JP2016521724A - 糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを作製する方法 - Google Patents

糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを作製する方法 Download PDF

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Abstract

本発明によれば、糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールがヘキシトールをモノアンヒドロヘキシトール基質に脱水;酸触媒の存在下において、および、無溶媒または非水性極性溶媒からなる環境下において得られたモノアンヒドロヘキシトール基質を5:1から1:1の間の基質/試薬比でアセタール化反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬と反応、または、1:1と1:3の間の基質/試薬比でアセタール交換反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬の誘導体と反応;および得られた混合物からヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールを回収;からなる工程を含む方法により入手可能であることが発見された。

Description

本発明は、糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを作製する方法に関する。
科学的および技術文献では、糖系界面活性剤分子はよく知られている。それらの中で、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタンエステルおよび長鎖アルキルポリグルコシドは、食品、パーソナル・ケア、および化粧品、ならびに製薬応用において広く使用されてきた。これらの界面活性剤のうちのいくつかは、家庭用および産業用の洗浄用途において、ならびに滑沢剤としてさらに広く用いられてきた。
これらの広範な利用および許容にもかかわらず、エステル系界面活性剤がpHの制限されたある範囲にわたりのみ安定しており、一方アルキル・グルコシドが酸性条件においてではなくアルカリおよび中性条件の下で安定であることはよく知られている。
他の欠点はこれら誘導体を得るために用いられる方法に関連する。高級アルキル・グルコシドの場合には、アセタール交換反応が必要である。より複雑で高価な機器が、十分に純粋な成物を得るために使用されなければならない。糖系エステルの場合には、特にソルビタンエステルでは、高価で有毒な溶媒または高い反応温度が十分に高い生産量で生成物を得るために必要である。
WO2012/148530において、糖系界面活性剤化合物の酸安定性を改善するため、糖アルコール・エーテルが最近提案された。この応用では、ポリオールの溶融物が高級アルキル・アルデヒドと還元的アルキル化条件で反応することによって、これらのポリオール・エーテルを作製する方法がこの出願では記載されている。ここでは、同様に、還元的アルキル化反応を行なうために、高圧装置と組み合わせて困難かつ極限的条件が必要とされる。所定の生成物を得るため、アルデヒドに対して過剰の糖アルコールは必須であると考えられている。これは、糖アルコール・エーテルの1モル当たりの高エネルギー消費をもたらす。
いくつかの科学的および技術刊行物に示されるように、糖系界面活性剤分子の他の群は糖の長鎖アルキル環状アセタールによって表わされる。
Carbohydrate Research(1997)、p85−92において、スクロースの高級アルキル環状アセタール、およびそれを得る方法が記載される。エステル誘導体と異なりこれらの生成物が基本的な中性媒体において安定しているので、そのように得られたアセタールは、洗剤産業にとって興味深くなりえる。さらに、それらは有利な臨界ミセル濃度(CMC)値を有する。OPPI Briefs(1998)、p460−464において、そのようなスクロース系化合物を作製するための改良方法が開示された。
US6251937(FR2761991)およびJAOCS(1994)、p705−710において、基本的な中性媒体において、界面活性剤特性を有するグルコン酸誘導体の高級アルキル環状アセタールが記載される。同時に、それらは、さらに酸性媒質において強い加水分解を示した。
特許EP0019999において、糖誘導体の、特にソルビトール誘導体の、高級アルキル環状アセタールの作製が開示される。したがって、反応媒体として酢酸を使用する改良方法が提案されている。この反応は、アセテート基で部分的に置換されたソルビトール・アルキル・アセタールを生産する。この同じ文書では、特許US4,031,112が言及されている。後者文書では、そこに記載された反応条件はソルビトールの長鎖アルキル・アセタールを作製するために使用可能であると述べられている。しかしながら、特許EP0019999において言及されるように、記載された条件は、生成物および試薬の広範な分解をもたらし、生成物の生産量および品質は商業上、許容できなくなる。
特許US3,484,459において、ソルビタンの環状アセタールの作製について言及されている。この文書では、広範囲のアルデヒドおよびケトンが可能性のある試薬として言及される。これらのアセタール化反応は、分別蒸留によって純粋なアセタールを分離した後にヘキシタンの混合物から残留1,4−ソルビタンを回収するために使用される。このようにして得られたソルビタン・アセタールは、加水分解され、1,4−ソルビタンが結晶化によって集められる。アセタール化は、長い反応時間で、大過剰の試薬を用いて実行される。使用される条件は、方法論の点から比較的、魅力でない。
上記に照らして、生成物および/または糖を基とした高級アルキル環状アセタールに関して記載された方法が、幾らかのギャップを示すことは明らかである。WO2012/148530に記載されたポリオール・エーテルは別として、酸性の条件の下では他のすべての糖系界面活性剤分子は不安定かまたは不十分な安定性であり、ほとんどの場合、方法は、環境上の視点から安全でなく、および/または産業的な視点からは多くのエネルギーを消費する、および/または有益ではない、溶媒または反応条件を使用する。
従って、良好な乳化特性と組み合わせて、酸性条件の下改善された安定性を示す糖系長鎖アルキル環状アセタールを得るという、満たされていない需要があることは明らかである。さらに、これらの化合物を作製する方法(環境にとって許容可能で、エネルギー消費量の点から有利で、かつ産業上実施することが容易な方法)を得るという、需要も存在する。
本発明の目的は、糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを作製する方法を提供することにより得られる。その方法は
ヘキシトールを脱水してモノアンヒドロヘキシトールを形成;
好ましくは酸触媒の存在下において、および/または無溶媒または非水性極性溶媒からなる環境下において
得られたモノアンヒドロヘキシトール基質を
5:1から1:1の間の基質/試薬比でアセタール化反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬と反応、または、
1:1と1:3の間の基質/試薬比でアセタール交換反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬の誘導体と反応;
得られた混合物からヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールを回収
の工程を含む。
典型的に、「長鎖アルキル」とは、好ましくは5〜18の炭素原子を、好ましくは8〜12の炭素原子を含むアルキル基と理解される。
本発明における好ましい方法において、前記ヘキシトールは、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトールおよびイジトールからなる群から選択される。ソルビトールが好ましいヘキシトールである。
本発明の中でより好ましい方法において、前記アルキル・アルデヒド試薬は8〜12の炭素原子を含む。
アルデヒド試薬を用いたアセタール化反応は、溶媒存在下、または無溶媒下で実行可能である。本発明による有利な方法によって、溶媒が使用されたとき、前記非水性極性溶媒はDMF、DMSO、DMA、アセトニトリル、THF、メチルTHFおよび酢酸エチルからなる群から選択される。
本発明に従う特別の方法において、ヘキシタンの前記長鎖アルキル・アセタールは、分離によって回収される。
本発明における好ましい方法において、前記モノアンヒドロヘキシトール基質は精製1,4−ソルビタンである。
より特別に本発明による方法において、前記のヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールは4種のジアステレオ異性体からなる。
本発明は、次に一層に詳細に記載され、グラフおよび実施例によって説明されるが、そういうものとして本発明の範囲を制限せず、下記の請求項で表現されるように見なされるべきであり、引用番号は添えられた図を示すために使用される。
図1:脱水反応の間に得られた反応混合物のクロマトグラムを表す; 図2:実施例8における無溶媒下のアセタール交換反応によって得られた反応混合物のクロマトグラムを表す。
本発明によれば、驚くべきことに、糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールが
ヘキシトールをモノアンヒドロヘキシトールに脱水;
酸触媒の存在下において、および、無溶媒または非水性極性溶媒からなる環境下において
得られたモノアンヒドロヘキシトール基質を
5:1から1:1の間の基質/試薬比でアセタール化反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬と反応、または、
1:1と1:3の間の基質/試薬比でアセタール交換反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬の誘導体と反応;
および得られた混合物からヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールを回収
の工程を含む方法によって入手可能であることが示された。
典型的なヘキシトールはソルビトール、マンニトール、ガラクチトールおよびイジトールであり、ソルビトールがかなり豊富である。
モノアンヒドロソルビトールの形成は、いくつかの出版物に既に記載されている。したがって、この中間化合物を得るための種々の方法が記載されている。
ある実施形態において、ソルビトールを酸触媒の存在下、水に溶解し、最大の1,4−ソルビタン含量を得るのに十分な期間、大気条件の下で加熱する。そのような方法はActa Chemical ScandinavicaB(1981)p441−449に記載されている。減圧下(US2,390,395およびUS2007173651)、または適度な水素圧下(US2007173654)で反応が行なわれる方法も開示されている。この特許出願US2007173654において、貴金属助触媒が使用されており、それは1,4−ソルビタンの代わりにイソソルビドの高濃度に結びつく。
Figure 2016521724
本特許出願において、好ましい実施形態において、20〜50barの圧力の水素雰囲気下、120〜170℃の可変の反応温度で、ソルビタンの最適収量を得るのに十分な期間、固体酸触媒とともにソルビトールの溶融物を処理することにより、中間生成物1,4−ソルビタンが好収量で入手可能であることが示された。好ましい反応温度は130〜140℃である。
図1に示されるクロマトグラム上で説明されるように、こうして得られた反応混合物は、1,4−ソルビタンおよび未反応のソルビトール、イソソルビドおよび少量の副産物からなる。先行技術の従来手法と対照的に、観察された利点の1つは低いレベルの着色にある。
次のステップで、この反応混合物はそのままとして使用可能である、しかし、この混合物から1,4−ソルビタンを回収して精製すること、および脱水工程へ残りを再利用することが望ましい。特別の実施形態の中において、1,4−ソルビタンが結晶化によって回収され精製される。他の好ましい実施形態において、1,4−ソルビタンがクロマトグラフ法によって回収され精製される。この精製1,4−ソルビタンが好ましくは基質としてアセタール化反応に使用される。
アセタール化反応はアルキル・アルデヒド試薬で実行可能であり、アルデヒド試薬は5〜18の炭素原子を含む。これらのアルデヒドは、線形または枝分かれしたアルデヒド、および脂肪族または芳香族アルデヒドから選択可能である。好ましい実施形態において、アルキル・アルデヒドは8〜12の炭素原子を含む。アルデヒドのいくつかの典型的な代表はペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナールおよびドデカナールである。
さらに、好ましいジメチル・アセタールおよびジエチル・アセタールとともに、対応するアルデヒドのジアルキル・アセタールを使用して、アセタール化を実行することが可能である。
アルデヒド試薬を用いたアセタール化反応は、溶媒存在下または無溶媒で実行可能である。溶媒が使用される場合、DMF、DMSO、DMA、アセトニトリル、THF、メチルTHFおよび酢酸エチルといった極性溶媒から選択可能である。広範囲な実験研究がこのように、最適な転化率および収量を保証する条件を選択することを可能にした。試薬に対する基質のモル比が5:1から1:1の間に、好ましくは4:1から1:1の間に、より好ましくは3:1から2:1の間にある時、最良の結果が得られた。
反応が無溶媒で行なわれる場合、1,4−ソルビタンが最初に90〜110℃に加熱され、次にアルデヒド試薬がゆっくりと添加され、続いて触媒が添加される。使用される酸触媒は選択可能であり、有機または無機、固体または液体の酸、好ましくは固体酸である。特に、好ましい酸は、p‐トルエンスルフォン酸、メタンスルホン酸およびカンファースルホン酸(CSA)から選択される。
さらに、アセタール交換反応が、糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを得るため、溶媒の存在下、または非存在下において実行可能である。溶媒が使用される場合、使用されるアセタール試薬に対応するアルコールを使用することが望ましい。実験研究から、アセタール交換反応において、基質の試薬に対するモル比が1:1と1:3の間、好ましくは2:3と2:5の間にある時に、最適収量と転化率が得られたことが示された。アセタール化反応において使用されるものと同じ触媒が使用される。
アセタール化反応において、反応混合物は使用される試薬と溶媒に応じて、70℃から100℃の間で、異なる温度に加熱される。反応時間は達した転化率によって決定される。
本発明において、こうして得られたクルード反応混合物はヘキシタン・アルキル・アセタールを回収するために処理される。回収は、当業者に一般に知られる分離方法によって実行される。使用可能な典型的な方法は、中でも、抽出、クロマトグラフ分離および結晶化である。
上記の方法により得られたソルビタン・アセタール組成物は、4種のジアステレオ異性体からなる。2つのジアステレオ異性体が、ソルビタン5,6−アセタールに相当し、および他の2つがソルビタン3,5−のアセタールに一致する。よってRはC4−C17の線形の脂肪鎖となる。
Figure 2016521724
本発明におけるソルビタン・アルキル・アセタール組成物の安定性のテストは、エタノール中および種々のpH値の水中で行なわれた。エタノール中、1%未満が、pH1および80℃で3時間後に加水分解されたことが示された。
水中におけるテストは7、5および1の3つのpH値で実行された。pH=5およびpH=7で、20℃および40℃の温度で48時間後において、実質的な分解は観察されなかった。pH=1において、20℃で4時間後、HPLCによって決定されるように40%は加水分解される。JAOCS、1994、p705−710に記載されているアセタールと比較すると、より優れた酸安定性であることが明らかである。
こうして得られた組成物は、広範囲の食料品および食料品以外の応用における、非イオン性界面活性剤として、乳化剤として、滑沢剤として、または分散剤として、使用可能である。
本発明の範囲を限定せずに、本発明は、これらの誘導体を作製する方法について記載する幾らかの例を使用して、次に一層、詳細に説明される。
実施例1:
ソルビトールの脱水:
D−ソルビトール(20g、110mmol)および0.1%(mol/mol)のカンファースルホン酸が、150mlのステンレススチール・オートクレーブに加えられる。反応容器は水素で3回脱気されて、密閉して栓をされる。次に、水素は50バールの圧力まで導入された。その後、系は140℃に加熱され、15時間、機械振盪機で振盪される。室温にまで冷やされた後、水素圧が解放され、白い泡が黄色の均一混合物を得るためにエタノール(200ml)中に希釈された。溶媒は減圧下、蒸発させられる。また、残留物冷却されたメタノールから結晶化されて、真空濾過される。結晶は冷却されたメタノールで洗浄されて白色固形物としての1,4−ソルビタン(5.88g、理論収量の35%)を得た。HPLCにより、純度は>98%と決定され、結晶が113−114℃の融点を示した。ソルビトール、1,4−ソルビタン、イソソルビドおよび非常にわずかな量の少数の副産物の混合物が得られ、反応の転化率は73%と決定され、イソソルビドに対する1,4−ソルビタンのその比率は80:20であると決定された。
実施例2:
DMF中におけるソルビタンのアセタール化反応:
密閉管中、1,4−ソルビタン(X)(0.5g、3mmol)をDMF(1.4ml)に溶解した。管を閉じる前にバレルアルデヒド(Y)(107μl,1mmol)が、アルゴン雰囲気下で滴下され、続けてカンファースルホン酸(10mg、10%のw/w)が添加された。混合物はマグネチックスターラーで撹拌されながら95℃まで加熱される。15時間後、薄黒い色の反応混合物が冷却され、減圧下溶媒を蒸発させた。95%の転化率まで到達した。残留物は酢酸エチル中で希釈され、過剰の1,4−ソルビタンがろ過され、酢酸エチルで洗浄された。濾液は減圧下、濃縮された。残留物はフラッシュクロマトグラフィー(80:20から100:0の酢酸エチル:シクロヘキサン)によって精製されて、無色オイルのソルビタン・アセタール(0.22g、単離収率89%)を得た。HPLCは4種のジアステレオ異性体の混合物であることを明らかにした。
実施例3:
この実施例において、ソルビタン対アルデヒド試薬の種々の比率が試験された。ソルビタン:アルデヒド比を1:1から3:1の間で変化させた以外、実施例2においてと同じ反応条件が使用された。結果は下記表1に示される。
Figure 2016521724
実施例4:
3:1のソルビタン:アルデヒド比を用いて、種々のアルデヒド試薬がソルビタン・アセタール反応生成物を提供するために使用された。実施例2においてと同じ反応条件および同じ精製ステップが使用された。
結果は表2に示される。
Figure 2016521724
実施例5:
溶媒としてDMFを使用することに加えて、他の溶媒もソルビタン・アセタール組成物を作製するために使用された。ここでも、反応温度が約80℃だったこと以外は、実施例2においてと同じ試薬が使用され、同じ工程に従った。結果は表3に示される。
Figure 2016521724
実施例6:
無溶媒下におけるソルビタンのアセタール化反応:
密閉管中、1,4−ソルビタン(X)(0.5g、3mmol)は95℃まで加熱された。再度管を閉じる前、バレルアルデヒド(Y)(107μl、1mmol)がアルゴン下滴下されて、続いてカンファースルホン酸(10mg、10%のw/w)滴下された。混合物はマグネチックスターラーにより撹拌されながら95℃まで加熱される。15時間後、薄黒い反応混合物は冷却され酢酸エチル(2ml)中で希釈され、次に溶媒が減圧下、蒸発させられる。80%の転化率が得られた。残留物は再び酢酸エチル中で希釈されて、過剰の1,4−ソルビタンがろ過され、酢酸エチルで洗浄された。濾液は減圧下、濃縮された。残留物はフラッシュクロマトグラフィー(80:20、100:0EtOAcに:シクロヘキサン)によって精製されて、無色オイルのソルビタン・アセタール(0.13g、単離収率の54%)を得た。HPLCは4種のジアステレオ異性体の混合物であることを明らかにした。
実施例7:
エタノール中におけるソルビタンのアセタール交換反応:
丸底フラスコ中、1,4−ソルビタン(0.5g、3mmol)をエタノール(7.5ml)に溶解し、1,1−ジエトキシペンタン(1.15ml、6mmol)がアルゴン流下で加えられ、その後、カンファースルホン酸(50mg、10%w/w)が加えられた。混合物はマグネチックスターラーにより撹拌されながら80℃まで加熱される。3時間後、混合物は中和されて減圧下濃縮された。残留物はフラッシュクロマトグラフィー(80:20から100:0の酢酸エチル/シクロヘキサン)によって精製されて無色オイルとしてソルビタン・アセタール(0.43g、単離収率66%)を得た。HPLCは4種のジアステレオ異性体の混合物であることを明らかにした。
実施例8:
無溶媒下におけるソルビタンのアセタール交換反応:
丸底フラスコ中、1,4−ソルビタン(0.5g、3mmol)および1,1−ジエトキシペンタン(1,1−DEP)(1.15ml、6mmol)(1:2モル比)が、アルゴン流下で加えられ、その後、カンファースルホン酸(50mg、10%w/w)が加えられた。その混合はマグネチックスターラーにより撹拌されながら80℃に加熱される。3時間後、混合物はフラッシュクロマトグラフィー(80:20〜100:0の酢酸エチル/シクロヘキサン)によって直接精製され、無色オイルのソルビタン・アセタール(0.517g、単離収率の73%)を得た。HPLCは4種のジアステレオ異性体の混合物であることを明らかにした(図2)。
実施例9:
無溶媒下におけるアセタール交換反応は、同一の触媒を用いて、種々のモル比、種々の試薬(1,1−ジメトキシペンタン)、種々の反応温度および種々の反応時間を使用して行われた。実施例8と同じく、反応混合物はフラッシュクロマトグラフィーにより精製された。
結果は表4に示される。
Figure 2016521724

Claims (8)

  1. 糖を基とした長鎖アルキル環状アセタールを作製する方法であって、
    ヘキシトールをモノアンヒドロヘキシトール基質に脱水;
    酸触媒の存在下において、および、無溶媒または非水性極性溶媒からなる環境下において
    得られたモノアンヒドロヘキシトール基質を
    5:1から1:1の間の基質/試薬比でアセタール化反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬と反応、または、
    1:1と1:3の間の基質/試薬比でアセタール交換反応の手法を用いて、5〜18の炭素原子を含むアルキル・アルデヒド試薬の誘導体と反応;
    および得られた混合物からヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールを回収
    からなる工程を含むという点で特徴づけられる方法。
  2. ヘキシトールがソルビトール、マンニトール、ガラクチトールおよびイジトールを含む群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. ヘキシトールがソルビトールである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記アルキル・アルデヒド試薬が8〜12の炭素原子を含む、先行する請求項のうちいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記非水性極性溶媒がDMF、DMSO、DMA、アセトニトリル、THF、メチルTHFおよび酢酸エチルからなる群から選択される、先行する請求項のうちいずれか1つに記載の方法。
  6. ヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールが分離されて回収される、先行する請求項のうちいずれか1つに記載の方法。
  7. 前記モノアンヒドロヘキシトール基質が精製1,4-ソルビタンである、請求項3〜6のうちのいずれか1つに記載の方法。
  8. ヘキシタンの長鎖アルキル・アセタールが4種のジアステレオ異性体からなる、請求項7に記載の方法。
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