JP2017003304A - 電子時計および電子時計の制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
したがって、自動的に受信処理を行う場合の電池電圧の閾値として、衛星信号受信部が作動された場合にシステムダウンレベルに低下することがない値に設定すると、標準電波受信部を作動可能な電圧レベルであっても自動受信処理が実行されないことになる。このため、標準電波受信部による自動受信処理が行われる場合に比べて、計時部の計時時刻のずれが大きくなるという問題があった。
本発明によれば、前記電子時計と同じ作用効果を奏することができる。
電子時計1は、図1に示すように、長波標準電波送信所Rからの標準電波信号と、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星Sなどからの衛星信号との両方の信号を受信できるように構成されている。
電子時計1は、長波標準電波送信所Rからの標準電波信号を受信し、その送信所Rが設置されている国の時刻情報を取得するように構成されている。
また、電子時計1は、測時モードでの受信処理(測時受信処理)と、測位モードでの受信処理(測位受信処理)を実行するように構成されている。ここで、測時モードとは、少なくとも1機以上のGPS衛星Sから衛星信号を受信し、当該衛星信号に含まれる時刻情報に基づいて、電子時計1の内部時刻を修正するモードである。また、測位モードとは、3機以上(好ましくは4機以上)のGPS衛星Sから衛星信号を受信し、当該衛星信号に含まれる軌道情報および時刻情報を用いて電子時計1から各GPS衛星Sまでの距離を算出して電子時計1の現在位置を求め、電子時計1の現在位置に基づいて電子時計1が指示する時刻のタイムゾーン情報を修正し、前記衛星信号から取得した時刻情報と前記タイムゾーン情報とから電子時計1の内部時刻を修正するモードである。
電子時計1は、標準電波信号から時刻情報を取得した場合には、内部で計時している内部時刻情報をその時刻情報で修正できる。また、衛星信号から時刻情報を取得した場合は、前記内部時刻情報を、前記時刻情報および前記タイムゾーン情報に基づいて修正できる。タイムゾーン情報は、前記衛星信号から算出した位置情報と、電子時計1に記憶した地図情報とに基づいて設定できる。また、ユーザーが電子時計1のボタンやリューズなどを操作して、前記タイムゾーン情報を手動で選択して設定できるように構成してもよい。
次に、標準電波信号および衛星信号を受信可能な電子時計1の構成について説明する。図2は電子時計1の正面図であり、図3は電子時計1の3時−9時方向に沿った概略断面図であり、図4は電子時計1の12時−6時方向に沿った概略断面図であり、図5は電子時計1の要部の概略平面図であり、図6は電子時計1の要部の分解斜視図である。
電子時計1は、外装ケース30と、カバーガラス33と、裏蓋34とを備えている。外装ケース30は、金属で形成された円筒状のケース31に、セラミックで形成されたベゼル32が嵌合されて構成されている。このベゼル32の内周側に、プラスチックで形成されたリング状のダイヤルリング35を介して、円盤状の文字板11が配置されている。
外装ケース30の側面には、Aボタン36と、Bボタン37と、リューズ38とが設けられている。
外装ケース30の内側には、図6にも示すように、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング35と、光透過性の文字板11と、太陽電池135と、ムーブメント2と、リングアンテナ110と、バーアンテナ150などが配置されている。
指針軸25は、文字板11の平面略中心位置に配置され、指針軸26は指針軸25の6時側に配置されている。
駆動機構140は、具体的には、図5に示すように、第1〜第5駆動機構を備える。第1駆動機構は、指針(時針)23を駆動する第1ステップモーター141および第1輪列(図示略)を備える。第2駆動機構は、指針(分針)22を駆動する第2ステップモーター142および第2輪列(図示略)を備える。第3駆動機構は、指針(秒針)21を駆動する第3ステップモーター143および第3輪列(図示略)を備える。第4駆動機構は、指針24を駆動する第4ステップモーター144および第4輪列(図示略)を備える。第5駆動機構は、カレンダー車20を駆動する第5ステップモーター145および第5輪列(図示略)を備える。本実施形態では、衛星信号受信用のアンテナとしてリングアンテナ110を用いているため、ムーブメント2内に衛星信号用のアンテナを配置するスペースを確保する必要が無く、ステップモーターも多く収納できる。このため、各指針21〜24、カレンダー車20をすべて独立駆動することができ、早送り時などに運針を速くできる。
リングアンテナ110は、文字板11の外周に沿って配置され、ダイヤルリング35で覆われている。ダイヤルリング35の内周面は文字板11の視認性を向上するためにテーパー状に形成されており、リングアンテナ110の内周面も同様にテーパー状に形成されている。
アンテナ基材は、形状が複雑であるため、プラスチック製で成形される。この際、プラスチックに、酸化チタンやセラミックなどの高周波で使える誘電材料を混ぜて比誘電率を大きくしている。GPS衛星Sから送信される衛星信号(GPS信号)の周波数は1575.42MHzであり、1波長は約19cmとなる。この円偏波のGPS信号を受信するためには、波長の1.0〜1.2倍程度のアンテナ長が必要であるため、GPS信号を受信するためには、約19〜24cmのループアンテナが必要となり、腕時計の内部に収めることは困難である。
そこで、本実施形態では、GPS信号を直径約3cmの腕時計用のリングアンテナ110で受信できるように、比誘電率εrの波長短縮効果を用いている。比誘電率εrのアンテナ基材を用いる場合、波長短縮率は一般的に(εr)−1/2となる。つまり、比誘電率εrの誘電体を用いることで、リングアンテナ110の受信する電波の波長を短縮でき、リングアンテナ110を小型化できる。GPS信号の受信に最適な波長短縮効果を得るためのアンテナ基材の誘電率は6〜15程度が最適である。
また、リングアンテナ110はGPS電波受信を妨げないようにABS等のプラスチック製のダイヤルリング35で覆われており、ダイヤルリング35の表面には時刻を表す目盛りが印刷されている。
さらに、リングアンテナ110の外周側はセラミック製のベゼル32で覆われ、ベゼル32の表面側はカバーガラス33で覆われているため、リングアンテナ110の表面側においては電波を遮る金属製の部品が配置されていない。このため、衛星信号を受信するリングアンテナ110において良好な受信性能を確保できる。
長波標準電波を受信するバーアンテナ150は、図3に示すように、アンテナコア151と、アンテナコア151に巻かれたコイル152とで構成されたバーアンテナである。
アンテナコア151は、例えば、磁性箔材としてのコバルト系のアモルファス金属箔を電子時計1の厚さ方向に10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍等の熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。
アンテナコア151は、コイル152が巻かれるコイル巻部と、コイル巻部の長手方向の両端にそれぞれ延長されたリード部とを備えて構成されている。各リード部は、コイル巻部側の基端部から先端部に向かうにしたがって幅寸法が小さくなる先細りの形状とされている。
なお、アンテナコア151としては、積層アモルファス箔に限定されず、軟磁性金属薄帯等でもよい。また、アンテナコア151としては、性能は劣るが安価なフェライトを用いてもよく、この場合には、型等で成形し、熱処理して製造すればよい。
アンテナコア151のコイル巻部に巻回されるコイル152は、長波標準電波(40〜77.5kHz)を受信する場合は、20〜100mH程度のインダクタンス値が必要となる。このため、本実施形態では、コイル152として直径約50μm程度のウレメット線を数百ターンほど巻いて構成している。
回路基板120は、GPS受信部(GPSモジュール)500、標準電波受信部(標準電波モジュール)400、制御部(CPU)61を備えている。
回路基板120の下方には、回路押え122が設けられている。また、回路基板120と回路押え122との間に、図示しない耐磁板を設けて耐磁性能を向上させてもよい。
指針21,22,23は、文字板11の平面中心に、文字板11の表裏方向に沿って設けられた指針軸25に取り付けられている。なお、指針軸25は、各指針21,22,23が取り付けられる3つの指針軸(回転軸)で構成されている。
文字板11には、ダイヤルリング35の内周に沿って60分割とされた目盛が表記されている。この目盛を用いて、指針21は第1時刻(ローカルタイム:例えば外国にいる場合の現地時刻)の「秒」を表示し、指針22は第1時刻の「分」を表示し、指針23は第1時刻の「時」を表示する。
文字板11には、受信結果を示す文字が表記されている。すなわち、文字板11の8秒位置には、標準電波信号の受信に成功したことを示す「RC」の文字が表記され、52秒位置には、前記測位受信処理に成功したことを示す「4+」の文字が表記され、38秒位置には、前記測時受信処理に成功したことを示す「1」の文字が表記されている。また、文字板11の22秒位置には、標準電波信号の受信処理、測位受信処理、測時受信処理のいずれの受信にも失敗したことを示す「N」の文字が表記されている。
なお、これらの文字の表記や表示位置は、図2の例に限定されず、ユーザーが受信モードを確認できる表示であればよい。
同時に、指針24が二次電池130の電池残量レベルを指示する。すなわち、指針24は、二次電池130の充電量が多い場合には「F」を指示し、少ない場合には「E」を指示する。また、指針24は、二次電池130の充電量が中間レベルの場合には三日月鎌状の目盛において充電量に対応する位置を指示する。また、指針24が三日月鎌状の目盛の「F」に近い黒い領域を指示する場合には、測位受信処理が可能な電圧レベル(後述する第2閾値以上の電圧)であることを示す。
なお、本実施形態では、標準電波信号の手動受信モードは設定されていないが、仮に設定されている場合には、指針21が「RC」を指示することで、ユーザーは、標準電波信号の手動受信が行われていることを確認できる。
GPS衛星から受信した時刻情報は、原子時計に基づく時刻情報であり、うるう秒が考慮されていない。このため、電子時計1の内部時刻を修正する場合、受信した時刻情報に、現在のうるう秒を加算してUTC(協定世界時)を求める必要がある。現在のうるう秒の情報(UTCオフセット)は、衛星信号のサブフレーム14、ページ18に含まれ、12.5分間隔で送信される。うるう秒受信モードは、このうるう秒の情報を取得するため、最大で12.5分間継続する。このため、文字板11に、うるう秒受信モードを示す「LP」の文字を表示し、うるう秒受信モードの実行中は、指針21が「LP」を指示するように設定すれば良い。「LP」は、うるう秒(LeaP second)を示す記号であり、例えば、「4+」と「RC」の間に表示してもよいし、「RC」の表示の代わりに「LP」を表示してもよい。
このように、ユーザーがAボタン36を押し続ける時間によって、測時モード、測位モード、うるう秒受信モードを切り換えるようにすれば、Aボタン36を押すという同じ操作で受信モードを切り換えることができる。特に、うるう秒受信は、通常は、数年に一度使うもので使用頻度が少ない。このため、うるう秒受信モードを実行するための操作が特別であると、その操作を覚えることが難しい。これに対し、ユーザーがAボタン36を押し続ける時間によって、うるう秒受信モードにも切り替わるようにすれば、操作時間のみを切り換えるだけでよく、ユーザビリティーに優れた操作方法にできる。さらに、選択された受信モードを指針21で指示するため、ユーザーは、受信モードを確実に選択でき、ユーザビリティーをさらに向上できる。
太陽電池135は、図6に示すように、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する4個のソーラーセル(光発電素子)135Aを直列接続した円形の平板である。太陽電池135は、文字板11と略同一のサイズで形成されている。
なお、太陽電池135は、後述するように、太陽光を検出することで、電子時計1が屋外に配置されているか否かを判定する屋外判定にも利用される。
図7は、電子時計1の回路構成を示す概略図である。
電子時計1は、主に、長波標準電波信号を受信して時刻情報を取得する標準電波受信部4と、衛星信号を受信して時刻情報を取得する衛星信号受信部5と、制御表示部6と、電源供給部7とを含んで構成されている。
一方、GPS衛星信号は、長波標準電波の受信エリアに比べて受信可能エリアが圧倒的に広く、地球上のどこでも受信可能である。
この長波標準電波を受信可能な受信エリアに関する情報は、後述する記憶部67に記憶されている。
長波標準電波信号の時刻情報(タイムコード)は、各国毎に所定の時刻情報フォーマット(タイムコードフォーマット)に合わせて構成されている。
例えば、図9に示す日本の標準電波JJYのタイムコードフォーマットでは、1秒ごとに1つの信号が送信され、60秒で1レコード(1フレーム)として構成されている。つまり、1フレームが60ビットのデータである。また、データ項目として現時刻の分、時、現在年の1月1日からの通算日、年(西暦下2桁)、曜日および「うるう秒」等が含まれている。各項目の値は、各秒毎(各ビット毎)に割り当てられた数値の組み合わせによって構成され、この組み合わせが信号の種類から判断される。また、通算日のビット列と年のビット列の間には、時に対応するパリティビットPA1と、分に対応するパリティビットPA2が設定されている。なお、図9中「M」で示されるのは正分(毎分0秒)に対応するマーカーであり、「P1〜P5」で示されるのはポジションマーカーであり、予めその位置が定められている信号である。
各項目において「1」を表す信号は約0.5秒のパルス幅の信号であり、「0」を表す信号は約0.8秒のパルス幅の信号であり、各マーカーを示す信号Pは、約0.2秒のパルス幅の信号である。
標準電波信号のタイムコードフォーマットや、各信号のパルス幅(デューティー)は、長波標準電波信号の種類に応じて設定されている。
図10(A)〜図10(C)は、航法メッセージの構成について説明するための図である。
図10(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレームを1単位とするデータとして構成される。メインフレームは、それぞれ300ビットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各GPS衛星から6秒で送信される。従って、1つのメインフレームのデータは、各GPS衛星から30秒で送信される。
)データが格納されたHOWワードが含まれている。
従って、TLMワードやHOWワードは、GPS衛星から6秒間隔で送信されるのに対し、週番号データ等の衛星補正データ、エフェメリスパラメータ、アルマナックパラメータは30秒間隔で送信される。
図10(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)というGPS時刻情報が含まれている。Zカウントデータは毎週日曜日の0時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つまり、Zカウントデータは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報である。このZカウントデータは、次のサブフレームデータの先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。例えば、サブフレーム1のZカウントデータは、サブフレーム2の先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。また、HOWワードには、サブフレームのIDを示す3ビットのデータ(IDコード)も含まれている。すなわち、図10(A)に示すサブフレーム1〜5のHOWワードには、それぞれ「001」、「010」、「011」、「100」「101」のIDコードが含まれている。
標準電波受信部4は、図7に示すように、バーアンテナ150と、標準電波受信回路部400とを備えている。バーアンテナ150は、長波標準電波(以下、「標準電波」または「標準電波信号」と称す)を受信し、受信した標準電波を標準電波受信回路部400に出力する。標準電波受信回路部400は、バーアンテナ150にて受信した標準電波の受信信号を復調して、TCO(Time Code Out:タイムコード出力)信号として、制御表示部6の制御部61に出力する。
なお、後述するように、衛星信号受信部5によって電子時計1の位置情報(緯度、経度)が得られている場合には、制御部61は、前記位置情報に基づく受信局の選択信号を標準電波受信回路部400に出力する。標準電波受信回路部400の同調回路411は、前記制御信号によって受信局を自動的に選択する。
また、衛星信号受信部5によって電子時計1の位置情報が得られていない場合には、ユーザーがリューズ38等の操作部材を操作してタイムゾーン(時差)を選択することで、対応する受信局を選択できる。
ミキサー回路413は、前記受信信号をVCO419の信号とミキシングし、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)にダウンコンバートする。
IF増幅回路414は、ミキサー回路413から入力する受信信号をさらに増幅し、包絡線検波回路415に出力する。
包絡線検波回路415は、図示しない整流器と、図示しないローパスフィルター(LPF:Low-Pass Filter)とを備え、入力した受信信号を整流およびろ波し、ろ波して得られた包絡線信号を、AGC回路416および二値化回路417に出力する。
AGC回路416は、包絡線検波回路415から入力した包絡線信号に基づいて、増幅回路412にて受信信号を増幅する際のゲインを決定する信号を出力する。
二値化回路417は、包絡線検波回路415から入力した包絡線信号と、基準電圧(閾値)とを比較して二値化信号、すなわち、TCO信号を出力する。
衛星信号受信部5は、リングアンテナ110と、フィルター(SAW)111と、GPS受信部(受信モジュール)500とを含んで構成されている。
フィルター111は、バンドパスフィルターであり、1.5GHzの衛星信号を通過させるものとなっている。また、リングアンテナ110とフィルター111との間に、受信感度を良好にするLNA(ローノイズアンプ)を別途組み込む構成としてもよい。なお、フィルター111がGPS受信部500内に組み込まれる構成としてもよい。
RF部510は、PLL回路511、VCO(Voltage Controlled Oscillator)512、LNA(Low Noise Amplifier)513、ミキサー514、IFアンプ515、IFフィルター516、ADC(A/D変換器)517等を備えている。
ミキサー514でミキシングされたIFは、IFアンプ515、IFフィルター516を通り、ADC(A/D変換器)517でデジタル信号に変換される。
そして、ベースバンド部520は、RF部510のADC517からデジタル信号が入力され、相関処理や測位演算等を行うことにより、衛星時刻情報や測位情報を取得できるようになっている。
なお、PLL回路511用のクロック信号は、TCXO530から生成されるようになっている。
また、本実施形態では、時差データベースをGPS受信部500のフラッシュメモリー540に記憶していたが、制御表示部6の制御部61内にEEPROMやフラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーを設け、この不揮発性メモリーに時差データベースを記憶してもよい。
制御表示部6は、制御部(CPU)61と、指針21〜24等の駆動を実施する駆動回路62と、水晶振動子63と、時刻表示部および情報表示部等とを備えている。
制御部61は、RTC66、記憶部67を含んで構成されている。RTC66は、水晶振動子63から出力される基準信号を用いて、内部時刻情報を計時している。記憶部67は、GPS受信部500から出力される衛星時刻情報や測位情報と、標準電波受信回路部400から出力されるTCO(標準電波の時刻情報)とを記憶する。
このため、制御部61は、標準電波受信部4および衛星信号受信部5を同時に作動することはせず、切り換えて起動する。
本実施形態の電子時計1は、上述のような標準電波受信部4、衛星信号受信部5および制御表示部6を備えていることで、長波標準電波送信所Rから受信した標準電波信号に基づいて時刻情報を自動的に修正でき、GPS衛星Sから受信した衛星信号に基づいて時刻表示を自動的に修正することができる。
電源供給部7は、太陽電池135、充電制御回路71、二次電池130、第1レギュレーター72、第2レギュレーター73、電圧検出回路74を含んで構成されている。
二次電池130は、第1レギュレーター72を介して制御表示部6および標準電波受信回路部400に駆動電力を供給し、第2レギュレーター73を介してGPS受信部500に駆動電力を供給する。したがって、二次電池130によって駆動電力を供給する電源手段が構成されている。
また、充電制御回路71は、制御部61からの制御により、太陽電池135と二次電池130とを切断した状態で、太陽電池135の電圧を電圧検出回路74で検出するように制御できる。この場合、電圧検出回路74は、二次電池130の電圧に影響されることなく、太陽電池135の発電電圧(発電量)を検出できる。したがって、電圧検出回路74は、太陽電池135の発電量を検出する発電量検出部を構成し、この発電量は制御部61に入力される。このため、制御部61は、太陽電池135の発電量に基づいて、電子時計1が屋外に配置されているか否かを判定できる。
次に、図11に基づいて、制御部61の構成について説明する。図11は、主に制御部61において実行されるプログラムで実現される機能ブロックである。
制御部61は、時刻情報修正部610と、表示制御部620と、電圧検出制御部630と、受信制御部640とを備える。
時刻情報修正部610は、標準電波受信部4または衛星信号受信部5で受信した時刻情報を利用して内部時刻情報を修正する。
電圧検出制御部630は、電圧検出回路74を作動して二次電池130の電圧つまり電池残量や、太陽電池135の発電量を検出する。電圧検出制御部630は、一定時間間隔で電圧検出回路74を作動して電圧を検出する。電圧検出制御部630は、充電制御回路71の動作も制御する。
受信制御部640は、受信モード選択部641と、衛星信号受信制御部642と、標準電波受信制御部645と、受信判定部646とを備える。衛星信号受信制御部642は、測時受信制御部643と、測位受信制御部644とを備える。
衛星信号受信制御部642は、受信モード選択部641で衛星信号の受信モードが選択された場合に作動される。
また、測位モードが選択された場合には、衛星信号受信制御部642は測位受信制御部644を作動し、測位受信制御部644は、衛星信号受信部5を制御して測位受信処理を行う。
例えば、測時受信処理時には、受信判定部646は、受信した衛星信号から取得した時刻情報(Zカウント)と、RTC66の時刻データとを比較する。これらの差が大きい場合は、誤修正防止のために次のサブフレームのZカウントを取得して両者のZカウントを比較したり、捕捉した衛星が複数あれば、複数の衛星から取得した各Zカウントを比較したりして、取得した時刻データの整合が取れたかを判定する。時刻情報修正部610は、受信判定部646で整合が取れたと判定された場合に、時刻修正を行う。
次に、本実施形態において、予め設定された自動受信条件に該当する場合に受信処理を行う自動受信処理について、図12〜図16に基づいて説明する。
制御部61は、電子時計1が自動受信処理を禁止するモード(機内モード)に設定されていない場合に、図12に示す処理を実行する。
電圧検出回路74は、電圧検出制御部630の制御によって一定間隔、例えば60秒間隔で作動される。電圧検出回路74が60秒間隔で電圧検出を行うため、制御部61は、常時、二次電池130の電池残量の状態を把握している。
電圧検出制御部630は、二次電池130の電池電圧として、GPS衛星信号の受信処理に比べて消費電流が小さい標準電波受信処理を行っても制御部61がシステムダウンする可能性がある電圧を受信禁止電圧とする。また、電圧検出制御部630は、標準電波の受信処理に比べて消費電流が大きいGPS衛星信号の測時受信処理を行っても制御部61がシステムダウンしない電圧を第1閾値に設定し、測時受信処理より消費電流が大きい測位受信処理を行っても制御部61がシステムダウンしない電圧を第2閾値に設定する。
図16の放電特性を有する二次電池130では、例えば、受信禁止電圧は3.4Vである。また、例えば、第1閾値は3.5Vであり、第2閾値は3.6Vである。図8のグラフでは、電池電圧が3.6Vの場合、放電容量は満容量の80%程度であり、3.4Vの場合は満容量の99%程度である。このように、前記受信禁止電圧や第1閾値、第2閾値の電圧値は、二次電池130の放電特性に基づいて設定すればよい。
なお、本実施形態では、二次電池130の電池電圧を検出することで、二次電池130の電池残量を検出していたが、例えば、二次電池130に対する充放電電流の検出手段も追加して、充放電電流量と電池電圧との組合せで判断すればより電池残量の検出精度が高まる。
制御部61は、電池電圧が受信禁止電圧未満であり、S1で「NO」と判定すると、駆動回路62によって変則運針を開始し(S2)、受信禁止状態に維持する(S3)。変則運針とは、電池電圧低下表示(Battery Low Display)や、電池寿命切れ予告表示(battery life indicator)などと呼ばれるBLD運針であり、例えば、指針21を2秒ごとに2秒分運針させて、通常の運針と異なる動作をさせるものである。これにより、ユーザーは、二次電池130の電圧が低下したことを確認でき、太陽電池135に光を当てて充電することができる。
変則運針中は、制御部61は、定期的に、例えば1秒ごとに、電圧検出回路74による電池電圧をチェックしてS1の処理を実行する。そして、制御部61は、S1でYESと判定するまで、S2の変則運針およびS3の受信禁止状態を継続する。
制御部61は、S4で「YES」と判定すると、制御部61で計時している内部時刻(現在時刻)が、予め設定された標準電波定時受信時刻であるかを判定する(S5)。標準電波定時受信時刻は、ノイズが少ない時間帯である午前2時などに設定されている。また、標準電波定時受信時刻は、午前2時、午前3時、午前4時のように、複数の時刻を設定してもよい。この場合、午前2時で受信処理に失敗した場合には、午前3時でも受信処理を行い、午前3時も受信処理に失敗した場合には、午前4時に受信処理を行うようにすればよい。
次に、制御部61は、標準電波の受信処理を開始する(S50)。この標準電波の受信処理は後述する。
そして、制御部61は、標準電波信号を受信して時刻情報の取得に成功し、S7で「YES」と判定した場合は、GPS衛星信号を受信する必要が無いため、S1の処理に戻る。これにより、午前2時等の標準電波定時受信時刻で標準電波を受信して時刻情報の取得に成功している場合は、翌日の標準電波定時受信時刻まではGPS衛星信号の受信処理は行われない。したがって、毎日の標準電波定時受信時刻に標準電波を受信して時刻情報の取得に成功している場合は、GPS衛星信号の受信処理は実行されず、標準電波の受信処理を優先して実行することになる。
一方、標準電波定時受信時刻において、標準電波の受信処理が行われていない場合(S4でNOの場合)や、受信処理が行われたが標準電波を受信できない場合、あるいは受信したが時刻情報の取得に失敗した場合、すなわち標準電波信号の受信による時刻情報の取得に失敗した場合は、制御部61はS7で「NO」と判定し、S8の処理に進む。したがって、毎日の標準電波の受信に失敗した場合には、後述するS8〜S10の条件に該当すればGPS衛星信号の受信処理が実行される。
制御部61は、S8で「YES」と判定すると、電圧検出回路74で検出した電池電圧が第1閾値又は第2閾値以上であるか否かを判定する(S9)。すなわち、測時受信制御部643によって受信処理が実行されている場合には、制御部61は電池電圧が第1閾値以上であるかを判定する(S9)。また、測位受信制御部644によって受信処理が実行されている場合には、制御部61は電池電圧が第2閾値以上であるかを判定する(S9)。
制御部61は、S9で「YES」と判定すると、屋外検出があるか否かを判定する(S10)。屋外検出は、太陽電池135に太陽光が照射しているか否かで判定している。このため、制御部61は、定期的に充電制御回路71を制御して、太陽電池135と二次電池130との充電経路を切断し、その状態で太陽電池135の電圧を電圧検出回路74で検出し、所定電圧以上であれば屋外であると検出する。
次に、制御部61は、GPS衛星信号の受信処理を開始する(S20,S30)。すなわち、内部時刻が5時から21時の間、つまり太陽が出ていない夜間ではなく(S8でYES)、電池電圧が第1閾値(3.5V)または第2閾値(3.6V)以上であり、屋外検出がある場合、通常は、測時受信処理(S20)を実行し、機内モード解除後の1回のみ測位受信処理(S30)を実行する。
次に、図13に示す測時受信処理(S20)について説明する。本実施形態では、S11で受信モードを指針21が指示している状態で、図13の処理が実行される。
測時受信制御部643は、衛星サーチを開始する(S21)。そして、測時受信制御部643は、衛星を捕捉できたか否かを判断する(S22)。測時受信制御部643は、S22で衛星を捕捉できていないために「NO」と判断した場合、測時受信開始からの経過時間が所定のタイムアウト時間(例えば、1〜2分)になったか否かを判断する(S23)。
一方、測時受信制御部643は、S23でタイムアウトになっていない場合(S23でNO)には、S21の衛星サーチ処理を継続する。
測時受信制御部643は、S26で「NO」と判断した場合、所定のタイムアウト時間(例えば30秒)を経過したか否かを判断する(S27)。
一方、測時受信制御部643は、S26で「YES」と判断した場合は、受信を終了し(S28)、時刻情報修正部610は取得した時刻データに基づいて時刻情報を修正する(S29)。時刻情報修正部610が時刻情報を修正すると、表示制御部620は、修正した時刻情報に基づいて、駆動回路62を介して指針21〜23の表示を修正し、その後、通常運針に戻る(S25)。
以上により、自動受信条件に該当した場合の測時受信処理が終了する。この測時受信処理が終了すると、制御部61は、図12のS1に戻って処理を継続する。
次に、測位受信処理S30について、図14を参照して説明する。
測位受信処理S30が開始されると、表示制御部620は、測位受信中であることを指針21で指示する(S31)。すなわち、表示制御部620は、測位受信処理中は、文字板11の52秒位置に表示された「4+」の記号を指針21で指示する。また、測位受信制御部644は、GPS受信部500に制御信号を出力して測位受信処理を開始する(S31)。
GPS受信部500は、衛星サーチ処理において、衛星信号の受信レベルが予め設定された所定レベル以上の場合に、そのGPS衛星Sを捕捉できたものと判断する。
そして、GPS受信部500は、測位を行うために必要な所定数(少なくとも3個、通常は4個)以上の衛星信号を捕捉できたかを判断する(S33)。
GPS受信部500は、S34で「NO」と判断した場合、S32の衛星サーチ処理を継続する。
また、GPS受信部500は、S34で「YES」と判断した場合、測位受信処理を終了し(S35)、制御部61は通常運針に戻す(S36)。この場合、電子時計1は、GPS衛星Sを捕捉できない環境に配置されていると判断し、受信処理を継続して二次電池130の電力を消費することを避けるためである。
GPS受信部500は、S37で「Yes」と判断した場合、取得した衛星軌道データに基づいて測位計算を行い、測位計算を完了したかを判断する(S38)。
GPS受信部500は、S39でタイムアウトであると判定すると(S39でYES)、受信処理を終了し(S35)、制御部61は通常運針処理に戻す(S36)。
一方、GPS受信部500は、S39でタイムアウトではないと判定した場合(S39でNO)は、S37に戻り処理を継続する。
制御部61の時刻情報修正部610は、GPS受信部500から出力された時差情報を用いて時刻情報を修正し、表示制御部620は修正された時刻を指針21〜23で表示する(S42)。その後、制御部61は、通常運針処理を行う(S36)。
以上により、自動受信条件に該当した場合の測位受信処理が終了する。この測位受信処理が終了すると、制御部61は、図12のS1に戻って処理を継続する。
次に、図15に示す標準電波受信処理(S50)について説明する。
受信処理が開始されると、制御部61は、受信局(標準電波の種類)を選択する(S51)。受信局は、前述のとおり、測位受信処理で得られた位置情報や、ユーザーの選択で設定されたタイムゾーンデータに基づいて選択される。また、前回の受信処理に成功している場合には、前回の受信局が設定される。
制御部61は、S53でYESと判定した場合、標準電波を受信できる状態ではないと判断し、受信を終了し(S54)、通常運針に戻る(S55)。
次に、制御部61は、受信開始から所定時間(たとえば5分)経過したかを判断する(S58)。S58でYESの場合、それ以上、受信処理を継続しても標準電波を受信できる状態ではなく、電力を無駄に消費してしまうと判断し、制御部61は、受信を終了し(S54)、通常運針に戻る(S55)。
制御部61は、S59でYESと判断した場合、3フレームデータが一致するかを判断する(S60)。制御部61は、3つの連続するタイムコードを取得して得られた各時刻データが1分間隔である場合、3フレームデータが一致すると判断する。
制御部61は、S60でYESと判断した場合、正確なTCが取得されたため、標準電波の受信動作を終了させる(S61)。この後、制御部61は、取得したTCで内部時刻を修正し(S62)、通常運針に戻る(S55)。
以上により、自動受信条件に該当した場合の標準電波受信処理が終了する。この標準電波受信処理が終了すると、制御部61は、図12のS1に戻って処理を継続する。
本実施形態において、標準電波の受信処理は自動受信処理のみであるが、GPS受信処理はAボタン36の操作による手動受信でも行えるように設定されている。
手動受信処理における測時受信処理は図13に示す処理と同様であり、測位受信処理は図14に示す処理と同様である。なお、測時モードの手動受信処理は、二次電池130の電池電圧が第3閾値以上の場合に実行され、測位モードの手動受信処理は、二次電池130の電池電圧が第4閾値以上の場合に実行される。ただし、本実施形態では、第3閾値、第4閾値は、各々前記第1閾値、第2閾値よりも低い値に設定している。
すなわち、表1に示すように、測時受信処理を自動受信処理時に実行可能とする第1閾値は3.5Vとし、手動受信処理時に実行可能とする第3閾値は3.45Vとしている。また、測位受信処理を自動受信処理時に実行可能とする第2閾値は3.6Vとし、手動受信処理時に実行可能とする第4閾値は3.55Vとしている。なお、表1において、標準電波の受信は、前述のとおり、定時の自動受信のみが設定されており、標準電波の受信処理を実行可能な電圧は3.4V以上に設定されている。すなわち、3.4V未満では、標準電波およびGPS衛星信号のいずれの受信も実行できないため、受信禁止電圧は3.4Vに設定されていることになる。
また、Aボタンが6秒以上押されたことを検出すると、電池電圧を検出する。検出の結果、電池電圧が第4閾値以上である場合、図14に示す測位受信処理を実行する。電池電圧が第4閾値未満の場合、受信処理を終了する。
また、手動受信操作によって受信処理が行われた場合には、指針21で受信モードを指示し、指針24で電池残量を指示する。このため、ユーザーに二次電池130の電池残量を告知することができ、仮に受信処理が実行されない場合でも、電池残量が低いことが理由である点を告知できるので、ユーザーに対して安心感を与えることができる。
電子時計1に、衛星信号受信部5と標準電波受信部4との2種類の電波を受信する受信部を設けたので、時刻情報を取得できる確率を向上できる。さらに、衛星信号受信部5は、衛星信号受信制御部642によって、電池残量が第1閾値以上の場合のみ自動受信条件に該当するように設定したため、衛星信号受信部5の作動によって電池電圧が低下してシステムダウンとなることを確実に防止できる。標準電波受信部4は、標準電波受信制御部645によって、電池残量が第1閾値(3.5V)未満の場合でも作動可能に設定したため、電池残量が第1閾値未満の場合でも、受信禁止電圧(3.4V)以上であれば、標準電波受信部4を作動することができる。このため、標準電波受信部4を作動できる機会を増やすことができ、計時時刻のずれを小さくできる。
さらに、本実施形態では、電池残量が受信禁止電圧未満の場合は受信を禁止しているので、電源低下によって制御部61の最低動作電圧を下回るシステムダウンを確実に防ぐことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、衛星信号受信用のアンテナとしては、パッチアンテナを用いてもよい。図17〜図19には、パッチアンテナを用いた電子時計1Aが示されている。図19は、図18のA−A線に沿った断面図である。なお、電子時計1Aにおいて、前記電子時計1と同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
指針22,23は、第1ステップモーター141で駆動されて第1時刻(ローカルタイム)の分、時を示す。指針21は、第2ステップモーター142で駆動されて第1時刻の秒を示す。指針24は、第3ステップモーター143で駆動されるモード針であり、前記実施形態と同様に、サブダイヤル12に表示された曜日や電池残量、サマータイムの設定の有無を表示する。さらに、電子時計1Aの指針24は、機内モードの設定や、GPS衛星信号の受信モードが測時モードであるか、測位モードであるかを示す。
第2サブダイヤル13に設けられた指針27、28は、第2時刻の時分を表示するデュアルタイム用の指針であり、通常は設定したホームタイムを指示する。これらの指針27,28は、第4ステップモーター144で駆動される。
また、電子時計1Aでは、カレンダー小窓15は文字板11の4時〜5時位置に形成されて、カレンダー車20が表示される。カレンダー車20は、前記第3ステップモーター143で駆動される。すなわち、第3ステップモーター143は、指針24およびカレンダー車20の駆動に兼用され、例えば、第3ステップモーター143の回転方向を切り換えることで、指針24用の輪列を駆動したり、カレンダー車20用の輪列を駆動する。
また、標準電波を受信するバーアンテナ150は、文字板11の12時位置に配置している。太陽電池135において、バーアンテナ150と平面的に重なる部分も切り欠いてもよいが、バーアンテナ150のリード部が太陽電池135の外側に配置されている場合には、太陽電池135を切り欠かなくても長波標準電波を受信できる。
また、この場合、電子時計は時刻表示機能を備えていればよく、時刻表示部は、時刻表示専用の表示部である必要はない。このような電子時計としては、ユーザーの腕に装着されて脈拍を計測する脈拍計や、ユーザーがランニングを行う際などにユーザーの腕に装着されて現在位置を計測して蓄積するGPSロガー等のリスト型機器を例示できる。
受信可能な標準電波の種類は、前述の5カ国の標準電波ではなく、一部の標準電波のみを受信可能に構成してもよい。
Claims (10)
- 衛星信号を受信して時刻情報を取得する衛星信号受信部と、
標準電波信号を受信して時刻情報を取得する標準電波受信部と、
前記衛星信号受信部および標準電波受信部に電力を供給する電池と、
前記電池の電池残量を検出する電池残量検出部と、
予め設定された前記衛星信号の自動受信条件に該当した際に、前記衛星信号受信部の作動を制御する衛星信号受信制御部と、
予め設定された前記標準電波信号の自動受信条件に該当した際に、前記標準電波受信部の作動を制御する標準電波受信制御部とを有し、
前記衛星信号受信制御部は、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が第1閾値以上の場合に、前記衛星信号の自動受信条件に該当した時は、前記衛星信号受信部を作動し、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が前記第1閾値未満の場合に、前記衛星信号の自動受信条件に該当した時は、前記衛星信号受信部を作動せず、
前記標準電波受信制御部は、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が前記第1閾値以上の場合および前記第1閾値未満の場合のいずれの場合も、前記標準電波信号の自動受信条件に該当した時は、前記標準電波受信部を作動する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記標準電波受信制御部は、前記電子時計が計時している時刻が予め設定された受信時刻になると前記標準電波信号の自動受信条件に該当したと判定して前記標準電波受信部を作動し、
前記衛星信号受信制御部は、前記標準電波受信制御部によって作動された前記標準電波受信部が前記標準電波信号の受信による時刻情報の取得に成功しなかった場合であり、かつ、前記電子時計が屋外に配置されていると判定され、前記電池残量が前記第1閾値以上の場合に、前記衛星信号受信部を作動する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記衛星信号受信部は、前記衛星信号に基づいて時刻情報を取得する測時受信処理と、前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する測位受信処理とを実行可能であり、
前記測位受信処理で取得された位置情報が、予め設定された標準電波受信地域外である場合、
前記標準電波受信制御部は、前記標準電波受信部を作動せず、
前記衛星信号受信制御部は、前記電池残量が前記第1閾値以上であり、前記電子時計が屋外に配置されていると判定された場合に、前記衛星信号受信部を作動する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記衛星信号受信部は、前記衛星信号に基づいて時刻情報を取得する測時受信処理と、前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する測位受信処理とを実行可能であり、
前記衛星信号受信制御部は、
予め設定された測時受信条件に該当し、かつ、前記電池残量が前記第1閾値以上の場合に前記衛星信号受信部を作動して前記測時受信処理を実行し、
予め設定された測位受信条件に該当し、かつ、前記電池残量が前記第1閾値よりも高い第2閾値以上の場合に前記衛星信号受信部を作動して前記測位受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記衛星信号受信制御部は、操作部材の受信操作を検出し、かつ、前記電池残量が前記自動受信条件で設定された閾値よりも低い値の閾値以上の場合に前記衛星信号受信部を作動する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子時計において、
太陽電池と、前記太陽電池の発電量を検出する発電量検出部とを備え、
前記衛星信号受信制御部は、前記発電量検出部で検出された発電量に基づいて前記電子時計が屋外に配置されているか否かを判定し、屋外に配置されていると判定した場合に前記衛星信号の自動受信条件に該当すると判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記電池残量検出部で検出した前記電池残量を表示可能な表示手段を備え、
前記表示手段は、少なくとも受信開始時に前記電池残量を表示する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子時計において、
指針と、前記指針を駆動するモーターとを備え、
前記標準電波受信部は、標準電波受信用のバーアンテナを備え、
前記衛星信号受信部は、衛星信号受信用のリングアンテナを備え、
前記電子時計の平面視において、前記リングアンテナの内周側に、前記モーターと、前記バーアンテナと、前記電池とが互いに平面的に重ならない位置に配置されている
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子時計において、
指針と、前記指針を駆動するモーターとを備え、
前記標準電波受信部は、標準電波受信用のバーアンテナを備え、
前記衛星信号受信部は、衛星信号受信用のパッチアンテナを備え、
前記電子時計の平面視において、前記モーターと、前記バーアンテナと、前記パッチアンテナと、前記電池とは、互いに平面的に重ならない位置に配置されている
ことを特徴とする電子時計。 - 衛星信号を受信して時刻情報を取得する衛星信号受信部と、
標準電波信号を受信して時刻情報を取得する標準電波受信部と、
前記衛星信号受信部および標準電波受信部に電力を供給する電池と、
前記電池の電池残量を検出する電池残量検出部と、
受信制御部とを有する電子時計の制御方法であって、
前記受信制御部は、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が第1閾値以上の場合に、前記衛星信号の自動受信条件に該当した時は、前記衛星信号受信部を作動し、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が前記第1閾値未満の場合に、前記衛星信号の自動受信条件に該当した時は、前記衛星信号受信部を作動せず、
前記電池残量検出部で検出された前記電池残量が前記第1閾値以上の場合および前記第1閾値未満の場合のいずれの場合も、前記標準電波信号の自動受信条件に該当した時は、前記標準電波受信部を作動する
ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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