JP2017012684A - フライヤー - Google Patents
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Abstract
Description
図2は、本件発明のフライヤーの貯油槽部の一例を示す概要図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図を示している。貯油槽部は、金属材料板で少なくとも一部の内側面が構成される貯油槽(0111)を含んで構成され、貯油槽側固定部と、通電部が設けられる。
貯油槽(0111)とは、材料のフライ調理を行うための油を貯めておく空間であり、金属材料板で少なくとも一部の内側面(0112)が構成される。ここで「内側面」とは、貯油槽の内側の側面及び底面のことを示している。かごに交流が通電されると、貯油槽の内側面の金属材料板とかごの側面との間に動電場が形成され、貯油槽に貯められた油に電場が印加される。なお、「少なくとも一部の内側面」とあるように、貯油槽の内側面全てが金属材料板で構成されている必要はない。また、金属材料板そのもので内側面が構成されても良いが、例えば金属材料板の表面が絶縁性の樹脂(例えばテフロン(登録商標))で被覆されていても良い。金属材料板の表面を絶縁性の樹脂で被覆する構成とすると、かごと金属材料板とを絶縁することができる。
貯油槽側固定部は、貯油槽にかごを内側面と通電することなく浸漬配置するために設けられる。「貯油槽にかごを内側面と通電することなく浸漬配置する」とは、かごを構成する金属製の網と、貯油槽の内側面を構成する金属材料板とが通電することがないように、かごを貯油槽に貯められた油に浸漬して配置することを示している。もし、金属材料板とかごとが通電してしまうと、金属材料板とかごとが等電位となり、金属材料板とかごとの間で動電場を形成することができない。なお、貯油槽側固定部の構成について、特に限定するものではないが、例えば後述するかご側固定部をフックにより構成する場合に、貯油槽側固定部としてフックを引っ掛けるための引掛器具(0113)を貯油槽に隣接して設けても良い。
通電部は、貯油槽の作業側面に対面する側の貯油槽上部に配置される通電電極であって、貯油槽にかごが配置された場合に金属製の網に交流を通電するための内側面と絶縁された通電電極を備えている。通電電極(0116)には、電源(0114)からケーブル(0115)を介して交流が供給されている。本件発明のフライヤーは、通電電極を介してかごに交流を通電することにより、かご自体を電場形成用の電極とすることができる。なお、交流の周波数については特に限定するものではなく、例えば50kHz〜60KHzの周波数の交流を通電電極に通電する構成としても良い。また、電源から供給される電圧の大きさについても、数Vから数十V(例えば3〜10V)の大きさの電圧がかごに供給される構成としても良い。
図3は、本件発明のフライヤーのかごの一例を示す図であり、(a)は斜視図を、(b)は側面図を示している。本件発明のフライヤーにおいて、かご(0102)は金属性の網(0121)でできており、かご側固定部と、受電部から構成される。なお、かごを構成する側面が金属製の網で構成されるといっても、例えば金属製の網の表面が絶縁性の樹脂で被覆されていても良い。
かご側固定部は、貯油槽側固定部と相まってかごを貯油槽に内側面と通電させることなく配置するために設けられる。「貯油槽側固定部と相まって」とは、例えば貯油槽側固定部とかご側固定部とが係合することを示している。かご側固定部の構成について特に限定するものではないが、図3に示す例では、かご側固定部はフック(0122)により構成されており、フックを貯油槽側固定部の引掛器具へと引っ掛けることにより、かごを貯油槽に配置する構成としている。フックは例えばかごを構成する金属製の網に溶接により接続されていても良い。「かごを貯油槽に内側面と通電させることなく配置する」とは、かごを構成する金属製の網と、貯油槽の内側面を構成する金属材料板とを通電させることなく配置することを示している。
受電部は、通電電極から受電してかごを構成する金属性の網に通電するために設けられる。すなわち、受電部は金属製の網と導通しており、受電部を通電電極と接触させることにより、通電電極から受電部を介して金属製の網に交流が通電される。なお、図3に示す例では、通電電極との接触部に金属製の網と導通している受電パッド(0123)を設けているが、例えば受電パッドを設けない構成の場合、受電部とは通電電極との接触部のことを示すものとする。
かごには、かごを構成する金属製の網と絶縁された持ち手(0124)が備えられていることが好ましい。持ち手が備えられることにより、フライヤーの利用者が、かごを貯油槽から容易に出し入れすることができる。ここで、金属製の網には、材料の調理時に交流電源が供給されているので、金属製の網と持ち手は絶縁されている必要がある。また、かごを高温の油に浸漬している際に、かごを構成する金属製の網は非常に高温となるから、持ち手は熱伝導率の低い素材で構成されることが好ましい。なお、図3に示す例では、金属製の網に持ち手の一部を溶接することにより、かごに持ち手が備えられている。
図4は、本件発明のフライヤーの調理時に形成される電場の概要を示している。本図に示すのは、図3に示すかごを用いた場合の例である。(a)はかごに通電される交流によるかごの電位がV1sinωt(tは時間)で表され、貯油槽の金属材料板の電位がV2で表される場合において、V1>V2の場合を、(b)はV1<V2の場合を示している。なお、説明のために、貯油槽とかごを除く他の構成については図示しておらず、貯油槽にかごを浸漬配置した際に形成される電場の概要を示している。また、以下に示す例は現時点での想定であり、形成される電場の概要については現在も研究中である。
本件発明の別の構成例として、貯油槽部は貯油槽の金属材料板を所定電位に保持する電位保持部を有していても良い。「金属材料板を所定電位に保持する」とは、例えば金属材料板を接地して、金属材料板の電位を0に保持することを示している。本件発明のフライヤーは、かごと貯油槽との間に動電場を形成することにより、かごの内部に電場を形成するものであるが、貯油槽の電位がふらついていると、かごの内部に形成される電場の大きさを安定させることができない。そこで、金属材料板を接地することにより、かごの内部に形成される電場を安定させることができる。なお、金属材料板の電位は切り替えられる構成としても良い。
本件発明の別の構成例として、貯油槽部は貯油槽側固定部とかご側固定部とが係合した場合にのみ通電を行うように通電部を制御する制御部を有していても良い。「貯油槽側固定部とかご側固定部とが係合した場合」とは、すなわちかごを貯油槽に浸漬して食材の調理を行う場合のことである。本件発明のフライヤーが制御部を有する構成とすることにより、貯油槽にかごを浸漬させて食材の調理を行っている時にのみ、通電部の通電電極を介してかごに交流電源が供給される構成とすることができる。例えば、通電部の通電電極に常に交流電源が供給されている構成とすると、フライヤーの利用者が誤って通電電極と接触してしまった場合に感電してしまうという恐れが生じる。そこで、材料の調理時のみ通電電極に交流電源が供給される構成とすることにより、感電の恐れを低減することができる。
Claims (9)
- 金属材料板で少なくとも一部の内側面が構成される貯油槽を含む貯油槽部と、
金属性の網でできた貯油槽に浸漬離脱自在なかごと、
からなるフライヤーであって、
貯油槽部には、
貯油槽にかごを前記内側面と通電することなく浸漬配置するための貯油槽側固定部と、
貯油槽の作業側面に対面する側の貯油槽上部に配置される通電電極であって、貯油槽にかごが配置された場合に金属製の網に交流を通電するための前記内側面と絶縁された通電電極を備えた通電部と、
を設け、
かごには、貯油槽側固定部と相まってかごを貯油槽に前記内側面と通電させることなく配置するためのかご側固定部と、
貯油槽に配置された場合に、通電電極から受電して金属性の網に通電するための受電部と、
を設けたフライヤー。 - 貯油槽部は貯油槽の金属材料板を所定電位に保持する電位保持部を有する請求項1に記載のフライヤー。
- 貯油槽側固定部とかご側固定部とが係合した場合にのみ通電を行うように通電部を制御する制御部を有する請求項1又は2に記載のフライヤー。
- 貯油槽側固定部と通電部、又は/及びかご側固定部と受電部とが同一である請求項1から3のいずれか一に記載のフライヤー。
- かごには、かごを構成する金属製の網とは絶縁された持ち手が備えられている請求項1から4のいずれか一に記載のフライヤー。
- かごの貯油槽への調理油浸漬予定領域よりも上側は絶縁材料で構成されている請求項1から5のいずれか一に記載のフライヤー。
- 通電部はかごの一部にのみ交流を通電する請求項1から6のいずれか一に記載のフライヤー。
- 前記かごの他の一部はアースされている請求項7に記載のフライヤー。
- かごは直方形状で前記一部と他の一部は線対称にかごの全体を分けた場合の各部分である請求項8に記載のフライヤー。
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