JP2016524701A - マルチスペクトルx線検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線検出装置を提供する。【解決手段】X線の検出器(3)を含む、X線撮像装置。X線の検出器(3)は、入射したX線の波長の光子を直接電気信号に変換するように構成された要素と、被試験物質のための位置(2)と、X線の線源(1)と、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造(4)と、を含み、それぞれは、共通軸上にある。X線の線源(1)は、X線のエネルギースペクトルが共通軸に沿って方向づけられ、要素、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造(4)、及び位置決めされた被試験物質(2)に当たるように配置される。構造(4)は、X線の線源(1)と要素との間で、被試験物質のための位置(2)の一方の側に存在して、共通軸に交差し、構造(4)は、少なくとも3つの隣接領域を含む。【選択図】図2a

Description

本発明は、X線検出装置に関し、具体的には、物質のマルチスペクトル分析を提供する装置に関する。
X線管は、広い範囲のエネルギーバンドにわたる放射線を出力し、このエネルギーの分布は、管に印加される加速電圧によって決定される。X線がある物質に衝突すると、そのX線は通過の際に吸収される。X線のエネルギーが異なると、吸収のされ方が異なり、これは、初めのX線強度プロファイルが変化することを意味する。物質が異なると、X線強度スペクトルの形状が特徴的に変化するため、このスペクトルを十分に正確に記録することができれば、X線が通り抜けた物質を推測することができる。
質量吸収係数は、物質の種類と入射した光子のエネルギーの両方に依存するが、質量吸収係数は、物質の厚さ及び密度とは無関係である。それ故、得られたスペクトルに注目し、初めのスペクトルを知ることにより、質量吸収係数値が推測されるため、X線が通り抜けた物質の種類を推測することができる。
X線の検出法は2つのカテゴリに分類できる。1つ目は、直接的検出法であり、この場合、CdTe又はGeなどの特定の物質に当たったX線光子のエネルギーが吸収されて、電気信号に変換される。2つ目は、間接的検出法であり、この場合、まず、中間にあるシンチレーター物質がX線エネルギーを可視光に変換し、続いてこの可視光を検出器により電気信号に変換する。
直接的検出法には、物質の同定において特定の用途がある。
X線の検出器は、典型的には、パルスモード、電流モード、及び電圧モードの3つのモードのうちのいずれかで動作する。電流モードは、事象率が高い場合に用いられ、電圧モードは、高エネルギー検出の場合に用いられる。パルスモード動作では、個々のパルスについて、振幅、計数、及びタイミング情報が保持されるため、広く好まれている。
パルスモードを用いた直接的検出法では、物質の同定が可能であり、多くの公開された特許出願に記載がある。
例えば、許文献1では、連続的な周波数帯間での強度比の計算を含む走査透過モードでのエネルギー分散型X線吸収分光法が開示されている。
特許文献2では、撮像装置及び方法が開示されている。
特許文献3では、組成液の判定法が開示されている。
特許文献4では、容器内の物質の同定方法が開示されている。
上述の特許出願において提示された手法は効果的ではあるものの、これらの検出器自体に限界がある。
パルスモード検出では、X線スペクトルの形式で計数及びエネルギー分解情報が提供される。このX線スペクトル(パルス高スペクトルとも呼ばれる)は、典型的には、検出器からの各パルスの高さを測定することにより生成される。エネルギー領域(典型的には、エネルギービンと呼ばれる)当たりの検出カウント数の総数のスペクトルが生成され、任意の所与のエネルギービンの幅は、検出器の分解能、選択した電子機器、及び入力カウントレートなどの制限によって設定される。
パルスモード検出法は、個々のパルスについて、光子の計数及びエネルギーの情報を保持するため、多くの物質同定用途で採用されてきた。
エネルギー分散型検出器の物質感度(異なる物質に対する検出器の検出能力)を制限する主な問題点は、これらの検出器がカウントレートの限界を有している点である。時間平均した電流又は電圧が測定される、電流又は電圧モードの検出器とは異なり、パルスモード検出法で使用される電子機器では、検出器とのX線相互作用の各々からのパルスを分析しなくてはならない。これらのパルスの時間領域内における幅は有限であるため、カウントレートが増加するにつれ、重なり合うようになる。この現象はパルスパイルアップとして知られており、X線スペクトルを変形させてしまう。
試料が領域間で厚さと密度の大きなばらつきを呈している場合、アレイ(画素)内の一部の検出器では、非常に高いカウントレートが観察される一方で、隣接する画素では非常に低いカウントレートが観察されることがある。低密度な経路、及び/又は薄い試料の経路の長さ方向に沿った画素では、エネルギースペクトルの変形を引き起こす、極端なパルスパイルアップ状態にあるレートが観察される場合がある。
このようなパルスパイルアップ問題を回避する自明な方法は、ビームパワーを下げるか、又は線源と検出器との間隔を広げることにより、入力カウントレートを減らすことである。X線フラックスを全体的に減少させることに伴う問題点は、高吸収領域が測定のノイズフロアに含まれてしまい、見分けがつかなくなってしまうことである。測定のノイズフロアに寄与するものとしては、偽性の暗計数及びポアソン雑音などが挙げられるが、これらはどちらも低いカウントレートにおいて顕著になる。これにより、X線フラックスの全体的な変更は望ましくないものとなり、また、各コントラストレベルを分解するために複数の画像が必要となる。このアプローチは、時間がかかり、吸収されるX線量が増加する。
物質同定用途においては、使用者は、大抵、できるだけ測定時間を短くすることを求める。これは、なによりも、例えば、大量の荷物を高速でスキャンしなければならない、セキュリティスキャンにおいて重要である。短い測定時間により、積分時間が短くなり、ひいては、パルスパイルアップに起因する大きなポアソン誤差又はスペクトルの変形のいずれかがもたらされる。エネルギースペクトルにおけるこれらの変形により、物質同定法の感度が制限されるため、見分けられる物質が制限されてしまう。結果的に、スペクトルの変形を最小化するために、計数誤差と測定時間を犠牲にすることになる。
このようなパルスパイルアップを回避する他の方法は、検出器の電子機器において生成されるパルスの幅を小さくすることで、2つのパルスがパイルアップする確率を最小化することである。これは、パルス高(及び、それ故にX線エネルギー)の測定における誤差(バリスティックデフィシットとして知られる)に繋がり、このようなパルスの処理には、より高速なアナログ−デジタルサンプリング、低ノイズ増幅器、及び低静電容量、立ち上り時間の速い電子機器が必要となる。これらの機構はいずれも、コストを増加させ、検出器の電子機器を複雑にする。
国際公開第2008/142446号 国際公開第2009/125211号 国際公開第2009/130492号 国際公開第2010/136790号
本発明の目的はX線撮像装置を提供することにある。
本発明の第1の態様によると、X線撮像装置は、入射したX線の波長の光子を直接電気信号に変換するように構成された要素を含むX線の検出器と、被試験物質のための位置と、X線の線源と、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造と、を含み、X線の検出器、被試験物質のための位置、X線の線源、及び構造のそれぞれは、共通軸上にあり、X線の線源は、X線のエネルギースペクトルが共通軸に沿って方向づけられ、要素、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造、及び位置決めされた被試験物質に当たるように配置され、構造は、X線の線源と要素との間に、かつ被試験物質のための位置の一方の側に存在し、構造は、共通軸に交差し、構造は、少なくとも3つの隣接領域を含み、各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、かつX線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成される。
有利には、領域は、互いの横方向にあり、好ましくは、構造は、互いの横方向にあり、また、好ましくは、2つの直交する方向にある複数の領域を含む。
有利には、これらの複数の領域はアレイ状に形成され、構造において、このアレイは、反復していてもよい。構造は、このようなアレイを多数含んでいてもよい。例えば、複数の領域は、9つの領域からなる3×3アレイを含んでいてもよい。
好ましくは、構造は、平坦であるか、又は非平坦である。構造は、少なくとも1つの平面において、湾曲していてもよい。
好ましくは、隣接領域間の差異は、隣接領域における構造の材料の厚さの差異である。
構造は、複数の突出部又は窪み部を含み、突出部又は窪み部の太さは、突出部又は窪み部の少なくとも1つの方向において変化し、各突出部又は窪み部は、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された少なくとも3つの隣接領域を提供してもよい。
好ましくは、突出部又は窪み部は、ピラミッド形である。
構造は、多数の窪み部が形成された非金属層を含み、各窪み部は、金属で塞がれてもよい。好ましくは、構造は、多数の窪み部が形成された第1の非金属層と、対応する数の突出部を含む第2の金属層と、を含み、各突出部により、対応する窪み部を塞ぐ。
第2の層は、窪み部に対する開口部が位置づけられている第1の層の表面を覆っていてもよい。
隣接する窪み部又は突出部は、X線擾乱材料によって、互いに分離されていてもよく、隣接する窪み部又は突出部を分離する材料は、少なくとも3つの領域のうちの1つを構成していてもよい。
非金属層は、ケイ素で形成されていてもよい。
隣接領域間の差異は、構造の個々の隣接領域の形成材料の差異であってもよい。
隣接領域は、厚さにおいて異なっていてもよいし、また、それらの材料において異なっていてもよい。例えば、構造は、一様な厚さの基材を含んでいてもよく、隣接領域上に材料の個別の層を積み上げることにより、個々の領域が基材表面上に形成されていてもよい。層の数及び/又はこれらの層の材料は異なっていてもよい。PVD、電着、又はレーザーアブレーションなどの手法を使用して、個々の領域を形成することができる。
加えて、切り取り領域のある箔の層を互いに重ねて積み上げ、横方向に様々な厚さを作り出すように切り取り領域を積み上げることによって、領域による変化を作り出してもよい。
他の代替形態として、一続きのワイヤーメッシュを、箔の場合と同様の様式で1つに積み上げ、材料の厚さの変化が形成されるようにしてもよい。好ましくは、各ワイヤーメッシュの個々のワイヤーの断面は、矩形である。これは、ニュートラル・デンシティー・フィルターを形成するために使用される手法に類似している。
他の代替形態は、所定の厚さの材料及び切り取り領域から始めて、異なる厚さを作り出すことである。これは、多くの手法のうちでも、レーザー微細加工又はイオンビームミリングによって行われ得るであろう。
構造又は構造の一部の厚さなどの、構造の物質特性が、段階的にではなく、連続的に変化する場合は、構造の任意の点について、その特性(厚さ)が、隣接する点における構造の厚さと異なっていれば、これら2つの点は、それぞれ、X線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成された領域であると、考えてよい。
一部の実施形態においては、X線検出装置は、可視波長の光子を記録する、データ記録手段を含むか、又はそれに関連づけられる。
一部の実施形態においては、X線検出装置は、既知の物質の固有の記録情報のデータベースを含むか、又はそれに関連づけられる。
一部の実施形態においては、X線検出装置は、データ処理ソフトウェアを含むか、又はそれに関連づけられ、好ましくは、このようなデータ処理ソフトウェアは、物体又は物質の物質特性を判定する工程の処理を行うように構成されている。
上述のデータ記録手段、データベース、データ処理装置、及び日付処理ソフトウェアのうちのいずれかが、本装置に実装されない場合は、それらは、本発明のX線の検出器装置が接続される他の装置において実装されてもよい。
本発明の第2の態様によると、本発明の第1の態様に係るX線検出装置における使用に好適なX線の検出器であって、入射したX線の波長の光子を直接電気信号に変換するように構成された要素と、X線のエネルギースペクトル源との位置合わせのための構造と、を含み、構造は、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成され、構造は、少なくとも3つの隣接領域を含み、各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、かつX線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成される、X線の検出器が提供される。
有利には、領域は、互いの横方向にあり、好ましくは、構造は、互いの横方向にあり、また、好ましくは、2つの直交する方向にある複数の領域を含む。
本発明の第3の態様によると、構造であって、構造は、構造に入射するX線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成され、構造は、少なくとも3つの隣接領域を含み、各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、各隣接領域は、X線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成される、構造が提供される。
有利には、領域は、互いの横方向にあり、好ましくは、構造は、互いの横方向にあり、また、好ましくは、2つの直交する方向にある複数の領域を含む。
有利には、これらの複数の領域はアレイ状に形成され、構造において、このアレイは、反復していてもよい。例えば、これらの複数の領域は、9つの領域からなる3×3アレイを含んでいてもよく、構造は、このようなアレイを多数含んでいてもよい。
好ましくは、構造は、平坦であるか、又は非平坦である。構造は、少なくとも1つの平面において、湾曲していてもよい。
好ましくは、隣接領域間の材料の差異は、隣接領域における構造の材料の厚さの差異である。
構造は、複数の突出部又は窪み部を含み、突出部又は窪み部の太さは、突出部又は窪み部の少なくとも1つの方向において変化し、各突出部又は窪み部は、X線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された少なくとも3つの隣接領域を提供してもよい。
この突出部又は窪み部は、ピラミッド形であってよい。
構造は、多数の窪み部が形成された非金属層を含み、各窪み部は、金属で塞がれてもよい。
有利には、構造は、多数の窪み部が形成された第1の非金属層と、対応する数の突出部を含む第2の金属層と、を含み、各突出部により、対応する窪み部を塞ぐ。
好ましくは、第2の層は、窪み部に対する開口部が位置づけられている第1の層の表面を覆う。
隣接する窪み部又は突出部は、X線擾乱材料によって、互いに分離されていてもよく、隣接する窪み部又は突出部を分離する材料は、少なくとも3つの領域のうちの1つを構成する。
好ましくは、非金属層は、ケイ素で形成される。
非金属層の窪み部は、好ましくは、エッチングによって形成される。ピラミッド形の窪み部の壁部は、好ましくは、非金属層の表面に対して54.7度傾いている。
隣接領域間の材料の差異は、構造の個々の隣接領域の形成材料の差異であってもよい。
隣接領域は、厚さにおいて異なっていてもよいし、また、それらの材料において異なっていてもよい。例えば、構造は、一様な厚さの基材を含んでいてもよく、隣接領域上に材料の個別の層を積み上げることにより、個々の領域が基材表面上に形成されていてもよい。層の数及び/又はこれらの層の材料は異なっていてもよい。PVD、電着、レーザーアブレーション、又は3Dプリンティングなどの手法を使用して、個々の領域を形成することができる。
加えて、切り取り領域のある箔の層を互いに重ねて積み上げ、横方向に様々な厚さを作り出すように切り取り領域を積み上げることによって、領域による変化を作り出してもよい。
他の代替形態として、一続きのワイヤーメッシュを、箔の場合と同様の様式で1つに積み上げ、材料の厚さの変化が形成されるようにしてもよい。好ましくは、各ワイヤーメッシュの個々のワイヤーの断面は、矩形である。これは、ニュートラル・デンシティー・フィルターを形成するために使用される手法に類似している。
他の代替形態は、所定の厚さの材料及び切り取り領域から始めて、異なる厚さを作り出すことである。これは、多くの手法のうちでも、レーザー微細加工又はイオンビームミリングによって行われ得るであろう。
この構造の目的は、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させて、構造の各領域において入射するX線/ガンマ線のエネルギースペクトルの少なくとも一部分を、検出器に伝えることである点に留意されたい。
本発明の第4の態様によると、物質の物質特性の判定方法は、
a)本発明の第1の態様に係るX線検出装置内に物質を位置決めする工程と、
b)X線の線源に、共通軸に沿ってX線のエネルギースペクトルを方向づけさせる工程と、
c)入射したX線の波長の光子を電気信号に変換するように構成された要素によって、出射された電気信号を分析する工程と、を含む。
対象となる3つの領域を有する物体のX線撮像を示す模式図である。 図1に示す検出器を用いて検出した、この物体における、対象となる3つの領域に対するカウント数を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る検出器を用いた、図1に示したものと同一の物体のX線撮像を示す模式図である。 図2に示す検出器を用いて検出した、この物体における、対象となる3つの領域に対するカウント数を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る検出器を用いた、物体のX線撮像を示す模式図である。 図2aに示すタイプの検出器を使用して検出されるX線ビームに対する、カウント数及びスペクトル形状における変化を表すグラフである。 図3に示すタイプの検出器を使用して検出されるX線ビームに対する、カウント数及びスペクトル形状における変化を表すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る、吸収端を生成する検出器を用いた、物体のX線撮像を示す模式図である。 吸収端を生成するための検出器の代替タイプを示す図である。 吸収端を生成するための検出器の代替タイプである図である。 吸収端を生成するための検出器の他の代替タイプを示す図である。 図6dに示した検出器のコリメータ部品を示す図である。 図6aに示すタイプの検出器を使用して検出されるX線ビームに対する、カウント数及びスペクトル形状における変化を表すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るX線の検出器の簡単な模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るX線の検出器の簡単な模式図である。 検出器の干渉板の断面図である。 複数の領域を有する構造(即ち、図10に示した干渉板)の正面図である。 材料のいくつかの層から組み立てられた干渉板の分解図である。 図12aに示したタイプの干渉板の構成部品の平面図である。 ワイヤーメッシュのいくつかの層から組み立てられた干渉板の分解図である。 干渉板のある領域の模式図であり、この領域では、板の2つの方向において厚さが変化している。 干渉板の代替的な実施形態の、概略的な平面図及び側面図である。 図15aに示した実施形態の分解した状態を示す側面図及び模式図である。 本発明に係る装置を示す図である。 本発明の一実施形態を示すブロック図である。
各図において、先行技術の装置、本発明に係るX線検出装置の好ましい実施形態、及びそれらの構成要素を示す。
ここで、図8及び9を参照すると、簡明にするために、検出器は、最も基本的な形で示されており、X線の線源1と、物体2と、画素化された検出器3と、構造6と、を含む。X線の線源1から出射されたX線は、物体2を通り抜け、物体2を通り抜けて減衰したX線が検出器3によって検出され、検出器3は、入射したX線を直接電気信号に変換する。X線の線源1、物体2、画素化された検出器3、及び構造6は、共通軸A−A上にある。構造6は、マルチ吸収板であっても、コリメータであっても、又はこれら2つを組み合わせたものであってもよい。図8と図9との間の違いは、構造6の位置にある。
検出器3は、シリコンダイオード検出器、リチウムドリフトシリコン検出器、高純度ゲルマニウム検出器(HPGe)、Cdベースの検出器(CdTe、CdZnTe、CdMnTeなど)、比例計数管、又はガス充填検出器であってよい。
ここで、図1a及び1bを参照すると、対象となる3つの領域(ROI1、ROI2、及びROI3)を有する物体2が、X線の線源1とアレイ検出器3との間に位置決めされている。対象となる各領域の物質は、異なる密度を有する。図1a及び1bの目的は、単一のX線ビーム源1を使用して、このような物質を撮像する場合の、先行技術の検出器におけるダイナミックレンジの限界を示すことである。
図1bは、対象となる各領域に関連する信号を示す。ROI1は、最も密度が高く、X線エネルギーを最も吸収する。検出器3が信号を検出できるようにするため、線源からのX線フラックスは、ROI1を通り抜けるX線エネルギーを背景ノイズから見分けることができるように、十分に高く保たれる必要がある。結果として生じる問題点は、物質の密度が低い場合(ROI3)、吸収されるX線エネルギーがほとんどなく、ROI3を通り抜けるX線によって得られる検出器でのカウントレートが、検出器の最大カウントレートを超えてしまうことである。これにより、パルスパイルアップ及びスペクトルの変形が生じる。材料ROI1、ROI2、及びROI3の組み合わせは、検出器3のダイナミックレンジを超えている。
図2aは、本発明の装置を示しており、マルチ吸収板4を含んでいる。図示された実施形態においては、検出器3と物体2との間にマルチ吸収板が取り付けられている。しかしながら、マルチ吸収板(MAP)4は、X線の線源1と物体2との間に取り付けられていてもよい。
図2aに示したマルチ吸収板4は、要素4a、4b、及び4cからなる反復パターンを含む。この図示された例においては、要素4aは、開放された開口部であるため、X線を吸収することはない。要素4bは、X線を吸収し、第1の厚さを有する材料を含む。要素4cは、4bと同一の材料を含むが、厚さが2倍ある。要素4cは、要素4bの材料よりもよりX線をより吸収しやすい単一の材料であってもよいし、複数の材料の組み合わせであってもよい。
線源1、物体2及びその対象となる領域ROI1〜ROI3、並びに検出器3は、図1aの実施形態と同一である。これら2つの装置の間の相違点は、マルチ吸収板4である。MAP4の要素4a〜4cにより、対象となる各領域毎に、3つの別個のX線信号が検出器3によって検出される。このことは、図2bに示されており、ここでは、対象となる各領域ROI1〜ROI3に関連する3つの信号が示されている。対象となる各領域に対して、要素4aを通り抜ける全てのX線はMAPによる影響を受けないため、要素4aと位置合わせされた検出器画素によって検出されるカウント数は、図1a及び1bに示した装置の場合と同じである。
ROI1を見ると、要素4bと位置合わせされた検出器3の画素の場合、検出器でのX線のカウント数はより小さくなる。しかしながら、このカウント数は、未だ検出器のノイズフロアを超えている(即ち、検出器のダイナミックレンジ内にある)。MAPの要素4cは、要素4bよりもX線をより吸収しやすく、要素4cと位置合わせされた検出器3の画素によってカウントされるX線はより少なくなる。X線は、要素4cによって、検出器3によってカウントされるX線がノイズフロアを下回る(即ち、検出器のダイナミックレンジ外にくる)程度に吸収される。
対象となる最も低密度な領域であるROI3を見ると、要素4bと位置合わせされた検出器3の画素の場合、検出器でのX線のカウント数はより小さくなる。これは既に検出器3の最大カウントレートを下回っているため、検出器のダイナミックレンジ内にある。MAPの要素4cは、要素4bよりもX線をより吸収しやすく、要素4cと位置合わせされた検出器3の画素によってカウントされるX線はより少なくなる。X線は、要素4cによって要素4bよりも多く吸収されるため、要素4cと位置合わせされた検出器3の画素におけるカウントレートは、要素4bと位置合わせされた検出器3よりも低くなる。
図2b示すように、ROI2の場合、カウント数は、検出器3のいずれの画素の場合も、それらが要素4a〜4cのいずれと位置合わせされているかとは関係なく、検出器のダイナミックレンジ内にある。
当業者であれば、MAPがない場合では、ROI3に関連する信号は、検出器のダイナミックレンジの外にあった一方で、マルチ吸収板を導入することにより、ROI1に関連する信号の3分の1が検出器のダイナミックレンジの外へ移動した(即ち、ノイズフロアを下回った)ものの、ROI3に関連する信号の3分の2が検出器のダイナミックレンジ内に移動していることを理解するであろう。
カウント数が検出器のダイナミックレンジの外側にある画素は、使用できない。それ故、MAPにより画像分解能が若干下がる。しかしながら、試料全体を1回の取得で撮像できており、一方で、図1aの装置においては、検出器3のダイナミックレンジ内に対象となる各領域を収めた画像を得るために、異なるフラックス設定の線源を用いた2回の取得が必要となる。
図4は、マルチ吸収板4の場合のカウント数及びスペクトル形状の変化を示す。要素4aは開口部であり、要素4b及び4cは、それぞれ1mm厚及び2mm厚の銅である。図4における物体は、1mm厚のスズのシートである。
図3は、マルチ吸収板4をコリメータ14によって置き換えた代替構成を示す。図2aの実施形態にあるように異なる厚さの材料を示す要素4a〜4cに代えて、コリメータ14の各要素14a〜14cは、大きさの異なる開口部である。各要素14a〜14cは、X線フラックスを異なった量だけ減少させる。しかしながら、線源1から発せられるX線ビームのエネルギー分布は維持されるが、カウントレートは、要素14a〜14cの漸進的に小さくなる開口部によってより減少する。
ここで、図6a及び6bを参照すると、各図に示した装置は、吸収端を生成するように適合される。
図6aは、図2aに示したものと同様のマルチ吸収板20を示しているが、図2aにおいては、要素4aのうちの1つが開口部であった一方で、図6aにおいては、各要素はX線ビームが通過しなくてはならない材料を含む点において異なる。MAP20は、4つの要素A〜Dからなる反復構造を含み、それぞれの要素は、他の要素とは材料が異なっている。このような配置においては、互いにすぐ隣りの要素が異なっているばかりでなく、対角線の方向に互いに隣接する要素も互いに異なっている。
各要素A〜Dの材料は、異なる吸収端を生成するように選択される。これは、各要素A〜Dが異なる材料からなることによって、各要素A〜Dが同一の材料からなるものの、異なる厚さを有することによって、又は、各要素が異なる材料からなり、かつ各要素が異なる厚さを有することによって達成し得る。例えば、要素Aは金から、要素Bはインジウムから、要素Cは鉛から、要素Dはスズからなっていてよい。
図6bは、図3に示すタイプのコリメータ14を含む異なる配置を示す。吸収端を生成するため、MAP20は、物体2とコリメータ14との間に位置している。有利には、MAP20は、要素A〜Dからなる反復パターンを有し、その個々の要素は、個々のコリメータ14a、14b、14cと位置合わせされる。
図6cは、線源1と、対象となる物体2と、検出器3と、コリメータ14と、MAP20’と、を含む配置を示す。MAP20’は、領域A、B、Cからなる3×3のアレイであり、領域A、B、Cのそれぞれは、異なる吸収端を有し、異なる蛍光ピークを出射する。この図におけるコリメータは、3×3のコリメータ14a〜14cの反復領域からなる3×3のアレイである。この図で見て取れるように、板30の第1列では、領域の順序はA、B、Cとなっている。下の列では、順序はB、C、Aとなり、下の列では、順序はC、A、Bとなる。
それ故、MAP20’の領域Aは、9つのコリメータと重なっており、図中に示された3つのコリメータ14a〜14c、下の2列の6つのコリメータが、コリメータの3×3アレイを作り上げている。MAP20’の領域Bは、次のコリメータの3×3アレイと重なり、領域Cは、次のコリメータの3×3アレイと重なっている。
MAP20’の各領域A、B、Cは、異なる吸収端を有し、異なる蛍光ピークを導く。
図6dは、X線の線源と、コリメータ14と、MAP20と、検出器3と、を含むという点においては、図6cに示された配置と類似する配置を示す。しかしながら、MAP20及びコリメータ14の構成は異なっている。MAP20は、それぞれが異なった吸収端を有する4つの異なった種類の材料A〜Dを含み、これらの材料の個々の領域は、図6cに示した配置よりも小さい。
図6dのコリメータ14’は、3つのコリメータC1、C2、及びC3のグループからなる反復パターンからなる4×4アレイを含む。コリメータのいずれのグループについても、各コリメータは、MAP20の異なる材料と位置合わせされている。これは、多くの領域にわたって、全てのカウントレートが、それに関連づけられたそれぞれの吸着端及び蛍光ピークを有することを意味する。
図7は、X線の線源と検出器との間の経路がオープンな場合(上側の線)と、X線の線源と検出器との間に吸収端を有する材料が位置している場合(下側の線)とで、検出器において記録されたX線スペクトルを比較したものである。MAP20のそれぞれの異なった領域が異なる吸収端を導き、このようにして、吸収端と蛍光ピークのパターンが、板に入射するX線スペクトルに組み込まれ得ることが理解されるであろう。それ故、検出器に入射するX線スペクトルは、多数の異なる蛍光ピークであり、各ピークは、元のX線スペクトルが入射したMAP20の要素に対応している。
MAPの要素は、蛍光ピークを生成するために好適な物質である必要がある。好ましい物質は、以下に限定されるものではないが、タングステン、金、鉛、スズ、及びインジウムなどが挙げられ、これらはいずれも、典型的なエネルギー測定値の範囲(30〜80keV)内に吸収端と蛍光ピークを有する。蛍光ピークの二次X線は、容易に、好適に相互作用するため、多数のスペクトルのそれぞれのエネルギーは、医療用撮像、工業用撮像、及び薄膜分析などに有用な、好適なエネルギー範囲である。
コリメータ14と吸収端がX線の線源の出射スペクトル内の波長にある要素を有するMAPを組み合わせることにより、検出器3のダイナミックレンジを超過する傾向がある場合にも有用である。
各図において、MAP20及びコリメータ14は、対象となる物体と検出器との間に位置決めされて示されている。しかしながら、X線の線源、試料、MAP、コリメータ、及び検出器の他の構成も可能である。例えば、この配置は、以下に列挙するもののうちのいずれかであってもよい。
線源/試料/MAP/検出器。
線源/MAP/試料/検出器。
線源/試料/コリメータ/検出器。
線源/コリメータ/試料/検出器。
線源/試料/コリメータ/MAP/検出器。
線源/試料/MAP/コリメータ/検出器。
線源/コリメータ/MAP/試料/検出器。
線源/MAP/コリメータ/試料/検出器。
MAPは、多くの異なった方法で製造することができる。
MAPの領域は、a)異なる厚さの異なる材料、b)同一の厚さの異なる材料、c)異なる厚さの同一の材料、であってもよい。
MAPが吸収端及び蛍光ピークの変化を生成するためのものである場合は、a及びbが好ましい。変更例cは、減衰によるX線ビームのハードニングによってスペクトル形状を変更するように、主に構成されてもよい。とは言え、MAP全体に共通する吸収端は、例えば、装置の較正を補助するために有用である。
図10〜15bは、マルチ吸収板の異なる構成を示す。
図10及び11は、例えば、タングステン製の干渉板26(この干渉板は、マルチ吸収板であると、即ち、板の様々な領域が様々なX線吸収能力を有しているものと、考えることもできる)を示す。更に、干渉板を各領域が異なる厚さを有するように製造することに加えて、干渉板を均一な厚さとし、異なる材料からなる干渉板の個々の領域を形成することによって、隣接領域間にて、材料の差異を付与することも可能である。
干渉板が基材を含み、この基材が基材上又は基材内に形成された個々の領域を有していてもよい。これらの個々の領域は、基材をエッチング又は機械加工することにより、基層内に形成されてもよい。
干渉板は、3Dプリンティングによって形成されてもよい。
図10及び11に示す個々の領域26a〜26dは、厚さが異なるか、又は材料が異なるか、又はそれらの両方が異なる領域を示し得る。
これらの個々の領域は、蒸着によって、例えば、「リフトオフ」として当該技術分野にて周知の手法によって基材上に形成されてもよい。このような手法の利点は、「リフトオフ」処理において蒸着させる材料は、基材の形成材料と同一であってもよいことである。隣接領域間の材料の差異は、各画素の厚さの差異である。更に、蒸着した材料を基材の材料と異ならせて、隣接領域間の材料の差異を、材料の種類及び/又は材料の厚さにおいてもたらしてもよい。
更に、干渉板を各領域が異なる厚さを有するように製造することに加えて、干渉板を均一な厚さとし、異なる材料からなる干渉板の個々の領域を形成することによって、隣接領域間にて、材料の差異を付与することも可能である。
干渉板が基材を含み、この基材が基材上又は基材内に形成された個々の領域を有していてもよい。これらの個々の領域は、基材をエッチング又は機械加工することにより、基層内に形成されてもよい。
干渉板は、3Dプリンティングによって形成されてもよい。
これらの個々の領域は、蒸着によって、例えば、「リフトオフ」として当該技術分野にて周知の手法によって基材上に形成されてもよい。このような手法の利点は、「リフトオフ」処理において蒸着させる材料は、基材の形成材料と同一であってもよいことである。隣接領域間の材料の差異は、各画素の厚さの差異である。更に、蒸着した材料を基材の材料と異ならせて、隣接領域間の材料の差異を、材料の種類及び/又は材料の厚さにおいてもたらしてもよい。
図12a及び12bは、干渉板26の代替的な構成を示す。この例では、干渉板26は、箔などの材料26a〜26dの4つの層から形成される。第1の層には穴が開いていない。第2の層26bは、第1の幅の開口部26b’を含む。第3の層26cは、第2の幅の開口部26c’を含み、第4の層26dは、第3の幅の開口部26d’を含む。開口部26b’〜26d’の中心を位置合わせして積み上げた場合、得られる構造は、断面26’を有する。各開口部の縁部を位置合わせして、層26a〜26dを積み上げた場合、得られる構造は、断面26’’を有する。
これらの構造26’、26’’により、厚さの異なる細長い領域がそれぞれもたらされる。
図12bでは、得られた干渉板26を2つ、開口部を互いに垂直に並べた状態で、積み上げている。得られた干渉板により、四角い領域のアレイがもたらされ、ここで、隣接領域は厚さが異なっている。
図13は、それぞれメッシュの大きさが異なるワイヤーメッシュからなる3つの層26f〜26hを含む干渉板26の他の代替的な構成を示す。互いに重ねて積み上げた場合、一部の領域では、入射したX線は、第1の層26fのワイヤーに当たるであろうし、他の領域では、入射したX線は、第2の層26gのワイヤーに当たるであろうし、他の領域では、入射したX線は、第3の層26hのワイヤーに当たるであろう。更に、他の領域では、入射したX線は、層26f、26g、及び26hのうちの2つ以上のワイヤーの一部が組み合わさった箇所に当たるであろう。更に、ワイヤーがない領域も存在することになり、これらの領域に入射したX線は擾乱されることなく通り抜けることになる。好ましくは、これらのワイヤーの断面は、矩形である。
図14において、干渉板30は、マルチ吸収板の1領域を表す材料ブロックを含んでおり、このブロックは、板を横断する2本の軸に沿って厚さが変化している。それ故、材料の厚さは、プレートを横断して連続的に変化している。
ここで、図15a及び15bを参照すると、第1の層61と第2の層63を含む、干渉板60の更なる代替的な構成が示されている。第1の層61は、シリコンウェーハから形成されており、このシリコンウェーハに形成された多数の窪み部62を有している。図示された例においては、窪み部の深さは800マイクロメートルである。これらの窪み部は、エッチングにより形成される。水酸化カリウム又は水酸化テトラメチルアンモニウムなどの強アルカリ性のウェットエッチング液は、様々な結晶面におけるケイ素原子の結合強度における違いに起因して、シリコンの特定の結晶面を他のものと比べて優先的にエッチングすることが知られている。中でも{111}結晶面はエッチング液に対する耐性が最も高く、そのため、{100}面及び{110}面は、{111}面よりもずっと速い速度でエッチングされることになる。第1の層61の形成材料であるシリコンウェーハは、{100}配向である。窪み部62のアレイを画定するマスクをシリコンウェーハの表面に適用して、アルカリ性エッチング液を適用する。アルカリ性エッチング液とシリコンが接触している箇所では、下方にエッチングが進み、四角い底面を有するピラミッド形の窪み部62が形成される。窪み部62の傾斜した側壁は、シリコンの{111}面であるため、{100}シリコンウェーハの面に対して54.7度の角度を有する。このエッチング処理は、{111}側壁が収束して、ピラミッド形の窪み部62の頂点を形成するまで進めておかれる。
この窪み部62を作り出すために使用されたエッチング液は、水酸化カリウムである。窪み部62を形成するために使用されたマスクは、図12aに示された平面図の形状に対応している。図示された例においては、窪み部は、中心間が1mm×1mmの格子として示されている。隣接する窪み部62間の距離は、およそ50マイクロメートルである。
窪み部の数を、窪み部の中心間の距離を増減させることによって増減させてもよい。窪み部間の距離が窪み部の深さを変化させ、それ故、窪み部の底面のサイズが変化する場合、この底面のサイズは、窪み部の深さ及び壁部の角度54.7度の関数となる。例えば、各窪み部の深さは、100マイクロメートルまで減少させられてもよい。
図15a及び15bは、干渉板の一部を示す。例えば、この干渉板は、26cm×15cmの寸法であってよく、また、これらの窪み部は、ここに図示される中心間が1mm×1mmの格子よりも小さな格子とされてもよい。
第2の層63は、ニッケル、銅、又はスズなどの金属で形成されている。入射したX線を擾乱させるのは、この第2の金属層63であり、ピラミッドの壁部の傾きに沿って金属の厚さが変化するため、各ピラミッド形の突出部により、厚さの異なる実質的に無限個の領域がもたらされている。第1の層は、干渉板の製造を補助し、製造後は、金属層63を支持し、かつ保護する役割を果たす。図16a及び16bから見て取れるように、第2の層63は、ピラミッド形の突出部64と裏板65を含む。第2の層63は、第1の層61の表面上への堆積(deposition)溶融金属により形成され、溶融金属はピラミッド形の窪み部62を塞ぎ、第1の層61の表面を覆う、(数マイクロメートルオーダーの)薄い裏板65を形成する。隣接するピラミッド形の突出部間の第2の層63の金属は、隣接するピラミッド形の突出部の金属とは異なる様式でX線のエネルギースペクトルを擾乱させる、隣接領域とは異なる厚さの領域と考えることもできる。
干渉板(マルチ吸収板とも呼ぶ)は、3次元印刷技術を使用して形成されてもよい。
図17は、本発明の一実施形態に係るシステムのブロック図であり、ここで、検出器1(上述の実施形態、又は特許請求の範囲に含まれる他の実施形態のうちのいずれかの検出器であってよい)は、データ記録手段70への出力を提供する。既知の物質の固有データが記録されている、データベース71と同様に、データ記録手段は、データ処理装置と通信を行う。データ記録手段70及びデータベース71は、データ処理ソフトウェアを実行するデータ処理装置72と通信を行い、このデータ処理ソフトウェアは、データ記録手段及びデータベースからの情報を比較し、物体3の物質特性を判定する。好ましくは、データ処理ソフトウェアの判定を出力し得るデータ出力インターフェース73(限定するものではないが、VDUなど)が含まれる。
図13に示したシステムの他の実施形態では、検出器1は、データ処理装置72に直接出力を行ってもよく、この場合、データ記録手段を省略してもよいし、又はデータ記録手段70が、データ処理装置を介して検出器1からのデータを記録してもよい。
ここで、図16を参照すると、実験室スケールの本発明に係る装置100が示されている。この装置は、X線の線源102が取り付けられたキャビネット101と、台の位置を調整できるように、レール104上に取り付けられた試料台103の形態としての、被試験物質のための位置を含む。装置100は、干渉板又はマルチ吸収板105と、X線の検出器106を更に含む。検出器106は、X線カメラの一部を形成し、X線影画像のX線の波長の光子を可視波長の光子に変換するためのシンチレーターを含む。このカメラにより画像を撮影し、続いてこの画像を分析することができる。検出器106は、図17に示した実施形態の検出器1であってもよく、構成要素70〜73は、装置100の一部を形成していてもよいし、装置100と通信を行う構成要素に実装されていてもよい。
ある物質の物質特性を判定するには、その物質を試料台103上に位置決めし、X線の線源102に、そのように位置決めされた試料、板105を通って検出器106に当たるように、X線のエネルギースペクトルを方向づけさせる。X線スペクトルは、次の工程に従って分析される。
工程(i)−検出器106は、画素化される。各画素について検出器により記録されたX線の強度及びエネルギーを、隣接する画素について記録された強度及びエネルギーと比較し、差を記録する。
工程(ii)−装置内に物質が存在しない状態で、各画素について検出器により記録されたX線の強度及びエネルギーを、隣接する画素について記録された強度及びエネルギーと比較し、強度における差を記録する。
工程(iv)−この方法の工程(i)及び(ii)で判定した際の、隣接する画素間の記録された強度及びエネルギー間の現在の差(current difference)を比較する。
工程(v)−少なくとも1つの既知の物質についてこの方法の工程(i)〜(iv)に従い、データベースに差を保存する。
工程(vi)−被試験物質について記録された強度間の差と、データベースからの既知の物質について記録された強度間の差を比較する。
本明細書においては、X線という用語は、ガンマ線をも指しているものと認識されてよい。
特定の手段が互いに異なる独立項において言及されたことによっては、これらの手段の組み合わせの使用により利益をもたらすことができないということは示されない。更に、そのような組み合わせが可能であることが、当業者にとって明白である場合は、図示及び/又は記載された、ある実施形態の特徴を、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴と組み合わせてもよい。

Claims (70)

  1. X線/ガンマ線撮像装置であって、
    入射したX線/ガンマ線の波長の光子を直接電気信号に変換するように構成された要素を含むX線/ガンマ線の検出器と、
    被試験物質のための位置と、
    X線/ガンマ線の線源と、
    X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造と、を備え、
    X線/ガンマ線の検出器、被試験物質のための位置、X線/ガンマ線の線源、及び構造のそれぞれは、共通軸上に位置し、
    X線/ガンマ線の線源は、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルが共通軸に沿って方向づけられ、要素、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された構造、及び位置決めされた被試験物質に当たるように配置され、
    構造は、X線/ガンマ線の線源と要素との間に、かつ被試験物質のための位置の一方の側に存在し、
    構造は、共通軸に交差し、
    構造は、少なくとも3つの隣接領域を含み、
    各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、かつX線/ガンマ線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成されることを特徴とするX線/ガンマ線撮像装置。
  2. X線/ガンマ線の線源は、広帯域線源であることを特徴とする請求項1に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  3. 構造の少なくとも3つの領域は、互いの横方向に位置することを特徴とする請求項1に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  4. 構造の少なくとも3つの領域は、2つの直交する方向において、互いの横方向に位置することを特徴とする請求項3に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  5. 構造の少なくとも3つの領域は、アレイ状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  6. アレイは、x×yのアレイを含み、x及びyの倍数は、3以上であることを特徴とする請求項5に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  7. 構造において、アレイは、反復することを特徴とする請求項5又は6に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  8. 構造は、多数のアレイを含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  9. 個々の領域は、1つ又は2つ以上のX線/ガンマ線擾乱素子をそれぞれ含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  10. X線/ガンマ線擾乱素子が、同一であるか、又は異なっていることを特徴とする請求項9に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  11. 構造は、平坦であるか、又は非平坦であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  12. 構造は、少なくとも1つの平面において、湾曲していることを特徴とする請求項11に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  13. 構造は、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルのエネルギー分布と強度の両方を擾乱させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  14. 構造の隣接領域間の差異は、隣接領域における構造の材料の厚さの差異を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  15. 領域の厚さは、構造にわたって、少なくとも1つの方向において、連続的に変化することを特徴とする請求項14に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  16. 領域の厚さは、構造にわたって、2つの直交する方向において、連続的に変化することを特徴とする請求項15に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  17. 隣接領域間の差異は、構造の個々の隣接領域の形成材料の差異を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  18. 構造の個々の領域は、個別の層を含むことを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  19. 個別の層の厚さは、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項18に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  20. 個別の層の形成材料は、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項18又は19に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  21. 個別の層の数が、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項18〜20のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  22. 構造は、複数の個別の層を含み、個別の層のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの開口部を有することを特徴とする請求項18〜21のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  23. 複数の個別の層は、少なくとも1つの開口部を有し、
    構造内の異なる層の開口部は、寸法が異なることを特徴とする請求項22に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  24. 個別の層は、箔で形成されていることを特徴とする請求項22又は23に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  25. 構造は、カウントレートを擾乱させる一方で、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルのエネルギー分布を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  26. 構造は、コリメータであり、構造の少なくとも3つの領域のそれぞれは、すぐ隣りの領域の開口部とは異なった大きさの開口部を有し、
    隣接する開口部は、X線/ガンマ線を吸収する材料によって分離され、
    構造は、少なくとも2つの異なる大きさの開口部を有することを特徴とする請求項25に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  27. 構造は、X線/ガンマ線を吸収する材料からなる板を有し、板には開口部が形成されていることを特徴とする請求項26に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  28. 構造は、タングステン、金、又は鉛から形成されることを特徴とする請求項25〜27のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  29. 開口部は、放電加工により、構造に形成されることを特徴とする請求項25〜28のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  30. X線/ガンマ線のエネルギースペクトルに吸収端及び蛍光ピークを生成する手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜29のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  31. X線/ガンマ線のエネルギースペクトルに吸収端及び蛍光ピークを生成する手段は、構造内に含まれていることを特徴とする請求項30に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  32. 構造の少なくとも3つの領域は、異なった吸収端及び蛍光ピークをそれぞれ有することを特徴とする請求項31に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  33. 請求項1〜32のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置に用いられる好適なX線/ガンマ線の検出器であって、
    入射したX線/ガンマ線の波長の光子を直接電気信号に変換するように構成された要素と、
    X線/ガンマ線のエネルギースペクトル源との位置合わせのための構造と、を備え、
    構造は、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成されており、少なくとも3つの領域を有し、各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、かつX線/ガンマ線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成されていることを特徴とするX線/ガンマ線の検出器。
  34. 請求項33に記載のX線/ガンマ線の検出器に用いられる好適な構造であって、
    入射するX線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成されており、共通の平面上に位置する少なくとも3つの領域を有し、各領域は、すぐ隣りの領域とは異なっており、各隣接領域は、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを異なる様式で擾乱させるように構成されていることを特徴とする構造。
  35. 少なくとも3つの領域は、互いの横方向に位置していることを特徴とする請求項34に記載の構造。
  36. 少なくとも3つの領域は、2つの直交する方向において、互いの横方向に位置していることを特徴とする請求項35に記載の構造。
  37. 複数の領域は、アレイ状に形成されていることを特徴とする請求項34〜36のいずれか一項に記載の構造。
  38. アレイ状は、反復することを特徴とする請求項37に記載の構造。
  39. 多数のアレイ状を有することを特徴とする請求項37〜38のいずれか一項に記載の構造。
  40. 個々の領域は、1つ又は2つ以上のX線/ガンマ線擾乱素子をそれぞれ含むことを特徴とする請求項34〜39のいずれか一項に記載の構造。
  41. X線/ガンマ線擾乱素子は、同一であるか、又は異なっていることを特徴とする請求項40に記載の構造。
  42. 平坦であるか、又は非平坦であることを特徴とする請求項34〜41のいずれか一項に記載の構造。
  43. 少なくとも1つの平面において、湾曲していることを特徴とする請求項34〜42のいずれか一項に記載の構造。
  44. 隣接領域間の材料の差異は、隣接領域における材料の厚さの差異を含むことを特徴とする請求項34〜43のいずれか一項に記載の構造。
  45. 領域の厚さは、少なくとも1つの方向において、連続的に変化することを特徴とする請求項44に記載の構造。
  46. 領域の厚さは、2つの直交する方向において、連続的に変化することを特徴とする請求項45に記載の構造。
  47. 隣接領域間の材料の差異は、個々の隣接領域の形成材料の差異を含むことを特徴とする請求項34〜43のいずれか一項に記載の構造。
  48. 個々の領域は、個別の層を含むことを特徴とする請求項34〜47のいずれか1項に記載の構造。
  49. 個別の層の厚さは、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項48に記載の構造。
  50. 個別の層の形成材料は、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項48又は49に記載の構造。
  51. 個別の層の数は、領域間、及び/又は1つの領域内で異なることを特徴とする請求項48〜50のいずれか一項に記載の構造。
  52. 個別の層を複数有し、
    個別の層のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの開口部を有することを特徴とする請求項48〜51のいずれか一項に記載の構造。
  53. 複数の個別の層は、少なくとも1つの開口部を有し、
    異なる層の開口部は、寸法が異なることを特徴とする請求項52に記載の構造。
  54. 個別の層は、箔で形成されていることを特徴とする請求項48〜53のいずれか一項に記載の構造。
  55. 複数の突出部又は窪み部を有し、
    突出部又は窪み部は、太さが突出部又は窪み部の少なくとも1つの方向において変化し、X線/ガンマ線のエネルギースペクトルを擾乱させるように構成された少なくとも3つの隣接領域を提供することを特徴とする請求項34に記載の構造。
  56. 突出部又は窪み部は、ピラミッド形であることを特徴とする請求項55に記載の構造。
  57. 多数の窪み部が形成された非金属層を含み、
    各窪み部は、金属で塞がれていることを特徴とする請求項55又は56に記載の構造。
  58. 多数の窪み部が形成された第1の非金属層と、対応する数の突出部を含む第2の金属層と、を備え、各突出部が各窪み部を塞ぐことを特徴とする請求項57に記載の構造。
  59. 第2の層は、窪み部に対する開口部が位置づけられている第1の層の表面を覆うことを特徴とする請求項58に記載の構造。
  60. 隣接する窪み部又は突出部は、X線/ガンマ線擾乱材料によって、互いに分離されており、
    隣接する窪み部又は突出部を分離する材料は、少なくとも3つの領域のうちの1つを構成することを特徴とする請求項55〜59のいずれか一項に記載の構造。
  61. 非金属層は、ケイ素で形成されていることを特徴とする請求項55〜59のいずれか一項に記載の構造。
  62. 物質の物質特性を判定する方法であって、
    a)請求項1〜32のいずれか1項に記載のX線/ガンマ線撮像装置内に物質を位置決めする工程と、
    b)X線/ガンマ線の線源に、共通軸に沿ってX線/ガンマ線のエネルギースペクトルを方向づけさせる工程と、
    c)入射したX線/ガンマ線の波長の光子を電気信号に変換するように構成された要素によって、出射された電気信号を分析する工程と、
    d)要素のダイナミックレンジ外の電気信号を消去する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  63. 要素を画素化することで得られた画素についての電気信号を分析する工程と、
    要素のダイナミックレンジ外の電気信号を消去する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
  64. 電気信号が消去された要素の各画素に、要素のダイナミックレンジ内の、隣接する画素の電気信号を割り当てる工程を更に含むことを特徴とする請求項63に記載の方法。
  65. 電気信号が消去された要素の各画素に、周囲の画素の電気信号から内挿又は外挿した電気信号を割り当てる工程を更に含むことを特徴とする請求項63に記載の方法。
  66. 最も近くに隣接する画素、又は同一の物質特性を有する領域に関連した最も近くに隣接する画素から、電気信号の選択、内挿又は外挿を行うことを特徴とする請求項64又は65に記載の方法。
  67. 請求項62〜66のいずれか一項に記載の方法の工程を行うように構成された画像処理ソフトウェアと、データ処理装置と、を更に備えることを特徴とする請求項1〜32のいずれか一項に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  68. データベースを更に備えることを特徴とする請求項67に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  69. データ記録手段を更に備えることを特徴とする請求項67又は68に記載のX線/ガンマ線撮像装置。
  70. 図面に実質的に示された、または、図面に関連して実質的に記載されたことを特徴とするX線/ガンマ線検出装置。
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