JP2017002989A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる緩衝器の提供である。
【解決手段】前記した課題を解決するために、本発明の課題解決手段の緩衝器では、減衰通路3(4)を迂回するバイパス通路Bにオリフィス7(8)と開閉弁9(10)とを並列させ、減衰弁5(6)の開弁圧より開閉弁9(10)の開弁圧を低くしたので、ピストン速度が低速域の減衰力を大きくしても、減衰力特性の変曲点において減衰力特性の傾きの急変を緩和できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、緩衝器の改良に関する。
従来、車両用の緩衝器にあっては、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に移動自在に挿入されてピストンに連結されるピストンロッドと、シリンダ内にピストンで区画した伸側室と圧側室と、ピストンに設けられて伸側室と圧側室とを連通する伸側ポートおよび圧側ポートと、ピストンの伸側室側に積層されて圧側ポートを開閉する圧側リーフバルブと、ピストンの圧側室側に積層されて伸側ポートを開閉する伸側リーフバルブと、伸側室と圧側室とを連通させるオリフィスを備えるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
このような緩衝器では、ピストンがシリンダに対して低速で移動する際には、伸側室或いは圧側室の圧力が伸側リーフバルブ或いは圧側リーフバルブの開弁圧に達しないため、シリンダ内の作動油はオリフィスを介して伸側室と圧側室とを行き来する。よって、この緩衝器のピストン速度に対する減衰力の特性(減衰力特性)は、図9に示すように、ピストン速度が低速域にあってはオリフィス特有のピストン速度の二乗に比例する特性となる。他方、ピストン速度が高速域に達するとこの緩衝器の減衰力特性は、伸側リーフバルブ或いは圧側リーフバルブが開弁してリーフバルブ特有のピストン速度に比例するバルブ特性に変化する。
特開2004−239285号公報(図2)
このように従来の緩衝器では、減衰力特性がオリフィス特性からバルブ特性へ変化するポイントで特性線に変曲点Aが現れる。そして、特に、低速域においてピストン速度の増加に対して速やかに減衰力を立ち上げたい場合、オリフィスの流路面積をごく小さくすればよいが、そうすると変曲点Aにおいて減衰力特性における傾きの急変を助長する。ピストン速度がこの変曲点を跨いで変化すると、減衰力特性の傾きの急変し、車両搭乗者にショックを知覚させ乗心地が悪いと感じさせてしまう。これを嫌って、オリフィスの流路面積を大きくして、変曲点Aに至るまでの減衰力特性の傾きを寝かせて、前記ショックを和らげようとすると、今度は、極低速域において減衰力不足を招き、乗心地を悪化させてしまう。
そこで、本発明は、前記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる緩衝器の提供である。
前記した課題を解決するために、本発明の課題解決手段の緩衝器では、減衰通路を迂回するバイパス通路にオリフィスと開閉弁とを並列させ、減衰弁の開弁圧より開閉弁の開弁圧を低くしたので、ピストン速度が低速域の減衰力を大きくしても、減衰力特性の変曲点において減衰力特性の傾きの急変を緩和できる。
また、請求項2の緩衝器では、一方および他方の減衰通路を迂回するバイパス通路に一方および他方のオリフィスと、一方のオリフィスに並列される一方の開閉弁と、他方のオリフィスに並列される他方の開閉弁とを設け、一方の減衰弁の開弁圧より一方の開閉弁の開弁圧を低くし、他方の減衰弁の開弁圧より他方の開閉弁の開弁圧を低くしたので、緩衝器の伸長および収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域の減衰力を大きくしても、減衰力特性の変曲点において減衰力特性の傾きの急変を緩和できる。よって、請求項2の緩衝器によれば、伸長および収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。
さらに、請求項3の緩衝器にあっては、バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、プレートにポートを開閉する板状の開閉弁を設け、開閉弁にオリフィスを設けるようにした。よって、請求項3の緩衝器は、構造を非常に簡単となる。
また、請求項4の緩衝器にあっては、バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、プレートにポートを開閉する板状の開閉弁を設け、開閉弁がポートを閉じた際にポートの一部を開放してオリフィスを形成するようにした。よって、請求項4の緩衝器は、開閉弁に切欠や孔を設けずともオリフィスを形成でき、構造がより一層簡単となり、製造コストも低減できる。
さらに、請求項5の緩衝器にあっては、バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、プレートにポートを開閉する板状の開閉弁を設け、プレートにポートに並列されるオリフィスを設けるようにした。このようにしても、緩衝器の構造を非常に簡単とできる。
また、請求項6の緩衝器では、バイパス通路の一部を形成する一方のポートを開閉する一方の開閉弁と、バイパス通路の一部を形成する他方のポートを開閉する他方の開閉弁を設け、一方の開閉弁が一方のポートを閉じた状態で一部を開放して一方のオリフィスを形成し、他方の開閉弁が他方のポートを閉じた状態で一部を開放して他方のオリフィスを形成する。この請求項6の緩衝器によれば、緩衝器の構造を非常に簡単としつつも、伸長作動と収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域における乗心地の向上と低速域から高速域に達する際のショックの低減を実現できる。また、一方の開閉弁および他方の開閉弁の開弁圧を別々に設定でき、一方のポートと他方のポートの流路面積を別々に設定できるので、緩衝器Dの伸長作動時と収縮作動時の減衰力特性を別々に設定できる。
以上より、本発明の緩衝器によれば、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。
一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。 一実施の形態における緩衝器のピストン部の拡大断面図である。 プレートおよび一方の開閉弁の底面図である。 プレートと、一方の開閉弁の一変形例の拡大断面図である。 プレートと、一方の開閉弁の他の変形例の拡大断面図である。 プレートおよび他方の開閉弁の平面図である。 プレートの一変形例と一方および他方の開閉弁の拡大断面図である。 一実施の形態における緩衝器の減衰力特性を示した図である。 従来の緩衝器の減衰力特性を示した図である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1および図2に示すように、一実施の形態における緩衝器Dは、シリンダ1と、当該シリンダ1内に摺動自在に挿入されるピストン2と、シリンダ1内にピストン2で区画される一方室としての伸側室R1と他方室としての圧側室R2とを有する緩衝器本体S1と、伸側室R1と圧側室R2とを連通する減衰通路3,4と、前記減衰通路3,4に並列されて伸側室R1と圧側室R2とをバイパス通路Bと、減衰通路3,4を開閉する減衰弁としてのリーフバルブ5,6と、バイパス通路Bに並列に設けたオリフィス7,8および開閉弁9,10とを備えて構成されている。
また、この緩衝器本体S1にあっては、シリンダ1外に設けた筒状のタンクT内にシリンダ1内に連通されるリザーバRを備えている。タンクT内の図中下方には、バルブケース11が設けられていて、リザーバRとシリンダ1内の圧側室R2とが仕切られている。そして、シリンダ1内には、作動油等の液体が充填され、リザーバR内にはフリーピストンFが摺動自在に挿入されて、このフリーピストンFを境に作動油等の液体が充填される液体Lと気体が充填される気体Gとが形成されている。なお、液体は、作動油以外にも、たとえば、水、水溶液といった液体の使用もできる。
以下、各部について詳細に説明する。シリンダ1内には、ピストンロッド12が移動自在に挿入され、このピストンロッド12の先端にピストン2が連結されている。具体的には、ピストンロッド12は、その図1中下端側に設けた小径部12aと、図1中下端から開口して上端に通じる縦孔12bと、小径部12aの一方室としての伸側室R1に臨む部位から開口して縦孔12bに通じる横孔12cとを備えている。また、ピストンロッド12の小径部12aの先端の外周には、螺子部12dが形成されている。また、縦孔12b内には、筒状の弁座部材13が螺着されており、ピストンロッド12内に環状弁座14が形成されている。さらに、縦孔12c内には、ニードル弁体15が軸方向移動自在に収容されている。このニードル弁体15は、上端から延びて縦孔12b内に挿入されるコントロールロッド16の外部操作によって環状弁座14に離着座可能とされて、弁座部材13とともにニードル弁を構成している。なお、弁座部材13を設ける代わりに、ピストンロッド12の内周にニードル弁の環状弁座を形成するようにしてもよい。
また、ピストンロッド12の図1中上端側は、シリンダ1の図1中上端内周に装着された環状のロッドガイド17内を通して外方へ突出されている。ロッドガイド17は、内周に筒状のブッシュ18を備えており、ブッシュ18内に挿通されるピストンロッド12を軸支して、当該ピストンロッド12の図1中上下方向である軸方向の移動を案内する。また、ロッドガイド17の図1中上方には、シリンダ1とピストンロッド12との間をシールするシール部材19が積層されており、シリンダ1内が液密に保たれている。
そして、図2に示すように、ピストンロッド12の小径部12aの外周には、環状のピストン2が装着されている。詳しくは、ピストン2は、伸側室R1と圧側室R2とを連通する一方の減衰通路としての伸側減衰通路3と他方の減衰通路としての圧側減衰通路4とを備えている。また、ピストン2の図2中下端には、伸側減衰通路3の外周に設けた伸側弁座2aが設けられ、ピストン2の図2中上端には、圧側減衰通路4の外周に設けた圧側弁座2bが設けられている。
さらに、このピストン2の図2中下端には、一方の減衰弁としての伸側リーフバルブ5が積層され、ピストン2の図2中上端には、他方の減衰弁としての圧側リーフバルブ6が積層されている。伸側リーフバルブ5は、複数枚の環状板5aを積層して構成されており、ピストン2とともにピストンロッド12の小径部12aの外周に組付けられ、螺子部12dに螺着されるピストンナット20によって当該小径部12aに装着される。また、伸側リーフバルブ5は、環状板5a間の一つに介装される環状板5aよりも肉厚なリング5bを備えており、このリング5bよりも図1中下方に積層される環状板5aに初期撓みを与えるようになっている。ピストンロッド12の小径部12aに装着されると、伸側リーフバルブ5は、内周が固定されて外周の撓みが許容される。伸側リーフバルブ5は、前記環状板5aの初期撓みにより、自身が発揮する弾発力で伸側弁座2aに押し付けられている。よって、ピストン2がシリンダ1に対して図1中上方へ移動する場合、伸側減衰通路3を介して圧縮されて上昇する伸側室R1の圧力が伸側リーフバルブ5に作用して、伸側リーフバルブ5を図2中下方へ撓ませる力を受けるようになっている。そして、伸側室R1の圧力による伸側リーフバルブ5を撓ませる力が、前記初期撓みによる前記弾発力を上回ると、伸側リーフバルブ5は、撓んで伸側弁座2aから離座し伸側減衰通路3を開放して、伸側室R1から圧側室R2への液体の移動を許容する。したがって、伸側リーフバルブ5が伸側減衰通路3を開弁する際の開弁圧は、前記初期撓みの量と環状板の積層枚数によって設定されている。なお、伸側リーフバルブ5に初期撓みを与えるには、伸側リーフバルブ5の内周が接触するピストン2内周の高さより伸側弁座2aの高さを高くして、伸側リーフバルブ5が伸側弁座2aに着座する状態で全体が撓むようにして、初期撓みを与えてもよい。反対に、ピストン2がシリンダ1に対して図1中下方へ移動する場合、伸側リーフバルブ5は、圧縮されて上昇する圧側室R2の圧力を受けて伸側弁座2aに押し付けられて伸側減衰通路3を閉塞し、圧側室R2から伸側室R1への液体の移動を阻止する。
圧側リーフバルブ6は、複数枚の環状板6aを積層して構成されており、ピストン2とともにピストンロッド12の小径部12aの外周に組付けられ、螺子部12dに螺着されるピストンナット20によって当該小径部12aに装着される。また、圧側リーフバルブ6は、環状板6a間の一つに介装される環状板6aよりも肉厚なリング6bを備えており、このリング6bよりも図1中上方に積層される環状板6aに初期撓みを与えるようになっている。ピストンロッド12の小径部12aに装着されると、圧側リーフバルブ6は、内周が固定されて外周の撓みが許容される。圧側リーフバルブ6は、前記環状板6aの初期撓みにより、自身が発揮する弾発力で圧側弁座2bに押し付けられている。よって、ピストン2がシリンダ1に対して図1中下方へ移動する場合、圧側減衰通路4を介して圧縮されて上昇する圧側室R2の圧力が圧側リーフバルブ6に作用して、圧側リーフバルブ6を図2中上方へ撓ませる力を受けるようになっている。そして、圧側室R2の圧力による圧側リーフバルブ6を撓ませる力が、前記初期撓みによる前記弾発力を上回ると、圧側リーフバルブ6は、撓んで圧側弁座2bから離座し圧側減衰通路4を開放して、圧側室R2から伸側室R1への液体の移動を許容する。したがって、圧側リーフバルブ6が圧側減衰通路4を開弁する際の開弁圧は、前記初期撓みの量と環状板の積層枚数によって設定されている。なお、圧側リーフバルブ6に初期撓みを与えるには、圧側リーフバルブ6の内周が接触するピストン2内周の高さより圧側弁座2bの高さを高くして、圧側リーフバルブ6が圧側弁座2bに着座する状態で全体が撓むようにして、初期撓みを与えてもよい。反対に、ピストン2がシリンダ1に対して図1中上方へ移動する場合、圧側リーフバルブ6は、圧縮されて上昇する伸側室R1の圧力を受けて圧側弁座2bに押し付けられて圧側減衰通路4を閉塞し、伸側室R1から圧側室R2への液体の移動を阻止する。
また、ピストンロッド12の小径部12aの圧側リーフバルブ6より図2中上方外周には、環状の他方の開閉弁としての圧側開閉弁10、環状のプレート21、環状の一方の開閉弁としての伸側開閉弁9および環状のディスク22とが積層状態で装着される。
プレート21は、図2および図3に示すように、環状の底部21aと、底部21aの外周に設けられて図2中上方へ向く筒部21bとを備えて有底筒状とされており、底部21aの同一円周上に設けた一方のポートとしての複数の伸側ポート21cと、同じく、底部21aの伸側ポート21cよりも外周側であって同一円周上に設けた他方のポートとしての複数の圧側ポート21dと、底部21aの図2中下端に設けられて伸側ポート21cの入口端を連通する環状溝21eとを備えている。
ディスク22は、環状であって、内周に図2中下方へ向く筒部22aと、筒部22aに設けた孔22bとを備えている。ディスク22の外径は、プレート21の筒部21bの内周に嵌合可能な径に設定されており、ディスク22は、プレート21の底部21aの内周に筒部22aを当接しつつ筒部21b内に収容されるようになっている。このように、プレート21にディスク22を収容して両者を小径部12aの外周に装着すると、プレート21とディスク22との間に空間Kが形成され、孔22bが小径部12aに開口する横孔12cに通じるようになっている。したがって、空間Kは、孔22b、横孔12cおよび縦孔12bを通じて圧側室R2へ連通されるとともに、伸側ポート21cおよび圧側ポート21dを通じて伸側室R1へ連通される。よって、本例では、縦孔12b、横孔12c、孔22b空間K、伸側ポート21cおよび圧側ポート21dによって、伸側減衰通路3および圧側減衰通路4を迂回して伸側室R1と圧側室R2とを連通するバイパス通路Bが形成されている。このように、伸側ポート21cおよび圧側ポート21dは、バイパス通路Bの一部を形成している。
伸側開閉弁9は、環状板で構成されており、プレート21の底部21aの図2中上方側である空間K側に積層されて、内周がピストンロッド12の小径部12aに固定されて外周の図2中上方への撓みが許容されている。また、伸側開閉弁9の外径は、図3に示すように、各伸側ポート21cの最外周を通る一点鎖線で示す仮想円V1よりも小径であって、各伸側ポート21cの最内周を通る一点鎖線で示す仮想円V2よりも大径とされている。そのため、伸側開閉弁9をプレート21の底部21aに積層させて、伸側ポート21cを閉じた状態にあっても伸側ポート21cの全部が閉塞されずに、伸側ポート21cは伸側室R1と空間Kとの連通を保つようになっている。そして、このように伸側開閉弁9を構成すると、伸側ポート21cを閉じた状態では、伸側開閉弁9は、伸側ポート21cの一部を開放するが当該伸側ポート21cの流路面積を制限して、一方のオリフィスとしての伸側オリフィス7を形成する。
なお、伸側開閉弁9が撓んで伸側ポート21cを開く際の開弁圧は、伸側リーフバルブ5が伸側減衰通路3を開く際の開弁圧よりも低く設定されている。そして、緩衝器Dが伸長して、伸側室R1の圧力が開弁圧に達すると、伸側開閉弁9は撓んで開弁して伸側ポート21cの流路面積の全体を有効する。対して、緩衝器Dが収縮して圧側室R2の圧力を受けると伸側開閉弁9は、伸側ポート21cを閉じた状態となり、伸側ポート21cの流路面積を制限して伸側オリフィス7として機能する。
伸側オリフィス7は、伸側開閉弁9の外径を前記のように設定するほか、図4に示すように、伸側開閉弁9の外径を伸側ポート21cを閉塞するが圧側ポート21dを閉塞しない径に設定して、外周に伸側ポート21cに通じる切欠9aを設けて形成してもよい。また、図5に示すように、伸側開閉弁9の外径を伸側ポート21cを閉塞するが圧側ポート21dを閉塞しない径に設定して、伸側ポート21cに通じる孔9bを設けて伸側オリフィス7を形成してもよい。
圧側開閉弁10は、環状板で構成されており、プレート21の底部21aの図2中下方側である伸側室R1側に積層されて、内周がピストンロッド12の小径部12aに固定されて外周の図2中下方への撓みが許容されている。また、圧側開閉弁10の外径は、図6に示すように、各圧側ポート21dの最外周を通る一点鎖線で示す仮想円V3よりも小径であって、各圧側ポート21dの最内周を通る一点鎖線で示す仮想円V4よりも大径とされている。そのため、圧側開閉弁10をプレート21の底部21aに積層させて、圧側ポート21dを閉じた状態にあっても圧側ポート21dの全部が閉塞されずに、圧側ポート21dは伸側室R1と空間Kとの連通を保つようになっている。そして、このように圧側開閉弁10を構成すると、圧側ポート21dを閉じた状態では、圧側開閉弁10は、圧側ポート21dの一部を開放するが当該圧側ポート21dの流路面積を制限して、他方のオリフィスとしての圧側オリフィス8を形成する。
なお、圧側開閉弁10が撓んで圧側ポート21dを開く際の開弁圧は、圧側リーフバルブ6が圧側減衰通路4を開く際の開弁圧よりも低く設定されている。そして、緩衝器Dが収縮して、圧側室R2の圧力が開弁圧に達すると、圧側開閉弁10は撓んで開弁して圧側ポート21dの流路面積の全体を有効する。対して、緩衝器Dが伸長して伸側室R1の圧力を受けると圧側開閉弁10は、圧側ポート21dを閉じた状態となり、圧側ポート21dの流路面積を制限して圧側オリフィス8として機能する。
圧側オリフィス8は、圧側開閉弁10の外径を前記のように設定するほか、図4に示すように、圧側開閉弁10の外径を圧側ポート21dを閉塞する径に設定して、外周に圧側ポート21dに通じる切欠10aを設けるか、或いは、図5に示すように、圧側ポート21dに通じる孔10bを設けて形成してもよい。
なお、圧側開閉弁10には、プレート21の底部21aに積層した状態で環状溝21eに対向する透孔10cを備えており、伸側ポート21cを閉塞しないようになっている。なお、環状溝21eを設けているので、透孔10aが伸側ポート21cに正対せずとも、伸側ポート21cの連通が確保される。よって、圧側開閉弁10をプレート21に対して周方向へ位置決めを要せず積層でき、ピストンロッド12への組付けが容易となる。
また、図7に示すように、プレート21に伸側ポート21cおよび圧側ポート21dの他にオリフィス21fを設けておき、伸側ポート21cおよび圧側ポート21dをそれぞれ対応する伸側開閉弁9および圧側開閉弁10で全部を開閉するようにしてもよい。
つづいて、タンクTは、筒状であって、上端と下端とが閉塞されており、図1中下端がシリンダ1の下端に連結部23を介して連結されている。また、タンクT内は、連結部23に設けた通路23aを介してシリンダ1の圧側室R2に連通されている。タンクT内には、バルブケース11が設けられていて、バルブケース11より図1中上方にリザーバRが区画されている。タンクT内には、摺動自在にフリーピストンFが収容されており、リザーバR内を液室Lと気室Gとに区画されている。また、バルブケース11は、シリンダ1内の圧側室R2とリザーバRの液室Lとを仕切っており、圧側室R2と液室Lとを連通する吸込通路11aと排出通路11bとを備えている。吸込通路11aには、液室Lから圧側室R2へ向かう液体の流れのみを許容する逆止弁11cが設けられており、排出通路11bには、圧側室R2から液室Lへ向かう液体の流れのみを許容するとともに液体の流れに抵抗を与える排出側減衰弁11dが設けられている。
緩衝器Dは、以上のように構成されており、以下にその作動を説明する。まず、シリンダ1に対してピストン2が図1中上方へ移動する緩衝器Dの伸長作動時の作動について説明する。緩衝器Dの伸長作動時には、ピストン2が伸側室R1を圧縮するので、伸側室R1から圧側室R2へ液体が移動しようとする。また、ピストンロッド12がシリンダ1内から退出するので、シリンダ1内でピストンロッド12の退出分の液体が不足する。シリンダ1に対するピストン2の移動速度であるピストン速度が低速域では、伸側室R1の圧力が伸側リーフバルブ5の開弁圧に達せず、液体は、伸側オリフィス7および圧側オリフィス8を通過し、バイパス通路Bを介して伸側室R1から圧側室R2へ移動する。他方、シリンダ1内において不足する液体は、吸込通路11aを通じてリザーバRの液室Lから圧側室R2へ供給される。よって、伸側室R1内の圧力が上昇するとともに、圧側室R2内の圧力が略リザーバ圧となるため、両室に差圧が生じて緩衝器Dは、伸長作動を抑制する減衰力を発揮する。ピストン速度が低速域でも極低い場合、伸側開閉弁9が伸側ポート21cを開くまでは、伸側オリフィス7と圧側オリフィス8を液体が通過する。よって、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線X1で示すように、ピストン速度の増加に伴って傾きが当該速度の二乗に比例して大きくなるオリフィス特有の特性となる。ピストン速度が低速域でも極低側を超える場合、伸側室R1内の圧力が伸側開閉弁9の開弁圧に達して開弁し、伸側ポート21cが開放され、全面積が有効となった伸側ポート21cを液体が通過する。よって、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線Y1で示すように、ピストン速度の増加に伴って比例するバルブ特有の特性となり、線X1に比較して傾きが小さい特性となる。さらに、ピストン速度が高速域に達すると、伸側室R1内の圧力が伸側リーフバルブ5の開弁圧に達して開弁し、伸側減衰通路3が開放され、これを液体が通過する。バイパス通路Bだけでなく伸側減衰通路3も液体の通過を許容するので、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線Z1で示すように、ピストン速度の増加に伴って比例するバルブ特有の特性となるが、線Y1に比較して傾きがさらに小さくなる特性となる。
このように、本発明の緩衝器Dでは、オリフィス特性から伸側減衰通路3が開放されてバルブ特性に移行するまでの間に、伸側ポート21cが伸側開閉弁9によって開かれるため、減衰力特性の傾きを一端小さくしてから線Z1に示すバルブ特性へ移行する。よって、本発明の緩衝器Dでは、ピストン速度が低速域から高速域へ変遷し一方の減衰弁の伸側リーフバルブ5が開弁して一方の減衰通路の伸側減衰通路3を液体が通過可能となるバルブ特性へ移行しても、減衰力特性の変曲点W1での急激な傾き変化が緩和される。
変曲点W1での急激な傾き変化が緩和されるため、一方のオリフィスである伸側オリフィス7の流路面積を小さくして、オリフィス特有の減衰力特性における傾きを大きくするように設定でき、ピストン速度が低速域にある際の緩衝器Dの減衰力不足も解消される。以上、本発明の緩衝器Dによれば、伸長作動時において、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。
他方、シリンダ1に対してピストン2が図1中下方へ移動する緩衝器Dの収縮作動時の作動について説明する。緩衝器Dの収縮作動時には、ピストン2が圧側室R2を圧縮するので、圧側室R2から伸側室R1へ液体が移動しようとする。また、ピストンロッド12がシリンダ1内に侵入するので、シリンダ1内でピストンロッド12の侵入分の液体が過剰となる。シリンダ1に対するピストン2の移動速度であるピストン速度が低速域では、圧側室R2の圧力が圧側リーフバルブ6の開弁圧に達せず、液体は、圧側オリフィス8および伸側オリフィス7を通過し、バイパス通路Bを介して圧側室R2から伸側室R1へ移動する。シリンダ1内において過剰分の液体は、排出通路11bを通じて圧側室R2からリザーバRの液室Lへ排出される。よって、圧側室R2内の圧力が上昇するとともに、伸側室R1が減圧されて、両室に差圧が生じて緩衝器Dは、収縮作動を抑制する減衰力を発揮する。ピストン速度が低速域でも極低い場合、圧側室R2から伸側室R1へ向かう液体は、圧側開閉弁10が圧側ポート21dを開くまでは、圧側オリフィス8と伸側オリフィス7を通過する。よって、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線X2で示すように、ピストン速度の増加に伴って傾きが当該速度の二乗に比例して大きくなるオリフィス特有の特性となる。ピストン速度が低速域でも極低側を超える場合、圧側室R2内の圧力が圧側開閉弁10の開弁圧に達して開弁し、圧側ポート21dが開放され、全面積が有効となった圧側ポート21dを液体が通過する。よって、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線Y2で示すように、ピストン速度の増加に伴って比例するバルブ特有の特性となり、線X2に比較して傾きが小さい特性となる。さらに、ピストン速度が高速域に達すると、圧側室R2内の圧力が圧側リーフバルブ6の開弁圧に達して開弁し、圧側減衰通路4が開放され、これを液体が通過する。バイパス通路Bだけでなく圧側減衰通路4も液体の通過を許容するので、緩衝器Dの減衰力特性は、図8中の線Z2で示すように、ピストン速度の増加に伴って比例するバルブ特有の特性となるが、線Y2に比較して傾きがさらに小さくなる特性となる。
このように、本発明の緩衝器Dでは、オリフィス特性から圧側減衰通路4が開放されてバルブ特性に移行するまでの間に、圧側ポート21dが圧側開閉弁10によって開かれるため、減衰力特性の傾きを一端小さくしてから線Z2に示すバルブ特性へ移行する。よって、本発明の緩衝器Dでは、ピストン速度が低速域から高速域へ変遷し他方の減衰弁の圧側リーフバルブ6が開弁して他方の減衰通路の圧側減衰通路4を液体が通過可能となるバルブ特性へ移行しても、減衰力特性の変曲点W2での急激な傾き変化が緩和される。
変曲点W2での急激な傾き変化が緩和されるため、他方のオリフィスである圧側オリフィス8の流路面積を小さくして、オリフィス特有の減衰力特性における傾きを大きくするように設定でき、ピストン速度が低速域にある際の緩衝器Dの減衰力不足も解消される。以上、本発明の緩衝器Dによれば、収縮作動時において、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。
つまり、緩衝器Dでは、減衰通路3(4)を迂回するバイパス通路Bにオリフィス7(8)と開閉弁9(10)とを並列させ、減衰弁5(6)の開弁圧より開閉弁9(10)の開弁圧を低くしたので、ピストン速度が低速域の減衰力を大きくしても、減衰力特性の変曲点において減衰力特性の傾きの急変を緩和できる。よって、本発明の緩衝器Dによれば、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。
また、本実施の形態の緩衝器Dでは、減衰通路3,4を迂回するバイパス通路Bにオリフィス7,8と、一方のオリフィス7に並列されて一方室(伸側室)R1の圧力で開弁する一方の開閉弁9と、他方のオリフィス8に並列されて他方室(圧側室)R2の圧力で開弁する他方の開閉弁10とを設け、一方の減衰弁5の開弁圧より一方の開閉弁9の開弁圧を低くし、他方の減衰弁6の開弁圧より他方の開閉弁10の開弁圧を低くしたので、緩衝器Dの伸長および収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域の減衰力を大きくしても、減衰力特性の変曲点において減衰力特性の傾きの急変を緩和できる。よって、本発明の緩衝器Dによれば、伸長および収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。また、一方の開閉弁9および他方の開閉弁10の開弁圧を別々に設定できるので、緩衝器Dの伸長作動時と収縮作動時の減衰力特性を別々に設定できる。
さらに、バイパス通路Bの一部を形成するポート21c(21d)を有するプレート21と、プレート21にポート21c(21d)を開閉する板状の開閉弁9(10)を設け、開閉弁9(10)にオリフィス7(8)を設けるようにすると、緩衝器Dの構造を非常に簡単としつつも、前記効果を得られる利点がある。
さらに、バイパス通路Bの一部を形成するポート21c(21d)を有するプレート21と、プレート21にポート21c(21d)を開閉する板状の開閉弁9(10)を設け、開閉弁9(10)がポート21c(21d)を閉じた際にポート21c(21d)の一部を開放してオリフィス7(8)を形成するようにすると、開閉弁9(10)に切欠9aや孔9bを設けずともオリフィス7(8)を形成でき、緩衝器Dの構造がより簡単となって製造コストも低減できる。
さらに、バイパス通路Bの一部を形成するポート21c(21d)を有するプレート21と、プレート21にポート21c(21d)を開閉する板状の開閉弁9(10)を設け、開閉弁9(10)がポート21c(21d)を閉じた際にポート21c(21d)の一部を開放してオリフィス7(8)を形成するようにすると、開閉弁9(10)に切欠9aや孔9bを設けずともオリフィス7(8)を形成でき、緩衝器Dの構造がより簡単となって製造コストも低減できる。
また、バイパス通路Bの一部を形成するポート21c(21d)を有するプレート21と、プレート21にポート21c(21d)を開閉する板状の開閉弁9(10)を設け、プレート21にポート21c(21d)に並列されるオリフィス21fを設けてもよい。このようにしても、緩衝器Dの構造を非常に簡単としつつも、前記効果を得られる利点を享受できる。
また、本実施の形態における緩衝器Dでは、バイパス通路Bの一部を形成する一方のポート21cを開閉する一方の開閉弁9を設け、バイパス通路Bの一部を形成する他方のポート21dを開閉する他方の開閉弁10を設け、一方の開閉弁9が一方のポート21cを閉じた状態で一部を開放して一方のオリフィス7を形成し、他方の開閉弁10が他方のポート21dを閉じた状態で一部を開放して他方のオリフィス8を形成する。よって、本実施の形態における緩衝器Dによれば、緩衝器Dの構造を非常に簡単としつつも、伸長作動と収縮作動の両方で、ピストン速度が低速域における乗心地の向上と低速域から高速域に達する際のショックの低減を実現できる。また、一方の開閉弁9および他方の開閉弁10の開弁圧を別々に設定でき、一方のポート21cと他方のポート21dの流路面積を別々に設定できるので、緩衝器Dの伸長作動時と収縮作動時の減衰力特性を別々に設定できる。
なお、本実施の形態では、ニードル弁を設けており、バイパス通路Bにおける通過液体の流れに与える抵抗を変更できるとともに、バイパス通路Bの遮断も可能である。このように、バイパス通路Bの開閉および抵抗の変化を可能とする弁を設けると、緩衝器Dの減衰力特性の外部調整も可能となる。
また、前述したところでは、緩衝器Dがシリンダ1とは別にリザーバRを形成するタンクTを備えているが、タンクTを廃止してシリンダ1の外周を覆う外筒を設け、この外筒とシリンダ1との間にリザーバRを形成してもよい。さらに、リザーバRを設けるのではなく、タンクTを廃して、シリンダ1の圧側室R2の下方にフリーピストンを設けてシリンダ1内に気室を形成し、緩衝器Dを所謂単筒型の緩衝器として構成してもよい。
さらに、本実施の形態では、一方のオリフィス7と一方の開閉弁9をバイパス通路Bに並列させ、他方のオリフィス8と他方の開閉弁10をバイパス通路Bに並列させているが、一方のオリフィス7と一方の開閉弁9のみを設けるか、他方のオリフィス8と他方の開閉弁10のみを設けるようにしてもよい。また、伸側の一方のオリフィス7のみを設けるか、或いは、圧側の他方のオリフィス8のみを設ける構成としてもよい。
本実施の形態の場合、一方のオリフィス7と一方の開閉弁9のみをバイパス通路Bに並列させる場合、緩衝器Dの伸長作動時において、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。また、本実施の形態の場合、他方のオリフィス8と他方の開閉弁10のみをバイパス通路Bに並列させる場合、緩衝器Dの収縮作動時において、ピストン速度が低速域における乗心地を損なわずに、低速域から高速域に達する際のショックを低減できる。よって、本実施の形態では、一方室を伸側室R1とし、他方室を圧側室R2としているが、一方室を圧側室R2とし、他方室を伸側室R1としてもよい。
また、前述したように、シリンダ1に対してピストン2が移動する際に、圧側室R2とリザーバRとで液体の行き来がある。よって、圧側室R2とリザーバRのうちいずれかを一方を一方室とし、圧側室R2とリザーバRのうちいずれかを他方を他方室として、バイパス通路で圧側室R2とリザーバRとを連通させ、オリフィスと開閉弁を設けるようにしてもよい。よって、本実施の形態の緩衝器Dでは、減衰通路3,4をピストン2に設けているが、一方室と他方室を度の室にするかによって、減衰通路を任意の箇所に設けられる。つまり、減衰通路は、一方室と他方室とを連通していればピストン2やバルブケース11に設けてもよいし、これら以外に設けてもよい。さらに、バイパス通路Bについても、一方室と他方室とを連通していれば設置個所は図示した実施の形態に限定されない。また、減衰弁は、開弁圧の設定が可能な弁であれば、リーフバルブ以外の弁を用いてもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
1・・・シリンダ、2・・・ピストン、3・・・伸側減衰通路(一方の減衰通路)、4・・・圧側減衰通路(他方の減衰通路)、5・・・伸側リーフバルブ(一方の減衰弁)、6・・・圧側リーフバルブ(他方の減衰弁)、7・・・伸側オリフィス(一方のオリフィス)、8・・・圧側オリフィス(他方のオリフィス)、9・・・伸側開閉弁(一方の開閉弁)、9a・・・切欠(他方のオリフィス)、9b・・・孔(他方のオリフィス)、10・・・圧側開閉弁(他方の開閉弁)、10a・・・切欠(他方のオリフィス)、10b・・・孔(他方のオリフィス)、21・・・プレート、21c・・・伸側ポート(一方のポート)、21d・・・圧側ポート(他方のポート)、B・・・バイパス通路、D・・・緩衝器、R1・・・伸側室(一方室)、R2・・・圧側室(他方室)、S1・・・緩衝器本体

Claims (6)

  1. シリンダと、前記シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、前記ピストンの前記シリンダに対する移動によって液体が行き来する一方室と他方室とを有する緩衝器本体と、
    前記一方室と前記他方室とを連通する減衰通路と、
    前記減衰通路に並列されて前記一方室と前記他方室とを連通するバイパス通路と、
    前記減衰通路を開閉する減衰弁と、
    前記バイパス通路に並列に設けたオリフィスおよび開閉弁とを備え、
    前記開閉弁の開弁圧は前記減衰弁の開弁圧よりも低い
    ことを特徴とする緩衝器。
  2. 前記減衰通路は、一方の減衰通路と他方の減衰通路を有し、
    前記減衰弁は、前記一方の減衰通路を開閉する一方の減衰弁と前記他方の減衰通路を開閉する他方の減衰弁を有し、
    前記オリフィスは、前記バイパス路に設けた一方のオリフィスと他方のオリフィスとを有し、
    前記開閉弁は、前記一方のオリフィスに並列に設けた一方の開閉弁と、前記他方のオリフィスに並列に設けた他方の開閉弁とを有し、
    前記一方の開閉弁の開弁圧は、前記一方の減衰弁の開弁圧よりも低く、
    前記他方の開閉弁の開弁圧は、前記他方の減衰弁の開弁圧よりも低い
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、
    前記プレートに前記ポートを開閉する板状の前記開閉弁を設け、
    前記開閉弁に、前記ポートを閉じた際に前記ポートの連通を確保する前記オリフィスを設けた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  4. 前記バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、
    前記プレートに前記ポートを開閉する板状の前記開閉弁を設け、
    前記開閉弁は、前記ポートを閉じた際に前記ポートの一部を開放して前記オリフィスを形成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  5. 前記バイパス通路の一部を形成するポートを有するプレートと、
    前記プレートに前記ポートを開閉する板状の前記開閉弁を設け、
    前記プレートに前記ポートに並列される前記オリフィスを設けた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  6. 前記一方室に配置されて、前記一方のバイパス通路の一部を形成する一方のポートと前記他方のバイパス通路の一部を形成する他方のポートとを有するプレートと、
    前記プレートの一端側に積層されて前記一方のポートを開閉する板状の前記一方の開閉弁と、
    前記プレートの他端側に積層されて前記他方のポートを開閉する板状の前記他方の開閉弁と、
    前記一方の開閉弁で前記一方のポートを閉じた際に前記一方のポートの一部を開放して前記一方のオリフィスを形成し、
    前記他方の開閉弁で前記他方のポートを閉じた際に前記他方のポートの一部を開放する前記他方のオリフィスを形成した
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
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