JP2017012538A - ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル - Google Patents

ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル Download PDF

Info

Publication number
JP2017012538A
JP2017012538A JP2015133391A JP2015133391A JP2017012538A JP 2017012538 A JP2017012538 A JP 2017012538A JP 2015133391 A JP2015133391 A JP 2015133391A JP 2015133391 A JP2015133391 A JP 2015133391A JP 2017012538 A JP2017012538 A JP 2017012538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drill
handpiece
stopper
cylindrical
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015133391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6503935B2 (ja
Inventor
臼井 薫
Kaoru Usui
薫 臼井
剛史 飯塚
Takashi Iizuka
剛史 飯塚
順 岡田
Jun Okada
順 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osada Electric Co Ltd
Original Assignee
Osada Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osada Electric Co Ltd filed Critical Osada Electric Co Ltd
Priority to JP2015133391A priority Critical patent/JP6503935B2/ja
Publication of JP2017012538A publication Critical patent/JP2017012538A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6503935B2 publication Critical patent/JP6503935B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】ハンドピースに容易に装着でき、かつ、操作も容易であるドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリルを提供する。
【解決手段】断面外形を円形状に形成したハンドピース10の外側に装着され、ハンドピースに保持したドリル60を軸通させるドリルストッパ40である。ドリルストッパは、弾性的に拡開してハンドピースに外嵌可能であると共に、ハンドピースに外嵌した状態でハンドピースに対して手動で回動操作可能に構成された円筒状部41と、円筒状部に一体的に設けられ術野に向けて延びた形状で、ドリルとドリルストッパ先端との境界を視認させる筒状先端部51とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリルに関し、詳細には、断面外形を円形状に形成したハンドピースの外側に装着され、ハンドピースに保持したドリルを軸通させるドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリルに関する。
一般に、管状骨(長管骨、長骨ともいう)は、上腕、前腕、大腿、下腿などの四肢骨格を構成する。管状骨の中央部分には軟質の骨髄腔があり、その周囲には硬質の皮質骨がある。
管状骨や鎖骨の骨折には複数本のスクリューを用いた外科的治療が知られている。この治療では二層皮質骨ドリリング(bicortical drilling)を行い、ドリルからみて手前側に位置する皮質骨(骨髄腔の表側に位置する皮質骨に相当する。手前側の骨皮質ともいう)、骨髄腔の順に貫通した後、ドリルからみて奥側に位置する皮質骨(骨髄腔の裏側に位置する皮質骨に相当する。対側の骨皮質ともいう)までを貫通するスクリュー孔を設けるが、ドリルが骨の裏側に過剰に侵入することによる神経、血管、筋腱組織などの損傷を防止しなければならない。
この場合、X線画像などで管状骨の直径を予め二次元的に計測し、ドリルの穿孔深度を穴あけ開始前に固定的チャック方式で調整しておき、手前側の骨皮質から対側の骨皮質の外壁までを一時に穴あけする旧来的な手法もある。しかし、この手法は事前の余分の計測手数を要するだけではなく、実際の様々な手術局面においてのドリル方向は、三次元的傾斜を伴うことが多く、事前計測の直径とドリル骨穿孔距離とには誤差を生じ、ドリル過剰侵入のリスクを充分に回避できない。それに対して、対側の骨皮質の内壁までを穴あけした後、ハンドル式チャック開閉によってドリルの穿孔深度を調整してから対側の骨皮質を穴あけする手法の方が骨穿孔距離の誤差が小さく抑えられ、ドリルの過剰侵入を防止しやすい。例えば、特許文献1には、対側の骨皮質の内壁までを穴あけした後に、ドリルの穿孔深度を調整可能なドリルストッパや外科用骨穿孔ドリルの技術が開示されている。ここで開示されているドリルストッパとは、外科用骨穿孔ドリル先端に連結する付加的器具であり、ドリルストッパ先端を手前側の骨皮質表面に当接させてドリルストップさせる方式となっている。
特許第5210457号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ドリルストッパがネジを用いて外科用骨穿孔ドリルの先端に固定されるので、ドリルストッパの取り付けや取り外しに、ドリルストッパを外嵌保持する手とネジを緩める(または締める)手の両手での操作が必要で煩わしいという問題がある。また、このドリルストッパには、その先端に、半円筒状の部分周壁を設けているが、上記ネジが緩められていない限り、この部分周壁を術者が見やすい位置に調整できないという問題がある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、ハンドピースに容易に装着でき、かつ、操作も容易であるドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、断面外形を円形状に形成したハンドピースの外側に装着され、該ハンドピースに保持したドリルを軸通させるドリルストッパであって、該ドリルストッパは、弾性的に拡開して前記ハンドピースに外嵌可能であると共に、該ハンドピースに外嵌した状態で該ハンドピースに対して手動で回動操作可能に構成された円筒状部と、該円筒状部に一体的に設けられ術野に向けて延びた形状で、前記ドリルとドリルストッパ先端との境界を視認させる筒状先端部とを備えることを特徴としたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記筒状先端部は、前記ドリルとの境界部分が部分周壁となっていることを特徴としたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記円筒状部が、前記ハンドピースに外嵌する筒状の拡開部を有し、該拡開部には、前記ドリルの軸線方向に沿って延びた複数本のスリットが設けられていることを特徴としたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記円筒状部が、前記拡開部と、該拡開部に連なって前記ドリルの先端に向けて縮径する第1テーパ部と、該第1テーパ部に連なって前記ハンドピースの先端を覆う小径部と、該小径部に連なって前記ドリルの先端に向けて縮径すると共に前記筒状先端部に連なる第2テーパ部とを有することを特徴としたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1の発明において、前記ドリルストッパが樹脂製であることを特徴としたものである。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1の発明のドリルストッパを装着したハンドピースと、該ハンドピースに連結されると共に、該ハンドピースに交差してT字型に配置される把持ケースと、該把持ケースに装着され、前記ドリルを回転させるモータとを備えたことを特徴としたものである。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記ハンドピースが、前記ドリルを締め付けて固定するチャック、および、該チャックを開閉させるハンドルを有し、前記ドリルがフットコントローラの踏み込みによって回転することを特徴としたものである。
請求項8の発明は、請求項6または7の発明において、前記ドリルが切削ドリルあるいはキルシュナー鋼線であることを特徴としたものである。
本発明によれば、ドリルストッパは円筒状部および筒状先端部からなり、円筒状部が弾性的に拡開してハンドピースに外嵌可能に構成されているため、術者はドリルストッパを片手でハンドピースに装着できる。また、円筒状部がハンドピースに対して手動で回動操作可能であるので、術者は、筒状先端部の部分周壁を術者自身が見やすい位置に容易に調整できる。これらの結果、速やかに穴あけを開始できて作業性が向上する。
本発明の外科用骨穿孔ドリルを含む骨手術用インスツルメントの外観斜視図である。 本発明のドリルストッパを装着する外科用骨穿孔ドリルの分解平面図である。 ドリルストッパを説明する図である。 ドリルストッパの装着状態を説明する図である。 外科用骨穿孔ドリルによるスクリュー孔の穿設を説明する図である。 外科用骨穿孔ドリルによるスクリュー孔の穿設を説明する図である。 外科用骨穿孔ドリルによるスクリュー孔の穿設を説明する図である。 他の実施例によるドリルの平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明のドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリルについて説明する。図1は、本発明の外科用骨穿孔ドリルを含む骨手術用インスツルメントの外観斜視図、図2は、本発明のドリルストッパを装着する外科用骨穿孔ドリルの分解平面図、図3は、ドリルストッパを説明する図であり、図4は、ドリルストッパの装着状態を説明する図である。
図1に示すように、骨手術用インスツルメント1は外科用骨穿孔ドリル2を有し、外科用骨穿孔ドリル2はコード3を介して装置本体4に接続されている。
装置本体4の正面には例えば速度調整用ツマミ4aなどが設けられ、また、装置本体4は、例えばその背面から引き出されたコード5を介してフットコントローラ6に接続されている。なお、速度調整用ツマミ4aはフットコントローラ6を踏み込んだ際の最高速度を調整できる。
外科用骨穿孔ドリル2は、ハンドピース10、把持ケース(ワイヤードライバともいう)20、サージェリーモータ30、ドリルストッパ40、切削ドリル60からなる。なお、サージェリーモータ30が本発明のモータに相当し、切削ドリル60が本発明のドリルに相当する。
図2に示すように、ハンドピース10は、断面外形が円形状に形成された筒状のヘッド部11を有している。ヘッド部11の先端部分は前方(ドリルの先端方向、すなわち、術野に近接する方向。以下同じ)に向けて縮径しており、ヘッド部11の前端には、筒状のドリルカバー12が設けられている。ドリルカバー12の先端部分も前方に向けて縮径している。
また、ヘッド部11の側面には、回動軸14を基準にして前後方向に回動可能なチャック開閉ハンドル13が設けられている。なお、チャック開閉ハンドル13が本発明のハンドルに相当する。
一方、ヘッド部11の内部には、その図示は省略するが、切削ドリル60を締め付けて固定するチャックや、このチャックを側方から押圧可能なキャップなどが設けられている。チャックは、例えばドリルの軸線方向に沿って延びたスリットの位置で分割され、チャックの側面が径方向外側に向けて拡がるテーパ状に形成されている(コレットチャックともいう)。キャップは例えばチャック開閉ハンドル13の端部に連結されており、術者がこのハンドル13を後方(術野から離間する方向。以下同じ)に引いた場合、キャップが前方にスライドしてチャックの側面に接触し、チャックをその中央に向けて押圧する。これにより、チャックが閉じて切削ドリル60のシャンク61を保持できる。
把持ケース20は、筒状のハンドピース固定部21およびグリップ部22からなる。ハンドピース固定部21には、ハンドピース10のヘッド部11の後方が複数個のネジ(図示省略)で連結される。ハンドピース固定部21の内部には、ヘッド部11内のチャックを回転させる回転軸(図示省略)などが設けられている。
グリップ部22はハンドピース固定部21の側方に配置されており、把持ケース20はハンドピース10に交差してT字型に配置される。これにより、術者は把持ケース20のグリップ部22を指と掌で掴んで作業でき、ハンドピースを指で掴んで作業する場合に比べて安定した穴あけができるため、穴位置精度が向上する。
サージェリーモータ30は、例えばハンドピース10に交差する方向から、把持ケース20のグリップ部22の内部に着脱自在に構成されている。このサージェリーモータ30は交流電源の電力で駆動し、その回転は、ハンドピース固定部21内の回転軸やヘッド部11内のチャックを介して切削ドリル60に伝達される。なお、交流電源の代わりに直流電源(バッテリ式、コードレス式)の電力駆動によるサージェリーモータを使用してもよい。
切削ドリル60は、例えばハイスなどの工具鋼で形成され、ドリルカバー12の中央部分やハンドピース固定部21内の回転軸に挿通されると共に、ヘッド部11内のチャックに保持される例えば中実丸棒のシャンク61を有する。なお、後述のように、対側の骨皮質の内壁までを穴あけした後にドリルの穿孔深度を容易に調整できるように、シャンク61の長さは、一般的な切削ドリルよりも長い、例えば200mm程度に設定されている。
シャンク61の前端にはドリル先端部62が設けられている。ドリル先端部62は円柱状の一次加工材(ブランク材ともいう。直径は例えば2mm程度)を例えば研削用ホイールで研削して形成される。詳しくは、研削用ホイールをシャンク61の軸線に対して傾けて回転させ、研削用ホイールの例えば外周面のエッジがシャンク61の前端に接触した場合に、シャンク61を所定速度で回転させながら所定速度で前進させると、シャンク61には1本目の切りくず排出溝64が形成される。その後、シャンク61を180°回転させて上記と同様に加工すると、2本目の切りくず排出溝64が形成される。なお、ドリル先端部62の強度を維持させるため、切りくず排出溝64の長さは例えば10mm程度に設定されている。また、山型の切れ刃63は、例えば切りくず排出溝64を形成した後、シャンク61の前端を例えば仕上げ用の研削ホイールの正面で研削して形成される。
切削ドリル60は、例えば、シャンク61の後端をドリルカバー12の前方からヘッド部11、ハンドピース固定部21の順に挿通させ、ドリル先端部62をドリルカバー12から突出させることで外科用骨穿孔ドリル2にセットされる。そして、チャック開閉ハンドル13を把持ケース20に向けて引いた場合、切削ドリル60はヘッド部11内のチャックに固定される。
また、サージェリーモータ30は、図1で説明したフットコントローラ6の踏み込みによって駆動し、切削ドリル60を回転させる。これにより、術者は、把持ケース20およびチャック開閉ハンドル13を掴んで穴あけ位置を決めた後、例えば引き金を引くような指をさらに動かす必要が無く、把持ケースおよびチャック開閉ハンドルを掴んだ状態のままで穴あけできるので、この点も穴位置精度向上に寄与する。なお、フットコントローラ踏み込み方式以外でも、把持ケースおよびチャック開閉ハンドルの操作に支障のない操作方式であれば目的を達せられる。例えば把持ケースを一側手の第3指と手掌で掴み、チャック開閉ハンドルを同側手の第4,5指で引き、同側手の第2指または第1指のボタン押し込みでサージェリーモータを駆動させる方式でもよい。
これに対し、チャック開閉ハンドル13を離した場合、ヘッド部11内のキャップが後方にスライドするため、切削ドリル60はヘッド部11内のチャックの締め付けから解放される。
なお、切削ドリル60は、例えば、ドリル先端部62を把持ケース20の後方からハンドピース固定部21、ヘッド部11の順に挿通させ、ドリル先端部62をドリルカバー12から突出させてセットすることも可能である。また、外科用骨穿孔ドリルは、モータに替えてエアで切削ドリルを回転させる構造であってもよく、ヒトや動物の双方に使用可能である。
ドリルストッパ40は、ドリルカバー12の前方からハンドピース10の外側に装着され、ヘッド部11の先端付近、より詳しくは、ドリルカバー12の先端からチャック開閉ハンドル13の手前までを覆うことができる。また、ドリルストッパ40は、樹脂製(例えばポリエーテル・イミド製)であるので、金属製の場合に比べて、ドリルストッパの外壁が患者の治療部位や、骨折領域を跨ぐように配置されたプレート(図示省略)、後述のドリルガイド(図示省略)に接触、あるいは、ドリルストッパの内壁がハンドピースに接触しても、これらは損傷し難くなる。また、ポリエーテル・イミド製で形成すれば、高圧蒸気によるオートクレーブ滅菌も可能である。
ドリルストッパ40は、図3(A)の斜視図に示すように、円筒状部41と、筒状先端部51とから構成され、図2に示したハンドピース10に保持された切削ドリル60を軸通可能である。
具体的には、図3(B)の断面図に示すように、円筒状部41は、拡開部42、第1テーパ部44、小径部45、第2テーパ部46からなる。
拡開部42は、その内径が図2で説明したヘッド部11の側面の外径に略等しく形成され、図3(C)の底面図に示すように、例えば3本のスリット43が等間隔で設けられている。各スリット43は、ドリルの軸線方向に沿って延びており、拡開部42の内壁と外壁とを貫通している。このように、拡開部42が例えば三つ割型のソケットのように形成されているので、容易に拡開してヘッド部11に装着でき、また、装着後はヘッド部11から脱落し難くなる。
第1テーパ部44は、拡開部42に連なって前方に向けて縮径しており、図2に示したヘッド部11の先端部分を覆っている。小径部45は、第1テーパ部44に連なって同じ径のまま前方に延びており、図2で説明したドリルカバー12の側面を覆う。第2テーパ部46は、小径部45に連なって前方に向けて縮径し、ドリルカバー12の先端部分を覆っている。また、第2テーパ部46は、小径部45とは反対側で筒状先端部51に連なっている。
筒状先端部51は、円筒状部41に一体的に設けられ、この円筒状部41や小径部45よりもさらに細く形成されるが、その内径が図2に示したシャンク61の外径よりもやや大きく形成されている。この径の段階的な細径化によって、ドリルストッパ先端すなわち筒状先端部とドリルシャンクとの境界を術者が見通しやすくなり、露出されるドリル軸長を視認可能となる。
この場合、ドリルシャンクが細く、筒状先端部の壁厚も薄ければ術者の見通しに関する問題は少ないため、図1以下に示した実施例のような半周カット部は不要である。しかし、ドリルシャンクが数ミリ以上の太さで、筒状先端部の壁厚が数ミリ程度に厚い場合には、筒状先端部とドリルシャンクとの境界は、術者の視線からは筒状先端部の口壁によって数ミリ程度隠されて見通し難くなる。その見通しを良くするために、図1以下に示した実施例のように、筒状先端部51の前端には半周カット部52を設けたものである。半周カット部52は、シャンク61と筒状先端部51の前端との境界を見やすくするために、筒状先端部51の周壁が部分的に除かれて半円筒状に形成されている。これにより、筒状先端部51の前端から手前側の骨皮質まで(ドリルガイドを使用する場合にはドリルガイドまで)の距離を例えばミリ単位で術者が見通しやすくなる。なお、半周カット部52が本発明の部分周壁に相当する。
このように、ドリルストッパ40は円筒状部41および筒状先端部51からなり、円筒状部41が弾性的に拡開してハンドピース10に外嵌可能に構成されているため、術者はドリルストッパ40を片手でハンドピース10に装着できる。
また、円筒状部41はハンドピース10に対して術者が手動で回動操作可能であり、例えば穴あけを開始する際、術者が例えば右利きの場合には、図4(A)に示すように半周カット部52がハンドピース10の左面、すなわちハンドピースを把持する右手に対しての術者の眼の位置である左側に配置されるように回動させ、術者が例えば左利きの場合には、図4(B)に示すようにハンドピース10の右面に配置されるように回動させることができ、半周カット部52を術者自身が見やすい位置に容易に調整できる。これらの結果、速やかに穴あけを開始できて作業性が向上する。
さらに、円筒状部41が第1,2テーパ部44,46の2段階で縮径されており、術者はドリルストッパ40の後方から半周カット部52やシャンク61などを見やすくなる。また、ドリルストッパ40は切削ドリル60と共に回転しないことから、ドリルストッパ40が術野に達しても近隣の組織(例えば皮膚、神経、血管、筋腱組織など)を巻き込まない。
図5〜図7は、外科用骨穿孔ドリルによるスクリュー孔の穿設を説明する図であり、骨に対して垂直方向に延びたスクリュー孔を穿設する例を挙げて説明する。
まず、骨折箇所は例えばメスで皮膚を切開して露出されている。術者は、例えば片手で把持ケース20を持ちながら、その指でチャック開閉ハンドル13を引いて切削ドリル60をハンドピース10に保持する。穴あけ位置を決めたらフットコントローラ6を踏み込んで切削ドリル60を回転させる。なお、把持ケース20を持たない、もう一方の手では例えばドリルガイドを持つことができる。この場合、ドリルガイドを前側の骨皮質の表面に当てる。
次に、術者は、この回転した切削ドリル60の先端を骨に向けて前進させ、図5に示すように、切れ刃63や切りくず排出溝64等で手前側の硬質の皮質骨K1を切削して比較的軟質の骨髄腔Mに到達すると、手前側の皮質骨K1などにはスクリュー孔Hが形成される。
その後、術者は、例えば自身の手に伝わる抵抗の変化や聞こえる音の変化を感知することによって、ドリル先端部62が再び硬質の抵抗すなわち対側の骨皮質K2の内壁に到達したことは容易に判定され、その時点でフットコントローラ6の踏み込みを止め、切削ドリル60を一時停止させる。
切削ドリル60が停止した状態で、把持ケース20を持った手の指をチャック開閉ハンドル13から離して切削ドリル60を解放する。
ここで、例えば管状骨などの外径は患者の体格によって大きく変動するが、皮質骨の厚みは解剖学的根拠から予測可能である。例えば、対側の骨皮質K2の厚みは、上腕、前腕、大腿、下腿などの手術部位などが変わっても2mm〜5mmの範囲内の大きさであり、また、仮にドリルの穿孔角度を45°に設定しても最大2mm程度長く設定すれば十分であると容易に予測できる。
そこで、チャック開閉ハンドル13を離した切削ドリル60を解放した状態において、把持ケース20を片手で持ったまま、図6に矢印で示すように、ハンドピース10を切削ドリル60に沿って手前側の骨皮質K1に向けて降ろし、ドリルストッパ40の筒状先端部51の前端と手前側の骨皮質K1(あるいはドリルガイド、以下同じ)との距離を詰める。
術者は、筒状先端部51の前端から手前側の骨皮質K1までの距離が、予測した対側の骨皮質K2の厚さになったと判定した場合、把持ケース20を持った手の指で再びチャック開閉ハンドル13を引いて切削ドリル60を保持する。これにより、切削ドリル60の穿孔深度の調整が完了する。
続いて、術者は穴あけを再開し、図7に示すように、ドリルストッパ40の筒状先端部51の前端が手前側の骨皮質K1に接触するまで、回転した切削ドリル60の先端を前進させる。筒状先端部51の前端が手前側の骨皮質K1に接触した時点で、切れ刃63が骨の裏側に突出するがそれ以上は前進しないので、切削ドリル60の過剰侵入を防止できる。
また、本発明の外科用骨穿孔ドリルによれば、対側の骨皮質K2や骨髄腔Mの穴あけ、切削ドリルの穿孔深度の調整、対側の骨皮質K2の外壁までの穴あけが術者の片手だけの連続的な操作で実現できる。
図8は、他の実施例によるドリルの平面図である。上記実施例では切削ドリルを用いた例を挙げて説明したが、本発明の外科用骨穿孔ドリルは、骨を固定する際に用いられるキルシュナー鋼線(Kワイヤともいう)70も使用できる。このため、キルシュナー鋼線70も本発明のドリルに相当する。
キルシュナー鋼線70は、図2で説明した切削ドリル60と同様に、ヘッド部11内のチャックに保持される例えば中実丸棒のシャンク71を有する。
シャンク71の前端にはワイヤ先端部72が設けられている。ワイヤ先端部72も円柱状の一次加工材を例えば研削用ホイールで研削して形成される。例えば、研削用ホイールをシャンク71の軸線に対して傾けて回転させ、研削用ホイールの例えば正面がシャンク71の前端に接触した場合に、シャンク71を所定速度で前進させると、シャンク71には1本目のテーパが形成される。その後、シャンク71を180°回転させて上記と同様に加工すると、2本目のテーパが形成される。また、シャンク71の前端を例えば仕上げ用の研削ホイールの正面で研削すれば、山型に形成される。
1…骨手術用インスツルメント、2…外科用骨穿孔ドリル、3…コード、4…装置本体、4a…速度調整用ツマミ、5…コード、6…フットコントローラ、10…ハンドピース、11…ヘッド部、14…回動軸、12…ドリルカバー、13…チャック開閉ハンドル、20…把持ケース、21…ハンドピース固定部、22…グリップ部、30…サージェリーモータ、40…ドリルストッパ、41…円筒状部、42…拡開部、43…スリット、44…第1テーパ部、45…小径部、46…第2テーパ部、51…筒状先端部、52…半周カット部、60…切削ドリル、61…シャンク、62…ドリル先端部、63…切れ刃、64…切りくず排出溝、70…キルシュナー鋼線、71シャンク、72…ワイヤ先端部。

Claims (8)

  1. 断面外形を円形状に形成したハンドピースの外側に装着され、該ハンドピースに保持したドリルを軸通させるドリルストッパであって、
    該ドリルストッパは、弾性的に拡開して前記ハンドピースに外嵌可能であると共に、該ハンドピースに外嵌した状態で該ハンドピースに対して手動で回動操作可能に構成された円筒状部と、該円筒状部に一体的に設けられ術野に向けて延びた形状で、前記ドリルとドリルストッパ先端との境界を視認させる筒状先端部とを備えることを特徴とするドリルストッパ。
  2. 前記筒状先端部は、前記ドリルとの境界部分が部分周壁となっていることを特徴とする請求項1に記載のドリルストッパ。
  3. 前記円筒状部が、前記ハンドピースに外嵌する筒状の拡開部を有し、該拡開部には、前記ドリルの軸線方向に沿って延びた複数本のスリットが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のドリルストッパ。
  4. 前記円筒状部が、前記拡開部と、該拡開部に連なって前記ドリルの先端に向けて縮径する第1テーパ部と、該第1テーパ部に連なって前記ハンドピースの先端を覆う小径部と、該小径部に連なって前記ドリルの先端に向けて縮径すると共に前記筒状先端部に連なる第2テーパ部とを有することを特徴とする請求項3に記載のドリルストッパ。
  5. 前記ドリルストッパが樹脂製であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドリルストッパ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のドリルストッパを装着したハンドピースと、該ハンドピースに連結されると共に、該ハンドピースに交差してT字型に配置される把持ケースと、該把持ケースに装着され、前記ドリルを回転させるモータとを備えたことを特徴とする外科用骨穿孔ドリル。
  7. 前記ハンドピースが、前記ドリルを締め付けて固定するチャック、および、該チャックを開閉させるハンドルを有し、前記ドリルがフットコントローラの踏み込みによって回転することを特徴とする請求項6に記載の外科用骨穿孔ドリル。
  8. 前記ドリルが切削ドリルあるいはキルシュナー鋼線であることを特徴とする請求項6または7に記載の外科用骨穿孔ドリル。
JP2015133391A 2015-07-02 2015-07-02 ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル Expired - Fee Related JP6503935B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133391A JP6503935B2 (ja) 2015-07-02 2015-07-02 ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133391A JP6503935B2 (ja) 2015-07-02 2015-07-02 ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017012538A true JP2017012538A (ja) 2017-01-19
JP6503935B2 JP6503935B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=57828819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015133391A Expired - Fee Related JP6503935B2 (ja) 2015-07-02 2015-07-02 ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6503935B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019072086A (ja) * 2017-10-13 2019-05-16 国立大学法人弘前大学 ストッパー
CN111528976A (zh) * 2020-05-09 2020-08-14 苏州艾纽智能科技有限公司 一种脑外科及骨科手术用手钻
WO2022130954A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 ニプロ株式会社 医療用のハンドセット
CN114869394A (zh) * 2022-05-09 2022-08-09 秦超 一种电动骨钻

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000516109A (ja) * 1996-01-04 2000-12-05 オルスコ インテルナシォナル ドライバ
JP2006506131A (ja) * 2002-11-13 2006-02-23 ラルフ エフ ズウィアンマン 長さ調節可能なタップ及び骨に孔あけしてタップ加工を施す方法
JP2010022568A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡用処置具
JP2010104776A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Jichi Medical Univ 内視鏡用処置具
JP2010516612A (ja) * 2007-01-24 2010-05-20 ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー 吸音タイルを含む石膏ウォールボード
JP2012501741A (ja) * 2008-09-05 2012-01-26 ストライカー・コーポレイション 付属品シャフトの突出し長さの微調整または粗調整を容易にする連結アセンブリを有する、付属品のシャフトを回転させるための医学/外科用電動ハンドピース
JP2013154138A (ja) * 2012-02-01 2013-08-15 Jun Okada 外科用骨穿孔ドリルストッパー
US20140012263A1 (en) * 2011-03-23 2014-01-09 Michele Giuseppe Renato Marzella Driving apparatuses for surgical devices and surgical devices equipped with such apparatuses
JP2014128313A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Jun Okada 外科用骨穿孔ドリルストッパー
WO2015030653A1 (en) * 2013-08-26 2015-03-05 Elos Medtech Timmersdala Ab Dental surgery device

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000516109A (ja) * 1996-01-04 2000-12-05 オルスコ インテルナシォナル ドライバ
JP2006506131A (ja) * 2002-11-13 2006-02-23 ラルフ エフ ズウィアンマン 長さ調節可能なタップ及び骨に孔あけしてタップ加工を施す方法
JP2010516612A (ja) * 2007-01-24 2010-05-20 ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー 吸音タイルを含む石膏ウォールボード
JP2010022568A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡用処置具
JP2012501741A (ja) * 2008-09-05 2012-01-26 ストライカー・コーポレイション 付属品シャフトの突出し長さの微調整または粗調整を容易にする連結アセンブリを有する、付属品のシャフトを回転させるための医学/外科用電動ハンドピース
JP2010104776A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Jichi Medical Univ 内視鏡用処置具
US20140012263A1 (en) * 2011-03-23 2014-01-09 Michele Giuseppe Renato Marzella Driving apparatuses for surgical devices and surgical devices equipped with such apparatuses
JP2013154138A (ja) * 2012-02-01 2013-08-15 Jun Okada 外科用骨穿孔ドリルストッパー
JP2014128313A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Jun Okada 外科用骨穿孔ドリルストッパー
WO2015030653A1 (en) * 2013-08-26 2015-03-05 Elos Medtech Timmersdala Ab Dental surgery device

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019072086A (ja) * 2017-10-13 2019-05-16 国立大学法人弘前大学 ストッパー
CN111528976A (zh) * 2020-05-09 2020-08-14 苏州艾纽智能科技有限公司 一种脑外科及骨科手术用手钻
WO2022130954A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 ニプロ株式会社 医療用のハンドセット
CN114869394A (zh) * 2022-05-09 2022-08-09 秦超 一种电动骨钻
CN114869394B (zh) * 2022-05-09 2023-11-21 祐樘(南京)软件科技有限公司 一种电动骨钻

Also Published As

Publication number Publication date
JP6503935B2 (ja) 2019-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10945742B2 (en) Anti-skid surgical instrument for use in preparing holes in bone tissue
JP5350474B2 (ja) 深さが制御可能で計測可能な医療用ドライバ装置およびその使用方法
US20170007303A1 (en) Targeting device and method
KR20170001955A (ko) 초음파 수술기기
JP6503935B2 (ja) ドリルストッパおよび外科用骨穿孔ドリル
JP2011512943A5 (ja)
JP2015517354A (ja) 手術器具
KR20060030029A (ko) 정형용 기구
JP5210457B1 (ja) 外科用骨穿孔ドリルストッパー
JP2004097790A (ja) 医療用ハンドピース及び切削工具
JP2006501897A (ja) 交換可能な開創器ブレードを備えた開創器
WO2010083362A3 (en) Adjustable powered bone cutting instrument with sensors
EP3050525A1 (en) Probe unit, treatment tool and treatment system
JP2004194731A (ja) 超音波トロッカーシステム
JPWO2017042914A1 (ja) 骨掘削用リーマー
JP2019013485A (ja) 骨整復鉗子
EP3510948B1 (en) Reamer with variable sharpness
KR101843741B1 (ko) 악골 절개장치
CN209984275U (zh) 骨折剥离瞄准定位器
JP6341506B2 (ja) 切削工具および骨手術用インスツルメント
US20080051813A1 (en) Adapter Sleeve
JP5289626B1 (ja) 髄内釘ターゲットデバイス
KR101941188B1 (ko) 악골 절개장치
CN212592304U (zh) 椎弓根螺钉通道构建装置
EP3510949B1 (en) Reamer with cutting holes having differing sharpness

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6503935

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees