JP5957746B1 - 光線反射用樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、特許文献1および特許文献2では、二酸化チタンと二酸化チタン以外の無機フィラーを配合して高い機械物性、寸法安定性を有する反射板が開示されている。
前記二酸化チタン(A)が、二酸化チタン粒子、および前記二酸化チタン粒子の表面を覆う無機被覆層を備え、
前記無機被覆層が酸化アルミニウムおよびケイ素酸化物を含み、
前記シリコーンオイル(C)が官能基当量50〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)を含む。
前記二酸化チタン(A)が、二酸化チタン粒子、および前記二酸化チタン粒子の表面を覆う無機被覆層を備え、
前記無機被覆層が酸化アルミニウムおよびケイ素酸化物を含み、
前記シリコーンオイル(C)が官能基当量50〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)を含む。この光線反射樹脂組成物は、溶融・混練し成形することで成形体を作製できる。この光線反射樹脂組成物から得られた成形体は、光を効率良く反射できるためディスプレイ用反射板、照明用反射板等や太陽電池裏面保護シート等の光線反射シートに使用することができる。
また官能基当量50〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)を含むシリコーンオイル(C)を同時に使用することで光線反射樹脂組成物の耐熱性、および反射効率が向上した。
このような二酸化チタン(A)とシリコーンオイル(C)を同時に使用した光線反射樹脂組成物から形成した成形体は、熱および光による熱可塑性樹脂の黄変や分解を抑制できたことで、高い反射率を持続することができる。
本発明では、可視光の短波長から可視光の長波長領域にわたって反射効果を高めるため、平均一次粒子径が異なる2種以上の二酸化チタンを用いることもできる。すなわち、例えば、平均一次粒子径0.2〜0.25μmの二酸化チタンと0.3〜0.35μmの二酸化チタン等の組み合わせが挙げられる。なお、平均一次粒子径は、走査電子顕微鏡の拡大画像(例えば千倍〜一万倍)から観察できる粒子径(例えば50個程度)を平均したものである。二酸化チタン(A)の粒子形状は、球状、楕円体状等公知の粒子形状を使用できる。二酸化チタン(A)の粒子がアスペクト比(長径/短径)を有する場合の平均一次粒子径は、長径を平均した数値である。
まず、酸化アルミニウムの被覆層の形成は、例えば、二酸化チタン粒子を分散させた水性スラリーにアルミニウム化合物の水溶液を添加し、酸性化合物または塩基性化合物の水溶液を用いてpH4〜9に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成できる。その後、必要に応じて濾過、洗浄、乾燥を行っても良い。pHの調整に用いる酸性酸化物としては、硫酸、および塩酸等の無機酸、ならびに酢酸、およびギ酸等の有機酸から適宜選択して使用できる。また、塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の公知の化合物を用いることができる。水性スラリー中の二酸化チタン粒子の不揮発分濃度は、50〜800g/lが好ましく、100〜600g/lがより好ましい。所定の不揮発分濃度にすることで均一な厚みの被覆層が得やすくなる。
またメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)と非反応性のシリコーンオイルを同時に使用する場合、メチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)を100重量部に対して、非反応性のシリコーンオイルを20〜400重量部使用することが好ましい。これにより成形体の反射率をより向上させてかつ持続させることができる。
ジカルボン酸は単独または2種類以上を併用できる。
2価フェノールは、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA等が挙げられる。
環状エーテル化合物は、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
ジカルボン酸は、単独または2種類以上を併用できる。
カーボネート前駆体は、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネート、2価のフェノールのジハロホルメート等が挙げられる。この中でもジフェニルカーボネートが好ましい。これら2価のフェノール、カーボネート前駆体は、いずれも単独あるいは2種以上を併用できる。
ヘキサメチルジシロキサン13g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン184g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン236gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量140g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)を得た。
ヘキサメチルジシロキサン32g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン65g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン162gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量240g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−2)を得た。
ヘキサメチルジシロキサン16g及び1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン63gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量60g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)を得た。
ヘキサメチルジシロキサン41g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン81g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン222gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量250g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−4)を得た。
ヘキサメチルジシロキサン31g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン142g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン4gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量67g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−5)を得た。
ヘキサメチルジシロキサン10.5g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン15g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン97gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量140g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−6)を得た。
(S−7)ジメチルシリコーンオイル(KF−96−1000CS 信越シリコーン社製)
(S−8)メチルフェニルシリコーンオイル(KF−50−1000CS 信越シリコーン社製)
(S−9)フルオロアルキル変性シリコーンオイル(FL100−100CS 信越シリコーン社製)
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl2O3換算で3.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)2.0重量部を添加して所定の温度、時間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物、ケイ素の含水酸化物及びメチルハイドロジェンポリシロキサンを使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−1)を得た。
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl2O3換算で2.5重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することでアルミニウム酸化物の被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物及びケイ素の含水酸化物を使用した無機被覆層を有する平均一次粒子径0.24μmの二酸化チタン(A−10)を得た。
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO2換算で1.8重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl2O3換算で2.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してトリメチロールプロパン1.5重量部を添加して120℃で、20分間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これにより平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−13)を得た。
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl2O3換算で3.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)2.0重量部と他のジメチルシリコーンオイル(S−7)0.7重量部とを添加して所定の温度、時間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物、ケイ素の含水酸化物及びメチルハイドロジェンポリシロキサンを使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−17)を得た。
表1および表5に示した被覆層を有する二酸化チタン。
<熱可塑性樹脂>
(B−1)ポリエチレンテレフタレート(SA135 三井化学社製)
(B−2)ポリカーボネート(ユーピロンS3000 三菱エンジニアリングプラスチックス社製)
熱可塑性樹脂(B−1)40重量部と二酸化チタン(A−1)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。
得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例1の原料および配合量を表2に記載されたように変更した以外は、実施例1を同様に行うことで光線反射板を得た。
熱可塑性樹脂(B−2)55重量部と二酸化チタン(A−2)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し280℃で溶融混練した後、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例10の原料および配合量を表2に記載されたように変更した以外は、実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表3に記載された通り(A−8)〜(A−10)、(A11)〜(A−16)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ比較例1〜3および5〜13の光線反射板を得た。
実施例10の二酸化チタン(A−2)を(A−8)に変更した以外は、実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
得られた光線反射板の表面を紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて反射率を測定した。なお、反射率は白色標準板に対する分光反射率を測定した。反射率の判定は波長400〜700nmの平均反射率を下記の基準で行った。
5:反射率が93.5%以上、非常に優れている。
4:反射率が93〜93.5%未満、優れている。
3:反射率が92.5〜93%未満、良好。
2:反射率が92〜92.5%未満、実用域。
1:反射率が92%未満、実用不可。
得られた光線反射板を温度150℃のオーブン内に静置し、50時間放置後に室温雰囲気下で変色を測定すること耐熱性を評価した。具体的には、熱経時前後の黄色度(YI値)を、分光測色計(倉敷紡績社製)を用いて測定した。なお、黄色度は紫外線による劣化度合いを示しており、値が低いほど劣化が少ない。また、熱経時後の光線反射板の反射率を上記<反射率>と同様に測定し、熱経時後の反射率を熱経時前の反射率で除算した数値を反射率保持率として、以下の基準で評価した。
5:反射率保持率が97.5%以上、非常に優れている。
4:反射率保持率が96〜97.5%未満、優れている。
3:反射率保持率が94.5〜96%未満、良好。
2:反射率保持率が93〜94.5%未満、実用域。
1:反射率保持率が93未満、実用不可。
光線反射板を、温度サイクル試験器を用いて25℃/30分、85℃/30分、5℃/30分、25℃/30分を1サイクルとし、100サイクルの試験を行った。その後、光線反射板の反射率を紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて測定した。反射率は白色標準板に対する分光反射率を測定した。反射率の判定は波長400〜700nmの平均反射率を下記の基準で行った。
4:反射率保持率が94%以上、優れている。
3:反射率保持率が92〜94%未満、良好
2:反射率保持率が90〜92%未満、実用域。
1:反射率保持率が90%未満、実用不可。
また、試験後の光線反射板の表面を走査電子顕微鏡を使用して倍率2000倍で観察し、クラックの発生を下記の基準で評価した。クラック発生の有無により、成形体の機械物性保持を予想することができる。
3:2mm角の試験片内に0〜5個のクラックが発生している。良好。
2:2mm角の試験片内に6〜20個のクラックが発生している。実用域。
1:2mm角の試験片内に21個以上のクラックが発生している。実用不可。
光線反射板を、アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製)を用いて温度63℃、湿度50%RH、照射強度100mW/cm2の環境下、24時間静置することにより耐光性試験を行った。その後、試験前後の黄色度(YI値)を、分光測色計(倉敷紡績社製)を用いて測定した。
耐熱性試験、耐久性試験、耐光性試験で使用した光線反射板(15cm×15cm×2mm)について、中心と四隅の計5箇所の反射率を測定し、各種経時試験後に二酸化チタンの分散状態に変化が生じていないか分散安定性の観点から成形体の測定位置の違いにより反射率がバラつき度合いを評価した。反射率安定性は下記の基準で評価した。
3:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が1.0未満。良好。
2:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が1以上2未満。実用域。
1:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が2以上。実用不可。
熱可塑性樹脂(B−1)38.8重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)1.2重量部をタンブラーにて20分混合した。この混合物40重量部と二酸化チタン(A−16)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例12の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例12を同様に行うことで光線反射板を得た。
熱可塑性樹脂(B−1)38.4重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)1.2重量部と他のシリコーンオイル(S−7)0.4重量部とをタンブラーにて20分混合する。この混合物40重量部と二酸化チタン(A−16)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例14の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例14を同様に行うことで光線反射板を得た。
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表6に記載された通り(A−17)〜(A−21)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ実施例16〜20の光線反射板を得た。
熱可塑性樹脂(B−2)54重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)1.0重量部をタンブラーにて20分混合する。この混合物55重量部と二酸化チタン(A−16)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例21の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例21を同様に行うことで光線反射板を得た。
熱可塑性樹脂(B−2)53.9重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)0.7重量部と他のシリコーンオイル(S−7)0.4重量部とをタンブラーにて20分混合する。この混合物55重量部と二酸化チタン(A−16)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
実施例10の二酸化チタン(A−2)を表6に記載された通り(A−18)、(A−21)に変更した以外は実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表6に記載された通り(A−22)〜(A−24)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ比較例11〜13の光線反射板を得た。
Claims (4)
- 平均粒子径0.2〜0.35μmの二酸化チタン(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含み、
前記二酸化チタン(A)が、二酸化チタン粒子、および前記二酸化チタン粒子の表面を覆う無機被覆層、および前記無機被覆層の表面を覆う有機被覆層を備え、
前記二酸化チタン(A)が、前記二酸化チタン粒子100重量部に対して、酸化アルミニウム2〜4重量部、およびケイ素酸化物1.5〜3重量部を含む無機被覆層を備え、
前記有機被覆層が、シリコーンオイル(C)としてハイドロジェン官能基当量50〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)および非反応性のシリコーンオイルを含む、光線反射樹脂組成物。 - 前記シリコーンオイル(C)を前記二酸化チタン粒子100重量部に対して、0.5〜3重量部含む、請求項1記載の光線反射樹脂組成物。
- 二酸化チタン粒子、および前記二酸化チタン粒子の表面を覆う、酸化アルミニウムおよびケイ素酸化物を含む無機被覆層を備えた二酸化チタンと、シリコーンオイル(C)とを70〜140℃で攪拌混合して形成した有機被覆層を備えた、平均粒子径0.2〜0.35μmの二酸化チタン(A)を製造し、
さらに熱可塑性樹脂(B)を混合して光線反射樹脂組成物を製造する、光線反射樹脂組成物の製造方法であって、
前記二酸化チタン(A)の前記無機被覆層が、前記二酸化チタン粒子100重量部に対して、酸化アルミニウム2〜4重量部、およびケイ素酸化物1.5〜3重量部を含み、
前記シリコーンオイル(C)がハイドロジェン官能基当量50〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(C−1)および非反応性のシリコーンオイルを含む、光線反射樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1または2に記載の光線反射樹脂組成物を含む、成形体。
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