JP5082636B2 - 時刻修正装置、時刻修正装置付き計時装置および時刻修正装置の時刻修正方法 - Google Patents
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Description
このため、従来より、GPS衛星の原子時計のデータを用いて高精度な時計の時刻修正を行う提案がなされている。
そこで、自己の位置を把握することなく、また、軌道計算を行わずに、位置情報衛星であるGPS衛星を選択して、時刻修正を行う時刻修正装置の例として電子時計が提案されている(特許文献1)。
このため、腕時計や小型機器等にこの電子時計を使用した場合は、これらの小型機器等に使用されている電池の容量が小さく、初回起動時に長時間受信を行うことが困難となっている。また、このように電池容量が小さい小型機器等では、連続した受信履歴の作成が困難であるという問題がある。
このため、蓄電手段の容量を超えて蓄電しないように、放電するような構成が提案されている(特許文献3)。
このため、この時刻修正装置によれば、発電部の発電の状態に応じて、受信部の動作時間が変動できるようになっている。
そのため、この時刻修正装置によれば、受信部が位置情報衛星からの衛星信号を受信する際には、受信履歴に基づいて位置情報衛星が迅速に選択され、位置情報衛星の軌道計算を行うことなく、衛星信号の受信を行うことが可能となる。
そして、視野内設定部は、同一の衛星番号情報を有していて、異なる受信年月日情報を有する少なくとも二つの衛星関連情報の変化を比較する。そして、視野内設定部は、位置情報衛星が視野範囲であるかを判断する。さらに、視野内設定部は、衛星関連情報の変化が小さい位置情報衛星は受信可能な視野内範囲であるとして、優先順位を高く設定する。また、視野内設定部は、衛星関連情報の変化が大きい位置情報衛星は、視野内範囲でないとして優先順位を低く設定する。
そして、衛星選択部は、受信部の受信タイミングで、この受信タイミングに近い受信履歴基準時刻情報に対応する視野内設定部が設定した優先順位の高い位置情報衛星から選択する。
このため、この時刻修正装置によれば、受信履歴が連続していない場合や、受信履歴の情報量が少ない場合でも、受信確立が向上されるので、無駄に電力が消費されることもない。
従って、この時刻修正装置によれば、受信履歴には、受信部が受信に成功した日時等が入力されるので、使用者の行動履歴に合致したタイミングで時刻修正が可能となり、使用者にとって便利である。
従って、過充電の状態でないと判断された際、つまり、発電量が蓄電量以下である場合は、受信部は位置情報衛星からの衛星信号の時刻関連情報のうちZカウント情報のみを受信するようになっている。このため、低消費電力で時刻情報を修正することができるようになっている。そして、過充電の状態であると判断した際、つまり、発電情報が蓄電量を超えている場合は、発電量が蓄電量を超えた電力(過充電または余剰電力ともいう)が発生している。このような場合、受信部は位置情報衛星からの衛星信号の時刻関連情報を受信するようになっており、時刻情報を修正することができるようになっている。そして、この受信部は、余剰電力によって、動作するようになっている。このため、この時刻修正装置によれば、このような余剰電力が有効に使用できる。また、時刻修正は、Zカウント情報の他、週番号情報とUTCオフセット情報を使用することで、更に精度よく行うことができる。
従って、過充電、つまり余剰電力を使用して、受信履歴を蓄積することができる。
そして、次の時刻修正のタイミングの際には、受信履歴が蓄積されているので、この蓄積した受信履歴を利用すれば、次回の受信の際に、位置情報衛星の選択が容易となる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい、種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において、特に発明の限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明に係る時刻修正装置付き計時装置である、例えば、GPS時刻修正装置付き腕時計10(以下「GPS付き腕時計」という)を示す概略図である。図2は、図1のGPS付き腕時計10の内部の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
図1に示すように、GPS付き腕時計10は、その表面に文字板12、秒針、分針、時針等の針13が配置される時刻表示部22bと、各種メッセージが表示されるディスプレイ14等が形成されている。このディスプレイ14は、例えばLCD表示パネルや、LED、アナログ表示等で構わない。
なお、GPS衛星15a等は、位置情報衛星の一例となっている。
つまり、本実施の形態におけるGPS付き腕時計10は、いわゆる電子時計となっている。
図2に示すように、GPS付き腕時計10は、バス16を備え、バス16には、CPU(Central Processing Unit)17、RAM(Random Access Memory)18、ROM(Read Only Memory)19等が接続されている。
また、バス16には、GPS衛星15a等からの衛星信号を受信する受信部である例えば、GPS装置20も接続されている。具体的には、GPS装置20には、アンテナ23や図示しないフィルタ(SAW)、RF、ベースバンド等を有している。
すなわち、GPS装置20は、図1のGPS衛星15a等から衛星信号を受信し、アンテナ23からフィルタやRFを介してベースバンドで信号として取り出される構成となっている。GPS衛星15a等から受信する信号についての詳細は、後述する。
また、バス16には、電力を蓄えて電源となりうる蓄電部26が接続されている。そして、この蓄電部26に電力が蓄えられるように充電するための太陽電池である発電部21も接続されている。
このため、発電部21で発電された電力が、蓄電部26に供給される構成となっている。
このように、バス16は、すべてのデバイスを接続する機能を有し、アドレスやデータパスを有する内部バスである。RAM18は、所定のプログラムの処理を行う他、バス16に接続されたROM19等を制御している。ROM19は、各種プログラムや各種情報等を格納している。
図5に示すように、GPS付き腕時計10は、制御部24を有し、制御部24は、GPS装置20、時刻表示装置22、発電部21、蓄電部26等を制御するための各種プログラムや各種データを備えている。つまり、制御部24は各種プログラム格納部30の各種プログラム、第1の各種データ記憶部40の各種データ、第2の各種データ記憶部50の各種データを処理する構成となっている。
また、図5には、各種プログラム格納部30、第1の各種データ記憶部40、第2の各種データ記憶部50と分けて示してあるが、実際に、このようにデータが分けて格納されているわけではなく、説明上の便宜のために分けて記載したものである。
なお、図5の第1の各種データ記憶部40には、主に予め収容されているデータをまとめて示した。また、第2の各種データ記憶部50には、第1の各種データ記憶部40内のデータ等を各種プログラム格納部30の各種プログラムで処理した後のデータ等を主に示している。
このGPS付き腕時計10は、発電量検出部31aで、発電部21からの発電がどの程度の量となっているかを検出する。そして、この発電部21が発電した電力は、制御部24を駆動させる際の駆動電流として送られる。
そして、この衛星信号受信部20aは、受信したGPS衛星15a等(図1参照)からの衛星信号を受信する。そして、受信された衛星信号によって時刻修正情報データ55a(図8参照)が得られるので、この時刻修正情報データ55a(図8参照)は時刻修正情報記憶部55に記憶される。そして、制御部内24の時刻情報修正部35aは、この時刻修正情報記憶部55の時刻修正情報データ55a(図8参照)を使って、時刻表示装置22の計時部22aの生成した時刻情報を修正する。つまり、計時部22aの生成した時刻情報である時刻情報データ43a(図7参照)を修正する。そして、修正された時刻情報データ43a(図7参照)は、修正表示時刻データ57aとなり、計時部22aは、この修正された修正表示時刻データ57a(図8参照)を時刻表示部22bに表示する。
この時刻情報データ43aは図7の時刻情報格納部43に格納されており、常に更新されるデータとなっている。また、修正表示時刻データ57aは図8の修正表示時刻記憶部57に記憶されるようになっている。
ここで、時刻修正情報データ55a(図8参照)は時刻修正情報の一例となっている。また、時刻修正情報記憶部55(図8参照)は、時刻修正情報格納部の一例となっている。
GPS付き腕時計10は、概略以上のように時刻修正を行うようになっている。詳細は、後述する。
そして、蓄電部26は、制御部24に駆動電流を提供するようになっている。
従って、余剰電力が発生した場合は、この余剰電力として、余剰電流が駆動電流として制御部に提供され、この余剰電流を使用して、後述するように、GPS衛星15a等(図1参照)からの衛星信号等を受信の際に使用されるようになっている。そして、余剰電流が発生していない場合は、蓄電部から駆動電流が制御部24に提供され、後述するようにGPS衛星15a等(図1参照)からの衛星信号のGPS時刻が受信できるようになっている。
従って、余剰電力が発生した場合は、このように、有効に使用することができる。
図3、図4の発電量検出部31a、余剰電力検出部32a、受信動作時間設定部33a、時刻情報修正部35a等は、図5の各種プログラム記憶部30内の各プログラム(図6参照)により制御され、図5の第1の各種データ記憶部40や第2の各種データ記憶部50内の各種データ(図7、図8参照)を使用して、上記したような処理を行うようになっている。この点は後述する。
図9、図10は、第1の実施形態にかかるGPS付き腕時計10の主な動作等を示す概略フローチャートである。
先ず、図1のGPS付き腕時計10は、定期的、例えば一定時間ごとに、特定の時刻にその時刻表示装置22(図2、図3参照)の時刻修正を行う構成となっている。この時刻修正は、地球の上空を周回するGPS衛星15a等からの信号を受信して行うものである。
このため。図9のST11に示すように、先ず、所定の時間である時刻修正時間となった否かが判断される。具体的には、図示しない内部のカウンタが前回の時刻修正を行った際の時刻からカウントして、図7の定時情報記憶部44の定時(基準時)情報データ44aとなったかを判断している。そして、所定の計測時間となった場合は、図9のST12に進む。
ST12では、発電部21(図3、図4参照)の発電量を確認する。つまり、図3、図4で上述したように、発電部21である太陽電池からの発電がどの程度の量となっているかを、発電量検出部31aが検出する。つまり発電部21の発電した電力量は、発電量検出部31aで電圧値として検出されようになっている。そして、図9のST13に進み、余剰発電が生じているか否かを判断する。ST12からST13までの一連の動きは、上述の図4で説明したようになっている。ここで、ST12からST13までの一連の動きを、図4と図10を使って、更に詳細に説明する。
そして、図10の現在の太陽発電量を確認するための工程である概略フローチャートに移り、発電量の検出等を行っていく工程に進む。
図10のST101で、図6の発電量検出プログラム31が、図4の発電部21が発電した電力を電圧値として認識し、図6の発電量検出プログラム31が、この電圧値を図8の発電量情報データ53aとして、発電量情報記憶部53に記憶する。ここで、図8の発電量情報データ53aは、発電情報の一例である。そして、図8の発電量情報記憶部53は、発電情報格納部の一例である。
すると、蓄電部26では、発電部21からの電力が蓄電されるようになっている。そして、この蓄電部26の蓄電の状態は、電圧値として過充電防止部25を介して、発電量検出部31aに送られるようになっている。
この蓄電部26から過充電防止部25を介して送られた電圧値は、蓄電部26の蓄電の状態を表すようになっており、図8の蓄電量データ58aとして、蓄電量データ記憶部58に記憶される。
つまり、図10のST102では、図6の蓄電量確認プログラム305が、図4の蓄電部26の蓄電の状態を、過充電防止部25を介して発電量検出部31aに送られてきた電圧量を図8の蓄電量データ記憶部58に蓄電量データ58aとして記憶するようになっている。
この図8の蓄電量データ記憶部58の蓄電量データ58aは、図4の発電部21から電力が供給される毎、或いは、図4の蓄電部26の電力が使用されると更新されるようになっている。
ここで、図8の蓄電量データ58aは、蓄電情報の一例である。そして、図8の蓄電量データ記憶部58は、蓄電情報格納部の一例である。
つまり、図3の余剰電力検出部32aでは、図6の余剰電力検出プログラム32が図8の発電量情報データ53aと図7の規定値情報格納部41内の規定値情報データ41aと比較する。図7の規定値情報データ41aは、GPS付き腕時計10の蓄電部26(図2、図4参照)の蓄電容量を電圧値に変換した値となっている。従って、図6の余剰検出プログラム32は、図8の発電量情報データ53aと図7の規定値情報データ41aとを比較して、図8の発電量情報データ53aが図7の規定値情報データ41a以上か否かを判断するようになっている。また、図6の余剰電力検出プログラム32は、図8の蓄電量データ58aが図7の規定値情報データ41aを満たしているか否かを判断するようにもなっている。
ここで、図7の規定値情報データ41aは、規定値情報の一例となっている。図7の規定値情報格納部41は規定値格納部の一例となっている。
すると、図4で上述したように、この余剰電力が無いと判断された場合とは、図4の蓄電部26の蓄電量は、蓄電容量となっていない場合であるので、図4の過充電防止部25は、図4の発電部21からの発電電流は蓄電電流として、蓄電部に流す。
そして、図10のST105に進み、図4の蓄電部26は、制御部24に駆動電流を提供するようになっている。
ここで、ST15の説明を行う前に、GPS衛星15a等の衛星信号の概略を説明しておく。
GPS衛星15a等からの衛星信号には、その信号を送信しているGPS衛星自体の状態を表す情報等を含む衛星補正データ等、各GPS衛星自体の軌道に関するエフェメリス情報、全GPS衛星の軌道情報に関するアルマナック情報等を含む他衛星簡易データが含まれている。そして、これらの全体で航法メッセージ情報が構成されている。
このGPS衛星15a等からは、1フレーム(30秒)単位で信号が送信されて来る。この1フレームは、5個のサブフレーム(1つのサブフレームは6秒)を有している。各サブフレームは、10ワード(1ワードは0.6秒)を有している。従って、全ての航法メッセージ情報を受信するには、12.5分程度の時間がかかる。
また、各サブフレームの先頭の冒頭の2語(2ワード)は、TLM(Telemetry word)ワードとHOW(handover)ワードとなっている。そして、この中には、HOW(handover)データと、Z−Countが入っている。このZ−Count(Zカウント)は時刻符号(何時何分何秒)に相当するデータとなっている。
また、TLMに続くワードは、HOWデータが格納されたHOWワードとなり、その先頭には、Z−Count(TOW(Time of week)カウントともいう)というGPS衛星のGPS時刻情報が格納されている。そして、GPS時刻1週間を単位として管理されている。したがって、毎週日曜日の0時から経過時間が1.5秒単位で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。そして、この1週間についてはGPSの週番号が付されている。このため、週番号と経過時間(秒)のデータを取得することで、受信側はGPS時刻を取得できる構成となっている。このGPS時刻の起点となるのが、UTC(世界協定時)となっている。そして、Z−Countを受信して、解読、計算するとGPS時が分かるようになっている。
この週番号データは週単位、UTCオフセットデータは半期単位で更新されるようになっており、有効期間が長く、毎回受信する必要のないものとなっている。従って、週番号データやUTCオフセットデータが、前回取得した時から、更新時期が到来していない有効期間内であれば、取得しなくても、Zカウントから時刻情報が得られれば、時刻修正を行うことが可能である。そして、時刻修正をする際に、週番号データやUTCオフセットデータが、更新されている場合は、これらのデータも使用することで、精度の良い時刻修正を行うことができるようになっている。
また、このようなGPS衛星15a等のフレームデータ等を取得するには、受信側がGPS衛星15a等の信号と同期させる必要がある。そして、GPS衛星15a等からは測位用の符号、コードが正確なタイミングで発信されている。そして、特に1ms単位の同期のために例えばC/Aコード(1023chip(1ms))が用いられる。そして、受信側でC/Aコードのパターンを発生させて、そのタイミングを調整(コード同期)する。そして、このC/Aコード(擬似雑音符号)は、GPS衛星15a等ごとに異なるコードパターンが割り当てられている。従って、このコードによって、GPS衛星15a等が識別され、受信できるようになっている。
従って、本実施の形態においては、Z−Countのみを取得する場合は、GPS衛星15a等からのC/Aコードと同期させ、TLMワードのプリアンブル及びHOWワードのTOWと同期させる時間を設定して、取得することができる。
また、Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを取得する場合は、C/Aコードと同期させ、TLMワードのプリアンブル及びHOWワードのTOWと同期させ、サブフレーム1及びサブフレーム4のページ18が取得できる時間を設定して、取得することができる。あるいは、このZ−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを取得する場合は、全ての航法メッセージを取得する時間を設定するようにして、取得したメッセージから、Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを生成して取得することもできる。
ここで、上記のようなZ−Countのみを取得する場合及びZ−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを取得する場合は、前回の受信時にどのGPS衛星15a等を受信できたかが、GPS装置20側で、既知となっており、予めどのGPS衛星15a等を受信すべきかが決まっている状態となっている。従って、例えば、前回受信した際のGPS衛星15a等の衛星信号を受信するためのコードが、GPS装置20(図2参照)側には、設定されているようになっている。
後述するST14やST15、ST16では、上述のように、設定して、衛星時刻情報を取得するようになっている。
つまり、図6の受信動作時間設定プログラム33は、Z-Countのみを受信する動作時間を設定し、図8の受信動作時間設定情報データ52aとして受信動作時間情報記憶部52に記憶するようになっている。
従って、図3の時刻表示装置22の計時部22aの図7の時刻情報データ43aを修正する際に、一番短い時間が設定される。従って、消費電力が少なく、効率よく短時間で済むようになっている。
この場合は、図9のST13で余剰の発電量があると判断された場合となるので、図9に戻ると、ST14に進むことになる。
そして、図9のST14では、図6の受信動作時間設定プログラム33が、GPS装置20(図2参照)の図3の衛星信号受信部20aが、GPS衛星15a等(図1参照)の衛星信号から衛星時刻情報として、Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを受信する受信時間を設定する。
そして、この設定時間は、図8の受信動作時間情報記憶部52に受信動作時間設定情報データ52aとして記憶される。
つまり、この余剰電力を検出した場合は、受信動作時間設定プログラム33は、Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータを受信する動作時間を設定し、受信動作時間設定情報データ52aとして受信動作時間情報記憶部52に記憶するようになっている。
従って、図3の時刻表示装置22の計時部22aの時刻情報である図7の時刻情報データ43aを修正する際に、余剰電力を使用して行うことができるようになっている。
つまり、GPS装置20(図2参照)は、図8の受信動作時間設定情報データ52a分だけ受信動作を行う。
次いで、図9のST19に進み、ST17で取得できた衛星時刻情報に基づいて,GPS腕時計10(図1参照)の時刻表示部22b(図3参照)を修正する。つまり、図6の時刻情報修正プログラム35が、図8の時刻修正情報データ55aを用い、計時部22a(図3参照)の時刻情報である図7の時刻情報データ43aを修正して、図8の修正表示時刻データ57aとして修正表示時刻記憶部57に記憶する。そして、その図8の修正表示時刻データ57aに基づいて、計時部22a(図3参照)の時刻情報である図7の時刻情報データ43aが修正され、時刻表示部22b(図3参照)の時刻が修正される。
そして、このフローは一旦終了する。ここで、図7の時刻情報データ43aは、時刻生成部の一例である図3の計時部22aが生成する時刻情報の一例となっている。
従って、受信部であるGPS装置20(図2参照)が位置情報衛星の一例であるGPS衛星15a等(図1参照)からの信号を受信する際に、図3の過充電判断部300aは、図3の発電部21が発電した電力が、図3の蓄電部26の蓄電容量を超えた過充電の状態であるかを図3の余剰電力検出部32aの余剰電力検出プログラム32(図6参照)で判断する。そして、受信部の一例である図2のGPS装置20の動作時間が受信動作時間設定部33aの受信動作時間設定プログラム33(図6参照)で設定される。
このため、図3の発電部21の発電の状態に応じて、受信部である図2のGPS装置20の動作時間が変動できるようになっている。
以上のように第1の実施形態では、GPS衛星15a等からの衛星信号等を受信の際には、過充電の状態であるかを判断して、受信部の動作時間が設定できるようになっている。そして、過充電の状態、つまりは、余剰電力がある場合は、この余剰電力を使用して、衛星信号を受信できるようになっている。従って、余剰電力が発生した場合は、有効に使用することができる。
第2の実施形態は、その多くの構成が第1の実施形態と共通するので、同一の構成については、同一の符号を付し、異なる点を中心に説明する。図11、図12は、第2の実施形態に係る概略フローチャートであり、図18〜図20は、第2の実施形態の各種プログラム格納部130の各種プログラム、第1の各種データ記憶部140の各種データ、第2の各種データ記憶部150の各種データを示す概略図である。
第1の実施形態と異なる点は、定時間であるか、つまり、時刻修正時間であるか判断する工程がない点である。そして、その関係で、第1の実施形態と比べて、図18〜図20の第2の実施形態の各種プログラム格納部130の各種プログラム、第1の各種データ記憶部140の各種データ、第2の各種データ記憶部150の各種データが、一部追加、或いは、変更されている。そして、第2の実施形態の図18の各種プログラム格納部130の各種プログラムは、第1の実施形態の各種プログラム格納部30の各種プログラム(図6参照)に、受信履歴記録プログラム36、位置情報衛星選択プログラム37及び衛星検出プログラム301が追加されている。また、図19の第1の各種データ記憶部140の各種データは、第1の実施形態の第1の各種データ記憶部40の各種データ(図7参照)の定時(基準時)情報格納部44及び定時(基準時)情報データ44aに変えて、周回周期情報格納部45及び周回周期情報45aが記憶されている。更に、図20の第2の各種データ記憶部150の各種データは、第1の実施形態の第2の各種データ記憶部50の各種データ(図8参照)に受信履歴情報記憶部54の受信履歴情報データ54a、受信衛星情報記憶部56の受信衛星情報データ56aが追加されている点である。
第2の実施形態において、第1の実施形態との違いは、後述する受信履歴を作成、更新するようになっている点である。つまりは、図18の受信履歴記録プログラム36を有しており、図20受信履歴情報記憶部54の受信履歴情報データ54aを作成し、更新する点にある。ここで、GPS衛星15a等は、通常、ある周回周期で周回しており、例えば、約11時間58分となっている。また、GPS付き腕時計10の使用者である人間の周期である1日は24時間となっている。このため、GPS衛星15a等の衛星信号を受信できた時刻とGPS衛星15a等の情報を履歴として持っていても、その受信できた時刻から時間が経過する程、GPS衛星15a等の周回周期とのずれが生じる場合がある。
従って、本実施形態においては、ある任意の時期(何年何月何日何時)を基準(以下、基準時刻という)として、GPS衛星15a等を受信する際の時刻を、その基準時刻からの経過時間で把握する。そして、その経過時間を人間の周期で換算し、基準時刻からどの時刻であるかを把握する。そして、現在の時刻情報を周回周期で換算して、基準時刻に合わせて、基準時刻からのずれとで、受信する可能なGPS衛星15a等の候補を選択することができるようになっている点にある。つまり、GPS衛星15a等の周回周期で管理するようになっている。
そして、本実施形態の図20の受信履歴情報データ54aは、概略以下のようになっている。
図20の受信履歴情報データ54aは、例えば、図16に示すようなデータとなっており、基準日、時刻、月日、衛星番号、信号強度(SNR)、ドップラー周波数(KHz)のデータを有している。
そして、図16の基準日及び時刻は、任意に決定されるデータであるが、ここでは、GPS装置20(図2参照)がGPS衛星15a等の衛星信号の受信に初めて成功して、衛星信号を受信することができた時のその日及び時刻が、受信履歴情報データ54aの受信履歴基準時刻情報として、図20の受信履歴情報記録部54に記憶される。具体的には、図18の受信履歴記録プログラム36は、GPS衛星15a等の衛星信号の受信に初めて成功して、衛星信号を受信することができた時のその時刻を受信履歴情報データ54aの受信履歴基準時刻情報として、図20の受信履歴情報記録部54に記憶する。
ここで、例えば、図16では、基準日は2007年4月1日であり、基準時刻は、例えば8:00であり、30分ごとの時刻を採るようになっている。つまり、受信履歴情報データ54aである図16の時刻は、基準時刻となっている。そして、2007年4月1日の午前8:00は基準日時刻であり、基準日及び時刻は、受信履歴基準時刻情報の一例となっている。
そして、図16の月日は、受信年月日情報の一例となっている。この受信年月日情報は、GPS衛星15a等の衛星信号の受信に成功した時刻を、受信履歴基準時刻に変換し、年月日を受信年月日情報として記憶されたものである。すなわち、GPS衛星15a等の受信に成功した時刻を、例えば、2007年4月1日午前8時を基準とする時刻に一旦変換する。つまり、2007年4月1日午前8時からの経過時間を24時間で換算し、基準日のどの時刻該当するかを把握して、その該当する時刻に、受信に成功した際の月日を受信履歴情報データ54aの受信月日情報として図18の受信履歴記録プログラム36が図20の受信履歴情報記録部54に記憶する。ここで、受信月日情報は受信年月日情報の一例となっている。
さらに、図20の受信履歴情報データ54aの衛星番号情報としては、その受信に成功したGPS衛星15a等(図1参照)の衛星番号となっている。
そして、更に、この衛星番号と共に、そのGPS衛星15a等からの衛星信号の信号強度、ドップラー周波数等の情報をそれぞれ受信履歴情報データ54aの信号強度情報、ドップラー周波数情報として、図20の受信履歴情報記録部54に記憶されるようになっていてもよい。そして、これらの情報は、図18の受信履歴記録プログラム36が、図20の受信履歴情報データ54aとして記憶していくようになっている。
また、信号強度は、GPS衛星15a等から送られてくる電波の強度であり、電離層を通過する際に減衰される。従って、GPS衛星15a等が、水平にかかったとき、つまり、仰角が低い時は、信号強度の減衰が大きくなるので相対的に小さく観測され、逆に、天頂または最高仰角の場合は、信号強度の減衰は小さくされるので相対的に大きく観測されるようになっている。この値は、GPS衛星15a等からの衛星信号を受信すると、信号強度も分かるようになっている。
本実施形態の受信履歴情報データ54aは、以上のように構成され、記憶されるようになっている。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に、図11、図12の概略フローを中心として図18〜図20を示して説明する。
また、ここでは、定時時間ごとに時刻修正を行わず、余剰電力が発生した際に時刻修正が行うようになっており、また、余剰電力がない場合に、フローが終了するようになっている。このため、余剰電力が無い場合に、余分に電力を使用することがないので、蓄電部26(図2、図4参照)の蓄電力の減少が抑えられる。従って、それだけ、電力が長持ちするようになる。そして、余剰電力がある場合に、GPS装置20(図2参照)が動作して、衛星信号を受信するようになっている。このため、余剰電力が有効に使用でき、発電部21(図2等参照)が過充電により寿命が縮まるということもない。
つまり、ST42では、図18の位置情報衛星選択プログラム37が開始され、図12の受信衛星設定のフローに入る。この場合は、図18の位置情報衛星選択プログラム37と図18の衛星検出プログラム301が選択される。ここで、位置情報衛星選択プログラム37と衛星検出プログラム301は、衛星選択部の一例となっている。
以下、図12の概略フローチャートを示して図18の衛星検出プログラム301を説明する。
ST42で、図18の位置情報衛星選択プログラム37が開始されると、図12のST200に進む。ST200では、受信履歴があるか否かを判断する。
具体的には、ST200で、図18の位置情報衛星選択プログラム37が、図20の受信履歴情報記憶部54に受信履歴情報データ54aが記憶されているか否かを確認する。
ST201では、図18の衛星検出プログラム301が、現在の時刻を検出するため、時刻生成部の一例である計時部22a(図3参照)の時刻情報を確認する。つまり、図19の時刻情報格納部43の時刻情報データ43aを確認する。そして、この時刻情報データ43aは、受信履歴基準時刻に変換される。具体的には、図18の衛星検出プログラム301が図19の時刻情報データ43aを、図19の周回周期情報格納部45に記憶されている周回周期情報45aによって、図20の受信履歴情報データ54aの受信履歴基準時時刻情報になるように変換する。
つまり、この周回周期情報45aは、GPS衛星15a等(図1参照)の周回周期が記憶されており、例えば、約11時間58分である。そして、図18の衛星検出プログラム301が、現在時刻である図19の時刻情報データ43aから、図19の周回周期情報45a(例えば11時間58分)の倍数を減算する。そうすると、図19の時刻情報データ43aが、図20の受信履歴情報データ54aの中の1つである受信履歴基準時刻情報になるように変換される。すると、次の工程であるST203では、該当するGPS衛星15a等が割り出せるようになっている。
つまりは、上述したように、GPS衛星15a等は、通常、ある周期で周回しており、その周回周期は、例えば、約11時間58分(図19の周回周期情報45aである)となっている。従って、GPS付き腕時計10の現在時刻(図19の時刻情報データ43aである)を確認して、その現在時刻と基準日時刻である例えば、2007年4月1日午前8:00までの時間から周回周期の倍数を減算する。そして、2007年4月1日午前8:00を基準として、周回周期の倍数を減算した余りから、上述したGPS衛星15a等の受信履歴基準時刻情報に該当する時刻情報に換算することができるようになっている。
ここで、図20の受信履歴情報データ54aの各情報の詳細については、前述したように、例えば、図16に示すようなデータとなっている。
そして、ST203に進み、該当するGPS衛星15a等を割だす。つまり、図20の受信履歴情報データ54aに受信衛星候補があるか否かを判断する。具体的には、衛星検出プログラム301が、時刻情報データ43aから換算した時刻情報と、対応する受信履歴情報データ54aの受信履歴基準時刻情報から、対象となりうるGPS衛星15a等があるか否かを判断する。
一方、ST203で、図18の衛星検出プログラム301が、対象となりうるGPS衛星15a等があると判断した場合は、ST204に進む。そして、候補衛星が選択、設定される。つまり、ST204では、対象となりうると判断したGPS衛星15a等が、図20の受信衛星情報記憶部56に受信衛星情報データ56aとして記憶される。
そして、GPS衛星15a等の設定がされると図20の受信衛星情報記憶部56に受信衛星情報データ56aとして記憶される。そして、受信衛星設定のモードである位置情報衛星選択プログラム37と衛星検出プログラム301は終了する。
つまり、ここでの時刻情報は、上述して第1の実施形態での衛星時刻情報(Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータ)である。この第2の実施形態では、余剰電力が発生した場合、GPS衛星15a等の衛星信号を受信する時間が設定されるようになっている。つまり、第1の実施形態では、余剰電力が発生した際に、衛星時刻情報(Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータ)を取得する時間を設定していたが、ここでは、設定されたGPS衛星15a等の衛星信号を全て受信する時間として設定してもよい。
つまりは、図18の受信履歴記録プログラム36が、受信したGPS衛星15a等の履歴を図20の受信履歴情報データ54aとして受信履歴情報記録部54に記録するようになっている。
例えば、上述した図16のような受信履歴情報データ54aが作成されるようになっている。そして、この受信履歴情報データ54aには、受信履歴基準時刻情報、受信年月日情報、前記位置情報衛星の衛星番号情報、前記衛星信号の信号強度情報、前記衛星信号のドップラー周波数情報等が記録されるようになっている。この点は、上述した通りであり、第1の実施形態と異なる点である。
このようにして、第2の実施形態のGPS付腕時計10(図1等参照)は、時刻修正を行うようになっている。
そして、衛星選択部の一例である、図18の位置情報衛星選択プログラム37は、この図20の受信履歴情報データ54aに基づいてGPS衛星15a等を選択するようになっている。
また、位置情報衛星選択プログラム37と図18の衛星検出プログラム301は、時刻情報の一例である図19の時刻情報データ43aを生成する時刻生成部の一例である計時部22a(図3参照)の時刻情報データ43aと、GPS衛星15a等の図19の周回周期情報45aとに基づいて、図20の受信履歴情報データ54aから受信の可能なGPS衛星15a等を選択する。
そのため、このGPS付き腕時計10(図1等参照)は、GPS装置20(図2参照)がGPS衛星15a等からの衛星信号を受信する際には、図20の受信履歴情報データ54aに基づいてGPS衛星15a等が迅速に選択される。従って、このGPS付き腕時計10は、GPS衛星15a等の軌道計算を行うことなく、衛星信号の受信を行うことが可能となる。
しかも、図18の位置情報衛星選択プログラム37としての図18の衛星検出プログラム301は、計時部22a(図3参照)の時刻情報である時刻情報データ43a(図19参照)とGPS衛星15aの周回周期情報45a(図19参照)とに基づいて、図20の受信履歴情報データ54aから受信が可能なGPS衛星15aを選択する。このため、受信部が位置情報衛星から衛星信号を受信する際に、位置情報衛星の選択が効率よく行うことができる。このため、このGPS付き腕時計10は、衛星信号の受信を開始するまでの時間を短縮できる。
しかし、例えば、予め、図20の受信履歴情報データ54aに、初めに受信に成功した際の時刻データである受信履歴基準時刻情報を記憶して、その受信履歴基準時刻情報に周回周期情報45aの倍数を加算した時刻情報データをGPS衛星15a等の衛星番号ごとに作成して記憶しておくようにしてもよい。
例えば、図16のNo1は4月1日の8:00に衛星番号7のGPS衛星15a等の衛星信号が受信された時刻であるとして、記憶しておき、この時刻と年月日を基準として、周回周期情報45aの倍数を加算する。つまり、周回周期を11時間58分として、その2倍を加算した、翌日の4月2日の7:56は、衛星番号7が受信できる。そして、この4月2日の7:56を図20の受信履歴情報データ54aとして、記憶しておく。そして、GPS衛星15a等の受信開始の際に、現在の時刻情報である図19の時刻情報データ43aを確認して、図20の受信履歴情報データ54aから該当する時刻、年月日を抽出し、候補衛星を設定するようにしてもよい。
第3の実施形態は、その多くの構成は、第1の実施形態、第2の実施形態と共通するので、共通する構成については、同一符号を付し、異なる構成を中心に説明する。
図13は、第3の実施形態を説明するための概略フローチャートとなっている。そして、図21は、第3の実施形態に係る各種プログラム格納部230の各種プログラムを示す概略図である。第3の実施形態に係る第1の各種データ記憶部40は、第1の実施形態と重複する。また、第3の実施形態に係る第2の各種データ記憶部150は、第2の実施形態と共通するものとなっている。従って、第3の実施形態の第1の各種データ記憶部40及び第2の各種データ記憶部150は、図7及び図20を参照しつつ説明する。
図13で示すように、ST11からST13、ST14からST19までは、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
異なる点は、ST13で、過充電判断部300aが過充電あり、つまり、余剰電力があるとした場合に、第1の実施形態では、ST14に進んだところ、第3の実施形態では、ST30に進み、週番号、UTCオフセットが有効期間内か否かを判断する点にある。
そのため、前回取得したときからの期間が、有効期間を過ぎていた場合は、正確な時刻修正を行うことができない。
また、有効期間内である場合は、再度、同じデータを受信して、更新する必要もないので、この場合は、受信履歴情報データ54a(図20参照)のデータを追加できるように、他のGPS衛星15a等の信号を受信するように設定されている。このようにすると、余剰電力が有効に使用できる。そして、受信履歴情報データ54aの追加ができれば、次回の受信の際に、この受信履歴情報データ54aを活用すれば、GPS衛星15a等(図1参照)をサーチせずに、受信するまでの時間が短縮できるようになる。
具体的には、図21の有効期間判断プログラム304が、週番号データ、UTCオフセットデータが有効であるかを判断する。
つまり、前回、GPS衛星15a等(図1参照)からの衛星信号を受信した際に、図21の修正時刻情報生成プログラム34が、受信した衛星信号の衛星時刻情報(Z−Count、週番号データ、UTCオフセットデータ)のうち、週番号データ、UTCオフセットデータを、図20の衛星時刻関連情報データ51aとして図20の衛星時刻関連情報記憶部51に記憶している。そこで、図21の有効期間判断プログラム304は、図20の衛星時刻関連情報データ51aが記憶された日時等のデータを、図20の受信履歴情報データ54aを参照して割り出す。そして、図21の有効期間判断プログラム304は、図7の時刻情報データ43aと図20の衛星時刻関連情報データ51aが記憶された日時等のデータを比較して、有効期間中であるか否かを判断するようになっている。ここで、有効期間判断プログラム304は、有効期間判断部の一例となっている。
そして、ST32に進み、他衛星設定を行う。つまり、具体的には、図21の他衛星設定プログラム306は、前回の週番号データ、UTCオフセットデータを取得したGPS衛星15a等(図1参照)が、どの衛星番号を有しているかは、図20の受信履歴情報データ54aより、分かるので、それ以外のGPS衛星15a等の衛星番号を設定し、図20の受信衛星情報データ56aとして受信衛星情報記憶部56に記憶する。つまり、図20の受信衛星情報データ56aとしては、GPS衛星15a等(図1参照)の衛星番号順が設定される。
次に、ST34に進み、GPS装置20(図2参照)は、GPS衛星15a等の受信を開始して、衛星信号を受信する。
そして、ST35に進み、図21の受信履歴記憶プログラム36が、図20の受信履歴情報記憶部54の受信履歴情報データ54aを追加作成、更新する。
次いで、ST36で、全衛星の受信が終了したかを判断して、終了していない場合は、ST33に戻り、次のGPS衛星15a等(図1参照)を設定して、再び、受信を開始する。
そして、ST36で、全衛星の受信が終了したと判断されると、ST18でGPS受信は終了し、ST19で時刻情報を修正するが、この工程は、上述したように第1の実施形態と同様なので、説明は省略する。
第4の実施形態は、その多くの構成が、第1の実施形態及び第2の実施形態と共通するので、共通する構成については、同一符号を付し、異なる構成を中心に説明する。
第4の実施形態では、以下、図11の第2の実施形態のフローと大部分が重複するので、図11を使って説明する。
図22は、各種プログラム格納部130aの各種プログラムを示す概略図である。この図22の各種プログラム格納部130aと第1の実施形態の各種プログラム格納部30(図6参照)との違いは、第2の実施形態(図18参照)と同じく、受信履歴記録プログラム36と位置情報衛星選択プログラム37とを有しており、更に、後述する受信履歴変化判断プログラム38、衛星選択優先判断プログラム39を有している点にある。
また、図23は、第1の各種データ記憶部140aの各種データを示す概略図である。この図23の第1の各種データ記憶部140aと第1の実施形態の第1の各種データ記憶部140(図7参照)との違いは、定時(基準時)情報格納部44を有していない点である。
そして、第2の各種データ記憶部150は、第2の実施形態と同様であるので、ここでは第2の各種データ記憶部150は図20を使用して説明する。
さらに、第1の実施形態では、先ずST11(図9参照)で、時刻修正時間であるかを判断していたのに対し、第4の実施形態では、図11のST12で現在の太陽発電量を確認する点にある。つまり、この点は、上述の第2の実施形態と同様であり、ここでは、説明は省略する。
そして、図11のST13に進み、余剰電力の有無を確認するが、この工程も上述の第2の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
そして、ST13で、余剰電力があると判断された場合は、図11のST42の受信衛星設定モードとなる。このST42の受信衛星設定モードは、第2の受信設定モードとは異なる工程となっており、ここでは、図14の概略フローチャートの工程となる。
従って、以下、図14の概略フローチャートを使用して、この点を中心に第4の実施形態の説明をする。
以下、図14を示して第4の実施形態を説明する。
具体的には、ST200で、図22の位置情報衛星選択プログラム37が、図20の受信履歴情報記憶部54に受信履歴情報データ54aが記憶されているか否かを確認し、受信履歴情報データ54aが無い場合は、ST205に進み、終了する。そして、図11のST16に戻る。この点は、第2の実施形態で上述したので、説明を省略する。
ここで、第4の実施形態の図20の受信履歴情報データ54aとしては、第2の実施形態の際に説明したのと同様な図16のようなデータが記録されている。説明は上述の通りであるので、省略する。
そして、ST301では、図22の受信履歴変化判断プログラム38が、現在の時刻を検出するため、時刻生成部の一例である計時部22a(図3参照)の時刻情報を確認する。つまり、図23の時刻情報格納部43の時刻情報データ43aを確認する。そして、図22の受信履歴変化判断プログラム38は、図20の受信履歴情報データ54aから、この時刻情報データ43aに近い受信基準時刻情報をもつ、GPS衛星15a等の受信履歴データを検索する。
したがって、ここでは、この衛星番号2のGPS衛星15a等(図1参照)は、視野から外れる方向であることが分かる。
このようにして、GPS衛星15a等(図1参照)のサーチの順番が決定される。
そして、受信衛星設定のモードである図22の位置情報衛星選択プログラム37、受信履歴変化判断プログラム38及び衛星選択優先判断プログラム39は終了する。
そして、GPS衛星15a等が、視野内範囲である場合は、その優先順位は高く設定され、視野内範囲をはずれている場合は、優先順位が低く設定される。
そして、受信に際して、その受診のタイミングにおける受信履歴基準時刻情報のうちで、近い受信履歴基準時刻情報に対応した優先順位の高いGPS衛星15a等が、優先的に選択される。そして、優先順位が低く設定されているGPS衛星15a等は、図22の位置情報衛星選択プログラム37の選択対象からは排除される。このため、図20の受信履歴情報データ54aが連続していない場合や、情報量が少ない場合でも、受信確立が向上される。従って、無駄な電力が消費されることもない。
第5の実施形態も、多くの構成が第1の実施形態と共通するので、共通する構成については、同一符号を付し、異なる構成を中心に説明する。
ここで、図15は、第5の実施形態の概略フローチャートの一部を示している。また、図24は、第5の実施形態の各種プログラム格納部30aの各種プログラムを示している。第1の実施形態との違いは、受信履歴プログラム36と受信タイミング判断プログラム302を有している点にある。そして、図25は、第5の実施形態の第2の各種データ記憶部50aの各種データを示しており、第1の実施形態と異なる点は、受信履歴情報記憶部504の受信履歴情報データ504aを有している点にある。ここで、第5の実施形態の第1の各種データ記憶部40は、第1の実施形態の第1の各種データ記憶部と共通するので、図7を使用して説明する。
また、第5の実施形態は、図9に示す第1の実施形態の概略フローチャートと大部分が重複するので、重複部分は図9を使用して説明する。
第1の実施形態では、図9の概略フローチャートによれば、ST11で、時刻修正時間であるかを判断した後に、続いて、ST12で現在の太陽発電量を確認するようになっている。この点、第5の実施形態では、このST11からST12に進む前に、図15の概略フローでチャートに示す工程を行う点にある。つまり、第5の実施形態では、図9におけるST11の工程と、ST12以下の工程は、第1の実施形態と同様となっており、第1の実施形態で説明した通りであるから、ここでは、説明は省略する。
そして、この図15に示すように、ST11の工程に続き、ST400からST404の工程を有する点が異なる点となっている。従って、以下、図15の概略フローチャートを使用して、この点を中心に第5の実施形態の説明をする。
そして、ついで、ST400に進み、受信履歴情報があるか否かを確認する。
具体的には、図24の受信タイミング判断プログラム302が、図25の受信履歴情報記憶部504に受信履歴情報データ504aが記憶されているか否かを確認する。そして、受信履歴データ504aが無いと判断した場合は、ST12に進み、図9の概略フローチャートに戻る。この点は、第1の実施形態で上述したので、説明を省略する。
この図24の受信タイミング判断プログラム302は受信タイミング決定部の一例ともなっている。
以下、図15を示して第5の実施形態を説明する。
ここで、第5の実施形態の受信履歴情報データ504a(図25参照)としては、図17に示すように、受信時刻情報データと受信年月日情報データ、受信曜日情報データとを含むものとして構成されている。
そのほかに、発電部21(図2、図3等参照)が太陽発電であるので、照度などのデータを記録してもよい。
具体的には、図24の受信タイミング判断プログラム302が、ST401のステップで確認した図7の時刻情報データ43aの時刻、曜日のデータと同一の時刻、曜日を図25の受信履歴情報記憶部504の受信履歴情報データ504aから検索して、抽出する。
そして、該当データが抽出出来なかった場合は、現在の時刻では、GPS衛星15a等(図1参照)の受信の可能性が低い状態である。つまり、GPS付き腕時計10(図1参照)のユーザーが、室内等にいる時間であって、GPS衛星15a(図1参照)等の受信がしにくい状態となっているということである。図25の受信履歴情報データ504aは、過去に受信に成功した際の、時刻や曜日等が記憶されている。このため、この受信履歴情報データ504a(図25、図17参照)の履歴は、GPS付き腕時計10(図1参照)の使ユーザーの行動履歴ともなっている。つまり、受信に成功している状態とは、例えば、ユーザーが屋外等にいる場合であって、GPS衛星15a等(図1参照)の衛星信号が受信しやすい状態である。従って、この受信履歴情報データ504a(図25、図17参照)に該当する時刻、曜日等のデータが無いということは、現在、GPS付き腕時計10は室内等(図1参照)の環境で、受信しにくい環境となっている。
従って、このGPS付き腕時計10によれば、受信履歴情報データ504a(図25、図17参照)には、受信部であるGPS装置20(図2参照)が受信に成功した日時等が入力されるので、使用者であるユーザーの行動履歴に合致したタイミングで時刻修正が可能となり、使用者にとって便利である。
Claims (10)
- 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、
時刻情報を生成する時刻生成部と、
前記時刻情報を修正する時刻修正情報を格納する修正情報格納部と、
前記衛星信号に基づいて前記時刻修正情報を生成する修正情報生成部と、
前記受信部の環境に応じて発電する発電部からの発電量を発電情報として格納する発電量格納部と、
前記発電部が発電した電力を蓄電する蓄電部の蓄電容量を規定値情報として格納する規定値格納部と、
前記発電情報が前規定値情報を超えた過充電の状態であるかを判断して前記受信部の動作時間を設定する過充電判断部と、
を備えていることを特徴とする時刻修正装置。 - 前記受信部は、前記過充電を利用して受信する構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の時刻修正装置。
- 前記受信部が、過去に受信した前記位置情報衛星の受信履歴を記憶する受信履歴記憶部と、
前記受信履歴に基づいて前記位置情報衛星を選択する衛星選択部と、を有し、
前記受信部は、前記衛星選択部が選択した前記位置情報衛星からの前記衛星信号を受信する構成となっていることを特徴とする請求項2に記載の時刻修正装置。 - 前記受信履歴は、受信履歴基準時刻情報と、受信年月日情報と、前記位置情報衛星の衛星番号情報と、を蓄積しており、前記衛星信号の信号強度情報と前記衛星信号のドップラー周波数情報との少なくともいずれか1つの衛星関連情報を、さらに蓄積して構成されており、
前記衛星選択部は、同一の前記衛星番号情報を有していて、かつ、異なる前記受信年月日情報を有している少なくとも二つの衛星関連情報を比較して、前記位置情報衛星が受信可能な視野内範囲であるかを判断して、前記視野内範囲である前記位置情報衛星は受信の優先順が高くされ、前記視野内範囲でない前記位置情報衛星は受信の優先順が低くされるように設定する視野内設定部を有し、前記受信部の受信のタイミングにおいて、前記受信履歴から前記受信のタイミングに近い前記受信履歴基準時刻情報に対応する前記優先順の高い前記位置情報衛星を選択する構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の時刻修正装置。 - 前記受信履歴は、受信時刻情報と受信曜日情報とを含んでおり、
前記受信部の受信のタイミングが、前記受信履歴から前記位置情報衛星の受信が可能な環境であるかを判断して、受信を行うかを決定する受信タイミング決定部を有することを特徴とする請求項3に記載の時刻修正装置。 - 前記衛星選択部は、前記時刻情報と前記位置情報衛星の周回周期情報とに基づいて、前記受信履歴から受信が可能な前記位置情報衛星を選択する構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の時刻修正装置。
- 前記衛星信号は、特定単位の信号となっており、前記位置情報衛星の時刻関連情報であるZカウント情報と週番号情報とUTC(世界協定時)オフセット情報と、前記時刻関連情報以外の前記位置情報衛星の情報を含んでおり、
前記過充電判断部が、前記過充電の状態でないと判断した際には、前記動作時間は前記Zカウント情報を受信する時間分として設定され、
前記過充電判断部が、前記過充電の状態であると判断した際には、前記動作時間は前記時刻関連情報を受信する時間分として設定される構成となっていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の時刻修正装置。 - 前記衛星信号から前記週番号情報と前記UTCオフセット情報を取得して衛星時刻関連情報として格納する衛星時刻関連情報格納部と、
前記受信部の受信のタイミングにおいて、前記衛星時刻関連情報が有効期間内であるかを判断する有効期間判断部と、を有し、
前記過充電の状態であって、前記衛星時刻関連情報が前記有効期間内である場合は、前記過充電判断部は、前記受信部の動作時間が、前記衛星時刻関連情報を取得した際の前記位置情報衛星とは別の前記位置情報衛星からの前記衛星信号を受信できる時間として設定されるようになっていることを特徴とする請求項7に記載の時刻修正装置。 - 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、
時刻情報を生成する時刻生成部と、
前記時刻情報を修正する時刻修正情報を格納する修正情報格納部と、
前記衛星信号に基づいて前記時刻修正情報を生成する修正情報生成部と、
前記受信部の環境に応じて発電する発電部からの発電量を発電情報として格納する発電量格納部と、
前記発電部が発電した電力を蓄電する蓄電部の蓄電容量を規定値情報として格納する規定値格納部と、
前記発電情報が前規定値情報を超えた過充電の状態であるかを判断して前記受信部の動作時間を設定する過充電判断部と、
を備えていることを特徴とする時刻修正装置付き計時装置。 - 時刻修正装置の発電部の発電量を発電情報として発電情報格納部に格納する工程と、
前記時刻修正装置の蓄電部の容量を規定値情報として規定値情報格納部に格納する工程と、
前記発電情報が前記規定値情報を超えた過充電の状態であるかを判断して受信部の動作時間を設定する過充電判断工程と、
時刻修正装置の受信部が、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信工程と、
時刻修正装置の時刻修正情報生成部が、前記衛星信号に基づいて時刻修正情報生成部の時刻情報を修正するための時刻情報を生成する修正情報生成工程と、を有することを特徴とする時刻修正装置の時刻修正方法。
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