JP5772115B2 - 電子時計およびその制御方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1では、圧力センサーは、所定時間間隔毎に外部の気体の圧力を測定する。CPUは、今回の測定圧力と前回の測定圧力との差である圧力差に基づいて、航空機による移動がなされているか否かを判別する。CPUおよび時刻情報更新部は、航空機による移動がなされていると判別された場合に、所定の受信間隔でGPS衛星からのGPS測位電波を受信して時間情報を取得し、時間情報を更新する。
そして、航空機に搭乗する場合には、時差のあるような場所へ長距離の移動をする可能性が高い。そこで、外部操作部によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた場合に、受信回路が測位モードにて自動受信をすることで、測位モードでの受信の必要性が高い場合に、測位モードにて自動受信をすることができる。そして、受信制御部で受信された情報に基づいて内部時刻情報を修正することにより、電子時計にローカル時間を自動的に表示することができる。
また、測位モードでは、位置を検出するために3個以上の位置情報衛星から衛星信号を受信しなければならず、測時モードの場合と比較して、受信処理時間も長くなり、消費電力も大きくなる。そこで、本発明では、外部操作部によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合に、受信回路が測位モードにて自動受信をするようにし、その後、例えば、測位モード受信手段にて位置情報の受信に成功した場合にように、一定の条件に該当した後に自動受信する場合には、受信回路が測時モードにて自動受信をするようにしている。このように、測位モードでの受信の必要性が高い場合に受信回路が測位モードにて自動受信をするため、消費電力を低減できる。また、圧力センサーなどの新たな部品などを設ける必要がなく、その部品により、時計が大型化したり、消費電力が増大することを防止できる。
以下、本発明の第一実施形態を、添付図面などを参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の第一実施形態に係る電子時計であるGPS付き腕時計100の平面図であり、図2はGPS付き腕時計100の概略断面図である。
図1から明らかなように、GPS付き腕時計100は、使用者の手首に装着される腕時計であり、文字板11および指針12を備え、時刻を計時して表示する。
文字板11の大部分は、光および1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い非金属の材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で形成されている。
指針12は、文字板11の表面側に設けられている。また、指針12は、回転軸13を中心に回転移動する秒針121、分針122および時針123を含み、歯車を介してステップモーターで駆動される。
また、ボタン16が押されると、受信モード(測時モード、測位モードまたは自動受信無効モード)を切り替える切替処理が実行される。この際、測時モードに設定された場合には、秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードに設定された場合には、秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動し、自動受信無効モードに設定された場合には、秒針121が「Off」の位置(50秒位置)に移動する。
なお、これらの秒針121による指示は受信中も行われる。測時モードで受信中は秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードで受信中は秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動する。また、GPS衛星が捕捉できない場合は秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
ソーラーセル22は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光発電を行う光発電素子である。ソーラーセル22は、発生した電力を出力するための電極を備え、文字板11の裏面側に配置されている。文字板11の大部分は、光が透過し易い材料で形成されているから、ソーラーセル22は、表面ガラス19および文字板11を透過した光を受光して光発電を行うことができる。
GPS受信回路30は、図示を略すが、主にRF(Radio Frequency:無線周波数)部と、GPS信号処理部を含んで構成されている。RF部とGPS信号処理部は、1.5GHz帯の衛星信号から航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻などの衛星情報を取得する処理を行う。
従って、本実施形態では、GPSアンテナ23およびGPS受信回路30によって、GPS衛星から送信される衛星信号を受信する受信部が構成されている。
また、記憶部50は、図4に示すように、時刻データ記憶部500と、都市名−タイムゾーンデータ記憶部550とを備える。
これらの制御回路40および記憶部50の各構成は、後述する。
外部操作部70は、リューズ14、ボタン15およびボタン16を備える。このボタン16の入力操作に応じて、自動受信モードを自動受信有効モード(測時モードまたは測位モード)または自動受信無効モードを切り替える信号を制御回路40の自動受信設定部43に入力する。
発電量検出回路80は、ソーラーセル22の発電量(発電電圧)を検出し、その検出値を制御回路40の発電量検出制御部46に入力する。
記憶部50は、前記GPS受信回路30で得られた時刻データ(衛星時刻情報)が記憶される。
時刻データ記憶部500には、受信時刻データ510と、内部時刻データ520と、時計表示用時刻データ530と、タイムゾーンデータ540とが記憶される。
次に、制御回路40の各構成を説明する。
時刻情報生成部41は、図示しない水晶振動子、発振回路で生成される基準信号をカウントして受信時刻データ510および内部時刻データ520を更新するものである。
受信制御部42は、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を行う。
なお、自動受信モードとは、制御回路40の制御信号により、GPS信号を定期的に、受信モード設定部44で設定された受信モードで自動受信して時刻修正を行うモードのことをいう。
測時情報修正手段452は、受信制御部42を介してGPS受信回路30を側時モードで制御して受信したGPS信号に含まれる時刻情報に基づいて受信時刻データ510を修正する。すなわち、この位置情報で受信時刻データ510を修正する。同時に、受信時刻データ510を用いて内部時刻データ520も修正される。
次に、GPS付き腕時計100における制御回路40の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
(i)外部操作部70の入力操作により、自動受信有効モード(測時モードまたは測位モード)および自動受信無効モードのうちのいずれかに設定できる。そして、外部操作部70の入力操作に応じた信号に基づいて、自動受信モードを自動受信無効モードから自動受信有効モードを切り替える切替処理が行われた場合。
(ii)所定の受信時刻(受信タイミング)になった場合。
(iii)上記(i)の場合に、時刻修正処理が実行された後において、その後、所定時間間隔(例えば1時間)が経過した場合。
(iv)上記(iii)の場合に、時刻修正処理が実行された後において、その後、所定時間間隔(例えば1時間)が経過し、かつ前回の自動受信処理が測位モードであった場合。
例えば、受信タイミングとしては、午前7時や午前8時が設定される。
午前7時や午前8時に設定するのは、GPS付き腕時計100をユーザーが使用しており、GPS付き腕時計100の使用環境が屋外である可能性が高い通勤時間帯であるためである。すなわち、勤務時間中はビルや工場内などの衛星信号が届きにくい場所にいる場合でも、通勤時間中は屋外にいる可能性が高く、その分、衛星信号を受信できる可能性が高まり、電波受信環境が良好となるためである。
所定の受信時刻(受信タイミング)になった際に、時刻修正処理が実行される場合には、自動受信モードが自動受信無効モードとなっている場合がある。このように、自動受信モードが自動受信有効モードでない(S1:No)と判定された場合には、時刻修正処理を終了する。
ここで、S2で得られた発電量が閾値未満(S3:No)と判定された場合には、時刻修正処理を終了する。
次に、受信制御部42は、受信モード設定部44で設定された受信モードである測位モードにて、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を開始する(S6)。
そして、受信制御部42は、設定時間内に位置情報および時刻情報を受信できたか否かを判定する(S7)。設定時間は、例えば、30秒〜1分など、位置情報を受信するのに十分な時間を設定すればよい。
なお、制御回路40は、測位モードでの受信結果を内部時刻修正記録記憶部560に記憶する。すなわち、S7で「Yes」と判定された場合には、測位モードでの受信に成功したと記憶し、S7で「No」と判定された場合には、測位モードでの受信に失敗したことを記憶する。
次に、受信制御部42は、受信モード設定部44で設定された受信モードである測時モードにて、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を開始する(S11)。
そして、受信制御部42は、設定時間内に時刻情報を受信できたか否かを判定する(S12)。設定時間は、例えば、30秒〜1分など、時刻情報を受信するのに十分な時間を設定すればよい。
このような本実施形態によれば、次の効果が得られる。
本実施形態においては、ボタン16などの外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合には、GPS受信回路30は測位モードにて自動受信をする。このように外部操作部70によって自動受信を無効にする必要がある場合としては、例えば航空機に搭乗する場合が想定できる。そして、航空機に搭乗する場合には、時差のあるような場所へ長距離の移動をする可能性が高い。そこで、外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた場合に、GPS受信回路30が測位モードにて自動受信をすることで、測位モードでの受信の必要性が高い場合に、測位モードにて自動受信をすることができる。そして、受信制御部42で受信された情報に基づいて内部時刻データ520を修正することにより、GPS付き腕時計100にローカル時間を自動的に表示することができる。
また、測位モードでは、位置を検出するために3個以上のGPS衛星から衛星信号を受信しなければならず、測時モードの場合と比較して、受信処理時間も長くなり、消費電力も大きくなる。そこで、本実施形態では、外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合にGPS受信回路30が測位モードにて自動受信をするようにし、その後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信が実行された回数が4回となった場合には、GPS受信回路30が測時モードにて自動受信をするようにしている。このように、測位モードでの受信の必要性が高い場合にGPS受信回路30が測位モードにて自動受信をするため、消費電力を低減できる。また、圧力センサーなどの新たな部品などを設ける必要がなく、その部品により、時計が大型化したり、消費電力が増大することを防止できる。
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態のGPS付き腕時計100の構造は、前記第一実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、前記第一実施形態に対して、S2で得られた発電量が閾値以上(S3:Yes)と判定された場合に、前記第一実施形態におけるS4の前に、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信に成功しているか否かを判定する点が異なるのみである。第二実施形態におけるS1〜S12の処理については、前記第一実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
そして、S21で「No」と判定された場合、記憶部50の内部時刻修正記録記憶部560を参照し、自動受信モードが自動受信有効モードとなった後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信が実行された回数が、予め設定された規定値(例えば4)未満か否かを判定し(S4)、以降は第一実施形態と同様の処理をする。
一方で、S21で「Yes」と判定された場合、制御回路40の受信モード設定部44は、受信モードを測時モードに設定し(S10)、以降は第一実施形態と同様の処理をする。
本実施形態のように、GPS受信回路30が測位モードでの自動受信に成功した場合に、測時モードにて自動受信をするようにすれば、ローカル時間に確実に自動修正できる。
また、本実施形態においては、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信に成功した場合には、次回からは、受信モードが測時モードに設定された状態で自動受信が実行されることになる。したがって、前記第一実施形態と比較して、受信モードが測位モードに設定された状態での自動受信の平均回数を少なくでき、消費電力を更に低減できる。
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記実施形態においては、自動受信条件として、ソーラーセル22の発電量が、予め設定された閾値以上であることを設定しているが、これに限定されない。例えば、この自動受信条件を、時刻修正処理の実行を開始する条件と同一の条件としてもよい。このような場合、時刻修正処理の実行が開始されれば、当然に自動受信条件も満たすことになるため、実質的には、自動受信条件の判定がされずに、受信モード設定部44で設定された受信モードでGPS受信回路30が自動受信処理を実行することとなる。
さらに、前記実施形態において、二次電池24の電圧を検出する電圧検出手段を設け、二次電池24の電圧が設定電圧以下に低下した場合には、時刻修正処理を禁止するモードに移行するようにしてもよい。
Claims (5)
- 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、
外部操作部と、
前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、
前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、
受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、
前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備え、
前記受信モード設定部は、
前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、
前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、
前記受信制御部は、
予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で所定回数の自動受信がされた場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信に成功した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子時計において、
前記電子時計に照射される光の光量を検出する光検出手段をさらに備え、
前記受信制御部は、前記光検出手段で検出される光量が予め設定された閾値以上である場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。 - 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、
外部操作部と、
前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、
前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、
受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、
前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備える電子時計の制御方法であって、
前記受信モード設定部は、
前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、
前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、
前記受信制御部は、
予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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