幅のほぼ中央部分において引き剥がし作用が止まってしまい、それに伴って紙類が層間剥離を起して、遂には蓋材が破れてしまうことが多く見られた。
この層間剥離をおこしている状態をみると、シールされている蓋材は、最初はスムーズに剥がれているが、剥ぎ取りの途中であったり、終盤においてシール幅のほぼ中央部分において引き剥がし作用が止まってしまい、それに伴って紙類が層間剥離を起して、遂には蓋材が破れてしまうことが多く見られた。
本考案は、ガス滅菌を行うことができる蓋材を容器本体に充分にシールすることによって滅菌状態を確実に維持すると共に、こうして貼付した蓋材が途中で破れることなく、全体をきれいに引き剥がすことができるようなものを提供しようとするものである。
本考案は、医療用品類を衛生的に収納する容器本体の開口部の周縁に被着部を形成し、該容器本体の開口部を覆う蓋材を設ける。この蓋材は菌類の進入を防ぐと共に滅菌用ガスを通気させることができるシートで形成し、該シートは容器本体の被着部にシールし密封してガス滅菌可能とする。そして、上記シールは、そのシールの幅の中間部にシールの長手方向に沿って非シール部を設けるようにして医療用品類を収納した医療用容器とするものである。
また、上記容器本体は熱可塑性プラスチックで形成し、開口部の周縁にフランジ部を設けて被着部とすることができる。
また、上記容器本体は熱可塑性プラスチックで形成し、開口部の周縁にフランジ部を設けて被着部とすることができる。
本考案によれば、容器本体に蓋材を確実にシールすることができて、蓋材を通してガス滅菌した滅菌状態を確実に保持することができると共に、使用に当たって蓋材を剥がすときにも蓋材が破れることもなく、シールの全体を綺麗に剥ぎ取りながら開封することができる。
容器本体1は、菌類を通過させない衛生的な適宜の材料で形成されるが、通常、成形可能な熱可塑性プラスチックを使用して成形するとよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンや、エチレン・ビニル共重合体とのラミネート体、その他のラミネート体など各種のプラスチックを使用することができる。こうした容器本体は、使用後において処分することが容易なように焼却可能なプラスチックで作ると好ましいことが多い。
この容器本体1は適宜の大きさ、形状に形成されるが、収納部2の開口部3の周縁には被着部となるフランジ部4を設けており、収納部2には、各種の治療に応じた、例えば、カット綿、パッド、綿球、綿棒、綿ガーゼ、不織布ガーゼ、止血用パッド付き絆創膏、カテーテル固定用粘着テープ、フイルムドレッシング材、ディスポーザブルなピンセットや防水シートその他の医療用品類5が収納される。
図示するものでは、医療用品類5として綿棒6、スキンクロージャー7、ガーゼ8などが詰め合わされているが、対象とする治療の種類に応じてそれに相応しい医療用品類を収納することができる。
上記の如き医療用品類は、互いに混ざり合わず、適当に仕分けして収納するようにすると使い易く、そのために容器本体に適宜の仕切り部9を設けるようにするとよい。
図示するものでは、医療用品類5として綿棒6、スキンクロージャー7、ガーゼ8などが詰め合わされているが、対象とする治療の種類に応じてそれに相応しい医療用品類を収納することができる。
上記の如き医療用品類は、互いに混ざり合わず、適当に仕分けして収納するようにすると使い易く、そのために容器本体に適宜の仕切り部9を設けるようにするとよい。
こうした容器本体1は、適宜の方法で作ることができるが、熱可塑性プラスチックの場合、通常、真空成形、射出成形、真空・圧空成形、ブロー成形など適宜の方法によって形成することができる。
図示するものは、ポリプロピレンシートを使用して真空成形により上記収納部2、フランジ部4、仕切り部9を一体に成形している。
図示するものは、ポリプロピレンシートを使用して真空成形により上記収納部2、フランジ部4、仕切り部9を一体に成形している。
上記の如く必要な医療用品類5を収納した容器本体1の開口部3は、蓋材11によって覆われ、蓋材11がフランジ部4にシールされる。
この蓋材11は、菌類を通過させないが、ガス滅菌する際の滅菌用ガスが通過できるような特性を有するもので形成されており、通常、紙類や不織布などが使用されている。
この蓋材11は、菌類を通過させないが、ガス滅菌する際の滅菌用ガスが通過できるような特性を有するもので形成されており、通常、紙類や不織布などが使用されている。
この蓋材11をフランジ部4にシールするには、適宜の方法でシールすることができるが、ヒートシール方法によってシールするようにすると好ましい。蓋材11がポリエチレン製の不織布のようなものであれば、そのままフランジ部4にヒートシールすることも可能であるが、紙類の場合には、そのままではヒートシールできないので、紙類の1面にヒートシール剤12を塗布して蓋材にするとよい。このヒートシール剤12は、適宜、格子状、線状、円状、枠状などのパターンコーティングその他により、上記した滅菌用ガスの通過を確保しつつフランジ部にシールして密封できるようにするとよい。
上記ヒートシール剤としては、従来から用いられている公知のものを使用することができる。例えば、ラテックス或いはアクリル樹脂を主成分として、必要な場合は無機系或いは有機系の充填剤、着色剤、粘着付与樹脂などを適宜配合したものなどを用いることができる。
上記ヒートシール剤としては、従来から用いられている公知のものを使用することができる。例えば、ラテックス或いはアクリル樹脂を主成分として、必要な場合は無機系或いは有機系の充填剤、着色剤、粘着付与樹脂などを適宜配合したものなどを用いることができる。
容器本体1のフランジ部4と蓋材11のシール13は、そのシールの幅の中間部にシールの長さ方向に沿って非シール部14を設けるようにする。この非シール部14の幅は、通常、約0.5〜1.5mm程度とし、その両側に位置するシール帯15、15の各幅は約2〜4mm程度にするとよい。
図示するものでは、非シール部14の幅を1mmとし、両側のシール帯15、15の各幅を3.5mmづつにしており、そのシール強度は、約1.0〜1.5N程度にすると、密封性もよく、引き剥がし性も良好となる。
上記シール帯15、15の幅は、両者の幅寸法を変えてもよいし、また、場合に応じて上記非シール部を複数本設けることもできる。
図示するものでは、非シール部14の幅を1mmとし、両側のシール帯15、15の各幅を3.5mmづつにしており、そのシール強度は、約1.0〜1.5N程度にすると、密封性もよく、引き剥がし性も良好となる。
上記シール帯15、15の幅は、両者の幅寸法を変えてもよいし、また、場合に応じて上記非シール部を複数本設けることもできる。
上記したシール13において、非シール部14とシール帯15、15を形成するには、非シール部14に対応するような溝部を設けたシールバーやシールプレート(図示略)を使用して、ヒートシールを行うことにより容易に形成することができる。
また、別の態様として、蓋材11へ処理するヒートシール剤を非シール部14に対応するような塗布しない部分を有するパターンコーティングとすることにより、非シール部14とシール帯15、15を形成することもできる。
また、別の態様として、蓋材11へ処理するヒートシール剤を非シール部14に対応するような塗布しない部分を有するパターンコーティングとすることにより、非シール部14とシール帯15、15を形成することもできる。
この容器本体1に上記したように必要な医療用品類5を詰め、蓋材11を被せてフランジ部4にヒートシールすることにより菌類が入らないように密封状態にする。こうして密封した状態で、エチレンオキサイドその他の滅菌用ガスで処理すると、滅菌用ガスは蓋材11を透過して容器本体内に収納されている医療用品類5を滅菌し、密封している蓋材11によって滅菌状態を維持することができる。
この医療用容器16を使用する場合、蓋材11には、被着部から引き剥がす際の手掛かりとなる摘み部17が形成されているので、この摘み部17を摘まんで引っ張るようにすると、フランジ部4の外側のシール帯15が剥がされるが、その次には非シール部14があるので、一旦引き剥がし抵抗が低下し、それに続いて内側のシール帯15が改めて剥がされるようになる。
このように、シール13の引き剥がしが連続的でなくなるので、全体として蓋材11の引き剥がし抵抗を大幅に減少させた状態で剥ぎ取ることができ、蓋材が破れて、剥ぎ残しを作ることもなく、蓋材11を容器本体1からきれいに剥ぎ取ることができるから、収納された滅菌状態に保持されている医療用品類5を容易に取り出して、治療などに使用することができる。
このように、シール13の引き剥がしが連続的でなくなるので、全体として蓋材11の引き剥がし抵抗を大幅に減少させた状態で剥ぎ取ることができ、蓋材が破れて、剥ぎ残しを作ることもなく、蓋材11を容器本体1からきれいに剥ぎ取ることができるから、収納された滅菌状態に保持されている医療用品類5を容易に取り出して、治療などに使用することができる。
図示するものでは、容器本体1のフランジ部4に切欠部18を設けるようにして蓋材11の摘み部17を設けており、この切欠部18から突出している摘み部17を容易に摘むことができるので、これが手掛かりとなって蓋材を一層容易に剥がすことができるようになる。
上記摘み部17は、蓋材11の端部の一部をフランジ部4にシールしないことによって形成することもでき、こうしたものでは、蓋材11の大きさをフランジ部4とほぼ同じ形状とすることもできる。また、蓋材11をフランジ部4よりやや大きく作ると、蓋材をどこからでも摘まんで開封することもできる。
上記容器本体は、治療が終ったら医療用品類5の廃棄用の受皿として使用することができ、適宜廃棄処分することができる。
上記摘み部17は、蓋材11の端部の一部をフランジ部4にシールしないことによって形成することもでき、こうしたものでは、蓋材11の大きさをフランジ部4とほぼ同じ形状とすることもできる。また、蓋材11をフランジ部4よりやや大きく作ると、蓋材をどこからでも摘まんで開封することもできる。
上記容器本体は、治療が終ったら医療用品類5の廃棄用の受皿として使用することができ、適宜廃棄処分することができる。
1 容器本体
2 収納部
3 開口部
4 フランジ部
5 医療用品類
9 仕切り部
11 蓋材
13 シール
14 非シール部
15 シール帯
16 医療用容器
17 摘み部
18 切欠部
2 収納部
3 開口部
4 フランジ部
5 医療用品類
9 仕切り部
11 蓋材
13 シール
14 非シール部
15 シール帯
16 医療用容器
17 摘み部
18 切欠部
Claims (5)
- 医療用品類を衛生的に収納する容器本体の開口部の周縁に被着部を形成し、該容器本体の開口部を覆う蓋材を設け、該蓋材は菌類の進入を防ぐと共に滅菌用ガスを通気させることができるシートで形成し、該シートを容器本体の被着部にシールし密封してガス滅菌可能とし、上記シールの幅の中間部にシールの長手方向に沿って非シール部を設けている医療用品類を収納した医療用容器。
- 上記シールを非シール部を挟んで並行状態にある2本のシール帯によって形成している請求項1に記載の医療用容器。
- 上記容器本体を熱可塑性プラスチックで形成し、開口部の周縁にフランジ部を設けて被着部としている請求項1または2に記載の医療用容器。
- 上記シールはヒートシールによって形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の医療用容器。
- 上記蓋材には、該蓋材を被着部から引き剥がす際の手掛かりとなる摘み部が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の医療用容器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180120330A (ko) * | 2017-04-27 | 2018-11-06 | 선농종합식품(주) | 김치 포장용기 |
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- 2013-04-18 JP JP2013002229U patent/JP3184488U/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2017188427A1 (ja) * | 2016-04-28 | 2019-03-07 | 株式会社大協精工 | コンテナー |
US10874473B2 (en) | 2016-04-28 | 2020-12-29 | Daikyo Seiko Ltd. | Container |
KR20180120330A (ko) * | 2017-04-27 | 2018-11-06 | 선농종합식품(주) | 김치 포장용기 |
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