JP2017010960A - 比抵抗が大きいSmFeN系のメタルボンド磁石成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1実施形態は、ひずみ速度感受性指数(m値)が0.3以上で破断伸びが50%以上のZn合金をバインダとして含有し、SmとFeを含有する窒素化合物の磁石粒子が該バインダで固化されてなることを特徴とするボンド磁石成形体である。かかる構成を有することにより、上記した発明の効果を奏することができる。以下、本形態のボンド磁石成形体につき、構成要件ごとに詳しく説明する。
本形態のボンド磁石成形体に含有されるバインダは、(成形温度以下で)ひずみ速度感受性指数(m値)が0.3以上で破断伸びが50%以上のZn合金を含有するものである。ここで、成形温度以下で、m値0.3以上、破断伸び50%以上としたのは、当該要件を満足するバインダを含有するボンド磁石成形体では、結晶粒が微細なものが得られる。結晶粒が微細であれば、超塑性特性に優れかつ電気比抵抗も大きい特性が得られる。特に、m値0.3以上、破断伸び50%以上の機械特性を有するZn合金であれば、超塑性特性が良好で電気比抵抗も大きく、磁場変動を受ける使用環境で用いられた場合であっても、誘起電流を低減するような大きな電気抵抗を得ることができる。これにより磁石成形体の発熱を抑制し、好適な特性(特に磁気特性)が得られるためである。さらに、上記要件を満足するZn合金のバインダを用いることにより、結晶粒が微細なものが得られるのは、製造過程で、上記磁石粒子間の空隙にZn合金(粒子)が伸展し、Zn合金が効果的に均一に分散できるためと考えられる。その結果、さらに適度な圧着効果が得られることにより、通常のプレスで成形可能な範囲が拡大するので、より磁石粒子の密度を高めた磁石成形体を得ることができる点でも優れている。なお、上記に規定するm値及び破断伸びの要件(超塑性特性を有効に発揮する)は、ボンド磁石成形体を成形固化する際の成形温度以下で、満足するものであればよい。好ましくは、常温(非加熱状態での温度;以下同様)〜500℃の範囲で、上記に規定するm値及び破断伸びの要件(超塑性特性を有効に発揮する要件)を満足するのが望ましい。
Zn合金のm値は、JIS H7501(2002年版)に規定の金属系超塑性材料の引張特性評価方法に則って試験を実施することにより、求めることができる。Zn合金のm値は、バルクの状態で測定することから、例えば、以下の破断伸びの測定方法と同様にして作製した板材または該板材を適当なサイズに打ち抜いた試験片等を用いて測定することができる。
Zn合金の破断伸びは以下に示す方法により測定することができる。以下の方法では、Zn合金にZnAl合金(22.6mass%Al−77.4mass%Znの組成;不可避的な不純物は除いた組成;以下同様とする。)を用いた例を示すが、上記組成以外の合金やAl以外の金属を用いた合金の場合も、以下の方法に則して測定することができる。
SmとFeを含有する窒素化合物の磁石粒子(Sm−Fe−N系磁石粒子)は、通常、Sm−Fe−Nを主成分とする磁石相を含有する。Sm−Fe−N系磁石粒子は、磁気特性に優れるため、永久磁石として有望である。
上記した第1実施形態のボンド磁石成形体を製造する方法につき説明する。
準備工程(S11)では、原料となるSm−Fe−N系磁石粒子とバインダ材料であるZn合金粒子をブレンドした混合物を用意し、次工程(S12)に供するものである。原料となるSm−Fe−N系磁石粒子及びバインダ材料であるZn合金粒子は、いずれも市販品(特注品を含む)を用いてもよく、調製してもよい。更に、原料となるSm−Fe−N系磁石粒子及びバインダ材料をブレンドした混合物の市販品(特注品を含む)を用いてもよい。かかる原料となるSm−Fe−N系磁石粒子及びバインダ材料をブレンドした混合物の市販品を使用する場合には、特に準備工程は必要ない。また、Sm−Fe−N系磁石粒子及びZn合金粒子に市販品を使用する場合、準備工程(S11)では、市販の(又は特注した)Sm−Fe−N系磁石粒子とZn合金粒子をブレンドした混合物を用意すればよい。また、原料となるSm−Fe−N系磁石粒子及び/又はZn合金粒子を調製する場合、準備工程(S11)では、これらの磁石粒子及び/又はZn合金粒子を調製し(磁石粒子調整工程及び/又はZn合金粒調整工程)、これらをブレンドした混合物を用意すればよい(混合工程)。このうち、磁石粒子またはZn合金粒子のいずれか一方を調製する場合、他方は市販品を用いればよい。以下では、準備工程(S11)として、上記磁石粒子及びZn合金粒子を調製し(磁石粒子調整工程及びZn合金粒調整工程)、これらをブレンドした混合物を用意する(混合工程)場合を例にとり説明する。
本調製工程(S11a)でSm−Fe−N系磁石粒子を調製する場合には、Sm−Fe−N系磁石粗粉を微粉砕し、所望の大きさのSm−Fe−N系磁石粒子を得ることができる。Sm−Fe−N系磁石粒子の大きさ(平均粒子径)は、第1実施形態の磁石粒子の大きさ(平均粒子径)と同様である。
本工程で調製された、原料となるSm−Fe−N系磁石粒子は、第1実施形態の「(2)Sm−Fe−N系磁石粒子」の項目で説明したものと同様のものを用いることができる。よって、ここでの説明は省略する。
本調製工程(S11b)でZn合金粒子を調製する方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の合金の製造方法および該合金を所望のサイズに調製する方法(粉砕、分級など)等を適宜組み合わせることができる。以下、1例としてZnAl合金粒子の製造例を挙げて説明するが、本調製工程(S11b)が、当該製造法に制限されるべきものではないことは上記のとおりである。
本形態で用いうるZn合金粒子については、上記した粒子形態であることを除いては、第1実施形態で説明したZn合金バインダと同様のもの(特にm値や破断伸び等)を用いることができるため、それらについては、ここでの説明は省略する。但し、粒子形態である点など、製造時の特徴部分について以下に説明する(一部、第1実施形態で説明した内容を含む場合もある)。
本混合工程(S11c)では、上記磁石粒子に、バインダ材料であるZn合金粒子をブレンドした混合物を用意する。上記磁石粒子に、Zn合金粒子をブレンドすることにより、次工程での温間又は冷間圧密成形の際に、上記磁石粒子間の空隙にZn合金粒子が伸展し、伸展したZn合金が効果的に均一に分散できる。そのため結晶粒が微細なものが得られる。結晶粒が微細であれば、超塑性特性に優れかつ電気比抵抗も大きい特性が得られる。特に、m値0.3以上、破断伸び50%以上の機械特性を有するZn合金粒子であれば、超塑性特性が良好で電気比抵抗も大きく、磁場変動を受ける使用環境で用いられた場合であっても、誘起電流を低減するような大きな電気抵抗を得ることができる。これにより磁石成形体の発熱を抑制し、好適な特性が得られる。さらに適度な圧着効果が得られることにより、通常のプレスで成形可能な範囲が拡大するので、より磁石粒子の密度を高めた磁石成形体を得ることができる点でも優れている。また、次工程での温間又は冷間圧密成形の際に、ある任意のZn合金粒子の近くに分布している他の複数のZn合金粒子とが伸展しつつ磁石粒子間の隙間を埋めるように結合する(接する)ことにより、適度な圧着効果が得られ、成形性が向上する。したがって、得られた磁石成形体は機械的強度に優れる。更に適度な圧着効果が得られることにより、通常のプレスで成形可能な範囲が拡大するので、より磁石粒子の密度を高めた磁石成形体を得ることができる。さらに、Zn合金(粒子)バインダが成形時に発生する内部応力を緩和することができるため、欠陥の少ない磁石成形体を得ることができる。さらに、Zn合金粒子をバインダ材料として使用することにより、高温の環境においても使用可能な磁石成形体を得ることができる。上記磁石粒子に、バインダ材料であるZn合金粒子をブレンドして混合物を調製(用意)する際には、磁石粒子とZn合金粒子とが、均一になるまで混合機等で混合すればよい。なお、Zn合金粒子(メタルボンド磁石のバインダ材料)は、樹脂製ボンド磁石における高分子バインダと比較して相当程度の少量を使用すればよいため、磁気特性に影響しその低下をもたらす恐れはない点でも優れている。
本成形工程(S12)は、500℃以下の温度の前記磁石粒子と前記Zn合金粒子の混合物を、成形型中で、0.8GPa以上の成形面圧で加圧(圧密)成形し、第1実施形態のボンド磁石成形体を得る工程である。本実施形態では、Sm2Fe17N3合金を磁石粒子として用いた場合にも、磁石粒子の熱分解を抑制することができる利点がある。また、前記磁石粒子と前記Zn合金粒子の混合物を高面圧で加圧(圧密)成形することにより磁石成形体を製造するため、焼結する場合に生じていた磁気特性の劣化は生じない。したがって、Sm−Fe−N系磁石粒子の優れた磁気特性を維持したまま、上記した第1実施形態の効果を有する磁石成形体を得ることができる。すなわち、磁場変動を受ける使用環境で用いられた場合であっても、誘起電流を低減するような大きな電気抵抗を得ることができる。これにより磁石成形体の発熱を抑制し、磁気特性の向上した磁石成形体を得ることができる。
本熱処理工程(S13)は、上記した温間又は冷間圧密成形工程(S12)の後、形成(固化成形)された磁石成形体を350〜500℃の温度で、1〜120分加熱する。熱処理工程は必須ではないが、最大に近い磁気特性を引き出すことができるため、実施することが好ましい。また、磁石成形体の磁石粒子間の隙間に伸展され、均一に分散されてなるZn合金バインダが熱処理によって圧着効果が高められ、磁石粒子表面の軟磁性層や欠陥などを低減するように作用するため、実施することが好ましい。これにより、ボンド磁石成形体の磁気特性のさらなる向上ができる。
第1実施形態のボンド磁石成形体の製造方法の第2実施形態の他の態様Aとしては、第2実施形態の温間又は冷間圧密成形工程(S12)の代わりに、磁場中での温間又は冷間圧密成形工程(S22)を有する。すなわち、準備工程(S21)、磁場中温間圧密成形工程(S22)、および熱処理工程(S23)により、製品であるボンド磁石成形体を得る。準備工程(S21)および熱処理工程(S23)は、それぞれ第2実施形態の準備工程(S11)および(S13)と同様であり、また、任意の工程である。よって、以下では、磁場中での温間又は冷間圧密成形工程(S22)につき説明する。
本成形工程(S22)は、6kOe以上の磁場中で、500℃以下の温度の磁石粒子等混合物を、成形型中で、0.2GPa以上の成形面圧で加圧(圧密)成形し、第1実施形態のボンド磁石成形体を得る工程である。本成形工程工程(S22)は、温間又は冷間圧密成形工程を磁場中で実施する以外は、第2実施形態の温間又は冷間圧密成形工程(S12)と同様である。
第1実施形態のボンド磁石成形体の製造方法の第2実施形態のさらに他の態様Bとしては、第2実施形態の温間又は冷間圧密成形工程(S12)の代わりに、磁場中での予備圧縮成形工程(S32)および温間又は冷間圧密成形工程(S33)を有する。準備工程(S31)および熱処理工程(S34)は、それぞれ第2実施形態の準備工程(S11)および(S13)と同様であり、また、任意の工程である。すなわち、準備工程(S31)、磁場中予備圧縮成形工程(S32)、温間圧密成形工程(S33)、および熱処理工程(S34)により、製品であるボンド磁石成形体を得る。よって、以下では、主に磁場中での予備圧縮成形工程(S32)につき説明する。
本態様Bでは、温間又は冷間圧密成形工程(S33)の前に、磁石粒子等混合物を6kOe以上の磁場中で圧縮成形し、相対密度30%以上の磁石成形体を得る予備圧縮成形工程(S32)をさらに有する。温間又は冷間圧密成形は、高面圧のプレス機を用いる。したがって、このような大型装置に磁場配向装置を取り付けるのは、広いスペースを必要とするため、実使用上は難しい場合がある。そこで、低面圧プレス機に磁場配向機を取り付け、相対密度30%程度の予備圧縮成形体を予め作製する。その後、その予備圧縮成形体を加熱し又は非加熱のままで、高面圧プレス機で温間又は冷間圧密成形する。工程数が増えるものの、量産を考慮すると、予備圧縮成形工程を設けることが好ましい場合があるためである。予備圧縮成形工程を実施することにより、予備圧縮成形体において、異方性を有するSm−Fe−N系磁石粒子は、磁化容易軸が揃った状態となる。そのため、その後の温間又は冷間圧密成形工程(S33)を経て得られる磁石成形体も、磁化容易軸が揃い、より高い残留磁束密度を有する磁石成形体となる。
本形態のボンド磁石成形体の用途としては、当該磁石成形体を用いた電磁機器が挙げられる。本形態のボンド磁石成形体によれば、樹脂を含有しないため高温でも使用可能な磁石成形体であり、かつ、磁場変動を伴う使用環境においても発熱の小さい磁石成形体を得ることができ、電磁機器に用いた場合、安全で損失が小さい電磁機器が得られるためである。かかる観点から、本形態のボンド磁石成形体を用いた電磁機器としては、車載モータ、車載センサ、アクチュエータ、電圧変換装置などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。これら車載モータ等についても、磁場変動を伴う使用環境においても発熱の小さい磁石成形体を得ることができ、安全で損失が小さい車載モータ等が得られるためである。以下、本形態のボンド磁石成形体を用いた電磁機器として、磁石モータを例に挙げて説明する。
(1a)磁石粒子調製工程(S11a)
原料となるSm−Fe−N系磁石粒子として、1つは市販のSm2F17N3合金の磁石粒子(日亜化学株式会社製)を用いた。平均粒子径は、レーザ回折法により計測した。D50を指標として2μmであった。これを磁石粒子(1)とする。
バインダ材料であるZnAl合金粒子を以下の方法で調製した。
比較例に用いるために、バインダ材料である金属粒子には、市販のZn粒子(本荘ケミカル株式会社製)を用いた。このZn粒子の平均粒子径D50は3μmであった。
上記工程(S11a)で得られた磁石粒子と、上記工程(S11b)で得られたZnAl合金粒子(又はZn粒子)を下記表1に示す割合で混合し、磁石粒子とZn合金粒子(又はZn粒子)の混合物(磁石粒子等混合物)を調製した。
500℃以下の温度の上記磁石粒子等混合物を、温間プレス機にて、0.98GPa以上の圧力(成形面圧)で加圧成形(固化成形)し、ボンド磁石成形体を得た。
平均粒子径D50が2μmの磁石粒子(1)と、平均粒子径D50が10μmのZnAl粒子(1)を用いて、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=95:5(体積%)の割合で混合し、磁石粒子等混合物を作製した。200℃の温度の磁石粒子等混合物を、温間プレス機にて、2.94GPaの圧力で加熱加圧成形し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例1では、ZnAl合金粒子の平均粒子径Y(μm)が磁石粒子の平均粒子径M(μm)に対して、Y≦−5M+60の関係を満足する。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が26μmのZnAl粒子(2)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例2でも実験例1と同様に、Y≦−5M+60の関係を満足する。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が49μmのZnAl粒子(4)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例3でも実験例1と同様に、Y≦−5M+60の関係を満足する。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が5μmの磁石粒子(2)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例4でも実験例1と同様に、Y≦−5M+60の関係を満足する。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が5μmの磁石粒子(2)を用い、ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が26μmのZnAl粒子(2)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例5でも実験例1と同様に、Y≦−5M+60の関係を満足する。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が10μmの磁石粒子(3)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。本実験例6でも実験例1と同様に、Y≦−5M+60の関係を満足する。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が60μmのZnAl粒子(5)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。本比較例1では、実験例1と異なり、Y≦−5M+60の関係を満足しない。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が5μmの磁石粒子(2)を用い、ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が49μmのZnAl粒子(4)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。本比較例2でも、実験例1と異なり、Y≦−5M+60の関係を満足しない。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が5μmの磁石粒子(2)を用い、ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が60μmのZnAl粒子(5)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。本比較例3でも、実験例1と異なり、Y≦−5M+60の関係を満足しない。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が10μmの磁石粒子(3)を用い、ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が26μmのZnAl粒子(2)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。本比較例4でも、実験例1と異なり、Y≦−5M+60の関係を満足しない。
磁石粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が10μmの磁石粒子(3)を用い、ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が38μmのZnAl粒子(3)を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。本比較例5でも、実験例1と異なり、Y≦−5M+60の関係を満足しない。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=90:10(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=80:20(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=90:10(体積%)の割合にし、成形圧力2.94GPaを0.98GPaとした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=90:10(体積%)の割合にし、成形温度200℃を100℃とした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=90:10(体積%)の割合にし、(温間)成形温度200℃を室温の24℃(冷間成形温度)とした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=96.5:3.5(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
磁石粒子(1)とZnAl粒子(1)の割合を、磁石粒子(1):ZnAl粒子(1)=75:25(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が3μmのZn粒子を用いた以外は、実験例1と同様の操作を実施したが、磁石成形体を形成できなかった。成形不能であった。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が3μmのZn粒子を用い、磁石粒子(1)とZn粒子の割合を、磁石粒子(1):Zn粒子=90:10(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
ZnAl粒子(1)に代えて、平均粒子径D50が3μmのZn粒子を用い、磁石粒子(1)とZn粒子の割合を、磁石粒子(1):Zn粒子=80:20(体積%)の割合にした以外は、実験例1と同様の操作を実施し、ボンド磁石成形体を得た。
得られたボンド磁石成形体については、4探針法にて電気比抵抗を計測し、BHトレーサにて残留磁束密度(Br)と保磁力(Hc)を計測した。磁気特性(Br、Hc)は、Zn粒子の割合を10体積%とした比較例7の計測値を100とし、該計測値との相対値を求めた。電気抵抗と磁気特性の結果をまとめて下記表1に示す。
10 成形型、
11 内側金型、
12 外側金型、
13a、13b 貫通孔、
14 磁石粒子等混合物、
15 下部金型、
16 上部金型、
17 温度センサ用孔。
Claims (10)
- ひずみ速度感受性指数(m値)が0.3以上で破断伸びが50%以上のZn合金をバインダとして含有し、SmとFeを含有する窒素化合物の磁石粒子が前記バインダで固化されてなることを特徴とするボンド磁石成形体。
- 前記Zn合金が、Znよりも2倍以上大きな破断伸びを示すことを特徴とする請求項1に記載のボンド磁石成形体。
- 前記磁石粒子を、80〜95体積%含有することを特徴とする請求項1または2に記載のボンド磁石成形体。
- 前記Zn合金が、ZnAl系合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボンド磁石成形体。
- 比抵抗が、1.5μΩm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボンド磁石成形体。
- 前記磁石粒子を、バインダ材料であるZn合金粒子を用いて固化するボンド磁石成形体の製造方法であって、
500℃以下の温度の、前記磁石粒子と前記Zn合金粒子の混合物を0.8GPa以上で加圧成形することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のボンド磁石成形体の製造方法。 - 前記加圧成形する際の前記混合物の温度が、100℃以上250℃以下の範囲であることを特徴とする請求項6に記載のボンド磁石成形体の製造方法。
- 前記Zn合金粒子の平均粒子径Y(μm)が前記磁石粒子の平均粒子径M(μm)に対して、Y≦−5M+60の関係を満足することを特徴とする請求項6または7に記載のボンド磁石成形体の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のボンド磁石成形体を用いた電磁機器。
- 前記電磁機器が、車載モータ、車載センサ、アクチュエータまたは電圧変換装置である請求項9に記載の電磁機器。
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