JP2006302505A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】損失の少ない誘導加熱装置を提供すること。
【解決手段】複数個の電気導体切片の集合体を備え、電気導体切片と電気導体切片との間の電気伝導率が電気導体切片が有する電気伝導率よりも低くなるように前記電気導体切片を配置する構成としたので、損失が少なくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱装置に関するものであり、さらに詳しくは被加熱物としてアルミニウムや銅などの低透磁率かつ高電気伝導率の材料からなる被加熱物を加熱する誘導加熱調理器や、誘導加熱式湯沸かし器、誘導加熱式アイロン、またはその他の誘導加熱式加熱装置などで、特にアルミニウムや銅などを加熱可能とする誘導加熱装置に関するものである。
従来、この種の誘導加熱装置は、例えば、誘導加熱調理器に関して、複数のスイッチング素子を有し、一方のスイッチング素子のオン期間中に周期の短い共振電流を加熱コイルに発生し、かつ平滑コンデンサから加熱コイルに電力を供給することにより、入力電圧の脈流による鍋鳴り音が生じず、騒音の少ないアルミ鍋などを加熱する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、加熱コイルの入力インピーダンスにおける等価直列抵抗(被加熱物及び電気導体を加熱状態と同様の位置配置で、加熱コイル近傍の周波数を使用して測定した加熱コイルの入力インピーダンスにおける等価直列抵抗(以下単に加熱コイルの等価直列抵抗と呼ぶ))を大きくする機能を有する電気導体を、加熱コイルとアルミニウムなどの低透磁率かつ高電気伝導率の材料でなる被加熱物の間に設けることにより、加熱コイルに流れる電流を小さくして被加熱物に作用する浮力を低減し、入力電力が大でも浮力による被加熱物のずれ、浮きが少なくする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図9、図10、図11、図12、図13は、特許文献2に記載された従来の誘導加熱装置(誘導加熱調理器)を示すものである。
図9は加熱コイル21及びその周辺の構成を示す斜視図であり、図10は誘導加熱装置本体(図示せず)に収納された加熱コイル21と、本体上部に固定された天板28と、天板28に戴置される被加熱物29を示す断面図である。
図9及び図10において、21は加熱コイルであり、インバータ(図示せず)から供給された約70kHzの高周波電流により磁界を発生し、天板28上に戴置された被加熱物29を誘導加熱する。
電気導体27は、厚さが略1mmの材料がアルミニウムの板により形成され、絶縁板31と天板28の間に設けられている。
加熱コイル21の上部に出た磁界は、電気導体27に鎖交するので、電気導体27には誘導電流が誘起される。電気導体27の厚みは約1mmで、加熱コイル21電流により誘導される高周波電流の浸透深さ(以下単に誘導電流の浸透深さと呼ぶ)以上の厚みを有するので、電気導体27に鎖交した磁界の大部分はほとんど電気導体27を通過せず、外周側または内周側に迂回してから被加熱物29に到達する。
電気導体27がない場合には、加熱コイル21から発生した高周波磁界に対して、アルミニウム若しくは銅又はこれらと同等以上の電気伝導率を有し、かつ低透磁率材料からなる被加熱物29の内部には、反発する方向に磁界を発生すべく、誘導電流が誘起される。この結果、被加熱物29内部の誘導電流から誘起される磁界と、加熱コイル21から発生する磁界との交互作用により、被加熱物29に浮力が生じる。
しかしながら、本従来の技術では、加熱コイル21と被加熱物29との間に電気導体27が設けられており、さらにその厚みを誘導電流の浸透深さよりも大としている。加熱コイル21から発生する磁界は、電気導体27と被加熱物29に鎖交し、両者に誘導電流を発生することになる。これにより電気導体27に誘導された誘導電流の発生する磁界と、被加熱物29に誘導された電流の発生する磁界の重畳磁界が、加熱コイル21の発生する磁界の変化を妨げるように電気導体27及び被加熱物29に誘導電流が流れる。
つまり、被加熱物29に誘導される電流分布が、電気導体27に誘導電流が発生することにより変わることになる。この電流分布の変化で、加熱コイル21の等価直列抵抗が大きくなり、同一出力を得る場合の加熱コイル21に流す電流を小さくすることができ、被加熱物29に作用する浮力が低減するとともに、電気導体27が被加熱物29に働くべき浮力の一部を分担することで、被加熱物29に作用する浮力が低減できる。
図11は被加熱物29がアルミニウム製の鍋の場合の消費電力と浮力の関係を、アルミニウム製の電気導体27がある場合(Bで示す)と電気導体27がない場合(Aで示す)について、また図12は消費電力と加熱コイル電流の関係を、電気導体27がある場合(Bで示す)と電気導体27がない場合(Aで示す)について測定結果の一例を示している。ただし、インバータの共振周波数は約70kHzである。
これらの測定結果によると、電気導体27を挿入することにより、加熱コイル21の等価直列抵抗が増加し、被加熱物29に働く浮力が低減するとともに、加熱コイル21電流も低減されている。
図13は電気導体27の厚みと浮力に関する傾向である。電気導体27の厚みを浸透深さ以上にすることにより、浮力低減効果を得ることが可能としている。
特開2003−257609号公報 特開2003−264054号公報
しかしながら、前記従来の技術は、被加熱物29の誘導加熱と同時に、電気導体27の誘導加熱が行われることになる。さらに、電気導体27の厚みが誘導電流の浸透深さよりも大であるため、加熱コイル21から発生した高周波磁界は電気導体27を浸透、通過することがほとんどない、つまり浸透、通過しないだけの十分大きな誘導電流が電気導体27内に誘起されてので、特に電気導体27の発熱による損失が大きくなるという課題を有していた。
また例えば被加熱物29を加熱コイル21中心からずらして置いた場合、加熱コイル21から発生する高周波磁界の分布も偏ったものになる。被加熱物29底の端面が、電気導体27内径側の端面のほぼ直上にくると、加熱コイル21から発生した高周波磁界が開口部から空間へ放射されるため、特に電気導体27内径側端面に集中する。そして電気導体27内径側端面での誘導電流が大きくなるので、発熱が局部的に大きくなるといった課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、損失の少ない誘導加熱装置を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、外郭を構成する本体と、アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物を戴置する前記本体の上部に設けたトッププレートと、前記トッププレートの下方に設けられ前記被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体とを備え、前記電気導体は複数個の電気導体切片の集合体で構成され、前記電気導体切片と前記電気導体切片との間の電気伝導率が前記電気導体切片が有する電気伝導率よりも低くなるように、前記電気導体切片を配置する構成としたものである。
これによって、電気導体切片と電気導体切片との間の電気伝導率が電気導体切片が有する電気伝導率よりも低くなるように、電気導体切片を配置するため、高周波磁界の集中が生じにくく、結果として局部的な発熱が生じないこととなる。
本発明の誘導加熱装置は、損失の少ない誘導加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、外郭を構成する本体と、アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物を戴置する前記本体の上部に設けたトッププレートと、前記トッププレートの下方に設けられ前記被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体とを備え、前記電気導体は複数個の電気導体切片の集合体で構成され、前記電気導体切片と前記電気導体切片との間の電気伝導率が前記電気導体切片が有する電気伝導率よりも低くなるように、前記電気導体切片を配置する構成する。例えば、前記電気導体切片と前記電気導体切片との間を、微小な空隙である開口部が複数設けられているような状態にすることにより、高周波磁界は、その微小な開口部を通過して被加熱物に到達することが可能であるから、電気導体の特定部分に磁界集中することがなく、電気導体の局部的な発熱が抑制できる。
第2の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、その大きさを加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの5倍を一辺とする立方体よりも小さくする構成とした誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片が大きければ大きいほど、電気導体が大きな板で形成されている状態に近付くことになる。つまり、高周波磁界からみて電気導体切片間の開口部が小さくなったり、電気導体切片内部に十分に誘導電流が流れる経路が形成され、高周波磁界の集中による局部的な発熱が生じやすくなる。従って、電気導体切片の大きさは所定値以下である必要がある。
発明者らは、実験により、電気導体切片形状を加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの5倍を一辺とする立方体よりも小さくすることにより、発熱抑制できることを確認した。
第3の発明は、特に第1の発明において、電気導体は、その厚みを加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの2倍以上とする誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片形状が小さくなるほど、内部で回転するように流れる誘導電流が自らを打ち消すようになる。例えば、電気導体切片上面と下面で逆方向に流れていた誘導電流は、電気導体切片形状が小さくなると上面と下面との距離が近くなり、誘導電流を打ち消すように働く。電気導体切片内部に誘起される電流が少なくなれば、高周波磁界から見て絶縁体に近付くため、加熱コイルの等価直列抵抗を増加させる効果も弱まる。
本発明では、電気導体切片を積層し、電気導体全体の厚みを加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの2倍以上とすることにより、電気導体切片の量を増加させて、十分な等価直列抵抗増加効果を得ることができ、さらには浮力低減することができる。
第4の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、2種以上の大きさとなる切片の組み合わせにより構成する誘導加熱装置とするものである。
同程度の形状の電気導体切片で電気導体を構成した場合、電気導体切片間に隙間が生じて、単位体積当たりの電気導体切片が少なくため、等価直列抵抗が下がってしまう。この隙間をなくすためには、電気導体切片を完全な立方体として整列させればよいが、ものづくり上非常に困難である。
本発明では、大きさの異なる切片を2種以上組み合わせることにより、大きな切片間に生じた隙間を小さな切片で埋めるような構成が可能となるため、単位体積当たりの電気導体切片を多くすることができ、等価直列抵抗を確保することが容易にできる。
第5の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、電気導体端部及び中央部で粗密を設ける構成とした誘導加熱装置とするものである。
電気導体が板状であった場合、電気的に連続であるため、高周波磁界によって誘起された誘導電流は加熱コイル中心からみて周回方向に大きく流れるようになる。そのため、誘導電流分布は電気導体形状に大きく左右される。例えば、電気導体内径部が加熱コイル内径よりも小さい、又は電気導体外径部が加熱コイル外径よりも大きいような場合には誘導電流が集中して流れたり、あるいは電気導体に切り欠きが設けられていた場合には誘導電流の流れが偏ったりして、局部的な発熱が生じたりする場合がある。
本発明では、電気導体が微小な電気導体切片によって構成することにより、誘導電流の集中的な流れは発生しにくく、局部的な発熱が抑制される。しかしながら、加熱コイルから発生する高周波磁界は、加熱コイルの内径部と外径部の中間に位置する中央部近辺での強度が強いため、他部に比べて加熱コイル中央部直上に相当する電気導体(電気導体切片)の発熱が大きくなる。
特に本発明では、電気導体端部及び中央部で粗密を設けており、中央部で粗にすることにより、電気導体の発熱をさらに抑制することができる。
また、端部での電気導体切片は密に配置することにより、加熱コイルの等価直列抵抗を確保することができる。
第6の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、電気導体端部及び中央部で切片の大きさを変更する構成とした誘導加熱装置とするものである。
前記のように、電気導体切片形状が小さくなるほど、内部で回転するように流れる誘導電流が自らを打ち消すようになり、加熱コイルの等価直列抵抗を増加させる効果が弱まる代わりに、電気導体切片で生じる発熱も少なくなる。
また、本発明では、電気導体が微小な電気導体切片によって構成されているため、誘導電流の集中的な流れは発生しにくく、局部的な発熱が抑制されるが、加熱コイルから発生する高周波磁界は、加熱コイルの内径部と外径部の中間に位置する中央部近辺での強度が強いため、他部に比べて加熱コイル中央部直上に相当する電気導体(電気導体切片)の発熱が大きくなる。
特に本発明では、発熱が大きくなる電気導体中央部の電気導体切片を小さく設定することにより、効果的に電気導体の発熱を抑制することが可能である。
また、端部での電気導体切片は大きく設定することにより、もともと発熱が他部に比べて低い端部であるため、問題なく加熱コイルの等価直列抵抗を確保することが可能である。
第7の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、各々が電気的に絶縁された構成とした誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片を配置したとき、各々の接触抵抗があるため、電気導体切片間での電流はほとんど流れないが、加熱コイル出力などによっては、接触した電気導体切片間で電流が流れはじめ、大きな誘導電流ループが生じ、発熱が大きくなる場合がある。
本発明では、電気導体切片各々が電気的に絶縁することにより、加熱コイル出力に関わらず電気導体発熱を抑制することが可能である。
第8の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、各々が良熱伝導体からなる接合体で熱的に接合された構成とした誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片自体に発生する損失は抑制されるが、熱容量が小さいために、熱的接続の状態により、温度上昇が大きくなる場合がある。また、電気導体切片間に空隙が生じ、その空隙が実質的な断熱材として働く場合がある。
本発明では、電気導体切片を良熱伝導体からなる接合体で熱的に接合することにより、電気導体切片間の熱移動が容易になるため、電気導体全体の温度平均化、温度上昇抑制が可能になる。
第9の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、各々が電気導体切片に対して低電気伝導率材料からなる接合体で接合され、接合体は、安定電位部に電気的に接続された構成とした誘導加熱装置とするものである。
アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物は電気伝導率が小さいため、内部に誘導電流が流れてもジュール熱の発生量が少なく、誘導加熱されにくい。そのため、加熱コイルから発生する高周波磁界の周波数を高めて被加熱物の見かけの抵抗(高周波抵抗)を高めたり、加熱コイル出力を高めたりする。特に後者の場合、出力アップは加熱コイルにかかる電圧の増加につながる。
加熱コイルにかかる電圧が非常に高圧となった場合、対向するように配置されている被加熱物と加熱コイル間の静電容量により、使用者が加熱中の被加熱物に接触すると、加熱コイル−被加熱物−使用者−アースの経路で漏洩電流が流れる恐れがある。
本発明では、加熱コイルと被加熱物間に設けられた電気導体切片を低電気伝導率材料からなる接合体で接合し、接合体は安定電位部に電気的に接続することにより、加熱コイルと被加熱物間の静電容量を切断するような構成になり、漏洩電流を低減することが可能である。
また接合体は、電気導体切片に対して低電気伝導率材料で構成されているため、接合体自身の誘導加熱もほぼ行われない。
第10の発明は、特に第1の発明において、電気導体切片は、線材を切断することによって形成する誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片を、例えば板を切断して形成した場合、手間、時間がかかるため、コストが高くなる。また、溶融した金属を空気中に放射して形成した場合、切片1つの形状があまり大きなものにすることができない上、形状コントロールが非常に困難である。
本発明では、すでに線材として形成された材料を所定の寸法で切断することにより、揃った形状の電気導体切片を容易に低コストで得ることができる。
第11の発明は、特に第10の発明において、電気導体切片は、複数の線材を束にした集合体を切断することによって形成する誘導加熱装置とするものである。
本発明によれば、切断した時点である程度の個数の電気導体切片が形成することにより、容易に電気導体を作成することが可能である。
また同時に切断された電気導体切片は、その寸法がほぼ揃っているため、形状のコントロールが非常に容易であり、ものづくり上のバラツキを小さく押さえることができる。
第12の発明は、特に第1の発明において、電気導体は、接合体によって薄板に固着する構成とした誘導加熱装置とするものである。
電気導体切片を互いに接合しない場合はもちろん、何らかの接合体により接合した場合であっても、電気導体全体としての強度を確保するのは非常に難しい。
本発明によれば、電気導体の補強を可能にする薄板に、電気導体切片を接合体によって固着することにより、電気導体全体の強度を確保することが容易になる上、加熱コイルユニットの一部としてバネ、リブなどによる保持が容易となる。
第13の発明は、特に第12の発明において、電気導体は、複数の薄板に分割して固着する構成とした誘導加熱装置とするものである。
本発明によれば、電気導体の発熱が抑制されるが、固着した薄板の熱膨張率によって電気導体が変形する場合がある。そのため、複数の薄板に分割して電気導体を固着することにより、薄板の熱膨張率の影響を抑制し、電気導体の変形を少なくすることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における誘導加熱装置を示すものであり、特に誘導加熱調理器の要部の概略断面図を示すものである。
図1において、外郭を構成する本体1の上部に、絶縁体であり、耐熱セラミックス製のトッププレート2が設けられている。
アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物3は、トッププレート2上に戴置される。
トッププレート2の下方には、素線を束ねた撚り線を多層にして平板上に巻き回されて構成される加熱コイル4が備えられている。加熱コイル4は、内径80mm、外径180mmの略ドーナツ形状をなしている。棒状のフェライト5は、加熱コイル4面と略並行に配置されており、特にその両端を、トッププレート2へ向けて上方垂直に折り曲げた形状となっている。
電気導体6は、複数個の電気導体切片7集合体で形成され、加熱コイル4と被加熱物3との間に設けられている。また、電気導体6の厚みは、後述するが、加熱コイル4電流により誘導される約90kHzの高周波電流の浸透深さ約0.28mmの2倍以上、1.6mmとしている。
電気導体切片7は、純アルミで形成されており、浸透深さ約0.28mmの5倍、1.4mmを一辺とする立方体よりも小さくする構成としている。本実施の形態では、電気導体切片7は円柱形状で、その直径と長さが同じ寸法としている。
図2は、電気導体6の概略構成を示す図である。本実施の形態では、電気導体は大きく、Φ1.0mm×L1.0mmとなる電気導体切片7a及びΦ0.8mm×L0.8mmとなる電気導体切片7bの2種から形成されている。また、電気導体切片7aや電気導体切片7bの空隙を埋めるべく、さらに寸法の小さいΦ0.6mm×L0.6mmとなる電気導体切片7cが配置されている。つまり、電気導体切片7は2種以上の大きさとなる切片の組み合わせにより構成されている。
電気導体切片7は、表面に酸化膜が形成されるよう前処理されており、電気導体切片7間は各々が電気的に絶縁された構成としている。
またさらに、電気導体切片7と電気導体切片7との間の電気伝導率が、電気導体切片7が有する電気伝導率よりも低くなるように電気導体切片7を配置する。たとえば、これら電気導体切片7間に残された空隙には、純アルミからなる電気導体切片7に比べて十分電気伝導率の低いカーボンからなる接合体8で埋められている。またさらに接合体8は端子9に電気的に接触するよう配置されており、端子9からはコンデンサ10を介して商用電源電位あるいは加熱コイル4に高周波電流を供給するインバータ(図示せず)の入力する商用電源を整流した電位あるいは大地に接続される。
カーボンからなる接合体8は、空気に比べ十分に熱伝導がよく、空気の熱伝導率が約0.02W/m・Kであるのに対し、カーボンは数W/m・Kとなる熱伝導率を持つため、電気導体切片7は、各々が良熱伝導体からなる接合体8で熱的に接合されている状態でもある。
形状の大きい電気導体切片7aは、電気導体6の内径側、外径側となる端部に配置されており、形状の小さい電気導体切片7bは、電気導体6の中央部に配置されている。また電気導体切片7cは、場所を問わずほぼ均等に配置されている。つまり、電気導体切片7は電気導体6端部及び中央部で切片の大きさを変更されている。
電気導体6は、加熱コイル4とほぼ同形状の内径約80mm、外径約180mmのドーナツ状となっているが、2ヶ所で分断されており、C字形状が向かい合ったような形状をなしている。各々の電気導体切片7a、7bは、マイカで形成される厚み0.3mmの複数の薄板11a、11bに分割して、接合体8によって固着されている。
以上のように構成された誘導加熱装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず加熱コイル4には、約70kHzの高周波電流が供給される。加熱コイル4は、高周波電流が供給されると磁界を発生するが、加熱コイル4下方では高透磁率材料であるフェライト5があり、磁界がフェライト5に集中するために、磁界が被加熱物3と反対側に膨らむのを防止できる。フェライト5は、複数のフェライトコアを組み合わせて構成することでも同様の効果が得られる。
一方、加熱コイル4上方へ出た磁界は、電気導体6に鎖交するため、電気導体6内部には誘導電流が誘起される。この時、誘導電流の周波数は約90kHzであり、電気導体6がアルミニウム製である場合の誘導電流の浸透深さδ=約0.28mmである。本実施の形態では、電気導体6は、複数個の電気導体切片7から構成されており、微小な電気的な空隙(実際には接合体8で埋められている)も複数存在している。そのため、加熱コイル4からの磁界は、電気導体6内部の電気的空隙を通過して、もしくは電気導体6開口部を通過して被加熱物3方向へ導かれる。フェライト5の両端部分は、上方垂直に折り曲げられているため、上方の被加熱物3方向へ磁界を効率よく誘導する作用をもつ。
加熱コイル4上方へ出た磁界は、電気導体6開口部を通過した磁界と、電気導体6内部の電気的空隙を通過した磁界との合成磁界となって、被加熱物3に到達する。被加熱物3に誘起される誘導電流は、この合成磁界により発生するものである。そのため、電気導体6が介在することにより、電気導体6がない場合と比較し、誘導電流分布は変化して、加熱コイル4の等価直列抵抗が大きくなり、同一出力を得る場合の加熱コイル4に流す電流を小さくすることができ、被加熱物3に作用する浮力が低減する。
図3は、被加熱物3を加熱コイル4中心からずらして配置した際の、高周波磁界の分布を示した概略図である。図3(a)に示すように、電気導体6が板状で電気的に連続していた場合、基本的に電気導体6内部を磁界が通過できないため、電気導体6開口部から集中的に放射されるようになる。被加熱物3がずらして配置され、その底面端部が電気導体6開口部直上近辺になった場合、電気導体6開口端部への急激な磁界集中により、電気導体6の局部的な発熱が生じて電気導体6変形や、トッププレート2の異常過昇温などの不具合が生じる。
しかしながら本実施の形態である図3(b)のように、電気導体6が複数個の電気導体切片7で構成されている場合、電気導体切片7間に存在する微小な電気的空隙と、電気導体6開口部から磁界が放射されるために、被加熱物3と電気導体6の位置関係により局部的に磁界が集中するということはない。そのため、被加熱物3が移動しても電気導体6の発熱を抑制することが可能である。
また、電気導体切片7内部では、通過する磁界に誘導されて電流が流れる。図4は電気導体切片7内部に流れる誘導電流の模式図を示している。電気導体6が板状で電気的に連続していた場合、図4(a)に示すように、表面に大きな流れが発生し、厚み方向の中央部では電流が弱まる分布となる。
本実施の形態のように電気導体6が、複数個の電気導体切片7で構成されていた場合、図4(b)に示すように、切片1つ1つに厚み方向に周回する電流が発生する。電気導体切片7形状が十分小さい場合、特に切片中心部分で、周回する電流が自らを打ち消すように働くため、電気導体切片7の誘導電流が抑制されて発熱が低減される。電気導体切片7に絶縁処理がされていなくても、切片間の接触抵抗により、ある程度は電気導体切片7間には誘導電流が流れない。しかし、加熱コイル4出力が大きくなると、電気導体切片7間にも誘導電流が流れるようになり、大きな板状の電気導体6と同様の状態になるため、特に本実施の形態では、電気導体切片7表面に酸化膜などを形成する前処理を行い、電気導体切片7間が十分に絶縁されて、大きな誘導電流が流れないようにしている。
しかしながらこの効果は、電気導体切片7が絶縁体に近付くような状態であるため、加熱コイル4から見た等価直列抵抗が低下する。
図5は、電気導体切片7の寸法に対する加熱コイル4から見た等価直列抵抗と温度上昇の相関を示した図である。この測定において、被加熱物3も同時に戴置されており、電気導体切片7が1層に1種類の形状で構成されている状態での、90kHzにおける等価直列抵抗を測定した結果である。また本実施の形態のように、電気導体切片7は円柱形状をしており、その直径と長さを同じ寸法にしている。図から明らかなように、電気導体切片7が大きくなれば、等価直列抵抗を増加させる効果が大きいが、その分温度上昇も大きくなる。
図6は、電気導体切片7の寸法を固定して積層し、電気導体6全体の厚みを変更した際の加熱コイル4から見た等価直列抵抗の相関を示した図である。前述の通り、電気導体切片7の寸法を小さくすることにより、発熱は抑制されるが等価直列抵抗も低下してしまっていた。しかしながら、電気導体切片7を積層することにより、等価直列抵抗を増加させることが可能である。
発明者らは、実験によりこのような相関に関する知見を得、実用的には電気導体切片7は、その大きさを加熱コイル4電流により誘導される高周波電流の浸透深さの5倍を一辺とする立方体よりも小さくする構成とすることで、温度上昇の抑制を可能にした。
さらに、電気導体6全体の厚みは、加熱コイル4電流により誘導される高周波電流の浸透深さの2倍以上とすることで、十分な等価直列抵抗を確保して浮力低減を可能にした。
また、電気導体切片7a、7bの空隙には、さらに形状の小さい電気導体切片7cが配置されるよう構成されている、つまり2種以上の大きさとなる切片の組み合わせにより構成されているため、単位体積当たりの電気導体切片7の量が確保され、等価直列抵抗を増加させる効果をなしている。
前述のように、電気導体6が複数個の電気導体切片7で構成されている場合、電気導体切片7間に存在する微小な電気的空隙と、電気導体6開口部から磁界が放射されるために、被加熱物3と電気導体6の位置関係により局部的に磁界が集中するということはない。そのため、電気導体6の温度分布は、加熱コイル4から発生する高周波磁界分布に略相似となり、加熱コイル4内径部と外径部の中間に位置する中央部の直上、電気導体6の中央部での発熱が大きくなる傾向にある。
本実施の形態では、比較的大きな電気導体切片7aを電気導体6内径部及び外径部に配置し、発熱が大きくなると予測される中央部には、比較的小さな電気導体切片7bを配置することで、つまり電気導体切片7は、電気導体6端部及び中央部で切片の大きさを変更する構成とすることにより、等価直列抵抗の確保と温度上昇の抑制を両立させている。
また、電気導体切片7は、良熱伝導体でもある接合体8によって互いに接合されているため、電気導体切片7間の熱移動が容易になるため、電気導体6全体の温度平均化、温度上昇抑制をさらに促進している。
良熱伝導体であり、かつ電気導体切片7に比較して低電気伝導率材料からなる接合体8のもう1つの効果としては、漏洩電流の低減効果がある。アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物3は、内部に誘導電流が誘起されても低抵抗、低透磁率のためにジュール熱が発生しにくい。
本実施の形態のように、高周波磁界を通常の誘導加熱よりも高周波とすることで、被加熱物3の見かけの抵抗である高周波抵抗を高めることは可能であるが、それだけでは十分な火力を得ることはできない。
したがって、加熱コイル4の巻き数を増やす、加熱コイル4電流を増加させるなどの、高周波磁界強度を上げる対策がとられるが、これらの対策は加熱コイル4にかかる電圧を非常に高電圧にする。
被加熱物3は加熱コイル4に対向して戴置されるため、加熱コイル4が非常に高電圧となったときに使用者が被加熱物3に接触すると、加熱コイル4−被加熱物3間に存在する静電容量を介して、使用者を通ってアースへ電流が流れる。これが漏洩電流である。
本実施の形態では、加熱コイル4と被加熱物3間に配置される電気導体6に含まれる接合体8が電気伝導率をもった材料で構成されており、接合体8は安定電位部に電気的に接続しているため、加熱コイル4と被加熱物3間の静電容量を切断するような構成になり、漏洩電流を低減することが可能である。
また接合体8は、電気導体切片7に対して低電気伝導率材料で構成されているため、接合体8自身の誘導加熱もほぼ行われない。
電気導体切片7は、接合体8で接合されており、全体として板状の電気導体6を形成しているが、異種物質間の接合であるため、強度の確保が課題である。本実施の形態では、電気導体6を、接合体8によって薄板11に固着する構成であるため、所定の強度を得ることを容易になる上、ハンドリングや、加熱コイル4を保持するベース(図示せず)へのリブやバネによる電気導体6保持を容易にすることが可能である。
また、電気導体6発熱が抑制されたといっても数100℃程度の温度になるため、固着した薄板11の熱膨張率によって電気導体6が変形する場合がある。そのため、複数の薄板11a、11bに分割して電気導体6a、6bを固着することにより、薄板11の熱膨張率の影響を抑制し、電気導体6の変形を少なくすることを可能にしている。
また、電気導体切片7作成時において、電気導体切片7を、例えば板を切断して形成した場合、手間、時間がかかるため、コストが高くなる。また、溶融した金属を空気中に放射して形成した場合、切片1つの形状があまり大きなものにすることができない上、寸法精度のコントロールが非常に困難である。
本実施の形態では、図7に示すように、すでに線材12として形成された材料を、複数束にした集合体を所定の寸法で切断することによって電気導体切片7を形成しているため、揃った形状の電気導体切片7を容易に低コストで得ることができる。
また同時に切断された電気導体切片7は、その寸法がほぼ揃っているため、寸法精度のコントロールが非常に容易であり、ものづくり上のバラツキを小さく押さえることができる。
なお、線材12複数束にする際に互いに接合体で固着することにより、線材12の集合体を切断した時点である程度の面積を持つ電気導体切片7の集合体が形成されることになるため、このような集合体をいくつか配置することによって容易に電気導体6を作成することが可能である。
さらに、接合体に絶縁効果をもつものを選択すれば、電気導体切片7の絶縁処理を同時に兼ねることが可能である。
以上のように、本実施の形態では、電気導体切片7と電気導体切片7との間の電気伝導率が電気導体切片7が有する電気伝導率よりも低くなるように、電気導体切片を配置することにより、磁界を、被加熱物3方向へ導くこととなり、電気導体6の発熱を抑制することができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2における電気導体6の概略構成を示す図である。
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同構成となるため、構成が異なる部分について説明する。
図8において、電気導体6は、Φ1.0mm×L1.0mmとなる電気導体切片7から構成されている。
電気導体切片7は、電気導体6の内径側、外径側となる端部では密に配置されており、内径側、外径側の中間に位置する中央部には粗に配置されている。
前述のように、電気導体6が複数個の電気導体切片7で構成されている場合、電気導体切片7間に存在する微小な電気的空隙と、電気導体6開口部から磁界が放射されるために、被加熱物3と電気導体6の位置関係により局部的に磁界が集中するということはない。そのため、電気導体6の温度分布は、加熱コイル4から発生する高周波磁界分布に略相似となり、加熱コイル4内径部と外径部の中間に位置する中央部の直上、電気導体6の中央部での発熱が大きくなる傾向にある。
本実施の形態では、電気導体切片7を特に内径部及び外径部に密に配置し、発熱が大きくなると予測される中央部には粗に配置する、つまり電気導体切片7は、電気導体6端部及び中央部で粗密を設ける構成とすることにより、等価直列抵抗の確保と温度上昇の抑制を両立させている。
なお、実施の形態1及び実施の形態2では、電気導体切片7が線材12を切断して形成した円柱形状で、その直径と長さが同じ寸法となる粒子の例を挙げたが、これに限定するものではない。例えば電気導体切片7を、板を切断して直方体、立方体に形成した場合、また溶融した金属を空気中に放射してしずく状に形成した場合、また何らかの方法によって大きな塊を破砕して小さな塊にした場合などの粒子であっても、本実施の形態で挙げた温度抑制効果を得ることができる。
また例えば、電気導体切片7が略球状の粒子であった場合、電気導体切片7表面に突起部や端部、エッジが生じない。そのため、電気導体切片7表面への絶縁膜形成などが容易に行うことが可能であり、絶縁劣化による局部的な発熱の生じない安定した性能を持つ電気導体6を形成できる。
つまり、電気導体6として得られる効果、性能は、電気導体切片7の材質、寸法などに影響されるところが大きい。一方で、電気導体切片7がほぼ同体積であれば形状によって効果、性能が大きく損なわれるということはない。電気導体切片7作成のための設備投資、寸法精度の管理の容易さなどをトータルで考慮し、電気導体切片7形状を決定すればよい。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、損失の少ない誘導加熱装置を提供することができるので、誘導加熱調理器としてはもちろんのこと、アルミニウムや銅などの高電気伝導率かつ低透磁率材料を加熱する誘導加熱式湯沸かし器、誘導加熱式アイロン、またはその他の誘導加熱式加熱装置としても有用である。
本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の要部概略断面図 同誘導加熱装置の電気導体6の概略構成図 (a)同誘導加熱装置の電気導体6が板状で電気的に連続している場合における高周波磁界分布を示す概略図(b)同誘導加熱装置の電気導体6が多数個の電気導体切片7で構成されている場合における高周波磁界分布を示す概略図 (a)同誘導加熱装置の電気導体6が板状で電気的に連続している場合における電気導体切片7内部に流れる誘導電流を示す模式図(b)同誘導加熱装置の電気導体6が多数個の電気導体切片7で構成されている場合における電気導体切片7内部に流れる誘導電流を示す模式図 同誘導加熱装置の電気導体切片7の寸法に対する加熱コイル4から見た等価直列抵抗と温度上昇の相関を示す図 同誘導加熱装置の電気導体6全体の厚みを変更した際の加熱コイル4から見た等価直列抵抗の相関を示す図 同誘導加熱装置の電気導体切片7製造方法を示す概略図 本発明の実施の形態2における誘導加熱装置の電気導体6の概略構成図 従来の誘導加熱装置の要部斜視図 同誘導加熱装置の要部断面図 同誘導加熱装置の加熱コイルの等価直列抵抗と浮力の相関を示す図 同誘導加熱装置の加熱コイルの等価直列抵抗と加熱コイル電流値の相関を示す図 同誘導加熱装置の電気導体の厚みと被加熱物に作用する浮力の相関を示す図
符号の説明
1 本体
2 トッププレート
3 被加熱物
4 加熱コイル
6 電気導体
7 電気導体切片
8 接合体
11 薄板
12 線材

Claims (13)

  1. 外郭を構成する本体と、アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物を戴置する前記本体の上部に設けたトッププレートと、前記トッププレートの下方に設けられ前記被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体とを備え、前記電気導体は複数個の電気導体切片の集合体で構成され、前記電気導体切片と前記電気導体切片との間の電気伝導率が前記電気導体切片が有する電気伝導率よりも低くなるように、前記電気導体切片を配置する構成とした誘導加熱装置。
  2. 電気導体切片は、その大きさを加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの5倍を一辺とする立方体よりも小さくする構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 電気導体は、その厚みを加熱コイル電流により誘導される高周波電流の浸透深さの2倍以上とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  4. 電気導体切片は、2種以上の大きさとなる切片の組み合わせにより構成する請求項1に記載の誘導加熱装置。
  5. 電気導体切片は、電気導体端部及び中央部で粗密を設ける構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  6. 電気導体切片は、電気導体端部及び中央部で切片の大きさを変更する構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  7. 電気導体切片は、各々が電気的に絶縁された構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  8. 電気導体切片は、各々が良熱伝導体からなる接合体で熱的に接合された構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  9. 電気導体切片は、各々が電気導体切片に対して低電気伝導率材料からなる接合体で接合され、接合体は、安定電位部に電気的に接続された構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  10. 電気導体切片は、線材を切断することによって形成する請求項1に記載の誘導加熱装置。
  11. 電気導体切片は、複数の線材を束にした集合体を切断することによって形成する請求項10に記載の誘導加熱装置。
  12. 電気導体は、接合体によって薄板に固着する構成とした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  13. 電気導体は、複数の薄板に分割して固着する構成とした請求項12に記載の誘導加熱装置。
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