JP2016535071A - 組換えヒト凝固第xa因子タンパク質の不均一集団を含む組成物 - Google Patents

組換えヒト凝固第xa因子タンパク質の不均一集団を含む組成物 Download PDF

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Abstract

ヒト凝固第Xa因子の組換えバリアントを含む組成物を提供する。そのような組成物は、FXaの多種多様なアイソフォームおよび翻訳後修飾を含み、止血を必要とする対象を治療するのに有用である。【図1】

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により組み込まれている2013年9月24日出願の米国仮特許出願第61/881,834号の利益を主張する。
配列表の参照
米国特許法規則集第1.821条に従って、ファイル名PC72049_SEQLIST_ST25.txtのコンピュータ可読書式(CRF)でEFS−Webを介して本明細書と同時に提出した配列表は、本明細書に参照により組み込まれている。配列表の電子コピーは、2014年9月10日に作成され、31キロバイトのファイルサイズを有していた。
出血を医学的または外科的な介入により適切に制御することができない様々な臨床状態においては、過剰な出血を制御するのに有効な療法が必要である。この満たされていない必要性は、血友病を有する患者、とりわけ、インヒビター抗体の生成に起因して因子補充療法の効能が低下している患者において、特に決定的に重要である。
活性化された凝固第X因子(FXa)は、凝固カスケードにおいて内因性凝固経路と外因性凝固経路とが収束するところで中心的位置を占める。膜結合型FXaは、その補因子の第Va因子(FVa)の存在下で、プロトロンビンをトロンビンに変換し、トロンビンは、血小板を活性化し、フィブリノーゲンをフィブリンに変換して、血栓を形成する。原理上は、FXaを直接投与する補充療法が出血を矯正し得るであろう。しかし、FXaを治療に用いる可能性は限定的であり、このことは、FXaの血漿半減期が非常に短いこと、およびその他の凝固因子の活性化により過剰な凝固が誘発される恐れがあることに起因する。
より早期の研究により、野生型FXa重鎖のアミノ末端(キモトリプシンの番号付けスキーム中の16位)においてロイシンによりイソロイシンが置き換えられたFXaバリアント(I16Lバリアント)が同定された。置換は、FXaバリアントにチモーゲン様の特徴をもたらした。Toso,R.ら、The conformational switch from the factor X zymogen to protease state mediates exosite expression and prothrombinase assembly. J.Biol.Chem.283、18627〜18635(2008);Ivanciu L.ら、A zymogen−like factor Xa variant corrects the coagulation defect in hemophilia. Nat.Biotechnol.29:1028〜33(2011)。
プロトロンビナーゼ複合体がその補因子の第Va因子(FVa)と共に取り込まれない場合、FXaのI16Lバリアントは、顕著な触媒活性を有さず、血清プロテアーゼインヒビターによる不活性化から、野生型FXaと比較してより良好に保護された。結果として、バリアントは、野生型FXaと比較してより長い血清半減期を有していた。しかし、プロトロンビナーゼ中でFVaに結合すると、チモーゲン様の状態から活性を示す立体構造への移行がバリアントに生じ、それにより、プロトロンビンからトロンビンへの変換を触媒するバリアントの能力、したがって、その凝血原活性が修復された。血友病Aおよび血友病Bのマウスモデルにおいて、傷害前にFXaのI16Lバリアントを投与すると、尾部のクリッピング後の血液の喪失が用量依存的様式で低下した。これらの実験の結果は、FXaのI16Lバリアントが血友病を有するヒトにおいて制御不能の出血を治療するのに有用であり得ることを示唆している。
しかし、より早期の研究で使用されたFXaのI16Lバリアントは、安定にトランスフェクトされたHEK293細胞から少量作製され、続いて、FXタンパク質は、ラッセルクサリヘビ毒プロテアーゼRVVXを使用して活性化された。Toso,R.、Zhu,H.およびCamire,R.M. The conformational switch from the factor X zymogen to protease state mediates exosite expression and prothrombinase assembly. J.Biol.Chem.283、18627〜18635(2008)。このアプローチは、小規模の研究には有用であるが、臨床研究および最終的な患者への供給に必要な多量の精製FXaバリアントタンパク質を生成するためには適さない。したがって、当技術分野では、臨床治験で試験し、承認されたら、止血を必要とする対象に提供することができるような量および純度で作製されるFXaのI16Lバリアントタンパク質の調製物に対する必要性がある。
本開示は、止血を必要とする対象への供給を可能にするのに十分な純度および量で生成されたFXaバリアントタンパク質の組成物を提供することによって、上記した当技術分野で満たされていない必要性に取り組む。種々の実施形態では、これらの組成物は、FXaバリアントタンパク質の異なるアイソフォームおよび翻訳後修飾を含む。
一実施形態では、組成物は、ベータ型のFXaバリアントタンパク質を含み、ここで、軽鎖および重鎖のタンパク質配列はそれぞれ、いずれも配列番号1のアミノ酸配列の、アミノ酸1〜139および146〜386、アミノ酸1〜140および146〜384、アミノ酸1〜140および146〜386、アミノ酸1〜141および146〜384、アミノ酸1〜141および146〜386、アミノ酸1〜142および146〜384、アミノ酸1〜142および146〜386、アミノ酸1〜143および146〜384、ならびにアミノ酸1〜143および146〜386からなる。
別の実施形態では、組成物は、アルファ型のFXaバリアントタンパク質を含み、ここで、軽鎖および重鎖のタンパク質配列はそれぞれ、いずれも配列番号1のアミノ酸配列の、アミノ酸1〜139および146〜398、アミノ酸1〜140および146〜398、アミノ酸1〜140および146〜399、アミノ酸1〜141および146〜398、アミノ酸1〜141および146〜399、アミノ酸1〜142および146〜398、ならびにアミノ酸1〜142および146〜399からなる。
上記のFXaバリアントタンパク質のベータアイソフォームおよびアルファアイソフォームの実施形態の任意の1つまたは複数において、タンパク質の軽鎖を、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソース、および9、10または11個のGla残基を含むように改変することができる。いくつかの実施形態では、9つのGla残基が存在する。その他の実施形態では、10個のGla残基が存在する。また、さらにその他の実施形態では、11個のGla残基が存在する。
上記のFXaバリアントタンパク質のベータアイソフォームの実施形態の任意の1つまたは複数において、重鎖を、1または2つのコア1型O−結合型グリカンを含むように改変することができる。いくつかの実施形態では、第1のコア1型O−結合型グリカンのみ、第2のコア1型O−結合型グリカンのみまたは両方のコア1型O−結合型グリカンが、非シアル化、一シアル化(mono−sialylated)、または二シアル化(di−sialylated)され得る。いくつかの実施形態によれば、シアル酸基は存在しない。その他の実施形態では、1つのシアル酸基が存在する。さらにその他の実施形態では、2つのシアル酸基が存在する。さらなる実施形態では、3つのシアル酸基が存在する。また、なおさらなる実施形態では、総数4つのシアル酸基が存在する。
いくつかの実施形態によれば、FXaバリアントタンパク質の組成物は、本開示の表2に列挙するFXaバリアントタンパク質種の少なくとも1つを含む。その他の実施形態では、本開示の組成物は、表2に列挙するFXaバリアントタンパク質種の少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、少なくとも40個、少なくとも45個、少なくとも50個、少なくとも55個、または少なくとも60個を含む。
その他の実施形態によれば、FXaバリアントタンパク質の組成物は、少なくとも1つのFXaバリアントタンパク質を含み、ここで、軽鎖は、本開示の表3に列挙する種である。また、さらにその他の実施形態では、FXaバリアントタンパク質の組成物は、少なくとも1つのFXaバリアントタンパク質を含み、ここで、重鎖は、本開示の表4に列挙する種である。
いくつかの実施形態では、本開示のFXaバリアントタンパク質の任意の1つまたは複数は、存在し得るその他の種に対して様々な平均存在量で組成物中に存在する可能性がある。例えば、特定の種が、存在するその他の種と比較して多量、少量または微量の存在量で存在する可能性がある。代わって、特定の種が、存在するその他の種と比較して高い存在量、中程度の存在量、低い存在量または非常に低い存在量で存在する可能性がある。
本開示はまた、FXaバリアントタンパク質を作製および精製する核酸、ベクター、宿主細胞および方法も提供する。
例えば、天然の活性化ペプチド(AP)配列のPACEプロセシング部位による置換えを含み、それにより、凝固因子の細胞内活性化を可能にするFXバリアントタンパク質をコードする核酸配列が挙げられる。いくつかの実施形態では、AP配列は、完全に除去され、アミノ酸配列Arg−Lys−Argで置き換えられている。いくつかの実施形態によれば、FXバリアントタンパク質をコードするcDNA配列は、配列番号4の核酸配列により提供され、それによりコードされるアミノ酸配列を、配列番号1のアミノ酸配列により示す。PACE(または類似のプロテアーゼ)およびFXバリアントタンパク質を同時発現する宿主細胞を増殖し、次いで、宿主細胞が生成し、プロセシングし、分泌したFXaバリアントタンパク質を精製することによって、FXaバリアントタンパク質を作製するための関連の方法を提供する。また、これらの方法に従って生成されるFXaバリアントタンパク質も開示する。これらの方法のいくつかの実施形態では、宿主細胞は、CHO細胞である。
FXaバリアントタンパク質の精製を、クロマトグラフィーにより実施することができ、これは、タンパク質を含む溶液を、(例えば、Capto MMC媒体を使用する)混合モードクロマトグラフィー(MMC)カラムに通し、続いて、洗浄および溶出するステップと、次いで、タンパク質を、(例えば、Q−Sepharose Fast Flow媒体を使用する)第1のイオン交換クロマトグラフィーカラムに通し、続いて、洗浄および溶出するステップと、次いで、タンパク質を、(例えば、Fractogel SO 媒体を使用する)第2の異なるイオン交換クロマトグラフィーカラムに通し、続いて、洗浄および溶出するステップとを含む。FXaバリアントタンパク質を精製するためのその他の方法もまた可能である。
精製方法は、ウイルス不活性化のステップ、および限外ろ過のステップおよび透析ろ過のステップを任意選択で含むことができる。FXaバリアントタンパク質を精製し、場合によっては濃縮した後に、その他の成分、例えば、緩衝剤または賦形剤を任意選択で含有する薬学的に許容できる希釈剤中に希釈することができる。
本開示はまた、止血を必要とする対象を、1つまたは複数の本開示のFXaバリアントタンパク質を含む組成物の止血有効量を投与することによって治療する方法も提供する。その他の実施形態では、対象は、出血が生じる前に、1つまたは複数の本開示のFXaバリアントタンパク質を含む組成物の止血有効量を投与され、出血を起こしやすい対象において制御不能の出血を予防の目的で防止する。いくつかの実施形態では、対象を、血友病Aについて治療する。その他の実施形態では、対象を、血友病Bについて治療する。また、さらにその他の実施形態では、対象を、外傷またはその他のタイプの制御不能の出血について治療する。
図1A:成熟FXバリアントタンパク質のアミノ酸配列(配列番号1)を示す図であり、この中では、146位の野生イソロイシン残基が、太字で示すロイシンで置換されている。146位は、キモトリプシンの番号付けシステムにおける16位に対応する。可能性のあるγ−カルボキシグルタミン酸残基(Gla)は、下線を付され、斜体で示されている。予測される鎖内および鎖間のジスルフィド結合を、連結されるシステイン間に引いた線により示す。予測されるβ−ヒドロキシル化部位は、実線のボックスで囲まれている。活性化ペプチドを置き換えるために操作したPACE認識部位および切断部位は、破線のボックスで囲まれている。重鎖のベータ型のカルボキシ末端アミノ酸を形成するリジン(Lys386)は、実線の楕円で囲まれている。 図1B:成熟FXバリアントタンパク質の軽鎖の予測されるアミノ酸配列(配列番号2)を示す図である。 図1C:FXaバリアントタンパク質の重鎖の予測されるアミノ酸配列(配列番号3)を示す図である。 図1D:シグナル配列およびプロペプチドを含むFXバリアントタンパク質をコードするcDNAのヌクレオチド配列(配列番号4)を示す図である。 インタクトなFXaバリアントタンパク質の精製調製物の還元、アルキル化、およびLys−Cでのタンパク質分解性消化から得られたペプチドの質量スペクトルを示す図である。ペプチドのRP−HPLC/ESI−QTOF MS分析後の質量スペクトルに基づくピークの帰属を使用して、タンパク質のアミノ酸配列を確認し、本明細書の表1および他の箇所に記載されている特定の翻訳後修飾を同定する。ピークに付いている印を、以下に示す。「L」は、それに番号を続けて、軽鎖に由来する特定のペプチドを指す。「H」は、それに番号を続けて、重鎖に由来する特定のペプチドを指す。「H20」:2つの二シアル化コア1型O−グリカンを含有するLys399で終わるH鎖のC末端のアルファ型。「H20」:1つの二シアル化コア1型O−グリカンを含有するLys399で終わるH鎖のC末端のアルファ型。「H20」:1つの二シアル化コア1型O−グリカンを含有するLeu398で終わるH鎖のC末端のアルファ型。「L41Gla」:1つのγ−カルボキシグルタミン酸残基を含有する4番のL鎖ペプチド。「L10glc」:可能性のあるO−結合型グルコース(ヘキソース)を含有する10番のL鎖ペプチド。「L12Gla」:2つのγ−カルボキシグルタミン酸残基を有する1番のL鎖ペプチド。「L36−8Gla」:6、7または8つのγ−カルボキシグルタミン酸残基を有する3番のL鎖ペプチド。「L8b−OH」:β−ヒドロキシAspを含有する8番のL鎖ペプチド。「d」:脱アミド化。「R」:試薬のピーク、すなわち、試薬ブランクと一致する、緩衝液に関連する生成物。「」:過剰アルキル化。 インタクトなFXaバリアントタンパク質の精製調製物のHPLCクロマトグラムを示し、調製物中にFXaバリアントタンパク質の異なるアイソフォームが存在することを示している図である。 インタクトなFXaバリアントタンパク質の精製調製物のHPLCクロマトグラムを示し、調製物中にFXaバリアントタンパク質の異なるアイソフォームが存在することを示している図である。調製物はまた、質量分析によって分析した。 精製調製物から得られた、インタクトなFXaバリアントタンパク質の質量スペクトルを示す図である。質量スペクトルから、2つの多量のアイソフォーム、すなわち、アルファおよびベータの存在、ならびにPACE切断部位における多様な消化および翻訳後修飾の異なるタイプの存在に起因する広範な質量の不均一性が確認される。図中、主たるピークを、観察された質量(ダルトン)により同定する。RP−HPLC/ESI−QTOF MS分析後の質量スペクトルに基づくピークの帰属を使用して、タンパク質のアイソフォームのアミノ酸配列を確認し、本明細書の表2および他の箇所に記載されている特定の翻訳後修飾を同定する。「」の印が付いているピークは、軽鎖Glaドメイン中に11個のGla残基が存在していることを示す。 鎖間および鎖内のジスルフィド結合を排除することによって軽鎖および重鎖を分離するために、FXaバリアントタンパク質の精製調製物を還元およびアルキル化した後のHPLCクロマトグラムを示す図である。クロマトグラムは、FXaバリアントタンパク質の異なるアイソフォームが存在することを示している。調製物はまた、質量分析によって分析した。 図7A:タンパク質の精製調製物の還元およびアルキル化の後のFXaバリアントタンパク質の軽鎖の質量スペクトルを示す図である。質量スペクトルは、PACE切断部位における多様な消化、および翻訳後修飾の異なるタイプが存在することに起因する広範な質量の不均一性を示している。図中、主たるピークを、観察された質量(ダルトン)により同定する。RP−HPLC/ESI−QTOF MS分析後の質量スペクトルに基づくピークの帰属を使用して、タンパク質のアイソフォームのアミノ酸配列を確認し、本明細書の表3および他の箇所に記載されているように、特定の翻訳後修飾を同定する。 図7B:タンパク質の精製調製物の還元およびアルキル化の後のFXaバリアントタンパク質の重鎖の質量スペクトルを示す図である。質量スペクトルは、翻訳後修飾の異なるタイプが存在することに起因する広範な質量の不均一性を示している。図中、主たるピークを、それらの観察された質量(ダルトン)により同定する。RP−HPLC/ESI−QTOF MS分析後の質量スペクトルに基づくピークの帰属を使用して、タンパク質のアイソフォームのアミノ酸配列を確認し、本明細書の表4および他の箇所に記載されているように、特定の翻訳後修飾を同定する。「」の印が付いているピークは、重鎖の過剰アルキル化を示す。
本明細書は、臨床治験で試験し、止血を必要とする対象に提供するのに十分な純度および量で生成されたFXaバリアントタンパク質を含む組成物を記載する。また、FXaバリアントタンパク質を作製および精製する方法も記載する。
特定の実施形態では、句「FXバリアントタンパク質」、「FXaバリアントタンパク質」および類似の用語はそれぞれ、(そうでないことが文脈から明らかでない限り)ヒト第X因子(FX)または活性化された第X因子(FXa)を指し、これらの中では、重鎖中の活性化ペプチド配列の直後のイソロイシン(IleまたはI)が、ロイシン(LeuまたはL)で置換されている。FXa重鎖とキモトリプシンの触媒ドメインとの間の配列アライメントに基づいて、この置換はまた、キモトリプシンの番号付けスキームを使用してI16L置換突然変異とも呼ばれている。この位置は、配列番号1中のアミノ酸146および配列番号3中のアミノ酸1に対応する。上記で論述したように、この突然変異を含むFXaは、野生型FXaと比較してより長い期間血中を循環するのが可能になるチモーゲン特性を有するが、プロトロンビナーゼ複合体中に取り込まれた場合には、プロトロンビンを高い率で切断することもできる。
その他の実施形態によれば、FXバリアントタンパク質およびFXaバリアントタンパク質はそれぞれ、ヒトのFXまたはFXaを指し、これらの中では、配列番号1中の146位(キモトリプシンの番号付けスキームでは16位)に対応するアミノ酸が、Phe(F)、Asp(D)またはGly(G)で置換されている。さらにその他の実施形態によれば、FXバリアントタンパク質およびFXaバリアントタンパク質はそれぞれ、ヒトのFXまたはFXaを指し、これらの中では、配列番号1中の147位(キモトリプシンの番号付けスキームでは17位)に対応するバリン(ValまたはV)が、Leu(L)、Ala(A)またはGly(G)で置換されている。また、その他の実施形態では、FXバリアントタンパク質およびFXaバリアントタンパク質はそれぞれ、ヒトのFXまたはFXaを指し、これらの中では、配列番号1中の329位(キモトリプシンの番号付けスキームでは194位)に対応するアミノ酸が、Asn(N)またはGlu(E)で置換されている。
野生型第X因子は通常、ジスルフィド結合により1つになって保持された不活性な二本鎖チモーゲンとして血中を循環する。二本鎖チモーゲンは、成熟FX(すなわち、シグナルペプチドおよびプロペプチドを欠く)から、アミノ酸140〜142として成熟タンパク質中に存在するペプチドArg−Lys−Argのタンパク質分解による除去の後に形成される。しかし、活性化には、血餅形成の前の第IXa因子もしくは第VIIa因子による、またはその他のプロテアーゼ、例えば、RVVXによる活性化ペプチド(AP)の除去が必要となる。APは、成熟単鎖FX中のアミノ酸143〜194に対応する。二本鎖チモーゲン中で、APは、重鎖のアミノ末端の端部に存在する。M.Hertzberg、Biochemistry of factor X、Blood Rev.8(1):56〜62(1994)。
例示的な実施形態では、第X因子バリアントタンパク質の配列を、活性化ペプチドを除去し、これをアミノ酸配列Arg−Lys−Arg(単一文字コードではRKR)で置き換えることによって改変して、対塩基性アミノ酸切断酵素(paired basic amino acid cleaving enzyme)(PACE;また、フーリンとも呼ばれている)のための認識部位および切断部位を製作した。FXaを別個のステップで活性化するのではなく、APの置換えにより、PACEを宿主細胞中で同時発現させると、FXバリアントタンパク質の細胞内活性化が可能になる。こうすることによって、細胞が生成したFXバリアントを最初に精製し、タンパク質を、プロテアーゼ(例えば、RVVX)を使用して別個に活性化し、次いで、バリアントFXaを精製する必要性が回避される。これらの余分なステップを回避することによって、FXaバリアントを、より純粋な形態でかつより多量に生成することができる。
成熟第X因子バリアントのアミノ酸配列を、図1Aに示し(配列番号1)、ここでは、I16Lロイシンの置換が146位のアミノ酸(太字)に出現し、活性化ペプチドを置き換えているRKR配列が143〜145位に出現し、PACEプロセシング部位が140〜145位(破線で示すボックス)に出現する。図1Bおよび図1Cはそれぞれ、PACE部位における切断の後のFXaバリアントの軽鎖(配列番号2)および重鎖(配列番号3)の予測されるアミノ酸配列を示す。
本開示の方法に従って生成したFXaバリアントタンパク質の複数の調製物を分析すると、タンパク質配列および翻訳後修飾に関して、予測された構造と比較して予想外の程度の不均一性が示された。にもかかわらず、FXaバリアントタンパク質の構造的に不均一な集団を含むそのような組成物は、in vitroアッセイにおいて、強力な凝血原として作用することができた。下記にさらに記載するように、不均一性は、一方、他方または両方の鎖中に存在する軽鎖および重鎖のアミノ酸配列および翻訳後修飾の変動に起因した。
操作についてのいずれか特定の理論により拘束される意図はないが、構造的不均一性の1つの源は、活性化ペプチドを置き換えるために操作されたPACE/フーリンプロテアーゼの認識部位および切断部位における多様な切断に起因すると考えられている。非限定的な実施形態では、PACE部位のアミノ酸配列は、FXバリアントタンパク質中に、天然のAPのアミノ酸配列を残基RKRで置き換えることによって操作された(単一文字コードで示す)RKRRKR(配列番号5)であり、残基RKRは、軽鎖の最後の3つの残基と共に、タンパク質分解のための認識部位RKRRKR(配列番号5)を形成する。その他のPACE認識部位(例えば、RKR単独)も使用することができ、また、PACE/フーリン以外のプロテアーゼのための認識部位および切断部位も使用することができる。
いくつかの実施形態では、PACE部位はタンパク質分解により切断されて、軽鎖からその部位は完全に除去され、後には残基が残らない(ANS...TLER139/RKRRKR/)(それぞれ、配列番号6および配列番号5、軽鎖およびペプチド断片)。この段落に記載する上記および以下の実施形態では、斜線の印(「/」)は、隣接するアミノ酸の間の可能な切断部位を示し、上付きの数値は、切断後の軽鎖のカルボキシ末端のアミノ酸の(図1A;配列番号1に基づく)位置を示す。その他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端のその最初の残基が残る(ANS...TLERR140/KRRKR/)(それぞれ、配列番号7および配列番号8、軽鎖およびペプチド断片)。その他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端にその最初の2つの残基が残る(ANS...TLERRK141/RRKR/)(それぞれ、配列番号9および配列番号10、軽鎖およびペプチド断片)。その他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端にその最初の3つの残基が残る(ANS...TLERRKR142/RKR/)(配列番号11)。その他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端にその最初の4つの残基が残る(ANS...TLERRKRR143/KR/)(配列番号12)。その他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端にその最初の5つの残基が残る(ANS...TLERRKRRK144/R/)(配列番号13)。また、さらにその他の実施形態では、PACE部位は、タンパク質分解により切断され、軽鎖のC末端にその全体の配列が残る(ANS...TLERRKRRKR145/)(配列番号2)。
その他の実施形態ではまた、軽鎖中の構造的不均一性はまた、特定のグルタミン酸残基のγ−カルボキシル化の程度の変動に起因するGlaドメイン中の種々の数のGla残基の存在も含み得る。特定の実施形態では、Gla残基の数は、9、10または11個である。Glaドメイン中の、グルタミン酸のγ−カルボキシル化の可能性のある部位は、図1A中に同定されている。その他の実施形態によれば、軽鎖の構造的不均一性をもたらす追加の潜在的原因としては、Asp63におけるβ−ヒドロキシ化アスパラギン酸残基の有無(図1A;配列番号1)、およびO−結合型ヘキソースの有無が挙げられる。いくつかの実施形態では、O−結合型ヘキソースは、グルコースであるが、その他の実施形態では、異なるアルドヘキソースであっても、または環状ヘミアセタール、ケトヘキソースもしくはその他のO−結合型ヘキソースであってもよい。
重鎖もまた、構造的不均一性を示す場合がある。特定の実施形態によれば、変異が重鎖の長さに生じ得る。例えば、いくつかの重鎖は、K399で終止する、より長いアルファアイソフォームである(配列番号3)(上付きの数値は、図1A;配列番号1に基づく重鎖のカルボキシ末端のアミノ酸の位置を示す)が、その他の場合には、末端のリジンは存在せず、したがって、タンパク質はL398で終わる(配列番号14)。その他の実施形態では、重鎖は、K386またはK384で終止する、より短いベータ型である(それぞれ、配列番号46および配列番号45)。
重鎖中の不均一性のさらに別の源は、O−結合型グリコシル化の程度である。したがって、いくつかの実施形態では、重鎖は、非グリコシル化されている。その他の実施形態では、重鎖は、1または2つのコア1型O−グリカンを含む。コア1型O−グリカンは、N−アセチルガラクトサミン(GalNAc)が、セリンまたはスレオニンに付着しており、ガラクトース(Gal)が、GalNAcに付着しているO−グリカンである。本開示のいくつかの実施形態では、GalNAc糖は存在するが、Gal糖は存在しない。さらにその他の実施形態によれば、2つのコア1型O−結合型グリカンのそれぞれが別個に、未シアル化、一シアル化または二シアル化され得、したがって、重鎖は、全部で0〜4つのシアル酸基を保有し得る。シアル酸基が存在する場合、それらは、GalNAcもしくはGalのいずれか、または両方の糖に付着することができる。
その他の実施形態によれば、軽鎖と重鎖との異なる対形成が可能であり、それにより、異なる鎖長および翻訳後修飾を有する二本鎖チモーゲンの大型のコンビナトリアルセットが得られる。
その他の実施形態では、FXaバリアントタンパク質の異なる種の相対的な存在量が変動し得る。一実施形態では、種々の種の存在量を、質量スペクトル中でインタクトなFXaバリアントタンパク質のピークの高さを比較することによって検出することができる。代わって、インタクトなタンパク質を還元およびアルキル化して、鎖間および鎖内のジスルフィド結合を排除してから、軽鎖および重鎖の存在量を、質量分析により別個に分析することもできる。下記の実施例に記載するように、異なるFXaバリアントの種の存在量を、質量スペクトル中で最も高いピークを比較することによって、多量、少量または微量とスコア化することができる。
しかし、質量ピークの高さの比較が、存在量を測定する唯一の方法ではない。構造的な種の絶対的または相対的な存在量を測定するためのその他の方法は、当業者の知識に属する。相対的な存在量を類別するための別の方法の非限定的な例では、種は、その質量スペクトルのピークの高さが、最も豊富に存在する種(すなわち、質量スペクトル中の最も高いピーク)の高さの少なくとも約50%である場合に、高い存在量で存在すると考えられる。種は、そのピークが、最も豊富に存在する種のピークの約10〜50%の間である場合には、中程度の存在量で存在する。種は、そのピークが、最も豊富に存在する種のピークの約2〜10%の間である場合には、低い存在量で存在し、そのピークが、最も豊富に存在する種のピークの約2%未満である場合には、非常に低い存在量で存在する。種の相対的な存在量を比較するためのその他の従来技法もまた可能である。
FXaバリアントタンパク質の軽鎖、重鎖およびそれらの組合せ中の構造的不均一性の特定の非限定的な実施形態を、下記に記載する。
本開示の実施形態は、PACE部位における多様な切断に起因して、軽鎖のカルボキシ末端が異なるアミノ酸で終わるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態は、Gla残基、ならびに翻訳後修飾、例えば、アスパラギン酸残基およびO−結合型ヘキソースのβ−ヒドロキシル化が種々の数で存在することを含む。これらの実施形態のいくつかを、下記に記載する。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
本開示の実施形態は、重鎖のカルボキシ末端が、異なるアミノ酸で終わるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態は、種々の程度のシアル化を含むO−結合型グリカンの種々の数を含む。これらの実施形態のいくつかを、下記に記載する。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。本開示の組成物は、本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかをさらに含むことができる。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。本開示の組成物は、本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかをさらに含むことができる。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
本開示の実施形態は、軽鎖のカルボキシ末端がPACE部位における多様な切断に起因して異なるアミノ酸で終わり、重鎖のカルボキシ末端もまた異なるアミノ酸で終わるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態は、軽鎖中に、Gla残基ならびに翻訳後修飾、例えば、アスパラギン酸残基およびO−結合型ヘキソースのβ−ヒドロキシル化の種々の数を含み、重鎖中に、種々の程度のシアル化を含むO−結合型グリカンの種々の数を含む。これらの実施形態のいくつかを、下記に記載する。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜384からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜386からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜398からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、軽鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143からなり、重鎖が、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸146〜399からなるFXaバリアントタンパク質を含む。関連の実施形態では、軽鎖は、9つのGla残基、10個のGla残基または11個のGla残基をさらに含む。これらの実施形態のそれぞれでは、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソースまたはこれらの翻訳後修飾の両方をさらに含むことができる。その他の関連の実施形態では、重鎖は、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る1つのコア1型グリカン、またはそれぞれが独立に、非シアル化、一シアル化もしくは二シアル化され得る2つのコア1型グリカンをさらに含む。さらなるその他の関連の実施形態では、軽鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれが、重鎖の翻訳後修飾の可能な置換形態のそれぞれと組み合わされる。本開示の組成物は、この段落に記載するFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかを、単独で含む場合があり、またはそのように記載するその他と組み合わせて、および本開示のその他のFXaバリアントタンパク質のうちのいずれかと組み合わせて含む場合がある。
本開示は、FXバリアントタンパク質をコードする核酸配列を含む単離核酸をさらに提供する。例示的、非限定的な実施形態に従って、FXバリアントタンパク質をコードする相補的DNA配列(cDNA)を、本明細書では配列番号4として開示する。当業者であれば理解するであろうが、FXバリアントタンパク質をコードする多くのその他の核酸配列が、遺伝暗号の縮重に照らして可能である。
いくつかの実施形態では、FXバリアントタンパク質をコードする核酸は、FXタンパク質のアミノ末端に位置するシグナルペプチドおよび/またはプロペプチド(すなわち、リーダー配列)をコードする配列を備えることができ、これらのペプチドは、その他の潜在的な機能の中でも特に、新たに合成されたタンパク質を分泌コンパートメントに導く。次いで、翻訳後のプロセシングによりリーダーが除去されてから、細胞から成熟タンパク質が分泌される。いくつかの実施形態では、これらの配列は、天然のヒトFXに由来する。非天然のリーダー配列、例えば、ヒトプロトロンビンに由来する配列を使用することができる。(非ヒトの起源のタンパク質を含めて)その他のタンパク質に由来するリーダー配列も使用することができる。配列番号4の核酸配列の実施形態では、アミノ末端のリーダー配列は、ヒトプロトロンビンに由来する。
その他の実施形態によれば、FXバリアントタンパク質をコードする核酸を改変して、凝固因子の細胞内活性化を可能にし、FXaバリアントタンパク質をもたらすことができる。
上記で示したように、FXは通常、二本鎖チモーゲンとして循環し、このチモーゲン中では、52個のアミノ酸の活性化ペプチドがFXの重鎖のアミノ末端に位置する。プロトロンビナーゼ複合体中で凝血原として機能することができるFXaを形成するための活性化には、APが、内因性または外因性の凝固系に由来するプロテアーゼ、例えば、活性化されたFIXまたは活性化されたFVIIによりタンパク質分解により除去されることが必要になる。以前の研究では、類似する活性化の方法が使用された。具体的には、FXバリアントタンパク質を細胞中で発現させ、次いで、別個のステップにおいてラッセルクサリヘビ毒(RVVX)を用いて処理することによって活性化し、その後、FXaバリアントタンパク質を精製し、続いて、分析した。
原理上は、活性化されたFXバリアントタンパク質を、類似の方法を使用して産業規模で生成することができるが、このやり方は、非常に非効率的で、費用がかかる。例えば、綿密に精製して、残余のRVVXを全て排除することが必要である。これらの不都合を回避するために、天然のAPを除去し、細胞内で発現し、機能することができるプロテアーゼの認識部位および切断部位で置き換えることができる。このようにすれば、追加の処理のステップを必要とせず、FXバリアントタンパク質を細胞内で活性化することが可能になる。次いで、宿主細胞が増殖培地中に分泌した活性化されたFXバリアントタンパク質を精製することができる。
AP配列がPACEの認識および切断の部位で置き換えられている、FXバリアントをコードする核酸配列の非限定的な例を、配列番号4に示す。この例示的なcDNA配列がコードする成熟FXバリアントタンパク質のタンパク質配列を、配列番号1に示す。これらの実施形態では、APを構成するアミノ酸(野生型FXタンパク質の配列のアミノ酸143〜194)が、配列Arg−Lys−Arg(単一文字コードではRKR)で置き換えられている。この配列を、軽鎖配列の最後の3つの残基(RKRとも;配列番号1のアミノ酸140〜142)と組み合わせると、対塩基性アミノ酸切断酵素(PACE)のための認識部位および切断部位(すなわち、RKRRKR)(配列番号5)が製作される。したがって、改変FXバリアントタンパク質を発現する同じ宿主細胞中で可溶性PACE酵素を同時発現させることによって、凝固因子を細胞内で活性化させることができる。
PACEと類似する認識部位を有する酵素を宿主細胞が自然に発現するいくつかの実施形態では、外因性プロテアーゼの同時発現は必要でない場合がある。むしろ、天然のプロテアーゼが、細胞中で発現したFXバリアントタンパク質を活性化するのに十分である場合があり、それにより、活性化されたFXバリアントタンパク質が生成され、分泌される。
その他の実施形態では、また、PACEとは異なるが、細胞内で機能することもできるプロテアーゼの認識部位および切断部位を使用しても、APのアミノ酸配列を置き換えることができる。そのような酵素をFXバリアントタンパク質と同じ宿主細胞中で同時発現させて、改変凝固因子を活性化させることができる。操作した部位を切断することができる天然の酵素が、宿主細胞中で十分なレベルで生成する場合には、外因性プロテアーゼの同時発現は必要でない場合がある。
本開示のFXバリアントタンパク質をコードする核酸配列を、当業者に周知の技法を使用してベクター中に取り込むことができる。
ベクターは、特定の実施形態において、一般的にはプラスミド、細菌性のプラスミド、真核生物のエピソーム、酵母の人工染色体、およびウイルスゲノムを含む。例示的、非限定的なウイルスとして、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ならびに植物のウイルス、例えば、カリフラワーモザイクウイルスおよびタバコモザイクウイルスが挙げられる。その他のタイプのベクターも可能である。いくつかの実施形態では、ベクターは、適切な宿主中で自律的に複製することができる。その他の実施形態では、ベクターは宿主中に染色体外で維持されるか、または宿主のゲノム中にベクターが組み入れられるようになして、ベクターが宿主のゲノムと共に複製するのを可能にすることができる。遺伝子ならびに遺伝子の転写および翻訳を維持するのに十分な制御配列を含むベクターは、発現ベクターと呼ばれている。当業者の知識に従って、本開示に従うベクターを選択または設計して、細菌細胞、その他の原核細胞、酵母細胞、その他の真菌細胞、植物細胞、動物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、CHO細胞およびヒト細胞等を含めた、FXバリアントタンパク質の発現を支援することができる任意の細胞型中で機能させることができる。
ベクターは、1つまたは複数の制御配列を任意選択で含有することができる。特定の制御配列、例えば、複製開始点により、複製が可能になる。その他の制御配列、例えば、プロモーター、エンハンサーおよび転写終結部位により、転写が制御または調節される。プロモーターまたはエンハンサーの非限定的な例が、レトロウイルスLTR、サイトメガロウイルス(CMV)、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイルス(例えば、アデノウイルス主要後期プロモーター(AdMLP))またはポリオーマウイルスに由来するものである。追加の例として、組織特異的なプロモーターおよびエンハンサー、構成性に活性を示すプロモーターおよびエンハンサー、ならびに誘導性のプロモーターおよびエンハンサーが挙げられる。その他のプロモーターおよびエンハンサーもまた、可能である。さらなるその他の制御配列、例えば、スプライシングシグナルおよびポリアデニル化シグナル、またはmRNAの安定性を増加もしくは減少させるシグナルにより、転写後のRNAプロセシングが制御または調節される。その他の制御配列、例えば、翻訳開始配列(例えば、Kozakコンセンサス配列)により、タンパク質の翻訳、翻訳後のプロセシングまたはタンパク質の安定性が制御または調節される。
ベクターはまた、ベクターを取り込んでいる宿主細胞の選択を可能にする選択マーカー遺伝子を含むこともできる。非限定的な例として、薬物耐性の表現型をもたらす選択マーカー遺伝子、例えば、(メトトレキサートを使用する選択を可能にするDHFR宿主細胞中で使用するための)ジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子(DHFR)、(G418または類似の薬物を用いる選択を可能にする)neo遺伝子、(ハイグロマイシンBを用いる選択を可能にする)hph遺伝子、および(メチオニンスルホキシミンを用いる選択を可能にする)グルタミン酸シンテターゼ遺伝子が挙げられる。
本開示のFXバリアントタンパク質をコードする核酸配列を含むベクターを、FXバリアントタンパク質の発現を支援することができる1つまたは複数のタイプの宿主細胞中に導入することができる。適切な宿主細胞中にベクターを導入するための方法は、当業者に周知である。非限定的な例として、標的宿主細胞に対する一過性および安定なトランスフェクション、形質転換、形質導入およびウイルス感染が挙げられる。その他の例として、デキストラン媒介型トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン媒介型トランスフェクション、原形質融合、エレクトロポレーション、リポソーム中へのポリヌクレオチドの封入、および核内へのDNAの直接的なマイクロインジェクションが挙げられる。植物細胞、細菌細胞および酵母細胞を形質転換するための方法もまた、当技術分野で周知である。
FXバリアントタンパク質またはFXaバリアントタンパク質を、その他のタンパク質と共に発現させて、FXバリアントタンパク質またはFXaバリアントタンパク質の発現または翻訳後プロセシングを最適化することができる。非限定的な例では、γ−グルタミルカルボキシラーゼをコードする遺伝子を含むベクターを、宿主細胞中にFXバリアントタンパク質をコードするベクターと共にコトランスフェクトして、軽鎖Glaドメイン中のグルタミン酸のカルボキシル化を増加させることができる。こうすることによって、Glaドメイン中のカルボキシル化およびGla残基形成の程度を増加させ、それにより、細胞が生成する、活性凝固因子の収率を向上させることができる。上記の別の実施形態では、改変して、天然のAPのアミノ酸配列をPACE切断部位で置き換えたFXバリアントタンパク質を、同じ宿主細胞中で可溶性PACE酵素と共に同時発現させることができる。次いで、同時発現したPACEは、細胞内でFXバリアントタンパク質を切断して、活性化されたFXバリアントタンパク質を形成させることができ、その後、これが、細胞から分泌される。上記で示したように、このアプローチにより、別個のステップでFXバリアントタンパク質を活性化する必要性が回避され、このアプローチをとらなければ、非常に非効率的で、費用がかかる。
FXバリアントタンパク質および活性型のFXバリアントタンパク質の発現を最適化するのに有用なその他のタンパク質を発現することができる細胞には、哺乳動物細胞が含まれる。タンパク質の発現のための宿主として適切な哺乳動物細胞株は、ヒト、ラット、マウスおよびその他の哺乳動物に由来するものを含めて、当技術分野で公知である。例示的、非限定的な例には、American Type Culture Collection(ATCC)またはその他の供給元から入手可能な特定の不死化細胞株があり、それらとして、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0細胞、SP2細胞、HEK−293T細胞、NIH−3T3細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、アフリカミドリザル腎臓細胞(例えば、COS、CV−1またはベロ細胞)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、HepG2)、A549細胞、A431細胞、L細胞、BHK21細胞、HL−60細胞、U937細胞、HaK細胞、ジャーカット細胞等が挙げられる。当業者の知識に従って、その他の哺乳動物細胞も、タンパク質の発現のための宿主細胞として使用し得る。
その他の実施形態では、昆虫、植物、細菌または真菌に由来する細胞株を使用することができる。例示的、非限定的な昆虫細胞として、Sf9細胞またはSf21細胞が挙げられ、これらはしばしば、バキュロウイルスベクター発現系と併せて使用される。例示的、非限定的な植物細胞として、タバコ、シロイヌナズナ、ウキクサ、トウモロコシ、小麦およびジャガイモの種に由来するものが挙げられる。例示的、非限定的な細菌として、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、およびストレプトミセス属の菌株が挙げられる。例示的、非限定的な真菌として、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、クリベロミセス属酵母の菌株、およびカンジダ属酵母の菌株が挙げられる。当業者の知識に従って、その他の昆虫、植物、細菌および真菌の細胞も、タンパク質の発現のための宿主細胞として使用し得る。
活性化されたFXバリアントタンパク質を生成するために宿主細胞を培養するための方法、試薬および条件は当業者の知識に属し、これらを限定する意図はない。非限定的な例では、FXaバリアントタンパク質を、ビタミンKを補充した血清を含有しない培地からなる500リットルの培養液中で生成することができる。別の非限定的な例では、本開示のFXaバリアントタンパク質を、産業規模、例えば、2500リットルの発酵タンクまたはさらにより大きな体積中、発現および回収を最適化するように設計された条件下で生成することができる。
FXバリアントタンパク質の発現および細胞内活性化を支援する培養液条件下で宿主細胞を増殖した後、細胞増殖培地を処理して、細胞増殖の間に分泌されたFXaバリアントタンパク質を単離および精製することができる。その他の実施形態では、特に、哺乳動物以外の宿主細胞を使用する場合には、例えば、機械により、酵素より、または洗剤を用いて細胞を破壊して開くことによって、細胞中に残存するFXaバリアントタンパク質を放出させることができる。
細胞培養培地を遠心分離し、かつ/またはろ過して、細胞およびデブリを除去することができ、これは、例えば、深層ろ過(depth filtration)のみを行うか、または続いて、例えば、0.45μm、0.2μmもしくは何らかのその他の孔径の平均孔径を有するメンブランフィルターを通すメンブランろ過も行う。細胞のデブリを遠心分離および/またはろ過により除去した後、培地を処理して、FXaバリアントタンパク質をさらに精製することができる。続く精製のステップに応じて、浄化した上清またはろ液を希釈し、かつ/または緩衝液で交換するのが望ましい場合がある。
タンパク質を精製するための方法は、当技術分野で周知である。タンパク質を精製する例示的、非限定的な方法として、塩沈殿、分子ふるいクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーおよび親和性クロマトグラフィーが挙げられる。例えば、FXaバリアントタンパク質を特異的に認識する抗体を精製カラムに固定化して、周囲の培地または緩衝液からタンパク質を可逆的に捕捉することができる。親和性カラムを洗浄して、夾雑物を除去し、その後、結合しているFXaバリアントタンパク質を溶出させることができる。
部分的に精製されているFXaバリアントタンパク質に対して、例えば、ウイルスの除去または不活性化を含めた、医薬品の製造および品質管理に関する基準またはその他の規制要件に従う処理のステップを行うことができる。当業者の知識に従って、限外ろ過によりウイルスを除去すること、またはアルコールおよび/もしくは洗剤を用いて試料を処理することによってウイルスを不活性化することができる。例えば、Sartorius Stedim Biotechから入手可能なVirosart(登録商標)名を有するウイルスフィルターを使用しても、また、その他の製造元から入手可能なフィルターを使用してもよい。ウイルスを除去または不活性化するためのその他の方法も可能である。
いくつかの実施形態では、FXaバリアントタンパク質を精製するために、混合モードクロマトグラフィー(MMC)を単独でまたはその他の精製ステップと組み合わせて使用することができる。MMCはまた、多様式クロマトグラフィーとも呼ばれており、これは、リガンド成分と試料成分との間の2つ以上のタイプの相互作用をもたらすクロマトグラフィー媒体を使用することを指す。相互作用の例示的なタイプとして、静電的相互作用(アニオン交換体またはカチオン交換体)、疎水性相互作用、パイ−パイ相互作用、水素結合およびチオフィリックな相互作用が挙げられる。これらの相互作用は、協働する場合も、または独立に働く場合もある。MMC媒体の特定の非限定的な例として、Capto adhere、Capto adhere ImpRes、Capto MMC、Capto MMC ImpRes、Capto Core 700が挙げられ、これらは全て、GE Healthcare Life Sciences出版のMultimodal Chromatography Handbook(2013)に詳しく記載されている。例えば、Capto MMCは、チオフィリックな特性、疎水性の特性、水素結合の特性、およびカチオン交換体の静電的特性をもたらす。その他の供給元からのMMC媒体もまた、使用し得る。
いくつかの実施形態では、FXaバリアントタンパク質を精製するために、イオン交換クロマトグラフィーを単独でまたはその他の精製のステップと組み合わせて使用することができる。イオン交換クロマトグラフィーは、それらの正味の表面電荷の差に基づいて、分子の分離を可能にするクロマトグラフィー媒体を使用することを指し、正味の表面電荷は、pH、塩およびその他の条件で変化し得る。タンパク質の等電点を上回るpHでは、タンパク質は正に荷電した媒体(アニオン交換体)に結合し、一方、その等電点を下回るpHでは、タンパク質は負に荷電した媒体(カチオン交換体)に結合する。精製しようとするタンパク質(例えば、FXaバリアントタンパク質)が媒体に選択的に結合するように、イオン交換媒体および緩衝液の条件(例えば、塩濃度、pH等)を選び、夾雑物を、同じ条件下でより弱く結合させて、洗い流すことができ、その後、クロマトグラフィーカラムから目的のタンパク質を溶出させることができる。イオン交換クロマトグラフィーについての追加の情報が、GE Healthcare出版のIon Exchange Chromatography & Chromatofocusing Principles and Methods Handbook(2010)に詳しく記載されている。
イオン交換体を、強いイオン交換体または弱いイオン交換体に分類することができ、これにより、pHを変化させた場合にイオン交換体が荷電した状態を維持する程度が示される。強い交換体は、広いpH範囲にわたり荷電した状態を維持するが、弱い交換体はそうではない。アニオン交換体の官能基の例として、強い四級アンモニウム(Q)、ならびに弱いと考えられるジエチルアミノエチル(DEAE)およびジエチルアミノプロピル(ANX)が挙げられる。カチオン交換体の官能基の例として、その両方が強いと考えられるスルホプロピル(SP)およびメチルスルホン酸(S)、ならびに弱いカルボキシメチル(CM)が挙げられる。
一実施形態では、アニオン交換クロマトグラフィーのステップを単独で、または続いて、カチオン交換クロマトグラフィーのステップも使用して、FXaバリアントタンパク質を精製することができる。別の実施形態では、カチオン交換クロマトグラフィーのステップを単独で、または続いて、アニオン交換クロマトグラフィーのステップも使用して、FXaバリアントタンパク質を精製することができる。
イオン交換媒体の特定の、非限定的な例として、Capto DEAE、Capto Q ImpRes、Capto SP ImpRes、Capto S、Capto Q、SOURCE15Q、SOURCE15S、SOURCE30Q、SOURCE30S、MacroCap SP、MacroCap Q、Mini Q PC、Mini S PC、Mini Q PE、Mini S PE、HR Mono Q、HR Mono S、PC Mono Q、PC Mono S、Mono Q GL、Mono S GL、DEAE Sephacel、CM Sephadex C−25、CM Sephadex C−50、DEAE Sephadex A−25、DEAE Sephadex A−50、QAE Sephadex A−25、QAE Sephadex A−50、SP Sephadex C−25、SP Sephadex C−50、ANX Sepharose 4 Fast Flow(High Sub)、ANX Sepharose4 Fast Flow (Low Sub)、CM Sepharose Fast Flow、CM Sepharose High Performance、DEAE Sepharose CL−6B、DEAE Sepharose Fast Flow、Q Sepharose Big Beads、Q Sepharose Fast Flow、Q Sepharose High Performance、Q Sepharose XL、SP Sepharose Big Beads、SP Sepharose Big Beads Food Grade、SP Sepharose High Performance、SP Sepharose Fast Flow、およびSP Sepharose XLが挙げられ、これらは、GE Healthcareから入手可能である。その他のイオン交換媒体を、Merck Milliporeから入手することができ、これらとして、例えば、Fractogel(登録商標)シリーズまたはEshmuno(登録商標)シリーズに属するものが挙げられる。Fractogel(登録商標)シリーズに属する例として、TMAE樹脂、TMAE Hicap樹脂、TMAE Medcap樹脂、DEAE樹脂、DMAE樹脂、SO3樹脂、SE Hicap樹脂、およびCOO樹脂が挙げられる。Eshmuno(登録商標)シリーズに属する例として、CPX樹脂、S樹脂、Q樹脂、およびHCX樹脂が挙げられる。その他の供給元からのイオン交換媒体もまた、使用することができる。
FXaバリアントタンパク質を十分に精製するに至ったら、精製タンパク質を限外ろ過および透析ろ過を使用して濃縮し、包装またはさらなる処理のための調製物となすことができる。
いくつかの実施形態では、精製し、濃縮したFXaバリアントタンパク質を、対象に投与するのに適切な緩衝液およびその他の成分を含有する水溶液中に希釈し、次いで、送達までの長期保存のために包装することができる。追加の処理のステップを行うことができる。例えば、FXaバリアントタンパク質、賦形剤、緩衝液およびその他の薬学的に許容できる成分を含む組成物を、長期保存のために凍結乾燥することができる。
本開示のFXaバリアントタンパク質を、下記の実施例に記載する方法に従って生成した場合であっても、その他の方法により生成した場合であっても、当業者が精通している方法を使用して分析して、構造的不均一性の存在および程度を決定することができる。
例えば、いくつかの実施形態では、インタクトなタンパク質またはそこから調製されたタンパク質分解断片を、例えば、エドマン分解を使用する直接的なタンパク質の配列決定により分析することができる。タンパク質またはペプチドはまた、逆相LC(RP−LC)を含めた、液体クロマトグラフィー(LC)、およびアミノ酸配列の変動および特定の翻訳後修飾の存在を検出するためのエレクトロスプレーイオン化四重極飛行時間質量分析(ESI−QTOF MS)を含めた、質量分析により分析することができる。さらに、荷電した基、例えば、γ−カルボキシル化グルタミン酸残基(Gla)の存在も、アニオン交換液体クロマトグラフィー(AEX−HPLC)を使用して検出することができる。
炭水化物部分の存在が疑われる場合は、特定のグリコシダーゼを用いてそれらを除去することによって、それらの存在を確認することができる。その後、グリコシダーゼにより除去した炭水化物を欠くはずである、処理したタンパク質を、例えば、質量分析により再度分析して、存在していると仮定した炭水化物の同一性を確認することができる。
当業者が精通しているその他の分析技法を使用して、FXaバリアントタンパク質中の構造的不均一性の程度および同一性を検出することができる。
本開示のFXaバリアントタンパク質を含む組成物を、凝血原活性について試験することができる。非限定的な例では、凝固活性を、第VIII因子欠損ヒト血漿を基質として使用する一段階の凝固アッセイを用いて測定する。1つのそのようなアッセイが、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)アッセイとして既知であるが、その他のアッセイを、当業者の知識に従って使用することができる。APTTアッセイは、Kamal,A.F.ら、How to interpret and pursue an abnormal prothrombin time,activated partial thromboplastin time,and bleeding time in adults、Mayo Clin Proc.82(7):864〜873(2007)により詳細に記載されている。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、「治療有効量」または「予防有効量」のFXaバリアントタンパク質を含む。「治療有効量」は、所望の治療結果、例えば、制御不能の出血の止血を達成するのに必要な投与量で、かつ必要な期間にわたり、効果を示す量を指す。FXaバリアントの治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別および体重ならびにFXaバリアントの、個体中で所望の応答を惹起する能力等の要因に従って変化し得る。治療有効量はまた、治療に有益な作用が、FXaバリアントの毒性のまたは有害ないずれの作用にも勝る量でもある。「予防有効量」は、所望の予防的結果、例えば、出血を起こしやすい対象における制御不能の出血の予防を達成するのに必要な投与量で、かつ必要な期間にわたり効果を示す量を指す。例えば、計画されている手術の前に投与することができる。出血を起こしやすい対象の例として、因子を補充する製品に対する阻害性抗体を生成する対象を含めた、血友病Aまたは血友病Bが挙げられる。
本開示の組成物を、ヒト患者を含めた、不十分な凝固または過剰な出血を特徴とする任意の状態のための治療またはその予防を必要とする対象に投与することができる。そのような状態の非限定的な例として、血友病A、血友病B、阻害性抗体を伴う血友病Aまたは血友病B、凝固因子の欠損、ビタミンKエポキシドレダクターゼC1の欠損、ガンマ−カルボキシラーゼの欠損、外傷、傷害、血栓、血小板減少、脳卒中、凝固障害、播種性血管内凝固(DIC)、過剰抗凝固治療障害、ベルナール−スーリエ症候群、グラツマン血小板無力症および貯蔵プール欠乏症(storage pool deficiency)に伴う出血が挙げられる。また、不十分な凝固または過剰な出血を特徴とするその他の障害の治療または予防も考えられる。
投与レジメンを、最適な所望の応答(例えば、治療的または予防的な応答)をもたらすように調整することができる。例えば、単一のボーラスを投与してもよいし、いくつかに分割した用量を長期にわたり投与してもよいし、または治療する状況が示唆する緊急性に相応させて用量を低下もしくは増加させてもよい。いくつかの実施形態によれば、非経口用組成物を投与単位剤型に製剤化して、投与を簡便にし、投与量を一様にする。投与単位剤型は、統一された投与量として、治療しようとする対象に用いるための物理的に別個の単位を指し、それぞれの単位が、適切な薬学的担体と共同して所望の治療効果をもたらすように計算された活性化合物の所定の量を含有する。
特定の実施形態では、FXaバリアントタンパク質の治療有効量または予防有効量は、約0.0001〜50mg/kg、約0.001〜50mg/kg、約0.001〜5mg/kg、約0.001〜0.5mg/kg、約0.001〜0.05mg/kg、約0.01〜5mg/kg、または約0.01〜0.5mg/kgである。関連の実施形態によれば、FXaバリアントタンパク質の治療または予防に有効な血清濃度は、約0.0003〜300nM、約0.003〜300nM、約0.03〜300nM、約0.003〜30nM、約0.03〜30nM、または約0.3〜3nMである。FXaバリアントの血清濃度は、当技術分野で公知の任意の方法により測定することができる。
本開示の組成物の単位用量を調製して、FXaバリアントタンパク質の治療有効量または予防有効量の対象への投与を好都合に可能にすること、またはそのような対象中でそのようなタンパク質の所望の血清濃度を達成することができる。
いずれの特定の対象に対しても、治療している対象の必要性および組成物の投与または組成物の投与の監督に関与する個人の専門的判断に従って、特定の投与レジメンまたは投与量の範囲を経時的に調整することができる。したがって、本明細書に記載する投与レジメンおよび投与量の範囲は、例示的なものに過ぎず、本開示の組成物の範囲および実行を限定するものではない。
さらに、例えば、本開示の組成物の1つまたは複数の単位用量を含むキットも提供する。そのような単位用量は、液体形態で、または凍結乾燥物として存在してもよい。組成物を凍結乾燥された形態で包装する場合には、キットは、乾燥ペレットを再懸濁するために、希釈剤、例えば、滅菌水または生理食塩水が充填された容器をさらに含むことができる。キットはまた、例えば、皮下注射器またはチューブおよび翼状針等を含めた、投与のために使用すべき物品も含むことができる。キットは、使用のための指示、皮膚を滅菌するためのアルコールパッド、またはその他の構成成分をさらに含むことができる。
FXaバリアントタンパク質を含む組成物を、当業者の知識に従って、出血が停止するまたは適切な凝固が達成されるまで1または複数回投与することができる。複数回の投与を使用する場合、1時間に1回、1日1回、週1回、またはその他の間隔で投与することができる。投与は、10分に1回、15分に1回、20分に1回、30分に1回、1時間に1回、2時間に1回、3時間に1回、4時間に1回、1日3回、1日2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、および週1回等のスケジュールに従うことができる。FXaバリアントはまた、連続的に、例えば、ミニポンプを介して投与することもできる。FXaバリアントは、非経口経路(例えば、静脈内、皮下、腹腔内または筋肉内)を介して投与することができる。FXaバリアントは、1もしくは2回以上、または少なくとも、有効な凝固を達成するのに必要な期間にわたり投与することができる。
別の実施形態では、FXaバリアントタンパク質を含む組成物を、異なるFXaバリアント(例えば、アミノ酸番号146においてロイシンとは異なる置換を有するもの)、第IX因子、第XIa因子、第XIIa因子、第VIII因子、第VIIa因子、FEIBAまたはプロトロンビン複合体濃縮物(PCC)を含めた、別の凝血原と共に同時投与することができる。
FXaバリアントタンパク質を含む組成物は、薬学的に許容できる担体またはビヒクルをさらに含むことができ、これらは、生理的に適合性である溶媒、分散媒体、抗細菌剤および抗真菌剤、等張な薬剤および吸収遅延剤等であり得る。薬学的に許容できる担体のいくつかの例が、水、生理食塩水、リン酸緩衝溶液、デキストロース、グリセロール、エタノール等、およびそれらの組合せであるが、これらは単なる例示でしかない。等張化剤、例えば、塩(例えば、塩化ナトリウム)、糖(例えば、スクロース)またはポリアルコール(例えば、マンニトールもしくはソルビトール)もまた、組成物中に含めることができる。薬学的に許容できる物質の追加の例が、湿潤剤、乳化剤、保存剤または緩衝剤であり、これらにより、本組成物の安定性またはその他の属性が増強される。
本開示に従って使用するための組成物を、対象に投与するのに適切な任意の形態、例えば、注射または注入のための液体とすることができる。形態は、意図する投与様式および治療の適用によって異なる。
治療用組成物は通常、製造および保存の条件下で無菌かつ安定である。組成物を、液剤、マイクロエマルジョン、分散剤、リポソームまたは高い薬物濃度に適切なその他の秩序ある構造として製剤化することができる。適切な溶媒中に必要な量の本開示のFXaバリアントタンパク質を上記の成分の1つまたは組合せと共に取り込み、続いて、ろ過滅菌することによって、無菌の注射用液剤を調製することができる。無菌の注射用液剤を調製するための無菌の散剤の場合には、調製の方法は、真空乾燥するまたは凍結により乾燥(凍結乾燥)するステップを含み、このステップにより、活性成分と任意の追加の所望の成分とからなる散剤が、それらの前もって無菌ろ過した溶液から得られる。
以下の実施例は、例示のためのものに過ぎず、いかなる場合であっても、特許請求の範囲および本明細書に開示するその他の発明の範囲を限定するものであると解釈されないものとする。
(実施例1)
組換えFXaバリアントタンパク質の発現および精製
標準的な分子生物学の技法および試薬を使用して、I16L突然変異を含むFXバリアントタンパク質をコードするcDNAを生成し、このcDNA中では、天然の第X因子活性化ペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸配列RKR(単一文字コード)で置き換えられており、このRKRは、軽鎖のC末端のRKR配列と共に、アミノ酸配列RKRRKR(配列番号5)を有するPACEのタンパク質切断部位を形成した。cDNAおよびそれがコードする成熟タンパク質の配列をそれぞれ、図1D(配列番号4)および図1A(配列番号1)に記載する。このようにして、FXaバリアントのFX前駆体を、凝固因子と共に同時発現させたPACE酵素による細胞内タンパク質切断によって活性化させることができた。さらに、ヒトFXの天然のシグナル配列およびプロペプチドも、ヒトプロトロンビンのもので置き換えた。
FXバリアントをコードするcDNAを、構成性プロモーターの制御下で発現ベクター中にサブクローニングした。このベクターはまた、安定なトランスフェクタントの抗生物質による選択を可能にするネオマイシン耐性遺伝子も発現した。第2のベクターを、可溶性形態のPACE酵素を発現するように製作した。
CHO K1宿主細胞を、無血清懸濁液中で増殖するように順応させ、直線化ベクターをリポフェクションによりコトランスフェクトして、FXaバリアントおよび可溶性PACEを発現させた。トランスフェクトされた細胞を、G418抗生物質およびビタミンK1を補充した培地中で増殖することによって選択した。抵抗性のクローンを、組換えFXaバリアントタンパク質の発現および活性についてスクリーニングした。組換えFXaバリアントタンパク質の比較的高い発現および活性を示すクローンを、無血清懸濁培養液中で増殖するように順応させた。1つのクローンを選択し、使用して、プレマスター細胞バンク、次いで、マスター細胞バンクを、動物またはヒトに由来する構成成分を含有しない合成培地を使用して確立した。
さらなる研究のための原薬を生成するために、FXaバリアントを発現する細胞を、500リットル(L)または2500Lの規模で合成培地を使用して増殖させた。最初に、細胞バンクから得られた細胞のバイアルを、解凍し、培養し、動物の構成成分を含有しない合成培地を使用して、槽体積を増加させて段階的に拡大増殖した。拡大が完了したら、小さな撹拌タンクのバイオリアクター中に培養物を維持した。生成のためには、500Lまたは2500Lの規模のバイオリアクター中で、採取するまで培養を継続した。採取するためには、細胞培養培地を遠心分離して、細胞およびデブリを除去した。深層ろ過および0.2μmのフィルターを通すろ過により、培地をさら浄化した。
次いで、ろ過した培地を、緩衝液を用いて希釈し、Capto混合モードクロマトグラフィー(MMC)カラム(GE Healthcare Life Sciences)上に充填した。洗浄後、生成物をカラムから溶出した。次いで、部分的に精製した生成物を、洗剤溶液中に希釈して、ウイルスを不活性化した。ウイルス不活性化の後、生成物を、Q−Sepharose Fast Flowクロマトグラフィーカラム(GE Healthcare Life Sciences)上に充填し、洗浄し、カラムから溶出した。次いで、溶出した生成物を、緩衝液を用いて希釈し、Fractogel SO クロマトグラフィーカラム(Merck Millipore)上に充填し、洗浄し、カラムから溶出した。次いで、溶出した生成物を、Virosart(登録商標)CPVフィルター(Sartorius Stedim Biotech)を使用してろ過して、存在している可能性がある残余のウイルスを全て除去した。ウイルスをろ過した後、精製した生成物を、限外ろ過および透析ろ過を使用して濃縮した。次いで、精製した原薬を試験して、CHO細胞が生成したFXaバリアントタンパク質を特徴付けた。
(実施例2)
末端のアミノ酸配列
エドマン分解によるFXaバリアントのアミノ末端の配列決定を使用して、軽鎖のアミノ末端および重鎖のアミノ末端の両方の最初の10個の残基を確認した。FXaバリアントを、非還元性条件および還元性条件下でSDS−PAGEにより分離し、フッ化ポリビニリデン(PVDF)メンブラン上にエレクトロブロットした後に、自動化エドマン分解により分析を行った。
軽鎖アミノ末端の配列は、ANSFL(X)(X)MKK(単一文字コード)(配列番号15)であった。残基6および7において、シグナルは発生せず(Xで示す)、このことは、それらの位置に、ガンマカルボキシグルタミン酸(Gla)残基が存在することと一致する。重鎖アミノ末端の配列は、LVGGQE(Z)KDG(配列番号16)であった。残基7において、シグナルは発生せず(Zで示す)、このことは、その位置に、システインが存在することと一致する。これらの結果から、理論的な配列と比較して、軽鎖および重鎖の両方が予想されたアミノ末端配列であることが確認された。
(実施例3)
一次構造を確認し、翻訳後修飾を同定するためのペプチドマッピング
一次アミノ酸配列を確認するため、および翻訳後修飾を検出するために、実施例1の記載に従って生成したFXaバリアントタンパク質を、ペプチドマッピングにより分析した。具体的には、タンパク質を還元し、アルキル化し、Lys−Cリジルエンドペプチダーゼ(アクロモバクター・ライティカス(Achromobacter lyticus)プロテアーゼ1)を用いて消化し、その後、逆相高速液体クロマトグラフィー/エレクトロスプレーイオン化四重極飛行時間質量分析(RP−HPLC/ESI−QTOF MS)により、断片を分析した。
得られたペプチドマップのプロファイルの例を、図2に示し、図中、図1Bに示す軽鎖および図1Cに示す重鎖の理論的な配列に関して、推測されるそれらの相対的な位置に従ってペプチドに印が付いている。文字「L」の印が付いているピークは、軽鎖ペプチドを示し、文字「H」の印が付いているピークは、重鎖ペプチドを示す。緩衝液に関連する生成物を示す少量のピークには、「R」の印が付いている。脱アミド化(d)ペプチドまたは過剰アルキル化ペプチドを示す微量レベルのいくつかのピークにはそれぞれ、「d」および「」の印が付いている。
ペプチドマッピングにより検出したペプチド、それらの理論的な質量および観察された質量、ならびにアミノ酸配列を、下記の表1に示す。アミノ酸の番号付けは、図1A(配列番号1)に基づく。
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PAWS(Genomic Solutions、Ann Arbor、MI)を用いて、理論的な質量を計算した。観察された質量は、質量スペクトル中に最も豊富に存在する多重荷電イオンから計算した。全ての観察された質量が、理論的な質量と10ppmの範囲内で一致した。ペプチド全体での配列包括度は、軽鎖(LC)および重鎖(HC)についてそれぞれ、およそ94および98%であった。L鎖に由来する3つのペプチド(L2、L5、L7)、および重鎖に由来する2つのペプチド(H14、H19)は検出されなかった。理論的なペプチドの質量と観察されたペプチドの質量との間の計算された差から、特定の翻訳後修飾が存在することが推測され得る。修飾を受けやすいことが見出されたそれらの残基を、表1の第5列中、下線により示す。
軽鎖中のN末端のGlaドメインは、総数9〜11個のガンマカルボキシル化グルタミン酸(Gla)残基を含有していた。軽鎖の多量の種は、10個のGla残基を含有していた。ペプチドL1は常にカルボキシル化されているが、不均一性が、ペプチドL3およびL4において検出された。具体的には、L3ペプチドは、6、7または8つのGla残基を伴って観察され、L4ペプチドは、Gla残基を伴わずにまたは1つのGla残基を伴って観察された。表1を参照されたい。
電荷の不均一性を測定するためのアニオン交換高速液体クロマトグラフィー(AEX−HPLC)を使用して、ガンマ−カルボキシル化についての不均一性を確認した。FXaバリアントタンパク質をAEX−HPLCにより分離することによって、アイソフォームが9、10および11個のガンマカルボキシグルタミン酸(Gla)残基を含有することが決定された。FXaバリアントの軽鎖内のGla残基の数の相対頻度は、試験した精製FXaバリアントタンパク質の7つの調製物の間で一貫性を示した。特に、ピークの相対的な分布に基づくと、9つのGla残基の出現頻度は、10%〜17%(平均=12.1%、SD=2.5%)の範囲に及び、10個のGla残基の出現頻度は、41%〜46%(平均=43.0%、SD=1.8%)の範囲に及び、11個のGla残基の出現頻度は、36%〜46%(平均=42.1%、SD=3.3%)の範囲に及んだ。
精製した10および11個のGlaのアイソフォームは、APTTに基づく凝固アッセイにおいて等しい活性を示し、一方、9つのGlaのアイソフォームは、活性の低下を示した(質量について正規化した場合、10および11個のGlaのアイソフォームの活性のおよそ20%)。
軽鎖のその他の翻訳後修飾も検出された。特に、ペプチドL8の質量は、63位においてベータ−ヒドロキシル化アスパラギン酸残基が存在する場合(Asp63)(配列番号1)と一致することが観察された。さらに、ペプチドL10には、質量に差があることも観察され、このことは、O−結合型ヘキソースの付加を示している。
重鎖もまた、O−結合型グリコシル化を受けやすい。ペプチドマップ中、重鎖のアルファアイソフォームのC末端の多量の形態は、アミノ酸L398で終わることが観察され、C末端の少量の形態は、アミノ酸K399で終わることが観察された。これらのペプチドの両方が、1または2つの二シアル化コア1型O−グリカンを含有することが観察され、両方のペプチドの優勢の種は、1つの二シアル化コア1型O−グリカンを含有していた。ペプチドマップのプロファイルにおいて、「H20」の印が付いているピークは、L398で終わるH20ペプチドに対応し、「H20」の印が付いているピークは、K399で終わるH20ペプチドに対応し、それぞれが、1つのO−結合型グリカンを含有する。「H20」の印が付いているピークは、K399で終わるH20ペプチドに対応し、2つのO−結合型グリカンを含有する。2つのO−結合型グリカンを有する、L398で終わるH20ペプチドを微量レベルで検出し、図2中、これには印が付いていない。ベータ脱離、続いて、MS断片化を行うと、H20中のO−グリカンは、Thr394およびSer395に局在していた。
(実施例4)
高速液体クロマトグラフィーにより決定した構造的不均一性
逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を使用して、インタクトな精製FXaバリアントタンパク質の1つの調製物中で構造的不均一性を測定した。精製タンパク質を、逆相カラム上に注入し、酸性化アセトニトリルの勾配を用いて溶出した。FXaバリアントは、重鎖のC末端において構造的不均一性を含有し、2つの多量の構造上のアイソフォーム、すなわち、アルファ(Lys399で終止する)およびベータ(Lys386で終止する)を生じさせ、このことは、ペプチドマッピング分析から得られた観察結果と一致した。Lys281またはArg283後の重鎖のクリッピングに起因して、ガンマと呼ばれている追加の少量のアイソフォームが観察された。これらの実験から得られたHPLCクロマトグラムを、図3に示す。
多量の構造上のアイソフォームの相対頻度は、試験した精製FXaバリアントタンパク質の7つの調製物の間で一貫性を示した。特に、ピークの相対的な分布に基づくと、アルファアイソフォームの出現頻度は、54%〜74%(平均=66.9%、SD=7.0%)の範囲に及び、ベータアイソフォームの出現頻度は、24%〜42%(平均=31.4%、SD=6.5%)の範囲に及び、ガンマアイソフォームの出現頻度は、1%〜3%(平均=2.0%、SD=0.8%)の範囲に及んだ。
アルファアイソフォームおよびベータアイソフォームを、分子ふるいHPLCを使用して精製し、標準的なAPTTに基づく凝固アッセイにおいて活性について試験した。ベータアイソフォームは、(100%として正規化した)アルファアイソフォームと比較して若干より低い活性(79%)を示した。少量のガンマの種の活性は、試験しなかった。
(実施例5)
質量分析により決定したインタクトなタンパク質の構造的不均一性
精製タンパク質の1つの調製物に由来するインタクトなFXaバリアントの分子質量(M)を、RP−HPLC、続いて、高解像度ハイブリッド四重極飛行時間質量解析装置を使用する質量分析(ESI−QTOF MS)により分析した。M値を、Waters MaxEnt−1ソフトウエアを用いて、多重荷電データのデコンボリューション後のゼロ電荷の質量スペクトルから決定した。多量および少量の種の、理論的な質量の値と観察された質量の値との間の相対誤差は全て、±60ppmの範囲内であり、これは、Waters Q−ToF質量分光計の性能規格と一致する。HPLCクロマトグラムを、図4に示す。インタクトなFXaバリアントタンパク質の質量スペクトルを、図5に示し、質量スペクトルに基づくピークの帰属を、下記の表2に列挙する。アミノ酸の番号付けは、図1A(配列番号1)に基づく。ANS...LER139は、配列番号6に対応し;ANS...ERR140は、配列番号7に対応し;ANS...RRK141は、配列番号9に対応し;ANS...RKR142は、配列番号11に対応し;ANS...KRR143は、配列番号12に対応し;146LVG...LPK384は、配列番号45に対応し;146LVG...KAK386は、配列番号46に対応し;146LVG...SPL398は、配列番号14に対応し;146LVG...PLK399は、配列番号3に対応する。
Figure 2016535071
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HPLCはここでも、FXaバリアントタンパク質の構造的不均一性を示している(図4)。Aの印が付いているピークは、ガンマ種に対応する。Bの印が付いているピークは、2つのO−グリカンを含むアルファ型のタンパク質に対応する。Cの印が付いているピークは、1つのO−グリカンを含むアルファ型のタンパク質に対応する。Dの印が付いているピークは、ベータ型のタンパク質に対応し、この場合、重鎖は、K386で終止する。Eの印が付いているピークは、ベータ型のタンパク質に対応し、この場合、重鎖は、K384で終止する。
3つの領域が、質量スペクトル中に観察された(図5)。第1の領域が、質量スペクトルのより低い端(左)にあり、重鎖のベータアイソフォームを含有するインタクトなFXaバリアントタンパク質に対応する。この領域はまた、いわゆる多量の種を含有し、これらは、相対ピーク強度に基づくと、その他と比較してより大きな存在率で発生する。多量の種は、K386で終止するベータ型の重鎖を含有するものを含み、この場合、PACE切断部位における多様な切断に明らかに起因して、軽鎖のカルボキシ末端の残基は、R139、R140またはK141であった。同様に多様な切断に明らかに起因して、軽鎖がR142で終止する種もまた、少量の種として存在した。これらの多量および少量の種の間では、軽鎖は、β−ヒドロキシAsp63およびO−結合型ヘキソース、ならびに10または11個のGla残基を含んだ。
より大きな質量の2つの領域もまた、質量スペクトル中に出現し、これらの両方が、重鎖のアルファアイソフォーム(L398またはK399で終止する)を含有するインタクトなFXaバリアントタンパク質の少量の種に対応する。そのような種の1つの群は、単一のO−グリカンをさらに含み、第2の群は、2つのO−グリカンの翻訳後修飾をさらに含む(それぞれ、図5中、中央および右)。
図5中に明示した帰属は、インタクトなFXaバリアントタンパク質の種に対応し、これらの場合、軽鎖は、10個のGla残基、β−ヒドロキシAsp63、およびO−結合型グルコースを含有していた。「」の印が付いている、スペクトル中の隣接するピークは、11個のGla残基を含有する種を示し、これら、質量が、44.0Daだけ増加する。
表2に、上記の、質量スペクトルから同定された多量の種および少量の種、ならびに質量スペクトルのデータから同定された多数のその他の少量の種および微量の種を列挙する。表2では、表中の類似の等重(isobaric)なアイソフォームと区別することができなかった、同じM値を観察した種には、「」を付した。異なる種の見かけの存在量を、質量スペクトルのデータから得られた相対ピーク強度に基づいて、多量、少量および微量とした。「O−グリカン」の見出しを有する列に、表中の同定された種々のFXaバリアントタンパク質の種の、重鎖のグリコシル化の状況を列挙する。本明細書の他の箇所で論述したように、軽鎖は、O−結合型ヘキソースを含有する。表中、「0」は、重鎖中にO−結合型グリカンが存在しないことを示し;「1+1NeuAc」は、1つのコア1型一シアル化O−グリカンが存在することを示し;「1+1NeuAc−Gal」は、1つのコア1型一シアル酸化O−グリカンが存在し、末端ガラクトース(Gal)は存在しないことを示し;「1+2NeuAc」は、1つのコア1型二シアル化O−グリカンが存在することを示し;「2+2NeuAc」は、2つのコア1型O−グリカンが存在し、これらのうち、1つが二シアル化されているか、または両方が一シアル化されていることを示し;「2+3NeuAc」は、2つのコア1型O−グリカンが存在し、これらのうち、一方が一シアル化されており、他方が二シアル化されていることを示し;「2+4NeuAc」は、2つのコア1型O−グリカンが存在し、これらのそれぞれが二シアル化されていることを示す。
(実施例6)
還元し、アルキル化したタンパク質の、質量分析により決定した構造的不均一性
上記の分析結果を確認するために、精製したインタクトなFXaバリアントタンパク質を還元し、アルキル化して、鎖間および鎖内のジスルフィド結合を排除した。次いで、分離された軽鎖および重鎖を、RP−HPLC/ESI−QTOF MSにより分析して、それらのアミノ酸の構造および翻訳後修飾を決定した。
HPLCクロマトグラムを図6に示し、図中、軽鎖および重鎖を明示する。重鎖のアルファアイソフォームおよびベータアイソフォームが、複数のクロマトグラフィーのピークとして溶出する。微量レベルのガンマ種(アミノ酸K281またはR283の後でトランケートされているベータ重鎖)が、クロマトグラム中で、およそ48〜50分において重鎖の直前に溶出するのが観察された。
軽鎖のゼロ電荷の質量スペクトルを図7Aに示し、スペクトルから同定された種を、それらの相対的な存在量を多量、少量または微量として含めて、下記の表3に列挙する。アミノ酸の番号付けは、図1A(配列番号1)に基づく。ANS...LER139は、配列番号6に対応し;ANS...ERR140は、配列番号7に対応し;ANS...RRK141は、配列番号9に対応し;ANS...RKR142は、配列番号11に対応し;ANS...KRR143は、配列番号12に対応する。
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インタクトなFXaバリアントタンパク質に関して見られたのと同様に、全て軽鎖の種がAsp63のβ−ヒドロキシル化およびO−結合型ヘキソースを含むことが観察された。しかし、Glaドメイン中のグルタミン酸のカルボキシル化、およびPACEによる切断は多様であり、9、10または11個のGla残基およびPACE部位における不規則な切断により生成されたカルボキシ末端の不均一性を有する軽鎖の種が生じた。
重鎖のゼロ電荷の質量スペクトルを図7Bに示し、スペクトルから同定された種々の種を、それらの相対的な存在量を多量、少量または微量として含めて、下記の表4に列挙する。アミノ酸の番号付けは、図1A(配列番号1)に基づく。146LVG...LPK384は、配列番号45に対応し;146LVG...KAK386は、配列番号46に対応し;146LVG...SPL398は、配列番号14に対応し;146LVG...PLK399は、配列番号3に対応する。
Figure 2016535071
質量スペクトル中、重鎖は、ベータアイソフォームおよびアルファアイソフォームに対応する3つの優勢な領域として観察された。最も豊富に存在する重鎖アイソフォームの観察されたM(27683.9Da)は、9つのシステイン残基全てがアルキル化されている、重鎖のベータアイソフォームの理論的な質量(27684.3Da;146LVG...KAK386)と十分に匹敵する。追加の質量の不均一性は、アルファアイソフォームのカルボキシ末端の残基およびO−グリコシル化の変動に起因した。具体的には、特定のピークは、L398またはK399で終止するアルファアイソフォームに対応し、一方、その他のピークは、多様に非シアル化、一シアル化または二シアル化されているコア1型O−グリカンを1または2つ有する重鎖に対応した。図7B中、「」の存在は、重鎖の過剰アルキル化を示し、これは、FXaバリアントタンパク質のペプチドマッピングにより観察されたピークと一致する(実施例3を参照されたい)。
還元およびアルキル化の後に軽鎖および重鎖中に観察された構造的不均一性は、インタクトなFXaバリアントタンパク質を使用して観察された結果と一致する。
PAWSソフトウエア(2000.06.08、Genomic Solutions、Ann Arbor、MI)を用いて、理論的な質量を計算した。観察された質量は、Waters MaxEnt−1ソフトウエアを用いて、多重荷電データのデコンボリューション後のゼロ電荷の質量スペクトルから決定した。多量および少量の種の、理論的な質量の値と観察された質量の値との間の相対誤差は全て、60ppm未満であり、これは、インタクトな糖タンパク質の分析についてのWaters Q−ToF質量分光計の性能規格と一致する。多量、少量および微量の種の帰属は、それぞれのピーク強度に基づき、これらは、アイソフォームの存在量と相関する。
(実施例7)
in vitro凝固アッセイ
FXaバリアントタンパク質の7つの異なる調製物の凝固活性を、第VIII因子欠損ヒト血漿を基質として使用する一段階の凝固アッセイ(APTTアッセイ)を使用して決定した。凝固活性(mg/ml)をタンパク質濃度(mg/ml)で割ることによって、比活性を決定した。平均凝固活性は調製物全体で1.52mg/mlであり、標準偏差は0.09であった。平均比活性は101.3%であり、標準偏差は5.9であった。
本開示は、本明細書に記載する特定の実施形態により、範囲を限定するものではない。実際に、本明細書に記載するものに加えて、本開示の種々の改変形態が、上記の記載および添付する図から当業者に明らかになるであろう。そのような改変形態は、添付の特許請求の範囲に属するものとする。
特許出願、特許および技術的刊行物を含めた、種々の参考文献を、本明細書に引用する。本明細書においては、それぞれのそのような参考文献の開示が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。

Claims (62)

  1. 軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139および146〜386からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140および146〜384からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140および146〜386からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141および146〜384からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141および146〜386からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142および146〜384からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142および146〜386からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143および146〜384からなるFXaバリアントタンパク質、ならびに
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜143および146〜386からなるFXaバリアントタンパク質
    からなる群から選択される少なくとも1つのベータ型のFXaバリアントタンパク質を含む組成物。
  2. 軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜139および146〜398からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140および146〜398からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜140および146〜399からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141および146〜398からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜141および146〜399からなるFXaバリアントタンパク質、
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142および146〜398からなるFXaバリアントタンパク質、ならびに
    軽鎖および重鎖のタンパク質配列がそれぞれ、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸1〜142および146〜399からなるFXaバリアントタンパク質
    からなる群から選択される少なくとも1つのアルファ型のFXaバリアントタンパク質を含む組成物。
  3. 前記タンパク質の軽鎖が、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソース、および9、10または11個のγ−カルボキシグルタミン残基(Gla残基)を含むように改変されている、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記タンパク質の軽鎖が、9つのGla残基を含むように改変されている、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記タンパク質の軽鎖が、10個のGla残基を含むように改変されている、請求項3に記載の組成物。
  6. 前記タンパク質の軽鎖が、11個のGla残基を含むように改変されている、請求項3に記載の組成物。
  7. 前記タンパク質の軽鎖が、β−ヒドロキシAsp63、O−結合型ヘキソース、および9、10または11個のGla残基を含むように改変されている、請求項2に記載の組成物。
  8. 前記タンパク質の軽鎖が、9つのGla残基を含むように改変されている、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記タンパク質の軽鎖が、10個のGla残基を含むように改変されている、請求項7に記載の組成物。
  10. 前記タンパク質の軽鎖が、11個のGla残基を含むように改変されている、請求項7に記載の組成物。
  11. 前記タンパク質の重鎖が、1つのコア1型O−結合型グリカンを含むように改変されている、請求項2に記載の組成物。
  12. コア1型O−結合型グリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項11に記載の組成物。
  13. コア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項12に記載の組成物。
  14. コア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項12に記載の組成物。
  15. コア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項12に記載の組成物。
  16. 前記タンパク質の重鎖が、2つのコア1型O−結合型グリカンを含むように改変されている、請求項2に記載の組成物。
  17. 前記2つのコア1型O−結合型グリカンの第1のグリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項16に記載の組成物。
  18. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項17に記載の組成物。
  19. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項17に記載の組成物。
  20. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項17に記載の組成物。
  21. 前記2つのコア1型O−結合型グリカンの第2のグリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項16に記載の組成物。
  22. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項21に記載の組成物。
  23. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項21に記載の組成物。
  24. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項21に記載の組成物。
  25. 前記タンパク質の重鎖が、1つのコア1型O−結合型グリカンを含むように改変されている、請求項7に記載の組成物。
  26. コア1型O−結合型グリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項25に記載の組成物。
  27. コア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項26に記載の組成物。
  28. コア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項26に記載の組成物。
  29. コア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項26に記載の組成物。
  30. 前記タンパク質の重鎖が、2つのコア1型O−結合型グリカンを含むように改変されている、請求項7に記載の組成物。
  31. 前記2つのコア1型O−結合型グリカンの第1のグリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項30に記載の組成物。
  32. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項31に記載の組成物。
  33. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項31に記載の組成物。
  34. 第1のコア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項31に記載の組成物。
  35. 前記2つのコア1型O−結合型グリカン第2のグリカンが、非シアル化、一シアル化、または二シアル化されている、請求項30に記載の組成物。
  36. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、非シアル化されている、請求項35に記載の組成物。
  37. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、一シアル化されている、請求項35に記載の組成物。
  38. 第2のコア1型O−結合型グリカンが、二シアル化されている、請求項35に記載の組成物。
  39. FXaバリアントタンパク質を含む組成物であって、前記FXaバリアントタンパク質が、表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の群から選択される組成物。
  40. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも5個を含む、請求項39に記載の組成物。
  41. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも10個を含む、請求項39に記載の組成物。
  42. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも15個を含む、請求項39に記載の組成物。
  43. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも20個を含む、請求項39に記載の組成物。
  44. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも25個を含む、請求項39に記載の組成物。
  45. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも30個を含む、請求項39に記載の組成物。
  46. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも35個を含む、請求項39に記載の組成物。
  47. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも40個を含む、請求項39に記載の組成物。
  48. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも45個を含む、請求項39に記載の組成物。
  49. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも50個を含む、請求項39に記載の組成物。
  50. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも55個を含む、請求項39に記載の組成物。
  51. 表2に列挙するFXaバリアントタンパク質の種の少なくとも60個を含む、請求項39に記載の組成物。
  52. FXaバリアントタンパク質を含む組成物であって、前記FXaバリアントタンパク質の軽鎖が、表3に列挙する軽鎖の種の群から選択される組成物。
  53. 前記FXaバリアントタンパク質の重鎖が、表4に列挙する重鎖の種の群から選択される、請求項52に記載の組成物。
  54. 止血を必要とする対象を治療する方法であって、前記対象において止血を引き起こすのに有効な量の、請求項1、2、39および52のいずれか一項に記載の組成物を前記対象に投与するステップを含む方法。
  55. 前記対象が血友病Aを有する、請求項54に記載の方法。
  56. 前記対象が血友病Bを有する、請求項54に記載の方法。
  57. 前記対象が外傷を有する、請求項54に記載の方法。
  58. 第X因子a(FXa)バリアントタンパク質を精製するための方法であって、
    (i)混合モードクロマトグラフィー(MMC)媒体を、FXaバリアントタンパク質を含有する、ろ過済み細胞培養培地と接触させるステップと、
    (ii)MMCクロマトグラフィー媒体に結合しているFXaバリアントタンパク質を溶出するステップと、
    (iii)アニオン交換クロマトグラフィー媒体を、ステップ(ii)で溶出したFXaバリアントタンパク質と接触させるステップと、
    (iv)アニオン交換クロマトグラフィー媒体に結合しているFXaバリアントタンパク質を溶出するステップと、
    (v)カチオン交換クロマトグラフィー媒体を、ステップ(iv)で溶出したFXaバリアントタンパク質と接触させるステップと、
    (vi)カチオン交換クロマトグラフィー媒体に結合しているFXaバリアントタンパク質を溶出すると
    を含む方法。
  59. 混合モードクロマトグラフィー媒体が、タンパク質と、静電的相互作用、疎水性相互作用、水素結合およびチオフィリックな相互作用を介して相互作用することが可能である、請求項58に記載の方法。
  60. ウイルスを不活性化または除去するための、少なくとも1つの追加のステップをさらに含む、請求項58に記載の方法。
  61. 混合モードクロマトグラフィー媒体が、Capto MMCであり、アニオン交換クロマトグラフィー媒体が、Q−Sepharose Fast Flowであり、カチオン交換クロマトグラフィー媒体が、Fractogel(登録商標)SO である、請求項58に記載の方法。
  62. 精製FXaバリアントタンパク質を濃縮するための限外ろ過および透析ろ過のステップをさらに含む、請求項60に記載の方法。
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