JP2017007570A - シート状部材の接続部の製造方法及び座席カバーの製造方法 - Google Patents

シート状部材の接続部の製造方法及び座席カバーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート状部材の接続部の製造方法であって、該接続部の防水機能を十分得ることができ、かつ、接続部の審美性を得ることができるものを提供する。【解決手段】シート状部材としての右側部120の縁部124dとシート状部材としての中央部130の縁部134aとで中間部材Tを挟んだ状態で縫製して縫製部Nを形成し((b))、その後、本体部122と本体部132の間に規制部材Uを配置するとともに、該規制部材Uを中間部材Tの内側の端部に接した状態とし((c))、加圧部材404により縁部124d、134aと中間部材Tからなる積層部を加圧しながら、高周波誘電加熱により熱加圧する((d))。【選択図】図15

Description

本発明は、シート状部材の接続部の製造方法に関するものであり、特に、乗物(特に、自動車)の座席の製造方法に関するものである。
従来より、特許文献1における座席用表皮材において、乗物用の座席の防水方法として、防水性のある表皮素材を乗物の座席の形状に沿うように縫製した座席用表皮材において、座席用表皮材の縫目に裏面から塗布された防水材と、固化する前の防水材の上に貼付された防水フィルムとを備えたものが存在する。
また、特許文献2における防水加工布の接合方法において、防水加工布がホットメルト樹脂接着剤層と縫製により形成される点が開示されている。すなわち、防水加工布A1とA2は織物2とポリウレタン樹脂からなる防水加工層1からなり、防水加工布の防水加工面の端部は、他の防水加工布の防水加工層面にホットメルト樹脂接着剤層3aを介して重ねられ、ポリエステルミシン糸4aで縫製されている。次いで、上側の防水加工布は、ホットメルト樹脂接着剤層3bを挟んで折り曲げられ全体はミシン糸4bで縫製されている。
また、特許文献3におけるシート状部材の接続部の製造方法において、生地の接続部を製造する際に、生地としての側面部10と生地としての側底面部26間に熱可塑性を有する材質からなる中間部材60を設け、縫製糸で縫製することにより縫製部70を設け、この積層部を熱加圧する点が開示されている。
特開2004−261411号公報 特開2000−261411号公報 特許第3940774号公報
しかし、特許文献1の防水方法においては、座席用表皮材の縫目に裏面に防水材と防水フィルムを設けるので、2つの表皮材が重なった部分の隙間には水が進入するので、防水としては十分ではない。すなわち、該隙間に進入した水にカビが発生するおそれがあり、また、進入した水が縫い糸に接触するので、水により縫い糸が劣化するおそれがある。
また、特許文献2における防水加工布の接合方法においては、ホットメルト樹脂接着剤層により防水機能は十分得られるが、ホットメルト樹脂接着剤層3aの端部の仕上がりを審美性を得るのが困難であった。すなわち、ホットメルト樹脂接着剤層は溶解した後に固化するので、ホットメルト樹脂接着剤層3aの端部に凹凸が生じてしまい、該端部の均一性(端部が直線形状の場合には、直線性、端部が曲線形状の場合には、曲線性)を得ることができないという問題があった。
また、特許文献3におけるシート状部材の接続部の製造方法においても、中間部材60が熱可塑性を有する材質(例えば、塩化ビニル)により形成されているので、中間部材60の端部に凹凸が生じてしまい、端整に仕上げることができず、被覆部材50を設けない場合には、接続部の審美性を得ることが困難であった。
そこで、本発明は、シート状部材の接続部の製造方法であって、該接続部の防水機能を十分得ることができ、かつ、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができるものを提供することを目的とする。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部を製造する、シート状部材の接続部の製造方法であって、第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、第1シート状部材と第2シート状部材とが展開されて第1本体部と第2本体部とが重なった状態における第1本体部と第2本体部の間に規制部材が配置された状態とする規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、規制部材の中間部材側の辺部が中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触された状態とする規制部材配置工程と、規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、を有し、中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の辺部により規制部材側への流出が規制され、熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着することを特徴とする。
第1の構成のシート状部材の接続部の製造方法により製造された接続部においては、縁部が設けられた側を内側として使用する。その際、中間部材の端部が第1本体部と第2本体部の間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、中間部材の端部を端整に仕上げることができ、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。また、中間部材が設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
また、第2には、上記第1の構成において、第1シート状部材の材質と、第2シート状部材の材質と、中間部材の材質とが同一であることを特徴とする。よって、第1シート状部材及び第2シート状部材と中間部材との接着強度を強くすることができる。
また、第3には、上記第1の構成において、第1シート状部材が複数のシート状部を重ねた状態に形成されているとともに、第2シート状部材が複数のシート状部を重ねた状態に形成されていて、第1シート状部材において中間部材に接するシート状部の材質と、第2シート状部材において中間部材に接するシート状部の材質と、中間部材の材質とが同じであることを特徴とする。よって、第1シート状部材において中間部材に接するシート状部及び第2シート状部材において中間部材に接するシート状部と中間部材との接着強度を強くすることができる。
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、規制部材の厚みであって中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする。よって、熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができる。
また、第5には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、規制部材の厚みであって中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、中間部材の厚みと同一であることを特徴とする。よって、熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができるとともに、熱加圧工程において、縁部と中間部材の接着を十分に行なうことができる。
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、縫製工程において、中間部材の帯状の方向と直角の方向の方向である幅方向において第1本体部及び第2本体部側である内側に偏った位置に沿って縫製を行なうことを特徴とする。よって、接続部を構成する第1縁部と第2縁部が第1本体部・第2本体部側の端部位置から中間部材に対して剥がれるのを十分に防止することができる。
また、第7には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、熱加圧工程において、受け台(402)(「被加工物を載置する受け台(402)」としてもよい)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする。よって、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第8には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、規制部材配置工程において、中間部材の規制部材側の辺部が直線状の場合には、中間部材側の辺部が直線状に形成された規制部材を該中間部材に接触して配置し、中間部材の規制部材側の辺部が曲線状の場合には、中間部材側の辺部が該曲線と一致する曲線状に形成された規制部材を該中間部材に接触して配置することを特徴とする。
また、第9には、上記第8の構成において、熱加圧工程において、受け台(402)(「被加工物を載置する受け台(402)」としてもよい)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、中間部材の規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、中間部材の規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする。よって、加圧用治具を用いることにより、縁部が湾曲する場合にも対応することができる。
また、第10には、上記第9の構成において、熱加圧工程において、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させ、加圧用治具の第2加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該第2加圧面を位置させることを特徴とする。よって、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第11には、上記第1から第10までのいずれかの構成において、第1シート状部材が、シート状の第1構成部とシート状の第2構成部により形成され、第1構成部と第2構成部の接続部の製造工程は、第1構成部の端部の領域である帯状の第1構成部縁部と第2構成部の端部の領域である帯状の第2構成部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、第1構成部における第1構成部縁部よりも内側の領域である第1構成部本体部に対する第1構成部縁部の向きと、第2構成部における第2構成部縁部よりも内側の領域である第2構成部本体部に対する第2構成部縁部の向きを同じにした状態で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第2縫製工程と、第1構成部と第2構成部とが展開されて第1構成部本体部と第2構成部本体部とが重なった状態における第1構成部本体部と第2構成部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、を有し、第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して第1構成部縁部及び第2構成部縁部と接着し、第1構成部と第2構成部の接続部で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とからなる接続部の端部は、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部と重なって設けられ、上記縫製工程により縫製した際には、第1構成部と第2構成部の接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域では、第1縁部と第2中間部材と第2縁部とともに、第1構成部と第2構成部の接続部も縫製され、該領域では、第1シート状部と第2シート状部間の中間部材と第1構成部と第2構成部間の第2中間部材とが互いに略平行に設けられていることを特徴とする。
よって、第2中間部材の端部が第1構成部本体部と第2構成部本体部の間に露出するが、第2規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、第1構成部と第2構成部間の接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性を得ることができる。また、第1構成部と第2構成部の接続部で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とからなる接続部の端部は、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部と重なって設けられ、該重なった領域では、第1シート状部と第2シート状部間の中間部材と第1構成部と第2構成部間の第2中間部材とが互いに略平行に設けられているので、2つの接続部が接する領域においても、十分防水機能を得ることができる。
また、第12には、車両用座席において運転者の臀部を載せる座部又は運転者の背中を接触させる背もたれ部に用いる座席カバーの製造方法の製造方法であって、第1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11の構成のシート状部材の接続部の製造方法を有することを特徴とする。
また、第13には、車両用座席において運転者の臀部を載せる座部に用いる座席カバーで、座部の上面をカバーし、運転者の臀部を載せる上面部(110)と、上面部の正面と右側面と左側面とから下方に向けて設けられた正面・側面部で、少なくとも座部の正面と側面とをカバーする正面・側面部(150)と、上面部の背面から設けられるとともに正面・側面部の背面から設けられ、少なくとも座部の背面をカバーする背面部(160)とを有する座席カバーの製造方法であって、上面部がシート状部材により形成され、上面部は、周囲に帯状の縁部である上面部縁部(114)を有するとともに上面部縁部よりも内側の領域である上面部本体部(112)を有し、正面・側面部がシート状部材により形成され、正面・側面部は、上面部側の辺部と背面部側の辺部とに帯状の縁部である正面・側面部縁部(154)を有するとともに正面・側面部縁部よりも内側の領域である正面・側面部本体部(152)を有し、背面部がシート状部材により形成され、背面部は、上面部側である上側の辺部と左右の辺部とに帯状の縁部である背面部縁部(164)を有するとともに背面部縁部よりも内側の領域である背面部本体部(162)を有し、上面部と正面・側面部とを接続する第1接続工程と、背面部と上面部とを接続するとともに、背面部と正面・側面部とを接続する第2接続工程とを有し、第1接続工程が、上面部縁部と正面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第1中間部材を挟むとともに、上面部本体部に対する上面部縁部の向きと、正面・側面部本体部に対する正面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とを第1中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第1縫製工程と、上面部と正面・側面部とが展開されて上面部本体部と正面・側面部本体部とが重なった状態における上面部本体部と正面・側面部本体部の間に第1規制部材が配置された状態とする第1規制部材配置工程で、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材における第1規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材の内側の辺部に沿って第1中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第1規制部材配置工程と、第1規制部材配置工程により第1規制部材が配置された状態で、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第1熱加圧工程と、を有し、第1中間部材は、第1熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第1規制部材は、第1熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第1熱加圧工程において、溶融した第1中間部材は、第1規制部材の第1中間部材側の辺部により第1規制部材側への流出が規制され、第1熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第1熱加圧工程で溶融した第1中間部材が固化して上面部縁部及び正面・側面部縁部と接着し、第2接続工程が、背面部縁部と上面部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと上面部本体部に対する上面部縁部の向きを同じにした状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する工程と、背面部縁部と正面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第3中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと正面・側面部本体部に対する正面・側面部縁部の向きとを同じにした状態で、背面部縁部と第3中間部材と正面・側面部縁部とを第3中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する工程とを有する第2縫製工程と、背面部と上面部とが展開されて背面部本体部と上面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と上面部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、背面部と正面・側面部とが展開されて背面部本体部と正面・側面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と正面・側面部本体部の間に第3規制部材が配置された状態とする第3規制部材配置工程で、第3規制部材の第3中間部材側の辺部が第3中間部材における第3規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第3規制部材の第3中間部材側の辺部が第3中間部材の内側の辺部に沿って第3中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第3規制部材配置工程と、第3規制部材配置工程により第3規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第3中間部材と正面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第3熱加圧工程と、を有し、第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第3中間部材は、第3熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第3規制部材は、第3熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第2熱加圧工程において、溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して背面部縁部及び上面部縁部と接着し、第3熱加圧工程において、溶融した第3中間部材は、第3規制部材の第3中間部材側の辺部により第3規制部材側への流出が規制され、第3熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第3熱加圧工程で溶融した第3中間部材が固化して背面部縁部及び正面・側面部縁部と接着することを特徴とする。
第12の構成の座席カバーの製造方法により製造された座席カバーにおいては、縁部が設けられた側を内側として使用する。その際、中間部材の端部が一対の縁部における各縁部の内側の本体部間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、中間部材の端部を端整に仕上げることができ、中間部材を介した接続部が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。また、中間部材が設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
なお、上記第13の構成において、第1熱加圧工程と第2熱加圧工程と第3熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第14には、上記第13の構成において、上面部における上面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、第1縫製工程において、上面部縁部と中間部材と正面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第1中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、第1規制部材配置工程において、第1中間部材における直線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に直線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、第1中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置することを特徴とする。
また、第15には、上記第14の構成において、第1熱加圧工程において、受け台(402)(「被加工物を載置する受け台(402)」としてもよい)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする。よって、加圧用治具を用いることにより、縁部が湾曲する場合にも対応することができる。
なお、上記第15の構成において、熱加圧工程において、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させ、加圧用治具の第2加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該第2加圧面を位置させることを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第16には、上記第13から第15までのいずれかの構成において、上面部が、複数のシート状部材(120、130、140)により形成され、複数のシート状部材における2つのシート状部材である第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、第1シート状部材と第2シート状部材とが展開して第1本体部と第2本体部とが重なった状態で、第1本体部と第2本体部の間に規制部材を配置する規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が、中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成されている規制部材を中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触させて配置する規制部材配置工程と、規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、を有し、中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の端部により規制部材側への流出が規制され、熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着し、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、第1接続工程及び第2接続工程の前に行なうことを特徴とする。
よって、中間部材の端部が第1本体部と第2本体部の間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性を得ることができる。
なお、上記第16の構成において、第1熱加圧工程と第2熱加圧工程と第3熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第17には、上記第16の構成において、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部と重なって設けられ、第1縫製工程により縫製した際には、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域である第1領域では、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該第1領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられ、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の他方の端部は、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部と重なって設けられ、第2縫製工程により縫製した際には、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域である第2領域では、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該第2領域では、第2中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられることを特徴とする。
よって、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部と重なって設けられ、該第1領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられ、また、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の他方の端部は、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部と重なって設けられ、該第2領域では、第2中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられるので、2つの接続部が接する領域においても、十分防水機能を得ることができる。
また、第18には、上記第13から第17までのいずれかの構成において、上面部の材質と、正面・側面部の材質と、背面部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質と、第3中間部材の材質とが同一であることを特徴とする。よって、一対の縁部と中間部材との接着強度を強くすることができる。
また、第19には、上記第13から第17までのいずれかの構成において、上面部と正面・側面部と背面部とが、ともに複数のシート状部を重ねた状態に形成され、上面部において第1中間部材に接するシート状部の材質と、正面・側面部において第1中間部材及び第3中間部材に接するシート状部の材質と、背面部において第2中間部材及び第3中間部材に接するシート状部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質と、第3中間部材の材質とが同じであることを特徴とする。よって、中間部材と中間部材に接するシート状部の接着強度を強くすることができる。
また、第20には、上記第13から第19までのいずれかの構成において、第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚み以上の長さを有し、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚み以上の長さを有し、第3規制部材の厚みであって第3中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第3中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする。よって、各熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができる。
また、第21には、上記第13から第19までのいずれかの構成において、第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚みと同一であり、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚みと同一であり、第3規制部材の厚みであって第3中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第3中間部材の厚みと同一であることを特徴とする。よって、熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができるとともに、熱加圧工程において、縁部と中間部材の接着を十分に行なうことができる。
なお、第13から第21までのいずれかの構成において、正面・側面部における上面部側の端部から上面部側の端部とは反対側の端部までの長さが、座部の底面の一部をカバーする長さに形成されていることを特徴とするものとしてもよい。
また、第22には、車両用座席において運転者の背中を接触させる背もたれ部に用いる座席カバーで、少なくとも背もたれ部の正面をカバーし、運転者の背中を接触させる正面部(210)と、正面部の上面、右側面及び左側面から背面側に向けて設けられ、背もたれ部の上面と右側面と左側面とをカバーする上面・側面部(260)と、上面・側面部の背面から設けられ、背もたれ部の背面をカバーする背面部(270)とを有する座席カバーの製造方法であって、正面部がシート状部材により形成され、正面部は、周囲に帯状の縁部である正面部縁部(224a、224b、224c、234b、254c、254b、254a)を有するとともに正面部縁部よりも内側の領域である正面部本体部を有し、上面・側面部がシート状部材により形成され、上面・側面部は、正面部側の辺部と背面側の辺部とに帯状の縁部である上面・側面部縁部(264a、264b)を有するとともに上面・側面部縁部よりも内側の領域である上面・側面部本体部(262)を有し、背面部がシート状部材により形成され、背面部は、上側の辺部と左右の辺部とに帯状の縁部である背面部縁部(274)を有するとともに背面部縁部よりも内側の領域である背面部本体部(272)を有し、正面部と上面・側面部とを接続する第1接続工程と、背面部と上面・側面部とを接続する第2接続工程とを有し、第1接続工程が、正面部縁部と上面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第1中間部材を挟むとともに、正面部本体部に対する正面部縁部の向きと、上面・側面部本体部に対する上面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とを第1中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第1縫製工程と、正面部と上面・側面部とが展開されて正面部本体部と上面・側面部本体部とが重なった状態における正面部本体部と上面・側面部本体部の間に第1規制部材が配置された状態とする第1規制部材配置工程で、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材における第1規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材の内側の辺部に沿って第1中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第1規制部材配置工程と、第1規制部材配置工程により第1規制部材が配置された状態で、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第1熱加圧工程と、を有し、第1中間部材は、第1熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第1規制部材は、第1熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第1熱加圧工程において、溶融した第1中間部材は、第1規制部材の第1中間部材側の辺部により第1規制部材側への流出が規制され、第1熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第1熱加圧工程で溶融した第1中間部材が固化して正面部縁部及び上面。側面部縁部と接着し、第2接続工程が、背面部縁部と上面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと上面・側面部本体部に対する上面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面・側面部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第2縫製工程と、背面部と上面・側面部とが展開されて背面部本体部と上面・側面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と上面・側面部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、を有し、第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、第2熱加圧工程において、溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して背面部縁部及び上面・側面部縁部と接着することを特徴とする。
第22の構成の座席カバーの製造方法により製造された座席カバーにおいては、縁部が設けられた側を内側として使用する。その際、中間部材の端部が一対の縁部における各縁部の内側の本体部間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、中間部材の端部を端整に仕上げることができ、中間部材を介した接続部が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。また、中間部材が設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
なお、上記第22の構成において、第1熱加圧工程と第2熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第23には、上記第22の構成において、正面部における正面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、第1縫製工程において、正面部縁部と中間部材と上面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第1中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、第1規制部材配置工程において、第1中間部材における直線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に直線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、第1中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、背面部における背面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、第2縫製工程において、背面部縁部と中間部材と上面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第2中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、第2規制部材配置工程において、第2中間部材における直線状縁部に接した領域には、第2中間部材側に直線状の辺部を有する第2規制部材を配置し、第2中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第2中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置することを特徴とする。
また、第24には、上記第23の構成において、第1熱加圧工程において、受け台(402)(「被加工物を載置する受け台(402)」としてもよい)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行ない、第2熱加圧工程において、第2中間部材の第2規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第2中間部材の第2規制部材側の辺部が曲線状の場合には、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする。よって、加圧用治具を用いることにより、縁部が湾曲する場合にも対応することができる。
なお、上記第24の構成において、第1熱加圧工程及び第2熱加圧工程において、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させ、加圧用治具の第2加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該第2加圧面を位置させることを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第25には、上記第22から第24までのいずれかの構成において、正面部が、複数のシート状部材(220、230、240、250)により形成され、複数のシート状部材における2つのシート状部材である第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、第1シート状部材と第2シート状部材とが展開して第1本体部と第2本体部とが重なった状態で、第1本体部と第2本体部の間に規制部材を配置する規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が、中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成されている規制部材を中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触させて配置する規制部材配置工程と、規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、を有し、中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の端部により規制部材側への流出が規制され、熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着することを特徴とする。
よって、中間部材の端部が第1本体部と第2本体部の間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性を得ることができる。
なお、上記第21の構成において、熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とするものとしてもよい。これにより、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制して、接続部の審美性を十分得ることができる。
また、第26には、上記第25の構成において、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とからなる接続部と重なって設けられ、
第1縫製工程により縫製した際には、正面部部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とからなる接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域では、正面部縁部と第1中間部材と上面部・側面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられることを特徴とする。よって、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とからなる接続部と重なって設けられ、該領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられるので、2つの接続部が接する領域においても、十分防水機能を得ることができる。
また、第27には、上記第22から第26までのいずれかの構成において、正面部の材質と、上面・側面部の材質と、背面部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質とが同一であることを特徴とする。よって、一対の縁部と中間部材との接着強度を強くすることができる。
また、第28には、上記第22から第26までのいずれかの構成において、正面部と上面・側面部と背面部とが、ともに複数のシート状部を重ねた状態に形成され、
正面部において第1中間部材に接するシート状部の材質と、上面・側面部において第1中間部材及び第2中間部材に接するシート状部の材質と、背面部において第2中間部材に接するシート状部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質とが同じであることを特徴とする。よって、中間部材と中間部材に接するシート状部の接着強度を強くすることができる。
また、第29には、上記第22から第28までのいずれかの構成において、第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚み以上の長さを有し、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする。よって、各熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができる。
また、第30には、上記第22から第28までのいずれかの構成において、第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚みと同一であり、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚みと同一であることを特徴とする。よって、熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができるとともに、熱加圧工程において、縁部と中間部材の接着を十分に行なうことができる。
なお、第22から第29までのいずれかの構成において、正面部における上面側の端部から上面側の端部とは反対側の端部までの長さが、背もたれ部の底面をカバーする長さに形成されていることを特徴とするものとしてもよい。
本発明に基づくシート状部材の接続部の製造方法によれば、中間部材の端部が第1本体部と第2本体部の間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性を得ることができる。また、中間部材が設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
また、本発明に基づく座席カバーの製造方法によれば、中間部材の端部が一対の縁部における各縁部の内側の本体部間に露出するが、規制部材を配置した状態で熱加圧を行なうので、中間部材を介した接続箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性を得ることができる。また、中間部材が設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
座席装置を示す上方前方斜視図である。 座席装置を示す下方後方斜視図である。 座席装置において、座席カバーを除いた状態を示す上方前方斜視図である。 全体フレームを示す上方前方斜視図である。 座部に用いる座席カバーを示す上方前方斜視図である。 座部に用いる座席カバーを示す上方後方斜視図である。 座部に用いる座席カバーを示す下方前方斜視図である。 背もたれ部に用いる座席カバーを示す上方前方斜視図である。 背もたれ部に用いる座席カバーを示す下方後方斜視図である。 図5のX−X線における要部端面図である。 図8のY−Y線における端面図である。 座部に用いる座席カバーを構成するシート状部材を示す平面図であり、(a)は左側部の平面図であり、(b)は中央部の平面図であり、(c)は右側部の平面図であり、(d)は正面・側面部の平面図であり、(e)は背面部の平面図である。 背もたれ部に用いる座席カバーを構成するシート状部材を示す平面図であり、(a)は左側部の平面図であり、(b)は上中央部の平面図であり、(c)は下中央部の平面図であり、(d)は右側部の平面図であり、(e)は上面・側面部の平面図であり、(f)は背面部の平面図である。 座部に用いる座席カバー及び背もたれ部に用いる座席カバーを構成するシート状部材の部分断面図である。 接続部の製造工程を示す説明図である。 座部に用いる座席カバーの製造工程において、右側部120と中央部130の間に規制部材Uを配置した状態を示す平面図である。 高周波圧着を行なう高周波ウェルダを示すとともに、高周波ウェルダによる高周波圧着の方法を示す斜視図である。 座部に用いる座席カバーにおいて、上面部が製造された状態を示す斜視図である。 高周波圧着を行なう高周波ウェルダを示すとともに、高周波ウェルダによる高周波圧着の方法を示す斜視図である。 高周波圧着に用いる治具を示す図であり、(a)は上方斜視図であり、(b)は下方斜視図である。 座部に用いる座席カバーの製造工程において、正面・側面部150と右側部120の間に規制部材U−1〜U−3を配置した状態を示す平面図である。 座部に用いる座席カバーにおいて、上面部と正面・側面部とが接続された状態を示す斜視図である。 座部に用いる座席カバーにおいて、上面部と正面・側面部と背面部とが接続された状態を示す斜視図である。
本発明においては、シート状部材の接続部の製造方法であって、該接続部の防水機能を十分得ることができ、かつ、接続部の審美性を得ることができるものを提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく座席装置5は、自動車等の車両用の座席装置であり、図1〜図14に示すように構成され、座部10と、座部10に対して回動する背もたれ部60とを有している。
座部10は、車両の運転者が座部10に着座する際にその臀部を載せるものであり、フレーム20と、クッション90と、座席カバー105とを有している。
ここで、フレーム20は、座部10の骨組みとして機能するものであり、フレーム20は、図4に示すように、フレーム本体22と、スライド部28a、28bと、右側支持部30と、左側支持部50とを有している。
フレーム本体22は、略長方形状の枠状を呈する枠状部24と、枠状部24における正面部と背面部間に設けられた帯状部26aと、枠状部24における右側面部と左側面部間に設けられた帯状部26b、26c、26dとを有している。
枠状部24は、パイプ状部材(具体的には、丸パイプ状部材)を略長方形状の枠状に形成したものであり、正面側の正面部24aと、背面側の背面部24bと、右側面側の右側面部24cと、左側面側の左側面部24dと、正面部24aと右側面部24c間に円弧状に形成された円弧状部24eと、正面部24aと左側面部24d間に円弧状に形成された円弧状部24fとを有している。なお、枠状部24における背面側の2つの角部には、小さく円弧状にアールが形成されている(つまり、円弧状部24e、24fよりも小さいアールで形成されている)。正面部24aと背面部24bと右側面部24cと左側面部24dとは、同一平面上に形成され、枠状部24の下端は同一平面上に形成され、枠状部24の上端は同一平面上に形成されている。
また、帯状部26a〜26dは、帯板状に形成され、枠状部24に溶接等により固定されている。
また、スライド部28aは、互いに長手方向にスライドする一対の断面略コ字状の部材を有し、一対の部材のうちの一方が車両側に固定して用いられる。スライド部28aにおける該一対の部材のうちの他方が帯状部26b、26dにおける右側面側の位置に固定されている。
また、スライド部28bは、互いに長手方向にスライドする一対の断面略コ字状の部材を有し、一対の部材のうちの一方が車両側に固定して用いられる。スライド部28bにおける該一対の部材のうちの他方が帯状部26b、26dにおける左側面側の位置に固定され、スライド部28aと平行に設けられている。スライド部28bには、スライドのロックを開閉するためのレバー29が設けられている。
また、右側支持部30は、フレーム70の右側面側を支持するものであり、枠状部24の右側面部24cに固定された金具(図示せず)(金具54と同様にL字金具により形成された金具)と、該金具に固定された断面略L字状の金具32と、金具32の板状部32bと略平行に設けられた略平板状の金具34と、金具32と金具34間に設けられた軸部を中心に回動するレバー36と、金具34の外側に設けられたバネ部38と、カバー40とを有している。金具32は、略水平方向の板状部32aと該板状部32と直角をなす板状部32bとを有し、レバー36を上方に回動させることにより、バネ部38によりフレーム70が正面側に回動し、レバー36の上方への回動を解除することにより、フレーム70の正面側への回動がロックされるようになっている。レバー36と板状部32a間には、コイルバネ39が設けられている。コイルバネ39は、レバー36を下方に付勢している。カバー40は、樹脂製であり、右側支持部30におけるレバー36の正面側の部分以外の部材をカバーしている。
また、左側支持部50は、フレーム70の左側面側を支持するものであり、略板状の金具52と、L字金具により形成された金具54とを有し、金具54が枠状部24の左側面部24dに固定され、金具52は、金具54に固定されて、金具52は、垂直方向に立設し、板状部32bと平行(略平行としてもよい)に設けられている。
また、クッション90は、座部10用のクッションであり、図3に示すように、フレーム本体22の上側に設けられ、平面視においては、枠状部24の外形よりも若干小さく形成されている。クッション90は、略直方体を呈し、正面側の両側の角部が円弧状に面取りされた形状となっている。
また、座席カバー105は、クッション90及びフレーム本体22を覆うものであり(フレーム本体22については、厳密には、右側面部24cにおける金具32が接続された金具(金具54と同様の構成の金具)が接続された箇所と、左側面部24dにおける金具54が接続された箇所は、座席カバー105から露出している)、図5〜図7に示すように、座席カバー105は、上面部110と、上面部110の背面側の辺部を除く辺部から下方に向けて設けられた正面・側面部150と、上面部110の背面側の辺部及び正面・側面部150の背面側の辺部から下方に向けて設けられた背面部160とを有している。
上面部110は、運転者の臀部を載せるものであり、3つのシート状部材により構成され、右側部120と、中央部130と、左側部140とを有している。なお、正面・側面部150と背面部160とは1つのシート状部材により形成されている。
座席カバー105を構成するシート状部材は、隣接するシート状部材と接続するための縁部を有していて、各シート状部材において、縁部以外の領域が本体部となる。本体部は、座席カバー105の状態で外側に露出する領域となる。
すなわち、上面部110を詳しく説明すると、右側部120は、本体部122と、縁部124とを有していて、本体部122の周囲に縁部124が設けられている。縁部124は、本体部122の周囲に帯状に形成されている。右側部120を展開した状態では、図12(c)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状における1つの角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に欠切した形状を呈している。
すなわち、縁部124は、本体部122の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部124aと、縁部124aから連設され、本体部122の正面右側面側の角部に円弧状に形成された縁部124bと、縁部124bから連設され、本体部122の正面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部124cと、縁部124cから連設され、本体部122の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部124dと、縁部124d及び縁部124aから連設され、本体部122の背面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部124eとを有している。縁部124a、124b、124c、124d、124eは、いずれも帯状に形成されている。
本体部122は、右側部120において、座席カバー105の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状における1つの角部を円弧状に欠切した形状を呈している。
また、中央部130は、本体部132と、縁部134とを有していて、本体部132の周囲に縁部134が設けられている。縁部134は、本体部132の周囲に帯状に形成されている。中央部130を展開した状態では、図12(b)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。
すなわち、縁部134は、本体部132の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部134aと、縁部134aから連設され、本体部132の正面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部134bと、縁部134bから連設され、本体部132の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部134cと、縁部134c及び縁部134aから連設され、本体部132の背面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部134dとを有している。縁部134a、134b、134c、134dは、いずれも帯状に形成されている。
本体部132は、中央部130において、座席カバー105の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状を呈している。
また、左側部140は、本体部142と、縁部144とを有していて、本体部142の周囲に縁部144が設けられている。縁部144は、本体部142の周囲に帯状に形成されている。左側部140を展開した状態では、図12(a)に示すように、右側部120と左右対称に形成されていて、1枚のシート状に形成されていて、長方形状における1つの角部を円弧状に欠切した形状を呈している。
すなわち、縁部144は、本体部142の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部144aと、縁部144aから連設され、本体部142の正面左側面側の角部に円弧状に形成された縁部144bと、縁部144bから連設され、本体部142の正面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部144cと、縁部144cから連設され、本体部142の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部144dと、縁部144d及び縁部144aから連設され、本体部142の背面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部144eとを有している。縁部144a、144b、144c、144d、144eは、いずれも帯状に形成されている。
本体部142は、左側部140において、座席カバー105の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状における1つの角部を円弧状に欠切した形状を呈している。
また、正面・側面部150は、本体部152と、縁部154とを有していて、本体部152の周囲(具体的には、3辺)に縁部154が設けられている。縁部154は、本体部152の周囲に帯状に形成されている。正面・側面部150を展開した状態では、図12(d)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。正面・側面部150は、少なくとも座部10の正面と左右両側の側面をカバーするものであり、実際には、座部10の正面と左右両側の側面のみならず、座部10の底部の一部をカバーするものである。つまり、正面・側面部150における上面部110側の端部から上面部110側の端部とは反対側の端部までの長さが、座部10の底面の一部をカバーする長さに形成されている。
すなわち、縁部154は、本体部152の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部154aと、縁部154aから連設され、本体部152の右側面側の背面側の端部に形成された縁部154bと、縁部154bから連設され、本体部152の左側面側の背面側の端部に形成された縁部154cとを有している。縁部154a、154b、154cは、いずれも帯状に形成されている。
本体部152は、正面・側面部150において、座席カバー105の状態で外側に露出する領域(フレーム本体22の底面側にある部分を含む)であるといえる。
また、背面部160は、本体部162と、縁部164とを有していて、本体部162の周囲(具体的には、3辺)に縁部164が設けられている。縁部164は、本体部162の周囲に帯状に形成されている。背面部160を展開した状態では、図12(e)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。
すなわち、縁部164は、本体部162の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部164aと、縁部164aから連設され、本体部152の右側面側の背面側の端部に形成された縁部164bと、縁部164bから連設され、本体部162の左側面側の背面側の端部に形成された縁部164cとを有している。縁部164a、164b、164cは、いずれも帯状に形成されている。
本体部162は、背面部160において、座席カバー105の状態で外側に露出する領域(フレーム本体22の底面側にある部分を含む)であるといえる。
なお、正面・側面部150の下端(上面部110とは反対側の端部)と背面部160の下端(上面部110とは反対側の端部)においては、該下端に沿った領域が折り返した状態で該下端に沿って縫製されて、紐状の弾性部材を挿通するための弾性部材収納部150−2がリング状(ループ状としてもよい)に設けられ(図2参照)、弾性部材収納部150−1内に紐状の弾性部材(例えば、ゴム紐)が収納されている。この紐状の弾性部材と弾性部材収納部150−2とにより伸縮部150−1が構成される。伸縮部150−1の長さは、フレーム20の外形の長さよりも短く形成され、座席カバー105の下端が伸縮した構成となる。これにより、座席カバー105をクッション90が配置されたフレーム20に装着した際に、弾性部材収納部150−1が座部10の底面側に配置され、座席カバー105をフレーム20及びクッション90に確実に装着して、外れにくくすることができる。 なお、図5〜図7においては、弾性部材収納部150−1が設けられていない状態のものを示している。
なお、右側部120における縁部124a〜124eと、中央部130における縁部134a〜134dと、左側部140における縁部144a〜144eと、正面・側面部150における縁部154a〜154cと、背面部160における縁部164a〜164cは、中間部材Tの幅と同一(略同一としてもよい)の幅を有する帯状の領域である。
座席カバー105を構成するシート状部材(すなわち、右側部120、中央部130、左側部140、正面・側面部150、背面部160)は、ナイロン生地に熱可塑性材料(例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)等の熱可塑性樹脂)をラミネートしたものであり、例えば、図14に示すように、シート状のナイロン生地300にシート状の熱可塑性樹脂である熱可塑性樹脂層(ラミネート層としてもよい)310が積層して形成されている。つまり、座席カバー105を構成するシート状部材は、複数のシート状部を重ねた状態で形成されている。なお、熱可塑性樹脂層310は、少なくとも熱加圧工程(具体的には、高周波ウェルダによる熱加圧工程)(後述)により溶融する材質により形成されている。なお、座席カバー105を構成するシート状部材を熱可塑性材料(例えば、PVC等の熱可塑性樹脂)のみにより形成したものでもよい。
なお、後述するように、各接続部においては、一対の縁部の間に中間部材が設けられ、縁部の幅と中間部材の幅は同一(略同一としてもよい)に形成され、縁部の端部(幅方向の端部)と中間部材の端部(幅方向の端部)とを一致して形成されるので、各シート状部材において、中間部材が接着される領域が縁部となり、各シート状部材は、本体部に対して縁部の幅(中間部材の幅としてもよい)分だけ大きく形成されていることになる。
座席カバー105においては、各部材が隣接する箇所に接続部が設けられ、該接続部は、一対の縁部と、該一対の縁部間に設けられた中間部材と、該一対の縁部と該中間部材とを縫着してなる縫製部とを有している。中間部材T(図10、図11、図15、図16、図21等参照)は、シート状の帯状を呈し、材質としては、熱可塑性を有する材料(例えば、熱可塑性樹脂)により形成され、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)により形成され、少なくとも熱加圧工程(具体的には、高周波ウェルダによる熱加圧工程)(後述)により溶融する材質により形成されている。中間部材Tの材質は、座席カバー105、205を構成するシート状部材における熱可塑性樹脂層310の材質と同じとなっている。中間部材Tの融点は、高周波ウェルダにおける設定温度(設定電流値に応じた温度としてもよい)よりも十分低い温度であるといえる。なお、各縁部は同一の幅(略同一の幅としてもよい)に形成され、該中間部材の幅は、縁部の幅と同一に形成されている。
すなわち、右側部120と中央部130とを接続する接続部W11は、本体部122と本体部132の間に設けられ、中央部130と左側部140とを接続する接続部W12は、本体部132と本体部142の間に設けられ、上面部110と正面・側面部150とを接続する接続部W13は、本体部122と本体部152の間と本体部132と本体部152の間と本体部142と本体部152の間に設けられ、背面部160と正面・側面部150とを接続する接続部W14は、本体部162と本体部152の間に設けられ、背面部160と上面部110とを接続する接続部W15は、本体部162と本体部122の間と本体部162と本体部132の間と本体部162と本体部142の間に設けられ、背面部160と正面・側面部150とを接続する接続部W16は、本体部162と本体部152の間に設けられている。
なお、接続部W13は、本体部122と本体部152の間に設けられた接続部W13aと、本体部132と本体部152の間に設けられた接続部W13bと、本体部142と本体部152の間に設けられた接続部W13cとから構成されている。
そして、接続部W11、W12、W13、W14、W15、W16は、それぞれ一対の縁部と、該一対の縁部間に設けられた中間部材と、該一対の縁部と該中間部材とを縫着してなる縫製部とを有している。
例えば、図10に示すように、接続部W11は、縁部124dと、縁部134aと、縁部124dと縁部134a間に設けられた中間部材Tと、縁部124dと中間部材Tと縁部134aとを縫製する縫製部Nとを有し、接続部W12は、縁部134cと、縁部144dと、縁部134cと縁部144d間に設けられた中間部材Tと、縁部134cと中間部材Tと縁部144dとを縫製する縫製部Nとを有し、接続部W13aは、縁部124aと、縁部154aと、縁部124aと縁部154a間に設けられた中間部材Tと、縁部124aと中間部材Tと縁部154aとを縫製する縫製部Nとを有し(なお、接続部W13aは、縁部124b、124cと、縁部154aと、縁部124b、124cと縁部154a間に設けられた中間部材と、縁部124b、124cと中間部材と縁部154aとを縫製する縫製部も有している)、接続部W13cは、縁部144aと、縁部154aと、縁部144aと縁部154a間に設けられた中間部材Tと、縁部144aと中間部材Tと縁部154aとを縫製する縫製部Nとを有し(なお、接続部W13cは、縁部144b、144cと、縁部154aと、縁部144b、144cと縁部154a間に設けられた中間部材と、縁部144b、144cと中間部材と縁部154aとを縫製する縫製部も有している)、他の接続部についても同様の構成となっている。
これらの接続部は、一対の縁部により中間部材を挟んだ状態で縫製し、その後、高周波圧着により中間部材を介して一対の縁部を接続したものである。詳しい製造方法は後述する。
次に、背もたれ部60は、車両の運転者が座部10に着座する際にその背中を接触させるものであり、フレーム70と、クッション100と、座席カバー205とを有している。
ここで、フレーム70は、背もたれ部60の骨組みとして機能するものであり、図4に示すように、フレーム本体72と、右側支持部80と、左側支持部82とを有している。フレーム20とフレーム70により、全体フレーム15が構成される。
フレーム本体70は、略長方形状の枠状を呈する枠状部74と、枠状部74における右側面部と左側面部間に設けられた帯状部76a、76bとを有している。
枠状部74は、パイプ状部材を略長方形状の枠状に形成したものであり、上面側の上面部74aと、底面側の底面部74bと、右側面側の右側面部74cと、左側面側の左側面部74dとを有している。枠状部74における4つの角部には、小さく円弧状にアールが形成されている。上面部74aと底面部74bと右側面部74cと左側面部74dとは、同一平面上に形成され、枠状部74の前側の端部は同一平面上に形成され、枠状部24の後側の端部は同一平面上に形成されている。
また、帯状部76a、76bは、帯板状に形成され、枠状部24に溶接等により固定されている。
また、右側支持部80は、枠状部74の右側面側を支持するものであり、平板状の板状部80aと、板状部80aの下端から板状部80aに対して直角に板状部80aの外側に向けて形成された板状の連結部80bと、連結部80bの外側の端部から連結部80bに対して直角に形成された板状部80cとを有し、板状部80aと板状部80cとは連結部80bを介して反対方向に伸びている。板状部80aは、枠状部74の右側面部74cに固定されている。
また、左側支持部82は、枠状部74の左側面側を支持するものであり、右側支持部80と左右対称に形成されていて、左側支持部82は、平板状の板状部82aと、板状部82aの下端から板状部82aに対して直角に板状部82aの外側に向けて形成された板状の連結部82bと、連結部82bの外側の端部から連結部82bに対して直角に形成された板状部82cとを有し、板状部82aと板状部82cとは連結部82bを介して反対方向に伸びている。板状部82aは、枠状部74の左側面部74dに固定されている。
また、右側支持部80の板状部80cには、軸部(図示せず)が左右方向に固定して設けられ、該軸部は、右側支持部30における板状部32bと金具34に対して回転可能に設けられ、また、左側支持部82の板状部82cには、軸部82dが左右方向に固定して設けられ、該軸部82dは、金具52に対して回転可能に設けられており、これにより、フレーム70は、右側支持部30及び左側支持部50に対して回動するようになっている。
また、クッション100は、背もたれ部60用のクッションであり、図3に示すように、フレーム本体72の正面側に設けられ、正面視(厳密には、枠状部74の前側の端部や後側の端部がなす平面に対して直角方向から視認した場合)においては、枠状部74の外形よりも若干小さく形成されている。クッション100は、略直方体を呈し、上下方向の途中位置から上端に向けてなだらかに背面側に湾曲するように形成されるとともに、上面側の両側の角部が円弧状に面取りされた形状となっている。
また、座席カバー205は、クッション100及びフレーム本体72を覆うものであり、図8、図9に示すように、座席カバー205は、正面部210と、正面部210の上面側の辺部と右側面側の辺部と左側面側の辺部から設けられた上面・側面部260と、上面・側面部260の背面側の辺部から設けられた背面部270とを有している。
正面部210は、4つのシート状部材により構成され、右側部220と、上中央部230と、下中央部240と、左側部250とを有している。上面・側面部260と背面部270とは1つのシート状部材により形成されている。正面部210は、少なくとも背もたれ部60の正面をカバーするものであり、実際には、背もたれ部60の正面のみならず、背もたれ部60の底部をカバーするものである。つまり、正面部210における上面側の端部から上面側の端部とは反対側の端部までの長さが、背もたれ部60の底面をカバーする長さに形成されている。
座席カバー205を構成するシート状部材は、隣接するシート状部材と接続するための縁部を有していて、各シート状部材において、縁部以外の領域が本体部となる。本体部は、座席カバー205の状態で外側に露出する領域となる。ただし、右側部220の下端領域と、下中央部240の下端領域と、左側部250の下端領域は、背面部260の内側に配置されるので、それらの領域は外部には露出しない。つまり、正面部210における下端領域210R(図8参照)は、フレーム70に取り付けた状態においては、背面部260の内側に配置される(具体的には、枠状部74の底面部74bの下側に左右方向に配置された棒材に該下端領域210Rが固定される)。下端領域210Rは、右側部220の下端領域220Rと下中央部240の下端領域240Rと左側部250の下端領域250Rにより形成されている。下端領域220R、240R、250Rは、図13のハッチングに示す領域である。
すなわち、右側部220は、本体部222と、縁部224とを有していて、本体部222における下端側の辺部を除く周囲に縁部224が設けられている。縁部224は、帯状に形成されている。右側部220を展開した状態では、図13(d)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状における1つの角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に欠切した形状を呈している。
すなわち、縁部224は、本体部222の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部224aと、縁部224aから連設され、本体部222の上面右側面側の角部に円弧状(略円弧状としてもよい)に形成された縁部224bと、縁部224bから連設され、本体部222の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部224cと、縁部224cから連設され、本体部222の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部224dとを有している。縁部224a、224b、224c、224dは、いずれも帯状に形成されている。
本体部222は、下端領域220Rにおける領域を除き、右側部220において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状における1つの角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に欠切した形状を呈している。
また、上中央部230は、本体部232と、縁部234とを有していて、本体部232の周囲に縁部234が設けられている。縁部234は、本体部232の周囲に帯状に形成されている。中央部230を展開した状態では、図13(b)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。
すなわち、縁部234は、本体部232の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部234aと、縁部234aから連設され、本体部232の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部234bと、縁部234bから連設され、本体部232の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部234cと、縁部234c及び縁部234aから連設され、本体部232の底面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部234dとを有している。縁部234a、234b、234c、234dは、いずれも帯状に形成されている。
本体部232は、上中央部230において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状を呈している。
また、下中央部240は、本体部242と、縁部244とを有していて、本体部242における下端側の辺部を除く周囲に縁部244が設けられている。縁部244は、帯状に形成されている。下中央部240を展開した状態では、図13(c)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。
すなわち、縁部244は、本体部242の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部244aと、縁部244aから連設され、本体部242の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部244bと、縁部244bから連設され、本体部242の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部244cと、縁部244cから連設され、本体部242の底面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部244dとを有している。縁部244a、244b、244c、244dは、いずれも帯状に形成されている。
本体部242は、下端領域240Rにおける領域を除き、下中央部240において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状を呈している。
なお、上中央部230と下中央部240とで中央部249が設けられる。すなわち、上中央部230と下中央部240とを接続部W21により接続した構成が中央部249となる。
左側部250は、本体部252と、縁部254とを有していて、本体部252における下端側の辺部を除く周囲に縁部254が設けられている。縁部254は、帯状に形成されている。左側部250を展開した状態では、図13(a)に示すように、右側部120と左右対称に形成されていて、1枚のシート状に形成されていて、長方形状における1つの角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に欠切した形状を呈している。
すなわち、縁部254は、本体部252の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部254aと、縁部254aから連設され、本体部252の上面左側面側の角部に円弧状(略円弧状としてもよい)に形成された縁部254bと、縁部254bから連設され、本体部252の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部254cと、縁部254cから連設され、本体部252の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部254dとを有している。縁部254a、254b、254c、254dは、いずれも帯状に形成されている。
本体部252は、下端領域250Rにおける領域を除き、左側部250において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえ、長方形状における1つの角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に欠切した形状を呈している。
また、上面・側面部260は、本体部262と、縁部264とを有していて、本体部262の正面側の辺部に縁部264aが設けられ、背面側の辺部に縁部264bが設けられている。縁部264a、264bは、帯状に形成されている。上面・側面部260を展開した状態では、図13(e)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長手方向における両端から中央への途中位置から中央に行くに従い正面側の辺部が背面側に傾斜し、中央領域では一定幅となる形状を呈している。
すなわち、縁部264aは、本体部262の正面側の辺部に沿って設けられ、縁部264aは、縁部264bと平行な縁部264a−1と、縁部264a−1から連設され、中央側に行くに従い背面側となるように略円弧状に湾曲した縁部264a−2と、縁部264a−2から連設され、縁部264bと平行な縁部264a−3と、縁部264a−3から連設され、中央側とは反対側に行くに従い正面側となるように略円弧状に湾曲した縁部264a−4と、縁部264a−4から連設され、縁部264bと平行な縁部264a−5とを有している。縁部264aは、全体に帯状に形成されている。
また、縁部264bは、本体部262の背面側の辺部に沿って設けられ、上面・側面部260の展開状態において、直線状の帯状に形成されている。
本体部262は、上面・側面部260において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえる。
また、背面部270は、本体部272と、縁部274とを有していて、本体部272の周囲(具体的には、3辺)に縁部274が設けられている。縁部274は、本体部272の周囲に帯状に形成されている。背面部270を展開した状態では、図13(f)に示すように、1枚のシート状に形成されていて、長方形状を呈している。
すなわち、縁部274は、本体部272の右側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部274aと、縁部274aから連設され、本体部272の上面右側面側の角部に円弧状に形成された縁部274bと、縁部274bから連設され、本体部272の上面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部274cと、縁部274cから連設され、本体部272の上面左側面側の角部に円弧状に形成された縁部274dと、縁部274dから連設され、本体部272の左側面側の辺部に沿って直線状に形成された縁部274eとを有している。縁部274a、274b、274c、274d、274eは、いずれも帯状に形成されている。
本体部272は、背面部270において、座席カバー205の状態で外側に露出する領域であるといえる。
なお、右側部220における縁部224a〜224dと、上中央部230における縁部234a〜234dと、下中央部240における縁部244a〜244dと、左側部250における縁部244a〜244eと、上面・側面部260における縁部264a〜264cと、背面部270における縁部274a〜274cは、中間部材Tの幅と同一(略同一としてもよい)の幅を有する帯状の領域である。
座席カバー205を構成するシート状部材(すなわち、右側部220、上中央部230、下中央部240、左側部250、上面・側面部260、背面部270)は、座席カバー105を構成するシート状部材の場合と同様に、ナイロン生地に熱可塑性材料(例えば、PVC等の熱可塑性樹脂)をラミネートしたものであり、例えば、図14に示すように、シート状のナイロン生地300にシート状の熱可塑性樹脂310が積層して形成されている。つまり、座席カバー205を構成するシート状部材は、複数のシート状部を重ねた状態で形成されている。なお、座席カバー205を構成するシート状部材を熱可塑性材料(例えば、PVC等の熱可塑性樹脂)のみにより形成したものでもよい。
座席カバー205においては、各部材が隣接する箇所に接続部が設けられ、該接続部は、一対の縁部と、該一対の縁部間に設けられた中間部材と、該一対の縁部と該中間部材とを縫着してなる縫製部とを有している。中間部材は、シート状の帯状を呈し、材質としては、熱可塑性を有する材料(例えば、熱可塑性樹脂)により形成され、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)により形成されている。なお、各縁部は同一の幅(略同一の幅としてもよい)に形成され、該中間部材の幅は、縁部の幅と同一に形成されている。
すなわち、上中央部230と下中央部240とを接続する接続部W21は、本体部232と本体部242の間に設けられ、右側部220と中央部249(すなわち、上中央部230及び下中央部240)とを接続する接続部W22は、本体部222と本体部232の間と本体部222と本体部242の間に設けられ、左側部250と中央部249(すなわち、上中央部230及び下中央部240)とを接続する接続部W23は、本体部252と本体部232の間と本体部252と本体部242の間に設けられ、正面部210と上面・側面部260とを接続する接続部W24は、本体部222と本体部262の間と本体部232と本体部262の間と本体部252と本体部262の間に設けられ、背面部270と上面・側面部260とを接続する接続部W25は、本体部262と本体部272の間に設けられている。
なお、接続部W22は、本体部222と本体部232の間に設けられた接続部W22aと、本体部222と本体部242の間に設けられた接続部W22bとから構成されている。また、接続部W23は、本体部252と本体部232の間に設けられた接続部W23aと、本体部252と本体部242の間に設けられた接続部W23bとから構成されている。
また、接続部W24は、本体部222と本体部262の間に設けられた接続部W24aと、本体部232と本体部262の間に設けられた接続部W24bと、本体部252と本体部262の間に設けられた接続部W24cとから構成されている。
そして、接続部W21、W22、W23、W24、W25は、それぞれ一対の縁部と、該一対の縁部間に設けられた中間部材と、該一対の縁部と該中間部材とを縫着してなる縫製部とを有している。
例えば、図11に示すように、接続部W22bは、縁部224dと、縁部244aと、縁部224dと縁部244a間に設けられた中間部材Tと、縁部224dと中間部材Tと縁部244aとを縫製する縫製部Nとを有し、接続部W23bは、縁部224cと、縁部254dと、縁部224cと縁部254d間に設けられた中間部材Tと、縁部224cと中間部材Tと縁部254dとを縫製する縫製部Nとを有し、接続部W24aは、縁部224aと、縁部264aと、縁部224aと縁部264a間に設けられた中間部材Tと、縁部224aと中間部材Tと縁部264aとを縫製する縫製部Nとを有し(なお、接続部W24aは、縁部224b、224cと、縁部264aと、縁部224b、224cと縁部264a間に設けられた中間部材と、縁部224b、224cと中間部材と縁部264aとを縫製する縫製部Nも有している)、接続部W24cは、縁部254aと、縁部264aと、縁部254aと縁部264a間に設けられた中間部材Tと、縁部254aと中間部材Tと縁部264aとを縫製する縫製部Nとを有し(なお、接続部W24cは、縁部254b、254cと、縁部264aと、縁部254b、254cと縁部264a間に設けられた中間部材と、縁部254b、254cと中間部材と縁部264aとを縫製する縫製部Nも有している)、接続部W25(右側面側の部分)は、縁部264bと、縁部274aと、縁部264bと縁部274a間に設けられた中間部材Tと、縁部264bと中間部材Tと縁部274aとを縫製する縫製部Nとを有し、接続部W25(左側面側の部分)は、縁部264bと、縁部274eと、縁部264bと縁部274e間に設けられた中間部材Tと、縁部264bと中間部材Tと縁部274eとを縫製する縫製部Nとを有し、他の接続部についても同様の構成となっている。
これらの接続部は、一対の縁部により中間部材を挟んだ状態で縫製し、その後、高周波圧着により中間部材を介して一対の縁部を接続したものである。詳しい製造方法は後述する。
上記構成の座席カバー105の製造方法について説明する。まず、座席カバー105を構成する各シート状部材(すなわち、右側部120と中央部130と左側部140と正面・側面部150と背面部160)を準備する。すなわち、PVCをラミネートしたナイロン生地を各シート状部材の形状・大きさに切断したものを用意する。
次に、接続部W11と接続部W12を製造する。すなわち、接続部W11の製造について説明すると、右側部(第1シート状部材)120の縁部(第1縁部)124dと中央部(第2シート状部材)130の縁部(第2縁部)134aの間に中間部材Tを挟んだ状態とする(図15(a)参照)。その際、右側部120と中央部130においては、熱可塑性樹脂310の側を中間部材T側とし、熱可塑性樹脂310が中間部材Tと接触した状態とする。なお、中間部材Tを構成する熱可塑性樹脂の材質と、右側部120と中央部130において、中間部材Tに接する熱可塑性樹脂の材質が同じである場合には、右側部120において中間部材Tに接するシート状部(つまり、熱可塑性樹脂層310)の材質と、中央部130において中間部材Tに接するシート状部(つまり、熱可塑性樹脂層310)の材質と、中間部材Tの材質とが同じであるといえる。
その状態で、中間部材Tの帯状の方向に沿って(つまり、中間部材Tの長手辺に沿って)(縁部124a、134aの帯状の方向に沿ってとしてもよい)に沿って、縁部124dと中間部材Tと縁部134aとを縫製糸により縫製し、縫製部Nを製造する(図15(b)、縫製工程)。縫製糸による縫製部Nは、線状(具体的には一列の線状)に形成され、接続部W11においては、中間部材Tの帯状の方向が直線状であるので、縫製部Nは直線状に形成される。なお、中間部材Tの帯状の方向が曲線状の場合には、縫製部Nは曲線状に形成される。この縫製工程により、縁部124dと中間部材Tと縁部134aとが一体に形成され、縁部124dと中間部材Tと縁部134aからなる積層部Sが構成される。
なお、縫製作業に際しては、本体部(第1本体部)122に対する縁部124の向きと本体部(第2本体部)132に対する縁部134の向きを同じにして(図15では、右側)、右側部120と中央部130とはいずれも展開して互いに重ねた状態とすればよい。図15(a)の例では、中央部130の上に右側部120を配置しているが、右側部120の上に中央部130を配置してもよい。
また、縫製部Nの形成位置は、中間部材Tの幅方向における内側の端部(縁部に連設された本体部側の端部)に近い側とし(つまり、中間部材Tの帯状の方向と直角の方向の方向である幅方向において本体部122及び本体部132側である内側に偏った位置に沿って縫製を行なう)、少なくとも、中間部材Tの幅方向における中間位置P(中間部材Tの幅方向の端部から等距離の位置(つまり、中間部材Tの内側の端部と中間位置P間の長さL11と中間部材Tの外側の端部と中間位置P間の長さL12は同一となっている))よりも内側(本体部側)の位置とする。これにより、接続部W11を構成する縁部124dと縁部134aが本体部122、132側の端部位置から中間部材Tに対して剥がれるのを十分に防止することができる。また、中間部材Tは、右側部120及び中央部130の正面側の端部から背面側の端部までに設け、縫製部Nも右側部120及び中央部130の正面側の端部から背面側の端部までに設ける。
なお、上記の例では、縫製部Nは一列の線状に形成されるが、縫製部Nを複数列(例えば、2列)に互いに平行に形成してもよい。その場合も、少なくとも1つの縫製部Nは、中間部材Tの幅方向における内側の端部(縁部に連設された本体部側の端部)に近い側に形成するのが好ましい。縫製部Nを複数列(例えば、2列)に互いに平行に形成してもよい点は、接続部W11以外の他の接続部についても同様である。
次に、縫製部Nにより縫着された右側部120、中間部材T及び中央部130を高周波ウェルダに配置し(つまり、高周波ウェルダの受け台402の上に載せる)、本体部122と本体部132の間に規制部材Uを配置するとともに、該規制部材Uを中間部材Tの内側の端部に接した状態とする(図15(c)、図16、規制部材配置工程)。
つまり、右側部120と中央部130とが展開されて(つまり、本体部122と縁部124とが面一の状態にあるとともに、本体部132と縁部134とが面一の状態にある)本体部122と本体部132とが重なった状態における本体部122と本体部132の間に規制部材Uが配置された状態とする。
この規制部材Uは、中間部材Tの内側の辺部と一致する辺部を有するシート状部材であり、接続部W11においては、中間部材Tの内側(本体部122、132側)の端部が直線状に形成されているので、規制部材Uは平面視で直線帯状のシート状部材により形成されている。規制部材の素材としては、熱可塑性を有しないとともに、絶縁性の素材により形成され、少なくとも熱加圧工程(具体的には、高周波ウェルダによる熱加圧工程)(後述)により溶融しない材質により形成されていて、例えば、ウレタン、シリコン、合成ゴム(例えば、NBR(ニトリルゴム))のいずれかにより形成されている。すなわち、一対の縁部と中間部材Tとを高周波誘電加熱により溶着させるので、規制部材Uが溶融しないように、規制部材Uを熱加圧工程により溶融しない材質により形成する。規制部材Uの融点は、高周波ウェルダにおける設定温度(設定電流値に応じた温度としてもよい)よりも高い温度であるといえる。なお、当然、規制部材Uの融点は、中間部材Tの融点よりも高い。
なお、接続部W11においては、中間部材Tの内側(本体部122、132側)の端部が直線状に形成されているので、規制部材Uにおいては、中間部材T側の辺部が直線状に形成されていればよい。つまり、規制部材Uの中間部材T側の辺部が、中間部材Tにおける規制部材U側の辺部と一致して形成されている。
なお、規制部材Uの配置に際しては、規制部材Uを中間部材Tと並列させ、規制部材Uの中間部材T側の辺部が中間部材Tの内側の辺部に沿って中間部材Tの内側の辺部に接触された状態とする。
また、規制部材Uの厚みLUは、中間部材Tの厚みLT以上の厚みとする(つまり、LU≧LT)。すなわち、規制部材Uの厚みが中間部材Tの厚みよりも小さい場合には、溶融した中間部材Tが、規制部材Uを乗り越えて、規制部材Uと右側部120の間に入り込むおそれがあるので、溶融した中間部材Tの流れを堰き止めるために、規制部材Uの厚みLUは、中間部材Tの厚みLT以上の厚みとする。なお、規制部材Uの厚みとは、中間部材Tの厚み方向の厚み(長さ)であり、規制部材Uを挟む一対の本体部122、132間の方向の厚み(長さ)である。また、中間部材Tの厚みは、中間部材Tを挟む一対の縁部124d、134a間の方向の厚み(長さ)である。さらには、規制部材Uの厚みが中間部材Tの厚みよりも厚く、規制部材Uの厚みと中間部材Tの厚みの差が大きい場合には、上側の縁部124dの規制部材U側の端部が傾斜してしまい、縁部124dと中間部材T間の接着が十分とはならないおそれがあるので、規制部材Uの厚みが中間部材Tの厚みと同一であることが望ましい。つまり、規制部材Uの厚みは、少なくとも、中間部材Tの厚みと略同一の厚みで、かつ、中間部材Tの厚み以上の厚みを有するものとする。これにより、熱加圧工程において、溶融した中間部材の規制部材側への流出を十分規制することができるとともに、熱加圧工程において、縁部と中間部材の接着を十分に行なうことができる。この規制部材の厚みについては、他の接続部の製造に際しても同様である。
また、図16において、ハッチングに示した領域が縁部124dと中間部材Tと縁部134aの領域を示す。
なお、規制部材Uは、シート状であるとしたが、シート状でなくても、例えば、棒状(例えば、断面が正方形の棒状)であってもよく、中間部材Tの内側の辺部と一致する辺部を有するものであればよい。
また、高周波圧着を行なうための高周波ウェルダは、例えば、図17に示すように構成され、図16における高周波ウェルダ400は、受け台(作業台としてもよい)402の上方に加圧部材404が設けられ、加圧部材404は、ホルダ406に保持され、ホルダ406は、絶縁体408を介して支持板410に支持されている。支持板410は、シリンダ412のロッド412aの先端に支持されている。ここで、受け台402は、被加工物をセットする(つまり、載せる)受け台であるとともに、下部電極として機能し、加圧部材404は、上部電極であるとともに溶着の金型として機能する。加圧部材404は、シリンダ412のロッド412aを伸縮させることにより昇降する。加圧部材404は、略直方体(つまり、横方向に直線棒状)に形成され、下面に(つまり、受け台402側に)直線状の帯状(細長長方形状としてもよい)の加圧面(押圧面としてもよい)を有している(つまり、加圧面の長手辺が直線状を呈している)。高周波ウェルダ400においては、受け台402上に被加工物を配置し、加圧部材404と受け台402により被加工物を挟んだ状態で、加圧部材404で被加工物を押圧しながら、加圧部材404と受け台402間に高周波電流を流す(高周波電圧を印加するとしてもよい)ことにより、高周波誘電加熱により被加工物が加熱される。
次に、縁部124dの上面に加圧部材404が接した状態とし、加圧部材404で縁部124d、中間部材T及び縁部134aを押圧しながら(つまり、縁部124dと中間部材Tと縁部134aからなる積層部Sを加圧する)、加圧部材404と受け台402間に高周波電流を流す(図15(d)、熱加圧工程)。なお、図16に示すように、加圧部材404は、細長の直方形形状に形成されているので、加圧部材404の長手方向を縁部124dの長手方向に合わせた状態で縁部124dに接した状態とする。
すると、縁部124dと中間部材Tと縁部134aとが加熱されて、中間部材T(つまり、熱可塑性樹脂により形成されている中間部材T)と縁部124d、134aにおける熱可塑性樹脂が溶融するので、溶融した熱可塑性樹脂が縁部124d、134aにおける針穴(つまり、縫製糸が挿通している針穴)と縫製部Nの縫製糸の間に侵入する。つまり、高周波電流の電流値としては、中間部材Tが溶融して針穴と縫製糸の隙間に入り込む程度の値とする。また、規制部材Uが設けられているので、溶融した中間部材Tが、本体部122と本体部132の間に流れることがなく(つまり、熱加圧工程で溶融した中間部材Tは、規制部材Uの中間部材T側の辺部により規制部材U側への流出が規制される)、座席カバー105の完成状態において、中間部材Tが溶融して外部に流れた状態とはならないため、中間部材Tの規制部材U側の端部に凹凸が形成されず、中間部材Tの端部を端整に仕上げることができ、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部(つまり、中間部材を介した接続箇所)の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。特に、規制部材Uの厚みを中間部材Tの厚み以上の厚みとすることにより、溶融した中間部材Tの規制部材U側への流出を十分規制することができる。
なお、図15(d)に示すように、加圧部材404は、縁部124dのみに接するようにし、本体部122には接しないようにする。すなわち、加圧部材404が、右側部120において、中間部材Tの上側に位置する領域のみに接するようにし、規制部材Uの領域の上方には位置しないようにする。つまり、規制部材Uの領域の上方に加圧部材Uが位置していると、高周波電流による振動が規制部材Uに伝わりやすくなり、規制部材Uと本体部122間や規制部材Uと本体部132間に溶融した中間部材Tが入り込んでしまい、溶融した中間部材Tの規制部材U側への流出を十分規制することができず、接続部の審美性を得ることができないおそれがあるので、加圧部材404が規制部材Uの領域の上方には位置しないようにする。
その後、高周波電流を流すのを停止することにより、縁部124d、134aにおける熱可塑性樹脂と中間部材Tが冷えて固化し、中間部材Tと縁部124d、134aが接着するとともに、縁部124d、134aにおける針穴が熱可塑性樹脂により塞がれた状態となる。以上のようにして、接続部W11が製造される。
なお、縁部124dと縁部134aの間に中間部材Tが設けられ、また、針穴が熱可塑性樹脂により塞がれた状態となるので、接続部W11において十分防水機能を得ることができる。
接続部W12の製造は、接続部W11と同様であり、中央部130の縁部134cと左側部140の縁部144dとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、その後、高周波ウェルダにより高周波圧着を行なう。また、中間部材は、中央部130及び左側部140の正面側の端部から背面側の端部にまで設ける。
接続部W11、W12を製造することにより、右側部120と中央部130と左側部140が縫製と高周波圧着により一体に形成され、縫製及び高周波圧着が行われた上面部110が製造される(図18参照)。
なお、製造された上面部110は、図18に示すように、縁部114と、縁部114よりも内側の領域である本体部112とを有し、縁部114は、右側部120、中央部130、左側部140における縁部のうち、縁部124d、134a、134c、144d以外の縁部により構成される。この縁部114は、上面部110の周囲における中間部材Tの幅と同一(略同一としてもよい)の幅を有する帯状の領域である。この縁部114は、正面・側面部150及び背面部160と接続される領域となる。
次に、接続部W13を製造する。接続部W13の製造の方法は、接続部W11と同様である。つまり、まず、右側部120の縁部124a、124b、124cと正面・側面部150の縁部154aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、また、中央部130の縁部134bと正面・側面部150の縁部154aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、また、左側部140の縁部144c、144b、144aと正面・側面部150の縁部154aとにより中間部材を挟んだ状態で中間部材の帯状の方向に沿って縫製糸により縫製する(実際には、縁部124aの背面側の端部から縁部124b、縁部124c、縁部134b、縁部144c、縁部144b、縁部144aの順に縫製する)(第1縫製工程)。これにより、中間部材とその両側の縁部を縫製部により一体化する。なお、縁部124b、144bにおいては、帯状の方向は曲線状(具体的には、略円弧状)に形成されているので、縫製部Nも曲線状(具体的には、略円弧状)に形成される。
縫製に際しては、縁部124aの背面側の端部(特に、右側部120の背面側の端部)から縁部144aの背面側の端部(特に、左側部140の背面側の端部)にまで(つまり、接続部W13の形成領域の一方の端部から他方の端部にまで)連続して行なうのが好ましい。なお、縫製に際しては、上面部110(右側部120と中央部130と左側部140により形成された上面部)における接続部W11、W12側を下側にして上面部110を展開しておき(その状態では、上面部110を構成する各シート状部材における熱可塑性樹脂310側が上側となる)、正面・側面部150の熱可塑性樹脂310側を下側として中間部材を挟んだ状態で縫製していくが、縁部124b、144bの領域では、縁部124b、144bは略円弧状に湾曲しているため、正面・側面部150を折り重ねたり縁部154aと反対側を立ち上げる等して縁部154aと縫製していく。また、縁部124b、144bのように湾曲した領域では、中間部材も湾曲させた状態とするが、中間部材をPVC等柔軟性のある素材により形成することにより、湾曲させた内側に若干しわがよるが特に支障なく湾曲させることができる。
また、接続部W13における縫製部の形成に際して、接続部W11、W12の端部の箇所(正面側における端部の箇所)は、上面部110の縁部114に重ねた状態で縫い付ければよい。つまり、接続部W11を構成する一対の縁部(縁部124dと縁部134a)と中間部材とともに、接続部W13を構成する一対の縁部と中間部材を縫製し、また、接続部W12を構成する一対の縁部(縁部134cと縁部144d)と中間部材とともに、接続部W13を構成する一対の縁部と中間部材を縫製する。例えば、図22で、接続部W11の正面側の端部は、右側部120の縁部124cに重ねた状態とし、接続部W12の正面側の端部は左側部140の縁部144cと重ねた状態としている。これにより、接続部W11、W12の正面側の端部が接続部W13と重なった状態で設けられ、接続部W11、W12と接続部W13(上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部)とが重なった領域(接続部W11、W12の端部と接続部W13とが重なった領域)(第1領域)では、接続部W11、W12における中間部材と接続部W13における中間部材とが互いに略平行に設けられている。これにより、接続部W11、W12と接続部W13が接する領域においても、十分に防水機能を得ることができる。
なお、縫製の順序として、上記の例では、右側面側(縁部124aの背面側の端部)から左側面側(縁部144aの背面側の端部)としているが、当然、左側面側から右側面側に向けて縫製してもよい。
そして、規制部材を一対の縁部のそれぞれから連設された本体部の間(つまり、本体部112と本体部152の間)で中間部材の内側の辺部に沿った位置に配置し(第1規制部材配置工程)、その後、接続部W13の形成領域に沿って高周波圧着を行なう(第1熱加圧工程)。つまり、一対の縁部と一対の縁部の間の中間部材とからなる積層部を熱加圧する。具体的には、縁部124aの背面側の端部から縁部124b、124cの領域に高周波圧着を行ない、その後、縁部134bから縁部144c、144bを経て縁部144aの背面側の端部にまで高周波圧着を行なう。なお、縁部144aの背面側の端部から縁部124aの背面側の端部に向けて高周波圧着を行ってもよい。
なお、接続部W13の高周波圧着に際して、直線部分については(つまり、中間部材の規制部材側の辺部が直線状の場合には)、加圧部材404を縁部に接触させて行えばよいが、縁部124b、144bのように円弧状に湾曲した部分については、図20に示すような治具(加圧用治具)500を用いる。
つまり、治具500は、湾曲部502と、湾曲部502から連設された平板状部504とを有し、導電性の金属(例えば、鉄)により形成されている。湾曲部502は、長方形状の平板を円弧状に湾曲させた形状(長方形状の平板を立設した状態で横方向に湾曲した形状)を有し、下端に円弧状の帯状を呈する加圧面(第2加圧面)(押圧面、接触面としてもよい)502aが設けられている。加圧面502aは、平面状となっている。つまり、この湾曲部502は、中間部材の規制部材側の辺部が曲線状の場合に、板状部材を該曲線に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した(つまり、曲線状の)加圧面502aを有している。
また、平板状部504は、湾曲部502の上端から湾曲部502に対して直角方向に形成されていて、平板状を呈し、平面視において、円弧状の辺部と直線状の辺部とを有している。平板状部504の上面及び下面は、湾曲部502を水平方向の平面に載置した状態では、水平方向を向く。
この治具500を使用する際には、図19に示すように、被加工物(例えば、接続部W13)と加圧部材404の間に治具500を配置し、加圧面502aを高周波圧着すべき縁部の上に配置し、平板状部504の上面を加圧部材404の下面に接触した状態とし、加圧部材404により押圧しながら加圧部材404と受け台402間に高周波電流を流すことにより、治具500に高周波電流が導通し、加圧面502aと受け台402間の熱可塑性材料を溶融させて、高周波圧着を行なう。
以上のように、治具500を用いることにより、高周波ウェルダ400に設けられた加圧部材404が直線状の帯状の加圧面を有する場合でも、上部電極について、縁部の湾曲に応じた加圧面を得ることができる。
また、2つの本体部間に配置する規制部材については、縁部124a、124cの領域のように、中間部材が直線状に形成される場合には、図21に示すように、直線帯状の(少なくとも中間部材側に直線状の辺部を有する)規制部材U−1、U−3を用いればよいが、縁部124bの領域のように、中間部材が円弧状に湾曲して形成される場合には、円弧状の帯状の(少なくとも中間部材側に円弧状の辺部を有する)規制部材U−2を用いて、該円弧状の辺部を中間部材に辺部に接触した状態とする。
以上のように、中間部材の湾曲に応じた加圧面を有する治具と、中間部材の湾曲に応じた規制部材を用いることにより、縁部が湾曲する場合にも対応することができる。
以上のように、接続部W13を製造することにより、上面部110と正面・側面部150が縫製と高周波圧着により一体に形成される(図22参照)。
座席カバー105の製造において、上記の第1縫製工程と第1規制部材配置工程と第1熱加圧工程とで、第1接続工程が構成される。また、接続部W13の形成に際しては、上面部110と正面・側面部150の一方が第1シート状部材となり、他方が第2シート状部材となり、右側部120と中央部130の一方が第1構成部で、他方が第2構成部となり、右側部120が第1構成部で、中央部130が第2構成部とした場合に、右側部120の縁部124が第1構成部縁部で、本体部122が第1構成部本体部となり、中央部130の縁部134が第2構成部縁部で、本体部132が第2構成部本体部となり、縁部124dと縁部134a間の中間部材が第2中間部材となる。また、右側部120と中央部130の一方が第1構成部で、他方が第2構成部となり、左側部140が第1構成部で、中央部130が第2構成部とした場合に、左側部140の縁部144が第1構成部縁部で、本体部142が第1構成部本体部となり、中央部130の縁部134が第2構成部縁部で、本体部132が第2構成部本体部となり、縁部144dと縁部134c間の中間部材が第2中間部材となる。
次に、接続部W14、W15、W16を製造する。接続部W14、W15、W16の製造の方法は、接続部W11と同様である。つまり、縁部154bと縁部164bとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(その際、正面・側面部150及び背面部160の上端から下端にまで中間部材を設けて、正面・側面部150及び背面部160の上端から下端にまで縫製するのが好ましい)、縁部124e、134d、144eと縁部164aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(その際、上面部110及び背面部160の右側面側の端部から左側面側の端部にまで中間部材を設けて、上面部110及び背面部160の右側面側の端部から左側面側の端部にまで縫製するのが好ましい)、縁部154cと縁部164cとにより中間部材を挟んだ状態で縫製する(その際、正面・側面部150及び背面部160の上端から下端にまで中間部材を設けて、正面・側面部150及び背面部160の上端から下端にまで縫製するのが好ましい)(第2縫製工程)。これにより、中間部材とその両側の縁部を縫製部により一体化する。
これにより、接続部W11、W12の背面側の端部が接続部W15と重なった状態で設けられ、接続部W11、W12と接続部W15(上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部)とが重なった領域(接続部W11、W12の端部と接続部W15とが重なった領域)(第2領域)では、接続部W11、W12における中間部材と接続部W15における中間部材とが互いに略平行に設けられている。これにより、接続部W11、W12と接続部W15が接する領域においても、十分に防水機能を得ることができる。
また、接続部W13aの背面側の端部と接続部W14の上端と接続部W15の右側面側の端部とが重なった状態で設けるのが好ましく、その場合には、接続部W13aと接続部14と接続部W15とが重なった領域(接続部W13aの背面側の端部と接続部W14の上端と接続部W15の右側面側の端部とが重なった領域)では、接続部W13aにおける中間部材と接続部W14の中間部材と接続部W15の中間部材とが互いに略平行に設けられている。
また、接続部W13cの背面側の端部と接続部W16の上端と接続部W15の左側面側の端部とが重なった状態で設けるのが好ましく、その場合には、接続部W13cと接続部16と接続部W15とが重なった領域(接続部W13cの背面側の端部と接続部W16の上端と接続部W15の左側面側の端部とが重なった領域)では、接続部W13cにおける中間部材と接続部W16の中間部材と接続部W15の中間部材とが互いに略平行に設けられている。
そして、規制部材を一対の縁部のそれぞれから連設された本体部の間(本体部112と本体部162の間と、本体部152と本体部162の間)で、中間部材の内側の辺部に沿った位置に配置し(本体部112と本体部162間に規制部材を配置する工程が第2規制部材配置工程となり、本体部152と本体部162間に規制部材を配置する工程が第3規制部材配置工程となる)、接続部W14、W15、W16の形成領域に沿って高周波圧着を行なう(接続部W15の形成領域についての高周波圧着が第2熱加圧工程となり、接続部W14、W16の形成領域についての高周波圧着が第3熱加圧工程となる)。つまり、一対の縁部と一対の縁部の間の中間部材とからなる積層部を熱加圧する。具体的には、接続部W14の形成領域の下端から接続部W15の形成領域を経て接続部W16の形成領域の下端にまで高周波圧着を行なう。高周波圧着に際しては、接続部W14、W15、W16はいずれも直線状に形成されているので、治具500を用いる必要なく、加圧部材404で直接縁部の領域を押圧しながら高周波電流を流せばよい。
なお、実際には、接続部W14についての規制部材の配置及び高周波圧着と、接続部W15についての規制部材の配置及び高周波圧着と、接続部W16についての規制部材の配置及び高周波圧着とをそれぞれ個別に行なうようにする。
以上のように、接続部W14、W15、W16を製造することにより、背面部160と上面部110及び正面・側面部150とが縫製と高周波圧着により一体に形成される(図23参照)。
座席カバー105の製造において、上記の第2縫製工程と第2規制部材配置工程と第2熱加圧工程と第3縫製工程と第3規制部材配置工程と第3熱加圧工程とで、第2接続工程が構成される。
以上のように、接続部W11〜W16を製造することにより、図5〜図7に示す座席カバー105が製造される。なお、図23に示す状態では、縁部が設けられた側が外側を向いていて、縁部が設けられた側が裏側であり、座席カバー105の裏側が外側となっているので、表裏を逆として、縁部が設けられた側を内側とすることにより、図5〜図7に示す状態となる。つまり、図5〜図7の状態では、熱可塑性樹脂層310が外側となる。
さらに、図5〜図7に示す座席カバー105において、正面・側面部150の下端と背面部160の下端において、該下端に沿った領域を折り返した状態で該下端に沿って縫製して弾性部材収納部150−2を形成し、弾性部材収納部150−2内に紐状の弾性部材(図示せず)を収納して、伸縮部150−1を構成する。
製造された座席カバー105においては、各接続部において、一対の縁部と一対の縁部に挟まれた中間部材とが接着するとともに、一対の縁部における針穴が熱可塑性樹脂により塞がれた状態となっている。
なお、座席カバー105を構成するシート状部材における熱可塑性樹脂層310と中間部材Tの材質を同じにすることにより(例えば、材質をともにPVCとする)、該熱可塑性樹脂層310と中間部材Tの接着強度を強くすることができる。
また、座席カバー105の表側を外側とした状態(つまり、図1、図5〜図7の状態)では、中間部材Tの端部が外側に露出するが、上記のように、中間部材Tの端部を端整に仕上げることができ、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。また、中間部材Tが設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
なお、上記の座席カバー105の製造方法において、製造される各接続部における一方の縁部を有するシート状部材が第1シート状部材で、他方の縁部を有するシート状部材が第2シート状部材であり、該一方の縁部が第1縁部で、該他方の縁部が第2縁部となる。
次に、上記構成の座席カバー205の製造方法について説明する。座席カバー205の製造方法は、座席カバー105の製造方法と同様である。すなわち、座席カバー205を構成する各シート状部材(すなわち、右側部220と上中央部230と下中央部240と左側部250と上面・側面部260と背面部270)を準備する。すなわち、PVCをラミネートしたナイロン生地を各シート状部材の形状・大きさに切断したものを容易する。
次に、接続部W21を製造する。接続部W21の製造方法は、接続部W11と同様である。すなわち、縁部234dと縁部244bとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(中間部材を上中央部230及び下中央部240の右側面側の左側面側の端部にまで設け、縫製部を上中央部230及び下中央部240の右側面側の左側面側の端部にまで形成する)(これにより、中間部材とその両側の縁部とが縫製部により一体化する)、その後、接続部W21の形成領域に沿って高周波圧着を行なう。接続部W21を製造することにより、上中央部230と下中央部240とが縫製と高周波圧着により一体に形成される。
次に、接続部W22、W23を製造する。接続部W22、W23の製造方法は、接続部W11と同様である。すなわち、縁部224dと縁部234aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、その後、縁部224dと縁部244aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(これにより、中間部材とその両側の縁部とが縫製部により一体化する)(中間部材を右側部220及び上中央部230の上面側の端部から右側部220及び下中央部240の下端まで設け、縫製部を右側部220及び上中央部230の上面側の端部から右側部220及び下中央部240の下端まで形成する)(縫製に際しては、接続部W22の形成領域の一方の端部から他方の端部まで連続して行なうのが好ましい。)、その後、接続部W22の形成領域に沿って高周波圧着を行なう。接続部W22を製造することにより、右側部220と上中央部230及び下中央部240とが縫製と高周波圧着により一体に形成される。なお、縁部224dと縁部234aとにより中間部材を挟んだ状態にするとともに、縁部224dと縁部244aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製してもよい。
また、縁部254dと縁部234cとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、その後、縁部254dと縁部244cとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(中間部材を左側部250及び上中央部230の上面側の端部から左側部250及び下中央部240の下端まで設け、縫製部を左側部250及び上中央部230の上面側の端部から左側部250及び下中央部240の下端まで形成する)(これにより、中間部材とその両側の縁部とが縫製部により一体化する)(縫製に際しては、接続部W23の形成領域の一方の端部から他方の端部まで連続して行なうのが好ましい。)、その後、接続部W23の形成領域に沿って高周波圧着を行なう。接続部W23を製造することにより、左側部250と上中央部230及び下中央部240とが縫製と高周波圧着により一体に形成される。なお、縁部254dと縁部234cとにより中間部材を挟んだ状態にするとともに、縁部254dと縁部244cとにより中間部材を挟んだ状態で縫製してもよい。
接続部W21、W22、W23を製造することにより、右側部220と上中央部230と下中央部240と左側部240が縫製と高周波圧着により一体に形成され、縫製及び高周波圧着が行われた正面部210が製造される。
なお、製造された正面部210は、縁部と、縁部よりも内側の領域である本体部212とを有し、縁部は、右側部220、上中央部230、下中央部240、左側部250における縁部のうち、縁部224d、234a、234c、234d、244a、244b、244c、254d以外の縁部、つまり、縁部224a、224b、224c、234b、254c、254b、254aにより構成される。この縁部は、正面部の周囲における中間部材Tの幅と同一(略同一としてもよい)の幅を有する帯状の領域であり、上面・側面部260と接続される領域となる。
次に、接続部W24を製造する。接続部W24の製造方法は、接続部W11と同様である。すなわち、縁部264aと縁部224a、224b、224cとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(実際には、縁部224aから(接続部W24aの下端から)縁部224b、縁部224cの順に縫製する)、その後、縁部264aと縁部234bとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し、縁部264aと縁部254c、254b、254aとにより中間部材を挟んだ状態で縫製し(実際には、縁部254c、縁部254b、縁部254aの順に縫製する)(これにより、中間部材とその両側の縁部とが縫製部により一体化する)(縫製に際しては、接続部W24の形成領域の一方の端部から他方の端部まで連続して行なうのが好ましい。)(第1縫製工程)、その後、規制部材を一対の縁部のそれぞれから連設された本体部の間(本体部212と本体部262の間)で、中間部材の内側の辺部に沿った位置に配置し(第1規制部材配置工程)、その後、接続部W24の形成領域に沿って高周波圧着を行なう(第1熱加圧工程)。つまり、一対の縁部と一対の縁部の間の中間部材とからなる積層部を熱加圧する。具体的には、縁部224a、224c、234b、254c、254aの領域については、加圧部材404で直接押圧しながら高周波圧着し、縁部224b、254bの領域については、円弧状に湾曲しているので治具500を加圧部材404と縁部の間に挟んだ状態で高周波圧着を行なう。高周波圧着の順序としては、例えば、右側面側(縁部224aの下端)から左側面側(縁部254aの下端)とする。接続部W24を製造することにより、上面・側面部260と正面部210とが縫製と高周波圧着により一体に形成される。なお、縫製や高周波圧着の順序として、上記の例では、右側面側(縁部224aの下端)から左側面側(縁部254aの下端)としているが、当然、左側面側から右側面側に向けて縫製してもよい。
これにより、接続部W22、W23の上端が接続部W24と重なった状態で設けられ、接続部W22、W23と接続部W24とが重なった領域(接続部W22、W23の端部と接続部W24とが重なった領域)では、接続部W22、W23における中間部材と接続部W24における中間部材とが互いに略平行に設けられている。これにより、接続部W22、W23と接続部W24が接する領域においても、十分に防水機能を得ることができる。
座席カバー205の製造において、上記の第1縫製工程と第1規制部材配置工程と第1熱加圧工程とで、第1接続工程が構成される。また、接続部W24の形成に際しては、正面部210と上面・側面部260の一方が第1シート状部材となり、他方が第2シート状部材となり、右側部220と中央部249の一方が第1構成部で、他方が第2構成部となり、右側部220が第1構成部で、中央部249が第2構成部とした場合に、右側部220の縁部224が第1構成部縁部で、本体部222が第1構成部本体部となり、中央部249の縁部が第2構成部縁部で、縁部の内側の本体部が第2構成部本体部となり、縁部224dと縁部234a、244a間の中間部材が第2中間部材となる。また、左側部250が第1構成部で、中央部249が第2構成部とした場合に、左側部250の縁部254が第1構成部縁部で、本体部252が第1構成部本体部となり、中央部249の縁部が第2構成部縁部で、縁部の内側の本体部が第2構成部本体部となり、縁部254dと縁部234c、244c間の中間部材が第2中間部材となる。
次に、接続部W25を製造する。接続部W25の製造方法は、接続部W11と同様である。縁部264bと縁部274a、274b、274c、274d、274eとにより中間部材を挟んだ状態で縫製する(実際には、縁部274aの下端から縁部274b、縁部274c、縁部274d、縁部274eの順に縫製する)(これにより、中間部材とその両側の縁部とが縫製部により一体化する)(縫製に際しては、接続部W25の形成領域の一方の端部から他方の端部まで連続して行なうのが好ましい。)(第2縫製工程)。その後、規制部材を一対の縁部のそれぞれから連設された本体部の間(本体部262と本体部272の間)で、中間部材の内側の辺部に沿った位置に配置し(第2規制部材配置工程)、その後、接続部W25の形成領域に沿って高周波圧着を行なう(第2熱加圧工程)。つまり、一対の縁部と一対の縁部の間の中間部材とからなる積層部を熱加圧する。具体的には、縁部274a、274c、274eの領域については、加圧部材404で直接押圧しながら高周波圧着し、縁部274b、274dの領域については、円弧状に湾曲しているので治具500を加圧部材404と縁部の間に挟んだ状態で高周波圧着を行なう。高周波圧着の順序としては、例えば、右側面側(縁部274aの下端)から左側面側(縁部274eの下端)とする。接続部W25を製造することにより、上面・側面部260と背面部270とが縫製と高周波圧着により一体に形成される。なお、縫製や高周波圧着の順序として、上記の例では、右側面側(縁部274aの下端)から左側面側(縁部274eの下端)としているが、当然、左側面側から右側面側に向けて縫製してもよい。なお、座席カバー205の製造において、上記の第2縫製工程と第2規制部材配置工程と第2熱加圧工程とで、第2接続工程が構成される。
以上のように、接続部W21〜W25を製造することにより、座席カバー205が製造される。なお、接続部W25を製造した際には、縁部が設けられた側が外側を向いていて、縁部が設けられた側が裏側であり、座席カバー205の裏側が外側となっているので、表裏を逆として、縁部が設けられた側を内側とすることにより、図1、図8、図9に示す状態となる。つまり、図1、図8、図9の状態では、熱可塑性樹脂層310が外側となる。
製造された座席カバー205においては、各接続部において、一対の縁部と一対の縁部に挟まれた中間部材とが接着するとともに、一対の縁部における針穴が熱可塑性樹脂により塞がれた状態となっている。
なお、座席カバー205を構成するシート状部材における熱可塑性樹脂層310と中間部材Tの材質を同じにすることにより(例えば、材質をともにPVCとする)、該熱可塑性樹脂層310と中間部材Tの接着強度を強くすることができる。
また、座席カバー205の表側を外側とした状態(つまり、図1、図8、図9の状態)では、中間部材Tの端部が外側に露出するが、上記のように、中間部材Tの端部を端整に仕上げることができ、接続部の箇所が外側から見て見苦しくなく、接続部の審美性、すなわち、見た目の美しさを得ることができる。また、中間部材Tが設けられているので、十分防水機能を得ることができる。
なお、上記の座席カバー205の製造方法において、製造される各接続部における一方の縁部を有するシート状部材が第1シート状部材で、他方の縁部を有するシート状部材が第2シート状部材であり、該一方の縁部が第1縁部で、該他方の縁部が第2縁部となる。
なお、上記の説明では、熱加圧工程は、高周波ウェルダにより行なうとして説明したが、これには限られず、加熱した加圧部材を接続部の領域に押圧して熱加圧を行なうようにしてもよい。
また、上記の説明において、正面・側面部150と背面部160は、座部10の底部の一部をカバーするものとして説明したが、座部10の底部をカバーしない構成としてもよく、正面・側面部150は、座部10の正面と左右両側の側面のみをカバーし、背面部160は、座部10の背面のみをカバーするものとしてもよい。
また、上記の説明において、正面部210は、背もたれ部60の底部をカバーするものとして説明したが、背もたれ部60の底部をカバーしない構成としてもよく、正面部210は、背もたれ部60の正面のみをカバーするものとしてもよい。
また、座席カバー105、205を構成するシート状部材における熱可塑性樹脂層310と中間部材Tの材質を同じにするとしたが、同じ材質でなくてもよく、少なくとも熱加圧工程により溶融する材質により形成されていればよい。
なお、座席カバー105、205を構成するシート状部材における熱可塑性材料としてPVCを例にとって説明したが、熱加圧工程により溶融する他の熱可塑性材料でもよく、例えば、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)でもよい。
なお、図7、図9、図16、図17、図18、図19、図21、図22、図23において、縫製部Nは、直線により簡略して描いている。
5 座席装置
10 座部
20、70 フレーム
90、100 クッション
105、205 座席カバー
110 上面部
120 右側部
122、132、142、152、162、222、232、242、252、262、272 本体部
124、134、144、154、164、224、234、244、254、264、274 縁部
130 中央部
140 左側部
150 正面・側面部
160 背面部
60 背もたれ部
210 正面部
220 右側部
230 上中央部
240 下中央部
249 中央部
250 左側部
260 上面・側面部
270 背面部
400 高周波ウェルダ
402 受け台
404 加圧部材
406 ホルダ
408 絶縁体
410 支持板
412 シリンダ
412a ロッド
500 治具
502 湾曲部
504 平板状部
W11、W12、W13、W14、W15、W16、W21、W22、W23、W24、W25 接続部
S 積層部
T 中間部材
U 規制部材
N 縫製部

Claims (30)

  1. 第1シート状部材と第2シート状部材の接続部を製造する、シート状部材の接続部の製造方法であって、
    第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、
    第1シート状部材と第2シート状部材とが展開されて第1本体部と第2本体部とが重なった状態における第1本体部と第2本体部の間に規制部材が配置された状態とする規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、規制部材の中間部材側の辺部が中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触された状態とする規制部材配置工程と、
    規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、
    を有し、
    中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の辺部により規制部材側への流出が規制され、
    熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着することを特徴とするシート状部材の接続部の製造方法。
  2. 第1シート状部材の材質と、第2シート状部材の材質と、中間部材の材質とが同一であることを特徴とする請求項1に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  3. 第1シート状部材が複数のシート状部を重ねた状態に形成されているとともに、第2シート状部材が複数のシート状部を重ねた状態に形成されていて、第1シート状部材において中間部材に接するシート状部の材質と、第2シート状部材において中間部材に接するシート状部の材質と、中間部材の材質とが同じであることを特徴とする請求項1に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  4. 規制部材の厚みであって中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  5. 規制部材の厚みであって中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、中間部材の厚みと同一であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  6. 縫製工程において、中間部材の帯状の方向と直角の方向の方向である幅方向において第1本体部及び第2本体部側である内側に偏った位置に沿って縫製を行なうことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  7. 熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させた状態で、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  8. 規制部材配置工程において、中間部材の規制部材側の辺部が直線状の場合には、中間部材側の辺部が直線状に形成された規制部材を該中間部材に接触して配置し、中間部材の規制部材側の辺部が曲線状の場合には、中間部材側の辺部が該曲線と一致する曲線状に形成された規制部材を該中間部材に接触して配置することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  9. 熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、中間部材の規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、中間部材の規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする請求項8に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  10. 熱加圧工程において、積層部に接する加圧部材の加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該加圧面を位置させ、加圧用治具の第2加圧面が規制部材の領域の上方に位置しないように該第2加圧面を位置させることを特徴とする請求項9に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  11. 第1シート状部材が、シート状の第1構成部とシート状の第2構成部により形成され、第1構成部と第2構成部の接続部の製造工程は、
    第1構成部の端部の領域である帯状の第1構成部縁部と第2構成部の端部の領域である帯状の第2構成部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、第1構成部における第1構成部縁部よりも内側の領域である第1構成部本体部に対する第1構成部縁部の向きと、第2構成部における第2構成部縁部よりも内側の領域である第2構成部本体部に対する第2構成部縁部の向きを同じにした状態で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第2縫製工程と、
    第1構成部と第2構成部とが展開されて第1構成部本体部と第2構成部本体部とが重なった状態における第1構成部本体部と第2構成部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、
    第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、
    を有し、
    第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、
    第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して第1構成部縁部及び第2構成部縁部と接着し、
    第1構成部と第2構成部の接続部で、第1構成部縁部と第2中間部材と第2構成部縁部とからなる接続部の端部は、第1シート状部材と第2シート状部材の接続部と重なって設けられ、
    上記縫製工程により縫製した際には、第1構成部と第2構成部の接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域では、第1縁部と第2中間部材と第2縁部とともに、第1構成部と第2構成部の接続部も縫製され、該領域では、第1シート状部と第2シート状部間の中間部材と第1構成部と第2構成部間の第2中間部材とが互いに略平行に設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10に記載のシート状部材の接続部の製造方法。
  12. 車両用座席において運転者の臀部を載せる座部又は運転者の背中を接触させる背もたれ部に用いる座席カバーの製造方法の製造方法であって、
    請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載のシート状部材の接続部の製造方法を有することを特徴とする座席カバーの製造方法。
  13. 車両用座席において運転者の臀部を載せる座部に用いる座席カバーで、座部の上面をカバーし、運転者の臀部を載せる上面部(110)と、上面部の正面と右側面と左側面とから下方に向けて設けられた正面・側面部で、少なくとも座部の正面と側面とをカバーする正面・側面部(150)と、上面部の背面から設けられるとともに正面・側面部の背面から設けられ、少なくとも座部の背面をカバーする背面部(160)とを有する座席カバーの製造方法であって、
    上面部がシート状部材により形成され、上面部は、周囲に帯状の縁部である上面部縁部(114)を有するとともに上面部縁部よりも内側の領域である上面部本体部(112)を有し、
    正面・側面部がシート状部材により形成され、正面・側面部は、上面部側の辺部と背面部側の辺部とに帯状の縁部である正面・側面部縁部(154)を有するとともに正面・側面部縁部よりも内側の領域である正面・側面部本体部(152)を有し、
    背面部がシート状部材により形成され、背面部は、上面部側である上側の辺部と左右の辺部とに帯状の縁部である背面部縁部(164)を有するとともに背面部縁部よりも内側の領域である背面部本体部(162)を有し、
    上面部と正面・側面部とを接続する第1接続工程と、背面部と上面部とを接続するとともに、背面部と正面・側面部とを接続する第2接続工程とを有し、
    第1接続工程が、
    上面部縁部と正面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第1中間部材を挟むとともに、上面部本体部に対する上面部縁部の向きと、正面・側面部本体部に対する正面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とを第1中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第1縫製工程と、
    上面部と正面・側面部とが展開されて上面部本体部と正面・側面部本体部とが重なった状態における上面部本体部と正面・側面部本体部の間に第1規制部材が配置された状態とする第1規制部材配置工程で、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材における第1規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材の内側の辺部に沿って第1中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第1規制部材配置工程と、
    第1規制部材配置工程により第1規制部材が配置された状態で、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第1熱加圧工程と、
    を有し、
    第1中間部材は、第1熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第1規制部材は、第1熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第1熱加圧工程において、溶融した第1中間部材は、第1規制部材の第1中間部材側の辺部により第1規制部材側への流出が規制され、
    第1熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第1熱加圧工程で溶融した第1中間部材が固化して上面部縁部及び正面・側面部縁部と接着し、
    第2接続工程が、
    背面部縁部と上面部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと上面部本体部に対する上面部縁部の向きを同じにした状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する工程と、背面部縁部と正面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第3中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと正面・側面部本体部に対する正面・側面部縁部の向きとを同じにした状態で、背面部縁部と第3中間部材と正面・側面部縁部とを第3中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する工程とを有する第2縫製工程と、
    背面部と上面部とが展開されて背面部本体部と上面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と上面部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、
    第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、
    背面部と正面・側面部とが展開されて背面部本体部と正面・側面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と正面・側面部本体部の間に第3規制部材が配置された状態とする第3規制部材配置工程で、第3規制部材の第3中間部材側の辺部が第3中間部材における第3規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第3規制部材の第3中間部材側の辺部が第3中間部材の内側の辺部に沿って第3中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第3規制部材配置工程と、
    第3規制部材配置工程により第3規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第3中間部材と正面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第3熱加圧工程と、
    を有し、
    第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第3中間部材は、第3熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第3規制部材は、第3熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第2熱加圧工程において、溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、
    第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して背面部縁部及び上面部縁部と接着し、
    第3熱加圧工程において、溶融した第3中間部材は、第3規制部材の第3中間部材側の辺部により第3規制部材側への流出が規制され、
    第3熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第3熱加圧工程で溶融した第3中間部材が固化して背面部縁部及び正面・側面部縁部と接着することを特徴とする座席カバーの製造方法。
  14. 上面部における上面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、
    第1縫製工程において、上面部縁部と中間部材と正面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第1中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、
    第1規制部材配置工程において、第1中間部材における直線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に直線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、第1中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置することを特徴とする請求項13に記載の座席カバーの製造方法。
  15. 第1熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする請求項14に記載の座席カバーの製造方法。
  16. 上面部が、複数のシート状部材(120、130、140)により形成され、複数のシート状部材における2つのシート状部材である第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、
    第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、
    第1シート状部材と第2シート状部材とが展開して第1本体部と第2本体部とが重なった状態で、第1本体部と第2本体部の間に規制部材を配置する規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が、中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成されている規制部材を中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触させて配置する規制部材配置工程と、
    規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、
    を有し、
    中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の端部により規制部材側への流出が規制され、
    熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着し、
    第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、第1接続工程及び第2接続工程の前に行なうことを特徴とする請求項13又は14又は15に記載の座席カバーの製造方法。
  17. 第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部と重なって設けられ、
    第1縫製工程により縫製した際には、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とからなる第1接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域である第1領域では、上面部縁部と第1中間部材と正面・側面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該第1領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられ、
    第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の他方の端部は、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部と重なって設けられ、
    第2縫製工程により縫製した際には、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とからなる第2接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域である第2領域では、上面部縁部と第2中間部材と背面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該第2領域では、第2中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられることを特徴とする請求項16に記載の座席カバーの製造方法。
  18. 上面部の材質と、正面・側面部の材質と、背面部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質と、第3中間部材の材質とが同一であることを特徴とする請求項13又は14又は15又は16又は17に記載の座席カバーの製造方法。
  19. 上面部と正面・側面部と背面部とが、ともに複数のシート状部を重ねた状態に形成され、
    上面部において第1中間部材に接するシート状部の材質と、正面・側面部において第1中間部材及び第3中間部材に接するシート状部の材質と、背面部において第2中間部材及び第3中間部材に接するシート状部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質と、第3中間部材の材質とが同じであることを特徴とする請求項13又は14又は15又は16又は17に記載の座席カバーの製造方法。
  20. 第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚み以上の長さを有し、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚み以上の長さを有し、第3規制部材の厚みであって第3中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第3中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする請求項13又は14又は15又は16又は17又は18又は19に記載の座席カバーの製造方法。
  21. 第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚みと同一であり、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚みと同一であり、第3規制部材の厚みであって第3中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第3中間部材の厚みと同一であることを特徴とする請求項13又は14又は15又は16又は17又は18又は19に記載の座席カバーの製造方法。
  22. 車両用座席において運転者の背中を接触させる背もたれ部に用いる座席カバーで、少なくとも背もたれ部の正面をカバーし、運転者の背中を接触させる正面部(210)と、正面部の上面、右側面及び左側面から背面側に向けて設けられ、背もたれ部の上面と右側面と左側面とをカバーする上面・側面部(260)と、上面・側面部の背面から設けられ、背もたれ部の背面をカバーする背面部(270)とを有する座席カバーの製造方法であって、
    正面部がシート状部材により形成され、正面部は、周囲に帯状の縁部である正面部縁部(224a、224b、224c、234b、254c、254b、254a)を有するとともに正面部縁部よりも内側の領域である正面部本体部を有し、
    上面・側面部がシート状部材により形成され、上面・側面部は、正面部側の辺部と背面側の辺部とに帯状の縁部である上面・側面部縁部(264a、264b)を有するとともに上面・側面部縁部よりも内側の領域である上面・側面部本体部(262)を有し、
    背面部がシート状部材により形成され、背面部は、上側の辺部と左右の辺部とに帯状の縁部である背面部縁部(274)を有するとともに背面部縁部よりも内側の領域である背面部本体部(272)を有し、
    正面部と上面・側面部とを接続する第1接続工程と、背面部と上面・側面部とを接続する第2接続工程とを有し、
    第1接続工程が、
    正面部縁部と上面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第1中間部材を挟むとともに、正面部本体部に対する正面部縁部の向きと、上面・側面部本体部に対する上面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とを第1中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第1縫製工程と、
    正面部と上面・側面部とが展開されて正面部本体部と上面・側面部本体部とが重なった状態における正面部本体部と上面・側面部本体部の間に第1規制部材が配置された状態とする第1規制部材配置工程で、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材における第1規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第1規制部材の第1中間部材側の辺部が第1中間部材の内側の辺部に沿って第1中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第1規制部材配置工程と、
    第1規制部材配置工程により第1規制部材が配置された状態で、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第1熱加圧工程と、
    を有し、
    第1中間部材は、第1熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第1規制部材は、第1熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第1熱加圧工程において、溶融した第1中間部材は、第1規制部材の第1中間部材側の辺部により第1規制部材側への流出が規制され、
    第1熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第1熱加圧工程で溶融した第1中間部材が固化して正面部縁部及び上面。側面部縁部と接着し、
    第2接続工程が、
    背面部縁部と上面・側面部縁部との間に帯状でシート状の第2中間部材を挟むとともに、背面部本体部に対する背面部縁部の向きと上面・側面部本体部に対する上面・側面部縁部の向きを同じにした状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面・側面部縁部とを第2中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する第2縫製工程と、
    背面部と上面・側面部とが展開されて背面部本体部と上面・側面部本体部とが重なった状態における背面部本体部と上面・側面部本体部の間に第2規制部材が配置された状態とする第2規制部材配置工程で、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材における第2規制部材側である内側の辺部と一致して形成され、第2規制部材の第2中間部材側の辺部が第2中間部材の内側の辺部に沿って第2中間部材の内側の辺部に接触された状態とする第2規制部材配置工程と、
    第2規制部材配置工程により第2規制部材が配置された状態で、背面部縁部と第2中間部材と上面・側面部縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する第2熱加圧工程と、
    を有し、
    第2中間部材は、第2熱加圧工程で溶融する材質により形成され、第2規制部材は、第2熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    第2熱加圧工程において、溶融した第2中間部材は、第2規制部材の第2中間部材側の辺部により第2規制部材側への流出が規制され、
    第2熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、第2熱加圧工程で溶融した第2中間部材が固化して背面部縁部及び上面・側面部縁部と接着することを特徴とする座席カバーの製造方法。
  23. 正面部における正面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、
    第1縫製工程において、正面部縁部と中間部材と上面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第1中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、
    第1規制部材配置工程において、第1中間部材における直線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に直線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、第1中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第1中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置し、
    背面部における背面部縁部が、直線状の帯状を呈する直線状縁部と曲線状の帯状を呈する曲線状縁部とを有し、
    第2縫製工程において、背面部縁部と中間部材と上面・側面部縁部とが一体に縫製された状態では、第2中間部材において、直線状縁部に接した領域は、直線状を呈するとともに、曲線状縁部に接した領域は、曲線状を呈し、
    第2規制部材配置工程において、第2中間部材における直線状縁部に接した領域には、第2中間部材側に直線状の辺部を有する第2規制部材を配置し、第2中間部材における曲線状縁部に接した領域には、第2中間部材側に曲線状の辺部を有する第1規制部材を配置することを特徴とする請求項22に記載の座席カバーの製造方法。
  24. 第1熱加圧工程において、受け台(402)と、受け台側に加圧面を有し、該加圧面の長手方向の辺部が直線状に形成された加圧部材(404)とを備え、受け台と加圧部材間に高周波電流を流す高周波ウェルダを使用し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部に加圧面が接した状態で、積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第1中間部材の第1規制部材側の辺部が曲線状の場合には、板状部材を該曲線状の辺部に合わせて湾曲させた形状を有し、端部に湾曲した平面状の第2加圧面(502a)を有する湾曲部(502)と湾曲部の一方の端部に設けられた平板状部で該第2加圧面を下面として湾曲部を立設させた場合に水平方向に設けられた平板状部(504)とを有し、導電性材料により形成された加圧用治具(500)を用いて、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行ない、第2熱加圧工程において、第2中間部材の第2規制部材側の辺部が直線状の場合には、受け台と加圧部材間に配置した積層部を加圧部材により加圧しながら高周波電流を流し、第2中間部材の第2規制部材側の辺部が曲線状の場合には、該加圧用治具を該積層部と加圧部材の間に第2加圧面を積層部に接して配置するとともに、該積層部を加圧用治具と受け部間に配置した状態で、高周波ウェルダの加圧部材により平板状部を加圧しながら加圧部材と受け台間に高周波電流を流すことにより熱加圧を行なうことを特徴とする請求項23に記載の座席カバーの製造方法。
  25. 正面部が、複数のシート状部材(220、230、240、250)により形成され、複数のシート状部材における2つのシート状部材である第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、
    第1シート状部材の端部の領域である帯状の第1縁部と第2シート状部材の端部の領域である帯状の第2縁部との間に帯状でシート状の中間部材を挟むとともに、第1シート状部材における第1縁部よりも内側の領域である第1本体部に対する第1縁部の向きと、第2シート状部材における第2縁部よりも内側の領域である第2本体部に対する第2縁部の向きを同じにした状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とを中間部材の帯状の方向に沿って一体に縫製する縫製工程と、
    第1シート状部材と第2シート状部材とが展開して第1本体部と第2本体部とが重なった状態で、第1本体部と第2本体部の間に規制部材を配置する規制部材配置工程で、規制部材の中間部材側の辺部が、中間部材における規制部材側である内側の辺部と一致して形成されている規制部材を中間部材の内側の辺部に沿って中間部材の内側の辺部に接触させて配置する規制部材配置工程と、
    規制部材配置工程により規制部材が配置された状態で、第1縁部と中間部材と第2縁部とが積層してなる積層部を縫製工程における縫製箇所を含めて熱加圧する熱加圧工程と、
    を有し、
    中間部材は、熱加圧工程で溶融する材質により形成され、規制部材は、熱加圧工程で溶融しない材質により形成され、
    熱加圧工程で溶融した中間部材は、規制部材の中間部材側の端部により規制部材側への流出が規制され、
    熱加圧工程における熱加圧を停止することにより、熱加圧工程で溶融した中間部材が固化して第1縁部及び第2縁部と接着し、
    第1シート状部材と第2シート状部材の接続部の製造工程は、第1接続工程及び第2接続工程の前に行なうことを特徴とする請求項22又は23又は24に記載の座席カバーの製造方法。
  26. 第1シート状部材と第2シート状部材の接続部で、第1縁部と中間部材と第2縁部とからなる接続部の一方の端部は、正面部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とからなる接続部と重なって設けられ、
    第1縫製工程により縫製した際には、正面部部縁部と第1中間部材と上面・側面部縁部とからなる接続部と第1シート状部材と第2シート状部材の接続部とが重なった領域では、正面部縁部と第1中間部材と上面部・側面部縁部とともに、第1シート状部と第2シート状部の接続部も縫製され、該領域では、第1中間部材と第1シート状部と第2シート状部間の中間部材とが互いに略平行に設けられることを特徴とする請求項25に記載の座席カバーの製造方法。
  27. 正面部の材質と、上面・側面部の材質と、背面部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質とが同一であることを特徴とする請求項22又は23又は24又は25又は26に記載の座席カバーの製造方法。
  28. 正面部と上面・側面部と背面部とが、ともに複数のシート状部を重ねた状態に形成され、
    正面部において第1中間部材に接するシート状部の材質と、上面・側面部において第1中間部材及び第2中間部材に接するシート状部の材質と、背面部において第2中間部材に接するシート状部の材質と、第1中間部材の材質と、第2中間部材の材質とが同じであることを特徴とする請求項22又は23又は24又は25又は26に記載の座席カバーの製造方法。
  29. 第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚み以上の長さを有し、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚み以上の長さを有することを特徴とする請求項22又は23又は24又は25又は26又は27又は28に記載の座席カバーの製造方法。
  30. 第1規制部材の厚みであって第1中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第1中間部材の厚みと同一であり、第2規制部材の厚みであって第2中間部材の厚み方向と同じ方向の厚みが、第2中間部材の厚みと同一であることを特徴とする請求項22又は23又は24又は25又は26又は27又は28に記載の座席カバーの製造方法。
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