JP2011137141A - 建築用途に適した二成分系モルタル組成物、その使用及び得られた硬化構造物 - Google Patents

建築用途に適した二成分系モルタル組成物、その使用及び得られた硬化構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】最先端のエポキシ−アミンシステムと同様の結合特性を有するにもかかわらず、腐食性のアミンがなく、環境、健康および安全面に関して有利な特性をもたらす建築用途に適した二成分系モルタル組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのノルボルネン基を含有し、過酸化物で硬化し得る樹脂及び少なくとも1種のメタクリレート含有化合物を含む樹脂成分Aと、過酸化物及び少なくとも1種のチオールを含む硬化剤成分Bとを備え、樹脂成分A及び硬化剤成分Bの少なくとも一方が少なくとも一つの無機充填材を含み、樹脂成分A及び硬化剤成分Bが該成分の混合前にあらゆる反応を抑制するように互いに空間的に分離されている建築用途に適した二成分系モルタル組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、二成分系モルタル組成物と、建築用途、好ましくはネジ式アンカーロッド、補強鉄、ネジ式スリーブ及びネジをあらゆる種類の基材のボアホール内に固定するための使用と、該モルタル組成物を硬化することにより得た硬化構造物に関する。
本明細書で用いるような「建築用途に適した」とは、「硬化中のモルタル組成物が構造物をもたらす」ことを意味する。ここで意味するような「構造物」は、少なくとも0.5mmの厚さと、適切な機械特性とを有すると考えられる。
本明細書内で用いる技術用語を規定するために、モルタル組成物は、硬化性樹脂と、フィラーと、モルタルの反応性及びレオロジーを調整する更なる添加剤とを含む。通常、これを第1成分の充填樹脂と、第2成分の硬化剤とからなる二成分系システムとして塗布する。かかる二成分系モルタル組成物の使用は、その使用前に、樹脂成分を硬化剤成分と混合することを必要とする。
さらに求められる構造的用途の1つが、化学的固着への応用である。この応用では、機械的強度、コンクリートへの接着性、鋼鉄への接着性が非常に良好でなければならない。
エポキシドを基にした樹脂組成物を用い、アミンで硬化する化学的固着方法は既知である。参考文献としては、例えば、特許文献1及び2を挙げることができる。このような状態の従来の樹脂組成物は、硬化されると、特大穿孔に対し有用にする低収縮等のような多くの望ましい特性を示す。しかしながら、これらの樹脂は、室温で非常にゆっくりとしか硬化せず、より低温では全く硬化しない。これら樹脂組成物の更なる欠点は、使用するアミンが毒性で、且つ腐食性であると通常考えられていることである。
室温および室温以下の温度で十分速く硬化しないという問題は、樹脂及び反応性希釈剤が単にメタクリレートに基づく樹脂組成物を用いることによって解決される。参考文献としては、例えば、特許文献3及び4を挙げることができる。特許文献4によれば、ほぼ数分程度の速い硬化ゲル化時間を室温で達成し得る。しかしながら、かかる化学的固着用のメタクリレートに基づく樹脂組成物は、硬化すると、相当な収縮を示す。
特許文献5は、チオール成分と、ノルボルネン官能性樹脂のような非芳香族炭素二重結合含有樹脂と、随意的な反応性希釈剤とを含む樹脂組成物を用いた化学的固着方法を開示する。これらの樹脂組成物は、特に低温でより速い(上述のエポキシ−アミン樹脂システムと比較)硬化と、より低い収縮(上述のメタクリレート樹脂システムと比較)とを有利にもたらす。特許文献5で使用し得る適当な反応性希釈剤の例としては、例えば、ジシクロペンタジエン(DCPD)、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、エポキシエチルノルボルネンが挙げられる。これらの例を考慮すると、アリル含有反応性希釈剤、特にトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を反応性希釈剤として用いていた。
特許文献5に記載された反応性希釈剤の欠点は、比較的貧弱な切断力であり、これは粘度を低減するために比較的大量の反応性希釈剤を必要とし、機械特性の低減をもたらし得ることを意味する。しかしながら、多くの建築用途に関しては、樹脂を充填又は強化することが必要である。これらの用途では、一般に、複合充填樹脂組成物の有効粘度を得るために、樹脂の粘度が低いこと、非常に低いことが必要とされる。
他の欠点は、反応性希釈剤の量をわずかに少ない範囲で変化させると、チオールの必要量に多大な影響を与え、システムの堅牢さを少なくする、即ち反応性希釈剤の含有量の変化に著しく敏感になることである。
特許文献6は、チオール成分(XH 成分)と、非芳香族炭素二重結合含有成分(RU成分)とを含み、たかだか5mol%がホモ重合を受けることができる反応性不飽和物、即ちたかだか5mol%が(メタ)アクリレートである樹脂組成物を開示する。よって、特許文献6は、(メタ)アクリレートを用いることから離れて教示する。
欧州特許第1118628号明細書 欧州特許第0974610号明細書 欧州特許第0713015号明細書 欧州特許第0761792号明細書 国際公開第2007/042199号パンフレット 国際公開第2005/100436号パンフレット
本発明の目的は、最先端のエポキシ−アミンシステムと同様の結合特性を有するが、より高速の硬化をもたらす高い反応性、より低い設置温度でより高い性能を有し、高速の硬化が長いゲル化時間、即ち使用者にワークフローの高い柔軟性をもたらす長い作業時間を付与するにもかかわらず、腐食性のアミンがなく、環境、健康および安全面に関して有利な特性をもたらす建築用途に適した二成分系モルタル組成物を提供することにある。
前記目的は、特許請求の範囲に記載された二成分系モルタル組成物によって付与される。
よって、請求項1の要旨は、過酸化物で硬化し得る少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂および少なくとも一つのメタクリレート含有化合物を含む樹脂成分Aと、過酸化物および少なくとも1種のチオールを含む硬化剤成分Bとを備え、前記樹脂成分A及び前記硬化剤成分Bの少なくとも一方が少なくとも1種の無機充填材を含有し、前記樹脂成分A及び前記硬化剤成分Bが該成分の混合前のあらゆる反応を抑制するように互いに空間的に分離されている建築用途に適した二成分系モルタル組成物である。
従属項は、この二成分系モルタル組成物、その建築用途、好ましくはネジ式アンカーロッド、補強鉄、ネジ式スリーブ及びネジをあらゆる種類の基材のボアホール内に固定するための使用と、該二成分系モルタル組成物を硬化することにより得た又は上記使用により得た硬化構造物に関する。
後述する実施例と比較例から分かるように、本発明の二成分系モルタル組成物は、比較例のモルタル組成物と較べてより高速な硬化を付与し、より長いゲル化時間を付与し、また結合特性の相当な低減なしに−5℃のより低い設置温度でより良好な性能を有する。
本発明のモルタル組成物の更なる驚くべき利点は、硬化による収縮が低いことである。メタクリレートを基にした樹脂組成物が、硬化すると、相当な収縮、通常ほぼ15〜20%程度の収縮を示すことが既知であるので、このことは非常に驚くべきことである。
本発明の二成分系モルタル組成物を化学的固着に用いるのが好ましいが、例えば、自動車部品、ボート、屋根材、建築物、容器、張替え、パイプ、タンク、フローリング、風車の羽根の製造にも使用することができる。ここで示すような化学的固着は、例えば、コンクリート、レンガ、天然石、人工石のボアホールにおけるつなぎ棒、合わせ釘、ロックボルト、ネジ、アンカーロッドのような固着素子の化学的固定を意味する。
本発明のモルタル組成物の樹脂成分Aは、過酸化物によって硬化し得る樹脂として、1分子あたり少なくとも1つのノルボルネン基、好ましくは、少なくとも2つのノルボルネン基、より好ましくは、少なくとも3つのノルボルネン基を含有する樹脂を含む。
少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂は、ノルボルネン基として、下記一般式の基を含む。
Figure 2011137141

式中の基R、R、R及びRの各々は、独立して、例えば、水素、カルボキシレート、ニトリル、アルキル基、アルケニル基、アリール基及び/又はこれら基の置換誘導体の群から選択されるか、若しくはこれら基の2つ以上が追加の環構造を形成してもよく、又はこれらの基のいずれかがポリマー残渣の一部である。好ましい実施形態においては、樹脂中のノルボルネン基の少なくとも一部が、R又はR及びR又はRの両方を介して樹脂と接続され、このことは通常優れた機械特性をもたらす。
他の実施形態によれば、少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂は、ノルボルネン基のほかに、非芳香族の炭素二重結合部分としてアリル、ビニル、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸若しくは桂皮酸二重結合部分、又はそのディールス・アルダー付加物の群から好適に選択された他の反応性炭素−炭素不飽和物を含んでいてもよい。ノルボルネン以外の反応性炭素−炭素不飽和物を含む場合、メタクリル酸基が好ましい。
樹脂は、少なくとも2つの反応性炭素−炭素不飽和物、より好ましくは少なくとも3つの反応性炭素−炭素不飽和物を含むのが好ましい。
ノルボルネン基を含有する樹脂は、好ましくは少なくとも500ダルトン、より好ましくは少なくとも750ダルトン、特に好ましくは少なくとも1000ダルトンの分子量を有する。ノルボルネン基を含有する樹脂は、好ましくは、たかだか10000ダルトン、より好ましくは、たかだか8000ダルトン、最も好ましくは、たかだか6000ダルトンの分子量を有する。
多くのチオール含有化合物を、本発明に係わる樹脂組成物におけるチオールとして適当に用い得る。これら化合物は、芳香族チオフェノールであってもよく、また脂肪族チオールを用いてもよい。樹脂組成物は、脂肪族チオールを含むのが好ましい。
特に、α−メルカプトアセテート又はβ−メルカプトプロピオネートのモノアルコール、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール及び他のポリオールとのエステル類が有用である。α−メルカプトアセテート又はβ−メルカプトプロピオネートで官能化されるアルコール基は、ポリマーの一部とすることができる。また、アルコールの混合物を用い得る。最も好ましくは、脂肪族チオールが、α−メルカプトアセテート、β−メルカプトプロピオネート、若しくはその誘導体又はこれらの混合物である。
樹脂組成物に存在するチオールの少なくとも一部が、好ましくは少なくとも2、さらに好ましくは少なくとも3のチオール官能性を有する。
好ましい実施形態において、樹脂組成物は、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも2.5の平均チオール官能性を有するチオール混合物を含む。
好ましい実施形態において、樹脂組成物に存在するチオールの少なくとも一部が、メルカプトプロピオネート又はメルカプトアセテートに由来するチオールである。
3以上のチオール官能性を有する特に適したチオールは、トリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラメルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサ−(3−メルカプトプロピオネート)、グリセロールトリス−(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサメルカプトアセテート、トリビニルシクロヘキシルポリメルカプタン、トリチオシアヌル酸、及びそれらのエトキシ化又はプロポキシ化誘導体である。
本発明に係わる樹脂組成物は、反応性希釈剤としてメタクリレート含有化合物を含む。希釈剤は、例えば、樹脂組成物の取扱いをより容易にするために、該組成物の粘度の調整のために用いられる。
本発明の好ましい実施形態において、メタクリレート含有化合物の少なくとも一部が、メタクリレートの少なくとも二官能性、より好ましくは二官能性又は三官能性である。なぜなら、二官能性又は三官能性のメタクリレートの使用は高速且つより効率的な硬化をもたらし得るからである。メタクリレート含有化合物又はその混合物が、好ましくは少なくとも1.5、より好ましくは少なくとも2の平均官能性を有する。反応性希釈剤として適用し得る好適なメタクリレート含有化合物の例としては、エタンジオール−1,2−ジメタクリレート(EGDMA)、ブタンジオール−1,4−ジメタクリレート(BDDMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、グリセリンジメタクリレート(GDMA)及びトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)が挙げられる。
樹脂成分Aは、好ましくは少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも25重量%のメタクリレート含有化合物を含む。また、樹脂組成物は、好ましくは多くて70重量%、より好ましくは多くて60重量%のメタクリレート含有化合物を含み、ここで100%はメタクリレート含有化合物及びノルボルネン基含有樹脂の合計である。
本発明に係わるモルタル組成物は、チオールと、少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂とを樹脂成分Aにおけるノルボルネン基と、硬化剤成分Bにおけるチオール基との比率が10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは1:1となるような量で含むのが好ましい。
本発明に係わる二成分系モルタル組成物の樹脂成分Aは、遷移金属化合物を硬化促進剤として更に含むのが好ましい。このような遷移金属化合物の存在は、樹脂組成物の過酸化物での硬化を促進する点で有益である。遷移金属は、22〜29の範囲の原子番号若しくは38〜49の範囲の原子番号又は57〜79の範囲の原子番号を有する遷移金属から選択されるのが好ましい。より好ましくは、遷移金属をV、Mn、Cu、Feから選択する。
樹脂成分Aは、反応性を特に低温で更に増大させるために、所要に応じて1,3−ジカルボニル化合物、例えば1,3−ジケトン及びアルデヒド、特にアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン及びジベンゾイルメタン;モノエステル及びジエステル、特にジエチルマロネート及びスクシネート、エチルアセトアセテートのようなアセトアセテート、アセトキシアセチルエチルメタクリレート等のような共促進剤を含み得る。
本発明に係わる二成分系モルタル組成物の樹脂成分Aは、過酸化物で硬化し得る。構造部品を得るための硬化反応の開始に用いる過酸化物は、不飽和のポリエステル樹脂及びビニルエステル樹脂の硬化に使用される当業者に既知のあらゆる過酸化物とすることができる。かかる過酸化物は、固体又は液体であろうと有機及び無機の過酸化物を包含し、また過酸化水素を適用してもよい。適当な過酸化物の例として、例えばパーオキシカーボネート類(式:−OC(O)OO−)、パーオキシエステル類(式:−C(O)OO−)、ジアシルパーオキシド類(式:−C(O)OOC(O)−)、ジアルキルパーオキシド類(式:−OO−)等がある。それらはまた、実際オリゴマー又はポリマーとすることができる。適当な過酸化物の拡張した例を、例えば米国特許出願公開第2002/0091214号の段落0018に見つけることができる。当業者は、過酸化物の情報及び過酸化物を取り扱う際に過酸化物の製造者によって付与された取扱説明書でなされるべき事前注意を容易に得ることができる。
好ましくは、過酸化物がヒドロペルオキシド、ペルエーテル、ペルエステル、ペルアンハイドライド又はペルカーボネートであり、より好ましくは過酸化物をペルカーボネート、ペルエステル及びハイドロペルオキシドからなる群より選択し、最も好ましくは、過酸化物がトリゴノックス117のようなモノペルカーボネート又はトリゴノックスCのようなペルエステルである。
本発明に係わる樹脂組成物の貯蔵安定性は、樹脂成分Aが1種以上の阻害剤を更に含む場合に改善され、またこれが好ましい。阻害剤の少なくとも一つをフェノール化合物、N−オキシル化合物又はニトロソ化合物から選択するのが好ましい。
樹脂成分Aに使用し得る阻害剤の適当な例としては、例えば2−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2,4,6−トリス−ジメチルアミノメチルフェノール、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−メチレンジ−p−クレゾール、ヒドロキノン、2−メチルヒドロキノン、2−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジメチルヒドロキノン、2,3,5−トリメチルヒドロキノン、カテコール、4−t−ブチルカテコール、4,6−ジ−t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン、メチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、ナフトキノン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール(TEMPOLとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン(TEMPONとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−カルボキシル−ピペリジン(4−カルボキシ−TEMPOとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチル−3−カルボキシルピロリジン(3−カルボキシ−PROXYLとも呼ばれる)、アルミニウム−N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、フェノチアジン及び/又はこれら化合物の誘導体若しくは任意の組み合わせが挙げられる。
本発明によれば、樹脂成分A及び/又は硬化剤成分Bは、少なくとも一種の無機充填材、例えば好ましくは、石英、ガラス、コランダム、磁器、石器、蛍石、重晶石、石こう、滑石、白亜又はその混合物を含有し、これら充填材が砂、粉末又は成形品の形状、特に繊維又は球の形状で含まれる。
モルタル成分の粘度及び流動作用を調整するために、ヒュームドシリカ、ポリマー増粘剤、クレー等のような更なる添加剤を両成分のいずれか一方又は両方に添合することができる。
二成分系モルタル組成物の樹脂成分Aは、硬化性樹脂に加えて、液圧で硬化又は重縮合し得る無機化合物を含んでいてもよく、また、硬化剤成分Bは、硬化剤に加えて、水を含んでいてもよい。さらに、液圧で硬化又は重縮合し得る無機化合物として、樹脂成分はセメント、例えばポートランドセメント又はアルミン酸塩セメントを含むのが好ましく、特に酸化鉄をほとんど又は全く含まないセメントが好ましい。石こうをそのまま又はセメントとの混合物で液圧硬化の無機化合物として用いることができる。重縮合し得る無機化合物として、樹脂成分はまた、重縮合し得るケイ酸塩化合物、特に溶解可能な、溶解した及び/又は非晶性のシリカを含有する材料を含む。
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、モルタル組成物を、互いに分離した2つ以上の部屋を有するカートリッジ、容器、カプセル又はフィルムバックに入れ、この場合樹脂成分A及び硬化剤成分Bがあらゆる反応を抑制するために互いに分離されて収容される。本発明の二成分系モルタル組成物を意図したように使用する場合、樹脂成分A及び硬化剤成分Bが機械力の作用下又はカートリッジ、容器又はフィルムバックからのガス圧によって調剤され、互いに混合、好ましくはこれら成分が通過する静的ミキサーを用いて混合され、ボアホールに導入され、その後ネジ式アンカーロッド等のような固定すべき装置が硬化反応モルタルを充填したボアホールに挿入され、適切に調整される。二成分系カプセルの場合、該カプセルをホールに挿入し、固定素子をその中にドリルしてカプセルを破壊し、固定素子の据付中に樹脂及び硬化剤成分を混合する。従って、本発明の更なる目的は、樹脂成分Aと硬化剤成分Bとの化学反応によりネジ式アンカーロッド、補強鉄、ネジ式スリーブ及びネジをあらゆる基材のボアホールに固定するための上述した二成分系モルタル組成物の使用である。
本発明はまた、本発明に係わる二成分系モルタル組成物を硬化する際に得られた構造物に関する。これら構造物は、優れた機械特性を有する。
本発明の更なる目的は、上述した二成分系モルタル組成物の建築用途への使用、好ましくはネジ式アンカーロッド、補強鉄、ネジ式スリーブ及びネジをあらゆる基材のボアホール内に固定するための使用であり、樹脂成分Aを硬化剤成分Bと混合することにより前記組成物を硬化させる工程を備える。硬化を−20℃〜+200℃の範囲、より好ましくは−20℃〜+100℃の範囲、最も好ましくは−10℃〜+60℃の範囲の温度で行う(所謂常温硬化)。
本発明を一連の実施例と比較例とにより明らかにする。全ての実施例は、特許請求の範囲をサポートするものである。しかしながら、本発明は、実施例に示された特定の実施形態に限定されるものではない。
(実施例/比較例)
A:ノルボルネン基含有樹脂の合成
メカニカルスターラー及びディーンスターク設備を備えた2Lの反応器に402gのトリメチロールプロパンと、147gの無水マレイン酸と、1.1gのジブチルハイドロキノンとを入れた。この混合物を100℃に2時間加熱した後、218gのトルエンと、10.9gのp−トルエンスルホン酸と、541gのクロトン酸とを添加した。反応混合物を加熱還流し、そして水を28時間共沸除去した。次に、7.7gのトリメチロールプロパンオキセタンを添加し、混合物を100℃で更に1時間攪拌した。次いで、トルエン及び過剰量のクロトン酸を留去し、黄色がかった樹脂を得た。この樹脂を165℃まで加熱し、反応温度を165℃〜180℃に維持しながら550gのDCPDを8時間かけて緩徐に添加した。添加完了後、反応混合物を2時間以上170℃で維持し、2時間真空(15mBar)にした後、ノルボルネン官能性樹脂を得た。エタンジオール−1,2−ジメタクリレート(EGDMA)又はブタンジオール−1,4−ジメタクリレート(BDDMA)のいずれかを添加(最終的な樹脂に対して27重量%)して材料の良好な取扱いを達成した。
B:本発明に係わるモルタル組成物及び比較混合物の調製及びテスト
下記の原材料を用いた。
Figure 2011137141
B1:樹脂成分Aの調製
26gのTMPTMAを47gの上記樹脂に添加し、混合物を樹脂が完全に溶解するまで攪拌した。(総メタクリレート含量が45重量%であり、15重量%のEGDMA又はBDDMAのいずれかと、30重量%のTMPTMAとからなる)。次に、Tempolの1%w/wBDDMA溶液0.5gと、1gのMn−10とを0.5gのAcacに続いて添加した。均質化後、42gの石英粉末、22gのケイ砂及び2.5gのAerosil 200を、ペースト状の均質成分が得られるまで高速ミキサーにより添合した。調製した組成物を表1に示す。
B2:硬化剤成分Bの調製
28gのPET−3MPと、2gのTrigonox Cとを均質に混合し、ペースト状の均質成分が得られるまで16gの石英粉末と、2gのAerosil 200とを高速ミキサーにより添合した。
B3:本発明の二成分系モルタル組成物の使用
上記のようにして得た樹脂成分Aと、硬化剤成分Bとを、隣り合うカートリッジに3:1の樹脂成分Aと硬化剤成分Bとの体積比で導入した。樹脂成分Aと、硬化剤成分Bとをそれぞれのカートリッジから押し出し、静的ミキサーに通した。その結果、樹脂成分Aがモルタル組成物を硬化させる硬化剤成分Bと反応した。反応混合物を試験管(ゲル化時間測定用)又はコンクリート中のボアホールに注入し、作業時間の終わりであるゲル化時間に到達する前に固定すべき部品を導入し、調整した。完全な硬化後、荷重値を測定した。
C:モルタル組成物のテスト
(1)ゲル化時間
このようにして二成分系モルタル組成物の樹脂成分A及び硬化剤成分Bから得た混合物のゲル化時間を、25℃の温度で従来の市販の装置(ゲルタイマー)を用いて求めた。このために、成分A及びBを3:1の体積比で混合し、試験管内にその周縁から約4cm下まで入れ、該試験管を25℃の温度で維持した(DIN 16945,DIN EIN ISO 9396)。ガラスロッド又はスピンドルを、1分間当たり10昇降のペースで樹脂中を上下に移動させた。ゲル化時間は、試験管を振動ロッドによって昇降させた時間である。ランダムテストは、ゲルポイントでの硬化度(示差走査熱量計(DSC)によって測定)が、測定の精度内で一定であることを示す。測定されたゲル化時間を表2に示す。
(2)結合強度
硬化組成物の荷重値を求めるために、ネジ式M12アンカーロッドを用い、これを直径14mm及び深さ72mmのコンクリートのボアホールに本発明の二成分系モルタル組成物又は比較例のモルタル組成物とともにダボ接合した。平均破壊荷重を、高強度のネジ式アンカーを用いた狭い閉じ込めの中心でネジ式アンカーロッドを引き抜くことにより求めた。各々の場合、3つのネジ式アンカーロッドをダボ接合し、それらの荷重値を通常24時間の硬化後に求めた。特別な場合、硬化時間を硬化速度のテストに対して変えた。
異なるボアホール状態及び/又は硬化状態を試験し、下記に示す。結合強度(N/mm)は、荷重値をネジ式アンカーロッドの結合表面で割ることによって荷重値から得られ、表3に示される。
Figure 2011137141
試験したモルタル組成物の硬化挙動を表4に示す。
比較のモルタル組成物:
技術の最新の状態を表す2つの市販の化学固定システムを比較の生産物として用いた。
Figure 2011137141
結果
表1:組成物
Figure 2011137141
表2:ゲル化時間
Figure 2011137141
表3:結合強度
A−1に関しては、24時間よりも短い硬化時間での引抜試験を行つて、HIT RE500の比較例に較べて著しく速い硬化を示した。
Figure 2011137141
更なるテストを−5℃で延長された硬化時間で行って、硬化が24時間を超えて凝固するか、又は進行するかをチェックした。
表4:−5℃での硬化挙動
Figure 2011137141
(結論)
本発明の二成分系モルタル組成物は、比較例のモルタルと較べてアンカーロッドを固着する性能が優れている。最先端のエポキシ−アミンシステムと同様の結合特性を付与するものの、本発明のモルタル組成物の反応性はかなり高く、低い適用温度でより速い硬化速度と、より高い性能をもたらす。本発明のモルタル組成物のより高い硬化速度にもかかわらず、ワークフローにおける高い柔軟性につながる長いユーザーの作業時間を反映する長いゲル化時間を付与する。本発明の二成分系モルタル組成物は、腐食性のアミンがないので、健康及び安全の観点で優れた環境特性をもたらす。

Claims (24)

  1. 少なくとも1つのノルボルネン基を含み、過酸化物で硬化し得る樹脂と、少なくとも一つのメタクリレート含有化合物とを含む樹脂成分Aと、
    過酸化物及び少なくとも一つのチオールを含む硬化剤成分Bとを含み、
    前記樹脂成分A及び硬化剤成分Bの少なくとも一方が少なくとも一つの無機充填材を含み、
    前記樹脂成分A及び硬化剤成分Bが、該成分の混合前にあらゆる反応を抑制するように互いに空間的に分離されていることを特徴とする建築用途に適した二成分系モルタル組成物。
  2. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、1分子当たり少なくとも2つのノルボルネン基、好ましくは少なくとも3つのノルボルネン基を含むことを特徴とする請求項1に記載のモルタル組成物。
  3. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、少なくとも500ダルトン、好ましくは少なくとも750ダルトン、より好ましくは少なくとも1000ダルトンの分子量を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のモルタル組成物。
  4. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、たかだか10000ダルトン、好ましくはたかだか8000ダルトン、より好ましくはたかだか6000ダルトンの分子量を有することを特徴とする請求項3に記載のモルタル組成物。
  5. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、ノルボルネン基として、下記一般式:
    Figure 2011137141
    (式中の基R、R、R及びRの各々が独立して水素、未置換又は置換カルボキシレート基、ニトリル基、アルキル基、アルケニル基及び/又はアリール基の群から選択されるか、若しくはこれら基の2つ以上が更なる環構造を形成してもよく、又はこれら基のいずれかがポリマー残渣の一部である)の基を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモルタル組成物。
  6. 前記樹脂におけるノルボルネン基の少なくとも一部が、R又はR及びR又はRの両方を介して前記樹脂と接続されることを特徴とする請求項5に記載のモルタル組成物。
  7. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、前記ノルボルネン基のほかに、非芳香族の炭素二重結合部分としてアリル、ビニル、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸二重結合部分及びそのディールスアルダー付加体からなる群から好ましくは選択された他の反応性炭素−炭素不飽和部を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のモルタル組成物。
  8. 前記少なくとも1つのノルボルネン基を含有する樹脂が、少なくとも2つの反応性炭素−炭素不飽和部、より好ましくは少なくとも3つの反応性炭素−炭素不飽和部を含むことを特徴とする請求項7に記載のモルタル組成物。
  9. 前記メタクリレート含有化合物が、メタクリレートの二官能性又は三官能性であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のモルタル組成物。
  10. 前記メタクリレート含有化合物が、エタンジオール−1,2−ジメタクリレート(EGDMA)、ブタンジオール−1,4−ジメタクリレート(BDDMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、グリセリンジメタクリレート(GDMA)及びトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載のモルタル組成物。
  11. 前記樹脂成分Aが、少なくとも15重量%且つ多くて70重量%のメタクリレート含有化合物を含有し、ここで100%が前記メタクリレート含有化合物及び前記ノルボルネン基含有樹脂の合計であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のモルタル組成物。
  12. 前記樹脂成分Aが、少なくとも25重量%のメタクリレート含有化合物を含有することを特徴とする請求項11に記載のモルタル組成物。
  13. 前記樹脂成分Aが、多くて60重量%のメタクリレート含有化合物を含有することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のモルタル組成物。
  14. 前記硬化剤成分Bが、メルカプトプロピオネート又はメルカプトアセテートに由来したチオールを含むことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のモルタル組成物。
  15. 前記チオールが、好ましくはトリメチロールプロパントリスメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラメルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサ−(3−メルカプトプロピオネート)、グリセロールトリス−(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサメルカプトアセテート、トリビニルシクロヘキシルポリメルカプタン、トリチオシアヌル酸及びそれらのエトキシ化又はプロポキシ化誘導体からなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載のモルタル組成物。
  16. 前記樹脂成分Aにおけるノルボルネン基と、前記硬化剤成分Bにおけるチオール基との比率が、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、より好ましくは2:1〜1:2、最も好ましくは1:1であることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のモルタル組成物。
  17. 前記樹脂成分Aが、遷移金属化合物を硬化促進剤として更に含むことを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のモルタル組成物。
  18. 前記樹脂成分Aが、1,3−ジカルボニル化合物を共促進剤として更に含むことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載のモルタル組成物。
  19. 前記成分A及びBのいずれか又は両方が、更に阻害剤を含むことを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のモルタル組成物。
  20. 前記樹脂成分A及び/又は硬化剤成分Bが、石英、ガラス、コランダム、磁器、石器、蛍石、重晶石、石こう、滑石、白亜又はその混合物からなる群から選択された少なくとも一つの無機充填材を含み、これら充填材が砂、粉末又は成形品の形状、特に繊維又は球の形状で含まれることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載のモルタル組成物。
  21. 互いに分離された2つ以上の部屋を備えるカートリッジ、容器、カプセル又はフィルムバックに含まれ、ここで前記樹脂成分A及び硬化剤成分Bが、あらゆる反応を抑制するように互いに分離されて収容されることを特徴とする請求項1から20のいずれかに記載のモルタル組成物。
  22. 建築用途、好ましくは、ネジ式アンカーロッド、補強鉄、ネジ式スリーブ及びネジをあらゆる種類の基材のボアホール内に固定するための請求項1から21のいずれかに記載の二成分系モルタル組成物の使用であって、
    前記樹脂成分Aを前記硬化剤成分Bと混合することによって前記組成物を硬化させる工程を備えることを特徴とする使用。
  23. 前記硬化を、−20℃〜+200℃の範囲、好ましくは−20℃〜+100℃の範囲、最も好ましくは−10℃〜+60℃の範囲の温度で行うことを特徴とする請求項22に記載の使用。
  24. 請求項1から23のいずれかに記載のモルタル組成物を硬化することによるか、又は請求項22又は23に記載の使用によって得たことを特徴とする硬化構造物。
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