JP2016526615A - グラスファイバーを含む被照明布帛 - Google Patents

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Abstract

本発明は、からみ糸と光を横方向に放射することが可能な光ファイバーとから選択された縦糸と横糸とを含む製織布帛支持体を含む被照明布帛に関する。当該からみ糸は、当該製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量に対して少なくとも50重量%に相当するグラスファイバーを含む。

Description

本発明は、製織布帛支持体を含む発光織布に関する。本発明によれば、「製織布帛支持体」との表現は、方向性を持って分布した繊維をベースにした糸からなり製織又は編成により得られたシートを意味すると理解される。製織は、縦方向に配置した糸(以下において縦糸と称する)と、縦糸に対して直角に、横方向に配置した糸(以下において横糸と称する)とを同一平面内で織り交ぜた結果である。これらの縦糸とこれらの横糸との間に得られる結合を、織り方と称する。
今日、からみ糸と呼ばれる糸と光ファイバーとを製織することにより得られる製織布帛支持体を含む発光織布が存在している。そのような発光織布は、例えば、国際公開第2005/026423号、同第2008/035010号、同第2008/062141号、及び同第2008/087339号に記載されている。
当該光ファイバーは、光源にいったん接続されると、それらの表面に沿った侵食改変部の存在によって光を横方向に放射することができる。
からみ糸により、製織布帛支持体全体の良好な結束性を保証し、それらの種類、それらの寸法及び/又はそれらの機械的特性に応じて、特別な特性を製織布帛支持体に付与することが可能となる。
本発明によれば、「からみ糸」という表現は、光ファイバー以外のすべての糸又はファイバー、すなわち、光を横方向に放射することが可能な特性を有しておらず、したがって光源に直接接続されていないか又は接続可能でないすべての糸又はファイバーを含む。
国際公開第2005/026423号 国際公開第2008/035010号 国際公開第2008/062141号 国際公開第2008/087339号
市場で現在手に入る発光織布のあいだでは、得られる可能性のある照明レベルに応じて区別がなされる必要がある。大部分のものは、暗い環境での周囲照明に相当する低い照明レベルを得るのを可能にするだけである。
本発明の目的の一つは、発光織布であって、その発光織布の表面全体にわたり優れた照明性能、特に高い照明レベル及び均一な輝度を有するものを製造することである。これらの性能の優越性は特に、発光織布を照明設備として使用するのを可能にする充分な特性によってもたらされる。
本発明の別の目的は、建物への適用が意図される製造物の規制からくる要求を満足させることを特に目的とした、優れた防火挙動、反応及び耐性(以下、防火特性)を有する発光織布を製造することである。
発光織布の複雑さにより、防火特性を低下させることなく照明特性を向上させるのは困難である。前述の特許出願明細書に記載されているものに相当する公知の発光織布は、
・有機質の合成ポリマーファイバー、例えばポリエステル又はポリアミドファイバーを含むからみ糸、及び、
・有機質の光ファイバー、
を有する製織布帛支持体を含むのが好ましい。
有機材料は、良好な防火特性を本質的に有していない。照明を強める目的で光ファイバーの密度を増加させることによっては、これらの特性を改良することはできず、さらにはそうすることによって当該特性が損なわれる。
最後に、照明特性及び防火挙動の最適化は、どの織布にも期待される他の特性を損なうことなく、特に機械的性質、例えば、引張強度、衝撃強度、引裂強度、及び耐湿性を変更することなく、あるいはその他の光学特性、例えば不透明性を変更することなく、なされなくてはならない。
したがって、良好な均一性と高い照明レベルとにより照明性能を向上させるのと、例えば建物への適用が意図される、発光又は非発光織布に期待されるすべての特性を少なくとも同等に維持しつつ防火挙動を向上させるのとを可能にする新規の発光織布を開発することが必要とされている。
意外なことに、本出願人は、要求されるすべての特性を満足し、光ファイバーと組み合わせて配置したからみ糸として使用されるガラス糸を高い割合で含む発光織布を得ることに成功した。
したがって、本発明は、からみ糸と横方向に光を放射することができる光ファイバーとから選択される縦糸と横糸とを含む製織布帛支持体を含む発光織布であって、当該からみ糸が当該製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量の少なくとも50wt%に相当するガラス糸を含むことを特徴とする発光織布に関する。
従来技術の文献に記載された発光織布は、有機質の合成ポリマーのからみファイバーを含むものに限定されていない。しかしながら、これらの文献には、ガラス糸を含む発光織布を作り上げるのに固有の問題に関していかなる示唆も含まれていない。また、これらの文献には、異なる性質及び特性を有する糸をいかにして一緒に製織するかに関する示唆が含まれていない。これらの文献の教示は、本発明による発光織布の製造を可能にするには不充分である。
実際、加工上の多くの困難さは、発光織布の複雑さ、高い割合のガラス糸、及び異なる性質のファイバーをベースにした糸の組み合わせだけでなく、照明特性、防火特性及び機械的特性に関して課される制約に由来するものである。ガラス糸を使用するという選択は、製織工程及び発光織布の特性に相当な影響を及ぼす。
ガラス糸は、その他の有機質織物ファイバーの大部分と違って、弾力性がなく、そして折れる。この結果として、一方では摩耗による製織機の損耗が早くなり、そして他方では装置又はその他のファイバーとの摩擦により、硬くて研磨作用のあるガラスの残骸が生じることになる。
ガラス糸はまた、それらの研磨性のために、製織布帛支持体を構成する異なる性質の糸、特に研磨による損耗に対してより敏感である有機質の糸を、劣化させかねない。ガラス糸と一緒に製織する際に有機質の糸が破壊又は劣化する危険性は高く、そして有害である。これは、有機質の糸が光ファイバーである場合により一層当てはまり、その理由は照明特性もまた損なわれかねないからである。
最後に、ガラス糸は、光ファイバーに侵食改変部を作り出す工程には、例えばサンドブラスティングには、演繹的に適合しないが、その理由は、破損にまで至る可能性のあるガラス糸の劣化の危険性もまた高いからである。
使用する原材料、その割合、製織のタイプ、横糸及び縦糸の密度に依存する網目の開口等の特性を選択することにより、摩耗現象、そして糸の破損の確率を低減させることが可能になる。本発明の製織布帛支持体は、高密度のガラス糸及び光ファイバーとともに製織して、当該光ファイバーの破損又は劣化がないようにすることができる。しかし何はさておき、ガラス糸の劣化なしに、したがって織布の劣化なしに、サンドブラスティングにより光ファイバー上に侵食改変部を作り出すように、この製織布帛支持体を光学的に処理してもよい。
大量のガラス糸を含むように最適化された、本発明による発光織布は、以下の利点を有する。
・特に耐火性の増加と総発熱量(GCV)の低下を伴う、防火特性の向上。
・特にガラス糸の光学特性に結び付く、照明性能の向上。
・発光織布を補強用構成要素として使用するのを可能にする、機械的強度、特に引張強度の向上。
・費用の削減。なぜなら、ガラス糸は従来使用されているポリマーの製織糸よりも経済的であり、そしてこれは、特に防火挙動が向上するように処理されたポリマー糸、例えばTREVIRA(登録商標)ポリエステル糸と比較してなおさらだからである。
本発明の発光織布は、良好な耐火性を有する。それらは発火しにくく、又は特定の実施形態によれば不燃性でさえある。ガラスは発火せず、炎を伝播せず、そしていかなる煙又は有毒ガスも放出しない。
本発明の発光織布は、照明性能が向上している。ガラスは、可視光に対して優れた透明性を有する材料である。ガラス糸の使用により、発光織布中での光損失を回避すること、したがって光学効率及び輝度を増加させることが可能になる。さらには、その布地の形態をとったガラスは、光を多重反射により拡散させ、その自然な白色の外観によって優れた光反射体を構成する。ガラス糸の拡散及び反射の特別な光学特性は、織布の表面全体にわたって、照明レベルを高めそしてまた輝度の均一性を高めるのに役立つ。
本発明の発光織布は、主にプラスチック糸からなる製織布帛支持体を含む既存の発光織布に代わる、環境に優しい解決策である。実際、本発明の発光織布は、石油産業に由来する原料の使用を最小限にする。このことは、部分的に又は完全に無機質の光ファイバーを使用すると、製織布帛支持体中のプラスチックの割合が少ないか又はゼロでさえある発光織布が得られることを考えると、なおさらである。これに加えて、プラスチック材料と比較して無機材料は耐久性と再利用可能性がより良好である。
本発明の発光織布を得る目的で、一式の特性、例えばガラスと光ファイバーから作られたからみ糸の割合及び/又は寸法、そして横糸と縦糸、からみ糸と光ファイバーの重量比率などを、相関させるようにして最適化した。これらの特性の組み合わせから、工業的な実施に適合する可織性を保持しつつ、照明性能及び防火挙動性能が向上した発光織布を得ることが可能になる。
本発明による織布は、平らである場合に特定の厚さを有する点で三次元構造と称される構造を有する。本発明による織布は、二つの対向する主面を規定する二つの面を含んでいる。少なくとも一方の面が、照明用の面として使用される。一実施形態によれば、製織布帛支持体は照明用の面として使用される単一の面を含んでおり、これを以下では主照明表面又は主照明面と称する。別の実施形態によれば、製織布帛支持体は照明面として使用される二つの面を含む。
防火性能及び/又は照明性能の観点で特に有利な特定の実施形態を、以下で説明する。
防火性能の観点で有利な本発明の実施形態の一変形例によれば、ガラス糸は、製織布帛支持体の重量の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%、そしてさらに好ましくは少なくとも50重量%に相当する。製織布帛支持体の重量は、横糸及び縦糸の全重量に、すなわちからみ糸及び光ファイバーの全ての重量に相当している。この特徴を満足する発光織布は特に、15MJ/kg未満の総発熱量を有することができる。
優れた照明レベルを得るのを可能にする実施形態の一変形例によれば、発光織布は、
・少なくとも8本/cmの密度の横糸及び/又は縦糸として使用される、直径が500μm以上の光ファイバー、及び、
・からみ糸として使用されるサイズ処理されたガラス糸を含む縦糸、
を含む。
別の変形例によれば、発光織布に補助的な機能性を与えるのを目的とする追加の処理を行う。これらの処理は、具体的に言うと、機械的な、反射に関する、拡散に関する、装飾的な、耐火性の、衝撃強度の、耐摩耗性の、汚れ防止の、洗浄性の、帯電防止の、又はその他の特性を付与する役割を有することができる。製織布帛支持体の機械的特性又は寸法安定性の向上は、生の繊維材料の場合、すなわちコーティングされていない又は製織機を出ていかなる処理もされていない布帛の場合に、特に有利であろう。これらの目的のため、少なくとも一方が照明面として使用される二つの面を含む発光織布は、少なくとも一つの付加的なコーティングを含んでもよい。
本発明の実施形態の一変形例によれば、発光織布は、好ましくは主照明表面として使用される面に、難燃性コーティングを含む。同一の発光織布内での、発光性布帛支持体と難燃性コーティングとの組み合わせは、優れた防火特性を得るのにさらに一層寄与する。
本発明の実施形態の一変形例によれば、発光織布は、好ましくは照明表面として使用されない面上に、構造用コーティングを含んでいる。この追加の構造用コーティングは白色であり、及び/又は反射性であり、及び/又は主に無機質の材料をベースにしているのが有利である。同一の発光織布内での、発光性布帛支持体と構造用コーティングとの組み合わせは、良好な機械的強度を得るのを可能にしつつ、優れた照明性能を得るのにさらに一層寄与する。
本発明のその他の実施形態によれば、発光織布は前述の変形例を組み合わせたものである。
本発明の製織布帛支持体は、特に平織り、綾織り、サテン織り、又はジャカード織りから選択される織り方を含むことができる。
選択された織り方のタイプに応じて、製織布帛支持体の良好な強度を確保しつつ、製織布帛支持体の面の一つに光ファイバーが存在するのを助けることが可能である。織り方は、発光織布の主照明表面として使用される面上に現れる光ファイバーの割合を最大限にする目的で選択される。面のそれぞれを照明面として使用する発光織布の場合には、織り方を選択することによって、発光織布の一つの側又はもう一方の側から出現する光ファイバーの存在を調整することで照明レベルを調整することが可能である。
本発明の一つ有利な実施形態によれば、製織布帛支持体は、綾織りを用いて、そしてより好ましくはさらにサテン織りを用いて織られた少なくとも一つの部分を含む。サテン織りは、好ましくは、4ハーネス、6ハーネス、8ハーネス、10ハーネス及び12ハーネスのサテン織りから選択される。サテン織りの選択により、都合のよいことに、横糸又は縦糸が製織布帛支持体の面の一つでさらに見えるようにすることができる。有利には、製織布帛支持体は、照明表面として使用される面に、横糸効果のあるサテン織り、好ましくは4、6、8、10、12ハーネス又はそれ以上のサテン織りを含む。
本発明の有利な一実施形態によれば、製織布帛支持体は、平織りを用いて製織した少なくとも一つの部分を含むが、その理由は、このタイプの織り方により織布の良好な強度が保証できるからである。
光ファイバーとからみ糸、好ましくはガラス糸を、縦糸として及び/又は横糸として使用する。光ファイバーは、好ましくは横糸として使用される。ガラス糸は、好ましくは縦糸として使用される。有利には、ガラス糸を横糸として及び縦糸として使用してもよい。一実施形態によれば、製織布帛支持体は、ガラス糸を縦糸として含み、そしてガラス糸と光ファイバーとの組み合わせを横糸として含む。
横糸として使用される光ファイバーを含む構成は、特定の長さの光ファイバーを側部を超えて、すなわち発光織布支持体の端部において突出させることが可能である。これにより、照明手段又は光源へのその後の接続が可能になる。
縦糸として使用される光ファイバーを含む構成にすれば、光ファイバーを横糸として用いて製織機の幅によって可能になる長さよりもはるかに大きい長さが得られる。
一実施形態によれば、製織布帛支持体を形成するからみ糸は、ガラス糸以外の糸又はファイバーを含んでいてもよい。からみ糸は特に、ガラス糸と異なる性質の糸、例えばグラスファイバー以外の有機、金属又は無機のファイバーをベースとする糸などとの組み合わせを含んでいてもよい。
別の実施形態によれば、すべてのからみ糸はガラス糸であり、すなわち光ファイバー以外のすべての糸がガラス糸である。
本発明による好適なガラス糸と、それらの製造方法は、例えば、“Fibres de verre de renforcement”,Techniques de l’Ingenieur, Traite Plastiques et Composites(“強化用グラスファイバー”,プラスチック及び複合材に関する論文)に記載されている。ガラス糸は、直径が一般に5μmと24μmの間、好ましくは6μmと16μmの間、より好ましくは8μmと13μmの間であるフィラメントから形成される。ガラス糸は、ガラスの製造に必要な通常の原材料、例えばシリカ、石灰、アルミナ及びマグネシアから製造される。本発明よって好適なガラス糸には、特にEガラスの糸及びシリカの糸が含まれる。
好ましくは、製織布帛支持体を形成するガラス糸は、重量と数にして大量に存在する。この実施形態によれば、からみ糸、すなわち光ファイバー以外の糸又はファイバーは、重量と数にして主にガラス糸である。からみ糸として使用されるガラス糸は、製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量に対する重量で、好ましさが増加する順に、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%に相当することができる。
本発明の変形例によれば、ガラス糸は、製織布帛支持体の重量に対する重量で、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%に相当する。製織布帛支持体におけるガラス糸の割合が高いほど、防火性能が良好である。少なくとも50重量%のガラス糸を含む発光織布は特に、総発熱量が15MJ/kg未満である。
ガラス糸は、糸を形成する基本フィラメントの直径と本数の関数である線質量密度又はテックス数により定義される。テックスは、糸1000mのグラムでの質量に相当する。ガラス糸は好ましくは、2.8と4800の間のテックス数、好ましくは34以上の、好ましくは50〜800のテックス数を有する。
縦糸として使用されるガラス糸は、好ましさの増加する順に、34超の、50と800の間の、60と250の間の、60と140の間の、60と80の間のテックス数を有する。
縦糸の密度は、1cm当たりに少なくとも5本、好ましくは少なくとも7本、そして任意選択的に7本と9本の間の糸数である。縦糸の密度はそれより高くてもよい。例えば、縦糸の密度は、縦糸のテックスが小さい場合、例えば2.8テックスと60テックスの間である場合には、55本/cm以上であってもよい。
縦糸として使用されるガラス糸の密度は、1cm当たりの糸数が少なくとも5本、好ましくは少なくとも7本、そしてさらに好ましくは7本と9本の間である。
横糸として使用されるガラス糸は、好ましさの増加する順に、34超の、50と800の間の、100と250の間の、120と220の間のテックス数を有する。
横糸(からみ糸と光ファイバーを含む)の密度は、好ましさの増加する順に、
・少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25本/cm、及び/又は、
・最大で60、最大で35本/cm、
である。
横糸として使用されるガラス糸の密度は、少なくとも5、好ましくは8〜20本/cmであり、及び/又は横糸としての光ファイバーの密度は、少なくとも5、好ましくは8〜20本/cmである。
横糸又は縦糸としてのガラス糸のテックス数と単位センチメートル当たりの糸数で表したガラス糸の密度との積は、500超である。横糸としてのガラス糸のテックス数と単位センチメートル当たりの糸数で表したガラス糸の密度との積は、好ましくは900超であり、さらに好ましくは900と2500の間である。
ガラス糸は、1m当たりに少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、又は少なくとも20の撚り数を有する、ガラス撚糸であってもよい。
ガラス糸は、それらが形成された後にサイズ処理される可能性のある場合には、事前に仕上げ処理するのが好ましい。仕上げ剤は、グラスファイバーを形成するためのスピナーから出てきた後にグラスファイバーの表面に塗布される処理用製品である。すべてのガラス糸は一般に仕上げ処理される。サイズ処理は、仕上げ処理とは違って、「その後に」、すなわちガラス糸の製造後に行われる処理である。仕上げ処理され、そして任意選択的にサイズ処理されたガラス糸の使用により、製織の際のファイバーどうし又は糸どうしの摩擦を最小限にすることが可能になる。
仕上げ処理は、少なくとも一種類の仕上げ剤を含む仕上げ組成物を適用するものである。仕上げ剤としては、“Fibres de verre de renforcement”,Technique de l’Ingenieur, Traites Plastiques et Compsotes(“強化用グラスファイバー”,プラスチック及び複合材に関する論文)に記載の仕上げ剤を挙げることができる。
サイズ処理は、少なくとも一種類のサイズ剤を含むサイジング組成物を適用するものである。仕上げ処理又はサイズ処理のために同一の組成物を使用してもよい。サイズ処理工程の最後には、各ガラス糸、好ましくは縦糸として使用されるものは、その周囲全体を覆う被覆物でコーティングされている。
サイズ処理されたガラス糸は、より詳細にはそれらが縦のからみ糸として使用される場合に、発光織布中の光ファイバーの密度の上昇を、そしてその結果として照明レベルの上昇を容易にするのに役立つ。この実施形態による発光織布は、光ファイバーの密度が10本/cm以上、より好ましくは12本/cm以上である。
サイズ処理操作については、国際公開第2009/071812号を参考にすることができる。本発明による好適なサイズ剤としては、多糖類、好ましくは天然多糖類、特にデンプン、デンプン誘導体、例えばカルボキシメチルデンプン又はヒドロキシエチルデンプンエーテル、セルロース誘導体、特にカルボキシメチルセルロース(CMC)、ガラクトマンナン、又は他にタンパク質誘導体、をベースにしたサイズ剤を挙げることができる。また、完全に合成によるポリマーをベースとするサイズ剤を挙げることもできる。この場合には、それらは、例えばポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、又は他にポリエステルである。サイズ剤は、製織の前に含浸により糸に被着させる。
有利には、縦糸として使用するガラス糸はサイズ処理され、そしてサイズ剤として天然多糖類及びポリビニルアルコールを含む。
前記サイズ剤を用いてコーティングされたガラス糸の全質量に対するサイズ剤の全質量は、好ましくは0.1%と5%の間、より好ましくは0.5%と2.5%の間である。サイズ剤でコーティングされたガラス糸は、当該糸の周囲全体を覆う前記サイズ剤からなる被覆物を含んでいる。
一実施形態によれば、製織布帛支持体は、からみ糸として使用されるサイズ処理されたガラス糸を含む縦糸と、からみ糸として使用されるガラス糸を含む横糸とを含む。横糸は、好ましくは仕上げ処理されているだけである。縦糸として使用されるからみ糸は、サイズ処理されたガラス糸であり、サイズ剤でコーティングされた糸の重量に対する当該サイズ剤の重量割合は1%と2.5%の間である。
光ファイバーは、無機又は有機材料から形成することができ、そしてワンコンポーネント光ファイバーであっても又はツーコンポーネント光ファイバーであってもよい。
無機材料は、例えば、ガラス、石英、シリカを含む群から選択される。有機材料は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、環状オレフィン(COP)及びフルオロポリマーを含む群から選択される。
被覆物は、光ファイバーを保護する目的でそれらを覆うことができる。この場合には、光ファイバーは二種類の材料から作られ、異なる性質のものであってもよい被覆物で覆われたコアを有する。これらの構造はコア−シェル構造とも称される。
とりわけ非常に好適なツーコンポーネント光ファイバーとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のコアと、フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などをベースとする被覆物とを含むファイバーを挙げることができる。
とりわけ非常に好適な光ファイバーのうちでは、シリカをベースとするワンコンポーネント光ファイバー、又はシリカのコアとポリマーのシースとを含むツーコンポーネント光ファイバーを挙げることができる。部分的に又は完全に無機質であるこのタイプの光ファイバーを使用することにより、製織布帛支持体中の無機材料の割合をさらに増加させることが可能であり、そして特に、それに比類のない耐火性及び再利用可能性を与えることが可能である。
有利には、製織布帛支持体は、製織布帛支持体の重量に対する重量で、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%の無機質の化合物を含む。
ワンコンポーネント又はツーコンポーネントの光ファイバーは、直径が、
・100μm超、好ましくは200μm超、より好ましくは250μm超、
・2000μm未満、好ましくは1000μm未満、より好ましくは750μm未満、
・100μmと1000μmの間、好ましくは200〜550μm、好ましくは450〜550μm、
であるのが有利である。
使用するファイバーがコア−シェルファイバーである場合には、シースの厚さは2μmと15μmの間、好ましくは5μmと10μmの間である。
横糸又は縦糸としての光ファイバーのマイクロメートルで表した平均直径とセンチメートル当たりのファイバー数で表した光ファイバーの密度との積は、2000超、好ましくは4000超、好ましくは5000超、さらに好ましくは6000超である。
光ファイバーは、ノッチ又は小さなスリットに相当する、侵食改変部を含み、これによりファイバーでの光の抽出が可能になるが、その理由は、それらがファイバー内部での光線の反射の角度、及びファイバー外側での光の横方向の透過を一部変更するからである。したがって、光ファイバーにより、それらの構造内で光を搬送することと、それだけでなく光を横方向に放射することの両方が可能になる。その結果として、光ファイバーにより、発光織布内で光を分配させて導くこと、そして発光織布の主面を散乱により照明することが可能になる。
侵食改変部は、いろいろな方法で得ることができ、特に研磨法、例えばサンドブラスティング、薬品浸食、又は高強度の光線、例えばレーザーの手段を用いた溶融により得ることができる。
侵食による改変は、光ファイバーに対して製織の前又は後に行うことができる。製織の後にそれを行う場合には、以下で明らかにする追加のコーティングを製織布帛支持体上に被着させる前に又はその後に侵食改変部を作ることができる。
好ましくは、光ファイバーはサンドブラスティングにより得られる侵食改変部を含む。予想外のことに、サンドブラスティング処理はガラス糸を損傷させない。さらに予想外なことに、この処理によって、発光織布の全面にわたって輝度の優れた均一性を得ることが可能である。
改変部が、製織してからその後の工程の際に作られる場合には、
・これらの侵食改変部の位置を、文字・記号を出現させる目的で又はメッセージ若しくは画像を表示させる目的で特定のパターンを画定するように変動させること、
・例えば、光源近傍の区域での面密度を減少させることにより発光織布の均一な照明を生じさせる目的で、又は照明勾配を意図的に得る目的で、作られる侵食改変部の面密度又は大きさを織布の一つの区域と隣の区域とで変化させること、
が可能である。
好ましくは、光ファイバーは、発光織布の端部に相当する織布により画定された面の外側に延在する。光ファイバーは、同一光源と反対側のいろいろな自由端を、好ましくは発光織布の端部で結合するように、編んでもよく、又は束の形で集成してもよい。発光織布の製造及び光ファイバーの接続に関しては、仏国特許出願公開第2859737号明細書を参考にすることができる。
したがって光ファイバーは、光を伝送し光を改変部において横方向に放射する目的で、光源と反対側で接続すること又は光源の反対側に位置することが可能な自由端を含む。
製織布帛支持体は、
・100〜2500g/m2、250〜1000g/m2の秤量、及び/又は、
・5mm未満、好ましくは0.25μmと5mmの間の厚さ、
を有するのが有利である。
発光織布は、光ファイバーの少なくとも一つの自由端の反対側、好ましくは織布の端部に配置された一つ又は複数の点光源を含む。その代わりに、織布は光ファイバーの複数の自由端の反対側に配置された幅を広げた光源を含んでもよい。この又はこれらの光源は光ファイバーに接続される。光ファイバー、好ましくは光ファイバーの端部は、任意選択的に切断され又は編まれて、光源に接続される。
光ファイバーの自由端を照らすことを目的とする光源は、いろいろな種類のものでよく、特に発光ダイオード、又は幅を広げた光源、例えば白熱灯、蛍光管、又はガス、例えばネオンを入れた放電管の形態であってもよい。光源は、発光ダイオードであるのが有利である。
有利には、光ファイバーの端部に光を集めて光透過損失を制限する目的で、光源と当該端部との間に光学レンズを挿入してもよい。
本発明による発光織布は、輝度が少なくとも100cd/m2、より好ましくは少なくとも150cd/m2、さらに好ましくは少なくとも200cd/m2であるのが有利である。これらの輝度の値は、150本の光ファイバーを適切な方法で光源に、例えば適切な光束を放射する光源に接続している場合に得られる。本発明によれば、「輝度」という用語は、所定の方向に延在する光源の強度を、ISO 23539:2005の輝度規格に従って測定したこの同じ方向におけるこの光源のみかけの面積で除算したものを意味すると理解される。高い輝度は、本発明の発光織布がそれ自体で照明源を構成するのに充分な照明のレベルを得るのを可能にする。
本発明によれば、発光織布は、作業場の照明技術に関するヨーロッパ規格NF EN 12464−1の推奨照明値(ルクス)を満足する場合に、照明設備機能を保証するのに充分な照明レベルを得るのを可能にするものと見なされる。例えば、一つ又は複数の好適な光源に接続された、垂直入射で440cd/m2の輝度を有する発光織布(1m×1m)により、2mの位置で100ルクスの照明を得ることが可能であり、これはフロント又はエントランスホールを照らすのに充分な照明である。
したがって本発明により、発光織布に多様な形状を与えることによってそれらの形態を通じて調整することが可能な照明設備を得ることができる。
発光織布は、例えば織布の含浸(含侵コーティング)により、又は発光織布の表面にコーティングを施すこと(表面コーティング)により追加された、追加のコーティングを含んでもよい。
二つの面を含み、少なくともその一つが照明面として使用される本発明の発光織布はまた、反射性コーティング、構造用コーティング、任意選択的に膨張性である難燃性コーティング、良好な洗浄性を有するコーティング、及び散乱性コーティングから選択される、少なくとも一つの追加のコーティングを含むこともできる。
追加のコーティングどうしは、それらが照明レベルに及ぼす影響に応じて、区別されるべきである。実際、本発明による発光織布は、互いに反対側にある二つの主表面を画定する二つの主面を含む。これらの二つの面は、例えば選択される織り方に応じて、必ずしも同等ではない。追加のコーティングが、発光織布により得ることができる照明レベルを意図的に又はそうでなくとも減少させる場合には、それは好ましくは、主照明面としては使用されない面に配置される。
発光織布は、特に反射性コーティングと構造用コーティングとから選択される、追加のコーティングを、主照明面としては使用されない面に含んでもよい。
反射性コーティングを含む発光織布の使用により、発光織布の側面から出てくる光の量を増加させることが可能である。反射性コーティングは、製織布帛支持体の面の一つに被着させた不透明な、好ましくは白色のコーティング、例えば塗料であってもよい。
本発明によれば、発光織布の機械的特性と光学特性の両者の向上を可能にするコーティングを使用するのが好ましい。これらのコーティングを以下では構造用コーティングと称し、それらは、
(i)バインダー、及び任意選択的に、
(ii)充填材、
を含む。
充填材は一般に、フィラー及び/又は顔料から好ましくは選択される不活性の無機材料である。有利には、フィラーは大きさが80μm未満である構成成分である。
バインダーは、例えば、ポリウレタンのポリマー又はコポリマー、ポリ(メタ)アクリレートのポリマー又はコポリマー、例えばスチレン−アクリルコポリマー等、ポリアミドのポリマー又はコポリマー、スチレンとブタジエンのコポリマー(SBR、「スチレン−ブタジエンゴム」)、及び/又は多糖類をベースとする、特にデンプンをベースとするポリマーから選択される、有機ポリマーバインダーでよい。
これらの構造用コーティングは好ましくは、バインダー、充填材、及び任意選択的に溶剤又は分散媒質を含む液体又は粘性溶液から得られ、通常の任意の被着法、特にパディング、ディップコーティング、乾燥、スプレーコーティング、刷毛塗り、ロールコーティング、又はナイフコーティングにより塗布される。本発明による構造用コーティングは、乾燥後に、発光織布の表面に本質的に位置してもよく、又は発光性布帛支持体の厚みの少なくとも一部分に浸透してもよい。
第1の変形例によれば、構造用コーティングは表面コーティングであり、そして主に発光織布の表面上に残留する。このようなコーティングは相当な割合の充填材を含む。この実施形態によれば、追加の構造用コーティングは、照明面としては使用されない面上にある。構造用コーティングは、(i)及び(ii)の全重量に対する重量で、
・10%〜60%、好ましくは10%〜25%のバインダー(i)、及び、
・40%〜90%、好ましくは75%〜90%の充填材(ii)、
を含む。
好ましくは、(i)及び(ii)の全重量は、構造用コーティングの全重量の少なくとも90%、少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%に相当する。
織布の寸法安定性を保証するための、本発明によるとりわけ好適な構造用表面コーティングとしては、好ましくはアクリルバインダー、無機充填材、例えば炭酸カルシウム、及び任意選択的に顔料を含む、構造用コーティングを挙げることができる。
このコーティングは、固形分含有量が多い、好ましくは65%超である、組成物、好ましくは水性組成物を適用することにより得ることができる。
このような追加の構造用コーティングは、25〜1000g/m2の、好ましくは50〜250g/m2の、好ましくは少なくとも120g/m2の量で存在するのが有利である。単位表面積当たりのコーティングの重量は、乾燥したコーティングの重量、すなわち任意選択的な溶剤又は分散媒質を取り除いた後の重量に相当する。
一つ変形例によれば、追加の構造用コーティングは含侵コーティングであってもよい。このようなコーティングは、固形分含有量がより少ない組成物の塗布により得られる。好ましくは、これらのコーティングはまた、(i)及び(ii)の全重量に対する充填材(ii)の重量割合もより小さい。それらは、主照明面としては使用されない面に、及び/又は主照明面として使用される面に適用することができる。これらのコーティングの目的は主に、機械的強度を向上させることである。これらのコーティングは必ずしも不透明ではない。これらのコーティングは、光ファイバーに侵食改変部を作ることを目的とした処理との相性が悪くなく、そして光の取り出しを妨げない。したがって、そのようなコーティングは、侵食改変部を作る工程の前に製織布帛支持体上に、特に前記処理を施される発光織布の面上に直接、被着させることができる。
含侵した構造用コーティングは、(i)及び(ii)の全重量に対する重量で、
・70%〜100%、好ましくは70%〜98%のバインダー(i)、及び、
・0〜30%、好ましくは2%〜30%の充填材(ii)、
を含むことができる。
そのような追加の構造用コーティングは、25〜1000g/m2、好ましくは25〜100g/m2の量で存在するのが有利である。
構造用コーティングはまた、特にそれらが反射性充填材又は不透明化用の非吸収性充填材、例えば炭酸カルシウム及び/又は二酸化チタンなどを含む場合には、反射性であってもよい。
これらの構造用コーティングは白色であるのが有利である。この目的のために、構造用コーティングは、構造用コーティングの全重量に対する重量で好ましくは少なくとも2%、好ましくは少なくとも5%、そしてさらに好ましくは少なくとも10%の白色顔料、例えば二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛又は酸化亜鉛などを含む。
反射性の構造用コーティングは好ましくは、主照明面としては使用されない面に適用される。この場合、構造用コーティングは、照明面となるように選択された側で製織布帛支持体により放射される光を優先的に反射する。そのような構造用コーティングの使用により、輝度の増加が可能になり、すなわち前記コーティングを含む発光織布は、当該コーティングを含まない同じ発光織布と比べて輝度の上昇を示すことができる。
発光織布は、任意選択的に膨張性である難燃性コーティング、良好な洗浄性を有するコーティング、及び散乱性コーティングから選択され、好ましくは透明又は半透明である、追加のコーティングを、主照明面として使用される面に含むことができる。
発光織布は、耐火特性を付与する、好ましくは透明な、任意選択的に膨張性である難燃性コーティングを含んでいてもよい。好ましくは、難燃性及び/又は膨張性コーティングは少なくとも、照明面として使用される面に適用される。
「難燃性コーティング」という表現は、難燃性を付与するコーティング、すなわち下にある材料が過度の熱に曝されたときにその材料の燃焼を妨げ又は遅らせるのを可能にする、及び/又はその材料における火炎の広がりを遅らせるのを可能にするコーティングを意味するものと理解される。
「膨張性コーティング」という表現は、過度の熱に曝された場合において膨脹させることができ、コーティングされた物品の燃焼を遅延させるのを可能にするコーティングを意味するものと理解される。
難燃性コーティングは、例えばリンを含有する化合物及びハロゲンを含有する化合物、例えば酸化物、水酸化物又は混合物、並びに無機充填材から選択される、難燃剤を含む。
難燃性且つ膨張性のコーティングは、少なくとも酸の源、炭素の源、及びガスの源を含む組成物からなる膨張剤を含む。酸の源は、リン含有化合物及び硫酸塩含有化合物から選択することができる。好ましくは、酸の源は、アンモニウムリン酸塩から選択されるリン含有化合物を少なくとも一種類含む。炭素の源は、ヒドロキシル化した化合物、特に多価アルコール、例えばペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールなど、から選択することができる。ガスの源は、窒素含有化合物、特にメラミン及びその誘導体、ジシアンジアミド、又は尿素から選択することができる。
任意選択的に膨張性である難燃性コーティングとしては、IRIS Vernici社が販売する膨張性ワニスのChar17が好適である。
難燃性コーティングは、100〜350g/m2、好ましくは150〜250g/m2の量で存在するのが有利である。
難燃性コーティングの厚さは、有利には50μmと500μmの間、好ましくは100μmと250μmの間、好ましくは200μm未満である。
発光織布は、良好な洗浄性を有するコーティングを含んでもよい。この特性は、例えば、コーティングを平滑にし、非多孔性にし、及び/又は特定の溶剤又は水に耐性を持たせるようにする配合を選択することにより得られる。こうして、前記コーティングを含む発光織布の表面を清浄にするのは、その上でスポンジを単に通過させることにより簡単に行える。
発光織布は、顔料又は有機質の色素を含有する着色された装飾コーティングを含んでいてもよい。
発光織布は、散乱性コーティングを含んでいてもよい。このコーティングにより、織布の最終的な外観を、装飾的要素(パターン、画像、色、メッセージ)を取り入れることにより、及び/又は製織布帛からの光を均一化して光のフラットネスを最適にすることにより、変更することが可能になる。散乱性コーティングは、散乱性ポリマーフィルム、例えばDuratransフィルム、ボイルタイプの散乱性織布、Satinovo(登録商標)タイプのガラス板から選択することができる。散乱性コーティングは、公知の任意の手段、例えば接着剤での結合により、発光織布支持体に接合させることが可能である。
追加のコーティングは、いくつかの機能を組み合わせていてもよい。有利なことに、任意選択的に膨張性の難燃性コーティングは、良好な洗浄性を有することもできる。構造用コーティングは、着色された装飾性コーティングであってもよい。
発光織布はまた、いくつかの追加のコーティングを含んでいてもよい。例として、
・照明面としては使用されない面の、追加の構造用コーティング、及び、
・照明面として使用される面の、任意選択的に膨張性である難燃性コーティング、良好な洗浄性を有するコーティング、及び拡散性コーティングから選択される追加のコーティング、
を含む発光織布を挙げることができる。
発光織布は有利には、複数組の色を含んでいてもよく、これらの色を得るには、光ファイバーを照明するのに使用される光源だけでなく多様な光ファイバー又はからみ糸を着色することによってもよい。
ファイバーの着色とは、製織の前に着色されるか又は着色層でコーティングされた糸を使用すること、あるいは製織後に、スクリーン印刷又はインクジェット印刷等の方法により製織布帛支持体に着色パターンを印刷することを意味するものと理解される。
したがって、製織布帛支持体は、グラスファイバーの自然な外観に相当する白色であってもよく、又は製織の前に着色又はコーティングされたグラスファイバーを使用することにより別の色で着色されていてもよい。
発光織布は、光を放射することが可能な発光織布の表面の少なくとも一部分に位置する少なくとも一つの発光性の装飾パターンを含んでいてもよい。この装飾パターンは、装飾パターン用に設けられた織布の表面の当該一部分に侵食改変部を作る工程を実施することにより得てもよい。パターンは、例えば、光の取り出しを可能にする処理の前にマスク又はステンシルを使用して形成される。この実施形態では、作製した製品が、標準的な製織布帛支持体から、個別向けの織布を得るのを可能にすることができ、これらの織布は、光源のスイッチを切ったときの光の反射の違いにより、また光源のスイッチを入れたときの光の取り出しの強度の違いにより、パターンを生じるものである。
製織布帛支持体は、「織物」装飾パターン又は装飾織り、特にジャカード織りのパターンを含んでいてもよい。本発明によれば、「ジャカード織りのパターン」という表現は、同一の製織布帛支持体においていくつかのタイプの織り方を組み合わせる製織布帛支持体を製造することによって得られるパターンを意味するものと理解される。ジャカード織りは、着色した糸を使用することにより、非常にコンパクトなパターンを可能にし、そしてさらには画像の再現さえも可能にする。したがって、ジャカード織りのパターンは、製織布帛支持体の領域における織り方の、又は色の変化により作り出されるパターンに相当する。この場合、装飾パターンは、光ファイバーの表面密度に違いがある領域の織り方から直接得られるロゴ又は標識メッセージを画定してもよい。ジャカード織りのパターンは、所望により、ポジモード(スイッチの切られた背景上の発光パターン)、又はネガモード(発光する背景上の非発光パターン)で処理することができる。
本発明はまた、上で明らかにしたとおりの発光織布を製造するための方法にも関する。この方法は、光ファイバーを製織しファイバーを結合させて製織布帛支持体を形成する工程(b)を含み、結合用のからみファイバーはガラス糸を含み、当該ガラス糸は製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量に対して少なくとも50重量%に相当する。
この方法は、製織工程の前に実行する、ガラス糸をサイズ処理する工程(a)を含むのが有利である。
この方法は、好ましくは製織工程後に実行される、光ファイバーに侵食改変部を作る工程(c)を含む。
この方法は、一つ又は複数の追加のコーティングを製織布帛支持体の一つ又はそれぞれの面に適用する工程を含むのが有利である。発光織布が主照明面として働くよう意図された面に適用された追加の含侵コーティングを含む場合には、好ましくはサンドブラスティングである、侵食改変部を作り出す工程(c)は、当該コーティングの適用後に、すなわち含侵前の織布で実施してもよい。
この方法は、発光織布の表面の一部分に装飾パターンを作る工程を含むのが有利であり、この装飾パターンは、装飾パターン用に設けた発光織布の表面の一部分に侵食改変部を作る工程(c)を実行することにより得られる。
この方法は、光ファイバーを光源に光学的に接続する工程(d)を含む。この工程の間に、光ファイバーが、好ましくは任意選択的に切断され又は編まれた光ファイバーの端部が、光源に接続される。
本発明による発光織布を製造するための方法は、以下の工程、すなわち、
・グラスファイバーをサイズ処理する工程(a)、
・製織工程(b)、
・侵食改変部を、例えばサンドブラスティング、レーザー処理、化学的処理により、作る工程(c)、
・光ファイバーを光源に光学的に接続する工程(d)、
・光源を電気的に接続する工程(e)、
を含むことができる。
発光織布は、その輝度に応じた装飾及び/又は照明の機能を有することができる。特にそれは、照明、環境照明、又は特にディスプレイ用の逆光照明を行うのを可能にする。
発光織布は、
・標準的な織り方で、均一であること、
・製織布帛支持体に作られた幾何学的又は造形パターン(ジャカード織りのパターン)を備えることで、又は均一な製織布帛支持体の反復(装飾性、散乱性若しくは透明なフィルム又は織布のマスキング、印刷、接着剤による結合、被着によって制御される光を取り出すための処理)によって、装飾的なものであること、
・ロゴ、メッセージ、識別情報、又は標識を備えることで、情報伝達用のものであること、
ができる。
発光織布は、それらの表面の一部又は全面にわたって光を発生させるのを可能にする。より詳細には、それらは、デザイン又は装飾的な製品として、室内照明、又は壁、間仕切り、天井、若しくは床の住宅照明に好適である。
発光織布は、二つの空間を分割する仕切りとして、特に、オフィス、集合住宅又は小型家屋に装備するための発光する非常に繊細な仕切り、例えば仕切り壁又は障子(日本式間仕切り)などとして、使用してもよい。
発光織布は、壁、床又は天井から選択される仕切りのすべて又は一部を被覆する目的で、塗装され、ニス塗りされ、接着剤により結合され及び/又は懸垂される発光する壁張り材料又はフリーズとして使用してもよい。発光織布は、ホチキス、又は布を取り付けて懸垂するために従来使用されている取り付け具を使用して懸垂してもよい。
発光織布は、発光ブラインド、例えばバーティカルブラインド、障子、巻き上げ式ブラインド、及びベネチアンブラインドを製造するのに使用してもよい。
発光織布は、平らな又は三次元照明設備の構成要素として使用してもよく、これらの構成要素は支持材に接着剤で結合されるか又はそれに懸垂され、あるいは自己支持型である。それは、薄くて軽い巻き取り式の発光面を形成してもよく、この面は、軽く又は移動可能でさえある構造の建物、例えばテント、天幕及びパーゴラなどを照明する目的のため、広げて移動させることが可能なものである。
発光織布はまた、発光パネル又はボードの形態で拡散光源として使用してもよく、これらは、可動式又は非可動式の仕切り、自由に使える空間を整理し分割するのに使用される仕切りを照明するための、又は自然光の照明及び窓のない建屋、若しくは高精度の作業(時計製造、宝石、電子部品等)に使用される建屋を照明するためのものである。それは、好適な光源により、1日の周期と日光を擬似的に実現することによる光線治療又は福祉目的用の発光デバイスにおいて使用してもよい。
発光織布は、光源用の電源がオフセット式であり低電圧であることによって、ATEX(爆発性雰囲気)又は湿潤環境中で、あるいは水に浸された状態でも、照明として使用することができる。この場合、光ファイバーの利点は、電源から、したがって潜在的なスパーク源から有意に離れたところで光を提供できることである。したがって、発光織布によって、大面積にわたり光ファイバーから光を取り出すことが可能となることにより、ATEX区域において適用することができるオフセット式の拡散光源(光、文字・記号の面又は経路)に向けた道が切り開かれる。
最後に、オフセット式の低電圧電源を含む発光織布は、すべての湿潤環境、例えば水泳プール、入浴施設、そしてまた屋外の標識用途などの照明に関して、有利な解決策でもある。
I.使用した糸及びファイバー
下記の表は、使用したガラス糸と光ファイバーの特性をまとめたものである。Eガラスの糸を、縦糸として、また横糸として使用した。
Figure 2016526615
Figure 2016526615
II.試験した製織布帛支持体
作製した製織布帛支持体の織り方は以下の通りである。
・上側(主照明面に相当する): 4、8、及び12ハーネスのサテン織り。
・下側: 平織り。
縦糸として使用したからみ糸は、密度が7.9本/cmであるサイズ処理したガラス糸である。横糸として使用したからみ糸は、すべてガラス糸である。
以下のパラメータを検討した。
・横糸として使用した光ファイバーの密度: 8〜12本/cm。
・横糸として使用したガラス糸の密度: 8〜12本/cm。
・横からみ糸として使用したガラス糸のテックス数: 136及び204テックス。
・光ファイバーの直径: 250及び500μm。
Figure 2016526615
WW%は、製織布帛支持体の重量に対する無機質の化合物の重量割合、そして製織布帛支持体の重量に対するガラス糸の重量百分率の両方に相当している。
良好な可織性と充分な機械的強度を得る目的で、織り方の選択、光ファイバーの密度、及びからみファイバーの密度を、特に結び目の存在が互いに接近しすぎ又は遠く離れすぎるのを避けるために適合させた。
製織布帛支持体をその後、光ファイバーに侵食改変部を作るための処理工程に回した。この処理工程は、サンドブラスティングにより、又はレーザーアブレーションにより実行した。次に、光ファイバーを接続する工程を実行した。この工程は、特定の数の光ファイバーを、それらの直径に応じて、束にしてまとめること、そして光ファイバーの端部を光源を含む系に接続するものである。使用した光源は、発光ダイオード(OSRAM Dragon Plus(登録商標) LUW W5AM LED)である。
III.光学性能の評価
製織布帛支持体を切断して複数の試料にし、光ファイバーに侵食改変部を作る目的で、サンドブラスティングか又はレーザーアブレーションによる摩滅処理を施した。その後、発光面に対して垂直に輝度を測定し、相対標準偏差も測定した。輝度値は、150本の光ファイバーを適切な光束を放射する光源に適切な方法で接続する場合に得られる。
Figure 2016526615
これらの発光織布は、追加のコーティングなしでも良好な不透明性を有し、そしてまた高くて均一な輝度値も有する。
意外なことに、そしてより詳細にはサンドブラスティングに関してのことであるが、ガラス糸はこの工程の間に変化を受けない。さらに重要なことには、サンドブラスティングによって小さい相対標準偏差が得られる。これらの小さい標準偏差は、発光織布の輝度の優れた均一性を実証している。
最良の照明性能は、直径が500μm、密度が少なくとも8本/cm、好ましくは少なくとも10本/cm、そしてより良好には少なくとも12本/cmである光ファイバーを含む製織布帛支持体で得られる。サイズ処理したガラス糸を縦糸として使用することは、光ファイバーの密度を上昇させる可能性に寄与する。
IV.耐火性の評価
火災時における防火挙動を、二つの基準、すなわち火災への反応と耐火性、に従って評価する。EN ISO 1716規格に従って測定した総発熱量(GCV)が閾値未満である場合には、火災に対し満足に反応する均一な材料とみなす。GCVは、単位質量の燃料の完全燃焼により放出される熱の量に相当し、発生した水は作業の終了時に完全に凝縮させるものとする。それは、単位キログラム当たりのメガジュール(MJ/kg)で表す。よって、火災への反応を評価する目的で、総発熱量(GCV)の測定を以下の織布、すなわち、
・PES織布: ポリエステル(100%)製のからみ糸を含む織布、
・織布B: 仏国特許出願公開第2859737号明細書に記載の光ファイバー及びポリエステル製からみ糸を含む発光織布、
・製織布帛支持体を含み追加のコーティングなしの本発明の発光織布1、
・製織布帛支持体を含み追加のコーティングなしの本発明の発光織布11、
について行った。
Figure 2016526615
本発明の発光織布は、既存の織布のGCVと比較してGCVの顕著な低減によって例証される火災に対し特に有利な反応特性を有する。
V.追加コーティングの追加
1.構造用コーティング
試験した構造用コーティング組成物は、
・スチレン−アクリルバインダーから選択されるアクリルタイプのバインダー及び/又はデンプンをベースとしたバインダー、
・充填材としての炭酸カルシウム、及び、
・TiO2タイプの白色顔料、
を含む。これらの組成物は溶媒として水を含む。
Figure 2016526615
組成物A及びBは、塗布後に、含侵した構造用コーティングを形成する。それらは、発光する製織布帛支持体の面の一つ又はそれぞれに塗布することができる。へらを使用して製織布帛支持体上に被着させた量はそれぞれ、単一の面へが26g/m2(組成物A)、そしてこれらの組成物を面のそれぞれに塗布する場合には組成物A及びBについてそれぞれ42及び46g/m2である。
前記組成物の乾燥物質の重量(コーティングの重量に相当する)に対してそれぞれ5重量%及び10重量%の顔料を含む組成物2及び3も試験した。これらの組成物の固形分は50%超である。
組成物1〜3をそれぞれ、いろいろな発光織布の単一の表面にナイフコーティングにより塗布した。乾燥は周囲温度で行った。
下記の表に、
・発光性製織布帛支持体の坪量に相当する、コーティングなしの発光織布の坪量(g/m2での坪量)、
・組成物1の塗布後に得られた、適用されたコーティングの坪量、
を示す。
Figure 2016526615
構造用コーティングで任意選択的にコーティングされたこれらのいろいろな発光織布について行った輝度測定から、少なくとも9%の構造用コーティングの存在に関連した増加率が示される。
構造用コーティングでコーティングされ難燃性コーティングのないこれらのいろいろな発光織布について行った耐火性試験から、それらが耐火特性を保持し、優れた機械的強度を得ることが示される。
組成物1、2又は3から得られた構造用コーティングでコーティングされた製織布帛支持体11を含む発光織布について、CIE94の比色分析測定を行った。
Figure 2016526615
構造用コーティング中のバインダー及び充填材の総重量に対して少なくとも10重量%の白色顔料が存在することが有利である。
2.サンドブラスティングによる処理に先立ちコーティングされた織布の光学性能
製織布帛支持体7を含む発光織布に、侵食改変部を作る工程の前にコーティングを施す。第1の発光織布は、組成物Bをそれぞれの面に被着させることにより得られる。第2の織布を作製し、これは主照明面として使用することを意図しない面に、したがってサンドブラスティングにより侵食改変部を作る工程を直接受けない面に被着させた組成物1から得られた構造用コーティング(背面コーティング)を含んでいる。
組成物B又は1から得られた構造用コーティングを含む発光織布のサンドブラスティング後の発光性能を、下記の表に示す。これらの輝度値は、150本の光ファイバーを適切な光束を放射する光源に適切な方法で接続した場合に得られる。
Figure 2016526615
発光性の生の織布は、有利なことに、光の取り出しを可能にすることを意図したサンドブラスティング処理の前に構造用コーティングにより機械的に補強することができる。この場合、発光性能は、背面を単にコーティングした同じ織布と非常に類似している。
3.難燃性コーティング
膨張剤を含む組成物から得られる難燃性コーティングを使用した。これらの難燃性コーティングは、発光織布の一つの面に適用する。これらの発光織布は、構造用コーティングを含んでいてもよい。難燃性コーティングの厚さは約200μmである。
耐火性試験から、難燃性コーティングの使用により、すべて場合に、耐火性を向上させることが可能であることが示される。
結論として、これらの試験から、優れた照明特性、満足のいく機械的強度及び優れた耐火性を同時に有する発光織布を得るためには、
・原材料の選定、特に糸の種類、その密度、そしてそのテックス数、したがって間接的には製織布帛支持体の密度の選定、
・織り方のタイプの選定、特に製織布帛支持体の機械的強度に影響する結び目の数の選定、
・結び目がほとんどない織り方の使用を補償するのを可能にする構造用コーティングの任意選択的使用、
の間で妥協点を見いだす必要があるということが示される。

Claims (15)

  1. からみ糸と横方向に光を放射することが可能な光ファイバーとから選択される縦糸と横糸とを含む製織布帛支持体を含む発光織布であって、前記からみ糸が、当該製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量の少なくとも50重量%に相当するガラス糸を含むことを特徴とする発光織布。
  2. 前記ガラス糸が前記製織布帛支持体の重量の少なくとも30重量%に相当することを特徴とする、請求項1に記載の発光織布。
  3. 二つの面を含み、そのうちの少なくとも一つが照明面として使用され、そして反射性コーティング、構造用コーティング、任意選択的に膨張性である難燃性コーティング、良好な洗浄可能性を有するコーティング、及び拡散コーティングから選択される少なくとも一つの追加のコーティングを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の発光織布。
  4. 照明面として使用される面に難燃性コーティングを含むことを特徴とする、請求項3に記載の発光織布。
  5. 照明面としては使用されない面に構造用コーティングを含むことを特徴とする、請求項3又は4に記載の発光織布。
  6. 前記構造用コーティングが、(i)及び(ii)の全重量に対する重量で、
    ・10%〜60%のバインダー(i)、及び
    ・40%〜90%の充填材(ii)、
    を含むことを特徴とする、請求項5に記載の発光織布。
  7. 主照明面としての役割を果たさない面に及び/又は主照明面としての役割を果たす面に、含侵させた構造用コーティングを含むことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載の発光織布。
  8. 前記含侵させた構造用コーティングが、(i)及び(ii)の全重量に対する重量で、
    ・70%〜100%のバインダー(i)、及び
    ・0〜30%の充填材(ii)、
    を含むことを特徴とする、請求項7に記載の発光織布。
  9. 前記構造用コーティングが反射性であることを特徴とする、請求項3〜8のいずれか一項に記載の発光織布。
  10. ・照明面としては使用されない面に構造用コーティングを含むこと、
    ・照明面として使用される面に、任意選択的に膨張性である難燃性コーティング、良好な洗浄可能性を有するコーティング、及び散乱性コーティングから選択される追加のコーティングを含むこと、
    を特徴とする、請求項3〜9のいずれか一項に記載の発光織布。
  11. 前記光ファイバーの直径が100μmと1000μmの間であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発光織布。
  12. 前記縦糸がからみ糸として使用されるサイズ処理されたガラス糸を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の発光織布。
  13. ・少なくとも8本/cmの密度で横糸として及び/又は縦糸として使用される、直径が500μm以上である光ファイバー、及び、
    ・からみ糸として使用されるサイズ処理されたガラス糸を含む縦糸、
    を含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発光織布。
  14. 光ファイバーの少なくとも一方の端部に接続される少なくとも一つの光源を含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の発光織布。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の発光織布を製造するための方法であって、光ファイバーとからみファイバーとを織って製織布帛支持体を形成する工程(b)を含み、前記からみファイバーが当該製織布帛支持体を形成するからみ糸の全重量の少なくとも50重量%に相当するガラス糸を含むことを特徴とする、発光織布の製造方法。
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