JP2003019601A - 対物レンズ鏡筒の加工装置及び加工方法 - Google Patents
対物レンズ鏡筒の加工装置及び加工方法Info
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Abstract
とのない対物レンズ鏡筒を作製する。 【解決手段】 レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ね
じ部23及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取
付面24を、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加
工する。対物レンズ鏡筒1を保持するチャック2と、チ
ャック2を回転させるスピンドル5と、対物レンズ鏡筒
内の対物レンズに測定光を照射する光学系9と、測定光
が対物レンズを透過して結像する位置に配置される標本
10を有し標本に結像したスポットを観察可能にする観
察系14と、標本の位置と対物レンズの焦点位置とが一
致するようにチャックとスピンドルとの相対位置を調整
する位置調整機構部4と、標本と対物レンズ鏡筒の取付
面との間隔を一定に保った状態でチャックに保持した対
物レンズ鏡筒の取付面を加工し、取付ねじ部を加工する
加工工具16,18とを備える。
Description
器に使用するレンズ、特に対物レンズを内蔵した鏡筒
(以下、対物レンズ鏡筒という)を加工する加工装置及
び加工方法に関する。
鏡などの光学機器を用いてその検査を行っている。例え
ば、光学機器が顕微鏡の場合、低倍率の対物レンズを内
蔵した対物レンズ鏡筒や高倍率の対物レンズを内蔵した
対物レンズ鏡筒の複数個がレボルバに、それぞれ取付ね
じ部を介して取り付けられている。これらの対物レンズ
鏡筒のそれぞれに組み込まれる各対物レンズは、いずれ
の対物レンズにおいても、レボルバによる対物レンズの
切換時には、焦点位置が一致するように調整されてい
る。このような顕微鏡の操作では、観察者が接眼レンズ
を覗きながら、まず低倍率の対物レンズを用いて視野内
に測定個所を位置決めして焦点合わせを行い、次にレボ
ルバを回転させて高倍率の対物レンズに切り換えて測定
を行う。
おいて、低倍率の対物レンズと高倍率の対物レンズとの
間で光軸のズレ又は倒れ若しくは焦点のズレなどの光学
的な差違があると、低倍率の対物レンズから高倍率の対
物レンズへ切り替え時に視野中心がずれて測定個所が外
れたり、焦点がずれることがある。このような場合に
は、視野中心を合わせるために低倍率の対物レンズに再
度切り換えて、再度の測定個所の位置決めや、焦点合わ
せを行う必要がある。
となる個所(試料とも呼ばれる)を自動的に検査できる
ようにするため、顕微鏡等の光学機器に自動位置決め機
構や自動焦点合わせ機構を設けることが行われている。
図9はこのような自動焦点合わせ機構を備えた特開平5
−88091号公報に記載された模式的な構造の顕微鏡
で、左側に光学系、右側に制御装置が示されている。
うに、試料103を載置した試料ステージ104を自動
的に移動(図では上下方向に移動)させる機能を有して
いる。この機能を実現するため、接眼レンズ105及び
対物レンズ101に加えて、撮像素子106、半円状の
透過平面板107及び制御装置110を備えている。な
お、接眼レンズ105と対物レンズ101は、単レンズ
として単純化しているが、実際には、各レンズ105、
101の大部分は複数レンズから構成されるレンズ群で
あり、それぞれが接眼レンズ鏡筒及び対物レンズ鏡筒に
組み込まれている。
105と対物レンズ101との間に設けられており、パ
ルスモータ108によって回転されることにより、これ
らのレンズ105,101間の光路内に挿入及び離脱す
る。パルスモータ108は制御装置110によって制御
されるものである。
って制御されたパルスモータ120に連結されており、
制御装置110からの指令に従って、光路内で上下方向
に移動する。撮像素子106は接眼レンズ105の上方
で、目視の場合の網膜の位置と等価な位置に位置するよ
うに顕微鏡の鏡筒に固定されており、その出力信号がビ
デオアンプ109によって増幅された後、制御装置11
0に送出される。制御装置110は、MPU(処理装
置)111、ROM112、RAM113、バスライン
114、モータドライバ115,116、A/Dコンバ
ータ117を備えている。
制御されるパルスモータ120により試料ステージ10
4を例えば下方から上方に移動させ、その移動の際に、
光路内に透過平面板107を挿入した時と離脱した時と
のそれぞれのコントラスト値を撮像素子106が測定
し、制御装置110がそれらの値を比較する。この比較
値から合焦点を求め、その位置まで試料ステージ104
を移動させることにより自動的に試料に焦点が合うよう
にするものである。
ように自動的に合焦させる機構を備えた顕微鏡では、構
成部品が多くなり、構造が複雑で、高価となる問題があ
る。これに対し、観察者が手作業で視野中心を合わせる
場合には、熟練を要したり、焦点合わせをする際に試料
ステージの移動を微細に調整する必要があり、観察の際
の負担となるばかりでなく、作業時間が長くなる問題が
ある。
てなされたものであり、検査対象となる試料を観察した
り測定する際に、自動位置決め機構や自動焦点合わせ機
構を用いなくても、対物レンズを低倍率のものから高倍
率のものに切り換えたときに、再度の位置決めや焦点合
わせを必要とすることなく、観察や測定を行うことがで
きる対物レンズ、具体的には対物レンズを内蔵した対物
レンズ鏡筒を提供するため、対物レンズ鏡筒を加工する
加工装置及び加工方法を提供することを目的とする。
り付けた対物レンズ鏡筒の切換によって、対物レンズを
低倍率から高倍率に切り換えた際に視野中心や焦点がず
れるのは、レボルバの支持ねじ部(雌ねじ)のそれぞれ
に取付ねじ部(雄ねじ)を介して取り付けた各対物レン
ズ鏡筒におけるレボルバへの取付位置または取付角度が
ずれていたり、対物レンズ鏡筒に内蔵される対物レンズ
の焦点位置から対物レンズ鏡筒のレボルバへの取付面ま
での距離が対物レンズによってずれているためである。
ンズ鏡筒のレボルバへの取付位置またはレボルバへの取
付角度および内蔵された対物レンズの焦点位置から対物
レンズ鏡筒のレボルバへの取付面までの距離が、倍率が
異なった対物レンズ間であっても常に同一となって位置
決めや焦点合わせの必要がないように、対物レンズ鏡筒
に対してレボルバへの取付面及び取付ねじ部(雄ねじ)
を高精度に加工して課題を解決するものである。
筒の加工装置は、レボルバの支持ねじ部に螺合する取付
ねじ部及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取付
面を、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する
加工装置であって、前記対物レンズ鏡筒を保持するチャ
ックと、このチャックを回転させるスピンドルと、対物
レンズ鏡筒内の対物レンズに測定光を照射する光学系
と、測定光が対物レンズを透過して結像する位置に配置
される標本を有し該標本に結像したスポットを観察可能
にする観察系と、前記標本の位置と対物レンズの焦点位
置とが一致するようにチャックとスピンドルとの相対位
置を調整する位置調整機構部と、前記標本と対物レンズ
鏡筒の取付面との間隔を一定に保った状態でチャックに
保持した対物レンズ鏡筒の取付面を加工し、取付ねじ部
を加工する加工工具とを備えていることを特徴とする。
ズの焦点位置とが一致するように位置調整を行い、対物
レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒の取付面と標本との間
隔を一定に保った状態で取付面の加工を行うと共に取付
ねじ部の加工を行う。
筒の取付面との距離が常に一定となっているため、異な
った対物レンズ鏡筒を加工しても、それに内蔵される対
物レンズの焦点位置と取付面との距離が常に一定とな
る。このため、加工された対物レンズ鏡筒を顕微鏡等の
光学機器のレボルバに取り付けても、レボルバに対する
方向(取付位置または取付角度)が常に所定の方向とな
るため、レボルバの回転により対物レンズを切り換えて
も視野中心が一定となり、焦点がずれることがなくな
る。
機構や自動焦点合わせ機構が不要となり、また、再度の
位置決めや焦点合わせが不要となって作業時間を短縮す
ることができる。
置は、レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ねじ部及び
レボルバの当て付け面に当て付けられる取付面を、対物
レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する加工装置で
あって、前記対物レンズ鏡筒を保持するチャックと、こ
のチャックを回転させるスピンドルと、対物レンズ鏡筒
内の対物レンズに測定光を照射する光学系と、測定光が
対物レンズを透過して結像する位置に配置される標本を
有し該標本に結像したスポットを観察可能にする観察系
と、前記標本の位置と対物レンズの焦点位置とが一致す
るようにチャックとスピンドルとの相対位置を調整する
位置調整機構部と、前記対物レンズに照射した測定光が
結像する位置と対物レンズ鏡筒の取付面との間隔を同焦
距離とした状態で、対物レンズ鏡筒の取付面を加工し、
取付ねじ部を加工する加工工具とを備えていることを特
徴とする。
ズの焦点位置とが一致するように位置調整を行い、対物
レンズを透過して結像する位置に配置された標本との間
隔を同焦距離に固定した加工工具によって、対物レンズ
鏡筒の取付面の加工を行うと共に取付ねじ部の加工を行
う。
レンズ鏡筒の取付面と標本との距離が常に一定の同焦距
離となっているため、異なった対物レンズ鏡筒を加工し
ても、それに内蔵される対物レンズの焦点位置と取付面
との距離が常に一定となる。このため、加工された対物
レンズ鏡筒を顕微鏡等の光学機器のレボルバに取り付け
ても、レボルバに対する方向(取付位置または取付角
度)が常に所定の方向となるため、レボルバの回転によ
り対物レンズを切り換えても視野中心が一定となり、焦
点がずれることがなくなる。
対物レンズ鏡筒の加工装置であって、前記標本を有する
観察系を配置した観察系支持枠と対物レンズ鏡筒の少な
くとも取付面を加工する加工工具を取り付けたバイト台
とが連結されており、対物レンズ鏡筒の取付面を加工す
る加工工具と標本との間隔を一定の同焦距離に固定した
状態で、観察系支持枠とバイト台とが測定光の光路に沿
って一体的に移動可能となっていることを特徴とする。
を加工する加工工具とが一体的に移動可能となっている
ことから、加工工具は、標本と対物レンズ鏡筒の取付面
との距離を常に同焦距離に保った状態で取付面を加工す
ることができる。このような発明では、同焦距離が同じ
対物レンズ鏡筒であれば、複数の対物レンズ鏡筒に対す
る取付面の加工の際にも、その都度、同焦距離の調整を
行う作業が必要がなくなる。
かに記載の対物レンズ鏡筒の加工装置であって、前記加
工工具は、前記取付面及び取付ねじ部を加工する工具で
あることを特徴とする。
対物レンズ鏡筒の取付面及び取付ねじ部を加工するた
め、加工工具の数が少なく、簡単な構造とすることがで
きる。
かに記載の対物レンズ鏡筒の加工装置であって、前記加
工工具は、前記取付面を加工する取付面加工工具と、取
付ねじ部を加工する取付ねじ部加工工具とからなること
を特徴とする。
物レンズ鏡筒の取付面及び取付ねじ部を個々に加工する
場合には、対応した加工部位に合わせた加工工具を用い
るため、高精度に加工することができると共に、加工時
の制御を簡単に行うことができる。
が熱を帯びていても、その熱が後段の加工の加工工具に
伝わることがなく、このため、熱による加工工具の伸縮
がなく、高精度での加工を行うことができる。
法は、レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ねじ部及び
レボルバの当て付け面に当て付けられる取付面を、対物
レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する方法であっ
て、前記対物レンズに照射した測定光を標本に結像さ
せ、標本と対物レンズの焦点位置を一致させると共に、
標本と対物レンズ鏡筒の取付面との間隔を一定に保った
状態で前記取付面及び取付ねじ部を加工することを特徴
とする。
置を一致させると共に、対物レンズを内蔵した対物レン
ズ鏡筒の取付面と標本との間隔を一定に保った状態で対
物レンズ鏡筒を加工するため、異なった対物レンズであ
っても焦点位置と取付面との距離が常に一定となる。こ
のため、加工後の対物レンズ鏡筒を顕微鏡等の光学機器
のレボルバに取り付け、レボルバの回転により対物レン
ズを切り換えても視野中心が一定となり、焦点がずれる
ことがなくなる。
法は、レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ねじ部及び
レボルバの当て付け面に当て付けられる取付面を、対物
レンズを内蔵する対物レンズ鏡筒に加工する方法であっ
て、前記対物レンズに照射した測定光が結像する位置と
対物レンズ鏡筒の取付面との間隔を同焦距離とし、前記
結像する位置を標本の位置にする観察系と該標本に対し
同焦距離を保った位置に固定した加工工具とを移動手段
に隔離して設けると共に該移動手段を測定光の光路に沿
って移動自在に配置し、対物レンズに照射した測定光が
結像する位置と標本の位置が一致するように移動手段を
測定光の光路に沿って移動調整し、その後、前記同焦距
離に保った位置に固定した加工工具により対物レンズ鏡
筒の取付面を加工する工程及び前記加工工具または前記
加工工具とは異なる加工工具により対物レンズ鏡筒の取
付ねじ部を加工する工程を行うことを特徴とする。
光が結像する位置と標本の位置とを一致させ、この結像
する位置(即ち、標本の位置)に対し同焦距離を保って
固定した加工工具により対物レンズ鏡筒を加工するた
め、異なった対物レンズであっても焦点位置と取付面と
の距離が常に一定の同焦距離となる。このため、対物レ
ンズを内蔵した対物レンズ鏡筒を顕微鏡の光学機器のレ
ボルバに取り付け、レボルバの回転により対物レンズを
切り換えても視野中心が一定となり、焦点がずれること
がなくなる。
態により具体的に説明する。なお、各実施の形態におい
て、同一の要素は同一の符号を付して対応させてある。
態1における加工装置であり、図2はレボルバに対する
対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒の装着状態であ
る。
するレンズ群(図示省略)を内部に有している。図2に
示すように対物レンズ鏡筒1の上部には、平面である取
付面23及びこの取付面23に雄ねじの有効径の中心軸
線が垂直になるような取付ねじ部24(雄ねじ)が形成
されている。
1を取り付けるための平坦な当て付け面25a及び支持
ねじ部25b(雌ねじ)が、レボルバ25の回転軸25
cを中心にして円周方向に沿って複数箇所形成されてい
る。対物レンズ鏡筒1は取付ねじ部24(雄ねじ)をレ
ボルバ25の支持ねじ部25b(雌ねじ)に螺合させ、
取付面23をレボルバ25の平坦な当て付け面25aに
当て付けることによりレボルバ25に装着される。従っ
て、レボルバ25に対する対物レンズ鏡筒1の取付位置
及び取付角度(取付方向)は、取付面23及び取付ねじ
部24によって決定される。これにより、対物レンズ鏡
筒1に内蔵される対物レンズ1aの焦点位置P(図2で
2点鎖線で示す結像光束の位置)から取付面23までの
距離Lも決定されることになり、この距離Lおよび取付
の方向が対物レンズを内蔵した全ての対物レンズ鏡筒に
おいて同一であると、対物レンズの切換に際して再度の
位置決めや焦点合わせの必要がなくなる。
1の加工装置は、図1の正面図で示すように、旋盤のス
ピンドル5と、スピンドル5に取り付けられると共に後
述するチャック2を保持し、保持したチャック2の位置
および向きをスピンドル5の回転中心軸線に対し調整自
在とする位置調整手段としての位置調整機構部4と、こ
の位置調整機構部4に取り付けられたチャック2と、チ
ャック2に保持される対物レンズ鏡筒1内の対物レンズ
1aに対し測定光としての平行光束を照射する第1の光
学系としての光学系9と、対物レンズ1aを透過して結
像したスポット(スポット像ともいう)を観察可能とす
る観察系14と、対物レンズ鏡筒1の取付面23を加工
するように対物レンズ鏡筒1に対し進退自在に制御され
る取付面加工工具としての取付面切削バイト16と、対
物レンズ鏡筒1の取付ねじ部24を加工するように対物
レンズ鏡筒1に対し進退自在に制御され、またスピンド
ル5の回転中心軸線に平行な方向にも移動自在な取付ね
じ部加工工具としての取付ねじ部切削バイト18とを備
えている。
の外周面をチャッキングし保持することにより、対物レ
ンズ鏡筒1に内蔵される対物レンズ1aを位置決め保持
するものである。チャック2にはスリット2aが設けら
れてチャック部分の内径が縮径されるようになってい
る。チャック2における対物レンズ鏡筒1の外周面と接
触するチャック部分の内面には、ベークライト、デルリ
ン(商標名)等の非金属材料からなる緩衝材3が貼り付
けられることにより、チャック時に対物レンズ鏡筒1の
外周面を傷付けることがないようになっている。なお、
チャッキングにより保持される対物レンズ鏡筒1は、内
部には対物レンズ1aを構成するレンズ群(単玉レンズ
でもよい)が組み込まれており、外部には取付面23及
び取付ねじ部24を形成する前の切削代23a及び24
a(図3(a)でそれぞれを2点鎖線で示す部分)が若
干残っているものである。この切削代24aを有する部
分の外径m1は、図3(b)で示す取付ねじ部24のね
じ外径m2より大きく、また、切削代23aを有する部
分の厚さt1は取付面24を形成した後の厚さt2より
も厚くなっている。
知の回転駆動源となるモータ(不図示)に連結され、ス
ピンドル5に取り付けられた位置調整機構部4とともに
チャック2を回転させる。スピンドル5は紙面における
左右方向及び上下方向での振れが極小となるように調整
されている。これは、後述する取付面加工工具である取
付面切削バイト16によって対物レンズ鏡筒1の取付面
23を加工する際の取付面23の面精度を向上させるた
めである。また、光学系9から対物レンズ1aに対して
照射される平行光の光路に対するスピンドル5の回転中
心軸線(回転中心軸ともいう)との平行度のズレもサブ
ミクロンオーダの精度で調整してある。
(図示省略)によって回転駆動するが、モータの発熱に
よる加工装置全体の熱変位を抑制するため、モータを取
り付けた架台(図示省略)を図1に示すスピンドル5や
観察光学系4等の構成とは別に設け、さらにモータおよ
びモータを取り付けた架台は、エアで冷却されるように
なっている。なお、スピンドル5の形態としてはベアリ
ングを組み合わせたもの、エアスピンドルを用いたも
の、その他のものを使用することができる。
5の回転中心軸線に対して調整する位置調整機構部4
は、スピンドル5に取り付けられるとともに、このスピ
ンドル5の回転中心軸線に対するチャック2の調整すな
わちチャック2に保持される対物レンズ鏡筒1の調整を
シフト及びチルト方向にすることにより、スピンドル5
及びチャック2(対物レンズ1a)の相対位置を調整す
る。この調整は、光学系9から照射される平行光の光路
に対する調整、すなわち平行光が対物レンズ1aによっ
て結像する位置とスピンドル5の回転中心軸線との位置
関係の調整であり、後述の結像する位置に配置される標
本10とスピンドル5の回転中心軸線との交点(標本1
0の所定位置)に対し平行光が対物レンズ1aにより結
像する位置(焦点位置)を一致させる調整となる。そし
て、この調整後の状態でスピンドル5に対してチャック
2すなわち対物レンズ1aを内蔵した対物レンズ鏡筒1
を固定する。微調整の構造としては、ガイドシャフトと
マイクロヘッドを用いて行うものや、磁石を用いて行う
ものなどを選択することができる。
を用いて調整を行う位置調整機構部の一例を示してい
る。この位置調整機構部50では、スピンドル5の上面
に対し下面が取り付けられた台座 51aの上に、X方
向およびY方向にそれぞれ移動制御(シフト制御)され
るXステージ51bおよびYステージ51cからなるX
Yステージ51が取り付けられている(各ステージ51
b、51cには、各方向に押し引き作動用のマイクロヘ
ッドが取り付けられているが、不図示である)。
で形成される面に沿って移動する、即ちXZ方向のチル
ト調整ステージ53が設けられている。このXZ方向の
チルト調整ステージ53は、XYステージ51上に設け
られている一対のガイド受け51dに支持されたガイド
シャフト52を中心に回動するようになっている。
ャフト52を挟んだ一側は、該ステージ53の下面に配
置されたばね54によってF方向に付勢されていると共
に、他側には、マイクロヘッド55が取り付けられてい
る。この構造では、マイクロヘッド55の調整つまみを
回転操作することにより、チルト調整ステージ53がX
Z方向に傾くため、同方向へのチルト調整を行うことが
できる。
3上には、YZ軸で形成される面に沿って移動する、即
ちYZ方向のチルト調整ステージ56が設けられてい
る。XZ方向のチルト調整ステージ56は、前記一対の
ガイド受け51dと直交する方向に設けられた一対のガ
イド受け53aによって支持されている。XZ方向のチ
ルト調整ステージ56には、前記ガイドシャフト52の
軸方向と直交する方向のガイドシャフト57が設けられ
ており、このガイドシャフト57を中心としてYZ軸で
形成される面に沿って回動する。チルト調整ステージ5
6上に取り付けられたマイクロヘッド 58の調整つま
みを回転操作することによりYZ方向に傾くため、同方
向のチルト調整を行うことができる。なお、マイクロヘ
ッドに対して他側に設けられるバネは不図示である。
ジ56の上に取り付けられている。なお、台座51a、
Xステージ51b、Yステージ51c、チルト調整ステ
ージ53およびチルト調整ステージ56の各部材の中央
部分およびスピンドル5の中心部分には、チャック2に
保持される対物レンズ鏡筒1が移動調整可能なように、
それぞれ孔(貫通孔)が形成されている。
ンズ1aに測定光としての平行光を照射するものであ
り、チャック2の上方に配置されている。光学系9は光
源としてのレーザ6、光源からの光を平行光にするため
のレンズ系7、平行光を偏向させるためのPBS(偏向
ビームスプリッタ)8を備えている。レーザ6として
は、波長633nmのHe−Neレーザを用いることが
良好である。なお光源として、ハロゲン、水銀、メタル
ハライド等のランプを用いることもできる。
され、チャック2に保持された対物レンズ鏡筒1内の対
物レンズ1a側から標本10、コリメートレンズ11、
結像レンズ12、CCD13が平行光の光路上に順に、
観察系支持枠30に配置されることにより構成されてい
る。又、CCD13には、モニタ15が接続されてい
る。なお、観察系支持枠30に配置される前記各要素の
取付部材は、図示を省略している。
形成することにより、光学系9からの平行光の一部を反
射し、一部を透過させるハーフミラーからなっている。
この標本10は光学系9からの平行光の光路となるスピ
ンドル5の回転中心軸線に対して直交するように配置さ
れている。
トレンズ11および結像レンズ12からなる光学系(第
2の光学系)によって結像したスポット(第2のスポッ
ト像)をモニタ15に写し出すようになっている。な
お、このスポットがモニタ15の中心に来るように、す
なわち対物レンズ1aにより標本10に結像したスポッ
ト(第1のスポット像)が、コリメートレンズ11およ
び結像レンズ12によってモニター15の中心に第2の
スポット(第2のスポット像)として位置するように、
スピンドル5の回転中心軸線と、モニター15の中心
と、標本10、コリメータレンズ11、結像レンズ12
およびCCD13からなる観察系14との位置関係が本
加工装置製作時に調整されている。
は、スポットが最小になるときが合焦位置になるように
予め調整した状態で、モニタ15上に映し出されるスポ
ット(第2のスポット像)を最小にするように、平行光
の光路に沿って(図では上下方向)調整可能となってい
る。
ル5の回転中心軸線に平行に配置された一対のガイド部
材14aに案内され且つパルスモータ31に接続される
ことによって移動制御されて行われる。なお、パルスモ
ータ31の代わりに、マイクロヘッドを用い、自動ある
いは手動の構成として移動制御してもよい。
付面切削バイト16を取り付けた第1のバイト台33
と、観察系14を配置した観察系支持枠30とがL字形
の連結アーム26によって連結されている。観察系支持
枠30及び連結アーム26は、測定光の光路に沿って移
動する移動手段となっている。従って、観察系14及び
取付面切削バイト16とが一体となって光路(スピンド
ル5の回転中心軸線)に沿って移動可能となっている。
この移動調整は上述したパルスモータ31によって行わ
れる。
14と取付面切削バイト16とが一体的となっているた
め、観察系14の標本10の位置と取付面切削バイト1
6(即ち、該バイトの刃先16a)との位置関係(切削
バイト16の刃先16aがスピンドル5の回転中心軸線
に垂直な方向に移動したときの該刃先16aと標本10
との前記回転中心軸線上での距離)を予め設定した状態
で、取付面切削バイト16をスピンドル5の回転中心軸
線に垂直な方向に移動してチャック2に保持された対物
レンズ鏡筒1の取付面23を切削加工することにより、
標本10の上面から対物レンズ鏡筒1の取付面23まで
の距離を常に一定にすることができる。
られた取付面切削バイト16は、紙面の平面方向の一軸
(スピンドル5の回転中心軸線に直交する方向)に沿っ
て移動可能となっており、そのための一対のガイド部材
33aが設けられている。そして取付面切削バイト16
はガイド部材33aに沿って進退移動するバイト固定台
座33bに取り付けられ、バイト固定台座33bがモー
タ17に連結されている。このような構造では、取付面
切削バイト16は、バイト固定台座33bと共にスピン
ドル5の回転中心軸線に直交する軸に沿いながら対物レ
ンズ鏡筒1側に駆動されることにより、対物レンズ鏡筒
1の取付面23の切削代23a部分(図3(a)図示)を
切削する。なお、取付面切削バイト16の移動方向は、
スピンドル5の回転中心軸線と精密に直角となるよう
に、切削面取付バイト16を本加工装置の第1のバイト
台33にバイト固定台座33bを介して取付けた時に図
示せぬ測定装置により予め位置出しされている。
イト台33と観察系支持枠30とを連結することによ
り、取付面切削バイト16が観察系14と一体となって
おり、従って、観察系14の標本10と取付面切削バイ
ト16(即ち、該バイトの刃先16a)との間隔が常
時、同焦距離として設定されている。即ち、対物レンズ
1aに入射した平行光が、対物レンズ1aによって結像
した位置(焦点位置)と、対物レンズ1aを内蔵した対
物レンズ鏡筒1の取付面との間隔Lがスピンドル5の回
転中心軸線上で同焦距離となるように一定になってい
る。
蔵する複数の対物レンズ鏡筒1、或いは同じ倍率の対物
レンズを内蔵する多数個の対物レンズ鏡筒1を製作する
際にも、標本10の上面から取付面23(取付面切削バ
イト16の刃先16a)の間での間隔が同焦距離として
一定となるようにセットされていることになる。なお、
取付面切削バイト16の材質としては、単結晶ダイヤモ
ンド、超硬金属、ハイスなどを用いることができる。
又、取付面切削バイト16を第1のバイト台33に取り
付ける際の段取り時には、ツールプリセッタなどによっ
て位置決めしてからセットする。
するための取付ねじ部切削バイト18は、取付面切削バ
イト16とは別個に設けられている。このため、取付ね
じ部切削バイト18は第1のバイト台33とは別個の第
2のバイト台34に取り付けられている。この取付ねじ
部切削バイト18は、紙面の平面方向の一軸(スピンド
ル5の回転中心軸線に直交する軸)と該軸に垂直な軸
(スピンドル5の回転中心軸線と平行な方向の軸)との
2軸に沿って移動可能となっている(第2のバイト台3
4を案内するガイド部材、これを支持する台、およびこ
の台を案内するガイド部材は不図示である)。
制御モータ19の制御によって、第2のバイト台34を
スピンドル5の回転中心軸線に直交する軸に沿いながら
対物レンズ鏡筒1側に、又はスピンドル5の回転中心軸
線に平行な軸に沿いながら上下に、あるいは両者の組合
わせによって移動し、対物レンズ鏡筒1の取付ねじ部2
4の切削代部分24aを切削加工する。このため制御モ
ータ19は直交する上下(スピンドル5の回転中心軸線
と平行な方向)及び左右(スピンドル5の回転中心軸線
に垂直な方向)の2方向への移動を制御する第1モータ
19a及び第2モータ19bを有するものである。この
切削バイト18も取付面切削バイト16と同様、本加工
装置の第2のバイト台34への段取り時にツールプリセ
ッタにより、スピンドル5の回転中心軸線に直交するよ
うに、また左右の移動方向も、スピンドル5の回転中心
軸線と直角になるように予め位置決めしてからセットさ
れる。
ねじの外径加工、完全ねじ部形成のためのねじ切削を行
う。このため、この実施の形態では、外径加工用とねじ
切り用の2つの刃が一体となったバイトを使用するもの
である。
径加工の刃先18aが突出しており、この刃先18aに
対して、間隔n、間隔rを設けてねじ切り用の刃先18
bが形成されている。この間隔nは、刃先18aによる
ねじの外径加工の際、刃先18bが対物レンズ鏡筒1に
接触しないように設定され、また、間隔rは、刃先18
bによる完全ねじ部形成の際、刃先18aがレンズ鏡筒
に接触しないようにねじの長さよりも大きく設定されて
いる。
取付面切削バイト16の2種類のバイトを用いることに
より、例えば、取付ねじ部切削加工後に取付面切削加工
を行う加工工程を採用する場合、前段で行う取付ねじ2
4の切削加工中に発生したバイト18の熱(切削熱)が
取付面23を切削する際にはそのバイト18から伝わる
ことがなくなる。
が、前段での切削熱を有するバイト18を使用すること
により、切削熱で伸びて対物レンズの光学特性が変化
し、標本10の上面から取付面までの距離が変化するこ
とを防止することができる。
いて説明する。
1をチャック2内に挿入し、チャック2を閉じることに
より対物レンズ鏡筒1をチャック2に保持する。この対
物レンズ鏡筒1における取付ねじ部と取付面の加工状態
前は、図3(a)のように切削代23a、24aがあ
る。
ら、対物レンズ1aおよび観察系14を介して光学系9
からの平行光の結像をモニタ15に写し出した状態で、
スピンドル5を介してチャック2および対物レンズ鏡筒1
を回転させる。
によって標本10に結像されるスポット(第1のスポッ
ト像)が最小(最小径)になるように、即ちCCD13
を介してモニタ15上に映し出されるスポット(第2の
スポット像)を最小にするように観察しながら、平行光
の光路に沿って、即ち、スピンドル5の回転中心軸線に
沿って観察系支持枠30をパルスモータ31によって移
動制御する。この第1段階により、モニタ15上でのス
ポットを最小にする。
察しながら、スピンドル5を回転させつつスポット(第
2のスポット像)の回転軌跡の中心がモニタ15の中心
に位置するようにし、次いで、スポット(第2のスポッ
ト像)の位置がモニタ15の中心に一致するように、チ
ャック2に保持された対物レンズ鏡筒1のX方向、Y方向
へのシフト調整およびXZ方向、YZ方向へのチルト調
整を位置調整機構部4により行う。これにより、スポッ
ト(スポットの位置)をスピンドル5の回転中心軸線と
標本10との交点(所定位置)上に位置させる。
に映し出されたスポットが最小になっているかをチェッ
クし、スポットが最小になっていたら、対物レンズ鏡筒
1の位置で位置調整機構部4を固定する。
述した第1段階と第2段階の各調整を反復して最小に設
定した後、位置調整機構部4を固定する。なお第1段階
と第2段階の調整操作は逆に行ってもよい。また、第1
段階でスポットが最小で且つスポットの位置がモニタの
中心に位置している場合には、第2段階の調整を行う必
要がない。
タ15の中心に(即ち、スピンドル5の回転中心軸線と
標本10との交点に)一致するように位置調整機構部4
を調整することにより、平行光束の焦点の位置Pが常に
標本10の所定位置にあって、いずれの対物レンズにお
いても一定に定まる位置となる。
りモータ17のスタートスイッチ(図示省略)を押すこ
とにより、取付面切削バイト16がスピンドル5の回転
中心軸線に直交する軸に沿いながら対物レンズ鏡筒1側
に移動し、取付面切削バイト16の刃先16aにより、
対物レンズ鏡筒1の取付面23の端面切削を行う。この
端面切削により対物レンズ鏡筒1の不完全ねじ部も形成
される。
ト16を後退させ、NC制御モータ19の第2のモータ1
9bにより取付ねじ部切削バイト18を対物レンズ鏡筒
1側に移動し、次いで第1のモータ19aによりスピン
ドル5の回転中心軸線と平行な方向に移動して取付ねじ
部切削バイト18の外径加工用刃先18aにより取付ね
じ部24のねじ外径を切削する。
モータ19bにより対物レンズ鏡筒1に対してバイト1
8を一旦後退し、その後第1のモータ19aにより前記
とは逆方向送りする。そして、第2のモータ19bによ
り再度バイト18を対物レンズ鏡筒1側に向けて移動し
たのち、第1のモータ19aにより再度スピンドル5の
回転中心軸線と平行な方向に移動しながら取付ねじ部切
削バイト18のねじ切削用刃先18bによって残余の削
りしろを切削除去して取付ねじ部24(完全ねじ部)を
切削加工する。
は、加工後の対物レンズ鏡筒1をチャック2から外した
後、同様の段取りを行った後、次の加工を行う。これに
よって、どの対物レンズ鏡筒1を加工しても、対物レン
ズ鏡筒1に内蔵された対物レンズ1aの焦点位置から対
物レンズ鏡筒1の取付面23位置までのスピンドル5の
回転中心軸線上における距離を常に同焦距離として一定
にすることができる。
ボルバ25に対物レンズ鏡筒1を取り付け、レボルバ2
5を回転して対物レンズを低倍率のものから高倍率のも
のに切り換えても焦点がずれることがなく、視野中心を
一定とすることができる。これにより、観察や測定の際
の操作性が向上すると共に、煩雑な構造の自動焦点合わ
せ機構や移動位置決め機構が不要となる。
の回転中心軸線と標本10との交点を所定位置とし、こ
の位置に対物レンズ1aの焦点を一致させるように、位
置調整機構部4のシフト調整およびチルト調整を行った
が、これに限らず、前記所定位置に対し焦点を一致させ
るのは、シフト調整あるいはチルト調整のみで行っても
よい。
態2における対物レンズ鏡筒の加工装置を示す。この実
施の形態では、チャック2とスピンドル5との間に配置
された位置調整機構部4に調整モータ21が連結されて
いる。
2モータ21bの二つのモータによって構成されてお
り、位置調整機構部4のXテーブルおよびYテーブルを
少なくとも2方向に自動制御するようになっている。二
つのモータ21a、21bは制御装置20に接続されて
おり、チャック2に保持された対物レンズ鏡筒1内に内
蔵される対物レンズ1aを介して、光学系9から照射さ
れる平行光を標本10上に結像したスポット(第1のス
ポット像)を観察系14を介してモニタ15で観察し、
モニタ15上におけるスポットの位置を制御装置20に
よってフイードバックすることにより、スポットがモニ
タ15の中心に一致するようにXY方向にシフト制御し
て位置決めすることができる。
整テーブルは、平行光が対物レンズ1aによって結像し
た位置(焦点位置)と標本10の所定位置との一致を容
易にするために実施の形態1と同様に設けられており、
各マイクロヘッドの代わりに制御装置20によって制御
される制御モータを用いるようにしてもよい。
系14を載置した観察系支持枠30と取付面切削バイト
16を取り付けた第1のバイト台33とを連結する連結
アーム26が、観察系14の標本10とバイト16の刃
先16aとの間隔を同焦距離に固定した状態で上下動す
るように、上下動用のパルスモータ22に連結されてい
る。上下動用のパルスモータ22は観察系14と取付面
切削バイト16とが一体となって平行光の光路に沿っ
て、即ちスピンドル5の回転中心軸線方向に上下動でき
るように制御するものである。
設けることにより、モニタ15上のスポットが最小径に
なるように制御装置20内で画像処理し、合焦した位置
で取付面切削バイト16を位置決めすることができる。
このとき、観察系14と取付面切削バイト16とが連結
アーム26によって連結されているため、観察系14も
取付面切削バイト16と一体となって移動する。このた
め、標本10と取付面切削バイト16(バイト16の加
工する部分である刃先16a)との間隔を前記同焦距離
として予め設定しておくことにより、同焦距離を保った
状態で対物レンズ鏡筒1の取付面23を加工することが
できる。
部4に保持された対物レンズ鏡筒1内の対物レンズ1a
の、スピンドル5の回転中心軸線と標本10との交点
(所定位置)に対する位置ずれと焦点ずれとを自動制御
によって補正するため、対物レンズ鏡筒1を作製する作
業時間を短縮することができる。
形態3における対物レンズ鏡筒の加工装置を示す。この
実施の形態では、1つの加工工具で対物レンズ鏡筒1の
取付面23の加工と、取付ねじ部24の加工を実施する
ものである。
する観察系14を備えた観察系支持枠30と第1のバイ
ト台33とを連結するL字型の連結アーム26によっ
て、移動手段を形成している。連結アーム26の上部側
には、スピンドル5の回転中心軸線に対し平行なアリ溝
構造の凸ガイド60と、該凸ガイド60の中央に穿設さ
れた長孔61とが形成されている。
の上部側の凸ガイド60には、凸ガイド60と嵌合する
凹状のアリ溝62を有した第1のバイト台33が取り付
けられている。第1のバイト台33はアリ溝62の中央
を通るボルト孔が貫通しており、ボルト孔および長孔6
1を貫通したボルト64とその一端にネジ締めされたナ
ット65とによって、連結アーム26と一体的に固定さ
れている。
2と平行な一対のガイド部材66が固定されている。一
対のガイド部材66上には、ガイド部材66に沿って上
下動自在なバイト支持台67が取り付けられている。
上のモータ68によって、上下方向(スピンドル5の回
転中心軸線方向)に移動自在に制御されるようになって
いる。このバイト支持台67は、第1のバイト台33上
面に固定された基準位置停止ストッパ70によって、下
動側停止位置が設定されている。
7の向きと直交する方向(スピンドル5の回転中心軸線
に直交する方向)に延びた一対のガイド部材71が固定
されている。ガイド部材71の上には、ガイド部材71
に沿って水平方向に移動自在なバイト固定台座72が取
り付けられ、バイト支持台67上のモータ73によって
水平方向(スピンドル5の回転中心軸線直交する方向)
に移動制御されるようになっている。
1の取付面23を加工し、かつ取付ねじ部24の加工す
る加工工具としてのバイト74がバイト固定台座72に
取り付けられている。そして、第1のバイト台33上面
の基準位置停止ストッパ70により、バイト支持台67
が停止したときには、バイト固定台座72に取り付けら
れたバイト74の位置は、対物レンズ1aの焦点位置に
移動され配置される標本10に対して該バイト74(即
ち、バイト74の刃先74a)との間隔が同焦距離Lと
なるように設定されている。
する。
内蔵した対物レンズ鏡筒1をチャック2内に挿入し、チ
ャック2を閉じることにより対物レンズ鏡筒1をチャッ
ク2に保持する。この対物レンズ鏡筒1における取付ね
じ部と取付面の加工以前では、図3(a)のように切削
代23a、24aがある。次いで、光学系9から平行光
を照射しながら対物レンズ1aおよび観察系14のCC
D13を介して光学系9からの平行光の結像をモニタ1
5に写し出した状態で、スピンドル5を介してチャック
2および対物レンズ鏡筒1を回転させる。
小になるときが合焦位置になるように調整した状態で、
対物レンズ1aによって標本10に結像されるスポット
(第1のスポット像)が最小(最小径)になるように、即
ちCCD13を介してモニタ15上に映し出されるスポ
ット(第2のスポット像)を最小にするように、平行光
の光路に沿って、即ちスピンドル5の回転中心軸線と平
行な方向に、観察系支持枠30をパルスモータ31によ
って移動制御する。この第1段階で、モニタ15上での
スポットを最小にする。
察しながら、スピンドル5を回転させつつスポット(第
2のスポット像)の回転軌跡の中心がモニタ15の中心
に位置するようにし、その後、該スポットの位置がモニ
タの中心に一致するように、チャック2に保持された対
物レンズ鏡筒1のX方向、Y方向へのシフト調整及びX
Z方向、YZ方向へのチルト調整を位置調整機構部4に
よって行う。これにより、スポット(スポットの位置)
をスピンドル5の回転中心軸線と標本10との交点(所
定位置)に位置させる。
に映し出されたスポットが最小になっているかをチェッ
クし、スポットが最小になっていたら、対物レンズ鏡筒
1の位置で位置調整機構部4を固定する。
1段階と第2段階の各調整を反復して最小に設定した
後、位置調整機構部4を固定する。なお、第1段階と第
2段階の調整操作は逆に行ってもよい。また、第1段階
でスポットが最小で、且つスポットの位置がモニタの中
心に位置している場合には、第2段階の調整を行う必要
がない。
タ15の中心に位置するように位置調整機構部4を調整
することにより、対物レンズ鏡筒1による平行光束の焦
点の位置Pが、スピンドル5の回転中心軸線と標本10
のとの交点である所定位置にあって、いずれの対物レン
ズにおいても一定に定まる位置となる。
りモータ73のスタートスイッチ(図示省略)を押すこ
とにより、バイト74がスピンドル5の回転中心軸線に
直交する軸に沿いながら対物レンズ鏡筒1側に移動し、
バイト74の刃先74aにより、対物レンズ鏡筒1の取
付面23の端面切削を行う。この端面切削により対物レ
ンズ鏡筒1の不完全ねじ部も形成される。その後、モー
タ73によりバイト74を後退させる。
7を基準位置停止ストッパ70から離して上昇させると
共にバイト74をモータ73により取付ねじ部24の外
径加工位置とし、その後、モータ68によりバイト74
をスピンドル5の回転中心軸線に平行に上昇して取付ね
じ部24の外径の切削加工を行う。次いで、モータ73
により一旦バイト74を後退させるとともにモータ68
によりバイト支持台67を基準位置停止ストッパ70の
位置まで下降する。
定台座72を取付ねじ部24の加工のためにスピンドル
5の回転中心軸線と直交する向きに所定量送り込み、次
いで、モータ68とモータ73の送り量の制御によりバ
イト74の刃先74aの位置を制御して取付ねじ部24
の切削加工を行う。
バイト74による切削加工の一工程終了した後、バイト
74の切削熱の放熱が充分に行われるようにすると、1
つの加工工具によって対物レンズ鏡筒1の取付面23お
よび取付ねじ部24の切削加工をチャック2から対物レ
ンズ鏡筒1を外すことなく、チャック2に対物レンズ鏡
筒1を取り付けた状態で継続して加工することができ
る。なお、放熱を速めるために、窒素ガスなどの冷却気
体を吹き付けてもよい。
は、加工後の対物レンズ鏡筒1をチャック2から外した
後、同様の段取りを行って後、次の加工を行う。これに
よって、どの対物レンズ鏡筒1を加工しても、対物レン
ズ鏡筒1に内蔵された対物レンズ1aの焦点位置から対
物レンズ鏡筒1の取付面23位置までのスピンドル5の
回転中心軸線上における距離を常に同焦距離として一定
にすることができる。
ボルバ25に対物レンズ鏡筒1を取り付け、レボルバ2
5を回転して対物レンズを低倍率のものから高倍率のも
のに切り換えても焦点がずれることがなく、視野中心を
一定とすることができる。これにより、観察や測定の際
の操作性が向上すると共に、煩雑な構造の自動焦点合わ
せ機構や移動位置決め機構が不要となる。また、単一の
バイト74によって、対物レンズ鏡筒1の取付面23及
び取付ねじ部24の加工を行うため、バイトの数が少な
くなると共に、バイトを設置するためのスペースが小さ
くなり、小型化することができる。
ル5の回転中心軸線と標本10との交点を所定位置と
し、この位置に対物レンズ1aの焦点を一致させるよう
に位置調整機構部4のシフト調整およびチルト調整を行
ったが、これに限らず、所定位置に対し対物レンズ1a
の焦点を一致させる操作を実施の形態1と同様にシフト
調整あるいはチルト調整のみで行ってもよい。
の発明を包含するものである。
合する取付ねじ部及びレボルバの当て付け面に当て付け
られる取付面を、対物レンズを内蔵する対物レンズ鏡筒
に加工する方法であって、前記対物レンズに照射した測
定光が結像する位置と対物レンズ鏡筒の取付面との間隔
を同焦距離とし、前記結像する位置を標本の位置にする
観察系と該標本に対し同焦距離を保った位置に固定した
加工工具とを移動手段に隔離して設けるとともに該移動
手段を前記測定光の光路に沿って移動自在に配置し、前
記対物レンズに照射した測定光が結像する位置と標本の
位置とが一致するように前記移動手段を前記測定光の光
路に沿って移動調整するとともに、該標本の所定位置と
対物レンズに照射した測定光が結像する位置とが一致す
るように位置調整し、その後、前記同焦距離に保った位
置に固定した加工工具により対物レンズ鏡筒の取付面を
加工する工程及び前記加工工具または前記加工工具とは
異なる加工工具により対物レンズ鏡筒の取付ねじ部を加
工する工程を行うことを特徴とする対物レンズ鏡筒の加
工方法。
光が結像する位置と標本の位置とを一致させると共に、
標本の所定位置と対物レンズに照射した測定光が結像す
る位置とを一致させ、その後、この結像する位置(即
ち、標本の位置)に対し同焦距離を保って固定した加工
工具により対物レンズ鏡筒を加工するため、異なった対
物レンズ鏡筒であっても焦点位置と取付面との距離が常
に一定の同焦距離となる。このため、対物レンズを内蔵
した対物レンズ鏡筒を顕微鏡の光学機器のレボルバに取
り付け、レボルバの回転により対物レンズを切り換えて
も視野中心が一定となり、焦点がずれることがなくな
る。
の位置と対物レンズの焦点位置とが一致するように位置
調整した後、標本と対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡
筒の取付面との間隔を一定に保った状態で取付面の加工
及び取付ねじ部の加工を行うことができる。この加工に
より、対物レンズ鏡筒に内蔵される対物レンズの焦点位
置と取付面との距離が常に一定となるので、加工された
対物レンズ鏡筒を顕微鏡等の光学機器のレボルバに取り
付けてもレボルバに対する方向(取付位置または取付角
度)が常に所定の方向となるから、レボルバの回転で低
倍率のものから高倍率のものへと対物レンズを交換した
際にも、視野中心がずれず、測定個所を再び探す必要が
なく、操作性が向上するばかりでなく、自動位置決め機
構が不要なため、対物レンズ鏡筒を取り付ける顕微鏡等
の光学機器の構成を単純かつ安価にできる。
位置と対物レンズの焦点位置とが一致するように位置調
整した後、標本と対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒
の取付面との間隔を同焦距離に固定した加工工具により
取付面の加工及び取付ねじ部の加工を行うことができ
る。この加工により、対物レンズ鏡筒に内蔵される対物
レンズの焦点位置と取付面との距離が常に同焦距離とな
るので、加工された対物レンズ鏡筒を顕微鏡等の光学機
器のレボルバに取り付けてもレボルバに対する方向(取
付位置または取付角度)が常に所定の方向となるから、
レボルバの回転で低倍率のものから高倍率のものへと対
物レンズを交換した際にも、視野中心がずれず、測定個
所を再び探す必要がなく、操作性が向上するばかりでな
く、自動位置決め機構が不要なため、対物レンズ鏡筒を
取り付ける顕微鏡等の光学機器の構成を単純かつ安価に
できる。
の発明と同様な効果を有するのに加えて、観察系と取付
面を加工する加工工具とが一体的に移動するため、標本
と対物レンズ鏡筒の取付面の距離を常に一定に保った状
態で取付面を加工することができ、従って、同焦距離が
同じ対物レンズ鏡筒であれば、複数の対物レンズ鏡筒に
対する取付面の加工の際にも、その都度、同焦距離の調
整作業が必要なく、標本と対物レンズ鏡筒の間隔調整作
業を簡素化することができる。
発明と同様な効果を有するのに加えて、単一の加工工具
によって対物レンズ鏡筒の取付面及び取付ねじ部を加工
するため、加工工具の数が少なく、簡単な構造とするこ
とができる。
発明と同様な効果を有するのに加えて、取付面加工工具
と取付ねじ部加工工具の2種類の工具を用いて加工する
ことができ、前段の加工時に発生した加工工具の熱が対
物レンズ鏡筒の後段の切削加工時に影響することがな
く、対物レンズ鏡筒の全長が熱影響で伸びて焦点がずれ
ることを防止できる。
ズの焦点位置を一致させると共に、標本と対物レンズ鏡
筒の取付面との間隔を一定に保った状態で対物レンズを
加工するため、異なった対物レンズであっても焦点位置
と取付面との距離が常に一定となり、対物レンズを内蔵
した対物レンズ鏡筒を顕微鏡等のレボルバに取り付け
て、対物レンズを切り換えても視野中心が一定となり、
焦点がずれることがなくなる。
射した測定光が結像する位置と標本の位置とを一致さ
せ、この結像する位置(即ち、標本の位置)に対し同焦
距離を保って固定した加工工具により対物レンズ鏡筒を
加工するため、異なった対物レンズであっても焦点位置
と取付面との距離が常に一定の同焦距離となる。このた
め、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒を顕微鏡の光
学機器のレボルバに取り付け、レボルバの回転により対
物レンズを切り換えても視野中心が一定となり、焦点が
ずれることがなくなる。
である。
部分破断正面図である。
び加工後を示す側面図である。
図である。
である。
である。
面図である。
図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ね
じ部及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取付面
を、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する加
工装置であって、 前記対物レンズ鏡筒を保持するチャックと、このチャッ
クを回転させるスピンドルと、対物レンズ鏡筒内の対物
レンズに測定光を照射する光学系と、測定光が対物レン
ズを透過して結像する位置に配置される標本を有し該標
本に結像したスポットを観察可能にする観察系と、前記
標本の位置と対物レンズの焦点位置とが一致するように
チャックとスピンドルとの相対位置を調整する位置調整
機構部と、前記標本と対物レンズ鏡筒の取付面との間隔
を一定に保った状態でチャックに保持した対物レンズ鏡
筒の取付面を加工し、取付ねじ部を加工する加工工具と
を備えていることを特徴とする対物レンズ鏡筒の加工装
置。 - 【請求項2】 レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ね
じ部及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取付面
を、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する加
工装置であって、 前記対物レンズ鏡筒を保持するチャックと、このチャッ
クを回転させるスピンドルと、対物レンズ鏡筒内の対物
レンズに測定光を照射する光学系と、測定光が対物レン
ズを透過して結像する位置に配置される標本を有し該標
本に結像したスポットを観察可能にする観察系と、前記
標本の位置と対物レンズの焦点位置とが一致するように
チャックとスピンドルとの相対位置を調整する位置調整
機構部と、前記対物レンズに照射した測定光が結像する
位置と対物レンズ鏡筒の取付面との間隔を同焦距離とし
た状態で、対物レンズ鏡筒の取付面を加工し、取付ねじ
部を加工する加工工具とを備えていることを特徴とする
対物レンズ鏡筒の加工装置。 - 【請求項3】 前記標本を有する観察系を配置した観察
系支持枠と対物レンズ鏡筒の少なくとも取付面を加工す
る加工工具を取り付けたバイト台とが連結されており、
対物レンズ鏡筒の取付面を加工する加工工具と標本との
間隔を一定の同焦距離に固定した状態で、観察系支持枠
とバイト台とが測定光の光路に沿って一体的に移動可能
となっていることを特徴とする請求項1または2記載の
対物レンズ鏡筒の加工装置。 - 【請求項4】 前記加工工具は、前記取付面及び取付ね
じ部を加工する工具であることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の対物レンズ鏡筒の加工装置。 - 【請求項5】 前記加工工具は、前記取付面を加工する
取付面加工工具と、取付ねじ部を加工する取付ねじ部加
工工具とからなることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の対物レンズ鏡筒の加工装置。 - 【請求項6】 レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ね
じ部及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取付面
を、対物レンズを内蔵した対物レンズ鏡筒に加工する方
法であって、 前記対物レンズに照射した測定光を標本に結像させ、標
本と対物レンズの焦点位置を一致させると共に、標本と
対物レンズ鏡筒の取付面との間隔を一定に保った状態で
前記取付面及び取付ねじ部を加工することを特徴とする
対物レンズ鏡筒の加工方法。 - 【請求項7】 レボルバの支持ねじ部に螺合する取付ね
じ部及びレボルバの当て付け面に当て付けられる取付面
を、対物レンズを内蔵する対物レンズ鏡筒に加工する方
法であって、 前記対物レンズに照射した測定光が結像する位置と対物
レンズ鏡筒の取付面との間隔を同焦距離とし、前記結像
する位置を標本の位置にする観察系と該標本に対し同焦
距離を保った位置に固定した加工工具とを移動手段に隔
離して設けると共に該移動手段を測定光の光路に沿って
移動自在に配置し、対物レンズに照射した測定光が結像
する位置と標本の位置が一致するように移動手段を測定
光の光路に沿って移動調整し、その後、前記同焦距離に
保った位置に固定した加工工具により対物レンズ鏡筒の
取付面を加工する工程及び前記加工工具または前記加工
工具とは異なる加工工具により対物レンズ鏡筒の取付ね
じ部を加工する工程を行うことを特徴とする対物レンズ
鏡筒の加工方法。
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