JP2017004717A - 蓄電装置の製造方法及び蓄電装置用電極シートのプレス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極シートを定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シートにプレスロールの非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減する。【解決手段】集電体(金属箔14)の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19をプレスロール18でプレスするプレス工程を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、プレスは定寸プレスで行われ、電極シート19をプレスする際に、厚み変化低減シート23を電極シート19と重ねた状態でプレスロール18によりプレスする。厚み変化低減シート23は、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつプレスロール18によるプレスで潰れない剛性を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、蓄電装置の製造方法及び蓄電装置用電極シートのプレス装置に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、原動機となる電動機への供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン電池などの二次電池が搭載されている。蓄電装置はケース内に電極組立体が収納されている。電極組立体を構成する電極の製造工程においては、例えば、塗工工程において帯状金属箔にスラリー状の活物質合剤を塗布した後、乾燥工程およびプレス工程を経て、帯状金属箔上に活物質層が形成された電極シートが形成される。活物質層はプレス工程においてロールプレスされて高密度化される。そして、電極シートから目的とする形状の電極を切断することにより電極が製造される。
ロールプレスを、一対のプレスロール間の距離を一定に保持した状態で行う定寸プレスの場合、図5に示すように、電極の長手方向において、プレスロール表面の1周の長さに対応した周期的な厚み変化がある。厚みの変動幅は、活物質層の厚みにもよるが、例えば、3〜4μm程度である。この原因はプレスロールの非真円性及びギアのガタにある。
特許文献1には、非水電解液二次電池用電極の製造過程で金属製ウェブ(金属箔)上に活物質を塗布して乾燥させたものを、互いに平行配置された2つのプレスロール間を連続的に通過させてプレスするプレス装置において、プレス工程の進行中に、プレスロール間を通過した金属製ウェブの厚みを膜厚計で測定し、金属製ウェブの厚みに応じてプレスロールのベンド圧力を調節するプレス装置が提案されている。ここで、ベンド圧力とは、プレス圧と同様に、プレスロール両端に設置されたシリンダによってかけられる圧力である。
特許文献1のプレス装置では、プレスロール間を通過した金属製ウェブの厚みに応じてベンド圧力をフィードバック制御し、プレスロール間のギャップを変更する。この方法では、膜厚の全体的な増加や減少には有効である。しかし、膜厚計の配置箇所とプレスロールとの間に距離があるため、プレスロールの非真円性に起因して膜厚が増減を繰り返す、いわゆるバラツキには対応できない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電極シートを定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シートにプレスロールの非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置用電極のプレス装置を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置の製造方法は、集電体の少なくとも片面に活物質層が形成された電極シートをプレスロールでプレスするプレス工程を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、前記プレスは定寸プレスで行われ、前記電極シートをプレスする際に、厚み変化低減シートを前記電極シートと重ねた状態で前記プレスロールによりプレスする。前記厚み変化低減シートは、前記プレスロールの1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつ前記プレスロールによるプレスで潰れない剛性を有する。ここで、「変化量に対応した厚み変化」とは、2つのプレスロールの表面間の距離が大きな場合は厚みが大きく、2つのプレスロールの表面間の距離が小さいときには厚みが小さくなるように厚みが変化することを意味する。
この構成によれば、電極シートがプレスロールで定寸プレスされる際に、プレスロールの非真円性に起因して一対のプレスロールの表面間の間隔が周期的に変化しても、プレスロールの1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有する厚み変化低減シートと電極シートとが重ねられた状態でプレスされる。その結果、電極シートを挟んで加圧する部分の間隔の変化量が小さくなる。したがって、電極シートを定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シートにプレスロールの非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。厚み変化低減シートが、プレスロール間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロールの表面間の距離の変化が相殺される。
前記厚み変化低減シートは、プレスロール間に供給される前記電極シートの有効部分と同じ長さ以上に形成され、前記電極シートと同期した状態で前記プレスロール間に供給されることが好ましい。ここで、「電極シートの有効部分」とは、電極シートから電極が形成される部分を意味する。この構成によれば、例えば、電極シートと同じ長さに形成された厚み変化低減シートが電極シートと共にプレスロール間に供給されることにより、厚み変化が低減された状態にプレスされた電極シートが得られる。
上記課題を解決する蓄電装置用電極シートのプレス装置は、集電体の少なくとも片面に活物質層が形成された電極シートをプレスロールでプレスする蓄電装置用電極シートのプレス装置である。そして、前記電極シートを、互いに平行配置された2つのプレスロール間に連続的に供給する電極シート供給手段と、前記2つのプレスロール間に供給される前記電極シートと重なった状態で前記プレスロールを通過するように、前記プレスロールの1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつ前記プレスロールによるプレスで潰れない剛性を有する厚み変化低減シートを移動させる移動手段とを備えている。
この構成によれば、2つのプレスロール間の距離を一定に保持した状態で、電極シート供給手段により電極シートがプレスロール間に供給される状態で、移動手段により厚み変化低減シートが電極シートと重なった状態でプレスロールを通過するように移動される。したがって、電極シートを定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シートにプレスロールの非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。厚み変化低減シートが、プレスロール間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロールの表面間の距離の変化が相殺される。
本発明によれば、電極シートを定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シートにプレスロールの非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に具体化した第1の実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
以下、本発明を蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に具体化した第1の実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
リチウムイオン二次電池は、ケース本体及びその開口部を覆う蓋体とで構成された四角箱状のケース内に、電極組立体及び電解液が収容されている。二次電池の製造方法のうち、電極の製造工程、特に電極シートのプレス工程に特徴を有し、その他の工程は公知の工程で実施できるため電極シートの製造工程を実施する電極シート製造装置について説明する。
図1に示すように、電極シート製造装置は、電極シートの製造工程を構成する塗布工程P1、乾燥工程P2及びプレス工程P3を有する。
塗布工程P1に設けられた塗布装置11は、スリットダイ12を備えている。スリットダイ12は、活物質合剤Sが貯留される貯留部12aと、貯留部12aに貯留された活物質合剤Sが吐出される吐出口12bとを備えている。貯留部12aには、活物質合剤Sが図示しないタンクから図示しないポンプにより圧送され、吐出口12bから吐出されるようになっている。スリットダイ12の吐出口12bと対向する位置にはバックアップロール13が設けられている。バックアップロール13は、スリットダイ12による集電体としての帯状の金属箔14の片面に活物質合剤Sの塗布が可能な塗布位置と、スリットダイ12による金属箔14に対する活物質合剤Sの塗布が不能な退避位置とに、スリットダイ12に対して相対移動可能に設けられている。そして、塗布装置11は、供給用リール15から繰り出されてバックアップロール13に沿って移動する帯状の金属箔14の片面に活物質合剤Sを塗布する。
塗布工程P1に設けられた塗布装置11は、スリットダイ12を備えている。スリットダイ12は、活物質合剤Sが貯留される貯留部12aと、貯留部12aに貯留された活物質合剤Sが吐出される吐出口12bとを備えている。貯留部12aには、活物質合剤Sが図示しないタンクから図示しないポンプにより圧送され、吐出口12bから吐出されるようになっている。スリットダイ12の吐出口12bと対向する位置にはバックアップロール13が設けられている。バックアップロール13は、スリットダイ12による集電体としての帯状の金属箔14の片面に活物質合剤Sの塗布が可能な塗布位置と、スリットダイ12による金属箔14に対する活物質合剤Sの塗布が不能な退避位置とに、スリットダイ12に対して相対移動可能に設けられている。そして、塗布装置11は、供給用リール15から繰り出されてバックアップロール13に沿って移動する帯状の金属箔14の片面に活物質合剤Sを塗布する。
乾燥工程P2に設けられた乾燥装置16は、乾燥装置16内を帯状の金属箔14と共に移動する活物質合剤Sを図示しないヒータ等の熱源によって加熱乾燥する。活物質合剤Sは加熱乾燥されて活物質層17になる。
図1に示すように、プレス工程P3は、蓄電装置用電極シートのプレス装置を備える。プレス装置は、互いに平行配置された2つのプレスロール18を備える。2つのプレスロール18は、乾燥装置16を通過して活物質層17が形成された金属箔14、すなわち電極シート19をロール加圧によってプレスする。
電極シート製造装置は、巻取用リール20を備え、プレス工程P3においてプレスロール18によりロール加圧された後の電極シート19を、一旦、巻取用リール20に巻き取る。
供給用リール15及び巻取用リール20は、帯状の金属箔(集電体)14の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19を、互いに平行配置された2つのプレスロール18間に連続的に供給する電極シート供給手段を構成する。
なお、バックアップロール13と乾燥装置16との間にはガイドロール21aが設けられ、プレスロール18の乾燥装置16と対向する側と反対側にはガイドロール21bが設けられている。また、供給用リール15とバックアップロール13との間、ガイドロール21bと巻取用リール20との間にはそれぞれダンサーロール22が設けられている。ダンサーロール22は、移動する帯状の金属箔14あるいは電極シート19の張力を調節して、帯状の金属箔14あるいは電極シート19の弛みを防止する。
金属箔14の片面に活物質層17が形成された電極シート19の場合は、片面に活物質層17が形成された帯状の金属箔14が巻取用リール20に巻き取られた状態で電極シート19が完成する。そして、帯状の電極シート19が所定形状に切断されて、積層型電極組立体用の電極や捲回型電極組立体用の電極が製造される。
金属箔14の両面に活物質層17が形成された電極シート19を製造する場合は、一方の面に活物質層17が形成された金属箔14が巻き取られた巻取用リール20を供給用リール15として使用する。そして、前記と同様にして金属箔14の他方の面にも活物質層17を形成して、両面に活物質層17が形成された金属箔14からなる電極シート19を製造する。
乾燥装置16からガイドロール21bにかけての上方には、2つのプレスロール18間に供給される活物質層17が形成された帯状の金属箔14、すなわち電極シート19と重なった状態でプレスロール18を通過するように、厚み変化低減シート23を移動させる移動手段24が設けられている。
移動手段24は、厚み変化低減シート23が巻回されたリール25を支持して、リール25を、厚み変化低減シート23を繰り出す方向に回転可能な支持部26と、リール25から繰り出された厚み変化低減シート23を巻き取る巻取リール27を回転駆動させるリール駆動部28とを備えている。リール駆動部28は、厚み変化低減シート23を電極シート19と同じ速度でプレスロール18の間を通過するように、図示しないモータにより巻取リール27を駆動可能に構成されている。
すなわち、蓄電装置用電極シートのプレス装置は、電極シート供給手段と移動手段24とを備え、電極シート供給手段は、集電体(金属箔14)の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19を、互いに平行配置された2つのプレスロール18間に連続的に供給する。また、移動手段24は、2つのプレスロール18間に供給される電極シート19と重なった状態でプレスロール18を通過するように、厚み変化低減シート23を移動させる。
図2(b)に示すように、厚み変化低減シート23は、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有する部分が、プレスロール18の表面の1周の長さの間隔で繰り返すように、かつ電極シート19と同じ長さに形成されている。「変化量に対応した厚み変化」とは、2つのプレスロール18の表面間の距離が大きな場合は厚みが大きく、2つのプレスロール18の表面間の距離が小さいときには厚みが小さくなるように厚みが変化することを意味する。また、厚み変化低減シート23は、プレスロール18によるプレスで潰れない剛性を有する材料、例えば、銅で形成されている。
詳述すると、プレスロール18の1回転に対応した両プレスロール18の表面間の距離の変化量を測定した場合、図5に示した電極の膜厚のように、プレスロール18の表面粗さの変動に起因する微細な変動が存在する。しかし、プレスロール18の表面粗さの変動を無視して、プレスロール18の非円形性に起因する変動に対応する厚み変化を有するように、厚み変化低減シート23は形成される。例えば、厚み変化低減シート23を厚さ10μm程度の銅箔で形成する場合、薄い部分の厚みが10μm程度、厚い部分の厚みが12μm程度となるように加熱ロールプレス装置を用いて銅箔を、高温、高圧でプレスして形成する。
次に前記のように構成されたプレス装置による電極シート19のプレス方法を説明する。
図1及び図2(a)に示すように、乾燥装置16で乾燥された後の電極シート19は、厚み変化低減シート23が上側となるように重ねられた状態で2つのプレスロール18間に供給されてプレスされる。電極シート19がプレスロール18間を通過する間に活物質層17の高密度化が行われる。プレスは、2つのプレスロール18の中心軸線間隔が一定に保持された定寸プレスで行われる。なお、図2(a)は、金属箔14の両面に活物質層17が形成された電極シート19がプレスされる場合を示している。
図1及び図2(a)に示すように、乾燥装置16で乾燥された後の電極シート19は、厚み変化低減シート23が上側となるように重ねられた状態で2つのプレスロール18間に供給されてプレスされる。電極シート19がプレスロール18間を通過する間に活物質層17の高密度化が行われる。プレスは、2つのプレスロール18の中心軸線間隔が一定に保持された定寸プレスで行われる。なお、図2(a)は、金属箔14の両面に活物質層17が形成された電極シート19がプレスされる場合を示している。
プレスロール18の非真円性に起因して一対のプレスロール18の表面間の間隔が周期的に変化する。そのため、厚み変化低減シート23が存在しない場合は、活物質層17の厚みも周期的に変化した状態になる。しかし、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を、プレスロール18の表面の1周の長さの間隔で繰り返す厚み変化低減シート23が、電極シート19に重ねられた状態でプレスされる。そのため、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変動が厚み変化低減シート23により低減された状態で、電極シート19は、厚み変化低減シート23と共にプレスロール18によってプレスされる。
プレスロール18を通過した電極シート19は、巻取用リール20に巻き取られ、プレスロール18を通過した厚み変化低減シート23は、巻取リール27に巻き取られる。供給用リール15に巻かれていた金属箔14が全てプレスロール18を通過して、巻取用リール20に巻き取られると、リール25に巻かれていた厚み変化低減シート23は、巻取リール27に巻き取られる。巻取リール27に巻き取られた厚み変化低減シート23は、リール25に巻き戻されて、次に電極シート19をロールプレスする際に使用される。
電極シート19が、正極用あるいは負極用に拘わらず定寸プレスを適用できるが、負極用の活物質の方が正極用の活物質に比べて加圧に弱いため、負極用の電極シートの方が定寸プレスされる場合が多い。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)蓄電装置の製造方法は、集電体(金属箔14)の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19をプレスロール18でプレスするプレス工程を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、プレスは定寸プレスで行われ、電極シート19をプレスする際に、厚み変化低減シート23を電極シート19と重ねた状態でプレスロール18によりプレスする。厚み変化低減シート23は、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつプレスロール18によるプレスで潰れない剛性を有する。したがって、電極シート19を定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シート19にプレスロール18の非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。また、厚み変化低減シート23が、プレスロール18間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロール18の表面間の距離の変化が相殺される。
(1)蓄電装置の製造方法は、集電体(金属箔14)の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19をプレスロール18でプレスするプレス工程を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、プレスは定寸プレスで行われ、電極シート19をプレスする際に、厚み変化低減シート23を電極シート19と重ねた状態でプレスロール18によりプレスする。厚み変化低減シート23は、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつプレスロール18によるプレスで潰れない剛性を有する。したがって、電極シート19を定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シート19にプレスロール18の非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。また、厚み変化低減シート23が、プレスロール18間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロール18の表面間の距離の変化が相殺される。
(2)厚み変化低減シート23は、プレスロール18間に供給される電極シート19の有効部分と同じ長さ以上に形成され、電極シート19と同期した状態でプレスロール18間に供給される。この構成によれば、例えば、電極シート19と同じ長さに形成された厚み変化低減シート23が電極シート19と共にプレスロール18間に供給されることにより、厚み変化が低減された状態にプレスされた電極シート19が得られる。
(3)蓄電装置用電極シートのプレス装置は、集電体(金属箔14)の少なくとも片面に活物質層17が形成された電極シート19をプレスロール18でプレスする蓄電装置用電極シートのプレス装置である。そして、電極シート19を、互いに平行配置された2つのプレスロール18間に連続的に供給する電極シート供給手段(供給用リール15及び巻取用リール20)と、移動手段24とを備えている。移動手段24は、2つのプレスロール18間に供給される電極シート19と重なった状態でプレスロール18を通過するように厚み変化低減シート23を移動させる。厚み変化低減シート23は、プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつプレスロール18によるプレスで潰れない剛性を有する。したがって、電極シート19を定寸プレスでプレスした場合において、プレス後の電極シート19にプレスロール18の非真円性に起因する周期的な厚み変化が生じることを低減することができる。厚み変化低減シート23が、プレスロール18間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロール18の表面間の距離の変化が相殺される。
(4)厚み変化低減シート23が、プレスロール18間の距離の変化量と同じ厚み変化を有する場合は、プレスロール18の表面間の距離の変化が相殺されるため、1つのロールプレス機で定寸プレスも定圧プレスも支障なく行うことが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を図3及び図4にしたがって説明する。この実施形態は、厚み変化低減シート23及び厚み変化低減シート23を電極シート19と共にプレスロール18間に供給するための構成が第1の実施形態と異なっている。第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
次に、第2の実施形態を図3及び図4にしたがって説明する。この実施形態は、厚み変化低減シート23及び厚み変化低減シート23を電極シート19と共にプレスロール18間に供給するための構成が第1の実施形態と異なっている。第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図3に示すように、厚み変化低減シート23は、無端状に形成されている。プレスロール18を挟んだ電極シート19の移動経路の上方に、移動手段24を構成する駆動軸31及び被動軸32が設けられている。駆動軸31の両端には駆動プーリ31aが一体回転可能に固定され、被動軸32の両端には被動プーリ32aが一体回転可能に固定されている。駆動プーリ31a及び被動プーリ32aは、いずれも歯付きプーリで構成されている。
図4に示すように、厚み変化低減シート23の幅方向両端には被動プーリ32aと噛合する歯付きベルト33が厚み変化低減シート23の全長にわたって接合されている。歯付きベルト33は、駆動軸31の駆動プーリ31aとも噛合する。厚み変化低減シート23は、プレスロール18の周方向の長さの整数倍に形成されている。駆動軸31は、図示しないモータなどの駆動部により、厚み変化低減シート23が電極シート19と同じ速度で移動するように駆動されるようになっている。
両歯付きベルト33は、その間隔がプレスロール18の長さより大きな状態で設けられており、歯付きベルト33は、駆動軸31の駆動に伴って、プレスロール18と干渉することなく移動する。
第1の実施形態では、供給用リール15から厚み変化低減シート23が全て送り出されると、巻取リール27に巻き取られた厚み変化低減シート23をリール25に巻き戻す必要がある。しかし、この実施形態のプレス装置では、そのような作業は不要となる。また、厚み変化低減シート23の長さを大幅に短くすることができ、装置の小型化が可能になる。
厚み変化低減シート23の厚みが薄いため、厚み変化低減シート23を直接、駆動軸31と被動軸32とに巻掛けて駆動する構成の場合は、耐久性が悪くなる。しかし、厚み変化低減シート23は歯付きベルト33を介して駆動されるため、耐久性が向上する。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 厚み変化低減シート23をプレスロール18の一方に貼り付けてもよい。厚み変化低減シート23は、どちらのプレスロール18に貼り付けてもよい。この場合、厚み変化低減シート23の長さ、すなわちプレスロール18の周面長さは、電極シート19から形成される電極の長さの整数倍が好ましい。厚み変化低減シート23の長さが電極シート19から形成される電極の長さの整数倍であれば、厚み変化低減シート23の継ぎ目の部分で電極シート19の厚さにムラが生じても、電極シート19から切断されて形成された電極に厚さムラの部分が残ることを回避し易い。
○ 厚み変化低減シート23をプレスロール18の一方に貼り付けてもよい。厚み変化低減シート23は、どちらのプレスロール18に貼り付けてもよい。この場合、厚み変化低減シート23の長さ、すなわちプレスロール18の周面長さは、電極シート19から形成される電極の長さの整数倍が好ましい。厚み変化低減シート23の長さが電極シート19から形成される電極の長さの整数倍であれば、厚み変化低減シート23の継ぎ目の部分で電極シート19の厚さにムラが生じても、電極シート19から切断されて形成された電極に厚さムラの部分が残ることを回避し易い。
○ プレスロール18の1回転に対応した表面間の距離の変化量が同じでも、電極シート19の種類、例えば、正極及び負極の別、活物質層17の厚さによって、厚み変化低減シート23の厚みの変動量の程度を変更してもよい。
○ 負極用の電極シート19に拘わらず、正極用の電極シート19に適用してもよい。
○ ロールプレス時の温度を正極用の電極シート19と負極用の電極シート19とで変更してもよい。正極の活物質は負極の活物質より潰れ難い(圧縮し難い)ため、例えば、負極用の電極シート19のロールプレスは常温で行い、正極用の電極シート19のロールプレスはそれより高温で行う。
○ ロールプレス時の温度を正極用の電極シート19と負極用の電極シート19とで変更してもよい。正極の活物質は負極の活物質より潰れ難い(圧縮し難い)ため、例えば、負極用の電極シート19のロールプレスは常温で行い、正極用の電極シート19のロールプレスはそれより高温で行う。
○ 第1の実施形態のように帯状の厚み変化低減シート23を電極シート19に重ねた状態でプレスロール18に供給する場合、厚み変化低減シート23は必ずしも電極シート19と同じ長さ以上でなくてもよい。例えば、プレスロール18の複数回転に対応した長さや1回転に対応した長さの厚み変化低減シート23を順次供給するようにしてもよい。
○ プレスロール18は、多条取りを前提とした広幅の帯状金属箔に対応したものであってもよい。
○ 厚み変化低減シート23は、プレスロール18の周方向における表面間の距離の変化量に対応した厚み変化に加えて、プレスロール18の幅方向における表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有するようにしてもよい。
○ 厚み変化低減シート23は、プレスロール18の周方向における表面間の距離の変化量に対応した厚み変化に加えて、プレスロール18の幅方向における表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有するようにしてもよい。
○ 二次電池は、リチウムイオン二次電池に限らず、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池、マグネシウム二次電池等の他の二次電池であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項3に記載の発明において、前記移動手段は、帯状の厚み変化低減シートが巻かれたリールを回転可能に支持する支持部と、前記リールから繰り出される前記帯状の厚み変化低減シートを巻き取る巻取リールを駆動するリール駆動部とを備えている。
(1)請求項3に記載の発明において、前記移動手段は、帯状の厚み変化低減シートが巻かれたリールを回転可能に支持する支持部と、前記リールから繰り出される前記帯状の厚み変化低減シートを巻き取る巻取リールを駆動するリール駆動部とを備えている。
(2)請求項3に記載の発明において、前記厚み変化低減シートは、無端状でかつ前記プレスロールの長さより長い幅を有し、幅方向の両側の前記プレスロールの長さより長い部分にそれぞれベルトが接合されており、前記移動手段は、前記ベルトが巻掛けられる駆動プーリ及び被動プーリを備えている。
P3…プレス工程、14…集電体としての金属箔、15…電極シート供給手段を構成する供給用リール、17…活物質層、18…プレスロール、19…電極シート、20…電極シート供給手段を構成する巻取用リール、23…厚み変化低減シート、24…移動手段。
Claims (3)
- 集電体の少なくとも片面に活物質層が形成された電極シートをプレスロールでプレスするプレス工程を備えた蓄電装置の製造方法であって、
前記プレスは定寸プレスで行われ、前記電極シートをプレスする際に、厚み変化低減シートを前記電極シートと重ねた状態で前記プレスロールによりプレスし、前記厚み変化低減シートは、前記プレスロールの1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつ前記プレスロールによるプレスで潰れない剛性を有することを特徴とする蓄電装置の製造方法。 - 前記厚み変化低減シートは、プレスロール間に供給される前記電極シートの有効部分と同じ長さ以上に形成され、前記電極シートと同期した状態で前記プレスロール間に供給される請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
- 集電体の少なくとも片面に活物質層が形成された電極シートをプレスロールでプレスする蓄電装置用電極シートのプレス装置であって、
前記電極シートを、互いに平行配置された2つのプレスロール間に連続的に供給する電極シート供給手段と、
前記2つのプレスロール間に供給される前記電極シートと重なった状態で前記プレスロールを通過するように、前記プレスロールの1回転に対応した表面間の距離の変化量に対応した厚み変化を有し、かつ前記プレスロールによるプレスで潰れない剛性を有する厚み変化低減シートを移動させる移動手段と
を備えていることを特徴とする蓄電装置用電極シートのプレス装置。
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JP2015116562A JP2017004717A (ja) | 2015-06-09 | 2015-06-09 | 蓄電装置の製造方法及び蓄電装置用電極シートのプレス装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109841791A (zh) * | 2017-11-24 | 2019-06-04 | 丰田自动车株式会社 | 电极层叠体的制造装置和方法 |
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2015
- 2015-06-09 JP JP2015116562A patent/JP2017004717A/ja active Pending
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