以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置は、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ機能、電子メール機能、及びスキャナ機能等の複数の機能を備えたデジタル複合機(MFP)である。
図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置100は、画像形成部106、操作部110、センサ116、原稿読取部130、原稿自動送り装置132、給紙部134、及び、胴内の排紙トレイ136を含む。操作部110は、タッチパネルディスプレイ及び操作キー部を備えている。タッチパネルディスプレイは、表示パネルと、表示パネルの上に配置されたタッチパネルとを含む。操作キー部には、ハードウェアの機能キーとして、電源スイッチ及び省エネキー等が配置される。省エネキーは、画像形成装置100を省エネモードに遷移させるためのキーである。省エネキーは、画像形成装置100が省エネモードにあるときに操作されると、画像形成装置100を通常モードに復帰させる。
図2を参照して、画像形成装置100はさらに、制御部102、記憶部104及び画像処理部108を含む。制御部102は、CPU(Central Processing Unit)と、プログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)と、揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)とを含み、画像形成装置100全体を制御する。ROMには、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。制御部102内部のCPUは、ROMからプログラムをRAM上に読出して、RAMの一部を作業領域としてプログラムを実行する。即ち、CPU制御部102は、ROMに格納されているプログラムにしたがって画像形成装置100を構成する各部の制御を行ない、画像形成装置100の各機能を実現する。
記憶部104は、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。
通信部112は、ネットワーク190に有線又は無線で接続され、画像形成装置100がネットワーク190を介して、コンピュータ等の外部装置と通信するためのインターフェイスである。通信部112は、例えば、NIC(Network Interface Card)である。
画像形成装置100は、FAXモデム(図示せず)を含む。FAXモデムは、外部の電話回線(図示せず)に接続され、画像形成装置100が電話回線を介して外部装置とFAX通信するためのインターフェイスである。
原稿読取部130は、画像を読取るためのCCD(Charge−Coupled Device:電荷結合素子)と、原稿台又は原稿自動送り装置132にセットされた原稿を検知する原稿検知センサとを備え、原稿を読取って画像データを入力する。画像データは制御部102のRAMに一時的に記憶される。原稿自動送り装置132は、セットされた原稿を、1枚ずつ原稿読取部130の原稿読取位置まで搬送し、読取処理が完了した原稿を排出する。
画像処理部108は、読取った画像データに対して、種々の画像処理を実行する。画像形成部106は、画像データに基づき記録紙に画像を形成(印刷)する。画像データは、必要に応じて記憶部104に記憶される。画像形成装置100が印刷ジョブを受信した場合、画像処理部108は、印刷ジョブに対するRIP処理を実行し、画像形成部106による画像形成に使用される画像データを生成する。給紙部134は画像形成用の記録紙を保持する。
操作部110は、ユーザによる画像形成装置100に対する指示等の入力を受付ける。操作部110は、上記したように、各種の入力キー(ハードウェアキー)を備えた操作キー部と、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)等の表示パネルの上にタッチパネルが配置されたタッチパネルディスプレイとを備えている。表示パネルがLCDを含む場合、表示パネルはバックライトを含む。ユーザは、タッチパネルディスプレイに表示される画面によって、画像形成装置100の状態及びジョブの処理状況等の確認を行なう。タッチパネルディスプレイに表示されたキーを、表示パネルに重ねられたタッチパネル上で選択する(タッチパネル上の該当部分にタッチする)ことによって、画像形成装置100の機能設定及び動作指示等ができる。
制御部102は、操作部110に設けられたタッチパネルディスプレイ、及び入力キー等に対するユーザの操作を監視すると共に、タッチパネルディスプレイに画像形成装置100の状態に関する情報等のユーザに通知すべき情報等を表示する。
タイマ114は、制御部102からの要求を受けて、現在時刻を表す情報(以下、単に現在時刻ともいう)を出力する。
センサ116は、画像形成装置100の前面に配置される。センサ116は、図3に示すように、所定範囲内の人150の存在を検知するための人感センサである。ここではセンサ116は、赤外線センサ(焦電型センサ等)であるとする。センサ116は、赤外線を受信し、受信した信号強度に応じた信号を出力する。センサ116が所定レベル以上の信号を出力している状態を、人感センサがONであるという。センサ116が所定レベル未満の信号を出力している状態を、人感センサがOFFであるという。人感センサがONであれば、人を検知していると判定することができ、人感センサがOFFであれば、人を検知していないと判定できる。
図3においては、センサ116の検知領域152を扇形(検知距離L及び検知角度α)で示しているが、実際に使用されるセンサに応じて検知範囲の形状は異なる。センサ116は、画像形成装置100の周りに位置し得る人を検知できるように、検知パラメータ(検知距離L及び検知角度α)が適切に設定されることが好ましい。センサ116は、焦電型の赤外線センサに限定されず、画像形成装置100の周囲にいる人を検知できるセンサであればよい。
このように構成されることにより、画像形成装置100は、コピー機能、プリント機能、スキャナ機能、電子メール機能及びファクシミリ機能を実行できる。ユーザは操作部110を操作して、これらの機能を選択し、条件を設定した後、実行を指示できる。また、画像形成装置100は、通信部112を介して外部からプリントジョブ又はファクシミリジョブを受信して実行する。
以下、図4〜図6を参照して、画像形成装置100において実行される、人感センサの動作を監視し、異常が検知されると、その旨を表示する処理に関して説明する。ここでは、画像形成装置100の電源がオンされている間、センサ116には電力が供給されるとする。
画像形成装置100ではマルチタスクにより複数のプログラムが並行して実行される。図4及び図5のプログラムは、画像形成装置100の電源がオンされることにより起動する。また、例えば、ジョブを実行するためのプログラム、及び、印刷ジョブを受信して記憶部104に記憶するプログラム等も、図4〜図6のプログラムと並行して実行される。
図4を参照して、ステップ300において、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、RAMの所定領域に記憶する。
ステップ302において、制御部102は、操作部110が操作されたか否かを判定する。操作されたと判定された場合、制御はステップ304に移行する。そうでなければ、制御はステップ306に移行する。
ステップ304において、制御部102は、ステップ302で検知された操作が、省エネキーの操作(押下)であるか否かを判定する。省エネキーの操作であると判定された場合、制御はステップ308に移行する。そうでなければ、制御はステップ300に戻る。
ステップ306において、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、ステップ300でRAMに記憶した現在時刻から所定の時間が経過したか否かを判定する。経過したと判定された場合、制御はステップ308に移行する。そうでなければ、制御はステップ302に戻る。
ステップ308において、制御部102は、操作部110の操作画面を消去し、RAMのフラグに所定値を設定する。フラグは、本プログラムの起動直後に、RAMの所定領域が割当てられ、初期値として“0”が設定される。所定値は、フラグの初期値と異なる値であればよく、例えば“1”である。操作画面の消去は操作部110のバックライトを消灯することにより行なわれる。ここで設定されたフラグは、後述する図5のステップ422での判定で使用される。
ステップ310において、制御部102は、センサ116がONであるか否かを判定する。具体的には、制御部102は、センサ116から所定レベル以上の信号を受信しているか否かを判定する。センサ116がONであると判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、制御はステップ312に移行する。
ステップ312において、制御部102は、省エネキーが操作されたか否かを判定する。省エネキーが操作されたと判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、制御はステップ310に戻る。
ステップ314において、制御部102は、操作部110に操作画面を表示し、RAMのフラグに初期値を設定する。その後、制御はステップ300に戻る。操作画面の表示は操作部110のバックライトを点灯することにより行なわれる。
以上により、画像形成装置100において、操作部110が操作されずに所定時間が経過した場合(ステップ306の判定結果がYES)、操作部110の操作画面が消去される(ステップ308)。このとき、RAMのフラグに所定値が設定され、これにより、図5のステップ422での判定結果がYESとなる。操作部110の操作画面が消去された後、センサ116がONする(ステップ310での判定結果がYES)と、人が接近したと判定され、操作部110に操作画面が表示される(ステップ314)。センサ116が正常に動作せずONしなくても、省エネキーが操作されると(ステップ312での判定結果がYES)、操作部110に操作画面が表示される(ステップ314)。このとき、RAMのフラグに初期値が設定され、これにより、図5のステップ422での判定結果がNOとなる。
図5を参照して、ステップ400において、制御部102は、操作部110が操作されたか否かを判定する。操作されたと判定された場合、制御はステップ402に移行する。そうでなければ、制御はステップ422に移行する。
ステップ402において、制御部102は、センサ116がOFFであるか否かを判定する。具体的には、制御部102は、センサ116から所定レベル未満の信号を受信しているか否かを判定する。センサ116がOFFであると判定された場合、制御はステップ404に移行する。そうでなければ、制御はステップ406に移行する。
ステップ404において、制御部102は、第1種類の異常(以下、第1の異常ともいう)であることを記憶するために、対応するカウンタC1を“1”だけ増大させる。カウンタC1は、本プログラムの起動直後に、RAMの所定領域が割当てられ、初期値として“0”が設定される。後述するカウンタC10、C2及びC20に関しても同様に初期設定される。操作部110が操作されたということは、人が画像形成装置100の近くに居ることを意味し、センサ116が正常に動作していれば、センサ116はONになっているはずである。センサ116がOFFであることは、センサ116が正常に動作していないことになる。即ち、第1の異常とは、画像形成装置100の近くに人が居て、センサ116がONになるべきにもかかわらず、センサ116がOFFである状態を表す。
ステップ406において、制御部102は、第1種類の正常(以下、第1の正常ともいう)であったことを記憶するために、対応するカウンタC10を“1”だけ増大させる。上記したように、操作部110が操作された場合、センサ116が正常に動作していれば、センサ116はONになっているはずであり、センサ116がONであることは、センサ116が正常に動作している可能性が高い。即ち、第1の正常とは、画像形成装置100の近くに人が居て、センサ116がONである状態を表す。
ステップ408において、制御部102は、ステップ400で検知された操作が、省エネキーの操作(押下)であるか否かを判定する。省エネキーの操作であると判定された場合、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得してRAMの所定領域に記憶した後、制御はステップ410に移行する。そうでなければ、制御はステップ418に移行する。なお、省エネキーが操作されことを受けて、操作部110の画面を消去する処理は、図4のプログラムにより実行される(ステップ308参照)。
ステップ410において、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、ステップ408でRAMに記憶した現在時刻から所定時間が経過したか否かを判定する。経過したと判定された場合、制御はステップ412に移行する。そうでなければ、ステップ410が繰返される。
ステップ412において、制御部102は、センサ116がONであるか否かを判定する。センサ116がONであると判定された場合、制御はステップ414に移行する。そうでなければ、制御はステップ416に移行する。
ステップ414において、制御部102は、第2種類の異常(以下、第2の異常ともいう)であったことを記憶するために、対応するカウンタC2を“1”だけ増大させる。ステップ408で省エネキーが操作された後、所定時間が経過すれば、省エネキーを操作した人は画像形成装置100から離れており、画像形成装置100の近くに人がいない可能性が高い。即ち、センサ116が正常に動作していれば、センサ116はOFFになっている可能性が高い。センサ116がONであることは、センサ116が正常に動作していない可能性が高い。第2の異常とは、画像形成装置100の近くに人が居らず、センサ116がOFFになるべきにもかかわらず、センサ116がONである状態を表す。ここで、所定時間は、比較的短い時間であり、例えば数秒〜十数秒の時間である。
ステップ416において、制御部102は、第2種類の正常(以下、第2の正常ともいう)であったことを記憶するために、対応するカウンタC20を“1”だけ増大させる。上記したように、ステップ408で省エネキーが操作された後、所定時間が経過すれば、センサ116がOFFになるべき状態になっている可能性が高いので、センサ116がOFFであることは、センサ116が正常に動作している可能性が高い。即ち、第2の正常とは、画像形成装置100の近くに人が居らず、センサ116がOFFである状態を表す。
ステップ418において、制御部102は、通知処理を実行するか否かを判定する。例えば、通知処理を実行する時刻が予め定められている場合には、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、予め設定された時刻を経過したか否かを判定する。予め設定された時刻を経過している場合、通知処理を実行するタイミングであると判定され、制御はステップ420に移行する。そうでなければ、制御はステップ400に戻る。
なお、本プログラムが起動してから所定の時間が経過したとき、又は、異常値を表すカウンタの値が所定値を超えた場合等に、制御部102が、通知処理を実行するタイミングになったと判定してもよい。
ステップ420において、制御部102は、通知処理を実行する。通知処理は、異常の発生及びその対策を操作部110に表示する処理であり、具体的には図6に示されている。
図6を参照して、ステップ500において、制御部102は、カウンタC10に対するカウンタC1の割合がしきい値A1以下であり、且つ、カウンタC20に対するカウンタC2の割合がしきい値A2以下であるか否かを判定する。この条件を満たすと判定された場合、通知処理を終了し、制御は図5のステップ400に戻る。そうでなければ、制御はステップ502に移行する。C1/C10≦A1及びC2/C20≦A2である場合には、第1及び第2の異常が生じた割合が少なく、ユーザに人感センサの異常を提示する必要はない。
しきい値A1は、例えば1/10である。しきい値A2は、しきい値A1よりも大きいことが好ましい。しきい値A2は、例えば3/10である。即ち、図5のステップ402でセンサ116がOFFである場合、人を検知できていない可能性が非常に高い。それに対して、ステップ412でセンサがONであっても、センサ116は正常に動作している可能性がある。例えば、ある人が省エネキーを操作し画像形成装置100から離れた後、所定時間内に、別の人が画像形成装置100の近く(センサ116の検知範囲内)に居ることがあり得る。
ステップ502において、制御部102は、カウンタC10及びカウンタC2が“0”であるか否かを判定する。C10=C2=0と判定された場合、制御はステップ504に移行する。そうでなければ、制御はステップ506に移行する。C10=C2=0であることは、センサ116がONにならず、常にOFFであることを意味する。
ステップ504において、制御部102は、異常値E1をRAMに記憶する。異常値E1は、センサ116が常時OFFである異常(センサの故障)を表す。
ステップ506において、制御部102は、カウンタC1及びC20が“0”であるか否かを判定する。C1=C20=0と判定された場合、制御はステップ508に移行する。そうでなければ、制御はステップ510に移行する。C1=C20=0であることは、センサ116がOFFにならず、常にONであることを意味する。
ステップ508において、制御部102は、異常値E2をRAMに記憶する。異常値E2は、センサ116が常時ONである異常(センサの故障)を表す。
ステップ510において、制御部102は、カウンタC10に対するカウンタC1の割合がしきい値A1よりも大きく、且つ、カウンタC20に対するカウンタC2の割合がしきい値A2以下であるか否かを判定する。この条件を満たす場合、制御はステップ512に移行する。そうでなければ、制御はステップ514に移行する。C1/C10>A1及びC2/C20≦A2であることは、第2の異常の発生割合は低いが、第1の異常が所定値よりも大きい割合で生じていることを意味する。
ステップ512において、制御部102は、異常値E3をRAMに記憶する。異常値E3は、センサ116が、操作部110を操作している人を検知できない誤動作(第1の誤動作)をしていることを表す。
ステップ514において、制御部102は、カウンタC10に対するカウンタC1の割合がしきい値A1以下であり、且つ、カウンタC20に対するカウンタC2の割合がしきい値A2よりも大きいか否かを判定する。この条件を満たす場合、制御はステップ516に移行する。そうでなければ、制御はステップ518に移行する。C1/C10≦A1及びC2/C20>A2であることは、第1の異常の発生割合は低いが、第2の異常が所定値よりも大きい割合で生じていることを意味する。
ステップ516において、制御部102は、異常値E4をRAMに記憶する。異常値E4は、センサ116が、画像形成装置100の近くに人が居ないにもかかわらずONする誤動作(第2の誤動作)をしていることを表す。
ステップ518において、制御部102は、異常値E5をRAMに記憶する。ステップ518は、カウンタC10に対するカウンタC1の割合がしきい値A1より大きく、且つ、カウンタC20に対するカウンタC2の割合がしきい値A2よりも大きい場合に実行される。C1/C10>A1及びC2/C20>A2であることは、画像形成装置100が使用されるか否か(操作部110が操作されるか否か)に関係なく、センサ116が頻繁にON/OFFを繰返している可能性がある。即ち、異常値E5は、画像形成装置100の使用とは無関係に、センサ116が頻繁にON/OFFを繰返す誤動作(第3の誤動作)をしていることを表す。
ステップ520において、制御部102は、RAMに記憶されている異常値に応じて、メッセージを表示する。その後、制御は図4のステップ400に戻る。記憶部104には、予め異常値E1〜E5のそれぞれに対応させてメッセージが記憶されているとする。制御部102は、ステップ504、508、512、516又は518によりRAMに記憶された異常値を読出し、その異常値に対応するメッセージを記憶部104から読出し、そのメッセージを含む画面を操作部110に表示する。操作部110には、例えば図7に示すような画面が表示される。画面600は、異常値E2に対応する画面例である。画面600には、人感センサ(センサ116)の動作異常を検知した旨のメッセージが表示され、その下の領域602には、検知された異常の説明と、その異常を解決するための方法が示されている。OKキー604が操作(タッチ)されると、画面600は消去される。
異常値E2は、センサ116が常時ONであることを表す。この異常の原因としては、画像形成装置100の近くに熱源がある、画像形成装置100の前方に障害物が設置さている、人感センサの検知感度が適切に設定されていない、及び、人感センサの故障等が想定される。図7の画面600には、これらを表すメッセージ及びその対策が示されている。センサ116を低感度モードに設定するには、例えば、検知距離Lを短く設定すればよい。また、検知角度αを狭くしてもよい。
異常値E1及びE3〜E5に関しても、同様に、検知された異常の説明と、その異常を解決するための方法を含む画面が表示される。
異常値E1は、センサ116が常時OFFであることを表す。この異常の原因としては、画像形成装置100が、高温環境で使用されている(人の体温と室温の温度差が小さい)、低温環境で使用されている(防寒着等で体温が遮断されがち)、人感センサの検知感度が適切に設定されていない、及び、人感センサの故障等が想定される。したがって、これらを表すメッセージ及びその対策を含む画面を表示することが好ましい。センサ116の検知感度に関しては、高感度モードへの変更を示すメッセージを表示する。センサ116を高感度モードに設定するには、例えば、検知距離Lを長く設定すればよい。また、検知角度αを広くしてもよい。
異常値E5(第3の誤動作)は、画像形成装置100の使用とは無関係に、センサ116がON/OFFを繰返していることを表す。この異常の原因としては、画像形成装置100が人の往来が激しい場所に設置されている、画像形成装置100の近くに風に揺れる植物等が置かれている、人感センサの検知感度が適切に設定されていない、及び、センサの故障等が想定される。したがって、これらを表すメッセージ及びその対策を含む画面を表示することが好ましい。人感センサの検知感度に関しては、検知感度が高く設定されている可能性があるので、低感度モードへの変更のメッセージを表示する。また、センサ116がOFFしてから画像形成装置100が省エネモードに遷移するまでの時間(遷移時間)が短いために、センサ116が頻繁にON/OFFを繰返している可能性もあるので、遷移時間を短く設定するメッセージを表示してもよい。
異常値E3(第1の誤動作)は、操作部110を操作している人を検知できず、人感センサがOFFであることが多いことを表す。したがって、異常値E1と同様のメッセージを含む画面を表示すれば有効である。
異常値E4(第2の誤動作)は、画像形成装置100の近くに人が居ないにもかかわらず、人感センサがONすることが多いことを表す。したがって、異常値E2と同様のメッセージを含む画面を表示すれば有効である。
ステップ400で、操作されていないと判定された場合、ステップ422において、制御部102は、操作部110の操作画面が消去されているか否かを判定する。具体的には、制御部102は、RAMに記憶されているフラグの値が、初期値(例えば“0”)と異なる所定値(例えば“1”)であるか否かを判定する。上記したように、図4のプログラムにより画面を消去するときに、フラグに所定値が設定される(ステップ308参照)。フラグが所定値であると判定された場合、制御はステップ412に移行し、上記したように、センサ116がONであるか否かを判定し、その結果に応じて、カウンタC2又はC20を増大させる(ステップ414及びステップ416)。操作部110の操作画面を消去して省エネモードに移行する場合には、画像形成装置100の近くには人が居ない状態であるので、その時のセンサ116の状態により、センサの正常/異常を判定できる。一方、フラグが所定値でないと判定された場合、制御はステップ400に戻る。
以上により、操作部110が操作された直後にセンサ116の状態を判定することにより(ステップ402)、センサ116が異常である可能性が高いと判定された回数及び正常に動作している可能性が高いと判定された回数を、それぞれカウンタC1及びC10の値として記憶できる(ステップ404及びステップ406)。
また、省エネキーが操作された(ステップ408の判定結果がYES)ときから、所定時間が経過した後に、センサ116の状態を判定することにより、センサ116が異常である可能性が高いと判定された回数及び正常に動作している可能性が高いと判定された回数を、それぞれカウンタC2及びC20の値として記憶できる(ステップ414及びステップ416)。
また、操作部110が操作されずに所定時間が経過した場合(図4のステップ306→ステップ308と実行されたことにより、図5のステップ422での判定結果がYESとなった場合)にも、センサ116の状態を判定する(ステップ412)ことにより、センサ116が異常である可能性が高いと判定された回数及び正常に動作している可能性が高いと判定された回数を、それぞれカウンタC2及びC20の値として記憶できる(ステップ414及びステップ416)。
そして、カウンタC1、C10、C2及びC20の値を用いて、センサ116が正常に動作しているか、又は異常である可能性があるかを判定できる。また、異常である可能性が高い場合には、異常の種類を特定し、対応するメッセージ及び異常を解消する対策を提示できる。
なお、カウンタは、適宜リセットされることが好ましい。例えば、所定時間が経過すると、全てのカウンタがリセットされるようにする。また、通知処理が実行された後に、全てのカウンタがリセットされてもよい。
上記では、図4及び図5のプログラムが、画像形成装置100の電源がONされると起動する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、図8に示すように、画像形成装置100の設定画面により、人感センサの切替えを監視することが選択された場合に、起動するようにしてもよい。図8の設定画面620において、領域622には人感センサの切替えの監視に関する説明が表示されている。チェックボックス624がチェックされ、OKキー626が操作(タッチ)された場合、図4及び図5のプログラムが実行される。
上記では、ステップ500、502、506、510及び514で全てNOと判定されると、センサ116がON/OFFを繰返す異常であると判定する場合を説明したが、これに限定されない。第1及び第2の異常と同様に、センサ116がON/OFFを繰返す異常である可能性が高い状況が発生した回数を記憶し、その回数が所定のしきい値を超えた場合に、異常値E5を記憶してもよい。
例えば、図9に示すように通知処理の中で、センサ116がON/OFFを繰返す異常である可能性が高い状況が発生した回数を記憶してもよい。図9のフローチャートが、図5のフローチャートと異なる点は、ステップ514及びステップ518の間に、ステップ530及びステップ532が追加されていることだけである。
ステップ514での判定結果がNOであれば、ステップ530において、制御部102は、センサ116がON/OFFを繰返す異常である可能性が高い状況が発生したことを記憶するために、対応するカウンタC3を増大させる。
ステップ532において、制御部102は、カウンタC3が、所定のしきい値A3よりも大きいか否かを判定する。大きいと判定された場合、制御はステップ518に移行し、異常値E5がRAMに記憶される。そうでなければ、通知処理を終了し、制御は図5のステップ400に戻る。
このように、通知処理を実行するときになれば、第3の誤動作が発生している可能性が高いか否かを判定し、その可能性が高いと判定された回数がカウンタC3の値として記憶される。通知処理が繰返され、カウンタC3の値が大きくなって、しきい値A3を超えると(ステップ532での判定結果がYES)、異常値E5がRAMに記憶される。これにより、操作部110に、異常値E5に対応するメッセージが表示される。
上記では、ステップ500、510及び514において、カウンタC10に対するカウンタC1の割合をA1と比較し、カウンタC20に対するカウンタC2の割合をA2と比較する場合を説明したが、これに限定されない。ステップ500、510及び514のうちの、何れかのステップ又は全てのステップにおいて、カウンタC1及びC2の少なくとも一方と所定の値とを比較してもよい。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、センサのON/OFFが確認されるタイミングは不定期(操作部が操作された時等)であった。これは、人感センサが、画像形成装置の操作と無関係に頻繁にON/OFFしているような異常を精度よく検知する上で十分ではない。第2の実施の形態では、短い周期で常に人感センサの状態を監視する。
本実施の形態に係る画像形成装置は、第1の実施の形態に係る画像形成装置と同じであり、図1及び図2の参照番号を引用する。
本実施の形態に係る画像形成装置100においては、第1の実施の形態と同様に、図4に示した、省エネモードへの移行及び通常モードへの復帰を制御するためのプログラムが実行される。一方、本実施の形態に係る画像形成装置100においては、図5及び図6に代えて、それぞれ図10及び図11に示すプログラムが実行される。
図10のフローチャートは、図5のフローチャートにおいて、ステップ440〜ステップ456が追加されたものである。また、図11のフローチャートは、図6のフローチャートにおいて、ステップ514及びステップ518の間にステップ560が追加され、ステップ512及びステップ516の後にもステップ518が実行されるように変更されたものである。
図10のプログラムは、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置100の電源がオンされることにより、又は、人感センサの切替えを監視するように設定されたことより、起動する。ステップ440において、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、RAMの所定領域に、時間経過を判定するための基準値T1として記憶する。
ステップ442において、制御部102は、センサ116の状態を確認するか否かを判定する。具体的には、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得し、RAMに記憶されている基準値T1(先に記憶された現在時刻)から所定時間が経過したか否かを判定する。確認するタイミングになったと判定された場合、制御は444に移行する。そうでなければ、制御はステップ400に移行する。所定時間は、センサの状態を確認する周期であり、例えば5秒である。なお、センサの状態を確認するタイミングは任意である。一定の時間間隔でなくてもよい。
ステップ442からステップ444及びステップ400の何れに移行する場合にも、移行する前に、制御部102は、RAMに記憶されている基準値T1を、今回タイマ114から取得した現在時刻で上書きする。即ち、基準値T1には最も新しい現在時刻が記憶されている。
ステップ444において、制御部102は、センサ116の状態(ON又はOFF)を検知し、検知結果(ON又はOFFを表す情報)を、ステップ442で取得した現在時刻と対応させて、RAMに記憶する。これは、センサ116の時間変化を表す情報(以下、時間変化情報ともいう)である。
ステップ442での判定結果がNOであれば、第1の実施の形態と同様に、ステップ400〜ステップ410及びステップ422が実行される。なお、ステップ408においても、タイマ114から取得された現在時刻がRAMに記憶されるが、上記のステップ440及びステップ442で基準値T1が記憶された領域とは別の領域が使用される。
ステップ410での判定結果がNOであれば(省エネキーが押された後、所定時間が経過していない場合)、ステップ446において、制御部102は、ステップ442と同様に、センサ116の状態を確認するか否かを判定する。ここでは、時間経過を判定する基準値T1は、ステップ442での判定に使用されるものである。確認するタイミングになったと判定された場合、制御は448に移行する。そうでなければ、制御はステップ410に戻る。ステップ446からステップ448及びステップ410の何れに移行する場合にも、移行する前に、制御部102は、RAMに記憶されている基準値T1を、今回タイマ114から取得した現在時刻で上書きする。
ステップ448において、制御部102は、ステップ444と同様に、センサ116の状態(ON又はOFF)を検知し、検知結果を、ステップ446で取得した現在時刻と対応させて、RAMに記憶する。
時間が経過し、ステップ410での判定結果がYESとなると、第1の実施の形態と同様に、ステップ412〜416が実行される。
その後、ステップ450において、制御部102は、センサ116の時間変化を評価するか否かを判定する。例えば、評価する時刻が予め設定されていれば、制御部102は、タイマ114から現在時刻を取得して、設定された時刻になったか否かを判定する。評価するタイミングになったと判定された場合、制御はステップ452に移行する。そうでなければ、制御はステップ418に移行する。
ステップ452において、制御部102は、ステップ444及びステップ448でRAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報(時刻情報及びセンサのON/OFFを表す情報)を用い、センサ116のON/OFFが頻繁に切替わっているか否かを判定する。センサ116のON/OFFが頻繁に切替わっているか否かを判定する方法は、任意である。例えば、制御部102は、所定時間内のON/OFFの切替わり回数N(例えば、所定時間毎に求めた切替わり回数の平均値)を算出し、その値が予め設定されたしきい値A4以上であるか否かを判定する。N≧A4であれば、ON/OFFが頻繁に切替わっていると判定され、制御はステップ454に移行する。そうでなければ(N<A4)、制御はステップ456に移行する。
ステップ454において、制御部102は、異常である可能性が高いことを記憶するために、対応するカウンタC4を“1”だけ増大させる。頻繁にセンサ116のON/OFFが切替わっている場合、画像形成装置100の使用とは無関係に、切替わっている可能性が高い。
ステップ456において、制御部102は、正常である可能性が高いことを記憶するために、対応するカウンタC40を“1”だけ増大させる。頻繁にセンサ116のON/OFFが切替わっていない場合、画像形成装置100を使用するためにユーザが接近したこと、及び、画像形成装置100の使用後にユーザが遠ざかったことが適切に検知されている可能性が高い。
その後、ステップ418及びステップ420が実行される。ステップ420の処理では、第1の実施の形態とは異なり、図11のプログラムが実行される。
第1の実施の形態と同様に、ステップ500〜514が実行される。ステップ512若しくはステップ516が実行された後、又は、ステップ514での判定結果がNOであれば、ステップ560において、制御部102は、カウンタC40に対するカウンタC4の割合がしきい値A5より大きいか否かを判定する。C4/C40>A5であれば、制御はステップ518に移行し、異常値E5がRAMに記憶された後、ステップ420において、該当するメッセージが操作部110に表示される。そうでなければ(C4/C40≦A5)、通知処理を終了し、制御は図10のステップ442に移行する。
以上により、第1の実施の形態と同様に、センサ116に関して、第1及び第2の異常、並びに、第1及び第2の正常の回数を、それぞれカウンタC1、C2、C10及びC20に記憶できる。カウンタC1、C10、C2及びC20の値を用いて、センサ116が正常に動作しているか、又は異常であるかを判定することができ、異常である可能性が高い場合には、異常の種類を特定して、対応するメッセージ及び異常を解消する対策を提示できる。
これに加えて、比較的短い時間間隔で、常にセンサ116の状態を記憶し(ステップ444及びステップ448)、記憶されたセンサ116の状態の時間変化(時間変化情報)から、センサ116のON/OFFが頻繁に切替わっているか否かを判定し(ステップ452)、異常の可能性が高い回数又は正常の可能性が高い回数を、それぞれカウンタC4及びC40に記憶できる(ステップ454及びステップ456)。その後、ステップ420の通知処理が実行されると、カウンタC4及びC40の値を用いて、センサ116が正常に動作しているか、又は異常であるかを、より精確に判定することができ(ステップ560)、異常である可能性が高い場合には、対応するメッセージ及び異常を解消する対策を提示できる。
上記では、図10のプログラムの中で、センサ116の状態を常に記憶する場合を説明したが、これに限定されない。センサ116の状態を常に記憶する処理を、別のプログラムで実行してもよい。例えば、図12に示すプログラムを実行してもよい。ステップ490の処理は、図10のステップ440の処理と同じである。ステップ492の処理は、図10のステップ442及びステップ446の処理と同じである。ステップ494の処理は、図10のステップ444及びステップ448の処理と同じである。
この場合、図10のフローチャートにおいて、ステップ440〜444、ステップ446、及びステップ448の処理は不要になる。そして、ステップ452においては、制御部102は、ステップ494でRAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報を用い、センサ116のON/OFFが頻繁に切替わっているか否かを判定すればよい。
上記では、図10のステップ402及びステップ412において、その時のセンサ116の状態のみにより、増大させるカウンタを決定したが、少し前のセンサ116の状態をも考慮して、増大させるカウンタを決定してもよい。例えば、現在のセンサ116の状態と、ステップ444及びステップ448が繰返されることにより、RAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報とを考慮する。
具体的には、ステップ402において、現在センサ116がONであり、RAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報中にセンサ116がOFFになっている期間があれば、ステップ406に移行し、カウンタC10を増大させる。即ち、人の接近を検知して、センサ116がOFFからONになったと考えられ、センサ116は、正常である可能性が高い。現在センサ116がOFFであれば、又は、現在センサ116がONであり、RAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報中にセンサ116がOFFになっている期間がなければ、ステップ404に移行し、カウンタC1を増大させる。即ち、センサ116が、操作部110を操作している人を検知できていない、又は、センサ116が常時ONになっており、異常である可能性が高い。
また、ステップ412においては、現在センサ116がOFFであり、RAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報中にセンサ116がONになっている期間があれば、ステップ416に移行し、カウンタC20を増大させる。即ち、人を検知していた状態(ON)から、人が離れたことによりセンサ116がOFFになったと考えられ、センサ116は、正常である可能性が高い。現在センサ116がONであれば、又は、現在センサ116がOFFであり、RAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報中にセンサ116がONになっている期間がなければ、ステップ414に移行し、カウンタC2を増大させる。即ち、センサ116が、人が画像形成装置100から離れたにもかかわらずセンサ116がONである、又は、センサ116が常時OFFになっており、異常である可能性が高い。
(第3の実施の形態)
第1及び第2の実施の形態では、人感センサの異常の可能性が高い場合、異常の可能性を示すメッセージを画像形成装置の操作部に表示した。ユーザがそれを見ても、画像形成装置が使用可能であれば、ユーザにとって支障はないので、異常に対して速やかに対策が成されるとは限らない。第3の実施の形態では、メッセージを操作部に表示するのに代えて、メッセージを画像形成装置の管理者に送信し、管理者により人感センサの異常動作への対応が速やかに成されるようにする。
本実施の形態に係る画像形成装置は、第1の実施の形態に係る画像形成装置と同じであり、図1及び図2の参照番号を引用する。図13を参照して、本実施の形態では、ネットワーク190には、画像形成装置100の外に、管理者が使用する端末装置200が接続されている。端末装置200は、公知のパーソナルコンピュータ等である。
本実施の形態に係る画像形成装置100においては、第1の実施の形態と同様に、図4及び図5に示したプログラムが実行される。一方、本実施の形態に係る画像形成装置100においては、通知処理(図5のステップ420)として、図6に代えて、図14に示すプログラムが実行される。図14のフローチャートは、図4のフローチャートにおいて、ステップ520がステップ570で代替されたものである。
画像形成装置100において、第1の実施の形態と同様に、図5のステップ400〜418が実行される。ステップ418での判定結果がYESであれば、ステップ420における通知処理が実行される。ここで実行されるステップ420の処理は、図14に示されている。
図14を参照して、第1の実施の形態と同様に、ステップ500〜518が実行されて、異常値E1〜E5の何れかが設定された後、ステップ570が実行される。ステップ570において、制御部102は、ステップ504、508、512、516又は518によりRAMに記憶された異常値を読出し、その異常値に対応するメッセージを記憶部104から読出し、管理者に送信する。その後、制御は図5のステップ400に戻る。メッセージを管理者に送信する方法は任意である。例えば、管理者の電子メールアドレス宛の電子メール送信、又は、FTPによる端末装置200への送信等により行なわれる。
電子メールで送信する場合には、制御部102は、メッセージを含む、所定のタイトル(例えば「人感センサの異常」等)の電子メールを生成し、管理者のメールアドレス宛に送信する。メッセージは電子メール本文に含まれても、添付ファイルに含まれてもよい。管理者のメールアドレスは、画像形成装置100の記憶部104に予め記憶しておけばよい。これにより、管理者が端末装置200で、自分のメールアドレスに届いたメールを見るときに、画像形成装置100から送信された電子メールを開けば、センサ116の異常の可能性を示すメッセージ(例えば、図7の領域602に示したメッセージ)が表示される。
以上により、第1の実施の形態と同様に、センサ116に関して、第1及び第2の異常、並びに第1及び第2の正常の回数を、それぞれカウンタC1、C2、C10及びC20に記憶できる。カウンタC1、C10、C2及びC20の値を用いて、センサ116が正常に動作しているか、又は異常であるかを判定することができ、異常である可能性が高い場合には、異常の種類を特定して、対応するメッセージ及び異常を解消する対策を、管理者に送信できる。したがって、人感センサの異常への対策が講じられることをより確実にすることができる。
上記では、メッセージを画像形成装置100の操作部110に表示するのに代えて、メッセージを管理者の端末装置200に表示する場合を説明したが、これに限定されない。メッセージを画像形成装置100の操作部110に表示するのに加えて、メッセージを管理者の端末装置200に表示してもよい。その場合、図14のステップ570において、メッセージを操作部110に表示した後に、メッセージを管理者の端末装置200に送信すればよい。
なお、カウンタ、及びRAMに記憶されたセンサ116の時間変化情報は、適宜リセットされることが好ましい。例えば、所定時間が経過すると、リセットされるようにする。また、通知処理が実行された後に、リセットされてもよい。
上記では、図5(第1の実施の形態)のステップ420において、図14のプログラムが実行される場合を説明したが、これに限定されない。図10(第2の実施の形態)のステップ420において、図14のプログラムが実行されてもよい。
上記の第1〜第3の実施の形態では、画像形成装置に関して説明したがこれに限定されない。人感センサを備え、それにより省電力状態から通常状態に復帰する機能を有する電子機器であれば、本発明を適用できる。例えば、テレビ又は自動販売機等に装備された人感センサの異常動作を検知できる。電子機器は、操作画面を備えていなくても、表示装置としてランプ又はLED等を備えており、例えば表示装置は、通常モード(待機状態)では点灯し、省エネモードでは消灯する。これによりユーザは、電子機器が通常モードにあるか、省エネモードにあるかを知ることができる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。