JP2008514965A - 半導体結晶高解像度撮像装置 - Google Patents

半導体結晶高解像度撮像装置 Download PDF

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Abstract

放射撮像デバイス。該放射撮像デバイスは、光子放出を生じる対象放射ステーションと、放出された光子を直接受取って信号を生成するために、該放出された光子に対してエッジオン方向で配置された少なくとも1つの半導体結晶検出器とを備える。該半導体結晶検出器は、少なくとも1つの陽極と、該放出された光子に応答して該信号を生成する少なくとも1つの陰極とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明の分野は、高解像度放射撮像である。本発明の例示的な用途は、陽電子放出断層撮影(positron emission tomography;PET)装置である。
シンチレーション結晶は、従来、放射放出物質を利用する非侵襲的医療診断技術に用いられてきた。1つのそのような技術はPETであり、これは、生きている対象に導入される所定の放射性標識化合物(トレーサ)の分子生化学に関する生体機能情報を生成する。放射性標識は、陽電子放射体であり、陽電子が、生体組織内の陽電子と共に消滅したときに、高エネルギの光子放出を生ずる。断層撮像は、放出される多数の関連する高エネルギ光子の検出及び局所化によって可能である。
従来のPETにおいては、光子は、シンチレーション結晶に吸収され、それにより、光のフラッシュを発する。該光は、該光を検出して、増幅される電荷に変換する光検出器によって集められる。その結果、入ってくる光子のエネルギを表す振幅と、撮像対象内の、該高エネルギの光子が来た場所を示す位置と、該事象が発生したときを表すタイムスタンプとを有するロバストな電気信号が生じる。非常に微細な構造を見えるようにする高空間分解能撮像の場合、従来のPETは、該高エネルギの光子放射の厳密な局在性に依存する。これは、シンチレーション検出器が、入射してくる光子の微細な位置分解能を有していなければならないことを意味する。しかし、入ってくる光子を効率的に吸収するには、該結晶が比較的厚くなければならない。入ってくる光子の効率的な吸収は、良好な画像品質を生み出す高カウント感度を可能にするのに重要である。さらに、生成される信号は、可能な限りロバストでなければならない。
当技術分野の状況は、Levinらへの米国特許第6,114,703号明細書に記載されている発明によって進化した。‘703号特許は、収集のための有効な方法及びデバイスを可能にし、および検出に利用可能な大きな表面積の長くかつ細いシンチレーション結晶を形成した。‘703号特許は、半導体光検出器を用い、そのような半導体フォトダイオードを直接、該シンチレーション結晶の少なくとも1つの大きな面を含む、該シンチレーション結晶の表面に適用することにより、大きくかつ高価な光電子増倍管(photomultiplier;PMT)に取って代わる方法及びデバイスを開示した。‘703号特許の該デバイスは、シンチレーション事象から測定される光の量を改善すると共に、長くかつ細いシンチレーション結晶によって提供される高空間分解能を維持した。また、‘703号特許は、該結晶とPMTとの間の光学的境界に付随する結合損失をなくし、従来のデバイスのPMTを、直接堆積させた半導体フォトダイオードと置き換えることにより、結晶シートの大きな面で放射を受ける単一シート型の従来のデバイスを改良した。
放射撮像における最も重要な目的は、非常に高い空間分解能の再現画像を得ることである。再現画像における空間分解能の改善は、ほとんどの場合、サイズの低減、およびシンチレーション結晶の数の増加によってもたらされる。さらに、検出感度は、別の制限要因である。‘703号特許は、この検出感度の向上に注力していた。高検出感度及び良好な画像品質を維持するための課題は、高い検出効率及び高い光収集の両方を備えた微細に画素化されたシンチレーション結晶アレイを開発することであった。高検出効率は、該結晶を、比較的長くし、密集させ、かつ比較的大きな軸方向視野(FOV)をカバーしなければならないことを意味する。高空間分解能は、該結晶が非常に細いことを意味する。
高分解能のための小さなシンチレーション結晶を有するデザインに伴う問題は、製造がかなり難しいということである。多数の微細な結晶要素を操作し、それらの結晶要素を、対応する光検出器素子と位置合わせすることは、コストがかかり、また複雑である。位置あわせのわずかなミスが、光収集効率を低下させる可能性がある。従来のPET用結晶シートデバイスに伴う欠点は、該シートが、比較的細い光のビームを該光検出器面の上に生成するように、該シートを薄くしなければならないということである。そのため、PETに用いられてきた結晶シート検出器(例えば、コインシデンスガンマ線カメラ)は、高エネルギの光子を停止させる低効率に悩まされる。
2003年9月17日に提出された、現在、米国特許第2004−0124360−A1号として公開されている、シリアル番号10/664,768の先願(‘768号出願)は、本発明のための追加的な背景技術を提供する。‘768号出願は、特に、互いに平行な積層体中に配列されたシンチレーション結晶を開示している。半導体光検出器位置検出器は、シンチレーション結晶シートの大きな面からの光を読み込み、該シンチレーション結晶シート内の相互作用を検知し、2つの軸に対する相互作用に関する位置情報を個別に生成する。
‘768号出願における好ましい実施形態は、放射が、上記シートの小さな端面(“端面形状”または“エッジオン”形状)に入射するようにデバイス内に配置されたシンチレーション結晶シートからなるアレイを含み、‘768号出願に十分に記載されている。半導体フォトダイオードは、該結晶シートの大きな面からの光を読み込む。‘768号出願における該半導体フォトダイオードは、画素化することができ、該半導体ダイオードは、該シンチレーション結晶中で発生した光子の検出と、検出に関する位置情報の両方を実行でき、または、該画素内での位置決め能力を有する1つの大きな画素としてもよい。‘768号出願の別の好ましい実施形態においては、放射は、シンチレーション結晶の大きな面(“大きな面形状”または“フェースオン”形状)に入射する。
本発明の好ましい実施形態は、放射撮像デバイスを提供する。該放射撮像デバイスは、光子放出を引き起こす対象放射ステーションと、放出された光子を直接受取って信号を生成するように、該放出された光子に対してエッジオン方向に配列された少なくとも1つの半導体結晶検出器とを備える。該半導体結晶検出器は、少なくとも1つの陽極と、該放出された光子に応答して該信号を生成する少なくとも1つの陰極とを備える。
また、放射撮像のための好ましい方法も提供される。複数の半導体結晶検出器が設けられ、それらの検出器は、対象放射ステーションに対してエッジオン方向に配置される。該半導体結晶検出器の各々は、半導体結晶と、該結晶の大きな面上に配置された少なくとも1つの陽極と、該結晶の対向する大きな面上に配置された少なくとも1つの陰極とを備える。放射された光子は、該半導体結晶検出器により、該対象放射ステーションから直接受け入れられ、その結果、該半導体結晶は、該放出された光子を直接吸収する。該少なくとも1つの陽極及び陰極は、該放出された光子の位置を判断するのに十分な電気的パルスを生成する。
本発明の好ましい実施形態は、特に、光子放出を引き起こす対象放射ステーションと、該放射ステーションからの放出された光子を直接検出して、電気的パルスを生成するように配置されている半導体結晶検出器とを含む放射撮像デバイスを提供する。従来のPETに用いられるような従来の放射撮像とは対照的に、シンチレーション結晶は必要ない。このことは、シンチレーションベースの検出器と比較して、該放出された光子の電気的信号への直接的かつより効率的な変換を可能にする。
上記結晶検出器は、高密度、高原子数(z)の半導体で形成される。そのような半導体は、高品質の撮像のための511keVの光子の必要な吸収を実現できる材料から選択される。好ましい実施形態においては、半導体テルル化カドミウム亜鉛(Cadmium−Zinc−Telluride;CZT)が用いられるが、限定するものではないが、ヨウ化水銀、高純度ゲルマニウム等を含む他の高z半導体を用いてもよい。これらおよび他の好ましい半導体材料は、入ってくる光子の吸収を可能にし、高品質の撮像のために十分にロバストである信号を生成する。
高z半導体材料を用いるが、該z及び密度は、例えば、従来の有機シンチレーション結晶よりも低くてもよい。そのため、単一のウェーハは、高エネルギ光子の必要な吸収に対して、不十分な厚さでもよい。入ってくる光子のエネルギにより、該光子が遭遇する結晶の厚さが可能な限り大きいことが重要である。非限定的な実施例として、入ってくる光子の90〜95%以上が、該結晶によって吸収されることが望ましい。光子のエネルギおよび特定の半導体材料の線減弱係数に基づいて、具体的に必要な厚さを決めることができる。
CZTの場合、例えば、半導体結晶は、511keVの光子を効率的に吸収するために、少なくとも4cm厚であることが望ましい。しかし、そのような厚さを有するCZT結晶を形成することは非現実的であり、そのようなデバイス全域で高電界を生成することは困難であり、そのような結晶は、望ましくない電荷損失または漏れ電流作用をもたらす可能性がある。不純物及び欠陥が半導体結晶中にあり、長い電子及び正孔は、収集される前にドリフトしなければならず、該電子及び正孔は、該不純物及び欠陥にくっつく可能性が高くなる。
厚さの問題に対応するため、およびCZT等の半導体の最適な使用を可能にするために、該半導体結晶は、好ましくは、入ってくる光子に対してエッジオンになるように配列または配置される。“エッジオン”とは、該入ってくる光子が、結晶面に最初に衝突する(フェースオン)のとは対照的に、所定の結晶面のエッジに最初に衝突するように、該半導体結晶が配列されることを意味する。それらの結晶面からなる積層体上のエッジオンに衝突する入ってくる光子は、平均して、該結晶面の幅に等しい最小厚さに遭遇することになる。このエッジオン構成は、該光子が横切る結晶寸法を可能な限り大きく形成することにより、該入ってくる光子が物理的に可能な限り多くの半導体材料に遭遇できるようにする。
入ってくる511keVの光子に対してエッジオンで配列された、CZT結晶等の半導体結晶は、良好な511keVの光子検出効率を実現することができ、このことは、画像カウントの著しい向上につながる。511keVの光子エネルギの電荷への直接変換は、CZTが優れたエネルギ分解能(511keVの光子の場合〜2〜3%)を実現できるようにし、このことは、強化された画像データ定量化及び画像コントラスト分解能のためのシンチレーション結晶ベースのシステムと比較して、任意及び散乱コインシデンスバックグラウンドを著しく低減するのに役に立つ。また、該半導体材料及びエッジオン構成は、例えば、該材料中の不純物の補正を可能にし、その結果、より安価な材料を用いることができる。比較的新しい、費用効率が高いCZT検出器アレイ材料、限定された電子複雑性および入手容易な読み出し回路の使用は、伝統的に高コストの検出器技術の開発コストを限定する。
半導体結晶検出器は、画素化されているか、または、クロスストリップの構成である電極構造を含んでもよい。画素化された、または、クロスストリップの構成は、例えば、3−D事象の局所化を容易にする。空間分解能は、半導体表面に蒸着された電極ストリップ構造によって決めることができ、これは、CZTの場合、困難をさほど要することなく、1mm未満にすることができる。この電極が決める画素化は、超高分解能検出器の製造を大幅に容易にする。標準的なシンチレーション検出器は、対照的に、2−D事象の局所化のみを有し、超高分解能は、非常に複雑でコストがかかる、非常に小さい(1mm未満)シンチレーション結晶を切断して、まとめてパッキングすることを要する。
好ましい3−D光子相互作用局所化は、相互作用深さ分解能(5mm未満)を容易にし、コインシデンス検出効率を著しくブーストする(〜20%)より小さなFOV(例えば、8cm)を有するシステムを可能にすると共に、空間分解能均一性を維持する(例えば、20°の入射角の場合、光子相互作用深さ分解能のぼやけは、全体で1.0mm未満である)。一方、典型的なシンチレーション結晶ベースの小さな動物PETシステムは、光子相互作用深さを決めることができず、また、(視差を軽減するために)検出器からなる比較的大きな円を必要とし、このことは、2〜3%のみのコインシデンス検出効率しかもたらさない(時間当たりに検出される光子が少ない)。これらの容積測定の空間分解能は、中心において良好であるが、典型的な円筒形形状のシステム内のより大きな径方向位置(20mm超)においては悪い。
好ましい結晶アレイ内の個々の結晶は、好ましくは、非常に小さなギャップ、および99%以上の結晶充てん比で、上記対象放射ステーションに対して積層され、配置される。例えば、該半導体結晶アレイは、該対象放射ステーションの周囲に、リング状、プレート状またはボックス状に配置することができる。特定の好ましい構成は、比較的大きな直径と、短い結晶と、結晶充填比を低下させるより大きくかつ変化するギャップとを有するシンチレーションベースの円筒形デザインと比較して、511keV以上の大きな光子検出効率を促進する。検出効率、空間分解能及びエネルギ分解能における複合的改善は、利用可能なシンチレーション結晶システムと対照的に、分子プローブ感度のログオーダーの増加に直接的になる。
好ましい実施形態においては、上記検出器ガントリー内で散乱した光子を正確に位置決めする新たな方法を提供することができる。このことは、該検出器が、1つのPMTに多重化された多数のアレイ結晶を有するため、シンチレーション結晶システムでは不可能である。
また、好ましい方法は、CZT信号を用いてCZTタイムスタンプを補正し、1つの検出器内での信号増加と相互作用位置との公知の依存関係を用いて、コインシデンス時間分解能を改善する。このことは、該結晶内での光信号の伝播が急速であるため、シンチレーション結晶内で生成された光信号では不可能である。
次に、図面を参照すると、好ましい実施形態のPETデバイス10が示されている。該デバイスの対象放射ステーション12は、従来のものであり、詳細に図示されていない。対象放射ステーション12は、例えば、GEやSiemensによって製造された工業用PETデバイスと同様ものとすることができる。対象放射ステーション12は、半導体結晶検出器アレイ16によって検出される光子放出14を引き起こす。該検出アレイは、結晶ウェーハまたはプレート18を有する複数の半導体結晶アレイ16と、該プレートの底縁部22から伸びる複数のリード20とを含む。図に示すように、プレート18は、層を形成するように積層され、アレイ16は、光子がプレート18の上方縁部24に遭遇するように、入ってくる光子14に対してエッジオン方向に配置される。
半導体結晶プレート18は、CZT等の半導体材料で形成され、放出された光子14は、電子及び正孔を生成するように相互に作用する。結晶プレート18に対しては、非常に高い抵抗性材料が好ましく、そのため、大きな電界を、余分な漏れ電流を伴うことなく、印加することができる。結晶18は、可能な限り欠陥及び不純物をなくすべきであるため、好ましくは、可能な限り一様な高抵抗である。
一般的に、上記プレートの大きな面26と垂直な電界が生成される。生成された正孔は、結果として生じる電流と同様に、該電界と平行にドリフトする。結果として生じる電流スパイクは、プレート18上に配置された陽極電極及び陰極電極に誘導される。従って、プレート18のエッジオン構成により、入ってくる光子14は、光子が、電流方向と垂直な面に入る典型的な検出結晶構成とは対照的に、生成された電流の方向と平行である該エッジに入る。該電流スパイク(パルス)は信号を生成し、該信号は、好ましくは、増幅され、デジタル化され、格納されおよび/または解析される。該光子がぶつかった特定のプレート18、ならびに衝突された特定の電極は、入ってくる光子14のX、Y及びZ位置座標を形成する。陽極電極信号と陰極電極信号の比、または、到達する陽極信号と陰極信号の間の時間差(time difference between arriving anode and cathode signals;TAC)の測定は、(陽極から陰極へ向かう方向における)Z位置座標を生成する。
結晶プレート18は、放出された光子14を、シンチレーション結晶を必要とする追加のエネルギ変換ステップを介してではなく、直接吸収する、上記PETデバイスのための位置感知検出器を形成する。該位置感知半導体結晶検出器(プレート18)は、高い光子吸収効率を促進するために、好ましくは、エッジオン構造で配置される。直接検出半導体検出器の重要な利点は、入ってくる光子エネルギの全てが、比較的効率の悪いシンチレーション光変換ステップに依存するのではなく、該半導体自体の中で直接、電気信号に変換されるということである。このことは、原理上、より大きな基本的な電気信号及び良好なエネルギ分解能を可能にする。また、微細な空間分解能を、上記半導体検出器アレイ用の適切な電極を製造するための標準的な技術を用いて実現することができる。このことは、PETまたは他の放射撮像技術の分解能の限界をさらに押し広げるのに役に立つ。
上記エッジオン構造は、光子が上記半導体の比較的長い距離を横切ることができるようにする。このことは、典型的には直接吸収半導体が、有機シンチレーション結晶よりも低い原子数及び密度を有し、その結果、入ってくる光子14に対してより小さな吸収性パワーを有するため、高吸収効率にとって重要である。例えば、入ってくる光子に対して、エッジオンで配置された4cm幅のCZTは、PETにおける511keVの光子に対して、充分な吸収効率を提供するであろう。従来のフェースオン構成で配置した場合には、該デバイスが、該フェースオン方向において比較的薄いため、多数の位置感知半導体アレイを一緒に積層して充分な検出効率を提供しなければならないであろう。このことは非効率的であり、また、複雑な製造及び電気的読取り上の課題を有する可能性がある。
位置感知半導体結晶18上の電極から伸びる電気リード20は、各結晶のバイアス及び読出し情報を生成する。図1に示すように、リード20は、裏面ではなく、底縁部22から伸びており、これは、標準的な技術である。この構造の場合、リード20は、妨げにならず、光子の吸収効率を低減するであろう半導体間の大きなギャップを必要としない。
位置感知半導体プレート18は、スタック16内で互いに非常に近接して配置されることが好ましい。このように、各プレート18を分離するバリアは、高結晶パッキング比のための、検出面間の大きなギャップをなくし、最適な光子吸収及び放射分布の高サンプリングのために、最小限にする必要があり、あるいは、なくす必要がある。しかし、バリアを用いる場合、例示的なバリアは、埋め込み配線を有するまたは有しない電気的絶縁層である。この高密度でパッケージングされた構成において、各電極から信号を読み出すため、リード20は、ASICプリアンプ、増幅器及びトリガチップに結合されて、さらに、デジタイザ及びコントローラに結合される。(底縁部22から伸びる)リード20の位置は、プレート18を、密接して積層し、入ってくる光子14に対してエッジオンで配置できるように、このことは、該電極からの信号の読み出しを可能にする。
図2、図3は、例示的な“クロスストリップ”単結晶CZT検出器プレート30を示す。プレート30は、該ウェーハの底部に陽極ストリップ34を、および該陽極に対して垂直に配置された上部に陰極ストリップ36を含む、その大きな面上に交差ストリップ電極パターン33を堆積させた、32mm×32mm×2mm厚のCZTウェーハ32を備える。検出器プレート30内の電極は、該プレートの大きな面に付着する様々な導電性材料のうちのいずれかとすることができる。該電極パターンは、遭遇する、入ってくる光子14の相互作用位置を決める。そのため、該堆積したパターンは、特定の電極サイズ、幅及びピッチを含む。PET用途のための好ましい実施形態において、陽極ストリップ34は、非常に細く(非限定的な実施例として、50μm幅の配線)、陰極ストリップ36は、比較的大きな幅(非限定的な実施例として、10〜100倍の幅)である。より幅広の陰極ストリップ36は、例えば、改善された信号タイミング特性を可能にする。しかし、PET以外の光子検出の場合、陽極ストリップ34及び陰極ストリップ36は、同様または等しいサイズとすることが好ましい。
図示したプレート30(図2において陽極面が上)には、64個の陽極ストリップと64個の陰極ストリップとがある(アレイごとに128個の電極チャネル)。電極34、36は、0.5mmピッチおよび交差ストリップ構成イールド0.5×0.5=0.25mmピクセルで、例示的なCZTウェーハ32上に配置される。代替の実施形態においては、より大きなストリップピッチを実装して、必要な電気的読み出しチャネルの数(従って、複雑性及びコスト)を著しく低減することができる。他の代替の実施形態においては、ストリップの数を低減するために、微細な陽極及び陰極ストリップピッチを用いることができるが、隣接するストリップは、一緒に接続して、結果として生じるストリップのサブグループを介して、所望のより大きなストリップピッチを効果的に得てもよい。
各アレイの周辺を囲む約1mmのデッドエリアがある。エッジオン方向の利点の1つは、このデッドエリアがモジュール間パッキング比に影響を及ぼさないことである。500μmピッチでの追加的な“ステアリング”電極38は、電荷を上記陽極の方へ導くことにより、最善の電荷収集に有利な陽極間の局所的な電界を形成するために、陽極ストリップ34の間に配置される。該アレイの上側、下側及び右側の構成要素は、陽極及び陰極の両電極を読み出し回路に接続するのに用いられる“ゼブラ”ストリップである。結晶30の縁部周辺に配置されたガードリング39は、電界を該縁部周辺で均一にする。
陽極34は、パルス高解析及びX位置のために電荷を収集し、一方、陰極36は、該事象のためのY位置及びタイミング信号を生成する。該事象の位置は、陽極34に最大信号を割当てることができ、または、個々の陽極ストリップ信号の加重平均または他の解析を実行して、該ストリップピッチよりも高い固有空間分解能を得ることができる。ホール信号に対する陽極感度は、細い陽極を用いることによるストリップ電極構成における“小画素効果”を活用することによって最小化される。その結果、検出器プレート30は、電極34、36のパターンおよび配線間の距離に基づいて、選択可能な空間分解能を実現することができる。好ましい実施形態におけるこの分解能は、従来のシンチレーション結晶に対して使用できるものよりもかなり高く形成することができる。
例示的な半導体結晶検出器30を用いて、時間、位置及びエネルギを生成する例示的な方法を図21に概略的に示す。高エネルギの光子は、検出器30を保持する検出器ガントリーに入り(ステップ150)、該光子は、該検出器のうちの少なくとも1つの中で相互に作用し、電子及び正孔を生成する(ステップ152)。該正孔は、陰極36がその上に堆積される面に向かってドリフトし(ステップ154)、該電子は、陽極34がその上に堆積される面に向かってドリフトする。
光子相互作用の時間を測定するために、事象タイムスタンプが、陰極信号の立ち上がりから測定される(ステップ156)。該事象タイムスタンプは、Z−(相互作用深さ)座標を用いて、該信号立ち上がり時間の公知の依存性または他の時間依存性の信号特性を用いて補正される(ステップ158)。Z座標を決めるため、陽極34及び陰極36上の誘導信号がデジタル化される(ステップ160)。相互作用座標X及びYは、該陽極及び陰極信号から決まり、Z座標は、陰極陽極パルス高比、または、陰極パルス及び陽極パルスの到着の時間差によって決まる(ステップ162)。
事象エネルギを決めるために、陽極パルス高が陽極パルス高から測定される(ステップ164)。該事象エネルギは、パルス高の(例えば、システム較正を介した)公知の依存性及び決められたZ座標を用いて補正される(ステップ166)。
図4は、読み出し電子装置41に結合された例示的なクロスストリップCZT検出器40を示す。図6は、電子装置41に結合するファンアウトキャリヤボードに載置された検出器40を示す。例示的なデザインは、40×40mmのクロスストリップCZTウェーハを用いる。陽極42は、図4に細い垂直バンドとして示された50μm幅である。例えば、200μm幅のステアリング電極44は、陽極重み付け電位を陰極付近に集中させるために、(100μmで離間した)陽極ストリップ42間に散りばめられている。図5は、上記ストリップ構成の場合の静電場ラインのモデル計算結果を示す。静電等位面は、図示の電界線に垂直である。また、全て互いに接続されており、陽極電位以下でわずかに(〜10%)バイアスがかけられているステアリング電極44は、電極間のギャップに対する電荷損失を最小化することにより、電荷収集を改善するように電界を整形する。これらの電極は、ギャップ領域をドリフトする信号電荷を該ギャップから離して該陽極の方へ案内する。
陰極46は、水平方向バンドとして表されており、図示の例示的な検出器40においては、400μm幅であり、100μm間隔である。1つの好ましいデザインにおいて、陰極ストリップ46は、5mmピッチで〜4.95mm幅である。陰極46及び陽極42の相対的サイズのため、陰極信号は、電荷が生成されるとすぐに誘導される。その結果、該陰極信号は、事象タイミングに用いられる。該陰極面は、接地電位付近に維持される。
クロスストリッププレート30に示したようなクロスストリップ電極構成の場合、陽極34と陰極36との間の相互作用の深さZは、陰極と陽極のパルス高比および陽極信号及び陰極信号の到達の時間差に強く相関している。この関係は、該事象に対するZ位置を与えるため、重要である。上記検出器の上部(陰極側)の近くで発生する光子の相互作用の場合、より多くの電子捕獲を発生させることができる。このことは、陽極の電荷収集及びエネルギ信号を深さ依存性にさせる。検出器全体の電子輸送の固有変動は、各画素対深さで較正することができる。従って、検出器品質の差(例えば、不純物レベル)を、他のより一般的な検出器デザインと対照的に、小さな画素またはクロスストリップ検出器内で許容することができる。PETの場合、上記アレイを、入ってくる光子に対してエッジオンで配置すると、該陰極と陽極との間の深さ座標Zは、システムの軸に対する該検出器プレートの方向により、対応するシステムデザインにおける軸座標または接線(断層)座標を表すことができる。
上記クロスストリップ検出器における信号伝播特性について詳しく調べた。陰極36に誘導される信号は、典型的には、該陰極からの相互作用深さに対してほぼ線形で減少し、陰極ストリップの真下でない相互作用の場合、2つ以上の陰極によって感知される。一方、陽極34は、その細い幅およびより幅広のステアリング電極の存在のため、比較的近くになるまで、電子雲を感知しない。そのため、重み付け電位は、各陽極のすぐ近くに局所化されるため、該陽極信号は、正孔捕獲の影響をあまり受けない。この影響とは、陽極34が、主に電子信号に対して敏感であり、画素化されたCZT検出器のデザインでしばしば活用される“小画素効果”と同等である。しかし、電子信号は、それでもなお、該陽極に対する比較的長いドリフト時間により、(該陰極プレート付近で発生する)浅い相互作用に対して約10%レベルで捕獲の影響を受けやすい。深さに対する陰極信号の大きな依存性を考慮すると、陰極/陽極信号比を解析及び較正して、光電ピーク尾行を実質的に軽減し、511keVにおいて〜2%のFWHMのエネルギ分解能を実現することにより、その深さ依存性に対して陽極信号を補正することができる。
高エネルギの光子相互作用によって生成された電子電荷雲は、500μmピッチを有するストリップ検出器の場合、陽極34において数百ミクロン程の大きさになる可能性があるため、相互作用のかなりの割合が、2つの隣接する陽極によって感知され、かつ共有される電荷雲を生成することになる。電荷共有効果は幅広く研究されてきた。光電ピーク応答における追加的な改善は、電荷共有を補正する隣接ストリップ加算の利用によって可能である。そのような事象に対して、全信号を再生するため、好ましいデータ処理システムは、事象エネルギ測定における隣接ストリップからの寄与を含む。すなわち、関連する全ての陽極からのパルス高は、各事象に対して加算されて、エネルギ特性がそこから決まる全パルス高を形成する。また、横方向位置は、関連する個々の陽極信号の比から正確に判断することができる。この情報は、ステアリング電極及びギャップに対する信号損失の補正を可能にする。
クロスストリップCZT検出器プレート30の代わりに、代替の実施形態は、完全に画素化された(極めて小さな正方形画素電極からなるマトリクス)CZTアレイを含み、その実施例を図14A〜図14Cに示す。このアレイのタイプは、好ましくは、1つの共通面陰極と、画素化された陽極面とを含む。テストした2つのデバイスは、それぞれ、5mmの厚さと、64(8×8)及び256(16×16)画素を有していた。該64画素のデバイスは、2.5mmピッチ上に2.4mm画素(プラチナ)を有していた(eV Products,Saxonburg,PA)。該256画素のデバイスは、2.5mmピッチ上に2.25mm画素(インジウム)を有していた(Imarad,Rehovot,Israel)。比較的大きな陽極画素サイズ及び完全に画素化された性質により、これらのデバイスは、好ましいクロスストリップアレイほど良好なエネルギ及び空間分解能結果をもたらさず、面積当たり5倍以上の多くの読み出しチャネルを必要とする可能性がある。しかし、PET以外の光子検出方法の場合、該画素化された構成を用いることが望ましい。
両画素化された検出器における抵抗性及び漏れ電流は、各検出器上のGΩ負荷抵抗の両端のI−R降下を測定することによって測定した。eV Products製及びImarad製の材料の場合の測定した抵抗性及び漏れ電流は、それぞれ、該検出器の両端の200Vにおいて、1.5×1011及び3.0×1010Ω−cm、および0.4及び2.0nAである。これらのパラメータは、コストがかからないため、好ましいクロスストリップ検出器にとって有力な材料であるImarad製材料が高品質であることを改めて確信させるものである。
テストする上記検出器の電極を読み出し回路に接続するため、Fujipoly製の“ゼブラストリップ”(z−ストリップ)を例示的な実施形態に用い、このことは、テストのための容易な組立て及び分解を可能にする。該z−ストリップは、125μmピッチのストリップの銀粒子が装着された面を有するシリコンゴムの小片である。該クロスストリップアレイの場合、該ストリップは、好ましくは、該検出器の片面上の各電極面の端部のパッド上に配置され、該バイアスボード上のパッドは、該z−ストリップの他方の面と位置合わせされる。該バイアスボードは、バイアスR−C網を各個別の陽極及びステアリング電極へ与え、それらの信号をマイクロコネクタの組へ流す。該z−ストリップに圧力を加えることにより、該パッドと電極との間の電気的接触が形成される。図1に示すケースにおいては、Γ形状z−ストリップを、該信号を、該検出器の上部から、該アレイ(図示せず)の下の回路基板に直接流すのに用いた。
図6は、バイアス及びフィルタコンポーネントを保持するファンアウトキャリヤボードに設けられたクロスストリップ検出器プレート30を示す。(陽極及び陰極で)128個の信号チャネルを、Nova R&D,Inc.(Reverside,CA)によって開発されたRENA(Readout Electronics for Nuclear Applications)チップと呼ばれる8個の32チャネルASIC信号プロセッサの個々の入力チャネルに経路指定した。各RENAチャネルは、電荷感知プリアンプ、整形増幅器、ピーク検出器及びピークサンプルおよびピークホールド、スマート/スパース読み出し技術、および共通のパルス高アナライザへの出力を含む。該RENAボードと、個々のパルス高をデジタル化するADCを有するサポートボードは、FPGAコントローラを有する論理ボードと通信し、全てのパワー及びデータ接続を実験用コンピュータへ与える。該RENAチップは、実験用PCベースの解析システムによって制御され、かつ読み出される。
図7A、図7Bは、122Na(511keV)光子の平行(〜0.8mm幅)ビーム(左)及びフラッド照射(右)による画素化されたeV Products製の5mm厚の検出器(500Vバイアス)の照射の結果を示す。CZT検出器における信号の振幅は、シンチレーション検出器の場合でもある相互作用深さの関数である。CZTにおいて、この深さ依存性は、上記陽極から離れた相互作用箇所の場合の不十分な電荷収集によるものである。深さに伴う電荷収集のこの変動は、図7A、図7Bの補正前スペクトルを見て分かるように、パルス高スペクトルのピークに低エネルギテールを生じる。
CZTにおいて、各事象に対する相互作用深さは、陰極信号と陽極信号の比から正確に判断することができ、また、補正係数の正しい較正によって、この電荷減衰効果を各事象に対して補正することができる。すなわち、陰極と陽極との比を用いて、補正係数が決まり、各事象に対するパルス高には、適切な補正係数が乗じられる。従って、各事象は、正孔捕獲等の深さ依存性電荷減衰効果を補正することができ、また、補正前のケースとは対照的に、図7A、図7Bに示すような高品質補正スペクトルを、光電ピーク効率の有効な増加によって常に実現することができる。511keVにおける測定したエネルギ分解能は、フラッド(図7A)及び平行(図7B)の両ケースの場合のパルス高補正の前後で、それぞれ、5及び2%FWHMである。該プロットにおいて、発明者らは、高過ぎる(>1)または低過ぎる(<0.35)陰極/陽極比を有する事象を排斥するケースを示し、該ケースは、コンプトン散乱連続スペクトルにおいて、該事象の一部を取り除くが、補正した光電ピーク効率は変えない。
CZTにおけるコインシデンス時間分解能測定を評価するため、発明者らは、互いに対してエッジオンの平坦な陰極を有する2つの2mm厚のCZT検出器を配列し、該2つの検出器の間に22Naの点光源を配置し、時間・振幅コンバータ(TAC)応答を、バイアス電圧及びエネルギしきい値の関数として記録した(前縁識別を用いた)。該TACユニットのためのスタート及びストップ信号は、該2つの検出器の陰極信号によって提供した。図8は、400Vのバイアス及び450keVのエネルギしきい値を用いた、結果として生じるTACスペクトルを示す。8.4ns FWHMのコインシデンス時間分解能が実現された。
上記システムのコインシデンス時間分解能は、可動電荷キャリヤにより上記陰極に誘導される時間当たりの電圧信号の傾斜の変動(dV/dt)によって決まる。この傾斜は、一連の吸収エネルギ、著しい漏れ電流及び変化する相互作用深さが存在する場合に変動する。光電ピーク周辺の細いウィンドウ及び比較的低いバイアス電圧の場合、立ち上がり時間変動は、相互作用深さ依存性電荷収集が多数を占める。CZT検出器によって生成される相互作用深さ情報は、良好なエネルギ分解能のためにパルス高変化を補正するのに用いる方法と同様に、事象タイムスタンプを補正することにより、コインシデンス時間分解能を改善するのに用いることができる。
次に、上記クロスストリップCZT検出器の空間応答をテストした。32×32×2mmのクロスストリップアレイは、0.5mmの陽極及び陰極ストリップピッチを有する。2つの隣接する陽極及び10個の隣接する陰極からなる組を分類することにより、それぞれ、1.0mm及び5mmピッチを有する、好ましい陽極及び陰極ストリップ構成をシミュレートすることができる。図9Aは、隣接する陽極の3つのそのような分類に対する、結果として生じる陽極応答を示す。511keVの平行ビーム(〜0.8mm幅)光子を、0.2mmステップで3つの有効ストリップにわたってステップさせた。該プロットは、有効な1mm陽極ステップ応答と、該ビームが隣接する陽極間の領域上を移動する際に、電荷がどのように該隣接する陽極間で共有されるかを示す。
図9Cは、32×32×2mmのクロスストリップCZT検出器上にロゴ(図9B)を切取ったすずマスクを介して60keVのx線を投影した撮像結果を示す。この場合の上記陽極及び陰極は分類されておらず、全64個のストリップが、RENAシステムによって読み出された。個々の画素のうちのいくつかは、結果として生じる透過像の開領域に見られ、該検出器は、該ロゴにおけるライブラリパターンの上方左から下方右へ伸びる薄い対角線すずストリップ等の0.5mmの特徴部を明確に分解する。これらの結果は、該クロスストリップデバイスの固有空間分解能が、少なくとも該ストリップピッチと同様に良好であることを示す。
次に、画素化されたImarad製及びeV Products製の検出器の空間応答を、入ってくる511keVの光子に対してエッジオンで配置した場合について評価した。図10に示す一つの好ましいシステム構成において、画素化されたCZT検出器アレイ50は、入ってくる光子14に対してリングエッジオンで配置される。これは、スキャナにおける相互作用の接線座標が、該陰極間で陽極エネルギが付与されている場所によって決まることを意味する。すなわち、重要な要素は、陰極と陽極との間の相互作用深さを判断する正確な能力を実証することである。
発明者らは、511keVの光子からなる0.8mm幅のビームで、上記eV Products製及びImarad製の画素化されたアレイの縁部を照射し、上記陰極と陽極との間のいくつかのスポットで、該ビーム位置をステップさせた。信号形成特性を、深さの関数として解析するために、発明者らは、該陰極によって生成されるスタート信号と、同じ検出器の遅延した陽極信号によるストップ信号とを用いたTAC解析を用いた。該TAC信号は、該陽極と陰極との間の相互作用深さを示しているため、陰極信号と陽極信号の比に直接関連する。小さなTAC信号は、該陽極に対してより短い電荷ドリフト時間を有し、かつ該陽極によるより完全な電荷収集を有する、該陰極から比較的離れた深い相互作用を表す。大きなTAC値は、該陽極に対してより長い電子ドリフト時間を有する、該陰極に近い、比較的浅い事象に相当する。
図11A〜図11Dは、両検出器材料において、光子ビームが移動するのにつれて、TACスペクトルが移動することと、上記陰極と陽極との間の相互作用深さと、TAC信号との間には線形関係あることを示す重要な結果を示す。そのため、該TAC信号は、深さ座標の点広がり関数の直接測定である。すなわち、陽極信号が立ち上がったときと陰極信号が立ち上がったときの時間差を計ることができるならば、高精度で相互作用深さを知ることができる。図11C、図11Dを見て分かるように、深さ座標の分解能は、<1である。発明者らは、この関係が、クロスストリップ電極デザインに対して、より顕著になると予想する。同じ線形関係は、陰極/陽極比と、陰極と陽極の間の相互作用深さとの間で予想される。
次に、例示的なCZTアレイ(クロスストリップアレイ)における511keVの相互作用の特徴付けを測定した。発明者らは、CZTと、高分解能PETシステムに用いられる一般的なシンチレーション結晶の両方において、511keVの光子相互作用のモンテカルロ・シミュレーションを実行した。全ての材料に対するシミュレーションにおいて、511keVの光子からなる鋭いビームを、8cm幅×4cm高さの領域の検出器材料の中心に向けた。このシミュレートされた領域は、一緒に積層され、かつ入ってくる光子ビームに対してエッジオンで配置された16の好ましい40×40×5mm厚の検出器に相当する。CZTシミュレーションの場合、好ましくは、該ビームと平行な方向で、4cm厚を想定した(図12参照)。
図12A、図12Bは、一つの好ましいCZTクロスストリップ検出器デザインの陽極面及び陰極面の概略図を示す。図12Aにおいて、該陽極面は、それぞれが50μm幅である40個の陽極ストリップ(灰色)を1mmピッチで備える。200μm幅のステアリング電極(黒色)が、各陽極間に存在する。2つのガードストリップが外周に存在する。図12Bに示すように、該CZTウェーハの他方の面の陰極面は、それぞれが、該陽極ストリップに直角な5mmピッチで4.95mm幅の8つのストリップを用いる。
図13は、円筒形検出器ガントリー72からなる1つのクロスストリップ検出器70を示す。好ましい検出器方向において、陽極信号は、相互作用の軸方向座標を決め、陰極は、径方向(ρ)を決める。接線方向(φ)は、該陽極面と陰極面との間の相互作用の深さによって決まる。上記RENAボードへの接続は、陽極パッドに対しては外半径に、陰極パッドに対しては、断層撮影シリンダの上端部に形成されることになる。
図14A〜図14Dは、PETシステムを構成するために、入ってくる光子に対してエッジオンで積層されたCZT検出器の例示的な構造を示す。図14Aは、円筒形チューブ80を示し、図14Bは、円筒形チューブからの2つの検出器アーク82を示し、図14Cは、計算から、好ましい矩形プレートCZT検出器に対して最高の幾何学的検出効率を有するボックスまたはダイヤモンド構造84を示し、図14Dは、二重フラットパネルデザイン86を示す。原理的に、アパーチャサイズが適切であれば、人の胸部、頭部または全身を含む人のいずれの臓器あるいは動物でも図示の構成で撮像することができることに留意する。
図14Cに示すボックス構造84は、光子検出に対して一定の利益をもたらす。実行したテストは、ボックス構造84が、従来の高分解能動物用PETシステムとは対照的に、計器感度とも呼ばれる実質的に改善されたコインシデンス検出効率(例えば、7の係数)、空間分解能、3−D相互作用局所化、および向上した画像品質及び定量的精度のための低い任意及び散乱バックグラウンド汚染を実現できることを示した。このことは、例えば、小さな有力なシステム検出器アパーチャによるものであり、そのため、検出器は、対象から光子放出に近く、該検出器はより厚く形成することができ、該検出器は、より密にいっしょにパックすることができ、該検出器は、より高い光子エネルギ分解能(例えば、3%対>18%)を有することができる。より高いエネルギ分解能は、より多くの任意及び散乱バックグラウンド事象を拒否すると共に、良好な事象の大部分を維持するより細い電子パルス高ウィンドウ設定を用いることを可能にするため、計器感度を改善する。
改善されたコインシデンス検出効率は、PET分子プローブを用いて問い合わせられる分子プロセスから生じる微小分子信号の改善された検出、視覚化及び定量化を可能にすることができる。所定時間でより多くの消滅光子をカウントすることは、断層画像再構成プロセスの間に必要なより小さなスムージングを意味し、このことは、分子信号の良好な視覚化のための所望の空間分解能を実現するのに役に立つ。別法として、このような効率は、所定の画像品質レベルを得るために、少ない撮像時間を要する。
シンチレーション結晶シミュレーションに対しては、1.0、1.5及び2.0cmの厚さを想定した。1.0cm厚の検出器は、既存のConcorde Microsystems(LSO)及びPhilips Medical Systems(GSO)高分解能小動物PETシステムに用いる。511keVの光子が遭遇する相互作用の種類に対する結果を以下の表1に示す(10の事象をシミュレートした)。比較のために、1.5及び2.0cm厚のシンチレーション結晶のデータが提示されている。
シミュレートした検出器において、事象は、照射された領域内のどこかの光電吸収結果および入った全エネルギが上記の所定のしきい値よりも大きい場合、完全に吸収されたと考えられる。テストした好ましいCZT検出器アレイの場合、511keVにおけるエネルギ分解能は、深さ依存パルス高補正の前後で、それぞれ、〜5%及び2%FWHMである。この高エネルギ分解能は、かなり細いエネルギウィンドウを用いること、およびそれでも高感度を維持することを可能にする。深さ依存補正がなくとも、511keVにおける5%FWHMエネルギ分解能は、相互作用深さ分解能を有しない比較的大きなLSO結晶からの12〜14%という最良数と比較して突出していることに留意する。該システムの低エネルギしきい値をより低く(例えば、470keV)設定することができる場合、このことは、任意及び散乱コインシデンスを著しく低減し、システム不感時間を制限するであろう。
CZTとの公平な比較のために全てのシンチレーション結晶寸法に対して厳密なエネルギ分解能をシミュレートする際の困難さにより、全ての材料に対して完全なエネルギ分解能を想定した。エネルギ分解能効果を盛り込んだ状態で、CZTの著しく高いエネルギ分解能は、表1の値をよりCZTのための方向に修正することになる。その結果、想定したシミュレーションの場合、事象当たりの全ての相互作用エネルギの合計が正確に511keVでない場合には、該合計は、“コンプトンのみ”のカテゴリに置かれる。“コンプトンのみ”事象の極一部は、該事象エネルギ合計が規定のしきい値以上であれば、“完全吸収”に移されて、該“完全吸収”を増加させることになる。また、高度に局所化された容積内で発生する“1コンプトン+PE”事象の一部は、単一の光吸収と区別することができ、このことが、“光電のみ”の列の値を有効に増加させることに留意する。例えば、好ましいCZT検出器において、そのような高度に限定された事象は、全体で22.0%の有効な“光電のみ”に対して、6.6%を15.4%の現在の有効な“光電のみ”に追加することになる。光子が、何の相互作用も伴わずに該材料を横断した場合には、“相互作用なし”の列に入れられる。“完全吸収”と“コンプトンのみ”と“相互作用なし”の値の合計が常に100%であることに注意する。発明者らのシミュレーションから、以下の結論を出すことができる。
上記好ましいCZT検出器においては、全体の吸収確立が高い。表1からは、該CZT検出器の好ましいエッジオン方向において、CZTは、原理上は、511keVにおいて小さな線形減衰係数を有するが、光子は、かなり大きな厚さの(4cm)材料を見ることになることが分かる。従って、2.0cm未満の厚さのLSOと比較して、完全吸収事象の割合は、好ましいCZT検出器の場合、かなり高い(単一の場合、〜68対41%、およびコインシデンスの場合46対17%)。表1に載っている全ての結晶エントリに対して、2cm厚のBGOのみが、好ましいCZT検出器よりも高い吸収確率を有する。4cm厚のCZTが、1.0cm厚のGSOと比べて、著しく高い光電割合を有することに留意する。
上記好ましいCZT検出器の場合、多数の相互作用は問題ではない。シンチレーションまたはCZT検出器システムにおいては、散乱により、上記事象を多数の検出器モジュールで吸収することができる。表1からは、完全吸収の2相互作用事象(1コンプトン+PE)の数は、GSOまたは4cm厚のCZTの場合よりもより一般的に、2cm厚のLSO及びBGOの場合に発生することが分かる。LSO及びGSOと比べて、4cm厚のCZTにおいては、2よりも大きな相互作用の高い確率があるという事実は問題ではない。好ましいCZT検出器構成においては、以下のことが真実である。すなわち、
(a)相互作用の場所は、ほとんどの場合、検出器の区分けにより識別することができる。例えば、CZTにおいて、“1コンプトン+PE”事象に対する24.5という値について、17.7は、好ましい同じ5mm厚の検出器スラブ内で両方の相互作用を有し、16.5(93%)については、陰極及び陽極の区分けによって分解される。1.2(7%)“非分解”2相互作用事象は、1mmの陽極及び5mmの陰極ストリップによって画成された同じ画素内で発生する2つの空間分離相互作用場所を有することになる。
(b)第1の相互作用の位置は、コンプトン散乱の運動学を用いて正確に判断することができる。例えば、16.5“分解”1コンプトン+PE事象について、4.0が、20〜165keVの1つのエネルギ付与を有し、また、運動学により、より低いエネルギ付与が、第1の(コンプトン)相互作用場所となる。他の16.5−4.0=12.5“分解”2相互作用事象は、165〜255keVのより低いエネルギ付与を有する。この場合、該より低いエネルギ付与相互作用が発生する第1の相互作用位置を選択することは、平均して、1mm未満の事象位置決めエラーを生じる(“補正”位置は、入ってくるシミュレートされたビームによって形成されたラインに沿うことになる)。
(c)隣接する検出器で付与されたエネルギの合計を決めることができる。例えば、24.5“1コンプトン+PE”値については、24.5−17.7=6.9[(a)参照]が2つの隣接する5mmスラブで相互作用を有することになる。該事象の場合の全エネルギは、選択されたしきい値より大きい2つの検出器に記録されたエネルギの合計になる。ここでもまた、コンプトン運動学を用いて、最小エネルギ付与を有するものになる第1の相互作用を選択することは、平均して、2つの検出器における多数の相互作用に対して、1mm未満の事象位置決めエラーを生じる。
要約すれば、厚さ2.0cm未満のLSOと比較して、完全吸収事象の一部は、好ましいエッジオンクロスストリップCZT検出器の場合、かなり高い。1つ以上の好ましい検出器を含む多数の相互作用事象のほとんどは、良好な事象である。該好ましい検出器アレイは、入ってくる光子に対してエッジオンで配置されているため、どの検出器アレイスラブが衝突されたかを識別することができ、また、コンプトン散乱事象の場合、どの検出器が最初に衝突されたか、およびどこでかを正確に識別することができる。PETに用いる既存のシンチレーション結晶検出器においては、2つの結晶相互作用を伴う事象は、該2つの結晶の間のどこかに(不正確に)配置され、(3)に記載された解析は可能ではないため、そのような情報は、典型的には失われる。従って、上記方向及び3−D位置決め能力による好ましいCZT検出器の場合、より正確な事象位置決めのための散乱事象のあいまいさを解決することが可能である。
好ましいデバイスの場合の光子カウント効率(感度)評価を考察すると、CZTで形成された例示的な直径8cm、長さ4及び8cm、厚さ4cmの円筒形シェルの中心で、511keVの点光源感度を評価することができる。例示的なCZTクロスストリップ検出器デザイン及び構成を図13A、図13B及び図14A〜図14Dに示す。検出器シミュレーション結果(表1)から、1つの検出器をターゲットにする事象の〜70%が、好ましいエネルギしきい値である470keVよりも大きなエネルギで完全に吸収される。その結果、511keVにおけるコインシデンス検出効率は、〜0.7×0.7=0.49である。発明者らは、〜40μm間隔でリングを形成する、または、99%超のパッキング割合に対して、2つの隣接する5mm厚の検出器の間に1%未満の死角を形成するために、該検出器をエッジオンで組立てる(例えば、積層する)ことができる。この場合の5mm厚の検出器は、各検出器の接線(横断軸方向)寸法に相当する。好ましい円筒形シェル(直径8cm)の幾何学的効率は、4及び8cm長のシリンダの場合、それぞれ、約50%及び67%である。従って、全コインシデンスカウント感度は、直径4及び8cm長のシステムの場合、それぞれ、約0.49×0.99×(0.5または0.67)=24%または33%となる。該長さ8cmのシステムは、該4cm長のシステムに比べて、38%以上の感度を実現できる。これらの感度の値は、2〜3%未満である既存のシステムよりもはるかに高い。この増加したカウント感度は、再構成画像におけるSNRに関して、好ましい空間分解能の改善(1mm以下のFWHM、均一)を実現できるようにするであろう。
システムカウントレート及び不感時間を算定するため、3.7M dis/secになる空気中の100μCiの点光源、または、4cm長のシリンダに対して、2(光子)×0.7×0.99×0.5×3.7M/sec=2.6Mcpsの検出光子単一レート(上記参照)であると仮定する。好ましい4cm長の検出器リングは、50個のCZT検出器アレイを備える。そのため、アレイ当たりの単一のカウントレートは、空気中で、100μCiの点光源の場合、約50kHzである。該好ましいCZTアレイ及びデータ収集システムは、この単一事象レートに対応することができる。該システムの不感時間が、パルスの重なりの度合い、およびRENA−2システムにおける2μsの最大検出器整形時間によって決まると仮定した場合、各アレイは、パルスの重なりが発生する前に、単独で、500kHzの単一レートカウント能力を有することになる。そのため、ほとんどのソース構成の場合、不感時間は、非常に低くなると予想される。実際には、パルスの重なり及び不感時間が発生する前に、空気中で1mCiまでの点光源を用いることができる。該RENA−2データ収集システムは、36チャネルチップごとに〜1MHzまでの事象レートを扱うことができる。発明者らは、空気中で100μCiの点光源に対して、2%未満の不感時間というデザイン上の目標を設定した。
追加的な実施形態のために実行された追加的な実験において、該検出器アレイ電極面は、入ってくる光子方向に対して、フェースオン(垂直)及びエッジオン(平行)の両方で配置した。各事象に対して、相互作用に伴う陽極及び陰極信号が読み出されて、リストモードでデジタル化された。発明者らは、これらの追加的な実験に対して、22Na(511keV)及び137Cs(662keV)の光子源を用いた。
フェースオンで照射されたクロスストリップCZTアレイは、図15の構成に示すように解析された。クロスストリップアレイ実験のための提案されたクロスストリップ電極デザインを模倣するために、元のクロスストリップアレイの隣接する陽極及び陰極ストリップを分類して、有効な1mm陽極及び5mm陰極ストリップピッチを生成した。検討した正方形画素アレイとは違って、該クロスストリップアレイデザインの“小画素効果”及び“陽極重み付け電位効果”により、該クロスストリップ検出器からの陽極パルス高は、該陰極と陽極との間の相互作用位置(深さ)にそれほど依存しない。そのため、パルス高補正は、大きな画素アレイほど劇的にスペクトルに影響を及ぼさない。補正によって、該クロスストリップのプロトタイプは、図15に見られるように、511keVで2.5%の半値全幅(full−width−half−maximum;FWHM)を実現する。また、図示の補正データは、選択した陰極/陽極信号比を有する。
図16A、図16Bは、Imarad製の画素化されたアレイについてそれぞれ、フェースオン平行照射及びフラッド照射の場合の測定したパルス高スペクトルを示す。これらのプロットは、Imarad製CZT材料も高品質のエネルギスペクトルをもたらすことを実証している。図16A、図16Bにおいては、平行照射(図16A)及びフラッド照射(図16B)に対して、22Na 511keVの陽極パルス高スペクトルを、Imarad Imaging Systems製の5mm厚の画素化された陽極CZT検出器アレイで測定した。図示したスペクトルは、各事象に対して、陰極/陽極比を用いた深さ依存電荷減衰に対するパルス高補正の前後である。図示した補正スペクトルデータは、1より大きいまたは0.5未満の陰極/陽極パルス高比を有する事象を拒否したが、この比のしきい値化は、パルス高補正方法を用いて光電分解能を改善するのに必要ではない。
画素化された検出器がエッジオンで照射される実施形態を実証するため、図17A〜図17Eは、各検出器の陰極と陽極との間の異なる深さにおける、511keVの光子の平行ビーム(0.8mmビーム幅)を有する5mm厚のeV Products製アレイの縁部を照射することからの生の(補正していない)測定エネルギスペクトル結果を示す。図17F〜図17Jは、Imarad製アレイの場合の同様の結果を示す。図18は、用いた構成を示す。画素が比較的大きいために、各事象に対する正孔捕獲により該陽極に誘導される相当の電荷不足があり、これは、生の(補正していない)スペクトルにおける光電ピークに低エネルギテールをもたらす。
別の好ましい実施形態においては、クロスストリップCZT検出器アレイは、入ってくる光子に対してエッジオンで配置され、また、(図13及び図14A〜図14Dに示すように)断層撮影リングを形成するように接線方向に形成されている。この構成において、光子の相互作用の軸座標は、最大の信号を有する陽極ストリップによって決まり、径方向座標は、対応する衝突陰極ストリップによって決まり、接線または横方向軸座標は、該陰極と陽極との間の相互作用深さによって決まることになる。図19A〜図19Dにおけるプロットは、該陰極と陽極との間の方向での位置決め相互作用を、単に、測定した各事象に対する陰極/陽極パルス高比を用いて達成して、高度の空間線形性を備えた1mm程度の接線空間分解能を実現することもできることを実証している。このエッジオンデータは、eV Products製及びImarad製の検出器アレイの場合を示している。
好ましい検出器に必要な空間的、時間的及びスペクトル情報は、上記陽極及び陰極の両方からの高品質信号に依存することになる。発明者らは、上記画素化されたImarad製検出器に対する測定を介して、上記提案したクロスストリップImarad製検出器における陽極及び陰極エネルギ分解能に対する漏れ電流の寄与を評価することができる。Imarad製材料の場合の陽極当たりの測定した漏れ電流は、テストした画素化された検出器の全域で172Vにおいて〜1.6nAである(1.3×1010W−cmの抵抗率)。
有効なImarad製アレイの画素サイズは、2.5mm×2.5mm=6.25mmである。提案したImarad製材料クロスストリップアレイは、1mm×40mm=40mmの陽極と、5mm×40mm=200mmの陰極とを有することになる。漏れ電流は、ストリップ読み出し領域として概算するため、同じ検出器バイアスに対する、該提案したクロスストリップアレイの場合の漏れ電流は、陽極ストリップ当り約(40/6.25)×1.6=10nA、及び陰極ストリップ当り(200/6.25)×1.6=50nAになる。好ましい500Vバイアスにおいて、これらの漏れ電流値は、それぞれ、陽極及び陰極当たり、約500/172以上または29及び145nAになる。エネルギ分解能に対する、提案したクロスストリップImarad製検出器におけるこれらの推定漏れ電流の寄与は、該陽極または陰極における測定した漏れ電流がそれらの漏れ電流値に一致するまで、および両電極の場合のノイズパルス高分解能が測定されるまで、該画素化されたImarad製アレイに対するバイアスを調節することによって推定した。これらの測定値の結果は、該提案した検出器における漏れ電流が、511keVにおいて、陽極当り約2.3%FWHM、陰極ストリップ当たり6.0%FWHM寄与することを示す。511keVにおける2.5%FWHMの測定した陽極ストリップ分解能を用いて、発明者らは、それぞれ、陽極及び陰極エネルギ分解能に対して、3.3及び6.5%FWHMの全体の511keVエネルギ分解能を実現することを期待する。陰極対陽極パルス高比は、パルス高、時間的補正係数及び相互作用深さを判断するのに用いられる。これらの陽極及び陰極パルス高分解能は、ポイントサイズビームを仮定して、約0.6mmFWHMの深さ(陰極と陽極との間の位置)分解能に伝播する。
図20A〜図20Cは、テストした40×40×5mmのImarad製及び20×20×5mmのeV Products製の画素化されたアレイの写真を示す。CZT検出器は、本質的に死角を有しないと提案したように、原理上、互いに隣接して、および入ってくる光子に対してエッジオンで配置することができることに留意する。
本発明の特定の実施形態を示して説明してきたが、当業者には、他の変形例、置換え及び代替が明白であることを理解すべきである。そのような変形例、置換え及び代替は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であり、該趣旨及び範囲は、添付された請求項から判断すべきである。
本発明の様々な特徴は、添付された請求項に記載されている。
本発明の実施形態による、半導体検出結晶からなるアレイを含む、例示的な放射撮像デバイスを示す。 本発明の好ましい実施形態による例示的なクロスストリップCZTプレートを示す。 クロスストリップCZTプレートの概略図である。 クロスストリップCZTプレートのための例示的な電気的接続の概略図である。 図3のクロスストリップCZTプレートの陽極で終端する計算した電界線(実線)、操縦電極で終端する計算した電界線(一点鎖線)及び陰極で終端する計算した電界線(点線)を示す。 読出し回路に結合するファンアウトキャリヤボード内の例示的な載置CZT検出器を示す。 光子の平行照射によって照射された5mm厚のeV Products製CZT検出器で測定されたNa 511keVパルス高のスペクトルを示す。 光子のフラッド照射によって照射された5mm厚のeV Products製CZT検出器で測定されたNa 511keVパルス高のスペクトルを示す。 入ってくる511keVの光子によって、エッジオンで配置された対向するCZT検出器の陰極に誘導された立ち上がり信号によって測定されたコインシデンス時間(時間―振幅変換器(time−amplitude converter;TAC))を示す。 0.2mmステップで〜3mmの範囲にわたって平行移動した511keVの光子からなる平行ビームに対する2つの隣接する陽極の有効ピッチに対する2つの隣接する陽極の3つのグループに接続された32×32×2mmの検出器陽極ストリップの応答を示す。 例示的なCZTクロスストリップ検出器の空間応答を実証するために切除されたすずマスクを示す。 すずマスクによって伝送された60keV線のシャドウ画像を示す。 平行光子ビームに対してエッジオンで配列された例示的なCZTアレイを示す。 Aはmm厚eVのエッジオン照射及びImarad製画素化検出器の場合の、陰極陽極間TACスペクトル対平行(0.8mm幅)ビーム位置を示す。Bは5mm厚eVのエッジオン照射及びImarad製画素化検出器の場合の、陰極陽極間TACスペクトル対平行(0.8mm幅)ビーム位置を示す。CはピークTAC値と、陰極陽極間深さ座標の関係を示す。DはピークTAC値と、陰極陽極間深さ座標の関係を示す。 AはクロスストリップCZT検出器プレートのための好ましい実施形態の陽極面を示す。BはクロスストリップCZT検出器プレートのための好ましい実施形態の陰極面を示す。 円筒形検出器ガントリーのクロストリップ検出器のための例示的な構成を示す。 Aは半導体検出器アレイの構成のための円筒形チューブデザインを示す。Bは半導体検出器アレイの構成のための多重アークデザインを示す。Cは半導体検出器アレイの構成のためのボックスまたはダイヤモンドデザインを示す。Dは半導体検出器アレイの構成のための二重フラットパネルデザインを示す。 クロスストリップ電極パターンを模倣するようにグループ分けする隣接するストリップでテストした、例示的なクロスストリップCZTアレイからの単一の有効陽極から測定したパルス高補正の前後のフェースオンエネルギ22Naエネルギスペクトルを示す。 Aは平行照射の場合の、Imarad Imaging Systemsの5mm画素化陽極CZT検出器アレイで測定した22Na keV陽極パルス高スペクトルを示す。Bはフラッド照射の場合の、Imarad Imaging Systemsの5mm画素化陽極CZT検出器アレイで測定した22Na keV陽極パルス高スペクトルを示す。 Aは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、eV Products製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Bは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、eV Products製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Cは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、eV Products製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Dは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、eV Products製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Eは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、eV Products製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Fは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、Imarad製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Gは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、Imarad製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Hは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、Imarad製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Iは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、Imarad製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。Jは陰極と陽極間の様々なビーム位置(0.8mmビーム幅)に対する、Imarad製画素化CZTアレイで測定した生のエッジオン平行ビーム22Naエネルギスペクトルを示す。 図17A〜図17Jに示す結果の場合の平行ビーム及びCZTアレイ構造を示す。 AはeV Products製画素化CZTアレイで測定した、陰極と陽極間の様々な22Na平行ビーム位置に対する陰極/陽極パルス高比の分布を示す。BはeV Products製画素化CZTアレイで測定した、陰極と陽極間の様々な22Na平行ビーム位置に対する陰極/陽極パルス高比の分布を示す。CはImarad製画素化CZTアレイで測定した、陰極と陽極間の様々な22Na平行ビーム位置に対する陰極/陽極パルス高比の分布を示す。DはImarad製画素化CZTアレイで測定した、陰極と陽極間の様々な22Na平行ビーム位置に対する陰極/陽極パルス高比の分布を示す。 AはImarad製及びeV Products製の画素化アレイを示す。BはImarad製及びeV Products製の画素化アレイを示す。CはImarad製及びeV Products製の画素化アレイを示す。 例示的な撮像方法におけるステップを示す。

Claims (45)

  1. 光子放出を生じる対象放射ステーションと、
    前記放出された光子を直接受取って信号を生成するために、前記放出された光子に対してエッジオン方向で配置された少なくとも1つの半導体結晶検出器であって、少なくとも1つの陽極と、前記放出された光子に応答して前記信号を生成する少なくとも1つの陰極とを備える、前記少なくとも1つの半導体結晶検出器と、
    を備える、放射撮像デバイス。
  2. 前記少なくとも1つの半導体結晶は、各々が、前記放出された光子に対してエッジオン方向で配置された複数の半導体結晶検出器を備える、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体材料から形成されたプレートと、
    前記対向する大きな面の一方に配置された陽極ストリップからなるアレイと、
    前記陽極からなるアレイと垂直に伸びており、かつ他方の大きな面に配置された陰極ストリップからなるアレイと、
    を備える、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記陰極ストリップが、前記陽極ストリップの幅の少なくとも10倍の幅を有する、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、前記陽極ストリップ間に配置されたステアリング電極をさらに備える、請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体材料から形成されたプレートと、
    前記対向する大きな面の一方に配置された陽極からなる2次元アレイと、
    他方の大きな面に配置された陰極面と、
    を備える、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、高zの半導体から形成されたプレートを備える、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)によって形成されたプレートを備える、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器は、各々が、前記放出された光子に対してエッジオン方向で配置された複数の積層半導体結晶検出器を備え、
    前記積層結晶検出器が、少なくとも部分的に前記対象放射ステーションの周りに伸びている、請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りに伸びる実質的に閉じたリング状に配置されている、請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りに伸びるシリンダを形成するように、複数の軸方向に積層された、実質的に閉じたリング状で配置されている、請求項9に記載のデバイス。
  12. 前記半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りに伸びる複数のアーク状に配置されている、請求項9に記載のデバイス。
  13. 前記半導体結晶検出器が、1組の対向する線形アレイを含む線形モザイクで配置されている、請求項9に記載のデバイス。
  14. 前記半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションを包囲するボックスを形成するように、線形モザイクで配置されている、請求項9に記載のデバイス。
  15. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器は、上縁部が前記放出された光子に直面するように、各々が、前記放出された光子に対してエッジオン方向に配置された、複数の積層半導体結晶検出器を備え、
    前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が半導体ウェーハを備え、前記少なくとも1つの陰極が前記ウェーハ上に配置され、前記少なくとも1つの陽極が前記ウェーハ上に配置され、少なくとも1つのリードが、前記放出された光子に直面する前記縁部と反対側の底縁部から伸びている、請求項1に記載のデバイス。
  16. 前記半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体材料から形成されたウェーハと、
    前記対向する大きな面の一方に配置された陽極ストリップからなるアレイと、
    前記陽極からなるアレイと垂直に伸びており、かつ他方の大きな面に配置された陰極ストリップからなるアレイと、
    を備え、前記少なくとも1つのリードが、それぞれ、前記陽極ストリップ及び前記陰極ストリップから伸びている、請求項15に記載のデバイス。
  17. 前記少なくとも1つのリードからの信号を増幅する増幅器と、
    増幅された信号を処理するプロセッサと、
    をさらに備える、請求項16に記載のデバイス。
  18. 放射撮像のための方法であって、
    対象放射ステーションに対してエッジオン方向で配置された複数の半導体結晶検出器を設けるステップであって、前記複数の半導体結晶検出器が半導体結晶を備え、少なくとも1つの陽極が、前記結晶の大きな面に配置され、少なくとも1つの陰極が、前記結晶の反対側の大きな面に配置されている、ステップと、
    前記半導体結晶検出器によって、前記対象放射ステーションからの放出された光子を直接受取るステップであって、前記半導体結晶が、前記放出された光子を直接吸収し、前記少なくとも1つの陽極及び陰極が、前記放出された光子の位置を判断するのに十分な電気的パルスを生成するステップと、
    を備える、方法。
  19. 前記少なくとも1つの陽極から生成された前記電気的パルスは、前記放出された光子のX位置を判断するのに十分なものであり、前記少なくとも1つの陰極から生成された前記電気的パルスは、前記放出された光子のY位置を判断するのに十分なものである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記生成された陽極パルスから前記X位置を判断するステップと、
    前記生成された陰極パルスから前記Y位置を判断するステップと、
    をさらに備える、請求項19に記載の方法。
  21. 前記生成された陽極パルスと前記生成された陰極パルスとの比からZ位置を判断するステップをさらに備える、請求項20に記載の方法。
  22. 前記生成された陰極パルスから時間信号を判断するステップをさらに備える、請求項20に記載の方法。
  23. 到着する陽極信号と陰極信号の測定した時間差からZ位置を判断するステップをさらに備える、請求項22に記載の方法。
  24. 前記半導体結晶検出器のうちの1つとの光子相互作用のタイムスタンプを判断するステップと、
    前記光子相互作用のZ座標を判断するステップと、
    時間依存性特性と、前記相互作用の判断したZ座標とを用いることにより、前記光子相互作用のタイムスタンプを補正するステップと、
    をさらに備える、請求項20に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1つの陽極から生成された前記電気的パルスからパルス高を判断するステップと、
    前記判断された陽極信号及び陰極信号を用いて前記判断したパルス高を補正し、電荷減衰効果を補正し、補正したパルス高を決めるステップと、
    をさらに備える、請求項20に記載の方法。
  26. 前記陰極パルスと陽極パルスとの比のうちの少なくとも1つと、前記陰極パルスと陽極パルスの到着時間差とを用いて、入ってくる光子の相互作用深さZを判断するステップをさらに備える、請求項20に記載の方法。
  27. 前記入ってくる光子の相互作用深さZを判断するステップと、
    前記判断したX位置、Y位置及び相互作用深さZを用いて、前記対象放射ステーションからの入ってくる光子の位置を判断するステップと、
    をさらに備える、請求項20に記載の方法。
  28. 陽電子放出断層撮影用のデバイスであって、
    光子放出を生じる対象放射ステーションと、
    各々が、少なくとも1つの陽極と、放出された光子に応答して信号を生成する少なくとも1つの陰極とを備え、前記放出された光子を直接受取って前記信号を生成するために、前記放出された光子に対して配置された複数の積層半導体結晶検出器と、
    を備える、デバイス。
  29. 前記半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体から形成されたプレートと、
    前記対向する大きな面に配置された陽極ストリップからなるアレイと、
    前記陽極からなるアレイと垂直に伸びており、かつ他方の大きな面に配置された陰極ストリップからなるアレイと、
    を備える、請求項28に記載のデバイス。
  30. 前記半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体から形成されたプレートと、
    前記対向する大きな面の一方に配置された陽極からなる2次元アレイと、
    他方の大きな面に配置された陰極面と、
    を備える、請求項28に記載のデバイス。
  31. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、放出された光子に対してフェースオンで配置されている、請求項28に記載のデバイス。
  32. 前記少なくとも1つの半導体結晶検出器の各々が、放出された光子に対してエッジオンで配置されている、請求項28に記載のデバイス。
  33. 前記半導体結晶検出器からの信号を処理して、放出された光子の少なくとも位置を生成するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項28に記載のデバイス。
  34. 前記プロセッサは、入ってくる光子のX位置、Y位置及びZ相互作用深さを判断するように構成されている、請求項33に記載のデバイス。
  35. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの陰極によって生成されたパルスから時間信号を判断するように構成されている、請求項33に記載のデバイス。
  36. 前記プロセッサが、前記時間信号を補正するように構成されている、請求項33に記載のデバイス。
  37. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの陽極によって生成されたパルスからパルス高を判断し、生成された陰極パルス及び陽極パルスに基づいて、前記判断したパルス高を補正するように構成されている、請求項33に記載のデバイス。
  38. 前記複数の半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りに配置されている、請求項28に記載のデバイス。
  39. 前記複数の半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りに、リング及びアークのうちの少なくとも一方を形成するように積層されている、請求項38に記載のデバイス。
  40. 前記複数の半導体結晶検出器が、前記対象放射ステーションの周りにボックスを形成するように積層されている、請求項38に記載のデバイス。
  41. 前記複数の半導体結晶検出器が、95%以上のパッキング割合で積層されている、請求項38に記載のデバイス。
  42. 前記半導体結晶検出器の各々が、
    対向する大きな面を有する半導体から形成されたプレートであって、前記少なくとも1つの陽極及び少なくとも1つの陰極が、それぞれ、前記対向する大きな面に配置されている、前記プレートを備え、
    前記半導体が、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)を備える、請求項28に記載のデバイス。
  43. 前記半導体の各々が、
    1mm未満のそれぞれの間隔を有する複数の陽極をさらに備える、請求項42に記載のデバイス。
  44. 前記半導体の各々が、
    5mm未満のそれぞれの間隔を有する複数の陰極をさらに備える、請求項43に記載のデバイス。
  45. 前記検出器の最小効果厚さが、少なくとも4cmである、請求項42に記載のデバイス。
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