本発明は、以下に、本発明の現在、好適である実施形態が示される添付図面を参照して、より具体的に説明される。しかし、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、完璧さ及び完全さのために提供され、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものである。
図1に、管状照明デバイス1の分解図が示される。照明デバイス1は、楕円形であり、軸に沿って延在している。管状照明デバイス1は、光エンジン10と、フレキシブル材料シート11によって形成されるハウジングとを含む。フレキシブル材料シート11は、光エンジン10に巻き付けられている。管状照明デバイス1は更に、光エンジンとハウジングの外にある任意のコンポーネントとの間の接続を提供するエンドキャップ12を含む。片方又は両方のエンドキャップ12は、ドライバ(図示せず)を含んでもよい。エンドキャップ12は、透明又は非透明材料で作られてよい。
光エンジン10は、照明デバイス1の伸長全体に沿って配置されるか、或いは、照明デバイス1の伸長の一部に沿って配置されてよい。管状照明デバイス1は、単一又は複数の光エンジンを含んでもよい。
フレキシブル材料シート11は、透明であることに限定されることなく、両面において、拡散されても、パターンが付けられても、印刷されても、ホログラフィが施されても、穿孔が開けられてもよく、複屈折多層スタック及び波長選択性スタックを含んでもよく、多くの様々な態様で構成される。
フレキシブル材料シート11は、様々なシート材料の複数のセクションを含んでもよい。難燃性、電気的安全機能といった有利な機能及びフィルタリングを得るために、1つ以上の材料が選択される。
フレキシブル材料シート11は、金属箔、金属片、金属板、及び、金属入り複合材料膜のうちの1つ又は組み合わせを含む。これらの材料は、熱拡散及び/又は放熱機能を提供する。適切な材料の非限定的な例としては、アルミニウム、銀、金、クロム、インジウム‐スズ‐酸化物(ITO)及びこれらの複合材料が挙げられる。複合材料は、任意選択的に硬化可能で、AlN、SiC、BN、Al2O3又はグラファイトといったセラミックでめっきされたマトリクス材料を含んでもよい。
フレキシブル材料シート11は、放熱領域と熱拡散領域との反復セクションを含んでもよい。これらの領域は、フレキシブル材料シート11が、複数回、巻き付けられると、重なる。したがって、中間熱分配といった利点が促進される。更に、周囲空気への放熱抵抗全体が減少される。
フレキシブル材料シートは、例えば拡散出射窓、反射性又は半反射性セクション、格子若しくはレンズのような機能、及び/又は、フレネルボックスエンベロープを含むことによって、光学支持機能を目的として機能化される。フレキシブル材料シートの領域は、これに代えて又は加えて、グレーデッドインデックス又は勾配厚さの1つ以上の領域、リモート蛍光体膜又は干渉スタックといった波長に固有のセクションを含む。1つ又は複数の領域のサイズは、ハウジング内のフレキシブル材料シート11の巻き付けの1回の巻回の一部から、1回のフルの巻回又は複数の巻回にまで及ぶ。
所望の光学機能を提供する領域は、フレキシブル材料シート11の一部分上に分布される。当該部分は、ハウジングの内部空間に面するハウジングシェルの内側部分を形成するか、及び/又は、周囲環境に面するハウジングシェルの外側部分を形成する。当該部分は、例えばメソオプティクス(meso-optics)を有するリモート蛍光体部分又はハウジングシェルの外側部分に配置される拡散器を含む。
巻き付けられたハウジングの長手方向の端は、例えば溶融、接着剤、レーザ溶接、スポット溶接、フレキシブル材料シート内の箔のフォームロッキング(form-locking)、シュリンクラッピング、らせん状ラッピング、又は、テープラッピングによって固定される。固定技術は、フレキシブル材料シート11を解く(アンラップする)ことによる組立て分解が可能となるように選択及び適応される。
光エンジン10は、管状ハウジングの内部空間内に配置される。したがって、ドライバといった更なるコンポーネントは、光エンジン10に接続して、かつ、内部空間内に容易に配置される。或いは、ドライバといった更なるコンポーネントは、光エンジン10の例えば箔又はプリント回路基板上の表面取り付けデバイスコンポーネントとして配置されてもよい。上で開示されたように、ドライバは更に、又は、上に代えて、管状照明デバイス1のエンドキャップ12内に配置されてもよい。或いは、光エンジン10は、フレキシブル材料シート11の2つの巻回間に配置されてもよい。したがって、光エンジンは、隣接する巻回層によって固定され、これにより、安定性が増加される。更に、光エンジン10がハウジングの内部空間内に配置されることに比べ、光エンジン10を固定する必要が軽減される。
光エンジン10は、レンズ、格子、又は、又は、波長変換材料の領域といった主な光学部品に接続する少なくとも1つのLEDを含む。有利な光学特性は、これらのコンポーネントの1つ又は組み合わせによって得られる。例えばリモート蛍光体である波長変換材料は、光エンジン10上に1つ以上の点として、又は、一列に配置される。レンズは、光エンジン10の反射器内の孔の外形によって支持されるような形状を有する。様々な形状が、様々な光特性を提供する。例えば六角形ベースの形状を有するレンズは、管状ハウジングの長手方向における光ビームの延長を提供する。
したがって、光エンジン10は、多くの異なる構成で配置される多種多様なコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは、光エンジン10にフレキシブル材料シート11を巻き付ける前に追加されても、後続のステップとして追加されてもよい。したがって、本発明は、管状照明デバイス用の製造プロセスをデザインする自由度を増加させる。
図2a及び図2bに、管状照明デバイス1を組み立てる装置の様々な組立て領域が示される。装置は、第1の組立て領域201と、第2の組立て領域202と、第3の組立て領域203とを含む。
第1の組立て領域201には、第1のリール21a及び第2のリール22が配置される。第1のリール21a上には、光シートロール23aが配置される。光シートとは、LEDがフレキシブル材料の担体上に一列に取り付けられているLEDストリングである。担体は、例えばプリント回路基板(PCB)又はフラットフレキシブルケーブル(FFC)であってよい。
LEDストリングのロールは、市販されている。このようなロールは、所望の長さに切断され、L2といった複数のLEDを接続する必要のない光エンジンを提供し、これにより、取扱費用及び組立費用の両方が削減される。L2とは、PCBの片面上にはんだ付けされたLEDが配置されている当該PCBを含むLEDコンポーネントである。L2は、通常、管状照明デバイスの所望の長さよりもかなり短い長さを有するので、照明デバイスの実質的に全長に沿って延在する光エンジンを実現するためには、幾つかのL2が接続される必要がある。したがって、L2といったLEDコンポーネントを接続する、通常、複雑なステップが除外される。
当然ながら、ロール状にされた他のタイプの光シートも適している。
第1のリール21aは、リールセット21の一部である。リールセット21は更に、追加のリール21bを含む。本実施形態では、追加のリール21b上には、追加のロール23bが配置されている。追加のロール23bは、この場合は、組み立てられている照明デバイス1の光エンジン内に含まれる反射器材料を含む。
リールセット21は、光シートと追加のシートとが、各自のロールから解かれると、互いに面し、リールセット21によって提供される送り方向に送られるように構成される。したがって、第1のロール23a及び追加のロール23bから解かれる際に、多層の光エンジンが形成される。
リールセット21は更に、光エンジンに含まれるべき金属箔、安定化シート、積層シート等といった光エンジン材料の追加のロールを含む更なる追加のリールを含んでもよい。
第2のリール22は、フレキシブル材料シートのロール24を含む。フレキシブル材料シートは、光エンジンに巻き付けられる又は丸められて、管状照明デバイス用のハウジングを形成する。
適切なシート材料の非限定的な例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(BoPET)、ポリスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、及び、薄板ガラス(任意選択的に、ハイエンドの外装仕上げを有する)が挙げられる。
フレキシブル材料シートは、単層構造を含んでも、多層構造を含んでもよい。多層構造は、難燃性を向上させる及び/又は電気的安全機能を向上させるために、様々な材料層を含む。例えば様々な材料シートが、上記利点を実現するために、交互シートとして付与される。更に、交互シート材料のスタック若しくはロール、又は、単一の複合材料シートは、管状照明デバイスのハウジングを形成するために巻き付けられると、波長固有の、即ち、フィルタリング機能を提供する。例えばスタックは、例えば青であるスペクトルの所与の部分における伝送のために、又は、仮想光源を追加する若しくは仮想光源の数を増加させることで、例えばフレネル反射を介してハウジングの外から観察される光源の数を増加させることによるむら感の減少のために、最適化される。
上記に代えて又は加えて、フレキシブル材料シートは、様々な材料の領域によって形成されてもよい。当該領域は、任意選択的には、所望の光学特性を実現するために、反復パターンで配置される。
様々な材料の複数の層及び/又は複数の領域を含むフレキシブル材料シートは、場合によっては、同じ装置内で、第1の組立て領域201の前に配置される組立て前の領域において形成されてよい。
巻き付かれたフレキシブル材料シートの1つ以上の巻回間の空間は、液体、ゲル又は粘性材料といった充填材料で充填される。充填材料は、例えばフレネル反射を減少させる、難燃性を向上させる、周囲への放熱を提供する、機械的剛性を提供する、及び/又は、電気的安全性を提供するように、選択される。充填材料は、巻き付け処理の間に充填されても、先行ステップ又は後続ステップとして充填されてもよい。
第2のリール22は、フレキシブル材料シートが、第1のリールセット21のリール上に配置されるロールから提供されるシートに面するように配置される。光シートロール23aからの光シート、フレキシブルシートロール24からのフレキシブル材料シート、及び、追加のシートロール23bからの追加シートは、第2の組立て領域202に送り込まれる。
切断デバイス(図示せず)が、第1の組立て領域201又は第2の組立て領域202内に配置される。切断デバイスは、各自のロールからの光シート、追加シート及びフレキシブル材料シートの一部を切断する。
固定デバイス(図示せず)が、第1の組立て領域201又は第2の組立て領域202内に配置されてもよい。固定デバイスは、照明デバイスに含まれるべき光エンジンを形成するために、光シートを追加のシートに固定する。固定デバイスは、次の非限定的な固定技術の例、即ち、積層、サーモソニック接着、化学的ボンディング、物理的ボンディング、又は、フォームロッキングによって固定を行う。これらの技術のうちの幾つかは、積層シート、接着剤、収縮性プラスチック等といった追加の材料を提供することを必要とする。
一例として、光エンジンは、透明シート材料を、第1の追加ロールからのアルミニウム製熱拡散箔と、第2の追加ロールからの拡散器箔と共に積層することによって形成される。或いは、これらのシートは、サーモソニックボンディング、化学的及び/又は物理的ボンディング(例えば接着剤又はUV光による接着)、及び/又は、フォームロッキング(例えば収縮性材料による)によって、互いに取り付けられてもよい。任意選択的に、光エンジンの一部を形成する追加シートは、互いに及び/若しくは(好適には薄い)金属片及び/若しくは光シートに対しフォームロックされる、シアーロック(sheer lock)される、又は、クランプされるように、交互に配置される。
更に別の例として、例えば青色LEDを含む光シートは、薄い金属片又は固定された放熱基板(シートクラッドハニカム構造体)に積層される。したがって、大きい熱拡散能力を必要とする、即ち、高ルーメン出力を提供する管状照明デバイスが実現される。
図2a乃至図2cに示される実施形態に戻るに、図2bに、第2の組立て領域202の一部が示される。光エンジンが形成されると、切断されたフレキシブル材料シート11が、光エンジンに巻き付けられる、又は、光エンジンの周りに丸められる。このために、第2の組立て領域202は、巻き付けデバイス25を含む。
巻き付けデバイス25は、3つのローラ25a、25b及び25cを含む。切断された光エンジンと切断されたフレキシブル材料シート11とは、巻き付けデバイスに挿入される。ローラ25a、25b及び25cの動作によって、フレキシブル材料シートは、光エンジンを取り囲む管状のハウジングが形成されるように、光エンジンに巻き付けられる、又は、光エンジンの周りに丸められる。
フレキシブル材料シート11の管状ハウジングに沿って延在する長手方向の端は、例えば溶融、接着剤、レーザ溶接、スポット溶接、フレキシブル材料シート内の箔のフォームロッキング、シュリンクラッピング、らせん状ラッピング、又は、テープラッピングによって固定される。固定技術は、フレキシブル材料シート11を解く(アンラップする)ことによる組立て分解が可能となるように選択及び適応され、端固定を行う適切なデバイスは、第2の組立て領域202に配置される。フレキシブル材料シート11のらせん状ラッピング又はローリングは、管状ハウジングの開放端における固定のみを必要とし、したがって、フレキシブル材料シート11の長手方向の端における固定は不要となる。
光エンジンを含む管状ハウジングは、図2cに示される第3の組立て領域203に運ばれる。ここでは、照明デバイスが仕上げられる。照明デバイス用のドライバといった更なるコンポーネントは、ここで追加されてよい。照明管の均一性を向上させるために、拡散器が、光出射窓に配備されてもよい。別の例として、ローカルのフレネルボックス(ハーフチューブ)が、光均一性を向上させるために、照明デバイス内に配置されてもよい。
管状ハウジングを閉じるために、また、照明デバイスの外側から光エンジン及び可能な更なるコンポーネントへの電気的接続を提供するために、エンドキャップ12が、管状ハウジングの開放端に配置される。エンドキャップ12は、フレキシブル材料シート11へのスナップ嵌めによって構成される。
或いは、エンドキャップ12は、フレキシブル材料シート11の巻き付けの前に配置されてもよい。したがって、フレキシブル材料シート11は、光エンジンとエンドキャップ12との両方に巻き付けられる。
1つのエンドキャップ12又は両方のエンドキャップ12に、1つのドライバ又は複数のドライバが配置される。ドライバのより詳細な説明は、図6に関連して提供される。
エンドキャップ12は、巻き付けられたフレキシブル材料シート11がエンドキャップ12を実質的に隠すように配置される。エンドキャップ12に起因する端が暗いという外観は、導波性によって最小限にされる。
装置は、上で開示された組立て領域、又は、追加シートである拡散器膜のスクリーン印刷又はスリットコーティングといった機能を提供する、追加シート又はフレキシブル材料シートのうちの1つ以上に熱拡散/放熱膜を配置する、光エンジンの一部にレンズ(例えばフレネルレンズ)といったエンボス光学部品及び/又は熱形成された(thermo-formed)構造体を形成するためのシートを提供する、若しくは、光エンジンシートに積層される1つ以上のリモート蛍光体膜の好適には薄膜である膜をスクリーン印刷する追加の組立て領域において、更なるコンポーネントを含んでもよい。
図2a乃至図2cに示される実施形態では、装置のリールは、各自のロールに対し同じ送り方向を提供するように配置される。別の実施形態では、第2のリール22に、例えば異なる巻き付けを実現するために、別の送り方向が提供されてもよい。巻き付けは、例えば第1のロール23a及び/又は追加のロール23bの送り方向に垂直に行われても、或いは、この送り方向に対し傾斜されて行われてもよい。したがって、巻き付けは、例えばらせん形態であってもよい。巻き付け形状を選択できるという可能性は、所望の光学特性を実現するようにハウジングの構造をデザインする際に有益である。
図2a乃至図2cに示される実施形態では、第1の組立て領域201、第2の組立て領域202及び第3の組立て領域203は、単一の装置内に配置される。別の実施形態では、これらの及び可能な更なる組立て領域は、その全体が又はその一部が、互いから分離されていてもよい。例えばLEDストリングという形態の光エンジンが、第1の位置において、ロールとして組み立てられかつ配置され、第2の位置に運ばれてもよい。第2の位置において、LEDストリングは、上で開示された装置において、更なる追加の機能化された材料シート又はロールと組み合わされてもよい。或いは、LEDロールが、工場内で製造され、後の段階において、機能化された材料箔、ロール又はシートのセットを組み合わされてもよい。
フレキシブル材料シートは、光エンジンの組立てに続けて、又は、任意選択的に、後の段階において、光エンジンに巻き付けられる。照明デバイスは、更に後の段階において、同じ位置又は別の位置において、場合によっては、ハウジング内に追加の更なるコンポーネントを含んで、仕上げられる。したがって、上記から明らかであるように、製造プロセスは、非常に自由にデザインすることができる。
図3a乃至図3cに、フレキシブル材料シート11を形成する方法の例が示される。光エンジンに巻き付けられるフレキシブル材料シート11の様々な形態によって、照明デバイスのハウジングシェルの様々な厚さのプロファイルが実現される。
図3aに、均一なフレキシブル材料シート11aが示される。この均一な形状は、図2a乃至図2cに示される実施形態のフレキシブル材料シート11に相当する。フレキシブル材料シート11aが巻き付けられると、均一な形状によって、ハウジングのシェルの均一な厚さが、その軸Aに沿って提供される。
図3bに、非均一なフレキシブル材料シート11bが示される。フレキシブル材料シート11bは、その送り方向に沿って先細にされる。別の実施形態では、先細にされたフレキシブル材料シート11bは、1点で終端することによって、三角形(図示せず)を有する。本実施形態におけるフレキシブル材料シート11bの先細の形状は、例えばフレキシブル材料シート11bの端を点溶接することによって、簡単な機械的固定を促進する。したがって、フレキシブル材料シート11bが巻き付けられると、厚い中心部と薄い外側部分とを、その軸A’に沿って有するハウジングシェルが提供される。
図3cに、別の非均一なフレキシブル材料シート11cが示される。フレキシブル材料シート11cは、その送り方向に沿ってスロットが形成されている。したがって、フレキシブル材料シート11cが巻き付けられると、薄い中心部と厚い外側部分とを、その軸A’’に沿って有するハウジングシェルが提供される。
図3dに、別の非均一なフレキシブル材料シート11dが示される。フレキシブル材料シート11dは、V字形であり、即ち、等しい幅を有する傾斜アームを有する。したがって、フレキシブル材料シート11dを巻き付けた後又は丸めた後、一定の厚さを有するハウジングシェルが提供される。これは、長手方向の端全体ではなく、V字形フレキシブル材料シート11dの端のみが固定されればよい点で、小さい固定領域を有するフレキシブル材料シート11dの改良された固定が提供される。
フレキシブル材料シート11a、11b、11c及び11dの様々な形状の実施形態の組み合わせも可能である。例えば一実施形態では、例えばフレキシブル材料シートの巻き付け又は丸めが開始する当該フレキシブル材料シートの一端にはスロットが形成され、当該フレキシブル材料シートの反対の端は先細にされる(又は、この逆でもよい)。これは、丸められた材料シートの均一な厚さを提供する。又は、言い換えれば、丸められたフレキシブル材料シートの均一な厚さを得るためには、フレキシブル材料シートの丸めが開始する一端におけるフレキシブル材料シートの形状は、フレキシブル材料シートの丸めが終了するその反対の端におけるフレキシブル材料シートの形状の逆である。
様々な厚さプロファイルを選択できるという可能性は、所望の光学特性を実現するようにハウジングの構造をデザインする際に有益である。
図4に、管状照明デバイス内の光エンジン10の代替の構成が示される。光エンジン10が、巻き付けられたハウジングの内部空間内に設けられるようにフレキシブル材料シート11を巻き付けるのではなく、光エンジン10は、フレキシブル材料シート11の2つの巻回間に配置される。したがって、光エンジン10は、フレキシブル材料シート11の2つの層間に配置される。更に、フレキシブル材料シート11は、らせん状に巻き付けられる。これは、巻き付けられた又は丸められたフレキシブル材料シート11の長手方向の端全体が、別個の手段で固定される必要がなく、巻き付けられた又は丸められたフレキシブル材料シート11によって形成される管状ハウジングの開放端における固定のみが必要である点で、有利である。光エンジン10は、光エンジン10内の光シートによって提供される光が、ハウジングの内部空間に向かって内側に向けられるように配置される。ハウジングの内部空間には、反射器41が配置されている。反射器41は、光エンジン10によって提供された光を、ハウジングシェルを通して、更に外側へと反射する。或いは、ハウジング内に反射器41が配置されていなくてもよい。
代替実施形態では、光エンジンは、ハウジングの外面に隣接して配置される。したがって、光エンジンは、ハウジングの外側に配置される。光エンジンは、上記実施形態と同様に、即ち、光エンジンが、ハウジングの内部空間に向かって内側に光を提供するように配置されてよい。光エンジンは、らせん状に又は任意の他の適切な構造に構成される。光エンジンをハウジングの外側に配置することによって、光エンジンがハウジング内に配置される実施形態に比べて、光エンジンによって生成された熱がハウジングに伝達される度合いは低い。したがって、本実施形態は、熱条件の観点から好適である。
上で開示された実施形態の組み合わせである更に別の実施形態では、光エンジンは、フレキシブル材料シートの2つの巻回間に部分的に配置され、ハウジングの外側に部分的に配置され、また、ハウジングの外部に隣接して配置される。
図5a乃至図5c、図6a乃至図6c及び図7a乃至図7cは、管状ハウジング内にLED101の所定の分布を作り出すために、フレキシブル材料シート11の丸めの前のフレキシブル材料シート11に対する光エンジン10の向きが変えられる本発明によるらせん状に巻き付けられたハウジングの他の実施形態を示す。当該分布は、LED101のピッチを変化させることによっても変えられる。これらの実施形態では、光エンジン10は、例えばLEDを有するフラットフレキシブルケーブルであるフレキシブル材料で作られる。
図5aは、管状ハウジングに丸められる前のフレキシブル材料シート11を示し、管状ハウジング内での光エンジン10の向きは、フレキシブル材料シート11の長い端、即ち、長手方向の端111と平行である。フレキシブル材料シート11を、1巻回分、らせん状に丸める、又は、巻き付けることによって、光エンジン10は、1つの完全ならせん巻回を有する管状ハウジング内にらせん状に巻かれた向きで位置付けられる。即ち、光エンジン10は、当該光エンジンが、管状ハウジングの長手方向において、360度の1回のフルの巻回をするように、管状ハウジング内に位置付けられる。光エンジン10は、管状ハウジングの長手方向においてらせん状になり、これにより、図5bに示されるように、管状ハウジングの内周の360度の範囲に及ぶ。図5cは、らせん状に丸められた又は巻き付けられた管状ハウジングの概略的な投影断面であり、本実施形態では、光エンジン10のLED101は、管状ハウジングの内周に沿って長手方向に分布されることを示す。なお、図4に示される実施形態は、らせん状に丸められた又は巻き付けられたハウジングの一実施形態を示すが、この実施形態では、光エンジン10は、管状ハウジングの長手方向において3回の360度のフルのらせん巻回をして管状ハウジング内に位置付けられている。
図6aは、管状ハウジングに丸められる前のフレキシブル材料シート11を示し、管状ハウジング内でのフレキシブル材料シート11の長い端又は長手方向の端111に対する光エンジン10の向きは、フレキシブル材料シートを、1回の巻回分、らせん状に丸めた後は、光エンジン10が、完全ならせん巻回の半分、即ち、180度の巻回をするように管状ハウジング内にらせん状に丸められた向きに位置付けられるような向きである。つまり、光エンジン10は、管状ハウジングの長手方向においてらせん状になり、これにより、図6bに示されるように、管状ハウジングの内周の180度の範囲に及ぶ。したがって、この場合、光エンジン10の例えばLED101である光源は、管状ハウジングの内周の半分、例えば管状ハウジングの上半分にのみ分布される。図6cは、らせん状に丸められた又は巻き付けられた管状ハウジングの概略的な投影断面であり、本実施形態では、光エンジン10のLED101は、管状ハウジングの内周の半分に沿って長手方向に分布されることを示す。
図7aは、管状ハウジングに丸められる前のフレキシブル材料シート11を示し、管状ハウジング内でのフレキシブル材料シート11の長い端又は長手方向の端111に対する光エンジン10の向きは、フレキシブル材料シートを、1回の巻回分、らせん状に丸めた後は、光エンジンが、図7bに示されるように、管状ハウジングの長手方向と平行に及び当該長手方向の方向において、管状ハウジング内に位置付けられるような向きである。したがって、この場合、光エンジン10は、らせん状に丸められた管状ハウジング内ではらせん状にならず、管状ハウジングの長手方向に延在する一列のLED101として位置付けられる。図7cは、らせん状に丸められた又は巻き付けられた管状ハウジングの概略的な投影断面であり、本実施形態では、光エンジン10のLED101は、管状ハウジングの長手方向に一列に分布されることを示す。
図8は、更なる実施形態を示すが、この実施形態では、丸められる前のフレキシブル材料シート11は平行四辺形であり、フレキシブル材料シート11の短い端112は、フレキシブル材料シート11がらせん状に丸められた又は巻き付かれたハウジングに丸められる前は、フレキシブル材料シート11の長い端又は長手方向の端111と垂直ではなく、長手方向の端111は、管状ハウジングの中心軸Cと平行に延在するが、短い端112は傾斜され、フレキシブル材料シート11の短い端112と長い端111との間の角度は、90度よりも小さい又は大きい。フレキシブル材料シート11の短い端112と長い端111との間の角度は、フレキシブル材料シート11の丸め方向又は巻き付け方向Rと中心軸Cとの間の角度に等しいことが好適である。これは、フレキシブル材料シート11のらせん状の巻き付けの間のフレキシブル材料シート11の短い端112のアライメントが、フレキシブル材料シート11の所定のらせん状の丸めをもたらす点で有利である。更に、この特定形状のフレキシブル材料シート11は、フレキシブル材料シート11をらせん状に丸めた後、管状ハウジングの開放端に、真っ直ぐな端をもたらす。フレキシブル材料シート11が平行四辺形であるこの実施形態は、例えばフレキシブル材料シート11に対して光エンジン10が別の向きで、らせん状の巻き付け又は丸めが適用される管状ハウジングの他の実施形態にも適用される。
好適には、光エンジンがハウジングの外側に(部分的に)配置される実施形態では、照明デバイスは、例えば照明デバイスを取り扱う人のための電気的安全性を確保するために、低電圧用途向きに構成される。フレキシブル材料シート11は、図9に示されるように、穿孔が付けられてもよい。穿孔は、巻き付け処理を助けるように配置される。フレキシブル材料シート11は、巻き付けの際の送り方向に沿って配置される各端に沿って一列に配置される穿孔50を含む。フレキシブル材料シート11の巻き付けの間、穿孔50は、エンドキャップ12に配置される歯51を受ける。したがって、フレキシブル材料シート11は、安定化され、巻き付けの間に、エンドキャップ12に固定される。これにより、フレキシブル材料シート11が、巻き付けの間にせん断されるリスクが軽減される。或いは、歯51は、ドライバ又は巻き付けデバイス25の一部上といった他のコンポーネントに配置されてもよい。
光エンジン10が、巻き付けられたハウジングの内部空間に提供される実施形態では、図10に示されるように、内部コア60が提供されてもよい。内部コア60は、光エンジン10が、フレキシブル材料シート11に隣接して置かれないように、光エンジン10を支える。内部コア60は、三角形断面を有してもよい。内部コア60は、基本的に、光エンジン10全体に沿って延在する。内部コア60は、管状照明デバイス1に安定性を提供する。内部コア60によって提供される光エンジン10の非隣接配置によって、光エンジン10によって提供される熱は、ハウジングに直接的には伝達されず、したがって、高温によるハウジングへの損傷のリスクが軽減される。
内部コア60は、フレキシブル材料シート11の一部として形成される。内部コア60は、光エンジンと共に、照明デバイスの三角形断面を形成する2つの剛性部分から形成される。光エンジン10は、光エンジン10の光シートからの光が、内部コア60に向かって提供されるように配置される。内部コア60は、光透過性材料から作られ、任意選択的に、フィルタリング、特定の波長の伝達のための最適化等といった光学機能を提供する材料シートを含む。
任意選択的に、また、図10にも示されるように、ドライバ65が、ハウジングの内部コア内に配置されてもよい。ドライバ65は、光エンジン10の裏面に配置される。つまり、そこから光が提供されない側面に配置される。ドライバ65を、光エンジン10の裏面に配置することによって、ドライバ65は、光エンジン10によって提供される光の経路のどの部分も遮ることがない。したがって、照明デバイス1は、ドライバ65を配置することによる暗い領域を有することなく、全長照明を有するように構成される。例えばドライバ65が照明デバイスのエンドキャップ12に配置される場合は、照明デバイスの端が暗く見える。
ドライバ65は、電圧制御(低電圧制御又は高電圧制御)、又は、(好適には、ドライバ65のPCBの付近に又はPCBに配置されている)軟磁性フィラによって主電源における高調波又は歪みの抑制といった機能を提供する。ドライバ65は更に、ドライバ65が巻き付け処理の前に提供される一実施形態において、例えばフレキシブル材料シート11の巻き付けの間に、構造の安定性に貢献することによって、照明デバイス1の機械的補強も提供する。
ドライバ65は、内部コア60によって、フレキシブル材料シート11に隣接しないで配置されるように支えられる。
或いは、内部コア60は、ハウジングの一部を形成しない別個のコンポーネントであってもよい。内部コア60は、例えば照明デバイスの仕上げ段階におけるフレキシブル材料シート11の巻き付けの後に、ハウジング内に配置されてもよい。或いは、内部コア60は、フレキシブル材料シート11が、内部コア60と併せて光エンジン10に巻き付けられるように、光エンジン10と共に提供されてもよい。
図8に、上に開示された実施形態の何れかによる管状照明デバイス1を組み立てる方法が説明される。当該方法は、光エンジンを提供するステップ701と、フレキシブル材料シートを提供するステップ702と、フレキシブル材料シートを、光エンジンに巻き付けるステップ703とを含む。当該方法は、上で開示された装置及び当該装置の代替構造物によって実行される。
当該方法は、ハウジング内にドライバといった更なるコンポーネントを提供するステップを含んでもよい。このステップは、フレキシブル材料シートを巻き付けるステップの直後に実行されても、時間的に離されて実行されてもよい。
当該方法は、フレキシブル材料シートの長手方向の端を固定する更なるステップを含んでもよい。この固定は、例えば溶融、接着剤、レーザ溶接、スポット溶接、フレキシブル材料シート内の箔のフォームロッキング、シュリンクラッピング、らせん状ラッピング、又は、テープラッピングによって実現される。これらの接続は、解くことによる組立て分解に最適化される。
上記から明らかとなるように、管状照明デバイスの組立て処理をデザインするための可能性は豊富にあり、上で開示された実施形態は例に過ぎない。当業者であれば、本発明は、上記された好適な実施形態に決して限定されないことは認識するであろう。それどころか、多くの修正態様及び変更態様が、添付の請求項の範囲内で可能である。例えば円形又は楕円形以外の照明デバイスの様々な断面形状を使用してもよい。別の例として、照明デバイスは、本明細書に開示されたものとは異なる構造の装置によっても、開示された方法に従って組み立てられてもよい。例えば光エンジンを形成するために提供されるシートは、ロールではなく、スタックで提供されてもよい。これに代えて又は加えて、フレキシブル材料シートも、ロールではなく、スタックで提供されてもよい。
更に、開示された実施形態の変更態様も、図面、開示内容及び添付の請求項を検討することにより、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解され実行されよう。請求項において、用語「含む」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、不定冠詞「a」又は「an」は、複数形を排除するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。