JP2016525172A - 混合樹脂,反応型樹脂モルタル,多成分系モルタル,およびこれらの使用 - Google Patents

混合樹脂,反応型樹脂モルタル,多成分系モルタル,およびこれらの使用 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つのラジカル重合可能な化合物と、1,3−ジカルボニル化合物(複数)から選択された少なくとも1つの反応性希釈剤と、安定したN−オキシル−ラジカル(複数)または4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルトルオールから選択された少なくとも1つの重合禁止剤とを含み、この少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物と前記重合禁止剤との比が30:1〜150:1である樹脂混合物、この樹脂混合物を含む反応型樹脂モルタル、2成分系または多成分系モルタル、およびその建築用途の使用、特に鉱物性の基礎における化学的固定のための使用が記載されている。【選択図】 なし

Description

本発明は、少なくとも1つのラジカル重合可能な化合物と、1,3−ジカルボニル化合物(複数)から選択された少なくとも1つの反応性希釈剤、および少なくとも1つの重合禁止剤を含む混合樹脂に関し、この混合樹脂を含有する反応型樹脂モルタル、この反応型樹脂モルタルを含有する2成分系または多成分系のモルタル、およびその建築用途、特に化学的固定への使用に関する。
少なくとも1つのラジカル重合可能な樹脂,充填材,促進剤,安定化剤,および適宜他の一般的なモルタル成分を含む、硬化可能な1つの樹脂成分と、その反応の禁止用に分離されて配置される、少なくとも1つのペルオキシドを含む硬化剤成分と、を有する2成分系モルタルマスを建築用に使用することが知られている。
このような2成分モルタルマスは、たとえば、固定部材、好ましくは様々な基礎、好ましくは、具体的には煉瓦,コンクリート,自然石等からなる建築物のような鉱物性の基礎における金属部材の化学的アンカーリング用の注入モルタルとして使用される。この際まずアンカーリング手段の固定のために必要なボアホールが、この鉱物性の基礎に設けられ、この後上記の硬化可能な樹脂成分が、上記の2成分モルタルマスの硬化物成分(Haerterkomponente)と混合され、このボアホールに投入され、この上に固定されるアンカーリング手段が挿入されて調整され、そしてこのモルタルマスが硬化される。このため出願人は、ラジカル硬化性メタクリレート樹脂および水硬性のセメントからなるハイブリッド系を含む、速硬化系の形態の注入モルタルを販売してきた。このハイブリッド系は、ボアホールにおける処理の後に最も応力耐性のあるプラスチックとなる。
通常は、ボアホールにおけるアンカー部材の化学的アンカーリング用の注入モルタルでは、これらのモルタルマスは汎用モルタル(Universalmoertel)としてうたうか、またはこのモルタルマスは、基礎用に調整されて調合されている。汎用モルタルとしてうたうとは、このモルタルマスが全ての鉱物性基礎、一般的にはコンクリート、煉瓦造り(中実煉瓦または中実ブロック造り)、孔あき煉瓦造り(孔あき煉瓦または孔あきブロック造り)、軽量コンクリートまたは多孔質コンクリートおよびこれらと同等なものに適したものであることを意味し、ここでそれぞれの基礎に対する荷重値は大きく異なっている。このモルタルマスが特定の基礎に調整されて使用される場合、これはこれらのモルタルマスが1つの特定の種類の基礎に使用することを特に目的として調合されることを意味し、これによって最適化され、またこうして適合した使用に対しより良好な荷重値が提供される。市販では、たとえば汎用に使用される注入モルタルには、製品としてヒルティHIT−HY70注入モルタルおよびヒルティHFX注入モルタルがある。特別に調合されたモルタルマスの例として、コンクリートでの使用に対しヒルティHIT−HY150MAXが挙げられ、また−18℃までの基礎の温度用にはヒルティHIT−ICEが挙げられる。
特に中実煉瓦においては、大部分のモルタルマス、特に汎用に調合されたモルタルマスの性能は制限されており、基礎の温度に強く依存していることが見い出された。
特許文献1に記載のモルタルマスに類似した、ラベル表示の無い製品の開発の際に、特に煉瓦造りでの使用に対し、従来特に性能の良いとされていた、ブレンズカテキンまたは4−tert−ブチルブレンズカテキン(特許文献2)のような重合禁止剤は、期待されるようなほどほどに良好な性能レベルをもたらさない。上述の重合禁止剤を用いると、非常に小さな荷重値しか達成できず、これは多くのアプリケーション、特に大きな荷重値が必要なアプリケーションには不十分である。特に煉瓦への適用で知られている反応性希釈剤、すなわちヒドロキシプロピルメタクリレート(特許文献3)等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート,またはアセトアセトキシエチルメタクリレート(特許文献4)のようなアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートや,これらの組合せ(特許文献5)あるいは追加としてアルキル(メタ)アクリレート(特許文献6)を用いても、この性能は殆ど改善されない。
このように煉瓦造り、具体的には煉瓦基礎に使用するための性能の良いモルタルマスの必要性があり、このモルタルマスは低い性能領域(低荷重値)のものでは、ラベル表示無しであるが、とにかく従来入手可能な注入モルタルより良好な、または少なくとも同等な荷重値を提供し、またそのほか顕著に改善された荷重値を提供するものである。
独国特許第102010051818B3号明細書 欧州特許出願公開第1935860A1号明細書 独国特許出願公開第102004035567A1号明細書 独国特許出願公開第4131457A1号明細書 独国特許第102004035567B4号明細書 独国特許出願公開第102009043792A1号明細書
したがって本発明の課題は、鉱物性の基礎、特に煉瓦造りにおいて使用する際の、より良好な性能を有する反応型樹脂モルタルを提供することである。
発明者らは、重合禁止剤、特にゲル化時間の調整のための禁止剤の選択、および反応性希釈剤の選択が、上記の性能、特に煉瓦における破壊荷重に対し決定的な影響を及ぼすことを見出すことができた。 全く予想しておらずまた驚くべきことに、上記の課題は、ブレンズカテキンおよびその誘導体の代わりにフリーNOラジカルまたは立体構造的に阻害されたフェノール3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルオール(BHT)を重合禁止剤として使用し、かつ適合した1,3−ジカルボニル化合物を反応性希釈剤として使用することによって解決されることが見出された。
本発明のより良い理解のために、まずここで用いられる語彙を以下で説明することが有意義である。本発明では以下のような意味で用いられている。
−「混合樹脂」は、樹脂を生成する反応性混合物であり、ラジカル重合可能な化合物 、場合によりこの化合物の生成のための触媒,反応性希釈剤,および促進剤と安定化剤および場合により他の反応性希釈剤を含んでいる。
−「反応性樹脂モルタル」は、樹脂混合物と無機添加物とからなる混合物である。
−「硬化物質」(Haertungsmittel)は、ベース樹脂の重合(硬化)を生じさせる物質である。
−「硬化剤」(Haerter)は、硬化物質と有機添加物または無機添加物との混合物である。
−「促進剤」(Beschleuniger)は、重合反応(硬化)を促進することができる化合物であり、ラジカル開始剤の生成を促進するために用いられる。
−「重合禁止剤」(Polymerisationsinhibitor)は、ここでは単に禁止剤と称するものと同義であり、重合反応(硬化)を禁止することができる化合物である。この化合物は、ラジカル重合可能な化合物の重合反応を禁止し、これによってその貯蔵中に望ましくない事前の重合を防ぐもの(しばしば安定化剤と称される)であり、硬化物質添加直後の重合反応の開始を遅らせるために用いられる。貯蔵安定性を満たすための目的では、この禁止剤は一般的に、ゲル化時間に影響が無いように僅かな量が使用される。重合反応の開始の時間に影響を与えるためには、この禁止剤は一般的に、このゲル化時間に影響するような量が使用される。
−「反応性希釈剤」(Reaktivverduenner)は、液状または粘性の低いラジカル重合可能な化合物であり、上記の樹脂混合物を希釈し、これによってそのアプリケーションに必要な粘性となり、上記のベース樹脂との反応が可能とするための官能基を含み、かつ重合(硬化)の際には大部分が硬化した塊体(モルタル)となる。
−「モルタルマス」(Moertelmasse)は、上記の反応性樹脂モルタルの上記の硬化物との混合によって得られる調合物であり、上記の化学的固定に直接使用され得るものである。
−「2成分系」(Zweikomponentensystem)は、2つの互いに分離されて貯蔵された成分、一般的には樹脂成分と硬化物成分を含む系であり、これによりこれらの成分を混合した後に漸く反応樹脂モルタルの硬化が行われる系のことである。
−「多成分系」(Mehrkomponentensystem)は、3つ以上の互いに分離されて貯蔵された成分を含む系であり、これによりすべての成分の混合の後に漸く上記の反応樹脂モルタルの硬化が行われる系のことである。
−「ゲル化時間」(Gelierzeit)は、樹脂の硬化段階の時間であり、この時間にこの樹脂の温度が+25℃から+35℃に上昇される。これは、この樹脂の液性または粘性が、この反応樹脂あるいは反応樹脂マスがまだ容易に加工あるいは処理され得る領域にまだ存在する時間にほぼ対応する。
−「(メタ)アクリル(Meth)acryl)...」/「...(メタ)アクリル(meth)acryl)...」は、「メタクリル(Methacryl)...」/「...メタクリル(methacryl)...」化合物、および同様に「アクリル(Acryl)...」/「...アクリル(Acryl)...」化合物が含まれているべきものである。
発明者らは、驚くべきことに、特定の反応性希釈剤と特定の重合禁止剤の組合せを用いてモルタルマスの性能が顕著に高くなり得ることを見出した。
したがって本発明の第1の目的物は、少なくとも1つのラジカル重合可能な化合物、少なくとも1つの反応性希釈剤、および少なくとも1つの禁止剤を含む樹脂混合物である。
本発明によればこの反応性希釈剤は、以下の一般式(I)による1,3−ジカルボニル化合物から選択される。

上式で、
1は、直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基であり、好ましくはC1−C2−アルキル基を意味している。
3は、水素、または直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基、好ましくはC1−C2−アルキル基であり、またはC1−C6−アルコキシ基、好ましくはC1−C2−アルコキシ基であり、または以下の式(II)のメタクリロイルオキシ基である。

上式で、
Xは、メチレン基、エチレングリコール基,またはプロピレングリコール基を意味し、nは1〜6までの整数であり、好ましくは1〜3までの整数を意味する。
2は水素,または直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基、好ましくはC1−C2−アルキル基であり、またはC1−C6−アルコキシ基、好ましくはC1−C2−アルコキシ基を意味し、またはR3と共に、場合によっては置換された、5員または6員の脂肪族環を形成し、この脂肪族環は場合によってはこの環の中に、あるいはこの環に付随するヘテロ原子(複数)を含む。
あるいはこの反応性希釈剤は、以下の一般式(III)の物から選択される。

上式で、
4は、2価または多価アルコール(以下ではポリオール化合物としても表されている)を意味している。
xは、1〜6の数を意味し、
1、R2は、上述の定義と同様な意味を有し、ここでR1はとりわけ好ましくはメチル基を意味し、R2はとりわけ好ましくは水素を意味する。
適合した2価または多価アルコールとは、たとえばアルカンジオール、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのようなアルキレングリコール、グリセロール、砂糖、ペンタエリスリトール、これらの多価誘導体または混合物を含む。多価アルコールのいくつかの例は、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン,エチレングリコール,およびポリエチレングリコール、プロピレングリコール、およびポリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、トリシクロデカンジメチロール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、ひまし油およびそのアルコキシル化および/またはプロポキシル化された誘導体である。
本発明のもう1つの実施形態においては、この化合物は上記の式(III)の化合物であり、場合によりジオール、トリオール、およびポリオールの一価エトキシル化または多価エトキシル化されたものおよびプロポキシル化されたもののアセトアセタートの中から選択され、たとえばエチレングリコールモノアセトアセタート、エチレングリコールジアセトアセタート、1,2−プロパンジオールモノアセトアセタート、1,2−プロパンジオールジアセトアセタート、1,3−プロパンジオールモノアセトアセタート、1,3−プロパンジオールジアセトアセタート、1,4−ブタンジオールモノアセトアセタート、1,4−ブタンジオールジアセトアセタート、1,6−ヘキサンジオールモノアセトアセタート、1,6−ヘキサンジオールジアセトアセタート、ネオペンチルグリコールモノアセトアセタート、ネオペンチルグリコールジアセトアセタート、トリメチロールプロパンモノアセトアセタート、トリメチロールプロパンジアセトアセタートまたはトリメチロールプロパントリアセトアセタート、グリセリンモノアセトセタート、グリセリンジアセトセタート、グリセリントリアセトセタート、ペンタエリスリトールテトラアセトアセタート、ペンタエリスリトールモノアセトアセタート、ペンタエリスリトールジアセトアセタート,ペンタエリスリトールトリアセトアセタート、ペンタエリスリトールテトラアセトアセタート、ジペンタエリスリトールモノアセトセタート、ジペンタエリスリトールジアセトセタート、ジペンタエリスリトールトリアセトセタート、ジペンタエリスリトールテトラアセトセタート、ジペンタエリスリトールペンタアセトアセタート、またはジペンタエリスリトールヘキサアセトアセタートから選択される。
1つの実施形態においては、上記の式(I)の化合物は、以下の式(IV)の化合物を表わす。

上式でnは1、2、または3を表わし、好ましくは1、2を表わし、XはO、S、またはNR5を表わし、好ましくはOを表わし、R5は水素または場合により置換基を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を表わす。
好ましくは、上記の式(IV)において、nは1を表わし、XはOを表わし、R1はOR6を表わし、R6は、場合により置換基を有するアルキル基、さらに好ましくはメチル基を表わす。特に好ましくは式(IV)の化合物は、α−アセチル−γ−ブチロラクトン(ABL)を表わす。
本発明の1つのとりわけ好ましい実施形態においては、少なくとも1つの反応性希釈剤は、アセチルアセトン、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、トリアセトアセタートトリメチロールプロパン、ベンジルアセトアセタート、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、tert−ブチルアセトアセタート、およびエチルアセトアセタートから成るグループから選択される。
1,3−ジカルボニル化合物は、上記の樹脂混合物に、好ましくは1〜15重量%の量が添加され、非常に好ましくは6〜10重量%の量が添加される。
本発明よれば、上記の禁止剤は安定したNーオキシルーラジカル(複数)または4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルトルオールの内から選択される。
N−オキシル−ラジカル(ここではニトロキシルラジカルと同義である)は、本発明によれば、独国特許出願公開第19956509A1号明細書に記載されているように用いることができる。 適合する安定したN−オキシル−ラジカルは、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール(TEMPOLとも称される)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン(TEMPONとも称される)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−カルボキシル−ピペリジン(4−カルボキシ−TEMPOとも称される)、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチル−3−カルボキシルピロリジン(3−カルボキシ−PROXYLとも称される)、アルミニウム−N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン,ジエチルヒドロキシルアミンから選択されてよい。 さらに、適合するニトロキシルラジカルオキシム(複数)は、アセタルドキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトオキシム、サリチルオキシム、ベンゾキシム、グリオキシム、ジメチルグリオキシム、アセトン−0−(ベンジルオキシカルボニル)オキシム等であり、または適合するインドリン−ニトロキシルラジカル(複数)は、2,3−ジヒドロ−2,2−ジフェニル−3−(フェニルイミノ)−1H−インドール−1−オキシルニトロキシド等であり、または適合するβ−リン酸化ニトロキシルラジカル(複数)は、1−(ジエトキシホスフィニル)−2,2−ジメチルプロピル−1,1−ジメチルメチル−ニトロキシド等であり、およびこれらの等価物である。この関連において、独国特許出願公開第19956509A1号明細書に示す内容は本出願に取り込まれるものである。 これらのN−オキシル−ラジカルは単体で、あるいは混合物で用いられてよい。
本発明の1つの好ましい実施形態においては、上記の重合禁止剤は、ピペリジニル−N−オキシル−、テトラヒドロピロル−N−オキシル−、インドリン−N−オキシル−、β−リン酸化N−オキシル−ラジカル(複数)、および4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルトルオールから成るグループから選択されている。
この禁止剤は、上記の樹脂混合物に、好ましくは0.005〜2重量%の量が添加され、非常に好ましくは0.05〜1重量%の量が添加される。
本発明によれば、1,3−ジカルボニル化合物は重合禁止剤に対して過剰に存在し、ここで少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物と重合禁止剤との重量比は、30:1〜150:1であり、好ましくは50:1〜150:1であり、とりわけ好ましくは75:1〜135:1である。
ラジカル重合可能な化合物としては、本発明によれば、当業者に知られているような、エチレン系不飽和化合物、炭素−炭素−3重結合を有する化合物、およびチオール−Yn/En−樹脂が適している。
これらの化合物の中では、スチロールおよびその誘導体、(メタ)アクリレート、ビニルエステル、不飽和ポリエステル、ビニルエーテル、アリルエーテル、イタコネート、ジシクロペンタジエン化合物、および不飽和脂肪を含むエチレン系不飽和化合物のグループが好ましく、その中でもとりわけ不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂が適しており、たとえば欧州特許出願公開第1935860A1号明細書、独国特許出願公開第19531649A1号明細書、国際公開第02/051903A1号、および国際公開第10/108939A1号に記載されている。ここでビニルエステル樹脂は、その加水分解耐性および極めて優れた機械的特性のおかげで最も好ましいものである。
適合する不飽和ポリエステルの例として、本発明による樹脂混合物に使用することができるものは、M.Malik等によって論文J. M. S. - Rev. Macromol. Chem. Phys., C40(2 and 3), p.139-165 (2000)に以下のように分類されている。
(1)オルソ系樹脂:これらはフタル酸無水物、マレイン酸無水物、またはフマル酸および、1,2−プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類であり、または水素添加されたビスフェノール−Aである。
(2)イソ系樹脂:これらはイソフタル酸、マレイン酸無水物、またはフマル酸およびグリコール類から生成される。これらの樹脂は、反応性希釈剤を上記のオルソ系樹脂よりも高い割合で含んでよい。
(3)ビスフェノール−A−フマレート:これらはエトキシル化されたビスフェノール−Aおよびフマル酸をベースにしている。
(4)HET酸系樹脂(ヘキサクロロ−エンド−メチレン−テトラヒドロフタル酸樹脂):塩素/臭素を含有する無水物またはフェノール類から、不飽和ポリエステル樹脂の製造の際に得られる樹脂である。
これらの樹脂類の他に、さらにいわゆるジシクロペンタジエン系樹脂(DCPD樹脂)が、不飽和ポリエステル樹脂として区別される。DCPD樹脂類は、上述の樹脂タイプの1つを、シクロペンタジエンを用いたディールス−アルダー反応により修飾することによって得られ、またはこれらは代替として、ジカルボン酸、たとえばマレイン酸との第1の反応によって、そしてこれに続いて不飽和ポリエステル樹脂の一般的な生成である第2の反応によって得られる。ここで後者の場合は、DCPDマレエート樹脂と称される。
この不飽和ポリエステル樹脂は、好ましくは500〜10,000ダルトンの範囲、極めて好ましくは500〜5000ダルトンの範囲、さらに極めて好ましくは750〜4000ダルトンの範囲の分子質量Mnを有する(ISO13885−1準拠)。この不飽和ポリエステル樹脂は0〜80mg KOH/gの範囲の酸価を有し、好ましくは5〜70mg KOH/gの範囲の酸価を有する(ISO2114−1準拠)。DCPD樹脂が不飽和ポリエステル樹脂として使用されると、その酸価は好ましくは0〜50mg KOH/gの樹脂となる。
本発明の範疇においては、ビニルエステル樹脂は、オリゴマー(複数)、プレポリマー(複数)、または少なくとも1つの(メタ)アクリレート末端基を有するポリマー(複数)、いわゆる(メタ)アクリレート官能基化された樹脂であり、これにはウレタン(メタ)アクリレート樹脂およびエポキシ(メタ)アクリレートも含まれる。
末端においてのみ不飽和基を備えるビニルエステル樹脂は、たとえばエポキシオリゴマー(複数)、またはたとえば(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリルアミドを有する、エポキシポリマー(複数)(たとえばビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、フェノール−ノボラック型のエポキシ(複数)、またはテトラブロモビスフェノールA)の転換によって得られる。好ましいビニルエステル樹脂(複数)は、(メタ)アクリレート官能基化された樹脂および、メタクリル酸またはメタクリルアミド、好ましくはメタクリル酸を有する1つのエポキシオリゴマーまたはエポキシポリマーの転換によって得られる樹脂である。これらのような化合物の例は、米国特許第3297745A号明細書、米国特許第3772404A号明細書、米国特許第4618658A号明細書、英国特許出願公開第2217722A1号明細書、独国特許出願公開第3744390A1号明細書、および独国特許出願公開第4131457A1号明細書に開示されている。
ビニルエステル樹脂としてとりわけ適し、かつ好ましいものは、(メタ)アクリレート官能基化された樹脂(複数)であり、これらの樹脂は、たとえば独国特許出願公開第3940309A1号明細書に記載されているように、場合により少なくとも2つのヒドロキシル基を含むヒドロキシ化合物の協調作用下で、二官能性および/または高官能性のイソシアネートを、適合したアクリル化合物と一緒に転換することによって得られる。
イソシアネートとしては、脂肪族(環状または直鎖状)および/または芳香族の二官能性および/または高官能性のイソシアネート(複数)あるいはそれらのプレポリマー(複数)が用いられてよい。これらのような化合物の使用は、濡れ性の向上のためであり、またこれによる付着特性の改善のためである。好ましくは芳香族の二官能性および/または高官能性のイソシアネート(複数)あるいはこれらのプレポリマーであり、ここで芳香族の二官能性および/または高官能性のプレポリマーがとりわけ好ましい。例としては、トルイレンジイソシアネート(TDI)、ジイソシアネートジフェニルメタン(MDI)、および重合したジイソシアネートジフェニルメタン(pMDI)が、連鎖硬化を向上するために用いられてよく、また可撓性を改善するヘキサンジイソシアネート(HDI)およびイソホロンジオソシアネート(IPDI)が用いられてよく、この中でもジイソシアネートジフェニルメタン(pMDI)が際だって好ましい。
アクリル化合物としては、アクリル酸,および炭化水素基の部分で置換されたアクリル酸であり、メタクリル酸,多価アルコールを有するアクリル酸あるいはメタクリル酸のヒドロキシル基を含有したエステル、ペンタエリスリトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、同様にトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等が適している。好ましくはアクリル酸ヒドロキシルアルキルエステルまたはメタクリル酸ヒドロキシルアルキルエステルであり、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、加えてその鹸化反応の立体的障害の化合物等である。
場合により使用可能なヒドロキシ化合物としては、エチレンオキシドあるいはプロピレンオキシドの反応生成物のような2価または多価アルコールであり、エタンジオール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコール、プロパンジオール、ジプロピレングリコール、その他のジオールである1,4ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエタノールアミン等、さらにビスフェノールAあるいはビスフェノールFあるいはこれらのエトキシ化/プロポキシル化生成物および/または水素化生成物あるいはハロゲン化生成物、グリセリン,トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、およびペンタエリスリート等の多価アルコール、ヒドロキシル基を含むポリエーテルでたとえば脂肪族または芳香族のオキシランのオリゴマーおよび/または多環状エーテルである、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチロールオキシド、フラン、ポリエーテル等、主鎖にビスフェノールAあるいはビスフェノールF等の芳香族の構造単位を含むもの、上述のアルコールあるいはポリエーテルをベースにしたヒドロキシル基を含むポリエステル、およびアジピン酸、フタル酸,テトラヒドロフタル酸あるいはヘキサフタル酸,HET酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、セバシン酸等のジカルボン酸あるいはその無水化物、およびこれらの同等物である。とりわけ好ましくは、樹脂の連鎖硬化のための芳香族構造単位を有するヒドロキシ化合物であり、このヒドロキシ化合物は不飽和の構造単位を含み、架橋密度を増大するための、フマル酸のような分岐したあるいは星形のヒドロキシ化合物を含み、特にこれらの構造単位を含む3価以上の多価アルコールおよび/またはポリエーテルあるいはポリエステルを含み、この樹脂あるいはその反応性希釈剤の溶液の小さな粘度を達成するため、および高い反応性と架橋密度を達成するための分岐したあるいは星形のウレタン(メタ)アクリレートを含む。
ビニルエステル樹脂は、好ましくは500〜3000ダルトンの範囲の分子質量Mnを有し、もっと好ましくは500〜1500ダルトンの範囲の分子質量Mnを有する(ISO13885−1に準拠)。このビニルエステル樹脂は0〜50mg KOH/gの範囲の酸価を有し、好ましくは0〜30mg KOH/gの範囲の酸価を有する(ISO2114−2000に準拠)。
これらの樹脂全て、およびこれらの同等物は、本発明で使用することができ、たとえば小さな酸価,ヒドロキシ基数,または無水基数を達成するために、当業者に知られた方法によって修飾することができ、あるいは基本骨格に柔軟な構造単位を組込んでより柔軟にされている。
さらにこの樹脂は、ペルオキシド等のラジカル開始剤を用いて重合することができる反応性の他の基を含んでよく、たとえばイタコン酸、シトラコン酸、およびアリル基とこれらの同等物からの誘導体である反応性基を含んでよい。
本発明の1つの実施形態においては、この樹脂混合物は、必要な場合に、樹脂の架橋度および/またはこの樹脂の粘度を調整するために、さらなる低粘度の、ラジカル重合可能な化合物を、ラジカル重合可能な化合物用の反応性希釈剤として含む。
適合した反応性希釈剤は、欧州特許出願公開第1935860A1号明細書、および独国特許出願公開第19531649A1号明細書に記載されている。 好ましくは上記の樹脂混合物は、反応性希釈剤として、1つの(メタ)アクリル酸エステルを含み、ここでとりわけ好ましくは、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、プロパンジオール−1,3−ジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール−1,2−ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニルエチル−(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エチルトリグリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ブタンジオール−1、4−ジ(メタ)アクリレート、エタンジオール−1,2−ジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートおよび/またはトリシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−(メタ)アクリレート、ノボラックエポキシジ(メタ)アクリレート、ジ−[(メタ)アクリロイル−マレオイル]−トリシクロ−[5.2.1.02。6]−デカン、ジシクロペンテニルオキシエチルクロトナート、3−(メタ)アクリロイル−オキシメチル−トリシクロ−[5.2.1.02。6]−デカン、3−(メタ)シクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、およびデカリル−2−(メタ)アクリレートから成るグループから選択される(メタ)アクリル酸エステルを含む。
原則として、他の一般的なラジカル重合可能な化合物も、単体または上記の(メタ)アクリル酸エステル、たとえばスチロール、α−メチルスチロール(2−フェニル−1−プロペン)や、tert−ブチルスチロール、ジビニルベンゼン、およびアリール化合物等のアルキル化スチロールとの混合物で使用されてよい。
さらなる反応性希釈剤が、上記の樹脂混合物に、好ましくは20〜50重量%の量が、この樹脂混合物の所望の粘度に応じて添加される。このさらなる反応性希釈剤あるいはこれらのさらなる反応性希釈剤を用いて、上記の樹脂混合物の粘度が調整される。
本発明で記載した禁止剤の他に、上記の樹脂混合物は、実質的にラジカル重合可能な化合物の貯蔵安定性のために、またこれにより上記の樹脂混合物およびこれを含む反応性モルタルの貯蔵安定性のために、少量の他の禁止剤を含んでもよい。これらの禁止剤は、上記のラジカル重合可能な化合物の製造により、または上記の反応性希釈剤に投入されてよく、あるいは上記の樹脂混合物の調合の際に添加されてよい。
他の禁止剤としては、当業者に公知となっているような、ラジカル重合可能な化合物用に一般的に用いられている禁止剤が適している。好ましくは、これらの禁止剤は、フェノール系化合物および他の非フェノール系化合物から選択されている。
しばしば市販のラジカル硬化する反応性樹脂の成分である、フェノール系禁止剤としては、2−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、4,4'−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−イソプロピリデンジフェノール、6,6'−ジ−tert−ブチル−4,4'−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2'−メチレン−ジ−p−クレゾール、ブレンズカテキンおよび4−tert−ブチルブレンズカテキン、4−6−ジ−tert−ブチルブレンズカテキン等のブチルブレンズカテキン、ヒドロキノン、2−メチルヒドロキノン、2−tert−ブチルヒドロキノン、2−5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2−6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2−6−ジメチルヒドロキノン、2−3−5−トリメチルヒドロキノン、ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン、メチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、ナフトキノン等のキノン類、またはこれらの2つ以上の混合物等のフェノール類が用いられる。
非フェノール系としては、好ましくは、フェノチアジンおよび/または誘導体またはこれらの組合せ等のフェノチアジン類が対象となる。
さらに、事前に公開されなかった独国特許第102011077248B1号明細書に記載されているような、ヒドロキシル基のパラ位置で置換されたピリミジノール化合物またはピリジノール化合物を、禁止剤として使用することができる。
ラジカル重合可能な化合物用の硬化物質としては、ラジカル開始剤が適宜用いられ、特にペルオキシドが用いられる。このためラジカル開始剤の他に促進剤が使用されてよい。以上により、速硬化性の反応樹脂モルタルが得られ、この反応樹脂モルタルは低温硬化性である。上記の促進剤は、適宜硬化物質とは分離されて貯蔵され、また樹脂混合物に添加されてよい。
通常この樹脂混合物に添加される、適合した促進剤は、当業者には公知のものである。ペルオキシドが硬化物質として使用される場合は、その促進剤は、たとえばアミンであり、好ましくは第3級アミンおよび/または金属塩である。
適合したアミンは、以下の化合物から選択されており、これらはたとえば米国特許出願公開第2011071234A1号明細書に記載されている。ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、トリイソブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ジイソペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、アミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノヘキサノール、エトキシアミノエタン、ジメチル−(2−クロロエチル)アミン、2−エチルヘキシルアミン、ビス−(2−クロロエチル)アミン、2−エチルヘキシルアミン、ビス−(2−エチルヘキシル)アミン、N−メチルステアリルアミン、ジアルキルアミン、エチレンジアミン、N,N'−ジメチルエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチレントリアミン,ペルメチルジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1,2−ジアミノプロパン、ジ−プロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、4−アミノ−1−ジエチルアミノペンタン、2,5−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジメチルアミノエタノール、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エタノール、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−オレイルアミン、トリス−[2−(2−ヒドロキシ−エトキシ−)−エチル]アミン、3−アミノ−1−プロパノール、メチル−(3−アミノプロピル)エーテル、エチル−(3−アミノプロピルエーテル)、1,4−ブタンジオール−ビス(3−アミノプロピルエーテル)、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−ジエチルアミノ−2−プロパノール、ジイソプロパノールアミン,メチル−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−アミン、トリス−(2−ヒドロキシプロピル)アミン、4−アミノ−2−ブタノール、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロパンジオール、5−エチルアミノ−2−ペンタノン、3−メチルアミノプロピオン酸ニトリル、6−アミノヘキサン酸、11−アミノウンデカン酸、6−アミノヘキサン酸エステル、11−アミノヘキサン酸−イソプロピルエステル、シクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、N,N'−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−シクロヘキシルアミン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−シクロヘキシルアミン、N−(3−アミノプロピル)−シクロヘキシルアミン、アミノメチルシクロヘキサン、ヘキサヒドロトルイジン、ヘキサヒドロベンジルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ−プロピルアニリン、イソ−ブチルアニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ヒドロキシエチルアニリン、ビス−(ヒドロキシエチル)アニリン、クロラニリン、アミノフェノール、アミノ安息香酸およびそのエステル、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、トリベンジルアミン、メチルジベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、キシリジン、ジイソプロピルアニリン、ドデシルアニリン、アミノナフタリン、N−メチルアミノナフタリン、N,N−ジメチルアミノナフタリン、N,N−ジベンジルナフタリン、ジアミノシクロヘキサン、4,4'−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ジアミノ−ジメチル−ジシクロヘキシルメタン、フェニレンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノビフェニル、ナフタリンジアミン、トルイジン、ベンジジン、2,2−ビス−(アミノフェニル)−プロパン、アミノアニソール、アミノ−チオフェノール、アミノジフェニルエーテル、アミノクレゾール、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−フェニルモルホリン、ヒドロキシエチルモルホリン、N−メチルピロリジン、ピロリジン、ピペリジン、ヒドロキシエチルピペリジン、ピロール、ピリジン、キノリン、インドール、インドレニン、カルバゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、ピリミジン、キノキサリン、アミノモルホリン、ジモルホリンエタン、[2,2,2]−ジアザビシクロオクタン、およびN,N−ジメチル−p−トルイジン。
好ましいアミンは、アニリン誘導体およびN,N−ビスアルキルアリールアミンであり、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アリールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)トルイジン、N,N−ビス(3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N,N−ジブトキシヒドロキシプロピル−p−トルイジン、および4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルメタンとこれらのエトキシ化および/またはプロピル化した誘導体等である。
ジカルボン酸を有するN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アニリンの重縮合により、またはこれらのアミンへのエチレンオキシドの重付加により得られるような高分子アミンも、同様に促進剤として適している。
適合した金属塩は、たとえばコバルトオクトエートまたはコバルトナフトネート、および鉄、バナジウム、カリウム、カルシウム、銅、マンガン、またはジルコンのカルボン酸塩である。
促進剤が使用される場合、この促進剤は樹脂混合物に対し0.2〜3重量%の量で用いられ、好ましくは0.3〜2重量%の量で用いられる。
1つの実施形態においては、樹脂混合物は、さらに付着促進剤を含んでよい。付着促進剤の使用により、アンカーマス(Duebelmasse)とのボアホール壁の架橋が改善されて、硬化した状態での付着力が大きくなる。これはたとえばダイヤモンドボーリングされたボアホールにおける2成分アンカーマスの使用に対して有意義であり、荷重値を大きくするものである。適合した付着促進剤は、シランのグループから選択されており、これらは他の反応性有機基によって官能基化されて、高分子網目の中に結合されることができ、またこれらは特に加水分解性基を備えている。この観点において、独国特許出願公開第102009059210A1号明細書に示す内容は本出願に取り込まれるものである。
さらに発明者らは、この樹脂混合物の粘度が、本発明による樹脂混合物が含有するモルタルマスの性能に顕著な影響を与えることを見出すことができた。この際上記の荷重値は、粘度の増加に伴って上昇し、ここでこの粘度は、2成分系または多成分系の調合の後にこのマスがまだ加工可能でなければならない程度の限界までに設定される。特にこのマスは手動のディスペンサによって取り扱えるものでなければならない。
荷重に対する影響が認められ得る、本発明による樹脂混合物の粘度の好ましい領域は、DIN EN ISO2884に準拠し、カールスルーエのHaake社のレオメーターRS600を用い、Φ60mm、1°チタン(C60/1°Ti)、隙間0.052mmの円錐平板型測定幾何形状、23℃、および剪断速度150s-1で測定して、200〜800mPa・sであり、好ましくは300〜500mPa・sであることが明らかとなった。
上述したように、本発明による樹脂混合物の粘度は、適合した反応性希釈剤の添加によって、所望の値に調整される。
本発明のもう1つの目的物は、反応型樹脂モルタルであり、この反応型樹脂モルタルは、既に記載した樹脂混合物の他に、充填材および/または他の添加剤等の無機および/または有機の添加物を含む。
この反応型樹脂モルタルにおける樹脂混合物の割合は、この反応型樹脂モルタルに対して、好ましくは10〜70重量%であり、もっと好ましくは40〜60重量%である。
これに対応して、上記の添加物の割合は、この反応型樹脂モルタルに対して、好ましくは90〜30重量%であり、もっと好ましくは60〜40重量%である。
充填材として使用されるものは、一般的な充填材であり、好ましくは鉱物性または鉱物類似の充填材であり、石英、ガラス、砂、石英砂、石英粉、磁器、コランダム、セラミック、タルカム、ケイ酸(たとえばヒュームドシリカ)、ケイ酸塩、粘土、二酸化チタン、白亜、バライト、長石、玄武岩、水酸化アルミニウム、花崗岩、または砂岩等であり、熱硬化性樹脂等のポリマー充填材、石膏等の水硬性充填材、生石灰またはセメント(たとえばアルミナセメントまたはポートランドセメント)、アルミニウム等の金属、カーボンブラック、さらに木材、あるいはこれらの2つ以上の混合物、またはこれらの同等物またはこれらの同等物の2つ以上の混合物であり,これらは紛体として、粒状または成形体の形状で添加されていてよい。これらの充填材は、任意の形態で存在してよく、たとえば粉末または微粉末であってよく、またはたとえば円柱、円環、球、小板、小棒、鞍型、または結晶の形態の成形体であってよく、またはさらに繊維形状(繊維状充填材)であってよく、かつこれらのそれぞれの基本粒子は好ましくは最大の直径が10mmである。充填材はそれぞれの成分で、好ましくは90重量%まで、特に3〜85重量%、最も好ましくは5〜70重量%の量で存在している。
他の可能な添加剤は、さらにチキソトロピー剤であり、場合により有機的に再処理されるフュームドシリカ、ベントナイト、アルキルおよびメチルセルロース、ヒマシ油誘導体、またはこれらの同等物、フタル酸エステルまたはセバシン酸エステル等の可塑剤、安定化剤、帯電防止剤、増粘剤、軟化剤、硬化触媒、レオロジー助剤、湿潤剤であり、またたとえばこれらの成分に異なる着色を行い、これらの充分な混合をより良好に制御するための、色素または特に顔料等の着色用添加物が可能であり、またはこれらの同等物、またはこれらの2つ以上の混合物が可能である。たとえばアセトン等の低級アルキルケトン、ジメチルアセトアミド等のジ低級アルキル−低級アルカノイルアミド、キシロールまたはトルオール等の低級アルキルベンゼン、フタル酸エステルまたはパラフィン、または水等の非反応性希釈剤(溶剤)も存在してよく、それぞれの成分(反応型樹脂モルタル、硬化剤)に対して、好ましくは30重量%まで、たとえば1〜20重量%の量で存在してよい。
本発明による反応型樹脂モルタルは、特に、建築用途に適したモルタルマス用の樹脂成分として適している。この反応型樹脂モルタルは、とりわけ鉱物性の基礎における化学的固定のためのアンカーマス用の樹脂成分として適している。
この際この反応型樹脂モルタルは、1つの部品に全部収容されていてよく、またこの部品を実質的に構成している。代替として、この反応型樹脂モルタルは、複数の、原則的に空間的に分離された部品に分割されてよい。
以上のようにラジカル重合可能な化合物は上記のように反応型樹脂モルタルを硬化させるが、この反応型樹脂モルタルには、その使用直前に、硬化物質が投入されなければならない。好ましくは、硬化物質を含むこの成分(硬化剤)は、さらに無機および/または有機添加物を含み、ここでこの添加物は反応型樹脂モルタルに添加され得るような添加物と同じであってよく、また水または他の液状助剤等でもよい。これらの添加物は通常充填材および/または添加剤である。ここでこれらの添加物は、硬化剤に対して、20〜90重量%の量で、好ましくは50〜80重量%の量で使用される。
この硬化剤は通常全部1つの部品に収容されており、適宜この部品は上記の反応型樹脂モルタルを収容する(複数の)部品とは別であり、これによって上記の硬化物質は、反応を禁止するように、ラジカル重合し得るラジカル重合可能な化合物およびこの反応型樹脂モルタルの他の成分から分離されている。ここでこの硬化剤は、この2成分系または多成分系モルタルのもう1つの部品を構成している。この硬化剤もまた複数の部品に分割されていてもよい。
上記の反応型樹脂モルタルを収容する部品、あるいは重量または成分毎に分割された反応型樹脂モルタルを収容する複数の部品は、樹脂部品と呼称される。硬化剤を収容する部品、あるいは重量または成分で分割された反応型樹脂モルタルを収容する複数の部品は、硬化剤部品と呼称される。
これに対応して、本発明のもう1つの目的物は、2成分系または多成分系モルタルを含む、上述の反応型樹脂モルタル、および反応を禁止するように分離された、硬化物質と無機および/または有機の添加物を含む硬化剤、を含む。
好ましくは、このモルタルは、2成分系モルタルとして準備されており、ここで1つの部品は、上記の反応型樹脂モルタル(樹脂成分)を収容し、また別の部品は硬化剤(硬化剤成分)を収容する。これらの2つの部品は、適宜反応を禁止するように、分離されて配設されている。
好ましくは、硬化は無機または有機のペルオキシドを硬化物質として用いて開始される。当業者に公知の、不飽和のポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の硬化に利用される全てのペルオキシドを使用することができる。このようなペルオキシドは、有機および無機のペルオキシドを含むものであり、液状または固体であり、ここではまた過酸化水素も用いられてよい。たとえば、適合したペルオキシドは、ペルオキシカーボネート(一般式−OC(O)O−を有する)、ペルオキシエステル(一般式−C(O)OO−を有する)、ジアクリルペルオキシド(一般式−C(O)OOC(O)−を有する)、ジアルキルペルオキシド(一般式−OO−を有する)、およびこれらの同等物である。これらはオリゴマーまたはポリマーとして存在してよい。適合したペルオキシドについての包括的な例が、たとえば米国特許出願公開第2002/0091214A1号明細書、段落[0018]に記載されている。
好ましくはこれらのペルオキシドは、有機ペルオキシドのグループから選択されている。適合した有機ペルオキシドは、tert−ブチルヒドロペルオキシド等の第三級アルキルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド、tert−ブチルペルエステル、ベンゾイルペルオキシド、ペルアセテートおよびペルベンゾエート、ラウリルペルオキシド、(ジ)ペルオキシエステル等のペルオキシエステルまたはペル酸、ペルオキシジエチルエーテル等のペルエーテル、メチルエチルケトンペルオキシド等のペルケトンである。硬化剤として利用される有機ペルオキシドは、しばしば第三級ペルエステルまたは第三級ヒドロペルオキシドであり、すなわち直接1つの−O−O−アシル基、または−OOH−基に結合した第三級炭素原子を有するペルオキシド化合物である。しかしながら他のペルオキシドとのこのペルオキシドの混合物もまた本発明によれば使用されてよい。これらのペルオキシドは、混合ペルオキシドであってもよく、すなわち1つの分子に2つの異なるペルオキシドを担持する単位を備えるペルオキシドであってもよい。好ましくは硬化用にベンゾイルペルオキシド(BPO)が用いられる。
本発明による2成分系または多成分系モルタルでは、硬化剤成分は、この2成分系または多成分系モルタルの総重量、すなわちその反応型樹脂モルタルおよび硬化剤の総重量に対して、適宜上記のペルオキシドを0.1〜3重量%、また好ましくは0.25〜2重量%の量で含んでよい。
ラジカル硬化可能な化合物の硬化が促進剤によって促進される場合には、この促進剤は反応型樹脂モルタルに適宜与えられる。この2成分系または多成分系モルタルでは、この反応型樹脂モルタルは、この2成分系または多成分系モルタルの総重量に対して、この促進剤を0.1〜1.5重量%、また好ましくは0.25〜1.0重量%の量で含んでよい。
本発明による反応型樹脂モルタルは、同様に適宜禁止剤を含んでよい。本発明による2成分系または多成分系モルタルでは、この反応型樹脂モルタルは、この2成分系または多成分系モルタルの総重量に対して、この禁止剤を0.003〜0.35重量%、また好ましくは0.01〜0.2重量%の量で含んでよい。この際、場合により樹脂マスターバッチにおいて、あるいは樹脂混合物の安定化のために加えられる別の禁止剤が、その量の計算で考慮されなければならず、こうして禁止剤の全量が所定の範囲となるようにされる。
従来のモルタルマスは、反応型樹脂モルタルと硬化剤とからなる全重量に対して、1.5〜3重量%の硬化物質を含み、好ましくはペルオキシドおよびとりわけ好ましくはジベンゾイルペルオキシド(BPO)を含む。この際その混合比に依存して、この硬化剤はペルオキシドの7〜15%を含まなければならない。これは硬化剤が「増感性」としてラベル表示されることになる。ラベル表示無しのものはBPO含有量が1%未満の硬化剤である。
2成分系または多成分系モルタルの1つの好ましい実施形態によれば、これらの僅かなペルオキシド濃度を有する、ラベル表示無しの系が提供されかつ調合されなければならない場合は、促進剤と禁止剤の濃度は顕著に低減されることになる。これは促進剤に対しては0.1〜0.5重量%の範囲であり、禁止剤に対しては0.003〜0.07重量%の範囲である。ここでこれらの量表示である「重量%」は、それぞれこの2成分系または多成分系モルタルの総重量に対するものである。
以上に対応して、本発明の1つの好ましい実施形態は、1つの2成分系または多成分系モルタルに関し、ここで0.1〜0.5重量%の量の促進剤、0.003〜0.07重量%の量の禁止剤、0.1〜0.35重量%の量の硬化物質が、それぞれ、2成分系または多成分系モルタルの総重量に対して含まれている。
以上によりたとえば、反応型樹脂モルタルおよび硬化剤の総重量に対し0.25重量%のペルオキシド含有量,反応型樹脂モルタルの硬化剤に対する混合比が3:1の重量比,0.07重量%の禁止剤含有量で、促進剤含有量を0.35重量%±25%で変化することによって、25℃でのゲル化時間を2.5〜6分に調整することができる。
この際上述したような2成分系または多成分系モルタルは、0.5重量%より多い促進剤濃度、上記の0.25重量%のペルオキシド濃度では、禁止剤を用いて上述のゲル化時間を調整することはできないことが見出された。これはこれらの調合物がそれに必要な高い禁止剤濃度では最早確実に硬化しないからである。
とにかく本発明による2成分系または多成分系モルタルを用いて、ペルオキシド含有量のラベル表示を避けることができるだけでなく、反応型樹脂モルタルの硬化剤に対する混合比の広い範囲、3:1〜5:1の重量比の範囲において、充分な加工時間で良好な硬化と高い荷重値を達成することができるモルタルマスを提供することもできる。
本発明による2成分系または多成分系モルタルの1つの好ましい実施形態では、上記の樹脂部品は、反応型樹脂モルタルの他に、さらにもう1つの水硬性または重縮合可能な無機化合物およびその硬化剤成分を含み、上記の硬化物質の他に水も含む。このようなモルタルマスは、独国特許出願公開第4231161A1号明細書に詳細に記載されている。ここでA成分は好ましくは水硬性または重縮合可能な無機化合物としてセメントを含み、たとえばポートランドセメントまたはアルミナセメントを含み、この際、酸化鉄フリーまたは酸化鉄の少ないセメントがとりわけ好ましい。水硬性の無機化合物としては、石膏も使用することもでき、これをそのまままたはセメントとの混合物で使用することもできる。重縮合可能な無機化合物としては、ケイ酸化合物、縮重号可能な化合物、特に可溶な、溶解されたおよび/またはアモルファスの二酸化珪素を含む物質も使用することができる。
本発明による2成分系または多成分系モルタルの1つのとりわけ好ましい実施形態では、上記の樹脂部品は、8〜25重量%のラジカル重合可能な樹脂、8〜25重量%の反応性希釈剤、0.1〜0.5重量%の促進剤、および0.003〜0.07重量%の禁止剤、40〜70重量%の充填材、および0.5〜5重量%の増粘剤を含み、また上記の硬化剤部品は、0.1〜0.35重量%のペルオキシド、3〜15重量%の水、5〜25重量%の充填材、および0.1〜3重量%の増粘剤を含み、これらはそれぞれ2成分系モルタルの総重量に対するものである。
本発明の目的はさらに建築用途の2成分系または多成分系モルタルの使用である。
「建築用途」とは、本発明では、コンクリート/コンクリート,鋼鉄/コンクリート、または鋼鉄/鋼鉄またはこれらの材料の1つの他の鉱物性材料への建築物接着、コンクリート、煉瓦造り、および他の鉱物性材料からなる建築部品の構造的強化、建築目的の繊維補強されたポリマーを用いた補強のアプリケーション、コンクリート、鋼鉄、または他の鉱物性材料からなる表面への化学的固定、特に、アンカー棒、アンカーボルト、(ねじ)棒、(ねじ)スリーブ、鉄筋コンクリート、ねじ、およびこれらの同等物等の建築部材およびアンカーリング手段の、(鉄筋)コンクリート、煉瓦造り、他の鉱物性材料、金属(たとえば鋼鉄)、セラミック、プラスチック、ガラス、および木材等の様々な基礎におけるボアホールへの化学的固定を含む。
本発明による2成分系または多成分系モルタルは、コンクリート、煉瓦造り(中実煉瓦または中実ブロック造り)、孔あき煉瓦造り(孔あき煉瓦または孔あきブロック造り)、軽量コンクリートまたは多孔質コンクリート、特にコンクリートおよび煉瓦等の鉱物性の基礎における、建築部材およびアンカーリング手段の化学的固定にとりわけ適している。
実施例1〜16と比較例V1〜V3
表1〜4に示す混合物を用いて組成物が製造され、ここでこれらの成分が互いに均一に混合された。量の表示はそれぞれ重量部である。
反応型樹脂モルタルマスの製造のため、このようにして得られた樹脂混合物が50重量部で、4重量部のフュームドシリカ,15重量部のアルミナセメント,および31重量部の石英砂と均一に混合された。以上のようにして樹脂成分が得られた。
硬化剤成分として、1重量部のジベンゾイルペルオキシド,28重量部の水、4重量部のヒュームドシリカ、63重量部の石英(0〜80μm)、および4重量部のアルミナが用いられた。
上記の樹脂成分および硬化剤成分は、3:1の重量比で互いに混合され、得られたマスによってゲル化時間および煉瓦造り用煉瓦における破壊荷重が決定された。
比較例V2およびV3によるマス、および実施例16によるマスにより、さらに粘度が決定された。
モルタルマスのゲル化時間決定
このようにして得られたモルタルマスのゲル化時間の決定は、一般的に市販されている装置(GELNORM(登録商標)−ゲルタイマー)を用いて、25℃の温度で行われ、このため上記の成分が混合され、この混合後直ぐにシリコン浴で25℃でテンパリングされ、この試料の温度が測定される。
この試料自体は、シリコン浴に沈められたテンパリング用のエアブランケットの中に設置される試験管の中にある。
この試料の温度は時間に対してプロットされる。評価はDIN16945、シート1、およびDIN16916に従って行われる。可使時間は、10Kの温度上昇に達する際のものであり、ここでは25℃〜35℃までである。
ゲル化時間決定の結果は、以下の表1〜4に示されている。
破壊荷重の決定
硬化したマスの破壊付着強度の決定のために、アンカーねじ棒(複数)M10を用い、これらのアンカーねじ棒は、EN791−1に準拠して煉瓦のボアホールの中に打込まれるが、ただし35MPaの圧縮強度,12mmの直径およびボアホール深さ80mm、実施例および比較例の反応型樹脂モルタル組成物を用いて打込まれる。このアンカーねじ棒の中心引抜によって平均的破壊荷重が測定される。それぞれ3個のアンカーねじ棒が打ち込まれ、24硬化後にその荷重が決定された。
こうして測定された破壊荷重(kN)が、平均値として以下の表1〜4に示されている。
樹脂混合物の粘度測定
上記の樹脂混合物(複数)の粘度がDIN EN ISO2884に準拠して、カールスルーエのHaake社のレオメーターRS600を用い、Φ60mm、1°チタン(C60/1°Ti)、隙間0.052mmの円錐平板型測定幾何形状、23℃、および剪断速度150s-1で測定された。
表1 樹脂混合物の組成,ゲル化時間,および破壊荷重
a) V=比較例
b) ウレタンメタクリレート樹脂、独国特許出願公開第DE4111828A1号明細書に従って製造したもの
c) TEMPO=2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル
表2 樹脂混合物の組成,ゲル化時間,および破壊荷重
d) 4−ヒドロキシ−TEMPO
e) 4−フェナシリデン−2,2,5,5−テトラメチルイミダゾリジン−1−イロキシ
f) 2,3−ジヒドロ−2,2−ジフェニル−3−(フェニルイミノ)−1H−インドール−1−オキシルニトロオキシド
g) 1−(ジエトキシホスフィニル)−2,2−ジメチルプロピル−1,1−ジメチルメチル−ニトロキシド
表3 樹脂混合物の組成,ゲル化時間,および破壊荷重
h) エトキシル化ビスフェノール−A−ジメタクリレート
表4 樹脂混合物の組成,ゲル化時間,および破壊荷重
上記の表から、本発明によるマスは、比較例のように製造されたマスよりも顕著に良好な破壊荷重を与えることが分る。

Claims (17)

  1. 少なくとも1つのラジカル重合可能な化合物と、少なくとも1つの反応性希釈剤とを含む樹脂混合物であって、当該反応性希釈剤は、以下の一般式(I)の1,3−ジカルボニル化合物(複数)から選択され、
    式中、R1は直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基であり、好ましくはC1−C2−アルキル基を意味しており、
    3は水素,または直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基、C1−C6−アルコキシ基、または以下の式(II)のメタクリロイルオキシ基であり、

    上式で、Xはメチレン基,エチレングリコール基、またはプロピレングリコール基を意味し、nは1〜6までの整数を意味し、
    2は水素,または直鎖または分岐の、場合によっては置換されたC1−C6−アルキル基、またはC1−C6−アルコキシ基を意味し,またはR3と共に、場合によっては置換された、5員または6員の脂肪族環を形成し、当該脂肪族環は場合によっては当該環の中に、あるいは当該環に付随するヘテロ原子(複数)を含み、
    または、前記反応性希釈剤は、以下の一般式(III)の物から選択されており、

    上式で、R4は2価以上の多価アルコールを意味し、xは1〜6の数を意味し、R1、R2は前記のR1、R2の定義と同様な意味を有し、
    かつ、安定したN−オキシル−ラジカルまたは4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルトルオールから選択された、少なくとも1つの重合禁止剤を含み、
    前記少なくとも1つの1,3−ジカルボニル化合物と前記重合禁止剤との比は、30:1〜150:1であることを特徴とする樹脂混合物。
  2. 前記少なくとも1つの反応性希釈剤が、1〜15重量%の量で含まれており、前記少なくとも1つの重合禁止剤が、0.005〜2重量%の量で含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂混合物。
  3. 前記少なくとも1つの反応性希釈剤は、アセチルアセトン、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、トリアセトアセタートトリメチロールプロパン、ベンジルアセトアセタート、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、tert−ブチルアセトアセタート、およびエチルアセトアセタートから成るグループから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂混合物。
  4. 前記重合禁止剤は、ピペリジニル−N−オキシル−、テトラヒドロピロル−N−オキシル−、インドリン−N−オキシル−、β−リン酸化N−オキシル−ラジカル、および4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルトルオールから成るグループから選択されていること特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂混合物。
  5. 前記ラジカル重合可能な化合物は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、および/またはエポキシ(メタ)アクリレート樹脂であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂混合物。
  6. 前記樹脂混合物は、さらに促進剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂混合物。
  7. 前記樹脂混合物は、さらに別の反応性希釈剤および/または重合禁止剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂混合物。
  8. 前記樹脂混合物の粘度は、200〜800mPa・sであることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂混合物。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の樹脂混合物と、無機および/または有機の添加物と、を含むことを特徴とする反応型樹脂モルタル。
  10. 添加物として、石英砂、フュームドシリカ、コランダム、白亜タルカム、セラミック、アルミナ、ガラス、セメント、石膏、および/またはバライトのグループから選択されており、適合した粒子サイズまたはこれらの組合せから成る無機充填材を含むことを特徴とする、請求項9に記載の反応型樹脂モルタル。
  11. 添加物として、フュームドシリカ、層状ケイ酸塩、アクリレート増粘剤またはポリウレタン増粘剤、ひまし油誘導体、ノイブルグケイ質土、およびキサンタンゴムのグループから選択されるか、またはこれらの組合せから成る増粘剤を含むことを特徴とする、請求項9または10に記載の反応型樹脂モルタル。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の反応型樹脂モルタルと、反応を禁止するように分離された硬化剤と、を備え、当該硬化剤は、硬化物質と無機および/または有機の添加物とを含むことを特徴とする、2成分系または多成分系モルタル。
  13. 前記硬化物質は、無機または有機のペルオキシドであることを特徴とする、請求項12に記載の2成分系または多成分系モルタル。
  14. 2成分系または多成分系モルタルの総重量に対して、それぞれ、0.1〜1.5重量%の量の前記促進剤、0.003〜0.35重量%の量の前記禁止剤、0.1〜3重量%の量の前記硬化物質を含むことを特徴とする、請求項12または13に記載の2成分系または多成分系モルタル。
  15. 前記2成分系または多成分系モルタルの総重量に対し、それぞれ、0.1〜0.5重量%の量の前記促進剤、0.003〜0.07重量%の量の禁止剤、0.1〜0.35重量%の量の硬化物質を含むことを特徴とする、請求項14に記載の2成分系または多成分系モルタル。
  16. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の反応型樹脂モルタルまたは請求項12乃至15のいずれか1項に記載の2成分系または多成分系樹脂モルタルの使用。
  17. 鉱物性の基礎のボアホールにおける固定および/またはアンカーリング手段の化学的固定のための、請求項16に記載の使用。
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