JP2017001155A - ワーク保持機構、加工装置、及びワークの加工方法 - Google Patents

ワーク保持機構、加工装置、及びワークの加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転する軸に対してワークの傾きを精度良く調整して維持することができる実用的なワーク保持機構等を提供する。【解決手段】ワーク保持機構1は、ワーク13を回転可能に保持するワーク保持機構であって、半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面124、125が両面に設けられた摺動部121と、該摺動部121と連結され、ワーク13を保持する保持部材122と、を有するワーク保持部12と、1軸回りに回転可能な軸部11であって、上記2つの摺動面124、125の少なくとも一部にそれぞれ当接する2つの当接面114、115を有し、摺動部121を上記2つの摺動面に沿って摺動可能に挟持する軸部11とを備え、2つの当接面を2つの摺動面にそれぞれ当接させた状態で軸部11によって摺動部121を挟持しつつ該摺動部121を摺動させることにより、軸部11の中心軸に対するワーク保持部12の傾きが変化する。【選択図】図3

Description

本発明は、回転する軸に対してワークの傾き調整が可能なワーク保持機構、このワーク保持機構を組み込んだ加工装置、及びワークの加工方法に関する。
近年、観察装置、測定装置、又は加工装置等の各種機器を用いてワークを観察、測定、又は加工する技術分野においては、個々の観察、測定、加工の要求に合わせたワーク保持機構の開発が広く行なわれている。その中には回転する軸に対してワークを傾けたワーク保持機構の要求もあり、開発が行われている。ワークの傾き方向や傾き量の自由度を増やすことにより、例えば、観察装置や測定装置においては、様々な角度からワークを観察又は測定することが可能になる。また、ワークを切削する加工装置においても、ワークの傾きを調整して加工を行うことで、容易且つ効率的に所望の加工形状を得ることが可能になる。
例えば特許文献1には、旋盤の主軸の先端部に、主軸駆動用のNC制御軸によって駆動され、ワーククランプのチルト軸旋回機構とターン軸旋回機構とを備える旋盤が開示されている。この旋盤においては、チルト軸旋回機構とターン軸旋回機構との少なくとも一方を作動させることにより、主軸に対してワークの姿勢を所定角度だけチルト又はターンさせて、ワークに対して所望の角度からの加工を行う。
特開2002−346804号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、主軸を回転させた際、ワーククランプに保持されたワークが回転中心軸から離れた位置で振り回される状態になる。そのため、回転中心軸に対するチルト軸の傾きを精度良く維持しつつ、ワークを安定的に保持することが困難である。また、上記特許文献1においては、チルト軸を傾き調整するための動力発生手段を主軸に設けるため、ワーク保持機構の構成が複雑になり、実用的でない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回転する軸に対してワークの傾きを精度良く調整することができ、且つ回転中にもワークの傾きを安定的に維持することができる実用的なワーク保持機構、このようなワーク保持機構を備える加工装置、及びワークの加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るワーク保持機構は、ワークを回転可能に保持するワーク保持機構であって、半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面が両面に設けられた摺動部と、該摺動部と連結され、前記ワークを保持する保持部材と、を有するワーク保持部と、1軸回りに回転可能な軸部であって、前記2つの摺動面の少なくとも一部にそれぞれ当接する2つの当接面を有し、前記摺動部を前記2つの摺動面に沿って摺動可能に挟持する軸部と、を備え、前記2つの当接面を前記2つの摺動面にそれぞれ当接させた状態で前記軸部によって前記摺動部を挟持しつつ該摺動部を摺動させることにより、前記軸部の中心軸に対する前記ワーク保持部の傾きが変化する、ことを特徴とする。
上記ワーク保持機構において、前記2つの摺動面及び前記2つの当接面は共通の球心を有し、該球心が前記軸部の中心軸上に位置する、ことを特徴とする。
上記ワーク保持機構において、前記軸部は、前記2つの当接面のうちの一方の当接面が設けられた第1の部材と、前記2つの当接面のうちの他方の当接面が設けられた第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材とを締結する締結部材と、を有する、ことを特徴とする。
上記ワーク保持機構は、前記軸部に対する前記摺動部の位置を変化させることにより前記傾きを調整する調整手段をさらに備えることを特徴とする。
上記ワーク保持機構において、前記摺動部は、前記2つの摺動面を接続する側端面を有し、前記調整手段は、前記側端面を押圧又は打圧するアクチュエータである、ことを特徴とする。
上記ワーク保持機構は、前記軸部の中心軸に対する前記ワークの傾きを検出する検出器をさらに備えることを特徴とする。
上記ワーク保持機構において、前記検出器は、非接触且つ光学的に前記ワークの傾きを検出する、ことを特徴とする。
上記ワーク保持機構は、前記検出器による検出結果に基づいて前記調整手段の動作を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする。
上記ワーク保持機構は、前記軸部を当該軸部の中心軸回りに回転させる駆動手段をさらに備えることを特徴とする。
上記ワーク保持機構において、前記軸部は、該軸部の中心軸と直交する2つの平面が両面に設けられた取り付け部を有し、前記2つの平面と当接する2つの当接面をそれぞれ有し、前記取り付け部を前記2つの平面に沿って摺動可能に挟持するベース部及び挟持部材と、前記2つの平面における前記ベース部に対する前記軸部の位置を調整する第2の調整手段と、前記ベース部を、前記軸部の中心軸と平行な当該ベース部の中心軸回りに回転させる駆動手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る加工装置は、前記ワーク保持機構と、前記ワークを加工する工具と、を備えることを特徴とする。
上記加工装置において、前記ワークは、1つ以上のレンズが組み込まれた筒状をなすレンズ枠であり、前記保持部材は、前記レンズ枠を内周側から保持し、前記工具は、前記レンズ枠の外面を切削する切削工具である、ことを特徴とする。
上記加工装置において、前記ワークは、複数のレンズが組み込まれた光学部品であり、前記保持部材は、前記光学部品の外面の一部を保持し、前記工具は、前記光学部品の外面を切削する切削工具である、ことを特徴とする。
上記加工装置において、前記ワークはレンズであり、前記保持部材は、前記レンズの端面を保持し、前記工具は、前記レンズの外周面を研削するレンズ研削用の工具である、ことを特徴とする。
本発明に係るワークの加工方法は、前記ワーク保持機構に前記ワークを保持させ、所定の軸に対する前記ワークの少なくとも傾きを調整する調整工程と、前記ワークを前記所定の軸回りに回転させ、前記ワークの外面に加工工具を当接させることにより、前記ワークの外面を加工する加工工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面が両面に設けられた摺動部を、上記2つの摺動面にそれぞれ当接する2つの当接面を有する軸部によって挟持しつつ摺動させるので、軸部の中心軸に対してワークの傾きを高精度に調整することができ、軸部の回転中にもワークの傾きを安定的に維持することが可能となる。また、本発明によれば、シンプルな構造で実用的なワーク保持機構を実現することができる。従って、このようなワーク保持機構を加工装置に設けることにより、ユーザ所望の角度でワークを傾け、効率良くワークを加工することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るワーク保持機構を備える観察装置の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係るワーク保持機構の構成を示す斜視図である。 図3は、図2のA−A線における部分断面図である。 図4は、本発明の実施の形態2に係る加工装置の一部を示す一部断面図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係るワークの加工方法を示すフローチャートである。 図6は、ワークの切削工程を説明するための模式図である。 図7は、本発明の実施の形態3に係る加工装置の一部を示す斜視図である。 図8は、図7に示す加工装置の一部断面図である。 図9は、本発明の実施の形態3に係るワークの加工方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係るワーク保持機構、加工装置、及びワークの加工方法について、図面を参照しながら説明する。なお、これら実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。図面は模式的なものであり、各部の寸法の関係や比率は、現実と異なることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るワーク保持機構を備える観察装置の構成を示す模式図であり、ワーク保持機構を実体顕微鏡に適用した例を示している。図2は、本発明の実施の形態1に係るワーク保持機構の構成を示す斜視図である。図3は、図2のA−A線における部分断面図である。
図1に示す実体顕微鏡3は、架台31及びアーム32と、アーム32に取り付けられた対物レンズ33と、対物レンズ33によってワーク13の表面の像を観察するための接眼レンズ34とを備える。架台31には、鉛直方向の軸(中心軸a1)回りに回転自在な回転台2が設置されている。この回転台2に、本実施の形態1に係るワーク保持機構1が固設されている。また、回転台2は、中心軸a1が対物レンズ33の光軸a2と略一致するように設置されている。アーム32の高さは調節ツマミ35を操作することにより調節可能であり、アーム32の高さを調節することにより、ワーク保持機構1が保持するワーク13の上面に対物レンズ33の焦点を合わせることができる。つまり、対物レンズ33の焦点をワーク13の上面に合わせ、回転台2を回転させることで、中心軸a1を中心に回転するワーク13を観察することができる。
図2及び図3に示すように、ワーク保持機構1は、軸部11と、軸部11の端部に設けられ、ワーク13を保持するワーク保持部12と、ワーク保持部12の傾きを調整する調整手段としてのアクチュエータ14とを備える。
ワーク保持部12は、2つの摺動面124、125が両面に設けられた摺動部121と、ワーク13を保持する保持部材122と、摺動部121に固設され、摺動部121と保持部材122とを連結する脚部123とを有する。摺動面124、125は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなし、側端面126により互いに接続されている。本実施の形態1においては、曲率半径が大きい方の摺動面124を凸球面状とし、曲率半径が小さい方の摺動面125を凹球面状としている。
軸部11は、その中心軸が回転台2の中心軸a1と一致するように回転台2に固定されている。軸部11は、摺動部121が有する一方の摺動面124と当接する当接面114が設けられた保持台(第1の部材)111と、他方の摺動面125と当接する当接面115が設けられた押さえ部(第2の部材)112と、保持台111と押さえ部112とを締結する締結部材113とを備える。本実施の形態1においては、締結部材113を4箇所に設け、各締結部材113をボルトによって構成している。
なお、本実施の形態1においては、ワーク13を上方から観察することを想定しているため、中心軸a1の向きを鉛直方向としているが、中心軸a1の向きは必ずしも鉛直方向である必要はない。中心軸a1の向きは、当該ワーク保持機構1が設置される観察装置や測定装置における観測方向に応じて、適宜設定すれば良い。ただし、ワーク13の高度な位置決めが必要となる場合には、中心軸a1を鉛直方向とする方が、重力の影響を緩和することができるため望ましい。
保持台111は、全体として円柱状をなしている。この円柱の上端面を凹球面の一部となるように切削することにより当接面114を形成し、この当接面114の外周円の4か所を切り込むことにより切り込み部116を形成している。保持台111の上端面(切り込まれずに残った領域)には、締結部材113を螺合させるネジ穴が設けられている。
押さえ部112は、外周に向かって延出するリムが円筒の上端側に設けられた形状をなしている。この円筒の下端面を凸球面の一部となるように切削することにより当接面115を形成している。また、リムの外周円の4か所を切り込み、切り込まれずに残ったリムの領域117に、締結部材113を貫通させる開口が設けられている。
保持台111及び押さえ部112は、それぞれの切り込み部が合うように周方向の位置合わせがなされ、摺動部121を挟持した状態で締結部材113によって締結されている。保持台111に設けられた4箇所の切り込み部116から、摺動部121の側端面126が露出する。
押さえ部112の中央部には、保持部材122の脚部123が貫通可能な開口118が設けられている。この開口118を介して、保持部材122が軸部11の上端面に露出する。
当接面114、115は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなしている。本実施の形態1においては、曲率半径が大きい方の当接面114を、凸球面状の摺動面124と曲率半径が略等しい凹球面状とし、曲率半径が小さい方の当接面115を、凹球面状の摺動面125と曲率半径が略等しい凸球面状としている。これらの当接面114、115は、球心Cが中心軸a1上に位置するように形成されている。
ここで、本明細書において曲率半径が略等しいとは、摺動面124に当接面114を当接させると共に、摺動面125に当接面115を当接させた状態で、ガタツキを生じさせることなく摺動部121を球面に沿って摺動させることができる範囲に曲率半径の誤差が収まっていることを意味する。
保持台111及び押さえ部112は、摺動部121を摺動可能に挟持している。摺動面124と当接面114との間、及び摺動面125と当接面115との間には、締結部材113の締結力に起因する摩擦力が作用するので、摺動部121は保持台111及び押さえ部112に対して安定して保持される。一方、上記摩擦力よりも大きい外力を摺動部121に加えることにより、保持台111及び押さえ部112に対し、摺動部121を摺動面124、125に沿って移動させることができる。それにより、中心軸a1に対するワーク保持部12及びワーク13の傾きを調整することができる。
摺動面124と当接面114との間、及び摺動面125と当接面115との間の滑り易さは、摺動面124、125及び当接面114、115の表面状態と、互いに接触する面の間の接触圧(単位面積あたりの押し付け力)とによって決定される。ここで、摺動面124と当接面114との間、及び摺動面125と当接面115との間の各々において、摩擦力をF、互いに接触する面の間での押し付け力をN、各面の間の動摩擦係数をμとすると、摩擦力Fは、F=μNによって与えられる。押し付け力Nには、ワーク保持部12や押さえ部112の自重による重力や締結部材113による締結力等が寄与する。また、表面状態とは、表面そのものの滑らかさや、潤滑剤の塗布等の表面処理のことであり、上記摩擦力Fの式においては、摩擦係数μに寄与する。
摺動面124、125及び当接面114、115の表面状態や、締結部材113の締結力を調節することで、摺動部121の側端面126に力を加えたときの摺動部121の滑り易さや、側端面126に力を加えるのを中止したときの摺動部121の停止し易さを適宜調節することができる。また、当接面114、115の間にばね等の弾性部材を介在させることで、接触圧を安定させることとしても良い。
なお、摺動部121の滑り易さと停止し易さとを両立するために潤滑剤を用いる場合、摺動面124と当接面114との曲率半径、或いは、摺動面125と当接面115との曲率半径がそれぞれ厳密には等しくならない場合もあり得る。
これらの要件は、ガタツキを生じさせることなく摺動部121を球面に沿って摺動させることを意図して設定している。この要件を満たす条件を考えたとき、摺動面124、125及び当接面114、115の形状が一見、球面の一部を為しているように見えない場合もあり得ることには注意が必要である。即ち、例えば摺動面124と当接面114のように曲率半径が略等しい2つの面のうち一方が球面形状を為しさえすれば、もう一方が3点以上の点若しくは線によって上記球面形状と接触するような形によっても、がたつき無く摺動部121を球面に沿って摺動させることができる。この場合、ガタツキ無く摺動部121を球面に沿って摺動させることに寄与しているのは上記球面形状と接触する点または線であるが、これらは当然同心の球面上(球面の一部)にあり、本発明に包含される。
摺動面124、125及び当接面114、115の曲率半径は、これらの球面間で共通の球心C、即ち、中心軸a1とワーク保持部12の中心軸a3との交点が、ワーク13の上面又はその近傍に位置するように設定することが好ましい。それにより、ワーク保持部12及びワーク13を軸部11に対して傾けた状態で軸部11を回転させた場合であっても、ワーク13が中心軸a1の近傍で回転することになるので、ワーク13を安定的に保持することができる。
アクチュエータ14は、例えば、電圧を印加することにより伸縮する圧電素子によって構成されている。具体例として、株式会社ナノコントロール製の製品であるインパクトアクチュエータを適用することができる。アクチュエータ14は、圧電素子の伸縮時に生じる慣性力を利用して、切り込み部116から露出した摺動部121の側端面126を打圧する。この打圧する回数を制御することにより、摺動部121の摺動量、即ち、中心軸a1に対するワーク保持部12及びワーク13の中心軸a3の傾きを調整することができる。
図1に示すように、アクチュエータ14は、ガイドスライダ141を介して実体顕微鏡3の架台31(フレーム)に進退可能に保持されている。ワーク13の傾き調整を行う際、アクチュエータ14は、先端部が摺動部121の側端面126に到達可能な位置に進められる(図2及び図3参照)。一方、傾き調整を行っていない間、アクチュエータ14は、回転台2を回転させた際に軸部11及びワーク保持部12と干渉しない位置に退避させられる。
なお、アクチュエータ14としては、摺動部121の側端面126を押圧又は打圧することにより摺動部121を移動させることができれば、圧電方式以外の方式の機器を適用しても良い。例えば、回転力を押圧力に変換するねじ部材を適用しても良い。一例として、マイクロメータヘッドをアクチュエータ14として用いる場合、摺動部121の摺動後の位置を定量的に把握することが可能である。
図1に示すように、本実施の形態1においては、アクチュエータ14を1つのみ設けている。この場合、回転台2を90°ずつ回転させ、4つの切り込み部116をアクチュエータ14の側に順次向けて摺動部121の側端面126を押圧又は打圧させる。つまり、回転台2の回転の自由度と、ワーク保持部12の傾きの自由度とを適宜組み合わせることにより、所望の傾き調整を行うことができる。しかしながら、アクチュエータ14を2つ以上設けても良い。例えば、4つの切り込み部116に対向する位置に4つのアクチュエータ14をそれぞれ設けることにより、傾きの調整速度を向上させることができる。
次に、実体顕微鏡3におけるワーク13の傾き調整方法を説明する。まず、観察対象であるワーク13を保持部材122に保持させる。この際、ワーク13の上面の中心位置が摺動面124、125及び当接面114、115の球心C近傍となるように、ワーク13或いは保持部材122の高さを予め調節しておくことが好ましい。それにより、軸部11に対してワーク保持部12を傾けた際にも、観察対象面の中心位置の変位が少なくなるからである。
続いて、軸部11を回転させて切り込み部116を順次アクチュエータ14の側に向け、アクチュエータ14によって摺動部121の側端面126を打圧することにより、ワーク保持部12の傾きを調整する。1つの方向におけるワーク保持部12の傾きの調整範囲は、当該方向を含む断面における当接面114、115の中心角の大きさによるが、例えば図3の場合には、概略±30°の範囲で傾きを調整することができる。なお、傾き調整を行う切り込み部116を変更する際には、軸部11と干渉しない位置までアクチュエータ14を一旦退避させてから軸部11を回転させる。
ワーク保持部12が所望の傾きに至ると、対物レンズ33の焦点をワーク13の上面に合わせ、実体顕微鏡3によりワーク13の観察を行う。上述したように、ワーク保持部12を概略±30°の範囲で調整可能である場合、軸部11を回転させつつ、±30°の範囲でワーク13を観察することができる。なお、ワーク13の上面が球心Cに合っている場合、この球心Cに対物レンズ33の焦点を一旦合わせれば、軸部11を回転させた場合であっても、再度対物レンズ33の焦点調節を行う必要はない。
以上説明したように、本実施の形態1においては、球面の一部をなす摺動面124、125が設けられたワーク保持部12の摺動部121を、球面の一部をなす当接面114、115によって挟持し、摺動部121を球面に沿って摺動させることによりワーク保持部12を傾けるので、ワーク保持部12の傾き調整の精度を高めると共に、その傾きを安定して維持することができる。従って、簡易な構成で高精度な傾き調整を行うことが可能となる。
また、本実施の形態1によれば、摺動面124、125及び当接面114、115の球心Cを、軸部11の回転軸である中心軸a1上且つワーク13の上面近傍に設定するので、ワーク13を傾けた状態で軸部11を回転させた場合であっても、ワーク13が中心軸a1の近傍で回転することになる。従って、ワーク13の振れを最小限に抑えることができ、ワーク13の傾きを安定的に維持することが可能となる。
さらに、本実施の形態1によれば、保持台111及び押さえ部112に挟持された摺動部121の側端面126をアクチュエータ14によって打圧することによりワーク保持部12の傾きを調整するので、軸部11の構造をシンプルにすることができ、ワーク保持機構1全体を安価に構成することが可能となる。
特に、上記アクチュエータ14は、ワーク保持機構1ではなく、ワーク保持機構1が設けられる機器のフレーム(実体顕微鏡3の架台31)に取り付けられるので、ワーク保持機構1の回転と連動することなく動作させることができる。即ち、アクチュエータ14への動力伝達或いは給電に対する制約がなくなり、安定且つ精度の良い傾き調整を行うことができる。また、従来のように軸部11の内部に動力伝達機構を設ける必要がなくなるので、ワーク保持機構1の構成をシンプルにすることができる。
従って、このようなワーク保持機構1を観察装置や測定装置或いは加工装置等の各種機器に適用することにより、ワーク13を所望の量だけ傾けた状態で観測或いは加工することが可能となる。
ここで、上記実施の形態1においては、摺動部121全体を凹形状としたが、反対に、凸形状としても良い。この場合、軸部11の先端を凸球面状とし、押さえ部の下端を凹球面状とすれば良い。つまり、摺動部を凹形状とするか、凸形状とするかについては特に限定されず、ワーク保持機構1を設置する機器や設置状態等に応じて適宜選択すれば良い。
また、上記実施の形態1においてアクチュエータ14を設ける代わりに、摺動部121をユーザが手動で摺動させることとしても良い。例えば、切り込み部116から露出した摺動部121の側端面126をハンマー等により叩くことにより外力を加えても良い。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係る加工装置の一部を示す一部断面図である。図4に示すように、本実施の形態2に係る加工装置5は、ワーク43を保持するワーク保持機構4と、ワーク43を切削する切削手段とを備える。本実施の形態2においては、ワーク保持機構4を旋盤に適用した例を説明する。なお、図4においては、切削手段の一部としてバイト51のみを示している。
ワーク保持機構4は、加工装置5の主軸である軸部41と、ワーク43を保持するワーク保持部42と、軸部41に対するワーク保持部42の傾きを調整する調整手段としてのアクチュエータ44と、ワーク43の傾きを検出する検出器45と、検出器45によるワーク43の傾きの検出結果に基づいてアクチュエータ44の動作を制御する制御部46と、軸部41を中心軸a4回りに回転させる駆動部47とを備える。
ワーク保持部42は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面423、424が両面に設けられた摺動部421と、摺動部421に連結され、ワーク43を保持する保持部材422とを有する。保持部材422は、図示しないチャック機構によりワーク43を保持する。
軸部41は、摺動部421の一方の摺動面423と当接する当接面413が設けられた保持台(第1の部材)411と、他方の摺動面424と当接する当接面414が設けられた押さえ部(第2の部材)412とを有する。当接面413、414は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなしている。本実施の形態2においては、曲率半径が大きい方の当接面413を、摺動面423と曲率半径が略等しい凹球面状とし、曲率半径が小さい方の当接面414を、摺動面424と曲率半径が略等しい凸球面状としている。
当接面413、414及び摺動面423、424の間で共通の球心Cは、中心軸a4上であって、ワーク保持機構4が保持するワーク43の内部に位置するように設定されている。そのため、ワーク43を傾けた状態で軸部41を回転させたとしても、ワーク43が中心軸a4から大きく振れて回転することはなく、ワーク43を安定して保持することができる。
押さえ部412には、当接面424の側から突出する軸部415が設けられている。また、摺動部421及び保持台411の中心部には、軸部415が貫通可能な開口425、416がそれぞれ設けられている。ここで、軸部415は中心軸a4に沿って微動可能であり、この軸部415を図4の下方向に引くことで、押さえ部412の当接面414が摺動部421の摺動面424に当接し、摺動部421が保持台411及び押さえ部412に挟持される。また、摺動部421の開口425の内径は、軸部415の外径よりも大きく、開口425の内径と軸部415の外径との差の範囲で、摺動部421の摺動が可能となる。
アクチュエータ44は、例えば、マイクロメータヘッド及びこのマイクロメータヘッドを駆動するステッピングモータによって構成される。アクチュエータ44は、図示しないガイドスライダを介して、加工装置5のフレーム(図示せず)に進退自在に取り付けられている。アクチュエータ44は、摺動部421の側端面426を押圧することにより、摺動部421を摺動面423、424に沿って摺動させる。それにより、中心軸a4に対するワーク保持部42及びワーク43の傾きが調整される。
なお、アクチュエータ44としては、実施の形態1と同様に、圧電素子の伸縮時に生じる慣性力を利用して摺動部421の側端面426を打圧する方式を採用しても良い。
ワーク43の傾き調整を行う際、アクチュエータ44は、先端部が摺動部421の側端面426に到達可能な位置に進められる。一方、ワーク43の傾き調整を行っていない間、アクチュエータ44は、軸部41を回転させた際にワーク保持部42と干渉しない位置に退避させられる。
検出器45は、例えば、加工装置5のフレーム(図示せず)に取り付けられたレーザ変位計により構成され、ワーク43の傾きを非接触且つ光学的に検出する。詳細には、検出部45は、ワーク43の外周側面にレーザ光Lを照射し、ワーク43の外周側面によって反射されたレーザ光Lを検出することにより、ワーク43(レーザ光が照射された部分)の位置を測定する。そして、軸部41が1回転する間に変化したワーク43の位置をもとに、ワーク43の中心軸a4に対する傾きを検出する。
制御部46は、検出器45が検出したワーク43の現在の傾きをもとに、ワーク43が予め設定された目標の傾きに至るまでに必要な傾き調整量を算出すると共に、この傾き調整量に基づき、ワーク43が目標の傾きとなるように各部の動作を制御する。詳細には、制御部46は、ワーク43の中心軸の現在の傾きと目標の傾きとの差分、及びワーク43を傾斜させる方向とを算出し、この差分だけワーク43を傾斜させるのに必要なアクチュエータ44の駆動量と、摺動部421の移動方向とを取得する。そして、この駆動量及び移動方向に基づき、アクチュエータ44及び駆動部421の動作を連動して制御する。
駆動部47は、軸部41を中心軸a4回りに回転させるモータであり、ワーク43の傾きの検出及び調整時並びにワーク43の加工時に、制御部46の制御の下で動作する。
バイト51は、ワーク43を切削加工する切削工具である。バイト51には、該バイト51を中心軸a4と平行な方向及び中心軸a4と直交する方向に並進自在に保持する保持機構と、制御部46の制御の下で動作し、バイト51の保持機構を並進させる駆動手段とが設けられている(いずれも図示せず)。なお、駆動手段を設けずに、ユーザの手動操作によりこの保持機構を並進させることとしても良い。
次に、ワーク43の加工方法を説明する。図5は、本実施の形態2に係るワークの加工方法を示すフローチャートである。本実施の形態2においては、円筒状をなすワーク43の外面を切削加工する場合を説明する。また、図6は、後述するワーク43の切削工程を説明するための模式図である。
まず、工程S10において、保持部材422が備えるチャック機能によりワーク43を保持部材422に固定する。
続く工程S11において、制御部46は、検出器45によりワーク43の傾きを検出する。詳細には、駆動部47を駆動して軸部41を回転させながら、検出器45からレーザ光Lをワーク43の外周側面に照射し、その反射光を検出器45で検出することにより、ワーク43の外周側面の変位を測定する。ワーク43が1回転する間におけるワークの外周側面の変位から、ワーク43の傾きを求めることができる。なお、軸部41を回転させる際には、アクチュエータ44がワーク保持部42と干渉しないように、アクチュエータ44を退避させておく。
続く工程S12において、制御部46は、ワーク43の傾きが予め設定された傾きの目標値と一致するか否かを判定する。ワーク43の傾きが目標値と一致しない場合(工程S12:No)、制御部46は、現在のワーク43の傾きと傾きの目標値とから、傾き調整量を算出する(工程S13)。
続く工程S14において、制御部46は、工程S13において算出した傾き調整量に基づいて各部の動作を制御することにより、ワーク43の傾きを調整する。即ち、摺動部421の側端面426を、傾き調整量に応じた方向に傾き調整量に応じた量だけアクチュエータ44によって押圧することにより、ワーク保持部42の傾きを変化させる。その後、工程S11に戻る。
ここで、上述したように、本実施の形態2においては軸部415を中心軸a4に沿って微動させることにより、押さえ部412による摺動部421に対する把持力を調節することができる。そこで、傾き調整を行う際には、押さえ部412による摺動部421に対する把持力を若干緩めた状態で摺動部421を摺動させ、摺動部421の位置が決まった際に、押さえ部412による摺動部421に対する把持力を、後の加工工程に適した力量にまで高めることにより、摺動部421を確実に把持することとしても良い。このように軸部415を中心軸a4に沿って微動可能とする場合、傾き調整のし易さとワーク保持部42の確実な位置決めとを両立することができる。
一方、ワーク43の傾きが目標値と一致した場合(工程S12:Yes)、駆動部47を駆動して軸部41を回転させ、バイト51をワーク43の外面に当て付けることにより、ワーク43を加工する(工程S15)。バイト51によるワーク43の加工終了後、軸部11を停止させて保持部材422からワーク43を取り外す。それにより、加工済みのワークが得られる。
ここで、上記説明においては、ワーク43の傾きを調整した後(工程S14参照)、ワーク43の傾きを再度検出し(工程S11参照)、目標値と一致しているか否かを判定している(工程S12参照)。このようなフィードバック制御を行うことにより、ワーク43の傾きを高精度に調整することができる。しかしながら、本実施の形態2においては、現在のワーク43の傾き及び目標値から算出した傾き調整量に基づき、制御部46の制御の下でアクチュエータ44に摺動部421の側端面426を押圧させるので、精度の良い傾き調整を一回で行うことができる。従って、ワーク43の傾きを一度調整した後、再度の傾き検出及び判定は必須ではなく、工程S14の後で工程S15に直接移行し、ワーク43の加工を行っても良い。
次に、ワーク43の加工方法の一例として、円柱状のワーク43の外周側面に溝切加工を施す場合を説明する。
まず、ユーザは、ワーク43を保持部材422に固定する(工程S10参照)。また、ワークの傾きの目標値として傾きゼロ(ワーク保持部42の中心軸が中心軸a4と一致した状態)を制御部46に入力する。
続いて、軸部41を回転させ、検出器45によってワーク43の傾きを検出する(工程S11参照)。ワーク43の傾きが目標値と一致しない場合(工程S12:No)、制御部46は、ワーク43の現在の傾きと目標値とから傾き調整量を算出し(工程S13参照)、さらに、この傾き調整量に基づいてアクチュエータ44を駆動することにより、ワーク43の傾きが小さくなる方向に傾き調整を行う(工程S14参照)。
その後、軸部41を回転させ、ワーク43の外周側面にバイト51を当てて切削を行う(工程S15参照)。この際、バイト51を中心軸a4に沿って移動させることにより、ワーク43を、中心軸a4を中心とする円柱状に加工することができる。
次に、ユーザは、ワークの傾きの目標値として、図6に示すように、軸部41の中心軸a4に対するワーク43の中心軸a5の傾斜角θを制御部46に入力する。なお、目標値は、一連の工程の開始前に予め制御部46に入力しておいても良い。
続いて、検出器45によりワーク43の傾きを再度検出する(工程S11参照)。なお、先にワーク43の外周側面を研削したため、このとき、ワーク45の外周側面の振れが十分に小さくなっている。このため、ワーク43の傾き(実質的にゼロ)は目標値と一致しない(工程S12:No)。
続いて、制御部46は、現在のワーク43の傾きから目標値に至るまでに必要な傾き調整量を算出する(工程S13参照)。
制御部46は、入力された目標値となるように、ワーク43の傾きを調整する(工程S14参照)。即ち、アクチュエータ44にワーク保持部42を押圧させ、図6に示すように、中心軸a4に対してワーク43の中心軸a5を傾斜させる。この後、ワーク43の傾きを検出して目標値に至ったか否かを判定しても良いし(工程S11、S12参照)、傾きの検出及び判定を省略しても良い。
ワーク43の傾きの調整後、制御部46は駆動部47を駆動してワーク保持機構4を中心軸a4回りに回転させ、バイト51をワーク43の外周側面に当て付けることにより、溝切り加工を行う。バイト51を当て付ける位置は、当接面413、414及び摺動面423、424の球心C近傍とすることが好ましい。球心Cは、中心軸a4とワーク43の中心軸a5とが交差する位置であるので、ワーク43を中心軸a4回りに回転させた際にも、バイト51が切削するワーク43の外周円の径の変化が少ないからである。それにより、図6に示すように、円柱の外周側面に対して斜めに溝が切られたワーク43を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態2によれば、球面の一部をなす摺動面423、424が設けられた摺動部421を、球面の一部をなす当接面413、414によって挟持し、摺動部421を球面に沿って摺動させるので、簡易な構成でワーク43の高精度な傾き調整を行うことができる。従って、このようなワーク保持機構4を加工装置5に設けることにより、ワーク保持機構4が備える高精度な傾き調整機能と高いワーク保持力とを活かした高精度な切削加工を行うことが可能となる。特に、本実施の形態2においては、押さえ部412により摺動部421を加工に適した力量によって挟持するので、切削加工中にワーク43に力がかかった場合であっても、ワーク43を確実に保持し、ワーク43のずれを抑えることができる。
また、本形態2においては、摺動面423、424及び当接面413、414の球心Cをワーク43の内部に設定するので、ワーク43を中心軸a4に対して傾けた状態で軸部41を回転させた場合であっても、回転中におけるワーク43の振れを抑えることができ、安定した切削加工を行うことが可能となる。
また、本実施の形態2によれば、ワーク43の傾き調整量の算出及びこの傾き調整量に基づくワーク43の傾き調整を、制御部46の制御の下で自動で行うので、傾き調整精度、及びそれに続く切削加工における加工精度を向上させることが可能になる。例えば、検出器45の検出結果などの演算用のデータがオンラインで送受信されるので、ヒューマンエラーを排除することができる。また、送受信される情報の精度を高く(即ち、データの桁数を多く)することができるので、その分、高精度な制御も可能になる。さらに、これらの一連の工程を自動で実行することにより、リードタイムを短縮し、ワーク43の加工に要するコストを全体的に削減することが可能となる。
また、本実施の形態2によれば、非接触且つ光学的にワーク43の傾きを検出するので、レンズのように繊細に扱うべきワーク43に対しても、機械的な影響を与えることなく、高精度な傾き検出を行うことができる。従って、上記実施の形態2を微細な傾き調整及び切削加工が必要な光学部品の加工装置に広く適用することが可能となる。
上記実施の形態2においては、中心軸a4を鉛直方向に向けた状態で加工装置5を設置しているが、中心軸a4の向きは特に限定されない。例えば、中心軸a4が水平方向を向くように加工装置5を設置しても良い。ただし、ワーク43の傾き調整に非常に高い精度が要求される場合には、上記実施の形態2のように中心軸a4を鉛直方向に向ける方が好ましい。中心軸a4を鉛直方向に向けることで、ワーク保持部42の各部分にかかる重力のバランスを取り、重力の影響を緩和することができるからである。
また、上記実施の形態2においては、検出器45として、非接触且つ光学的にワーク43の傾きを検出可能なレーザ変位計を用いたが、ワーク43の傾きを検出することができれば、他の方式の検出器45を用いても良い。例えば、ワーク43の外周側面にセンサヘッドを接触させて外周側面の変位を検出する接触式変位計を用いても良い。ただし、接触式変位計を用いる場合には、センサヘッドがワーク43に接触することによりワーク43の傾きに影響を与える可能性があるため、ワーク43の傾き調整に高い精度が要求される場合には、上記実施の形態2のように非接触且つ光学的にワーク43の変位を検出可能な機器を用いることが好ましい。
また、上記実施の形態2においては、ワーク43の傾き検出からワーク43の加工までの一連の工程を自動で行うこととしたが、これらの工程の一部をユーザが手動で行うこととしても良い。例えば、検出器45が検出したワーク43の傾きに基づいて、ユーザが傾き調整量を算出し、この傾き調整量を制御部46に入力して制御部46にアクチュエータ44に対する制御を実行させても良い。或いは、ワーク43の加工工程(工程S15)において、バイト51をワーク43に当て付ける位置をユーザが手動で調節するなどしても良い。
また、上記実施の形態2においては、保持部材422によりワーク43を保持する方法について明示していないが、ワーク43の保持方法は、ワーク43に対する加工の目的によって自由に選択することができる。例えば、旋盤でしばしば用いられるように、ワークを外周側から掴む形で保持してもよいし、ワークが筒状であればその内周側から保持してもよい。さらに、ワークの外周側面又は内面(ワーク内側の面)の一部に予めねじを切り、このねじ部分を用いて保持する方法などを含めることもでき、広い自由度をもって選択することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図7は、本発明の実施の形態3に係る加工装置の一部を示す斜視図である。また、図8は、図7に示す加工装置の一部断面図である。図7及び図8に示すように、本実施の形態3に係る加工装置7は、筒状をなすレンズ枠632にレンズ631を組み込んだ鏡枠をワーク63として切削加工を行うレンズ枠切削装置であり、ワーク63を保持するワーク保持機構6と、ワーク63を切削する切削手段とを備える。図7及び図8においては、切削手段の一部としてバイト71のみを示している。
ワーク保持機構6は、加工装置7の主軸であるベース部60と、ベース部60上に設置され、ベース部60と共に回転する軸部61と、ワーク63を保持するワーク保持部62と、ベース部60と共に軸部61を挟持する挟持部材64と、挟持部材64をベース部60に締結するベース締結部材65と、ワーク保持部62の傾きを調整する調整手段としてのアクチュエータ66と、水平方向(水平面内)における軸部61の位置を調整する第2の調整手段としてのアクチュエータ67と、ワーク63の偏心を測定する偏心測定器(検出器)68と、偏心測定器68による測定結果に基づいてアクチュエータ66、67の動作を制御する制御部69と、ベース部60を中心軸a6回りに回転させる駆動部70とを備える。
ワーク保持部62は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面624、625が両面に設けられた摺動部621と、摺動部621に固定された軸部622と、軸部622の先端に連結され、ワーク63を保持する保持部材623とを有する。保持部材623は、図示しないチャック機構により、レンズ枠632の内面側からワーク63を保持する。これにより、ワーク63の外面(レンズ枠632の外周側面および上下面)全体が露出した状態となる。
軸部61は、摺動部621の一方の摺動面624と当接する当接面614が設けられた保持台(第1の部材)611と、他方の摺動面625と当接する当接面615が設けられた押さえ部(第2の部材)612と、保持台611に押さえ部612を締結するボルト等の締結部材613とを有する。当接面614、615は、曲率半径が互いに異なる同心の球面の一部をなしている。本実施の形態3においては、曲率半径が大きい方の当接面614を、摺動面624と曲率半径が略等しい凹球面状とし、曲率半径が小さい方の当接面615を、摺動面625と曲率半径が略等しい凸球面状としている。
当接面614、615及び摺動面624、625の間で共通の球心Cは、ワーク63よりも若干鉛直上方の位置している。それにより、ワーク63を傾けた状態でワーク保持機構6を回転させたとしても、ワーク63が中心軸a6から大きく振れて回転することはなく、ワーク63を安定して保持することができる。
押さえ部612には、ワーク保持部62の軸部622が貫通可能な開口616が設けられている。この開口616の内径は、軸部622の外径よりも大きく、開口616の内径と軸部622の外径との差の範囲で、摺動部621の摺動が可能となる。
保持台611の下端部には、外周側に向かって突出するリム部617が設けられている。リム部617は、保持台611をベース部60に取り付けるための取り付け部であり、保持台611と一体的に形成されている。
リム部617の下面617aは、軸部61の中心軸と直交する平面であり、本実施の形態3においては保持台611の下底面と一体化している。このリム部617の下面617aがベース部60の上面(当接面)60aと当接するように、軸部61がベース部60上に載置される。本実施の形態3においては、ベース部60の上面60aを水平面としている。
リム部617の上面617bは、下面617aと平行な平面である。このリム部617上に、円盤状をなす挟持部材64が載置される。挟持部材64の下面(当接面)64aは、リム部617の上面617bと当接する平面である。リム部617及び挟持部材64には複数の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔にベース締結部材65を挿入してベース部60に螺合することにより、軸部61がベース部60及び挟持部材64に、水平面に沿って摺動可能に挟持される。リム部617に形成された貫通孔618の内径はベース締結部材65の外径よりも大きく、軸部61は、貫通孔618の内径とベース締結部材65の外径との差の範囲で摺動可能となる。
アクチュエータ66は、例えば、電圧を印加することにより伸縮する圧電素子によって構成され、圧電素子の伸縮時に生じる慣性力を利用して摺動部621の側端面626を打圧する。制御部69がこの打圧する回数を制御することにより、摺動部621の摺動量、即ち、ワーク63の傾きが調整される。
アクチュエータ66は、ガイドスライダ661により加工装置7のフレーム(図示せず)に進退可能に取り付けられている。なお、図8においては、ガイドスライダ661の記載を省略している。ワーク63の傾き調整を行う際、アクチュエータ66は、先端部が摺動部621の側端面626に到達可能な位置に進められる。一方、傾き調整を行っていない間、アクチュエータ66は、ベース部60を回転させた際にワーク保持部62と干渉しない位置に退避させられる。
アクチュエータ67は、アクチュエータ66と同様に圧電素子によって構成され、リム部617の外周面を打圧する。制御部69がこの打圧する回数を制御することにより、軸部61の移動量、即ち、ワーク63の水平方向における位置が調整される。
アクチュエータ67は、ガイドスライダ671により加工装置7のフレーム(図示せず)に進退可能に取り付けられている。なお、図8においては、ガイドスライダ671の記載を省略している。ワーク63の水平面における位置調整を行う際、アクチュエータ67は、先端部がリム部617の外周面に到達可能な位置に進められる。一方、位置調整を行っていない間、アクチュエータ67は、ベース部60を回転させた際にベース部60及び軸部61と干渉しない位置に退避させられる。
図7に示すように、アクチュエータ66、67を設ける数は1つずつでも良いが、摺動部621の外周及びリム部617の外周にそって、それぞれ複数ずつ設けても良い。
偏心測定器68は、加工装置7のフレーム(図示せず)に固定され、ワーク63の偏心状態を非接触且つ光学的に測定する。詳細には、偏心測定器68は、ワーク保持機構6の鉛直上方に設置され、ワーク63に向け中心軸a6に沿ってレーザ光Lを出射する光源と、レンズ631を透過し、保持部材623の上端面において反射されて再びレンズ631を透過したレーザ光Lを受光し、受光したレーザ光Lの像の画像データを出力するCCD等の撮像素子と、受光したレーザ光Lの像に基づいてレンズ631の光軸の傾き及び位置ずれを測定する演算部とを内蔵する。偏心測定器68は、ワーク63を中心軸a6回りに回転させながら受光したレーザ光Lの像の軌跡及び基準位置からの変位に基づいて、レンズ631の光軸の中心軸a6に対する傾き及び位置ずれを測定する(特開2007−322220号公報参照)。
制御部69は、偏心測定器68から出力されたワーク63の偏心状態(光軸の傾き及び位置ずれ)をもとにアクチュエータ66、67の動作を制御することにより、ワーク63の偏心調整を行う。具体的には、レンズ631の光軸を中心軸a6と一致させる、所謂心出しを行う。
駆動部70は、ベース60を中心軸a6回りに回転させるモータであり、ワーク63の偏心状態の測定及び偏心調整時並びにワーク63の加工時に、制御部69の制御の下で動作する。
バイト71は、ワーク63を切削加工する切削工具である。バイト71には、該バイト71を中心軸a6と平行な方向及び中心軸a6と直交する方向に並進自在に保持する保持機構と、制御部69の制御の下で動作し、バイト71の保持機構を並進させる駆動手段とが設けられている(いずれも図示せず)。なお、駆動手段を設けずに、ユーザの手動操作によりこの保持機構を並進させることとしても良い。
次に、ワーク63の加工方法を説明する。図9は、本実施の形態3に係るワークの加工方法を示すフローチャートである。
まず、工程S20において、保持部材623が備えるチャック機能によりワーク63を保持部材623に固定する。
続く工程S21において、制御部69は、偏心測定器68によりワーク63の偏心状態を測定する。詳細には、駆動部70を駆動してベース部60を回転させながら、偏心測定器68から中心軸a6に沿ってレンズ631にレーザ光Lを照射させる。偏心測定器68は、レンズ631を透過したレーザ光Lの反射光を受光し、この反射光の像に基づいてレンズ631の光軸の中心軸a6からの傾き及び位置ずれを測定し、測定結果を制御部69に出力する。
続く工程S22において、制御部69は、ワーク63の偏心調整を行う。詳細には、工程S21において測定したレンズ631の光軸の傾きをもとに、アクチュエータ66に摺動部621の側端面626を打圧させることにより、軸部61に対するワーク保持部62の傾きを調整し、光軸を中心軸a6と平行な状態にする。続いて、工程S21において測定したレンズ631の光軸の位置ずれをもとに、アクチュエータ67にリム部617の外周面を打圧させることにより、ベース部60に対して軸部61を水平面に沿って移動させ、光軸を中心軸a6と一致させる。
本実施の形態3においては、当接面614、615及び摺動面624、625の球心Cの位置がワーク63の若干鉛直上方となるように設定している。そのため、ワーク63を偏心調整する際のワーク63の傾きの調整量は数分程度となり、ワーク63の水平方向における位置の調整量は約0.1mm以下となる。このように傾き及び位置の調整量を小さい範囲に留めることができるので、偏心調整の際にワーク63が大きく振れることはなく、ワーク63を安定的に保持することができる。
続く工程S23において、ワーク63の外面を切削する。具体的には、レンズ枠632の外面の少なくとも一部を切削する。ここで、レンズ枠632の外面とは、レンズ枠632の外周側面、及びレンズ枠632の上下面を含む領域のことである。また、レンズ枠632の外周側面に溝等の凹凸が設けられる場合には、この凹凸の部分も外面に含まれる。詳細には、駆動部70によりベース部60を中心軸a6回りに回転させ、ワーク63の外周側面にバイト71の先端部を当接させながら、バイト71を中心軸a6に沿って移動させる。また、ワーク63の上下面においては、バイト71を中心軸a6と直交する方向に移動させる。それにより、レンズ枠632の外周側面の中心軸をレンズ631の光軸と一致させ、レンズ枠632の上下面をレンズ631の光軸と直交させることができる。
以上説明したように、本実施の形態3によれば、ワーク保持機構6及び切削手段からなる簡易な構成により、レンズ枠に対して高精度な切削加工を行うことができる。
また、本実施の形態3によれば、非接触且つ光学的にワーク63の偏心状態を測定する偏心測定器68を設けたので、レンズが取り付けられたレンズ枠等の光学部材に対し、高精度な偏心測定及び偏心調整を行うことができる。この偏心調整の後に引き続き切削加工を行うことで、高精度且つ安定した加工を行うことができる。
また、本実施の形態3によれば、偏心測定器68による偏心状態の測定結果に基づく制御部69の制御によりアクチュエータ66、67を動作させるので、高精度な偏心調整を全自動で行うことができる。従って、偏心調整後の切削加工を含めた一連の工程を自動化して効率良く行うことが可能となる。
なお、上記実施の形態3においては、中心軸a6を鉛直方向に向けた状態で加工装置7を設置しているが、中心軸a6の向きは特に限定されない。例えば、中心軸a6が水平方向を向くように加工装置7を設置しても良い。ただし、ワーク63に非常に高い加工精度が要求される場合には、重力の影響を受け難く、ワークの偏心測定及び偏心調整精度を向上させることができ、さらに、切削加工中のワーク63の姿勢を維持し易いという点で、上記実施の形態3のように中心軸a6を鉛直方向に向ける方が好ましい。
また、上記実施の形態3においては、ワーク63としてレンズ枠を偏心調整及び切削加工する場合を説明したが、ワーク63の種類はこれに限定されない。例えば、レンズそのものをワーク63として、レンズの外周面の少なくとも一部を加工することとしても良い。ここで、レンズの外周面とは、レンズ側面(レンズの外周側面)と、レンズの上面及び下面のうちレンズの光学機能を発揮する光学機能面の外側に位置する平面状の領域(平面部)とを含む領域のことである。この場合、バイト71をレンズ研削用のダイヤモンドホイールに変更することで、レンズ側面の中心軸をレンズの光軸と一致させる、所謂レンズの心取り加工を行うことができる。この場合においても、上述したワーク保持機構6を用いることにより、レンズの光軸の傾き及び位置ずれの測定精度を向上させることができ、高精度な心取り加工を行うことが可能となる。なお、この場合には、保持部材623として、例えば吸着チャックのように、レンズの端面を保持可能な部材を用いると良い。
或いは、対物レンズのように、複数のレンズが組み込まれた光学部品をワーク63として、光学部品の外面の少なくとも一部を加工することとしても良い。ここで、光学部品の外面とは、光学部品の外周側面、この外周側面に設けられた溝等の凹凸、及び光学部品の上下面を含む領域のことである。この場合においても、対物レンズの外面を高精度に加工することができるので、顕微鏡への対物レンズの取り付け精度を向上させることが可能となる。
以上説明した実施の形態1〜3は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、実施の形態1〜3に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能である。
1、4、6 ワーク保持機構
2 回転台
3 実体顕微鏡
5、7 加工装置
11、41、61 軸部
12、42、62 ワーク保持部
13、43、63 ワーク
14、44、66、67 アクチュエータ
141、661、671 ガイドスライダ
31 架台
32 アーム
33 対物レンズ
34 接眼レンズ
35 調節ツマミ
45 検出器
46、69 制御部
47、70 駆動部
51、71 バイト
60 ベース部
60a、617b 上面
64 挟持部材
64a、617a 下面
65 ベース締結部材
68 偏心測定器
111、411、611 保持台
112、412、612 押さえ部
113、613 締結部材
114、115、413、414、614、615 当接面
117 リムの領域
118、416、425、616 開口
121、421、621 摺動部
122、422、623 保持部材
123 脚部
124、125、423、424、624、625 摺動面
126、426、626 側端面
415、622 軸部
617 リム部
618 貫通孔
631 レンズ
632 レンズ枠

Claims (15)

  1. ワークを回転可能に保持するワーク保持機構であって、
    半径が互いに異なる同心の球面の一部をなす2つの摺動面が両面に設けられた摺動部と、該摺動部と連結され、前記ワークを保持する保持部材と、を有するワーク保持部と、
    1軸回りに回転可能な軸部であって、前記2つの摺動面の少なくとも一部にそれぞれ当接する2つの当接面を有し、前記摺動部を前記2つの摺動面に沿って摺動可能に挟持する軸部と、
    を備え、
    前記2つの当接面を前記2つの摺動面にそれぞれ当接させた状態で前記軸部によって前記摺動部を挟持しつつ該摺動部を摺動させることにより、前記軸部の中心軸に対する前記ワーク保持部の傾きが変化する、
    ことを特徴とするワーク保持機構。
  2. 前記2つの摺動面及び前記2つの当接面は共通の球心を有し、該球心が前記軸部の中心軸上に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のワーク保持機構。
  3. 前記軸部は、
    前記2つの当接面のうちの一方の当接面が設けられた第1の部材と、
    前記2つの当接面のうちの他方の当接面が設けられた第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを締結する締結部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワーク保持機構。
  4. 前記軸部に対する前記摺動部の位置を変化させることにより前記傾きを調整する調整手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワーク保持機構。
  5. 前記摺動部は、前記2つの摺動面を接続する側端面を有し、
    前記調整手段は、前記側端面を押圧又は打圧するアクチュエータである、ことを特徴とする請求項4に記載のワーク保持機構。
  6. 前記軸部の中心軸に対する前記ワークの傾きを検出する検出器をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のワーク保持機構。
  7. 前記検出器は、非接触且つ光学的に前記ワークの傾きを検出する、ことを特徴とする請求項6に記載のワーク保持機構。
  8. 前記検出器による検出結果に基づいて前記調整手段の動作を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項6又は7に記載のワーク保持機構。
  9. 前記軸部を当該軸部の中心軸回りに回転させる駆動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のワーク保持機構。
  10. 前記軸部は、該軸部の中心軸と直交する2つの平面が両面に設けられた取り付け部を有し、
    前記2つの平面と当接する2つの当接面をそれぞれ有し、前記取り付け部を前記2つの平面に沿って摺動可能に挟持するベース部及び挟持部材と、
    前記2つの平面における前記ベース部に対する前記軸部の位置を調整する第2の調整手段と、
    前記ベース部を、前記軸部の中心軸と平行な当該ベース部の中心軸回りに回転させる駆動手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のワーク保持機構。
  11. 請求項9又は10に記載のワーク保持機構と、
    前記ワークを加工する工具と、
    を備えることを特徴とする加工装置。
  12. 前記ワークは、1つ以上のレンズが組み込まれた筒状をなすレンズ枠であり、
    前記保持部材は、前記レンズ枠を内周側から保持し、
    前記工具は、前記レンズ枠の外面を切削する切削工具である、
    ことを特徴とする請求項11に記載の加工装置。
  13. 前記ワークは、複数のレンズが組み込まれた光学部品であり、
    前記保持部材は、前記光学部品の外周面の一部を保持し、
    前記工具は、前記光学部品の外面を切削する切削工具である、
    ことを特徴とする請求項11に記載の加工装置。
  14. 前記ワークはレンズであり、
    前記保持部材は、前記レンズの端面を保持し、
    前記工具は、前記レンズの外周面を研削するレンズ研削用の工具である、
    ことを特徴とする請求項11に記載の加工装置。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のワーク保持機構に前記ワークを保持させ、所定の軸に対する前記ワークの少なくとも傾きを調整する調整工程と、
    前記ワークを前記所定の軸回りに回転させ、前記ワークの外面に加工工具を当接させることにより、前記ワークの外面を加工する加工工程と、
    を含むことを特徴とするワークの加工方法。
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