JP2016514727A - 触媒的mtorc1/2阻害薬及びオーロラaキナーゼの選択的阻害薬の組合せ - Google Patents

触媒的mtorc1/2阻害薬及びオーロラaキナーゼの選択的阻害薬の組合せ Download PDF

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Abstract

増殖性障害を治療するための方法を開示している。特に、mTORC1/2阻害薬をオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することによって、癌などの増殖性障害を治療するための方法を開示している。好ましいMTORC1/2阻害薬には、MLN0128が含まれ、上記組み合わせの好ましいオーロラAキナーゼ阻害薬は、ML−N8237である。本発明は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態を治療するための方法に関する。【選択図】図1

Description

優先権の主張
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2013年3月22日出願の米国特許仮出願第61/804,314号に由来する優先権を主張する。
背景
2008年に、全世界で癌と診断された症例は推定1270万件あり、約760万人が死亡した。世界全体での癌の負担は、驚くべき速度で増え続けており;2030年だけでも、単純に個体群の成長と老化によって、約2130万件の新たな癌の症例及び1310万件の癌死が生じると予測される。癌は、米国において、心疾患のみが上位にある2番目に多い一般的な死因であり、死亡のほぼ4件につき1件を占めている。米国国立癌研究所は、2012年1月1日現在、癌の病歴を有する約1370万人のアメリカ人が生存していたと推定している。これらの個体の一部は癌を有さなかったが、他の個体は、癌のエビデンスをなお有し、治療を施されている可能性がある。2013年中に米国において、約1,660,290件の新たな癌症例が診断されると予測される。2013年には約580,350人のアメリカ人が、1日当たりでは約1,600人が、癌により死亡すると予測される。医学の進歩により、癌の生存率は改善しているが、新しく、より有効な治療が依然として必要とされている。
キナーゼシグナル伝達経路は、多数の生物学的プロセスにおいて中心的な役割を果たす。シグナル伝達経路の様々な構成要素における欠陥が、癌の多数の形態、炎症性障害、代謝障害、血管疾患、及び神経疾患を含む非常に多数の疾患の原因であることが判明している(Gaestelら、Current Medicinal Chemistry(2007)14:2214〜2234)。近年では、発癌性シグナル伝達経路に関連するキナーゼが、癌における重要な薬物ターゲットとして浮上している。
休止から細胞増殖への遷移を調節する細胞分裂周期にも、癌細胞において過剰発現することが多い様々なプロテインキナーゼが関係している。細胞分裂周期におけるそれらの重要な役割によって、そのような細胞周期キナーゼも、癌療法のためのターゲットとして調査されている。
発癌性シグナル伝達経路に関連しているキナーゼの1種は、ラパマイシンの哺乳動物/機構的ターゲット(mTOR)であり、これは、細胞増殖、翻訳制御、血管形成、及び/または細胞生存を調節するセリン/トレオニンプロテインキナーゼである。mTORは、FK506結合タンパク質12−ラパマイシン関連タンパク質1(FRAP1)遺伝子によってコードされ、2種の別個のタンパク質複合体、mTOR複合体1(mTORC1)及びmTOR複合体2(mTORC2)の触媒サブユニットである。
mTORC1機能は、タンパク質翻訳、リボソーム生合成、転写、自食作用、及び低酸素適合などの多くの成長関連プロセスに関係している。mTORC1は、真核生物翻訳開始因子4EBP1及びS6キナーゼをリン酸化するその能力によって、タンパク質翻訳の重要な調節因子として最もよく知られている(Hidalgo、M. J Clin Onc(2012)Vol 30、1)。
今日までに、mTORC2は、Aktの調節及びアクチン細胞骨格の細胞周期依存性組織化を含む2つの主要な細胞機能を調節すると、最も多く記載されている。mTORC2は、そのC末端疎水性モチーフ中のセリン473(Ser473)上でAktをリン酸化し、これは、トレオニン308(Thr308)のPDK1媒介性リン酸化と併せて、Aktの完全活性化をもたらす(Sarbassov D.D.ら、Science(2005)307:1098〜1101)。mTORC2は、ラパマイシン不感受性である未解明の機構を介して、アクチン細胞骨格を調節する(Jacinto E.ら、Nat Cell Biol.(2004)6:1122〜1128)。興味深いことに、mTORC2は、PKC及びSGK1(血清及びグルココルチコイド誘導性プロテインキナーゼ1)をリン酸化し、また、細胞サイズの制御に関与している(Ikenoue T.ら、EMBO J.(2008)27:1919〜193;Rosner M.ら、Hum Mol Genet.、(2009)18:3298〜3310)。
mTORC1及びmTORC2複合体は多くの場合に、ラパマイシン及びその類似体(ラパログ)に差次的に結合し、かつそれによって阻害されるそれらの能力によって区別され、これは、mTORC1及びmTORC2を同等に阻害し得るmTORの触媒的阻害薬とは対照的である。ラパマイシンは、その細胞内受容体FKBP12と結合することによって、mTORを阻害する。次いで、FKBP12−ラパマイシン複合体は、mTOR酵素のFKBP12−ラパマイシン結合(FRB)ドメインに直接結合する(Jacinto E.ら、Cell(2006)127:125〜137)。したがって、ラパマイシン及びラパログは、mTORC1のみの活性を調節するアロステリック阻害薬と考えることができる。さらに、4EBP1リン酸化(mTORC1阻害の重要な下流作用)を抑制するこれらの阻害薬の能力が部分的に過ぎないと考えられるので、この調節は不完全であると考えられ得る(Hidalgo、M. J Clin Onc(2012)Vol 30、1)。
細胞周期キナーゼの例には、酵母(Ipl1)、アフリカツメガエル(Eg2)、及びショウジョウバエ(Aurora)において初めて同定されたオーロラキナーゼが含まれる(Embo J(1998)17、5627−5637;Genetics(1993)135、677〜691;Cell(1995)81、95〜105;J Cell Sci(1998)111(Pt 5)、557〜572)。ヒトでは、オーロラA、オーロラB、及びオーロラCを含むオーロラキナーゼの3種のアイソフォームが存在する(Carmena M、Earnshaw WC. Nat Rev Mol Cell Biol.(2003)4:842〜54)。オーロラA及びオーロラBは、有糸分裂による細胞の正常な進行において重要な役割を果たす一方で、オーロラC活性は主に、減数分裂細胞に限定される。
オーロラA遺伝子(AURKA)は、染色体20q13.2に局在しており、多様な系列の腫瘍種において高い発生率で共通して増幅または過剰発現される(Embo J(1998)17、3052−3065;Int J Cancer(2006)118、357〜363;J Cell Biol(2003)161、267〜280;Mol Cancer Ther(2007)6、1851〜1857;J Natl Cancer Inst(2002)94、1320〜1329)。オーロラA遺伝子発現の増大は、癌の病因及び予後の悪化に相関している(Int J Oncol(2004)25、1631〜1639;Cancer Res(2007)67、10436〜10444;Clin Cancer Res(2004)10、2065〜2071;Clin Cancer Res(2007)13、4098〜4104;Int J Cancer(2001)92、370〜373;Br J Cancer(2001)84、824〜831;J Natl Cancer Inst(2002)94、1320〜1329)。この概念は、オーロラAの過剰発現が発癌性形質転換につながることを実証する実験モデルにおいて裏付けられている(Cancer Res(2002)62、4115〜4122;Mol Cancer Res(2009)7、678〜688;Oncogene(2006)25、7148〜7158;Cell Res(2006)16、356〜366;Oncogene(2008)27、4305〜4314;Nat Genet(1998)20、189〜193)。in vitro及びin vivo研究の両方において、オーロラAはゲノム不安定性によって腫瘍形成を誘導することが実証されている。オーロラAの潜在的な発癌における役割は、癌を治療するためにこのキナーゼをターゲティングすることに対する多大な関心につながっている。
以前の研究によって、オーロラA及び他の細胞タンパク質の間での細胞シグナル伝達クロストークは、完全形質転換表現型に必須であることが示されている。オーロラA及びmTORシグナル伝達経路の間のクロストークは、この一例を表している。マウス乳癌ウイルス(MMTV)−オーロラA遺伝子導入マウスでは、mTOR Ser2448及びAkt Ser473の構成的リン酸化が、発生した乳癌において発見された(Wang X.ら、Oncogene(2006)25:7148〜7158)。オーロラA形質転換細胞におけるmTOR Ser2448及びAkt Ser473のリン酸化の上昇は、オーロラAが、2つのmTOR経路、すなわち、mTORC1及びmTORC2を調節する可能性があり得ることを示唆している。さらなる証拠が、mTOR阻害は、オーロラAにより誘導される形質転換表現型を完全に破壊し得るので、mTORC1及び2のいずれか、または両方が、オーロラA誘導性形質転換に重要であることを示唆している(Taga M.ら、Int J Biol Sci(2009)19:444〜450)。注目すべきことに、乳癌の発生は、MMTV−オーロラAマウスでは、長期の潜伏期の後に初めて観察され得る。
シグナル伝達経路及び細胞分裂周期に関係するプロテインキナーゼの重要性により、これらのキナーゼをターゲティングするより有効な治療計画を開発することができれば有利であろう。特に、組合せ治療計画は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態に罹患している患者の助けとなり得、再発率をさらに低下させ、これらの患者において時に見られる特定の抗癌薬に対する耐性を克服する可能性があり得る。
したがって、組合せ療法を含む新たな癌治療計画が必要とされている。
Gaestelら、Current Medicinal Chemistry(2007)14:2214〜2234 Hidalgo、M. J Clin Onc(2012)Vol 30、1
概要
本発明は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態を治療するための方法に関する。特に、本発明は、mTORC1/2阻害薬をオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することによって、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む様々な疾患状態を治療するための方法を提供する。本発明はまた、mTORC1/2阻害薬を選択的オーロラAキナーゼ阻害薬と組み合わせて含む医薬組成物及びキットを提供する。
本発明は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態を治療するための新たな組合せ療法を提供する。特に、本発明は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態に罹患している患者を治療するための方法であって、上記患者に、mTORC1/2阻害薬をオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、各阻害薬の量が、組み合わせて使用した場合に治療上有効である方法を提供する。本発明はまた、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態を治療するための医薬品を製造する際に使用するために、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬を提供し、ここで、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に治療上有効である。本発明はまた、mTORC1/2阻害薬をオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて含む医薬組成物及びキットを提供する。
単一薬剤のmTORC1/2阻害薬及び単一薬剤のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬は、一定数の患者ならびに特定の増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態の治療において有効であると証明され得るが、本発明者らは意外にも、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬を用いる組合せ療法は、いずれかの薬剤を個別に用いても達成されない利益をもたらすことを発見した。
理論に束縛されることは望まないが、本発明者らは、オーロラAの過剰発現は強力な推進力ではなく、オーロラAによる細胞形質転換は、mTOR/Akt経路の構成的活性化及びPTEN腫瘍抑制因子の減少などの追加の発癌性イベントを必要とすると考えている。したがって、オーロラA及びmTORC1/2活性を同時に阻害することで、抗腫瘍効力の増強を得、かつ別個の機構の両方によって影響を受けている腫瘍を有する患者の治療パラダイムを改善することができる。
Calu6肺癌細胞系における、MLN8237と組み合わせたMLN0128についての、フィットさせたアイソボログラムである。等高線は、生存率で10%ごとに分けて、90%生存率から10%生存率の範囲である。 A2780卵巣癌細胞系における、MLN8237と組み合わせたMLN0128についての、フィットさせたアイソボログラムである。等高線は、生存率で10%ごとに分けて、90%生存率から10%生存率の範囲である。 PHTX−14B乳癌異種移植片腫瘍モデルにおける、MLN8237と組み合わせたMLN0128の抗腫瘍活性(時間を関数とした平均腫瘍体積)を示すグラフである。 PHTX−147B乳癌異種移植片腫瘍モデルにおける、MLN8237と組み合わせたMLN0128の抗腫瘍活性(時間を関数とした平均腫瘍体積)を示すグラフである。 SUM−149PT乳癌異種移植片腫瘍モデルにおける、MLN8237と組み合わせたMLN0128の抗腫瘍活性(時間を関数とした平均腫瘍体積)を示すグラフである。
詳細な説明
本発明のいくつかの態様を、説明のための例示的用途を参照して以下で説明する。多数の具体的な詳細、関係、及び方法は、本発明を完全に理解するために記載されていると理解すべきである。しかしながら、関連分野の当業者であれば、具体的な詳細の1つまたは複数を伴うことなく、または他の方法で、本発明を実行することができることを容易に認めるであろう。一部の行為は、別の順序で、かつ/または他の行為もしくは事象と同時に行ってもよいので、本発明は、行為または事象の例示された順序に限定されることはない。さらに、例示した行為または事象のすべてが、本発明による方法を実施するために必要ということではない。
定義
本明細書において使用する用語は、別段に示さない限り、次に定義する意味を与えられていることとする。
本明細書で使用する場合、「mTOR」という用語は、2種の複合体mTORC1及びmTORC2の触媒サブユニットを指す。
「mTOR阻害薬」または「mTORの阻害薬」という用語は、mTORと相互作用し、その酵素的活性を阻害し得る化合物を表すために使用される。mTOR酵素的活性の阻害は、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するmTORの能力を低減することを意味する。様々な実施形態で、mTOR活性のそのような低減は、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%である。様々な実施形態で、mTOR酵素的活性を低減するために必要なmTOR阻害薬の濃度は、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約50nM未満、または約10nM未満である。
いくつかの実施形態では、そのような阻害は選択的である。すなわち、上記mTOR阻害薬は、別の関連のない生物学的作用、例えば、異なるキナーゼの酵素的活性の低減をもたらすために必要な阻害薬の濃度未満である濃度で、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するmTORの能力を低減する。いくつかの実施形態では、上記mTOR阻害薬は、別のキナーゼの酵素的活性、好ましくは、癌に関与している酵素的活性も低減する。
いくつかの実施形態では、上記mTOR阻害薬は、細胞ベースのアッセイまたはin vitroキナーゼアッセイによって確認すると、1種または複数種のI型ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3−キナーゼ)よりも、mTORC1及びmTORC2活性の両方を選択的に阻害する。
「mTORC1/2阻害薬」という語句は、本明細書において使用する場合、mTORC1及びmTORC2複合体の両方のキナーゼ活性と相互作用し、それを低減する触媒的mTOR阻害薬を指す。本発明の方法のいくつかの実施形態では、上記mTOR阻害薬は、mTORC1及びmTORC2の両方に結合し、それらを直接的に阻害する。例えば、上記mTOR阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約500nM以下、400nM以下、300nM以下、200nM以下、100nM以下、50nM以下、10nM以下、または1nM以下のIC50値で、mTORC1及びmTORC2の両方を阻害する。別の実施形態では、上記mTOR阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約10nM以下のIC50値でmTORC1及びmTORC2の両方を阻害し、上記mTOR阻害薬は、PI3−キナーゼα、PI3−キナーゼβ、PI3−キナーゼγ,及びPI3−キナーゼδからなる群から選択される1種または複数種のI型PI3−キナーゼに対して実質的に不活性である。別法では、上記mTOR阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約100nM以下のIC50値でmTORC1及びmTORC2の両方を阻害し、そのIC50値は、PI3−キナーゼα、PI3−キナーゼβ、PI3−キナーゼγ、及びPI3−キナーゼδからなる群から選択されるすべての他のI型PI3−キナーゼに対するそのIC50値の少なくとも1/2、1/5、または1/10である。
本明細書で使用する場合、「オーロラAキナーゼ」という用語は、有糸分裂進行に関係するセリン/トレオニンキナーゼを指す。オーロラAキナーゼは、AIK、ARK1、AURA、BTAK、STK6、STK7、STK15、AURORA2、MGC34538、及びAURKAとしても知られている。細胞分裂において役割を果たす様々な細胞タンパク質が、限定ではないが、p53、TPX−2、XIEg5(アフリカツメガエルの場合)、及びD−TACC(ショウジョウバエの場合)を含むオーロラAキナーゼ酵素によるリン酸化のための基質である。上記オーロラAキナーゼ酵素自体も、例えば、Thr288での自己リン酸化のための基質である。好ましくは、上記オーロラAキナーゼは、ヒトオーロラAキナーゼである。
「オーロラAキナーゼの阻害薬」または「オーロラAキナーゼ阻害薬」という用語は、オーロラAキナーゼと相互作用し、その酵素的活性を阻害することができる化合物を表すために使用される。オーロラAキナーゼ酵素的活性の阻害は、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するためのオーロラAキナーゼの能力を低減することを意味する。様々な実施形態で、オーロラAキナーゼ活性のそのような低減は、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%である。様々な実施形態で、オーロラAキナーゼ酵素的活性を低減するために必要なオーロラAキナーゼ阻害薬の濃度は、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約50nM未満、または約10nM未満である。好ましくは、オーロラAキナーゼの酵素的活性を阻害するために必要な濃度は、オーロラBキナーゼの酵素的活性を阻害するために必要な阻害薬の濃度未満である。様々な実施形態で、オーロラAキナーゼ酵素的活性を低減するために必要なオーロラAキナーゼ阻害薬の濃度は、オーロラBキナーゼ酵素的活性を低減するために必要な上記阻害薬の濃度の少なくとも約1/2倍、少なくとも約1/5倍、少なくとも約1/10倍、少なくとも約1/20倍、少なくとも約1/50倍、少なくとも約1/100倍、少なくとも約1/500倍、または少なくとも約1/1000倍未満である。
オーロラAの阻害及びオーロラBの阻害は、著しく異なる細胞表現型をもたらす(Proc. Natl. Acad. Sci.(2007)104:4106;Mol Cancer Ther(2009)8(7)、2046〜56;Chem Biol.(2008)15(6)552〜62)。例えば、オーロラBの阻害が存在しない状態でのオーロラAの阻害は、セリン10でリン酸化されたヒストンH3(pHisH3)の定量化によって測定すると、分裂指数の増大をもたらす。pHisH3は、生理系(例えば無傷細胞)におけるオーロラBの独特の基質である。対照的に、オーロラBの阻害、またはオーロラA及びオーロラBの二重阻害は、pHisH3の減少をもたらす。したがって、本明細書で使用する場合、「オーロラAキナーゼの選択的阻害薬」または「選択的オーロラAキナーゼ阻害薬」という用語は、有効な抗腫瘍濃度でオーロラAキナーゼ阻害薬表現型を示す阻害薬を指す。いくつかの実施形態では、上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、血漿中の遊離画分調整濃度(Cave)が、最大耐用量(MTD)でヒトにおいて血漿中で達成される遊離画分調整濃度と同等である用量でマウスに投与された場合に、pHisH3の定量化によって測定すると、一過性の分裂遅延を引き起こす。本明細書で使用する場合、「遊離画分調整濃度」は、遊離薬物(タンパク質結合していない)の血漿中濃度を指す。
本明細書で使用する場合、「組み合わせて」または「組合せ療法」という用語は、同じ患者における同じ疾患または状態の治療における、mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬の両方の使用を指す。以下でさらに説明するとおり、明確に指定しない限り、「組み合わせて」または「組合せ療法」という用語は、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬の投与のタイミングを制限せず、したがって、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬の同時投与及び連続投与の両方を含む。
「約」という用語は、本明細書において、「およそ」、「〜の範囲」、「ほぼ」、または「前後」を意味するために使用される。「約」という用語を数値範囲と併用する場合、「約」は、記載の数値の上下の境界を越えて、その範囲を修飾する。一般に、「約」という用語は、本明細書において、示されている値の上下の数値を10%の差異で修飾するように使用される。
本明細書で使用する場合、「〜を含む」という用語は、「これだけに限定されないが、〜を含む」を意味する。
別段に述べない限り、化合物名の各部分の接続部は、最も右に挙げられている部分である。すなわち、置換基名は、末端部分から始まり、任意の連結部分が続き、連結部分で終わる。例えば、ヘテロアリールチオC1〜4アルキルは、この置換基を持つ化学種に接続しているC1〜4アルキルラジカルにチオ硫黄を介して接続しているヘテロアリール基を有する。例えば「−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル」などの式が表されている場合には、この条件は当てはまらない。そのような場合には、末端基は、要素Lに結合している連結C1〜10アルキル部分に結合しているC3〜8シクロアルキル基であり、その要素L自体は、この置換基を持つ化学種に接続している。
「アシル」は、カルボニル官能基を介して親構造に結合している基(アルキル)−C(O)−、(アリール)−C(O)−、(ヘテロアリール)−C(O)−、(ヘテロアルキル)−C(O)−、及び(ヘテロシクロアルキル)−C(O)−を指す。いくつかの実施形態では、これは、アシルオキシ基のアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキル部の鎖または環原子と、アシルのカルボニル炭素の総数、すなわち、3個の他の環または鎖原子とカルボニルとの総数を指すC〜C10アシルラジカルである。上記Rラジカルがヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルである場合、上記ヘテロ環または鎖原子は、鎖または環原子の総数に寄与する。
「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、本明細書で使用する場合、完全に飽和しているか、または不飽和の1個または複数個のユニットを含有するが、芳香族ではない置換または非置換直鎖、分枝、または環式C1〜12炭化水素を意味する。例えば、適切な脂肪族基には、置換または非置換直鎖、分枝、または環式アルキル、アルケニル、アルキニル基、及びそれらのハイブリッド、例えば(シルコアルキル(cylcoalkyl))アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニルなどが含まれる。
「アルキル」、「アルケニル」、及び「アルキニル」という用語は、単独で、またはより大きな部分の一部として使用する場合、1〜12個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖脂肪族基を指す。本明細書において存在するときはいつも、「1〜12」などの数値範囲は、所与の範囲における各整数を指し;例えば、「1〜12個の炭素原子」は、そのアルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、12個の炭素原子まで(12個の炭素原子を含む)からなってよいことを意味するが、この定義は、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の存在にも及ぶ。本発明の目的では、「アルキル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、飽和炭素原子であるときに使用される。しかしながら、アルキル基は、他の炭素原子に不飽和を含んでもよい。したがって、アルキル基には、限定ではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリル、プロパルギル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルイソブチル、第三級ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、セプチル、オクチル、ノニル、及びデシルが含まれる。
本発明の目的では、「アルケニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、炭素−炭素二重結合の一部を形成しているときに使用される。アルケニル基には、限定ではないが、ビニル、1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、及び1−ヘキセニルが含まれる。
本発明の目的では、「アルキニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合する炭素原子が、炭素−炭素三重結合の一部を形成しているときに使用される。アルキニル基には、限定ではないが、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、1−ペンチニル、及び1−ヘキシニルが含まれる。
「アルキレン」という用語は、二価アルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、−(CH−であり、nは、正の整数、好ましくは、1〜6、1〜4、1〜3、1〜2、または2〜3である。置換アルキレン鎖は、1個または複数個のメチレン水素原子が置換基で置き換えられているポリメチレン基である。適切な置換基には、置換脂肪族基について下記するものが含まれる。アルキレン鎖はまた、1つまたは複数の位置で、脂肪族基または置換脂肪族基で置換されていてよい。
「アリール」及び「アラ−(ar−)」という用語は、単独で、またはより大きな部分の一部として、例えば、「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」として使用される場合、それぞれ置換されていてもよい1〜3個の環を含むC〜C14芳香族炭化水素を指す。好ましくは、上記アリール基は、C6〜10アリール基である。アリール基には、限定ではないが、フェニル、ナフチル、及びアントラセニルが含まれる。いくつかの実施形態では、アリール環上の2個の隣接する置換基は、介在する環原子と一緒になって、O、N、及びSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい縮合5〜6員芳香環または4〜8員非芳香環を形成している。したがって、「アリール」という用語には、本明細書で使用する場合、芳香環が1個または複数個のヘテロアリール、脂環族、またはヘテロシクリル環に縮合していて、そのラジカルまたは結合点が芳香環上にある基が含まれる。そのような縮合環系の非限定的例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、フルオレニル、インダニル、フェナントリジニル、テトラヒドロナフチル、インドリニル、フェノオキサジニル、ベンゾジオキサニル、及びベンゾジオキソリルが含まれる。アリール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式または二環式であってよい。「アリール」という用語は、「アリール基」、「アリール部分」、及び「アリール環」という用語と互換的に使用され得る。
「アラルキル」または「アリールアルキル」基は、アルキル基と共有結合で結合したアリール基を含み、そのいずれかは、独立に置換されていてもよい。好ましくは、上記アラルキル基は、C6〜10アリール(C1〜6)アルキル、C6〜10アリール(C1〜4)アルキル、またはC6〜10アリール(C1〜3)アルキルであり、限定ではないが、置換されていてもよいベンジル、フェネチル、フェンプロピル、及びフェンブチル、例えば、4−クロロベンジル、2,4−ジブロモベンジル、2−メチルベンジル、2−(3−フルオロフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)エチル、2−(2−メトキシフェニル)エチル、2−(3−ニトロフェニル)エチル、2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル、2−(3,5−ジメトキシフェニル)エチル、3−フェニルプロピル、3−(3−クロロフェニル)プロピル、3−(2−メチルフェニル)プロピル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル、3−(2,4−ジクロロフェニル)プロピル、4−フェニルブチル、4−(4−クロロフェニル)ブチル、4−(2−メチルフェニル)ブチル、4−(2,4−ジクロロフェニル)ブチル、4−(2−メトクスフェニル(methoxphenyl))ブチル、及び10−フェニルデシルを含む。この部分のいずれの一部も、非置換であるか、または置換されている。
「C1〜10アルキルアリール」という用語は、本明細書で使用する場合、1〜10個の炭素原子を含有し、分枝または非分枝であり、アリール基がアルキル基上の1個の水素に置き換わっている上記で定義したとおりのアルキル基、例えば、3−フェニルプロピルを指す。この部分のいずれの一部も、非置換であるか、または置換されている。
「アミノ」または「アミン」は、例えば、水素または炭素原子が窒素に結合している、2個のさらなる置換基を有する窒素部分を意味する。例えば、代表的なアミノ基には、−NH、−NHCH、−N(CH、−NH((C1〜10)アルキル)、−N((C1〜10)アルキル)、−NH(アリール)、−NH(ヘテロアリール)、−N(アリール)、−N(ヘテロアリール)などが含まれる。場合により、上記2個の置換基は、上記窒素と一緒に、環を形成していてもよい。別段に示さない限り、アミノ部分を含有する本発明の化合物には、その保護誘導体が含まれ得る。アミノ部分のための適切な保護基には、アセチル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが含まれる。
「アミド(amide)」または「アミド(amido)」は、式−C(O)N(R)または−NHC(O)Rを有する化学部分を指し、式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合)、及びヘテロ脂環族(環炭素を介して結合)からなる群から選択され、これらはそれぞれ、それ自体が置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、これは、ラジカル中の炭素の総数にアミドカルボニルを含むC〜Cアミドまたはアミドラジカルである。アミドの−N(R)のRは、場合により、それが結合している窒素と一緒になって、4員、5員、6員、または7員環を形成していてよい。本明細書において具体的に別段に規定しない限り、アミド基は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルについて本明細書において記載したとおりの置換基の1個または複数個によって、独立に置換されていてもよい。アミドは、式(I)の化合物に結合しているアミノ酸またはペプチド分子であり、それによって、プロドラッグを形成していてよい。本明細書に記載の化合物上の任意のアミン、ヒドロキシ、またはカルボキシル側鎖をアミド化することができる。そのようなアミドを作製するための手順及び具体的な基は、当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれるGreene及びWuts、Protective Groups in Organic Synthesis、3rd Ed.、John Wiley & Sons、New York、N.Y.、1999などの参照元において容易に見出すことができる。
「アルコキシ」という用語は、酸素を介して親構造に結合している直鎖、分枝、環式配置、及びその組み合わせの1〜8個の炭素原子を含む基−O−アルキルを指す。例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが含まれる。「低級アルコキシ」は、1〜6個の炭素を含有するアルコキシ基を指す。いくつかの実施形態では、C〜Cアルキルは、1〜4個の炭素原子の直鎖及び分枝鎖アルキルの両方を包含するアルキル基である。
「ハロアルコキシ」という用語は、1個または複数個のハロ基で置換されているアルコキシ基、例えば、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、ペルフルオロイソブトキシなどを指す。
「ビシクロアルキル」という用語は、非置換または置換で、2個以上の原子を共有する2個のシクロアルキル部分からなる構造を指す。上記シクロアルキル部分がちょうど2個の原子を共有すると、それらは、「縮合している」と記載される。例には、これらだけに限定されないが、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ペルヒドロナフチルなどが含まれる。上記シクロアルキル部分が2個よりも多い原子を共有すると、それらは、「架橋されている」と記載される。例には、これらだけに限定されないが、ビシクロ[3.2.1]ヘプチル(「ノルボルニル」)、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどが含まれる。特定の実施形態では、「ビシクロアルキル」は、単独か、または別のラジカルと共に表される場合に、(C4〜15)ビシクロアルキル、(C4〜10)ビシクロアルキル、(C6〜10)ビシクロアルキル、または(C8〜10)ビシクロアルキルであってよい。別法では、「ビシクロアルキル」は、単独か、または別のラジカルと共に表される場合に、(C)ビシクロアルキル、(C)ビシクロアルキル、または(C10)ビシクロアルキルであってよい。
「ビシクロアリール」は、そのアセンブリを構成する環の少なくとも1個が芳香族である縮合、スピロ、または架橋二環式環アセンブリを意味する。(C)ビシクロアリール及び(CX〜Y)ビシクロアリールは、典型的には、X及びYが、環に直接結合する二環式環アセンブリにおける炭素原子の数を示す場合に使用される。特定の実施形態では、「ビシクロアリール」は、単独か、または別のラジカルと共に表される場合に、(C4〜15)ビシクロアリール、(C4〜10)ビシクロアリール、(C6〜10)ビシクロアリール、または(C8〜10)ビシクロアリールであってよい。別法では、「ビシクロアルキル」は、単独か、または別のラジカルと共に表される場合に、(C)ビシクロアリール、(C)ビシクロアリール、または(C10)ビシクロアリールであってよい。「C1〜10アルキルビシクロアリール」という用語は、例えば、2−(1−ナフチル)−エチルなど、分枝鎖または直鎖の末端アルキル基を含有し、二環式である連結アリール基に結合している2〜10個の原子を含有する基を指す。この部分のいずれの一部も、非置換であるか、または置換されている。
「カルボニル」は、ラジカル−C(=O)−及び/または−C(=O)Rを意味し、ここで、Rは、水素またはさらなる置換基である。上記カルボニルラジカルは、様々な置換基でさらに置換されて、酸、酸ハロゲン化物、アルデヒド、アミド、エステル、及びケトンを含む種々のカルボニル基を形成していてもよいことに留意する。
「カルボキシ」は、ラジカル−C(=O)−O−及び/または−C(=O)−ORを意味し、ここで、Rは、水素またはさらなる置換基である。カルボキシ部分を含有する本発明の化合物は、それらの保護された誘導体、すなわち、酸素が保護基で置換されている誘導体を含み得ることに留意する。カルボキシ部分のための適切な保護基には、ベンジル、tert−ブチルなどが含まれる。
「カルボキシルアルキル」という用語は、上記で定義したとおりの分枝鎖または直鎖アルキル基に結合している末端カルボキシル(−COOH)基を指す。
「シアノ」は、ラジカル−CNを意味する。
単独か、またはより大きな部分の一部として使用される「脂環族」という用語は、3〜約14員を有し、置換されていてもよい飽和または部分不飽和環式脂肪族環系を指す。いくつかの実施形態では、上記脂環族は、3〜8個または3〜6個の環炭素原子を有する単環式炭化水素である。非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、及びシクロオクタジエニルが含まれる。いくつかの実施形態では、上記脂環族は、6〜12個、6〜10個、または6〜8個の環炭素原子を有する架橋または縮合二環式炭化水素であり、二環式環系中のいずれの個々の環も、3〜8員を有する。
いくつかの実施形態では、脂環族環上の2個の隣接する置換基は、介在する環原子と一緒になって、O、N、及びSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい縮合5〜6員芳香環または3〜8員非芳香環を形成している。したがって、「脂環族」という用語には、1個または複数個のアリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル環に縮合している脂肪族環が含まれる。非限定的例には、インダニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリニル、デカヒドロナフチル、またはテトラヒドロナフチルが含まれ、上記ラジカルまたは結合点は、脂肪族環上にある。「脂環族」という用語は、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」という用語と互換的に使用され得る。
「シクロアルキル」は、炭素及び水素のみを含有し、飽和、または部分不飽和であってよい非芳香族、飽和または部分不飽和、単環式、二環式または多環式環アセンブリを意味する。(C)シクロアルキル及び(CX−Y)シクロアルキルは、典型的には、X及びYが環アセンブリ中の炭素原子の数を示す場合に使用される。例えば、(C3〜10)シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンタン−1−イル、デカヒドロナフチル、オキソシクロヘキシル、ジオキソシクロヘキシル、チオシクロヘキシル、2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルなどが含まれる。特定の実施形態では、単独か、または別のラジカルと共に表される「シクロアルキル」は、(C3〜14)シクロアルキル、(C3〜10)シクロアルキル、(C3〜7)シクロアルキル、(C8〜10)シクロアルキル、または(C5〜7)シクロアルキルであってよい。別法では、単独か、または別のラジカルと共に表される「シクロアルキル」は、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、または(C10)シクロアルキルであってよい。
単独か、またはより大きな部分、例えば、ヘテロアラルキル、または「ヘテロアラルコキシ」の一部として使用される「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ(heteroar−)」という用語は、5〜14個の環原子、好ましくは、5、6、9、または10個の環原子を有し;環式配列中に6、10、または14個のπ共有電子を有し;かつ炭素原子に加えて、1〜4個のヘテロ原子を有する基を指す。「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄のあらゆる酸化形態、及び塩基性窒素のあらゆる四級化形態を含む。ヘテロアリール基には、限定ではないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、及びプテリジニルが含まれる。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール上の2個の隣接する置換基は、介在する環原子と一緒になって、O、N、及びSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい縮合5〜6員芳香環または4〜8員非芳香環を形成する。したがって、「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ−」という用語には、本明細書で使用する場合、ヘテロ芳香環が1個または複数個のアリール、脂環族環、またはヘテロシクリル環に縮合していて、そのラジカルまたは結合点がヘテロ芳香環上にある基も含まれる。非限定的例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、及びピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが含まれる。ヘテロアリールの追加の例には、これらだけに限定されないが、アゼピニル、ベンゾインドリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、1,4−ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラノニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾチエノ[3,2−d]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、カルバゾリル、シクロペンタ[d]ピリミジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]シノリニル、6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジニル、ジベンゾチオフェニル、フラザニル、フラノニル、フロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリミジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリダジニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリジニル,イソチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、インドリジニル、イソオキサゾリル、5,8−メタンo−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、ナフチリジニル、1,6−ナフチリジノニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキシラニル、5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、1−フェニル−1H−ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、ピラニル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、ピリド[3,2−d]ピリミジニル、ピリド[3,4−d]ピリミジニル、キノキサリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,5−c]ピリダジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアピラニル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、チエノ[2,3−c]プリジニル、及びチオフェニル(すなわち、チエニル)が含まれる。
ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式または二環式であってよい。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」という用語と互換的に使用され得、これらのいずれの用語も、置換されていてもよい環を含む。「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリールによって置換されているアルキル基を指し、ここで、上記アルキル及びヘテロアリール部は独立に、置換されていてもよい。
本明細書で使用する場合、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、及び「複素環式環」という用語は、互換的に使用され、飽和もしくは部分不飽和のいずれかであり、炭素原子に加えて、上記で定義したとおりの1個または複数個、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を有する安定な3〜7員単環式部分、または縮合7〜10員もしくは架橋6〜10員二環式複素環式部分を指す。複素環の環原子に関して使用される場合、「窒素」という用語には、置換窒素が含まれる。例として、酸素、硫黄、または窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリル環において、その窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおいてなど)、NH(ピロリジニルにおいてなど)、またはNR(N−置換ピロリジニルにおいてなど)であり得る。
複素環式環は、安定した構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で、そのペンダント基に結合していてよく、環原子のいずれも、置換されていてもよい。そのような飽和または部分不飽和複素環式ラジカルの例には、限定ではないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、及びキヌクリジニルが含まれる。
いくつかの実施形態では、複素環式環上の2個の隣接する置換基は、介在する環原子と一緒になって、O、N、及びSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい縮合5〜6員芳香環または3〜8員非芳香環を形成している。したがって、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環基」、「複素環式部分」、「ヘテロシクロアルキル」、及び「複素環式ラジカル」という用語は、本明細書において互換的に使用され、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニルなど、ヘテロシクリル環が1個または複数個のアリール、ヘテロアリール、または脂環族環と縮合していて、そのラジカルまたは結合点がヘテロシクリル環上にある基を含む。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式または二環式であってよい。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルによって置換されているアルキル基を指し、ここで、上記アルキル及びヘテロシクリル部は独立に、置換されていてもよい。
本明細書で使用する場合、「部分的に不飽和」という用語は、環原子間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む環部分を指す。「部分的に不飽和」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されているが、本明細書において定義されるとおりのアリールまたはヘテロアリール部分を含むことは意図されていない。
「ハロ脂肪族」、「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、及び「ハロアルコキシ」という用語は、場合により、1個または複数個のハロゲン原子で置換されている脂肪族基、アルキル基、アルケニル基、またはアルコキシ基を指す。非限定的例には、クロロメチル、2−ブロモエチル、3−ヨードプロピル、トリフルオロメチル、ペルフルオロプロピル、及び8−クロロノニルが含まれる。本明細書で使用する場合、「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。「フルオロ脂肪族」という用語は、ハロゲンがフルオロであるハロ脂肪族を指す。
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、及び「ヘテロアルキニル」には、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、リン、またはそれらの組み合わせから選択される1個または複数の骨格鎖原子を有する置換されていてもよいアルキル、アルケニル、及びアルキニルラジカルが含まれる。例えば、C〜Cヘテロアルキルなど、全体鎖長を指す数値範囲が示されていることがあり、この例では4原子長さである。例えば、−CHOCHCHラジカルは、「C」ヘテロアルキルと称され、これは、原子鎖長の説明にヘテロ原子中心を含む。残りの分子への接続は、ヘテロアルキル鎖中のヘテロ原子または炭素のいずれを介してもよい。ヘテロアルキル基は、独立に、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、−OR、−SR、−OC(O)−R、−N(R、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)(ここで、tは1または2である)、−S(O)OR(ここで、tは1または2である)、−S(O)N(R(ここで、tは1または2である)、またはPO(R(ここで、各Rは独立に、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルである)である1個または複数個の置換基で置換されていてもよい。
「ヘテロアルキルアリール」という用語は、アリール基に結合していて、末端点で、またはヘテロアルキルの分枝部分を介して結合していてよい上記で定義したとおりのヘテロアルキル基、例えば、ベンジルオキシメチル部分を指す。部分の一部はいずれも、非置換であるか、または置換されている。
「ヘテロアリールアルキル」、「ヘテロアリールアルキル」、「ヘテロアリール−アルキル」、「ヘテロアリール−アルキル」、「ヘタラルキル(hetaralkyl)」、及び「ヘテロアラルキル」という用語は、そのアルキル鎖が、上記で定義したとおりの末端ヘテロアリール部とのヘテロアラルキル部分の連結部を形成する分枝鎖または直鎖であってよい基、例えば、3−フリルメチル、テニル、フルフリルなどを説明するために使用される。部分の一部はいずれも、非置換であるか、または置換されている。
「ヘテロアルキルヘテロアリール」という用語も同様に、ヘテロアリール部分に結合しているヘテロアルキル基、例えば、エトキシメチルピリジル基を指す。部分の一部はいずれも、非置換であるか、または置換されている。
「ヘテロアルキル−ヘテロシクリル」という用語は、複素環基に結合している上記で定義したとおりのヘテロアルキル基、例えば、4(3−アミノプロピル)−N−ピペラジニルを指す。部分の一部はいずれも、非置換であるか、または置換されている。
「ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素を含有する環式アルキルに結合している上記で定義したとおりのヘテロアルキル基、例えば、1−アミノブチル−4−シクロヘキシルを指す。部分の一部はいずれも、非置換であるか、または置換されている。
「ヘテロビシクロアルキル」という用語は、非置換であるか、または置換されており、少なくとも1個の炭素原子が、酸素、窒素、及び硫黄から独立に選択されるヘテロ原子で置き換えられているビシクロアルキル構造を指す。
「ヘテロスピロアルキル」という用語は、非置換であるか、または置換されており、少なくとも1個の炭素原子が、酸素、窒素、及び硫黄から独立に選択されるヘテロ原子で置き換えられているスピロアルキル構造を指す。
「ニトロ」は、ラジカル−NOを意味する。
「ヒドロキシ」は、ラジカル−OHを意味する。
「イミノ」は、R及びR’がそれぞれ独立に水素またはさらなる置換基であるラジカル−CR(=NR’)及び/または−C(=NR’)−を意味する。
「オキソ」という用語は、炭素原子に二重結合している酸素を指す。当業者であれば、「オキソ」が、オキソが結合している原子からの第2の結合を必要とすることを理解する。したがって、互変異性体として芳香族系の一部を形成しない限り、オキソは、アリールまたはヘテロアリール環上で置換され得ないことは理解されるであろう。
「置換(されている)」という用語は、本明細書で使用する場合、指定の部分の水素ラジカルが、指定の置換基のラジカルで置き換えられていることを意味するが、ただし、その置換が、安定しているか、または化学的に実現可能である化合物をもたらすことを条件とする。「1個または複数個の置換基」という語句は、本明細書で使用する場合、1個から、利用可能な結合部位の数に基づき可能な最大個数の置換基に等しいいくつかの置換基を指すが、ただし、上記の安定性及び化学的実現可能性の条件が満たされることを条件とする。別段に示さない限り、置換されていてもよい基は、基のそれぞれ置換可能な位置に置換基を有してよく、その置換基は、同じでも異なってもよい。
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキルなどにおけるアリール部分を含む)またはヘテロアリール(ヘテロアラルキル及びヘテロアルアルコキシなどにおけるヘテロアリール部分を含む)基は、1個または複数個の置換基を含有し得る。アリールまたはヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適切な置換基の例には、−ハロ、−NO、−CN、−R、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(O)N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSO、−NRSON(R、−P(O)(R、−P(O)(OR、−O−P(O)−OR、及び−P(O)(NR)−N(Rが含まれるか、または2個の隣接する置換基は、それらの介在原子と一緒になって、N、O、及びSからなる群から選択される0〜3個の環原子を有する5〜6員不飽和または部分不飽和環を形成する。
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であるか、または同じ窒素原子上の2個のRは、その窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、及びSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する5〜8員芳香環または非芳香環を形成する。各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基である。各Rは、置換されていてもよい脂肪族またはアリール基である。
脂肪族基または非芳香族複素環式環は、1個または複数個の置換基で置換されていてもよい。脂肪族基または非芳香族複素環式環の飽和炭素上の適切な置換基の例には、限定ではないが、アリールまたはヘテロアリール基の不飽和炭素について上記で列挙したもの及び次のもの:=O、=S、=C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−NHCO、=N−NHSO、または=N−Rが含まれる(ここで、各R及びRは、上記で定義したとおりである)。
非芳香族複素環式環の窒素原子上の適切な置換基には、−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R −C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(R、及び−NRSOが含まれ、ここで、各Rは上記で定義したとおりである。
別段に述べない限り、本明細書において図示する構造は、1個または複数個の同位体濃縮原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことが意図されている。例えば、水素原子がジュウテリウムまたはトリチウムに置き換えられているか、または炭素原子が13C−または14C−濃縮炭素に置き換えられていることを除いて、目下の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
本明細書に記載の特定の化合物は、互変異性型として存在し得、その化合物のそのような互変異性型はすべて、本発明の範囲内であることは当業者には明らかであろう。別段に述べない限り、本明細書において図示されている構造は、構造の立体化学形態のすべて;すなわち、各不斉中心についてのR及びS立体配置を含むことが意図されている。したがって、本化合物の単一の立体化学異性体も、さらには鏡像異性体混合物及びジアステレオマー混合物も、本発明の範囲内である。
例示的なmTORC1/2阻害薬化合物
mTORC1及びmTORC2の酵素的活性を阻害することができる任意の分子を、本発明の方法、医薬組成物、及びキットにおいて使用することができる。mTORC1/2阻害薬は、mTORC1及びmTORC2に選択的に結合し、かつ/またはそれを阻害するそれらの能力について、in vitroまたはin vivoでアッセイすることができる。in vitroアッセイには、基質タンパク質またはペプチドをリン酸化するmTORC1及びmTORC2の能力の選択的阻害を決定するアッセイが含まれる。別のin vitroアッセイでは、mTORC1及びmTORC2に選択的に結合する化合物の能力を定量する。結合前に阻害薬を放射標識し、阻害薬/mTOR複合体を単離し、かつ結合した放射標識量を決定することによって、選択的阻害薬の結合を測定することができる。別法では、新たな阻害薬を、既知の放射性リガンドに結合しているmTORと共にインキュベートする競合実験を実行することによって、選択的阻害薬の結合を決定することができる。上記化合物を、mTOR活性に媒介される細胞または生理学的機能に影響を及ぼすその能力についてアッセイすることもできる。これらの活性のそれぞれについてのアッセイは、当技術分野で公知である。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約500nM以下、400nM以下、300nM以下、200nM以下、100nM以下、50nM以下、10nM以下、または1nM以下のIC50値で、mTORC1及びmTORC2の両方を阻害する。別の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約10nM以下のIC50値で、mTORC1及びmTORC2の両方を阻害し、上記mTORC1/2阻害薬は、PI3−キナーゼα、PI3−キナーゼβ、PI3−キナーゼγ、及びPI3−キナーゼδからなる群から選択される1種または複数種のI型PI3−キナーゼに対しては実質的に不活性である。別法では、上記mTORC1/2阻害薬は、in vitroキナーゼアッセイにおいて確認すると、約100nM以下のIC50値で、mTORC1及びmTORC2の両方を阻害し、そのIC50値は、PI3−キナーゼα、PI3−キナーゼβ、PI3−キナーゼγ、及びPI3−キナーゼδからなる群から選択されるすべての他の種類のI型PI3−キナーゼに対するそのIC50値の少なくとも1/2、1/5、または1/10である。
いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式Iの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中:
は、NまたはC−Eであり、Xは、NまたはCであり、Xは、NまたはCであり、Xは、C−RまたはNであり、Xは、NまたはC−Eであり、Xは、CまたはNであり、Xは、CまたはNであり;2個以上の窒素環原子は隣接せず;
は、H、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルアリール、−L−C1〜10アルキルヘタリール、−L−C1〜10アルキルヘテロシリル(cylyl)、−L−C2〜10アルケニル、−L−C2〜10アルキニル、−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、−L−ヘテロアルキル、−L−ヘテロアルキルアリール、−L−ヘテロアルキルヘテロアリール、−L−ヘテロアルキル−ヘテロシリル、−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アラルキル、−L−ヘテロアラルキル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRにより置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−,−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
及びEは独立に、−(W−Rであり;
は、5、6、7、8、9、または10員環系であり、ここで、これらの環系は、単環式または二環式であり、Rで置換されており、加えて、1個または複数個の−(W−Rで置換されていてもよく;
各kは、0または1であり;
中のjまたはE中のjは独立に、0または1であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール(例えば、二環式アリール、非置換アリール、または置換単環式アリール)、ヘタリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール(例えば、C2〜10アルキル−単環式アリール、C1〜10アルキル−置換単環式アリール、またはC1〜10アルキルビシクロアリール)、C1〜10アルキルヘタリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘタリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘタリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシリル(cylyl)、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル(例えば、単環式アリール−C2〜10アルキル、置換単環式アリール−C1〜10アルキル、またはビシクロアリール−C1〜10アルキル)、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘタリール−C1〜10アルキル、ヘタリール−C2〜10アルケニル、ヘタリール−C2〜10アルキニル、ヘタリール−C3〜8シクロアルキル、ヘタリール−ヘテロアルキル、またはヘタリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
及びRは独立に、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール、ヘタリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール、C1〜10アルキルヘタリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘタリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘタリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシリル(cylyl)、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘタリール−C1〜10アルキル、ヘタリール−C2〜10アルケニル、ヘタリール−C2〜10アルキニル、ヘタリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘタリール−ヘテロアルキル、またはヘタリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132であり;
31、R32、及びR33はそれぞれ独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であるか、または1個または複数個のアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘタリール基で置換されており、上記アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘタリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−C1〜10アルキル、−CF、−O−アリール、−OCF、−OC1〜10アルキル、−NH、−N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−NH(C1〜10アルキル)、−NH(アリール)、−NR3435、−C(O)(C1〜10アルキル)、−C(O)(C1〜10アルキル−アリール)、−C(O)(アリール)、−CO−C1〜10アルキル、−CO−C1〜10アルキルアリール、−CO−アリール、−C(=O)N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−C(=O)NH(C1〜10アルキル)、−C(=O)NR3435、−C(=O)NH、−OCF、−O(C1〜10アルキル)、−O−アリール、−N(アリール)(C1〜10アルキル)、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜21〜10アルキルアリール、−S(O)0〜2アリール、−SON(アリール)、−SON(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−SONH(C1〜10アルキル)、または−SONR3435で置換されており;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘタリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素原子に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有し;
及びRはそれぞれ独立に、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはC3〜10シクロアルキルであり、これらはそれぞれ、水素を除いて、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
は、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘタリール−C1〜10アルキル、ヘタリール−C2〜10アルケニル、ヘタリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘタリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されており;
は、H、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘタリール−C1〜10アルキル、ヘタリール−C2〜10アルケニル、ヘタリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘタリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されている]。
は、単環式または二環式である5、6、7、8、9、または10員環系である。上記単環式M環は、非置換であるか、または1個または複数個のR置換基(0、1、2、3、4、または5個のR置換基を含む)で置換されている。いくつかの実施形態では、上記単環式M環は、芳香族(フェニルを含む)またはヘテロ芳香族(これだけに限定されないが、ピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、またはピリミジニルを含む)である。上記単環式M環は、5員または6員環(これだけに限定されないが、ピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、またはピリミジニルを含む)であってよい。いくつかの実施形態では、Mは、N、S、またはOである1個のヘテロ原子を有する5員ヘテロ芳香族基である。別の実施形態では、Mは、窒素及び酸素、または窒素及び硫黄である2個のヘテロ原子を有する5員ヘテロ芳香族基である。
二環式M環は、非置換であるか、または1個または複数個のR置換基(0、1、2、3、4、5、6または7個のR置換基を含む)で置換されている。二環式M環は、7、8、9、または10員芳香族またはヘテロ芳香族である。芳香族二環式M環の例には、ナフチルが含まれる。他の実施形態では、上記二環式M環は、ヘテロ芳香族であり、これには、これだけに限定されないが、ベンゾチアゾリル、キノリニル、キナゾリニル、ベンゾオキサゾリル、及びベンゾイミダゾリルが含まれる。
いくつかの実施形態では、Mは、式M1−Aまたは式M1−Bの構造:
を有する部分である
[式中、W、W、及びWは独立に、NまたはC−Rであり;W及びW10は独立に、N−R、O、またはSであり;W及びWは独立に、NまたはC−Rであり;W及びWは独立に、NまたはC−Rであり;Wは、CまたはNであるが、ただし、2個より多いN及び/またはN−Rが隣接することはなく、2個のOまたはSが隣接することはない]。
本発明のいくつかの実施形態では、式M1−Aの上記M部分は、式M1−A1、式M1−A2、式M1−A3、または式M1−A4の部分である:
[式中、Wは、N−R、O、またはSであり;Wは、NまたはC−Rであり、Wは、NまたはC−Rである]。
式M1−AのM部分のいくつかの非限定的例には、下式が含まれる:
[式中、Rは、−(W−R53またはR55であり;kはそれぞれ独立に、0または1であり、nは、0、1、2、または3であり、−(W−R53及びR55は、上記で定義したとおりである]。
本発明の他の実施形態では、式M1−BのM部分は、式M1−B1、式M1−B2、式M1−B3、または式M1−B4の部分である:
式M1−B1 式M1−B2 式M1−B3 式M1−B4
[式中、W10は、N−R、O、またはSであり、Wは、NまたはC−Rであり、Wは、NまたはC−Rである]。
式M1−BのM部分のいくつかの非限定的例には、下式が含まれる:
「式中、Rは、−(W−R53またはR55であり;kは、0または1であり、nは、0、1、2、または3であり、−(W−R53及びR55は、上記で定義したとおりである]。
本発明のいくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式I−A:
または薬学的に許容されるその塩を有する
[式中、
は、NまたはC−Eであり、Xは、Nであり、Xは、Cであり、Xは、C−RまたはNであるか;またはXは、NまたはC−Eであり、Xは、Cであり、Xは、Nであり、Xは、C−RまたはNであり;
は、−H、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、−L−C2〜10アルケニル、−L−C2〜10アルキニル、−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、−L−ヘテロアルキル、−L−ヘテロアルキルアリール、−L−ヘテロアルキルヘテロアリール、−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリル、−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アラルキル、−L−ヘテロアラルキル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
は、式M1−F1またはM1−F2の構造:
式M1−F1 式M1−F2
を有する部分であり;
kは、0または1であり、;
及びEは独立に、−(W−Rであり;
jは、それぞれの場合に(すなわち、Eにおけるか、またはEにおけるj)、独立に、0または1であり、
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり、
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール(例えば、二環式アリール、非置換アリール、または置換単環式アリール)、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール(例えば、C2〜10アルキル−単環式アリール、C1〜10アルキル−置換単環式アリール、またはC1〜10アルキルビシクロアリール)、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル(例えば、単環式アリール−C2〜10アルキル、置換単環式アリール−C1〜10アルキル、またはビシクロアリール−C1〜10アルキル)、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、or−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
及びRは独立に、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132であり;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、このC1〜10アルキルは、非置換であるか、または1個または複数個のアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基で置換されており、上記アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−C1〜10アルキル、−CF、−O−アリール、−OCF、−OC1〜10アルキル、−NH、−N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−NH(C1〜10アルキル)、−NH(アリール)、−NR3435、−C(O)(C1〜10アルキル)、−C(O)(C1〜10アルキル−アリール)、−C(O)(アリール)、−CO−C1〜10アルキル、−CO−C1〜10アルキルアリール、−CO−アリール、−C(=O)N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−C(=O)NH(C1〜10アルキル)、−C(=O)NR3435、−C(=O)NH、−OCF、−O(C1〜10アルキル)、−O−アリール、−N(アリール)(C1〜10アルキル)、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜21〜10アルキルアリール、−S(O)0〜2アリール、−SON(アリール)、−SON(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−SONH(C1〜10アルキル)、または−SONR3435で置換されており;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素原子に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有し;
及びRはそれぞれ独立に、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはC3〜10シクロアルキルであり、これらはそれぞれ、水素を除いて、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
は、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されており;
は、H、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されている]。
いくつかの実施形態では、Xは、C−Rである。
本発明のいくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、上記で定義したとおりであり、その化合物は、式I−Bの化合物:

式I−B
または薬学的に許容されるその塩である[式中、置換基は上記で定義したとおりである]。
様々な実施形態で、上記式I−Bの化合物またはその薬学的に許容されるその塩は、式I−B1または式I−B2の構造を有する化合物:
または薬学的に許容されるその塩である。
式I−B1の様々な実施形態で、Xは、Nであり、Xは、Nである。他の実施形態では、XはC−Eであり、Xは、Nである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。
さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−B2の様々な実施形態で、Xは、Nであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Xは、C−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、C−(W−Rである。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、CH−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
別の実施形態では、Xは、Nである。
様々な実施形態で、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Eは、−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Eは、CHである。また別の実施形態では、Eは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、−(W−Rである。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)OR)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
が式M1−F1の部分である様々な実施形態で、Mは、−(W−Rで置換されているベンゾオキサゾリルである。いくつかの実施形態では、Mは、−(W−Rで2位において置換されているベンゾオキサゾリルである。いくつかの実施形態では、Mは、−(W−Rで2位において置換されていてもよい5−ベンゾオキサゾリルまたは6−ベンゾオキサゾリル部分のいずれかである。例示的な式M1−F1 M部分には、これらだけに限定されないが、次のもの:
が含まれる。
が式M1−F2の部分である様々な実施形態で、式M1−F2は、下式:
のいずれかの構造を有するアザ置換ベンゾオキサゾリル部分である。
例示的な式M1−F2 M部分には、これらに限定されないが、次のもの:
が含まれる。
の様々な実施形態で、kは、0である。Mの他の実施形態では、kは、1であり、Wは、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、または−N(R)C(O)N(R)−のいずれか1つから選択される。Mのまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、または−CH(R)N(SO)−である。Mのさらなる実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−である。Mのまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
いくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式I−Cまたは式I−Dの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中、
は、NまたはC−Eであり、Xは、Nであり、Xは、Cであるか;またはXは、NまたはC−Eであり、Xは、Cであり、Xは、Nであり;
は、−H、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、−L−C2〜10アルケニル、−L−C2〜10アルキニル、−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、−L−ヘテロアルキル、−L−ヘテロアルキルアリール、−L−ヘテロアルキルヘテロアリール、−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリル、−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アラルキル、−L−ヘテロアラルキル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
及びEは独立に、−(W−Rであり;
中のjまたはE中のjは独立に、0または1であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
kは、0または1であり;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール(例えば、二環式アリール、非置換アリール、または置換単環式アリール)、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール(例えば、C2〜10アルキル−単環式アリール、C1〜10アルキル−置換単環式アリール、またはC1〜10アルキルビシクロアリール)、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル(例えば、単環式アリール−C2〜10アルキル、置換単環式アリール−C1〜10アルキル、またはビシクロアリール−C1〜10アルキル)、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
及びRは独立に、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132であり;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であるか、または1個または複数個のアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基で置換されており、上記アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−C1〜10アルキル、−CF、−O−アリール、−OCF、−OC1〜10アルキル、−NH、−N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−NH(C1〜10アルキル)、−NH(アリール)、−NR3435、−C(O)(C1〜10アルキル)、−C(O)(C1〜10アルキル−アリール)、−C(O)(アリール)、−CO−C1〜10アルキル、−CO−C1〜10アルキルアリール、−CO−アリール、−C(=O)N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−C(=O)NH(C1〜10アルキル)、−C(=O)NR3435、−C(=O)NH、−OCF、−O(C1〜10アルキル)、−O−アリール、−N(アリール)(C1〜10アルキル)、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜21〜10アルキルアリール、−S(O)0〜2アリール、−SON(アリール)、−SON(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−SONH(C1〜10アルキル)、または−SONR3435で置換されており;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素原子に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有し;
及びRはそれぞれ独立に、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはC3〜10シクロアルキルであり、これらはそれぞれ、水素を除いて、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;Rは、ハロ、−OR31、−SH、NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10アルキニルであるか;またはRは、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されている]。
式I−Cの化合物の様々な実施形態で、上記化合物は、式I−C1または式I−C2:
または薬学的に許容されるその塩の構造を有する。
式I−C1のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Nである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−C2のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Cである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−Dの化合物の様々な実施形態では、上記化合物は、式I−D1または式I−D2:
または薬学的に許容されるその塩の構造を有する。
式I−D1のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Nである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−D2のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Xは、C−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、C−(W−Rである。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
様々な実施形態で、Xは、CH−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、CH−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、CH−(W−Rである。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
別の実施形態では、Xは、Nである。
様々な実施形態で、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Eは、−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Eは、CHである。また別の実施形態では、Eは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、−(W−Rである。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
の様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
様々な実施形態で、kは、0である。他の実施形態では、kは、1であり、Wは、−O−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−NR−である。また別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)−である。さらなる一実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)C(O)N(R)−である。また別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。いっそうまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。さらなる一実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)O−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)OR)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。さらなる一実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。また別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。また別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
いくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式I−Eの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中、
は、NまたはC−Eであり、Xは、Nであり、及びXは、Cであるか;またはXは、NまたはC−Eであり、Xは、Cであり、Xは、Nであり;
は、−H、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、−L−C2〜10アルケニル、−L−C2〜10アルキニル、−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、−L−ヘテロアルキル、−L−ヘテロアルキルアリール、−L−ヘテロアルキルヘテロアリール、−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリル、−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アラルキル、−L−ヘテロアラルキル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
は、式M1−F1または式M1−F2の構造:
を有する部分であり;
kは、0または1であり;
及びEは独立に、−(W−Rであり;
中のjまたはE中のjは独立に、0または1であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール(例えば、二環式アリール、非置換アリール、または置換単環式アリール)、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール(例えば、C2〜10アルキル−単環式アリール、C1〜10アルキル−置換単環式アリール、またはC1〜10アルキルビシクロアリール)、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル(例えば、単環式アリール−C2〜10アルキル、置換単環式アリール−C1〜10アルキル、またはビシクロアリール−C1〜10アルキル)、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
及びRは独立に、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132であり;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であるか、または1個または複数個のアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基で置換されており、上記アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−C1〜10アルキル、−CF、−O−アリール、−OCF、−OC1〜10アルキル、−NH、−N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−NH(C1〜10アルキル)、−NH(アリール)、−NR3435、−C(O)(C1〜10アルキル)、−C(O)(C1〜10アルキル−アリール)、−C(O)(アリール)、−CO−C1〜10アルキル、−CO−C1〜10アルキルアリール、−CO−アリール、−C(=O)N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−C(=O)NH(C1〜10アルキル)、−C(=O)NR3435、−C(=O)NH、−OCF、−O(C1〜10アルキル)、−O−アリール、−N(アリール)(C1〜10アルキル)、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜21〜10アルキルアリール、−S(O)0〜2アリール、−SON(アリール)、−SON(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−SONH(C1〜10アルキル)、または−SONR3435で置換されており;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素原子に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有し;
及びRはそれぞれ独立に、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはC3〜10シクロアルキルであり、これらはそれぞれ、水素を除いて、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
は、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されており;
は、H、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されている]。
式I−Eの化合物の様々な実施形態で、上記化合物は、式I−E1または式I−E2:
または薬学的に許容されるその塩の構造を有する。
式I−E1のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Nである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−E2のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Xは、C−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、C−(W−Rである。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
別の実施形態では、Xは、Nである。
様々な実施形態で、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Eは、−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Eは、CHである。また別の実施形態では、Eは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、−(W−Rである。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
が式I−E1の部分である様々な実施形態で、Mは、−(W−Rで置換されているベンゾオキサゾリルである。いくつかの実施形態では、Mは、2位において−(W−Rで置換されているベンゾオキサゾリル部分である。いくつかの実施形態では、Mは、−(W−Rで置換されていてもよい5−ベンゾオキサゾリルまたは6−ベンゾオキサゾリル部分のいずれかである。例示的な式I−E1 M部分には、これらだけに限定されないが、次のもの:
が含まれる。
が式I−E2の部分である様々な実施形態で、式I−E2は、下式のいずれかの構造を有するアザ置換ベンゾオキサゾリル部分である:
例示的な式I−E2 M部分には、これらだけに限定されないが、次のものが含まれる:
の様々な実施形態で、kは、0である。Mの他の実施形態では、kは、1であり、Wは、−O−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−NR−である。Mのまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Mの他の実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)−である。Mのさらなる実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)C(O)N(R)−である。Mのまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Mのいっそうまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Mのさらなる実施形態では、kは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)OR)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Mのさらなる実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Mの別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Mのまた別の実施形態では、kは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
I−A、I−B、I−C、I−D、I−Eなどを含む式Iの化合物の追加の実施形態を、以下に記載する。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Lは存在しない。別の実施形態では、Lは、−(C=O)−である。別の実施形態では、Lは、C(=O)O−である。さらなる一実施形態では、Lは、−C(=O)NR31−である。また別の実施形態では、Lは、−S−である。一実施形態では、Lは、−S(O)−である。別の実施形態では、Lは、−S(O)−である。また別の実施形態では、Lは、−S(O)NR31−である。別の実施形態では、Lは、−NR31−である。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C1〜10アルキルである。また別の実施形態では、Rは、Lが存在しない−L−非置換C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているL−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRで置換されていて、かつLが存在しない−L−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、Hである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−アリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−アリールである。別の実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−アリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−アリールである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアリールである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアリールであり。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C1〜10アルキルアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C1〜10アルキルアリールである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルアリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルアリールである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C1〜10アルキルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C1〜10アルキルヘテロアリールである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルヘテロアリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルヘテロアリールである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C1〜10アルキルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C1〜10アルキルヘテロシクリルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルヘテロシクリルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C1〜10アルキルヘテロシクリルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C2〜10アルケニルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C2〜10アルケニルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C2〜10アルケニルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C2〜10アルキニルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアルキルアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアルキルアリールである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルアリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルアリールである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアルキルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアルキルヘテロアリールである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルヘテロアリールである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキルヘテロアリールである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−アラルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−アラルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換である−L−アラルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−アラルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロアラルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロアラルキルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロアラルキルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロアラルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、非置換である−L−ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されている−L−ヘテロシクリルである。さらなる一実施形態では、Rは、非置換であり、かつLが存在しない−L−ヘテロシクリルである。また別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されていて、かつLが存在しない−L−ヘテロシクリルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、以下に示すとおりの置換基である:
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、ハロゲンである。別の実施形態では、Rは、−OHである。別の実施形態では、Rは、−R31である。別の実施形態では、Rは、−CFである。別の実施形態では、Rは、−OCFである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−C(O)R31である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜2である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)R32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)OR32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)NR3233である。別の実施形態では、Rは、−NR31S(O)0〜232である。別の実施形態では、Rは、−C(=S)OR31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)NR3332である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)OR33である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)SR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)OR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)OR31である。別の実施形態では、Rは、−P(O)OR31OR32である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、単環式アリールである。別の実施形態では、Rは、二環式アリールである。別の実施形態では、Rは、置換単環式アリールである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜4アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキル−単環式アリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキル−単環式アリールである。別の実施形態では、Rは、単環式アリール−C2〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキル−二環式アリールである。別の実施形態では、Rは、二環式アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルキルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルキルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)である。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルアリールである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルC3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルC3〜8シクロアルケニルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルコキシ−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、−ヘテロシクリルC1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリルC2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリルC2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−ヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−ヘテロシクリルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、ハロゲンである。別の実施形態では、Rは、−OHである。別の実施形態では、Rは、−R31である。別の実施形態では、Rは、−CFである。別の実施形態では、Rは、−OCFである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−C(O)R31である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜2である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)R32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)OR32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)NR3233である。別の実施形態では、Rは、−NR31S(O)0〜232である。別の実施形態では、Rは、−C(=S)OR31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)NR3332である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)OR33である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)SR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)OR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)OR31である。別の実施形態では、Rは、−P(O)OR31OR32である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、アリールである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜4アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキル−単環式アリールである。別の実施形態では、Rは、単環式アリール−C2〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキル−二環式アリールである。別の実施形態では、Rは、二環式アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)である。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルアリールである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルC3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルC3〜8シクロアルケニルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルコキシ−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、−C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリル−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−ヘテロシクリルC2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−ヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−ヘテロシクリルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、ハロゲンである。別の実施形態では、Rは、−OHである。別の実施形態では、Rは、−R31である。別の実施形態では、Rは、−CFである。別の実施形態では、Rは、−OCFである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−C(O)R31である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜2である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)R32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)OR32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)NR3233である。別の実施形態では、Rは、−NR31S(O)0〜232である。別の実施形態では、Rは、−C(=S)OR31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)NR3332である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)OR33である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)SR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)OR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)OR31である。別の実施形態では、Rは、−P(O)OR31OR32である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、アリールである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜4アルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキルである。Rは、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニル−ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)である。別の実施形態では、Rは、−C2〜10アルキニルアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルヘテロアルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルC3〜8シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリルC1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリルC2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、アリール−ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、ハロゲンである。別の実施形態では、Rは、−OHである。別の実施形態では、Rは、−R31である。別の実施形態では、Rは、−CFである。別の実施形態では、Rは、−OCFである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−C(O)R31である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜231である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)R32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)OR32である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=O)NR3233である。別の実施形態では、Rは、−NR31S(O)0〜232である。別の実施形態では、Rは、−C(=S)OR31である。別の実施形態では、Rは、−C(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)NR3332である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)OR33である。別の実施形態では、Rは、−NR31C(=NR32)SR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)OR33である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、−OC(=O)SR31である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)OR31である。別の実施形態では、Rは、−P(O)OR31OR32である。別の実施形態では、Rは、−SC(=O)NR3132である。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、非置換C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリールである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、非置換C3〜10シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているヘテロシクリ(cycly)である。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC3〜10シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、水素である。別の実施形態では、Rは、非置換C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリールである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、非置換C3〜10シクロアルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているヘテロシクリルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したRによって置換されているC3〜10シクロアルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、ハロである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−SHである。別の実施形態では、Rは、NHである。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−COアリールである。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜21〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜2アリールである。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したハロによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したシアノによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したニトロによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−OC1〜10アルキルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−C1〜10アルキルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−C2〜10アルケニルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−C2〜10アルキニルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−(ハロ)C1〜10アルキルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−(ハロ)C2〜10アルケニルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−(ハロ)C2〜10アルキニルによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−COOHによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−C(=O)NR3132によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−C(=O)NR3435によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−SONR3435によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−SONR3132によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−NR3132によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立した−NR3435によって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、Rは、Hである。別の実施形態では、Rは、ハロである。別の実施形態では、Rは、−OR31である。別の実施形態では、Rは、−SHである。別の実施形態では、Rは、NHである。別の実施形態では、Rは、−NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NR3132である。別の実施形態では、Rは、−CO31である。別の実施形態では、Rは、−COアリールである。別の実施形態では、Rは、−C(=O)NR3132である。別の実施形態では、Rは、C(=O)NR3435である。別の実施形態では、Rは、−NOである。別の実施形態では、Rは、−CNである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜21〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、−S(O)0〜2アリールである。別の実施形態では、Rは、−SONR3435である。別の実施形態では、Rは、−SONR3132である。別の実施形態では、Rは、C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、非置換アリール−C2〜10アルキニルである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリール−C1〜10アルキルである。別の実施形態では、Rは、非置換ヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したハロによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したシアノによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。別の実施形態では、Rは、1個または複数個の独立したニトロによって置換されているアリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、またはヘテロアリール−C2〜10アルケニルである。式Iの化合物の様々な実施形態で、R31は、Hである。いくつかの実施形態では、R31は、非置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R31は置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R31は、1個または複数個のアリールで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R31は、1個または複数個のヘテロアルキルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R31は、1個または複数個のヘテロシクリルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R31は、1個または複数個のヘテロアリールで置換されているC1〜10アルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、R32は、Hである。いくつかの実施形態では、R32は、非置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R32は、置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R32は、1個または複数個のアリールで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R32は、1個または複数個のヘテロアルキルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R32は、1個または複数個のヘテロシクリルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R32は、1個または複数個のヘテロアリールで置換されているC1〜10アルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、R33は、非置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R33は、置換C1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R33は、1個または複数個のアリールで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R33は、1個または複数個のヘテロアルキルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R33は、1個または複数個のヘテロシクリルで置換されているC1〜10アルキルである。いくつかの実施形態では、R33は、1個または複数個のヘテロアリールで置換されているC1〜10アルキルである。
式Iの化合物の様々な実施形態で、−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有する。
いくつかの実施形態では、−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって:
を形成している。
別の実施形態では、Xは、C−NHである。
様々な実施形態で、Xは、C−NH−Rであり、ここで、−NH−Rは:
である。
一実施形態では、本発明は、RがHである式I−C1の阻害薬を提供する。別の実施形態では、本発明は、RがHである式I−C2の阻害薬を提供する。
本発明のいくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式I−C1aの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である:
[式中、
は、Hであり;
及びXは、Nであり;
は、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
は、水素、−OH、−OR31、−NR3132、−C(O)R31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
−(W−は、−NH−、−N(H)C(O)−、または−N(H)S(O)−であり;
は、水素、ハロゲン、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、二環式アリール、置換単環式アリール、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C2〜10アルキル−単環式アリール、単環式アリール−C2〜10アルキル、C1〜10アルキルビシクロアリール、ビシクロアリール−C1〜10アルキル、置換C1〜10アルキルアリール、置換アリール−C1〜10アルキル、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシC2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシC2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1〜10アルキル、ヘテロシクリルC2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、or−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であり;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有する]。
別の態様では、式I−C1のmTORC1/2阻害薬は、式I−C1aの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中、
は、−Hであり;Xは、CHであり、Xは、Nであり;
は、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
は、水素、−OH、−OR31、−NR3132、−C(O)R31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
−(W−は、−NH−、−N(H)C(O)−、または−N(H)S(O)−であり;
は、水素、ハロゲン、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、二環式アリール、置換単環式アリール、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキル−単環式アリール、単環式アリール−C2〜10アルキル、C1〜10アルキルビシクロアリール、ビシクロアリール−C1〜10アルキル、置換C1〜10アルキルアリール、置換アリール−C1〜10アルキル、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であり;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有する]。
いくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、式I−Aの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中、
は、NまたはC−Eであり、Xは、Nであり、Xは、Cであり、Xは、C−RまたはNであるか;またはXは、NまたはC−Eであり、Xは、Cであり、Xは、Nであり、Xは、C−RまたはNであり;
は、−H、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アリール、−L−ヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロアリール、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、−L−C2〜10アルケニル、−L−C2〜10アルキニル、−L−C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、−L−C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、−L−ヘテロアルキル、−L−ヘテロアルキルアリール、−L−ヘテロアルキルヘテロアリール、−L−ヘテロアルキル−ヘテロシクリル、−L−ヘテロアルキル−C3〜8シクロアルキル、−L−アラルキル、−L−ヘテロアラルキル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
は、−(W−Rで置換されているベンゾチアゾリルであり;
kは、0または1であり;
及びEは独立に、−(W−Rであり;
jは、それぞれの場合に(すなわち、E中、またたはE中のJ)独立に、0または1であり、
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、−O−、−NR−、−S(O)0〜2−、−C(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、−N(R)S(O)−、−C(O)O−、−CH(R)N(C(O)OR)−、−CH(R)N(C(O)R)−、−CH(R)N(SO)−、−CH(R)N(R)−、−CH(R)C(O)N(R)−、−CH(R)N(R)C(O)−、−CH(R)N(R)S(O)−、または−CH(R)N(R)S(O)−であり;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール(例えば、二環式アリール、非置換アリール、または置換単環式アリール)、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール(例えば、C2〜10アルキル−単環式アリール、C1〜10アルキル−置換単環式アリール、またはC1〜10アルキルビシクロアリール)、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル(例えば、単環式アリール−C2〜10アルキル、置換単環式アリール−C1〜10アルキル、またはビシクロアリール−C1〜10アルキル)、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
及びRは独立に、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、−SC(=O)NR3132、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルケニル、C3〜8シクロアルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルケニル、C1〜10アルキル−C2〜10アルキニル、C1〜10アルキルアリール、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C2〜10アルケニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキニル−C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルアリール、C2〜10アルケニルヘテロアリール、C2〜10アルケニルヘテロアルキル、C2〜10アルケニルヘテロシクルシル(cyclcyl)、C2〜10アルケニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルキル、C2〜10アルキニルアリール、C2〜10アルキニルヘテロアリール、C2〜10アルキニルヘテロアルキル、C2〜10アルキニルヘテロシクリル、C2〜10アルキニル−C3〜8シクロアルケニル、C1〜10アルコキシC1〜10アルキル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルケニル、C1〜10アルコキシ−C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C3〜8シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、上記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、上記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
は、水素、ハロゲン、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132であり;
31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であるか、または1個または複数個のアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基で置換されており、上記アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−C1〜10アルキル、−CF、−O−アリール、−OCF、−OC1〜10アルキル、−NH、−N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−NH(C1〜10アルキル)、−NH(アリール)、−NR3435、−C(O)(C1〜10アルキル)、−C(O)(C1〜10アルキル−アリール)、−C(O)(アリール)、−CO−C1〜10アルキル、−CO−C1〜10アルキルアリール、−CO−アリール、−C(=O)N(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−C(=O)NH(C1〜10アルキル)、−C(=O)NR3435、−C(=O)NH、−OCF、−O(C1〜10アルキル)、−O−アリール、−N(アリール)(C1〜10アルキル)、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜21〜10アルキルアリール、−S(O)0〜2アリール、−SON(アリール)、−SON(C1〜10アルキル)(C1〜10アルキル)、−SONH(C1〜10アルキル)、または−SONR3435で置換されており;
−NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、上記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、上記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素原子に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有し;
及びRはそれぞれ独立に、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはC3〜10シクロアルキルであり、これらはそれぞれ、水素を除いて、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
は、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されており;
は、H、ハロ、−OR31、−SH、−NH、−NR3435、−NR3132、−CO31、−COアリール、−C(=O)NR3132、C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜21〜10アルキル、−S(O)0〜2アリール、−SONR3435、−SONR3132、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル;アリール−C1〜10アルキル、アリール−C2〜10アルケニル、アリール−C2〜10アルキニル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−C2〜10アルケニル、ヘテロアリール−C2〜10アルキニルであり、ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したハロ、シアノ、ニトロ、−OC1〜10アルキル、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ハロC1〜10アルキル、ハロC2〜10アルケニル、ハロC2〜10アルキニル、−COOH、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−SONR3435、−SONR3132、−NR3132、または−NR3435で置換されている]。
いくつかの実施形態では、Xは、C−Rである。
本発明のいくつかの他の実施形態では、上記で定義したとおりmTORC1/2阻害薬は、式I−Bの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である[式中、その置換基は上記で定義したとおりである]。
様々な実施形態で、上記式I−Bの化合物または薬学的に許容されるその塩は、式I−B1または式I−B2の構造を有する阻害薬:
または薬学的に許容されるその塩である。
式I−B1の様々な実施形態で、Xは、Nであり、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Nである。また他の実施形態では、Xは、NHであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、CH−Eであり、Xは、Cである。
式I−B2の様々な実施形態で、Xは、Nであり、Xは、Cである。さらなる実施形態では、Xは、C−Eであり、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Xは、C−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、C−(W−Rである。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。Xの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
別の実施形態では、Xは、CHである。また別の実施形態では、Xは、CH−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
別の実施形態では、Xは、Nである。
様々な実施形態で、Xは、Nである。他の実施形態では、Xは、Cである。
様々な実施形態で、Eは−(W−Rであり、ここで、jは、0である。
別の実施形態では、Eは、CHである。また別の実施形態では、Eは、C−ハロゲンであり、ここで、ハロゲンは、Cl、F、Br、またはIである。
の様々な実施形態で、これは、−(W−Rである。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NR−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−NH−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−S(O)0〜2−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−N(R)S(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−C(O)O−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、CH(R)N(C(O)OR)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(C(O)R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(SO)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)C(O)N(R)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)C(O)−である。Eの様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
の様々な実施形態で、jは、1であり、Wは、−CH(R)N(R)S(O)−である。
式I−A、I−B、I−B1、及びI−B2の様々な実施形態で、Mは:
である。
本発明のいくつかの実施形態では、Mは、−(W−Rで置換されているベンゾチアゾリルである。Wは、−O−、−S(O)0〜2−(これだけに限定されないが、−S−、−S(O)−、及び−S(O)−を含む)、−C(O)−、または−C(O)O−であってよい。他の実施形態では、Wは、−NR−または−CH(R)N(R)−であり、ここで、R及びRはそれぞれ独立に、水素、非置換または置換C〜C10アルキル(これには、これだけに限定されないが、−CH、−CHCH、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びヘプチルが含まれる)、非置換または置換C〜C10アルケニル(これだけに限定されないが、例えば、ビニル、アリル、1−メチルプロペン−1−イル、ブテニル、またはペンテニルなどのアルケニルを含む)である。加えて、Wが、−NR−または−CH(R)N(R)−である場合、R及びRはそれぞれ独立に、非置換または置換アリール(フェニル及びナフトチル(naphthtyl)を含む)である。また他の実施形態では、Wが−NR−または−CH(R)N(R)−である場合、R及びRはそれぞれ独立に、ヘテロアリールであり、ここで、このヘテロアリールは、非置換であるか、または置換されている。R及びRヘテロアリールは、単環式ヘテロアリールであり、これには、これだけに限定されないが、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、及びピリジニルが含まれる。いくつかの他の実施形態では、Wは、−NR−または−CH(R)N(R)−である場合、R及びRはそれぞれ独立に、非置換もしくは置換ヘテロシクリル(これには、これだけに限定されないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、及びピペラジニルが含まれる)、または非置換もしくは置換C3〜8シクロアルキル(これだけに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、及びシクロペンチルを含む)である。非限定的で例示的なWには、−NH−、−N(シクロプロピル)、及び−N(4−N−ピペリジニル)が含まれる。
例えば、本発明の例示的なmTORC1/2阻害薬は、下式:
を有する。
いくつかの例示的なmTORC1/2阻害薬化合物を、以下に記載する。本発明において使用することができるmTORC1/2阻害薬化合物が、本明細書において例示されている化合物に限定されることは決してない。
本発明の例示的な化合物には、サブクラス1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6b、7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14b、15a、15b、16a、または16bのものが含まれ、ここで、その置換基R、X、及びVは、以下で記載するとおりである。
他の実施形態では、Rが、H、CH、Et、iPr、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、ピリジン−2−イル、N−メチルアミノシクロヘキサ−4−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、N−メチルアミノシクロブタ−3−イル、tert−ブチル、1−シアノ−ブタ−4−イル、1−シアノ−プロパ−3−イル、3−アゼチジニル、
であり、XがNである場合、Vは、フェニルアミノ、ベンジル、フェニル、NHMe、NH、NHEt、NHCOH、NHCOMe、NHCOEt、NHCOiPr、NHCOOMe、CONHMe、またはNHSOMeである。一実施形態では、Rは、iPrであり、Xは、Nであり、Vは、NHである。別の実施形態では、Rは、iPrであり、Xは、Nであり、Vは、NHCOMeである。
他の実施形態では、Rが、H、CH、Et、iPr、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、ピリジン−2−イル、N−メチルアミノシクロヘキサ−4−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、N−メチルアミノシクロブタ−3−イル、tert−ブチル、1−シアノ−ブタ−4−イル、1−シアノ−プロパ−3−イル、3−アゼチジニル、
であり、XがNである場合、Vは、シクロプロパンカルボキサミド、シクロプロピルアミノ、モルホリノエチルアミノ、ヒドロキシエチルアミノ、またはN−モルホリノである。他の実施形態では、RがiPrであり、XがNである場合、Vは、シクロプロパンカルボキサミド、シクロプロピルアミノ、モルホリノエチルアミノ、ヒドロキシエチルアミノ、またはN−モルホリノである。
特記した上記の実施形態において、ピリジン−2−イルは、
であり、N−メチルアミノシクロヘキサ−4−イルは、
であり、N−メチルピペリジン−4−イルは、
であり、N−メチルアミノシクロブタ−3−イルは、
である。
本発明の例示的な化合物には、サブクラス1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6b、7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14b、15a、15b、16a、または16bのものが含まれ、ここで、その置換基R、X、及びVは、以下に記載するとおりである。他の実施形態では、RがiPrであり、XがNである場合、Vは、シクロプロパンカルボキサミド、シクロプロピルアミノ、モルホリノエチルアミノ、ヒドロキシエチルアミノ、またはN−モルホリノである。
他の実施形態では、本発明は、次の化合物を提供する:
mTORC1/2阻害薬である追加の化合物を、表2において示す。
他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、CC223(Celgene)、OSI027(OSI Pharmaceuticals)、DS3078(Daiichi)、AZD8055(Astra Zeneca)、またはAZD2014(Astra Zeneca)である。
例示的なmTORC1/2阻害薬の構造を以下に示す:
いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、米国特許第7,651,687号もしくは同第7,585,868号において記載されているとおりの化合物;または国際特許出願WO2007/079164、WO2007/061737、WO2007/106503、WO2007/134828、もしくはWO2011/025889において記載されているとおりの化合物である(これらは、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる)。式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、I−C1aの化合物は、当技術分野で公知であり、上記で言及した特許及び特許出願の方法によって調製することができる。一実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(MLN0128)または薬学的に許容されるその塩である。
例示的なオーロラAキナーゼ阻害薬化合物
オーロラAキナーゼの酵素的活性を選択的に阻害することができるあらゆる分子を、本発明の方法、医薬組成物、及びキットにおいて使用することができる。オーロラAキナーゼ阻害薬は、オーロラAキナーゼに選択的に結合し、かつ/またはそれを阻害するそれらの能力について、in vitroまたはin vivoでアッセイすることができる。in vitroアッセイには、基質タンパク質またはペプチドをリン酸化するオーロラAキナーゼの能力の選択的阻害を決定するアッセイが含まれる。別のin vitroアッセイでは、オーロラAキナーゼに選択的に結合する化合物の能力を定量する。結合前に阻害薬を放射標識し、阻害薬/オーロラAキナーゼ複合体を単離し、かつ結合した放射標識量を決定することによって、選択的阻害薬結合を測定することができる。別法では、新たな阻害薬を、既知の放射性リガンドに結合しているオーロラAキナーゼと共にインキュベートする競合実験を実行することによって、選択的阻害薬結合を決定することができる。上記化合物を、オーロラAキナーゼ活性に媒介される細胞または生理学的機能に影響を及ぼすその能力についてアッセイすることもできる。オーロラBキナーゼをに関するオーロラAキナーゼについての選択性を評価するために、オーロラAキナーゼについて上記したアッセイと類似したアッセイを使用して、阻害薬を、オーロラBキナーゼに選択的に結合し、かつ/またはそれを阻害するそれらの能力について、in vitro及びin vivoでアッセイすることもできる。阻害薬を、pHisH3の免疫蛍光検出によって、オーロラBキナーゼ阻害が存在しない状態で、オーロラAキナーゼを阻害するそれらの能力について、in vitro及びin vivoでアッセイすることができる(Proc. Natl. Acad. Sci.(2007)104、4106)。これらの活性それぞれについてのアッセイは、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、低分子量化合物である。特に、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬には、本明細書に記載の化合物、さらには、例えば、米国特許出願公開第2008/0045501号、米国特許第7,572,784号、WO05/111039、WO08/021038、米国特許第7,718,648号、WO08/063525、米国特許出願公開第2008/0167292号、米国特許第8,026,246号、WO10/134965、米国特許出願公開第2010/0310651号、WO11/014248、米国特許出願公開第2011/0039826号、及び米国特許出願公開第2011/0245234号(これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)において開示されている化合物、さらには、化合物4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム、ENMD−2076(EntreMed)、及びMK−5108(Vertex/Merck)が含まれる。これらの化合物のいずれの溶媒和形態及び水和形態も、本発明の方法、医薬組成物、及びキットにおいて使用するために適している。上記化合物のいずれの薬学的に許容される塩、ならびにそのような塩の溶媒和形態及び水和形態も、本発明の方法、医薬組成物、及びキットにおいて使用するために適している。これらの選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、これだけに限定されないが、本明細書において言及した参考文献において詳細に記載されている合成方法を含む、有機合成の当業者に周知のいくつかの方法において調製することができる
いくつかの実施形態では、上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、式(III)によって表される化合物:
または薬学的に許容されるその塩である;
[式中、
環Aは、置換または非置換5員または6員アリール、ヘテロアリール、脂環族、またはヘテロシクリル環であり;
環Bは、置換または非置換アリール、ヘテロアリール、脂環族、またはヘテロシクリル環であり;
環Cは、置換または非置換アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または脂環族環であり;
は、水素、−OR、−N(R、−SR、またはRもしくはRで置換されていてもよいC1〜3脂肪族であり;
及びRはそれぞれ独立に、水素、フルオロ、または置換されていてもよいC1〜6脂肪族であるか;またはR及びRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい3〜6員脂環族環を形成しており;
各Rは独立に、−ハロ、−OH、−O(C1〜3アルキル)、−CN、−N(R、−C(O)(C1〜3アルキル)、−COH、−CO(C1〜3アルキル)、−C(O)NH、及び−C(O)NH(C1〜3アルキル)からなる群から選択され;
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であるか;または同じ窒素原子上の2個のRは、その窒素原子と一緒になって、その窒素原子に加えて、N、O、及びSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい5〜6員ヘテロアリールまたは4〜8員ヘテロシクリル環を形成しており;
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
各Rは独立に、置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基である]。
環Aは、置換または非置換5もしくは6員アリール、ヘテロアリール、脂環族、またはヘテロシクリル環である。環Aの例には、フラノ、ジヒドロフラノ、チエノ、ジヒドロチエノ、シクロペンテノ、シクロヘキセノ、2H−ピロロ、ピロロ、ピロリノ、ピロリジノ、オキサゾロ、チアゾロ、イミダゾロ、イミダゾリノ、イミダゾリジノ、ピラゾロ、ピラゾリノ、ピラゾリジノ、イソオキサゾロ、イソチアゾロ、オキサジアゾロ、トリアゾロ、チアジアゾロ、2H−ピラノ、4H−ピラノ、ベンゾ、ピリジノ、ピペリジノ、ジオキサノ、モルホリノ、ジチアノ、チオモルホリノ、ピリダジノ、ピリミジノ、ピラジノ、ピペラジノ、及びトリアジノが含まれ、これらの基のいずれも、置換されていても、非置換であってもよい。環Aについての好ましい値には、限定ではないが、フラノ、チエノ、ピロロ、オキサゾロ、チアゾロ、イミダゾロ、ピラゾロ、イソオキサゾロ、イソチアゾロ、トリアゾロ、ベンゾ、ピリジノ、ピリダジノ、ピリミジノ、及びピラジノからなる群から選択される置換または非置換環が含まれる。
環Aは、置換されていても、非置換であってもよい。いくつかの実施形態では、環A中のそれぞれ置換可能な飽和環炭素原子は、非置換であるか、または=O、=S、=C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−NHCO、=N−NHSO、=N−R、または−Rで置換されており、ここで、R、R、R、及びRは、以下で定義するとおりである。環A中のそれぞれ置換可能な不飽和環炭素原子は、非置換であるか、または−Rで置換されている。環A中のそれぞれ置換可能な環窒素原子は、非置換であるか、または−R9bで置換されており、環A中の1個の環窒素原子は、酸化されていてもよい。各R9bは独立に、−C(O)R、−C(O)N(R、−CO、−SO、−SON(R、またはRもしくはRで置換されていてもよいC1〜4脂肪族である。
各Rは独立に、R2b、置換されていてもよい脂肪族、または置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、もしくはヘテロアリール基であるか;または2個の隣接するRは、介在する環原子と一緒になって、O、N、及びSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい縮合4〜8員芳香環または非芳香環を形成している。
各R2bは独立に、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C(R)=C(R)(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり、ここで、その変項R、R、及びRは、上記の値を有し;各Rは独立に、置換されていてもよい脂肪族またはアリール基であり;各R10は独立に、−COまたは−C(O)N(Rである。
いくつかの実施形態では、環Aは、0〜2個の置換基Rによって置換されている。いくつかのそのような実施形態では、各Rは独立に、C1〜3脂肪族またはR2bであり、各R2bは独立に、−ハロ、−NO、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、及び−N(Rからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、各Rは独立に、−ハロ、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、及び−ORからなる群から選択され、ここで、Rは、水素またはC1〜3脂肪族である。特定の好ましい実施形態では、環Aは、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、及びメトキシからなる群から独立に選択される0、1、または2個の置換基、好ましくは0または1個の置換基で置換されている。
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、シノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びプテリジニルからなる群から選択される置換または非置換単環式または二環式アリールまたはヘテロアリール環である。
環B中のそれぞれ置換可能な飽和環炭素原子は、非置換であるか、または=O、=S、=C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−NHCO、=N−NHSO、=N−R、または−Rで置換されている。環B中のそれぞれ置換可能な不飽和環炭素原子は、非置換であるか、または−Rで置換されている。環B中のそれぞれ置換可能な環窒素原子は、非置換であるか、または−R9cで置換されており、環B中の1個の環窒素原子は、酸化されていてもよい。各R9cは独立に、−C(O)R、−C(O)N(R、−CO、−SO、−SON(R、またはRもしくはRで置換されていてもよいC1〜4脂肪族である。環Bは、非置換であってもよいし、その構成環のいずれか1個または複数個の上で置換されていてもよく、ここで、その置換基は、同じでも異なってもよい。いくつかの実施形態では、環Bは、0〜2個の独立に選択されるR及び0〜3個の独立に選択されるR2cまたはC1〜6脂肪族基で置換されている。上記変項R、R、R、R、及びRは、環Aについて上記で定義したとおりであり、R及びR2cは、以下で定義する。
各Rは独立に、R2c、置換されていてもよいC1〜6脂肪族、または置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基である。
各R2cは独立に、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C(R)=C(R)(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORである。
いくつかの実施形態では、環Bは、0〜2個の独立に選択されるR及び0〜2個の独立に選択されるR2cまたはC1〜6脂肪族基で置換されている単環式5員または6員アリールまたはヘテロアリール環である。特定のこのような実施形態では、環Bは、置換または非置換フェニルまたはピリジル環である。
いくつかの実施形態では、環Bは、0〜2個の置換基Rで置換されている。いくつかのそのような実施形態では、各Rは独立に、C1〜3脂肪族またはR2cであり、各R2cは独立に、−ハロ、−NO、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、及び−N(Rからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、各Rは独立に、−ハロ、C1〜3脂肪族、C1〜3ハロ脂肪族、及び−ORからなる群から選択され、ここで、Rは、水素またはC1〜3脂肪族である。特定の好ましい実施形態では、環Bは、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、及びメトキシからなる群から独立に選択される0、1、または2個の置換基で置換されている。
環C中のそれぞれ置換可能な飽和環炭素原子は、非置換であるか、または=O、=S、=C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−NHCO、=N−NHSO、=N−R、または−Rで置換されている。環C中のそれぞれ置換可能な不飽和環炭素原子は、非置換であるか、または−Rで置換されている。環C中のそれぞれ置換可能な環窒素原子は、非置換であるか、または−R9dで置換されており、環C中の1個の環窒素原子は、酸化されていてもよい。各R9dは独立に、−C(O)R、−C(O)N(R、−CO、−SO、−SON(R、またはRもしくはRで置換されていてもよいC1〜4脂肪族である。環Cは、非置換であってもよいし、その構成環のいずれか1個または複数個の上で置換されていてもよく、ここで、その置換基は、同じでも異なってもよい。いくつかの実施形態では、環Cは、0〜2個の独立に選択されるR及び0〜3個の独立に選択されるR2dまたはC1〜6脂肪族基で置換されている。上記変項R、R、R、R、及びRは、環A及びBについて上記したとおりである。上記変項R及びR2dは、以下に記載する。
各Rは独立に、R2d、置換されていてもよい脂肪族、または置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基である。
各R2dは独立に、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C(R)=C(R(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORである。加えて、R2dは、−SO、−C(O)N(R)C(=NR)−N(R、または−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)Rであってよい。
いくつかの実施形態では、環Cは、0〜2個の独立に選択される置換基R及び0〜2個の独立に選択されるR2dまたはC1〜6脂肪族基で置換されている単環式5員または6員アリールまたはヘテロアリール環である。いくつかのそのような実施形態では、環Cは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、及びオキサゾリルからなる群から選択される置換されていてもよいヘテロアリール環である。いくつかの他の実施形態では、環Cは、置換または非置換フェニル環である。いくつかの実施形態では、環Cは、上記で定義したとおりの0、1、または2個の置換基Rで置換されている単環式5員または6員アリールまたはヘテロアリール環である。
いくつかの他の実施形態では、環Cは、0〜2個の独立に選択される置換基R及び0〜2個の独立に選択されるR2dまたはC1〜6脂肪族基で置換されている単環式5員または6員ヘテロシクリルまたは脂環族環である。
いくつかの実施形態では、上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、式(IV)によって表される化合物:
または薬学的に許容されるその塩である
[式中、
は、水素か、またはRもしくはRで置換されていてもよいC1〜3脂肪族であり;
環Aは、0〜3個のRで置換されており;
各Rは独立に、C1〜6脂肪族、R2b、R7b、−T−R2b、及び−T−R7bからなる群から選択され;
各R2bは独立に、ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり;
各R7bは独立に、置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基であり;
環Bは、0〜2個の独立に選択されるR及び0〜2個の独立に選択されるR2cまたはC1〜6脂肪族基で置換されており;
各Rは独立に、C1〜6脂肪族、R2c、R7c、−T−R2c、及び−T−R7cからなる群から選択され;
各R2cは独立に、ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり;
各R7cは独立に、置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基であり;
は、RまたはR3bで置換されていてもよいC1〜6アルキレン鎖であり、ここで、Tまたはその一部は、3〜7員の環の一部を形成していてもよく;
環Cは、0〜2個の独立に選択されるR及び0〜3個の独立に選択されるR2dまたはC1〜6脂肪族基で置換されており;
各Rは独立に、C1〜6脂肪族、R2d、R7d、−T−R2d、−T−R7d、−V−T−R2d、及び−V−T−R7dからなる群から選択され;
は、RまたはR3bで置換されていてもよいC1〜6アルキレン鎖であり、ここで、このアルキレン鎖は、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、または−SON(R)−によって中断されていてもよく、Tまたはその一部は、3〜7員環の一部を形成していてもよく;
は、RまたはR3bで置換されていてもよいC1〜6アルキレン鎖であり、ここで、このアルキレン鎖は、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、または−SON(R)−によって中断されていてもよく、Tまたはその一部は、3〜7員環の一部を形成していてもよく;
Vは、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−C(NR)=N−、−C(OR)=N−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、−N(R)SON(R)−、−P(O)(R)−、−P(O)(OR)−O−、−P(O)−O−、または−P(O)(NR)−N(R)−であり;
2dは、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり;
各R7dは独立に、置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基であり;
各Rは独立に、−ハロ、−OH、−O(C1−3 アルキル)、−CN、−N(R、−C(O)(C1−3 アルキル)、−COH、−CO(C1−3 アルキル)、−C(O)NH、及び−C(O)NH(C1−3 アルキル)からなる群から選択され;
各R3bは独立に、RまたはRで置換されていてもよいC1〜3脂肪族であるか、または同じ炭素原子上の2個の置換基R3bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6員炭素環式環を形成しており;
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であるか;または同じ窒素原子上の2個のRは、その窒素原子と一緒になって、その窒素原子に加えて、N、O、及びSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい5〜8員ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環を形成しており;
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
各Rは独立に、置換されていてもよい脂肪族またはアリール基であり;
各Rは独立に、置換されていてもよいアリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基である]。
表3に、式(IV)の化合物の具体例の化学名を提示する。
いくつかの実施形態では、上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、式(V):
または薬学的に許容されるその塩によって表される;
[式中、
は、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、−R、−T−R、−R、及び−T−Rからなる群から選択され;
Tは、フルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキレン鎖であり;
は、置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基であり;
は、ハロ、−C≡C−R、−CH=CH−R、−N(R、及び−ORからなる群から選択され;
は、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であるか;または同じ窒素原子上の2個のRは、その窒素原子と一緒になって、その窒素原子に加えて、N、O、及びSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい5〜6員ヘテロアリールまたは4〜8員ヘテロシクリル環を形成しており;
は、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
は、フルオロ、クロロ、−CH、−CF、−OH、−OCH、−OCF、−OCHCH、及び−OCHCFからなる群から選択される]。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロ、C1〜3脂肪族、及びC1〜3フルオロ脂肪族からなる群から独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい5員または6員アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル環である。ある種の実施形態では、Rは、ハロ、C1〜3脂肪族、及びC1〜3フルオロ脂肪族からなる群から独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニル、フリル、ピロリジニル、またはチエニル環である。
いくつかの実施形態では、Rは、水素、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、または−CH−OCHである。
いくつかの実施形態では、Rは、水素、C1〜3脂肪族、またはC1〜3フルオロ脂肪族である。
ある種の実施形態では、Rは、ハロ、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、−OH、−O(C1〜3脂肪族)、−O(C1〜3フルオロ脂肪族)、−C≡C−R、−CH=CH−R、または置換されていてもよいピロリジニル、チエニル、フリル、もしくはフェニル環であり、ここで、Rは、水素、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、または−CH−OCHである。ある種の特定の実施形態では、Rは、クロロ、フルオロ、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、−OCH、−OCF、−C≡C−H、−C≡C−CH、−C≡C−CHOCH、−CH=CH、−CH=CHCH、N−メチルピロリジニル、チエニル、メチルチエニル、フリル、メチルフリル、フェニル、フルオロフェニル、及びトリルからなる群から選択される。ある種の実施形態では、Rは、ハロ、C1〜3脂肪族、及びC1〜3フルオロ脂肪族からなる群から独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニル、フリル、ピロリジニル、またはチエニル環である。
表4に、式(V)の化合物の具体例の化学名を提示する。
一実施形態では、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸(アリセルチブ(MLN8237))、または薬学的に許容されるその塩である。特定の一実施形態では、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム(アリセルチブナトリウム)である。別の実施形態では、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム一水和物である。別の実施形態では、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0167292号、米国特許第8,026,246号、及び米国特許出願公開第2011/0245234号において記載されているとおりの4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム多形2型である。
式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、当技術分野で公知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0045501号、米国特許第7,572,784号、WO05/111039、WO08/021038、米国特許第7,718,648号、WO08/063525、米国特許出願公開第2008/0167292号、米国特許第8,026,246号、WO10/134965、米国特許出願公開第2010/0310651号、WO11/014248、米国特許出願公開第2011/0039826号、及び米国特許出願公開第2011/0245234号の方法によって調製することができる。
別の態様では、本発明は、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法であって、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬(本明細書に記載のとおり)と組み合わせたmTORC1/2阻害薬(本明細書に記載のとおり)と接触させることを含む方法を提供する。一実施形態では、本発明は、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法であって、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬、例えば、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムと組み合わせたmTORC1/2阻害薬と接触させることを含む方法を提供する。別の一実施形態では、本発明は、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法であって、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬、例えば、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは薬学的に許容されるその塩と接触させることを含む方法を提供する。
好ましくは、本発明による方法は、接触細胞の細胞増殖の阻害を引き起こす。「細胞増殖を阻害する」という語句は、阻害薬と接触していない細胞と比較して、接触細胞における細胞数または細胞成長を阻害する、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬の能力を述べるために使用される。細胞増殖の評価は、細胞カウンターを使用しての細胞のカウントによって、または細胞生存率のアッセイ、例えば、BrdU、MTT、XTT、もしくはWSTアッセイによって行うことができる。細胞が固体成長(例えば、充実性腫瘍または臓器)の場合、そのような細胞増殖の評価は、例えばキャリパーを用いて成長を測定し、非接触細胞と、接触細胞の成長のサイズを比較することによって行うことができる。
好ましくは、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬と接触した細胞の成長は、非接触細胞の成長と比較して、少なくとも約50%遅延される。様々な実施形態で、接触細胞の細胞増殖は、非接触細胞と比較して、少なくとも約75%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%阻害される。いくつかの実施形態では、「細胞増殖を阻害する」という語句は、非接触細胞と比較して、接触細胞の数の減少を含む。したがって、接触細胞において細胞増殖を阻害する、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬は、接触細胞が成長遅延を起こす、成長停止を起こす、プログラム細胞死(すなわち、アポトーシス)を起こす、または壊死性細胞死を起こすように誘導し得る。
別の態様では、本発明は、i)mTORC1/2阻害薬(本明細書に記載のとおり);及びii)オーロラAキナーゼの選択的阻害薬(本明細書に記載のとおり)を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬は、a)式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、I−C1aの化合物;b)例えば、米国特許第7,651,687号もしくは同第7,585,868号;または国際特許出願WO2007/079164、WO2007/061737、WO2007/106503、WO2007/134828、もしくはWO2011/025889(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)において記載されているとおりの化合物;c)化合物3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、CC223(Celgene)、OSI027(OSI Pharmaceuticals)、DS3078(Daiichi)、AZD8055(Astra Zeneca)、またはAZD2014(Astra Zeneca);及びd)薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬は、a)式(III)、(IV)、及び(V)の化合物;b)例えば、米国特許出願公開第2008/0045501号、米国特許第7,572,784号、WO05/111039、WO08/021038、米国特許第7,718,648号、WO08/063525、米国特許出願公開第2008/0167292号、米国特許第8,026,246号、WO10/134965、米国特許出願公開第2010/0310651号、WO11/014248、米国特許出願公開第2011/0039826号、及び米国特許出願公開第2011/0245234号において開示されている化合物;c)4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム、ENMD−2076(EntreMed)、及びMK−5108(Vertex/Merck);及びd)上述のいずれかの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
上記mTORC1/2阻害薬またはオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の薬学的に許容される塩をこれらの組成物において利用する場合、その塩は好ましくは、無機または有機の酸または塩基に由来する。適切な塩の総説については、例えば、Bergeら、J. Pharm. Sci. 66:1〜19(1977)及びRemington:The Science and Practice of Pharmacy、20th Ed.、ed. A. Gennaro、Lippincott Williams & Wilkins、2000を参照されたい。
適切な酸付加塩の非限定的例には、次のものが含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ルコヘプタン酸塩(lucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、及びウンデカン酸塩。
適切な塩基付加塩には、限定ではないが、アンモニウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、及びコリンなどの有機塩基との塩、ならびにアルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩などが含まれる。
また、塩基性窒素含有基は、塩化、臭化、及びヨウ化メチル、エチル、プロピル、及びブチルなどの低級アルキルハロゲン化物;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、及び硫酸ジアミルなどの硫酸ジアルキル、塩化、臭化、及びヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルなどの長鎖ハロゲン化物、臭化ベンジル及び臭化フェネチルなどのアラルキルハロゲン化物などの薬剤で四級化されていてよい。それにより、水溶性もしくは油溶性または分散性の生成物が得られる。
「薬学的に許容される担体」という用語は、受容対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトと適合性があり、活性薬剤の活性を停止させることなく、その活性薬剤をターゲット部位に送達するために適している材料を指すために、本明細書において使用される。担体に関連する毒性または有害作用は、もしあるならば、好ましくは、その活性薬剤の意図されている使用について合理的なリスク/利益の比率に相応する。
「担体」、「アジュバント」、または「ビヒクル」という用語は、本明細書において互換的に使用され、所望の特定の剤形に適するような、いずれもすべての溶媒、希釈剤、ならびに他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁補助剤、界面活性剤、等張化剤、増粘剤、または乳化剤、防腐剤、固体結合剤、滑沢剤などを含む。Remington:The Science and Practice of Pharmacy、20th Ed.、ed. A. Gennaro、Lippincott Williams & Wilkins、2000は、薬学的に許容される組成物を製剤化する際に使用される様々な担体及びそれらを調製するための公知の技法を開示している。いずれかの従来の担体媒体が、何らかの望ましくない生物学的作用をもたらすことによって、または別段に、薬学的に許容される組成物のいずれか他の構成要素(複数可)と有害な様態で相互作用することによってなど、本発明の化合物と適合性がない場合を除き、その使用は、本発明の範囲内であることが企図される。薬学的に許容される担体として役立ち得る材料のいくつかの例には、これらだけに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化アルミニウムなどの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸またはソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、発熱物質不含の水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、及び亜鉛塩などの塩もしくは電解質類、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、ラクトース、グルコース、スクロースなどの糖、トウモロコシデンプン及びバレイショデンプンなどのデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体、粉末トラガント;麦芽、ゼラチン、タルク、カカオバター及び坐剤ワックスなどの賦形剤、ラッカセイ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリブ油、トウモロコシ油、及びダイズ油などの油、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールなどのグリコール、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル、寒天、アルギン酸、等張性生理食塩水、リンゲル液、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、及びグリセロールなどのアルコール、シクロデキストリン、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、鉱油及びペトロラタムなどの石油系炭化水素が含まれる。着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、防腐剤、ならびに抗酸化剤も、配合者の判断により組成物中に存在し得る。
本発明の医薬組成物は、特に従来の造粒、混合、溶解、カプセル封入、凍結乾燥、または乳化プロセスなどの当技術分野において周知の方法によって製造することができる。組成物は、顆粒剤、沈殿剤、または微粒子剤、凍結乾燥、回転乾燥、もしくはスプレー乾燥粉末を含む散剤、非晶質散剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤、乳剤、エリキシル剤、懸濁剤、または液剤を含む、様々な形態で生産され得る。製剤は、場合により、所望の特定の剤形に適するような、溶媒、希釈剤、及び他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁補助剤、界面活性剤、pH調節剤、等張化剤、増粘剤、または乳化剤、安定剤、及び防腐剤、固体結合剤、滑沢剤などを含有し得る。
好ましい実施形態では、本発明の組成物を、哺乳動物、好ましくは、ヒトへの薬学的投与用に製剤化する。そのような本発明の医薬組成物は、経口で、非経口で、吸入スプレーにより、局所で、直腸で、経鼻で、頬側で、膣で、または移植レザバーを介して投与し得る。「非経口」という用語には、本明細書で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病変内、及び頭蓋内注射または注入技術が含まれる。好ましくは、上記組成物を、経口で、静脈内で、または皮下で投与する。本発明の製剤は、短時間作用型、高速放出型、または長時間作用型であるように設計し得る。なおさらには、化合物を、腫瘍部位での投与(例えば、注射による)など、全身的にではなく、局所で投与することができる。
経口投与用の液体剤形には、これらだけに限定されないが、薬学的に許容される乳剤、マイクロ乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、上記液体剤形は、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、シクロデキストリン、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、及びそれらの混合物などの水または他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤などの当技術分野で一般に使用される不活性な希釈剤を含有してよい。不活性な希釈剤に加えて、上記経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤、及び懸濁剤などのアジュバント、甘味剤、香味剤、ならびに芳香剤を含むことができる。
注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤及び懸濁剤を使用する公知の技術により製剤化することができる。滅菌注射用製剤はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用液剤、懸濁剤、または乳剤であってよい。使用することができる許容されるビヒクル及び溶媒には、水、リンゲル液、U.S.P.、及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として従来使用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、いずれの無刺激性不揮発性油も使用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製の際に使用される。注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルタを通した濾過によって、または使用前に、滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤に組み込むことによって、滅菌することができる。非経口投与用に製剤化された組成物は、大量注射によって、または持続押圧によって注射され得るか、または連続注入によって投与され得る。
本発明の化合物の効果を延長するために、多くの場合に、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を減速させることが望ましい。これは、水溶性が不十分な結晶または非結晶材料の液体懸濁液の使用によって達成することができる。したがって、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、次いで、その溶解速度は、結晶のサイズ及び結晶形に依存し得る。別法では、非経口投与される化合物形態の吸収の遅延は、油性ビヒクルに化合物を溶解または懸濁させることによって達成される。注射用デポー剤形態は、化合物のマイクロカプセルマトリックスを、ポリラクチド−ポリグリコシドなどの生分解性ポリマー中に形成することによって作製する。ポリマーに対する化合物の比及び使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。デポー注射用製剤はまた、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルジョンに化合物を封入することによって調製される。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度で固体であるが、体温で液体となり、したがって、直腸または膣腔で溶けて、活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコール、または坐剤ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる坐剤である。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、及び顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体、及び/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及びケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、及びアラビアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイトクレイなどの吸収剤、ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、及びそれらの混合物と混合する。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合には、それらの剤形は、リン酸塩または炭酸塩などの緩衝剤を含んでもよい。
同様の種類の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤、さらには高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用することができる。錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング及び薬学的製剤分野において周知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。これらは場合により、不透明化剤を含有してよく、また、活性成分(複数可)のみを放出するか、または優先的に腸管の特定の部分で、場合により遅延様式で放出される組成物であってもよい。使用することができる埋封組成物の例には、ポリマー物質及びワックスが含まれる。同様の種類の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤、さらには高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用することができる。
活性化合物はまた、上述のとおりの1種または複数種の賦形剤を伴うマイクロカプセル封入形態であってもよい。錠剤、糖剤、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、及び薬学的製剤分野において周知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形では、活性化合物を、スクロース、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合することができる。そのような剤形はまた、通常の慣行においてのとおり、不活性希釈剤以外の追加的な物質、例えば、製錠用滑沢剤、ならびにステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロースなどの他の製錠用補助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合には、剤形は、緩衝剤も含んでよい。これらは場合により、不透明化剤を含有してよく、また、活性成分(複数可)のみを放出するか、または優先的に腸管の特定の部分で、場合により遅延様式で放出される組成物であってもよい。使用することができる埋封組成物の例には、ポリマー物質及びワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、噴霧剤、吸入剤、または貼付剤が含まれる。活性成分を、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、及び必要とされ得るならば、任意の必要な防腐剤または緩衝剤と混合する。眼用製剤、点耳剤、及び点眼剤もまた、本発明の範囲内であると企図される。加えて、本発明は、身体への化合物の制御送達をもたらす追加的利点を有する経皮貼付剤の使用を企図している。そのような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散させることによって作製することができる。吸収促進剤もまた、皮膚を通過する化合物の流動を増大させるために使用することができる。その速度は、速度制御膜を用意することによってか、またはポリマーマトリックスもしくはゲルに化合物を分散させることによってかのいずれかで制御することができる。
別の態様では、本発明は、増殖性障害、自己免疫疾患、炎症性疾患、線維性疾患、及び腎臓疾患を含む疾患状態を治療するための新たな組合せ療法を提供する。
本明細書で使用する場合、「増殖性障害」または「増殖性疾患」という用語には、これだけに限定されないが、棘細胞腫、加速骨髄性白血病、腺房細胞癌、聴神経腫、末端黒子型黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、成熟を伴う急性骨髄芽球性白血病、急性骨髄性樹状細胞白血病、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病、アダマンチノーマ、腺癌、肺の腺癌、腺様嚢胞癌、腺腫、腺様歯原性腫瘍、副腎皮質癌、成人T細胞白血病、侵攻性NK細胞白血病、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮線維種、肛門癌、未分化大細胞リンパ腫、甲状腺未分化癌、アンドロゲン依存性前立腺癌、アンドロゲン依存性前立腺癌、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、虫垂癌、神経膠星状細胞腫、非定型奇形棒状体腫瘍、基底細胞癌、基底様(Basal−like)癌腫、B細胞白血病、B細胞リンパ腫、ベリーニ管癌、胆管癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨癌、骨腫瘍、脳幹膠腫、脳腫瘍、乳癌、ブレンナー腫瘍、気管支腫瘍、細気管支肺胞上皮癌、褐色腫瘍、バーキットリンパ腫、未知の原発部位の癌、類癌腫、癌腫、上皮内癌、陰茎の癌、未知の原発部位の癌腫、癌肉腫、カストルマン病、中枢神経系胎児性腫瘍、小脳神経膠星状細胞腫、大脳神経膠星状細胞腫、子宮頸癌、胆管癌、軟骨腫、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛上皮腫、脈絡叢乳頭腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性単球性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、急性転化期慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、慢性好中球性白血病、透明細胞腫瘍、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、ドゴー病、隆起性皮膚線維肉腫、類皮嚢胞、線維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、胎児性癌腫、内胚葉洞腫瘍、子宮内膜癌、子宮内膜子宮癌、子宮内膜性腫瘍、腸症関連T細胞リンパ腫、上衣芽細胞腫、脳室上衣細胞腫、扁平上皮癌、類上皮肉腫、赤白血病、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング腫瘍、ユーイングファミリー肉腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌、乳房外ページェット病、ファロピウス管癌、胎児内胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、胆嚢癌、胆嚢癌、神経細胞神経膠腫、神経節細胞腫、胃癌、胃リンパ腫、胃腸癌、胃腸類癌腫、消化管間質腫瘍、消化管間質腫瘍、生殖細胞腫瘍、胚細胞腫、妊娠性絨毛上皮腫、妊娠性絨毛腫瘍、骨の巨細胞腫瘍、多形神経膠芽細胞腫、膠腫、脳神経膠腫症、グロムス腫瘍、グルカゴノーマ、生殖腺芽細胞腫、顆粒膜細胞腫瘍、婦人科癌、ヘアリーセル白血病、ヘアリーセル白血病、頭頚部癌、頭頚部癌、心臓癌、血管芽細胞腫、血管腫、血管外皮細胞種、血管肉腫、血液悪性疾患、肝細胞癌、肝脾T細胞リンパ腫、遺伝性乳房−卵巣癌症候群、ホジキン病、ホジキン病、ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部膠腫、炎症性乳癌、眼内黒色腫、島細胞癌、島細胞腫瘍、若年性骨髄性単球性白血病、カポジ肉腫、カポジ肉腫、腎臓癌、クラツキン腫瘍、クルーケンベルグ腫瘍、喉頭癌、喉頭癌、悪性黒子型黒色腫、白血病、口唇及び口腔癌、脂肪肉腫、肺癌、黄体腫、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ性白血病、リンパ腫、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、悪性線維性組織球腫、骨の悪性線維性組織球腫、悪性膠腫、悪性中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性棒状体腫瘍、悪性トリトン腫瘍、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、肥満細胞白血病、縦隔生殖細胞腫瘍、縦隔腫瘍、髄様甲状腺癌、髄芽細胞腫、髄芽細胞腫、髄様上皮腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、潜在原発を伴う転移性扁平上皮頸部癌、転移性尿路上皮癌、混合型ミュラー管腫瘍、単球性白血病、口腔癌、粘液腫瘍、多発性内分泌腺腫症、多発性骨髄腫(MM)、菌状息肉症、菌状息肉症、骨髄異形成疾患、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄性白血病、骨髄性肉腫、骨髄増殖性疾患、骨髄増殖性症候群、粘液腫、鼻腔癌、鼻咽頭癌、上咽頭癌、新生物、神経鞘腫、神経芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経内分泌癌、神経線維腫、神経腫、結節型黒色腫、非ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、眼腫瘍、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、膨大細胞腫、視神経鞘髄膜腫、口腔癌、口咽頭癌、骨肉腫、骨肉腫、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣生殖細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、乳房のページェット病、パンコースト腫瘍、膵臓癌、膵臓癌、乳頭状甲状腺癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔癌、副甲状腺癌、小児肉腫、陰茎癌、血管周囲類上皮細胞腫瘍、咽頭癌、褐色細胞種、中分化型松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、血漿細胞新生物、胸膜肺芽細胞腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性体液性リンパ腫、原発性肝細胞癌、原発性肝臓癌、原発性腹膜癌、原始神経外胚葉腫瘍、進行性上皮性卵巣癌、前立腺癌、腹膜偽性粘液腫、直腸癌、腎細胞癌、染色体15のNUT遺伝子に関係する気道癌、網膜芽細胞腫、不応性貧血、筒状鉄芽球(ringed siderblast)を伴う不応性貧血、過剰な芽細胞を伴う不応性貧血(RAEB)及び形質転換でのRAEB、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒター形質転換、仙尾骨奇形腫、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫症、皮脂腺癌、続発性新生物、精上皮腫、血清腫瘍、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、性器索間質腫瘍、セザリー症候群、印環細胞癌、皮膚癌、青色小(Small blue)円形細胞腫瘍、小細胞癌腫、小細胞肺癌(SCLC)、小細胞リンパ腫、小腸癌、軟部組織肉腫、ソマトスタチン産生腫瘍、煤煙性肬贅、脊髄腫瘍、脊髄腫瘍、脾臓辺縁帯リンパ腫、扁平上皮細胞癌、頭頸部の扁平上皮細胞癌、胃癌、表在拡大型黒色腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍、表面上皮性間質性腫瘍、滑膜肉腫、T細胞急性リンパ芽球性白血病、T細胞大型顆粒リンパ球性白血病、T細胞白血病、T細胞リンパ腫、T細胞前リンパ球性白血病、奇形腫、末期リンパ性癌、睾丸癌、卵胞膜細胞腫、咽頭癌、胸腺癌、胸腺腫、甲状腺癌、腎盂及び尿管の移行細胞癌、移行上皮癌、腫瘍血管形成、尿膜管癌、尿道癌、尿生殖器新生物、子宮肉腫、ブドウ膜黒色腫、膣癌、ヴァーナー−モリソン症候群、疣状癌、視路膠腫、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ワルティン腫瘍、ウィルムス腫瘍、またはこれらの任意の組み合わせが含まれる。これらの「増殖性障害」及び「増殖性疾患」には、原発性癌と、一過性転移を含む転移性または進行癌との両方が包含される。一実施形態では、上記癌は転移性である。一実施形態では、上記癌は、充実性組織癌または血管(heme)−リンパ性癌である。
いくつかの実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、膀胱癌、結腸癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、SCLC、NSCLC、頭頚部癌、胃腸癌、脳腫瘍、黒色腫、腎細胞癌、前立腺癌、神経内分泌癌、子宮内膜癌、神経膠芽細胞腫、白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、膠腫、肉腫、及び神経芽細胞腫が含まれる。いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、結腸癌、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、黒色腫、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫が含まれる。いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫が含まれる。いくつかの他の実施形態では、上記疾患状態は、PIK3CA/PTEN突然変異腫瘍である。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせにより治療可能な疾患状態には、アテローム硬化症、心臓肥大、心筋細胞機能不全、高血圧、及び血管狭窄を含む心臓状態が含まれる。いくつかの他の実施形態では、上記疾患状態は、脈管形成または血管形成に関連する。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせにより治療可能な疾患状態には、腫瘍血管形成、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患、アテローム硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、及び強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性、血管腫、膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、ならびに卵巣、乳房、肺、膵臓、前立腺、結腸、及び類表皮の癌が含まれる。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせにより治療可能な疾患状態には、総じて「自己免疫疾患」と称される、哺乳動物における望ましくないか、過活動性か、有害か、または有毒な免疫応答に関連する状態が含まれる。自己免疫障害には、これらだけに限定されないが、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬、乾癬性、若年性関節炎、及び強直性脊椎炎が含まれる。自己免疫障害の他の非限定的例には、自己免疫性糖尿病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ様脊椎炎、通風性関節炎、アレルギー、自己免疫性ブドウ膜炎、ネフローゼ症候群、多系統自己免疫疾患、自己免疫性難聴、成人呼吸窮迫症候群、ショック肺、慢性肺炎症性疾患、肺サルコイドーシス、肺線維症、特発性肺線維症、珪肺症、特発性間質性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、喘息、再狭窄、脊椎関節症、ライター症候群、自己免疫性肝炎、炎症性皮膚障害、大血管、中血管、または小血管の脈管炎、子宮内膜症、前立腺炎、及びシェーグレン症候群が含まれる。望ましくない免疫応答はまた、例えば、喘息、気腫、気管支炎、乾癬、アレルギー、アナフィラキシー、自己免疫疾患、リウマチ様関節炎、移植片対宿主病、移植拒絶、肺損傷、及び紅斑性狼瘡に関連し得るか、またはそれらをもたらし得る。本発明の医薬組成物は、これだけに限定されないが、肺葉、胸膜腔、気管支、気管、上気道、または呼吸のための神経及び筋肉に影響を及ぼす疾患を含む他の呼吸器疾患を治療するために使用することができる。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、肝臓疾患(糖尿病を含む)、膵臓炎、または腎臓疾患(増殖性糸球体腎炎及び糖尿病誘導性腎疾患を含む)が含まれる。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、腫瘍血管形成、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患、炎症性腸疾患、アテローム硬化症、乾癬、湿疹、及び強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性、血管腫、膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、ならびに卵巣、乳房、肺、膵臓、前立腺、結腸、及び類表皮の癌として症状発現し得る、哺乳動物における脈管形成または血管形成が含まれる。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、これだけに限定されないが、ベルナール−スリエ症候群、グランツマン血小板無力症、スコット症候群、フォン−ウィルブランド病、ヘルマンスキー−プドゥラック症候群、及び灰色血小板症候群を含む血小板凝集または血小板粘着を伴う障害が含まれる。
いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ選択的阻害薬の組み合わせによって治療可能な疾患状態には、骨格筋萎縮、骨格筋肥大、癌組織における白血球動員、侵襲性転移、黒色腫、カポジ肉腫、急性及び慢性の細菌及びウイルス感染症、敗血症、糸球体硬化症、腎炎、または進行性腎線維症が含まれる。
「患者」という用語は、本明細書で使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを意味する。いくつかの実施形態では、上記患者は、本発明の方法による治療を開始する前に、薬剤、例えば、オーロラAキナーゼ選択的阻害薬またはmTORC1/2阻害薬で治療されている。いくつかの実施形態では、上記患者は、増殖性障害を発症するか、または再発させる危険性のある患者である。
「治療上有効」及び「治療効果」という表現は、これだけに限定されないが、本明細書において論じる増殖性障害の症状の治療または寛解を含む利益を指す。治療上有効な量または治療効果を得るために必要な薬剤の量は、意図されている用途(in vitroまたはin vivo)、または治療する対象及び疾患状態(例えば、治療する状態の重症度の性質、特定の阻害薬、投与経路、ならびに個々の患者の年齢、体重、全身健康、及び反応)に応じて変わり、当業者であれば容易に決定することができることは分かるであろう。例えば、ある量のmTORC1/2阻害薬と組み合わせたオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の量は、本明細書において論じている増殖性障害の症状の治療または寛解をもたらすために十分であれば、治療上有効である。
「予防的に有効」及び「予防効果」という表現は、これだけに限定されないが、本明細書において論じている増殖性障害の症状の予防を含む利益を指す。予防的に有効な量または予防効果を得るために必要な薬剤の量は、意図されている用途(in vitroまたはin vivo)、または予防する対象及び疾患状態(例えば、予防する状態の重症度の性質、特定の阻害薬、投与経路、ならびに個々の患者の年齢、体重、全身健康、及び反応)に応じて変わり、当業者であれば容易に決定することができることは分かるであろう。例えば、ある量のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせたmTORC1/2阻害薬の量は、本明細書において論じている増殖性障害の症状の予防をもたらすために十分であれば、予防的に有効である。
本発明の方法において使用する組成物は、投与を容易にし、投薬量を均一にするための単位剤形で製剤化することができる。「単位剤形」という表現は、本明細書で使用する場合、治療する患者に適した薬剤の物理的に別個の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の1日総使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で、主治医によって決定されることは理解されるであろう。非経口投与用の単位投与量は、アンプル中または多回投与用容器中にあってよい。
上記mTORC1/2阻害薬は、単一剤形で、または別々の剤形として、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬と共に投与することができる。一実施形態では、別々の剤形として投与する場合、上記mTORC1/2阻害薬を、本発明のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の投与の前に、それと同時に、またはその後に投与することができる。別の実施形態では、別々の剤形として投与する場合、1つまたは複数の用量の上記mTORC1/2阻害薬を、本発明のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の前に投与することができる。別の実施形態では、別々の剤形として投与する場合、1つまたは複数の用量の上記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬を、本発明のmTORC1/2阻害薬の前に投与することができる。
いくつかの特定の実施形態では、本発明の方法は、増殖性障害に罹患している患者に、本明細書において定義するとおりの式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、またはI−C1aのmTORC1/2阻害薬を、本明細書において定義するとおりの式(III)、(IV)、または(V)のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である。
別の実施形態では、本発明の方法は、増殖性障害に罹患している患者に、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを、本明細書において定義するとおりの式(III)、(IV)、または(V)のオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である。
別の実施形態では、本発明の方法は、増殖性障害を罹患している患者に、本明細書において定義するとおりの式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、またはI−C1aのmTORC1/2阻害薬を、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムと組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である。
別の実施形態では、本発明の方法は、増殖性障害に罹患している患者に、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムと組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である。
加えて、本発明は、増殖性障害を治療するためのオーロラAキナーゼの選択的阻害薬との組合せ療法において使用するための医薬品の製造における、mTORC1/2阻害薬の使用に関する。他の特定の実施形態では、本発明は、式(III)、(IV)、または(V)オーロラAキナーゼの選択的阻害薬(本明細書において定義するとおりの)との組合せ療法において使用するための医薬品の製造における、式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、またはI−C1aのmTORC1/2阻害薬(本明細書において定義するとおりの)の使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、増殖性障害を治療するための式(III)、(IV)、または(V)オーロラAキナーゼの選択的阻害薬(本明細書において定義するとおりの)との組合せ療法において使用するための医薬品の製造における、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、増殖性障害を治療するための、本明細書において定義するとおりの4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムとの組合せ療法において使用するための医薬品の製造における、式I、I−A、I−B、I−B1、I−B2、I−C、I−D、I−C1、I−C2、I−D1、I−D2、I−E、I−E1、I−E2、またはI−C1aのmTORC1/2阻害薬の使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、増殖性障害を治療するための4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムとの組合せ療法において使用するための医薬品の製造における、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの使用に関する。
本明細書において具体的に企図されるとおり、本発明は、次の方法を含む:
a.
増殖性障害に罹患している患者を治療する方法であって、上記患者に、本明細書において定義するとおりのmTORC1/2阻害薬を、本明細書において定義するとおりのオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である方法。いくつかの実施形態では、上記増殖性障害は、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫からなる群から選択される。一実施形態では、上記増殖性障害は乳癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は卵巣癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は腎細胞癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害はSCLCである。別の実施形態では、上記増殖性障害は神経芽細胞腫である。
b.
増殖性障害に罹患している患者を治療する方法であって、上記患者に、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンまたは薬学的に許容されるその塩を、本明細書において定義するとおりのオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である方法。いくつかの実施形態では、上記増殖性障害は、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫からなる群から選択される。一実施形態では、上記増殖性障害は乳癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は卵巣癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は腎細胞癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害はSCLCである。別の実施形態では、上記増殖性障害は神経芽細胞腫である。
c.
増殖性障害に罹患している患者を治療する方法であって、上記患者に、本明細書において定義するとおりのmTORC1/2阻害薬を、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムと組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である方法。いくつかの実施形態では、上記増殖性障害は、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫からなる群から選択される。一実施形態では、上記増殖性障害は乳癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は卵巣癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は腎細胞癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害はSCLCである。別の実施形態では、上記増殖性障害は神経芽細胞腫である。
d.
増殖性障害に罹患している患者を治療する方法であって、上記患者に、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与することを含み、その際、各阻害薬の量は、組み合わせて使用した場合に、治療上有効である方法。いくつかの実施形態では、上記増殖性障害は乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、及び神経芽細胞腫からなる群から選択される。一実施形態では、上記増殖性障害は乳癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は卵巣癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害は腎細胞癌である。別の実施形態では、上記増殖性障害はSCLCである。別の実施形態では、上記増殖性障害は神経芽細胞腫である。
本発明の方法では、上記mTORC1/2阻害薬を、細胞増殖性障害を有する患者に、選択的オーロラAキナーゼ阻害薬の投与の前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前に)、それと同時に、またはその後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後に)投与することができる。いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、患者の同一の来院の間に投与する。いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、自宅で患者が、患者の来院とおよそ同じ期間である一定期間にわたって投与する。
いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、患者、例えば、ヒトなどの哺乳動物に、最初に投与される阻害薬が、2番目に投与される阻害薬と一緒に作用して、各阻害薬が別の方法で投与された場合よりも大きな利益を提供するような順序及び時間間隔内で投与する。例えば、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、同時に、または異なる時点に任意の順序で順に投与することができるが、同時に投与しない場合、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、それら2種の阻害薬の組み合わせの所望の治療効果または予防効果が得られるように、時間的に十分に近接して投与する。一実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬は、重複する時間でそれらの効果を発揮する。いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼ阻害薬をそれぞれ、別個の剤形として、任意の適切な形態で、かつ任意の適切な経路によって投与する。他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、単一の剤形で同時に投与する。
これらの治療薬のうちのいずれかを投与することができる頻度は、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約12日間、約13日間、約14日間、約20日間、約28日間、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1カ月の期間にわたって1回または複数回、約2カ月毎、約3カ月毎、約4カ月毎、約5カ月毎、約6カ月毎、約7カ月毎、約8カ月毎、約9カ月毎、約10カ月毎、約11カ月毎、約1年毎、約2年毎、約3年毎、約4年毎、または約5年毎であってよいことは分かるであろう。
本発明のいくつかの実施形態では、薬剤を、特定の一定期間にわたって、毎日、毎週、2週間毎、または毎月投与し得る。例えば、薬剤を、28日間にわたって毎日、21日間にわたって毎日、14日間にわたって毎日、または7日間にわたって毎日投与し得る。別の例では、薬剤を、28日間にわたって1日2回、21日間にわたって1日2回、14日間にわたって1日2回、または7日間にわたって1日2回投与し得る。別の例では、薬剤を、1週間にわたって週1回、2週間にわたって週1回、3週間にわたって週1回、または4週間にわたって週1回投与し得る。別法では、薬剤を、特定の一定期間にわたって、毎日、毎週、2週間毎、または毎月投与し、それに、特定期間の無治療を続けてよい。いくつかの実施形態では、特定の量のmTORC1/2阻害薬を、5日間にわたって毎日投与し、それに、2日間の無治療を続け、5日間にわたる毎日の投与、それに続く2日間の無治療からなるサイクルを1回または複数回繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、特定の量のmTORC1/2阻害薬を、3日間にわたって毎日投与し、それに、4日間の無治療を続け、3日間にわたる毎日の投与、それに続く4日間の無治療からなるサイクルを1回または複数回繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、特定の量の選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、7日間にわたって1日2回投与し、それに、14日間の無治療を続けることができ、これを、7日間にわたる1日2回投与、それに続く14日間の無治療からなる1回または複数回のサイクルで繰り返すことができる。
いくつかの実施形態では、治療クールを、患者に、共存投与する(administered concomitantly)、すなわち、上記mTORC1/2阻害薬及び上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬の個別の用量を、別々の剤形としてではあるが、なおもそれらの2つの阻害剤が一緒に作用し得るような時間間隔内(例えば、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、5日間、6日間、1週間、または2週間以内)で投与する。言い換えると、サイクルの毎日の間、治療薬が同時にまたは同日中に投与されない場合であっても、各サイクルの1日目が同日に開始するので、この投与計画は共存的に実施される。
いくつかの実施形態では、治療薬を投与する治療期間には次いで、治療薬を患者に投与しない特定の期間の無治療期間が続く。この無治療期間には次いで、同じか、または異なる時間の長さにわたって同じか、または異なる頻度の、一連のその後の治療及び無治療期間が続いてよい。いくつかの実施形態では、上記治療期間及び無治療期間を交互にする。サイクリング療法における治療期間は、患者が完全応答または部分応答を達成するまで継続することができ、その応答時点で、治療を停止することができることは理解されるであろう。別法では、サイクリング療法における治療期間は、患者が完全応答または部分応答を達成するまで継続することができ、その応答時点で治療期間を、特定の数のサイクルにわたって継続することができる。いくつかの実施形態では、治療期間の長さは、患者の応答に関わらず、特定の数のサイクルであってよい。いくつかの他の実施形態では、治療期間の長さは、患者が再発するまで継続してよい。
いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び上記選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を、患者に、周期的に投与する。サイクリング療法は、一定期間にわたる第1の薬剤(例えば、第1の予防薬または治療薬)の投与、続く、一定期間にわたる第2の薬剤及び/または第3の薬剤(例えば、第2の及び/または第3の予防薬または治療薬)の投与、ならびにこの順次の投与の繰り返しを伴う。サイクリング療法は、療法のうちの1つまたは複数に対する耐性の発生を低減し、療法のうちの1つの副作用を回避もしくは低減し、かつ/またはその治療の有効性を改善することができる。
いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬をそれぞれ、単一薬剤として使用するときにその薬剤について典型的に使用される用量及びスケジュールで投与する。いくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬及び選択的オーロラAキナーゼ阻害薬を共存投与する場合、それらの薬剤の一方または両方を有利に、その薬剤が単一の薬剤として使用される場合に典型的に投与される用量よりも少なく、かつ有害な副作用が生じる閾値未満に該当するような用量で、投与することができる。
治療上有効な量または適切な投薬量の上記mTORC1/2阻害薬及び上記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の組み合わせは、治療される状態の重症度の性質、特定の阻害薬、投与経路、ならびに個々の患者の年齢、体重、全体的な健康、及び応答を含む、いくつかの因子に依存する。ある種の実施形態では、適切な用量レベルは、細胞増殖性障害を有する患者における、皮膚有糸分裂指数の増加、または腫瘍有糸分裂細胞における染色体整列及び紡錘体双極性の低下、または有効な曝露量の他の標準的測定値によって測定される、有効な曝露量を達成するものである。ある種の実施形態では、適切な用量レベルは、腫瘍退縮、または疾患進行、無増悪生存、もしくは全体的な生存の他の標準測定によって測定した場合に、治療反応を達成するものである。他の実施形態では、適切な用量レベルは、この治療反応を達成し、また、治療薬の投与に関連するいずれの副作用も最小化するものである。
mTORC1/2阻害薬キナーゼの適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、単一薬剤としての最大耐用量の約10%〜約120%の範囲であり得る。ある種の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約20%〜約100%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約25%〜約90%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約30%〜約80%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約40%〜約75%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約45%〜約60%である。他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約100%、約105%、約110%、約115%、または約120%である。
mTORC1/2阻害薬の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約1mg〜約20mgの範囲であり得る。mTORC1/2阻害薬の他の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約2.5mg〜約10mgの範囲であり得る。mTORC1/2阻害薬の他の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約5mg〜約10mgの範囲であり得る。他の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日当たり約0.5mg、約1mg、約1.5mg、約2mg、約4.5mg、約5mg、約10mg、約15mg、または約20mgである。いくつかの実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬を、約4.5mg、約5mg、約10mg、約15mg、または約20mgの量で1日1回投与する。いくつかの他の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬を、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、または約1mgの量で1日2回投与する。
mTORC1/2阻害薬の適切な1週間投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約5mg〜約25mgの範囲であり得る。mTORC1/2阻害薬の他の適切な1週間投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約10mg〜約20mgの範囲であり得る。他の実施形態では、適切な1週間投薬量は、1日当たり約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、または約25mgである。
MLN0128の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約1mg〜約20mgの範囲であり得る。MLN0128の他の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約4mg〜約16mgの範囲であり得る。MLN0128の他の適切な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約6mg〜約10mgの範囲であり得る。他の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日当たり約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、または約14mgである。別の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日当たり約5mgである。
MLN0128の適切な1週間投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約20mg〜約50mgの範囲であり得る。MLN0128の他の適切な1週間投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約30mg〜約40mgの範囲であり得る。MLN0128の他の適切な1週間投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約35mg〜約40mgの範囲であり得る。他の実施形態では、適切な1週間投薬量は、1日当たり約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、または約45mgである。別の実施形態では、適切な1週間投薬量は、1週間当たり約30mgである。別の実施形態では、適切な1週間投薬量は、1週間当たり約40mgである。
mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を昼夜のいずれの時間にも服用してよいことは理解されるであろう。いくつかの実施形態では、mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を朝に服用する。いくつかの他の実施形態では、mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を夕方に服用する。mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を、食物と共にまたは食物なしに服用してよいことは理解されるであろう。いくつかの実施形態では、mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を、食事と共に服用する。いくつかの実施形態では、mTORC1/2阻害薬の適切な投薬量を、絶食の間に服用する。
オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な1日投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、単一薬剤としての最大耐用量の約10%〜約120%の範囲であり得る。ある種の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約20%〜約100%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約25%〜約90%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約30%〜約80%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約40%〜約75%である。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約45%〜約60%である。他の実施形態では、適切な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約100%、約105%、約110%、約115%、または約120%である。
アリセルチブの適切な1日投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約20mg〜約100mgの範囲であり得る。アリセルチブの他の適切な1日投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約30mg〜約90mgの範囲であり得る。アリセルチブの他の適切な1日投薬量は一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約40mg〜約80mgの範囲であり得る。ある種の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約10mg〜1日2回約50mgである。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約15mg〜1日2回約45mgである。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約20mg〜1日2回約40mgである。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約25mg〜1日2回約40mgである。いくつかの他の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約30mg〜1日2回約40mgである。他の実施形態では、適切な投薬量は、1日当たり約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、または約100mgである。ある種の他の実施形態では、適切な投薬量は、1日2回約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、または約50mgである。別の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日2回約30mgである。別の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日2回約40mgである。別の実施形態では、適切な1日投薬量は、1日2回約50mgである。
オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を昼夜のいずれの時間にも服用してよいことは理解されるであろう。いくつかの実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を朝に服用する。いくつかの他の実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を夕方に服用する。いくつかの他の実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を、朝と夕方の両方に服用する。オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を、食物と共にまたは食物なしに服用してよいことは理解されるであろう。いくつかの実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を、食事と共に服用する。いくつかの実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の適切な投薬量を、絶食の間に服用する。
いくつかの実施形態では、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬の第1の量を投与する第1の治療期間に、同じまたは異なるオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の同じまたは異なる量を投与する別の治療期間を続けることができる。本発明のmTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の組み合わせと組み合わせると、広範囲の様々な治療薬が、治療上関連のある追加の利益を有し得る。1種または複数種の他の治療薬と共に、本発明のmTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬を含む組合せ療法を使用して、例えば、1)本発明の方法及び/または1種もしくは複数種の他の治療薬の治療効果(複数可)を増強し、2)本発明の方法及び/または1種もしくは複数種の他の治療薬によって示される副作用を低減し、かつ/または3)本発明のmTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬及び/または1種もしくは複数種の他の治療薬の有効な用量を低減することができる。例えば、そのような治療薬を、本発明のmTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて、望ましくない良性状態または腫瘍成長をもたらす不適切な細胞成長などの望ましくない細胞成長を阻害し得る。
本発明のmTORC1/2阻害薬及びオーロラAキナーゼの選択的阻害薬の組み合わせと組み合わせて使用することができる治療薬の例には、これらだけに限定されないが、抗増殖薬、抗癌薬、アルキル化薬、抗生薬、代謝拮抗薬、ホルモン薬、植物由来薬、及び生物学的薬剤が含まれる。
本発明はまた、増殖性疾患を治療するためのキット及び他の製品も対象とする。一実施形態では、本明細書に記載のとおりのmTORC1/2阻害薬、またはその薬学的に許容される塩と、本明細書に記載のとおりのオーロラAキナーゼの選択的阻害薬、またはその薬学的に許容される塩と、指示書とを含むキットを提供する。上記キットは、場合により、1種または複数種の追加の治療薬をさらに含んでもよい。上記指示書は、キットが使用されるべき病態、貯蔵情報、投薬情報、ならびに/または上記mTORC1/2阻害薬、上記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬、及び/もしくは追加の治療薬(単数または複数)をどのように投与するかに関する指示を指定し得る。上記キットはまた、包装材料を含んでもよい。上記包装材料は、上記キットの内容物を収容するための容器を含んでもよい。上記キットはまた、場合により、上記キットの内容物を投与するためのシリンジなどの追加の構成要素を含んでもよい。上記キットは、単回用量または多回用量形態で上記mTORC1/2阻害薬、上記選択的阻害薬オーロラAキナーゼ、及び/または追加の治療薬(単数または複数)を含んでもよい。
別の実施形態では、上記mTORC1/2阻害薬、または薬学的に許容されるその塩と、上記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬、または薬学的に許容されるその塩と、包装材料とを含む製品を提供する。上記製品は、場合により、1種または複数種の追加の治療薬をさらに含んでよい。上記包装材料は、上記製品の内容物を収容するための容器を含んでもよい。上記容器は、場合により、製品が使用されるべき病態、貯蔵情報、投薬情報、ならびに/または上記mTORC1/2阻害薬、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬、及び/もしくは追加の治療薬(単数または複数)をどのように投与するかに関する指示を指定するラベルを含んでよい。上記製品はまた、場合により、上記組成物を投与するためのシリンジなどの追加の構成要素を含んでもよい。上記製品は、単回用量または多回用量形態で上記mTORC1/2阻害薬、オーロラAキナーゼの選択的阻害薬、及び/または追加の治療薬(単数または複数)を含んでもよい。
別段に規定しない限り、本明細書で使用する全ての専門用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解する意味と同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様または同等のいずれの方法及び材料も、本発明の実施または試験において使用することができるが、好ましい方法、デバイス、及び材料を本明細書において記載する。本明細書において上述したすべての刊行物は、本発明に関連して使用される場合がある刊行物に報告されている材料及び手法を説明し、開示する目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
実施例
以下に記載する実施例において、MLN8237は、ナトリウム塩である4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム一水和物を指し、MLN0128は、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを指す。MLN8237及びMLN0128は、上記で言及した特許及び特許出願に記載の方法によって調製した。
実施例1:in vitro細胞生存率アッセイ
細胞培養及び化合物処理
A375、CALU6、HCC70、HCT116、HL−60、PA−1、SK−MEL−2、SW620、THP−1、U87−MG、及びWM266.4ヒト腫瘍細胞系は、American Type Culture Collection(ATCC [Manassas、VA、USA])から得、ATCCの推奨に従って維持した。A2780ヒト腫瘍細胞系は、European Collection of Cell Cultures(ECACC、Sigma Aldrich [St. Louis、MO、USA]が配布)から得、ECACCの推奨に従って維持した。SW48、G12V−SW48−KRAS、及びG13D−SW48−KRASヒト腫瘍細胞系は、Horizon Discovery(Cambridge、UK)から得、その推奨に従って維持した。NB4及びSK−MEL−30ヒト腫瘍細胞系は、German Collection of Microorganisms and Cell Cultures(DSMZ [Braunschweig、Germany])から得、その推奨に従って維持した。(A2780:Behrens BCら、Cancer Res.(1987)47:414〜418;G13D−SW48−KRAS:Chen TRら、Cancer Genet. Cytogenet.(1983)10:351〜362;HCT116:Brattain MGら、J. Natl. Cancer Inst.(1982)69:767〜771;SW620:Leibovitz Aら、Cancer Res.(1976)36:4562〜4569;CALU−6:Fogh Jら、J. Natl. Cancer Inst.(1977)59:221〜226;NB4:Lanotte, M.ら、Blood(1991)77:1080〜1086;A375:Giard DJら、J. Natl. Cancer Inst.(1973)51:1417〜1423;G12V−SW48−KRAS:Chen TRら、Cancer Genet. Cytogenet.(1983)10:351〜362;SW48:Chen TRら、Cancer Genet. Cytogenet.(1983)10:351〜362;PA−1:Zeuthen Jら、Int. J. Cancer(1980)25:19〜32;HCC70:Gazdar AFら、Int. J. Cancer(1998)78:766〜774;U−87 MG:Ponten J, Macintyre EH. Microbiol. Scand.(1968)74:465〜486;SK−MEL−30:Carey, T. E.ら、PNAS(1976)73:3278〜3282;SK−MEL−2:Fogh Jら、J. Natl. Cancer Inst.(1977)59:221〜226;WM266−4:Lee KHら、 J Invest Dermatol.(1992)98:79〜85)。
MLN8237及びMLN0128を、10mM濃度でDMSOに溶解させ、凍結解凍サイクルの回数を減らすために、小さなバイアルに分取した。アリコットを−20℃で貯蔵した。DMSOをビヒクルとして使用した。細胞に添加する前に、すべての化合物を、それぞれ特定の細胞系のための成長培地内で希釈した。
MLN8237及びMLN0128の組み合わせを、様々な用量で両方の化合物を単一薬剤として含有する個別の384ウェルプレート内で、さらには、2種の試験化合物の混合物を含有する2種の10×10マトリックス内で、15の細胞系において評価した。細胞を播種し、37℃、5%COで、化合物処理の前に24時間にわたってインキュベートした。72時間後に、ATPレベルを測定して、細胞生存率を評価した。化合物希釈プレートを使用して、コンビネーションマトリックスプレートマップに従って、化合物をアッセイプレートに移動した。すべてのウェルを再充填して、一定のパーセンテージのDMSOを得た。
最終DMSO濃度を、プレート全体のすべてのウェルにおいて一定に保持し、0.5%未満に維持した。それぞれのターゲティングされた薬剤の用量濃度は、不活性から、最大有効(最大成長阻害を引き起こすと定義)までの範囲であった。MLN8237の最高濃度は、65〜25,000nMの範囲であり、MLN0128の最高濃度は、1,400〜25,000nMの範囲であった。これらの細胞生存率データセットを使用して、50%有効(EC50)値をもたらす単一薬剤濃度を計算し、阻害薬の組み合わせ応答を分類した。ビヒクル(DMSO)で処理した細胞を、未処理対照として役立てた。化合物を添加した後に、アッセイプレートを混合し、加湿細胞培養チャンバー内で、37℃及び5%COで72時間にわたってインキュベートした。
17の細胞系における化合物活性を、ATP検出試薬、ATPLite(商標)1 Step(Perkin Elmer [Boston、MA、USA])を使用して評価した。72時間のインキュベーションの後に、上記プレートを、Perkin Elmer ATPLite 1 Step Luminescence ATP Detection Systemについての添付文書プロトコルに従って処理した。簡単には、基質溶液25μL(キットの形態で提供される)を各ウェルに添加し、上記プレートをオービタルシェーカー上、室温で5分間にわたって混合した。ルミネセンスを、ATPルミノメトリ384ウェルプロトコルに従って、PHERAstarマルチラベルカウンター(BMG Labtech [Ortenberg、Germany])を使用して測定した。EC50曲線を生成し、相乗作用を評価するために社内開発したプログラムであるDouble−Agentソフトウェアを使用して、ルミネセンス値を分析した。
in vitroデータの統計的解析
EC50曲線を生成し、相乗作用を評価するために社内開発したソフトウェアプログラムを使用して、データを分析した。単一薬物の組み合わせを表す各プレートを別々に分析した。初めに、生存率測定値(ルミネセンス値)を、データをスケーリングすることによって正規化して、陰性対照の中央値が0になり、陽性対照の中央値が100となるようにした。プレート上のウェルの一部は、1種の薬物のみを含有し、上記ソフトウェアプログラムは、このデータを使用して、このデータをHill式(Hill、1910)にフィットさせることによって単一薬物のEC50を計算した。
正規化。
生存率データを、データをスケーリングすることによって各プレートについて別々に正規化して、陰性対照の中央値が0になり、陽性対照の中央値が100となるようにした。より正式には、以下のとおりである:

[式中、Vは、第iウェルの正規化生存率であり、Uは、生の生存率測定値であり、中央値(U_)は、陰性対照の中央値であり、中央値(U)は、陽性対照の中央値である]。正規化の後に、対照を廃棄した。
応答面モデル及びフィッティング。
Mintoら(C.F. Mintoら、Anesthesiology、2000、92、1603〜1616)の応答面モデルと同様の応答面モデルを使用して、正規化生存率と薬物濃度との間の関係を説明した。所与のプレートでは、以下のとおりとした

[式中、E、E、E、E、I、I、I、S、S、S、及びSは、パラメーターであり、C及びCは、薬物A及びBの個々の濃度であり、Vは、正規化生存率測定値である]。上記エラー値は、独立した、等しく分布している正常な確立変数であると想定した。このモデルは、単一薬物の効果をモデリングするために一般に使用されるHill式(A.V. Hill、J. Physiol.、1910、40、iv−vii)の延長である。統計ソフトウェアプログラムR(R Development Core Team、2008、ISBN 3−900051−07−0、URL http://www.R−project.org)を用いる最大尤度法を使用して、上記データをこのモデルにフィットさせた。
反復試験の各セットから、2つのプレートを無作為に選択した。上記データを、二乗和剰余を最小化することによって、上記モデルにフィットさせた。データポイントの一部が、大きな剰余を有したならば、これらのポイントを異常値とマークし、その分析から除外した。次いで、残りのデータを再度フィットさせた。フィットさせた応答面に基づき、アイソボログラムと称される一定生存率のプロットを作成した。アイソボログラム内の輪郭は、90%〜10%生存率の範囲であり、生存率10%毎であった。
品質チェック。
3種の品質チェックを、上記プレートに適用した。第1では、陽性対照の偏差及び陰性対照の平均が小さいことをチェックした。次いで、新たなデータが、先行する単一薬物実験からのデータと一致することをチェックした。最後に、応答面フィットからの剰余を、二乗和剰余が十分に小さいことを保証するために分析した。これらの品質チェックはすべて、合否を判断するための数値閾値に基づき、同じ閾値を、上記実験におけるプレートのすべてについて使用した。プレートが、品質チェックのいずれか1つについて不合格であった場合、それを分析から除外した。
相乗作用の測定。
併用指数(M.C. Berenbaum、J. Theor. Biol.、1985、114、413〜431)及び非線形ブレンディング(Nonlinear Blending)(J.J Peterson及びS.J. Novik、Journal of Receptors and Signal Transduction、2007、27:125〜146)を、薬物相乗作用の測定値として使用した。併用指数は、一定生存率を伴う用量応答面のスライス(slice)であるアイソボログラムに基づき計算される。本分析では、50%生存率を有する用量輪郭である50%アイソボログラムを使用した。EC50及びEC50は、50%の生存率を有する単独での薬物A及びBの個々の用量であると定義される。50%アイソボログラムに沿ったポイント(D、D)では、上記併用指数は、(D/EC50)+(D/EC50)と定義される。(D、D)の選択は任意であり得るので、制約条件D/D=EC50/EC50を使用した。
場合によっては、EC50またはEC50が存在しないので、上記併用指数を計算することができない。そのような場合には、非線形ブレンディングを、相乗作用の代替測定値として使用することができた。非線形ブレンディングは、両方の濃度の軸を横切り、生存率の軸に平行に走る用量応答面のスライスを考慮することによって見出される。V及びVは、そのスライスが薬物A及びBの軸をそれぞれ横切る生存率とする。Vmax及びVminは、スライスに沿った最大及び最小生存率とする。
とする。
別段に、NLB>NLB及び−NLBであれば、非線形ブレンディング値は、NLBであると定義する。スライスの選択は任意であるので、単独での各薬物のEC50値(または、EC50が存在しなかったならば、最高用量値)の間のスライスを選択した。上記併用指数及び上記非線形ブレンディングの両方についての標準エラーを、Cramer−Raoの下限(H Cramer、1946. Mathematical Methods of Statistics;C.R. Rao、Bulletin of the Calcutta Mathematical Society、1945、37:81〜89)を使用して見出した。
反復試験のまとめ。
個々のプレートの分析を完了した後に、その結果を、反復試験全体でまとめた。所与の相乗作用測定値及び反復試験のセットでは、全体平均値及び標準エラーを、加重平均を使用して計算した。次いで、相加作用に対応するヌル平均値を、全体平均値と比較した。ヌル平均値は、併用指数では1であり、非線形ブレンディングでは0であった。次いで、両側Z検定(two sized Z−test)を、推定平均値及び標準エラーに基づき行った。これにより、各相乗作用測定値及び各細胞系についてのp値が生じた。
反復試験の各セットについての上記平均値、標準エラー、及びp値を計算した後に、これらの値は、説明を必要とした。したがって、各ケースにおいて呼出し(call)(相乗作用、相加作用、劣相加作用、拮抗作用、または不確定)を生じさせるための標準手順を作成した。反復試験の半数より多くで、併用指数が存在するならば、これらの測定値を使用して、呼出しを生じさせた。反復試験の大部分について、併用指数が存在しなければ、非線形ブレンディングに基づく同様の手順を使用して、呼出しを生じさせた。p値が0.05を超える場合、その併用指数についての推定値は、1とは統計的に異ならない。しかしながら、標準エラーも非常に大きければ、その推定値は、不確実すぎて情報価値がない。したがって、その呼出しは「不確定」である。別段に、上記呼出しは「相加作用」である。上記p値が0.05未満である場合、その併用指数についての推定値は、1とは統計的に異なる。しかしながら、その平均値が1になお近接しているならば、その相違は実質的に有意ではない。したがって、その結果は、平均値に基づき分類される。表5及び6は、これらの呼出しをどのように生じさせたかを記載している。
p値が0.05よりも大きい場合、その併用指数についての推定値は、1と統計的に異ならない。しかしながら、標準エラーも非常に大きければ、その推定値は、不確実すぎて情報価値がない。したがって、その呼出しは「不確定」である。別段に、上記呼出しは「相加作用」である。上記p値が0.05未満である場合、その併用指数についての推定値は、1とは統計的に異なる。しかしながら、上記平均値が1になお近接しているならば、その相違は実質的に有意ではない。したがって、その結果は、平均値に基づき分類される。
非線形ブレンディングの結果を、併用指数と同様の手法で分類する。
結果:
図1及び2は、代表的なアイソボログラムを示している。相乗作用分析の結果を、表7にまとめている。MLN8237及びMLN0128は、試験した17のヒト腫瘍細胞系のうちの5種において、相乗作用を実証した。上記組み合わせは、試験した他の12の細胞系において、相加作用を示した。これらのデータは、それぞれ単一の薬剤と比べて、MLN8237及びMLN0128の組み合わせは、単独でのいずれの単一の薬剤よりも大きな阻害を実証したこと、及びこの阻害の増大は、一部の条件において相乗的と判断し得ることを実証している。
実施例2:In vivo腫瘍有効性モデル
腫瘍モデル
PHTX−14B乳房異種移植片モデルを、IHCによって三重陰性乳癌(ER−/PR−/Her2−)と分類された腺管癌を有する43歳の白人女性から外科手術の間に収集された患者由来腫瘍から樹立した。継代7のPHTX−14B腫瘍断片(約2×2×3mm)を、13ゲージトロカール腫瘍移植針を使用して、雌のBalb/cヌードマウス(4〜6週齢、Shanghai SINO−British SIPPR/BK Lab Animal Ltd)の右背側側腹部の皮下スペースに移植する。
PHTX−147B乳房異種移植片モデルを、IHCによって三重陰性乳癌(ER−/PR−/Her2−)と分類された腺管癌を有する62歳の白人女性から外科手術の間に収集された患者由来腫瘍から樹立した。継代7のPHTX−147B腫瘍断片(約2×2×3mm)を、雌のBalb/cヌードマウス(4〜6週齢、Shanghai SINO−British SIPPR/BK Lab Animal Ltd)の右背側側腹部の皮下スペースに移植する。
SUM−149PT(5×10)は、等体積のMatrigel(BD Biosciences)と混合された5μg/mlインスリン及び1μg/mlヒドロコルチゾン培地を補充された5%FBSを含むHam’s F12(BD Biosciences)培地中で成長させた腫瘍細胞系である。継代84の細胞懸濁液を、25ゲージ針を使用して、Balb/cヌードマウス(8週齢、Shanghai SINO−British SIPPR/BK Lab Animal Ltd)の右背側側腹部の皮下スペースに無菌注射した。
試験薬剤:
MLN8237を、10%HPbCD+1%NaHCOに配合し、経口注射(1ccシリンジ、20〜22ゲージ、強制経口投与針)によって、21日間にわたって、3mg/kg及び20mg/kgで、1日1回のスケジュールで投与した。実験セクションにおいて使用しているMLN8237は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウム一水和物を指し、言及されている量は、投与されたアリセルチブの量である。3つのモデルすべてにおいて、MLN8237を、MLN0128の24時間前に投与する。
MLN0128を、100%PEG400に配合し、経口注射(1ccシリンジ、20〜22ゲージ、強制経口投与針)によって、21日間にわたって、0.3mg/kgで、1日1回のスケジュールで投与した。3週間にわたって1mg/kgで1日1回×3/週。MLN0128を、MLN8237投与の24時間後に投与する。
腫瘍測定値:
腫瘍を、ノギスを使用して週に2回測定する。腫瘍体積を、標準的な手順(0.5×(長さ×幅))を使用して計算する。腫瘍が約200mm(PHTX−14B、PHTX−147B)または167mm3(SUM−149PT)の体積に達したら、マウスを、以下の表に記載のとおりに8つの群に無作為化し、ビヒクル、MLN8237、もしくはMLN0128、またはMLN8237とMLN0128との組み合わせを、表8a〜10aにおいて以下に記載するとおりの様々な用量で投与する。腫瘍サイズ及び体重を、研究期間の間、ほぼ週に2回測定する。その腫瘍体積が、その体重の10%に達したときか、または処理群または対照群の平均腫瘍体積が約2000mmに達したときに、マウスを安楽死させる。一部の研究では、投与期間の後に、腫瘍成長をモニターし続けた。すべての研究のすべての群での研究21日目での腫瘍体積を、表8a〜10aに示す。平均腫瘍体積を図3、4、及び5において、選択された研究の選択された群について、時間を関数として報告する。
皮下異種移植片モデルにおける腫瘍成長に対する組み合わせ効果の統計的分析
0〜21日目の測定値を、表8a〜10aにおいて指定されているとおりに分析する。すべての腫瘍体積は、log10変換前に、1の値を加えられている。各動物について、0日目のlog腫瘍体積を、後続の日でのlog腫瘍体積から引く。この差vs.時間を使用して、台形公式を使用して各動物での曲線下面積(AUC)を計算する。処理群の動物が、研究から早期に除外された場合には、最後に観察された腫瘍値を、その後の時点すべてにわたって繰り越す。薬剤A及びBの組み合わせでの相乗作用スコアを、次のとおりに定義する:


[式中、AUCAB、AUC、AUC、及びAUCctlは、それぞれ、組み合わせ群、A群、B群、及び対照群における動物でのAUC値である]。相乗作用スコアの標準エラーは、動物でのAUC値の変化に基づき計算されている。相乗作用スコアがゼロと有意に異なるかを決定するために、両側t検定を使用する。P値が0.05を超えているならば、その組み合わせは相加的と判断される。P値が0.05未満であり、かつ相乗作用スコアがゼロ未満であれば、その組み合わせは、相乗的と判断される。P値が0.05未満であり、相乗作用スコアがゼロを上回り、かつその組み合わせが、単独でのいずれかの薬剤よりも有効であれば、その組み合わせは、劣相加的と判断される。別段に、その組み合わせは、拮抗的と分類される。
結果:
2種の原発性乳房癌モデル(PHTX−14B及びPHTX−147B);及び単一のヒト乳癌細胞系(call line)モデル(SUM−149PT)を含む3種のマウス腫瘍異種移植片モデルを、MLN8237及びMLN0128の組み合わせに対するそれらの応答について評価した。各研究の詳細は、表8a〜10aにおいて以下に示すとおりである。結果を、上記の統計的分析を使用して分析し、上記組み合わせの分類を、表8b〜10bにおいて以下に示す。
PHTX−14B乳房異種移植片モデル
上記PHTX−14B乳房異種移植片モデル(図3に図示)において、単独でのMLN8237(20mg/kg)またはMLN0128(1.0または0.3mg/kg)の投与量の投与(1日1回×21)は、雌のBalb/cヌードマウスにおけるPHTX−14B異種移植片の成長を有意に遅延させた。単独で3mg/kgでのMLN8237の抗腫瘍活性(1日1回×21)は限定的であり、有意ではなかった。PHTX14B異種移植片成長における有意な遅延は、MLN8237及びMLN0128の組み合わせで処理された動物において観察された。上記研究からの処理群すべてを、表8aにおいて示す。この研究におけるこの組み合わせでの組み合わせ利益は、評価したすべての用量及びスケジュールで、相加的とスコアリングされた(表8b)。
PHTX−147B乳房異種移植片モデル
PHTX−147B乳房異種移植片モデル(図4に図示)において、1.0mg/kg(経口、1日1回×3/週×3)で単独でのMLN0128の投与は、雌のBalb/cヌードマウスにおけるPHTX−147B異種移植片の増殖を有意に遅延させた。PHTX−147Bの成長も、0.3mg/kg(経口、1日1回×21)で単独でのMLN0128に中程度に応答した。しかし、20または3mg/kg(経口、1日1回×21)で単独でのMLN8237は、PHTX−147B異種移植片成長に対して、わずかな効果しか有さないか、効果を有さなかった。PHTX−147B異種移植片成長における強力で有意な遅延が、MLN8237及びMLN0128の組み合わせで処理された動物において観察された。上記研究からの処理群すべてを、表9aにおいて示す。この研究におけるこの組み合わせでの組み合わせ利益は、相加的とスコアリングされた(表9b)。
SUM−149PT乳房異種移植片モデル
SUM−149PT乳房異種移植片モデル(図5に図示)において、20もしくは3mg/kg(経口、1日1回×21)で単独のMLN8237、または0.3mg/kg(経口、1日1回×21)で単独でのMLN0128の投与は、雌のBalb/cヌードマウスにおけるSUM149PTヒト乳癌異種移植片の成長を有意に遅延させた。SUM149PTの成長は、1.0mg/kg(経口、1日1回×3/週×3週間)で単独でのMLN0128での処理にわずかに応答しただけであった。SUM149PT異種移植片成長における強力で有意な遅延は、MLN8237及びMLN0128の組み合わせで処理された動物において観察された。この研究からの処理群すべてを、表10aに示す。この研究におけるこの組み合わせでの組み合わせ利益は、相加的とスコアリングされた(表10b)。

Claims (8)

  1. 癌に罹患している患者を治療する方法であって、前記患者に、mTORC1/2阻害薬をオーロラAキナーゼの選択的阻害薬と組み合わせて投与することを含み、各阻害薬の量が、組み合わせて使用した場合に治療上有効である、前記方法。
  2. 前記癌が、結腸癌、乳癌、卵巣癌、腎細胞癌、SCLC、びまん性大B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、または神経芽細胞腫である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記mTORC1/2阻害薬が、式I−C1a:
    または薬学的に許容されるその塩:
    [式中、
    は、Hであり;Xは、CHであり、Xは、Nであり;
    は、−L−C1〜10アルキル、−L−C3〜8シクロアルキル、−L−C1〜10アルキルヘテロシクリル、または−L−ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したRによって置換されており;
    Lは、存在しないか、−(C=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)N(R31)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N(R31)−、または−N(R31)−であり;
    は、水素、−OH、−OR31、−NR3132、−C(O)R31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルキル、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、ここで、前記アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個の独立したアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、前記アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
    −(W−は、−NH−、−N(H)C(O)−、または−N(H)S(O)−であり;
    は、水素、ハロゲン、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、二環式アリール、置換単環式アリール、ヘテロアリール、C1〜10アルキル、C3〜8シクロアルキル、C1〜10アルキル−C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜10アルキル、C2〜10アルキル−単環式アリール、単環式アリール−C2〜10アルキル、C1〜10アルキルビシクロアリール、ビシクロアリール−C1〜10アルキル、置換C1〜10アルキルアリール、置換アリール−C1〜10アルキル、C1〜10アルキルヘテロアリール、C1〜10アルキルヘテロシクリル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1〜10アルキル、ヘテロシクリル−C2〜10アルケニル、ヘテロシクリル−C2〜10アルキニル、アリール−ヘテロシクリル、ヘテロアリール−C1〜10アルキル、ヘテロアリール−ヘテロアルキル、またはヘテロアリール−ヘテロシクリルであり、ここで、前記二環式アリールまたはヘテロアリール部分はそれぞれ、非置換であるか、または二環式アリール、ヘテロアリール部分、または単環式アリール部分はそれぞれ、1個または複数個の独立したハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3132、−C(=O)NR3435、−NO、−CN、−S(O)0〜231、−SONR3132、−SONR3435、−NR31C(=O)R32、−NR31C(=O)OR32、−NR31C(=O)NR3233、−NR31S(O)0〜232、−C(=S)OR31、−C(=O)SR31、−NR31C(=NR32)NR3332、−NR31C(=NR32)OR33、−NR31C(=NR32)SR33、−OC(=O)OR33、−OC(=O)NR3132、−OC(=O)SR31、−SC(=O)OR31、−P(O)OR31OR32、または−SC(=O)NR3132で置換されており、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアルキル部分はそれぞれ、非置換であるか、または1個または複数個のハロ、−OH、−R31、−CF、−OCF、−OR31、−O−アリール、−NR3132、−NR3435、−C(O)R31、−CO31、−C(=O)NR3435、または−C(=O)NR3132で置換されており;
    31、R32、及びR33は、それぞれの場合に独立に、HまたはC1〜10アルキルであり、ここで、このC1〜10アルキルは、非置換であり;
    −NR3435、−C(=O)NR3435、または−SONR3435中のR34及びR35は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜10員飽和または不飽和環を形成しており;ここで、前記環は独立に、非置換であるか、または1個または複数個の−NR3132、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル、またはO−アリールによって置換されており、前記3〜10員飽和または不飽和環は独立に、窒素に加えて、0、1、または2個のさらなるヘテロ原子を含有する]
    によって表される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記mTORC1/2阻害薬が、サブクラス1a:
    によって表される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記mTORC1/2阻害薬が、3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1−(プロパン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(MLN0128)、または薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬が、式(V):
    または薬学的に許容されるその塩;
    [式中、
    は、C1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、−R、−T−R、−R、及び−T−Rからなる群から選択され;
    Tは、フルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキレン鎖であり;
    は、置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基であり;
    は、ハロ、−C≡C−R、−CH=CH−R、−N(R、及び−ORからなる群から選択され;
    は、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
    各Rは独立に、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であるか;または同じ窒素原子上の2個のRは、その窒素原子と一緒になって、その窒素原子に加えて、N、O、及びSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する置換されていてもよい5〜6員ヘテロアリールまたは4〜8員ヘテロシクリル環を形成しており;
    は、水素か、または置換されていてもよい脂肪族、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基であり;
    は、フルオロ、クロロ、−CH、−CF、−OH、−OCH、−OCF、−OCHCH、及び−OCHCFからなる群から選択される]
    によって表される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記オーロラAキナーゼの選択的阻害薬が、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸(アリセルチブ(MLN8237))、または薬学的に許容されるその塩である、請求項7に記載の方法。
  8. 前記薬学的に許容される塩が、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンゾアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸ナトリウムである、請求項8に記載の方法。
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