JP2017008549A - 媒体収納装置及び媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体の不正な抜き取りを防止する。【解決手段】紙幣処理装置1は、紙幣BLに関する操作を受け付ける操作部6と、内部に紙幣BLを収納する収納空間を有し、外部から紙幣収納空間42にアクセスするための装填開口部22が形成された収納庫筐体20と、装填開口部22を開放又は閉鎖する収納庫扉26と、装填開口部22の開放を規制するシリンダー錠32と、収納庫扉26における紙幣収納空間42側の側面に形成され、シリンダー錠32が施錠状態のときに収納庫扉26の一部が収納庫筐体20から離隔した際、少なくとも収納庫扉26と収納庫筐体20との隙間における外部と紙幣収納空間42との間の直線上に位置する不正行為検知部44とを設ける。【選択図】図5

Description

本発明は、媒体収納装置及び媒体処理装置に関し、例えば紙幣を投入して所望の取引を行う紙幣処理装置等に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される紙幣処理装置においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金する。紙幣処理装置としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う紙幣入出金口と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、金種毎に紙幣を格納する紙幣収納庫とを有するものがある。
紙幣収納庫は、内部に収納している紙幣がなくなると、例えば警備会社等の外部業者により紙幣処理装置から取り外され回収されて運搬され、紙幣を装填されて再び該紙幣処理装置に装着される。このような従来の紙幣収納庫は、紙幣の装填用の開口部を閉鎖する扉を鍵で施錠する施錠部を設け、紙幣を装填された後に扉を施錠状態とした上で再び紙幣処理装置に装填されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2864483号
このような紙幣収納庫においては、施錠状態の紙幣収納庫からの紙幣の不正な抜き取りを防止することが望まれている。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、媒体の不正な抜き取りを防止し得る媒体収納装置及び媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体収納装置においては、内部に媒体を収納する収納空間を有し、外部から収納空間にアクセスするための開口部が形成された筐体と、開口部を開放又は閉鎖する扉と、開口部の開放を規制する錠部と、扉における収納空間側の側面に形成され、錠部が施錠状態のときに扉の一部が筐体から離隔した際、少なくとも扉と筐体との隙間における外部と収納空間との間の直線上に位置する不正行為検知部とを設けるようにした。
また本発明の媒体処理装置においては、紙葉状の媒体に関する操作を受け付ける操作部と、内部に媒体を収納する収納空間を有し、外部から収納空間にアクセスするための開口部が形成された筐体と、開口部を開放又は閉鎖する扉と、開口部の開放を規制する錠部と、扉における収納空間側の側面に形成され、錠部が施錠状態のときに扉の一部が筐体から離隔した際、少なくとも扉と筐体との隙間における外部と収納空間との間の直線上に位置する不正行為検知部と設けるようにした。
本発明では、施錠状態において扉がこじ開けられた際に、不正行為検知部が変形するまでは収納空間に収納された媒体に外部からアクセスされることを防ぎ、該不正行為検知部が変形した場合は不正行為が行われた痕跡を残すことができるため、不正行為を抑止できる。
本発明によれば、施錠状態において扉がこじ開けられた際に、不正行為検知部が変形するまでは収納空間に収納された媒体に外部からアクセスされることを防ぎ、該不正行為検知部が変形した場合は不正行為が行われた痕跡を残すことができるため、不正行為を抑止できる。かくして本発明は、媒体の不正な抜き取りを防止し得る媒体収納装置及び媒体処理装置を実現できる。
紙幣処理装置の外観構成を示す斜視図である。 紙幣処理装置の内部構成を示す右側面図である。 閉鎖状態の紙幣収納庫の構成を示し、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は底面図である。 開放状態の紙幣収納庫の構成を示す正面図である。 第1の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 第1の実施の形態による不正行為検知部の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 不正行為発生時の紙幣収納庫の構成を示し、(A)は底面図、(B)は左側面図である。 第2の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 第2の実施の形態による不正行為検知部の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図、(C)は(A)のX−X矢視断面図である。 第3の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図である。 第3の実施の形態による不正行為検知部の構成を示し、(A)は平面図、(B)は右側面図、(C)は(A)のX−X矢視断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて詳細に説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.紙幣処理装置の外観構成]
図1に示すように、紙幣処理装置1は金融機関の行員(例えば受付窓口員)が操作する行員操作型端末、いわゆるテラーキャッシャーであり、行員の操作に基づいて紙幣の入出金処理を行う。この紙幣処理装置1は、箱型の筐体2の上端部に、入金部3の投入口3A、出金部4の排出口4A、表示部5及び操作部6が設けられている。入金部3は、行員により投入口3Aから入金紙幣が投入されると、これを1枚ずつ分離して紙幣処理装置1内に取り込む。出金部4は、出金紙幣を集積して、これを排出口4Aから行員に取り出させる。またこの出金部4には、排出口4Aを開閉するシャッタ(図示せず)が設けられ、紙幣の排出時に開くようになっている。表示部5は液晶ディスプレイにより構成され、メニュー画面、各種処理の結果画面等を表示する。操作部6は押しボタンにより構成され、紙幣処理装置1に対する操作を受け付ける。
[1−2.紙幣処理装置の内部構成]
図2に示すように、紙幣処理装置1の筐体2内には、上述した入金部3及び出金部4に加えて、鑑別部10、一時保留部11、紙幣収納庫12(紙幣収納庫12A〜12E)、リジェクト庫13、搬送路14及び図示しない制御部が設けられており、該制御部が各部を統轄制御する。筐体2内の上部には、入金部3が後側、出金部4が前側となるように前後方向に並んで設けられている。また、出金部4の前方斜め下には一時保留部11が設けられ、この一時保留部11より後方で入金部3の後方斜め下には、鑑別部10が設けられている。
筐体2内の下部には、リジェクト庫13が最も前側で、その後ろに紙幣収納庫12A及び12B、12C、12D並びに12Eの順で、紙幣収納庫12A及び12B〜12Eが前後方向に並んで設けられている。紙幣収納庫12Aは紙幣収納庫12Bの下側に設けられている。さらに筐体2内には、これら入金部3、出金部4、鑑別部10、一時保留部11、紙幣収納庫12A〜12E及びリジェクト庫13の各部を繋ぐ搬送路14が設けられている。搬送路14は、紙幣を短手方向に沿って搬送する。
入金部3は、上面が開口する箱型の収納部3Bを有している。この収納部3Bの開口の一部が上述した投入口3Aとなる。この入金部3は、入金取引時に、投入口3Aから収納部3B内に投入された入金紙幣を1枚ずつ分離して紙幣処理装置1内に取り込んでいく。出金部4は、上面が開口する箱型の集積部4Bを有している。この集積部4Bの開口が上述した排出口4Aとなる。この出金部4は、出金取引時に、紙幣収納庫12A〜12E等から搬送されてくる出金紙幣を集積部4Bに集積する。また出金部4には、排出口4Aを開閉するシャッタ(図示せず)が設けられている。このシャッタは、出金紙幣が集積部4Bに集積された後に開くようになっており、このシャッタが開くことで、行員が集積部4Bに集積されている出金紙幣を排出口4Aから取り出すことができる。
鑑別部10は、搬送路14を介して1枚ずつ搬送されてくる紙幣の金種、真偽、正損及び走行状態等を鑑別する。この鑑別部10は、取り扱うことのできる正常紙幣か取り扱うことのできないリジェクト紙幣かをその鑑別結果に基づいて紙幣毎に判定する。一時保留部11は、入金部3から取り込まれ鑑別部10により正常紙幣と判定された紙幣を一時的に集積する。一時保留部11に集積された紙幣は、取引成立後に一時保留部11から繰り出されて鑑別部10に搬送され、鑑別部10により金種が特定された後、紙幣収納庫12A〜12Eに搬送され収納される。
紙幣収納庫12A〜12Eは、それぞれ、紙幣を金種毎に収納可能な箱型の収納庫であり、搬送路14を介して搬送されてくる紙幣を内部に上下方向に重ねて集積する。また紙幣収納庫12A〜12Eは、紙幣を収納するだけでなく、内部に集積されている紙幣を1枚ずつ搬送路14に繰り出す。紙幣収納庫12A〜12Eは、それぞれ個別に紙幣処理装置1から着脱可能な着脱式となっている。紙幣補充時には、補充紙幣が収納された紙幣収納庫12Aを保守作業者が紙幣処理装置1にセットする。以下では、紙幣収納庫12が紙幣処理装置1に装着された状態を装置装着状態とも呼び、紙幣収納庫12が紙幣処理装置1から外され装着されていない状態を装置未装着状態とも呼ぶ。
リジェクト庫13は、紙幣を収納可能な箱型の収納庫であり、鑑別部10によってリジェクト紙幣と判定された紙幣を集積する。リジェクト庫13は、紙幣処理装置1から着脱可能な着脱式となっている。紙幣回収時には、リジェクト紙幣が収納されたリジェクト庫13を保守作業者が紙幣処理装置1から取り外すことにより、リジェクト紙幣を回収する。
かかる構成において紙幣処理装置1は、鑑別部10による紙幣の鑑別結果等をもとに制御部が各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理を行う。
すなわち紙幣処理装置1は、入金取引時、行員により操作部6を介して入金取引が選択され、さらに投入口3Aから入金部3に紙幣が投入されると、投入された紙幣を1枚ずつ鑑別部10に搬送する。ここで紙幣処理装置1は、鑑別部10により正常紙幣と判定された紙幣については一時保留部11に搬送して一時的に収納する。一方で紙幣処理装置1は、入金に適さない入金リジェクト紙幣と判定された紙幣については出金部4へ戻して、シャッタを開くことで行員に返却する。その後行員により入金金額が確定されると、紙幣処理装置1は一時保留部11に収納している紙幣を鑑別部10に搬送して金種を鑑別し、その金種に応じて、各紙幣収納庫12A〜12Eへ搬送して保管する。
一方出金取引時、紙幣処理装置1は、行員により操作部6を介し出金取引が選択され出金金額等が入力されると、要求金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を認識し、この金種毎の紙幣枚数に応じて各紙幣収納庫12A〜12Eから紙幣を1枚ずつ繰り出して、鑑別部10に搬送する。ここで紙幣処理装置1は、鑑別部10により正常紙幣と判定された紙幣については出金部4に搬送する一方で、出金に適さない出金リジェクト紙幣と判定された紙幣については一時保留部11に搬送して一時的に収納する。そして要求金額分の紙幣が出金部4へ集積されると、紙幣処理装置1は、シャッタを開ける。これにより出金部4内に集積されている紙幣の受け取りが可能な状態となり、行員がこの紙幣を受け取る。その後紙幣処理装置1は、一時保留部11に収納している出金リジェクト紙幣をリジェクト庫13へと搬送して保管する。
[1−3.紙幣収納庫の構成]
図3乃至図5に示すように紙幣収納庫12Aは、上下方向の長さと左右方向の長さとがほぼ同等であり前後方向の長さが左右方向の長さよりも短い箱型に、樹脂成形により形成されたプラスチックである収納庫筐体20を有している。収納庫筐体20は、筐体天板20U、筐体底板20D、筐体左側板20L、筐体右側板20R、筐体前面板20F及び筐体後面板20Bを有しており、紙幣収納庫12Aの内部と外部とを連通し該収納庫筐体20内部へ外部から紙幣を装填させる開口である装填開口部22が前面に形成されている。また収納庫筐体20は、筐体天板20Uの後寄りに、左右方向と平行にスリット状の受渡開口部24が形成されている。また収納庫筐体20には、後述する集積繰出機構36、ステージ38及び昇降駆動部(図示せず)等の各種機構を収納する空間である収納庫内空間28が形成されている。筐体前面板20Fは、装填開口部22の左側において左右方向にある程度の幅を有しており、収納庫扉26の後述するシリンダー錠32と対向する箇所には、該シリンダー錠32のロックプレート34が嵌り込む孔部が穿設された板状のストライク30が固定されている。なおそれぞれ図5(A)は筐体天板20Uを、図5(B)は筐体右側板20Rを図示せず省略している。
収納庫筐体20には、該収納庫筐体20と同様に樹脂成形により形成された塑性変形するプラスチックであり、装填開口部22を覆い片開きする板状の開き扉である収納庫扉26が、吊元に設けられたヒンジ部を支点として回動するよう開閉可能に設けられている。紙幣収納庫12Aは、顧客との間で取引処理が行われる場合や紙幣装填作業が行われない場合、図3に示したように収納庫扉26を閉じ装填開口部22を閉鎖することにより、該紙幣収納庫12A内部の各部や紙幣等を保護する。以下ではこれを閉鎖状態と呼ぶ。一方紙幣収納庫12Aは、紙幣処理装置1から取り外された該紙幣収納庫12Aに保守作業者により紙幣が装填される紙幣装填作業が行われる場合、図4に示すように収納庫扉26を開き装填開口部22を開放することにより、紙幣を装填可能な状態とする。以下ではこれを開放状態とも呼ぶ。ここで、収納庫扉26において回動する際の支点側(閉鎖状態における右端側)を吊元部とも呼び、回動する側(閉鎖状態における左端側)を戸先部とも呼び、吊元部から戸先部に向かう方向及び戸先部から吊元部に向かう方向を吊元戸先方向D1とも呼ぶ。収納庫扉26は、閉鎖状態において装填開口部22を塞ぐと共に筐体前面板20Fの前面に対向する装填開口部覆い部26Fと、該装填開口部覆い部26Fの戸先部側において該装填開口部覆い部26Fに対し直角に屈曲し閉鎖状態において筐体左側板20Lの一部を覆う筐体左側板覆い部26Lとを有している。収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fと、該装填開口部22の周囲の収納庫筐体20である開口縁部20Eとは正面視で重なることにより、装填開口部覆い部26Fは装填開口部22を覆っている。収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fにおける後面には、後方に向かって突出する図示しないリブが形成されており、該収納庫扉26の強度を保つと共に、該リブが装填開口部22に嵌り込んでいる。このように収納庫扉26は、装填開口部覆い部26F及び筐体左側板覆い部26Lを有し平面視でL字形状に構成されていることにより、撓みにくくなり強度を保っている。
収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fにおける戸先部側の上端部近傍であり、ストライク30と対向する箇所には、シリンダー錠32が固定されている。シリンダー錠32は、ストライク30の孔部に嵌合可能なロックプレート34が後側に固定されている。紙幣収納庫12Aは、シリンダー錠32に所定の鍵が差し込まれ一方向に捻られることにより、ロックプレート34を一方向に回動させストライク30の孔部に嵌合させ、収納庫扉26を施錠する。以下ではこの状態を施錠状態とも呼ぶ。一方紙幣収納庫12Aは、シリンダー錠32に所定の鍵が差し込まれ他方向に捻られることにより、ロックプレート34を他方向に回動させストライク30の孔部から外し、収納庫扉26を解錠する。以下ではこの状態を解錠状態とも呼ぶ。このストライク30とロックプレート34との嵌合にはある程度の遊びが設けられており、保守作業者にシリンダー錠32をスムーズに操作可能にさせる。
収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fにおける後面には、後述する不正行為検知部44が設けられている。
受渡開口部24の下方には、図示しないモータにより駆動され、紙幣収納庫12Aに搬入された紙幣を集積すると共に、集積されている紙幣を1枚ずつに分離して繰り出す集積繰出機構36が設けられている。この集積繰出機構36は、受渡開口部24の近傍に配置され回転可能なフィードローラ、該フィードローラに対向配置され回転可能なゲートローラ及びステージ38に載置された紙幣の上面に当接するよう配置され回転可能なピックアップローラ等の種々のローラにより構成される。集積繰出機構36は、装置未装着状態においてローラの回転をロックさせ、装置装着状態においてローラの回転のロックを解除する。
ステージ38は、集積繰出機構36から放出された紙幣BLをその上面上に長手方向を左右方向に、短手方向を前後方向にそれぞれ沿わせた状態で厚さ方向に積層して集積する板状部材であり、左右に沿う長手方向の両端における短手方向(前後方向)のほぼ中央部にステージ支持部38hが設けられている。ステージ38の左右両外側には、棒状のガイドシャフト40が上下方向に沿って延設しており、ステージ支持部38hを摺動可能に支持する。このステージ38は、図示しないモータを駆動源とする昇降駆動部(図示せず)によりステージ移動方向(上下方向)に沿って昇降可能に構成されている。このステージ38は、紙幣をピックアップローラに押し付けてそれ以上上方へ移動しない位置であるステージ上端位置と、最も下方へ移動した位置であるステージ下端位置との間を移動可能に構成されている。収納庫内空間28内には、紙幣BLを収納することが可能な空間として、ステージ下端位置におけるステージ38の上面と、ピックアップローラの下端部との間に紙幣収納空間42が設定されている。
かかる構成において繰出処理を行う際、紙幣収納庫12Aは、ステージ38を上昇させて紙幣BLをピックアップローラに押し付けて集積繰出機構36を駆動することにより、受渡開口部24から紙幣BLを外部へ繰り出す。一方集積処理を行う際、紙幣収納庫12Aは、ステージ38を上昇させて集積繰出機構36を駆動することにより、受渡開口部24から紙幣BLを紙幣収納空間42へ取り込みステージ38上に重ねて堆積させる。
[1−4.不正行為検知部の構成]
不正行為検知部44は、収納庫扉26と樹脂成形により一体に形成された塑性変形するプラスチックであり、収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fの後面における戸先部側端部の下端部(錠非配置部)から、閉鎖状態における後方、すなわち収納庫内空間28に向かって突出する背面視L字形状の板状部材である。不正行為検知部44は、閉鎖状態においてステージ38の短手方向の一端である前端側と対向するように形成された第1壁としての検知部水平板44Hと、閉鎖状態においてステージ38の長手方向の一端である左端側と対向するように形成された第2壁としての検知部鉛直板44Vとにより構成されており、閉鎖状態において装填開口部22の左下側に嵌り込んでいる。
ここで、閉鎖状態において収納庫扉26の前面から紙幣収納空間42に向かう方向及び紙幣収納空間42から収納庫扉26の前面に向かう方向である前後方向、すなわち装填開口部覆い部26Fに直交する方向を扉厚さ方向D2とも呼ぶ。さらに、収納庫扉26においてシリンダー錠32が配置された上側を錠配置部と、シリンダー錠32が配置されていない下側を錠非配置部と、錠配置部から錠非配置部に向かう方向及び錠非配置部から錠配置部に向かう方向である上下方向であり吊元戸先方向D1及び扉厚さ方向D2に直交する方向を吊元戸先直交方向D3とも呼ぶ。
検知部水平板44Hは、収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fの後面における下端部において、該装填開口部覆い部26Fの後面から直角に立設し、吊元戸先方向D1に沿って延びている。検知部水平板44Hは、その高さ、すなわち扉厚さ方向D2の長さが、収納庫筐体20内の各種機構に干渉せず、且つ収納庫扉26の開閉動作に影響しない程度の長さに形成されており、その厚さ、すなわち吊元戸先直交方向D3の長さが、装填開口部覆い部26Fの厚さとほぼ同等に形成されている。また検知部水平板44Hは、吊元戸先直交方向D3の位置が、閉鎖状態において筐体底板20Dの上方近傍であり、ステージ下端位置におけるステージ38の下面よりも下側に配置されている。このように検知部水平板44Hは、ステージ38の可動範囲の下限よりも下方に配置されることにより、該ステージ38の昇降動作に干渉しないようになっている。
検知部鉛直板44Vは、検知部水平板44Hの戸先部側端部において、該検知部水平板44Hに対し直角に上方へ屈曲するよう装填開口部覆い部26Fの後面から直角に立設し、吊元戸先直交方向D3に沿って延びている。検知部鉛直板44Vは、その高さ、すなわち扉厚さ方向D2の長さが、収納庫筐体20内の各種機構に干渉せず、且つ収納庫扉26の開閉動作に影響しない程度の長さに形成されており、その厚さ、すなわち吊元戸先方向D1の長さが、装填開口部覆い部26Fの厚さとほぼ同等に形成されている。また検知部鉛直板44Vは、吊元戸先方向D1の位置が、閉鎖状態において筐体前面板20Fの戸先部側であり、ステージ38の左端部よりも左側に配置されている。このように検知部水平板44Hは、ステージ38の可動範囲の左方に配置されることにより、該ステージ38の昇降動作に干渉しないようになっている。
この不正行為検知部44は、施錠状態の収納庫扉26の下側が所定の量だけ開くまで該収納庫扉26と筐体前面板20F及び筐体底板20Dとの間の隙間を塞いでいる。すなわち不正行為検知部44は、施錠状態の収納庫扉26の下端部が不正にこじ開けられた際に、紙幣収納庫12外部と紙幣収納空間42(すなわち紙幣BL)との間の直線上を塞ぐ位置に配置されている。具体的に不正行為検知部44は、施錠状態において収納庫扉26の一部が収納庫筐体20から離隔した際に、収納庫扉26における下側と収納庫筐体20との隙間に検知部水平板44Hを位置させ、収納庫扉26における戸先部側と収納庫筐体20との隙間に検知部鉛直板44Vを位置させる。
[1−5.動作及び効果]
以上の構成において、施錠状態において例えば悪意のある保守作業者である不正作業者が図7に示すように強引に収納庫扉26の下側をこじ開けた場合、紙幣収納空間42と収納庫筐体20の外部とを結ぶ直線上に不正行為検知部44が位置することとなる。このように不正行為検知部44は、施錠状態で収納庫扉26の下側がこじ開けられた場合、収納庫筐体20と収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fとの間の隙間を埋めるように配置されており、外部から紙幣収納空間42へアクセスされ難くしている。
このとき不正作業者は、工具を装填開口部22に挿入して紙幣を強引に抜き出そうとすると、不正行為検知部44を変形又は破壊しないと紙幣に到達できない。このため不正行為が行われると、樹脂製である不正行為検知部44は塑性変形や破損、白化する等の通常の状態とは変化した状態となる。
ここで、シリンダー錠32が収納庫扉26の上側寄りに設けられているため、該シリンダー錠32に近い収納庫扉26の上側は、収納庫筐体20との隙間が開かないよう、収納庫筐体20に対し強固に固定されている。このため保守作業者が収納庫扉26の上端部をこじ開けることは困難である。
また、不正行為検知部44と収納庫筐体20との前後方向の重なりよりも大きく収納庫扉26の下側がこじ開けられると、外部から紙幣収納空間42へアクセスされることは可能であるため、その場合、紙幣が不正に抜き取られる可能性はある。しかしながらその場合、収納庫扉26の下側が大きくこじ開けられる必要があるため、該収納庫扉26の変形量も大きくなり、樹脂製である収納庫扉26が塑性変形や破損、白化する等の通常の状態とは変化した状態となる。このため収納庫扉26には、不正行為が行われた痕跡が残ることとなる。
このように紙幣収納庫12Aは、不正行為が行われた場合、収納庫扉26又は不正行為検知部44に明確な痕跡が残るようにしたため、紙幣が抜き取られる不正行為が痕跡を残さずに行われることを防止できる。
また紙幣収納庫12Aは、施錠状態において強引に収納庫扉26の下側がこじ開けられた場合、紙幣収納空間42と収納庫筐体20の外部とを結ぶ直線上に不正行為検知部44が位置するようにしたため、ステージ38に堆積した紙幣を外部から視認し難くできる。このように紙幣収納庫12Aは、該紙幣収納庫12A内部に紙幣が存在しているか否かを外部から視認し難くできるため、強引に収納庫扉26をこじ開けても紙幣収納庫12A内部に紙幣が存在しない可能性があると保守作業者に思わせることができ、不正行為を抑止できる。
ここで、装填開口部22を小さく形成し、収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fと開口縁部20Eとが正面視で重なる面積を広くすることにより、収納庫筐体20外部から紙幣収納空間42へ工具等を挿入し難くすることも考えられる。しかしながらその場合、装填開口部22が小さくなってしまうため、紙幣が装填され難くなり、作業性が低下してしまう。
これに対し紙幣収納庫12Aは、装填開口部22の大きさよりも収納庫扉26の装填開口部覆い部26Fの大きさを僅かに大きく形成するようにし、装填開口部22を大きく形成するようにした。このため紙幣収納庫12Aは、紙幣装填時の作業性を確保しつつ、不正行為が行われる可能性は有しながらも、もし不正行為が発生した場合は不正行為が行われたことを検知できる。
また、シリンダー錠32と同期して動作する金属製の閂を設け、施錠状態において該閂の上端を筐体天板20Uに、下端を筐体底板20Dにそれぞれ嵌合させたり、上下に2個のシリンダー錠を設けたり、収納庫筐体20及び収納庫扉26を板金で形成することにより、収納庫扉26自体の剛性を高め変形しにくくしたり、収納庫筐体20と収納庫扉26との隙間を開きにくくしたりすることも考えられる。しかしながらそのような紙幣収納庫の場合、不正行為自体を防ぐ可能性は紙幣収納庫12Aよりも高まるものの、構成が複雑化してしまうと共に、重量が増加し軽量化が困難となってしまった。
これに対し紙幣収納庫12Aは、樹脂製である収納庫扉26における上側のみをシリンダー錠32で収納庫筐体20に強固に固定しつつ、収納庫扉26における内側の下端部に樹脂製である不正行為検知部44を形成するようにした。これにより紙幣収納庫12Aは、不正行為が行われたことを不正行為検知部44により検知できるため、収納庫扉26に高い剛性をもたせる必要がなくなり、該収納庫扉26を樹脂製とすることができると共に、該収納庫扉26がこじ開けられることを完全には防ぐ必要がないため、複雑な閂や複数のシリンダー錠等を設ける必要がない。このため紙幣収納庫12Aは、収納庫扉26の構成が複雑化することを防止し、収納庫筐体20及び収納庫扉26の重量の増加を防ぎつつ、不正行為が行われる可能性は有しながらも、もし不正行為が発生した場合は検知できる。
また紙幣収納庫12Aは、収納庫扉26及び不正行為検知部44に、紙幣の抜き取りといった内部の紙幣への不正なアクセスである不正行為が行われた痕跡が残っていない場合、不正行為は行なわれていないことを保証できる。
また紙幣収納庫12Aは、ステージ38の移動領域外に不正行為検知部44を配置するようにした。これにより紙幣収納庫12Aは、紙幣収納空間42を従来と同様に保つことができ、紙幣を収納する容量を保つことができる。
また紙幣収納庫12Aは、不正行為検知部44を収納庫扉26と一体成形するようにした。このため紙幣収納庫12Aは、収納庫扉26を成形する際に不正行為検知部44を同時に成形できるため、製造工程が複雑化しないようにできると共に、構成が複雑化しないようにできる。
以上の構成によれば紙幣処理装置1は、紙葉状の媒体としての紙幣BLに関する操作を受け付ける操作部6と、内部に紙幣BLを収納する収納空間を有し、外部から紙幣収納空間42にアクセスするための装填開口部22が形成された収納庫筐体20と、装填開口部22を開放又は閉鎖する収納庫扉26と、装填開口部22の開放を規制するシリンダー錠32と、収納庫扉26における紙幣収納空間42側の側面に形成され、シリンダー錠32が施錠状態のときに収納庫扉26の一部が収納庫筐体20から離隔した際、少なくとも収納庫扉26と収納庫筐体20との隙間における外部と紙幣収納空間42との間の直線上に位置する不正行為検知部44とを設けるようにした。これにより紙幣処理装置1は、施錠状態において収納庫扉26がこじ開けられた際に、不正行為検知部44が変形するまでは紙幣収納空間42に収納された紙幣に外部からアクセスされることを防ぎ、該不正行為検知部44が変形した場合は不正行為が行われた痕跡を残すことができるため不正行為を抑止できる。かくして紙幣処理装置1は、紙幣収納空間42に収納された紙幣の抜き取りを防止できる。
[2.第2の実施の形態]
[2−1.紙幣処理装置の構成]
図1及び図2に示すように、第2の実施の形態による紙幣処理装置101は、第1の実施の形態による紙幣処理装置1と比べて、紙幣収納庫112Aが紙幣収納庫12Aと異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
[2−2.紙幣収納庫の構成]
図5及び図6との対応部分に同一符号を付した図8及び図9に示すように、第2の実施の形態による紙幣収納庫112Aは、第1の実施の形態による紙幣収納庫12Aと比べて、不正行為検知部144が不正行為検知部44と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
[2−3.不正行為検知部の構成]
不正行為検知部144は、不正行為検知部44と比べて、検知部水平板144Hが検知部水平板44Hと異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
検知部水平板144Hは、戸先部側において、扉厚さ方向D2である短手方向に沿う切れ込みである切込46が、吊元戸先方向D1である長手方向に等間隔を空けて4本並んで形成されており、吊元戸先方向D1に分割されている。このため検知部水平板144Hには、検知部水平板44Hよりも吊元戸先方向D1の長さが短い板片としての水平板片144H1、144H2及び144H3が吊元部側から戸先部側に向かって並んでいる。
水平板片144H1、144H2及び144H3それぞれにおける根本近傍、すなわち収納庫扉26側の端部近傍の下面には、それぞれ戸先部側端部から吊元部側端部までに亘って断面三角形状に切り欠かれた切欠溝48が形成されている。
このように検知部水平板144Hは、切込46により吊元戸先方向D1に分割されていると共に、水平板片144H1、144H2及び144H3それぞれに切欠溝48が形成されている。このため検知部水平板144Hは、検知部水平板44Hと比べて、水平板片144H1、144H2及び144H3それぞれが切欠溝48から折れ易くなっている。これにより、保守作業者が工具を装填開口部22に挿入して紙幣を強引に抜き出そうとすると、検知部水平板144Hは容易に折れる。このように紙幣収納庫112Aは、不正行為が行われた場合、不正行為検知部144に明確な痕跡がより一層容易に残るようにしたため、紙幣が抜き取られる不正行為が痕跡を残さずに行われることを防止できる。
その他第2の実施の形態による紙幣収納庫112Aは、第1の実施の形態による紙幣収納庫12Aとほぼ同様の作用効果を奏する。
[3.第3の実施の形態]
[3−1.紙幣処理装置の構成]
図1及び図2に示すように、第3の実施の形態による紙幣処理装置201は、第2の実施の形態による紙幣処理装置101と比べて、紙幣収納庫212Aが紙幣収納庫112Aと異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
[3−2.紙幣収納庫の構成]
図8及び図9との対応部分に同一符号を付した図10及び図11に示すように、第3の実施の形態による紙幣収納庫212Aは、第2の実施の形態による紙幣収納庫112Aと比べて、不正行為検知部244が不正行為検知部144と異なっており、サイドガイド50が追加されているものの、それ以外は同様に構成されている。
ステージ38の左右両外側における、ガイドシャフト40及びステージ支持部38hの前方には、樹脂製であり板状のサイドガイド50が上下方向に沿って延設している。媒体位置ガイドとしてのサイドガイド50は、紙幣収納庫212Aが対応する紙幣の長手方向の長さよりも僅かに大きい間隔を空けて対向するよう配置されることにより、紙幣BLの左右方向の位置を規制している。この紙幣収納庫212Aは、該紙幣収納庫212Aに収納される紙幣のサイズに合わせて、サイドガイド50自体が交換されるか、又はサイドガイド50の位置が変更される。
[3−3.不正行為検知部の構成]
不正行為検知部244は、不正行為検知部144と比べて、検知部水平板244Hが検知部水平板144Hと異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
検知部水平板244Hは、戸先部側において、扉厚さ方向D2に沿う切れ込みである切込46が、吊元戸先方向D1に等間隔を空けて2本並んで形成されており、吊元戸先方向D1に分割されている。このため検知部水平板244Hには、検知部水平板144Hと同等の吊元戸先方向D1の長さの水平板片244H1及び244H2が吊元部側から戸先部側に向かって並んでいる。また、検知部水平板244Hにおいてサイドガイド50と干渉する位置、すなわち検知部水平板144Hの水平板片144H3に対応する位置には、水平板片が形成されておらず、切欠部244Hcとなっている。このため紙幣収納庫212Aは、検知部水平板244Hがサイドガイド50と干渉しないように、収納庫扉26を閉鎖状態にする。
実際にはこの不正行為検知部244は、水平板片244H1、244H2及び図示しない244H3が取り付いた状態で製造され、該紙幣収納庫212Aに収納される紙幣のサイズに合わせたサイドガイド50が装着される際に、該サイドガイド50と干渉する水平板片244H1、244H2又は図示しない244H3が折り取られる。不正行為検知部244においては、図示しない水平板片244H3が折り取られ該水平板片244H3に対応する箇所が切欠部244Hcとなっている。
水平板片244H1及び244H2それぞれにおける根本近傍、すなわち収納庫扉26側の端部近傍の下面から、先端側の端部までには、水平板片244H1及び244H2それぞれの根本である根本部52よりも肉厚が薄い薄肉部54が形成されている。このため根本部52と薄肉部54との境目には、戸先部側端部から吊元部側端部までに亘って根本部52と薄肉部54との間の段差となる段差部56が形成されている。
このように検知部水平板244Hは、切込46により吊元戸先方向D1に分割されていると共に、水平板片244H1及び244H2それぞれに段差部56が形成されている。このため検知部水平板244Hは、検知部水平板44Hと比べて、水平板片244H1及び244H2それぞれが段差部56から折れ易くなっている。これにより、保守作業者が工具を装填開口部22に挿入して紙幣を強引に抜き出そうとすると、検知部水平板244Hは容易に折れる。このように紙幣収納庫212Aは、不正行為が行われた場合、不正行為検知部244に明確な痕跡がより一層容易に残るようにしたため、紙幣が抜き取られる不正行為が痕跡を残さずに行われることを防止できる。
また紙幣収納庫212Aは、不正行為検知部244が成形された1種類の収納庫扉26が用意されるだけで、該紙幣収納庫212Aに収納される紙幣のサイズに合わせたサイドガイド50が装着される際に、該サイドガイド50と干渉する水平板片244H1、244H2又は図示しない244H3が折り取られることにより、サイドガイド50の位置及び形状に応じた不正行為検知部244が成形された複数種類の収納庫扉を用意する必要なく、収納庫扉を共用できる。
また切欠部244Hcにはサイドガイド50が入り込んでいるため、紙幣収納庫212Aは、収納庫筐体20の外部から紙幣収納空間42へ切欠部244Hcを介し不正にアクセスされようとした場合、該サイドガイド50により不正なアクセスを防止することができる。
その他第3の実施の形態による紙幣収納庫212Aは、第2の実施の形態による紙幣収納庫112Aとほぼ同様の作用効果を奏する。
[4.他の実施の形態]
なお上述した第2の実施の形態においては切欠溝48を水平板片144H1、144H2及び144H3に設け、第3の実施の形態においては段差部56を水平板片244H1及び244H2に設けることにより、該切欠溝48及び該段差部56から水平板片144H1、144H2及び144H3又は水平板片244H1及び244H2を折り曲がり易くする場合について述べた。本発明はこれに限らず、水平板片144H1、144H2及び144H3と水平板片244H1及び244H2とにおいて、肉厚が周囲と薄くなる種々の形状である変形部を設けても良い。
また上述した第2の実施の形態においては、検知部水平板144Hを水平板片144H1、144H2及び144H3の3個に分割する場合について述べた。本発明はこれに限らず、2個又は4個以上の任意の個数の水平板片に分割して良い。第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第2の実施の形態においては、検知部水平板144Hに切込46を設け分割し切欠溝48を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、検知部鉛直板44Vに切込46及び切欠溝48を設けても良い。第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44において検知部水平板44Hと検知部鉛直板44Vとが物理的に直接接続されている場合について述べた。本発明はこれに限らず、検知部水平板44Hと検知部鉛直板44Vとが物理的に直接接続されておらず、分離していても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44に検知部水平板44Hと検知部鉛直板44Vとの両方を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、検知部水平板44H又は検知部鉛直板44Vの何れかを省略しても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44を収納庫扉26と一体成形する場合について述べた。本発明はこれに限らず、不正行為検知部44を収納庫扉26と別個成形しても良い。その場合であっても、不正行為が行われた際に不正行為検知部44が変形すれば良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44を樹脂製とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、不正行為検知部44を他の種々の材質で形成して良い。その場合、不正行為が行われ強い力が加わった際に形状が変形又は破壊し、力が加わらなくなった際には元の形状に戻らない材質であることが望ましい。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44を収納庫扉26の下端部のみに設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、不正行為検知部44を収納庫扉26の下端部と上端部とに設けても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、不正行為検知部44を筐体前面板20Fから直角に立設させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、不正行為検知部44を筐体前面板20Fから種々の角度で立設させて良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、シリンダー錠32を収納庫扉26の上側寄りに、不正行為検知部44を収納庫扉26の下端部に設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、シリンダー錠32を収納庫扉26の下側寄りに、不正行為検知部44を収納庫扉26の上端部に設けても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
さらに、収納庫扉26だけでなく、筐体前面板20F等、収納庫筐体20側に不正行為検知部を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣の長手方向を左右方向に、短手方向を前後方向にそれぞれ沿わせた状態で紙幣を収納する紙幣収納庫12A、112A及び212Aに本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、短手方向を左右方向に、長手方向を前後方向にそれぞれ沿わせた状態で収納する紙幣収納庫に本発明を適用しても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、現金を処理する紙幣処理装置1、101及び201において、媒体としての紙幣BLを収納する紙幣収納庫に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば債権、証書、商品券、金券や入場券等のような薄い紙状の媒体を収納する種々の装置に適用しても良い。また、例えば紙幣を入出する紙幣入出金機や紙幣を所定枚数毎に施封する施封小束支払機等、紙幣や硬貨の取引に関する種々の処理を行う複数種類の装置の組み合わせにより構成された現金処理装置に本発明を適用してもよい。
さらに上述した実施の形態においては、操作部としての操作部6と、筐体としての収納庫筐体20と、扉としての収納庫扉26と、錠部としてのシリンダー錠32と、不正行為検知部としての不正行為検知部44、144及び244とによって、媒体処理装置としての紙幣処理装置1、101及び201を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる操作部と、筐体と、扉と、錠部と、不正行為検知部とによって、媒体処理装置を構成しても良い。
本発明は、紙幣等の紙状の媒体を収納する種々の装置でも利用できる。
1……紙幣処理装置、2……筐体、3……入金部、4……出金部、5……表示部、6……操作部、10……鑑別部、11……一時保留部、12、112、212……紙幣収納庫、13……リジェクト庫、14……搬送路、20……収納庫筐体、20U……筐体天板、20D……筐体底板、20L……筐体左側板、20R……筐体右側板、20F……筐体前面板、20B……筐体後面板、20E……開口縁部、22……装填開口部、24……受渡開口部、26……収納庫扉、26F……装填開口部覆い部、26L……筐体左側板覆い部、28……収納庫内空間、30……ストライク、32……シリンダー錠、34……ロックプレート、36……集積繰出機構、38……ステージ、38h……ステージ支持部、40……ガイドシャフト、42……紙幣収納空間、44、144、244……不正行為検知部、44H、144H、244H……検知部水平板、44V……検知部鉛直板、144H1、144H2、144H3、244H1、244H2……水平板片、244Hc……切欠部、46……切込、48……切欠溝、50……サイドガイド、52……根本部、54……薄肉部、56……段差部、BL……紙幣、D1……吊元戸先方向、D2……扉厚さ方向、D3……吊元戸先直交方向。

Claims (11)

  1. 内部に媒体を収納する収納空間を有し、外部から前記収納空間にアクセスするための開口部が形成された筐体と、
    前記開口部を開放又は閉鎖する扉と、
    前記開口部の開放を規制する錠部と、
    前記扉における前記収納空間側の側面に形成され、前記錠部が施錠状態のときに前記扉の一部が前記筐体から離隔した際、少なくとも前記扉と前記筐体との隙間における前記外部と前記収納空間との間の直線上に位置する不正行為検知部と
    を有する媒体収納装置。
  2. 前記収納空間内を移動可能に設けられ、前記媒体を集積するステージをさらに有し、
    前記不正行為検知部は、前記ステージの移動領域外に配置される
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  3. 前記扉は、吊元部を支点として該吊元部とは逆側の戸先部が前記開口部に離接するよう回動し、
    前記錠部は、前記戸先部側における、前記吊元部から前記戸先部へ向かう吊元戸先方向に直交する吊元戸先直交方向の一端側である錠配置部側に設けられ、
    前記不正行為検知部は、前記戸先部側における、前記吊元戸先直交方向において前記錠配置部側とは逆側の錠非配置部側に設けられる
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  4. 前記不正行為検知部は、前記施錠状態において前記扉の一部が前記筐体から離隔した際に、前記扉における前記錠非配置部側と前記筐体との隙間に位置し前記吊元戸先方向に延在する第1壁と、前記扉における前記戸先部側と前記筐体との隙間に位置し前記吊元戸先直交方向に延在する第2壁と
    を有する請求項3に記載の媒体収納装置。
  5. 前記不正行為検知部は、前記第1壁に切り欠きが形成されている
    請求項4に記載の媒体収納装置。
  6. 前記不正行為検知部は、前記第1壁の一部分に肉薄な薄肉部が形成されている
    請求項4に記載の媒体収納装置。
  7. 集積された前記媒体の位置をガイドする媒体位置ガイドをさらに有し、
    前記不正行為検知部は、切込により長手方向に複数の板片に分割され、前記媒体位置ガイドと干渉する前記板片が取り除かれる
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  8. 前記不正行為検知部は、塑性変形可能な材質である
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  9. 集積された前記媒体の位置をガイドする媒体位置ガイドをさらに有し、
    前記不正行為検知部は、前記媒体位置ガイドと干渉しないよう配置される
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  10. 前記不正行為検知部は、前記扉と一体成形される
    請求項1に記載の媒体収納装置。
  11. 紙葉状の媒体に関する操作を受け付ける操作部と、
    内部に前記媒体を収納する収納空間を有し、外部から前記収納空間にアクセスするための開口部が形成された筐体と、
    前記開口部を開放又は閉鎖する扉と、
    前記開口部の開放を規制する錠部と、
    前記扉における前記収納空間側の側面に形成され、前記錠部が施錠状態のときに前記扉の一部が前記筐体から離隔した際、少なくとも前記扉と前記筐体との隙間における前記外部と前記収納空間との間の直線上に位置する不正行為検知部と
    を有する媒体処理装置。
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