JP6415874B2 - 原子炉格納容器底部保護装置および原子炉格納設備 - Google Patents

原子炉格納容器底部保護装置および原子炉格納設備 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、原子炉格納容器の底部を保護する装置およびかかる装置を備えた原子炉格納設備に関する。
水冷却型原子炉では、原子炉圧力容器内への給水の停止や、原子炉圧力容器に接続された配管の破断により冷却水が喪失すると、原子炉水位が低下し炉心が露出して冷却が不十分になる可能性がある。このような場合を想定して、水位低下の信号により自動的に原子炉は非常停止され、非常用炉心冷却装置(ECCS)による冷却材の注入によって炉心を冠水させて冷却し、炉心溶融事故を未然に防ぐようになっている。しかしながら、極めて低い確率ではあるが、上記非常用炉心冷却装置が作動せず、かつ、その他の炉心への注水装置も利用できない事態も想定されうる。
このような場合、原子炉水位の低下により炉心は露出し、十分な冷却が行われなくなり、原子炉停止後も発生し続ける崩壊熱によって燃料棒温度が上昇し、最終的には炉心溶融に至ることが考えられる。このような事態(炉心溶融事故)に至った場合、高温の炉心溶融物が原子炉圧力容器下部に溶け落ち、さらに原子炉圧力容器下鏡を溶融貫通して、原子炉格納容器内の床上に落下するに至る。
炉心溶融物は原子炉格納容器床に張られたコンクリートを加熱し、接触面が高温状態になるとコンクリートと反応し、二酸化炭素、水素等の非凝縮性ガスを大量に発生させるとともにコンクリートを溶融浸食する。発生した非凝縮性ガスは原子炉格納容器内の圧力を高め、原子炉格納容器を破損させる可能性があり、また、コンクリートの溶融浸食により原子炉格納容器のバウンダリを破損させたり、原子炉格納容器の構造強度を低下させたりする可能性がある。結果的に、炉心溶融物とコンクリートの反応が継続すると原子炉格納容器の破損に至り、原子炉格納容器内の放射性物質が外部環境へ放出させる恐れがある。
この炉心溶融物とコンクリートの反応を抑制するためには、炉心溶融物底部のコンクリートとの接触面の温度を浸食温度以下(一般的なコンクリートで1500K以下)に冷却するか、炉心溶融物とコンクリートが直接接触しないようにする必要がある。
そのため、炉心溶融物が落下した場合に備えて様々な対策が提案されている。代表的なものがコアキャッチャーと呼ばれるもので、落下した炉心溶融物を耐熱材で受けとめて、注水手段と組み合わせて炉心溶融物の冷却を図る設備である。また、原子炉格納容器の床に落下した炉心溶融物の上面に冷却水を注水しても、炉心溶融物の底部での除熱量が小さいと、崩壊熱によって炉心溶融物底部の温度が高温のまま維持され、格納容器床のコンクリート浸食を停止することができないという考えから、炉心溶融物を底面から冷却するという方法も提案されている(特許文献1〜5参照)。
第3510670号公報 第3150451号公報 特開2007−225356号公報 特開2012−247216号公報 特開2014−10048号公報
公知技術では、溶融炉心の保持と保持するための構造物を熱的に保護するために耐熱材を敷き詰め、この耐熱材への熱的浸食を押さえるために冷却水を供給する仕組みが設けられている。そのため、冷却流路となる配管等を設置した上で耐熱材を敷き詰めなくてはならず、製作が容易ではない。また、冷却流路分の高さが必要となる。もしくは、冷却流路を溶融炉心保持機構の下部に有しない場合には、溶融炉心を保持する耐熱材が熱的に浸食することを見込んで設置するため、溶融炉心保持装置の高さが高くなってしまう。
一方で、既に建設済みの原子炉(既設炉)については、アクシデントマネジメントにより安全性を担保し、ハードウエアによるシビアアクシデント対策が設けられていないものもある。このような既設炉の原子炉格納容器下部構造は前述のような溶融炉心保持・冷却装置を設置するための空間を有していない設計であることが多く、公知技術のような溶融炉心保持・冷却装置はスペースや設置方法の制約からこういった既設炉への適用は難しい。
本発明の実施形態は、上記課題を解決するものであって、既設の原子炉格納設備にも容易に適用できるもので、炉心溶融事故時に原子炉格納容器の底部を保護する原子炉格納容器底部保護装置、および、かかる装置を備えた原子炉格納設備を提供することを目的とする。
本発明の実施形態係る原子炉格納容器底部保護装置の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、また 前記組立体を前記耐熱板が上下方向に隣接して壁をなすように複数配列して形成した、前記格納容器底部を囲んで上方向に延びるコンクリート製の筒状側壁を有し、前記支柱が前記筒状側壁の内側に固定されて前記原子炉格納容器の内側に向かって延びる複数の側部支柱をなし、前記耐熱板が、前記複数の側部支柱に支持されて互いに隣接して前記筒状側壁の内面を覆うように配列されて前記筒状側壁との間に側部環状空間を形成するように配置された複数の側部耐熱板をなし、さらに前記側部環状空間と前記底部空間が互いに連通するように構成されていること、を特徴とする。
本発明の実施形態係る原子炉格納容器底部保護装置の他の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、前記耐熱板と前記支柱が固定される面に、前記面に沿って広がる金属製の保持板をさらに有し、前記耐熱板は酸化物系セラミックであり前記支柱は前記金属製の保持板を介して前記耐熱板に固定されたこと、を特徴とする。
本発明の実施形態係る原子炉格納容器底部保護装置の他の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列された複数の底部支柱と、前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板と、前記原子炉格納容器の底部の内面に沿って延びて前記原子炉格納容器に固定された複数のレールを有し、前記複数の底部支柱それぞれは、前記複数のレールの少なくとも一つに沿って移動可能であって、前記複数のレールの少なくとも一つに固定されていること、を特徴とする。
また、本発明の実施形態係る原子炉格納設備の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、を有する原子炉格納設備であって、前記原子炉格納容器底部保護装置は、耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、また 前記組立体を前記耐熱板が上下方向に隣接して壁をなすように複数配列して形成した、前記格納容器底部を囲んで上方向に延びるコンクリート製の筒状側壁を有し、前記支柱が前記筒状側壁の内側に固定されて前記原子炉格納容器の内側に向かって延びる複数の側部支柱をなし、前記耐熱板が、前記複数の側部支柱に支持されて互いに隣接して前記筒状側壁の内面を覆うように配列されて前記筒状側壁との間に側部環状空間を形成するように配置された複数の側部耐熱板をなし、さらに、前記側部環状空間と前記底部空間が互いに連通するように構成されていること、を特徴とする。
また、本発明の実施形態係る原子炉格納設備の他の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、を有する原子炉格納設備であって、前記原子炉格納容器底部保護装置は、耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、前記耐熱板と前記支柱が固定される面に、前記面に沿って広がる金属製の保持板をさらに有し、前記耐熱板は酸化物系セラミックであり前記支柱は前記金属製の保持板を介して前記耐熱板に固定されたこと、を特徴とする。
また、本発明の実施形態係る原子炉格納設備の他の一つの態様は、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、を有する原子炉格納設備であって、前記原子炉格納容器底部保護装置は、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列された複数の底部支柱と、前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板と、前記原子炉格納容器の底部の内面に沿って延びて前記原子炉格納容器に固定された複数のレールを有し、前記複数の底部支柱それぞれは、前記複数のレールの少なくとも一つに沿って移動可能であって、前記複数のレールの少なくとも一つに固定されていること、を特徴とする。
本発明の実施形態によれば、既設の原子炉格納設備にも容易に適用できる原子炉格納容器底部保護装置、および、かかる装置を備えた原子炉格納設備を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る原子炉格納設備の模式的立断面図。 図1のII部を拡大して示す模式的部分立断面図。 図1のII部を拡大して示す部分断面斜視図。 図2および図3のIV部を拡大して示す部分斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第3の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 図6のVII部を示す部分立断面図。 本発明の第3の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部のストッパーおよびその周辺を示す立断面図。 本発明の第4の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第5の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第6の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第7の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第8の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第9の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す部分立断面図。 本発明の第10の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第11の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。 本発明の第12の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図。
以下、本発明に係る原子炉格納設備の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は第1の実施形態に係る原子炉格納設備の模式的立断面図である。図2は、図1のII部を拡大して示す模式的部分立断面図である。図3は、図1のII部を拡大して示す部分断面斜視図である。図4は、図2および図3のIV部を拡大して示す部分斜視図である。ただし、図3では、側部支柱および側部耐熱板の図示を省略している。
この実施形態は、沸騰水型原子炉格納設備であって、図1に示すように、原子炉圧力容器11内に炉心12が収容されている。原子炉圧力容器11は原子炉格納容器13内に格納されている。配管破断などによって原子炉圧力容器11内の冷却材が喪失した場合に備えて、図示しない非常用炉心冷却系(ECCS)が設けられている。
さらに、非常用炉心冷却系の不作動などの原因で炉心12が溶融して原子炉圧力容器11底部を貫通して落下する事故(炉心溶融事故)を想定して、溶融炉心に対して原子炉格納容器13の格納容器底部を保護するための原子炉格納容器底部保護装置14が設けられている。原子炉格納容器底部保護装置14は、溶融炉心保持部15と炉心溶融事故時冷却材供給系16とを備えている。溶融炉心保持部15は、原子炉格納容器13内における原子炉圧力容器11の下方に位置する格納容器底部に設けられて炉心溶融事故時に溶融炉心を保持するものであって、その詳細は図2ないし図4を用いて後述する。
炉心溶融事故時冷却材供給系16は、弁17を備え、炉心溶融事故時に弁17を開くことにより、図示しない冷却材タンクから供給される冷却材を溶融炉心保持部15に供給できるように構成されている。冷却材タンクは、原子炉格納容器13の外側に設けられていても、内側に設けられていてもよい。
図2および図3に示すように、原子炉格納容器13内底部すなわち原子炉格納容器13のコンクリート製の床18の上にコンクリート製の筒状(たとえば円筒状)の側壁19が立設されている。側壁19は、原子炉圧力容器11の下方位置を取り囲んで配置され、上端は開放している。
溶融炉心保持部15は、原子炉格納容器13内において、原子炉圧力容器11の下方に位置し側壁19に囲まれた格納容器底部に設けられる。溶融炉心保持部15は、格納容器底部を構成する床18の上に立設された複数の底部支柱20と、これらの底部支柱20の上で底部支柱20に支持された複数の底部耐熱板21とを有する。複数の底部耐熱板21は、床18に沿って水平方向に広がる平板状であって、互いの辺を接して隙間なく配列されている。複数の底部支柱20は互いに水平方向の間隔をおいて配置され、複数の底部耐熱板21と床18の間に底部空間22が形成されている。
図2に示すように、溶融炉心保持部15はさらに、側壁19の内面に向かって水平方向に延びる複数の側部支柱23と、これらの側部支柱23に支持された複数の側部耐熱板24とを有する。複数の側部耐熱板24は側壁19の内面に沿って広がり、互いに辺を接して隙間なく配列されている。複数の側部支柱23は互いに間隔をあけて配置され、側壁19の内面と複数の側部耐熱板24との間に側部環状空間25が形成されている。
底部空間22の外周部と側部環状空間25の底部とは互いに連通している。
図4に示すように、各底部耐熱板21には4本の底部支柱20が結合されている。各底部支柱20は、たとえば円柱状である。底部耐熱板21の上面から挿入された取り付けボルト26のねじ部(図示せず)が、底部支柱20の上面から下方に向けて形成されたねじ穴(図示せず)にねじ込まれている。取り付けボルト26の頭部は底部耐熱板21の上面に突出している。底部支柱20の下部は、アンカーボルトとして床18に埋め込まれている。
側部耐熱板24および側部支柱23の詳細構造の図示は省略するが、たとえば、図4に示す底部支柱20および底部耐熱板21を組み立てたものを横倒しにした構造とすればよい。
炉心溶融事故時に炉心溶融事故時冷却材供給系16の弁17を通って供給された冷却材は、側部環状空間25を通って底部空間22に供給されて冷却が行われる。
底部耐熱板21および側部耐熱板24の材質としては、たとえば、ジルコニアやアルミナなどの酸化物が適している。しかし、原子炉圧力容器11が破損する前に側壁19に囲まれた空間を水没させる対策をとっている場合は、底部耐熱板21および側部耐熱板24の材質としてステンレス鋼や炭素鋼などの金属を用いてもよい。底部支柱20および側部支柱23の材質としては、たとえば、ステンレス鋼や炭素鋼などの材料が適しているが、底部耐熱板21および側部耐熱板24と同様に酸化物を用いてもよい。
また、図4に示す例では、一枚の底部耐熱板21を4本の底部支柱20で支持しているが、4本であることは必須ではない。
さらに、変形例として、底部耐熱板21と底部支柱20とを取り付けボルト26によって結合する代わりに、接着剤で結合してもよい。
(作用)
以上説明した第1の実施形態によれば、底部耐熱板21および側部耐熱板24ならびに底部支柱20および側部支柱23のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせることにより、溶融炉心保持部15の搬入作業および据付作業を容易に行なうことができる。
また、炉心溶融事故時に、底部耐熱板21の上側に溶融炉心が堆積し、炉心溶融事故時冷却材供給系16から注入された冷却水により底部耐熱板21および溶融炉心が水没した状態において、底部耐熱板21の下側に底部支柱20によって支持された底部空間22が存在することにより、この底部空間22に流入する冷却水によって底部耐熱板21の下側から冷却される。これにより、底部耐熱板21が溶融炉心の高温により溶融破壊されることを防止できる。
底部耐熱板21を下側から冷却する際に発生する蒸気は、底部耐熱板21の下側の底部空間22を流れて側壁19近傍まで到達する。この側壁19の内面には側部耐熱板24が取り付けられていて、側壁19と側部耐熱板24の間の側部環状空間25が存在するため、蒸気はこの側部環状空間25を通じて原子炉格納容器13内の空間に放出される。
また、冷却水の水位を側壁19に取り付けられた側部耐熱板24の上端以上になるように設定しておけば、蒸発によって減少した冷却水を側壁19と側部耐熱板24の間の側部環状空間25から供給することが可能となる。また、側壁19と側部耐熱板24の間の側部環状空間25に冷却水が流入することにより、側壁19近傍まで溶融炉心が広がった場合でも、側壁19に取り付けられた側部耐熱板24が冷却水により冷却される。
(効果)
この第1の実施形態によれば、既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第2の実施形態]
(構成)
図5は、第2の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。この実施形態では、複数の金属製の底板30が、たとえばアンカーボルト31によって、原子炉格納容器13底部の床18に固定されている。この底板30の底部支柱20が位置する個所には底部支柱20を取り付けるための穴(図示せず)が設けられており、ねじや溶接で底板30と底部支柱20が固定されている。
この底板30と底部支柱20との結合は、底板30を工場で製作する際に行っておき、結合した状態で既設炉の工事現場に搬入してもよい。また、底板30を設置する床18の凹凸をあらかじめ計測しておき、底板30の床18に接触する面を凹凸に応じた形状に加工したり、スペーサー(図示せず)を挿入したりしてもよい。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21および底板30等のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、床18の凹凸をあらかじめ計測しておき、底板30の床18に接触する面を凹凸に応じた形状に加工したり、スペーサーを挿入する場合は、板状の耐熱材の高さを揃えて敷設できる。
(効果)
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第3の実施形態]
(構成)
図6は、第3の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。図7は、図6のVII部を示す部分立断面図である。図8は、第3の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部のストッパーおよびその周辺を示す立断面図である。
この実施形態では、原子炉格納容器13底部の床18に沿って延びるレール33が、床18に固定されている。このレール33に、レール用支柱34が支持されていて、レール用支柱34は、直立した状態でレール33に沿ってスライド可能である。レール用支柱34の上に底部耐熱板21が固定されており、底部耐熱板21は床18に平行に広がっている。図示の例では、1個のレール用支柱34と1個の底部耐熱板21が1本の取り付けボルト26によって固定されている。
この第3の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部を設置するに当たり、あらかじめ、レール用支柱34と底部耐熱板21とを取り付けボルト26によって互いに結合して、この結合したレール用支柱34と底部耐熱板21との組を複数組用意しておく。
一方、原子炉格納容器13底部の床18にレール33を、たとえばアンカーボルト(図示せず)によって固定する。
その後に、底部耐熱板21が取り付けられたレール用支柱34複数個を、順次、レール33に載せ、これをレール33に沿って所定位置に移動する。所定の数のレール用支柱34を各レール33の上の所定位置に移動した後に、レール33の両端に、図8に示すストッパー35(後述)を固定する。
レール33は、立断面が長方形の筒状であって、上部中央に、レール33の長手方向に延びるスリット36が形成されている(図7参照)。レール用支柱34の下部にくびれ部37が形成され、くびれ部37がレール33のスリット36にはさまれることにより、レール用支柱34がレール33に支持されるようになっている。
ストッパー35は、図8に示すように、ねじ受け部材38とストッパーボルト39とを備えている。ねじ受け部材38はレール33内に配置され、ねじ受け部材38の上面から下方にねじ穴が形成されている。このねじ穴にストッパーボルト39が螺合し、ストッパーボルト39を締め付けたときにストッパーボルト39がねじ受け部材38の上部開口部をはさみ込むことにより、ストッパー35をレール33に固定できる。また、ストッパー35がレール33に固定されることにより、レール用支柱34の移動が規制される。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成によれば、底部耐熱板21およびレール33のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。
(効果)
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第4の実施形態]
(構成)
図9は、第4の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態では、原子炉格納容器13内底部の床18に沿って、互いに平行な複数のH形鋼(アングル材)40が互いに間隔を開けて配列され、アンカーボルト41により床18に固定されている。H形鋼40の外側の互いに平行な二つの片が上面および下面をなすように配置されている。
互いに隣接する2本のH形鋼40の上面に底部耐熱板21が架け渡されている。底部耐熱板21の上方から挿入された取り付けボルト26をH形鋼40に形成されたねじ穴(図示せず)にねじ込むことにより、底部耐熱板21がH形鋼40に固定されている。
各底部耐熱板21は床18に平行に広がり、複数枚が互いに隙間なく敷き詰められていて、底部耐熱板21と床18との間に底部空間22が形成されている。この実施形態では、H形鋼40が底部支柱を構成しており、底部空間22はH形鋼40によって複数の細長い空間に仕切られている。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
なお、図9に示す例では底部支柱としてH形鋼40を用いるものとしたが、H形鋼に代えて他の形状の形鋼(アングル材)を用いることもでき、また、立断面形状が長方形で水平に延びる棒材を用いることもできる。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21およびH形鋼40のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第5の実施形態]
(構成)
図10は、第5の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、底部耐熱板21を支持する底部支柱として、原子炉格納容器13底部の床18に立設された平板状支柱45が用いられる。複数の底部耐熱板21が原子炉格納容器13底部の床18に沿って敷き詰められている。これらに合わせて、複数の平板状支柱45は、互いに同じ方向に配列されている。これにより、底部耐熱板21と原子炉格納容器13底部の床18との間に形成される底部空間22が互いに連通して冷却材の通路が形成される。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21および平板状支柱45のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第6の実施形態]
(構成)
図11は、第6の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、底部耐熱板21を支持する棒状の底部支柱20同士が補強部材42によって互いに結合されている。補強部材42は、底部耐熱板21には接続せず、複数の底部支柱20どうしを接続するのみでも良い。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21、底部支柱20および補強部材42等のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、補強部材42により溶融炉心落下時の衝撃等で底部支柱20が破損する可能性を低減することが可能となる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第7の実施形態]
(構成)
図12は、第7の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、底部耐熱板21と底部支柱20の間で、底部耐熱板21の下面に隣接して当該下面に沿って広がる金属製の保持板43が取り付けられている。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、溶融炉心落下時の衝撃等で底部耐熱板21が割れた場合においても、割れた底部耐熱板21が保持板43の上に残存し、底部支柱20周囲の冷却材流路としてのスペースを保つことが可能となる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第8の実施形態]
(構成)
図13は、第8の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、平板状の底部耐熱板に代えて、上面が凸形状の底部耐熱板44を用いる。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板44のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、上に凸の形状の底部耐熱板44を採用することで、単純な平板状の耐熱材よりも強度が向上し、溶融炉心落下時の衝撃等で耐熱材が破損する可能性を低減することができる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第9の実施形態]
(構成)
図14は、第9の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す部分立断面図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、底部支柱20の上端に底部耐熱板21の下面が当たるように配置されて、底部支柱20が底部耐熱板21を支持している。底部支柱20と底部耐熱板21は取り付けボルト26によって結合されている。底部支柱20の上端にねじ穴50が形成されており、取り付けボルト26のねじ部51が底部耐熱板21の上方から挿入されて、取り付けボルト26を締め付けることができる。
この実施形態では、取り付けボルト26を挿入する底部耐熱板21の上面に座ぐり部52が形成され、取り付けボルト26の頭部53が座ぐり部52内に収容されている。さらに、座ぐり部52内で取り付けボルト26の頭部53の上を蔽うように耐熱蓋54が埋め込まれている。取り付けボルト26は、たとえば金属製であり、耐熱蓋54は底部耐熱板21の材質と同様の耐熱材からできていることが好ましい。また、耐熱蓋54の上面は座ぐり部52の外側の底部耐熱板21の上面とほぼ同じ高さであることが好ましい。
なお、取り付けボルト26に代えて、他の締結具を用いてもよい。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、取り付けボルト26の頭部53が底部耐熱板21の座ぐり部52に埋め込まれ、さらに上面に耐熱蓋54が取り付けられているため、溶融炉心が底部耐熱板21の上に落下してきた際に、取り付けボルト26が溶融して底部耐熱板21と底部支柱20が分離してしまうことを防止できる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第10の実施形態]
(構成)
図15は、第10の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、底部耐熱板21の下方に底部耐熱板21に平行な仕切り板60が取り付けられている。仕切り板60は底部耐熱板21とほぼ同じ形状でかつほぼ同じ大きさであり、底部支柱20に固定されている。
仕切り板60の材料は、ステンレス鋼などの金属やジルコニアやアルミナなどの酸化物でも良い。またこの仕切り板60には冷却水の流路となる穴をあけておいてもよい。
上述以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21等のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。
また、底部耐熱板21の上に溶融炉心を保持し、底部耐熱板21の下側から冷却水にて冷却している状態において、冷却に伴い発生する蒸気は仕切り板60の上側を流れ、冷却水は仕切り板60の下側を流れることで、自然循環による蒸気の排出および冷却水の供給がされやすくなる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第11の実施形態]
(構成)
図16は、第11の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
この実施形態は第5の実施形態(図10)の変形であって、第5の実施形態における底部耐熱板21と平板状支柱45が、一体の耐熱構造物61で形成されている。この耐熱構造物61の材質としては、ステンレス鋼、タンタル、タングステンなどの金属やジルコニアやアルミナなどの酸化物でも良い。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、一体型の耐熱構造物61のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[第12の実施形態]
(構成)
図17は、第12の実施形態に係る原子炉格納設備の溶融炉心保持部の一部を示す斜視図である。
底部耐熱板21と4本の底部支柱20とを取り付けボルト26によって結合する構造は第1の実施形態と同様である。この第12の実施形態では、底部支柱20の長さが、底部耐熱板21ごとに相違する。すなわち、溶融炉心保持部15のうち、原子炉格納容器13の床18の中央部では底部支柱20が短く、外周部に近づくほど底部支柱20が長くなっている。これにより、底部耐熱板21の高さが、外周部に近づくほど高くなっている。また、底部空間22の上面の高さが、段階的に、外周部に近づくほど高くなっている。
なお、図示の例では一つの底部耐熱板21に結合された4本の底部支柱20の長さは等しいものとしたので各底部耐熱板21は水平であるが、変形例として、各底部耐熱板21に結合された4本の底部支柱20の長さを変えて各底部耐熱板21を傾斜させ、全体で底部耐熱板21の上面が、外周部に近づくほど次第に高くなるようにしてもよい。
(作用)
本実施形態の構成を用いれば、底部耐熱板21のサイズを既設炉のスペースの制約に合わせて定めることにより、搬入および据付作業が可能となる。また、外周部の方が底部支柱20が長いため、底部耐熱板21の上面で形成される面が外周部に向かって上り勾配となる。この上り勾配により、底部耐熱板21の上に溶融炉心を保持できる。また、底部耐熱板21の下側の底部空間22から冷却水で冷却する際に発生する蒸気が円滑に外周部に排出される。
(効果)
既設炉の限られたスペースに設置可能な構造で、溶融炉心とコンクリートとの接触を回避することが可能となる。
[他の実施形態]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
たとえば、上記各実施形態の特徴を適宜組み合わせてもよい。
11…原子炉圧力容器、 12…炉心、 13…原子炉格納容器、 14…原子炉格納容器底部保護装置、 15…溶融炉心保持部、 16…炉心溶融事故時冷却材供給系、 17…弁、 18…床(原子炉格納容器の底部)、 19…側壁、 20…底部支柱、 21…底部耐熱板、 22…底部空間、 23…側部支柱、 24…側部耐熱板、 25…側部環状空間、 26…取り付けボルト、 30…底板、 31…アンカーボルト、 33…レール、 34…レール用支柱、 35…ストッパー、 36…スリット、 37…くびれ部、 38…ねじ受け部材、 39…ストッパーボルト、 40…H形鋼(アングル材)、 41…アンカーボルト、 42…補強部材、 43…保持板、 44…底部耐熱板、 45…平板状支柱、 50…ねじ穴、 51…ねじ部、 52…座ぐり部、 53…頭部、 54…耐熱蓋、 60…仕切り板、 61…耐熱構造物

Claims (10)

  1. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、
    耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、
    前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、
    前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、また 前記組立体を前記耐熱板が上下方向に隣接して壁をなすように複数配列して形成した、前記格納容器底部を囲んで上方向に延びるコンクリート製の筒状側壁を有し、
    前記支柱が前記筒状側壁の内側に固定されて前記原子炉格納容器の内側に向かって延びる複数の側部支柱をなし、
    前記耐熱板が、前記複数の側部支柱に支持されて互いに隣接して前記筒状側壁の内面を覆うように配列されて前記筒状側壁との間に側部環状空間を形成するように配置された複数の側部耐熱板をなし、
    さらに
    前記側部環状空間と前記底部空間が互いに連通するように構成されていること、を特徴とする原子炉格納容器底部保護装置。
  2. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、
    耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、
    前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、
    前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、
    前記耐熱板と前記支柱が固定される面に、前記面に沿って広がる金属製の保持板をさらに有し、
    前記耐熱板は酸化物系セラミックであり前記支柱は前記金属製の保持板を介して前記耐熱板に固定されたこと、
    を特徴とする原子炉格納容器底部保護装置。
  3. 前記底部空間に冷却材を送る冷却材供給系をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原子炉格納容器底部保護装置。
  4. 前記複数の支柱と前記原子炉格納容器の底部の内面の間に配置されて前記複数の支柱および前記原子炉格納容器の底部に固定されて前記原子炉格納容器の底部の内面に沿って広がる金属製の複数の底板をさらに有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の原子炉格納容器底部保護装置。
  5. 前記耐熱板の上面が凸曲面形状に形成されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の原子炉格納容器底部保護装置。
  6. 前記組立体は、前記支柱に固定され、前記耐熱板と平行に配置された仕切り板をさらに有し、
    互いに隣接する前記仕切り板が前記底部空間を上下に仕切ることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の原子炉格納容器底部保護装置。
  7. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置であって、
    前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列された複数の底部支柱と、
    前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板と、
    前記原子炉格納容器の底部の内面に沿って延びて前記原子炉格納容器に固定された複数のレールを有し、
    前記複数の底部支柱それぞれは、前記複数のレールの少なくとも一つに沿って移動可能であって、前記複数のレールの少なくとも一つに固定されていること、を特徴とする原子炉格納容器底部保護装置。
  8. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、
    前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、
    を有する原子炉格納設備であって、
    前記原子炉格納容器底部保護装置は、
    耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、
    前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、
    前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、また 前記組立体を前記耐熱板が上下方向に隣接して壁をなすように複数配列して形成した、前記格納容器底部を囲んで上方向に延びるコンクリート製の筒状側壁を有し、
    前記支柱が前記筒状側壁の内側に固定されて前記原子炉格納容器の内側に向かって延びる複数の側部支柱をなし、
    前記耐熱板が、前記複数の側部支柱に支持されて互いに隣接して前記筒状側壁の内面を覆うように配列されて前記筒状側壁との間に側部環状空間を形成するように配置された複数の側部耐熱板をなし、
    さらに
    前記側部環状空間と前記底部空間が互いに連通するように構成されていること、を特徴とする原子炉格納設備
  9. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、
    前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、
    を有する原子炉格納設備であって、
    前記原子炉格納容器底部保護装置は、
    耐熱板と、前記耐熱板に固定された支柱と、を有する組立体が、前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に互いに水平方向に隣接するように複数配列され、
    前記支柱は固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列され、前記原子炉格納容器底部の床に直接立設置された複数の底部支柱をなし、
    前記耐熱板が前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板をなし、
    前記耐熱板と前記支柱が固定される面に、前記面に沿って広がる金属製の保持板をさらに有し、
    前記耐熱板は酸化物系セラミックであり前記支柱は前記金属製の保持板を介して前記耐熱板に固定されたこと、を特徴とする原子炉格納設備
  10. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、
    前記原子炉格納容器における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部を原子炉の炉心溶融事故時に保護する原子炉格納容器底部保護装置と、
    を有する原子炉格納設備であって、
    前記原子炉格納容器底部保護装置は、
    前記原子炉格納容器の内部における前記原子炉圧力容器の下方に位置する格納容器底部に固定されて上下方向に延びて互いに水平方向の間隔をあけて配列された複数の底部支柱と、
    前記複数の底部支柱に支持されて水平方向に互いに隣接して配列されて水平方向に広がり、前記格納容器底部との間に底部空間を形成するように配置された複数の底部耐熱板と、
    前記原子炉格納容器の底部の内面に沿って延びて前記原子炉格納容器に固定された複数のレールを有し、
    前記複数の底部支柱それぞれは、前記複数のレールの少なくとも一つに沿って移動可能であって、前記複数のレールの少なくとも一つに固定されていること、を特徴とする原子炉格納設備
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