JP2017008149A - 自動車ランプ部材用ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 太陽光集光による発熱を効果的に抑制し、かつ良好な耐熱性、低ガス性を有する、黒原着仕様の自動車のランプ部材として用いることのできるポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、平均粒子径3μm以下の無機フィラー(B)0.005〜20質量部、非カーボンブラック系顔料(D1)0.05〜10質量部、及び有機染料(D2)0〜10質量部を含有する自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物であって、該自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物のCIE色差系のL系による色相L値が10以下であることで解決できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、太陽光集光による発熱を効果的に抑制し、かつ良好な意匠性と耐熱性を有する、黒原着仕様の自動車用ランプ部材として用いることのできるポリエステル樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、その優れた射出成形性、機械特性、耐熱性、電気特性、耐薬品性等を利用して、自動車部品、機械部品、電気・通信部品等の分野で射出成形品として広く利用されている。さらに金型転写性にも優れ、特に良好な外観が求められる自動車のエクステンション用途等のランプ部材にも好適に用いられる。またその用途から、樹脂の耐熱性や成形時等におけるガス発生抑制(低ガス性)を高度に制御する必要がある。
一方、近年、高級車等のヘッドランプにはLEDライトが搭載され、ランプデザインもこれまでと一新され始めている。例えば、リフレクタータイプ(光源の光をリフレクターで反射して照射)では光源直近の部分をアルミニウム蒸着する必要があるが、それをプロジェクタータイプ(光源の光を前方のレンズへ集光して照射)に変更し、光源直近の部分を黒原着仕様とするデザインも出てきている。しかしこの変更によって、太陽光がプロジェクターレンズで反射し、その光が周辺の黒部分に集光した際、集光部分が非常に高温になることに起因してキズが付くというような太陽光集光問題が発生するようになった(この現象自体は昔から知られていたが、ランプデザイン上これまではあまり問題になることはなかった)。この問題を受けて、太陽光が集光しても高温にならないような非蓄熱性、赤外光反射性、赤外光透過性を有する材料や、高温となってもキズが付かない、耐熱性を有する材料が求められている。
太陽光日射による温度上昇を抑える黒原着ポリエステル樹脂組成物を得る技術として、例えば特許文献1には、カーボンブラックを含有せず、調色により黒色とした染料を含有するポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が開示されている。しかし、本発明の組成によれば、染料起因によるフォギングの悪化が問題となる場合が多く、自動車のランプ部材用途として実用的に使用が困難である。さらにポリエチレンテレフタレートのような結晶化速度が比較的遅い結晶性樹脂の場合、結晶化による耐熱性が不足するため、太陽光集光のような高エネルギーが集中するような状況では、集光部分が溶融する場合があり、自動車のランプ部材用途としては適さない。
赤外光を透過させる技術として、例えば特許文献2〜4には、ポリブチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体からなる樹脂と、ポリカーボネート樹脂、スチレンアクリロニトリル樹脂、1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を含むポリエステル樹脂等の非晶樹脂を配合してなる樹脂組成物が開示されている。しかし、これらの技術はポリブチレンテレフタレート系樹脂の赤外光透過性を上げるのには有用であるが、非晶樹脂の添加により熱変形温度が著しく低下するため、特にランプ部材用途としては実用的に使用が困難である。
特開2014−125588号公報 特開2004−315805号公報 特許第5034217号公報 特開2008−106217号公報
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、太陽光集光による発熱を効果的に抑制し、かつ良好な意匠性と耐熱性を有する、黒原着仕様の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
上記課題は、カーボンブラックによる蓄熱性を抑制すること、すなわちカーボンブラック以外の非蓄熱性顔料を使用することや、赤外光反射性を有する顔料を用い、必要により有機染料を併用することで十分な黒味を有するポリエステル樹脂組成物を作製することで解決できることを見出した。さらに該組成物として最適なポリエステル樹脂の選定を行い、求められる耐フォギング性(低ガス性)を満足する配合を検討した。
本発明者らは鋭意検討し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
[1] ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、平均粒子径3μm以下の無機フィラー(B)0.005〜20質量部、非カーボンブラック系顔料(D1)0.05〜10質量部、及び有機染料(D2)0〜10質量部を含有するポリエステル樹脂組成物であって、該ポリエステル樹脂組成物のCIE色差系のL系による色相L値が10以下であることを特徴とする自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
[2] ポリエステル樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(a)とポリエチレンテレフタレート樹脂(b)とを質量比で100:0〜50:50の割合で含んでいる[1]に記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
[3] ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、ポリカルボジイミド化合物(C)0.05〜3質量部を含有する[1]または[2]に記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
[4] 無機フィラー(B)が、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の特徴の1つは、太陽光集光による発熱を効果的に抑制しながら、意匠性の高い黒色性を実現した点である。さらに耐フォギング性、耐熱性、機械特性に優れた自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を詳述する。
[ポリエステル樹脂(A)]
本発明で使用可能なポリエステル樹脂(A)としては、ジカルボン酸成分およびジオール成分を構成単位とするポリエステル樹脂であることが好ましい。
ジカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸を主成分とするものが好ましい。主成分とは、全ジカルボン酸単位に対して、通常70モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上を示す。芳香族ジカルボン酸以外では、脂肪族ジカルボン酸が使用可能である。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸が挙げられ、これらの中では、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸ならびにシクロヘキサンジカルボン酸等の、通常、炭素数が2以上40以下の鎖状あるいは脂環式ジカルボン酸が挙げられる。
以上のジカルボン酸成分は、単独でも2種以上混合して使用することもできる。
ジカルボン酸成分及びジオール成分以外に、ヒドロキシカルボン酸成分やラクトン成分を共重合しても構わない。その使用量は、全モノマー成分に対して、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。
ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。これらの中では、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールが好ましい。
好ましいポリエステル樹脂(A)としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートが挙げられる。
ポリエステル樹脂(A)は、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度(IV)が0.36〜1.60dl/gであることが好適であり、0.52〜1.25dl/gの範囲にあるものがより好適であり、0.58〜1.12dl/gの範囲にあるものがさらに好適であり、0.62〜1.02dl/gの範囲にあるものが最も好適である。(a)の固有粘度が、0.36〜1.60dl/gであることにより、本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の機械的特性、成形性が良好となる。
本発明において、ポリブチレンテレフタレート樹脂(a)及びポリエチレンテレフタレート樹脂(b)を特定の配合量で含有することが好ましい。また、本発明において、ポリエステル樹脂(A)としては、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートを使用することも好ましい。
本発明で用いることができるポリブチレンテレフタレート樹脂(a)とは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とし重縮合反応させる等の一般的な重合方法によって得られる重合体である。ブチレンテレフタレート繰返し単位が80モル%以上の重合体であることが好ましく、ブチレンテレフタレート繰返し単位は90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましく、100モル%が最も好ましい。特性を損なわない範囲、例えば20質量%程度以下で、他の共重合成分を含んでも良い。共重合体の例としては、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレート)、ポリ(ブチレン/エチレン)テレフタレート等が挙げられ、単独で用いても2種以上混合しても良い。
本発明で用いることができるポリブチレンテレフタレート樹脂(a)は、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度(IV)が0.36〜1.60dl/gであることが好適であり、0.52〜1.25dl/gの範囲にあるものがより好適であり、0.58〜1.12dl/gの範囲にあるものがさらに好適であり、0.62〜1.02dl/gの範囲にあるものが最も好適である。(a)の固有粘度が、0.36〜1.60dl/gであることにより、本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の機械的特性、成形性が良好となる。
本発明で用いることができるポリエチレンテレフタレート樹脂(b)とは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とし重縮合反応させる等の通常の重合方法によって得られる重合体である。エチレンテレフタレート繰返し単位が80モル%以上の重合体であることが好ましく、エチレンテレフタレート繰返し単位は90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましく、100モル%が最も好ましい。特性を損なわない範囲、例えば20質量%程度以下で、他の共重合成分を含んでも良い。共重合体の例としては、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナフタレート)、ポリ(エチレン/シクロヘキサンジメチル)/テレフタレート、ポリ(ブチレン/エチレン)テレフタレート等が挙げられ、単独で用いても2種以上混合しても良い。上記のポリエチレンテレフタレート樹脂(b)を用いることによって、成形性と表面外観がより良好となる。
本発明で用いることができるポリエチレンテレフタレート樹脂(b)は、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度(IV)が0.36〜1.60dl/gであることが好適であり、0.45〜1.35dl/gの範囲にあるものがより好適であり、0.50〜1.20dl/gの範囲にあるものがさらに好適であり、0.55〜1.05dl/gの範囲にあるものが最も好適である。(b)の固有粘度が0.36〜1.60dl/gであることにより、本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の機械的特性、成形性が良好となる。
本発明において、ポリブチレンテレフタレート樹脂(a)及びポリエチレンテレフタレート樹脂(b)の配合量は、(a)と(b)の質量比((a):(b))で100:0〜50:50であることが好ましい。より好ましくは(a):(b)=100:0〜60:40、さらに好ましくは(a):(b)=100:0〜70:30、特に好ましくは(a):(b)=100:0〜80:20である。ポリエチレンテレフタレート樹脂(b)の配合によって、樹脂組成物の表面外観を向上させることが可能であるが、配合量が50質量部を超えると樹脂組成物の射出成形時の離型性が悪化したり、樹脂の耐熱性が低下したりする場合がある。
本発明において、ポリエステル樹脂(A)中の、ポリブチレンテレフタレート樹脂(a)及びポリエチレンテレフタレート樹脂(b)の合計量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、100質量%であっても良い。
[平均粒子径3μm以下の無機フィラー(B)]
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対し、無機フィラー(B)0.005〜20質量部を含有する。
無機フィラー(B)は耐熱性及び剛性をより向上させ、さらに収縮率を小さく制御することができる。特に収縮率が大きいと、射出成形時に金型へのだきつきによる離型不良が生じたり、成形品が大型もしくは形状が複雑な場合、成形品に歪みが生じたりすることがあるため、無機フィラー(B)による収縮率の制御は重要である。
無機フィラー(B)の含有量が、0.005質量部未満の場合、耐熱性及び剛性の向上効果が小さい。20質量部を超えると、フィラーの浮き出しにより、ランプ部材として用いるために必要な表面平滑性が損なわれる。
耐熱性及び剛性の向上、表面平滑性の観点から、無機フィラー(B)の含有量は0.2質量部以上が好ましく、さらに収縮率制御の観点から、無機フィラー(B)の含有量は5質量部以上がより好ましく、8質量部以上がさらに好ましい。
前記無機フィラー(B)は、レーザー回折法により測定される平均粒子径(重量(体積)累積粒度分布の50%径)が3μm以下である必要がある。平均粒子径が3μmを超えると、表面平滑性が損なわれるため、好ましくない。無機フィラー(B)の平均粒子径は好ましくは2.8μm以下である。
無機フィラー(B)は、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンのうち、1種または2種以上を含有することが好ましい。
上記無機フィラーのうち、タルクはポリエステル樹脂に対して結晶核剤効果を有し、少量の添加でポリエステル樹脂の耐熱性を向上させることができる。ただし、タルクは粒子径が比較的大きいため添加量が多いと樹脂表面への浮き出しにより表面平滑性が低下する。
一方、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタンは、ポリエステル樹脂に対して結晶核剤効果を有していないが、タルクに比べて粒子径が小さいため、添加量が多くとも表面平滑性を維持しやすい。収縮率を制御するためには、無機フィラーの添加量が多いほうが好ましく、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化チタンの使用が適している。
耐熱性向上及び表面平滑性の観点から、タルクは0.005〜1質量部、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンは2〜20質量部を含有することが好ましい。より好ましくは、タルクは0.05〜0.8質量部、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンは3〜19質量部である。さらに好ましくは、タルクは0.1〜0.5質量部、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンは5〜18質量部である。硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンはこの含有量にすることで、収縮率をも制御可能である。
無機フィラー(B)は、少量のタルクと、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、及び二酸化チタンからなる群のうちの少なくとも1種とを併用して用いることにより、表面平滑性を維持したまま、タルクの結晶核剤効果及びフィラーの補強効果を同時に得ることができ、耐熱性を極めて向上させることができる。
少量のタルクと、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、及び二酸化チタンからなる群のうちの少なくとも1種を併用して用いる場合、無機フィラー(B)の合計を100質量%としたとき、タルク0.2〜20質量%に対して、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、及び二酸化チタンからなる群のうちの少なくとも1種の合計が99.8〜80質量%であることが好ましい。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、無機フィラー(B)が表面処理されていなくとも良好な表面平滑性を発現できるが、相溶性及び分散性を高めるため、無機フィラー(B)は表面処理されていてもよい。なお、表面処理する場合は、ガス発生による、フォギング等の他の特性への影響を与えない程度に表面処理するのが好ましい。
表面処理としては、表面処理剤による処理、脂肪酸による処理、SiO−Alによる処理等が挙げられる。表面処理剤としては、特に限定されず、例えばアミノシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等を用いることができる。
[ポリカルボジイミド化合物(C)]
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対し、ポリカルボジイミド化合物(C)0.05〜3質量部を含有することが好ましい。
ポリカルボジイミド化合物(C)をこの範囲にすることで、遊離するカルボン酸化合物や遊離水酸基含有化合物等のガス化成分を効率的に捕捉することができ、優れた低ガス性を実現できる。
ポリカルボジイミド化合物(C)が3質量部より多いと、ポリエステル樹脂(A)との反応によりゲル化を引き起こしたり、それにより生産性が著しく低下したりする場合がある。また、ポリカルボジイミド化合物(C)が0.05質量部未満であると、遊離酸や遊離水酸基含有化合物の捕捉効果が小さくなり、低ガス性が損なわれる場合がある。ポリカルボジイミド化合物(C)の配合量は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜2質量部であることがより好ましく、0.15〜1質量部であることがさらに好ましい。
ポリカルボジイミド化合物(C)は、一分子中にカルボン酸反応性基と水酸基反応性基を有することができる。
このような一分子中にカルボン酸反応性基と水酸基反応性基を有する化合物は、原材料由来の遊離酸や遊離水酸基含有化合物、後の熱処理過程や高温下使用時で発生した遊離酸や遊離水酸基含有化合物を即座に捕捉し、揮発を防ぐ効果を発揮できる。
遊離酸や遊離水酸基含有化合物はガスの発生に大きく影響することから、その捕捉は揮発防止に有効である。特に遊離カルボン酸は、比較的低温で揮発し、かつその揮発物が結晶化するため、フォギングの原因となることが多いことから、遊離カルボン酸の捕捉は極めて重要である。
カルボン酸と反応する官能基としては、グリシジル基、オキサゾリン基、オキセタン基、カルボジイミド基等が挙げられる。しかし、一般のグリシジル基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物、オキセタン基含有化合物は反応が速やかでなく、また、水酸基と反応する官能基との共存が困難な場合もあり、さらには化合物自体の揮発が激しいため、耐フォギング性が求められる用途への使用は困難な場合が多い。一方、カルボジイミド化合物はグリシジル基、オキサゾリン基、オキセタン基に比べ反応が速やかであり、遊離カルボン酸を捕捉するための使用は非常に好ましい。
水酸基と反応する官能基としては、カルボン酸と反応する官能基とは異なるものであり、例えばイソシアネート基、酸無水物基等が挙げられるが、反応性の観点からイソシアネート基が特に好ましい。鋭意に検討した結果、一分子中にカルボン酸基反応性基と水酸基反応性基とを有する化合物としては、一分子中にカルボジイミド基とイソシアネート基を有する化合物が最も好ましい。
カルボン酸基反応性基と水酸基反応性基とを一分子中に含有するメリットは、これらの官能基が熱可塑性樹脂及び遊離酸や遊離水酸基含有化合物のいずれとも反応が容易となり、分子量の大きい熱可塑性樹脂と分解物が反応性化合物で繋がることで、原材料由来の分解物の揮発を大幅に低減できることである。したがって、本発明のようなカルボン酸を含有する熱可塑性ポリエステル樹脂の場合、加水分解抑制等の効果も付与でき、樹脂組成物としての加工性向上等の効果を発現させることも可能である。
ポリカルボジイミドは、一分子内に−N=C=N−の構造を2つ以上有する化合物であり、ジイソシアネート化合物の脱二酸化炭素反応により作製される公知のものを使用できる(米国特許第2941956号、特公昭47−3279号公報、J.Org.Chem.,28,2069〜2075(1963)、Chemical Review 1981、Vol.81,No.4,619〜621参照)。
上記ジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂肪族または脂環族イソシアネート化合物、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物が挙げられ、これらを単独もしくは2種以上を共重合して用いることができる。
また、ポリカルボジイミド化合物(C)は、分岐構造を有しても良く、カルボジイミド基やイソシアネート基以外の官能基を共重合により導入しても良い。さらに末端のイソシアネートを一部もしくは全部を封鎖させても良い。末端封鎖剤としては、フェニルイソシアネート、トリスイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等のモノイソシアネート化合物、−OH基、−COOH基、−SH基、−NH−R(Rは水素原子またはアルキル基)等を有する化合物を用いることができる。
末端のイソシアネートを一部もしくは全部封鎖するメリットは、コンパウンド中の反応を制御しやすくなり、重合度や溶融粘度を制御できることである。ポリエステル樹脂(A)に末端のイソシアネートを封鎖していないポリカルボジイミド化合物を一定量以上添加すると、増粘により溶融粘度が著しく高くなることがあり、添加量が制限される場合がある。これによりポリカルボジイミド化合物の添加量が制限されると、期待する効果が得られない場合がある。このような問題が生じた場合、末端のイソシアネートを封鎖したポリカルボジイミド化合物を使用することで解決可能である。
末端のイソシアネートを全部封鎖したとしても、カルボジイミド基の反応性の高さに起因して遊離カルボン酸を捕捉する効果は高いため、十分に高い低ガス性が得られる。
市販の製品として、ラインケミー社製のスタバックゾールシリーズ、日清紡社製のカルボジライトシリーズ、三井武田ケミカル社製のコスモネートLK、コスモネートLL、BASF INOAC ポリウレタン社製のルプラネートMM−103等が挙げられる。中でも、脂肪酸との相溶性の観点から、脂肪族もしくは脂環族構造からなるポリカルボジイミド化合物を使用することが好ましい。芳香族系ポリカルボジイミドであると、脂肪酸との相溶性が悪い場合があり、カルボジイミド基と脂肪酸が効率良く反応できず効果が低減する。上記の市販品では、日清紡社製カルボジライトシリーズが脂肪族もしくは脂環族構造からなり、好ましく用いられる。
[非カーボンブラック系顔料(D1)]
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対し、非カーボンブラック系顔料(D1)0.05〜10質量部を含有する。
非カーボンブラック系顔料(D1)は意匠性の観点から黒色が好ましい。
非カーボンブラック系顔料(D1)0.05質量部未満では、黒色性が不足し、意匠性が損なわれる場合がある。10質量部を超えると機械特性の低下やブリードアウト、フォギングが問題となる場合がある。非カーボンブラック系顔料(D1)の含有量は、0.1〜8質量部がより好ましく、1〜7質量部がさらに好ましい。
非カーボンブラック系顔料(D1)は公知のものを使用することができ、1種もしくは2種以上の顔料を混合して用いても良い。非カーボンブラック系顔料は、カーボンブラックに比べ、黒色性が低い場合が多いため、黒原着の自動車のランプ部材として用いる場合には顔料濃度を高くするか、黒色染料と併用して用いると黒色性が高くなり好ましい。
赤外光反射性を有する黒色顔料の場合、顔料濃度を高くしても太陽光の集光により高温になりにくい場合が多いが、(特に無機顔料の場合)10質量部を超えると赤外光の吸収量が多くなり、太陽光の集光によりキズが付く場合がある。黒色性が不足する場合、黒色染料を添加して黒味を調整することが好ましい。
赤外光反射性を持たない黒色顔料の場合、顔料濃度を高くすると(特に無機顔料の場合)5質量部程度の添加でも太陽光の集光により高温となる場合がある。この場合、顔料濃度を5質量部以下に抑え、黒色染料と併用して黒味を調整することが好ましい。
非カーボンブラック系顔料(D1)はコンパウンド時に直接樹脂に添加しても良いし、マスターバッチとして添加しても良い。
ポリエステル樹脂組成物に添加可能な非カーボンブラック系顔料としては、例えばCu‐Cr‐Mn系、Co‐Fe‐Cr系、Fe‐Cr系、Mn‐Bi系、Co‐Cr‐Fe‐Mn系等の複合酸化物系顔料、アゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、イソインドリノン系、キナクリドン系、ペリレン系等の有機系顔料等を挙げることができる。
これらの中で、赤外光反射性を有するFe‐Cr系、Mn‐Bi系、Co‐Cr‐Fe‐Mn系の複合酸化物系顔料、赤外光吸収性が低い有機系顔料が好ましく用いられる。
これらを単独で用いてもよいし、2種以上の顔料を混合して調色して用いても良い。
無機顔料は一般に赤外光透過性を有さないため、赤外光を反射もしくは吸収する。よって複合酸化物系顔料の中でも赤外光反射率が低いものは、すなわち、より赤外光を吸収しやすいため、太陽光集光により温度上昇しやすい傾向にある(ただし、カーボンブラックよりは温度上昇しにくい)。赤外光吸収性が低く、赤外光反射性が高い顔料は、太陽光集光による温度上昇抑制効果が高いため好ましい。
[有機染料(D2)]
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対し、有機染料(D2)0〜10質量部を含有する。
有機染料(D2)は意匠性の観点から黒色が好ましい。
有機染料(D2)は、非カーボンブラック系顔料(D1)での黒色性が不足する場合に、それを補うことを主目的として含有することが好ましい。非カーボンブラック系顔料(D1)で十分な黒色性が得られる場合には、有機染料(D2)を含有しなくても良い。
有機染料(D2)が10質量部を超えるとブリードアウトやフォギングが問題となる場合がある。有機染料(D2)の含有量は、0〜8質量部がより好ましく、0〜5質量部がさらに好ましく、0〜3質量部が特に好ましく、0〜1質量部が最も好ましい。
有機染料(D2)は公知のものを使用することができ、1種もしくは2種以上の染料を混合して用いても良い。2種以上の染料を混合し、調色したもののほうが黒色を発現しやすく好ましい。
ポリエステル樹脂組成物に添加可能な染料としては、例えばキノリン系、アントラキノン系、アゾ系、ペリノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、カルボニウム系、インジゴイド系等の染料を挙げることができる。
有機染料(D2)はコンパウンド時に直接樹脂に添加しても良いし、マスターバッチとして添加しても良い。分散性、ハンドリング性の観点から、マスターバッチで添加するほうが好ましい。有機染料がマスターバッチとして市販されている場合は、用いられているベース樹脂や染料の種類にもよるが、染料の含有量は通常5〜20質量%程度であることが多い。
前記有機染料(D2)をマスターバッチとして添加する場合、該マスターバッチペレットの色相(ペレット形状での測定値)は、CIE色差系のL系による色相L値(Color−L)が22以下、色相a値(Color−a)が−1.5以上1.5以下、色相b値(Color−b)が−1.5以上1.5以下であることが好ましい(いずれもSCE方式による測定値)。
有機染料(D2)のマスターバッチの色相が上記範囲内にあることにより、染料の分散性、ハンドリング性を損なうことなく、十分な黒色性を得ることができる。
マスターバッチの色相が上記範囲を超えると、ポリエステル樹脂組成物が十分な黒色性を得られず、意匠性が損なわれる場合がある。
該マスターバッチペレットの色相は、より好ましくは、CIE色差系のL系による色相L値(Color−L)が21以下、色相a値(Color−a)が−1以上1以下、色相b値(Color−b)が−1以上1以下である(いずれもSCE方式による測定値)。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、赤外光反射性を著しく低下させない範囲において、黒色性を調整する目的でカーボンブラックを添加しても良い。
着色剤を構成する大部分が非カーボンブラック系顔料、有機染料からなる場合、ごく少量のカーボンブラックであれば、赤外光反射性の大部分を保持しながら、黒色性を得ることができる。
カーボンブラックの含有量は、非カーボンブラック系顔料(D1)と有機染料(D2)の合計量を100質量%としたとき、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。カーボンブラックの含有量が10質量%以上であると、赤外反射性が著しく低下し、太陽光集光により非常に高温となる場合がある。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、該ポリエステル樹脂組成物から得られた厚さ2mmの平板の分光反射率の波長800〜1100nmにおける平均値が7%以上であることが好ましい。
分光反射率測定の詳細は、実施例の項に記載する通りであるが、該自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物を金型温度60℃で射出成形して得られた厚さ2mmの平板を用い、分光光度計で測定される。平均値とは、800〜1100nmにおいて、各波長における反射率の和を測定数で割った値である。測定数はサンプリングピッチによって異なる。例えば、サンプリングピッチが1nmの場合、800、801、802、・・・、1098、1099、1100nmのように1nmごとの反射率データが得られ、測定数は301個となる。よってこの場合、波長800〜1100nmにおける反射率の平均値は(各波長における反射率の和/301)で求められる。
波長800〜1100nmの反射率の平均値がこの範囲にあることで、太陽光が集光しても高温になりにくい。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の特徴は、意匠性の高い黒色性を実現しながら、太陽光集光による発熱を効果的に抑制した点、さらに無機フィラーにより優れた耐熱性を付与した点である。そのため太陽光が集光しても高温になりにくく、キズが付きにくい。
波長800〜1100nmの反射率の平均値が7%未満であると、太陽光の集光により非常に高温となる。波長800〜1100nmの反射率の平均値は、15%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、上記した構成を有することで、CIE色差系のL系による色相L値(Color−L)が10以下(SCE方式による測定値)である。
値が10以下であることにより、本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は十分な黒色性を有することができ、溶融成形等により得られる成形品においても、十分な黒色性を発現することができるため、意匠性に優れる。色相L値は、好ましくは8以下、より好ましくは7以下である。色相L値が10より高いと、黒色性が不足し、意匠性が低い。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、荷重0.45MPaにおける熱変形温度が130℃以上であることが好ましい。熱変形温度は、実施例の項に記載に従い測定される。
熱変形温度が130℃未満であると、耐熱性が不足し、特に耐熱性が要求される用途には使用できない場合がある。熱変形温度が130℃以上の場合、ポリエステル樹脂組成物はランプ部材用樹脂としての耐熱性を満足するといえる。熱変形温度は135℃以上がより好ましく、その場合、ランプ部材用樹脂としての耐熱性をより高度に満足し、140℃以上がさらに好ましく、その場合、さらに高度に満足するといえる。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、ポリカルボジイミド化合物(C)を特定量含有することで、フォギング試験(160℃)後のガラスプレートのヘイズ値が5%以下とすることができる。本発明によれば、ガスの発生を効果的に抑制でき、優れた耐フォギング性を有することができる。
ガスの発生量が多く、フォギング試験(160℃)後のガラスプレートのヘイズ値が5%を超えると、各種ランプ部品として実用上、フォギングの問題がある。さらに射出成形時に金型を汚染しやすくなり、品位や生産性に悪影響を及ぼす場合がある。
前記フォギング試験は以下の方法で実施することができる。
射出成形品(厚さ2mm)から40mm×40mm程度の大きさの小片を切り出し、その合計10gを、アルミ箔を被せて底を作製したガラス筒(例えばφ65×80mm)に入れ、ホットプレート上にセットする。さらに、上記ガラス筒に隙間ができないようにスライドガラス(例えば78mm×76mm×厚さ1mm)で蓋をした後、160℃で24時間、熱処理を行う(この熱処理の結果、スライドガラス内壁にはポリエステル樹脂組成物より昇華した分解物等による付着物が析出する)。スライドガラスのヘイズ値を、ヘイズメーター等を用いて測定する。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、離型性をより向上させるために、本発明としての特性を損なわない範囲において、離型剤を含有させても良い。
離型剤の含有量は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜3質量部が好ましい。離型剤が0.1質量部未満であると十分な離型効果が得られず、離型不良や離型ジワ等が問題となる場合がある。離型剤はそれ自体がガスとなったり、及びブリードアウトしたりすることによって、金型を汚染したり、100℃〜200℃の範囲の温度環境下でレンズカバーやミラー等に付着し曇りを発生(フォギング)させたりする問題がある。離型剤が3質量部を超えると、これらの問題が顕著となる。
離型剤の種類としては、ポリエステルに使用可能なものであれば特に制限はない。例えば、長鎖脂肪酸またはそのエステルや金属塩、アマイド系化合物、ポリエチレンワックス、シリコン、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。長鎖脂肪酸としては、特に炭素数12以上が好ましく、例えばステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等が挙げられ、部分的もしくは全カルボン酸が、モノグリコールやポリグリコールによりエステル化されていてもよく、または金属塩を形成していても良い。アマイド系化合物としては、エチレンビステレフタルアミド、メチレンビスステアリルアミド等が挙げられる。これら離型剤は、単独であるいは混合物として用いても良い。
その他、本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物には、必要に応じて、本発明としての特性を損なわない範囲において、公知の範囲で各種添加剤を含有させることができる。公知の添加剤としては、例えば耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、変性剤、帯電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、(A)、(B)、(C)、(D1)、及び(D2)成分の合計で((C)、(D2)成分は0質量%でも良い)、85質量%以上を占めることが好ましく、90質量%以上を占めることがより好ましく、95質量%以上を占めることがさらに好ましい。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物を製造する方法としては、上述した各成分及び必要に応じて各種安定剤等を混合し、溶融混練することによって製造できる。溶融混練方法は当業者に周知のいずれの方法を用いることが可能であり、単軸押出機、二軸押出機、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等を使用することができる。中でも二軸押出機を使用することが好ましい。一般的な溶融混練条件としては、二軸押出機ではシリンダー温度は230〜270℃、混練時間は2〜15分である。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の成形方法としては特に制限されず、射出成形、押出成形、ブロー成形等の公知の方法を用いることができる。中でも、汎用性の観点から、射出成形法が好ましく使用される。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の成形品は、表面の少なくとも一部に、光反射金属層を直接形成(蒸着)することができる。蒸着方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物を用いて成形された成形品は、黒原着仕様の自動車用ランプ部材として使用できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例に記載された測定値は、以下の方法によって測定したものである。
(1)赤外光(波長800〜1100nm)の分光反射率
実施例・比較例で得たペレットを、射出成形機を用いて成形を行った。射出成形機EC−100N(東芝機械社製)を用い、#6000番のやすりで磨かれた鏡面を片面に有する100mm×100mm×2mm厚みの平板成形品を射出成形した。成形はシリンダー温度260℃、金型温度60℃で行った。
分光光度計UV‐3150(島津製作所社製)(標準白色板には硫酸バリウム系白色板を使用)を用いて、サンプリングピッチ1.0nm、スリット幅(20)として波長300〜1500nmの分光反射率を測定し、波長800〜1100nmの反射率の平均値(各波長における反射率の和/301)を算出した。
(2)色相
自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物の平板の色相は以下の方法にて測定した。
射出成形機EC−100N(東芝機械社製)を用い、#6000番のやすりで磨かれた鏡面を片面に有する100mm×100mm×2mm厚みの平板成形品を射出成形した。成形はシリンダー温度260℃、金型温度60℃で行った。
精密型分光光度色彩計 TC−1500SX(東京電色社製)を用いて、JIS Z 8722、JIS Z 8781−4に準じて、成形板の鏡面側の色相L値(CIE色差系)を測定した。D65光源、10°視野、0°−d法、SCE方式にて測定した。
有機染料(D2)マスターバッチペレットの色相は以下の方法にて測定した。
精密型分光光度色彩計TC−1500SX(東京電色社製)を用いて、JIS Z 8722、JIS Z 8781−4に準じて、ペレットを付属のケースに入れ、回転台にセットし、色相L値(CIE色差系)を測定した。D65光源、10°視野、0°−d法、SCE方式にて測定した。
(3)ヘイズ値
厚さ2mmの射出成形品から40mm×40mm程度の大きさの小片を切り出し、その合計10gを、アルミ箔を被せて底を作製したガラス筒(φ65×80mm)に入れ、ホットプレート(ネオホットプレートHT−1000、アズワン社製)上にセットした。さらに、上記ガラス筒にスライドガラス(78mm×76mm×厚さ1mm)で蓋をした後、160℃で24時間、熱処理を実施した。この熱処理の結果、スライドガラス内壁には樹脂組成物より昇華した分解物等による付着物が析出した。これらのスライドガラスのヘイズ値を、ヘイズメーターNDH2000(日本電色工業社製)を用いて測定した。
(4)外観
射出成形機EC−100N(東芝機械社製)を用い、#6000番のやすりで磨かれた鏡面を片面に有する100mm×100mm×2mm厚みの平板成形品を射出成形した。成形はシリンダー温度260℃、金型温度60℃、サイクルタイム40秒であり、表面にフィラー浮きが起こりやすい低速の射出速度で実施した。成形品の鏡面を、フィラーの浮きによる不良(白化、表面の荒れ)がないか目視により評価した。
◎:白化、表面の荒れが全く無い。
○:白化、表面の荒れが目視の角度によりわずかに認められるが、実用上問題ない程度である。
△:白化、表面の荒れが認められる。
×:白化、表面の荒れが極めて目立つ。
(5)アニール後外観
上述の(4)外観評価で用いた平板成形品を、130℃に設定した棚式恒温乾燥機中に4時間置きアニール処理を行ったのち、成形品の鏡面を、フィラーの浮き等による不良(白化、表面の荒れ)がないか目視により評価した。
◎:白化、表面の荒れが全く無い。
○:白化、表面の荒れが目視の角度によりわずかに認められるが、実用上問題ない程度である。
△:白化、表面の荒れが認められる。
×:白化、表面の荒れが極めて目立つ。
(6)熱変形温度(荷重:0.45MPa)
樹脂組成物の耐熱性の指標として、熱変形温度(HDT)を用いた。射出成形機EC−100N(東芝機械社製)を用いてISO−3167の多目的試験片を成形し、ISO−75に従って荷重0.45MPaでHDTを測定した。
(7)蓄熱性評価(到達温度測定)
厚さ2mmに射出成形した平板成形品を用いて、蓄熱温度測定を実施した。
測定雰囲気23℃、湿度50%とした環境下において、平板成形品に照射距離400mmとして赤外線ランプ(250W)を照射し、30分経過後の平板成形品中央部の表面到達温度を非接触温度計(オプテックス社製赤外線サーモグラフィi5)にて測定した。
この到達温度の高低により、太陽光の照射による樹脂組成、顔料の違いにおける蓄熱性の影響を比較することができる。到達温度は低ければ低いほど好ましい。
なお、本測定値は太陽光が一様に照射した場合の到達温度であり、水準間の到達温度の高低の傾向は実際の環境下での傾向と変わらないが、実際の環境下では太陽光の集光による到達温度はさらに高いものとなる(水準間の温度差は太陽光の集光の場合、さらに大きくなる)。
実施例及び比較例に使用した配合成分を次に示す。
ポリエステル樹脂(A);
ポリブチレンテレフタレート樹脂(a):IV=0.83dl/g、酸価=30eq/t
ポリエチレンテレフタレート樹脂(b):IV=0.62dl/g、酸価=30eq/t
無機フィラー(B);
下記平均粒子径は、レーザー回折法により測定した値(重量(体積)累積粒度分布の50%径)を示す。
(B−1)タルク(平均粒子径:2.6μm):ミクロエースSG−95(日本タルク社製)
(B−2)タルク(平均粒子径:12.0μm):タルカンPK−C(林化成社製)
(B−3)沈降性硫酸バリウム(平均粒子径:0.7μm):B−54(堺化学工業社製)
(B−4)硫酸バリウム(平均粒子径:11.6μm):BMH−100(堺化学工業社製)
(B−5)炭酸カルシウム(平均粒子径:1.8μm):SCP E−#2010(林化成社製)
(B−6)炭酸カルシウム(平均粒子径:20.0μm):SCP E−#45(林化成社製)
(B−7)二酸化チタン(平均粒子径(二次粒子径):0.6μm):PF−739(石原産業社製)
ポリカルボジイミド化合物(C);
(C−1)カルボジライトHMV−15CA(日清紡ケミカル社製、末端のイソシアネートを全部封鎖したポリカルボジイミド)
(C−2)カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル社製、末端にイソシアネートを有するポリカルボジイミド)
非カーボンブラック系顔料(D1);
(D1−1)赤外線反射性無機顔料:IRR Black6350(Fe‐Cr系;アサヒ化成工業社製)
(D1−2)赤外線反射性無機顔料:Sicopal Black K 0095(Co‐Cr‐Fe‐Mn系;BASF社製)
(D1−3)有機顔料:Lumogen Black FK4280(ペリレン系;BASF社製)
(D1−4)有機顔料:CHROMOFINEBLACK A1103(イソインドリノン‐アゾ系、大日精化工業社製)
(D1−5)無機顔料:Black3250(Cu‐Cr‐Mn系;アサヒ化成工業社製)
有機染料(D2);
(D2−1)有機染料マスターバッチ:PBF−TT2399B−PBT(PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂ベースの黒色染料マスターバッチ、複数の染料を混合した調色品、染料含有率10質量%;レジノカラー工業社製)、ペレット色相:Color−L=19.5、Color−a=−0.2、Color−b=−0.9
カーボンブラック系顔料;
カーボンブラック(三菱化学社製)
離型剤;
トリグリセリンフルベヘン酸エステル:ポエムTR−FB(理研ビタミン社製)
安定剤;
酸化防止剤:Irganox1010(BASF社製)
(実施例1〜20、比較例1〜7)
表1〜3に示す組み合わせで配合した配合成分を、シリンダー温度260℃に設定した同方向二軸押出機でコンパウンドを行い、得られたストランドを水冷し、ペレット化した。得られた各ペレットを130℃で4時間乾燥し、上述の各評価試験に用いた。結果を表1〜3に記す。実施例3、6は、表1、表2の両方に記す。
表1に示すように、実施例1〜13の本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物から得られる成形品は、カーボンブラックのみを使用した比較例7よりも高い反射率を示し、Color−L≦10と優れた可視光隠蔽性及び黒色性を有し、優れた特性を有することが分かる。特に実施例1〜11では、フォギング試験後のガラスプレートのヘイズ値が低く良好であり、また、熱変形温度が高く、優れた耐熱性も兼ね備えることが分かった。これらは、成形後の外観、アニール後の外観もともに良好であった。ポリカルボジイミド化合物(C)を含まない実施例12は、実施例3〜5に比べてフォギング性がやや悪かった。ポリエチレンテレフタレート樹脂(b)の含有割合が多い実施例13は、実施例1〜12に比べ、熱変形温度が低下し、外観やアニール外観がやや劣った。
表2に示すように、実施例3、6、14〜20の本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物から得られる成形品は、いずれもカーボンブラックのみを使用した比較例7よりも高い反射率を示し、到達温度が低いことが分かる。有機染料の添加量が少ない実施例18、19は、実施例3と比べて、色相L値が高かった。実施例20は、カーボンブラックの少量の添加により色相L値が低くなった。
無機フィラーを含まない比較例1は、熱変形温度が低下した。
平均粒子径が3μm超の無機フィラーを使用した比較例2〜4は、実施例1〜12に比べ、外観、アニール後の外観がともに悪化した。良好な成形品が得られなかったため、反射率は測定しなかった。
無機フィラー(B)の添加量が規定の範囲よりも多い比較例5、6は、実施例1〜13に比べ、外観が悪化し、アニール後の外観がさらに悪化した。良好な成形品が得られなかったため、反射率は測定しなかった。
カーボンブラックを用いた比較例7は赤外光反射率が低く、到達温度が高かった。
本発明の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物は、意匠性の高い黒色性を実現しながら、太陽光集光による発熱を効果的に抑制し、かつ耐熱性、低ガス性、意匠性に優れるため、特に太陽光集光によるキズ付きが問題となっている自動車のランプ部材用途として用いることができるポリエステル樹脂組成物であり、産業上の利用価値が大きい。

Claims (4)

  1. ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、平均粒子径3μm以下の無機フィラー(B)0.005〜20質量部、非カーボンブラック系顔料(D1)0.05〜10質量部、及び有機染料(D2)0〜10質量部を含有するポリエステル樹脂組成物であって、該ポリエステル樹脂組成物のCIE色差系のL系による色相L値が10以下であることを特徴とする自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
  2. ポリエステル樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(a)とポリエチレンテレフタレート樹脂(b)とを質量比で100:0〜50:50の割合で含んでいる請求項1に記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
  3. ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、ポリカルボジイミド化合物(C)0.05〜3質量部を含有する請求項1または2に記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
  4. 無機フィラー(B)が、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車のランプ部材用ポリエステル樹脂組成物。
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