JP2017003443A - ドレンサンプ保護用構造物及び格納容器 - Google Patents

ドレンサンプ保護用構造物及び格納容器 Download PDF

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Abstract

【課題】ドレンサンプへの取り付けが容易であり、且つ所定の位置に耐熱部材を保持可能なドレンサンプ保護用構造物を提供する。【解決手段】実施形態によれば、格納容器内に設けられたドレンサンプ保護用構造物50は、ドレンサンプの開口41より鉛直上側に設けられているベース部材51と、ベース部材51上に設けられており、当該ベース部材51に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材53と、耐熱部材53上に設けられており、ベース部材51と結合されて当該ベース部材51と共に耐熱部材53を保持する保持部材55とを有する。耐熱部材53は、ドレンサンプの開口41を覆うように配置される。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、炉心溶融事故が生じたときにドレンサンプを炉心溶融物から保護するためのドレンサンプ保護用構造物に関する。
原子炉において冷却水喪失事故が生じると、原子炉圧力容器内の水位が低下して炉心が露出する場合がある。このような場合、水位低下の信号により自動的に原子炉は非常停止されると共に、非常用炉心冷却装置(ECCS)により原子炉圧力容器内への冷却水の注入が行われ、炉心の残留熱が除去される。これにより、通常、炉心溶融事故は未然に防がれる。
しかしながら、極めて低い確率ではあるが、上記非常用炉心冷却装置が作動せず、かつ、その他の注水装置も利用できない事態が想定され得る。このような場合、原子炉水位の低下により炉心が露出し、十分な冷却が行われなくなると、炉心溶融に至る場合がある。
炉心溶融が生じた場合、高温の炉心溶融物が、原子炉圧力容器の底部(いわゆる下鏡)に溶け落ち、さらに当該底部を貫通して、格納容器のうち原子炉圧力容器の鉛直下側に設けられた床の上に落下する。落下した炉心溶融物は、床を構成するコンクリートと反応して二酸化炭素や水素等の非凝縮性ガスを発生させると共に、当該コンクリートを溶融、侵食する。格納容器内の非凝縮性ガスの圧力が上昇すると、格納容器を破損させる虞がある。また、上述したコンクリートの溶融侵食が継続されると、格納容器の構造強度が低下して、当該格納容器が破損する虞もある。
格納容器のうち上述したコンクリート製の床には、一般的に、原子炉の通常運転中に生じる冷却水の漏洩を検知するために、漏洩した冷却水を集めるための有底の穴であるドレンサンプが、形成されている。ドレンサンプ内に集められた冷却水は、ポンプ等により格納容器外に排出される。
炉心溶融が生じ、高温の炉心溶融物がドレンサンプに流入すると、格納容器のコンクリート製の床に冷却水を供給しても、当該冷却水は、ドレンサンプに流入した炉心溶融物までには到達しにくい。また、ドレンサンプに流入した炉心溶融物は、その体積に比べて格納容器内の空気に触れる面積も小さい。このため、ドレンサンプに流入した炉心溶融物の冷却は困難である。このため、ドレンサンプに炉心溶融物が流入すると、ドレンサンプの底を構成するコンクリートを継続的に溶融、浸食して格納容器を破損させる虞がある。
炉心溶融物のドレンサンプの流入を抑制するために、当該ドレンサンプの開口を耐熱性を有するカバーで覆う技術が提案されている。例えば、下記の特許文献1には、ドレン水を通すための流路が形成されたカバーが開示されている。カバーにこのような流路を形成することで、通常運転時において漏洩した冷却水を集めるというドレンサンプの機能を維持しつつ、炉心溶融事故が生じたときに炉心溶融物がドレンサンプに流入することを抑制している。
特許第5306074号公報
ドレンサンプを炉心溶融物から保護するために、ドレンサンプの開口やドレンサンプを画定する壁面を、比較的融点が比較的高い材料で構成された部材(以下、耐熱部材と記す)により覆うことが考えられる。このような耐熱部材は、一般的には、一辺が数十センチ程度のレンガ状やタイル状をなしている。このため、耐熱部材をドレンサンプを画定する壁面や、その周辺に設ける場合、多数の耐熱部材を貼り付ける必要があり、耐熱部材をドレンサンプに取り付ける工事に時間を要するという問題が生じる。特に、既に運転を開始している原子力プラントにおいてドレンサンプに耐熱部材を取り付ける場合には、作業員の被ばくを抑制する観点から、上述した耐熱部材をドレンサンプになるべく短期間の工事で取り付けたいという要望がある。
加えて、地震等による揺れが生じた場合に、ドレンサンプに取り付けた耐熱部材のうち一部が所定の取り付け位置から外れてしまうという問題もあった。地震による揺れなどが生じても、耐熱部材を所定の取り付け位置に保持し、万が一炉心溶融事故が生じても炉心溶融物がドレンサンプに流入することを確実に抑制できる技術が要望されている。
本発明の実施形態は、上記事情に鑑みてなされたものであって、炉心溶融事故時において炉心溶融物がドレンサンプに流入することを抑制可能なドレンサンプ保護用構造物を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態のドレンサンプ保護用構造物は、ドレンサンプの開口より鉛直上側に設けられているベース部材と、前記ベース部材上に設けられており、当該ベース部材に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材と、前記耐熱部材上に設けられており、前記ベース部材と結合されて当該ベース部材と共に当該耐熱部材を保持する保持部材と、を備え、前記耐熱部材は、前記ドレンサンプの前記開口を覆うように配置されることを特徴とする。
また、本発明の実施形態にかかる原子炉圧力容器を格納する格納容器は、原子炉圧力容器の下側に設けられるコンクリート床と、当該コンクリート床から下側に凹むように形成されたドレンサンプと、前記ドレンサンプの前記コンクリート床への開口の上側に設けられるベース部材と、前記ベース部材上に配置され当該ベース部材に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材と、前記耐熱部材上に設けられ前記ベース部材と結合されて当該ベース部材と共に当該耐熱部材を保持する保持部材と、を有し、前記耐熱部材は、前記ドレンサンプの前記開口を覆うように配置されることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、炉心溶融事故時において炉心溶融物がドレンサンプに流入することを抑制することができる。
第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物を有する格納容器及び原子炉建屋の断面立面図である。 第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。 第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。 第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物を構成する各種部材の配置を説明する模式図である。 第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物を構成するスペーサの構成を説明する正面図である。 第2の実施形態のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。 第2の実施形態の変形例1のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。 第2の実施形態の変形例2のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。 第3の実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。 第4の実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。 第5の実施形態のドレンサンプ保護用構造物のうち保持部材の周辺構造を示す斜視図である。 第6の実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
〔第1の実施形態〕
(原子炉建屋及び格納容器の構成)
第1の実施形態のドレンサンプ保護用構造物を有する格納容器及び原子炉建屋の構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物を有する格納容器及び原子炉建屋の断面立面図である。図2は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。
なお、各図において、鉛直方向のうち上側を「鉛直上側」と記して矢印Uで示し、下側を「鉛直下側」と記して矢印Dで示す。加えて、水平方向を矢印Hで示す。
図1に示すように、本実施形態の原子炉建屋1は、沸騰水型原子炉(BWR)を有しており、具体的には、炉心2及び炉内構造物(図示せず)を収容する原子炉圧力容器10と、原子炉圧力容器10を格納する格納容器20とを有している。本実施形態において、原子炉圧力容器10は、ステンレス鋼で構成されている。一方、格納容器20は、金属製の内張りを備えた鉄筋コンクリートで構成されている。
原子炉圧力容器10は、軸心が鉛直方向に延びる筒状の部分である筒状部12と、筒状部12より鉛直下側を構成する部分である圧力容器底部14と、筒状部12より鉛直上側を構成する部分である頂部16とを有している。炉心2の冷却が十分に行われない状態が継続されて、当該炉心2が溶融すると、圧力容器底部14は、当該炉心2が溶融したもの、いわゆる炉心溶融物を受けて高温となり、場合によっては、溶融する。
格納容器20は、ドライウェル(dry-well)21とウェットウェル(wet-well)22に仕切られている。格納容器20のうちウェットウェル22には、原子炉圧力容器10から放出された蒸気(冷却水)を凝縮させて水に戻すプール(以下、圧力抑制プールと記す)23が設けられている。なお、格納容器20のうち、圧力容器底部14より鉛直下側において水平方向に延びている部分を、以下に「床部」と記して符号24で示す。
圧力抑制プール23には、冷却材としての水(以下、単に「冷却水」と記す)が貯留されている。圧力抑制プール23は、原子炉圧力容器10からの蒸気を冷却し凝縮させることにより、ドライウェル21の圧力上昇を抑制する。圧力抑制プール23は、格納容器20内のうち原子炉圧力容器10より水平方向外側に設けられている。
ウェットウェル22を画定する壁25,26のうち、鉛直方向に延びる壁26の水平方向内側には、格納容器20の床部24に対して原子炉圧力容器10を支持する壁(以下、ペデスタル壁と記す)28が、設けられている。ペデスタル壁28は、格納容器20の床部24から突出して鉛直上側に延びており、筒状部12に結合されて原子炉圧力容器10を支持している。ペデスタル壁28は、主にコンクリートにより構成されている。
格納容器20のうち床部24は、原子炉圧力容器10の鉛直下側に設けられており、主にコンクリートで構成されている床(以下、コンクリート床と記す)27を有している。コンクリート床27は、鉛直方向において圧力容器底部14と対向している。本実施形態において、コンクリート床27は、ペデスタル壁28の内側を水平方向に広がっている。炉心溶融が生じた場合、高温の炉心溶融物が、圧力容器底部(いわゆる下鏡)14に溜まり、さらに当該圧力容器底部14を溶融、貫通して、鉛直下側に溶け落ちて、コンクリート床27の上に落下する。
本実施形態においては、コンクリート床27上に落下した炉心溶融物を冷却するために、当該コンクリート床27上に冷却水を供給する配管(以下、注水ラインと記す)30が設けられている。本実施形態において、注水ライン30は、当該格納容器20及びペデスタル壁28を貫通し、格納容器20外からコンクリート床27の近傍まで延びている。注水ライン30には、弁32が設けられており、当該弁32を開くことにより、格納容器20外からコンクリート床27上に冷却水を供給することが可能となっている。
コンクリート床27には、コンクリート床27上にある冷却水(いわゆる漏洩水)を集めるための空間、いわゆるドレンサンプ40が設けられている。ドレンサンプ40は、コンクリート床27から鉛直下側に凹むように形成されており、コンクリート床27上の冷却水を、一時的に貯留可能に構成されている。なお、本実施形態において、ドレンサンプ40は、ペデスタル壁28の近傍に配置されている。
本実施形態において、ドレンサンプ40は、図2に示すように、コンクリート床27と同じ鉛直方向の高さにある開口41と、当該開口41より鉛直下側にあって水平方向に広がる底43、及び当該底43から開口41に向けて鉛直方向内側に延びている側壁45を含む複数の壁により画定されている。
通常運転時において、格納容器20内の配管等から漏洩した冷却水は、コンクリート床27上に流れ落ち、当該コンクリート床27を伝って開口41からドレンサンプ40に流入する。開口41からの冷却水は、側壁45を伝って流れ落ち、底43上に溜まる。ドレンサンプ40に溜まっている冷却水の量を調べることにより、格納容器20内の配管等から冷却水が漏れているか否かや、その漏れている冷却水の量を知ることができる。
一方、炉心溶融事故が生じて、図1に示すように、圧力容器底部14の鉛直上側に高温の炉心溶融物3が溜まると、当該炉心溶融物3が、圧力容器底部14を貫通して、コンクリート床27上に落下する場合がある。このような炉心溶融事故が生じた場合、弁32が開かれて、コンクリート床27上には、注水ライン30からの冷却水が供給される。
ドレンサンプ40内に流入した炉心溶融物は、コンクリート床27上に広がる炉心溶融物に比べて、体積の割に外表面の面積が小さい。このため、注水ライン30からコンクリート床27上に冷却水を供給しても、ドレンサンプ40に流入した炉心溶融物は、コンクリート床27上にある炉心溶融物に比べて温度が低下しにくい。ドレンサンプ40に流入した炉心溶融物は、当該ドレンサンプ40の底43を継続して溶融侵食し、さらに鉛直下側に流動する虞がある。
(ドレンサンプ保護用構造物の構成)
本実施形態の格納容器20には、炉心溶融事故時においてドレンサンプ40への炉心溶融物の流入を抑制して、ドレンサンプ40を保護する構造物(以下、ドレンサンプ保護用構造物と記す)50が設けられており、以下に、図1〜図5を用いて説明する。図3は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。図4は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物を構成する各種部材の配置を説明する模式図である。図5は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物を構成するスペーサの構成を説明する正面図である。
本実施形態のドレンサンプ保護用構造物を構成する部材のうち、後述するベース部材と保持部材については、各図において理解を容易にするために、断面にハッチングを施していない。
図3に示すように、ドレンサンプ保護用構造物50は、ドレンサンプ40の開口41より鉛直上側に設けられ、当該開口41の一部を覆う部材(以下、ベース部材と記す)51を有している。ベース部材51は、水平方向に広がる板状の部材であり、「ベースプレート」とも称される。ベース部材51は、比較的強度の高い金属材料で構成されている。ベース部材51を構成する金属材料には、例えば、ステンレス鋼や炭素鋼が用いられる。
本実施形態において、当該ベース部材51は、スペーサ60の鉛直上側に設けられる。スペーサ60は、コンクリート床27のうちドレンサンプ40の開口41の外側にある縁部(以下、開口縁部と記す)27a上に配置されている。スペーサ60は、ベース部材51に比べて融点の高い材料により構成されている。スペーサ60を構成する材料には、例えば、酸化アルミニウムや二酸化ジルコニウム(いわゆるジルコニア)等のセラミックスが用いられる。なお、スペーサ60を構成する材料には、タングステンのような高融点金属材料を用いることもできる。
スペーサ60は、図4に一点鎖線で示すように、ドレンサンプ40の開口41を囲うように複数配列される。なお、図4においては、理解を容易にするために、スペーサ60の表示を一部省略している。スペーサ60は、水平方向に隙間なく配列されている。
各スペーサ60は、図5に示すように、コンクリート床27上にある冷却水(いわゆる漏洩水)をドレンサンプ40に導くことが可能な流路(以下、通水用流路と記す)を有している。本実施形態において、スペーサ60のうち、コンクリート床27と接する面には、冷却水を通すための溝62が形成されている。通水用流路は、コンクリート床27の開口縁部27aと当該溝62により画定されている。
図3及び図4に示すように、ベース部材51上には、複数の耐熱部材53が、水平方向に複数配列されている。これらの複数の耐熱部材53は、全体として、水平面(すなわち水平投影面)において開口41を覆う(カバーする)ように配列され、上方から落下する高温の炉心溶融物3が開口41からドレンサンプ40の内部に侵入しないよう構成される。なお、図4においては、理解を容易にするために、耐熱部材53の表示を一部省略している。耐熱部材53は、ベース部材51に比べて融点の高い材料で構成されている。耐熱部材53を構成する材料には、例えば、酸化アルミニウムや二酸化ジルコニウム等のセラミックスが用いられる。なお、タングステンのような高融点金属材料を用いることもできる。このような材料で構成された耐熱部材53は、耐火レンガとも称される。
図3に示すように、ベース部材51は、耐熱部材53と接する面から鉛直方向上側に突出する突出部52を有している。突出部52は、水平方向に所定の間隔をあけて複数配列されている。耐熱部材53は、水平方向に隣り合う突出部52同士の間に設置される。これら突出部52は、ベース部材51に対する耐熱部材53の水平方向の相対移動を制限する。
ベース部材51上に複数の耐熱部材53が配列された後、当該耐熱部材53の上には、ベース部材51と共に耐熱部材53を保持する部材(以下、保持部材と記す)55が設けられる。保持部材55は、本実施形態において、ベース部材51と略同一の寸法を有する板状の部材であり、耐熱部材53の上面を覆うように構成されている。
保持部材55は、比較的強度の高い金属材料で構成されている。保持部材55を構成する材料には、例えば、ステンレス鋼や炭素鋼が用いられる。保持部材55は、ベース部材51と結合されて、当該ベース部材51との間に耐熱部材53を挟みこみ、これを保持する。
ベース部材51と保持部材55は、耐熱部材53を間に挟んで、ボルト57,59により結合される。ベース部材51及び保持部材55には、それぞれボルト57,59が通る貫通孔が形成されている。ボルト57は、ナット58と螺合される。また、隣接する2つのベース部材51、および隣接する2つの保持部材55は、それぞれ、図4の実施形態では溶接等で接続されている。なお、ベース部材51同士、あるいは保持部材55同士の接続については、溶接以外にボルト、ナットを用いても構わない。あるいは、水平方向に隣接する2つのベース部材の間に耐熱部材53が配置されるように構成すれば、ボルト57、59による接続により一体化することができるため、ベース部材51同士、あるいは保持部材55同士を接続しない構成とすることもできる。
一方、ボルト59は、いわゆるアンカーボルトとして構成されており、コンクリート床27の開口縁部27aと固定される。スペーサ60には、ボルト59が通る貫通孔が形成されており、開口縁部27aに埋設されている雌ねじと螺合する。これにより、ベース部材51、保持部材55、及びスペーサ60は、コンクリート床27に結合される。
耐熱部材53は、ベース部材51と保持部材55との間に挟み込まれて保持される。図4に示すように、複数の耐熱部材53を保持したベース部材51及び保持部材55は、ドレンサンプ40の開口41を覆うように複数配置される。水平方向に隣接するベース部材51同士と保持部材55同士は、図示しない結合用の部材を介して結合される。
以上に説明したように、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物50は、図1に示す格納容器20内において原子炉圧力容器10と鉛直方向に対向するコンクリート床27に形成されたドレンサンプ40の開口41より鉛直上側に設けられている。ドレンサンプ保護用構造物50は、図2及び図3に示すように、ベース部材51と、ベース部材51上に設けられており、当該ベース部材51に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材53と、耐熱部材53上に設けられており、ベース部材51と結合されて当該ベース部材51と共に耐熱部材53を保持する保持部材55とを有するものとした。
これにより、ドレンサンプ40の開口41の鉛直上側の所定の位置に、融点の高い材料で構成された耐熱部材53を保持して当該開口41を覆うことができ、炉心溶融事故時においてコンクリート床27上にある炉心溶融物がドレンサンプ40に流入することを抑制することができる。耐熱部材53を予めベース部材51と保持部材55との間に挟んだ状態で格納容器20内に持ち込むことにより、容易にドレンサンプ40に取り付けることができる。格納容器20内におけるドレンサンプ保護用構造物50の取り付け工事を、短期間で行うことができる。
一方、通常運転時においては、コンクリート床27上にある冷却水(漏洩水)は、スペーサ60が有する通水用流路すなわち溝62を通してドレンサンプ40に流入させることができる。本実施形態によれば、耐熱部材53に貫通孔を形成する等の加工を施すことなく、ドレンサンプ40の開口41を大部分を覆うように当該耐熱部材53を配列することができる。
また、本実施形態においては、ベース部材51は、耐熱部材53と接する面から鉛直方向上側に突出している突出部52が設けられており、当該突出部52がベース部材51に対する耐熱部材53の水平方向の相対移動を制限するものとした。これにより、地震等の揺れにより、耐熱部材53がベース部材51と保持部材55の間から外れることを防止することができる。
なお、本実施形態において、ベース部材51と保持部材55との間には、ベース部材51の突出部52の鉛直上側や突出部52の水平方向外側に、空隙が形成されているが、当該空隙には、砂状や繊維状の耐熱部材(図示せず)を詰め込むことも好適である。これにより、水平方向に隣り合う耐熱部材53同士の隙間や、耐熱部材53の水平方向外側から炉心溶融物が、ドレンサンプ40に流入することを抑制することができる。
さらに、本実施の形態において、それぞれのベース部材51や保持部材55については矩形等の平板とし、複数のベース部材51、または複数の保持部材55全体として複数配置される耐熱部材53の上下面を水平面(水平投影面)にて覆うように構成しているが、ベース部材51および保持部材55は耐熱部材53を上下で挟み込んで保持するための部材であることから、必ずしも矩形である必要はない。すなわち、ベース部材51および保持部材55は、複数の耐熱部材53を上下から挟み込むことにより保持できる形状であれば、水平面の形状が口の字形状や十字型、また格子状など種々の形状とすることができる。複数配置される耐熱部材53は全体として水平面においてドレンサンプ40の開口41を覆う(塞ぐ)ように配置される必要があるが、複数のベース部材51や保持部材55については、全体として必ずしも水平面においてドレンサンプ40の開口41を覆うよう構成する必要はない。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態のドレンサンプ保護用構造物について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物の断面図であり、図2において破線Aで囲う領域の拡大断面図である。なお、第1の実施形態と略共通の構成については、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物50Bは、ベース部材51B及び保持部材55Bに加えて、耐熱部材53Bにも、ボルト57が通る貫通孔が形成されている。本実施形態のベース部材51Bは、上述した突出部52(図3参照)を有しておらず、耐熱部材53Bは、ベース部材51B上において水平方向に隙間なく配列されている。ボルト57を締結することにより、耐熱部材53Bは、ベース部材51Bと保持部材55Bとの間に挟まれて保持される。
コンクリート床27のうち開口縁部27a上には、通水用流路を画定する溝62が形成されたスペーサ60が配置されている。当該スペーサ60上にベース部材51Bを配置して、ベース部材51B、耐熱部材53B及び保持部材55Bは、ボルト59により開口縁部27aに固定される。
本実施形態によれば、耐熱部材53Bを隙間なく水平方向に配列することができ、炉心溶融事故時において、より確実に炉心溶融物がドレンサンプ40に流入することを抑制することができる。この態様によっても、地震等の揺れにより、耐熱部材53Bがベース部材51Bと保持部材55Bの間から外れることを防止することができる。
なお、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物50Bは、コンクリート床27の開口縁部27aとベース部材51Bとの間に、スペーサ60を配置するものとしたが、本発明に係るドレンサンプ保護用構造物は、この態様に限定されるものではない。
例えば、図7に示す変形例1のドレンサンプ保護用構造物50Cのように、スペーサ60(図6参照)を設けることなく、ベース部材51Cは、コンクリート床27の開口縁部27aの上に隣接して配置するものとしても良い。
この変形例1のベース部材51Cは、コンクリート床27上にある冷却水をドレンサンプ40に導く通水用流路を有している。ベース部材51Cのうち、コンクリート床27の開口縁部27aと接する面には、通水用流路を画定する溝51aが形成されている。この態様によっても、通常運転時にコンクリート床27上の冷却水を通水用流路を通してドレンサンプ40に導くことができる。
また、図8に示す変形例2のドレンサンプ保護用構造物50Dのように、保持部材55Bより鉛直上側に、保持部材55B及びボルト57,59等の上面を保護するための耐熱部材(以下、表面保護用耐熱部材と記す)53Dを設置するものとしても良い。表面保護用耐熱部材53Dは、耐熱部材53Bと同様に、保持部材55B及びボルト57,59に比べて融点の高い材料により構成されている。
表面保護用耐熱部材53Dは、接着剤やモルタル(図示せず)により保持部材55B及びボルト57,59と接着されている。このように構成されたドレンサンプ保護用構造物50Dは、炉心溶融事故時において、炉心溶融物の熱を受けて、保持部材55Bやボルト57,59、及びベース部材51Bが溶融することを抑制できる。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態のドレンサンプ保護用構造物について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。なお、第1の実施形態と略共通の構成については、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、ドレンサンプ保護用構造物50Eは、上述したベース部材51、耐熱部材53、保持部材55、及びスペーサ60に加えて、ドレンサンプ40を画定する壁47,48に対してベース部材51を支持する支持部材70を有している。支持部材70は、ドレンサンプ40の内側からベース部材51を支持する部材である。図9においてより具体的には、支持部材70は、ベース部材51のうち中央部を含む複数の部分を、鉛直下側から支持する。
支持部材70は、ドレンサンプ40の開口41の少なくとも一部を覆う部分(以下、架台部分と記す)71部分と、当該架台部分71からベース部材51に向けて鉛直上側に突出して延びている部分(以下、支柱部分と記す)73とを有している。本実施形態において、架台部分71と支柱部分73は、一体に成形されて支持部材70を構成している。支持部材70は、比較的強度の高い金属材料で構成されている。支持部材70を構成する金属材料には、例えば、ステンレス鋼や炭素鋼を用いることができる。
架台部分71は、水平方向に広がる板状をなしており、ドレンサンプ40の開口41の縁を画定する壁(以下、開口縁壁と記す)48と略同一又は僅かに小さい寸法となるよう構成されている。架台部分71は、コンクリート床27上にある冷却水をドレンサンプ40に導くことが可能な通水用流路を有しており、本実施形態においては、冷却水を通すための貫通孔(図示せず)が多数形成されている。
このように構成された架台部分71は、開口縁壁48から側壁45に向けて内側に延びる壁47上に配置されることにより、ドレンサンプ40の開口41の少なくとも一部(本実施形態においては大部分)を覆う。
一方、支柱部分73は、架台部分71から鉛直上側に突出して延びている。支柱部分73は、水平方向に所定の間隔をあけて複数配列されている。各支柱部分73は、上述したベース部材51を鉛直下側から支持する。なお、上述したスペーサ60は、コンクリート床27の開口縁部27aに対してベース部材51を鉛直下側から支持している。
以上のように構成されたドレンサンプ保護用構造物50Eは、通常運転時において、コンクリート床27上にある冷却水(漏洩水)を、スペーサ60の通水用流路と、架台部分71の通水用流路を通して、ドレンサンプ40に流入させることができる。一方、ドレンサンプ保護用構造物50Eは、炉心溶融事故時において、炉心溶融物が保持部材55の上に堆積しても、支持部材70が鉛直下側からベース部材51を支持することにより、炉心溶融物の重量に耐えることができる。
〔第4の実施形態〕
第4の実施形態のドレンサンプ保護用構造物について、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。なお、第1及び第3の実施形態と略共通の構成については、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、ドレンサンプ保護用構造物50Fは、上述したベース部材51、耐熱部材53、保持部材55、及びスペーサ60に加えて、ドレンサンプ40を画定する壁に対してベース部材51を支持する支持部材として支柱75,77を有している。すなわち、支柱75,77はドレンサンプ40の内側からベース部材51を支持する支持部材であり、具体的には、ドレンサンプ40の底43から鉛直方向に延びている支柱(以下、長支柱と記す)75と、ドレンサンプ40を画定する壁のうち当該底43より鉛直上側にある壁47から鉛直方向に延びている支柱(以下、短支柱と記す)77とを有している。
ドレンサンプ40のうち水平方向内側においては、複数の長支柱75が水平方向に所定の間隔をあけて設けられている。一方、ドレンサンプ40のうち水平方向外側、すなわち開口縁壁48の近傍においては、短支柱77が設けられている。長支柱75は、ベース部材51のうち中央部を含む複数の部分を支持する。短支柱77は、ベース部材51のうち水平方向の端部を支持する。
本実施形態によれば、上述した架台部分71(図9参照)を設けることなく、保持部材55上に堆積した炉心溶融物の重量が比較的大きい場合であっても、当該重量に耐えることができる。
〔第5の実施形態〕
第5の実施形態のドレンサンプ保護用構造物について、図2及び図11を用いて説明する。図11は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物のうち保持部材の周辺構造を示す斜視図である。なお、第1の実施形態と略共通の構成については、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物50Gにおいて、保持部材55には、配管36が貫通して延びている。配管36は、例えば、ドレンサンプ40(図2参照)の底43に溜まっている冷却水(漏洩水)をドレンサンプ40外に排出するためのものであり、保持部材55及びベース部材51(図2参照)を貫通して鉛直方向に延びている。
本実施形態のドレンサンプ保護用構造物50Gは、保持部材55と配管36との継ぎ目を覆う耐熱部材(以下、継ぎ目保護用耐熱部材と記す)38を有している。継ぎ目保護用耐熱部材38は、保持部材55に比べて融点の高い材料により構成されている。継ぎ目保護用耐熱部材38を構成する材料には、例えば、酸化アルミニウムや二酸化ジルコニウム等のセラミックスが用いられる。なお、タングステンのような高融点金属材料を用いることもできる。本実施形態において、継ぎ目保護用耐熱部材38は、略円環状をなしており、配管36と同軸に保持部材55上に設けられている。
本実施形態によれば、炉心溶融物が保持部材55と配管36との継ぎ目を溶融させて、溶融した継ぎ目から炉心溶融物がドレンサンプ40に流入することを抑制することができる。
なお、本実施形態において、継ぎ目保護用耐熱部材38は、略円環状をなしているものとしたが、本発明に係る継ぎ目保護用耐熱部材は、この態様に限定されるものではない。継ぎ目保護用耐熱部材は、配管36と保持部材55との継ぎ目を覆うよう構成されていれば良く、例えば、配管36の外側を囲う略筒状をなしているものとしても良い。
〔第6の実施形態〕
第6の実施形態のドレンサンプ保護用構造物について、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態のドレンサンプ保護用構造物が設置されたドレンサンプ周辺の拡大断面図である。なお、第1の実施形態と略共通の構成については、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、ドレンサンプ40の開口41より鉛直上側には、ベース部材51、耐熱部材53、保持部材55及びスペーサ60を有するドレンサンプ保護用構造物50が設けられている。さらに、本実施形態においては、ドレンサンプ保護用構造物50に加えて、ドレンサンプ40を画定する壁に沿って設けられて、当該壁を保護するドレンサンプ保護用構造物80,90が設けられている。具体的には、ドレンサンプ40を画定する底43を覆うことにより当該底43を保護する底保護用構造物80と、側壁45を覆うことにより当該側壁45を保護する側壁保護用構造物90を有している。
底保護用構造物80は、ドレンサンプ40を画定する壁のうち、底43に沿って設けられた壁側ベース部材81を有している。加えて、底保護用構造物80は、当該壁側ベース部材81上に設けられており、当該壁側ベース部材81に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材83と、当該耐熱部材83上に設けられており、当該壁側ベース部材81と結合されて当該壁側ベース部材81と共に当該耐熱部材83を保持する保持部材85とを有している。
同様に、側壁保護用構造物90は、ドレンサンプ40を画定する壁のうち側壁45に沿って設けられた壁側ベース部材91と、当該壁側ベース部材91上に設けられており、当該壁側ベース部材91に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材93と、当該耐熱部材93上に設けられており、当該壁側ベース部材91と結合されて当該壁側ベース部材91と共に当該耐熱部材93を保持する保持部材95とを有している。
以上に説明した壁側ベース部材81,91は、上述したベース部材51と(寸法を除いて)略同一に構成されている。耐熱部材83,93は、上述した耐熱部材53と略同一に構成されており、保持部材85,95は、上述した保持部材55と略同一に構成されている。
ドレンサンプ40を画定する壁のうち底43は、当該壁側ベース部材81及び当該保持部材85により挟まれた前記耐熱部材83により覆われている。同様に側壁45は、当該壁側ベース部材91及び当該保持部材95により挟まれた前記耐熱部材93により覆われている。
本実施形態によれば、炉心溶融物が、ドレンサンプ保護用構造物50の一部を破損させて、ドレンサンプ40に流入しても、当該ドレンサンプ40を画定する壁である底43及び側壁45が、炉心溶融物により溶融、浸食されることを抑制できる。
なお、本実施形態において、ドレンサンプ40を画定する底43及び側壁45の双方が、それぞれ壁側ベース部材81,91及び保持部材85,95により挟まれた耐熱部材83,93により覆われているものとしたが、本発明は、この態様に限定されるものではない。ドレンサンプ40を画定する底43及び側壁45のうち少なくとも一方が、当該耐熱部材により覆われているものとしても良い。
〔他の実施形態〕
上述した実施形態において、保持部材55は、上述したベース部材51と略同一の寸法を有する板状の部材であり、耐熱部材53を覆うように構成されているものとしたが、本発明に係る保持部材は、この態様に限定されるものではない。保持部材は、ベース部材と結合されて、当該ベース部材との間に耐熱部材を保持することが可能であれば良い。保持部材は、例えば、ビーム(梁)状をなしているものとしても良い。また、本発明に係るベース部材についても、保持部材と共に耐熱部材を保持可能なものであれば良く、板状の部材以外に様々な形状の部材とすることができる。例えば、保持部材と同様に、ビーム(梁)状をなしているものとしても良い。
また、実施形態において、ベース部材51及び保持部材55には、ボルトが通る貫通孔が形成されており、ベース部材51及び保持部材55は、耐熱部材53を間に挟んで、ボルト57により結合されているものとしたが、本発明に係るドレンサンプ保護用構造物においてベース部材と保持部材とを結合する手法は、この態様に限定されるものではない。ベース部材と保持部材は、例えば、溶接等により結合されるものとしても良い。
本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 原子炉建屋、2 炉心、3 炉心溶融物、10 原子炉圧力容器、12 筒状部、14 圧力容器底部、16 頂部、20 格納容器、21 ドライウェル、22 ウェットウェル、23 圧力抑制プール、24 床部、25,26 壁、27 コンクリート床、27a 開口縁部、28 ペデスタル壁、30 注水ライン、32 弁、36 配管、38 継ぎ目保護用耐熱部材、40 ドレンサンプ、41 開口、43 底、45 側壁、47 壁、48 開口縁壁(壁)、50,50B,50C,50D,50E,50F,50G ドレンサンプ保護用構造物、51,51B,51C ベース部材、51a 溝(通水用流路)、52 突出部、53,53B 耐熱部材、53D 表面保護用耐熱部材、55,55B 保持部材、57 ボルト、58 ナット、59 ボルト(アンカーボルト)、60 スペーサ、62 溝(通水用流路)、70 支持部材、71 架台部分(支持部材)、73 支柱部分(支持部材)、75 長支柱(支柱)、77 短支柱(支柱)、80 底保護用構造物(ドレンサンプ保護用構造物)、81 壁側ベース部材、83 耐熱部材、85 保持部材、90 側壁保護用構造物(ドレンサンプ保護用構造物)、91 壁側ベース部材、93 耐熱部材、95 保持部材

Claims (10)

  1. ドレンサンプの開口より鉛直上側に設けられているベース部材と、
    前記ベース部材上に設けられており、当該ベース部材に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材と、
    前記耐熱部材上に設けられており、前記ベース部材と結合されて当該ベース部材と共に当該耐熱部材を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記耐熱部材は、前記ドレンサンプの前記開口を覆うように配置されることを特徴とするドレンサンプ保護用構造物。
  2. 前記ベース部材及び前記保持部材には、ボルトが通る貫通孔が形成されており、
    当該ベース部材及び当該保持部材は、前記耐熱部材を間に挟んで、当該ボルトにより結合されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  3. 前記ベース部材は、前記耐熱部材と接する面から鉛直方向上側に突出して設けられており、当該ベース部材に対する前記耐熱部材の水平方向の相対移動を制限可能な突出部を、有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  4. 前記耐熱部材には、前記ボルトが通る貫通孔が形成されており、
    当該耐熱部材は、水平方向に隙間なく配列されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  5. 前記開口の周囲の開口縁部上に設けられ前記ベース部材に比べて融点の高い材料からなり、前記開口の周囲からの水を前記ドレンサンプの内部に導く通水用流路を有するスペーサを、さらに備え、
    前記ベース部材は、当該スペーサ上に配置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  6. 前記ベース部材は、前記開口の周囲の開口縁部上に配置されており、且つ前記開口の周囲からの水を前記ドレンサンプに導く通水用流路を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  7. 前記ドレンサンプの内側から前記ベース部材を支持する支持部材を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  8. 前記保持部材には、配管が貫通して延びており、
    当該保持部材に比べて融点の高い材料により構成されており、且つ当該保持部材と前記配管との継ぎ目を覆う継ぎ目保護用耐熱部材を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  9. 前記ドレンサンプを画定する壁に沿って設けられた壁側ベース部材と、
    当該壁側ベース部材上に設けられており、当該壁側ベース部材に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材と、
    当該耐熱部材上に設けられており、当該壁側ベース部材と結合されて当該壁側ベース部材と共に当該耐熱部材を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記ドレンサンプを画定する壁は、当該壁側ベース部材及び当該保持部材により挟まれた前記耐熱部材により覆われている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のドレンサンプ保護用構造物。
  10. 原子炉圧力容器を格納する格納容器であって、
    当該原子炉圧力容器の下側に設けられるコンクリート床と、
    当該コンクリート床から下側に凹むように形成されたドレンサンプと、
    前記ドレンサンプの前記コンクリート床への開口の上側に設けられるベース部材と、
    前記ベース部材上に配置され当該ベース部材に比べて融点の高い材料により構成されている耐熱部材と、
    前記耐熱部材上に設けられ前記ベース部材と結合されて当該ベース部材と共に当該耐熱部材を保持する保持部材と、を有し、
    前記耐熱部材は、前記ドレンサンプの前記開口を覆うように配置される
    ことを特徴とする格納容器。
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