JP2016540767A - 局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性乳がんの治療のためのエストロゲン受容体調節因子 - Google Patents

局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性乳がんの治療のためのエストロゲン受容体調節因子 Download PDF

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Abstract

ここに記載されるものは局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性乳がんを治療する方法である。

Description

(クロスリファレンス)
この出願は、その各々の全体が出典明示によりここに援用される2014年4月18日出願の米国仮出願第61/981672号及び2013年12月6日出願の米国仮出願第61/913167号の優先権を主張する。
(発明の分野)
ここに記載されるのは、エストロゲン受容体調節因子(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩を用いての女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性乳がんの治療方法である。
乳がんは最も一般的ながんの形態であり、世界中の女性におけるがん死亡の主因である。
一態様では、ここに記載されるのは、閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんを治療する方法において、治療を必要とする閉経後女性に治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法である。
幾つかの実施態様では、乳がんは局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性,ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。
幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一回だけの以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一又は複数の以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一を超える以前の治療後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、以前の治療はアロマターゼ阻害剤である。幾つかの実施態様では、以前の治療はフルベストラントである。
幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、内分泌療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、局所進行性乳がんは、ER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、転移性乳がんは、ER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。
幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アミノグルテチミド、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、ホルメスタン,ファドロゾール、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、1,4,6−アンドロスタトリエン−3,17−ジオン、又は4−アンドロステン−3,6,17−トリオンである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタンである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤はアナストロゾールである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤はレトロゾールである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤はエキセメスタンである。
幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法に適していない。
幾つかの実施態様では、乳がんは、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法の後に進行している。
幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、カペシタビン、タモキシフェン、エベロリムス、又はフルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。
他の態様では、ここに記載されるものは、抗エストロゲン療法後に疾患進行を伴う閉経後女性においてホルモン受容体陽性転移性乳がんを治療する方法において、治療を必要とする閉経後女性に治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法である。幾つかの実施態様では、ホルモン受容体陽性転移性乳がんはエストロゲン受容体陽性転移性乳がんである。幾つかの実施態様では、エストロゲン受容体陽性転移性乳がんはヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一回だけの以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一又は複数の以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、一を超える以前の治療後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、内分泌療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、局所進行性乳がんER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、転移性乳がんは、ER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アミノグルテチミド、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、ホルメスタン,ファドロゾール、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、1,4,6−アンドロスタトリエン−3,17−ジオン、又は4−アンドロステン−3,6,17−トリオンである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタンである。幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法に適していない。幾つかの実施態様では、乳がんは、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、カペシタビン、タモキシフェン、エベロリムス、又はフルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。
他の態様では、ここに記載されるものは、閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんを治療する方法において、(a)ER+乳がん腫瘍を特定するために乳がんを持つ閉経後女性の乳がん腫瘍のER状態を決定する工程;及び(b)ER+乳がん腫瘍を有する閉経後女性に治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩を投与する工程を含む方法である。幾つかの実施態様では、決定工程は、ERに選択的に結合する検出可能なトレーサーを使用する全身イメージングを含む。幾つかの実施態様では、検出可能なトレーサーは標識された17β−エストラジオールである。幾つかの実施態様では、イメージングは陽電子放射断層撮影(PET)により、検出可能なトレーサーは16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)である。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に経口的に投与される。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に毎日投与される。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、連続した毎日の投与スケジュールで閉経後女性に経口的に投与される。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、1日約50mgから1日約2000mgまでである。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、1日約100mgから1日約2000mgまでである。
上記態様の幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、1日約100mg、1日約200mg、1日約300mg、1日約400mg、1日約500mg、1日約600mg、1日約700mg、約1日800mg、1日約900mg、1日約1000mg、1日約1100mg、1日約1200mg、1日約1300mg、1日約1400mg、1日約1500mg、1日約1600mg、1日約1700mg、1日約1800mg、1日約1900mg、又は1日約2000mgである。
上記態様の何れかの幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に1日1回投与される。
上記態様の何れかの幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、均等に分割された用量で閉経後女性に1日2回投与される。
上記態様の何れかの幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、均等に分割された用量で閉経後女性に1日3回投与される。
上記態様の何れかの幾つかの実施態様では、治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、均等に分割された用量で閉経後女性に1日3回を越えて投与される。
上述の態様の何れかの幾つかの実施態様では、有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、(i)1日1回;又は(ii)1日の期間にわたって複数回、投与される。幾つかの実施態様では、有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回、投与される。
上述の態様の何れかの幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、摂食直後の状態の閉経後女性に投与される。
上述の態様の何れかの幾つかの実施態様では、有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、連続的に又は断続的に投与される。幾つかの実施態様では、有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、連続的に投与される。幾つかの実施態様では、有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、毎日投与される。
ここに記載された方法、使用及び組成物の他の目的、特徴及び利点は、次の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本開示の精神及び範囲内での様々な変更と修正がこの詳細な説明から当業者には明らかであろうから、詳細な説明と特定の実施例は、特定の実施態様を示すが、単なる例として与えられていることは理解されるべきである。
乳がんは最も一般的ながんの形態であり、世界中の女性におけるがん死亡の主因である。全ての乳がんのおよそ80%がエストロゲン受容体(ER)を発現し腫瘍増殖及び進行に対してエストロゲン受容体(ER)依存性である。エストロゲン活性及び/又は合成の調節はER陽性(ER+)乳がんに罹患した閉経後女性における治療手段の頼みの綱である。しかしながら、タモキシフェン、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール及びエキセメスタン)及び完全ERアンタゴニスト/分解剤(degrader)(例えば、フルベストラント)のような利用可能なホルモン療法の有効性にもかかわらず、多くの患者は最終的に再発し又はこれら薬剤に対して抵抗性を生じ、よって最適な疾患管理のための更なる治療を必要とする。而して、疾患進行を更に遅延させ、及び/又は現在利用可能なホルモン療法に対する抵抗性を克服し、最終的にER+進行乳がんに罹患した閉経後女性の生存期間を延長させる増加した抗腫瘍活性を持つ新しいERをターゲットとする治療法を開発する必要性がある。
アロマターゼ阻害剤又はタモキシフェンに対して不応性になるにもかかわらず、抵抗性腫瘍細胞の増殖及び生存はERシグナル伝達に依存性のままである;よって、ER+乳がんの患者は、以前のホルモン療法での進行後に第二/第三選択のホルモン療法に尚も応答しうる。幾つかの実施態様では、内分泌抵抗状態において、ERはリガンド非依存的な形でシグナル伝達をしうる。幾つかの実施態様では、ER拮抗性プラス分解のような二重の作用機序を持つ薬剤が、リガンド依存性及び非依存性双方のERシグナル伝達をターゲットとし、その結果として後期ER+乳がんにおける治療成績を改善する潜在性を有している。
乳がんステージ
乳がんのステージは、多くの要因、例えば腫瘍のサイズ、がんがリンパ節に見出されているか、及びがんがどのくらい遠くまで広がっているかに基づく。ステージは、0、I、II、III又はIVと番号が付され、ステージIは最も進行していない段階であり、ステージIVは最も進行している。ステージ0は非浸潤性乳がんと考えられる。ステージI−IIは早期乳がんと考えられる。ステージIIIは局所進行性乳がんと考えられる。ステージIVは転移性乳がんと考えられる。これらの説明は乳がんのステージの大まかな説明であり、全ての可能性を含んでいない場合がある。
幾つかの実施態様では、ステージI、IIA、及びIIB(そしてステージIIIAの幾つかのがん)は早期乳がんと考えられる。これらのステージでは、がんは乳房又は腋窩リンパ節(腕の下のもの)を越えて広がってはいない。
幾つかの実施態様では、局所進行性乳がんはステージIIIA、IIIB及びIIICを含む。幾つかの実施態様では、ステージIIIA乳がんは、腫瘍サイズは大きくないが、がんが多くの腋窩(腕の下)リンパ節又は胸骨近くのリンパ節まで広がっている例を含む。幾つかの他の実施態様では、ステージIIA乳がんは、腫瘍サイズは大きいがリンパ節への広がりが少ない例を含む。ステージIIIBは、腫瘍が胸壁又は乳房の皮膚まで広がり、リンパ節まで広がっているか又は広がっていない場合がある乳がんを類型化する。ステージIIICは、リンパ節、鎖骨の下又は上、多くの腋窩(腕の下)リンパ節、又は胸骨近くのリンパ節まで広がっているがんを類型化する。腫瘍は任意のサイズでありうる。
ステージIVは、乳房から体の他の部分、例えば骨(骨への転移)又は肝臓、肺、又は脳(内臓転移)まで広がったがんである転移性乳がんを類型化する。
幾つかの実施態様では、ここに開示された方法は、局所進行性又は転移性ER+乳がんに罹患した患者の治療をターゲットとする。幾つかの実施態様では、ER+転移性乳がんはヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、乳がんは、一回だけの以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、一又は複数の以前の治療の後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、一を超える以前の治療後、再発し又は進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、内分泌療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、局所進行性乳がんは、ER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、転移性乳がんは、ER+乳がんに対する6ヶ月を超える内分泌療法の後に進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アミノグルテチミド、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、ホルメスタン、ファドロゾール、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、1,4,6−アンドロスタトリエン−3,17−ジオン、又は4−アンドロステン−3,6,17−トリオンである。幾つかの実施態様では、アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタンである。幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法には適していない。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、カペシタビン、タモキシフェン、エベロリムス、又はフルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、低ナノモル強度でのエストロゲン受容体への結合に対してエストロゲンと競合する小分子非ステロイド性ERαアンタゴニストである。タモキシフェンのような第一世代ERアンタゴニストとは異なり、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、エストロゲンに対するERの応答を完全にアンタゴナイズし、乳がん細胞株におけるER−αのプロテアソーム分解を誘導する。これら二連活性は、インビトロで乳がん細胞株においてER−標的遺伝子転写の完全な拮抗を生じさせる。該結果はERシグナル伝達の強い阻害であり、ひいては乳腺腫瘍細胞増殖の阻害である。またERアンタゴニスト及び分解剤であるフルベストラントとは異なり、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、非ステロイド系化学骨格を有しており、良好な経口バイオアベイラビリティを示す。
インビボで、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、ER+乳がんのタモキシフェン感受性及びタモキシフェン耐性双方の異種移植モデルにおいて用量依存的な抗腫瘍活性を示した。全てのモデルにおいて、効果的な用量範囲は10−100mg/kg/日であり、全ての用量は非常に良好な耐容性を示した。タモキシフェン耐性異種移植モデルにおける効力は、ER標的遺伝子に対する効果的なアンタゴニスト活性及びER−α腫瘍レベルの低下と相関していた。同様の転写及びER分解剤活性を示すにもかかわらず、フルベストラントはこれらのモデルにおいて(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸ほど効果的ではないようであった。
ここに開示されるのは、閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性乳がんの治療における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の使用である。幾つかの実施態様では、乳がんは、局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性,ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、ホルモン療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法に適していない。幾つかの実施態様では、乳がんは、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法後に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。
他の態様では、ここに記載されるのは、抗エストロゲン療法後に疾患進行を伴う閉経後女性のホルモン受容体陽性転移性乳がんの治療における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の使用である。幾つかの実施態様では、ホルモン受容体陽性転移性乳がんはエストロゲン受容体陽性転移性乳がんである。幾つかの実施態様では、エストロゲン受容体陽性転移性乳がんはヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。
幾つかの実施態様において、ここに開示されるのは、治療を必要とする閉経後女性の局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の使用である。幾つかの実施態様では、乳がんは、局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性,ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、ホルモン療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法には適していない。幾つかの実施態様では、乳がんは、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法後に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、経口投与に適している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、50mgから2000mgの量である。幾つかの実施態様では、閉経後女性は摂食直後の状態にある。幾つかの実施態様では、乳がんのER+状態は、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される。
幾つかの実施態様において、ここに開示されるのは、治療を必要とする閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療のための医薬の製造における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の使用である。幾つかの実施態様では、乳がんは、局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性,ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、ホルモン療法の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、乳がんは、治癒目的の切除又は放射線療法には適していない。幾つかの実施態様では、乳がんは、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法後に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、医薬は経口投与に適している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、50mgから2000mgまでの量である。幾つかの実施態様では、乳がんのER+状態は、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される。
幾つかの実施態様において、ここに開示されるのは、抗エストロゲン療法後に疾患進行を伴う閉経後女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳がんの治療のための(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の使用である。幾つかの実施態様では、ホルモン受容体陽性転移性乳がんはエストロゲン受容体陽性転移性乳がんである。幾つかの実施態様では、エストロゲン受容体陽性転移性乳がんはヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、経口投与に適している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、50mgから2000mgまでの量である。幾つかの実施態様では、閉経後女性は摂食直後の状態にある。幾つかの実施態様では、乳がんのER+状態は、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される。
幾つかの実施態様において、ここに開示されるのは、抗エストロゲン療法後に疾患進行を伴う閉経後女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳がんの治療のための医薬の製造において使用される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施態様では、ホルモン受容体陽性転移性乳がんはエストロゲン受容体陽性転移性乳がんである。幾つかの実施態様では、エストロゲン受容体陽性転移性乳がんはヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−) 乳がんである。幾つかの実施態様では、閉経後女性における乳がんは、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している。幾つかの実施態様では、医薬は経口投与に適している。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、50mgから2000mgまでの量である。幾つかの実施態様では、乳がんのER+状態は、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される。
幾つかの実施態様において、ここに開示されるのは、治療を必要とする閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療において使用される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩である。
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は米国特許出願公開第2013/0231333号に記載されている。
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸の薬学的に許容可能な塩には、限定されないが、(1)薬学的に許容可能な無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタリン酸等と、あるいは有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、t−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸等と該化合物を反応させることによって形成される酸付加塩;(2)化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えばアルカリ金属イオン(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類イオン(例えばマグネシウム、又はカルシウム)、又はアルミニウムイオンによって置換されるときに形成される塩が含まれる。ある場合には、該化合物は、有機塩基、例えば限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンと配位する。別の場合では、ここでの化合物は、アミノ酸、例えば限定されないが、アルギニン、リジン等と塩を形成する。化合物と塩を形成するために使用される許容可能な無機塩基には、限定されないが、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等が含まれる。
幾つかの用語
ここで使用される「がん」なる用語は、制御されない形で増殖し、ある場合には転移する(広がる)傾向にある細胞の異常増殖を指す。
ここで使用される「乳がん」なる用語は、組織学的又は細胞学的に確認された乳房の腺がんを指す。
「局所進行性乳がん」なる用語は、乳房中のがんが始まったところから体の他の部分ではなく近くの組織又はリンパ節まで広がったがんを指す。
「転移性乳がん」は、乳房から体の他の部分、例えば骨、肝臓、肺、又は脳に広がったがんを指す。転移性乳がんはまたステージIV乳がんとも称される。
ここで使用される「有効量」又は「治療的有効量」なる用語は、治療されている疾患又は病態の症状の一又は複数をある程度まで軽減するであろう、投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の十分量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、又は原因の減少及び/又は軽減、あるいは生命システムの任意の他の所望される変化でありうる。
「連続した毎日の投与スケジュール」なる用語は、如何なる休薬期間も伴わない毎日の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の投与を指す。幾つかの実施態様では、連続した毎日の投与スケジュールは、毎日おおよそ同じ時間での毎日の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の投与を含む。
ここで使用される「治療する」、「治療している」又は「治療」なる用語は、疾患又は病態の少なくとも一の症状の緩和(alleviating)、軽減、又は寛解、更なる症状の予防、疾患又は病態の阻害、例えば疾患又は病態の発達の抑止、疾患又は病態の緩和(relieving)、疾患又は病態の退縮惹起、病態の進行の遅延化、疾患又は病態により引き起こされた状態の緩和、又は疾患又は病態の症状の停止を、予防的であれ及び/又は治療的であれ、含む。幾つかの実施態様では、治療は、無増悪生存期間を延ばすことを含む。幾つかの実施態様では、治療は、無病生存期間を延ばすことを含む。幾つかの実施態様では、治療は、他の治療選択肢と比較して疾患進行の相対的リスクを減少させることを含む。幾つかの実施態様では、他の治療選択肢は、限定されないがホルモン治療法(例えば、抗エストロゲン療法、例えばトモキシフェン(tomoxifen)及び/又はフルベストラント)を含む。
「無増悪生存期間」なる用語は、患者が疾患に罹患した状態で生きているが悪くはならない、がん等の疾患の治療中及び治療後の時間の量である。臨床試験では、無増悪生存期間を測定することは、治療が如何に良好に作用するかを見る一つの方法である。
「無病生存期間」(DFS)なる用語は、患者ががんの如何なる徴候又は症状も伴わないで生存するがんの治療が終わった後の時間の長さを指す。臨床試験では、無病生存期間を測定することは、治療が如何に良好に作用するかを見る一つの方法である。幾つかの実施態様では、DFSの増加は、約1ヶ月、約2ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約10ヶ月、約11ヶ月、約12ヶ月、約13ヶ月、約14ヶ月、約15ヶ月、約16ヶ月、約17ヶ月、約18ヶ月、約19ヶ月、約20ヶ月であり、又は20ヶ月を超える。
「無転移生存率」又は「MFS」なる用語は、ある定まった期間の間又は死亡まで、がんの広がりなしに生存した治験の被験者の割合を指す。MFSは、通常、治験における治療開始からの時間として報告される。MFSは、個体に対して又は治験母集団に対して報告される。幾つかの実施態様では、無転移生存率の増加は、約1ヶ月、約2ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約10ヶ月、約11ヶ月、約12ヶ月、約13ヶ月、約14ヶ月、約15ヶ月、約16ヶ月、約17ヶ月、約18ヶ月、約19ヶ月、約20ヶ月、又は20ヶ月より多い。
投与経路
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の適切な投与経路は、限定されないが、経口投与を含む。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、分散剤、溶液、懸濁剤、錠剤、カプセル剤、又は丸薬の形態で投与される。経口投与のための製剤は全てそのような投与に適した投薬量とされる。薬学的組成物の概要は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19版(Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A.及びLachman, L.編, Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 7版(Lippincott Williams & Wilkins1999)に見出すことができ、そのような開示は出典明示によりここに援用される。
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の治療的有効量は、疾患の重症度、被験者の年齢と相対的健康状態、及び他の要因に依存して広く変動しうる。
ここで使用される場合、製剤、組成物又は成分に関して「許容可能」なる用語は、治療されている女性のヒトの一般的健康に対する持続的な有害作用がないことを意味する。
投薬方法及び治療レジメン
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に経口的に投与される。
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に毎日投与される。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、閉経後女性に1日おきに投与される。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、毎日、1日おき、2日おき、3日おき、4日おき、5日おき、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、又は1ヶ月に1回、閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、連続した毎日の投与スケジュールで閉経後女性に経口的に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約50mgから1日約4000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約50mgから1日約3000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約50mgから1日約2000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約50mgから1日約1000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約100mgから1日約2000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約50mg、1日約100mg、1日約150mg、1日約200mg、1日約250mg、1日約300mg、1日約350mg、1日約400mg、1日約450mg、1日約500mg、1日約550mg、1日約600mg、1日約650mg、1日約700mg、1日約750mg、1日約800mg、850mg、1日約900mg、1日約950mg、1日約1000mg、1日約1050mg、1日約1100mg、1日約1150mg、1日約1200mg、1日約1250mg、1日約1300mg、1日約1350mg、1日約1400mg、1日約1450mg、1日約1500mg、1日約1550mg、1日約1600mg、1日約1650mg、1日約1700mg、1日約1750mg、1日約1800mg、1日約1850mg、1日約1900mg、1日約1950mg、1日約2000mg、1日約2050mg、1日約2100mg、1日約2150mg、1日約2200mg、1日約2250mg、1日約2300mg、1日約2350mg、1日約2400mg、1日約2450mg、1日約2500mg、1日約2550mg、1日約2600mg、1日約2650mg、1日約2700mg、1日約2750mg、1日約2800mg、1日約2850mg、1日約2900mg、1日約2950mg、又は1日約3000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約100mg、1日約200mg、1日約300mg、1日約400mg、1日約500mg、1日約600mg、1日約700mg、1日約800mg、1日約900mg、1日約1000mg、1日約1100mg、1日約1200mg、1日約1300mg、1日約1400mg、1日約1500mg、1日約1600mg、1日約1700mg、1日約1800mg、1日約1900mg、又は1日約2000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約100mg、1日約200mg、1日約400mg、1日約600mg、1日約800mg、1日約1000mg、1日約1200mg、1日約1400mg又は1日約1600mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、1日約100mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約200mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約400mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約600mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約800mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約1000mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約1200mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約1400mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、1日約1600mgの(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が閉経後女性に投与される。
一実施態様では、所望される1日用量は、単一用量で、又は同時に(又は短い時間で)又は適切な間隔で、例えば1日に2、3、4又はそれより多いサブ用量で投与される分割された用量で簡便に提示される。幾つかの実施態様では、所望される1日用量は、1日1回、同時に(又は短い時間で)投与される分割された用量で簡便に提示される。幾つかの実施態様では、所望される1日用量は、1日2回、1日3回、又は1日3回より多い回数、等分量で投与される分割された用量で簡便に提示される。
幾つかの実施態様では、閉経後女性に投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の所望される1日量は、1日1回投与される。
幾つかの実施態様では、閉経後女性に投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の1日量は、均等に分割された用量で1日2回、投与される。
幾つかの実施態様では、閉経後女性に投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の1日量は、均等に分割された用量で1日3回、投与される。
幾つかの実施態様では、閉経後女性に投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の1日量は、均等に分割された用量で1日3回より多い回数、投与される。
閉経後女性における乳がんの状態の改善が観察されない所定の実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の1日量が増加される。幾つかの実施態様では、1日1回の投薬スケジュールが1日2回の投薬スケジュールに変更される。幾つかの実施態様では、1日3回の投薬スケジュールが、投与される(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の量を増加させるために用いられる。
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、絶食状態の閉経後女性に投与される。幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、摂食直後の状態の閉経後女性に投与される。
幾つかの実施態様では、閉経後女性に与えられる(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の量は、限定されないが、乳がんの状態と重症度、及び女性の独自性(例えば体重)のような要因に依存して変動する。
実施例に記載される通り、[18F]−フルオロエストラジオール(FES)陽電子放射断層撮影(PET)によるイメージングが、腫瘍におけるER発現を定量し、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩での治療法に対する薬力学的応答を評価するために実施される。幾つかの実施態様では、PET画像は、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の投薬前に撮られ、ついで持続投薬後に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、持続投薬後の29日目に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、持続投薬後の2日目と60日目の間に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、持続投薬後の2日目と30日目の間に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、持続投薬後の2日目と15日目の間に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、持続投薬後の16日目と30日目の間に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、投薬後約2−24時間目に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、投薬後約2−20時間目、投薬後約2−12時間目、投薬後約2−10時間目、投薬後約18−24時間目又は投薬後約20−24時間目に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、投薬後約2時間目、投薬後約6時間目、投薬後約8時間目、投薬後約10時間目、投薬後約12時間目、投薬後約14時間目、投薬後約16時間目、投薬後約18時間目、投薬後約20時間目、又は投薬後約24時間目に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、100mg/日、200mg/日又は400mg/日を受ける患者に対して投薬後約10時間目に撮られる。幾つかの実施態様では、PET画像は、600mg/日又は800mg/日又は1000mg/日又は1200mg/日又は1400mg/日又は1600mg/日を受ける患者に対して投薬後約20時間目に撮られる。
幾つかの実施態様では、完全標的占有率(full target occupancy)が≧200mg/日の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩で観察される。
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩は、標的腫瘍組織から50%を超え、55%を超え、60%を超え、65%を超え、70%を超え、75%を超え、80%を超え、85%を超え、90%を超え、又は95%を超える[18F]−フルオロエストラジオール(FES)を置換することが観察される。
幾つかの実施態様では、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の投与は、最大標準化取込値(SUV)の50%を超え、55%を超え、60%を超え、65%を超え、70%を超え、75%を超え、80%を超え、85%を超え、90%を超え、又は95%を超える減少をもたらす。
実施例に記載される通り、腫瘍生検(軟部組織又は内臓病変)を、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩での治療前と治療後に収集する。幾つかの実施態様では、腫瘍生検は、ER標的遺伝子発現に対する(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の影響に関する情報を提供する。モニターされうるER標的遺伝子の例は、限定されないが、AGR2、AREG、C3、CCND1、CXCL12、ERBB2、GREB1、IL6、IRS1、PDZK1、PGR、SEMA3B、TFF1、TFF2、TFF3、TOP2A、WISP2を含む。幾つかの実施態様では、ER細胞質タンパク質レベルは、治療前生検と比較して、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩で治療された患者からの腫瘍試料の免疫組織化学的検査によって判断した場合、ER+乳がん細胞において>25%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>95%、>96%又は>98%減少している。幾つかの実施態様では、ER核タンパク質レベルは、治療前生検と比較して、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩で治療された患者からの腫瘍生検の免疫組織化学的検査によって判断した場合、ER+乳がん細胞において>25%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>95%、>96%又は>98%減少している。幾つかの実施態様では、Ki67マーカーによって判断される増殖指数は、治療前生検と比較して、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩で治療された患者からの腫瘍生検の免疫組織化学的検査によって判断した場合、ER+乳がん細胞において>25%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%、>90%、>95%、>96%又は>98%減少している。幾つかの実施態様では、患者は、100mg/日、200mg/日、400mg/日、600mg/日、800mg/日、1000mg/日、1200mg/日、1400mg/日又は1600mg/日の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩で治療された。
幾つかの実施態様では、16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール又は[18F]−フルオロエストラジオール(FES又は18F−FES)陽電子放射断層撮影(PET)での全身イメージングが、乳がん腫瘍におけるER発現を評価するために乳がんに罹患している閉経後女性で実施され、ER+乳がん腫瘍を持つ女性が、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩での治療法に対して選択される。ER発現に対する全身イメージングが、当該分野で知られている方法を使用して実施されてもよい(例えば、 Krutchen等 Journal of Nuclear Medicine 53(2):182-190, 2012を参照)。
幾つかの実施態様では、ここに記載されるものは、閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんを治療する方法において、(a)ER+乳がん腫瘍を同定するために18F−FES−PETを使用して乳がんに罹患している閉経後女性の乳がん腫瘍のER状態を決定する工程と、(b)ER+乳がん腫瘍に罹患している閉経後女性に治療的有効量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩を投与する工程とを含む方法である。
これらの実施例は例証の目的で提供され、ここで提供された特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1:局所進行性又は転移性ER+乳がんの閉経後女性における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸の臨床試験
これは、局所進行性又は転移性ER+(HER2−)乳がんの閉経後女性における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の有効性と安全性を評価する非盲検臨床試験である。
主要評価項目: 局所進行性又は転移性ER+(HER2−)乳がんの閉経後女性における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の最大耐用量(MTD)及び/又は推奨第2相用量(RP2D)を決定しその安全性を評価すること
副次的評価項目: 単一及び複数用量処置後の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の薬物動態(PK)を評価すること(例えば、Cmax、Tmax、AUC、T1/2)。試験の第I相(用量増加)部分に見られる安全性とPKプロファイルが試験の更なる継続を正当化するために有利と考えられる場合、用量増加の後に安全性と忍容性を更に確認し抗腫瘍活性の予備的証拠を評価する拡大コホートが続くであろう(第IIa相)。更なる評価項目は次を含む:[18F]−フルオロエストラジオール(FES)陽電子放射断層撮影(PET)[FES PET]を用いて薬力学的(PD)応答のバイオマーカーの探索評価を実施すること;ER標的遺伝子発現の探索評価を実施すること;(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩に対する抵抗性の機構の探索評価を実施すること。
治験デザイン: 標準3+3基準を使用して最大耐用量(MTD)及び/又は推奨第2相用量(RP2D)の決定がなされるまで1用量当たり3−6名の患者のコホートにおいて、増加用量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が試験の第I相部分の女性に割り当てられるであろう。1日100mgの開始用量の(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が投与され、200mgまで、そしてその後200mgの増分で用量増加が続くであろう。第IIa相(用量増加)中、新しい患者のコホートが、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の安全性と薬物動態を更に特徴付けるためにMTD/RP2Dで登録されるであろう。
MTD及び/又はRP2Dは、用量規制毒性(DLT)を伴う6名の患者のうち≦1の用量として定義されるであろう。用量規制毒性(DLT)の定義:≧3の非血液学的毒性(脱毛症除外)の任意のグレード;>7日、≧3の血液学的毒性の任意のグレード;>7日の治験薬中断に至る任意のグレードの毒性
第IIa相: 全体でおよそ70名の局所進行性又は転移性ER+(HER2−)乳がんの閉経後女性からなる拡大コホートが、次のように、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の安全性、PK、及び抗腫瘍活性を更に特徴付けるためにMTD/RP2Dで治療される:
拡大コホート:進行性/転移性状況下でアロマターゼ阻害剤を用いた1回だけの以前の治療後に進行した70名の患者。
全ての患者は、疾患進行、許容できない毒性、又は患者の同意の撤回まで、治療される。
患者選択
第I相−組み入れ基準
1.治癒目的の切除又は放射線療法に適していない局所再発性疾患、又は転移性疾患(双方ともER+乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法後に進行)の何れかの証拠を伴う乳房の腺がんの組織学的又は細胞学的に証明された診断。
2.ER陽性腫瘍(その地域の臨床検査室検査による免疫組織化学[IHC]により≧1%細胞に染色)。
3.その地域の臨床検査室検査によりHER2陰性乳がん(細胞膜タンパク質発現に対して0又は+1のIHC結果あるいは<1.8のHER2/CEP17比又は内部標準プローブなしのシステムに対して核当たり4コピーより少ないHER2遺伝子の平均を示すFISH結果)。
4.タモキシフェンの使用後、少なくとも2ヶ月が経過していなければならない。
5.フルベストラントの使用後、少なくとも6ヶ月が経過していなければならない。
6.任意の他の抗がんホルモン療法の使用後、少なくとも2週間が経過していなければならない。
7.任意の化学療法の使用後、少なくとも3週間が経過していなければならない。
8.女性、18歳以上。
9.次の通りに定義される閉経後状態:
・以前の両側卵巣摘出術
・年齢≧56歳:最後の月経以来≧1年の自然の無月経
・最後の月経以来≧1年の無月経で、閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)及びFSHレベル(>40mIU/mL)の年齢<56歳
・一方又は双方の卵巣を残したままでの子宮摘出を受けた、又は≧1年のタモキシフェン中止と共にタモキシフェン誘発無月経を伴う、閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)及びFSHレベル(>40mIU/mL)の年齢<56歳
・LHRHアゴニスト(安定用量≧1年)で医学的閉経を受けた、≧1年のタモキシフェン中止と共に≧1年の無月経を伴う、FSH/LHレベルにかかわらず閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)の年齢<56歳
10.東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)活動指標≦2。
11.以前の治療法又は外科手術の全ての急性毒性作用のベースライン又はグレード≦1への解消(脱毛症又は患者に対して安全性リスクであると考えられない他の毒性を除く)。
12.次の基準によって定義される十分な臓器機能:
・好中球絶対数(ANC)≧1500/μL
・血小板≧100000/μL
・血清アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)及び血清アラニントランスアミナーゼ(ALT)≦3×正常上限(ULN)、あるいは肝機能の異常が原発の悪性腫瘍のためならばAST及びALT≦5×ULN
・腫瘍に続発する肝臓障害にもかかわらず≦1.5×ULNの血清総ビリルビン。ジルベール症候群による増加した血清間接ビリルビン(≦3×ULN)を伴う患者の組み入れは許容される
・血清クレアチニン≦1.5×ULN
13.登録前に被験者(又は法的に受け入れ可能な代理人)に治験の全ての関連した側面が知らされていることを示す署名され日付が付されたインフォームドコンセント書類。
14.予定された来診、治療プラン、検査室試験、及び他の治験手続きを遵守する意向と能力。
第I相−除外基準
1.未治療の又は症候性CNS転移。注意:登録前4週間以内にコルチコステロイドの長期間の使用が中止されたという条件の下で、登録前12週間以内においてX線検査で安定している治療された症候性のCNS転移を伴う患者は許容されるであろう。
2.子宮内膜疾患。
3.進行性/転移性状況下で2回を超える前の化学療法(前のアジュバント化学療法は、それが登録より≧12ヶ月前になされた限り、許容される)
4.進行疾患に対する任意の全身性抗がん療法での現在の治療又は別の臨床試験での任意の全身性実験的治療
5.十分に治療された基底細胞又は扁平細胞皮膚がん、又は上皮内癌を除き、登録前2年以内の任意の続発性悪性疾患の診断。
6.登録前12ヶ月以内の次の何れか:心筋梗塞、重症/不安定性狭心症、グレード≧2の進行中の不整脈、任意のグレードの心房細動、冠動脈/末梢動脈バイパス移植術、症候性うっ血性心不全、又は一過性脳虚血発作を含む脳血管発作。
7.活動性炎症性腸疾患又は慢性下痢、短腸症候群、又は胃切除を含む上部消化管手術。
8.既知のヒト免疫不全ウイルス感染。
9.登録前4週間以内の大手術又は放射線治療。
10.試験参加又は治験薬投与に関連したリスクを増加させ得、又は試験結果の解釈を妨げ得、治験責任医師の判断で該試験への登録に対して被験者を不適切にするであろう他の重症で急性又は慢性の医療的又は精神的状態又は検査所見の異常。
第IIa相−組み入れ基準
1.治癒目的の切除又は放射線療法に適していない局所再発性疾患、又は転移性疾患(双方ともER+乳がんに対する少なくとも6ヶ月の内分泌療法後に進行)の何れかの証拠を伴う乳房の腺がんの組織学的又は細胞学的に証明された診断。
2.ER陽性腫瘍(その地域の臨床検査室検査による免疫組織化学[IHC]により≧1%細胞に染色)。
3.その地域の臨床検査室検査によりHER2陰性乳がん(細胞膜タンパク質発現に対して0又は+1のIHC結果あるいは<1.8のHER2/CEP17比又は内部標準プローブなしのシステムに対して核当たり4コピーより少ないHER2遺伝子の平均を示すFISH結果)。
4.進行性/転移性状況下でAIでの1回だけの以前の治療後に疾患進行 (アロマターゼ阻害剤での以前のアジュバント治療は許容される):
・患者は、アジュバント治療完了後≧12ヶ月で再発しているか又は進行性/転移性状況下での治療の≧6ヶ月後に進行していなければならない
・コホート1のみ:以前のフルベストラントは許容されず
・コホート2のみ:以前のフルベストラントは許容。
5.最も最近の内分泌療法の使用後、少なくとも2週間が経過していなければならない。
6.任意の化学療法の使用後、少なくとも3週間が経過していなければならない。
7.女性、18歳以上。
8.次の通りに定義される閉経後状態:
・以前の両側卵巣摘出術
・年齢≧56歳:最後の月経以来≧1年の自然の無月経
・最後の月経以来≧1年の無月経で、閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)及びFSHレベル(>40mIU/mL)の年齢<56歳
・一方又は双方の卵巣を残したままでの子宮摘出を受けた、又は≧1年のタモキシフェン中止と共にタモキシフェン誘発無月経を伴う、閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)及びFSHレベル(>40mIU/mL)の年齢<56歳
・LHRHアゴニスト(安定用量≧1年)で医学的閉経を受けた、最後の月経以来≧1年の無月経を伴う、FSH/LHレベルにかかわらず閉経後範囲の血清エストラジオールレベル(<20pg/mL)の年齢<56歳
9.東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)活動指標0又は1。
10.以前の治療法又は外科手術の全ての急性毒性作用のベースライン又はグレード≦1への解消(脱毛症又は患者に対して安全性リスクであると考えられない他の毒性を除く)。
11.次の基準によって定義される十分な臓器機能:
・好中球絶対数(ANC)≧1500/μL
・血小板≧100000/μL
・血清アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)及び血清アラニントランスアミナーゼ(ALT)≦3×正常上限(ULN)、あるいは肝機能の異常が原発の悪性腫瘍のためならばAST及びALT≦5×ULN
・腫瘍に続発する肝臓障害にもかかわらず≦1.5×ULNの血清総ビリルビン。ジルベール症候群による増加した血清間接ビリルビン(≦3×ULN)を伴う患者の組み入れは許容される
・血清クレアチニン≦1.5×ULN
・QTc≦460msec
12.登録前に被験者(又は法的に受け入れ可能な代理人)に治験の全ての関連した側面が知らされていることを示す署名され日付が付されたインフォームドコンセント書類。
13.予定された来診、治療プラン、検査室試験、及び他の治験手続きを遵守する意向と能力。
第IIa相−除外基準
1.未治療の又は症候性CNS転移。注意:登録前4週間以内にコルチコステロイドの長期間の使用が中止されたという条件の下で、登録前12週間以内においてX線検査で安定している治療された症候性CNS転移を伴う患者は許容されるであろう。
2.子宮内膜疾患。
3.前の治療:
Figure 2016540767
4.進行疾患に対する任意の全身性抗がん療法での現在の治療又は別の臨床試験での任意の全身性実験的治療
5.任意の治験薬での前の治療。
6.十分に治療された基底細胞又は扁平細胞皮膚がん、又は上皮内癌を除き、登録前2年以内の任意の続発性悪性疾患の診断。
7.登録前12ヶ月以内の次の何れか:心筋梗塞、重症/不安定性狭心症、グレード≧2の進行中の不整脈、任意のグレードの心房細動、冠動脈/末梢動脈バイパス移植術、症候性うっ血性心不全、又は一過性脳虚血発作を含む脳血管発作。
8.活動性炎症性腸疾患又は慢性下痢、短腸症候群、又は胃切除を含む上部消化管手術。
9.既知のヒト免疫不全ウイルス感染。
10.登録前4週間以内の大手術。
11.登録前2週間以内の放射線治療。
12.試験参加又は治験薬投与に関連したリスクを増加させ得、又は試験結果の解釈を妨げ得、治験責任医師の判断で該試験への登録に対して被験者を不適切にするであろう他の重症で急性又は慢性の医療的又は精神的状態又は検査所見の異常。
腫瘍評価
疾患評価が実施される。画像診断は胸部、腹部、及び骨盤のCTスキャン、プラス骨スキャンを含むであろう。目的の腫瘍反応又は疾患進行のX線確認はRECIST v1.1(Eisenhauer, 2009)に基づくであろう。骨スキャン上に検出される新しい骨病変については第二のイメージング様式(例えばCT又はMRI)が進行確認のために必要とされるであろう。
同じ評価方法と同じ技術がスクリーニング時と経過観察中に使用されるべきである。医療的に禁忌とならない場合には静脈内(IV)造影剤が必要とされる。IV造影剤が禁忌となる患者では、CTの代わりに腹部と骨盤のMRI検査が実施され胸部は非造影CTが実施される。陽電子放射断層撮影(PET)スキャン又は超音波による腫瘍評価はCTの代わりにはならないかも知れない。
相関研究
18FES−PETターゲットエンゲージメントを用いた薬力学
[18F]−フルオロエストラジオール(FES)陽電子放射断層撮影(PET)でのイメージングを実施して、腫瘍中のER発現を定量し、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩での治療法に対する薬力学的応答を評価する。FES取込みは一般に患者間で変動しうるが、FES取込みは与えられた時点において病変間でかなり一貫しており、平均取込みは個々の患者に対するER発現の合理的な概要を提供する。性ホルモン結合グロブリン(SHBG)のような、標準化取込値(SUV)に影響を及ぼしうる因子は必要に応じて調節されるであろう(Peterson, 2011)。また、タモキシフェン(少なくとも2ヶ月)又はフルベストラント(少なくとも6ヶ月)で過去に治療された患者に対する休薬期間が、各薬剤の長い半減期とFES取込みを妨害するその潜在性のために必要とされうる。FES−PET試験は、吸収補正と病変限局化のためのハイブリッドPET/CTイメージングとして実施されるであろう。
コア生検
治療前及び治療後の腫瘍生検(軟部組織又は内臓病変)を収集して、次のものを評価する:
− 腫瘍組織検査;腫瘍対間質、対線維性組織
− 免疫組織化学又は免疫蛍光によるERα及びPRタンパク質レベル
− 増殖指数(Ki67)
− ER標的遺伝子調節:モニターされうるER標的遺伝子の例は、限定されないが、AGR2、AREG、C3、CCND1、CXCL12、ERBB2、GREB1、IL6、IRS1、PDZK1、PGR、SEMA3B、TFF1、TFF2、TFF3、TOP2A、WISP2を含む。
循環腫瘍DNA(ctDNA)
第I相(用量増加)及び第IIa相(用量拡大)中の全ての患者において、更なる血液試料をスクリーニング時、第3サイクル1日目、第6サイクル1日目、及び試験中断の時に循環腫瘍DNA(ctDNA)の分析のために採取する。
実施例2:局所進行性又は転移性ER+乳がんの閉経後女性における(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸の第I相臨床試験
実施例1に記載された第I相試験に登録された最初の41名の患者の予備解析を実施した。41名の患者は、9通りの異なった用量増加コホートにわたる試験の第I相部に登録された。患者は、アロマターゼ阻害剤アナストロゾール、エキセメスタン、及びレトロゾール(90%)、化学療法(68%)(カペシタビン(27%)、タモキシフェン(54%)、フルベストラント(41%)、エベロリムス(19%)を含む)、そしてまた他の治験薬(17%)での以前の治療後に過去に再発し又は進行していた進行性又は転移性乳がんの閉経後女性であった。
(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸は、中央値で4回の以前の治療で進行していた進行性又は転移性乳がんの41名の患者において、安全で、耐容性良好であった。薬物動態プロファイルは線形で、用量に比例しており、標的血漿中濃度は600mgQD又はそれより上で達成された。FES−PETイメージングを介しての複数用量レベルにわたる強いターゲットエンゲージメントと腫瘍試料中における減少したER及びKi−67レベルの証拠があった。予備的な全臨床的有用率は42%であり;フルベストラントで過去に治療された患者で35%であった。
ここに記載された実施例及び実施態様は例証目的だけのためのものであり、当業者に示唆される様々な変更又は変化がこの出願の精神と範囲及び添付の特許請求の範囲内に含まれるべきである。

Claims (21)

  1. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の、治療を必要とする閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療のための使用。
  2. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の、治療を必要とする閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療用医薬の製造のための使用。
  3. 乳がんが局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性,ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−)乳がんである、請求項1又は請求項2に記載の使用。
  4. 閉経後女性における乳がんが、ホルモン療法の実施下で過去に進行している、請求項1から3の何れか一項に記載の使用。
  5. 乳がんが治癒目的の切除又は放射線療法に適していない、請求項1から4の何れか一項に記載の使用。
  6. 乳がんが、エストロゲン受容体陽性乳がんに対する内分泌療法の少なくとも6ヶ月後に進行している、請求項1から5の何れか一項に記載の使用。
  7. 閉経後女性における乳がんが、フルベストラントでの治療の実施下で過去に進行している、請求項1から6の何れか一項に記載の使用。
  8. 閉経後女性における乳がんが、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している、請求項1から7の何れか一項に記載の使用。
  9. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が経口投与に適している、請求項1から8の何れか一項に記載の使用。
  10. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が、50mgから2000mgの量である、請求項1から9の何れか一項に記載の使用。
  11. 閉経後女性が摂食直後の状態にある、請求項1から10の何れか一項に記載の使用。
  12. 乳がんのER+状態が、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される、請求項1から11の何れか一項に記載の使用。
  13. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩の、抗エストロゲン療法後に疾患進行を伴う閉経後女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳がんの治療のための使用。
  14. ホルモン受容体陽性転移性乳がんがエストロゲン受容体陽性転移性乳がんである、請求項13に記載の使用。
  15. エストロゲン受容体陽性転移性乳がんがヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2−) 乳がんである、請求項14に記載の使用。
  16. 閉経後女性における乳がんが、アロマターゼ阻害剤での治療の実施下で過去に進行している、請求項13から15の何れか一項に記載の使用。
  17. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が経口投与に適している、請求項13から16の何れか一項に記載の使用。
  18. (E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩が、50mgから2000mgの量である、請求項13から17の何れか一項に記載の使用。
  19. 閉経後女性が摂食直後の状態にある、請求項13から18の何れか一項に記載の使用。
  20. 乳がんのER+状態が、検出可能なトレーサーとして16α−18F−フルオロ−17β−エストラジオール(FES)を用いた陽電子放射断層撮影(PET)による全身イメージングによって決定される、請求項13から19の何れか一項に記載の使用。
  21. 治療を必要とする閉経後女性における局所進行性又は転移性エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がんの治療における使用のための、(E)−3−(4−((E)−2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1H−インダゾール−5−イル)ブタ−1−エン−1−イル)フェニル)アクリル酸、又はその薬学的に許容可能な塩。
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