JP2022531898A - 転移性または進行性乳房がん患者において使用するための6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3s)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7h-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸 - Google Patents

転移性または進行性乳房がん患者において使用するための6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3s)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7h-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸 Download PDF

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Abstract

転移性または進行性乳がんの処置における使用のための、1日当たり150~600mgの用量での化合物6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩。

Description

転移性または進行性乳がんの処置における使用のための、1日当たり150~600mgの用量での化合物6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩が、本明細書において提供される。
エストロゲン受容体α(ESR1)は、乳房腫瘍の大部分において発現し、このエストロゲン受容体αにより、乳房腫瘍のエストロゲンの分裂促進作用への応答が可能となる。
6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸は、これより以下「化合物(1)」と命名され、以下で表される:
Figure 2022531898000001
この化合物は、完全なエストロゲン受容体アンタゴニスト特性を有し、エストロゲン受容体のプロテアソーム分解を促進する選択的エストロゲン受容体分解剤(SERD)である。この化合物は、乳がんを含めた、その治療上の特性と共に特許文献1において開示されている。
国際特許出願WO2017/140669
がんの最も重篤な段階(後期)にある転移性または進行性乳がんの処置のため、化合物(1)が、ヒト患者において、1日当たり150~600mgの用量で使用することができることが現在見出された。進行性乳がんとは、腫瘍が局所的な局部的領域内になく(すなわち、それは原発性腫瘍の位置より外側にある)、または領域内にある場合でも、手術により除去することができないがんであると本明細書で定義される。転移性乳がんとは、肝臓、肺、骨、脳、および/またはその他のような身体の他の部位に拡散したがんと本明細書で定義される。
一実施形態では、化合物(1)または薬学的に許容されるその塩は、転移性または進行性乳がんの処置において、1日当たり400~600mgの用量、より具体的には1日当たり400mgの用量で使用される。
150~600mgの化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩、ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物もまた本明細書で提供される。一実施形態では、医薬組成物は、400~600mgの化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩、ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。別の実施形態では、医薬組成物は、400mgの化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩、ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。薬学的に許容される賦形剤は、当業者に公知の慣用の賦形剤から選択される。より具体的には、賦形剤は、いかなる形態(液体溶液、分散液または懸濁液、錠剤、カプセル剤など)でも、経口投与に対して有用なものから選択される。
転移性または進行性乳がんを処置する方法であって、それを必要とする患者、より具体的にはヒト患者に、上に記載されているような医薬組成物を投与することを含む方法もまた本明細書で提供される。
転移性または進行性乳がんを処置する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法もまた本明細書で提供される。別の実施形態では、本発明は、転移性または進行性乳がんを処置する方法であって、それを必要とする対象に、化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を、1日当たり150~600mgの用量で投与することを含む方法に関する。別の実施形態では、本発明は、転移性または進行性乳がんを処置する方法であって、それを必要とする対象に、化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩を、1日当たり400~600mgの用量で、より具体的には1日当たりの400mgの用量で投与することを含む方法に関する。
- 包装材料;
- 上記で定義された医薬組成物;および
- 前記包装材料内に含有されるラベルまたは添付文書であって、転移性または進行性乳がんの処置のために、前記医薬組成物が、患者に1日当たり150~600mgの化合物(1)または薬学的に許容されるその塩の用量で、より具体的には1日当たり400~600mgの用量で、さらにより具体的には1日当たり400mgの用量で投与されることを示す、ラベルまたは添付文書
を含む、製造物品、包装、または投与単位もまた本明細書で提供される。
150~600mgの用量の化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩もまた、転移性または進行性乳がんの処置に有用な薬剤の製造のために本明細書で提供される。別の実施形態では、400~600mgの用量の化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩が、転移性または進行性乳がんの処置に有用な薬剤の製造のために本明細書で提供される。別の実施形態では、400mgの用量の化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩が、転移性または進行性乳がんの処置に有用な薬剤の製造のために本明細書で提供される。
別の実施形態では、化合物(1)、または薬学的に許容されるその塩は、経口の経路により投与される。
本明細書に記載されている用量は、正味の用量、すなわち、1日当たりおよび患者1人当たりの活性成分の全用量として表現される。このような正味の用量は、24時間の期間の間に1回またはそれ以上、より具体的には時間的に分散させて1回または2回投与することができる。
別の実施形態では、乳がんはエストロゲン受容体陽性がん(ER陽性乳がん)である。
別の実施形態では、乳がんはヒト上皮細胞成長因子受容体2(HER2)陰性がんである。
別の実施形態では、乳がんはエストロゲン受容体陽性、ヒト上皮細胞成長因子受容体2陰性がんである。
別の実施形態では、乳がんは進行性のものである。
別の実施形態では、乳がんは転移性のものである。
別の実施形態では、がんは野生型エストロゲン受容体を有するがんである。
別の実施形態では、がんは、これらに限定されないが、突然変異、増幅、スプライスバリアントのようなエストロゲン受容体の少なくとも1つの非遺伝的および遺伝的改変に関係した、エストロゲン受容体の非調節機能を有するがんである。
別の実施形態では、がんは、突然変異したエストロゲン受容体を有するがんである。
別の実施形態では、患者は女性である。
別の実施形態では、患者は閉経後の女性である。
別の実施形態では、患者は、閉経を誘発する医薬品の投与を受けている閉経前の女性であり、前記医薬品は通常、性腺刺激ホルモン放出ホルモン、より具体的には、ブセレリンまたはゴセレリンのような黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストである。
別の実施形態では、患者は、第2次系統の処置、第3次系統の処置またはその後の系統の処置として、化合物(1)で処置される。
別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して、1~8種の抗がん処置で前処置を受けていた。別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して、1~6種の抗がん処置で前処置を受けていた。別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して、2種の抗がん処置で前処置を受けていた。
別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して、少なくとも1種の内分泌療法処置で前処置を受けていた。内分泌療法として使用される一般的なクラスの薬物として、タモキシフェンのような選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM);レトロゾール、アナストロゾールまたはエキセメスタンのようなアロマターゼ阻害剤(AI);およびフルベストラントのような選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD)が挙げられる。
より具体的には、患者は、前記内分泌療法後の疾患進行または再発を示す。
別の実施形態では、患者は、少なくとも6カ月間、前記内分泌性療法で前処置を受けていた。
別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して少なくとも1種の内分泌療法処置で、ならびにmTORおよびCDK4/6阻害剤を含むチロシンキナーゼ阻害剤のような少なくとも1種の化学療法および/または標的療法で前処置を受けていた。
さらに別の実施形態では、患者は、転移性または進行性乳がんに対して、少なくとも1種の内分泌療法処置で、ならびに少なくとも1種、ただし3種以下(すなわち1種~3種)の化学療法および/または1種もしくはそれ以上の標的療法で前処置を受けていた。
さらに別の実施形態では、患者は、1種~8種の範囲の抗がん処置を受けており、抗がん処置前に、転移性または進行性乳がんに対して、少なくとも1種の内分泌療法処置で、ならびに少なくとも1種、ただし3種以下(すなわち1種~3種)の化学療法および/または1種もしくはそれ以上の標的療法で前処置を受けていた。
さらに別の実施形態では、本明細書に記載されている実施形態のいずれかと組み合わせて、患者は、CDK4/6阻害剤を用いた1種以下の処置で前処置を受けていた。
化学療法は、有糸分裂(細胞分裂)を阻害することにより、したがって細胞傷害性処置として作用することにより非特異的方式で作用する抗がん剤として本明細書で定義される。
内分泌療法、またはホルモン療法は、特定の遺伝的標的を用いた処置として本明細書で定義され、これは、ホルモン、特に内分泌性ホルモン(乳がんに対してはエストロゲン)からの成長促進シグナルを阻害するものである。対照的に、受容体チロシンキナーゼに関連するような成長シグナルの阻害は標的療法と呼ばれ、これは、発癌および腫瘍成長に対して必要とされる特定の標的分子妨害することによりがん細胞の成長を遮断する。
別の実施形態では、転移性または進行性乳がんの処置における1日当たり150~600mgの用量での化合物(1)の使用は、重度の前処置を受けていた患者(標的療法および過去のフルベストラントによる前処置、より具体的には、進行した設定における、中央値2種の以前の抗がん療法(領域1~8)を受けた患者)において、以前の標的療法も以前のフルベストラント処置も受けていない患者に投与された場合、間接的な文献比較に基づき、フルベストラントで観察された臨床的有用率と類似の臨床的有用率をもたらす。別の実施形態では、化合物(1)に対する前記臨床的有用率は約36%であり、より具体的には35.6%である。本明細書で、臨床的有用率(CBR)は、化合物(1)を用いた処置に対してCR(完全奏効)、PR(部分奏効)および長期のSD(24週間またはより長く安定している疾患)を達成した患者のパーセンテージと定義される。CBRは、前記処置の下で、腫瘍が収縮するか、または安定したままである患者を表している。
別の実施形態では、転移性または進行性乳がんの処置における1日当たり150~600mgの用量での化合物(1)の使用は、以前のmTOR阻害剤処置を受けたことがなく、場合により、以前の化学療法またはCDK4/6阻害剤処置を受けているが、両方を受けたことはない3種以下の系統の以前の抗がん療法を受けた患者において、以前の標的療法も以前のフルベストラント処置も受けていない患者に投与された場合、間接的な文献比較に基づき、フルベストラントで観察された臨床的有用率と比較して増加する、上記のように定義される臨床的有用率を提供する。別の実施形態では、化合物(1)に対する前記臨床的有用率は、約47%、より具体的には46.9%である。
別の実施形態では、転移性または進行性乳がんの処置における1日当たり150~600mgの用量での化合物(1)の使用は、以前の標的療法(mTORまたはCDK4/6阻害剤のような)も、以前のSERD療法(フルベストラントのような)も受けていない患者において、間接的な文献比較に基づき、このような患者においてフルベストラントで観察された臨床的有用率と比較して増加する、上記のように定義される臨床的有用率を提供する。別の実施形態では、化合物(1)に対する前記臨床的有用率は約64%、より具体的には64.3%である。
上記に記載されているすべての実施形態は、転移性または進行性乳がんにおけるその治療的使用のための化合物(1)、化合物(1)の投与を含む、転移性または進行性乳がんを処置する方法、化合物(1)を含む医薬組成物、および前記医薬組成物を含む製造物品、包装または投与単位と関連して本明細書に記載されている機能のいずれかと組み合わせることができる。
以下の例は、転移性または進行性乳がん患者において、化合物(1)により得られる薬理学的および臨床結果を示している。
以前の処置の施行から16~25時間後(*で示された2人の患者に対しては10時間)に実施した処置後の18FES-PETスキャンの図である。
略語リスト:
AE 有害事象
BID 1日2回(毎日2回)
BOR 最良総合効果
CBR 臨床的有用率
CI 信頼区間
COD 締切日
CR 完全奏効
CT コンピュータ断層撮影法
CV 変動係数
DL 用量レベル
DLT 用量制限毒性
eCRF 電子症例記録書式
ECOG PS 米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG))一般状態
ER エストロゲン受容体
ESR1 エストロゲン受容体1
FDG フルオロデオキシグルコース
FES フルオロエストラジオール
FFPE ホルマリン固定およびパラフィン包埋した
FSH ろ胞刺激ホルモン
GnRH 性腺刺激ホルモン放出ホルモン
HER2 ヒト上皮成長因子受容体2
ICR 独立中央評価
IHC 免疫組織化学法
MAD 最大投与量
MedDRA PT 医薬規制用語集、基本語
MTD 最大耐用量
NCI-CTCAE 米国立がん研究所の有害事象に関する共通用語基準
ORR 客観的応答率
PD 薬力学
PET ポジトロン放出断層撮影
PK 薬物動態
PR 部分奏効
QD 1日1回(毎日1回)
RD 推奨用量
RECIST 固形腫瘍における反応評価基準
SAE 重篤有害事象
SD 安定している疾患
SUV 標準化取込値
TEAE 治療により発現した有害事象
1:プロトコール
エストロゲン受容体陽性進行性乳がん(TED14856)を有する閉経後女性における、単剤治療として経口投与された化合物(1)の安全性、有効性、薬物動態学的なおよび薬力学評価のための第1/2相試験。
本試験のゴールは、漸増用量の化合物(1)の安全性プロファイル、有効性、薬物動態(PK)および薬力学(PD)を評価することである。これは、非盲検、非比較による第1/2相試験であり、いくつかのパートで構成される。ここでは、単剤治療として投与される化合物(1)を対象とする試験の最初の2つのパートに焦点を当てる(用量漸増パートおよび用量増大パート)。
1-1:試験の目的
- 主要な目的:
用量漸増(パートA):エストロゲン受容体(ER)陽性およびヒト上皮細胞成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がんを有する閉経後女性へ単剤治療として投与された化合物(1)の用量制限毒性(DLT)の発生率を評価し、最大耐用量(MTD)ならびに推奨用量(RD)を決定する。
用量増大(パートB):ER陽性およびHER2陰性の進行性乳がんを有する閉経後女性において、固形腫瘍における反応評価基準(RECIST)v1.1に従い目的応答率(ORR)を使用して、ICRにより決定される、単剤治療としてRDを投与された化合物(1)の抗腫瘍活性を評価すること。RECIST(固形腫瘍における反応評価基準)は、処置の間がん患者において、腫瘍が改善する(「応答する」)、同じのまま留まる(「安定化する」)、または悪化する(「進行する」)場合において定義される一連の公開された法則である。
- 2次的目的:
・化合物(1)の全体的な安全性プロファイルを特徴付ける。
・化合物(1)の薬物動態学的(PK)プロファイルを特徴付ける。
・RECISTv1.1に従いORRを使用して、パートAにおいて単剤治療として投与された化合物(1)の抗腫瘍活性を評価する、ならびにパートAおよびBにおいて、臨床的有用率(CBR、完全奏効[CR]、部分奏効[PR]および安定している疾患[SD]≧24週)を評価する。
・パートBにおいて、ベースラインにおけるおよび処置の間のエストロゲン受容体1(ESR1)遺伝子突然変異状態(突然変異体および野生型)に従いORRおよびCBR(CR、PRおよびSD≧24週)を評価する。
・パートBにおいて最初の腫瘍縮小効果(CRまたはPR)までの時間を評価する。
・パートAにおいて、次第に増加する用量の化合物(1)のポジトロン放出断層撮影(PET)スキャン[(18)F]フルオロエストラジオール(18FES)取込み(これより以下は「18FES-PET」)を用いて残留するER利用の可能性を評価する。
・パートAにおいて、PKについての化合物(1)の食効を評価する。
・4β-OHコレステロールを使用して、CYP3A(チトクロムP4503A)に対する化合物(1)の潜在的な誘導/阻害作用を評価する(パートAおよびB)。
- 探索的目的:
・PK/薬力学(PD)関係を評価する。
・標的関与を評価する:推奨用量を投与した少なくとも10人の患者において、腫瘍の再生検を用いてER分解を確認する(パートB)。
・循環している遊離DNA(cfDNA)分析により、時間の経過による(ベースラインおよび処置終了時[EOT])腫瘍の遺伝子突然変異プロファイルを決定する。
・腫瘍においてKi67、Bcl-2、PgR、ETおよび腫瘍遺伝子発現プロファイルのような他の乳がんバイオマーカーを時間の経過と共に評価する(パートAおよびB)。
・FDG(フルオロデオキシグルコース)PET/CT(コンピュータ断層撮影法)を用いて、用量漸増の間の転移の範囲を評価する(パートA)。
1-2:試験の設計
これは、単剤治療として経口投与された化合物(1)の非盲検、非比較による、用量漸増および用量増大、安全性、有効性、PKならびにPD評価試験である。化合物(1)は、ER陽性およびHER2陰性進行性乳がんを有する閉経後女性に毎日投与される。
パートA:試験的食効についてのサブスタディを含めた、単剤治療として投与された化合物(1)の安全性、PKおよびPDを評価するための用量漸増試験。
パートB:RDで投与された化合物(1)の有効性、安全性、PKおよびPDを評価するための用量増大試験(パートAから)。
主要研究者、スポンサー臨床チームおよび適当な場合専門家班を含む研究委員会が設置される。研究委員会は、全体の安全性プロファイルについての自らの知識、18FES-PET結果(パートAのみ)、およびPKプロファイルに基づき、研究委員会会議の間、次の用量レベルへと段階的に増大するか(またはしないか)どうか決定する。
A)用量漸増(パートA)
用量漸増は、開始用量20mg/日から、毎日1回(QD)のスケジュールで開始する。用量漸増は、以下の表Aに従い進行する予定である。患者内での用量漸増は許可されていない。
Figure 2022531898000002
この試験のパートAは、3+3概念を使用して設計されている:最初の3人の患者において観察されたDLTに応じて、3~6人の患者を各用量レベルで処置する。最初の3人の評価可能な患者のうちの1人がサイクル1の間にDLTを経験した場合、このコホートを合計6人の患者まで拡張する。3人の患者のうちの1人未満または6人の患者のうちの2人未満が所与の用量レベルでDLTを経験した場合、用量漸増は次の用量レベルに進む。
加えて、18FES-PETスキャンが、すべてのDLT評価可能な患者に対して利用可能であるべきであり、DL1およびDL2での結果に応じて、中間用量レベル(DL1bisおよびDL2bis)を調査することができる。これら2つの用量レベル、DL1bisおよびDL2bisから、次の用量レベル(それぞれDL2およびDL3)は省略されるべきではない。
その後の用量レベル(≧DL3)において、安全性、18FES-PETスキャン結果(すべての患者が標的の>90%の阻害を有する場合)およびPKパラメーターに基づき、研究委員会からの推奨により、他の中間またはより高い用量レベルを試験することができる。
所与のコホートの第2の患者および第3の患者は、最初の患者がDLTなしに少なくとも1週間の化合物(1)の投与を受けた場合にのみ登録される。次の用量レベルでの登録は、現在の用量レベルで処置した少なくとも3人の患者が少なくとも1サイクル期間(すなわち、28日間)追跡調査され、DLT評価に対して評価可能となるまでは、進めることはできない。
DLT以外の任意の理由により、DLT観察期間終了前に時期尚早に試験処置を中断した患者は、代わりの患者と置き換えられる。
概して、用量漸増は、最大投与量(MAD)に到達した時点で停止する。MADとは、≧33%(最大6人のうちの2人の患者)の評価可能な患者がサイクル1においてDLTを経験した用量と定義される。
MTDとは、最大6人の患者のうち1人以下の患者がDLTを経験した最も高い用量レベルと定義される。普通、MTDは、MAD未満の用量レベルであるか、またはMADに到達しなかった場合、試験した最も高い用量である。
用量漸増プロセスは、処置のサイクル1の間、安全性評価により案内されるが、それに続く投与の後で観察された累積的または不可逆的毒性ならびに任意の他の関連情報もまた、研究委員会からの推奨により、用量漸増および用量選択の決定(すなわち、所与の用量レベル、中間用量レベルの増大)に対して考慮される。
増大コホートに対するRDは、安全性データに主に基づくが、標的飽和、PKおよびPK/PDデータにも基づく。MADにおけるDLTの不在下でMTDが決定できない場合、投与を繰り返した後のPK、18FES-PET画像化により測定された標的占有率の阻害レベルおよびER占有率についてのPK/PDならびに任意の他の関連情報もまた、RDの選択および試験をそのさらなるパートへと拡大するかの決定において考慮に入れる。RDは潜在的には、この用量レベルにおける18FES-PETスキャンで標的阻害の>90%を示す用量レベルより少なくとも2つ上の用量レベルであるべきであるが、ただし、これはこの用量においてDLTが存在しない場合に限り、DLTが存在した場合のRDは、>90%阻害に到達した任意の用量であることができる。
1日2回(BID)のレジメンは、6人のDLT評価可能な患者について、クリアした最も高いQD用量レベル(600mg):300mgを1日2回、12時間の間をあけて摂取(すなわち2×300mg±1時間)と同じ用量強度をもたらす用量レベルにおいて調査される。1日2回12時間の間をあけて摂取した200mgのような他の用量を調査することもできる。その場合、6人のDLT評価可能な患者がこの用量レベルに登録する。
試験的食効:試験的食効は、パートAで処置した全患者において、サイクル1の3日目に中程度脂肪の多い朝食と共に薬物投与した後、PKサンプリングにより評価する。パートAにおけるすべての他の投薬は絶食状態で摂取する。QD投薬レジメンからの結果により結論を引き出すことが可能である場合、これは、調査される他の投薬レジメン(例えば、BID)に対して導入されない。
B)用量増大(パートB)
用量漸増相が、QDレジメンを終了した時点で、RDが研究委員会により増大コホート(パートB)に対して提案され、合計78人の患者がこのRDにおいて処置される。前もって設定した基準に基づき、計画された追加の患者の動員が正当化されるかどうか決定するために45人の患者が処置されるORR(RECISTv1.1による)に基づく中間分析が計画される(統計的検討事項を参照されたい)。BID投薬レジメンを用いたパートAの結果が、安全性、PK、曝露、初期の有効性およびQDレジメンで処置した患者からのデータのような任意の他の関連情報の点から興味深いものであり、さらなる調査を保証するものである場合、BIDレジメンは、パートAから推奨されるBIDレジメンで処置される合計56人の患者を有する追加の増大サブパートにおいて試験することができる。その場合、前もって設定した基準に基づき、計画された全患者の動員が正当化されるかどうか決定するために29人の患者が処置されるORR(RECISTv1.1による)に基づく中間分析が計画される。
1-3:試験集団
組み入れ基準:
I 01.患者は、以下のうちの1つにより定義されるような閉経後女性である:
a.>60才の女性
b.≦60才の女性:
- 化学療法、タモキシフェンおよびトレミフェンの不在下で、登録の>12カ月前に月経の自然な停止があった;
- または≦12カ月の期間、もしくは子宮摘出に続発して月経が停止しており、登録前、施設の基準に従い閉経後領域のろ胞刺激ホルモン(FSH)レベルを有する(または施設用領域が入手できない場合、>34.4IU/L);
- またはホルモン補充療法を受けていたが、この処置を中断し、登録前、施設の基準に従い閉経後領域のFSHレベルを有する(または施設用領域が入手できない場合、>34.4IU/L);
- または両側の卵巣摘出手術後の状態を有する;
- または少なくとも6カ月間、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アナログによる処置を受け(試験処置の間継続するものとする)、試験処置の開始前および処置中毎月の間隔での妊娠試験に陰性である閉経前の女性
I 02.局所的に進行しているが、治癒的意図での放射線療法または手術に適していない、手術不可能および/または転移性疾患の証拠がある、乳房腺癌の組織学的または細胞学的に証明された診断を有する患者。
I 03.原発性腫瘍または任意の転移性部位は、ERに対して陽性でなければならない(免疫組織化学法(IHC)による>1%腫瘍細胞染色)。
I 04.原発性腫瘍または任意の転移性部位は、アメリカ臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology)ガイドラインの通り、平均HER2コピー数<4.0シグナル/細胞として、単一プローブ平均HER2コピー数<4.0シグナル/細胞または二重プローブHER2/染色体17(CEP17)対する動原体プローブの比<2に基づき、IHC(0、1+)によりHER2非過剰発現またはin situハイブリダイゼーション陰性でなければならない。
I 05.進行性/転移性疾患に対する以前の化学療法は許可されている(注記:抗体薬物コンジュゲート[ADC]は本試験では化学療法と考えられる):
- 患者は、パートA(用量漸増)において、3種以下の以前の化学療法のレジメンを受けていなければならない。
- 患者は、パートB(用量増大)において、1種以下の以前の化学療法のレジメンを受けていなければならない。
I 06.進行性乳がんを有する患者は、少なくとも6カ月の以前の内分泌療法を受けていなければならない。≧24カ月前に開始されたアジュバント内分泌療法を受けている間に再発した、またはアジュバント内分泌療法完了後<12カ月に再発した患者は適格である。
I 07.年齢≧18才。
I 08.RECISTv1.1による測定可能な病変。
I 09.患者は、インフォームドコンセントの理解が可能であり、プロトコールに従い、任意の試験(特定のスクリーニング手順または評価)の前にインフォームドコンセント用紙(ICF)に署名している。
パートAのみ:
I 10.試験に参加する患者は、以下を経験することに同意しなければならない:
a.2回の18FES-PET/コンピュータ断層撮影法(CT)画像化スキャン、ベースラインにおいて1回、および試験処置の取入れの11日目と15日目との間で1回、ならびに
b.2回のFDGPET/CT、ベースラインにおいて1回およびFES-PETの前の試験処置の取入れの11日目と15日目との間で1回、ならびに
c.一対の生検(処置前および処置中):ベースライン試料に対して、ホルマリン固定およびパラフィン包埋した(FFPE)保存された生検試料(試験処置開始前の過去3カ月以内)を使用することができるが、好ましくは原発性腫瘍または再発もしくは転移からの新鮮な生検を収集する。サイクルの終わりにベースライン生検として2つの生検を同じ位置で収集し、いつでも可能であれば、腫瘍は処置中生検用に入手できることが推奨される。
パートBのみ:
I11.一対の生検に同意した患者に対して(処置前および処置中):ベースライン試料に対して、ホルマリン固定およびパラフィン包埋した(FFPE)保存された生検試料(試験処置開始前の過去3カ月以内)を使用することができるが、好ましくは原発性腫瘍または再発または転移からの新鮮な生検を収集する。サイクル2の終わりに、腫瘍が処置中生検用に入手できる時にはいつでも、処置を受けた生検をベースライン生検と同じ位置で収集することが推奨される。
除外基準:
試験方法に関係した一般的な除外基準:
E 01.米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG))一般状態≧2。
E 02.研究者またはスポンサーの意見で、患者の試験への参加に悪影響を及ぼすことになる精神的状態を含む、有意な同時に起こる疾患。
E 03.化合物(1)の吸収に潜在的に影響を与える消化器疾患の病歴または続行中の消化器疾患。患者は正常に嚥下し、カプセル剤を摂取することができない。経口投与に対する予想可能な弱いコンプライアンス。
E 04.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に関係した任意の悪性腫瘍;または未解消のウイルス性肝炎。
E 05.推定寿命3カ月未満の患者。
E 06.病状または病態を含め、どのような理由であれ、研究者により判定された通り、参加に適していない患者、または試験手順に対するノンコンプライアンスの潜在的リスクがある患者(すなわち、スケジュールされた臨検、薬物投与プラン、臨床試験、他の試験手順、および試験の制限に従う意志がない、およびできない)。
E 07.最初の試験処置の施行から4週間前以内の大手術。
E 08.任意の他のがんを有する患者。ただし、十分に処置した基底細胞または扁平上皮細胞皮膚がんまたは上皮内の子宮頸がんまたは任意の他のがんについては、患者が>3年間罹患していない場合、許可される。
E 09.患者が、プロトコールの指導に直接関与している研究者または任意の治験分担医師、研究補助者、薬剤師、試験コーディネーター、または他のスタッフまたはその親戚である。
パートAのみ:
E 10.肝臓転移のみを有する患者。
疾患に関係した除外基準:
E 11.公知の脳転移、髄膜癌腫症または/および脊髄圧縮を有する患者。以前に完全に切除しまたは照射された脳転移を有する患者は適格であるが、ただし、いずれかの進行または再発が処置の4週間以内に観察されないものとする。
E 12.最初の試験処置の施行から2週未満前の(抗がん剤が抗体である場合には4週未満)抗がん剤(研究用薬物を含む)による処置。
E 13.最初の試験薬物の投与前に少なくとも6週間のウォッシュアウトが必要とされる、フルベストラントを除く別の選択的ERダウンレギュレーター(SERD)による以前の処置。
E 14.好中球<1.5×10/L;血小板カウント数<100×10/Lを含めた、不十分な血液機能。
E 15.プロトロンビン時間:PT/INRに影響を与える抗凝固を受けている場合、国際標準比正常値の上限の(ULN)>1.5倍または治療域外。
E 16.血清クレアチニン≧1.5×ULNまたは1.0~1.5×ULNを有し、eGFR<60mL/最小/1.73mを有する不十分な腎機能。これは、略記されたModification of Diet in Renal Diseaseの式を使用して推測される。以下を参照されたい(GFRは、糸球体濾過速度を示し、Srcは血清クレアチニンを示す):
GFR(mL/分/1.73m)=175×(Scr)-1.154×(年齢)-0.203×(0.742、女性の場合)×(1.212、アフリカ系アメリカ人の場合)。
E 17.肝機能:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)>3×ULN(正常値の上限)、またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)>3×ULN。アルカリホスファターゼ(ALP)は等級2(2.5~5×ULN)まで、γグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)は等級2まで(2.5~5×ULN)が許容されるが、ただし、研究者により判定された通り、これが骨および/または肝臓転移の存在に関係している場合のみとする。全ビリルビン>1.5×ULN。
E 18.ジルベール病を有する患者。
E 19.任意の以前の処置に関連する<等級2の毒性が未解消である。ただし、米国立がん研究所の有害事象に関する共通用語基準(NCI-CTCAE)v4.03による脱毛症は除く。
E 20.UGT(これらに限定されないがアタザナビルおよびプロベネシドを含む)を阻害する可能性のある薬物を用いた処置、ならびにP-gp感受性基質(これらに限定されないが、ダビガトラン、ジゴキシン、およびフェキソフェナジンを含む)を有する処置を、最初の試験処置の施行の2週間未満前または5脱離半減期前のどちらか長い方に行った。
E 21.a.すべての試験パートにおいて:強いおよび中程度のCYP3AおよびCYP2C8誘導剤を用いた処置を、最初の試験処置の施行から2週間前以内または5脱離半減期以内のどちらか長い方に行った(以下のリストを参照されたい)。
b.パートAおよびパートBにおいて、4β-OHコレステロール評価:強いおよび中程度のCYP3A阻害剤を用いた処置を最初の試験処置の施行から2週前以内または5脱離半減期以内のどちらか長い方に行った患者。
E 22.1種より多くの以前のCDK4/6阻害剤ベースの先進療法。
強いおよび中程度のCYP3A4誘導剤のリスト:
以下の表は、ワシントン大学による2017年1月薬物-薬物相互作用データベース(www.druginteractioninfo.org)から抽出したものである。
以下の表において、AUCは、血漿中濃度対時間の曲線下領域を意味する。
Figure 2022531898000003
Figure 2022531898000004
以下の表は、ワシントン大学による2019年4月の薬物-薬物相互作用データベース(www.druginteractioninfo.org)から抽出したものである。
Figure 2022531898000005
Figure 2022531898000006
以下の表は、ワシントン大学による2019年4月薬物-薬物相互作用データベース(www.druginteractioninfo.org)から抽出したものである。強いCYP2C8誘導剤は、現在同定されているものがないので、以下の表には列挙されていない。
Figure 2022531898000007
CYP3Aにより代謝される狭い治療域を有する医薬品:
Figure 2022531898000008
CYP3A/CYP2B6/CYP2Cおよび/またはUGT(ウリジングルクロノシルトランスフェラーゼ)により代謝される以下の薬物で処置されたまたは処置することが意図される患者は、これらの曝露が化合物(1)により低減し得るため、これらの有効性について慎重にモニターすべきである:
Figure 2022531898000009
1-4:試験処置
化合物(1)は、経口経路により、および2℃~8℃の間で貯蔵される10、50および100mgカプセル剤の形態で投与される。
パートAにおいて、化合物(1)は、指定された用量レベルで、28日サイクル以内に投与される。QDレジメンに対して、サイクル1の間、1回の用量が1日目に絶食状態で摂取され、2日目にはいずれの用量も摂取されず、投与の繰り返しは3日目から開始される。3日目のみ、用量は食効評価のために摂食状態で摂取され、次いでそれに続くすべての投与は、絶食状態で、毎日およそ同じ時間(±3時間)に摂取される。最初のQD用量レジメンから引き出された結論から、他の用量レジメンで処置した患者は、絶食状態または摂食状態で化合物(1)を摂取することが許される。BIDレジメンに対して、600mgの用量は2回の薬物投与に分割する:300mgは、1日2回12時間の間をあけて(すなわち2×300mg)±1時間、食物と共にまたは食物なしで(1日目の朝は1用量のみが摂取され、2日目はいかなる用量も摂取せず、次いで3日目からBID投薬を繰り返す)摂取される。
パートBにおいて、化合物(1)は1日目から(2日目の除外はなし)、パートAにおいて固定されたRDで、28日サイクル内で、絶食状態または摂食状態のいずれかで、毎日およそ同じ時間(±3時間)にQD摂取される。必要と判明した場合、BIDレジメン(2日目の除外なし)もまた調査することができる。
ある用量を嘔吐した、または除外した場合、患者は、その用量を後で摂取したり、または次の計画された用量において2用量を摂取したりすべきではなく、この情報はダイアリーに記録されなければならない。
患者は、試験処置の間屋外にいる場合、および化合物(1)の最後投与から5日後までは、日光曝露を回避し、体を保護する服を着用し、日焼け止め剤を塗り、高い日光保護作用のあるリップクリーム(例えば、係数≧30)を付けることを推奨する。
併用処置:
併用薬物療法は、任意の試験処置と同時に患者が受ける任意の処置である。同意書の期日から最初の試験処置の施行まで、処置期間中のいかなる時および最後の用量から30日後まで、患者が受けたすべての処置は、それぞれ以前の処置および併用処置とみなされ、eCRFの適当なスクリーンで報告されるべきである。
試験処置開始前に少なくとも6カ月間GnRHアナログで処置した閉経前の患者が適格となるためには、試験処置期間中このGnRHアナログを継続しなければならない。
この試験で計画されたより高い用量において、前記化合物の潜在的誘導作用のために、化合物(1)の併用使用によりこれらの薬物有効性が低減し得るため、CYP3A、CYP2B6、CYP2Cおよび/またはUGTにより主に代謝される薬物は注意深くモニターされるべきである。以下の療法に関して、特別な注意がなされるべきである:
・プロトンポンプ阻害剤(PPI)(すなわち、オメプラゾール):処方された場合、化合物(1)の取入れは食物と共に行うことが好ましい。
・UGT基質と禁忌である薬物、これには、これらに限定されないが、アタザナビルおよびプロベネシドが含まれる。化合物(1)がUGT1A1およびUGT1A4の基質であるからである。
・承認ラベルがCYP3Aの強力なおよび/または中程度の誘導剤との禁忌または予防策を指摘している薬物の併用使用。化合物(1)はこれらの曝露を低減し得るからである。
この試験に参加しながら、患者は、化合物(1)以外のこれらの腫瘍の処置のための任意の標準的または研究用薬剤を受けることはできない。患者の安泰のために必要と考えられる任意の医薬品、および試験薬物の評価を妨げることが予想されない任意の薬物療法は、以下に列挙されたものを除き、研究者の裁量で付与することができる。
パートAおよびパートBにおいて禁止されているもの:
全身性非認可抗がん剤または併用の放射線療法(疼痛制御のための局所放射線療法は、試験処置における任意の変更なしで許可されている)。
植物薬および食料品の中で、処置期間中セントジョーンズワートおよびゲニステインの消費を回避することが推奨される。
試験処置期間中、患者は、天然または人工の太陽光への直接的曝露を回避すべきである。
化合物(1)の曝露を2倍超増加させ得るため、以下の療法:抗ウイルス剤(アタザナビル、ロピナビル)、抗真菌剤(ケトコナゾール)、抗酸化剤(ケルセチン)、強いおよび中程度のCYP3A4およびCYP2C8誘導剤(上記リストを参照されたい)。P-gpの基質である薬物は回避すべきである(ダビガトラン、ジゴキシン、フェキソフェナジン)。
加えて、試験に含まれる全PKサンプリングを有する12人の患者に対して、公知の強いおよび中程度のCYP3A阻害剤を用いた任意の処置の開始は、サイクル1の開始2週間前およびサイクル1の間には許可されない。これらの処置は、4β-ヒドロキシ/全コレステロール試験の解釈を妨げることになる。
スクリーニング臨検の時点で上記の禁止された医薬品のいずれかを摂取している患者は、禁止された薬剤の投与が安全に中断でき、適当な期間が経過するまで(最初の試験処置の施行の2週間前または5脱離半減期のどちらか長い方)、試験への参加に不適格である。
試験の間、患者の臨床状態が上記の禁止された医薬品のいずれかの投与を必要とする場合、試験薬物の投与は停止すべきであり、患者は試験から離脱するものとする。対象医薬品の使用を余儀なくさせる臨床状態の変化は、試験薬物中断に対する理由として報告されなければならない。
1-5:エンドポイント
1-5-1:主要エンドポイント
パートA:
サイクル1における試験処置に関連するDLTの発症率(1日目~28日目)。DLTは、NCI-CTCAE(v4.03)を使用して、試験療法に関係した、以下の治療により発現した有害事象(TEAE)のいずれかの発生と定義される:
・任意の等級≧3の非血液毒性、ただし以下を除く:
- 等級3の悪心および嘔吐、十分な抗嘔吐剤処置を用いて、または用いずに48時間以内に等級≦1まで解消したもの、
- 等級3の下痢、十分な抗下痢療法で制御され、48時間未満持続する場合。
・任意の等級≧3の血液毒性、ただし以下を除く
- 等級3の貧血、
- 等級4の好中球減少<7日間、
- 等級3の好中球減少、発熱または感染症なし、
- 等級3の血小板減少症、出血なし。
・任意の上昇した全血清ビリルビン>2×ULN。
・サイクル1の間、7日間またはそれ以上の試験処置の除外をもたらす試験処置に関係した任意の毒性。
・研究委員会の意見では、多分またはおそらく試験処置に関連し、さらなる用量漸増は患者を許容不可能な危険性に曝露することになるような潜在的な臨床的重要性があるTEAE。
これらTEAEは、逆に証拠がない状態で、疾患の進行に関係していないとしても、試験処置に関連すると考えられる。複数の毒性が見られる場合、DLTの存在は、最も重篤に経験された毒性に基づく。サイクル1の終わりに、各患者は、患者がDLTを経験したかどうかについて研究者により評価されなくてはならず、この情報は、電子症例記録書式(eCRF)の適当なスクリーン内に記録されなければならず、電子的DLT通知(DLTであるかどうか)がスポンサーに送付される。患者は、有害事象(AE)の解消後(≦等級1)またはこれらのベースライン状態への復帰後、処置を継続することができる。患者は、評価可能となるためには、サイクル1で意図された用量の少なくとも75%を完了する必要があり、パートAにおいてDLTについて評価可能となるためには、ベースラインにおいておよび11日目~15日目の間に評価可能な18FES-PETスキャンを有さなければならない。
DLT評価不可能な患者は置き換えられ、用量段階的増大の決定のために必要とされる場合、研究委員会内での同意後、追加の患者が登録される。
パートB:
ORR:RECISTv1.1で定義され、独立中央評価(ICR)で決定される、腫瘍縮小効果(CRまたはPR)により記録されるような抗腫瘍活性である。
1-5-2:2次的エンドポイント
・化合物(1)の全体的安全性プロファイル、ならびに種類、頻度、重症度、および試験療法と任意のAEもしくは物理的知見、臨床試験、もしくは心電図(ECG)の異常との関係という点からの特性評価;AEによる薬物の中断/除外/減少およびサイクル遅延;または重篤な有害事象(SAE)。
・研究者/局所放射線科医により評価されるRECISTv1.1によるORR。
・血漿循環DNAの抽出後のマルチプレックスドロップレットデジタルポリメラーゼ連鎖反応法(ddPCR)により分析したこれらのESR1状態(突然変異型または野生型)に基づく患者のORRおよびCBR(パートB)。ORRは、研究者/局所的放射線科医により評価され、パートBではICRによっても決定される。
・研究者/局所的放射線科医により評価され、パートBではICRによっても決定されるRECISTv1.1による臨床上の利益(CR+PR+SD≧24週)。
・研究者/局所的放射線科医により評価され、パートBではICRによっても決定される応答期間。
・研究者/局所的放射線科医により評価され、パートBではICRによっても決定される6カ月における非進行率(6カ月の時点で進行のない患者のパーセンテージ)。
・パートBにおける最初の腫瘍縮小効果(CRまたはPR)までの時間とは、試験処置の最初の施行期日から、CRまたはPRの最初の発生の期日までの時間の間隔と定義され、これは研究者/局所的放射線科医により評価され、パートBではICRによっても決定される。
・パートAにおいて、FES-PETスキャンにおいて観察された変化を、FDG PET/CTに見られるグルコース代謝の変化と相関させる。
・サイクル1の間の化合物(1)に対するPKパラメーター:
- 単回用量後(パートA1日目およびパートBにおいて絶食状態、ならびにパートA3日目において摂食状態):少なくともtlag(時間のずれ、投与時間と、定量下限より上の最初の濃度に先行するサンプリング時間との間の間隔)、tmax(Cmaxに初めて到達した時間)、Cmax(観察された最大濃度)、AUC0-24(時間ゼロから24時間までの、血漿中濃度対時間曲線下の領域)またはAUC0-12、ならびにパートAの1日目に可能な場合、AUC、t1/2z(消失速度定数(λz)に関連する終末相半減期)およびCL/F(血漿からの薬物の明らかな全身クリアランス)。
- 投与を繰り返した後の22日目の少なくともtmax、Cmax、AUC0-24またはAUC0-12。
- T=0hにおいて、すなわち毎日の投与の前のCtrough(処置の施行前に観察された血漿中濃度)もまたサイクル1にわたり取得する。
・化合物(1)の尿排出は増大相(パートB)の間推測される。
・CYP3A酵素誘導および化合物(1)による阻害の可能性:22日目対1日目(パートB)またはサイクル2の1日目対1日目(パートA)の血漿4β-ヒドロキシ/全コレステロール濃度比。
18FES-PET画像化(シグナル消滅)におけるER占有率の阻害。すべての患者は、パートAにおいて、FDG PET/CTに加えて、ベースラインおよび処置中に実施される18FES-PET/CTスキャン画像化を有する。QDレジメンの患者に対して、少なくとも8日間連続する処置後(すなわち、11日目~15日目の間)および試験薬物の以前の投与から16~24時間後、24時間の理論的時間の中の2時間の時間窓で、第2のスキャンを実施する。BIDレジメンを受けている患者に対して、少なくとも8日間連続する処置後(すなわち、最初の試験処置の用量の後、11日目~15日目の間)および以前の薬物投与の7~12時間後、FES-PETとFDG PET/CTの両方に対する第2のスキャンを実施する。ベースラインでの18FES-PETスキャンと、試験処置中の18FES-PETスキャンとの間のシグナル消滅は、ER会合のPD読出しを構成する。パートBでは、いかなる18FES-PETまたはFDG PET/CT画像化も実施されない。
1-5-3:探索的エンドポイント
・ER分解
一対の生検に同意した患者は、最近保存された生検(試験処置開始前過去3カ月以内)または好ましくはベースラインにおいておよびサイクル2の終わりに新鮮な腫瘍生検を寄与するように依頼される。合計9枚のFFPEスライド(IHC分析用にそれぞれ5ミクロン)および3枚のFFPEスライド(可能な場合、RNA分析用にそれぞれ10μm)を各生検に対して収集する。ERの存在を中央IHCにより決定し、ベースラインにおけるおよび処置中のER結果を比較して、ER分解を評価する。
・ESR1突然変異状態
ESR1遺伝子の12の独立した突然変異を、すべての患者において、ベースラインにおいておよびサイクル2の終わり(15日目~28日目)に、血漿抽出したcfDNAからのddPCRにより決定する。
パートBにおいて、ESR1野生型およびESR1突然変異した集団において臨床効果も別々に評価する。
・突然変異プロファイル
すべての患者において、ベースラインおよびEOTにおいて血漿を収集し、cfDNAを抽出する。限定された数のがん遺伝子の突然変異状態を次世代配列により決定し、特定の突然変異と臨床成績との間の潜在的な関連を調査して、化合物(1)の処置に対する内因性耐性または獲得耐性を把握する。
・ER占有率、PDならびに/または有効性エンドポイントならびに/またはKi67、Bcl-2およびPgRのような他の乳がんバイオマーカーを用いて、化合物(1)のPK/PD関係を評価する。
・化合物(1)での処置前および処置中にFDG SUV取込みを評価する(パートA)。
・パートAにおいて、FES-PETスキャンにおいて観察された変化を、FDG PET/CTに見られるグルコース代謝の変化と相関させる。
1-6:統計的検討事項
- 試料サイズの正当化:
実際の試料サイズは、観察されたDLT、実際に調査された用量レベルの数および試験すべき他の潜在的スケジュールに応じて変動し得る。
シミュレートした異なるシナリオに従い、およそ25人のDLT評価可能な患者がQDレジメンの試験の単剤治療用量漸増相(パートA)に参加し、12人のDLT評価可能な患者がBIDレジメンの単剤治療用量漸増相(パートA)に参加すべきであると予測される。
パートBに関して、およそ78患者が試験の用量増大コホートに参加すべきであると予測される。パートAにおいてBIDレジメンで処置した患者およびパートBにおいてQDレジメンで処置した患者におけるデータからの任意の関連情報に基づき、BIDレジメンがパートBにおいて試験される場合、56人の追加の患者がBIDスケジュールの試験の用量増大コホート(パートB)に参加すべきであると予測される。
- 一般的統計的手法:
用量漸増相のDLT評価可能な集団は、患者がDLTのために、サイクル1完了前に試験処置を中断していない限り、意図した投薬の少なくとも75%を摂取して、最初の完全なサイクル(28日、経口投与)で投与を受け、パートAにおいて、ベースラインおよび最初のサイクルの11日目~15日目の間における評価可能な18FES-PETスキャンを有するすべての患者を含む。評価可能な18FES-PETスキャンが存在しないにもかかわらず、パートAにおいてDLTを発症したいずれの患者もDLT集団に含まれる。DLT以外の任意の理由のため、サイクル1が終わる前に試験処置を中断した評価可能でない患者は置き換えられるべきである。
安全母集団は、少なくとも1つの用量の試験処置に曝露されたすべての患者を含む。
応答評価可能な患者とは、少なくとも1つのポストベースラインにおいて評価可能な腫瘍評価を有する、試験エントリー時に測定可能病変を有する処置した患者と定義される。RECISTv1.1による早期の進行を有する患者または疾患進行から死亡した患者は応答に対して評価可能である。
PK評価は、試験処置の施行に関係した任意の主要な逸脱(例えば、薬物投与直後の早期の嘔吐)のないすべての患者に実施され、これらの患者に対して任意のPKパラメーターが利用可能である。
パートA(用量漸増単剤治療):
サイクル1の間に生じている試験処置に関連したDLTをDLT評価可能な集団について評価および分析する。加えて、任意の追加のサイクルで生じる、DLT基準を満たすAEを、安全母集団について評価および分析する。
安全性およびPKデータは、安全母集団について各用量レベルに対して記述的に要約される。
処置の緊急有害事象(TEAE)を最新バージョンの医薬規制用語集(MedDRA)辞書に従い分析する。検査所見の異常をNCI-CTCAEv.4.03に従い分析する。種類、頻度、重症度、重症度および試験処置のTEAEとの関連性を安全母集団について各用量レベルに対して分析する。
1日目および22日目において、Cmax、およびAUC0-24のパワーモデルを使用して、用量比例性をパートAおよびBからプールしたデータについて評価する。
ログ変換パラメーターに対する線形固定効果モデルを使用して、90%信頼区間(CI)でCmaxおよびAUC0-24に対する蓄積比(22日目/1日目)を推測する。
log(Cmax)およびlog(AUC0-24)に対する対象内および全標準偏差を推測する(パートAおよびパートB)。
パートAにおける1日目/サイクル1と3日目/サイクル1との間のAUC0-24およびCmaxを比較することにより食効を評価する。
4β-ヒドロキシ/全コレステロール濃度比(サイクル2/サイクル1)を90%CIで推測する。
初期有効性を活性/有効性集団について記述的に提示する。
パートB(用量増大単剤治療):
試験設計に対して、文献による無効な仮説によると、本集団のフルベストラント単剤治療への応答率は10%であると想定される。化合物(1)は応答率20%を誘発することが予想される。これらの仮定のもと、片側5%有意性レベル、80%の累乗で、有効性に対して78人の患者が試験の用量増大コホートに参加すべきであると予測される。
応答率の中間分析は、最初の45人の応答患者の処置後に行われるべきである。78人までの患者の登録を継続するためには、応答(CRまたはPR)を有する少なくとも5人の患者を有することが予想される。応答の期間、CBR(CR+PR+SD≧24週)、SDを有する患者のパーセンテージおよびSDの期間のような他のパラメーターもまた考慮に入れるべきである。
片側10%有意性レベル、80%の累乗で、BIDレジメンが増大コホートで試験される場合、56人の患者が試験の用量増大コホートに参加するべきであると予測される。
段階的増大相に対する類似の分析が実施されるべきである。
応答率および他の臨床成績もまた、中間分析および最終分析のため、ESR1状態(突然変異または野生型)に従い提示されるべきである。
4β-ヒドロキシコレステロール濃度比(22日目/1日目)は、90%CIで推測される。
1-7:試験期間
患者1人当たりの全試験期間:
個々の患者に対する試験期間は、4週まで(28日間)の適格性評価期間(スクリーニング期間)、少なくとも1サイクル(28日)の試験処置の処置期間、および試験処置の最後の施行から少なくとも22~30日後の(または患者が別の抗がん療法を受けるまで、どちらか早い方)EOT臨検を含む。さらなる療法が最後のIMP(治験薬)後の22日目以前に開始される場合、研究者は、最後のIMPの取入れ後30日以内に、またはSAEもしくは関連AEが続行中の場合には追跡調査臨検において、患者と接触して(電話または臨検のいずれかで)安全情報(TEAEの安定化または回復)の最終的な収集を得るべきである。試験処置は、許容不可能な毒性、疾患進行により妨げられるまで、または患者からの要求があるまで継続すべきである。PDのドキュメンテーション以前に試験処置を中断した患者は2カ月ごとに追跡調査を行い、疾患進行またはさらなる抗がん療法の開始、または締切日(COD)まで、これらのどれかが最初に生じた時点までこれを続ける。試験がスポンサーにより終結された場合、処置は任意の時点で停止し得る。
全試験期間:
予想される登録期間はおよそ30カ月である。最初の2つの治験CODは、MTDの判定に対しておよびRDに対してすべての患者が少なくとも評価可能な第1のサイクルを有するように、段階的増大相(パートA)において処置した最後の患者の最初のサイクルの終わりにすべきである。
他の2つのCODは、増大コホート(パートB)で処置した最後の患者が、腫瘍縮小効果を評価するために2つの腫瘍評価もしくは早期進行またはEOT腫瘍評価(どちらでも最初に生じる方)を有する時点であるべきである。最後のCODの後、続行中の患者は、疾患進行、処置中断をもたらすAEの発生(どちらか早い方)があるまで試験療法を受けるべきであり、試験処置の施行、SAE、試験処置関連のAEおよび試験処置中断をもたらすAEのためだけに追跡調査がなされるべきである。
すべての患者が最後の試験処置の施行から30日後のEOT臨検を完了する機会を有した時点で試験は終了する。
1-8:18FES-PET/CT評価
分子画像化は、がん患者における薬物効果を測定するための有用なツールである。18FES-PET/コンピュータ断層撮影法(CT)はER発現腫瘍の位置を特定するための正確な方法としておよび乳がん内分泌療法のための予測アッセイとして検証されている。乳がんでは、PET上で標準化取込値(SUV)により測定されるような18FESの取込みは、in vitro放射リガンド結合によりおよび免疫組織化学法(IHC)によりアッセイされる生検材料におけるER発現と相関し、ERへの特異結合を測定するための18FE SSUVの値の証拠を提供することが示されている。
18FES-PET画像化を使用したER占有率の阻害調査は、したがって、放射標識したエストラジオール、ERのリガンドの結合を評価することによりERの存在を評価することを可能にする限定された侵襲的手順である(シグナル消滅)。ER陽性腫瘍部位をベースラインにおいて18FES-PET/CTスキャン画像化により検出し、定常状態で評価されたスキャンと比較する。QDレジメンの患者に対して、第2のスキャンは、少なくとも8日間の連続的な処置(すなわち、11日目~15日目の間)の後、および試験薬物の以前の施行から16~24時間後に、24時間の理論的時間の中の2時間の時間窓を用いて実施する。BIDレジメンの患者に対しては、第2のスキャンは、少なくとも8日間の連続的な処置(すなわち、11日目~15日目の間)の後および試験薬物の以前の施行から7~12時間後に実施する。PKおよび18FES-PETにより観察された応答が限定される場合、毎日2回のスケジュールの施行を、早期の時間窓において、18FES-PETを使用した後、RD決定に対して考える。患者は、部位におけるPET/CTスキャンの利用の可能性と共に、適当な時間において以前の試験処置用量を摂取するよう指導されるべきである。ベースラインと試験処置中の間の18FES-PETスキャン(ΔSUV)シグナル消滅は、ER会合のPD読出しを構成する。SUVの≧90%阻害の低減は、エストロゲンリガンド結合の阻害または完全に近いERの分解を表すはずである。18FES-PETは、ER阻害範囲をフォローし、これはRDの決定を助ける。18FES-PET画像化はパートBにおいては実施されない。
以下に提示された試験結果は、2020年3月31日のデータベース抽出の締切日から得られたものである。
2:試験のパートAの結果およびパートAおよびパートBにおける患者の特徴
化合物(1)単剤の用量段階的増大パート(パートA)では、合計16人の患者が処置される。化合物(1)QDの5つの用量レベルが調査された:20mg(3人の患者)、150mg(3人の患者)、200mg(4人の患者)、400mg(3人の患者)、および600mg(3人の患者)。
パートAにおいて平均年齢は59.5(±10.9)才であり、400mgコホートは平均年齢が最も高く(平均68.3才)、150mgコホートは平均年齢が最も低かった(平均54.3才)。米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)状態は、37.5%の患者において1であり、残りの患者はECOG 0であった。最初の診断から第1の試験処置の施行までの時間の中央値は9.7年であった。最も短い時間は200mg用量レベルでの2.3年であり、最も長い時間は150mg用量レベルでの22.7年であった。
すべての患者はER陽性であり、HER2陰性であった。81.3%の患者はプロゲステロン受容体陽性であった。
すべての患者は転移性であった。患者は、パートAにおいて試験エントリーに関与する器官2つという中央値を有した(範囲2~4);関与する主要器官(≧50%)はリンパ節、骨、および肝臓である。
患者は、重度の前処置を受けており、化学療法、ホルモン療法および標的療法を含むいくつかの系統の抗がん処置を受けており、進行した設定における以前の抗がん療法の中央値は2.5(範囲1~8)であった。93.8%は以前のアロマターゼ阻害剤を受け、75.0%はCDK4/6阻害剤で処置され、56.3%は以前のSERDベースの療法を受け、43.8%はmTOR阻害剤を受け、31.3%はSERMを受けていた。
TED14856試験のパートAおよびパートBにおいて処置した患者の人口統計およびベースライン疾患の特徴が表1aおよび1bに提供されている。これらの表において、「プールした集団」とは、化合物(1)≧150mgQD(20mgのQD用量で処置した3人の患者は除外する)を受けたパートA患者およびパートB患者を意味する。
Figure 2022531898000010
Figure 2022531898000011
Figure 2022531898000012
曝露、安全性:
試験した薬物への曝露に関して、治療期間の中央値は、23.6週間(範囲4~90週)であった。患者の半分は≧5サイクルの試験処置を受けた。1人の患者は、400mg用量レベルで用量を減少させ、6人の患者は少なくとも1回の一時的な用量の除外があった。進行性疾患により、すべての患者は、現在試験処置を中断している。
すべての患者は、治験薬(化合物(1))と関係なく、少なくとも1種のTEAE(すべての等級)を経験した。最も頻繁に報告されたTEAE(少なくとも2人の患者)はホットフラッシュ、悪心、下痢および便秘であり、食欲低下はそれぞれ6人の患者において(37.5%)、疲労、尿路感染症、無力症、関節痛、呼吸困難はそれぞれ4人の患者において(25.0%)、腹痛、感覚鈍麻および夜汗はそれぞれ3人の患者において(18.8%)報告された。
これらTEAEの大部分は等級1および2のものであった。4人の患者は、少なくとも1つの等級≧3事象を有したが、化合物(1)取入れには関係していなかった。治験薬に特に関係した最も頻繁に報告されたTEAEは以下の通りであった:ホットフラッシュ(n=5;31.3%)、下痢、悪心(n=4それぞれ;25%)、ならびに食欲低下、便秘、夜汗、無力症(n=3それぞれ;18.8%)、関節痛および疲労(n=2それぞれ;12.5%)。
DLT観察期間の間、DLTは観察されず、それに続くサイクルにおいてAEはDLT基準の定義を満たさず、最大耐用量(MTD)には到達しなかった。
合計4つの重篤なTEAEが3人の患者において報告され、すべては化合物(1)に関連しているわけではなく、疾患進行に伴うものと考えられる:150mgQDで処置した患者における等級3の背痛および等級5の疾患進行、200mgQDで処置した1人の患者における等級3の呼吸困難および600mgQDで処置した1人の患者における等級3の疲労。
表2は、試験処置との関係に関わらず、すべての等級のTEAE(発症率>10%でTEAEを有する患者の数(%))および等級≧3(「Gr3」)、ならびに試験処置に関係したTEAE(「関連TEAE」)について記載している。
合計4人の患者が試験期間中に死亡した。3人は疾患進行のため、1人は未知の理由による。
有害事象として報告されたすべての検査所見の異常(用量の修正/SAEにつながる)が、化合物(1)取入れに関係していると考えられるわけではなかった:1件は好中球減少(150mg)および1件はアルカリホスファターゼ増加(600mg)。
等級3および4の血液の検査所見の異常は限定された:リンパ球減少症を有する1人の患者における等級4(150mg);等級3:リンパ球減少症を有する2人の患者(200および600mg)、白血球減少症を有する1人の患者(200mg)、好中球減少を有する1人の患者(150mg)および貧血を有する2人の患者(150および600mg)。
他の等級3および4の検査所見の異常は以下の通りであった:等級4であったのは、AST増加を有する1人の患者(600mg)、ビリルビン増加を有する1人の患者(600mg)であり、等級3であったのは、低ナトリウム血症を有する1人の患者(150mg)、低アルブミン血症を有する1人の患者(600mg)、AST増加を有する1人の患者(200mg)、ALT増加を有する1人の患者(600mg)、ALK増加を有する2人の患者(200および600mg)であった。
Figure 2022531898000013
有効性:
全部で16人の患者が、RECISTv.1.1の通りに評価可能であり、最良総合効果(BOR)は以下の通りであった(表3):
- 1人の患者(6.3%)が150mgQDで処置し、部分奏効(PR)を有した、
- 8人の患者(50%)が安定している疾患(SD)を有した、および
- 7人の患者(43.8%)が進行性疾患を有した。
目的応答は1人の患者において観察された(ORR=6.3%)。臨床上の利益(CR(完全奏効)+PR+SD≧24週)は8人の患者において観察された(CBR=50.0%)。
加えて、10%超の腫瘍の縮小もまた9人の患者に観察された。
Figure 2022531898000014
CBRは、ESR1突然変異を有する患者において45.5%(5/11)であり、野生型ESR1を有する患者において60.0%(3/5)であった。
薬物動態:
サイクル1の1日目および22日目において、20~600mgの1日1回の投与後、絶食状態の合計16人の患者から得た薬物動態学的(PK)プロファイルは、急速な吸収(最大濃度(tmax)を達成するまでの時間の中央値は約3時間)を一般的に示し、これに続いて20mgより上の用量の毎日1回の投与に対して、全投薬間隔にわたり定量下限(LLOQ、100ng/mL)を超える血漿中濃度で、二相性排出プロファイルを示した。
単回投与および繰り返し投与後に得たPKパラメーターが以下の表4aおよび4bに提示されている。
曝露パラメーターの高い総変動が単回用量投与後に観察され(平均変動係数CV>60%)および中程度の変動が繰り返し投与後に観察された(平均CV約45%)。
20~600mgの範囲にわたり全体的に、分布の平均見かけ体積は大きく(約120L)、平均見かけ全身クリアランスは低い(約14~15L/時間)。1日目の単回用量後48時間にわたり推測された平均見かけ終末相半減期は少なくとも約8時間である。
中程度の蓄積が200mgまでの毎日1回の投与後、21/22日目に観察されたが、より高い用量での蓄積は観察されなかった。
曝露(Cmax、AUC0-24h)の増加は、化合物(1)の単一または複数の毎日1回の投与後、600mgまで用量比例性から有意に外れることはなかった。400mgのQD投与を繰り返した後に到達した平均Ctroughは388ng/mL(CV:84.2%)であった。
食物の取入れ(中程度脂肪の多い朝食)は、用量レベルに関わらず、曝露に対して主要な作用をもたらさなかった;用量にわたり全体的には、曝露は約45%増加し、中央値tmaxはおよそ1時間遅延した。
Figure 2022531898000015
Figure 2022531898000016
薬力学(PD)およびPK/PD:
18FES-PETスキャンを使用して薬力学を評価した;PETスキャンを次の用量の前のPK最低値の時間に近づけて、14人の患者がベースラインで1回および化合物(1)の第1の投与から11~15日後に1回の検査を受けた。残り2人の患者のうち、一方は10日目に処置中の18FES-PETを受け、他方は28日目に受けた:これらは逸脱であったが、D10に18FES-PETを受けた患者は、少なくとも8日連続した処置後の評価であったため、PD分析(および用量の漸増決定)に含めることに決定した。
20mg用量レベルで3処置した人のうちの少なくとも1人の患者が標的の30%未満の阻害を示す18FES-PETスキャン結果であったため、100mg用量レベルは省略した(プロトコールによる)。150mg用量レベルから始まりこれより上の用量レベルでシグナルの高レベルの阻害が観察された:この用量レベルでの100%阻害およびさらなる用量レベルで処置した他のすべての患者における65~100%阻害(表4cを参照されたい)。
18FES施行直前に測定された化合物(1)の血漿中濃度と、18FES-PETシグナルの同時に起こる阻害との間で強いPK/PD関係が確立された。血漿中濃度が100ng/mLより上である場合、プロトコールで特定されたように、一般的に87%を超えて、90%付近までの18FES-PET阻害が一般的に観察された(図1を参照されたい)。よって、この閾値は、化合物(1)による高いER占有率と相関することが予想される。
Figure 2022531898000017
試験パートAに対する結論:
全体的に化合物(1)は、試験した全用量レベルにおいて好ましい安全性プロファイルを有し、十分許容された。観察された有害事象(AE)は全般的に等級1または2のものであった。サイクル1の間、いかなる用量制限毒性(DLT)も観察されず、それに続くサイクルにおいてもDLT基準を満たすAEは観察されなかった。
化合物(1)は高いER占有率を示し、18FES-PETスキャンの結果は、150mg用量レベルから始まり600mg用量レベルまで、ほとんど90%またはそれ以上のER占有率を示している。
初期の抗腫瘍活性は、ESR1突然変異および野生型の患者の両方で促進された。しかし、試験のパートAは、推奨用量を選択するため、および安全性評価のため主に設計されているため、これら活性を促進する徴候の観察は、用量増大相においてまだ確認されていない。
化合物(1)の薬物動態は、経口投与を繰り返した後、限定された蓄積および600mgまでの曝露の用量比例的増加を示した。この用量において、投与を繰り返した後の平均値Ctrough濃度は最低濃度のずっと上であり、ERの90%占有率を可能にした。
食物の影響は最小であり、化合物(1)は、食物と共にまたは食物なしで投与することができる。
結論として、試験においていかなるDLTもMTDも観察されなかったので、150~600mg用量は上で定義されたようながん患者を処置するのに適していると評価される。400mgQDの用量が増大コホートに対して選択された。
3:試験のパートBに対する結果
患者の特徴:
400mgQD単剤治療(パートB)での用量増大が、処置を受けている合計49人の患者で続行されている。2020年3月31日の締切日において、5人の患者(10.2%)が試験処置に残っていた。平均年齢は63.1(±10.6)才であった。ECOG状態は患者の40.8%において1であり、残りの患者はECOG 0であった。最初の診断から第1の試験処置の施行までの時間の中央値は6.04年(0.8~24.3の範囲)であった。
すべての患者はER陽性およびHER2陰性であった。患者の72.3%はプロゲステロン受容体陽性であった。
すべての患者は転移性であった。患者は、試験エントリーにおいて関与する器官3つという中央値を有した(範囲1~6)。関与する主要器官は、骨(71.4%)および肝臓(57.1%)、これに続いてリンパ節(38.8%)、肺(30.6%)および乳房(24.5%)であった。
患者は、重度の前処置を受けており、化学療法、ホルモン療法および標的療法を含むいくつかの系統の抗がん処置を受けており、進行した設定における以前の抗がん療法の中央値は2(範囲1~6)であった。95.9%は以前のアロマターゼ阻害剤を受け、61.2%はCDK4/6阻害剤で処置され、44.9%は以前のSERDベースの療法を受け、32.7%はmTOR阻害剤を受け、28.6%はSERMを受けていた。
TED14856試験のパートBにおいて処置した患者の人口統計およびベースライン疾患の特徴が上記表1aおよび1bに提供されている。
安全性:
試験した薬物への曝露に関して、治療期間の中央値は10.1週(範囲1~69週)であった。合計40.8%の患者が≧5サイクルの試験処置を受けた。4人の患者は用量を減少させ、14人の患者は少なくとも1回の一時的な用量の除外があった。進行性疾患による41人(83.7%)、TEAEによる1人(2%)および他の理由による2人(4.1%)を含む合計44人の患者(89.8%)が試験処置を中断している。
すべての患者は、治験薬(化合物(1))と関係なく、少なくとも1種のTEAE(すべての等級)を経験した。最も頻繁に報告されたTEAEは(>12%)、嘔吐および便秘(26.5%)、疲労(24.5%)、腹痛(22.4%)、悪心(20.4%)、無力症および関節痛(18.4%)、呼吸困難および下痢(16.3%)、ホットフラッシュおよび食欲低下(14.3%)であった(表5)。
これらTEAEの大部分は等級1および2のものであった。合計15/49人の(30.6%)患者は、少なくとも1つの等級≧3事象を有したが、これらいずれも、化合物(1)取入れには関係していなかった。
治験薬に特に関係した最も頻繁に報告されたTEAE(少なくとも2人の患者)は以下の通りであった:ホットフラッシュ(10.2%)、嘔吐および関節痛(8.2%)、便秘および胃食道逆流症(6.1%)、疲労、うつ病、悪心、腹痛および食欲低下(4.1%)。
合計13人の患者(26.5%)が少なくとも1種の重篤な有害事象を有した。これらのすべてが、化合物(1)取入れに関係すると考えられるわけではなかった。大半(11人の患者、22.4%)は等級≧3の14種のSAEを提示した:肺塞栓症は2回発生;以下のSAESは1回発生した:肺炎、乳房蜂巣炎、蜂巣炎、腫瘍疼痛、高カルシウム血症、嘔吐、悪心、高ビリルビン血症、胆汁うっ滞性黄疸、脊髄の疼痛、疾患進行および死亡。
表5は、試験処置との関係に関わらず、すべての等級(発症率>5%でTEAEを有する患者の数(%))および等級≧3TEAE、ならびに試験処置に関係したTEAE(「関連TEAE」)について記載している。
合計4人の患者(8.2%)が死亡した:2人の患者は試験処置期間中、1人は非関連有害事象(肺炎)により、1人は未知の理由により死亡し、他の2人の患者は、試験の追跡調査期間中、疾患進行により死亡した。
Figure 2022531898000018
有害事象として報告されたすべての検査所見の異常(用量の修正/SAEにつながる)が、化合物(1)取入れに関係していると考えられるわけではなかった:3件はアラニンアミノトランスフェラーゼおよびアスパルテートアミノトランスフェラーゼ増加、1件は高カルシウム血症、2件は高ビリルビン血症および1件はアルカリホスファターゼ増加。
等級3および4の血液の検査所見の異常は限定された:等級3であったのは、リンパ球減少症を有する5人の患者、好中球減少を有する1人の患者、貧血を有する1人の患者;これらのいずれもが有害事象として報告されなかった。
他の等級3および4の検査所見の異常は以下の通りであった:等級4であったのは、低ナトリウム血症を有する1人の患者、低カリウム血症を有する1人の患者、低カルシウム血症を有する1人の患者であり、等級3であったのは、低ナトリウム血症を有する2人の患者、高カルシウム血症を有する1人の患者、低リン酸血症を有する2人の患者、AST増加を有する6人の患者、ALT増加を有する4人の患者、ALK増加を有する2人の患者およびビリルビン増加を有する3人の患者。
有効性:
合計46/49人(93.9%)の患者が、RECISTv.1.1の通り評価され、独立中央評価(ICR)により評価された最良総合効果(BOR)は以下の通りであった(表6):
- 3人の患者(6.5%)が部分奏効(PR)を有した、
- 21人の患者(45.7%)が安定している疾患(SD)を有した、
- 20人の患者(43.5%)が進行性の疾患を有した、および
- 2人の患者が評価不可能であった。
目的応答は3人の患者において観察された(ORR=6.5%)。臨床上の利益(CR(完全奏効)+PR+SD≧24週)が12人の患者において観察された(CBR=26.1%)。加えて、10%超の腫瘍の縮小もまた13人(28.3%)の患者において観察された。
Figure 2022531898000019
ICRにより評価した臨床的有用率(CBR、CR+PR+SD≧24週に対応)は、ESR1突然変異した患者において15.8%(3/19)であり、野生型ESR1を有する患者において34.6%(9/26)であった。
4:試験のパートA(150mgと等しいまたはそれよりも多い試験処置用量を受けた患者に対して)およびパートB(「プールした集団」)に対してプールした結果
事後分析が、150mgと等しいまたはそれよりも多い試験処置用量(150~600mgの範囲)を受けたパートA患者および400mgを受けたパートB患者からプールした患者により実施された。2020年3月31日の締切日に、化合物の実剤投与で処置した59人の応答評価可能患者に対する化合物(1)の活性を評価するために有効性分析を実施し、これは、パートAの13人の患者(20mg用量レベルQDの排除後)および400mgで処置したパートBの46人の患者を意味する。
以前の系統の療法の数、および特に最近承認されたmTORおよびCDK4/6阻害剤のような標的療法の数、ならびに化合物(1)の活性の評価に対するこれらの影響に関するこの集団の異質性に注目することが重要である。ホルモン療法へと進行した後の応答についてのデータは入手可能である一方、患者がこれら新規標的薬剤へと進行した後、またはいくつかの系統の療法へと進行した後には非常に少ないデータしか存在しない。したがって、これらの分析は、患者が行った以前の療法および以前の系統の数に応じて、亜集団における化合物(1)の活性を評価することを目標とする。
TED14856試験のプールした集団(N=62)において処置した患者の人口統計およびベースライン疾患の特徴が上記表1aおよび1bに提供されている。
合計59人の患者がRECISTv.1.1の通り評価され、研究者による最良総合効果(BOR)は以下の通りであった(表7):
- 4人の患者(6.8%)が部分奏効(PR)を有した、
- 25人の患者(42.4%)が安定している疾患(SD)を有した、
- 30人の患者(50.8%)が進行性の疾患を有した。
目的応答は4人の患者において観察された(ORR=6.8%)。臨床上の利益(CR(完全奏効)+PR+SD≧24週)は21人の患者において観察された(CBR=35.6%)。
Figure 2022531898000020
臨床的有用率(CBR、CR+PR+SD≧24週に対応)は、ESR1突然変異した患者において32.1%(9/28)であり、野生型ESR1を有する患者において40.0%(12/30)であった。
化合物(1)の活性を評価するため、異なる亜集団の分析を以下に詳細に記載されているように実施した。
本発明の臨床研究(TED14856)において観察された結果と、文献中のフルベストラントでの結果との比較を行って、化合物(1)から得た結果を、フルベストラントから得た公開された結果と間接的に比較した。フルベストラントを250mgまたは500mgで用いた、合計4種の比較試験が選択された。有効性の結果(ORRおよびCBR)は、フルベストラント単剤治療群における試験の間で一貫しており、ORRが約7~約12%であり、CBRが31~約37%であった(表8を参照されたい)。
プールした集団分析(すなわち、より重度の前処置を受けている患者、前処置は標的療法および/またはフルベストラントを含む)において、文献との間接的比較は、フルベストラント試験の有効性結果と類似した有効性結果を示し、ORRが6.8%であり、CBRが35.6%であった(表7および8)。
一般的に、化合物の活性または有効性の評価は、できるだけ「妥当な」系統の数の療法に曝露された患者または以前の療法と類似の曝露を有する均一の集団において実施される。したがって、以下の2つの亜集団を分析した:
- 第1に、TED14856試験のプールした集団から選択された32人の患者のサブセット、これらの患者は、転移性設定において3種以下の処置系統を以前に受けており、i)以前の化学療法またはCDK4/6阻害剤処置を受けることができたが、両方を受けていない患者、およびii)mTORを用いた以前の処置を受けていない患者が選択され、調査された。ORRおよびPRは12.5%(それぞれ4/32人の患者)であり、SDは50%(16/32人の患者)であり、PDは37.5%(12/32人の患者)であった。4つの選択された試験からのフルベストラント治療群の患者と比較して、この32人の患者の亜集団がより重度の前処置を受けていたとしても、CBRの間接的比較は、化合物(1)が、フルベストラントと比較してより高い率への傾向を示している:それぞれ46.9%(15/32)対31%~約37%であった(表8および9)。
- 第2に、以前の処置がフルベストラントの公開された試験によるものと非常に類似している、すなわち以前の標的療法もSERDも受けていない14人の患者の亜集団がTED14856試験において特定され、分析された。この亜集団において、ORRおよびPRは21.4%(3/14人の患者)であり、SDは57.1%(8/14人の患者)であり、PDは21.4%(3/14人の患者)であった。全体的にこの集団では、臨床上の利益が9/14人の患者に見られ、これはCBR64.3%に相当する(表8および10)。4つの選択された比較試験からのフルベストラント治療群との間接的比較は、化合物(1)がより高いORRおよびCBRを有する傾向を示す。
Figure 2022531898000021
Figure 2022531898000022
Figure 2022531898000023
結論
ET(内分泌療法)と併用したCDK4/6阻害剤へと進行した後は、単剤としてか、または標的療法との併用であるかどうかに関わらず、ETの有効性を実証する中心的なまたは関連する比較試験は現在存在しない、本明細書に記載されている化合物(1)のような新規SERD化合物などの新規の療法が、経口処置投与オプションに加えられる必要があるという、重要な、まだ対処されていない医学的必要性が本集団において存在する。
本明細書に記載されている試験は、化合物(1)は、20~600mgの試験したすべての用量レベルにおいて好ましい安全性プロファイルを有し、転移性乳がん患者において十分許容されたことを示した。観察された有害事象(AE)は全般的に等級1または等級2のものであった。
化合物(1)は、高いER占有率を示し、18FES-PETスキャンの結果は、150mg用量レベルから始まり600mg用量レベルまで、ほとんど90%またはそれ以上のER占有率を示している。
化合物(1)の薬物動態は、経口投与を繰り返した後、限定された蓄積および600mgまでの曝露の用量比例的増加を示した。この用量において、投与を繰り返した後の平均値Ctrough濃度は最低濃度のずっと上であり、ERの90%占有率を可能にした。食物の影響は最小であり、化合物(1)は、食物と共にまたは食物なしで投与することができる。
試験においてDLTもMTDも観察されなかったので、150~600mg用量は、上で定義されたようながん患者を処置するのに適していると評価される。400mgQD単剤の用量が増大コホートに対して選択された。
重度の前処置を受けている患者のプールした集団において、150~600mgQDの化合物(1)で観察された活性の結果は、高い率の長い安定化(CBR35.6%)を有し、疾患の持続性のある制御を示している。これら重度の前処置を受けている患者において、ORRおよびCBR結果を過去のフルベストラント結果と間接的に比較したものは、類似の傾向を示すが、ただし、フルベストラント試験の患者は、重度の前処置をあまり受けていていない(患者らは以前の標的療法もフルベストラントも受けていなかった)。
以前の療法の系統の数ならびに以前の標的療法による亜集団の分析は、間接的文献比較に基づき、過去のフルベストラントの性能と比較すると、より高い目的応答率、部分奏効および臨床的有用率への傾向を示す。
化合物(1)の、選択された比較試験からのフルベストラント治療群との間接的比較において、ならびに標的療法もフルベストラントも受けていない類似の患者集団において、より高いORRおよびCBRへの傾向が観察された。
加えて、化合物(1)の安全性および耐性プロファイルは、TEAEが低い等級のものであり、関連する重篤な有害事象がないので、本明細書で提示された試験において好ましいものである。

Claims (21)

  1. 転移性または進行性乳がんの処置における使用のための、1日当たり150~600mgの用量での化合物6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩。
  2. 前記用量は1日当たり400~600mgである、請求項1に記載の使用のための化合物。
  3. 前記用量は1日当たり400mgである、請求項1または請求項2に記載の使用のための化合物。
  4. 前記使用はヒト患者のためである、請求項1~3のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  5. 乳がんはエストロゲン受容体陽性がんである、請求項1~4のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  6. 乳がんはヒト上皮細胞成長因子受容体2陰性のがんである、請求項1~5のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  7. 乳がんはエストロゲン受容体陽性、ヒト上皮細胞成長因子受容体2陰性のがんである、請求項1~6のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  8. がんは転移性である、請求項1~7のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  9. 患者は、進行性がんに対する少なくとも1種の内分泌療法処置で前処置を受けていた、請求項1~8のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  10. 患者は、前記内分泌療法後に疾患進行または再発を示す、請求項9に記載の使用のための化合物。
  11. 患者は、少なくとも1種の化学療法および/またはチロシンキナーゼ阻害剤のような標的療法で前処置を受けていた、請求項9または10に記載の使用のための化合物。
  12. 患者は、1種~8種の範囲の以前の抗がん処置を受けており、1種~3種の化学療法および/または1種もしくはそれ以上の標的療法で前処置を受けていた、請求項9または10に記載の使用のための化合物。
  13. 患者は、3種以下の系統の以前の抗がん療法を受けており、以前のmTOR阻害剤処置を受けておらず、場合により、以前の化学療法またはCDK4/6阻害剤処置を受けているが、両方を受けたことはない、請求項1~12のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  14. 患者は、mTORまたはCDK4/6阻害剤のような以前の標的療法も、フルベストラントのような以前のSERD療法も受けていない、請求項1~12のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  15. 患者は女性である、請求項1~14のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
  16. 患者は閉経後の女性である、請求項15に記載の使用のための化合物。
  17. 患者は、閉経を誘発する医薬品の投与を受けている閉経前の女性である、請求項15に記載の使用のための化合物。
  18. 転移性または進行性乳がんを処置するための方法であって、それを必要とする患者に、1日当たり治療有効量の150~600mgの化合物6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、前記方法。
  19. 150~600mgの6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩、ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  20. 転移性または進行性乳がんを処置するための方法であって、それを必要とする患者に、請求項19に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  21. - 包装材料;
    - 請求項19に記載の医薬組成物;および
    - 前記包装材料内に含有されるラベルまたは添付文書であって、転移性または進行性乳がんの処置のために、前記医薬組成物が、患者に1日当たり150~600mgの6-(2,4-ジクロロフェニル)-5-[4-[(3S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル]オキシフェニル]-8,9-ジヒドロ-7H-ベンゾ[7]アヌレン-2-カルボン酸、または薬学的に許容されるその塩の用量で投与されることを示す、ラベルまたは添付文書
    を含む、製造物品、包装、または投与単位。
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