JP2016538331A - Cα置換N−アルキル−グリシンエステル誘導体を介した1−アルキル−2−アミノ−イミダゾール−5−カルボン酸エステルの合成 - Google Patents

Cα置換N−アルキル−グリシンエステル誘導体を介した1−アルキル−2−アミノ−イミダゾール−5−カルボン酸エステルの合成 Download PDF

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Abstract

該発明は、少なくとも1つの工程を含む、TH-302を調製するための効率的で高収率の方法を提供し、ここで水層中にジオキソラン中間体が生成されスケールアップ条件に適用可能な合成がもたらされる。

Description

発明の背景
シクロホスファミドおよびイホスファミドなどの、癌治療に使用されるホスホルアミデート系アルキル化剤は、化学療法アルキル化剤の重要なサブクラスである。シクロホスファミドおよびイホスファミドはそれぞれ、肝臓で活性化され、放出された活性なアルキル化剤は、腫瘍細胞中でDNAなどの求核性部分をアルキル化して化学療法剤として作用する。活性なアルキル化剤が腫瘍から離れて放出される場合、健常な非癌性細胞の生体分子のDNAおよびリン酸基、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基およびイミダゾ基などの他の求核性部分がアルキル化され得る。健常細胞のかかるアルキル化は、患者において望ましくない毒性事象を生じ得る(Hardman et al.、上述参照)。
癌または他の過剰増殖性疾患状態を治療するために使用され得る新規のホスホルアミデート系アルキル化剤、好ましくは正常細胞に対してより毒性の低い化合物の必要性が残っている。TH-302はそのような化合物であり、WO 07/002931に記載される。本発明は、TH-302を製造する新規の方法および新規の中間体を製造する新規の方法に関する。
発明の概要
ある局面において、該発明は、TH-302:
Figure 2016538331
またはその薬学的に許容され得る塩を調製するための効率的で高い収率の方法に関する。
ある態様において、該発明は、式V
Figure 2016538331
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは下記のとおりである)
の化合物または塩を、式IV
Figure 2016538331
の化合物または塩に変換する工程および式IVの化合物または塩を、TH-302またはその塩に変換する工程を含む、TH-302またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
発明の詳細な説明
1.定義
この発明の化合物は、一般的に上述の化合物を含み、さらに本明細書に開示されるクラス、サブクラスおよび種により説明される。本明細書で使用する場合、そうではないと示されなければ、以下の定義が適用される。この発明の目的のために、化学元素は元素の周期表CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics、75版に従って同定される。さらに、有機化学の一般的な原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito:1999、および「March's Advanced Organic Chemistry」、5版:Smith, M.B. and March, J., John Wiley & Sons, New York:2001に記載され、それらの全内容は、参照により本明細書に援用される。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書で使用する場合、完全に飽和されるかまたは1つ以上の不飽和の単位を含む直鎖(すなわち、分岐しない)または分岐の、置換または非置換の炭化水素鎖であるか、あるいは完全に飽和されるかまたは1つ以上の不飽和の単位を含むが芳香族ではない単環式炭化水素または二環式炭化水素(本明細書において「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」ともいう)を意味し、該分子の残りに対して1つの結合点を有する。そうではないと特定されなければ、脂肪族基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの態様において、脂肪族基は、1〜5個の脂肪族炭素原子を含む。他の態様において、脂肪族基は、1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の態様において、脂肪族基は、1〜3個の脂肪族炭素原子を含み、さらの他の態様において、脂肪族基は、1〜2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの態様において、「脂環式」(または「炭素環」もしくは「シクロアルキル」)は、完全に飽和されるかまたは1つ以上の不飽和の単位を含むが芳香族ではない単環式C3-C6炭化水素をいい、該分子の残りに1つの結合点を有する。例示的な脂肪族基は、直鎖または分岐鎖、置換または非置換のC1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル基および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらの混成物である。
用語「低級アルキル」は、C1-4直鎖または分岐のアルキル基をいう。例示的な低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびtert-ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されるC1-4直鎖または分岐のアルキル基をいう。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素またはリン(窒素、硫黄もしくはリンの任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の四級化形態;または複素環式環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいて)、NH(ピロリジニルにおいて)またはNR+( N置換ピロリジニルにおいて)を含む)の1つ以上を意味する。
用語「不飽和」は、本明細書で使用する場合、ある部分が1つ以上の不飽和の単位を有することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「二価C1-8(またはC1-6)飽和または不飽和、直鎖または分岐の炭化水素鎖」は、本明細書において定義されるような直鎖または分岐鎖の二価のアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレン鎖をいう。
用語「アルキレン」は、二価のアルキル基をいう。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち-(CH2)n-(式中、nは正の整数、好ましくは1〜6、1〜4、1〜3、1〜2または2〜3である)である。置換アルキレン鎖は、1つ以上のメチレン水素原子が置換基で置換されるポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について後述されるものが挙げられる。
用語「アルケニレン」は、二価のアルケニル基をいう。置換アルケニレン鎖は、1つ以上の水素原子が置換基で置換される、少なくとも1つの二重結合を含むポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について後述されるものが挙げられる。
用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
単独またはより大きな部分の一部として「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」において使用される用語「アリール」は、合計5〜14個の環の構成要因(member)を有する単環式および二環式の環系をいい、ここで該系における少なくとも1つの環は芳香族であり、該系中のそれぞれの環は3〜7個の環構成要因を含む。用語「アリール」は、用語「アリール環」と交換可能に使用される。本発明のある態様において、「アリール」は、芳香族環系をいう。例示的なアリール基は、任意に1つ以上の置換基を含むフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル等である。本明細書で使用する場合、芳香族環が1つ以上の非芳香族環に縮合する基、例えばインダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロナフチル等も用語「アリール」の範囲に含まれる。
単独またはより大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-(heteroar-)」、例えば「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」は、5〜10個の環原子、好ましくは5、6または9個の環原子を有し;環式アレイ(cyclic array)において共有される6、10または14π電子を有し;かつ炭素原子に加えて1〜5個のヘテロ原子を有する基をいう。用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素または硫黄をいい、窒素または硫黄の任意の酸化形態および塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニルおよびプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアル-」は、本明細書で使用する場合、芳香族複素環が1つ以上のアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環に縮合した基も含み、ここでラジカルまたは結合点は、芳香族複素環上にある。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルおよびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、任意に、単環式または二環式である。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「芳香族複素環」と交換可能に使用され、該用語のいずれかは任意に置換される環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールで置換されるアルキル基をいい、ここで該アルキルおよびヘテロアリール部分は独立して、任意に置換される。
本明細書で使用する場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」および「複素環式環」は、交換可能に使用され、飽和されるかまたは部分不飽和されるかのいずれかであり、先に定義されるように、炭素原子に加えて1つ以上、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を有する安定な5〜7員単環式または7〜10員二環式複素環部分をいう。複素環の環原子について使用する場合、用語「窒素」は、置換される窒素を含む。例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する飽和または部分不飽和の環において、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいて)、NH(ピロリジニルにおいて)または+NR(N-置換ピロリジニルにおいて)である。
複素環式環は、任意のヘテロ原子または炭素原子でその付属基(pendant group)に結合されて安定な構造を生じ得、環原子のいずれかは任意に置換され得る。かかる飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルピロリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニルおよびキヌクリジニルが挙げられる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環基」、「複素環式部分」および「複素環式ラジカル」は、本明細書において交換可能に使用され、またヘテロシクリル環が1つ以上のアリール、ヘテロアリール、または脂環式環に縮合するインドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニルもしくはテトラヒドロキノリニルなどの基を含み、ここでラジカルまたは結合点はヘテロシクリル環上にある。ヘテロシクリル基は任意に単環式または二環式である。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基をいい、ここで該アルキルおよびヘテロシクリル部分は独立して任意に置換される。
本明細書で使用する場合、用語「部分的に不飽和」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む環部分をいう。用語「部分的に不飽和」は、本明細書に定義されるように、複数の不飽和の部位を有する環を含むことを意図するが、アリールまたはヘテロアリール部分を含むことを意図しない。
本明細書に記載されるように、該発明の特定の化合物は「任意に置換される」部分を含む。一般的に、用語「任意に」が先に来るかどうかに関わらず、用語「置換される」は、指定される部分の1つ以上の水素が適切な置換基で置き換えられることを意味する。「置換される」は、構造(例えば
Figure 2016538331
は、少なくとも
Figure 2016538331
をいい;
Figure 2016538331
は、少なくとも
Figure 2016538331
をいう))から明確または暗に意味されるかいずれかである1つ以上の水素に適用される。そうではないと示されなければ、「任意に置換される」基は、該基の置換可能な位置のそれぞれで適切な置換基を有し、任意の所定の構造における1つより多くの位置が特定の基から選択される1つより多くの置換基で置換される場合、該置換基は、全ての位置で同じであるかまたは異なるかのいずれかである。この発明により構想される置換基の組合せは、好ましくは安定または化学的に実行可能な化合物の形成をもたらすものである。用語「安定」は、本明細書で使用する場合、化合物の産生、検出およびある態様においてはそれらの回収、精製および本明細書に開示される目的の1つ以上についての使用を可能にする条件に供された場合に実質的に変化しない化合物をいう。
「任意に置換される」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価の置換基は、独立して、重水素;ハロゲン;-(CH2)0-4R;-(CH2)0-4OR;-O(CH2)0-4R、-O-(CH2)0-4C(O)OR;-(CH2)0-4CH(OR)2;-(CH2)0-4SR;Rで任意に置換される-(CH2)0-4P;Rで任意に置換される-(CH2)0-4O(CH2)0-1Ph;Rで任意に置換される-CH=CHPh;Rで任意に置換される-(CH2)0-4O(CH2)0-1-ピリジル;-NO2;-CN;-N3;-(CH2)0-4N(R)2;-(CH2)0-4N(R)C(O)R;-N(R)C(S)R;-(CH2)0-4N(R)C(O)NR°2;-N(R)C(S)NR 2;-(CH2)0-4N(R)C(O)OR;-N(R)N(R)C(O)R;-N(R)N(R)C(O)NR 2;-N(R)N(R)C(O)OR;-(CH2)0-4C(O)R;-C(S)R;-(CH2)0-4C(O)OR;-(CH2)0-4C(O)SR;-(CH2)0-4C(O)OSiR 3;-(CH2)0-4OC(O)R;-OC(O)(CH2)0-4SR、SC(S)SR;-(CH2)0-4SC(O)R;-(CH2)0-4C(O)NR 2;-C(S)NR 2;-C(S)SR;-SC(S)SR、-(CH2)0-4OC(O)NR 2;-C(O)N(OR)R;-C(O)C(O)R;-C(O)CH2C(O)R;-C(NOR)R;-(CH2)0-4SSR;-(CH2)0-4S(O)2R;-(CH2)0-4S(O)2OR;-(CH2)0-4OS(O)2R;-S(O)2NR 2;-(CH2)0-4S(O)R;-N(R)S(O)2NR 2;-N(R)S(O)2R;-N(OR)R;-C(NH)NR 2;-P(O)2R;-P(O)R 2;-OP(O)R 2;-OP(O)(OR)2;SiR 3;-(C1-4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン)O-N(R)2;または-(C1-4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン)C(O)O-N(R)2であり、ここでそれぞれのRは、以下で定義されるように任意に置換され、独立して、水素、C1-6脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0-1Ph、-CH2-(5〜6員ヘテロアリール環)または5〜6員飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環であるか、あるいは先の定義にかかわらず、Rの2つの独立した出現は、それらの介在原子(1つ以上)と一緒になって、以下に定義されるように任意に置換される、3〜12員の飽和、部分不飽和または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール単環式環または二環式環を形成する。
R(または2つの独立したRの出現がそれらの介在原子と一緒になって形成される環)上の適切な一価の置換基は、独立して重水素、ハロゲン、-(CH2)0-2R、-(ハロR)、-(CH2)0-2OH、-(CH2)0-2OR、-(CH2)0-2CH(OR)2;-O(ハロR)、-CN、-N3、-(CH2)0-2C(O)R、-(CH2)0-2C(O)OH、-(CH2)0-2C(O)OR、-(CH2)0-2SR、-(CH2)0-2SH、-(CH2)0-2NH2、-(CH2)0-2NHR、-(CH2)0-2NR 2、-NO2、-SiR 3、-OSiR 3、-C(O)SR、-(C1-4の直鎖または分岐のアルキレン)C(O)OR、または-SSRであり、ここで各Rは、置換されないか、または「ハロ」が先にくる場合は1つ以上のハロゲンでのみ置換され、独立してC1-4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0-1Ph、または5〜6員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される。Rの飽和炭素原子上の適切な二価の置換基としては=Oおよび=Sが挙げられる。
「任意に置換される」基の飽和炭素原子上の適切な二価の置換基としては以下=O、=S、=NNR* 2、=NNHC(O)R*、=NNHC(O)OR*、=NNHS(O)2R*、=NR*、=NOR*、-O(C(R* 2))2-3O-または-S(C(R* 2))2-3S-が挙げられ、ここでそれぞれのR*の独立した出現は、水素、以下に定義されるように置換されるC1-6脂肪族、または非置換の5〜6員飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される。「任意に置換される」基の隣接する置換可能な炭素に結合する適切な二価の置換基としては、-O(CR* 2)2-3O-が挙げられ、ここでそれぞれのR*の独立した出現は、水素、以下に定義されるように任意に置換されるC1-6脂肪族、または非置換の5〜6員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環から選択される。
R*の脂肪族基上の適切な置換基としては、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH2、-NHRl、-NR 2または-NO2が挙げられ、ここで各Rは、非置換であるか、または「ハロ」が先にくる場合は1つ以上のハロゲンのみで置換され、独立してC1-4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0-1Ph、または5〜6員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環である。
「任意に置換される」基の置換可能な窒素上の適切な置換基としては、-R、-NR 2、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CH2C(O)R、-S(O)2R、-S(O)2NR 2、-C(S)NR 2、-C(NH)NR 2、または-N(R)S(O)2Rが挙げられ、ここで各Rは独立して、水素、以下に定義されるように任意に置換されるC1-6脂肪族、非置換の-OPh、または非置換の5〜6員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環であるか、あるいは先の定義にかかわらず、Rの2つの独立した出現は、それらの介在原子(1つ以上)と一緒になって、非置換の3〜12員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール単環式環または二環式環を形成する。
Rの脂肪族基上の適切な置換基は独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH2、-NHR、-NR 2または-NO2であり、ここで各Rは、非置換であるか、または先に「ハロ」がくる場合は1つ以上のハロゲンのみで置換され、独立してC1-4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0-1Phまたは5〜6員の飽和、部分不飽和、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するアリール環である。
ある態様において、用語「任意に置換される」、「任意に置換されるアルキル」、「任意に置換される「任意に置換されるアルケニル」、「任意に置換されるアルキニル」、「任意に置換される炭素環」、「任意に置換されるアリール」、「任意に置換されるヘテロアリール」、「任意に置換される複素環」および任意の他の任意に置換される基は、本明細書で使用する場合、環上の水素原子の1つ、2つまたは3つ以上の、典型的な置換基での独立した置き換えにより置換されるかまたは非置換の基をいい、該典型的な置換基としては、限定されないが、以下:
-F、-Cl、-Br、-I、重水素、
-OH、保護ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、チオオキソ、
-NO2、-CN、CF3、N3
-NH2、保護アミノ、-NHアルキル、-NHアルケニル、-NH-アルキニル、-NHシクロアルキル、-NH-アリール、-NH-ヘテロアリール、-NH-複素環、-ジアルキルアミノ、-ジアリールアミノ、-ジヘテロアリールアミノ、
-O-アルキル、-O-アルケニル、-O-アルキニル、-O-シクロアルキル、-O-アリール、-O-ヘテロアリール、-O-複素環、
-C(O)-アルキル、-C(O)-アルケニル、-C(O)-アルキニル、-C(O)-カルボシクリル、-C(O)-アリール、-C(O)-ヘテロアリール、-C(O)-ヘテロシクリル、
-CONH2、-CONH-アルキル、-CONH-アルケニル、-CONH-アルキニル、-CONH-カルボシクリル、-CONH-アリール、-CONH-ヘテロアリール、-CONH-ヘテロシクリル、
-OCO2-アルキル、-OCO2-アルケニル、-OCO2-アルキニル、-OCO2-カルボシクリル、-OCO2-アリール、-OCO2-ヘテロアリール、-OCO2-ヘテロシクリル、-OCONH2, -OCONH-アルキル、-OCONH-アルケニル、-OCONH-アルキニル、-OCONH-カルボシクリル、-OCONH-アリール、-OCONH-ヘテロアリール、-OCONH-ヘテロシクリル、
-NHC(O)-アルキル、-NHC(O)-アルケニル、-NHC(O)-アルキニル、-NHC(O)-カルボシクリル、-NHC(O)-アリール、-NHC(O)-ヘテロアリール、-NHC(O)-ヘテロシクリル、-NHCO2-アルキル、-NHCO2-アルケニル、-NHCO2-アルキニル、-NHCO2-カルボシクリル、-NHCO2-アリール、-NHCO2-ヘテロアリール、-NHCO2-ヘテロシクリル、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NH-アルキル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-カルボシクリル、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、-NHC(O)NH-ヘテロシクリル、NHC(S)NH2、-NHC(S)NH-アルキル、-NHC(S)NH- アルケニル、-NHC(S)NH-アルキニル、-NHC(S)NH-カルボシクリル、-NHC(S)NH-アリール、-NHC(S)NH-ヘテロアリール、-NHC(S)NH-ヘテロシクリル、-NHC(NH)NH2、-NHC(NH)NH-アルキル、-NHC(NH)NH--アルケニル、-NHC(NH)NH-アルケニル、-NHC(NH)NH-カルボシクリル、-NHC(NH)NH-アリール、-NHC(NH)NH-ヘテロアリール、-NHC(NH)NH-ヘテロシクリル、-NHC(NH)-アルキル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-カルボシクリル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH)-ヘテロアリール、-NHC(NH)-ヘテロシクリル、
-C(NH)NH-アルキル、-C(NH)NH-アルケニル、-C(NH)NH-アルキニル、-C(NH)NH-カルボシクリル、-C(NH)NH-アリール、-C(NH)NH-ヘテロアリール、-C(NH)NH-ヘテロシクリル、
-S(O)-アルキル、-S(O)-アルケニル、-S(O)-アルキニル、-S(O)-カルボシクリル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール、-S(O)-ヘテロシクリル-SO2NH2、-SO2NH-アルキル、-SO2NH-アルケニル、-SO2NH-アルキニル、-SO2NH-カルボシクリル、-SO2NH-アリール、-SO2NH-ヘテロアリール、-SO2NH-ヘテロシクリル、
-NHSO2-アルキル、-NHSO2-アルケニル、-NHSO2-アルキニル、-NHSO2-カルボシクリル、-NHSO2-アリール、-NHSO2-ヘテロアリール、-NHSO2-ヘテロシクリル、
-CH2NH2、-CH2SO2CH3
-モノ-、ジ-またはトリ-アルキルシリル
、-アルキル、-アルケニル、-アルキニル、-アリール、-アリールアルキル、-ヘテロアリール、-ヘテロアリールアルキル、-ヘテロシクロアルキル、-シクロアルキル、-炭素環式、-複素環式、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、-メトキシメトキシ、-メトキシエトキシ、-SH、-S-アルキル、-S-アルケニル、-S-アルキニル、-S-カルボシクリル、-S-アリール、-S-ヘテロアリール、-S-ヘテロシクリル、またはメチルチオメチル
が挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容され得る塩」は、正常な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー応答等がなくヒトおよび低級動物の組織との接触における使用に適しており、妥当な利益/リスク比が釣り合う塩をいう。薬学的に許容され得る塩は当該技術分野において周知である。例えば、S. M. Berge et al.は、参照により本明細書に援用されるJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19において詳細に薬学的に許容され得る塩を記載する。この発明の化合物の薬学的に許容され得る塩としては、適切な無機および有機の酸および塩基由来のものが挙げられる。薬学的に許容され得る非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と共に、またはイオン交換などの当該技術分野で使用される他の方法を使用して形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容され得る塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、蟻酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリル酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩等が挙げられる。
適切な塩基由来の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN+(C1-4アルキル)4塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。さらなる薬学的に許容され得る塩としては、適切な場合、無毒性アンモニウム、四級アンモニウムおよびハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成されるアミンカチオンが挙げられる。
そうではないと示されなければ、本明細書に示される構造は、全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何異性体(またはコンホメーション))形態の構造、例えばそれぞれの不斉中心についてRおよびS配置、ZおよびE二重結合異性体、ならびにZおよびEコンホメーション異性体を含むことも意味する。したがって、本発明の化合物の単一の立体化学異性体およびエナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何異性体(またはコンホメーション)の混合物は該発明の範囲内にある。そうではないと示されなければ、該発明の化合物の全ての互変異性形態は該発明の範囲内にある。
さらに、そうではないと示されなければ、本明細書に示される構造はまた、1つ以上の同位体富化原子(isotopically enriched atom)の存在下においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置換または13Cもしくは14C富化炭素による炭素の置換を含む本発明の構造を有する化合物は、この発明の範囲内にある。いくつかの態様において、該基は、1つ以上の重水素原子を含む。
該発明の化合物がその同位体標識形態を含むこともさらに意図される。該発明の化合物の同位体標識形態は、該化合物の1つ以上の原子が、通常天然に存在する原子の原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する1つまたは複数の原子により置き換えられたという事実とは異なる化合物と同一である。商業的に容易に入手可能であり、周知の方法により該発明の化合物に一体化され得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36CIのそれぞれが挙げられる。該発明の化合物、そのプロドラッグまたは上述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1つ以上を含むいずれかの化合物の薬学的に許容され得る塩は、本発明の一部であることが意図される。
この発明により構想される置換基および変形物の組合せは、安定な化合物の形成を生じるもののみである。用語「安定」は、本明細書で使用する場合、製造を可能にするのに十分な安定性を有し、本明細書に詳述される目的(例えば、被験体への治療的または予防的な投与)に有用となる十分な時間、化合物の一体性を維持する化合物をいう。
本明細書の変形物の任意の定義における化学基の列挙の記載は、任意の単一の基または列挙される基の組合せとしての変形物の定義を含む。本明細書中の変形物についての態様の記載は、任意の単一の態様もしくは任意の他の態様との組合せとしての態様またはその一部を含む。
2.該発明の合成の概観
以下のスキーム1に示される該発明の中間体およびその誘導体の合成方法は、文献に以前に報告されている(G. Asato, G. Berkelhammer, J. Med. Chem. 1972, 1086; US2516900A)。当該技術分野で記載される方法は、ベンゼンの使用およびNaOMeまたはNaOEtなどの強塩基の正味の形態での添加のために、大規模用には適用され得ない。さらに、Na-エノラート塩中間体の単離は、空気および湿度感受性の問題のために、好ましくない。
スキーム1. 公知の合成
Figure 2016538331
スキーム1において、MeOH中HClを使用してIIIの脱保護を行い、C-ホルミル基の存在下で、そのHCl塩として二級アミンを生じる。該アミンとアルデヒドの二量体化/オリゴマー化反応は、Asatoにより報告される低収率(45%)の原因であると考えられる。さらに、IIIから開始する遊離アミンとしての所望の化合物IVの単離には4回の濾過工程が必要である。
式IVの化合物のTH-302への変換は、WO 07/002931およびUS 2011/0251159に記載された方法により実施された。
ある局面において、現在の発明は、化合物IIIにより開始する二量体化またはオリゴマー化副反応による副生成物の形成がない、化合物IVのより効率的な合成に関する。現在の発明はまた、ろ過工程および溶媒交換の回数の低減により溶媒交換が少なく高収率の化合物IVの大規模合成を可能にすることに関する。該反応シークエンスをスキーム2に記載する。
スキーム2. 合成の概要
Figure 2016538331
該手順は式IIのN-ホルミルサルコシンエチルエーテルから開始し、テトラヒドロフラン(20wt%)中の塩基としてtert-ブチル酸カリウムなどの塩基を使用して、式IIIの化合物またはIIIのエノラートを合成する。
溶液中の塩基の使用により、大規模のためのかなり良好な試薬制御が可能になる。さらに、式IIIのエノラートは、有機溶媒から沈殿として単離されないが、水との反応混合物から抽出される。このアプローチは、試薬としてKSCNを使用した2-メルカプトイミダゾール誘導体のためにJonesにより開発され、試薬としてシアナミド(CN-NH2)を使用した2-アミノイミダゾール誘導体の合成に適用可能なように本明細書において大きく改変された。
C-ホルミル官能基化(functionality)のための水溶性保護基としてジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール)を使用して、蒸留によるHClの最初の除去の代わりにNaOAcの添加によるHCl水相のHOAc/NaOAcバッファ系への変換を使用した。結果として、水性抽出物を直接処理して、VのIVへの最終的な変換のためのバッファ系を直接設定しながら正味のVの単離を回避する(シアナミド安定性のために重要:「CN-NH2 has the highest stability in aqueous sol. at a pH of 4-4,5, while strong mineralic acids catalyze the hydrolysis to urea」; source: chapter 「Cyanamides」 in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Wiley-VCH 2012, Weinheim, Germany)。
種々の態様において、当該技術分野で公知の方法を使用して式IVの化合物をTH-302に変換する。
この発明の方法の利点は少なくとも以下のとおりである:a)単離することなくIIIまたはそのエノラートの簡単な調製が可能となった;b)副生成物の形成が減少し、収率が45%から75%に向上した;c)最後の生成物単離である濾過工程は1回のみが必要であった。
3.発明の特定の態様の説明
ここで、主題の発明を特定の態様に関して説明する。これらの態様は、該発明の理解を補助するために記載されるが、限定を意図するものではない。
一局面において、該発明は、TH-302:
Figure 2016538331
またはその薬学的に許容され得る塩の調製のための効率的で高収率の方法に関する。
ある態様において、該発明は、式V
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1、または-C(O)N(R1)2であり;
R3は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
R4は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
各Rは独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり;
nは、0、1、2または3である)
の化合物またはその塩を、式IV
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1、または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその塩に変換する工程、および式IVの化合物をTH-302またはその薬学的に許容される塩に変換する工程を含む、TH-302の作製方法を提供する。
ある態様において、該発明は、式III
Figure 2016538331
(式中、R1およびR2は先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩を式V
Figure 2016538331
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩に変換する工程、および式Vの化合物をTH-302またはその薬学的に許容され得る塩に変換する工程を含む、TH-302またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
ある態様において、本発明は、式II
Figure 2016538331
(式中、R1およびR2は、先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩を、式III
Figure 2016538331
の化合物またはその塩に変換する工程、および
式IIIの化合物をTH-302またはその薬学的に許容され得る塩に変換する工程を含む、TH-302またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
種々の態様において、式Vの化合物は水性溶媒中にある。
種々の態様において、式IIIの化合物またはそのエノラートは、水性培地中に抽出される。種々の態様において、水性培地中に抽出された式IIIの化合物は、水性培地中で式Vの化合物に変換される。
ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R1は任意に置換されるC1-6脂肪族である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R1は、任意に置換される3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R1は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R1は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である)の化合物を提供する。
ある態様において、R1は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R1はメチルまたはエチルである。
ある態様において、R1は、フェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、またはキサンテニルであり、それぞれは任意に置換される。
ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、任意に置換される、C1-6脂肪族である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、任意に置換される、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である)の化合物を提供する。
ある態様において、R2は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R2はメチルまたはエチルである。
ある態様において、R2は、フェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、またはキサンテニルであり、それぞれは任意に置換される。
ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、-SO2R1である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、-SOR1である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、-C(O)R1である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、-CO2R1である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R2は、-C(O)N(R1)2である)の化合物を提供する。
種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は水素である)の化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は、任意に置換されるC1-6脂肪族である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は、任意に置換される3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である)の化合物を提供する。
ある態様において、R3は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R3は、メチルまたはエチルである。
種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R3は、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2である)の化合物を提供する。
種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中R4は水素である)の化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R4は、任意に置換されるC1-6脂肪族である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R4は、任意に置換される3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R4は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である)の化合物を提供する。ある態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R4は、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である)の化合物を提供する。
ある態様において、R4は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R4は、メチルまたはエチルである。
種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、R4は、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2である)の化合物を提供する。
種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、nは1である)の化合物を提供する。種々の態様において、該発明は、本明細書において示される任意の式(式中、nは2である)の化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、
式III
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され、
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその塩を、式V
Figure 2016538331
(式中、R1、R2、R3、R4およびnは、先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩に変換する工程、式Vの化合物を、式IV
Figure 2016538331
(式中、R1およびR2は、先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩に変換する工程、および式IVの化合物を、TH-302またはその薬学的に許容され得る塩に変換する工程を含む、
TH-302:
Figure 2016538331
またはその薬学的に許容され得る塩を調製するための、効率的で高収率の方法に関する。
ある態様において、式Vの化合物は水性溶媒中にある。
ある態様において、式IIIの化合物またはそのエノラートは、水性培地中に抽出される。種々の態様において、水性培地中に抽出された式IIIの化合物は、水性培地中で式Vの化合物に変換される。
一局面において、該発明は、式IV:
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され、
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を調製するための効率的で高収率の方法に関する。
ある態様において、該発明は、式V
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
R3は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
R4は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
各Rは、独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
nは0、1、2または3である)
の化合物またはその塩を、式IV
Figure 2016538331
の化合物またはその塩に変換する工程を含む、式IVの化合物またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
ある態様において、該発明は、式III
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその塩を、式V
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
R3は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
R4は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
各Rは、独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
nは0、1、2または3である)
の化合物またはその塩に変換する工程を含む、式IVの化合物を作製する方法を提供する。
ある態様において、該発明は、式II
Figure 2016538331
(式中、R1およびR2は先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩を、式III
Figure 2016538331
(式中、R1およびR2は先に記載されたとおりである)
の化合物またはその塩に変換する工程を含む、式IVの化合物またはその塩を作製する方法を提供する。
ある態様において、式Vの化合物は水性溶媒中にある。
ある態様において、式IIIの化合物またはそのエノラートは、水性培地中に抽出される。種々の態様において、水性培地中に抽出された式IIIの化合物は、水性培地中で式Vの化合物に変換される。
ある態様において、該発明は、式III
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその塩を、式V
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
R3は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
R4は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
各Rは独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
nは0、1、2または3である)
の化合物またはその塩に変換する工程、および式Vの化合物を、式IV
Figure 2016538331
の化合物またはその塩に変換する工程を含む、
式IV:
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
の化合物またはその塩を調製するための効率的で高収率の方法に関する。
ある態様において、上述の式のいずれかの上述の化合物は、その薬学的に許容され得る塩を含む。ある態様において、上述の式のいずれかの上述の化合物は、その塩を含む。ある態様において、上述の式のいずれかの上述の化合物は、その酸塩を含む。ある態様において、上述の式のいずれかの上述の化合物は、その塩基塩を含む。
ある態様において、式Vの化合物は水性溶媒中にある。
ある態様において、式IIIの化合物またはそのエノラートは、水性培地中に抽出される。種々の態様において、水性培地中に抽出された式IIIの化合物は、水性培地中で式Vの化合物に変換される。
ある態様において、該発明は、上述のような方法を企図し、ここで式IIIの化合物または中間体は、
Figure 2016538331
を含むそのエノラートである。
ある態様において、該発明は、IIのIIIまたはそのエノラートへの変換が、塩基、蟻酸エチルなどのホルミル供給源(例えば、蟻酸アルキル、N-ホルミルピペリジン、N-ホルミルモルホリン)、および1つ以上の溶媒を含む方法を提供する。塩基は任意の塩基性化学物質であり、天然の無機(例えば、重炭酸ナトリウム、水酸化カリウム)、有機(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)または有機の塩(例えば、n-アルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ヘキサメチルジシラジド塩基)であり得る。塩基は、化学反応を容易にするように触媒量または化学量論的量のいずれかで有用である。限定されないが、適切な塩基としては、ナトリウム、カリウムおよびリチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などの他の金属の水酸化物;アンモニアおよび非置換もしくはヒドロキシ置換されたモノ-、ジ-もしくはトリアルキルアミンなどの有機アミン;ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N-メチル,N-エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ-、ビス-もしくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、2-ヒドロキシ-tert-ブチルアミンもしくはトリス-(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどのモノ-、ビス-もしくはトリス-(2-ヒドロキシ-低級アルキルアミン)、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アミンなどのN,N,-ジ-低級アルキル-N-(ヒドロキシ低級アルキル)-アミン、またはトリ-(2-ヒドロキシエチル)アミン;N-メチル-D-グルカミン;およびアルギニン、リジンなどのアミノ酸が挙げられる。ある態様において、塩基はKOtBuである。ある態様において、溶媒は、THF、メチル-THF、トルエン、キシレン、エーテル、MTBE、クメン、脂肪族炭化水素またはメチレンクロライドの1つ以上から選択される。
ある態様において、該発明は、IIIまたはそのエノラートのVへの変換が、IIIの水性抽出、その後水溶性ジオール(例えば、エチレングリコールまたはプロピレングリコール)の添加を含み、水相中にVを提供する方法を提供する。ある態様において、IIIまたはそのエノラートのVへの変換はさらに、水相へのHClの添加を含む。
ある態様において、該発明は、VのIVへの変換が、水溶性塩基およびNC-NH2を含む方法を提供する。適切な塩基としては、限定されないが、ナトリウム、カリウムおよびリチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などの他の金属の水酸化物;アンモニア、および非置換もしくはヒドロキシ置換されたモノ-、ジ-もしくはトリアルキルアミンなどの有機アミン;ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N-メチル,N-エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ-、ビス-もしくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、2-ヒドロキシ-tert-ブチルアミンもしくはトリス-(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどのモノ-、ビス-もしくはトリス-(2-ヒドロキシ-低級アルキルアミン)、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アミンなどのN,N,-ジ-低級アルキル-N-(ヒドロキシ低級アルキル)-アミン、またはトリ-(2-ヒドロキシエチル)アミン;N-メチル-D-グルカミン;およびアルギニン、リジンなどのアミノ酸が挙げられる。ある態様において、塩基はNaOAcである。
上述の反応のある態様において、酸が使用され得る。酸触媒は、任意の酸性化学物質であり、天然の無機(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、アルミニウムトリクロライド)または有機(例えば、樟脳スルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、イッテルビウムトリフラート)であり得る。化学反応を容易にするために、酸は、触媒量または化学量論的量のいずれかで有用である。適切な酸としては、硫酸水素(hydrogen sulfate)、クエン酸、酢酸、シュウ酸、塩化水素酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、硝酸、二硫化水素、リン酸、乳酸、サリチル酸、酒石酸、重酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、蟻酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸が挙げられる。別の態様において、該発明はルイス酸が例えば塩化アルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、または二塩化エチルアルミニウムである方法を提供する。
ある態様において、上述の方法は、シアナミドの添加前または添加中に酸を添加してシアナミドに安定性をもたらす工程を提供する。ある態様において、水溶液が約3〜6.5のpHを有するように酸を添加する。ある態様において、pHは、約4〜4.5である。
ある態様において、IIからIIIへの変換は、約0℃〜約25℃で起こる。ある態様において、IIからIIIへの変換は、約0℃〜約10℃で起こる。ある態様において、IIからIIIへの変換は、約10℃〜約20℃で起こる。ある態様において、IIからIIIへの変換は約10℃で起こる。
ある態様においてIIからIIIへの変換は、0.5時間〜10時間起こる。ある態様において、IIからIIIへの変換は、1時間〜5時間起こる。ある態様において、IIからIIIへの変換は、約3時間起こる。
ある態様において、IIIからVへの変換は、約25℃〜約100℃で起こる。ある態様において、IIIからVへの変換は、約40℃〜約80℃で起こる。ある態様において、IIIからVへの変換は、約55℃〜約60℃で起こる。
ある態様において、IIIからVへの変換は、0.5時間〜10時間起こる。ある態様において、IIIからVへの変換は、1時間〜5時間起こる。ある態様において、IIIからVへの変換は、約1時間起こる。
ある態様において、VからIVへの変換は、約20℃〜約200℃で起こる。ある態様において、VからIVへの変換は、約50℃〜約100℃で起こる。ある態様において、VからIVへの変換は、約85℃〜約90℃で起こる。
ある態様において、VからIVへの変換は、0.5時間〜10時間起こる。ある態様において、VからIVへの変換は、1時間〜5時間起こる。ある態様において、VからIVへの変換は、約2時間起こる。
4.新規の中間体
該発明の方法は、特定の新規の中間体化合物の生成および使用を含む。該発明の新規の中間体は、以下の式V:
Figure 2016538331
(式中、
R1は、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
R2は、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
R3は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2であり;
R4は、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
各Rは独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
nは0、1、2または3である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を含む。
ある態様において、該発明は、式中、R1が任意に置換されるC1-6脂肪族である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R1が、任意に置換される、3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R1が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R1が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、R1は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R1は、メチルまたはエチルである。
ある態様において、R1は、フェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニルまたはキサンテニルであり、それぞれは任意に置換される。
ある態様において、該発明は、式中、R2が、任意に置換されるC1-6脂肪族である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、任意に置換される3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、R2は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R2は、メチルまたはエチルである。
ある態様において、R2は、フェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、またはキサンテニルであり、それぞれは任意に置換される。
ある態様において、該発明は、式中、R2が、-SO2R1である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、-SOR1である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、-C(O)R1である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、-CO2R1である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R2が、-C(O)N(R1)2である式Vの化合物を提供する。
種々の態様において、該発明は、式中、R3が水素である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、式中、R3が、任意に置換されるC1-6脂肪族である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R3が、任意に置換される3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R3が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R3が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、R3は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R3は、メチルまたはエチルである。
種々の態様において、該発明は、式中、R3が、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2である式Vの化合物を提供する。
種々の態様において、該発明は、式中、R4が水素である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、R4が、任意に置換されるC1-6脂肪族である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R4が、任意に置換される3〜8員飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R4が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環である式Vの化合物を提供する。ある態様において、該発明は、式中、R4が、任意に置換される、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、R4は、メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは分岐鎖のペンチル、または直鎖もしくは分岐鎖のヘキシルであり、それぞれは任意に置換される。ある態様において、R4は、メチルまたはエチルである。
種々の態様において、該発明は、式Vの化合物を提供し、ここでR4は、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2である。
種々の態様において、該発明は、式中、nが1である式Vの化合物を提供する。種々の態様において、該発明は、式中、nが2である式Vの化合物を提供する。
ある態様において、該発明は、
メチル2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-(メチルアミノ)アセテート:
Figure 2016538331
;または
エチル2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-(メチルアミノ)アセテート:
Figure 2016538331
、またはそれらの塩を提供する。
発明の例示
以下の実施例に示されるように、特定の例示的態様において、化合物は、以下の一般手順に従って調製される。一般方法は、本発明の特定の化合物の合成を示すが、以下の一般方法および当業者に公知の他の方法は、本明細書に記載されるように、全ての化合物およびサブクラスおよびこれらの化合物のそれぞれの種に適用され得ることが理解されよう。
方法、スキームおよび実施例の以下の記載において使用される記号および慣例は、最新の科学文献、例えばthe Journal of the American Chemical Societyまたはthe Journal of Biological Chemistryにおいて使用されるものと矛盾しない。
そうではないと示されなければ、全ての温度は℃(摂氏温度)で表される。そうではないと記載されなければ、全ての反応は室温で実施される。本発明の全ての化合物は、発明者により開発された方法により合成された。
1H-NMRスペクトルは、Brooker Biospin GmbHのBrooker Avance 400MHz分光計で記録された。化学シフトは、百万分の1部(parts per million)(ppm、δ単位)で表される。カップリング定数はヘルツ(Hz)の単位である。分裂パターンは、見かけ上の多重度を記述し、s(一重)、d(二重)、t(三重)、q(四重)、m(多重)、またはbr(広域)で表される。
HPLCデータは、カラム:YMC-Triart C18 3μ、100x4.6mm;溶媒A:950mlの酢酸アンモニウム/酢酸バッファ、pH=6 + 50mlアセトニトリル;溶媒B:200mlの酢酸アンモニウム/酢酸バッファ、pH=6 + 800mlアセトニトリル;流速:1.5ml/分;勾配:0分:5% B、2分:5% B、7分:20% B、17分:85% B、17.1分:5% B、22分:5% Bを使用して、agilent technologiesのAgilent 1100 series HPLCを用いて得た。
この出願において見られ得るいくつかの略語は以下のとおりである:
Figure 2016538331
実施例1
Figure 2016538331
N-ホルミルサルコシンエチルエーテル1(1.85kg)を、トルエン(3.9kg)および蟻酸エチル(3.28kg)に溶解し、10℃に冷却した。テトラヒドロフラン(7.4kg)中20wt%溶液のカリウムtert-ブトキシド(1.84kg)を添加して撹拌を3時間続けた。反応混合物を水中塩化ナトリウムの溶液(10wt%)で2回抽出し、合せた水抽出物をトルエンで1回洗浄した。
塩酸(25%wt%、5.62kg)を水溶液に添加し、次いでエチレングリコール(2.36kg)を添加した。反応混合物を55〜60℃で1時間加熱し、その後真空下で有機溶媒残渣のみを留去した。
次いで、水性シアナミド(50wt%、2.16kg)を20℃で添加して、その後酢酸ナトリウム(3.04kg)を添加した。得られた反応混合物を85〜90℃に2時間加熱して、0〜5℃に冷却した後、水酸化ナトリウム水溶液(32%wt%、4.1kg)を添加して約8〜9のpHに調整した。濾過および水での洗浄後、化合物3(1.66kg、75%)を単離した。
1H-NMR (400 MHz, d6-DMSO): δ = 1,24 (3H, t, J = 7,1 Hz); 3,53 (3H, s); 4,16 (2H, q, J = 7,0 Hz) ; 6,15 (s, 2 H); 7,28 (s, 1H).
HPLC (Rt = 7,7 min): 97,9% (a/a).
参照による援用
この出願を通じて引用される全ての参照(参照文献、発行された特許、公開された特許出願および同時係属中の特許出願を含む)の内容は、それらの全体において、参照により本明細書中に明白に援用される。
均等物
当業者は、本明細書に記載される発明の特定の態様の多くの均等物を、常套的な実験を超えないものを使用して理解するかまたは確認し得る。かかる均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (19)

  1. 式V
    Figure 2016538331
    (式中、
    R1が、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    R2が、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1、または-C(O)N(R1)2であり;
    R3が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2であり;
    R4が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2であり;
    各Rが、独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    nが0、1、2または3である)
    の化合物を、式IV
    Figure 2016538331
    の化合物に変換する工程、および式IVの化合物をTH-302に変換する工程を含む、TH-302:
    Figure 2016538331
    またはその薬学的に許容され得る塩を製造する方法。
  2. 式III
    Figure 2016538331
    の化合物またはそのエノラートを、式V
    Figure 2016538331
    の化合物に変換する工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 式III
    Figure 2016538331
    (式中、
    R1が、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれは任意に置換され;
    R2が、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
    の化合物またはそのエノラートを、式V
    Figure 2016538331
    (式中、
    R1が、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    R2が、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
    R3が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
    R4が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
    各Rが、独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    nが0、1、2または3である)
    の化合物に変換する工程、式Vの化合物を、式IV
    Figure 2016538331
    (式中、
    R1が、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    R2が、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2である)
    の化合物に変換する工程、および式IVの化合物をTH-302に変換する工程を含む、TH-302:
    Figure 2016538331
    またはその薬学的に許容され得る塩を産生する方法。
  4. 各R1が独立して、任意に置換されるC1-6脂肪族である、請求項1〜3いずれか記載の方法。
  5. 各R1が独立して、メチルまたはエチルである、請求項4記載の方法。
  6. 各R2が独立して、任意に置換されるC1-6脂肪族である、請求項1〜3いずれか記載の方法。
  7. 各R2が独立して、メチルまたはエチルである、請求項6記載の方法。
  8. 塩基、ホルミル供給源および1つ以上の溶媒を添加する工程を含む、IIを、IIIまたはそのエノラートに変換することによりIIIが製造される、請求項1〜3いずれか記載の方法。
  9. 該塩基が、金属水酸化物または有機塩である、請求項8記載の方法。
  10. 該塩基がKOtBuである、請求項9記載の方法。
  11. 該1つ以上の溶媒がTHF、メチル-THF、トルエン、キシレン、エーテル、MTBE、クメン、脂肪族炭化水素またはメチレンクロライドである、請求項8記載の方法。
  12. IIIまたはそのエノラートのVへの変換が、水溶性ジオールの存在下でのIIIの水性抽出またはその後の水溶性ジオールの添加を含み、Vが水層中にある、請求項1〜3いずれか記載の方法。
  13. 該ジオールがエチレングリコールである、請求項12記載の方法。
  14. 水溶性の酸の添加をさらに含む、請求項12記載の方法。
  15. 該酸がHClである、請求項14記載の方法。
  16. VのIVへの変換が、塩基およびNC-NH2を含む、請求項1〜3いずれか記載の方法。
  17. 該塩基がNaOAcである、請求項16記載の方法。
  18. 式V:
    Figure 2016538331
    (式中、
    R1が、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    R2が、-R1、-ハロアルキル、-SO2R1、-SOR1、-C(O)R1、-CO2R1または-C(O)N(R1)2であり;
    R3が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
    R4が、-R1、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rまたは-N(R)2であり;
    各Rが、独立して、水素、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式ヘテロアリール環であり、それぞれが任意に置換され;
    nが0、1、2または3である)
    の化合物またはその塩。
  19. メチル2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-(メチルアミノ)アセテート:
    Figure 2016538331
    ;および
    エチル2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-(メチルアミノ)アセテート:
    Figure 2016538331
    から選択される化合物またはそれらの塩である、請求項18記載の化合物。
JP2016547222A 2013-10-10 2014-10-10 Cα置換N−アルキル−グリシンエステル誘導体を介した1−アルキル−2−アミノ−イミダゾール−5−カルボン酸エステルの合成 Ceased JP2016538331A (ja)

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