JP2017013076A - ナット供給装置 - Google Patents

ナット供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017013076A
JP2017013076A JP2015129268A JP2015129268A JP2017013076A JP 2017013076 A JP2017013076 A JP 2017013076A JP 2015129268 A JP2015129268 A JP 2015129268A JP 2015129268 A JP2015129268 A JP 2015129268A JP 2017013076 A JP2017013076 A JP 2017013076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nut
chuck
tube
upper electrode
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015129268A
Other languages
English (en)
Inventor
善昭 岩本
Yoshiaki Iwamoto
善昭 岩本
田村 剛
Takeshi Tamura
田村  剛
修平 佐伯
Shuhei Saeki
修平 佐伯
利行 緒方
Toshiyuki Ogata
利行 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dengensha Toa Co Ltd
Original Assignee
Dengensha Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dengensha Manufacturing Co Ltd filed Critical Dengensha Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2015129268A priority Critical patent/JP2017013076A/ja
Publication of JP2017013076A publication Critical patent/JP2017013076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)

Abstract

【課題】広い設置空間を必要とせず、故障し難い簡易な構造でナットを抵抗溶接機に供給すること。
【解決手段】抵抗溶接機1の上部電極2に溶接ナットNを供給するものであり、チューブ14と、ナット供給進退部12と、昇降駆動部16とを備える。チューブ14は、空気圧により溶接ナットNを送給する。ナット供給進退部12は、チューブ14からの溶接ナットNを受け止めるナットガイド26を有するナットチャック24と、ナットチャック24を固定するロッド21a,23と、ナットチャック24が上部電極2の下方位置に横方向から移動するように、ロッド21a,23を前進させると共にこの逆方向に後退させるエアシリンダ21とを有する長手形状を成す。昇降駆動部16は、上部電極2の下方位置にナットチャック24で移動された溶接ナットNを、上部電極2に受渡し可能にナット供給進退部12を上昇させ、この逆方向に下降させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄板等のワークに溶接するナットを、抵抗溶接機に供給するナット供給装置に関する。
従来のナット供給装置として、例えば、特許文献1に記載の抵抗溶接用ナット供給装置がある。このナット供給装置は、上下に対向する1対の電極を有する抵抗溶接機の上部電極に、ナットを供給するものである。供給されるナットは、上部電極で保持され、この保持されたナットが下部電極にセットされたワーク上に載置される。この後、上部電極と下部電極とでナット及びワークが挟まれて通電されることにより双方が溶接されるようになっている。
このナット供給装置は、次のような構造となっている。即ち、傾斜状に配置された長手形状のナット供給装置上面側の途中位置に、床面に対して略垂直方向に伸びるナット供給シュートが連通して組合されている。そのシュートを連続して落下するナットは、更にナット供給装置の傾斜通路で滑走するようになっている。滑走するナットは、ナット供給装置先端部のナット受けのピンに嵌められて受け止められる。
この際、ナットが跳ね上がって脱落することがあるが、これを防止するため、ナット受けの上方に可動ガイドが配置されている。ナットをピンに嵌合したナット受けは、可動ガイドと共に、抵抗溶接機の上部電極の下方の所定位置に前進される。所定位置に配置されたナットが、上部電極のピンに移行して空気圧で保持されると、ナット受けが後退した後、可動ガイドが後退する。この後、上部電極が下降し、下部電極との間でナットがワークに溶接される。
特許第5251534号公報
しかし、特許文献1のナット供給装置においては、ナットを略垂直方向に連続して落下させるナット供給シュートが、垂直方向に長く伸びている。このため、ナット供給装置を設置するための上下に広い空間が必要となるという問題がある。
また、ナット供給装置は、ナットをシュートに連続して略垂直に落下させ、更に、傾斜通路で滑走させた後、ナット受けのピンに嵌合して受け止め、この受け止めたナットを、上部電極のピンへ移行して空気圧で保持するといった複雑な構造となっている。このように構造が複雑であるため、故障し易く、故障した際に復旧し辛いという問題がある。
ナットをチューブで空気圧により供給する構造も考えられるが、この場合、チューブから勢いよく排出されるナットを脱落しないように受け止める構造が複雑となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、広い設置空間を必要とせず、故障し難い簡易な構造でナットを抵抗溶接機に供給することができるナット供給装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、抵抗溶接機の上部電極にナットを供給するナット供給装置において、空気圧により前記ナットを送給するチューブと、前記チューブで送給されたナットを受け止めるナットガイドを有するナットチャックと、当該ナットチャックを先端部に固定するロッドと、前記ナットチャックが前記上部電極の下方位置に横方向から移動するように、前記ロッドを前進させると共に当該前進と逆方向に後退させるエアシリンダとを有して、前記チューブと同方向に延びる長手形状を成すナット供給進退部と、を備え、前記ロッドが最も後退した際に、当該ロッドの先端部に固定された前記ナットチャックの上面に、前記チューブの開口部の縁が当接状態となることを特徴とする。
この構成によれば、チューブで空気圧により送給されたナットが、ナット供給進退部のナットチャックのナットガイドで受け止められる。ナットチャックの上面にチューブ開口部の縁が当接した状態では、その開口部の縁によりナットチャックの上面に、チューブ周壁の厚みによる段差が形成される。このため、チューブから勢いよく排出されたナットが、ナットガイドの奥壁に当たってチューブ側に跳ね返った際に段差に当たり、ナットガイド内に留まることになる。
この他、チューブが傾斜してその開口部の内面の縁が、ナットチャックの上面に略面一状に当接している場合は、その縁からチューブ内面側へ向かって上り坂に傾斜している。このため、ナットがナットガイドの奥壁に当たってチューブ側に跳ね返った際に、その上り坂の傾斜面へ当たる又は若干上るので、このナットは再度ナットガイド内に戻って留まることになる。
また、ナットガイドで受け止められたナットは、エアシリンダでロッドが前進することにより、ロッドの先端部に固定されたナットチャックが前進して横方向から、抵抗溶接機の上部電極の下方側に入り込ませて、その下方側位置にナットを供給することができる。また、ロッドをナット供給進退部で後退させて、ナットチャックを上部電極から横方向に離すことができる。つまり、ナットを横方向に進退させる簡単な構造で、抵抗溶接機にナットを供給することができる。これは構造が簡単であるため、故障し難くなる。
また、ナットをナットチャックへ送給するチューブは、空気圧で送給するので、従来のように垂直方向に長く伸ばさなくてもよく、上方から下方のナットチャックへ向かう斜め方向、又は概略水平方向に伸ばして配置すればよい。このため、従来のように上下に広い設置空間を必要としない。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記上部電極の下方位置に前記ナットチャックと共に移動したナットを、前記上部電極に受渡し可能に前記ナット供給進退部を上昇させると共に、当該上昇と逆方向に下降させる昇降駆動部を更に備えることを特徴とする。
この構成によれば、ナットを上部電極へ受け渡す際に、昇降駆動部でナット供給進退部を上昇させてナットチャックのナットを上部電極に受け渡すことができる。つまり、ナットを昇降させる簡単な構造で、抵抗溶接機の上部電極にナットを受け渡すことができる。
また、上部電極へのナットの供給後、ナットチャックを上部電極から下方側に下げる。この後、ナットチャックをナット供給進退部で後退させて上部電極から横方向に離すことができる。このため、上部電極の下方側に対向して配置された下部電極の上方及び横方向の近傍には何も存在しないので、下部電極へのワークセットを妨げないようにすることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記ナットチャックの下面の前記ナットガイドの反対位置に第1磁石を備え、前記上部電極の下面側に、前記第1磁石よりも強い磁力で前記ナットを吸着する第2磁石を備え、前記チューブの開口部の上面に、ナット排出方向へ延在する上爪部を備え、前記上爪部は、前記ロッドが最も後退した際に、前記ナットガイドで受け止められるナットの上方近傍に位置する状態となるようにしたことを特徴とする。
この構成によれば、チューブから勢いよく排出されたナットが、コ字形状のナットガイドの奥壁に当たった際に、上方へ跳ねてもナットガイド上方の上爪部に当たるので、上方へ跳ねて床等に落ちることが無くなる。また、ナットがナットガイドで受け止められた際に、第1磁石の磁力で吸着される。このため、チューブで送給されて来るナットが、速い速度であっても、ナットガイドのコ字形状で囲みながら下方から第1磁石で吸着するので、ナットを適正に受け止めることができる。
また、ナットチャックの第1磁石に吸着するナットが上部電極に当接すると、このナットは上部電極の第2磁石にも吸着される。この後、ナットチャックが下降すると、第2磁石の磁力は第1磁石の磁力よりも強いので、ナットが上部電極の第2磁石に吸着されたままとなる。従って、ナットを適正に上部電極に受け渡すことができる。この受け渡しを、ナットを上部電極に第2磁石で吸着させて行なうようにしたので、昇降装置でナットチャックを下降させ、更に、ナット供給進退部で後退させて上部電極から横方向に離すといった単純な動作を行う構成を実現可能とすることができる。
本発明によれば、広い設置空間を必要とせず、故障し難い簡易な構造でナットを抵抗溶接機に供給することができるナット供給装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)はナット供給装置の側面図、(b)は(a)に示すナット供給装置のナットチャック先端部分を拡大した一部断面図、(c)は(b)に示すナットチャック上に固定されたナットガイドの平面図である。 図1(a)に示すナット供給装置の先端ロッドを伸ばした様態を示す正面図、(b)は先端ロッドを縮めた様態を示す正面図である。 (a)溶接ナットの外形を示す斜視図、(b)溶接ナットの平面図、(c)溶接ナットの側面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを縮めた様態を側面から見た第1の一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャック及びナット送給チューブの先端部を拡大した第1の一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを縮めた様態を側面から見た第2の一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャック及びナット送給チューブの先端部を拡大した第2の一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを縮めた様態を側面から見た第3の一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャック及びナット送給チューブの先端部を拡大した第3の一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを伸ばした様態を側面から見た第1の一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャックを拡大した第1の一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを伸ばした様態を側面から見た第2の一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャックを拡大した第2の一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを伸ばし、上部電極に溶接ナットが吸着された様態を側面から見た一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャックを拡大した一部断面図である。 本実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)は先端ロッドを伸ばし、上部電極から溶接ナットを離間した様態を側面から見た一部断面図、(b)は先端ロッドの先端部に固定されたナットチャックを拡大した一部断面図である。 本実施形態のナット供給装置において、先端ロッドの先端部に固定されたナットチャック及びナット送給チューブの他の構成を示す一部断面図である。 本実施形態のナット供給装置において、先端ロッドの先端部に固定されたナットチャック及びナット送給チューブのその他の構成を示す一部断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係るナット供給装置の構成を示し、(a)はナット供給装置の側面図、(b)は(a)に示すナット供給装置のナットチャック先端部分を拡大した一部断面図、(c)は(b)に示すナットチャック上に固定されたナットガイドの平面図である。
図2(a)は、図1(a)に示すナット供給装置の先端ロッドを伸ばした様態を示す正面図、(b)は先端ロッドを縮めた様態を示す正面図である。
ナット供給装置10は、図1(a)に示すように、上下に対向する上部電極2と下部電極3とを有する抵抗溶接機1の上部電極2に、溶接ナットN{図1(b)}を供給するものである。このナット供給装置10は、傾斜状に配置された長手形状のナット供給進退部(進退部ともいう)12と、進退部12の上側に傾斜状に組み付けられたナット送給チューブ(チューブともいう)14と、図2(a)に示す昇降駆動部16とを備える。
例えば、溶接ナットNは、図3(a)の斜視図に示すように外形が概略直方体形状であり、図3(b)の平面図及び(c)の側面図にも示すように、その直方体形状の4隅に突起物N1が突き出ている。各突起物N1が図1(a)に示す下部電極3にセットされた鉄板等のワークWに溶接される。また、図3(a)に示すように、直方体形状の中央部分に上下に貫通するネジ穴N2が形成されている。
図1(a)に示すナット供給進退部12は、各々筒状のエアシリンダ21及びガイドシリンダ22と、棒状の先端ロッド23と、ナットチャック24とを備えて構成されている。エアシリンダ21及びガイドシリンダ22は互いに連結されて長手形状となっており、ガイドシリンダ22の内部に先端ロッド23が長手方向に移動自在(進退自在)に挿入されている。図1(a)又は図2(a)に示す先端ロッド23の状態は、先端ロッド23が前進して伸びた状態である。これと逆に、図2(b)に示す状態は、先端ロッド23が後退して縮んだ状態である。
エアシリンダ21の内部には、図4(a)の一部断面図に示すピストンロッド21aの一端に固定されたピストン(図示せず)が組み込まれている。ピストンロッド21aは、ガイドシリンダ22の内部にも移動自在に挿通されている。また、ピストンロッド21aの他端は先端ロッド23に連結されている。エアシリンダ21のピストン前面が圧縮空気で押圧されると、ピストンロッド21aが押し出され、この押し出しにより、図8(a)に示すように先端ロッド23が前進して伸びる。この逆に、ピストン前面側の圧縮空気がピストンロッド21a側に引き抜かれると、ピストンと共にピストンロッド21aが後退し、図4(a)に示すように、先端ロッド23が後退して縮むようになっている。なお、先端ロッド23及びピストンロッド21aにより、請求項記載のロッドが構成されている。
図1(a)に戻って、先端ロッド23の先端部には、ナットチャック24が固定されている。ナットチャック24は、溶接ナットNを保持するために、金属等の板を所定位置で折り曲げた部材である。このナットチャック24は、一端部が先端ロッド23の先端部に固定され、この固定部分から所定位置で折れ曲がり、この折れ曲がった部分が水平状となっている。水平状の部分を水平面部24aという。水平面部24aは、ナット供給装置10が設置される水平な床面(基準面)と平行となっている。また、水平面部24aは、先端ロッド23が前進して伸びた状態において、抵抗溶接機1の永久磁石(磁石ともいう)27bが内蔵された上部電極2と、下部電極3との間に配置された状態となる。抵抗溶接機1も床面に設置されているので、上下に対向する上部電極2及び下部電極3が、水平面部24aに対して垂直状に配置される関係となる。
更に、水平面部24aには、図1(b)に示すように、その上面に、溶接ナットNが入るコ字形状{図1(c)}のナットガイド26が固定され、その下面に、ナットガイド26の反対位置に永久磁石(磁石)27aが固定されている。
ナットガイド26は、溶接ナットNを受け止めるものであり、受け止められた溶接ナットNは、磁石27aの磁力で吸着される。なお、請求項記載の第1磁石が磁石27a、第2磁石が磁石27bである。
次に、図1(a)に示すナット送給チューブ14は、図示せぬコンプレッサからの空気圧により溶接ナットNを一定間隔でナットチャック24のナットガイド26へ送給するものである。このチューブ14は、可撓性を有し、ガイドシリンダ22の先端部分の外周に固定されたクランプ29aに固定金具30で固定されている。更に、チューブ14は、断面四角形状のチューブであって、図4(a)及び(b)に示すように、溶接ナットNが、矢印Y1で示す下方側に滑走(移動)可能な断面サイズの空洞14aとなっている。空洞14aの両端は開口している。チューブ14の先端側の開口部分上面には、固定部材31により、概略L字形状のL字板32が固定されている。
L字板32は、固定部材31への固定部分から90度以上折れ曲がった部分が先端側に突き出ており、この突出部分がナットチャック24の水平面部24aと平行となっている。この突出部分を、上爪部32aという。上爪部32aと水平面部24aとの間隔は、溶接ナットNの高さよりもやや高い寸法となっており、チューブ14から所定速度で排出される溶接ナットNが入り込むようになっている。
つまり、図4(b)に示すように、先端ロッド23が最も後退した状態において、チューブ14を滑走した溶接ナットNは、図5(b)に示すように、チューブ14から排出され、図6(b)に示すように、ナットチャック24の水平面部24aと上爪部32aとの間のナットガイド26で受け止められ、磁石27aの磁力で吸着される。溶接ナットNは、チューブ14から所定速度で勢いよくナットガイド26へ排出されるが、上爪部32aがあるので上方へ跳ねて床等に落ちることはない。
また、図4(b)に示すように、先端ロッド23が最も後退した状態では、水平面部24aの上面がチューブ14の開口の縁に当接しているので、その上面にチューブ14の厚み分の段差d1ができる。このため、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNは、ナットガイド26の奥壁に当たってチューブ14側に跳ね返った際に段差d1に当たり、図6(b)に示すように、ナットガイド26内に留まることになる。つまり、チューブ14側に跳ね返った溶接ナットNがナットチャック24から脱落することは無い。このように、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNは、上爪部32aと段差d1によって、コ字形状のナットガイド26で適正に受け止められるようになっている。
次に、図2(a)に示す昇降駆動部16は、ナット供給進退部12を昇降させるものである。この昇降駆動部16は、ガイドシリンダ22の所定位置の外周に固定されたクランプ29bに、ジョイント28を介して取り付けられている。昇降駆動部16は、ジョイント28と、ストッパボルト33と、ナックル35と、移動レール36とを備え、更に、概略T字形の補強材37に取り付けられたエアシリンダ38、スライドガイド39及びベースプレート40を備えて構成されている。
ジョイント28は、図2(a)に示すように、正面側から見た形状がガイドシリンダ22への取付側が長い概略L字形状を成している。ジョイント28のL字の短手側には、ストッパボルト33がナット34に螺合され貫通して設けられている。ジョイント28のL字の長手側には、移動レール36が固定され、また、L字の長手側の端部には、2本の棒部材をL字形に組み合わせたナックル35の一端部が組み付けられている。
ナックル35の他端部は、補強材37に固定されたエアシリンダ38のピストンロッド38aに連結されている。また、補強材37には、スライドガイド39が固定されている。このスライドガイド39に対して、ジョイント28に固定された移動レール36が自在に移動可能となっている。更に、補強材37にはベースプレート40が固定されている。
<実施形態の動作>
次に、本実施形態のナット供給装置10によって溶接ナットNを、抵抗溶接機1の上部電極2に供給する際の動作を説明する。
初期状態として、図4(a)及び(b)に示すように、ナット供給装置10において、ナット供給進退部12の先端ロッド23が、最も後退して縮んだ状態となっているとする。これにより、ナットチャック24の水平面部24aの上面がチューブ14の開口縁に当接している。この際、図2(b)に示すように、昇降駆動部16は、エアシリンダ38のピストンロッド38aが縮められ、ナックル35の一端がエアシリンダ38に当接し、ストッパボルト33の先端がスライドガイド39から離間した状態となっている。
この状態において、図4(b)に示すように、一定間隔で順次送給される溶接ナットNが、矢印Y1で示すようにチューブ14内を滑走してきたとする。この滑走する溶接ナットNは、図5(b)に示すように、チューブ14から排出され、図6(b)に示すように、ナットチャック24の水平面部24aと上爪部32aとの間のナットガイド26で受け止められ、磁石27aの磁力で吸着される。この際、溶接ナットNは、チューブ14から勢いよく排出されるが、ナットガイド26の奥壁に当たってチューブ14側に跳ね返った際に段差d1に当たり、図6(b)に示すように、ナットガイド26内に留まって磁石27aで吸着されることになる。
次に、図7(a)に示すように、エアシリンダ21でピストンロッド21aが押し出され、これに応じて先端ロッド23が前進して伸び始める。この際、チューブ14とL字板32{図6(b)}は固定されているのでそのままの状態で移動しない。また、溶接ナットNは、図7(b)に示すように磁石27aで吸着されているので脱落しない。
そして、先端ロッド23が最大限伸びて止まると、図8(a)に示すように、先端ロッド23の先端部に固定されたナットチャック24が、抵抗溶接機1の上部電極2の所定距離離間した下方位置に配置される。この際、図8(b)に示すように、上部電極2のピン2aの真下に溶接ナットNのネジ穴N2が位置する状態となっている。
このようにナットガイド26が上部電極2の下方に離間して配置された状態では、昇降駆動部16は、図2(b)に示すように、エアシリンダ38のピストンロッド38aが縮められ、ナックル35の一端がエアシリンダ38に当接し、ストッパボルト33の先端がスライドガイド39から離間した状態となっている。
この状態の昇降駆動部16において、図2(a)に矢印Y2で示すように、エアシリンダ38のピストンロッド38aが上方側に伸びて、ナックル35が同方向に移動すると、ジョイント28と共に移動レール36及びストッパボルト33も一体に上方向に移動する。この上方への移動に応じてナット供給進退部12の全体が上昇する。つまり、図8(a)に示す状態から図9(a)に示す状態のように上昇する。この上昇は、ストッパボルト33がスライドガイド39に当接して止まるまで続く。この上昇が止まる位置では、図9(a)に示すように、ナットチャック24のナットガイド26が、上部電極2の下面極近傍に位置し、更に、図9(b)に示すように、ナットガイド26に保持された溶接ナットNのネジ穴N2が、ピン2aに嵌合した状態となる。
この嵌合された溶接ナットNは、上部電極2に内蔵された磁石27bの磁力によって吸着される。上部電極2内の磁石27bの磁力は、ナットチャック24の下面の磁石27aの磁力よりも所定以上強いので、図10(a)に示すようにナットチャック24が下方に下がって離間した際に、図10(b)に示すように、ピン2aに嵌合され吸着された溶接ナットNが、ナットチャック24から離れ、上部電極2側に吸着された状態となる。
この際の昇降駆動部16の動作は、図2(b)に矢印Y3で示すように、エアシリンダ38のピストンロッド38aが下方側に縮んで、ナックル35が同方向に移動すると、ジョイント28と共に移動レール36及びストッパボルト33も一体に下方向に移動する。この下方への移動に応じてナット供給進退部12の全体が下降し、ストッパボルト33がスライドガイド39から離間する。この離間した状態は、図10(b)に示すように、上部電極2のピン2aに嵌合吸着された溶接ナットNが、ナットチャック24のナットガイド26から所定距離離間した状態である。
そして、ナット供給進退部12において、エアシリンダ21でピストンロッド21aが後退されると、図4(a)に示すように、先端ロッド23が最も後退した位置まで縮む。この状態で、前述したように溶接ナットNの送給が再度開始される。以上の動作が繰り返される。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のナット供給装置10は、抵抗溶接機1の上部電極2にナットとしての溶接ナットNを供給するものであり、チューブ14と、ナット供給進退部12とを備えて構成した。
チューブ14は、空気圧により溶接ナットNを送給する。
ナット供給進退部12は、チューブ14で送給された溶接ナットNを受け止めるコ字形状のナットガイド26を有するナットチャック24と、当該ナットチャック24を先端部に固定する先端ロッド23及びピストンロッド21a(ロッド21a,23)と、ナットチャック24が上部電極2の下方位置に横方向から移動するように、ロッド21a,23を前進させると共に当該前進と逆方向に後退させるエアシリンダ21とを有して、チューブ14と同方向に延びる長手形状を成す。
この構成によれば、チューブ14で空気圧により送給された溶接ナットNが、ナット供給進退部12のナットチャック24のナットガイド26で受け止められる。ナットチャック24の上面にチューブ14の開口部の縁が当接した状態では、その開口部の縁によりナットチャック24の上面に、チューブ14周壁の厚みによる段差が形成される。このため、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNが、ナットガイド26の奥壁に当たってチューブ14側に跳ね返った際に段差に当たり、ナットガイド内に留まることになる。
また、ナットガイド26で受け止められた溶接ナットNは、エアシリンダ21でロッド21a,23が前進されることにより、ロッド23の先端部に固定されたナットチャック24が前進して横方向から、抵抗溶接機1の上部電極2の下方側に入り込ませて、この下方側位置に溶接ナットNを供給することができる。また、先端ロッド23をナット供給進退部12で横方向に後退させて、ナットチャック24を上部電極2から横方向に離すことができる。
このようにナット供給装置10は、溶接ナットNを送給し、送給された溶接ナットNを受け止め、この受け止めた溶接ナットNを上部電極2に対して、進退並びに昇降させるだけの単純な動作を行う構造である。このように構造が簡単であるため、故障し難くなる。
また、溶接ナットNをナットチャック24へ送給するチューブ14は、空気圧で送給するので、従来のように垂直方向に長く伸ばさなくてもよく、上方から下方のナットチャック24へ向かう斜め方向配置すればよい。このため、従来のように上下に広い設置空間を必要としない。
次に、ナット供給装置10は、上部電極2の下方位置にナットチャック24と共に移動した溶接ナットNを、上部電極2に受渡し可能にナット供給進退部12を上昇させると共に、当該上昇と逆方向に下降させる昇降駆動部16を更に備える構成とした。
この構成によれば、溶接ナットNを上部電極2へ受け渡す際に、昇降駆動部16でナット供給進退部12を上昇させてナットチャック24の溶接ナットNを上部電極2に受け渡すことができる。つまり、溶接ナットNを昇降させる簡単な構造で、抵抗溶接機1の上部電極2にナットを受け渡すことができる。
また、上部電極へのナットの供給後、ナットチャックを上部電極から下方側に下げる。この後、ナットチャックをナット供給進退部で後退させて上部電極から横方向に離すことができる。このため、上部電極の下方側に対向して配置された下部電極の上方及び横方向の近傍には何も存在しないので、下部電極へのワークセットを妨げないようにすることができる。
次に、ナット供給装置10は、ナットチャック24の下面のナットガイド26の反対位置に第1磁石27aを備え、上部電極2の下面側に、第1磁石27aよりも強い磁力で溶接ナットNを吸着する第2磁石27bを備える。チューブ14の開口部の上面に、ナット排出方向へ延在する上爪部32aを備え、上爪部32aは、ロッド21a,23が最も後退した際に、ナットガイド26で受け止められる溶接ナットNの上方近傍に位置する状態となる構成とした。
この構成によれば、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNが、コ字形状のナットガイド26の奥壁に当たった際に、上方へ跳ねてもナットガイド26上方の上爪部32aに当たるので、上方へ跳ねて床等に落ちることが無くなる。また、溶接ナットNがナットガイド26で受け止められた際に、第1磁石27aの磁力で吸着される。このため、チューブ14で送給されて来る溶接ナットNが、速い速度であっても、ナットガイド26のコ字形状で囲みながら下方から第1磁石27aで吸着するので、溶接ナットNを適正に受け止めることができる。
また、ナットチャック24の第1磁石27aに吸着する溶接ナットNが上部電極2に当接すると、この溶接ナットNは上部電極2の第2磁石27bにも吸着される。この後、ナットチャック24が下降すると、第2磁石27bの磁力は第1磁石27aの磁力よりも強いので、溶接ナットNが上部電極2の第2磁石27bに吸着されたままとなる。従って、溶接ナットNを適正に上部電極2に受け渡すことができる。この受け渡しを、溶接ナットNを上部電極2に第2磁石27bで吸着させて行なうようにしたので、昇降駆動部16でナットチャック24を下降させ、更に、ナット供給進退部12で後退させて上部電極2から横方向に離すといった単純な動作を行う構成を実現可能とすることができる。
この他、ナット供給装置10において、図11に示すように、先端ロッド23及びナットチャック24と、チューブ14とは、水平且つ直線状であってもよい。この場合、先端ロッド23が最も後退した状態において、ナットチャック24の水平な上面にチューブ14が平行に当接した状態となる。この状態では、ナットチャック24の上面に、チューブ14の開口の縁の厚み分の段差d2ができる。
このため、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNは、ナットガイド26の奥壁に当たってチューブ14側に跳ね返った際に段差d2に当たり、図11に示すように、ナットガイド26内に留まることになる。つまり、チューブ14側に跳ね返った溶接ナットNがチューブ14内に戻ることを防止することができる。
更に、この他、図1に示したように、チューブ14及び先端ロッド23が傾斜状で、ナットチャック24の水平面部24aが水平状の場合に、図12に示すように、チューブ14の開口部の外周面端面が傾斜してナットチャック24の上面に当接し、チューブ14の傾斜状の空洞内面と水平面部24aとが、矢印Y10で指示するように、段差なく連接した状態となる構成でもよい。
この構成の場合、チューブ14から勢いよく排出された溶接ナットNは、ナットガイド26の奥壁に当たってチューブ14側に跳ね返った際に、チューブ14の上り坂(傾斜状)の空洞内面に当たる又は若干上るので、僅かに空洞内に戻ることもある。しかし、空洞内面が上り坂なので、ナットガイド26の方へ再度移動してナットガイド26内に留まることになる。つまり、チューブ14側に跳ね返った溶接ナットNがチューブ14内に戻って留まることを防止することができる。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、ナットチャック24に溶接ナットNが載置されて上部電極2の下方側に離間して配置された状態において、上部電極2を下げて溶接ナットNを磁石27bで吸着保持してもよい。また、溶接ナットNは、一般的な各種のナットでもよく、この他、ナット以外の磁性材料による環状金属部材でもよい。
1 抵抗溶接機
2 上部電極
2a 上部ガイドピン
3 下部電極
3a 下部ガイドピン
10 ナット供給装置
12 ナット供給進退部
14 ナット送給チューブ(チューブ)
14a 空洞
16 昇降駆動部
21 エアシリンダ
21a ピストンロッド
22 ガイドシリンダ
23 先端ロッド
24 ナットチャック
24a 水平面部
26 ナットガイド
27a 永久磁石(第1磁石)
27b 永久磁石(第2磁石)
28 ジョイント
29a クランプ
31 固定部材
32 L字板
32a 上爪部
33 ストッパボルト
35 ナックル
36 移動レール
37 補強材
38 エアシリンダ
38a ピストンロッド
39 スライドガイド
40 ベースプレート
d1,d2 段差
N 溶接ナット
N2 ネジ穴

Claims (3)

  1. 抵抗溶接機の上部電極にナットを供給するナット供給装置において、
    空気圧により前記ナットを送給するチューブと、
    前記チューブで送給されたナットを受け止めるコ字形状のナットガイドを有するナットチャックと、当該ナットチャックを先端部に固定するロッドと、前記ナットチャックが前記上部電極の下方位置に横方向から移動するように、前記ロッドを前進させると共に当該前進と逆方向に後退させるエアシリンダとを有して、前記チューブと同方向に延びる長手形状を成すナット供給進退部と、
    を備え、
    前記ロッドが最も後退した際に、当該ロッドの先端部に固定された前記ナットチャックの上面に、前記チューブの開口部の縁が当接状態となるようにした
    ことを特徴とするナット供給装置。
  2. 前記上部電極の下方位置に前記ナットチャックと共に移動したナットを、前記上部電極に受渡し可能に前記ナット供給進退部を上昇させると共に、当該上昇と逆方向に下降させる昇降駆動部
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のナット供給装置。
  3. 前記ナットチャックの下面の前記ナットガイドの反対位置に第1磁石を備え、
    前記上部電極の下面側に、前記第1磁石よりも強い磁力で前記ナットを吸着する第2磁石を備え、
    前記チューブの開口部の上面に、ナット排出方向へ延在する上爪部を備え、
    前記上爪部は、前記ロッドが最も後退した際に、前記ナットガイドで受け止められるナットの上方近傍に位置する状態となるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のナット供給装置。
JP2015129268A 2015-06-26 2015-06-26 ナット供給装置 Pending JP2017013076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129268A JP2017013076A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 ナット供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129268A JP2017013076A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 ナット供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017013076A true JP2017013076A (ja) 2017-01-19

Family

ID=57828678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015129268A Pending JP2017013076A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 ナット供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017013076A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107262898A (zh) * 2017-06-23 2017-10-20 成都英利汽车部件有限公司 汽车零件自动焊接系统及方法
JP6282373B1 (ja) * 2017-07-18 2018-02-21 セキ工業株式会社 部品保持部材
JP2021031297A (ja) * 2019-08-19 2021-03-01 青山 省司 部品供給装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107262898A (zh) * 2017-06-23 2017-10-20 成都英利汽车部件有限公司 汽车零件自动焊接系统及方法
JP6282373B1 (ja) * 2017-07-18 2018-02-21 セキ工業株式会社 部品保持部材
JP2019018228A (ja) * 2017-07-18 2019-02-07 セキ工業株式会社 部品保持部材
JP2021031297A (ja) * 2019-08-19 2021-03-01 青山 省司 部品供給装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5840815B1 (ja) ナット供給装置
JP2017013076A (ja) ナット供給装置
CN108963891A (zh) 一种线夹及其制造方法
WO2015075958A1 (ja) バルブコッタ装着装置およびエンジンの製造方法
JP5365900B2 (ja) プロジェクションナットの溶接装置
JP2018083281A (ja) 環状部品に軸状部品を挿入する組み立て装置
US10220467B2 (en) Electrode structure for resistance welding
CN205324515U (zh) 一种自动扩管机的智能压紧装置
JP5910844B2 (ja) 部品供給装置
CN203380528U (zh) 一种金丝球焊机的送料装置
JP6548117B2 (ja) 溶接装置
CN210549075U (zh) 一种用于带瓷环的t型焊钉的自动送料机构
CN110038955A (zh) 一种冲孔模具
CN201881044U (zh) 凸焊螺母防跳料送料装置
JP6929505B2 (ja) 軸状部品の供給装置
JP5013335B2 (ja) プロジェクションボルトの溶接方法と溶接装置ならびに保持ヘッド
JP2014018861A (ja) プロジェクションナットの溶接装置および溶接方法
JP5601617B2 (ja) 電気抵抗溶接機の部品供給装置
JP6086352B2 (ja) 部品の移動促進構造部
CN102315728A (zh) 卧式入轴机自动输送铁芯装置
CN207087436U (zh) 倒角装置的送料机构
JP2012218070A (ja) 部品供給装置
JP4849248B2 (ja) 電気抵抗溶接機用部品供給装置
JP2006312550A (ja) 頭部付き軸状部品の送出制御装置
WO2015182450A1 (ja) 部品供給装置