JP2016535767A - アリサルタン・イソプロキシル非晶形とその調製方法及びその非晶形を含む医薬組成物 - Google Patents

アリサルタン・イソプロキシル非晶形とその調製方法及びその非晶形を含む医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明はアンジオテンシンII受容体拮抗剤のアリサルタン・イソプロキシルの非晶形に関し、前記非晶形は流動性が高く、かさ密度が高く、且つ顕著な静電気現象がなく、前記非晶形は生産過程における粉塵の発生を効果的に減少させ、アリサルタン・イソプロキシルの生産に利便性を与え、本発明は更にアリサルタン・イソプロキシル非晶形を含む医薬組成物に関し、該医薬組成物は高安定性の特徴を有し、該医薬組成物を使用して調製されるアリサルタン・イソプロキシル製剤は薬物の品質を効果的に確保することができる。

Description

本発明は医薬品化学分野に属し、特に、本発明はアリサルタン・イソプロキシル非晶形と該非晶形の調製方法及び該非晶形を含む医薬組成物に関する。
アリサルタン・イソプロキシル(CAS:947331−05−7)は、化学名が2−ブチル−4−クロロ−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニール−メチル]−イミダゾール−5−カルボン酸,1−[(イソプロポキシ)−カルボニルオキシ]−メチルエステルであり、新規なアンジオテンシンII受容体拮抗剤である。中国特許CN200680000397.8ではアリサルタン・イソプロキシル化合物の構造式が開示される。アリサルタン・イソプロキシルは毒性が低く、降圧効果が同類の製品(例えばロサルタン)より高く、体内で代謝して活性代謝産物(EXP3174)を生成することにより、降圧作用を果たす。
Figure 2016535767
従来技術で開示されるアリサルタン・イソプロキシルは流動性が悪く、かさ密度が小さく、静電気現象が顕著である。中国特許CN200710094131.0はアリサルタン・イソプロキシル結晶形及び調製方法を開示する。該方法により調製されたアリサルタン・イソプロキシル結晶は高安定性の特徴を有するが、該結晶のかさ密度が低く、流動性が悪く且つ乾燥後に顕著な静電気現象がなく、粉砕、分包や使用時に粉塵が発生しやすく、操作現場の清掃や労働者の安全についての懸念があり、更に製品の正確な秤量及び包装にも不便さをもたらす。
CN200710094021.4とCN201110289695.6はそれぞれアリサルタン・イソプロキシルの調製方法を開示し、発明者がそれにより実施した結果、得た結晶形は中国特許CN200710094131.0の開示内容と一致する。
従来技術に開示されているアリサルタン・イソプロキシルに上記の欠陥が存在するため、本発明が解決しょうとする課題は流動性が後続生産の要求を満たし、かさ密度が適当で、且つ顕著な静電気現象がないアリサルタン・イソプロキシルを開発することである。
発明者は従来技術に存在する欠陥を解決するために、大量の実験を行って、流動性が従来技術に開示されているアリサルタン・イソプロキシル結晶より高く、かさ密度が従来技術に開示されているアリサルタン・イソプロキシル結晶より遥かに高く、且つ顕著な静電気現象がない改良したアリサルタン・イソプロキシル原薬を得る。更に検出した結果、得たアリサルタン・イソプロキシルは従来技術において開示されたことのない非晶形として存在し、更に、得られた非晶形は安定的に医薬組成物に存在することができる。本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形は従来技術によるアリサルタン・イソプロキシル結晶の欠陥を解決し、アリサルタン・イソプロキシルの生産を簡単にするだけでなく、アリサルタン・イソプロキシル製剤処方の種類を増加してその最適化を可能にする。
本発明の前記非晶形固体はX線粉末回折(XRD)スペクトルに明らかなシャープな回折ピークがない。本分野では周知するように、薬物非晶形(amorphous)とは物質分子がランダムで配列することを意味し、熱力学的準安定構造であるため、非晶形XRDスペクトルでは通常回折ピークがない又はスムースな回折ピークが現われ、それにより、X線粉末回折(XRD)スペクトルにシャープな特徴回折ピークがない固体は全て非晶形と呼ばれることが分かる。具体的には、本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形はXRDスペクトルに明らかなシャープな回折ピークがなく、非晶形の特徴に合致する。更に具体的には、本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形はXRDスペクトルにスムースな回折ピークが現われ、図1に示されるアリサルタン・イソプロキシル非晶形では、そのX線粉末回折(XRD)スペクトルに2θが0〜30°の広くて弱い回折ピークが2つあり、図2に示されるように、前記X線粉末回折(XRD)スペクトルには、2θが0〜30°での広くて弱い回折ピークが1つある。また、図1には、前記X線粉末回折(XRD)スペクトルは2θが0〜15°と15〜30°である範囲においてそれぞれ広くて弱い回折ピークが1つある。図1と図2のいずれによっても本発明が提供するアリサルタン・イソプロキシルが非晶形として存在することが示される。
前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形の示差走査熱量測定分析(DSC)スペクトルは図3に示され、具体的には、該スペクトルにおいて、該非晶形が56±3℃で吸熱ピーク、130±3℃で放熱ピーク、157±3℃で吸熱ピークを有することが示される。
前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形の赤外線(IR)スペクトルはいずれも図4に示され、具体的には、前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形は2961、1759、1720、1466、1378、1255、1138、1080、1027、955、906及び760cm-1付近に吸収ピークを有する。
本発明のほかの目的は本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形を安定的に調製する方法を提供することであり、前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形の調製方法は、
1)アリサルタン・イソプロキシル結晶を常温で又は加熱して有機溶剤に溶解するステップと、
2)得た溶液を乾固するまで減圧濃縮した後、所定重量になるまで真空乾燥させて室温に冷却し、アリサルタン・イソプロキシル非晶形を得るステップとを含む。
ただし、ステップ1)の前記アリサルタン・イソプロキシル結晶として特許CN200710094131.0の方法で得た結晶が好ましく使用され、前記有機溶剤はジクロロメタン又はVジクロロメタン:Vメタノール=100:0〜5のジクロロメタン−メタノールの混合溶剤であり、前記有機溶剤とアリサルタン・イソプロキシルとの体積−質量比は1.5〜2ml/gに制御され、必要に応じて適量の活性炭を添加して脱色してもよく、ステップ2)において、前記減圧濃縮は、相対圧力≦−0.05MPa、温度が0〜40℃に制御され、前記真空乾燥は、相対圧力≦−0.09MPa、温度が30〜50℃に制御される。具体的には、図1に示されるアリサルタン・イソプロキシル非晶形を調製する場合は、原料液を低温度で濃縮させ、又は低い相対圧力で濃縮させる必要があり、例えば、相対圧力が−0.05MPa、温度が25℃である条件、又は相対圧力が−0.09MPa、温度が40℃である条件が挙げられる。図2に示されるアリサルタン・イソプロキシル非晶形を調製する場合は、高い相対圧力、及び高原料液温度で濃縮させる必要があり、例えば相対圧力−0.05MPa、温度40℃の条件下で濃縮させる。
調製方法における各技術パラメータ(例えば溶剤配合比率/調合比率、温度、相対圧力等)は本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形を安定的に調製するキーとなり、技術パラメータの相違に応じて実験結果が異なる可能性があり、例えば、比較実験を行った結果、Vジクロロメタン:Vメタノール=100:10のジクロロメタン−メタノールの混合溶剤を使用する以外、ほかの条件を同様にして得たアリサルタン・イソプロキシルは特許に開示されている結晶形の形態になる。
発明者は実験を行うことにより、本発明の前記非晶形アリサルタン・イソプロキシル粉末はかさ密度が全て結晶粉末より遥かに高く、また前記非晶形粉末の静電気現象が著しく弱まり、さらに、前記非晶形粉末の流動性も従来技術に開示されている結晶形粉末より優れることを発見し、前記非晶形アリサルタン・イソプロキシルを使用することにより生産過程での粉塵汚染を大幅に減少させるとともに、アリサルタン・イソプロキシルの後続生産に利便性を与える。
本発明の更なる目的は、本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形を含む医薬組成物を提供することである。
前記医薬組成物は、本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形と医薬品添加剤からなり、具体的には、前記医薬品添加剤として充填剤、接着剤、崩壊剤、潤滑剤を含むがそれらに制限されない。
前記医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、座薬等の製剤にすることができるがそれらに制限されず、好ましくは、前記医薬組成物は成錠剤に調製する。
前記各添加剤は本分野によく使用される添加剤であり、具体的には、前記充填剤は澱粉、乳糖、マンニトール、蔗糖、微結晶セルロース等を含むがそれらに制限されず、前記接着剤はヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、澱粉スラリー、ゼラチン等を含むがそれらに制限されず、前記崩壊剤は架橋ポビドン、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ジャガイモ澱粉又はカッサバ澱粉、複合ケイ酸塩、アルギン酸等を含むがそれらに制限されず、前記潤滑剤はシリカ粉末、タルカムパウダー、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム等を含むがそれらに制限されず、必要に応じて、前記医薬組成物を一般的なコーティング材料でコーティングしてもよい。
本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形はいずれも安定的に医薬組成物に存在することができ、具体的には、本分野の常法で調製された錠剤は加速条件(40℃/75%RH)下で6ヶ月貯蔵した後にも、XRDで検出した結果、非晶形の形態として存在し、且つ含有量がほぼ変化せず、効果的に薬物の品質を確保することができる。
本発明的の好適な技術案では、前記アリサルタン・イソプロキシル医薬組成物の処方は以下のとおりである。
Figure 2016535767
上記処方における原薬と内添添加剤を処方比率で順に均一に混合し、乾式造粒法で造粒して、内相粒子を得て、処方比率で順に外添添加剤を添加して混合して医薬組成物を得て、得た医薬組成物を打錠し、更に得られた錠剤をコーティングする。
実験した結果、前記製剤におけるアリサルタン・イソプロキシル非晶形はいずれも安定的に存在し、具体的には、得た錠剤について粉末回折スペクトルを研究した結果、アリサルタン・イソプロキシルは非晶形の形態として存在し、更に所定時間保存してもその非晶形の形態が安定的に保持される。
発明者は実験を行ったことで、本発明の提供するアリサルタン・イソプロキシル非晶形は安定的に医薬組成物に存在できることを発見し、従って、検出手段により原薬が製剤製品において非晶形として存在することが検出されると、本発明の提供するアリサルタン・イソプロキシル非晶形が使用されていることとする。前記検出手段としては、結晶粉末回折(XRD)以外に、示差走査熱量法(DSC)、赤外線分光法(IR)、ラマン分光法(Raman)、固体核磁気共鳴法(SSNMR)の方法及びほかの医薬組成物におけるアリサルタン・イソプロキシルの形態を証明できる全ての検出方法が含まれる。
従来技術に比べて本発明は下記利点及び有益な効果を有する。
1、従来技術に開示されたことのないアリサルタン・イソプロキシル非晶形を提供し、前記非晶形はかさ密度が従来技術に開示されている結晶より高く、且つ明らかな静電気現象がなく、流動性も従来技術に開示されている結晶より遥かに高い。
2、アリサルタン・イソプロキシルの調製方法を提供し、前記方法により所望するアリサルタン・イソプロキシル非晶形を安定的に調製することができる。
3、アリサルタン・イソプロキシルを含む医薬組成物を提供し、該医薬組成物は本発明の前記アリサルタン・イソプロキシル非晶形を含む。
実施例1で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形のXRDスペクトルである。 実施例3で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形のXRDスペクトルである。 実施例1で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形のDSCスペクトルである。 実施例1で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形の赤外線スペクトルである。 実施例5で得た医薬組成物のXRDスペクトルである。
本発明のすべての検出データ/スペクトルは本分野用の一般的な型番の分析検出装置を用い、汎用検出方法により、本分野で周知する検出条件下で取得することができ、以下、実施例と図面と組み合わせて例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の実施形態はそれらに制限されない。
本発明の図1に示されるX線粉末回折(XRD)スペクトルはエンピリアン(Empyrean)X線回折装置で検出され、検出条件として、CuターゲットKα1線、電圧40kV、電流40mA、発散スリット1/32°、放射散乱スリット1/16°、散乱防止スリット7.5mm、2θ範囲:3〜50°、ステップ長さ0.02°、各ステップの滞在時間40sである。
本発明の図2に示されるX線粉末回折(XRD)スペクトルはRigaku MiniFlex 600 X線回折装置で検出され、検出条件として、CuターゲットKα1線、電圧40kV、電流15mA、スリット:Soller(inc.) 2.5deg、IHS10.0mm、DS0.625deg、SS13.0mm、Soller(rec.) 2.5deg、放射散乱スリット1/16°、散射防止スリット7.5mm、2θ範囲:3〜70°、ステップ長さ0.02°、5ステップ/minである。
本発明のDSCスペクトルはNetzsch社製のDSC 204F1示差走査熱量測定装置で検出され、N2雰囲気(純度≧99.99%、20ml/min)を用い、加熱曲線を室温から180℃まで記録し、加熱速度を10℃/minにする。
本発明の赤外線スペクトルはKBr打錠法で検出される。
実施例1
16.5mlのジクロロメタンを10gのアリサルタン・イソプロキシル結晶を容れたフラスコに投入し、透明溶液になるまで加熱還流し、溶液を相対圧力−0.05MPa、25℃で濃縮させて溶剤を除去した後、得た固体を相対圧力−0.09MPa、40℃で所定重量になるまで真空乾燥させ、室温に冷却してアリサルタン・イソプロキシル非晶形を得た。得た非晶形は明らかな静電気現象がない。XRDスペクトルは図1に示され、DSCスペクトルは図3に示され、IRスペクトルは図4に示される。
実施例2
20mlのジクロロメタン/メタノール混合溶液(Vジクロロメタン:Vメタノール=100:5)を10gのアリサルタン・イソプロキシル結晶を容れたフラスコに投入し、透明溶液になるまで加熱還流し、溶液を相対圧力−0.09MPa、40℃の水浴で濃縮させて溶剤を除去した後、得た固体を相対圧力−0.095MPa、50℃で所定重量になるまで真空乾燥させ、室温に冷却して実施例1と同様なアリサルタン・イソプロキシル非晶形を得た。得た非晶形は明らかな静電気現象がない。
実施例3
16.5mlのジクロロメタンを10gのアリサルタン・イソプロキシル結晶を容れたフラスコに投入し、透明溶液になるまで加熱還流し、溶液を相対圧力−0.05MPa、40℃で濃縮させて溶剤を除去した後、得た固体を相対圧力−0.09MPa、50℃で所定重量になるまで真空乾燥させ、室温に冷却してアリサルタン・イソプロキシル非晶形を得た。XRDスペクトルは図2に示され、IRスペクトルは図4に示される。得た非晶形は明らかな静電気現象がない。
実施例4
20mlのジクロロメタン/メタノール混合溶液(Vジクロロメタン:Vメタノール=100:10)を10gのアリサルタン・イソプロキシル結晶を容れたフラスコに投入し、透明溶液になるまで加熱還流する。次に実施例2の操作条件で固体にして、融点156〜157℃のアリサルタン・イソプロキシル結晶形を得た。
実施例5
特許CN200710094131.0に開示されている方法調製により、微細で低密度の結晶粉末(特許結晶と略称する)を得て、乾燥させると明らかな静電気現象が存在する。実施例1と実施例3の粉末を粉砕して100メッシュの篩にかけて結晶粉末の粒径に近い粉末を得て、それぞれ固定漏斗法で粉末の安息角を測定し、メスシリンダーノック法で粉末のかさ密度を測定し、結果を下記表に示す。
Figure 2016535767
以上のデータから明らかなように、特許CN200710094131.0で得た結晶に比べて、本発明で調製されたアリサルタン・イソプロキシル非晶形はより小さい安息角とより高いかさ密度を有し、それに基づき、本発明の提供するアリサルタン・イソプロキシル非晶形は優れた流動性を有することが分かる。
実施例6
実施例1の方法で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形を原料として医薬組成物を調製し、更に錠剤に調製する。処方は以下のとおりである。
Figure 2016535767
上記処方における原薬と添加剤としての内添添加剤を処方比率で順に均一に混合し、乾式造粒機で造粒して、内相粒子を得て、処方比率で順に添加剤としての外添添加剤を投入して混合して医薬組成物を得て、得た医薬組成物を打錠し、得られた錠剤をコーティングする。
前記錠剤を検出して得たXRDスペクトルは図5に示され、その結果により有効成分が製剤において非晶形として存在することが分かる。得た錠剤を40℃/75%RH条件下で6ヶ月保存した後、XRDで検出しても、非晶形として存在し、且つ含有量がほぼ変化しないという結果が得られる。
同様に、実施例3の方法で得たアリサルタン・イソプロキシル非晶形を原料として調製される医薬組成物では、有効成分は調製された錠剤において上記錠剤と同じ安定性を有する。
上記実施例は本発明の好適な実施形態であるが、本発明の実施形態は上記実施例に制限されず、本発明の主旨や原理を脱逸せずに行う全ての変化、修飾、置換、組合せや簡略化は同等置換として、いずれも本発明の保護範囲に属する。

Claims (15)

  1. アリサルタン・イソプロキシル非晶形であって、前記非晶形のXRDスペクトルにシャープな回折ピークがないことを特徴とするアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  2. 前記非晶形のX線粉末回折XRDスペクトルにスムースな回折ピークがあることを特徴とする請求項1記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  3. 前記非晶形のX線粉末回折XRDスペクトルには2θが0〜30°の範囲において広くて弱い回折ピークが2つあることを特徴とする請求項1又は2記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  4. 前記非晶形は図1に示されるXRDスペクトルを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  5. 前記非晶形のDSCスペクトルには56±3℃で吸熱ピーク、130±3℃で放熱ピーク、157±3℃で吸熱ピークがあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  6. 前記非晶形は図2に示されるDSCスペクトルを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  7. 前記非晶形のX線粉末回折XRDスペクトルには2θが0〜30°の範囲において広くて弱い回折ピークが1つある請求項1又は2記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  8. 前記非晶形は図2に示されるXRDスペクトルを有することを特徴とする請求項1、2又は7記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  9. 前記非晶形の赤外線スペクトルには2961、1759、1720、1466、1378、1255、1138、1080、1027、955、906及び760cm-1で吸収ピークがあることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形の調製方法であって、
    1)アリサルタン・イソプロキシル結晶を常温で又は加熱して有機溶剤に溶解するステップと、
    2)得た溶液を乾固するまで減圧濃縮した後、所定重量まで真空乾燥させて室温に冷却して、アリサルタン・イソプロキシル非晶形を得るステップとを含み、
    ステップ1)の前記有機溶剤は、ジクロロメタン又はVジクロロメタン:Vメタノール=100:0〜5のジクロロメタン−メタノールの混合溶剤であり、前記有機溶剤とアリサルタン・イソプロキシルとの体積−質量比は1.5〜2ml/gに制御され、ステップ2)において、前記減圧濃縮は、相対圧力≦−0.05MPa、温度が0〜40℃であり、前記真空乾燥は、相対圧力≦−0.09MPa、温度が30〜50℃であることを特徴とする調製方法。
  11. 前記相対圧力は−0.05MPa、前記温度は25℃であるか、又は前記相対圧力は−0.09MPa、前記温度は40℃であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記相対圧力は−0.05MPa、前記温度は40℃であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記ステップ1)におけるアリサルタン・イソプロキシル結晶は特許CN200710094131.0の方法で得たアリサルタン・イソプロキシル結晶であり、前記ステップ1)で得た溶液は適量の活性炭を添加して脱色することができることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. アリサルタン・イソプロキシル医薬組成物であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアリサルタン・イソプロキシル非晶形を含むことを特徴とするアリサルタン・イソプロキシル医薬組成物。
  15. アリサルタン・イソプロキシル錠剤であって、請求項14に記載のアリサルタン・イソプロキシル医薬組成物で調製されることを特徴とするアリサルタン・イソプロキシル錠剤。
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