JP2014102991A - 電極の製造方法および電極の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極のカールを抑制することができる電極の製造方法および電極の製造装置を提供する。
【解決手段】製造装置1による電極Aの製造方法は、金属箔8の一方の面8a側に配置された第1ロール6aと金属箔8の他方の面8b側に配置された第2ロール6bとによって、金属箔8の両面8a,8bに電極材9a,9bが塗布された電極A1をプレスする工程と、金属箔8の一方の面8aが外周側に配置されるよう、プレスされた電極A2を巻き取る工程と、を含み、電極A1をプレスする工程では、第1ロール6aと、第1ロール6aの径より小さい径を有する第2ロール6bとによって電極A1をプレスする。
【選択図】図4
【解決手段】製造装置1による電極Aの製造方法は、金属箔8の一方の面8a側に配置された第1ロール6aと金属箔8の他方の面8b側に配置された第2ロール6bとによって、金属箔8の両面8a,8bに電極材9a,9bが塗布された電極A1をプレスする工程と、金属箔8の一方の面8aが外周側に配置されるよう、プレスされた電極A2を巻き取る工程と、を含み、電極A1をプレスする工程では、第1ロール6aと、第1ロール6aの径より小さい径を有する第2ロール6bとによって電極A1をプレスする。
【選択図】図4
Description
本発明は、電極の製造方法および電極の製造装置に関する。
従来、特許文献1に記載されるように、大径のローラと小径のローラとの間において電極シートを走行させ、これらのローラによって電極シートを加圧する、電極シートのソフニング方法が知られている。この方法では、大径のローラと小径のローラを対として、複数の対を電極シートの走行方向に配列している。電極シートの両面において、大径のローラおよび小径のローラが交互に配置される。
また、特許文献2に記載されるように、電極シートに対しロールプレスを行ってその電極シートを巻き取り、その後、電極シートを加熱炉に通して張力を加えながら巻き取る、電極シートの製造方法が知られている。
電極を巻取ロールに巻き取ると、巻取ロールの曲率に沿ってカールが発生する。電極にカールが発生すると、たとえば、電極を巻取ロールから巻き出して打ち抜く際、精度良く電極を打ち抜くことが難しいといった問題がある。しかしながら、上述した従来の方法では、電極のカールを抑制することは難しかった。
本発明は、電極のカールを抑制することができる電極の製造方法および電極の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の電極の製造方法は、金属箔の両面に活物質層が形成されてなる電極の製造方法であって、金属箔の一方の面側に配置された第1ロールと金属箔の他方の面側に配置された第2ロールとによって、金属箔の両面に電極材が塗布された電極をプレスする工程と、金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、プレスされた電極を巻き取る工程と、を含み、電極をプレスする工程では、第1ロールと、第1ロールの径より小さい径を有する第2ロールとによって電極をプレスする。
この電極の製造方法によれば、電極をプレスする工程では、第1ロールと、第1ロールの径より小さい径を有する第2ロールとによって、電極がプレスされる。この際、金属箔の他方の面側に配置された第2ロールは、金属箔の一方の面側に配置された第1ロールよりも高い面圧を生じさせる。よって、金属箔の他方の面に塗布された電極材の密度は、金属箔の一方の面に塗布された電極材の密度よりも高くなる。金属箔の両面において電極材同士間に密度差が生じることにより、プレス後の電極は、金属箔の一方の面が凹状となるようにカールする。その後、電極を巻き取る工程では、金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、電極が巻き取られる。このように、電極をプレスする工程において、電極が巻き取られる方向とは逆方向に電極をカールさせることで、結果として電極のカールを抑制することができる。
また、電極をプレスする工程では、第1ロールと、第1ロールの径の70%以下の径を有する第2ロールとによって電極をプレスしてもよい。この場合、第2ロールによって生じる面圧が一層高められる。金属箔の他方の面に塗布された電極材の密度と、金属箔の一方の面に塗布された電極材の密度との差が大きくなる。よって、電極の巻き取り前において、電極を確実にカールさせることができ、結果として電極のカールを一層抑制することができる。
また、電極をプレスする工程では、金属箔の他方の面に塗布された電極材に対して第2ロールにより加える面圧を、金属箔の一方の面に塗布された電極材に対して第1ロールにより加える面圧の1.2倍以上としてもよい。この場合、金属箔の他方の面に塗布された電極材の密度と、金属箔の一方の面に塗布された電極材の密度との差が大きくなる。よって、電極の巻き取り前において、電極を確実にカールさせることができ、結果として電極のカールを一層抑制することができる。
本発明の電極の製造装置は、金属箔の両面に活物質層が形成されてなる電極の製造装置であって、金属箔の一方の面側に配置された第1ロールと金属箔の他方の面側に配置された第2ロールとを有し、金属箔の両面に電極材が塗布された電極をプレスするロールプレス機と、金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、プレスされた電極を巻き取る巻取ロールと、を備え、第2ロールの径は第1ロールの径より小さい。
この電極の製造装置によれば、第1ロールと、第1ロールの径より小さい径を有する第2ロールとによって、電極がプレスされる。この際、金属箔の他方の面側に配置された第2ロールは、金属箔の一方の面側に配置された第1ロールよりも高い面圧を生じさせる。よって、金属箔の他方の面に塗布された電極材の密度は、金属箔の一方の面に塗布された電極材の密度よりも高くなる。金属箔の両面において電極材同士間に密度差が生じることにより、プレス後の電極は、金属箔の一方の面が凹状となるようにカールする。その後、金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、巻取ロールに電極が巻き取られる。このように、ロールプレス機によって、電極が巻き取られる方向とは逆方向に電極をカールさせることで、結果として電極のカールを抑制することができる。
本発明によれば、電極のカールを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
以下の説明では、本発明の一実施形態に係る製造方法および製造装置によって製造される電極が、リチウムイオン二次電池に適用される例について説明する。本発明の一実施形態に係る製造方法および製造装置によって製造される電極は、リチウムイオン二次電池以外の蓄電装置に適用されてもよい。たとえば、電極は、電気二重層キャパシタ等に適用されてもよい。
図1および図2を参照して、リチウムイオン二次電池(以下、二次電池という)100の構成について説明する。図1および図2に示されるように、二次電池100は、ケース10と、ケース10内に収容された電極組立体20とを備える。電極組立体20は、正極(電極)30と、負極(電極)40と、正極30と負極40との間に配置されたセパレータ50とを備える。正極30、負極40およびセパレータ50は、たとえばシート状である。複数の正極30および複数の負極40は、セパレータ50を介して交互に積層されている。ケース10内には、電解液60が充填されている。
正極30は、縁に形成されたタブ30aを有する。タブ30aには、正極活物質が担持されていない。正極30は、タブ30aを介して導電部材32に接続されている。導電部材32は、正極端子34に接続されている。正極端子34は、絶縁リング36を介してケース10に取り付けられている。
負極40は、縁に形成されたタブ40aを有する。タブ40aには、負極活物質が担持されていない。負極40は、タブ40aを介して導電部材42に接続されている。導電部材42は、負極端子44に接続されている。負極端子44は、絶縁リング46を介してケース10に取り付けられている。
正極30および負極40のそれぞれは、金属箔8の両面に形成された活物質層19a,19bを有する(図4参照)。活物質層19a,19bは、活物質を含む電極材9a,9bが金属箔8の両面に塗布され、ロール6a,6bによってプレスされることにより形成される。
セパレータ50としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。
電解液60としては、たとえば有機溶媒系または非水系の電解液等が挙げられる。
図3および図4を参照して、電極(すなわち正極30または負極40)の製造装置1について説明する。以下の説明では、活物質を含む電極材9a,9bが金属箔8に塗布された、プレスされる前の電極Aを電極A1と称し、プレス後の電極Aを電極A2と称する。製造装置1は、電極A1を巻き出す巻出機2と、電極A1をプレスするためのロールプレス機3と、プレス後の電極A2を巻き取る巻取機4とを備える。
巻出機2は、コア2bに電極A1が巻かれてなる巻出ロール2aを備える。巻出ロール2aにおいては、電極A1の一方の面(図示上側の面)A1aが外周側に配置されるよう、電極A1が巻かれている。言い換えれば、電極A1の他方の面A1b(図示下側の面)が内側に配置されるよう、電極A1が巻かれている。金属箔8を基準として、金属箔8の他方の面8bに塗布された電極材9bはコア2b側に配置され、金属箔8の一方の面8aに塗布された電極材9aはコア2bの反対側に配置される。
ここで、電極材9a,9bについて説明する。金属箔8は、たとえば銅箔またはアルミニウム箔である。電極材9a,9bは、巻出機2の前段に配置された塗布部(図示せず)において金属箔8の両面に塗布される。一方の面8aに塗布される電極材9aと、他方の面8bに塗布される電極材9bとは、たとえば同一の電極材である。電極材9a,9bは、中性またはアルカリ性である。電極材9a,9bのpHは、たとえば7以上12以下である。電極材9a,9bは、活物質とバインダと溶剤とを含む。電極材9a,9bは、たとえばアセチレンブラック等の導電助剤を更に含んでもよい。
電極材9a,9bに含まれる活物質は、正極活物質または負極活物質である。正極活物質としては、たとえば複合酸化物、金属リチウム、硫黄等が挙げられる。複合酸化物は、マンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとを含む。負極活物質としては、たとえば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等が挙げられる。バインダは、例えばポリアミドイミド、ポリイミド等の熱可塑性樹脂であってもよく、主鎖にイミド結合を有するポリマー樹脂であってもよい。溶剤は、例えばNMP(N−メチルピロリドン)、メタノール、メチルイソブチルケトン等の有機溶剤であってもよく、水であってもよい。
図3に示されるように、ロールプレス機3は、筐体3aと、搬送されるシート状の電極Aを支持する複数のローラ3bと、筐体3aに収容されて、電極A1をプレスするロールプレス部6とを備える。
ロールプレス部6は、金属箔8の一方の面8a側(たとえば上側または表面側)に配置された第1ロール6aと、金属箔8の他方の面8b側(たとえば下側または裏面側)に配置された第2ロール6bと、第2ロール6bの他方側に配置されて第2ロール6bを機械的に補強するバックアップロール7とを有する。第1ロール6a、第2ロール6b、およびバックアップロール7のそれぞれは、円柱形状をなしており、たとえばSUSなどの鋼からなる。第1ロール6aと第2ロール6bとは、互いに対向している。第1ロール6aの直径と、バックアップロール7の直径とは略等しい。
第1ロール6aおよび第2ロール6bは、所定の位置に配置されて電極Aを挟み込み、電極Aをプレスする。第1ロール6aは、回転軸線Laを中心に回転自在である。第2ロール6bは、回転軸線Lbを中心に回転自在である。電極Aがプレスされる際、第1ロール6aは回転方向Baに回転し、第2ロール6bが回転方向Baとは反対向きの回転方向Bbに回転する。バックアップロール7は、回転軸線Lcを中心に回転自在であり、回転方向Bbとは反対向きの回転方向Bcに回転する。たとえば、第1ロール6aは、電極Aの搬送方向Cに交差する方向(たとえば鉛直方向)に可動であり、第2ロール6bおよびバックアップロール7は、固定されている。
第2ロール6bの径は、第1ロール6aの径よりも小さい。言い換えれば、第2ロール6bの直径は、第1ロール6aの直径よりも小さい。第1ロール6aは大径ロールであり、第2ロール6bは小径ロールである。第2ロール6bの径は、第1ロール6aの径の70%以下であってもよく、50%以下であってもよい。第1ロール6aの直径は、たとえば600〜800mmである。第2ロール6bの直径は、たとえば300〜560mmである。たとえば、第1ロール6aおよび第2ロール6bのそれぞれの直径の大きさは、電極材9a,9bに加えられるヘルツ面圧によって決めることができる。たとえば、第1ロール6aと第2ロール6bとの直径の比率は、電極材9a,9bに加えられるヘルツ面圧によって決めることができる。
巻取機4は、コア4bに電極A2が巻き取られてなる巻取ロール4aを備える。巻取ロール4aにおいては、電極A2の一方の面(図示上側の面)A2a、すなわち金属箔8の一方の面8aが外周側に配置されるよう、電極A2が巻き取られる。言い換えれば、電極A2の他方の面A2b(図示下側の面)が内側に配置されるよう、電極A2が巻き取られる。金属箔8を基準として、金属箔8の他方の面8bに形成された活物質層19bはコア4b側に配置され、金属箔8の一方の面8aに形成された活物質層19aはコア4bの反対側に配置される。
次に、電極(すなわち正極30または負極40)の製造方法について説明する。まず、図示しない塗布部において、金属箔8の一方の面8aおよび他方の面8bに、電極材9aおよび電極材9bを塗布する。その後、図示しない乾燥部において、電極材9a,9bを乾燥させてもよい。金属箔8に電極材9a,9bを塗布することにより、または、電極材9a,9bを乾燥させることにより、電極A1を得る。電極A1は、間欠塗工電極としてもよい。
次に、巻出機2によって、巻出ロール2aに巻かれた電極A1をロールプレス機3のロールプレス部6に供給する。第1ロール6aおよび第2ロール6bによって、ロールプレス部6に供給された電極A1を挟み込み、プレスする。このプレス工程により、電極材9a,9bを圧縮して活物質層19a,19bを形成し、電極A2を得る。このプレス工程では、電極材9bに対して第2ロール6bにより加える面圧を、電極材9aに対して第1ロール6aにより加える面圧の1.2倍以上とする。
次に、電極A2の一方の面A2a(すなわち金属箔8の一方の面8a)が外周側に配置されるよう、電極A2を巻き取る。そして、巻き取られた電極A2を再度巻き出し、適宜カットすることにより、正極30または負極40を得る。
ここで、電極A1をプレスする際、第1ロール6aと第2ロール6bとの径が異なることにより、電極A1の電極材9aに対して加えられるヘルツ面圧と、電極A1の電極材9bに対して加えられるヘルツ面圧とにおいて、圧力差が生じる。
円柱状の物体と平面状の物体との間に生じるヘルツ面圧は、下記の理論式(1)によって表される。
上記の式(1)における各記号は、次の各値を表す。
P:ヘルツ面圧(MPa)
F:プレス荷重(N)
L:プレス幅(mm)
ν1:ロール6a,6bのポアソン比
ν2:電極材9a,9bのポアソン比
E1:ロール6a,6bの縦弾性係数
E2:電極材9a,9bの縦弾性係数
r:ロール6a,6bの半径(mm)
上記の式(1)における各記号は、次の各値を表す。
P:ヘルツ面圧(MPa)
F:プレス荷重(N)
L:プレス幅(mm)
ν1:ロール6a,6bのポアソン比
ν2:電極材9a,9bのポアソン比
E1:ロール6a,6bの縦弾性係数
E2:電極材9a,9bの縦弾性係数
r:ロール6a,6bの半径(mm)
図5(a)は、電極A1および第1ロール6aの平面図、図5(b)は、電極A1および第1ロール6aの正面図である。図5(a)および(b)に示されるように、第1ロール6aによって荷重Fが加えられた場合、第1ロール6aは、電極材9aに対して直線状に接する。
上記の式(1)から明らかなように、第2ロール6bの半径は第1ロール6aの半径よりも小さいことから、第2ロール6bと電極材9bとの間に生じるヘルツ面圧は、第1ロール6aと電極材9aとの間に生じるヘルツ面圧よりも大きくなる。すなわち、電極A1の一方の面A1aまたは他方の面A1bにかかる面圧は、ロール6a,8bの径の平方根に反比例する。
図6は、ロール6a,6bの直径Da,Db(mm)と、電極A1に加えられるヘルツ面圧Pa,Pb(MPa)との関係の一例を示す図である。図6に示されるように、電極A1の他方の面A1bに加えられるヘルツ面圧Pbは、電極A1の一方の面A1aに加えられるヘルツ面圧Paよりも高くなる。たとえば、第2ロール6bの径が第1ロール6aの径の70%以下である場合、ヘルツ面圧Pbは、ヘルツ面圧Paの1.2倍以上である。第2ロール6bの径が第1ロール6aの径の50%以下である場合、ヘルツ面圧Pbは、ヘルツ面圧Paの1.4倍以上である。第2ロール6bの径が第1ロール6aの径の3分の1以下である場合、ヘルツ面圧Pbは、ヘルツ面圧Paの1.7倍以上である。なお、図6の例において、線荷重は2.5t/cmである。
プレス工程において、一方の面と他方の面とでヘルツ面圧が異なることにより、たとえば、電極材9aの厚さは70〜80%程度に圧縮される。一方で、電極材9bの厚さは50〜60%程度に圧縮される。また、電極材9bの搬送方向Cにおける延伸率は、電極材9aの搬送方向Cにおける延伸率よりも大きくなる。
以上説明した電極30,40の製造方法および製造装置1によれば、電極A1をプレスする工程では、第1ロール6aと、第1ロール6aの径より小さい径を有する第2ロール6bとによって、電極A1がプレスされる。この際、金属箔8の他方の面8b側に配置された第2ロール6bは、金属箔8の一方の面8a側に配置された第1ロール6aよりも高い面圧を生じさせる。よって、金属箔8の他方の面8bに塗布された電極材9bの密度は、金属箔8の一方の面8aに塗布された電極材9aの密度よりも高くなる。金属箔8の両面8a,8bにおいて電極材9a,9b同士間に密度差が生じることにより、プレス後の電極A2は、金属箔8の一方の面8aが凹状となるようにカールする(図4参照)。その後、電極A2を巻き取る工程では、金属箔8の一方の面8aが外周側に配置されるよう、巻取ロール4aに電極A2が巻き取られる。このように、ロールプレス機3により電極A1をプレスする工程において、電極A2が巻き取られる方向とは逆方向に電極Aをカールさせることで、結果として電極30,40のカールを抑制し、平坦な電極30,40を作製することができる。
通常、電極材9a,9bが塗布された塗工部は、プレスされた後、剛直になる。そのため、巻取ロール4aに巻かれることにより発生するカールは、巻取ロール4aから電極A2を巻き出した後も維持される。しかしながら、上記製造方法および製造装置1によれば、ロールプレスに用いられる2つのロールを異径にすることで、径の小さい方のロール6bが配置された側の電極材9bの密度を高め、かつ、電極材9bを延伸させることができる。電極材9bの高密度化および延伸によって、電極A2を逆カールさせる(すなわち巻取ロール4aに巻かれる方向とは逆方向にカールさせる)応力が生じる。この応力は、電極Aが巻取ロール4aに巻き取られた後も残留応力として残存する。よって、巻取ロール4aから巻き出されたときに、電極A2は、より平坦な状態を保つ。
また、第1ロール6aと、第1ロール6aの径の70%以下の径を有する第2ロール6bとによって電極A1をプレスすることで、第2ロール6bによって生じる面圧が一層高められる。金属箔8の他方の面8bに塗布された電極材9bの密度と、金属箔8の一方の面8aに塗布された電極材9aの密度との差が大きくなる。よって、電極A2の巻き取り前において、電極A2を確実に逆向きにカールさせることができ、結果として電極30,40のカールを一層抑制することができる。
また、金属箔8の他方の面8bに塗布された電極材9bに対して第2ロール6bにより加える面圧を、金属箔8の一方の面8aに塗布された電極材9aに対して第1ロール6aにより加える面圧の1.2倍以上とすることで、金属箔8の他方の面8bに塗布された電極材9bの密度と、金属箔8の一方の面8aに塗布された電極材9aの密度との差が大きくなる。よって、電極A2の巻き取り前において、電極A2を確実に逆向きにカールさせることができ、結果として電極のカールを一層抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。たとえば、第1ロール6aの直径および/または第2ロール6bの直径を適宜変更してもよい。電極Aは、間欠塗工電極である場合に限られない。電極Aが適用される蓄電装置は、積層型の蓄電装置に限られず、捲回型の蓄電装置であってもよい。
1…製造装置、3…ロールプレス機、4…巻取機、4a…巻取ロール、6a…第1ロール、6b…第2ロール、8…金属箔、8a…一方の面、8b…他方の面、9a,9b…電極材、19a,19b…活物質層、A1…(プレス前の)電極、A2…(プレス後の)電極、A…電極。
Claims (4)
- 金属箔の両面に活物質層が形成されてなる電極の製造方法であって、
前記金属箔の一方の面側に配置された第1ロールと前記金属箔の他方の面側に配置された第2ロールとによって、前記金属箔の両面に電極材が塗布された電極をプレスする工程と、
前記金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、プレスされた前記電極を巻き取る工程と、
を含み、
前記電極をプレスする工程では、前記第1ロールと、前記第1ロールの径より小さい径を有する前記第2ロールとによって前記電極をプレスする、電極の製造方法。 - 前記電極をプレスする工程では、前記第1ロールと、前記第1ロールの径の70%以下の径を有する前記第2ロールとによって前記電極をプレスする、請求項1記載の電極の製造方法。
- 前記電極をプレスする工程では、前記金属箔の他方の面に塗布された電極材に対して前記第2ロールにより加える面圧を、前記金属箔の一方の面に塗布された電極材に対して前記第1ロールにより加える面圧の1.2倍以上とする、請求項1または2記載の電極の製造方法。
- 金属箔の両面に活物質層が形成されてなる電極の製造装置であって、
前記金属箔の一方の面側に配置された第1ロールと前記金属箔の他方の面側に配置された第2ロールとを有し、前記金属箔の両面に電極材が塗布された電極をプレスするロールプレス機と、
前記金属箔の一方の面が外周側に配置されるよう、プレスされた前記電極を巻き取る巻取ロールと、
を備え、
前記第2ロールの径は前記第1ロールの径より小さい、電極の製造装置。
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