JP2017001351A - ゴム接着方法及びタイヤの製造方法 - Google Patents

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江口 眞一
Shinichi Eguchi
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Abstract

【課題】本発明は、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができ、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、ゴム接着方法を提供することを目的とする。また、本発明は、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のゴム接着方法は、第一の未加硫ゴムをモールド内で加硫して加硫ゴムを得る、加硫ゴム製造工程と、第二の未加硫ゴムを前記加硫ゴムに貼り付けた状態で共加硫する、ゴム接着工程と、を含むゴム接着方法であって、前記加硫ゴム製造工程は、前記モールドの内表面と、前記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角が前記加硫ゴムよりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行い、前記ゴム接着工程は、前記化合物の配置された加硫ゴムの表面を、前記第二の未加硫ゴムとの貼り付け面とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム接着方法及びタイヤの製造方法に関する。
プレキュアトレッド(予め加硫されたトレッド)を台タイヤへ接着させてリトレッドタイヤ等のタイヤを製造する際に、プレキュアトレッドと台タイヤとの接着性を向上させる技術が求められている。リトレッドタイヤは、台タイヤに未加硫クッションゴムを介してプレキュアトレッドを巻き付けて、加硫缶で加硫することにより製造することができる。
例えば、下記特許文献1では、プレキュアトレッドの台タイヤへの接着面にバフ加工等の前処理を施すことが開示されている。
特開平5−116235号公報
しかしながら、斯かる方法では、プレキュアトレッドの削り作業および削ったゴム屑の除去作業が必要となるため、例えば、作業コストが高くなる。また、産業廃棄物が発生するため、原料コストが増し、産業廃棄物の処理コストが発生し得る。そして、ゴム屑の発生による作業環境の悪化が懸念されるため、設備コストが発生し得る。そこで、作業コスト、原料コスト、廃棄物処理コストおよび設備コスト等のコストを低減させる方法が望まれている。
本発明は、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができ、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、ゴム接着方法を提供することを目的とする。また、本発明は、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のゴム接着方法は、第一の未加硫ゴムをモールド内で加硫して加硫ゴムを得る、加硫ゴム製造工程と、第二の未加硫ゴムを前記加硫ゴムに貼り付けた状態で共加硫する、ゴム接着工程と、を含むゴム接着方法であって、前記加硫ゴム製造工程は、前記モールドの内表面と、前記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角が前記加硫ゴムよりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行い、前記ゴム接着工程は、前記化合物の配置された加硫ゴムの表面を、前記第二の未加硫ゴムとの貼り付け面とすることを特徴とする。
本発明のゴム接着方法によれば、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができ、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能となる。
本明細書において、「接触角」は水の接触角を意味する。加硫ゴムの接触角は、同配合のゴムを使用し、予備実験等で予め測定しておくことができる。
本明細書において、「配置」は、加硫時にモールドの内表面と第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に存在していることを意味する。前記配置の態様としては、例えば、蒸着、噴霧等によりモールドの内表面及び/又は未加硫ゴムの表面を加工する態様、固形の部材を介在させる態様、液体を介在させる態様、などが挙げられる。
本発明のゴム接着方法は、前記化合物が、樹脂又はゴムであることが好ましい。
この構成によれば、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性をより向上させることができる。
本発明のゴム接着方法は、前記化合物が、ポリテトラフルオロエチレンまたはシリコンゴムであることが好ましい。
この構成によれば、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を特に向上させることができる。
本発明のタイヤの製造方法は、本発明のゴム接着方法を用いてタイヤを製造することを特徴とする。
本発明のタイヤの製造方法によれば、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能となる。
本発明のタイヤの製造方法では、前記タイヤがリトレッドタイヤであることが好ましい。
この構成によれば、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したリトレッドタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能となる。また、使用済タイヤの再利用が可能となる。
本発明によれば、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができ、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、ゴム接着方法を提供することができる。また、本発明によれば、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、タイヤの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明のタイヤの製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 図2(a)〜(d)は、本発明のタイヤの製造方法の一実施形態を説明するための図である。
以下に本発明を実施するための形態を例示する。
(ゴム接着方法)
本発明のゴム接着方法は、加硫ゴム製造工程と、ゴム接着工程とを含む。
<加硫ゴム製造工程>
上記加硫ゴム製造工程は、第一の未加硫ゴムをモールド内で加硫して加硫ゴムを得る工程である。
前記加硫ゴム製造工程は、前記モールドの内表面と、前記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角が前記加硫ゴムよりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行う。
加硫後に、加硫ゴムをモールド及び化合物から取り外す。
<<第一の未加硫ゴム>>
上記第一の未加硫ゴムは、ゴム成分を少なくとも含み、さらに、必要に応じてその他の成分を含む。
−第一の未加硫ゴムに含まれるゴム成分−
上記第一の未加硫ゴムに含まれるゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、などが挙げられる。
−第一の未加硫ゴムに含まれ得るその他の成分−
上記第一の未加硫ゴムに必要に応じて含まれ得るその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、オイル等の、ゴム業界で通常使用される配合剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−充填剤−−
上記充填剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、シリカ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カーボンブラックとしては、SAF級、ISAF級のカーボンブラックが好ましい。また、充填剤としてシリカを用いる場合、その補強性を更に向上させる観点から、シランカップリング剤を用いるのが好ましい。
−−加硫剤−−
上記加硫剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物;硫黄、モルホリンジスルフィド等の硫黄系加硫剤;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−加硫促進剤−−
上記加硫促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBSI(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンイミド)等のスルフェンアミド系の加硫促進剤;DPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤;テトラオクチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジアルキルジチオリン酸亜鉛等の加硫促進剤;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−加硫促進助剤−−
上記加硫促進助剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、亜鉛華(ZnO)、ステアリン酸、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−老化防止剤−−
上記老化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、有機ホスファイト系老化防止剤、チオエーテル系老化防止剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミン系老化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(AW)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキシキノリン(TMQ)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<加硫ゴム>>
上記加硫ゴムとしては、上記加硫ゴム製造工程により得られる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレキュアトレッド、廃タイヤから得られる台タイヤ、新規で製造する台タイヤ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<モールド>>
上記モールドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレキュアトレッド成型用モールド、などが挙げられる。
前記プレキュアトレッド成型用モールドの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平坦形状などが挙げられる。前記平坦形状としては、全体として曲面でなく、平坦であることを意味し、一部に凹凸部等を有してもよい。
前記プレキュアトレッド成型用モールドの構造及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記プレキュアトレッド成型用モールドの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<加硫>>
上記加硫における温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜200℃が好ましい。
前記加硫における温度が100℃未満であると、加硫時間が長くなりすぎることがあり、200℃を超えると中心部まで加硫反応が完了しないことがある。
前記加硫における加温時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5分間〜24時間が好ましい。
前記加温時間が5分間未満であるとモールド設定温度を適切な時間に設定できないことがあり、24時間を超えると加硫反応が進行し過ぎてしまうことがある。
<<化合物>>
上記化合物は、上記モールドの内表面と、上記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に配置される。
前記加硫ゴム製造工程は、前記モールドの内表面と、前記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角が前記加硫ゴムよりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行う。
前記配置とは、加硫時にモールドの内表面と第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に存在していることを意味する。前記配置の態様としては、例えば、蒸着、噴霧等によりモールドの内表面及び/又は未加硫ゴムの表面を加工をする態様、固形の部材を介在させる態様、液体を介在させる態様、などが挙げられる。
前記化合物としては、その接触角が上記加硫ゴムよりも大きい限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂、ゴム、繊維、金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、樹脂またはゴムであると、第二の未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性をより向上させることができる。
上記化合物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉末、液状、シート形状、凹凸を有する形状、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、化合物がシート形状であると、化合物をモールド内に配置したときに、第一の未加硫ゴムの表面とモールドとの間の距離を一定にすることができるため、加硫に際して、第一の未加硫ゴムの表面を均一に加熱することができる点で有利である。
−化合物の量−
上記第一の未加硫ゴムの表面における上記化合物の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加硫時において0.2〜20.0mg/m2が好ましく、1.0〜10.0mg/m2がより好ましく、2.0〜5.0mg/m2が特に好ましい。
前記化合物の付着量が、前記好ましい範囲内、前記より好ましい範囲内または前記特に好ましい範囲内であると、加硫に要する加硫時間が長くなりすぎず、また、第二の未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させやすくなる点で有利である。
−化合物の表面の接触角−
上記化合物の表面の接触角は、上記加硫ゴムの表面の接触角よりも大きい限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、(化合物の表面の接触角)/(加硫ゴムの表面の接触角)が、1.0超2.0未満が好ましく、1.0超1.7未満がより好ましく、1.0超1.4未満が特に好ましい。
前記(化合物の表面の接触角)/(加硫ゴムの表面の接触角)が、前記好ましい範囲内、前記より好ましい範囲内または前記特に好ましい範囲内であると、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性をより向上させることができる点で有利である。本発明における水の接触角は、JISR3257法に記載の静滴法によって測定することができる。
−樹脂またはゴム−
上記樹脂またはゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、シリコンゴム、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリテトラフルオロエチレン又はシリコンゴムを用いると、第二の未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができる。
<ゴム接着工程>
上記ゴム接着工程は、第二の未加硫ゴムを前記加硫ゴムに貼り付けた状態で共加硫する工程である。
前記ゴム接着工程は、前記化合物の配置された加硫ゴムの表面を、前記第二の未加硫ゴムとの貼り付け面とする。
前記共加硫としては、第二の未加硫ゴムを前記加硫ゴムに貼り付けた状態で共加硫する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モールド加硫、オーブン加硫等の加硫法、加硫プレス、加硫缶等の加硫設備による加硫法、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<第二の未加硫ゴム>>
上記第二の未加硫ゴムとしては、ゴム成分を少なくとも含み、さらに、必要に応じてその他の成分を含む。
−第二の未加硫ゴムに含まれるゴム成分−
上記第二の未加硫ゴムに含まれるゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−第二の未加硫ゴムに含まれ得るその他の成分−
上記第二の未加硫ゴムに必要に応じて含まれ得るその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記第一の未加硫ゴムに含まれ得る配合剤と同様の、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、オイル等の、ゴム業界で通常使用される配合剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(タイヤの製造方法)
本発明のタイヤの製造方法は、本発明のゴム接着方法を用いてタイヤを製造する方法である。
本発明のタイヤの製造方法によれば、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能となる。
本発明のタイヤの製造方法で製造し得るタイヤとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、使用済みタイヤの台タイヤを用いるリトレッドタイヤ、使用済みタイヤから台タイヤを得るのではなく、別に台タイヤを製造して用いるタイヤ、などが挙げられる。
これらの中でも、使用済みタイヤの台タイヤを用いるリトレッドタイヤであると、トレッドの台タイヤへの接着性を向上させることができるとともに、タイヤの再利用を図ることができる。
<リトレッドタイヤ>
上記リトレッドタイヤは、廃タイヤ等のタイヤからトレッドおよび/またはベルト層を除去したものを台タイヤとして、トレッド部を新しいトレッドにより張り替えたものである。
前記リトレッドタイヤは、前記台タイヤに前記第二の未加硫ゴムとしての未加硫クッションゴムを介してプレキュアトレッドを巻き付けて、加硫缶で加硫することにより製造することができる。
図1は、本発明のタイヤの製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。図2(a)〜(d)は、本発明のタイヤの製造方法の一実施形態を説明するための図である。以下、図1のフローチャートに沿って、図2を参照しながら、本発明のゴム接着方法を用いたリトレッドタイヤの製造方法の一実施形態について説明する。
図1のステップS1では、使用済のタイヤ2から、トレッド部1におけるトレッドゴムを切除し、台タイヤ3を得る(台タイヤ取得工程)。
図1のステップS2では、台タイヤ3の外周面の全周に渡って第二の未加硫ゴムとしての未加硫クッションゴム5を貼り付ける(未加硫クッションゴム貼付工程)。未加硫クッションゴム5を貼り付けた台タイヤ3を、組立体Xと呼ぶ。
図1のステップS3では、第一の未加硫ゴムとしての未加硫トレッドゴムを、モールド内で加硫して加硫ゴムとしてのプレキュアトレッド4を製造する(プレキュアトレッド製造工程(加硫ゴム製造工程))。前記プレキュアトレッド製造工程は、モールドの内表面と、未加硫トレッドゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角がプレキュアトレッド4よりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行う。
モールド内で加硫した後に、モールドおよび化合物から、プレキュアトレッド4を取り外す。
図1のステップS4では、プレキュアトレッド4を未加硫クッションゴム5を介して台タイヤ3に貼り付ける(プレキュアトレッド接着工程)。プレキュアトレッド接着工程において、化合物が配置されていたプレキュアトレッド4の表面を、未加硫クッションゴム5との貼り付け面として、未加硫クッションゴム5が貼り付けられた台タイヤ3に、プレキュアトレッド4を一周して巻き付けて固定する。ここで、プレキュアトレッド4を巻きつけて固定した台タイヤ3を、組立体Yと呼ぶ。前記組立体Yを加硫缶(図示省略)に収容して、加硫缶内の空気を真空吸引して、加熱および加圧をすることで、未加硫クッションゴム5をプレキュアトレッド4に貼り付けた状態の組立体Yを共加硫する(ゴム接着工程)。共加硫後、加硫缶からリトレッドタイヤ7を取り出す。
以下、実施例を挙げて本発明のゴム接着方法をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
<実施例1>
(リトレッドタイヤの製造)
[台タイヤ取得工程]
廃タイヤのタイヤからトレッドを除去して、台タイヤを得た。
[未加硫クッションゴム貼付工程]
表1に示す未加硫クッションゴムの配合の組成物を常法に従って混練して、未加硫クッションゴムを調製した。
上記で得られた台タイヤの外周面に全周に渡って、未加硫クッションゴムをシート状に貼り付けた。
[プレキュアトレッド製造工程]
表1に示す未加硫トレッドゴムの配合の組成物を常法に従って混練して、未加硫トレッドゴムを調製した。タイヤトレッド用の金属製モールドにおいて、モールドの内表面に、表2に記載の材質の化合物の厚さ3mmのシートを配置した。その後、前記未加硫トレッドゴムを、モールドのシートの上に注入してモールド内に未加硫トレッドゴムを充填した。その後、モールドを120〜160℃で加熱し、加硫が完了するまでモールド加硫をした。その後、製造されたプレキュアトレッドを、モールド及びシートから取り外した。
Figure 2017001351
*1 東海カーボン株式会社製、商品名「シースト3H」
*2 大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
*3 大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーNS−P」
[プレキュアトレッド接着工程]
未加硫クッションゴムが貼り付けられた台タイヤは、未加硫クッションゴムの上からプレキュアトレッドを一周して巻き付けて固定し、加硫缶に収容した。加硫缶内の空気を真空吸引して、その後に、加熱および加圧をして共加硫した。共加硫は、60〜120℃で、十分に加硫されるまで行った。プレキュアトレッドを接着させたタイヤを加硫缶から取り出し、リトレッドタイヤを得た。
[接着剥離試験]
上記のようにして得られたリトレッドタイヤは、接着剥離試験をJIS−K6854法に準拠して測定した。結果を表2に示す。
評価は◎○×の3段階で行い、◎及び○は両ゴム間で界面剥離が生じず、接着性が良好であることを示し、×は界面剥離が生じ、接着性が劣ることを示す。
[接触角測定]
プレキュアトレッド製造工程で用いた化合物およびプレキュアトレッドの表面における水の接触角は、JISR3257法に準拠して測定した。具体的には、接触角測定器(共和界面科学社製;モデルDM−510Hi)を使用して、イオン交換水を蒸留して得た精製水1.0μLを表面に滴下して、1.0秒後の接触角を測定した。結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1において、プレキュアトレッド製造工程で化合物としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたかわりに、化合物を用いずにプレキュアトレッドを作製して得られたプレキュアトレッドにバフ処理をしたこと以外は実施例1と同様にして、接着剥離試験をした。比較例1の結果を表2に示す。
<比較例2>
実施例1において、プレキュアトレッド製造工程で化合物としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたかわりに、化合物として天然ゴムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接着剥離試験をした。比較例2の結果を表2に示す。
<比較例3>
実施例1において、プレキュアトレッド製造工程で化合物としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたかわりに、化合物としてナイロン66を用いたこと以外は実施例1と同様にして、接着剥離試験をした。比較例3の結果を表2に示す。
<実施例2>
実施例1において、プレキュアトレッド製造工程で化合物としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたかわりに、化合物としてシリコンゴムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接着剥離試験をした。実施例2の結果を表2に示す。
Figure 2017001351
比較例1と実施例1、2とを比較することにより、PTFE又はシリコンゴムを配置することにより、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性が向上することが示された。
比較例2、3と実施例1とを比較することにより、加硫ゴムよりも大きい接触角の化合物を用いることにより、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性が向上することが示された。
以上の説明から明らかなように、本発明により、未加硫ゴムと加硫ゴムとの接着性を向上させることができ、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能なゴム接着方法を提供することが可能となった。また、トレッドの台タイヤへの接着性が向上したタイヤを製造でき、更にバフ加工を必要とせずコスト削減が可能な、タイヤ製造方法を提供することが可能となった。
1 トレッド部
2 タイヤ
3 台タイヤ
4 プレキュアトレッド(加硫ゴム)
5 未加硫クッションゴム(第二の未加硫ゴム)
6 リトレッドタイヤ

Claims (5)

  1. 第一の未加硫ゴムをモールド内で加硫して加硫ゴムを得る、加硫ゴム製造工程と、
    第二の未加硫ゴムを前記加硫ゴムに貼り付けた状態で共加硫する、ゴム接着工程と、
    を含むゴム接着方法であって、
    前記加硫ゴム製造工程は、前記モールドの内表面と、前記第一の未加硫ゴムの表面との間の少なくとも一部に、表面の接触角が前記加硫ゴムよりも大きい化合物を配置した状態で加硫を行い、
    前記ゴム接着工程は、前記化合物の配置された加硫ゴムの表面を、前記第二の未加硫ゴムとの貼り付け面とすることを特徴とする、ゴム接着方法。
  2. 前記化合物が、樹脂又はゴムである、請求項1に記載のゴム接着方法。
  3. 前記化合物が、ポリテトラフルオロエチレンまたはシリコンゴムである、請求項1または2に記載のゴム接着方法。
  4. 請求項1に記載のゴム接着方法を用いてタイヤを製造することを特徴とする、タイヤの製造方法。
  5. 前記タイヤがリトレッドタイヤ、である、請求項4に記載のタイヤの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022215316A1 (ja) 2021-04-09 2022-10-13 住友ゴム工業株式会社 タイヤ状態判定システム、タイヤ状態判定装置、タイヤ状態判定方法、及びプログラム

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