JP2016514962A - 天然青色アントシアニン含有着色料およびそれにより製造された製品の安定化 - Google Patents

天然青色アントシアニン含有着色料およびそれにより製造された製品の安定化 Download PDF

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Abstract

本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料を含む硬質パンニングされた被覆、それにより被覆された硬質パンニングされた砂糖菓子、および天然青色アントシアニン含有着色料により被覆に与えられた色が安定化されるように、食用製品の芯を被覆により硬質パン被覆する方法に関する。

Description

本発明は、硬質パンニングされた被覆(hard panned coating)、それにより被覆された硬質パンニングされた砂糖菓子(hard panned confection)、および砂糖菓子の硬質パンニングされた被覆において天然青色アントシアニン含有着色料により与えられた色を安定化させる方法に関する。
食品を着色するための合成材料を天然着色料で置き換えることが、食品業界において次第に関心を集めている。
硬質パンニングされた砂糖菓子の被覆において合成着色料を天然着色料で置き換える上での難題の1つは、合成着色料により与えられる色特徴の安定性を得ることであった。
合成青色着色料、例えば、FD&C青色1号およびFD&C青色2号により与えられる硬質パンニングされた砂糖菓子被覆における色特徴の安定性を提供する天然青色アントシアニン含有着色料は、現時点まで見つかっていない。安定な天然青色アントシアニン含有着色料がないために、天然青色アントシアニン含有着色料および天然黄色着色料の調合から所望の安定な天然緑色アントシアニン含有着色料を得ることも、難題となっている。赤キャベツおよび紫芋の抽出物は、特定の条件下で青の色相を与えることのできる市販の天然アントシアニン含有着色料の例であるが、これらの材料は、FD&C青色1号およびFD&C青色2号などの合成青色着色料により与えられる硬質パンニングされた砂糖菓子被覆における青色特徴の安定性を提供しない。
アントシアニンは、果物、野菜、および花びら、並びにときには、植物の根、葉、茎、および苞葉の細胞液胞中に広く見られる水溶性化合物である。これらの植物材料のアントシアニン含有汁または抽出物は、天然の食用着色料として、着色料組成物、特に、天然の赤色、紫色、および青色の色相の着色料組成物を製造するために使用されてきた。
アントシアニンは、1つ以上の糖分子(グリコン)にエステル化されたアントシアニジンを含んで、配糖体を形成する。糖分子は、C−3位、C−5位、C−7位、C−3’位、C−4’位、および/またはC−5’位で結合されることがある。アントシアニン構造に見られる糖分子の例に、アラビノース、ガラクトース、ブドウ糖、ラムノース、ルチノース、サンブビオース、ソホロース、およびキシロースがある。
アントシアニンは、アシル化されることもある、すなわち、典型的に、単糖の6位であるが、潜在的に、2位、3位、または4位でも、糖分子にエステル化された1つ以上の分子を有することもある。最も一般的なアシル単位としては、クマル酸、フェルラ酸、コーヒー酸、シナピン酸、没食子酸、マロン酸、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、バニリン酸、およびシュウ酸に由来するものが挙げられる。
アントシアニジンの構造が、フラビリウム陽イオン形態で下記に示されており、これは、酸性条件下での基本的形態である。アントシアニジンは、様々な位置で、水素、ヒドロキシル基、および/またはメトキシ基により置換されることがある:
Figure 2016514962
式中、R3はHまたはOHであり、
5はH、OH、またはOCH3であり、
6はHまたはOHであり、
7はOHまたはOCH3であり、
3'はH、OH、またはOCH3であり、
4'はOHまたはOCH3であり、
5'はH、OH、またはOCH3である。
本来、最も一般的なアントシアニジンは、下記の構造により示される:
Figure 2016514962
したがって、アントシアニンとして公知の化合物の部類は、基本的構造、グリコシル化パターンおよびアシル化パターンの違いに基づいて、膨大な数の構造的に多様な化合物を包含する。
アントシアニンの公知の植物源には、以下がある:(1)赤キャベツ、紫芋、赤ポテト、ブルーポテト、赤大根、黒ニンジン、紫ニンジン、紫トウモロコシ、赤トウモロコシ、赤タマネギ、紫ブロッコリー、赤ブロッコリー、紫カリフラワー、ダイオウ、黒豆、サニーレタス、黒米、およびナスなどの野菜類;(2)イチゴ、ラズベリー、クランベリー、コケモモ、赤ブドウ、リンゴ、クロフサスグリ、アカフサスグリ、チェリー、ブルーベリー、エルダーベリー、ビルベリー、ガンコウラン、ブラックベリー、チョークベリー、西洋スグリ、アサイー、ネクタリン、モモ、プラム、ブラッドオレンジ、およびブルートマトなどの果物類;および(3)「ヘブンリーブルー」アサガオおよび「ベタータイムズ」バラのものなどのなどの花びら。各アントシアニン源は、異なる量の多数の別個のアントシアニン種を含有しており、所定の植物源にとって、15から30の構造的に異なるアントシアニン分子が一般的である。
植物材料のアントシアニン含有汁および抽出物の色特徴は、pHを変えた結果として変化する。アントシアニン含有汁および抽出物は、一般に、低pHで赤の色相を示し、その色相は、pHが増加するにつれて紫に変わる。pHがさらに増加するにつれて、いくつかの汁および抽出物だけが、青の色相を示す。
pHの変化により生じるアントシアニン含有汁および抽出物の色の変化は、水溶液中の主要なフラビリウム陽イオン構造と平衡状態で存在するであろうアントシアニンの数多くの二次構造に関連する。pHが変わるときに、様々な平衡構造の相対量が変わる。所定のpHで、1つ以上の構造形態が優勢であることがあり、一方で、他のものが少量存在するか、または存在しない。例えば、非常に低いpHで、フラビリウム陽イオン形態が優勢である。pHが増加するにつれて、フラビリウム陽イオン形態の分子が、脱プロトン化され、カルビノール擬塩基形態に転化し、これが、水分子とプロトンの損失により、それぞれ、中性およびイオン化キノノイド塩基形態にさらに転化し、さらに、カルコン形態に転化するであろう。これらの変換により、フラビリウム陽イオン形態にある分子の量が減少し、様々な程度で他の平衡形態の量が増す。したがって、様々な平衡構造が、低pHと比べて高いpHで、様々な相対量で存在する。アントシアニンの各構造形態は、異なって光を吸収し、無色を含む、異なる知覚色を生じるであろう。したがって、溶液のpHが変わるにつれて、様々な構造形態の相対量の変化により、溶液の色の変化が生じるであろう。
フラビリウム陽イオン構造およびキノノイド塩基構造は、アントシアニン分子の3つの環全てを結合する共有結合を有する。広範囲に非局在化されたπ結合により、フラビリウム陽イオンおよびキノノイド塩基が可視光を吸収し、その結果、低pHでフラビリウム陽イオンの赤色相が知覚され、より高いpHではイオン化されたキノノイド塩基の紫または青色相が知覚される。対照的に、カルビノール擬塩基構造およびカルコン構造は、3つの環全てを結合する非局在化π結合を持たず、無色かまたは淡黄色である。
アントシアニンの置換パターンも色に影響を与える。例えば、水素原子がヒドロキシル基により置換された場合、色相がピンクから紫に変わることが一般に観察される。同様に、グリコシル(糖)単位の数およびアシル単位の数とタイプが、色に影響することが観察される。しかしながら、これらの現象はよく理解されていない。
加えて、分子間と分子内の相互作用もアントシアニンの色に影響する。同じアントシアニンが、存在する他の分子に応じて、異なる色相を生じることがある。例えば、アントシアニン糖のアシル基が畳み込まれ、フラビリウム陽イオンのC−2位を求核攻撃から保護することができると考えられている。したがって、この分子内相互作用が、無色のカルビノール擬塩基構造の形成を防ぐ。同様に、アントシアニン分子は自己会合すると考えられており、これは、アントシアニン濃度の2倍の増加により、彩度を300倍増加させることができ、同様に、色相と値を変えることができるという事実により明らかである。この自己会合は、分子内の積み重ねと似ており、求核攻撃およびカルビノール擬塩基構造の形成を防ぐと仮定される。
pH、アントシアニンの化学構造、置換基パターン、分子間と分子内の相互作用などの要因の全てが、植物材料のアントシアニン含有汁および抽出物中に観察される色に影響を与えることが知られているが、これらの要因がどのように相互作用して色を変えるかはよく理解されていない;すなわち、特定の原因と結果は予測可能ではない。
これらの現象の全ては、天然アントシアニン含有着色料により着色された糖類系被覆を有する硬質パンニングされた砂糖菓子の色および色安定性に影響を与えるであろう。天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた糖類系被覆は、製造の直後に青の色相から明るい青紫または紫の色相にすぐに変わることが観察された。天然の黄色着色料、例えば、ターメリックと組み合わせて天然青色アントシアニン含有着色料を使用して、緑色の硬質パンニングされた糖類系被覆を調製した場合、その被覆の色は、製造の直後に緑の色相からからし色の色相にすぐに変わってしまう。アントシアニン構造の変化および被覆における関連する色変化を促進するであろう要因は、被覆からの水分の移行、環境から被覆中への水分の進入、シュガーシロップを調製するために使用した水中の金属イオンと化合物、製造が完了した後に継続する被覆の結晶構造の変化を含むと考えられる。
特許文献1には、緩衝剤、アントシアニン、および炭酸カルシウムなどの二価イオン源を組み合わせることによって、青色着色料を調製し、安定化させる方法が開示されている。一例において、炭酸カルシウムは、高速ブレード型ミキサを使用して、炭酸ナトリウム緩衝剤、赤キャベツ粉末(アントシアニン源)、および他の成分と緊密に混ぜ合わされ、結果として得られた着色料配合物が、プラセボをパンコーティングするために使用される。パンニングされた被覆の別々の被覆層においてアントシアニン材料から炭酸カルシウムを分離する意図はない。
この従来技術は、硬質パンニングされた砂糖菓子の被覆における天然青色アントシアニン含有着色料により与えられる色を、そのアントシアニン含有着色料を改質し、他の材料と組み合わせることなく、安定化させる方法を与えていない。その上、この従来技術には、FD&C青色1号およびFD&C青色2号などの合成青色着色料により得られる色安定性に近い、改善された色安定性を示す天然青色アントシアニン含有着色料により着色された、糖類系被覆を有する硬質パンニングされた砂糖菓子が記載されていない。
国際公開第2011/065977号
植物材料の汁および抽出物から供給される天然青色アントシアニン含有着色料を含む、硬質パンニングされた砂糖菓子のための硬質パンニングされた被覆を着色するために、幅広い着色料の範囲を使用できるようにする方法を有することが望ましい。特に、硬質パンニングされた砂糖菓子の被覆における天然青色アントシアニン含有着色料を安定化させる方法が必要とされている。安定な青と緑の色相を有する天然着色された硬質パンニングされた砂糖菓子は、そのような方法の望ましい製品である。
本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料を含む硬質パンニングされた被覆であって、その着色料により被覆に与えられた色が安定化されている被覆に関する。
1つの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は複数の被覆層を有し、この複数の被覆層は、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層とを有し、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆の第2の被覆層は、天然黄色着色料も含んでいる。
別の実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は、天然青色アントシアニン含有着色料により少なくとも部分的に与えられた青色または緑色を有し、この着色料は、約6から約10のpHで水溶液中において青色を有する。
本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料を含む硬質パンニングされた被覆により被覆された硬質パンニングされた砂糖菓子であって、この着色料によりこの被覆に与えられた色が安定化されている砂糖菓子にも関する。
1つの実施の形態において、この硬質パンニングされた砂糖菓子は、食用製品の芯と、複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆とを備え、この複数の被覆層は、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層とを有し、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた砂糖菓子の第2の被覆層は、天然黄色着色料も含んでいる。
別の実施の形態において、硬質パンニングされた砂糖菓子は、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた砂糖菓子は、天然青色アントシアニン含有着色料により少なくとも部分的に与えられた青色または緑色を有し、この着色料は、約6から約10のpHで水溶液中において青色を有する。
別の態様において、本発明は、青色アントシアニン含有着色料を含む被覆により食用製品の芯を硬質パンコーティングする方法であって、その着色料により被覆に与えられた色が安定化されている方法に関する。
1つの実施の形態において、食用製品の芯を硬質パンコーティングする方法は、食用製品の芯に複数の被覆層を塗布する工程であって、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層をその食用製品の芯に塗布する工程と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層をその食用製品の芯に塗布する工程とを含む工程を有してなり、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない。いくつかの実施の形態において、塗布された第2の被覆層に、天然黄色着色料が含まれている。
別の態様において、本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料により硬質パンニングされた被覆に与えられた色を安定化させる方法に関する。
1つの実施の形態において、天然青色アントシアニン含有着色料により、複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆に与えられた色を安定化させる方法は、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有しないように、複数の被覆層を塗布する工程を有してなる。
図1は、天然青色アントシアニン含有着色料で着色し、様々な環境条件下で貯蔵した硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ中の、添加物なし、添加物としての二酸化チタン、および添加物としての炭酸カルシウムの影響を示している。この図は、0.0の水分活性で貯蔵した同じサンプルと比べた、様々な環境条件下での7日間の貯蔵後の各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。 図2は、別の天然青色アントシアニン含有着色料で着色し、様々な環境条件下で貯蔵した硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ中の、添加物としての、二酸化チタン、炭酸カルシウム、または二酸化チタンと炭酸カルシウムの組合せの影響を示している。この図は、0.0の水分活性で貯蔵した同じサンプルと比べた、様々な環境条件下での7日間の貯蔵後の各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。 図3は、天然青色アントシアニン含有着色料で着色し、様々な環境条件下で貯蔵した硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ中の、添加物としての炭酸カルシウムによる、脱イオン水に対する水道水の使用の影響を示している。この図は、0.0の水分活性で貯蔵した同じサンプルと比べた、様々な環境条件下での7日間の貯蔵後の各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。
本明細書は、本発明をよりよく定義し、本発明の実施において当業者を導くために、特定の定義と方法を与える。特定用語または句の定義の提供、または提供の欠如は、どのような特定の重要性、またはその欠如を暗示する意図はない。そうではなく、特に断りのない限り、用語は、関連する技術分野の当業者による従来の用法にしたがって理解すべきである。ここに用いた、「第1」、「第2」などの用語は、どの順序、量、または重要性も意味するものでもなく、むしろ、ある要素から別の要素を区別するために使用される。また、名詞は、量の制限を意味するものでなく、むしろ、言及された項目の少なくとも1つの存在を意味する。
「食用」という用語は、どれが、食品としてヒトおよび動物により食べられるかを意味し、どれが摂取され許容されるか、どれが食品として消費されないかを意味する、「非毒性」とは区別されるべきである。
「シュガーシロップ」は、少なくとも糖類および水を含む液体材料であって、糖類が、シロップの少なくとも60質量%の糖類固形物の量で水中に溶解されている液体材料である。他の成分も存在してよい。
「被覆層」は、被覆材料、例えば、シュガーシロップの被覆されている基体への1回の塗布により得られる層である。
「被覆」は、基体に被覆材料を塗布する1回以上の工程を含むことのできる、被覆過程の完了した際に基体に塗布された被覆材料、例えば、1種類以上のシュガーシロップの総量である。
「二価金属陽イオン」は、+2の電荷を有する金属原子、例えば、Ca2+、Mg2+、Cu2+、Fe2+などである。
「一価金属陽イオン」は、+1の電荷を有する金属原子、例えば、Na+、K+などである。
「炭酸イオン」は、実験式CO3 2-を有する陰イオンである。
「炭酸カルシウム」は、実験式CaCO3を有するイオン化合物であり、炭酸塩鉱物と分類される。
「食品等級の炭酸カルシウム」は、食用製品への使用が容認された等級、例えば、米国食品医薬品局による安全食品認定(一般に安全と認められる)が認められた炭酸カルシウム材料である。この食品等級の炭酸カルシウムは、沈降炭酸カルシウムであってもよい。
「着色料」は、様々な波長で光を吸収または散乱することによって、色を与える任意の物質である。「天然着色料」は、天然に存在するか、または自然により生成されるか、またはそれから供給される着色料である。「青色着色料」は、450〜495ナノメートルの領域の波長で光を反射し、かつ615から635ナノメートルに及ぶ最大UV/VIS波長吸光度を有する着色料である。「天然アントシアニン含有着色料」は、植物から供給されるアントシアニンを含む天然着色料である。「食品等級」という用語は、どの着色料を記載するためにここに用いた場合も、その着色料が、食用製品に使用するために許容された等級のものであることを意味する。
「FD&C青色1号」への言及は、同一の合成青色着色料に与えられた違う名称、ブリリアントブルーFCFおよび欧州委員会E133を含む。
「FD&C青色2号」への言及は、同一の合成青色着色料に与えられた違う名称、インジゴカルミン、インジゴチン、または欧州委員会E132を含む。
「色相(hue)」は、色にその名称、例えば、赤、橙赤、青、紫などを与える色特性を称する。
「彩度(chroma)」は、色の純度を示す色特徴であり、より高い彩度が、色相のより高い純度および白、灰、または黒によりそれほど薄められていないことに関連付けられる。
「色の明暗(value)」は、色の明度または暗さを示す色特徴であり、より高い値がより大きい明度に関連付けられる。
「色(color)」および「色特徴(color characteristics)」という用語は、互いに交換可能であり、色相、彩度(chroma)、純度、彩度(saturation)、強度、鮮明さ、明暗、明度、輝度、および暗さなどの色特性、並びに国際照明委員会のCIE表色系1976年CIELAB色空間L***値およびCIELCH色空間L**h°値などの、これらの性質を記載するために使用される色モデル系パラメータを包含する。CIELABおよびCIELCH色モデルは、以前の色モデルよりも、知覚的に均一な色空間を提供する。着色料は、分光光度計により分析され、CEILAB L***値およびCIELCH L**h°値は、そのスペクトルデータから計算される。これらのL***値およびL**h°値は、色特徴を表し、2色間の差の大きさを評価する手段を提供する。
***値は、三次元直交座標系において定義される一組の座標値からなる。L*は、明暗、または輝度の座標である。L*は、縦軸で、黒(0L*単位)から白(100L*単位)の輝度の目盛りを提供する。a*およびb*は、色相と彩度の両方に関連する座標である。a*は、横軸で、緑(−a*単位)から赤(+a*単位)の目盛りを提供し、中心点(0a*単位)が中間色である。b*は、第1の横軸に垂直な第2の横軸で、青(−b*単位)から黄(+b*単位)の目盛りを提供し、中心点(0b*単位)が中間色である。これら3つの軸は、L*が50の値を有し、a*およびb*の両方ともゼロであるところで交差する。
**h°値は、三次元円筒座標系において定義された一組の座標値からなる。L*は、明暗、または輝度の座標である。L*は、縦軸で、黒(0L*単位)から白(100L*単位)の輝度の目盛りを提供する。h°は色相の座標である。h°は、L*軸の周りに反時計回りに0°から360°移動する角度として指定される。純粋な赤が0°の色相角を有し、純粋な黄が90°の色相角を有し、純粋な緑が180°の色相角を有し、純粋な青が270°の色相角を有する。C*座標は、彩度を表し、L*軸からの半径方向距離として指定される。C*は、座標がL*軸から離れて移動するにつれて(100以上のC*まで)、L*軸での無彩色、すなわち、昼白色、灰色、または黒色からより大きい純度の色彩までの目盛りを提供する。C*およびh°は、式1および2を使用してa*およびb*から計算できる:
Figure 2016514962
Figure 2016514962
「デルタE」、「ΔEab *」、または「ΔE」は、CIELAB L***色空間で表現された2色間の全色差の大きさの尺度である。熟練の色観測者は、ΔEが約2.3以下である場合、2色間のどのような違いも区別できないと報告されてきた。L***値のL* 1* 1* 1およびL* 2* 2* 2を有する2つの異なる色のΔEは、式3を使用して計算される:
Figure 2016514962
ここに表された硬質パンニングされた砂糖菓子のCEILAB L***値およびCIELCH L**h°値は、特に断りのない限り全ての場合において、CIE標準光源D65および10°の観測角度で、反射モードで作動したKonica Minolta Spectrophotometer CM−3500dにより得られたスペクトルデータから計算した。
本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料を含む硬質パンニングされた被覆であって、着色料により被覆に与えられた色が安定化されている被覆に関する。硬質パンニングされた被覆は、糖衣チョコレート芯などの硬質パンニングされた砂糖菓子を含む食用製品に、風味、テキスチャー、および色を与えるために使用される。菓子市場において、色は、特別に評価される属性である。長年に亘り、砂糖菓子に色を与えるために合成着色料が使用されてきたが、それでも、消費者により天然由来であると認識されるであろう代替品が望ましい。
しかしながら、多くの菓子製品用途において天然着色料が使用された場合、合成着色料により与えられた色安定性を得ることが難しい。天然着色料は、一般に、合成着色料よりも、熱、光、水分、および他の環境要因に対してより敏感である。これらの要因により、天然着色料は分解するか、またはその分子構造を変える反応または変換を経るであろう。例えば、アントシアニン含有着色料は、pHの変化により構造の変化を経験し、これらの変化により、知覚色が変わり、この着色料を無色にすることさえあるであろう。
青色アントシアニン含有着色料は特に問題である。何故ならば、この着色料が与える青の色相は、不安定であり、色ずれに曝されることが観察されてきたからである。硬質パンニングされた被覆を着色するために天然青色アントシアニン含有着色料が使用される場合、この被覆の色は、製造後すぐに青色から明るい青紫色または紫色に変わる。この現象は、天然青色アントシアニン含有着色料と天然黄色着色料のブレンドにより着色された、緑色の硬質パンニングされた被覆にも影響を与える。これらの場合、その被覆の初期の色は、緑色からからし色にすぐに変わってしまう。したがって、硬質パンニングされた被覆における天然青色アントシアニン含有着色料の色を安定化させるための解決策が望ましい。
本発明の1つの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は複数の被覆層を有し、この複数の被覆層は、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層とを有し、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆の第2の被覆層は、天然本黄色着色料も含んでいる。
本発明の硬質パンニングされた被覆は、各々が少なくとも1種類の糖類を含む、第1の被覆層および第2の被覆層を少なくとも有する。第1の被覆層における1種類以上の糖類は、第2の被覆層における1種類以上の糖類と同じであっても、異なってもよい。糖類は、硬質パンコーティングプロセスにおいて効果的に機能し、被覆に所望の官能特性、例えば、サクサク感および甘味を与えるために、周知の性質、例えば、結晶化能力および風味の影響にしたがって選択される。
実施の形態において、糖類は、単糖類、二糖類、およびそれらの組合せから選択される。単糖類を含む実施の形態において、糖類は、果糖、ブドウ糖、デキストロース、マルトース、およびそれらの組合せから選択される単糖類である。二糖類を含む実施の形態において、糖類はショ糖である。
糖類は、1種類以上の糖類および水を含むシュガーシロップとして、第1と第2の被覆層に与えられることが好ましい。シュガーシロップは、少なくとも60質量%の糖類固形物、または少なくとも65質量%の糖類固形物、または少なくとも70質量%の糖類固形物を含有してよい。シュガーシロップは、85質量%未満の糖類固形物、または80質量%未満の糖類固形物を含有してよい。いくつかの実施の形態において、シュガーシロップは、70質量%から80質量%の糖類固形物を含有する。シュガーシロップ中の唯一の糖類としてショ糖を使用する実施の形態において、ショ糖のシュガーシロップは、少なくとも60ブリックス度、または少なくとも65ブリックス度、または少なくとも70ブリックス度であってよい。ショ糖のシュガーシロップは、85ブリックス度未満、または80ブリックス度未満であってよい。これらの実施の形態のいくつかにおいて、ショ糖のシュガーシロップは、70ブリックス度から80ブリックス度までである。
シュガーシロップは、硬質パンニングされた被覆に従来使用される他の成分も含んでよい。多くのそのような成分が当該技術分野で公知であり、その例としては、以下に限られないが、糖アルコール、高強度甘味料、天然高分子、香料、風味改質剤、知覚剤(sensates)、ゴム、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、またはこれらの組合せが挙げられる。例えば、ゴムは、結晶化糖類被覆中で可塑剤として働くためにシュガーシロップ中に含まれることがある。
硬質パンニングされた被覆の被覆層に使用される少なくとも1種類のシュガーシロップは、1種類以上の天然の食品等級の着色料を含む。この天然の食品等級の着色料は、硬質パンニングされた被覆の製造における最良の結果のために、シュガーシロップ中に容易に溶解または分散する任意の形態、たとえば、液体、結晶、ペースト、または粉末で提供されてよい。天然の食品等級の着色料の適切な濃度は、0.01質量%から20質量%、または0.05質量%から15質量%、または0.1質量%から10質量%に及び得る。
好ましい実施の形態において、天然青色アントシアニン含有着色料は、硬質パンニングされた被覆の被覆層に使用されるシュガーシロップ中の1種類以上の天然の食品等級の着色料の内の1つである。これらの実施の形態のいくつかにおいて、硬質パンニングされた被覆の被覆層に使用されるシュガーシロップ中に、天然青色アントシアニン含有着色料および天然黄色着色料の両方が含まれる。
天然青色アントシアニン含有着色料は、野菜、果物、および花びらから供給されるであろう。いくつかの実施の形態において、天然青色アントシアニン含有着色料は、1種類以上の野菜、果物、および花びらの汁および抽出物を含む。「アントシアニン含有野菜、果物、または花びらの汁」は、その果物、野菜、または花びらから液体を搾り出すことによって得てよい。「アントシアニン含有野菜、果物、または花びらの抽出物」は、浸軟された果物、野菜、または花びらを溶媒(例えば、水、アルコール)で洗浄することによって得てよい。汁および抽出物は、アントシアニン、並びに例えば、炭水化物、酸、フラボノイド、金属イオン、フェノール酸、フェノール酸エステル、およびビタミンを含む多くの他の天然由来の化合物を含有するであろう。野菜、果物、および花びらの汁または抽出物は、例えば、還元汁および抽出物、脱臭汁および抽出物、並びに特定のまたは広い部類の化合物を除去するための他のプロセスが施された汁および抽出物を含む、加工汁および抽出物を含んでよい。
高いpH、例えば、6から10、または7から9のpHで青の色相を与えるどの汁または抽出物を使用してもよい。1つの実施の形態において、本発明の硬質パンニングされた被覆に使用される天然青色アントシアニン含有着色料の供給源は、赤キャベツ、紫色、ブルーポテト、紫ニンジン、黒ニンジン、青色の花びら、またはそれらの組合せから得られた野菜、果物、または花びらの汁または抽出物である。これらの実施の形態のいくつかにおいて、天然青色アントシアニン含有着色料は、赤キャベツ抽出物、または赤キャベツ抽出物と紫芋抽出物との組合せを含む。
天然青色アントシアニン含有着色料は、アントシアニンのみからなっても、または他の植物化合物および/またはその使用を容易にするために着色料に典型的に使用される添加材料、例えば、水、アルコール、およびグリセリンを含む液体担体、およびマルトデキストリン、デンプン、および糖類を含む固体担体を含んでもよい。その組成物は、固体、例えば、粉末の形態、または溶液、例えば、水性液体の形態をとってもよい。
適切な天然黄色着色料としては、以下に限られないが、クルクミノイド(例えば、ターメリックから)、カロチノイド(例えば、サフランおよびgacから)、アナトー(例えば、ベニノキから)、およびそれらの組合せが挙げられるであろう。いくつかの実施の形態において、天然黄色着色料はターメリックに由来する。
硬質パンニングされた被覆に使用される1種類以上のシュガーシロップに着色料が含まれる場合、その硬質パンニングされた被覆が、その着色料により与えられた目に見える色を有することが望ましい。この同じ硬質パンニングされた被覆により被覆された食用製品の芯を含む硬質パンニングされた砂糖菓子も、その着色料により与えられた目に見える色を有する。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は青色を有し、この同じ硬質パンニングされた被覆により被覆された硬質パンニングされた砂糖菓子は青色を有する。この青色は、少なくとも一部は、被覆中に含まれた天然青色アントシアニン含有着色料により与えられるであろう。他の実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は緑色を有し、この同じ硬質パンニングされた被覆により被覆された硬質パンニングされた砂糖菓子は緑色を有する。この緑色は、少なくとも一部は、被覆中に含まれた天然青色アントシアニン含有着色料と天然黄色着色料により与えられるであろう。
硬質パンニングされた被覆の被覆層に使用される少なくとも1種類のシュガーシロップは食品等級の炭酸カルシウムを含む。1つの実施の形態において、この食品等級の炭酸カルシウムは沈降炭酸カルシウムである。いくつかの実施の形態において、この食品等級の炭酸カルシウムの中央粒径は、1マイクロメートル以下、0.8マイクロメートル以下、または0.7マイクロメートル以下である。
使用すべき炭酸カルシウムの量は実用性のみにより制限される、例えば、所望の恩恵が見られるような十分な量を使用すべきであるが、同じ恩恵を達成するのに必要な量よりも多い量では使用されない。有利には、少量、例えば、1質量%ほど少ない炭酸カルシウムが、少なくともいくらかの恩恵を提供するために効果的であることが分かった。少なくとも5質量%、または4質量%、または3質量%、または2質量%、または1質量%の量が適している。11質量%、または12質量%、または13質量%、または14質量%、または15質量%を超える量は、さらなる恩恵を与えないであろうし、いくつかの実施の形態においては使用されない。いくつかの実施の形態において、炭酸カルシウムは、1質量%から15質量%、または3質量%から14質量%、または5質量%から13質量%、または7質量%から12質量%、または9質量%から10質量%の量でシュガーシロップ中に提供される。いくつかの実施の形態において、炭酸カルシウムは、1質量%から10質量%の量でシュガーシロップ中に提供される。
炭酸カルシウムは、着色料、特に天然青色アントシアニン含有着色料を含まない硬質パンニングされた被覆の1つ以上の被覆層に含まれることが好ましい。すなわち、炭酸カルシウムは、天然青色アントシアニン含有着色料を含む被覆層からは排除される。何故ならば、炭酸カルシウムのアルカリ度は、pHを約9まで上昇させ、アントシアニン含有着色料により与えられた色を、青色の代わりに、青緑色に変えるからである。好ましい実施の形態において、糖類と食品等級の炭酸カルシウムが硬質パンニングされた被覆の第1の被覆層に含まれ、この第1の被覆層は、天然青色アントシアニン含有着色料を含まない。
反対に、天然青色アントシアニン含有着色料は、炭酸カルシウムを含まない硬質パンニングされた被覆の1つ以上の被覆層に含まれることが好ましい。すなわち、天然青色アントシアニン含有着色料は、炭酸カルシウムを含む被覆層からは排除される。好ましい実施の形態において、糖類と天然青色アントシアニン含有着色料が硬質パンニングされた被覆の第2の被覆層に含まれる。
硬質パンニングされた被覆の1つの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆の色は、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ。いくつかの実施の形態において、ΔEは、8以下、または6以下、または4以下ほど低い。すなわち、硬質パンニングされた被覆の色は、困難な環境湿度条件下でさえ、色変化に対する耐性を示す。
天然青色アントシアニン含有着色料により与えられる安定な色を有する硬質パンニングされた被覆は、砂糖菓子の被覆として使用する価値がある。したがって、別の態様において、本発明は、食用製品の芯および複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆を備えた硬質パンニングされた砂糖菓子であって、この複数の被覆層は、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層とを有し、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない、砂糖菓子に関する。
硬質パンニングされた砂糖菓子の被覆層は、どのような所望の食用製品の芯に塗布されてもよい。いくつかの実施の形態において、食用製品の芯は、天然の芯、例えば、ナッツ、ピーナッツ、ナッツの身(nut meat)、ナッツペースト、乾燥または強化(infused)果物片、もしくはドライフルーツペーストを含んでよい。または、食用製品の芯は、砂糖菓子、例えば、煮込んだシュガーシロップ、カラメル、ヌガー、タフィー、あめ菓子(toffee)、フォンダン、チョコレート、菓子被覆、またはこれらの組合せを含んでよい。あるいは、食用製品の芯は、穀物系製品、例えば、クッキー、プレッツェル、ビスケット、ウエハー、クラッカー、または他の焼いた、揚げた、または膨らませた材料を含んでよい。いくつかの実施の形態において、食用製品の芯は、天然の芯、砂糖菓子、または穀物系製品を含んでよく、次いで、これらは、砂糖菓子で被覆される。
1つ以上のシュガーシロップ層を塗布する前に、食用製品の芯の表面を、ガミング(gumming)、隔離、および安定化などの当該技術分野で公知の技法にしたがって、調製してもよい。例えば、ガミングにおいて、ゴム、ゼラチン、デンプン、またはデキストリンを含有する高ブドウ糖含量のシロップの層を、微結晶糖類と交互に、食用芯に直接施して、凹凸および滑らかな畝を充填してもよい。得られるより滑らかな表面は、後で施されるシュガーシロップ層の均一な被覆と付着を促進するであろう。隔離は、食用芯とシュガーシロップ層との間の脂質、水、または自然糖の移行に対するバリアを形成するプロセスであり、ガミングと類似のプロセスにおいて、ゼラチンまたはゴムを含有する膜を芯に施すことによって行われるであろう。安定化は、シュガーシロップによるその後の硬質パンコーティングのために、脆い食用芯を強化するために必要なことがある。例えば、クッキー芯は、最初に、溶かした脂質により被覆され、次いで、ゴム含有膜により隔離されることによって、硬質パンコーティング中に崩れることから防がれるであろう。食用芯の表面の調製は、ショ糖シュガーシロップの1回以上の塗布により完了してもよい。
いくつかの実施の形態において、シュガーシロップは、食用製品の芯の表面に直接、被覆層として塗布してよい。他の実施の形態において、シュガーシロップは、食用製品の芯の調製された表面に被覆層として塗布してよく、ここで、その表面は、以下に限られないが、ガミング、隔離、および安定化を含む公知の技法にしたがって調製されている。さらに他の実施の形態において、シュガーシロップは、食用製品の芯を覆っている任意の数の被覆層を覆っている結晶化糖類シュガーシロップに被覆層として塗布してもよい。引用符に続く句がここで使用される場合、「食用製品の芯」への被覆層としてのシュガーシロップの塗布は、シュガーシロップが食用製品の芯に直接塗布されていることを必ずしも意味するものではない。そうではなく、「食用製品の芯」に被覆層として塗布されたシュガーシロップは、その句の意味の範囲内で、食用製品の芯の表面に直接、または食用製品の芯の調製された表面に、もしくは食用製品の芯を覆っている任意の数の被覆層を覆っている結晶化糖類シュガーシロップ層に塗布されてよい。
本発明の硬質パンニングされた被覆を有する硬質パンニングされた砂糖菓子は、色変化に対する耐性を示す。すなわち、いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた砂糖菓子は、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ。8以下、または6以下、または4以下のより低いΔE値も見られることがある。
別の態様において、本発明は、食用製品の芯を硬質パンコーティングする方法であって、食用製品の芯に複数の被覆層を塗布する工程であって、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層をその食用製品の芯に塗布する工程と、糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層をその食用製品の芯に塗布する工程とを含む工程を有してなり、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない方法に関する。いくつかの実施の形態において、塗布された第2の被覆層に、天然黄色着色料が含まれている。
第1の被覆層、すなわち、糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む被覆層の材料は、記載された色の安定化の恩恵を得るために、所望なだけ多くの層で塗布してもよい。いくつかの実施の形態において、第1の被覆材料の層の数は3〜7層である;他の実施の形態において、5〜9層である;さらに他の実施の形態において、7〜11層である。第2の被覆層、すなわち、糖類および天然アントシアニン含有着色料を含む被覆層の材料は、同様に、所望の完成製品の色を得るために、所望なだけ多くの層で塗布してもよい。この青色アントシアニン含有着色被覆層は、未着色の炭酸カルシウム含有層を覆って塗布してよく、そのような実施の形態において、塗布される層の数は、未着色の炭酸カルシウム含有層を覆う、40未満、または30未満、または25未満、または20未満の着色被覆層であってよい。
一旦硬化されたら、パンニングされた被覆は、3.0mm以下、または2.5mm以下、または2.0mm以下、または1.5mm以下、または1.0mm以下の厚さを有すると予測されるであろう。硬質パンニングされた被覆は、0.1mm超、または0.2mm超、または0.3mm超、または0.4mm超、または0.5mm超の厚さを有してもよい。いくつかの実施の形態において、硬質パンニングされた被覆は、0.1mmから3.0mm、または0.2mmから2.5mm、または0.3mmから2.0mm、または0.4mmから1.5mm、または0.5mmから1.0mmの厚さを有することがある。
所望の食用製品の芯は、上述したように各々について所望の数の層において、当該技術分野に一般に公知のプロセスおよび技法にしたがって、被覆層として所望のシュガーシロップにより被覆される。一般的に言えば、硬質パンニングされた砂糖菓子を製造するプロセスは、例えば、回転パン内で行われる一連のシロップ塗布と乾燥のサイクルによって、シュガーシロップの複数の被覆層、例えば、合計で10層と50層の間の被覆層の堆積を含む。そのようなプロセスは、例えば、“Sugar Confectionery and Chocolate Manufacture", R. Lees and E.B. Jackson, Chemical Publishing Company, February 7, 1975および“Industrial Chocolate Manufacture and Use,” editor, S.T. Beckett, Blackie & Son Ltd., Glasgow, 1988に記載されており、任意と全ての目的のために、その各々をここに全て引用する。
そのようなプロセスは、典型的に、それらのプロセスを実施するために利用される設備によって推進されてもよい。その設備は、乾燥設備またはスラリー設備であり得、その両方のタイプが、例えば、仏国、Tournan-en Brie所在のEts Dumoulin & Cie社;メリーランド州、フェニックス所在のKOCO Food Tech, Inc.社;および英国、Poulton Le Fylde所在のLoynds International, Ltd.社から市販されている。
パンニングは、ここでは、フイルム被覆とは対照的である、すなわち、被覆は、フイルム被覆プロセスではなく、パンニングプロセスにより塗布される。両方とも、砂糖菓子および調合薬などの被覆された食用製品を調製するための工業プロセスであるが、非常に異なる被覆配合物を使用する非常に異なるプロセスである。パンニングおよびいくつかの被覆プロセスは、回転ドラムすなわち「パン」内で行われる。典型的に、「パンニング(panning)」という用語は、被覆製品を製造するために、芯の塊への、例えば、ショ糖またはデキストロースなどの糖類系被覆の塗布に関して使用される。「フイルム被覆」という用語は、芯の塊への、糖類に基づかない被覆の塗布に関して使用され、ここで、被覆材料は、典型的に、所望の被覆厚が達成されるまで、芯に連続して塗布される、変性セルロース、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのフイルム形成成分を含む。従来のパンニングされた被覆は、フイルム形成成分を含まず、また本発明のパンニングされた被覆も含まない。
硬質パンニングプロセスにおいて、食用製品の芯に糖類被覆の未着色部分を蓄積するために、高濃度シュガーシロップの多数回の塗布が使用される。これに、着色料を含有する濃縮シュガーシロップの多数回の塗布が続く。硬質パンニングプロセスは、芯の塊を混合しながら、混ぜられている芯の塊への被覆溶液または組成物の薄層の反復塗布、および層の塗布の間で被覆中の糖類がその最中に結晶化する被覆溶液または組成物の各層の乾燥を含む。対照的に、フイルム被覆プロセスは、糖類被覆の結晶化を必要としないので、フイルム被覆は、典型的に、被覆溶液の同時塗布、混合による分配、および被覆溶液の乾燥を含む、連続プロセスである。すなわち、フイルム被覆噴霧器は、フイルム被覆プロセス中にオフにされず、所望のフイルム被覆が塗布されるまで、連続的に運転される。フイルム被覆溶液は、濃度が高いと粘性が強すぎて噴霧できなくなるであろうから、典型的に、約10質量%未満しか固形物を含有しない。しかしながら、各プロセスにおいて、被覆材料が芯に蓄積して、所望の被覆を形成する。
被覆を着色すべき場合、被覆プロセスの後期で、被覆溶液に食用着色料が加えられる。硬質パンニングされた砂糖菓子について、糖類被覆を蓄積させるために未着色シュガーシロップによる被覆の多数の層の塗布に続いて、着色料を含むシュガーシロップを多数回塗布して、着色被覆を提供する。この着色被覆は、所望の色を達成するために、着色被覆溶液の30回以上の塗布を必要とし得る。これは、糖類溶液中に可溶化できる染料の量が、糖類被覆溶液の高い糖類固形物含有量のために、比較的少ないからである。その結果、着色工程を含む、外皮を蓄積するプロセスは、数時間かかり得る。
さらに別の態様において、本発明は、天然青色アントシアニン含有着色料により、複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆に与えられた色を安定化させる方法であって、この複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有しないように、複数の被覆層を塗布する工程を有してなる方法に関する。
本発明の特定の実施の形態を、以下の実施例を参照して、ここに明らかにする。これらの実施例は、本発明を説明するためだけに開示されており、本発明の精神に入るバリエーションが予測されることを理解すべきである。
実施例1
様々な環境条件下での天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ添加物の効果
糖類系被覆を、硬質パンニングプロセスによって平豆形状のチョコレート芯に塗布した。74ブリックス度のシュガー(ショ糖)シロップを脱イオン水で調製した。天然青色アントシアニン含有着色料(「NBA−1」)は、75グラムの液体赤キャベツ抽出物(ニューヨーク州、ニューヨーク所在のSan−Ei Gen F.F.I.(米国)のSan Red RCFU)を1グラムの粉末状紫芋抽出物(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のChr. Hansen, Inc.のCH1000)と混ぜ合わせ、2MのNaOHで8のpHに調節することによって調製した。5層において、二酸化チタンが2.5質量%で加えられたシュガーシロップからなる第1の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。17層において、着色料が3.7質量%で加えられたシュガーシロップからなる第2の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。これらの着色した芯を、艶出しゴムとその後のワックスの被覆により仕上げた。
上記プロセスを、炭酸カルシウムが10質量%で加えられたシュガーシロップからなる代わりの第1の被覆シロップについて繰り返した。このプロセスを、シュガーシロップのみからなる別の代わりの第1の被覆シロップについて再び繰り返した。第2の被覆シロップと仕上げ被覆は、最初の試験と、第2と第3の試験で同じであった。
3つの試験の各々からの菓子片を、0.0、0.54、および0.75の水分活性の制御環境中と、周囲条件下の室内環境中に置いた。7日目に、色測定を行い、L***値を計算し、表1に示されるように、各試験の各貯蔵条件からの10個の菓子片について平均した:
Figure 2016514962
図1は、0.0の水分活性での同じサンプルと比べた、各環境条件での各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。各サンプルは、より高い水分活性および周囲条件下で色ずれを経験し、最も大きい色ずれは、0.75の水分活性で生じた最大のΔE値により示されている。0.75の水分活性での、第1の被覆層中に添加剤として二酸化チタンを有する試験サンプルと添加剤を含まない試験サンプルに関するΔE値は、それぞれ、5.07および4.62であり、それらのサンプルにおいて著しい色ずれを示している。第1の被覆層中に添加剤として炭酸カルシウムを有する試験サンプルは、1.84の最小のΔE値により量られたように、0.75の水分活性で最小の色ずれを有した。1.84のΔE値は、0.75の水分活性での炭酸カルシウム含有サンプルの色は、0.0の水分活性での同じサンプルの色から区別できないであろうことを示唆しており、これは、目視観測により確認された。
実施例2
様々な環境条件下での代わりの天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ添加物の効果
糖類系被覆を、硬質パンニングプロセスによって平豆形状のチョコレート芯に塗布した。74ブリックス度のシュガーシロップを脱イオン水で調製した。使用した着色料は、粉末状紫芋および紫ニンジン抽出物(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のChr. Hansen, Inc.のCH5000)からなる天然青色アントシアニン含有着色料(「NBA−2」)であった。5層において、二酸化チタンが2.5質量%で加えられたシュガーシロップからなる第1の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。17層において、着色料が0.5質量%で加えられたシュガーシロップからなる第2の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。これらの着色した芯を、艶出しゴムとその後のワックスの被覆により仕上げた。
上記プロセスを、炭酸カルシウムが10質量%で加えられたシュガーシロップからなる代わりの第1の被覆シロップについて繰り返した。このプロセスを、5質量%の炭酸カルシウムおよび1.25質量%の二酸化チタンが加えられたシュガーシロップからなる別の代わりの第1の被覆シロップについて再び繰り返した。第2の被覆シロップと仕上げ被覆は、最初の試験と、第2と第3の試験で同じであった。
3つの試験の各々からの菓子片を、0.0、0.54、および0.75の水分活性の制御環境中と、周囲条件下の室内環境中に置いた。7日目に、色測定を行い、L***値を計算し、表2に示されるように、各試験の各貯蔵条件からの10個の菓子片について平均した:
Figure 2016514962
図2は、0.0の水分活性での同じサンプルと比べた、各環境条件での各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。各サンプルは、より高い水分活性および周囲条件下で色ずれを経験し、最も大きい色ずれは、0.75の水分活性で生じた最大のΔE値により示されている。0.75の水分活性での、第1の被覆層中に添加剤として二酸化チタンを有する試験サンプルおよび二酸化チタンと炭酸カルシウムを一緒に有する試験サンプルに関するΔE値は、それぞれ、3.54および4.99であり、それらのサンプルにおいて著しい色ずれを示している。第1の被覆層中に添加剤として炭酸カルシウムを有する試験サンプルは、2.30の最小のΔE値により量られたように、0.75の水分活性で最小の色ずれを有した。2.30のΔE値は、0.75の水分活性での炭酸カルシウム含有サンプルの色は、0.0の水分活性での同じサンプルの色から区別できないであろうことを示唆しており、これは、目視観測により確認された。
実施例3
天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への第1の被覆シロップ添加物としての様々な金属塩の効果
天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた砂糖菓子を製造するための第1の被覆シロップ添加物としての様々な金属塩について、実験を行った。その目的は、二価陽イオンを有する炭酸カルシウムに対する一価陽イオンを有する炭酸塩の効果を比較することにあった。炭酸カルシウムは水中に実質的に不溶性であるのに対して、炭酸ナトリウムと炭酸カリウムは水溶性である。これにより、それらの塩が、シュガーシロップのpHに、それゆえ、シロップ中のアントシアニン含有着色料の色に影響を与え、被覆に不透明さを与えない。したがって、二酸化チタンが、必要な不透明度を与えるために、代わりの炭酸塩との組合せで使用される。
炭酸カルシウムの有効性の理由が、カルシウムイオンの存在により「色止めされている」アントシアニン色素に関連付けられたか否かを評価するために、不溶性の硫酸カルシウムも、炭酸カルシウムの代替物として二酸化チタンとの組合せで試験した。
糖類系被覆を、硬質パンニングプロセスによって平豆形状のチョコレート芯に塗布した。74ブリックス度のシュガーシロップを脱イオン水で調製した。使用した着色料は、粉末状紫芋および紫ニンジン抽出物(ウィスコンシン州、ミルウォーキー所在のChr. Hansen, Inc.のCH5000)からなる天然青色アントシアニン含有着色料(「NBA−2」)であった。5層において、炭酸カルシウムが10質量%で加えられたシュガーシロップからなる第1の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。17層において、着色料が0.5質量%で加えられたシュガーシロップからなる第2の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。これらの着色した芯を、艶出しゴムとその後のワックスの被覆により仕上げた。
上記プロセスを、1質量%の炭酸ナトリウムおよび2.5質量%の二酸化チタンが加えられたシュガーシロップからなる代わりの第1の被覆シロップについて繰り返した。このプロセスを、1質量%の炭酸カリウムおよび2.5質量%の二酸化チタンが加えられたシュガーシロップからなる別の代わりの第1の被覆シロップについて再び繰り返した。このプロセスを、1質量%の硫酸カルシウムおよび2.5質量%の二酸化チタンが加えられたシュガーシロップからなるさらに別の代わりの第1の被覆シロップについて再び繰り返した。第2の被覆シロップと仕上げ被覆は、最初の試験と、第2から第4の試験で同じであった。
色測定を行い、L***値を計算し、表3に示されるように、各試験からの10個の菓子片について平均した:
Figure 2016514962
第1の被覆シロップ中に添加物として炭酸カルシウムを含有する本発明のサンプルと比べて、添加物として代わりの金属塩を含有する他のサンプルの各々は、約9以上のΔE色差値を与え、著しい色差を示した。すなわち、代わりの金属塩は、パンニングされた被覆に使用される天然青色アントシアニン含有着色料に、炭酸カルシウムと同じ安定効果を与えなかった。その上、第1の被覆シロップ中の添加物として炭酸ナトリウムと炭酸カリウムを一緒に使用すると、許容できないほど2色になったパンニングされた被覆が得られた。この試験結果は、炭酸カルシウムにより与えられた色安定化は、カルシウムイオンによる色「止め」に、または炭酸カルシウムは水に不溶性であるので、溶液中の二価陽イオンの存在によるものではないであろうことを示している。
実施例4
様々な環境条件下での天然青色アントシアニン含有着色料により着色された硬質パンニングされた砂糖菓子の色安定性への、被覆シロップ中に水道水を、第1の被覆シロップにおいて炭酸カルシウムを使用することの効果
糖類系被覆を、硬質パンニングプロセスによって平豆形状のチョコレート芯に塗布した。74ブリックス度のシュガーシロップを、カルシウム、ナトリウム、およびマグネシウムなどの金属イオンを少量含有する未処理の水道水(Tap)で調製した。使用した着色料は、実施例1と同じ「NBA−1」であった。5層において、炭酸カルシウムが10質量%で加えられたシュガーシロップからなる第1の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。17層において、着色料が3.7質量%で加えられたシュガーシロップからなる第2の被覆シロップを芯に塗布し、乾燥させた。これらの着色した芯を、艶出しゴムとその後のワックスの被覆により仕上げた。
試験の菓子片を、0.0、0.54、および0.75の水分活性の制御環境中と、周囲条件下の室内環境中に置いた。7日目に、色測定を行い、L***値を計算し、脱イオン水(DI)で調製したシュガーシロップを使用した、実施例1の炭酸カルシウム含有試験サンプルについて得たL***値と共に、表4に示されるように、各貯蔵条件からの10個の菓子片について平均した:
Figure 2016514962
図3は、0.0の水分活性での同じサンプルと比べた、各環境条件での各試験サンプルに関するΔE色差値を示している。各サンプルは、より高い水分活性および周囲条件下で色ずれを経験し、最も大きい色ずれは、0.75の水分活性で生じた最大のΔE値により示されている。しかしながら、シュガーシロップにおいて脱イオン水を使用したサンプルと水道水を使用したサンプルとの間に、有意差は見られなかった。
本発明の実施の形態の先の説明は、説明のためだけであり、添付の特許請求の範囲により定義された本発明の制限と考えるべきではない。

Claims (18)

  1. 複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆において、該複数の被覆層は、
    a)糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、
    b)糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層と、
    を有し、前記複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない、硬質パンニングされた被覆。
  2. 前記硬質パンニングされた被覆が、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ、請求項1記載の硬質パンニングされた被覆。
  3. 前記天然青色アントシアニン含有着色料が、約6から約10のpHで水溶液中において青色を有する、請求項1記載の硬質パンニングされた被覆。
  4. 前記第2の被覆層が天然黄色着色料をさらに含む、請求項1記載の硬質パンニングされた被覆。
  5. 前記第1の被覆層の糖類が、該第1の被覆層の糖類と水を含むシュガーシロップ中に提供される、請求項1記載の硬質パンニングされた被覆。
  6. 前記シュガーシロップがショ糖を含む、請求項5記載の硬質パンニングされた被覆。
  7. 前記食品等級の炭酸カルシウムが、約0.6マイクロメートルから約0.8マイクロメートルの中央粒径を有する、請求項1記載の硬質パンニングされた被覆。
  8. 硬質パンニングされた砂糖菓子において、
    a)食用製品の芯、および
    b)複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆であって、該複数の被覆層は、
    i.糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層と、
    ii.糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層と、
    を有する硬質パンニングされた被覆、
    を備え、前記複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない、硬質パンニングされた砂糖菓子。
  9. 前記硬質パンニングされた砂糖菓子が、0.0の水分活性での7日間の貯蔵後の色と比べて、0.75の水分活性での7日間の貯蔵後に10以下のΔE色差を有する色を持つ、請求項8記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  10. 前記天然青色アントシアニン含有着色料が、約6から約10のpHで水溶液中において青色を有する、請求項8記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  11. 前記第2の被覆層が天然黄色着色料をさらに含む、請求項8記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  12. 前記第1の被覆層の糖類が、該第1の被覆層の糖類と水を含むシュガーシロップ中に提供される、請求項8記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  13. 前記シュガーシロップがショ糖を含む、請求項12記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  14. 前記食品等級の炭酸カルシウムが、約0.6マイクロメートルから約0.8マイクロメートルの中央粒径を有する、請求項8記載の硬質パンニングされた砂糖菓子。
  15. 食用製品の芯を硬質パンコーティングする方法において、
    前記食用製品の芯に複数の被覆層を塗布する工程であって、
    a)糖類および食品等級の炭酸カルシウムを含む第1の被覆層を前記食用製品の芯に塗布する工程と、
    b)糖類および天然青色アントシアニン含有着色料を含む第2の被覆層を前記食用製品の芯に塗布する工程と、
    を含む工程、
    を有してなり、前記複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有していない、方法。
  16. 工程a)およびb)の各々の後に、前記被覆層を少なくともある程度乾燥させる工程をさらに含む、請求項15記載の方法。
  17. 前記第1の被覆層の糖類が、該第1の被覆層の糖類と水を含むシュガーシロップ中に提供される、請求項15記載の方法。
  18. 天然青色アントシアニン含有着色料により、複数の被覆層を有する硬質パンニングされた被覆に与えられた色を安定化させる方法において、前記複数の被覆層のいずれも、天然青色アントシアニン含有着色料と食品等級の炭酸カルシウムの両方を含有しないように、該複数の被覆層を塗布する工程を有してなる方法。
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