(発明の要旨)
出願人は、T−C、LDL−CおよびHDL−Cについての非常に正確および精密な値が、リポタンパク質の沈殿の必要がない、および分離のステップの必要のない動的測定を用いるリポタンパク質コレステロールの単一の検定で得られることを見出した。本明細書において開示される検定は、着色された生成物を形成するために、リパーゼ(例えば、コレステロール・エステラーゼ)、オキシダーゼ(例えば、コレステロール・オキシダーゼ)およびペルオキシダーゼを用いる。本明細書において開示される検定は、リパーゼ(例えば、コレステロール・エステラーゼ)、デヒドロゲナーゼ(例えば、コレステロール・デヒドロゲナーゼ)およびニコチンアデニンジヌクレオチドを、光吸収生成物(例えば、NADH)または他の出可能な生成物を形成するために用いる。そのような生成物は、分光測光により測定可能であり得る。本明細書において開示される検定において、全てのコレステロール含有リポタンパク質種から形成される生成物の量は、変換されたコレステロールの量に直接比例する。本明細書において開示される検定、方法、試薬、およびキットは、リポタンパク質コレステロールおよびリポタンパク質・サブ分画の迅速な、効率的な、および安価な検定にとって有用であり、および単一の検定における、リポタンパク質コレステロールおよびリポタンパク質コレステロール・サブ分画の測定を有利に提供する。本明細書において開示される検定は、リポタンパク質の沈殿を必要とせずに、リポタンパク質コレステロールおよびリポタンパク質コレステロール・サブ分画の測定を有利に提供する。本明細書において開示される検定は、遠心分離または電気泳動法を必要とせずに、リポタンパク質コレステロールおよびリポタンパク質コレステロール・サブ分画の測定を有利に提供する。
出願人は、HDL−C、LDL−CおよびVLDL−Cを着色された生成物に変換する反応の動力学が、顕著に異なる速度で進行する一方で、検定の終了までに、全てのリポタンパク質種(例えば、HDL、LDL、およびVLDL)の、本質的に完全な反応を許容する検定条件(例えば、試薬、プロトコルおよび温度)を提供することが可能であることを発見した。例えば、本明細書において開示される検定において、HDL−Cの経時的変化は、半減期が一分未満と推算される一方で、LDL−C変換は遅滞期を有し、および合計のS字曲線の中心が約3分にある。本明細書において開示される検定では、残存するリポタンパク質コレステロール(カイロミクロンおよびVLDL−C)は、更により遅く反応する(5分以上の半減期)。異なるコレステロール種の間の、半減期および反応動力学におけるこれらの差異が、例えば、検定の間の特定の時間の間に2つ以上の種から信号が生成されてさえ、単純なアルゴリズムを用いて、それぞれの種に帰属可能なものへの検定信号のデコンボリューションを可能にする。従って、本明細書において開示される検定および方法において用いるための試薬の処方は、単一の検定において、リポタンパク質種である、HDL、LDL、およびVLDLの動力学的差別化を達成するために設計される。
本明細書において開示される新規な方法および検定は、これらの検定では、コレステロール亜種が、測定された生成物に、明白に異なる速度で変換されるという出願人の驚くべき発見を利用している。従って、HDL−Cは非常に迅速に生成物に変換される一方、LDL−Cは、HDL−Cが生成物に変換されるよりも、より遅く生成物に変換され、およびVLDL−Cおよびカイロミクロンコレステロールは、更に遅く変換される。総コレステロールの生成物への完全な変換は、HDL−CまたはLDL−Cの生成物への変換よりも、更に遅い。そのような生成物への変換の速度における差異が、単一の溶液中で、異なる時点で行われるべき、異なるリポタンパク質種からのコレステロールの測定を可能にし、従って、そのような測定に必要なステップ数を減少させ、可能な誤差を減少させ、および手順を単純化する。
従って、出願人は、単一のサンプル、またはサンプルの一部中の、HDL−C、LDL−CおよびTCを決定する方法を、本明細書において開示する。これらの方法は、測定中に、単一の血液サンプル、または血液サンプルの一部中の、HDL−C、LDL−CおよびTCを、リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、例えば、血液サンプル、または血液サンプルの一部中のHDLまたはLDLの実質的な沈殿なしで定量することを可能にする。本明細書において開示される、血液サンプル中のHDL−Cの量は、実質的なリポタンパク質の沈殿なしで、サンプル中のリポタンパク質から遊離されたコレステロールの酸化に有効な試薬との混合に続く第一の時間の期間に形成された過酸化物の比色定量により測定され得る。前記第一の時間の期間は、例えば約2分間より短い時間の期間であることができ、および実施形態では約3分間より短い時間の期間であることができる。本明細書において開示される、血液サンプル中のLDL−Cの量は、実質的なリポタンパク質の沈殿なしで、サンプル中のリポタンパク質から遊離されたコレステロールの酸化に有効な試薬との混合に続く第二の時間の期間に形成された過酸化物の比色定量により測定され得る。実施形態では、血液サンプル中のLDL−Cの量は、第二の時間の期間の始めに行われた比色定量、および第二の時間の期間の最後に行われた比色定量との差により測定され得る。前記第二の時間の期間は、例えば、サンプル中のリポタンパク質から遊離されたコレステロールの酸化に有効な試薬との混合に続き、約2分間および約6分間の間であり得る。血液サンプル中のTCの量は、実質的なリポタンパク質の沈殿なしで、サンプル中のリポタンパク質から遊離されたコレステロールの酸化に有効な試薬との混合に続いて形成された過酸化物の比色定量により測定され得る。このTC測定(例えば、比色定量)は、第三の時間の期間の初めに、またはその間の特定の時間に行われ得る。前記第三の時間の期間は、前記第二の時間の期間の後の時間の期間を含み、および、例えば、サンプル中のリポタンパク質から遊離されたコレステロールの酸化に有効な試薬との混合に続いて、約6分間から始まる時間の期間であり得る。異なる定量において、異なるサンプルが測定される場合に、異なるサンプルの間での測定の一貫性のために、それぞれの異なるサンプルについての比色定量は、それぞれのサンプルについて、前記第三の時間の期間の初めの後に、同時に行われ得る。
従って、HDL−C、LDL−C、およびTC測定は、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中で行われ得る。本明細書において開示される実施形態では、HDL−C、LDL−C、およびTC測定は、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中で順次行われ得る。例えば、これらの測定から、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部のVLDL−CのレベルがVLDL−C=TC−(HDL−C+LDL−C)、または他の関係から計算され得る。実施形態では、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中の、VLDL−Cのレベルは、これらの測定から、例えば、関係式、VLDL−C=αTC+βHDL−C+γLDL−C+λ、ここでα、β、およびγは、それぞれ、TC、HDL−C、およびLDL−Cを乗する定数であり;およびλは、その他すべての因子の和に加えられる追加定数である;を用いて計算され得る。更なる実施形態では、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中のVLDL−Cのレベルは、TC、HDL−C、およびLDL−Cのいくつか、または全ての測定された値、ならびに上記に提供された関係におけるものと同様の形態の倍数および追加定数を用いる関係式から計算され得る。
出願人は、従って、本明細書において、単一の血液サンプル、血液サンプルの一部について行われ得る、HDL−C、LDL−C、およびTCの新規なおよび有用な測定、ならびにVLDL−Cの計算を開示し、これらはそのような測定に必要な血液の量を減少させ、血液中のこれらの異なるリポタンパク質分画の測定に必要な方法の複雑性を減少させ、および正確および迅速な血液リポタンパク質測定を提供する。これらの測定は、サンプル中のリポタンパク質の実質的な沈降なしで行われ得る。
出願人は、血液サンプル中のトリグリセリド・レベルを定量する方法も開示し、前記トリグリセリド(TG)のレベル(量と同等)は、血液のサンプルが、血液サンプル中のTGからグリセロールを遊離するためにリパーゼ、キナーゼ、およびオキシダーゼと接触され、そのグリセロールをリン酸化し、および次いで過酸化水素を提供する方法において定量され得る。前記過酸化水素は、ペルオキシダーゼの存在下で着色物を形成し、その測定が、血液中のサンプル中のTGレベルの定量を提供する。
出願人は、本明細書において、正確および迅速な血液リポタンパク質測定を提供する、HDL−C、LDL−C、TC、およびTGの新規なおよび有用な測定を開示する。前記HDL−C、LDL−CおよびTCの測定は、血液サンプルまたは血液サンプルの一部分で行うことができるが、TG測定は、異なる血液サンプルまたは血液サンプルの一部分で行い得る。これらの測定は、サンプル中のリポタンパク質の実質的な沈殿なしで行われ得る。総合して、これらの4つの血液脂質構成要素の測定は、1人の被験者からの2つの血液サンプルだけで、または1人の被験者からの1つの血液サンプルの2つの部分、もしくは1人の被験者からの2つの血液サンプルの一部分で行われ得る。出願人は、本明細書において更に、HDL−C、TC、およびTGの測定を用いるか、またはHDL−C、LDL−C、TC、およびTGの測定を用いる、被験者の血液中のVLDL−Cを計算するための改良された方法を開示する。実施形態では、VLDL−Cは、HDL−C、TC、およびTGの測定からか、またはHDL−C、LDL−C、TC、およびTGの測定から計算されることができ、これらの測定は、本明細書において開示される方法に従って行われ得る。実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル中の、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中のVLDL−Cのレベルは、これらの測定から、例えば、式VLDL−C=αTC+βHDL−C+γLDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ、ここでα、β、γ、δ、およびa1は、TC、HDL−C、LDL−C、TG、および(TG+ε)(TC+κ)をそれぞれ乗する定数であり;および、ε、κ、およびλは、それぞれ、TG、TC、および他の全ての因子の和に加算されるべき追加定数である;の関係により計算され得る。更なる実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル中の、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中のVLDL−Cのレベルは、これらの測定から、例えば、式VLDL−C=αTC+βHDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ、ここでα、β、δ、およびa1は、TC、HDL−C、TG、および(TG+ε)(TC+κ)をそれぞれ乗する定数であり;およびε、κ、およびλは、それぞれ、TG、TC、および他の全ての因子の和に加算されるべき追加定数である;の関係により計算され得る。更なる実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル中の、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中のVLDL−Cのレベルは、TC、TG、HDL−C、およびLDL−Cのいくつか、または全ての測定された値、ならびに上記に提供された関係におけるものと同様の形態の倍数および追加定数を用いる関係式から計算され得る。
実施形態では、本明細書において開示される検定および方法で使用される試薬の処方は、リポタンパク質の沈殿なしで上述の動力学的差別化を達成するために設計される。本明細書において開示される試薬および検定において、とカチオン(随意的にマグネシウム、カルシウム、マンガン、コバルト、カドミウム、または他のカチオンなどの2価カチオン)を持つリポタンパク質、および陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸などのデキストラン・エステル、α−シクロデキストリン硫酸などのシクロデキストリン・エステル、ヘパリン、または他の陰性に荷電した多糖など)の複合体の形成は、リポタンパク質の沈殿が全く生じない条件下で達成される。例えば、実施形態では、リポタンパク質のマグネシウム・イオンおよびデキストラン硫酸との複合体形成は、リポタンパク質の沈殿がわずかに生じるか、または全く生じない条件下で達成される。界面活性剤などの両親媒性化合物、は、本明細書において開示される試薬および検定に含まれ得る。例えば、様々な界面活性剤が、リポタンパク質を可溶性に保つための使用に好適である。実施形態では、前記試薬は、LDLおよびVLDLリポタンパク質の粒子表面を、(例えば、コレステロール・エステラーゼおよび/またはオキシダーゼによる)LDLおよびVLDLコレステロールならびにコレステロール・エステルへのアクセスを制限はするが、防止はしない様式で、修飾するために有効な成分を提供する。LDLおよびVLDL粒子表面のそのような修飾に適した試薬および方法の使用は、相互作用剤および界面活性剤なしで、またはそのような薬剤の、本明細書において開示される検定および試薬のものとは、異なる濃度および異なる相対的比率において、行われる同用の検定における、着色された生成物の形成速度に比べて、これらのリポタンパク質種からの着色された生成物の形成を遅延化するために有効である。リポタンパク質種からの着色された生成物の形成の遅延化は、異なるリポタンパク質分画の物理的な分離の必要なし(例えば、遠心分離または電気泳動法の必要なし)に、異なる時間において、異なるリポタンパク質分画のコレステロールの内容物の測定を可能にするために、有効な反応動力学の分離を提供するために有用である。
従って、出願人は、本明細書において、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するためのリポタンパク質可溶化剤およびリポタンパク質相互作用剤を含む、第一の試薬を開示する。実施形態では、第一の試薬は、緩衝剤を含み得る。実施形態では、本明細書において開示される第一の試薬において用いられるリポタンパク質可溶化剤は、界面活性剤を含み得る。リポタンパク質相互作用剤は、例えば、シクロデキストリン、デキストラン、またはその両方を含み得る。実施形態では、そのような第一の試薬において用いられる、リポタンパク質相互作用剤は、低分子量のデキストランを含み得る。実施形態では、そのような第一の試薬において用いられる、リポタンパク質相互作用剤は、α−シクロデキストリンを含み得る。実施形態では、第一の試薬は着色物を含み得る。実施形態では、第一の試薬は、アニリン含有化合物およびアミノアンチピリン化合物の1つまたは両方を含み、両方の化合物は、過酸化物およびペルオキシダーゼの存在下で、検出可能な生成物を形成するために反応するために有効である。本明細書において開示される試薬、検定、方法、およびキットの実施形態では、そのような第一の試薬は、α−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、4アミノアンチピリンおよびリン酸緩衝剤などの緩衝剤を含み得る。本明細書において開示される試薬、検定、方法、およびキットの実施形態では、そのような第一の試薬は、α−シクロデキストリン硫酸(1mM)、デキストラン硫酸(20μM)、塩化マグネシウム(4mM)、4アミノアンチピリン(2.25mM)およびNaxPO4(100mM)(ここでNaxPO4リン酸のナトリウム塩;例えば、NaH2PO4、Na2HPO4、またはNa3PO4であってよい)を含み得る。実施形態では、そのような第一の試薬のpHは、約pH5〜約pH9、または約pH6〜約pH8、随意的に約pH6.8〜約pH7.8、例えば、約pH7.4であってよい。
出願人は、本明細書において、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するためのリパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む、第二の試薬を開示する。実施形態では、第二の試薬は緩衝剤を含み得る。前記第二の試薬の実施形態では、リパーゼは、コレステロール・エステラーゼを含むことができ、オキシダーゼはコレステロール・オキシダーゼを含むことができ、および着色物はペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの基質、またはその両方を含み得る。実施形態では、ペルオキシダーゼおよびペルオキシダーゼの基質の両方が前記第二の試薬中に存在する。
実施形態では、前記第二の試薬は、緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、および着色物を含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬において用いられる両親媒性物質は、界面活性剤を含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬において用いられる着色物は、ペルオキシダーゼおよびペルオキシダーゼの基質を含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬において用いられる着色物は、西洋ワサビペルオキシダーゼを含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬において用いられる着色物は、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)などのアニリン含有化合物を含むことができ、4−アミノアンチピリンなどのアミノアンチピリン化合物を含むことができ、またはペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)と反応する他の化合物および化合物の混合物を含み得る。実施形態では、第二の試薬は、アニリン含有化合物およびアミノアンチピリン化合物の両方を含むことができ、両方の化合物は、過酸化物およびペルオキシダーゼの存在下で、検出可能な生成物を形成するために反応するために有効である。実施形態では、リパーゼはコレステロール・エステラーゼを含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬において用いられるコレステロール・エステラーゼは、コレステロール・エステラーゼ、例えば、シュードモナス属細菌からなどのコレステロール・エステラーゼを含み得る。実施形態では、オキシダーゼはコレステロール・オキシダーゼを含み得る。実施形態では、本明細書において開示される第二の試薬において用いられるコレステロール・オキシダーゼシュードモナス属細菌からのコレステロール・オキシダーゼなどの、細菌のコレステロール・オキシダーゼを含み得る。本明細書において開示される試薬、検定、方法、およびキットの実施形態では、そのような第二の試薬は、((例えば、NaxPO4(ここでNaxPO4リン酸のナトリウム塩;例えば、NaH2PO4、Na2HPO4、またはNa3PO4であってよい)などの)リン酸緩衝剤、Triton X−100、プルロニック(pluronic)L64などの緩衝剤、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)、シュードモナス属コレステロール・エステラーゼ、およびシュードモナス属コレステロール・オキシダーゼを含み得る。例えば、そのような第二の試薬は、NaxPO4(50mM)、Triton X−100(0.06%)、プルロニックL64(3g/L)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)(3mM)、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼ(750U/L)、およびシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼ(1.5kU/L)を含み得る。実施形態では、そのような第二の試薬のpHは、約pH5〜約pH9、または約pH6〜約pH8、随意的に約pH6.8〜約pH7.8、例えば、約pH7.4であってよい。
出願人は、本明細書において、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬を含むコレステロール検定において用いられる方法および試薬を開示し、第二の試薬は、本明細書において開示される方法において用いられる場合に、前記第二の試薬は、LDL−Cの測定可能な着色された生成物(または例えば、近紫外のスペクトル範囲において測定可能な生成物)への変換速度とは、実質的に異なるHDL−Cの測定可能な着色された生成物(または例えば、近紫外のスペクトル範囲において測定可能な生成物)への変換速度を提供する、濃度レベルでのリポタンパク質相互作用剤を含む。出願人は、本明細書において、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含み、本明細書において開示される方法において用いられる場合に、LDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度とは、実質的に異なるHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度を提供する濃度レベルでのリポタンパク質相互作用剤を含む第二の試薬を含むコレステロール検定において用いられる方法および試薬を開示する。出願人は、本明細書において、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含み、本明細書において開示される方法において用いられる場合に、LDL−Cおよび/またはVLDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度とは、実質的に異なるHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度を提供する濃度レベルでのリポタンパク質相互作用剤を含む第二の試薬を含むコレステロール検定において用いられる方法および試薬を開示しする。出願人は、本明細書において、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含み、本明細書において開示される方法において用いられる場合に、LDL−CおよびVLDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度とは、実質的に異なるHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度を提供する濃度レベルでのリポタンパク質相互作用剤を含む第二の試薬を含むコレステロール検定において用いられる方法および試薬を開示しする。
実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼおよびペルオキシダーゼの基質を含み得る。例えば、実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼ、アニリン含有化合物、およびアミノアンチピリン化合物を含み得る。
出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、ならびにLDL−CおよびVLDL−Cの測定可能な着色された生成物への変速度とは、実質的に異なる速度でのHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換を提供し、およびLDL−CおよびVLDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度とは、実質的に異なる速度でのHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換を提供する濃度のリポタンパク質相互作用剤を含む試薬を含む、コレステロール検定において用いられる試薬を開示する。
出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬と接触した時に、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないか、またはその両方をもたらすために、有効な濃度にある、陰性に荷電した多糖誘導体および2価のカチオンを含む試薬を含む、コレステロール検定において用いられる試薬を開示する。出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために有効な濃度にある、約0.002〜約0.02、および実施形態では約0.005の比の、陰性に荷電した多糖対2価のカチオンを含む試薬を含む、コレステロール検定において用いられる試薬を開示する。実施形態では、前記試薬は、本明細書において開示される第一の試薬を含む。
出願人は、本明細書において、コレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、コレステロール検定において用いられる試薬であって、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にある陰性に荷電した多糖、2価のカチオン、および界面活性剤を含む試薬を開示する。実施形態では、前記試薬本明細書において開示される第一の試薬を含む。
出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、コレステロール検定において用いられる試薬であって、前記試薬は、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にある、デキストラン硫酸(または他の陰性に荷電した多糖)およびマグネシウム(または他の2価のカチオン)を含む試薬を開示する。出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、コレステロール検定において用いられる試薬であって、前記試薬は、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬または組成物と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にあり、約0.002〜約0.02、および実施形態では約0.005の比である、デキストラン硫酸(または他の陰性に荷電した多糖)およびマグネシウム(または他の2価のカチオン)を含む試薬を開示する。出願人は、本明細書においてコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含み、コレステロール検定において用いられる試薬であって、前記試薬は、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が試薬または組成物と接触した時に、LDLの実質的な沈殿がないか、VLDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にある、デキストラン硫酸、マグネシウム、および界面活性剤を含む試薬を開示する。実施形態では、前記試薬本明細書において開示される第一の試薬を含む。
出願人は、更に本明細書において、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む組成物を開示する。実施形態では、そのような組成物は、緩衝剤を含み得る。実施形態では、前記着色物は、ペルオキシダーゼ、アニリン含有化合物、およびアミノアンチピリン化合物を含む。実施形態では、前記組成物は、本明細書において開示される前記第一の試薬および第二の試薬からの成分を含む。そのような組成物は、例えば、本明細書において開示される前記第一の試薬および前記第二の試薬の組み合わせにより提供され得る。実施形態では、そのような組成物は、陰性に荷電した多糖および2価のカチオンを含む塩(例えば、マグネシウム塩およびデキストラン硫酸)を含むことができ、陰性に荷電した多糖対2価のカチオン(例えば、デキストラン硫酸対マグネシウム・イオン)の比は、約0.002〜約0.02、および実施形態では前記比は約0.005であり、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が前記組成物と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効である。実施形態では、そのような組成物は、前記第一の試薬および前記第二の試薬、または前記第一の試薬の等分および前記第二の試薬の等分を含む。更なる実施形態では、そのような組成物は、前記第一の試薬、前記第二の試薬、および血液サンプル、または前記第一の試薬、前記第二の試薬、および前記血液サンプルの1つ以上の等分を含む。
実施形態では、そのような組成物中のリポタンパク質可溶化剤は、界面活性剤を含み得る。実施形態では、そのような組成物中のリポタンパク質相互作用剤は、2価のカチオン(例えば、マグネシウム・イオン)および陰性に荷電した多糖誘導体を含み得る。陰性に荷電した多糖誘導体は、シクロデキストリン・エステル、デキストラン・エステル、またはシクロデキストリン・エステルおよびデキストラン・エステルを含み得る。例えば、デキストラン・エステルは、低分子量のデキストラン・エステル、例えば、低分子量のデキストラン硫酸を含むことができ、およびシクロデキストリン・エステルは、α−シクロデキストリン・エステル、例えば、α−シクロデキストリン硫酸を含み得る。実施形態では、リパーゼは、コレステロール・エステラーゼを含み得る。実施形態では、オキシダーゼは、コレステロール・オキシダーゼを含み得る。実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼを含み得る。
従って、実施形態では、本明細書において開示されるコレステロール検定において用いられる組成物は:コレステロール・エステラーゼ;コレステロール・オキシダーゼ;ペルオキシダーゼ;ペルオキシダーゼの基質;界面活性剤;2価のカチオンを含む塩;および陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸などのデキストラン誘導体)を含み得る。実施形態では、そのような組成物中のペルオキシダーゼの基質は、アニリン含有化合物およびアミノアンチピリン化合物の両方を含むことができ、両方の化合物は、過酸化物およびペルオキシダーゼの存在下に、検出可能な生成物を形成するために反応することに有効である。実施形態では、ペルオキシダーゼの基質は、他の化合物およびペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)と反応する化合物の組み合わせを含み得る。アニリン含有化合物は、例えば、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)であってよい。アミノアンチピリン化合物は、4−アミノアンチピリンであってよい。
実施形態では、本明細書において開示されるコレステロール検定において用いられる組成物は、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が前記組成物と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にあるデキストラン硫酸(または他の陰性に荷電した多糖)およびマグネシウムを含み得る。出願人は、本明細書においてコレステロール検定において用いられるコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含む組成物であって、前記組成物は、デキストラン硫酸対マグネシウム・イオンの比が約0.002〜約0.02、および実施形態では約0.005であり、血液サンプルまたは血液サンプルの一部が前記試薬と接触した時に、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために有効な濃度にあるデキストラン硫酸およびマグネシウム・イオンを含む組成物を開示する。出願人は、本明細書においてコレステロール検定において用いられるコレステロール・エステラーゼおよびコレステロール・オキシダーゼを含む組成物であって、前記組成物は血液サンプルまたは血液サンプルの一部が前記組成物と接触した時に、LDLの実質的な沈殿がないか、VLDLの実質的な沈殿がないか、または両方がないことをもたらすために有効な濃度にあるデキストラン硫酸、マグネシウム、および界面活性剤を含む、組成物を開示する。
実施形態では血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための組成物は、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ(西洋ワサビペルオキシダーゼなどの)、4−アミノアンチピリン、ALPS、α−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、界面活性剤(例えば、Triton X−100および/またはプルロニックL64)、および緩衝剤を含み得る。適切な緩衝剤はmaybe、例えば、リン酸緩衝剤であることができ、および適切なpHは約pH5〜約pH9の範囲、または約pH6〜約8の範囲、随意的に約pH6.8〜約pH7.8の範囲にあることができ、例えば約pH7.4であってよい。そのような組成物における使用に適切なコレステロール・エステラーゼは、例えば、シュードモナス属細菌からのコレステロール・エステラーゼなどの、細菌のコレステロール・エステラーゼを含むことができ、および適切なコレステロール・オキシダーゼは、シュードモナス属細菌からのコレステロール・オキシダーゼなどの、細菌のコレステロール・オキシダーゼを含み得る。
実施形態では出願人は、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための試薬を開示し、前記試薬は、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含み、前記リポタンパク質相互作用剤は、LDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度およびVLDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度とは、実質的に異なるHDL−Cの測定可能な着色された生成物への変換速度を提供する濃度レベルで存在する。
実施形態では出願人は、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール、LDL−コレステロールおよびHDL−コレステロールの少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための試薬を開示し、前記試薬は、シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、4−アミノアンチピリンおよびリン酸ナトリウム緩衝剤を含み、デキストラン硫酸のマグネシウム・イオンに対する比は、約0.002〜約0.02である。
実施形態では出願人は、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための試薬を開示し、前記試薬は、緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む。実施形態では、前記試薬は、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む。前記試薬の実施形態では、前記両親媒性物質は、非イオン性界面活性剤;アニオン性界面活性剤;カチオン性界面活性剤;両性イオン性界面活性剤;および誘導体、同族体、およびそれらの組み合わせより成る群から選ばれる界面活性剤を含む。前記試薬の実施形態では、前記着色物はペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ基質、アミノアンチピリン化合物、およびアニリン含有化合物の1つ以上を含む。実施形態では、前記試薬は、リン酸ナトリウム緩衝剤、Triton X−100、プルロニックL64、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼfromsp.、およびシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼを含む。
実施形態では出願人は、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定において使用するための試薬を開示し、前記試薬は、緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む。実施形態では出願人は、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも前記試薬は、緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む。
実施形態では、試薬はキット中で提供されることができ;キットは、更に、例えば、コレステロール検定、(例えば、本明細書において開示される組成物)、または血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定、または他の検定において使用するための複数の試薬の使用のための指示を含むことができる。キット中の試薬は容器中に収容されることができ、および複数の試薬は複数の容器中に収容され得る。
出願人は、本明細書において、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、総コレステロール(TC)、LDL−コレステロール(LDL−C)およびHDL−コレステロール(HDL−C)の少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の検定に用いる試薬を含むキットを開示する。本明細書において開示されるキットの実施形態は、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬を収容する第一の容器;および緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む、第二の試薬を収容する第二の容器を含み得る。本明細書において開示されるキットの実施形態は、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬を収容する第一の容器;および緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬を収容する第二の容器を含み得る。実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼの基質、またはその両方を含み得る。
本明細書において開示されるキットの実施形態は、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬を収容する第一の容器;緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬を収容する第二の容器;ならびにそれらの使用のための指示書を含み得る。実施形態では、そのようなキットは、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬を収容する第一の容器;緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬を収容する第二の容器;ならびにそれらの使用のための指示書を含む。実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼおよびペルオキシダーゼの基質を含み得る。
実施形態では、出願人は、コレステロール検定における、試薬および前記試薬の使用のための指示書を含むキットを開示し、前記試薬は本明細書において開示される試薬を含む。実施形態では、出願人は、試薬およびコレステロール検定における前記試薬の使用のための指示書を開示し、前記試薬はα−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、4−アミノアンチピリンおよびリン酸ナトリウム緩衝剤を含み、デキストラン硫酸のマグネシウム・イオンに対する比は、約0.002〜約0.02である。実施形態では、出願人はコレステロール検定における、試薬および前記試薬の使用のための指示書を含むキットを開示し、前記試薬はリン酸ナトリウム緩衝剤、Triton X−100、プルロニックL64、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼ、およびシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼを含む。
実施形態では、出願人は、コレステロール検定における、少なくとも第一の試薬および第二の試薬、および前記試薬の使用の指示書を含むキットを開示し、前記第一の試薬は、本明細書において開示される試薬(例えば、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む試薬)を含み、および前記第二の試薬は、本明細書において開示される試薬(例えば、緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、酸化剤、および着色物を含む試薬)を含む。実施形態では、出願人は、コレステロール検定における、少なくとも第一の試薬および第二の試薬、および前記試薬の使用の指示書を含むキットを開示し、前記第一の試薬は、界面活性剤および陰性に荷電したα−シクロデキストリン誘導体から選ばれるリポタンパク質可溶化剤;低分子量の陰性に荷電したデキストラン誘導体を含むリポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤;および前記第二の試薬は、リン酸ナトリウム緩衝剤、Triton X−100、プルロニックL64、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼおよびシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼを含む。
実施形態では、出願人は、コレステロール検定における、少なくとも第一の試薬および第二の試薬、および前記試薬の使用の指示書を含むキットを開示し、前記第一の試薬は、i)リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含み、前記リポタンパク質相互作用剤は、HDLの実質的な沈殿がないか、LDLの実質的な沈殿がないか、またはVLDLの実質的な沈殿がないことをもたらすために、有効な濃度にあるか、またはii)α−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、4−アミノアンチピリンおよびリン酸ナトリウム緩衝剤を含み、デキストラン硫酸のマグネシウム・イオンに対する比は、約0.002〜約0.02であり;および前記第二の試薬は、a)緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物、またはb)緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む。
更に本明細書において開示されるものは、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、TC、LDL−CおよびHDL−Cの少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定の方法である。血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、TC、LDL−CおよびHDL−Cの、同時の、迅速な測定の方法の実施形態は、以下のステップを含む:混合された溶液を提供するために、初期時間において、少なくとも前記血液のサンプルの一部分を、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬と混合すること;着色された溶液を提供するために、前記混合された溶液を、緩衝剤、両親媒性物質、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬と混合すること;および前記第二の試薬の添加後の、第一の時間の期間内に、第二の時間の期間内に、および第三の時間の期間内に前記着色された溶液を、光の吸光度により測定すること。
そのような方法の実施形態では、前記第一の時間の期間は、前記初期時間後の約3分間未満の時間の期間を、および前記第三の時間の期間は、前記初期時間後に、約5分間を超える時間の期間を含み、前記初期時間は、前記第二の試薬が前記混合された溶液に加えられる時間を含む。
実施形態では、血液リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、被験者からの血液のサンプル中の、TC、LDL−CおよびHDL−Cの少なくとも2つのものの、同時の、迅速な測定のための前記方法は、以下の方法を含む:混合された溶液を提供するために、初期時間において、最初に少なくとも前記血液のサンプルの一部分を、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含む第一の試薬と混合すること;着色された溶液を提供するために、前記混合された溶液に、緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、および着色物を含む第二の試薬を加えること;および第一の時間の期間内、第二の時間の期間内、および第三の時間の期間内に前記着色された溶液を光の吸光度により測定すること。
そのような方法の実施形態では、前記第一の時間の期間は、前記初期時間後の約3分間未満の時間の期間を、および前記第三の時間の期間は、前記初期時間後に、約5分間を超える時間の期間を含み、前記初期時間は、前記第二の試薬が前記混合された溶液に加えられる時間を含む。
本明細書において開示される方法の実施形態では、前記第一の時間の期間は、前記初期時間後の約0分間〜約2分間の時間の期間を含むことができ、前記第二の時間の期間は、前記初期時間後の約2分間〜約6分間の時間の期間を含むことができ、および前記第三の時間の期間は、約6分間〜約10分間以上の時間の期間を含み得る。実施形態では、前記第三の時間の期間は、前記初期時間後の約5分間または約6分間後の任意の時間を含む、終わりのない時間の期間を含む。実施形態では、前記初期時間は、前記第二の試薬が前記溶液に加えられた時間である。
他の時間および時間の期間も用いられることができ、例えば、リパーゼ、オキシダーゼ、またはその両方の量が減少された場合に、より長い時間および時間の期間が用いられることができることを理解されたい。例えば、リパーゼ、オキシダーゼ、またはその両方の量が増加された場合に、より短い時間および時間の期間が用いられることができることもを理解されたい。同様に、リポタンパク質可溶化剤および/またはリポタンパク質相互作用剤の量が変更された場合には他の時間および時間の期間が、用いられる得る。従って、本明細書において開示される方法の更なる実施形態では、前記時間の期間は、上で議論された前記時間の期間よりも長いことができ;例えば、前記第一の時間の期間が、前記初期時間後の約0分間〜約10分間の時間の期間を含むことができ、前記第二の時間の期間が、前記初期時間後の約10分間〜約20分間または約30分間の時間の期間を含むことができ、および前記第三の時間の期間が、約20分間〜約40分間、約30分間〜約60分間、またはより長い時間の期間を含み得るように、試薬および方法が構成され得る。本明細書において開示される方法の更なる実施形態では、前記時間の期間は、上で議論された前記時間の期間よりも短いことができ;例えば、試薬および方法前記第一の時間の期間が、前記初期時間後の約0分間〜約1分間の時間の期間を含むことができ、前記第二の時間の期間が、前記初期時間後の約1分間〜約4分間または〜約5分間の時間の期間を含むことができ、および前記第三の時間の期間が、約4分間〜約8分間、または約5分間〜約9分間の時間の期間を含み得るように、試薬および方法が構成され得る。
実施形態では、吸光度測定のステップは、分光光度計を用いて吸光度を測定することを含み得る。吸光度測定のステップは、典型的には分光光度計を用いて特定の周波数における、またはその付近の吸光度を測定することを含む。実施形態では、吸光度測定のステップは、約560ナノメーター(nm)の波長における、またはその付近での吸光度を測定することを含む。実施形態では、吸光度測定のステップは、分光光度計を用いて第一の波長、またはその付近の吸光度および第二の波長、またはその付近の吸光度の差を測定することを更に含むことができ;2つの波長において測定された吸光度のそのような差は“ΔA”と称され得る。例えば、そのような2つの波長は、約560nmおよび約700nmであり得る。実施形態では、吸光度測定のステップは、分光光度計を用いて、約560nmおよび約700nmの吸光度の差を得るために有効な、約560nmの波長および約700nmの波長の吸光度を測定することを更に含み得る。いくつかの着色物については、他の波長、および他の波長間隔、を用いることができ;例えば、約400nm〜約700nmの間の波長において検出され得る色原体のペルオキシダーゼ基質があることを理解されたい。
そのような吸光度測定は、特定の時間に、または2つの特定の時間に、または3つの、またはより多い特定の時間に、行われることができ、特定の時間は、初期時間に関して定義される。特定の時間における測定は、初期時間後の0〜約2分間、初期時間後の約2分間および約6分間、約初期時間後の6分間および約10分間、または他の時間および/または他の時間の期間などの時間の範囲の間に行われた測定を含み得る。
実施形態では、吸光度測定のステップは、分光光度計を用いて2つの時間において吸光度を測定すること、および前記2つの時間において行われた、測定の間の差を記録するか、または計算することを含み得る。実施形態では、吸光度は、2つの波長において測定された吸光度の差として測定されたΔAであってよく、および第一の時間において測定されたΔAおよび第二の時間において測定されたΔAの間の差が記録されるか、または計算されることができ;2つの時間において測定されたΔAの間のそのような差は、“ΔAt”と称され得る。例えば、ΔAの測定が初期時間の約2分後および初期時間の約6分間後に行われ、ΔAtが、2つのΔA測定の間の差である場合に、ΔAtは、560nmおよび700nmにおいて測定された吸光度の間の差としてのΔAを測定することにより測定されることができる。更なる実施形態では、ΔAの測定が初期時間において、および初期時間の約2分後に行われ、ΔAtが、2つのΔA測定の間の差である場合に、ΔAtは、560nmおよび700nmにおいて測定された吸光度の間の差としてのΔAを測定することにより測定されることができる。更なる実施形態では、ΔAの測定が初期時間の約6分後および初期時間の約10分間後に行われ、ΔAtが、2つのΔA測定の間の差である場合に、ΔAtは、560nmおよび700nmにおいて測定された吸光度の間の差としてのΔAを測定することにより測定されることができる。更なる実施形態では、前記ΔA測定が特定の時間に行われる場合、例えば、“約5分間後”、“約10分間後”、“約5分間より大きい時間の期間において”、“約10分間より大きい時間の期間において”などの語句は、言及された時間の後の任意の時間から、その後の合理的な時間の間に測定され得ることを理解されたい。実施形態では、測定のためのそのような時間の期間は、初期時間後の、約30分間を超えて、または約20分間を超えては延長しない。
実施形態では、第一の試薬は、リポタンパク質可溶化剤、リポタンパク質相互作用剤、および緩衝剤を含み得る。実施形態では、リポタンパク質可溶化剤界面活性剤を含み得る。実施形態では、リポタンパク質相互作用剤は、デキストラン(スルホン酸化されたまたはリン酸化されたデキストランなどのデキストラン誘導体などの)、シクロデキストリン(スルホン酸化されたまたはメチル化されたシクロデキストリンなどのシクロデキストリン誘導体などの)、陰性に荷電したヘパリンなどの天然物、またはそれらの組み合わせを含み得る。実施形態では、リポタンパク質相互作用剤は、低分子量の陰性に荷電したデキストラン・エステル、例えば、低分子量のデキストラン硫酸を含み得る。実施形態では、リポタンパク質相互作用剤は、α−シクロデキストリン硫酸エステルなどのシクロデキストリン誘導体を含み得る。実施形態では、第一の試薬は、ペルオキシダーゼ基質を含み得る。実施形態では、ペルオキシダーゼ基質は、4−アミノアンチピリンなどのアミノアンチピリン化合物、およびALPSなどのアニリン含有化合物を含み得る。更なる実施形態では、前記第一の試薬は、α−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、4−アミノアンチピリン、ALPS、および例えば、pHを約pH6〜約pH8に緩衝化する、リン酸緩衝剤(例えば、NaxPO4(ここでNaxPO4はリン酸ナトリウム塩;例えば、NaH2PO4、Na2HPO4、またはNa3PO4であり得る)などの緩衝剤を含み得る。例えば、実施形態では、前記第一の試薬は、α−シクロデキストリン硫酸(1mM)、デキストラン硫酸(20μM)、塩化マグネシウム(4mM)、4−アミノアンチピリン(2.25mM)、3mMALPS、およびNaxPO4(100mM)、pH約7を含み得る。
実施形態では、ペルオキシダーゼ基質の構成要素は、異なる試薬中に分離され得る。ペルオキシダーゼ基質の構成要素の異なる試薬中への分離は、試薬の1つまたは両方の安定性のために望ましいか、または試薬の1つまたは両方の分解を低下、または防止するために有用であり得る。従って、実施形態では、第一の試薬は、アンチピリン化合物を含むことができ、および第二の試薬は、アニリン含有化合物を含み得る。更なる実施形態では、第一の試薬は、4−アミノアンチピリンを含むことができ、および第二の試薬は、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)を含み得る。更なる実施形態では、第一の試薬は、約1mM〜約5mMの4−アミノアンチピリンを含むことができ、および第二の試薬は、約0.5mM〜約20mMのALPSを含み得る。例えば、第一の試薬は、2.25mMの4−アミノアンチピリンを含むことができ、および第二の試薬は3mMのALPSを含み得る。
実施形態では、ペルオキシダーゼ基質の構成要素は、単一の試薬中に含まれ得る。複数の構成要素を単一の試薬の中に含むことは、製造の単純性、使用の容易さのためにまたは他の理由のために、望ましい。例えば、ペルオキシダーゼ基質の全ての構成要素を含む試薬は、アミノアンチピリン化合物およびアニリン含有化合物を含み得る。更なる実施形態では、ペルオキシダーゼ基質の全ての構成要素を含む試薬は、4−アミノアンチピリンおよびN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)を含み得る。更なる実施形態では、ペルオキシダーゼ基質の全ての構成要素を含む試薬は、約1mM〜約5mMの4−アミノアンチピリン、および約0.5mM〜約20mMのALPSを含み得る。例えば、ペルオキシダーゼ基質の全ての構成要素を含む試薬は、2.25mMの4−アミノアンチピリンおよび3mMのALPSを含み得る。他の実施形態では、安定性を増すために試薬は乾燥され得る。試薬は、凍結乾燥され得るか、またはガラス状の薄膜として、例えば、容器壁に接着し得る薄膜として提供される。そのような試薬が乾燥されると、それらは、水または他の水性溶媒が緩衝液として加えられると、迅速に(例えば、数十秒から数分の間に)溶解するように製剤され得る。
本明細書において開示される方法の実施形態では、第二の試薬は、リパーゼ、オキシダーゼ、および着色物を含み得る。前記第二の試薬の実施形態では、リパーゼは、コレステロール・エステラーゼ、オキシダーゼコレステロール・オキシダーゼを含み得る、および着色物ペルオキシダーゼを含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、第二の試薬は、緩衝剤、両親媒性物質、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼ、および着色物を含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、両親媒性物質は、界面活性剤を含み得る。実施形態では、着色物は、ペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ基質を含むことができ、およびペルオキシダーゼおよびペルオキシダーゼ基質の両方を含み得る。ペルオキシダーゼは、例えば、西洋ワサビ(Armoracia rusticana)からのペルオキシダーゼ(HRP)を含み得る。ペルオキシダーゼ基質は、アニリン含有化合物、アミノアンチピリン化合物またはその両方を含み得る。実施形態では、着色物4−アミノアンチピリンなどのアミノアンチピリン化合物を含み得る。実施形態では、着色物は、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)を含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、第二の試薬は、シュードモナス属細菌からのコレステロール・エステラーゼなどの細菌のコレステロール・エステラーゼを含むことができ、および実施形態ではシュードモナス属細菌からのコレステロール・オキシダーゼなどの、細菌のコレステロール・オキシダーゼを含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、第二の試薬は、リン酸緩衝剤(例えば、NaxPO4(50mM))、Triton X−100(0.06%)、プルロニックL64(3g/L)などの緩衝剤、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)(3mM)、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼ(750U/L)、およびシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼ.(1.5kU/L)を含み得る。
実施形態では、本明細書において開示される組成物は、α−シクロデキストリン硫酸、デキストラン硫酸、塩化マグネシウム、ペルオキシダーゼ基質(例えば、ジアミノベンジジン、または4−アミノアンチピリンおよびALPS)、コレステロール・エステラーゼ(例えば、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼ)、コレステロール・オキシダーゼ(例えば、シュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼ)、界面活性剤、および緩衝剤を含み得る。実施形態では、本明細書において開示される組成物は、第一の試薬および第二の試薬を含み得る。実施形態では、本明細書において開示される組成物は、第一の試薬、第二の試薬、および少なくとも被験者からの血液サンプルの一部を含み得る。
緩衝剤は、例えば、約pH5〜約pH9、または約pH6〜約pH8、随意的に約pH6.8〜約pH7.8、例えば、pH7.4のpHに緩衝するためのリン酸緩衝剤(例えば、NaxPO4(ここでNaxPO4はリン酸ナトリウム塩;例えば、NaH2PO4、Na2HPO4、またはNa3PO4であり得る)であり得る。実施形態では、本明細書において開示される組成物は、約100U/L〜約2000U/Lのシュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼ(例えば、約750U/L)を含むことができ、および約100U/L〜約3000U/Lのシュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼ(例えば、約1.5kU/L)を含み得る。
実施形態では、例えば、ペルオキシダーゼ基質は約1mM〜約5mMの4−アミノアンチピリン、および約0.5mM〜約20mMのALPSを含むことができ、例えば、約2.25mMの4−アミノアンチピリンおよび約3mMのALPSを含み得る。実施形態では、界面活性剤は、例えば、Triton X−100および/またはプルロニックL64であることができ、例えば、前記組成物は、約0.01〜約1%のTriton X−100を含むことができ、および約1〜約10g/LのプルロニックL64を含むことができ;特定の実施形態では、前記組成物は約0.06%のTriton X−100および約3g/LのプルロニックL64を含むことができる。
本明細書において開示される方法の実施形態では、第一の時間の期間内での測定が、前記サンプル中のHDL−コレステロールの定量に用いられ得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、第二の時間の期間内の測定が前記サンプル中のLDL−コレステロールの定量に用いられ得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、第三の時間の期間内の測定が、前記サンプル中の総コレステロールの定量に用いられ得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、吸光度分光光度計を用いて測定することを含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、測定は、分光光度計を用いてΔA(ここでΔAは、前記第一の波長において測定された吸光度および前記第二の波長において測定された吸光度の間の差)を測定することを含み得る。本明細書において開示される方法の実施形態では、測定は、分光光度計を用いてΔAt(ここでΔAtは、第一の時間において測定された吸光度および第二の時間において測定された吸光度の間の差)を測定することを含み得る。ΔAtを測定するための吸光度測定は、ΔA測定であり得る。
本明細書において開示される方法の実施形態では、被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データを分析する方法は:コレステロール測定データを提供するために、コレステロール・サブ分画ならびにリパーゼおよびオキシダーゼを含む試薬混合物の間の反応からの、第一の時間の期間内、第二の時間の期間内、および第三の時間の期間内の、生成物の形成を測定するステップを含むことができ;低密度リポタンパク質−コレステロール(LDL−C)測定は、前記第二の時間の期間内に取得された前記コレステロール測定データから取得され;総コレステロール(TC)測定は、前記第三の時間の期間内に取得された前記コレステロール測定データから取得され;および高密度リポタンパク質−コレステロール(HDL−C)測定は、前記第二の時間の期間に得られた前記コレステロール測定データに加えて、前記第一の時間の期間内で測定された生成物形成の速度から取得され;それにより、被験者の血液サンプルから取得された前記コレステロール測定データが分析される。
本明細書において開示される、被験者の血液サンプルから取得されたコレステロール測定データを分析する方法の特定の実施形態では、前記リパーゼは、コレステロール・エステラーゼを含むことができ、および前記オキシダーゼコレステロール・オキシダーゼを含み得る。例えば、本明細書において開示される方法の実施形態では、被験者の血液サンプルから取得されるコレステロール測定データを分析する方法は:コレステロール測定データを提供するために、コレステロール・サブ分画ならびにコレステロール・エステラーゼおよびオキシダーゼを含む試薬混合物の間の反応からの、第一の時間の期間内、第二の時間の期間内、および第三の時間の期間内の、生成物の形成を測定するステップを含むことができ;LDL−C測定は、前記第二の時間の期間内に取得された前記コレステロール測定データから取得され;TC測定は、前記第三の時間の期間内に取得された前記コレステロール測定データから取得され;およびHDL−C測定は、前記第二の時間の期間に得られた前記コレステロール測定データに加えて、前記第一の時間の期間内で測定された生成物形成の速度から取得され;それにより、被験者の血液サンプルから取得された前記コレステロール測定データが分析される。
被験者の血液サンプルから取得されたコレステロール測定データの分析方法の実施形態は、ステップを含むことができ、前記第一の時間の期間が初期時間後の約3分間未満を含むことができ、前記初期時間は、第二の試薬が、混合された溶液に加えられた時間を含み、および混合された溶液は、第一の試薬および少なくとも血液サンプルの一部を含み得る。実施形態では、被験者の血液サンプルから取得されたコレステロール測定データの分析方法は、ステップを含むことができ、第三の時間の期間が前記初期時間後の約5分間を超える時間の期間を含み、前記初期時間は、第二の試薬が、混合された溶液に加えられた時間を含む。実施形態では、前記第一の時間の期間は、前記初期時間後の約0分間〜約2分間の時間の期間を含み、前記第二の時間の期間は、前記初期時間後の約2分間〜約6分間の時間の期間を含み、および前記第三の時間の期間は、約6分間〜約10分間以上の時間の期間を含む。実施形態では、前記第三の時間の期間は、前記初期時間後の約5分間より長いか、または前記初期時間後の約6分間より長い任意の時間を含むことができる、終わりのない時間の期間を含む。
実施形態では、生成物形成の測定のステップは、吸光度を測定することを含む。実施形態では、吸光度測定のステップは、分光光度計を用いてΔAを測定することを含む。更なる実施形態では、吸光度測定のステップは、ΔAの測定のために、分光光度計を用いて、第一の波長における吸光度を測定すること、および第二の波長における吸光度を測定することを含み、ΔA前記第一の波長および前記第二の波長において測定された吸光度の間の差である。実施形態では、分光光度計を用いてΔAを測定するステップは、約300nm〜約700nmの波長、および約600nm〜約900nmの波長においてΔAを測定することを含む。より特定の実施形態では、分光光度計を用いてΔAを測定するステップは、約560nmの波長および約700nmの波長においてΔAを測定することを含む。
少なくともいくつかの実施形態では、本明細書において開示される方法は、被験者の血液サンプルから得られた、コレステロール測定データを分析する更なる方法を含み、HDL−C測定は、第二の時間の期間内内に得られた前記コレステロール測定データに加えて、第一の時間の期間内に得られた生成物形成の速度から、下式に従って得られる:
K1−K2x(LDL−C)+K3xR1
式中、K1は、その値が約0〜約250である定数;
式中、K2は、その値が約0〜約100である定数;
式中、LDL−Cの量は、前記第二の時間の期間の始め、および前記第二の時間の期間の終わりに測定された吸光度の間の差から定量されることができ、K3はその値が約1〜約20,000である定数であり;および
R1は、前記第一の時間の期間の始め、および前記第一の時間の期間の終わりに測定された吸光度の差から定量されることができ、および前記時間の期間は、初期時間に関して決定されることができ、前記初期時間の期間は、第二の試薬が、第一の試薬および少なくとも前記血液サンプルの一部分を含む混合された溶液に加えられた時間を含む。
実施形態では、前記K1の値は約0〜約100、または約0〜約50であることができる。実施形態では、前記K2の値は約0〜約50、または約0〜約25であることができる。実施形態では、前記K3の値は、約0〜約10,000、または約0〜約5,000であることができる。更なる実施形態では、前記K1の値は、約0〜約25、または約0〜約10であることができる。更なる実施形態では、前記K2の値は、約0〜約5、または約0〜約であることができる。
被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、第一の時間の期間は、初期時間後の約0分間〜約2分間の時間の期間を含み得る。実施形態では、第二の時間の期間は初期時間後の約2分間〜約6分間の時間の期間を含み得る。実施形態では、第三の時間の期間は、初期時間後の約6分間〜約10分間以上の時間の期間を含み得る。実施形態では、前記第三の時間の期間は、前記初期時間後の約5分間または約6分間後の任意の時間を含む、終わりのない時間の期間を含む。
被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K1は、約0〜約3の値を有し得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K2は約0〜約1の値を有し得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K3は約800〜約1,800の値を有し得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K1は約1.30の値を有し得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K2は約0.446の値を有し得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、K3は、約1255の値を有し得る。
被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、コレステロール測定データは吸光度測定からのデータを含み得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、吸光度測定は、分光光度計を用いて行われる吸光度測定を含み得る。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、吸光度測定分光光度計を用いることは、ΔA測定を含むことができ、ΔA測定は、前記第一の波長および前記第二の波長での吸光度の差を得るために有効な、第一の波長で行われた吸光度測定および第二の波長吸光度測定で行われた吸光度測定を含む。被験者の血液サンプルから得られたコレステロール測定データの更なる分析法の実施形態では、分光光度計を用いるΔAの測定は、約560nmの波長および約700nmの波長における吸光度測定を含み得る。
出願人は、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するための機器を、本明細書において更に開示する。実施形態では、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するための機器は以下のものを含み得る:混合された溶液を提供するために有効な、第一の試薬を被験者からの血液サンプルの少なくとも一部と混合する手段;着色された溶液を提供するために、第二の試薬を前記混合された溶液と混合する手段;前記着色された溶液の光学的性質を測定するための手段;および前記着色された溶液の光学的性質の測定を表示または報告するための手段。更なる実施形態では、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するための機器は以下のものを含む:混合された溶液を提供するために有効な、第一の試薬を被験者からの血液サンプルの少なくとも一部と混合するためのチャンバー;着色された溶液を提供するために、第二の試薬を前記混合されたと混合するための導管;前記着色された溶液の光学的性質を測定するための光学的検出器;および前記着色された溶液の光学的性質の測定の結果を報告するための表示要素または通信リンク。実施形態では、表示要素および/または通信リンクは、適切な双方向通信であり得る。
出願人は、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するためのシステムを、本明細書において更に開示する。実施形態では、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するためのシステムは、本明細書において開示される機器、および前記機器からコンピュータ、コンピュータネットワーク、電話、電話ネットワーク、または前記機器から通信された情報を表示するために構成された機器に情報を通信するための機器を含む。情報を通信するための手段は、一方向通信のための手段を含むことができ、および双方向通信のための手段を含むことができ、および複数の位置または実体との通信ののための手段を含むことができることを理解されたい。実施形態では、被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画を測定するシステムは本明細書において開示される機器、および情報通信のためのチャネルは、前記機器からコンピュータに情報を通信するためのチャネルを含むことができ、前記チャネルは、コンピュータネットワーク、電話ネットワーク、金属通信リンク(metal communication link)、光通信リンク、および無線通信リンクから選ばれる。情報通信のためのチャネルは一方向通信チャネルであることができ、および双方向通信チャネルであることができ、およびおよび複数の位置または実体との通信ののための手段を含むことができることを理解されたい。
実施形態では、トリグリセリドのレベルは、血液サンプル中のTGから脂肪酸およびグリセロールを与えるために血液のサンプルがリパーゼに接触される方法により定量され得る。このグリセロールは、グリセロールリン酸を与えるために、グリセロールキナーゼなどのキナーゼと接触され、グリセロールリン酸は、グリセロール3−リン酸オキシダーゼなどのオキシダーゼと接触させられ、ジヒドロキシアセトンリン酸および過酸化水素を与える。4−アミノアンチピリンおよびN−エチル−N−(スルホプロピルアニリン)などの着色物は、過酸化水素の存在下に、キノンイミン染料などの色素を形成するために有効な、西洋ワサビペルオキシダーゼと接触させられ、この染料の測定が、血液サンプル中のTGレベルの測定を与える。そのような染料は、分光測光的手段により測定されることができ;例えば、ある波長(例えば、560ナノメーター(nm))での、または波長範囲(例えば、555nm〜565nm)内での吸光度を測定することにより、そのような染料は測定されることができ、およびTGレベルが定量される。
VLDL−Cは、TGが測定された血液サンプル中のVLDL−Cのレベルの値を与えるために、サンプル中のTGの濃度を5で除することによりTGの測定から見積もられ得る:
VLDL−C=TG/5
この方法で見積もられたVLDL−Cのレベルは、HDL−C、LDL−C、およびVLDL−Cのレベル(VLDL−C=TG/5の式に従い見積もられた)を加えることにより血液サンプル中のTCを計算するために、更に、用いられ得る。
しかしながら、そのような見積もりの代わりに、出願人は本明細書において、本明細書において開示される新規なおよび有用なHDL−C、LDL−C、TC、およびTGの測定に基づくVLDL−Cの更なる計算方法を開示する。これらの更なる方法は、従来の方法よりも大きい正確度を与えると考えられる。実施形態では、VLDL−CHDL−C、TC、およびTGの測定から計算され、これらの測定は、本明細書において開示される方法に従って行われ得る。実施形態では、VLDL−CHDL−C、LDL−C、TC、およびTGの測定から計算されることができ、これらの測定は、本明細書において開示される方法に従って行われ得る。
実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部の中のVLDL−Cのレベルは、HDL−C、TC、およびTGの測定から、例えば、以下の関係により計算され得る:
VLDL−C=αTC+βHDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ
式中、α、β、δ、およびa1は、それぞれTC、HDL−C、TG、および(TG+ε)(TC+κ)、を乗する定数であり;および式中ε、κ、およびλは、それぞれTG、TC、および他の因子の合計に加えられる定数である。項“(TG+ε)(TC+κ)”は、「交差項」(cross−term)と称され、1つの括弧の中の項が、他の括弧の中の項を乗する。前記倍数定数、α、β、δ、およびa1ならびに加算定数、ε、κ、およびλは、正であれ、負であれゼロであれ、任意の値を取り得る。
実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部の中のVLDL−Cのレベルは、HDL−C、LDL−C、TC、およびTGの測定から、例えば、以下の関係により計算され得る:
VLDL−C=αTC+βHDL−C+γLDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ
式中、α、β、γ、δ、およびa1は、それぞれTC、HDL−C、LDL−C、TGおよび(TG+ε)(TC+κ)を乗する定数であり;およびε、κ、およびλは、それぞれ、TG、TC、および他の全ての因子の和に加えられるべき加算定数である。前記倍数定数、α、β、γ、δ、およびa1および加算定数、ε、κ、およびλは、正であれ、負であれ、またはゼロであれ、任意の値を取り得る。上記に示されるように、および本明細書の他の部分において用いられるように、項“(TG+ε)(TC+κ)”および同様の項は、「交差項」(cross−term)と称され、1つの括弧の中の項が、他の括弧の中の項を乗する。
実施形態では、全ての可能な交差項、および交差項の全ての可能な組み合わせが、VLDL−Cを計算するために用いられる関係式に含まれ得ることを理解されたい。従って、例えば、(TG+ε)(TC+κ)に加えて、および/またはその代わりに、以下の交差項のいずれか、またはまたは全てがVLDL−Cを計算するために用いられる関係式に含まれ得る:(TG+ε)(HDL−C+μ);(TG+ε)(LDL−C+ν);(TC+κ)(HDL−C+μ);(TC+κ)(LDL−C+ν);および(LDL−C+ν)(HDL−C+μ)、ここで加算定数λ、ε、κ、μ、およびνは、正であれ、負であれゼロであれ、任意の値を取り得る。
従って、実施形態では、VLDL−Cは測定された量から以下のように計算され得る:
VLDL−C=αTC+βHDL−C+γLDL−C+δTG+λ+a1(TG+ε)(TC+κ)+a2(TG+ε)(HDL−C+μ)+a3(TG+ε)(LDL−C+ν)+a4(TC+κ)(HDL−C+μ)+a5(TC+κ)(LDL−C+ν)+a6(LDL−C+ν)(HDL−C+μ)
式中、倍数係数、α、β、γ、δ、a1、a2、a3、a4、a5、およびa6は、正であれ、負であれゼロであれ、任意の値を取ることができ;ならびに加算定数λ、ε、κ、μ、およびνは、正であれ、負であれゼロであれ、任意の値を取ることができる。
更なる実施形態では、被験者の血液単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部の中のVLDL−Cのレベルは、TC、TG、HDL−C、およびLDL−Cおよび上記で与えられたものと同様の形式の倍数および加算定数のいずれか、またはすべてから、他の関係を用いて計算され得る。
出願人は、本明細書において、1つの機器中で、サンプルの少なくとも2つの、生物学的に関連する特性を測定するための、方法、機器およびシステムを更に開示する。実施形態では、サンプルの生物学的に関連する特性としては、制限なしに、TC、HDL−C、LDL−C、およびVLDL−Cを含むリポタンパク質レベル;血液トリグリセリド(TG)レベル;血液ヘマトクリット;血液鉄含有量;赤血球沈降速度(ESR);抗体に基づく、染料に基づく、フローサイトメトリによる、画像化による、および他の測定による、サンプル中の細胞、細胞数、細胞型、および細胞の性質の測定を含む、血球計算的測定(例えば、分別量および/または絶対量を含む、細胞型の存在および/または量の決定);pHの測定、塩濃度(例えば、塩を形成するカチオンおよび/またはアニオンの)の測定、ビタミン、タンパク質、タンパク質の代謝物または低分子、および医学的状態を示すマーカーの存在および/または濃度の測定を含む化学的測定、ならびに血液、尿、組織、または他の生物学的サンプルの他の測定が挙げられる。少なくとも2つのサンプルの生物学的に関連する特性の測定は、同時に、もしくは連続して行われ得るか、サンプルの生物学的に関連する特性の少なくとも3つの測定が行われる場合には、いくつかの測定が同時に行われる一方で、サンプルの生物学的に関連する特性他の測定が、その測定の前に、後に、または同時に行われ得る。
実施形態では、そのような測定の1つ以上が迅速な測定であることができ、ここで迅速な測定は、約1時間の時間の期間内に行われることができ;約半時間の時間の期間内に行われることができ;または約1/4時間の時間の期間内に行われることができる;または約10分間の時間の期間内に行われることができる;または約5分間の時間の期間内に行われることができる;または約4分間の時間の期間内に行われることができる;または約3分間の時間の期間内に行われることができる;または約2分間の時間の期間内に行われることができる;または約1分間の時間の期間内に行われることができる;または約30秒間の時間の期間内に行われることができる;または約15秒間の時間の期間内に行われることができる;または約10秒間の時間の期間内に行われることができる;または約5秒間の時間の期間内に行われることができる;または約30秒間の時間の期間内に行われることができろものである。
実施形態では、そのような測定の1つ以上は、小容積の血液サンプル、または血液サンプル小容積の高々一部分を用いて行われることができ、小容積の血液サンプル、および血液サンプルの小容積の一部分の一部分は、約5mL未満を含むか;または約3mL未満を含むか;または約1mL未満を含むか;または約250μL未満を含むか;または約100μL未満を含むか;または約50μL未満を含むか;または約25μL未満を含むか;または約20μL未満を含むか;または約15μL未満を含むか;または約10μL未満を含むか;または約5μL未満を含むか;または約1μL未満を含むか;または本明細書において記述される、他の小容積を含む。
本明細書において開示されるサンプル処理のための、検定および方法は、機器上、またはシステム上で遂行されることができる。本明細書において開示される検定および方法は、容易に自動化された検定機器および自動化された検定システムに組み込まれるか、それらの中で使用されることができる。例えば、本明細書において開示されるシステムは、検出されるべき検体(例えば、総コレステロール(TC)、コレステロール・サブ分画(例えば、LDL、HDL、VLDL等)、トリグリセリド(TG)、または他の検体)または機器またはシステムにより検出されるべき他の検体に基づくプロトコルの送受信のための通信組立品を含み得る。実施形態では、検定プロトコルは、機器により遂行されるべき複数の検定の最適スケジューリングに基づき、変更され得るか、または被験者からのサンプルから以前に得られている結果に基づいて変更され得るか、または被験者からの異なるサンプルから以前に得られている結果に基づいて変更され得る。実施形態では、通信組立品は、前記機器からコンピュータに情報を通信するためのチャネルを含むことができ、前記チャネルは、コンピュータネットワーク、電話ネットワーク、金属通信リンク(metal communication link)、光通信リンク、および無線通信リンクから選ばれる。実施形態では、本明細書において開示されるシステムは、信号を中央の場所、またはエンドユーザに通信することができ、およびそのような信号を送信するための通信組立品を含み得る。本明細書において開示されるシステムは、必要に応じてか、または定期的にプロトコルを更新するために構成され得る。
従って、出願人は血液のサンプル中のTCまたはコレステロール・サブ分画、TG、およびそれらの組み合わせを本明細書において開示される方法に従って測定するために構成された機器を開示する。本明細書において開示される方法に従って、血液のサンプル中の、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体を測定するために構成された機器は、約1000μL未満の血液、または約500μL未満の血液、約250μL未満の血液、または約150μL未満の血液、または約100μL未満の血液、または約50μL未満の血液を含む、血液のサンプルからの、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体を測定するために、構成されることができ、または、実施形態では、前記血液のサンプルは約25μLの血液を含むか、または前記血液のサンプルは、約10μL未満の血液を含むか、または前記血液のサンプルは、約10μL未満の血液を含む。そのような機器は、血液のサンプル中のTC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画ならびに検体を約1時間未満で測定するために構成され得るか、または実施形態では、約40分間未満、または約30分間未満で測定するために構成され得る。
本明細書において開示される機器は、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体の測定のための検定を遂行するため、ならびに更に血液サンプル中の別の検体の測定のための検定を遂行するために構成され得る。本明細書において開示される機器は、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体の測定のための検定を遂行するために、ならびに更に血液サンプル中の血液細胞の形態学的特性の測定を含む検定を遂行するためにも構成され得る。本明細書において開示される機器は、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体の測定のための検定を遂行するため、ならびに別の血液検体、例えば、ビタミン、ホルモン、薬剤または薬剤の代謝物、または他の検体の測定を含む検定を遂行するためにも構成され得る。そのような機器は、前記機器により遂行される前記検定、または検定の遂行の順序が、別の機器との通信により変更され得る場合に、構成され得る。
出願人は本明細書において開示される機器を含むシステムについても開示する。実施形態では、前記システムは、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体の測定のための検定を遂行するために、ならびに血液サンプル中の別の検体の測定のための検定を遂行するためにも構成され得る機器を含む。実施形態では、前記システムは、TC、コレステロール・サブ分画、TG、および他の脂質分画および検体の測定のための検定を遂行するために、ならびに血液サンプル中の血液細胞の形態学的特性の測定のための検定も遂行するために構成される機器を含む。実施形態では前記機器により遂行される、そのようなシステム、検定、または検定の遂行の順序は、別の機器との通信により変更され得る。
本明細書において開示される機器およびシステムの実施形態では、機器は、a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、TCまたはコレステロール・サブ分画、およびb)別の検体または前記被験者からの血液サンプルの特性の両方を測定するための機器を含み得る。実施形態では、前記他の検体または特性は、TGを含むことができ、ならびにTGおよび更なる検体または前記血液の特性を含み得る。実施形態では、前記他の検体または特性は、前記被験者からの血液サンプルのTCまたはコレステロール・サブ分画を測定した部分とは異なる部分について測定され得る。実施形態では、前記他の検体または特性は、前記被験者からの血液サンプルのTCまたはコレステロール・サブ分画を測定した部分と同じ部分について測定され得る。実施形態では、a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中のTCまたはコレステロール・サブ分画、ならびにb)前記被験者からの血液サンプル別の検体または特性の両方を測定するための機器は:混合された溶液を与えるために有効な、第一の試薬を被験者からの血液サンプルの少なくとも一部と混合するための手段;着色された溶液を提供するために、第二の試薬を前記混合された溶液と混合する手段;前記着色された溶液の光学的性質を測定するための手段;および前記着色された溶液の光学的性質の測定を表示または報告するための手段;および手段前記被験者からの血液サンプルの別の特性を測定するための手段を含み得る。実施形態では、前記他の特性は、TGを含むことができ、ならびにTGおよび更なる前記血液の特性を含み得る。実施形態では、a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中のTCまたはコレステロール・サブ分画ならびにb)前記被験者からの血液サンプルの別の特性の両方を測定するための機器は、血液サンプルなどのサンプルについての任意の2つ以上の複数の測定を行い、およびそれを可能にするために構成され得る。a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中のTCまたはコレステロール・サブ分画ならびにb)前記被験者からの血液サンプルの別の特性の両方を測定するための機器の実施形態では、前記測定は、複数の測定のいくつか、または全てが、第一のサンプルの測定のために選ばれ、および前記複数の測定のいくつかまたは全ての異なる選択が、第二のサンプルについて遂行されるべき測定のために選択され得ることを有効にするために、選択され得る。実施形態では、前記他の特性は、TGを含むことができ、ならびにTGおよび更なる前記血液の特性を含み得る。
a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中のTCまたはコレステロール・サブ分画、ならびにb)前記被験者からの血液サンプル別の検体または特性の両方をを測定するための機器の更なる実施形態は:混合された溶液を提供するために有効な、第一の試薬を被験者からの血液サンプルの少なくとも一部と混合するためのチャンバー;着色された溶液を提供するために、第二の試薬を前記混合されたと混合するための導管;前記着色された溶液の光学的性質を測定するための光学的検出器;遠心分離機;および前記着色された溶液の光学的性質の測定の結果を報告するための表示要素または通信リンク。実施形態では、前記他の検体または特性は、TGを含むことができ、ならびにTGおよび更なる検体または前記血液の特性を含み得る。そのような機器実施形態では、前記機器は、サンプルについての2つ以上の複数の測定を行い、および可能にするために構成され得る。そのような機器の実施形態では、前記測定は、複数の測定のいくつか、または全てが、第一のサンプルの測定のために選ばれ、および前記複数の測定のいくつかまたは全ての異なる選択が、第二のサンプルについて遂行されるべき測定のために選択され得ることを有効にするために、選択され得る。
血液サンプルの少なくとも一部分の中の総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画、および前記被験者からの血液サンプルの別の生物学的に関連する特性を測定するためのシステムは、a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、TCまたはコレステロール・サブ分画、およびb)別の検体または前記被験者からの血液サンプルの別の特性の両方を測定するための機器を含み得る。実施形態では、前記他の検体または特性は、TGを含むことができ、ならびにTGおよび更なる検体または前記血液の特性を含み得る。実施形態では、そのようなシステムは、本明細書において開示されるa)およびb)の両方を測定するための機器、および前記機器から、コンピュータ、コンピュータネットワーク、電話、電話ネットワークへ情報を通信するための手段、または前記機器から通信された情報を表示するために構成された機器を含む。実施形態では、a)被験者からの血液サンプルの少なくとも一部の中の、TCまたはコレステロール・サブ分画、およびb)別の検体または前記被験者からの血液サンプルの別の特性の両方を測定するためのシステムは、本明細書において開示される機器、および前記機器からコンピュータへの情報通信のためのチャネルを含み、前記チャネルは、コンピュータネットワーク、電話ネットワーク、金属通信ネットワーク、光通信リンク、および無線通信リンクから選ばれる。本明細書において開示されるシステムは、サンプルについての任意の2つ以上の複数の測定を行い、およびそれを可能にするために構成される機器を含み得る。そのような機器を含むシステムの実施形態では、前記測定は、複数の測定のいくつか、または全てが、第一のサンプルの測定のために選ばれ、および前記複数の測定のいくつかまたは全ての異なる選択が、第二のサンプルについて遂行されるべき測定のために選択され得ることを有効にするために、選択され得る。
血液サンプルの少なくとも一部分の中の、総コレステロールまたはコレステロール・サブ分画、および別の生物学的に関連する検体または前記被験者からの血液サンプルの別の特性を測定するためのシステムの実施形態は、その両方の全体が参照により本明細書に全ての目的で組み込まれる、米国特許第8,088,593号または2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,947号に開示される機器およびそこに開示されるシステムを含むことができる。例えば、本明細書において開示されるシステムは、前記機器またはシステムにより検出されるべき検体に基づくプロトコルまたはに検出されるべき他の検体基づくプロトコルの送受信のための通信組立品を含み得る。例えば、実施形態では、検定プロトコルは、機器により遂行されるべき複数の検定の最適スケジューリングに基づき、変更され得るか、または被験者からのサンプルから以前に得られている結果に基づいて変更され得るか、または被験者からの異なるサンプルから以前に得られている結果に基づいて変更され得る。実施形態では、通信組立品は、前記機器からコンピュータに情報を通信するためのチャネルを含むことができ、前記チャネルは、コンピュータネットワーク、電話ネットワーク、金属通信リンク(metal communication link)、光通信リンク、および無線通信リンクから選ばれる。実施形態では、本明細書において開示されるシステムは、信号を中央の場所、またはエンドユーザに通信することができ、およびそのような信号を送信するための通信組立品を含み得る。本明細書において開示されるシステムは、必要に応じてか、または定期的にプロトコルを更新するために構成され得る。
本明細書において開示される検定、方法、試薬、キット、機器、およびシステムは、単一の検定におけるコレステロールおよびコレステロール・サブ分画の迅速および安価な測定を可能にすることにより従来の検定、方法、試薬、キット、およびシステムを上回る利点を提供する。本明細書において開示される方法および検定は、同じ血液サンプル、または同じ血液のサンプルの一部についての複数のリポタンパク質分画を可能にし;例えば、HDL−C、LDL−C、およびTCが同じ血液サンプル、またはまたは同じ血液のサンプルの一部について測定され得る。これらの測定は、サンプルまたはサンプルの一部中のリポタンパク質の実質的な沈降なしで行われる。単一の検定において、望まれる測定を提供することは、手順を単純化し、誤差の可能性を減少させ、結果の変動性を減少させ、およびより迅速およびより安価な手順を可能にする。開示される検定、方法、試薬、キット、およびシステムは、TC、HDL−C、LDL−C、および他のコレステロール・サブ分画および血液リポタンパク質構成要素(例えば、VLDL−CおよびTG)を定量するために要求される検定の数を減少させるために効果的である。従って、本明細書において開示される検定、方法、試薬、キット、機器、およびシステムは前記技術に対する改善を提供する。
本明細書において開示される方法および組成物は、血液の唯の小量などのサンプルの唯の小量を必要とする迅速な検定を提供する。本明細書において開示される機器およびシステムは、血液の単に小量などのサンプルの単に小量を必要とするそのような迅速な検定を遂行するために構成される。従って、前記方法、組成物、機器、およびシステムは、生物学的サンプルの唯の小量を必要とする、迅速な検定を提供し、および従って、生物学的サンプルの唯の小量を要求すること、および迅速な検定を提供することにより、他の方法、組成物、検定、機器、およびシステムを上回る利点を提供する。
この要旨は、以下の発明の詳細な説明で更に記述される概念の単純化された形態における選択を紹介するために提供される。この要旨は、主張される主題の主要な特徴または本質的な特性を特定することを意図しておらず、主張される主題の範囲を限定するために用いられることを意図していない。
(発明の詳細な説明)
出願人はTC、LDL−CおよびHDL−Cについての非常に正確および精密な値が、動的測定を用いるコレステロールについての単一の検定において得られることを見出した。本明細書において開示される検定は、分光測光により測定可能な着色された生成物を形成するために、リパーゼ、コレステロール・エステラーゼ、コレステロール・オキシダーゼおよびペルオキシダーゼを用い得る。本明細書において開示される検定において、全てのコレステロール含有種から形成される色は、変換されたコレステロールの量に直接比例する。
本明細書において開示される、使用され得る試薬、検定、方法、キット、機器、およびシステムの例の記述および開示は、例えば、米国特許第8,088,593号;米国特許出願第13/244,947号;米国特許出願第61/673,037号;米国特許出願第61/673,245号;米国特許出願第61/675,758号;米国特許出願第61/675,811号;米国特許出願第61/676,178号;米国特許出願第61/697,797号;米国特許出願第61/705,552号;米国特許出願第61/706,753号;および米国特許出願第61/735,424号に見出すことができ、特許および特許出願の開示は、ここに参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
定義
本発明の製剤および使用の方法が開示されおよび記述される前に、本明細書において用いられる専門用語は、特定の実施形態を記述する目的のためのものであり、および制限することを意図していないことを理解されたい。本開示は、説明的および例示的な記述および実施例を提供するので、指定されない限り、本明細書において開示される検定、試薬、方法、機器、およびシステムは、本明細書において記述される、特定の実施形態には限定されないことも理解されたい。
本明細書および付属する特許請求の範囲において用いられる、単数形である、「a(1つ)」「an(1つ)」「the(前記の)」は、文脈において明白に示さない限り、複数の意味を含むことに注意されたい。従って、例えば、従って、例えば、“a surfactant”は、単一の界面活性剤または異なる界面活性剤の混合物などを指す。
本明細書および続く特許請求の範囲において、一連の用語についての言及が行われるが、それらは以下の意味を持つものとして定義される:
本明細書において使用される、用語「かなりの」(substantial)は、「最小限の」または「わずかな」量より多いことを意味し;および「十分に」(substantially)は、「最小限に」、または「わずかに」より多いことをを意味する。従って、例えば、本明細書において用いられる語句「十分に異なる」(substantially different)は、当業者が、2つの数値の間の差を、その値により測定される特性の文脈内で、統計的に有意であると見なすことができるような、2つの数値の間に、十分に高い程度の差異が存在することを意味する。従って、互いに十分に異なる2つの値の間の差異は、参照値またはコンパレータ値の関数として、典型的には約10%より大きい、および約20%より大きい、随意的に約30%より大きい、随意的に約40%より大きい、または随意的に約50%より大きいことができる。
本明細書において用いられる用語「両性イオン性」および「双極性」は、それぞれ反対の極性に荷電した基を有する分子を指す。
本明細書において用いられる、用語「両親媒性」は、疎水性および親水性の性質の両方を有する化合物を指し;典型的には、両親媒性分子は、疎水性部分および親水性部分も有する。分子の疎水性部分は、炭化水素鎖などの、非極性の部分、相対的に水に不溶性の部分であり得る。分子の親水性部分は、極性であり、相対的に水溶性の部分であることができ、および水溶液中で、電荷を取得するか、喪失する能力のある、酸性または塩基性基を有し得る。界面活性剤は典型的には両親媒性化合物である。例示的な市販品として入手可能な両親媒性化合物としては、TritonTM界面活性剤、TWEEN(登録商標)化合物などのポリエチレンソルビタン、およびプルロニック(登録商標)化合物などのポロキサマー(例えば、エチレンオキシド/プロピレンオキシド・ブロック共重合体)が挙げられる。
本明細書において用いられる、「界面活性剤」は、水などの液体の表面張力を減少させるために有効な化合物である。界面活性剤は、典型的には親水性および疎水性性質の両方を保有する両親媒性化合物であり、および他の化合物の可溶化の支援に有効であり得る。界面活性剤は、例えば、親水性界面活性剤、親油性界面活性剤、または他の化合物、またはそれらの混合物であり得る。いくつかの界面活性剤は、長鎖脂肪族塩基または酸の塩を含み、または糖などの親水性基を含む。界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性イオン性、および非イオン性化合物(ここで用語「非イオン性」は、溶液中でイオン化しない化合物、すなわち、「イオン的に」不活性な化合物を指す)。例えば、前記試薬、検定、方法、キット、および本明細書において開示される機器およびシステムにおいて有用な界面活性剤としては、例えば、TergitolTM非イオン性界面活性剤、およびDowfaxTMアニオン性界面活性剤(Dow Chemical Company,ミシガン州ミッドランド(Midland)48642);ポリソルベート(polysorbate)(ポリオキシソルビタン)、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート80、例えば、TWEEN(登録商標)界面活性剤として市販されるもの(ICI Americas,ニュージャージー州、08807);プルロニック(登録商標)化合物(BASF、ニュージャージー州フローハムパーク(Florham Park))などの、ポロキサマー(例えば、エチレンオキシド/プロピレンオキシド・ブロック共重合体);TritonTM界面活性剤(例えば、TritonTMX−100;DowChemicalCompany,ミシガン州ミッドランド(Midland)48642)およびラウリン酸PEG−10、ラウリン酸PEG−12、ラウリン酸PEG−20、ラウリン酸PEG−32、ジラウリン酸PEG−32、オレイン酸PEG−12、オレイン酸PEG−15、オレイン酸PEG−20、ジオレイン酸PEG−20、オレイン酸PEG−32、オレイン酸PEG−200、オレイン酸PEG−400、ステアリン酸PEG−15、ジステアリン酸PEG−32、ステアリン酸PEG−40、ステアリン酸PEG−100、ジラウリン酸PEG−20、グリセリルトリオレイン酸PEG−25、ジオレイン酸PEG−32、ラウリン酸PEG−20グリセリル、ラウリン酸PEG−30グリセリル、ステアリン酸PEG−20グリセリル、オレイン酸PEG−20グリセリル、オレイン酸PEG−30グリセリル、ラウリン酸PEG−30グリセリル、ラウリン酸PEG−40グリセリル、パームカーネルオイルPEG−40、PEG−50水添ヒマシ油、PEG−40ヒマシ油、PEG−35ヒマシ油、PEG−60ヒマシ油、PEG−40水添ヒマシ油、PEG−60水添ヒマシ油、PEG−60コーンオイル、PEG−6カプリン酸/カプリン酸グリセリド、PEG−8カプリン酸/カプリン酸グリセリド、ポリグリセリル−10ラウリン酸、PEG−30コレステロール、PEG−25フィトステロール、PEG−30大豆ステロール、PEG−20トリオレイン酸、PEG−40ソルビタンオレイン酸、PEG−80ソルビタンラウリン酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE−9ラウリルエーテル、POE−23ラウリルエーテル、POE−10オレイルエーテル、POE−20オレイルエーテル、POE−20ステアリルエーテル、トコフェロールPEG−100コハク酸エステル、PEG−24コレステロール、ポリグリセリル−10−オレイン酸、モノステアリン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、モノパルミチン酸スクロース、PEG10−100ノニルフェノール系列、PEG15−100オクチルフェノール計れる、およびポロキサマーを含む他のポリエチレングリコールを含むポリエチレングリコールおよびその誘導体;ポリエチレングリコールアルキルエーテルなどの、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリエチレングリコールアルキルフェノールなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール;ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステルおよびポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;n−ドデシルホスホコリン(DDPC)などのホスホコリン;ドデシル硫酸ナトリウム(SDS);n−ラウリルサルコシン;n−ドデシル−N,N−ジメチルアミン−N−オキシド(LADO);n−ドデシル−β−D−マルトシド(DDM);デシルマルトシド(DM)、n−ドデシル−N,N−ジメチルアミンN−オキシド(LADO);n−デシル−N,N−ジメチルアミン−N−オキシド、1、2−ジヘプタノイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DHPC);1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DLPC);2−メタアクロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC);1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−[ホスホ−RAC−(1−グリセロール)](LOPC);1−パルミトイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−[ホスホ−RAC−(1−グリセロール)](LLPG);3−[(3−クロロアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS);n−オクチル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート;n−デシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート;n−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート;n−ヘキサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート;テトラデカノイルアミドプロピル−ジメチルアンモニオ−プロパンスルホネート;ヘキサデデカノイルアミドプロピル−ジメチルアンモニオ−プロパンスルホネート;4−n−オクチルベンゾイルアミド−プロピル−ジメチルアンモニオスルホベタイン;ポリ(マレイン酸無水物−alt−1−テトラデセン),3−(ジメチルアミノ)−1−プロピルアミン誘導体;ノニルフェノキシルポリエトキシルエタノール(NP40)界面活性剤;アルキルアンモニウム塩;フシジン酸塩;アミノ酸の脂肪酸誘導体、オリゴペプチド、およびポリペプチド;アミノ酸のグリセリド誘導体、オリゴペプチド、およびポリペプチド;レシチン、リソレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリンを含むレシチンおよび水添レシチン;リソレシチンおよび水添リソレシチン;リソホスファチジルコリン、リソホスファチジルエタノールアミン、リソホスファチジルグリセロール、リソホスファチジン酸、リソホスファチジルセリン、PEG−ホスファチジルエタノールアミン、PVP−ホスファチジルエタノールアミンを含むホスホ脂質およびその誘導体;リソホスホ脂質および誘導体;脂肪酸カルニチンエステル塩;アルキル硫酸の塩;脂肪酸塩;ナトリウムドキュセート;アシルラクチレート(acyl lactylate);モノ−およびジ−グリセリドのモノ−およびジ−アシル化酒石酸エステル;コハク酸化されたモノ−およびジ−グリセリド;モノ−およびジ−グリセリドのクエン酸エステル;脂肪酸のラクチル酸エステル、ステアロイル−2−ラクチレート、ステアロイルラクチレート、コハク酸化されたモノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化された酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コリルサルコシン(cholylsarcosine)、カプロン酸エステル、カプリル酸エステル、デカン酸エステル(caprate)、ラウレート、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、オレイン酸、リシノレイン酸、リノレイン酸、リノレン酸エステル、ステアリン酸、ラウリル硫酸、テトラアセシル硫酸、ドキュセート、ラウロイルカルチニン、パルミトイルカルチニン、ミリストイルカルチニン、ならびにその塩およびそれらの混合物;アルキルマルトシド;アルキルチオグルコシド;ラウリルマクロゴルグリセリド;グリセリド、野菜油、水添野菜油、脂肪酸、およびステロールより成る群の少なくとも1つの成員を有する多価アルコールの親水性トランスエステル化生成物;ポリオキシエチレンステロール、その誘導体、および同族体;ポリオキシエチル化されたビタミンおよびその誘導体;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体;およびそれらの混合物;脂肪族アルコール;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;脂肪酸低級アルコールエステル;脂肪酸プロピレングリコールエステル;脂肪酸ソルビタンエステル;脂肪酸ポリエチレングリコールソルビタンエステル;ステロールおよびステロール誘導体;ポリオキシエチル化されたステロールおよびステロール誘導体;ポリエチレングリコールアルキルエーテル;糖エステル;糖エーテル;モノ−およびジ−グリセリドの乳酸誘導体;グリセリド、野菜油、水添野菜油、脂肪酸、およびステロールより成る群の少なくとも1つの成員を有する多価アルコールの疎水性エステル交換生成物;脂溶性ビタミン/ビタミン誘導体;およびそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において用いられる、用語「可溶化」は、分子を溶液に溶解することを指す。
本明細書において用いられる用語「リポタンパク質可溶化剤」は、リポタンパク質粒子を溶液中に維持することを支援する物質を指す。界面活性剤などの両親媒性化合物は、本明細書において開示される試薬、検定、方法、およびキット、ならびにそのような方法の実施のための機器およびシステム中で、リポタンパク質可溶化剤として使用するために、適切である。
本明細書において用いられる、「着色剤」は、溶液の光学的性質を変更するためにまたは溶液に新しい光学的性質を提供するために有用な化合物(単独または他の化合物とともに反応する)を指す。例えば、着色剤は染料、発色団、色原体化合物、化学発光化合物、蛍光化合物、蛍光性化合物(例えば、Amplex(登録商標)Redなどの)、量子ドットなどのナノ粒子、または溶液の光学的性質を変える他の要素または化合物であり得る。例えば、着色剤は、それが加えられる溶液の光学的性質を変えるための反応を起こし得るか、もしくはそれに参加し得るか、または発光性、蛍光性、または他の光学的に活性な生成物を溶液中に提供し得るか、もしくは生成させ得る。溶液の光学的性質は、例えば、溶液の色;光の特定の波長、波長の範囲、または波長の組み合わせに対する溶液の吸光度;溶液の発光または蛍光の量またはピーク波長;溶液の濁度;溶液による光の反射、または吸光度に影響する溶液の他の性質であり得る。本明細書において用いられる、用語「着色剤」は、化合物または溶液の濁度または溶液の透明性を変え得る反応の結果をも指す。着色剤は、前記着色剤が加えられた、溶液を透過する光の吸光度を変化させる反応を起こし得るか、またはそれに参加し得る。「着色剤」は、1つの分子または分子のクラスを指し得るか、または共に溶液の光学的性質を変更するために作用する分子のペアーまたは分子のクラスを指し得るか、または共に溶液の光学的性質を変更するために作用する複数の分子または分子のクラスを指し得ることを理解されたい。
着色された生成物を形成するために、その基質と共に反応に参加するペルオキシダーゼは着色剤であり、ペルオキシダーゼの基質もそうである。例えば、前記着色剤、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)は、HRPが加えられた溶液の光学的性質を変更する(例えば、色、HRPが加えられた溶液を透過する光の吸光度、および/または前記溶液の他の光学的性質を変化させることにより)ために有効な、いくつかの分子の任意の1つ以上との反応に参加する。例えば、HRPは、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)などのアニリン含有化合物、または4−アミノアンチピリンなどのアミノアンチピリン化合物、またはフェノール性化合物と反応し得る。従って、例えば、ペルオキシダーゼ(例えば、HRP、ミエロペルオキシダーゼ、または他のペルオキシダーゼ)、アニリン含有化合物、およびアミノアンチピリンの全ては「着色剤」と称される。更なる例では、HRPは、ベンジジン含有化合物(例えば、ジアミノベンジジン(DAB);テトラメチルベンジジン(TMB);2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)(DABS);3−ジメチルアミノ安息香酸(DMAB);ヒドロキノン;o−トリジン;o−フェニレンジアミン;o−クロロフェノール;p−ヒドロキシ−ベンゼンスルホン酸塩;p−アニシジン;トリンダー(Trinder)試薬(4−アミノアンチピリン、メチルベンゾチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)、またはトリンダー染料を生成する他の化合物など);ならびに誘導体および関連する化合物)と反応することができ、着色された生成物を形成する。HRPまたは他のペルオキシダーゼは、化学発光性生成物を形成するために、他の化合物とも反応できる;例えば、HRPまたは他のペルオキシダーゼは、ルミノールと反応して化学発光性生成物を形成する(他の分子が存在してよく、およびそのような反応を増強し得る;例えば、ルミノールからの発光性生成物のHRP媒介生成は4−ヨードフェノールの存在により増強される)。他の着色剤としては、例えば、アルカリ性ホスファターゼ;レザズリン(7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン10−オキシド);10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン(Amplex Red)および同様の化合物(例えば、Amplex UltraRed(Life Technologies、カリフォルニア州カールスバッド(Carlsbad)、CA92008よりの、A36006);レゾルフィン化合物(例えば、7−エトキシレゾルフィン);例えば、フルオレセイン、カルセイン、ローダミン、およびエチジウム染料などの染料;N−メチル−4−ヒドラジノ−7−ニトロベンゾフラザン;アクリジニウム(アクリジニン−9−カルボン酸)エステルおよびこれらの化合物と反応して溶液の光学的性質を変える化合物;フェノールおよびフェノール誘導体(例えば、p−ヨードフェノールおよびp−フェニルフェノール);アミン付加物(例えば、シアン化銅から誘導され得るような)を含む発光性アミン、および他の分子が挙げられる。他の酵素および反応剤が着色された生成物を形成するために、または血液サンプル中のコレステロールを検出するために用いられ得ることを理解されたい。
本明細書において用いられる、用語「生成物形成」、「着色された生成物」、「着色された生成物形成」などは、溶液への着色剤の添加の作用、およびそれにより生じる生成物を指すために用いられる。例えば、溶液への着色剤の添加は、溶液の光学的性質を変更するために有効な反応をもたらし得る。そのような反応は、着色剤が加えられた溶液の色、吸光度、および/または他の光学的性質を変化させるために有効な、溶液中にもともとは存在しなかった分子の形成をもたらすか、溶液中に既に存在した分子または化合物の凝集をもたらすか、または溶液中に既に存在した分子または化合物の分解または変化をもたらす。
本明細書において用いられるサンプルは、被験者から得られた生物学的標本であり、および制限なしに、血液サンプル、尿サンプル、喉または頬の拭い取り、組織サンプル、脳脊髄液のサンプル、または被験者から得ることのできる他のサンプルであり得る。本明細書において用いられる、用語「サンプル」は完全な生物学的標本を含み、および被験者から採血された血液などの生物学的標本の部分または等分を含む。サンプルは、典型的には分析のために、例えば、総コレステロールおよび/または他のリポタンパク質測定;血液トリグリセリド(TG)レベル;ヘマトクリット;pH、グルコースレベル;尿酸レベル;塩濃度(例えば、塩を形成する、カチオンおよび/またはアニオン);血液鉄含有量;赤血球沈降速度(ESR);サイトメトリ測定(例えば、細胞サイズ、細胞密度、細胞形態学、細胞型、細胞表面および/または細胞内マーカーおよび特性の検出など);ビタミン、タンパク質、タンパク質の代謝物または低分子の存在および/または濃度の測定を含む化学的測定、および血液、尿、組織、または他の生物学的サンプルなどの他の測定などの1つ以上の生物学的に関連する特性の決定のために取得される。
血液サンプルなどの、または血液サンプルの部分などのサンプルは、任意の適切なサイズまたは容積であることができ、および随意的に小さいサイズまたは容積である。本明細書において開示される検定および方法のいくつかの実施形態においては、測定は、小容積の血液サンプル、または血液サンプルの小容積より小さい部分を用いて行われることができ、小容積は、約5mL未満を含むか;または約3mL未満を含むか;または約1mL未満を含むか;または約500μL未満を含むか;または約250μL未満を含むか;または約100μL未満を含むか;または約75μL未満を含むか;または約50μL未満を含むか;または約35μL未満を含むか;または約25μL未満を含むか;または約20μL未満を含むか;または約15μL未満を含むか;または約10μL未満を含むか;または約8μL未満を含むか;または約5μL未満を含むか;または約1μL未満を含むか;または約0.8μL未満を含むか;または約0.5μL未満を含むか;または約0.3μL未満を含むか;または約0.2μL未満を含むか;または約0.1μL未満を含むか;または約0.05μL未満を含むか;または約0.1μL未満を含む。
本明細書において用いられる、「リポタンパク質」および「リポタンパク質粒子」は、制限なしに、カイロミクロン、超低密度リポタンパク質(VLDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および高密度リポタンパク質(HDL)を含む。リポタンパク質は、それらの複数の構成物質の中で、トリグリセリド(TG)およびコレステロール・エステルおよび他の携帯のコレステロールを含む、コレステロールを含む。前記リポタンパク質内の、またはそれに結合したコレステロール(その全ての形態において)は、それぞれVLDL−C、LDL−C、およびHDL−Cと称される。血液サンプルの総コレステロール(TC)は、コレステロール・サブ分画、VLDL−C、LDL−C、およびHDL−Cを含む。
本明細書において用いられる、「リポタンパク質沈殿」、「リポタンパク質の沈殿」、および同様の用語は、リポタンパク質の凝集を指し(例えば、陰性に荷電したポリマー、例えば、デキストラン硫酸などの陰性に荷電した多糖の存在下での、マグネシウム・イオンなどの2価のカチオンへの曝露により)、および他の血液構成要素からリポタンパク質を更に分離するための遠心分離または他の作用も指すことができる。リポタンパク質の実質的な沈殿は、約75%を超える、または約80%を超える、または約85%を超える、または約90%を超える、または約95%を超える、または約99%を超えるなどの、血液のサンプルのリポタンパク質の大きな分画が凝集、または沈降するときに生じ得る。
本明細書において用いられる、用語「リポタンパク質相互作用剤」は、溶液からリポタンパク質を、凝集および/または沈降させるために作用し得る、化合物、または化合物のペアー、または化合物のグループを指す。しかしながら、本明細書において用語は、「リポタンパク質相互作用剤」は、識別子として用いられ、およびそのような化合物の使用または包含は、リポタンパク質相互作用剤が存在する溶液または検定の間に、リポタンパク質の沈殿を引き起こすことを必ずしも必要としないことを理解されたい。リポタンパク質との相互作用の例示的な形態は、マグネシウムおよび他の2価のカチオンなどのカチオンにより媒介され、陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸)などの陰性に荷電したポリマーが、カチオンを介してリポタンパク質に会合する。従って、例えば、マグネシウム(典型的にはMgCl2の形態における)などの、そのようなカチオンは、「リポタンパク質相互作用剤」と称され得る。他のリポタンパク質相互作用剤としては、制限なしに、デキストラン、シクロデキストリン、リンタングステン酸、リンタングステン酸塩(例えば、リンタングステン酸ナトリウムと塩化マグネシウムを含む、リンタングステン酸ナトリウム)、ポリビニル硫酸、ヘパリン、ヘパリンと塩化マンガン、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)6000)、および抗体(例えば、抗アポリポタンパク質−B−特異的モノクローナル抗体など)が挙げられる。抗体は、典型的にはリポタンパク質検定において遠心分離方法と共に用いられる。
本明細書において記述される方法および試薬において使用するためのデキストランは、例えば、デキストラン硫酸として入手できる。本明細書において記述される方法および試薬において使用するためのα−シクロデキストリンなどのシクロデキストリンは、例えば、シクロデキストリン硫酸として入手できる。いくつかの従来技術の方法では、リポタンパク質は、血液サンプルから、比較的低濃度のデキストラン硫酸および比較的高濃度の塩化マグネシウム(例えば、Kimberlyら(Clinical Chemistry 45(10):18803〜1812(1999)により記載された0.182μMデキストラン硫酸および32mMMgCl2)により沈殿され得る。
本明細書において用いられる、用語「デキストラン」は、任意の形態の、各種の長さの多糖鎖から構成される、複雑な、分枝したグルカン(すなわち、多くのグルコース分子より形成される多糖)を指す。多糖鎖の直線の長さに沿ったグルコース分子の連結(例えば、枝の間の)は、典型的にはα−1,6グリコシド結合である一方、分枝部分のグルコース分子同士の結合は、典型的にはα−1,3グリコシド結合である。デキストランのサイズおよび分子量は大幅に変動し;例えば、デキストラン多糖鎖は、大幅に変化する長さを有することができ、およびデキストランは、分子量において大きな変動を示す(例えば、約3キロダルトン(kD)〜約2000kDまたはそれより大きい)。本明細書において用いられる、用語「デキストラン」は、例えば、デキストラン硫酸エステル、デキストラン酢酸エステル、デキストランプロピオン酸エステル、デキストランコハク酸エステル、および他のデキストランエステルなどのデキストラン・エステルおよび塩を含む。
デキストラン分子が、そのそれぞれが、デキストランのバルク組成物などの、デキストラン組成物中の、他のデキストラン分子とは異なる構造、および/または異なる分子量を有することのできる、異なるデキストラン分子を含む不均一混合物の中に見出され得るか、または提供され得ることを理解されたい。本明細書において用いられる、用語「デキストラン分子量」、「デキストランの分子量」、および同様の用語は、デキストランのバルク組成物中の、デキストラン分子の平均分子量を指し、およびデキストランのバルク組成物中の全ての、またはほとんどの、デキストラン分子が、「デキストラン分子量」として特定される特定の分子量を有することを示唆しない。従って、デキストランの分子量は、その分子量および構造において変動し得るデキストラン分子の不均一混合物を含むバルク組成物に起因する平均値を指すことを理解されたい。
本明細書において用いられる、用語「低分子量のデキストラン」は、デキストラン分子量が約100キロダルトン(kD)、および典型的には約75kD未満以下のデキストランを指し;実施形態では、低分子量のデキストランは、約25kD〜約75kD、または約40kD〜約60kDの分子量を有し得る。実施形態では、低分子量のデキストランは、約50kDの分子量を有し得る。
本明細書において用いられる、用語「シクロデキストリン」は、任意の環状多糖、例えば、糖分子で形成された環状化合物を指す。シクロデキストリンの環の中の糖分子の数は変化することができ;例えば、6個の糖を環の中に有するシクロデキストリンは、α−シクロデキストリンと称され;7員環はβ−シクロデキストリンと称され;および8個の糖分子を環内に有するシクロデキストリンは、γ−シクロデキストリンと称される。
本明細書において用いられる、陰性に荷電したポリマーは、反復単位を有し、および水溶液で中性付近のpH(例えば、約pH5〜約pH9のpH、随意的に約pH6〜約pH8)において、陰電荷を有するする任意の有機分子を指す。例えば、ポリビニル硫酸は陰性に荷電したポリマーである。他の陰性に荷電したポリマーとしては、ヘパリンおよびデキストラン・エステルを含む陰性に荷電した多糖が挙げられる。
コレステロールは、ヒトの被験者などの被験者の血液中で測定され得る。血液サンプル中で測定されたコレステロールは、1つ以上のコレステロール・サブ分画のコレステロールを含むと称され得る。本明細書において用いられる、用語「総コレステロール」およびその頭字語「TC」は、サンプル中のコレステロールの合計量を示すために用いられる。血液サンプル中のコレステロール量が議論される場合、および他に指定されない限り、用語「コレステロール」は、「総コレステロール」を指す。コレステロールは、被験者の血液(例えば、ヒトの被験者)中に多くの形態で見出され;例えば、コレステロールは、血液中のカイロミクロン中、VLDL中、LDL中、および/またはHDL中に見出され得る。カイロミクロン、VLDL、LDL、およびHDLのそれぞれは、コレステロール・サブ分画と称され得る。カイロミクロン、VLDL、LDL、およびHDLサブ分画中に存在するコレステロールの合計量が、被験者から得られた血液サンプル中の総コレステロールを構成する。
コレステロールの合計量、およびそれぞれのコレステロール・サブ分画中のコレステロールの量は、当技術分野で周知の様々な手段、ならびに本明細書において開示される新規な方法および手段により測定され得る。本明細書において用いられる、用語「コレステロール測定データ」は、サンプル中のコレステロール測定に由来するデータを指し、および制限なしにTC、VLDL−C、LDL−C、HDL−C、カイロミクロン・コレステロール、およびそれらの組み合わせの測定を指すことができる。例えば、本明細書において開示されるように、コレステロールは、電流測定、電圧測定、または、試薬もしくは本明細書において開示される方法および検定に従った試薬の添加後の、血液サンプルなどの、血液サンプルの光学的性質の測定によることを含む任意の適切な手段により測定されることができる。例えば、本明細書において開示されるように、コレステロールは、試薬または本明細書において開示される方法および検定に従った試薬の添加後の、血液サンプルなどの、血液サンプル中の吸光度を測定することにより測定され得る。実施形態では、コレステロール測定データは、分光光度計を用いて吸光度を測定することにより得られたデータを含む。実施形態では、コレステロール測定データは、分光光度計を用いてΔAを測定することにより得られたデータを含み、ΔAは、2つの波長、例えば、約560nmおよび約700nmにおいて測定された吸光度の差である。従って、例えば、コレステロール測定データは、分光光度計を用いてΔAを測定することにより、約560nmの波長における吸光度、および約700nmの波長における吸光度を測定すること、および計算または他の方法によりこれらの吸光度測定の間の差を得ることにより取得され得る。
用語“「吸光度」は、本明細書においては、当技術分野における普通の、および慣習の意味に従い使用され、および溶液に当たる光学的(例えば、電磁的)放射量の、溶液(例えば、サンプル)を通過して透過される光学的放射の量に対する比に関する、溶液(例えば、サンプル)の光学的性質を指す。
吸光度は、媒体を貫通する通過の間に吸収された光の量を測定することにより、媒体を貫通して通過した光の量を測定することにより、または当技術分野で周知の他の方法により測定され得る。透過率(T)は、典型的には、サンプルを通過した光の量の、対照(例えば、ブランク)を通過した光の量に対する比として定義され、前記光の量は、典型的には光度により測定される。媒体を通過できない光の量は、従って1−Tである。吸光度Aは、典型的にはTの負の対数(−log10T)で定義される。従って、これらの値の1つの決定が他の値の決定を可能にするために、吸光度および透過率は共に測定される。従って、吸光度の決定が同様に透過率の決定を可能にするために、本明細書において用いられる「吸光度」は「透過率」をも示し、および指す。
本明細書において用いられる、吸光度(および透過率)は、波長の特定の範囲内で、または特定の波長で、または複数の特定の波長で測定され得る。特定の波長で測定された吸光度は、その特定の波長を中央とする波長の範囲の測定により取得され得る。例えば、560nmでの吸光度は、約530nm〜約590nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;約540nm〜約580nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;随意的に約550nm〜約570nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;または560nmより大きいか、または小さい他の波長の間の吸光度の測定により取得されることができる。同様に、700nmでの吸光度は、約670nm〜約730nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;約680nm〜約720nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;随意的に約690nm〜約710nmの波長の吸光度の測定により取得されることができ;または700nmより大きいか、または小さい他の波長の間の吸光度の測定により取得されることができる。吸光度は、本明細書において開示される実施例において分光光度計を用いて測定された。
本明細書において用いられる、用語「ΔA」は、第一の波長で測定された吸光度および第二の波長で測定された吸光度の差を指し;例えば、第一の波長は、約560nmであり、および第二の波長は約700nmであることができる。例えば、ΔAは、約560nmの波長で測定された吸光度および約700nmの波長で測定された吸光度の差により測定され、およびこれらの吸光度測定の間の差は計算により、または他の方法により取得される。従って、例えば、560nmおよび700nmで測定された、そのようなΔAは、「ΔA(560−700nm)」と称される。
本明細書において用いられる、用語「分光光度計」は、波長の特定の範囲内の、または特定の波長における、または複数の特定の波長における光学的強度を測定するために構成されたか、または測定するために有効な機器を指す。分光光度計は、サンプルの吸光度を測定するために有効である。分光光度計は、サンプルから発光された光を測定するために有効であり得る(例えば、蛍光および/または発光)。分光光度計サンプルの吸光度およびサンプルから発光された光を測定するために有効であり得る。
本明細書において用いられる用語「分光測光」は、測定分光光度計を用いて測定を行うことを指し;例えば、波長の特定の範囲内で、または特定の波長で、または複数の特定の波長での光学的測定を行うことを指す。
本明細書において用いられる、用語「光学的検出器」および光学的性質(例えば、着色された溶液の)を測定するための手段は、電磁放射(例えば、任意の波長の光)を検出するための、任意の適切な光学的手段、光学的機器、光検出器、および光学的機器要素を指す。例えば、光学的検出器、および光学的検出手段、吸光度、透過率、濁度、発光(化学発光を含む)、蛍光および/または他の光学的信号を検出するために用いられ得る。光学的検出器としてはそれらに限定はされないが、画像化機器が挙げられる。光学的手段、光学的機器、光検出器、および光学的機器要素としては、それらに限定はされないが、デジタルカメラなどの電子検出器、電荷結合素子(CCD、超冷却されたCCDを含む)、光ダイオード(例えば、PINダイオードおよびアバランシェフォトダイオードを含む)、光電子増倍管、光電管、光子計数検出器、光ダイオードのアレイ(例えば、PINダイオードアレイおよびアバランシェフォトダイオードアレイを含む)、電荷結合素子のアレイ(超冷却されたCCDアレイを含む)、光ダイオードのアレイ、光電子増倍管のアレイ、光電管のアレイ、光子計数検出器のアレイ、および他の検出機器および検出要素が挙げられる。いくつかの実施形態では、PINダイオードまたは他の要素が、増幅器に連結され得る。
いくつかの実施形態では、光学的検出器は、カメラ(例えば、デジタルカメラ)を含み得る。カメラはレンズを含み得るか、またはレンズなしで作動できる。いくつかの例では、カメラは、CCDを含み得るか、相補型金属酸化物半導体(CMOS)要素を用い得るか、無レンズ、ミクロレンズアレイカメラ、およびオープンソースカメラ(例えば、Levoyにより“Experimental Platforms for Computational Photography,” (「コンピュータ的写真撮影の実験的プラットフォーム」)IEEE Computer Graphics and Applications,第30巻,No.5,2010年9月/10月,pp.81〜87に記述されたフランケンカメラを含む)を含み、ならびに当技術分野で周知の、または将来開発される任意の可視的検出技術を用い得る。カメラは、従来的なおよび/または非従来的な画像、例えばホログラフィック画像、トモグラフィック画像、干渉法画像、フーリエ変換スペクトルを取得でき、そのすべてが、コンピュータ的な方法の支援により、または支援なしで解釈され得る。カメラは、使用の間にカメラの焦点を合わせるための1つ以上の特徴を含むことができるか、または後に焦点を合わせ得る画像を捕捉できる。いくつかの実施形態では、画像化機器は、2次元(2−D)画像化、3次元(3−D)画像化、および/または4次元(4−D)画像化(経時的な変化を組み込む)を用い得る。画像化機器は、静的画像を捕捉し得る。3次元および4次元画像化を実現するために用いられる前記光学的スキームの内の1つ以上のいくつか、例えば、構造化照明顕微鏡法(SLM)、デジタルホログラフィック顕微鏡法(DHM)、共焦点顕微鏡法、光視野顕微鏡法などは、当業者に周知である。前記静的画像は、1つ以上の時点で捕捉され得る。前記画像化機器ビデオおよび/または動的画像も捕捉し得る。前記ビデオ画像は、単一の時間の期間、または1つ以上の時間の期間にわたって継続的に、捕捉され得る。画像化機器は、標的(例えば、検定に用いられるサンプル)をスキャンする光学的システムからの信号を、任意の走査パターン(例えば、ラスター走査)で、収集し得る。
光学的検出器、および光学的検出手段は、制限なしに顕微鏡を含み、および光学的検出のための手段は、顕微鏡法、目視検査、写真フィルムによるものを含むことができるか、デジタルカメラ、電荷結合素子(CCD)または光電倍増管および光電管、光検出器、および当技術分野で周知のまたは本明細書で開示される他の検出機器などの電子検出器の使用を含み得る。光学的検出器、および光学的検出手段は、例えば、CCD検出器またはPMTアレイに機能的に接続され得る、光ファイバーまたは複数の光ファイバー(例えば、光ファイバーケーブル)を含み得る。前記光ファイバーの束は、別々のファイバー、および/または固体バンドルを形成するために相互に融合した多くの小さなファイバーを含む。
光学的検出器は、電球、白熱電球、電子発光性ランプ、レーザー、レーザーダイオード、発光ダイオード(LED)、ガス放電ランプ、高輝度放電ランプ、化学発光性光源、生物発光性光源、リン光光源、蛍光光源、および自然の太陽光などの光源を含み得る。例えば化学発光が検出されるべき実施形態では、検定化学物質により光が生成され得る。実施形態では、光源は、結果を検出することを支援するために、構成要素を照射し得る。例えば、光源は、検定中の溶液を、検定を検出することを支援するために照射し得る。検定。例えば、検定は、核酸検定に通常用いられるような、蛍光検定または吸光度検定であることができる。検出器は、光源から検定または検定チャンバーに光を送達するために有効な光学的要素を含み得る。そのような光学的要素としては、制限なしに、例えば、レンズ、鏡(例えば、走査またはガルバノ・ミラー)、プリズム、光ファイバーまたはファイバーの束、光導波路(例えば、液体光導波路)、および/または他の光学的要素が挙げられる。光学的検出器は、そのような光学的要素が、検出器に光を送達するために有効に配設される場合には、そのような光学的要素を含み得る。例えば、光学的検出器は、電磁放射の選択された波長または波長の範囲を検出するために構成され得る。光学的検出器は、サンプルの一部分の上を移動するか、または見るために構成され得る。光学的検出器は鏡、モーター、圧電性要素、または例えば、サンプルをスキャンするなどの、異なる時間における標的の位置の異なる部分からの光の検出を可能にするために有効な、他の要素を含み得る。
光学的検出器は、1つ以上の光信号を検出するために用いられ得る。例えば、検出器は、発光を与える反応の存在または進行を検出するために用いられ得る。検出器は、1つ以上の蛍光、化学発光、光ルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス、音ルミネッセンス、吸光、濁度、旋光分散(ORD)、円偏光二色性(CD)、または偏光を提供するを与える反応を検出するために用いられ得る。光学的検出器は、色の強度および色相、またはその空間または時間的勾配に関連する光信号を検出し得る。
本明細書において用いられる、前記機器からコンピュータまたは他の外部機器へ情報を通信するための手段、およびコンピュータまたは他の外部機器への情報通信のためのチャネルは、制限なしに、コンピュータネットワーク、電話、電話ネットワーク、および前記機器から通信された情報を表示するために構成された機器を指す。実施形態では、情報を通信するための手段、および情報通信のためのチャネルは、有線を用いる直接リンク(ツイストペアー、同軸、リボン、および他のケーブルを含む)、無線手段および無線技術(例えば、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))技術またはRTM(再伝送モード)技術)を含む。通信のための通信手段およびチャネルは、モデムによるダイアルアップ有線通信、有線を用いる直接リンク、ならびに赤外、セルラー、ワイマックス、Wi−Fi、衛星、ページャー、汎用パケット無線サービス(GPRS)、およびローカルデータトランスポートシステム(例えば、イーサーネットもしくはローカルエリアネットワーク(LAN)または他のネットワーク上のトークン・リング・ネットワークなど)を含む無線接続を含む、任意の適切な通信方法を含む。
通信されるべき外部機器は、そのような通信を受け取る能力のある任意の機器であり得る。例えば、外部機器は、サーバー、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、モバイル機器、非スマートフォン(“dumb”携帯電話)、衛星電話、スマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)、AndroidTM、Blackberry(登録商標)、パーム、シンビアン、Windows(登録商標))、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ページャー、または任意の他の機器を含む、ネットワーク化機器であり得る。実施形態では、外部機器は診療機器であり得る。外部機器が新両利きを含む、いくつかの実施形態では、本明細書において開示される機器およびシステム、ならびに外部機器の間の関係は、マスター−スレーブ関係、ピアトゥーピア、または分配関係を含み得る。
本明細書において用いられる、用語「リパーゼ」は、反応基質の一部分としての脂質の反応を触媒する酵素のクラスを指す。リパーゼは、加水分解または他の反応などの反応を触媒し得る。例えば、リパーゼは、コレステロール・エステルが、コレステロールおよび脂肪酸に代謝される反応を触媒し得る。
本明細書において用いられる、用語「コレステロール・エステラーゼ」は、コレステロール分子またはコレステロール含有分子のコレステロール基のカルボン酸エステルなどのエステル結合を除去するか、または変性させる反応を触媒するために有効な酵素を指す。コレステロール・エステラーゼ(「ステロール・エステラーゼ」および「胆汁リパーゼ」としても知られる)は、典型的にはステリル・エステルが、水と反応してステロールおよび脂肪酸を形成する反応を触媒する。コレステロール・エステラーゼは普遍的であり、ならびに単細胞および多細胞生物に見出されることができ;多くの商業的に有用なコレステロール・エステラーゼは、細菌のコレステロール・エステラーゼであるが、他の源からのコレステロール・エステラーゼも周知でありおよび同様に有用である。例えば、有用なコレステロール・エステラーゼは、シュードモナス属からのコレステロール・エステラーゼを含む、グラム陰性菌から得られるコレステロール・エステラーゼなどの、細菌のコレステロール・エステラーゼであり得る。
本明細書において用いられる、用語「コレステロール・オキシダーゼ」は、コレステロール含有分子のコレステロール分子またはコレステロール基を酸素と結合させ、コレスト−4−エン−3−オン(過酸化水素も形成する)などの酸化されたコレステロール基にする反応を触媒するために有効な酵素を指す。多くのコレステロール・オキシダーゼは、細菌のコレステロール・オキシダーゼである。例えば、有用なコレステロール・オキシダーゼは、シュードモナス属からのコレステロール・オキシダーゼを含む、グラム陰性菌から得られるものなどの、コレステロール・オキシダーゼであり得る。
本明細書において用いられる、「緩衝剤」は、溶液中で、溶液のpHを特定の値またはその付近に維持する傾向を有する化合物または化合物群である。例えば、リン酸塩は緩衝剤として用いられ得る。リン酸塩はNaH2PO4、Na2HPO4、およびNa3PO4を含む。制限なしにクエン酸塩、アンモニウム塩、酢酸塩、炭酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンプロパンスルホン酸(MOPSO)、2−(N−モルホリノ)エタンプロパンスルホン酸(MES)、N−(2−アセトアミド)−イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−スルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノスルホン酸(ACES)、塩化コラミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノスルホン酸(BES)、2−[[1,3−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−2−イル]アミノ]スルホン酸(TES)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンスルホン酸(HEPES)、アセトアミドグリシン、トリシン(N−(2−ヒドロキシ−1,1−bis(ヒドロキシメチル)エチル)グリシン)、グリシンアミド、ビシン(2−(Bis(2−ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸)、および他の緩衝剤を含他の緩衝剤も、本明細書において開示される試薬、検定および方法で、使用するのに適切である。水溶液を所望のpHに緩衝し、および他の方法で本明細書において開示される検定および方法に適合する限り、任意の緩衝剤を用い得る。実施形態では、緩衝剤は、溶液のpHを、中性pH付近から、わずかに酸性pHのpH範囲、例えば、約pH5〜約pH9、または約pH6〜約pH8、または約pH6.8〜約pH7.8、および実施形態では、of約pH7のpHまたは約pH7.4のpHに緩衝するために用いられ得る。
機器およびシステム
本明細書において開示される検定および方法は、サンプルを処理するための機器、またはシステム上において遂行され得る。本明細書において開示される検定および方法は、サンプルを処理するための機器、またはサンプルを処理するための、自動化された検定機器であり得る機器、または自動化された検定システムであり得るシステムの中に統合され得るか、またはそれらの中で用いられることができる。そのような機器、およびそのようなシステムは、本明細書において開示される方法の実施に対して有用であり得る。例えば、機器は、サンプルを受け取るために有用であり得る。機器は、サンプルを調製するために、または処理するために有用であり得る。機器は、サンプルの検定を遂行するために有用であり得る。機器サンプルからデータを得るために有用であり得る。機器は、サンプルから得られたデータを送信するために有用であり得る。機器は、サンプルの処理または検定に続いてサンプルを廃棄するために有用であり得る。
機器はその構成要素がサンプル処理機器であり得る、システムの一部であることができる。機器は、サンプル処理機器であり得る。サンプル処理機器は、サンプルを収集すること、臨床検査のためにサンプルを調製すること、または本明細書において開示される1つ以上の試薬との化学的反応または他の化学的もしくは物理的処理を実現することを促進するために構成され得る。サンプル処理機器は、サンプルからデータを取得するために構成され得る。サンプル処理機器は、サンプルから得られたデータを送信するために構成され得る。サンプル処理機器は、サンプルからのデータを分析するために構成され得る。サンプル処理機器は、サンプルからのデータを分析するために、別の機器、または臨床検査室、または輪状検査室に属する個人と通信するために構成され得る。
サンプル処理機器は、被験者上にまたは被験者内に配置されるために構成され得る。サンプル処理機器は、被験者からのサンプルを、直接的にか、または間接的かのいずれかにより受け入れるために構成され得る。サンプルは、例えば、血液サンプル(例えば、指先穿刺、または静脈穿刺、または動脈血サンプルから得られたサンプル)、尿サンプル、生検サンプル、組織切片、糞便サンプル、または他の生物学的サンプル;水サンプル、土壌サンプル、食品サンプル、空気サンプル;または他のサンプルであってよい。血液サンプルは、例えば、全血、血漿、または血清を含み得る。サンプル処理機器は、前記被験者からのサンプルを、前記機器の筐体を介して受け取り得る。サンプル収集は、サンプル収集サイト、または他の場所において生じ得る。前記サンプルは、サンプル収集サイトにおいて、前記機器に提供され得る。
いくつかの実施形態では、サンプル処理機器は、カートリッジを受け入れるか、または保持するために構成され得る。いくつかの実施形態では、サンプル処理機器は、カートリッジを含み得る。前記カートリッジサンプル処理機器から取外し可能であることができる。いくつかの実施形態では、サンプルは、サンプル処理機器の前記カートリッジに提供され得る。代替方法として、サンプルは、サンプル処理機器の別の部分に提供され得る。前記カートリッジおよび/または機器は、サンプルを受け入れるために構成され得るサンプル収集ユニットを含み得る。
カートリッジはサンプルを含むことができ、およびサンプルの処理または検査において用いられる試薬であって、使い捨てである試薬または他の物質を含むことができる。カートリッジの、サンプル処理機器上への配置、その中への挿入に続き、前記カートリッジの1つ以上の構成要素が、サンプル処理機器の他の構成要素との流体連通にもたらされ得る。例えば、サンプルがカートリッジに収集される場合、このサンプルは、サンプル処理機器の他の部分に移転され得る。同様に、1つ以上の試薬が、カートリッジ上に提供される場合、前記試薬は、サンプル処理機器の他の部分に移転され得るか、またはサンプル処理機器の他の構成要素が試薬にもたらされ得る。いくつかの実施形態では、前記試薬またはカートリッジの構成要素は、カートリッジのオンボードに留まり得る。いくつかの実施形態では、配管の維持管理(例えば、手動または自動化された維持管理)を必要とする流体工学を含まない。
サンプルまたは試薬は、サンプル処理機器などの機器に移転され得る。サンプルまたは試薬は、機器内に移転され得る。そのようなサンプルまたは試薬の移転は、カートリッジから機器への連続的な経路を設けることなく達成され得る。そのようなサンプルまたは試薬の移転は、機器内に連続的な経路を設けることなく達成され得る。実施形態では、そのようなサンプルまたは試薬の移転は、サンプル取扱いシステム(例えば、ピペット)により達成されることができ;例えば、サンプル、試薬、またはそれらの等分は、サンプル、試薬、またはそれらの等分を、その中に持つチップを、サンプル処理機器上またはその中の場所まで移動するサンプル取扱いシステムに作動可能に接続され得る、ピペットチップなどの先端が開放された移転構成要素中に吸引されることができる。これらのサンプル、試薬、またはそれらの等分は、サンプル中の処理機器上またはサンプル中の処理機器を持つ場所に配設され得る。サンプルおよび試薬、または複数の試薬は、同様の様式で、サンプル取扱いシステムを用いて混合され得る。前記カートリッジの1つ以上の構成要素前記サンプル処理機器の他の部分に自動化された方式で運搬されることができ、および逆もまた同じである。
サンプル処理機器などの機器は、流体取扱いシステムを有し得る。流体取扱いシステムは、サンプなどの流体の輸送、希釈、抽出、等分化、混合、および他の作用を遂行するか、または遂行することを支援し得る。いくつかの実施形態では、流体取扱いシステムは、機器筐体内に収容され得る。流体取扱いシステム前記流体の収集、送達、処理および/または輸送、乾燥試薬の溶解、液体の混合および/または乾燥試薬の液体への混合と同様に非流体性構成要素、サンプル、または物質の収集、送達、処理および/または輸送を可能にする。前記流体は、サンプル、試薬、希釈剤、洗浄液、染料、または前記機器により用いられ得る任意の他の流体であることができ、および限定はされないが、均一な流体、異なる液体、エマルション、懸濁液、および他の流体を含み得る。制限なしにピペットを含む流体取扱いシステムは、容器(その中に流体を含むか、または含まない)を前記機器の周辺に輸送するために用いられ得る。前記流体取扱いシステムは、流体を分注するか、または吸引し得る。前記サンプルは、流体中を浮遊する1つ以上の微粒子または固体物を含む得る。
実施形態では、流体取扱いシステムは、ピペット、ピペットチップ、注射器、毛細管、または他の構成要素を含み得る。前記流体取扱いシステムは、部分内部表面および外部表面および開放端を持つ部分を有し得る。前記流体取扱いシステム〜ピペット本体およびピペットノズルを含み得るピペットを含むことができ、およびピペットチップを含み得る。ピペットチップは、ピペットノズルから取り外しできても、またはできなくてもよい。実施形態では、流体取扱いシステムは、ピペットチップに嵌合するピペットを用い得る;ピペットチップは、使い捨てであってよい。チップは、ピペットに嵌合した時に液密の密封を形成する。ピペットチップは、1回、2回またはそれより多い回数用いられ得る。実施形態では、流体取扱いシステムは、ピペットチップを持っているか、または持っていないピペットまたは同様の機器を、流体を吸引、分注、混合、輸送、またはさもなければ取り扱うために用い得る。所望の場合には、前記流体は、前記流体取扱いシステムから分注され得る。前記流体は、例えばピペットチップの開口部から分注される前に、ピペットチップ内に収容されることができる。実施形態では、または使用中の例では、前記流体の全てが分注され得る;他の実施形態では、または使用中の例では、チップ内の前記流体の一部分が分注され得る。ピペットは、流体を選択的に吸引し得る。前記ピペットは、流体の選択された量を吸引し得る。前記ピペットは、前記流体をチップ内でまたは容器内で混合するために、撹拌機構を作動する能力を有し得る。前記ピペットは、混合のために連続的な流れのループを生成する、非液体形態の物質または試薬を含むチップまたは容器を組み込み得る。ピペットチップは、2部分の基質反応におけるような複数の流体の計量された同時または順次の送達により混合の促進もする。
前記流体取扱いシステムは、1つ以上の流体的に分離されたまたは水圧操作的に独立したユニットを含み得る。例えば、前記流体取扱いシステムは、1つ、2つ、またはそれより多いピペットチップを含み得る。前記ピペットチップは、流体を受け入れおよび拘束するために構成され得る。前記チップは、互いに流体的に分離されるか、または水圧操作的に独立できる。それぞれのチップの中に含まれる流体は、他のチップの中の流体および前記機器内の他の流体から、流体的に分離されるか、または水圧操作的に独立できる。前記流体的に分離されるか、または水圧操作的に独立したユニットは、前記機器の他の部分および/または相互に対して移動可能であることができる。前記流体的に分離されるか、または水圧操作的に独立したユニットは個々に移動可能である。流体取扱いシステム〜1つ以上の基部または支持物を含み得る。基部または支持物は、1つ以上のピペットまたはピペットユニットを指示し得る。基部または支持物は、前記流体取扱いシステムの1つ以上のピペットを互いに接続し得る。
サンプル処理機器は、被験者から得られたサンプルの処理ステップまたは作用を遂行するために構成され得る。サンプル処理は、例えば、サンプルの希釈、等分へのサンプルの分割、抽出、試薬との接触、ろ過、分離、遠心分離、または他の準備のまたは処理の作用またはステップを含む、サンプル調製を含み得る。サンプル処理機器は、サンプルに対して1つ以上のサンプル調製作用またはステップを遂行するために構成され得る。随意的に、サンプルは、化学的反応および/または物理的処理ステップのために調製され得る。サンプル調製の作用またはステップは、以下の1つ以上を含み得る:遠心分離、分離、ろ過、希釈、富化、精製、沈殿、培養、ピペッティング、輸送、クロマトグラフィー、細胞溶解、血球計算、粉砕、破砕、活性化、超音波処理、マイクロカラム処理、磁気ビーズによる処理、ナノ粒子による処理、または他のサンプル調製作用またはステップ。例えば、サンプル調製は、血液を血清および/または粒子状物質の分画に分離するための、または任意の他のサンプルを様々な構成要素に分離するための1つ以上のステップを含み得る。サンプル調製は、血液サンプルまたは他の生物学的サンプルなどのサンプルを、希釈および/または濃縮するための1つ以上のステップを含み得る。サンプル調製は、抗凝血剤または他の成分をサンプルに加えることを含み得る。サンプル調製は、サンプルの精製も含み得る。実施形態では、全てのサンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは単一の機器により遂行され得る。全てのサンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、ほとんどのサンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは、単一の機器により遂行され、および単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、多くのサンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは、単一の機器により遂行され、および単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、サンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは、2つ以上の機器により遂行され得る。
サンプル処理機器は、サンプルに対して1つ以上の検定を行い、およびこのサンプルからデータを得るために構成され得る。検定は1つ以上の物理的または化学的処理を含むことができ、および1つ以上の化学的または物理的反応を行うことを含み得る。サンプル処理機器は、体液の小さなサンプルに対して1つまたは2つ以上の検定をするために構成され得る。1つ以上の化学的反応が、本明細書の他の部分において記載される容積を有するサンプルに対して生じ得る。例えば1つ以上の化学的反応は、フェムトリットル未満の容積有するピル内で生じ得る。一例では、サンプル収集ユニットは、単一の滴に等しいか、またはそれより少ない血液または間質液の体液サンプルの容積を受け取るために構成される。実施形態では、前記サンプルの容積は小さな容積であることができ、小容積は、約1000μL未満の容積、または約500μL未満の容積、または約250μL未満の容積、または約150μL未満の容積、または約100μL未満の容積、または約75μL未満の容積、または約50μL未満の容積、または約40μL未満の容積、または約20μL未満の容積、または約10μL未満の容積、または他の小容積であり得る。実施形態では、全てのサンプル検定作用またはステップは単一のサンプルに対して遂行され得る。実施形態では、全てのサンプル検定作用またはステップは、単一の機器により遂行され得る。実施形態では、全てのサンプル検定作用またはステップは、単一の機器の筐体内で遂行される。実施形態では、ほとんどのサンプル検定作用またはステップは、単一の機器により遂行され、単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、多くのサンプル検定作用またはステップは、単一の機器により遂行され、単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、サンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは、2つ以上の機器により遂行され得る。
サンプル処理機器は、サンプルに対して複数の検定を遂行するために構成され得る。実施形態では、サンプル処理機器は、単一のサンプルに対して、複数の検定を遂行するために構成され得る。実施形態では、サンプル処理機器は、単一のサンプルに対して複数の検定を遂行するために構成されることができ、サンプルは小さなサンプルである。例えば、小さなサンプルは、約1000μL未満の、または約500μL未満の、または約250μL未満の、または約150μL未満の、または約100μL未満の、または約75μL未満の、または約50μL未満の、または約40μL未満の、または約20μL未満の、または約10μL未満の、または他の小容積のサンプル容積を有し得る。サンプル処理機器は、単一のサンプルに対して多重化された検定を行う能力を有し得る。複数の検定は同時に進行されることができ;順次に進行されることができ;またはいくつかの検定が同時に進行される一方で、他のものは順次に進行される。1つ以上の対照検定および/または校正器(例えば、検定/試験のための校正器の対照を持つ構成を含む)も、前記機器に組み込まれることができ;対照検定および校正器の検定は、サンプルに対して遂行される検定と同時に、またはサンプルに対して遂行される検定の前又は後で遂行され得るか、またはそれらの任意の組み合わせで遂行され得る。実施形態では、全てのサンプル検定作用またはステップは単一の機器により遂行される。実施形態では、複数の検定作用またはステップの全ては、単一の機器の筐体内で遂行される。実施形態では、複数の検定のほとんどのサンプル検定作用またはステップは単一の機器により遂行され、および単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、複数の検定の多くのサンプル検定作用またはステップは単一の機器により遂行され、および単一の機器の筐体内で遂行され得る。実施形態では、サンプル処理、調製、または検定作用もしくはステップは、2つ以上の機器により遂行され得る。
実施形態では、複数の検定の全てが短い時間の期間内に遂行され得る。実施形態では、そのような短い時間の期間は、約3時間未満、または約2時間未満、または約1時間未満、または約40分間未満、または約30分間未満、または約25分間未満、または約20分間未満、または約15分間未満、または約10分間未満、または約5分間未満、または約4分間未満、または約3分間未満、または約2分間未満、または約1分未満、または他の短い時間の期間を含む。
サンプル処理機器は、サンプルに関する1つ以上の信号を検出するために構成され得る。前記サンプル処理機器は、サンプルの1つ以上の性質を特定するために構成され得る。例えば、前記サンプル処理機器は、サンプル中の1つの検体もしくは複数の検体の存在もしくは濃度または疾患状態(例えば、体液、分泌物、組織、または他のサンプル中か、またはそれらを介する)を検出するために構成され得る。代替方法として、前記サンプル処理機器は、サンプル中の1つ以上の検体の存在もしくは濃度(疾患状態を示し得る)または疾患状態を検出するために分析され得る信号を検出するために構成され得る。前記信号は、前記機器のオンボード、または別の場所で分析され得る。臨床試験を振興させることは、採集されたデータの分析または比較を含んでも、または含まなくてもよい。
化学的反応または他の処理ステップは、サンプルにより、またはサンプルによらずに遂行され得る。前記機器により調製、または進行されるステップ、検査、または検定は、限定はされないが、免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、サイトメトリ検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、形態学的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、および/または他のタイプの検定、遠心分離、分離、ろ過、希釈、富化、精製、沈殿、粉砕、培養、ピペッティング、輸送、細胞溶解、または他のサンプル調製作用またはステップ、またはそれらの組み合わせを含み得る。前記機器により調製、または進行されるステップ、検査、または検定は、顕微鏡法を含む画像化、血球計算、および画像を調製し利用するための他の技法を含み得る。前記機器により調製、または進行されるステップ、検査、または検定は、組織学、形態学、運動学、力学、および/または細胞に対するそのような評価を含み得るサンプルの状態の評価を更に含み得る。
機器は、短い時間の量で、全てオンボードのステップ(例えば、単一の機器により遂行されるステップまたは作用)を遂行する能力を有し得る。機器は、短い時間の量で、単一のサンプルに対して、全てオンボードのステップを遂行する能力を有し得る。例えば、被験者からのサンプル収集からデータを送信および/または分析まで、約3時間以下、2時間以下、1時間以下、50分間以下、45分間以下、40分間以下、30分間以下、20分間以下、15分間以下、10分間以下、5分間以下、4分間以下、3分間以下、2分間以下、または1分以下かかり得る。サンプルを前記機器内に受入れてから、そのようなサンプルに関するデータの通信まで、および/または分析までの時間は、サンプルについて行われる、ステップ、検査、または検定のタイプまたは数に依存し得る。サンプルを前記機器内に受入れてから、そのようなサンプルに関するデータの通信まで、および/または分析までの時間は、約3時間以下、2時間以下、1時間以下、50分間以下、45分間以下、40分間以下、30分間以下、20分間以下、15分間以下、10分間以下、5分間以下、4分間以下、3分間以下、2分間以下、または1分間以下かかり得る。
機器は、サンプルの処理または検定に続いて、生物学的サンプルなどのサンプルを廃棄のために準備するかまたはサンプルを廃棄するために構成され得る。
実施形態では、サンプル処理機器〜サンプルから得られたデータを送信するために構成され得る。実施形態では、サンプル処理機器は、ネットワーク上で通信するために構成され得る。サンプル処理機器は、ネットワークと接続するための通信モジュールを含み得る。サンプル処理機器は、有線接続を介してまたは無線的にネットワークに接続され得る。前記ネットワークは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはインターネットなどの広域ネットワーク(WAN)であってよい。いくつかの実施形態では、前記ネットワークは、パーソナルエリアネットワークであり得る。前記ネットワークはクラウドを含み得る。前記サンプル処理機器は、仲介機器を必要とせずに前記ネットワークに接続され得るか、またはサンプル処理機器をネットワークに接続させるために仲介機器が必要とされ得る。サンプル処理機器は、ネットワーク上で別の機器と通信することができ、別の機器はネットワークされた、パーソナルコンピュータ、サーバーコンピュータ、またはラップトップコンピュータ;Windows(登録商標) CE機器などのパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA);携帯電話などの電話、スマートフォン(例えば、アイフォン、アンドロイド、ブラックベリー等)、または位置認識可能な携帯電話(GPSなど);ネットワーク接続可能なローミング前記機器などのローミング前記機器;無線電子メール機器、またはコンピュータネットワークと無線通信可能な他の機器などの無線機器;またはネットワークを介し通信可能であり、電子トランザクションを取り扱う他の種類のネットワーク機器を含む任意の機器である。そのような通信は、他の機器によりアクセス可能なクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャー、または他なる種類のデータ保存インフラストラクチャーにデータを提供することを含み得る。
サンプル処理機器は、サンプルに関するデータを、例えば、臨床検査室またはそれに付属するヘルスケア専門家、ヘルスケア専門家の場所に提供し得る。臨床検査室、ヘルスケア専門家、または被験者1人以上のは、前記サンプル処理機器から提供されたデータを受信するか、またはそれにアクセスし得るネットワーク機器を有し得る。サンプル処理機器は、サンプルに関するデータをデータベースに提供するために構成され得る。サンプル処理機器は、サンプルに関するデータ、電子カルテシステム、臨床検査室情報システム、臨床検査室自動化システム、または他のシステムまたはソフトウエアに提供するために構成され得る。サンプル処理機器は、データを報告の形式で提供し得る。
臨床検査室、機器、または他の実体またはソフトウエアは、サンプルに関するデータの分析をリアルタイムで遂行し得る。ソフトウエアシステムは化学的分析および/または病理学的分析を遂行することができるか、またはこれらは、臨床検査室、臨床、および専門または専門家の組み合わせの中に分配され得るであろう。分析は、サンプルの定性的および/または定量的評価を含み得る。データ分析は、後続するサンプルの定性的および/または定量的評価を含み得る。随意的に、生データ、前処理されたデータ、または分析されたデータに基づく報告が作成され得る。そのような報告は、サンプルから得られたデータ、そのサンプルが取得された被験者の身元および他の情報、データの分析および他秘密情報の秘密を維持するように作成され得る。前記報告および/またはデータは、ヘルスケア専門家に送信され得る。サンプル処理機器により得られたデータ、またはそのようなデータの分析、または報告は、データベース、電子カルテシステム、臨床検査室情報システム、臨床検査室自動化システム、または他のシステムまたはソフトウエアに提供され得る。
本明細書において開示される複合体、組成物、抗体または他の試薬を用い得る、またはそれらと共に用いられる試薬、検定、方法、キット、機器、およびシステムの記述または開示は、例えば、米国特許第8,088,593号;米国特許第8,380,541号;2013年2月18日に出願された米国特許出願第13/769,798号;2013年2月18日に出願された米国特許出願第13/769,779号;2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,947号;2012年9月25日に出願された、PCT/US2012/57155号;2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,946号;2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,949号;および2011年9月26日に出願された米国特許出願第61/673,245号に見出されることができ、これらの特許および特許出願の開示は、ここに参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
脂質および脂質−分画方法および検定
本明細書において開示される新規な方法および検定は、コレステロール亜種が測定される生成物に明確に異なる速度で変換されるという出願人の発見を用いている。従って、HDL−Cは、非常に迅速に生成物に変換される一方、LDL−Cは、HDL−Cが生成物に変換されるよりも、よりゆっくりと生成物に変換され、およびVLDL−Cおよびカイロミクロンは、更によりゆっくりと変換される。総コレステロールの生成物への完全な変換はHDL−CまたはLDL−Cの生成物への変換よりも、更にゆっくりしている。そのような生成物への変換の速度における差異は、異なる時間における、単一の溶液中で行われるべき異なるリポタンパク質種からの、コレステロールの測定を可能にし、従ってそのような測定に必要なステップ数を減少させ、可能性のある誤差を減少させおよび手順を単純化する。本明細書において開示される実施形態では、「生成物」は、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼから形成される、着色された生成物などの着色された生成物であることができる。着色された生成物の測定を、例えば、(1)非常に早い時間(例えば、0〜2分間)、いくらか遅い時間(例えば、2〜6分間)および遅い時間(例えば、10分間またはその後)に行うことにより、2つの最も重要なコレステロール・サブ分画(HDL−CおよびLDL−C)および総コレステロール(T−C)が単一の検定において測定され得る。重要なことに、この検定は、単一の反応混合物中で遂行されるために、いくつかの異なる混合物中で、いくつかの異なる検定を遂行する場合に予期されるよりも、コレステロール・サブ分画の総コレステロールに対する比が、より正確に、および精密に決定される。加えて、本明細書において開示される、単一の反応混合物中で遂行される、検定および方法は、コレステロール・サブ分画および総コレステロール値を得るために、3つ以上の検定を行うことを必要とする、従来の方法および検定の費用に比べて、コレステロール測定の費用を顕著に低下させ得る。
本明細書において開示される方法および検定は、それぞれのコレステロール含有リポタンパク質分画が、リパーゼ(例えば、コレステロール・エステラーゼ)およびオキシダーゼ(例えば、コレステロール・オキシダーゼ)により反応されるときの速度の差を利用する。前記リポタンパク質では、それらが含む脂質の組成物が異なり(例えば、トリグリセリド、コレステロール、コレステロール・エステル、およびリン脂質を含む脂質)および脂質を血液を通して輸送するために可溶化することを助けるアポリポタンパク質においても異なる。リポタンパク質は、非常に不均一であるが、臨床診断の目的のための脂質状況の評価において最も有用であると考えられる、その分画は、物理的および化学的性質において、十分に明確に区別され、およびそれらが遠心力の下で、または電気泳動分離に付されたときに移動する速度による、従来技術の方法で区別されている。
従来技術の方法とは対照的に、および本明細書において開示される試薬はHDL、LDL、およびVLDLリポタンパク質は、検定化学物質と、同じ溶液中で、十分に異なる速度で実質的な沈殿なしに反応する条件を提供し、および本明細書において開示される検定および方法はその条件を利用するので、それぞれの分画は、異なる時間における複数の測定を用いる、単一の検定において測定され得る。従って、本明細書において開示される方法の一実施例では、HDL−Cは、約2分間で完全に消費される一方、LDL−Cは、測定される生成物に完全に変換されるまでに約6分間を必要とする。いくらか長く待つことにより(例えば、10分間以上)、サンプル中の全てのコレステロールは変換される。本明細書において開示される方法に従い、総コレステロールは、検定の終点において、色された生成物の吸光度を測定することにより、見積もられ得る。本明細書において開示される方法に従い、LDL−Cは、時間の範囲(例えば2〜6分間)にわたって色の生成の速度を測定することにより測定され得る。HDLおよびLDLの両方が消費される反応の最も早い部分の間(例えば、0〜2分間)に;HDLの寄与は、検定中で測定されたLDL濃度を用いて見積もられ得る(例えば、LDL濃度が検定により行われた測定により既知になった時点で)。本明細書において開示されるように、計算を行う方法は確立されている。本発明の方法は、従ってHLD−CおよびLDL−Cおよび総Cを計算するために、速度データ単独を使用することを可能にする。LDL−Cは、検定反応の真ん中の部分(例えば、検定の開始から約2〜6分間で行われた測定)で測定された動力学的データから計算されることができ、およびHDL−Cは、LDLの寄与を可能にする、反応の早期の部分(例えば、検定の開始から約0〜2分間)から見積もられ得る。
出願人は、本明細書において開示される検定の一態様が、検定条件(例えば、試薬、プロトコルおよび温度)を設定することを含むので、リポタンパク質の実質的な沈殿なしで、同一溶液中でHDL−C、LDL−C、カイロミクロン、およびVLDL−Cを、着色された生成物に変換する反応の動力学が、顕著に異なる速度で進行する一方で、検定の終点の前に、全てのリポタンパク質種(例えば、HDL、LDL、およびVLDL)の本質的に完全な反応を可能にし得ることを見出した。前記試薬および本明細書において開示される方法は、実質的なリポタンパク質の沈殿なしで、単一の反応混合物中の、異なるリポタンパク質分画の間の、経時的な差別化を可能にする条件を提供する。
例えば、本明細書において開示される条件下で、HDL−Cの経時的変化は、1分未満と見積もられる半減期を有する一方、LDL−Cの変換は、遅滞期を有し、および全体のS字形状の中心は約3分にある。本明細書において開示される条件下で、残存するリポタンパク質コレステロール(カイロミクロンおよびVLDL−C)は、更によりゆっくり反応する(例えば、約5分またはより長い半減期を持つ)。例えば、検定の間の特定の時間の間に2つ以上の種から信号が生成される場合でも、異なるリポタンパク質コレステロール種のあいだの半減期および反応動力学における、これらの差異が、単純なアルゴリズムを用いる、検定信号の、それぞれの種に帰属され得る信号へのデコンボリューションを可能にする。従って、本明細書において開示される方法は、主要なリポタンパク質分画中のコレステロールの迅速な、簡便な、および正確な定量を可能にする。
従来技術の検定では、LDLおよびVLDLは、様々な試薬の1つにより沈殿させられる。例えば、デキストラン硫酸およびマグネシウム・イオンは、陰性に荷電したリポタンパク質粒子に架橋するので、それらは凝集して、例えば、LDL:Mg2+:デキストラン硫酸:Mg2+:LDL複合体を形成する。そのような従来の検定での沈殿の形成は、適正な比における両方の試薬の特定の濃度を必要とする。そのような従来の検定では、沈殿は遠心分離またはろ過により除去され得る。リンタングステン酸、ポリビニル硫酸、ヘパリンおよび塩化マンガン、ポリエチレングリコール(PEG)6000、リンタングステン酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび抗アポリポタンパク質−B−特異的モノクローナル抗体などの、他のLDLおよびVLDL沈殿試薬が知られている。
対照的に、本明細書において開示される検定および方法で使用される試薬の製剤は、いかなるリポタンパク質の沈殿も必要としない、上記に記載される動力学的差別化を達成するために設計される。本明細書において開示される試薬では、マグネシウムおよびデキストラン硫酸との複合体形成は、本質的にリポタンパク質沈殿が生じない条件において達成される。α−シクロデキストリンなどの様々な界面活性剤および他の試薬は、リポタンパク質を可溶化状態に保つための使用に適切である。LDLおよびVLDL粒子表面は、LDL、VLDLコレステロールおよびコレステロールエステルへのアクセスを制限するが、防止しないような方法において修飾される。LDLおよびVLDL粒子表面のそのような修飾のために適切な試薬および方法の使用は、これらのリポタンパク質種からの着色された生成物の形成を遅延化するために有効である。
下の表3に示される、1つの例示的な試薬組成物は、従来技術の承認された方法に比べて、より低分子量のデキストラン硫酸およびはるかに高いマグネシウム・イオン濃度およびマグネシウム・イオン対デキストラン硫酸の比を用いる。前記検定の第一のステップでは、本発明の、および承認された方法の両方におけるサンプルの添加に起因してこれらの成分の濃度は、半分に低下される。
特定の成分およびそれらの量が、本明細書において開示される方法の実施において用いられる試薬においては変動し得ることを理解されたい。表3に示される試薬組成物は、これらの方法において使用するために適切な多くの可能な試薬の一例を提供する。一般的に、前記試薬はカチオンを含み、およびこれらの方法において使用するために適切な試薬中のカチオンは、随意的に、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、および他の2価のカチオンなどの2価のカチオンである。本明細書において開示される方法で用いられる、前記試薬の実施形態では、2価のカチオンの濃度は、約0.1mM〜約20mM、随意的に約1mM〜約10mM、または随意的に約2mM〜約8mMの範囲にある。一般的に、前記試薬は陰性に荷電した多糖を含み、およびこれらの方法での使用に適切な試薬中の陰性に荷電した多糖は、随意的にデキストラン硫酸などのデキストラン・エステルである。本明細書において開示される方法で用いられる、前記試薬の実施形態では、陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸)の量は、約0.1g/L〜約20g/L、随意的に約0.3g/L〜約10g/L、または随意的に約0.5g/L〜約5g/Lの範囲である。本明細書において開示される方法で用いられる、前記試薬の特定の実施形態では、前記陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸)は、約10,000〜約1,000,000の範囲、随意的に約20,000〜約500,000の範囲、随意的に約25,000〜約100,000の範囲、または随意的に約30,000〜約80,000の範囲にある分子量を有する。本明細書において開示される方法で用いられる、前記試薬の特定の実施形態では、陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸)の2価のカチオンに対する比は、約0.001〜約0.1の範囲、随意的に約0.001〜約0.05の範囲、随意的に約0.002〜約0.02の範囲、または随意的に約0.003〜約0.007の範囲にある。
本明細書において開示される実施例では、コレステロールおよびコレステロール・サブ分画の対照(「承認された」)測定は、Advia(登録商標)製品のメーカーおよび供給者である、Siemens Healthcare Diagnostics(ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown)10591 アメリカ合衆国)により提供される、指示書により示唆される方法に従って、Advia(登録商標)化学製品およびAdvia(登録商標)1800 machineを用いる方法を用いて行われた。
従って、上述したように、初期時間後の検定の間に、血液サンプルと混合された試薬中に、陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸などのデキストラン・エステル)、随意的に、陰性に荷電したシクロデキストリン(α−シクロデキストリン硫酸などの)、およびカチオン(例えば、マグネシウムなどの2価のカチオン)を提供する試薬、検定および方法は、上述したように、異なるリポタンパク質分画からのコレステロールの分解の、異なる速度を与えるために有効であるので、異なる時間および/または異なる時間の期間の間において、反応の進行を測定することは、上述したように、HDL−C、LDL−C、VLDL−C、および/またはTCを測定し、および定量するために有効である。
本明細書において開示される検定試薬および方法の代替的な実施形態では、リパーゼ(例えば、コレステロール・エステラーゼ)、デヒドロゲナーゼ(例えば、コレステロール・デヒドロゲナーゼ)およびニコチンアデニンジヌクレオチド(NAD)は、検定の間に、混合されることができ、例えば、血液サンプルが、試薬、または試薬の混合物に混合されるので、前記血液サンプル、リパーゼ、デヒドロゲナーゼ、およびNAD(例えば、酸化された形態のNAD+での)は全て溶液中に存在し、リパーゼが、サンプル中のリポタンパク質中のコレステロール・エステルからコレステロールを放出するために作用し得るために有効であり、デヒドロゲナーゼおよびニコチンアデニンジヌクレオチドは、ニコチンアデニンジヌクレオチドの還元形態(NADH)およびコレスト−4−エン−3−オンまたはコレステロールの他の形態を提供するために有効に反応し、着色された生成物(例えば、NADH)または他の検出可能な生成物を与えるために有効である。そのような代替的な実施形態では、陰性に荷電した多糖(例えば、デキストラン硫酸のようなデキストラン・エステルなど)、随意的に陰性に荷電したシクロデキストリン(α−シクロデキストリンなどの)、およびカチオン(例えば、マグネシウムなどの2価のカチオン)の同様の量が、上述したように、初期時間後の検定の間に、前記試薬中および混合された試薬中に存在し、異なるリポタンパク質分画からのコレステロールの分解の、異なる速度を与えるために有効であるので、異なる時間および/または異なる時間の期間の間に、反応の進行を測定することは、上述したように、HDL−C、LDL−C、VLDL−C、および/またはTCを測定し、および定量するために有効である。
従って、そのような代替的な実施形態では、ニコチンアデニンジヌクレオチドは着色剤である。上述したように、NADHは、分光測光的または他の手段により検出されることができ、コレステロールのレベルを検出または測定することができるために有効である。例えば、NADHは、340nmにおける、または約340nmを中心とする波長範囲において、検出され、およびそのレベルが定量され得る。NADHは、約340nmの波長を有する光により励起されることができ、および約440nmの波長をもつ光を放射する;従ってNADHは、約340nmにおける励起および約440nmでの放射の測定によりにより検出され得る。NADHレベルの検出および測定のための他の方法(例えば、血液サンプル中のコレステロールレベルを定量するための)は、ジアフォラーゼなどの酸化還元メディエーターの存在下でテトラゾリウム塩などの酸化還元感受性分子を用いるNADH形成の測定;電流測定的方法;およびNADHを消費する発光的方法(例えば、細菌のルシフェラーゼの使用などのルシフェラーゼに媒介される光生成を用いる)を含む。
上記の開示は、その特定の実施形態と併せて記述されているが、その記述は、以下の実施例と同様に、説明を意図しており、および発明の範囲を制限することを意図していない。発明の範囲を逸脱しない限り、当業者にとっては、本発明が関係する、他の態様、利点および修正が明白であることを理解されたい。
実施例1 化学および試薬
コレステロール検定化学:
本明細書において開示される検定は、血液サンプル中に見出されるコレステロールおよびコレステロール誘導体(例えば、コレステロールエステル)との反応から着色された生成物を形成するために用いられ得る。図1に示されるように、コレステロール・エステルは、コレステロール・エステラーゼと反応することができ、遊離のコレステロールを与える。遊離のコレステロールは、コレステロール・オキシダーゼおよび酸素と反応することができ、過酸化水素を形成する。そのような反応で形成されたこの過酸化水素は、サンプル中のコレステロールの量を定量するために用いられ得る。過酸化水素は、ペルオキシダーゼと反応することができ、例えば、着色剤の存在下に、または着色剤の使用により、着色された生成物を形成し、ならびにそのような反応は、検出され、および定量化され得る。例えば、過酸化水素は、西洋ワサビペルオキシダーゼおよびアミノアンチピリン化合物(例えば、4−アミノアンチピリン)およびN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリンなどの着色剤の存在下に、着色された生成物(例えば、図1中に示されるようにトリンダー(キノンイミン)染料)を形成する。
コレステロール検定試薬:
2つの例示的な試薬、ACおよびBCの成分が、以下の表1および2に一覧されている。試薬ACは、本明細書において開示される第一の試薬の実施例を提供し、および試薬BCは、本明細書において開示される第二の試薬の実施例を提供する。試薬ACおよびBCは、表1Aおよび1Bに開示される組成を有し得る:
表中、“ALPS”は、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリンであり、および“NaxPO4”は、pH約6〜pH約8.5;例えば、pH約7.4を提供するために有効な比のNaH2PO4、Na2HPO4およびNa3PO4である。
例えば、特定の実施形態では、試薬ACおよびBCは以下の表2Aおよび2Bに一覧される以下の組成を有し得る:
表中、“ALPS”は、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリンであり、および“NaxPO4”は、pH約6〜pH約8.5;例えば、pH約7.4を提供するために有効な比のNaH2PO4、Na2HPO4およびNa3PO4である。
表3は、本明細書において開示される新規な試薬および検定で用いられる、デキストラン硫酸および塩化マグネシウムの量、および従来技術の方法で用いられる、デキストラン硫酸および塩化マグネシウムの量の比較を提供する。従来技術の検定では、デキストラン硫酸および塩化マグネシウムは、コレステロールおよびコレステロール・エステルの検定の間に、リポタンパク質を沈殿するために用いられ得る。表3中に説明されるように、本発明の検定は、デキストラン硫酸および塩化マグネシウムの異なる濃度を含むので、本発明の検定ではリポタンパク質の実質的な沈殿はない。
実施例2−コレステロール検定
1)37°Cで、30μLのサンプル(薄めていない血漿または1:30で、水またはリン酸緩衝化された生理食塩水(PBS)に希釈された血清が、384孔のマイクロプレートリーダー(MTP)の孔(ウエル)の中の20μLの試薬ACと混合された。
2)前記プレートは、1800rpmで2秒間振盪された。
3)前記プレートは、37°Cで5分間インキュベートされた。
4)20μLの試薬BCが加えられた。前記プレートは2秒間1800の分当たり回転数(rpm)で振盪された。
5)前記プレートは、37°Cで、所定の時間間隔で吸光度を読み取る能力のある、分光光度計中で、12分間インキュベートされた。
6)吸光度(A)が、560nmおよび700nmで、30秒ごとに記録された(M5分光光度計(M5 spectrophotometer)(MolecularDevices,カリフォルニア州サニービル(Sunnyvale))が測定に用いられた)。より長い間隔を含む他の間隔も適切であることに注意されたい。
サンプル:
図2は、実施例に示される研究に用いられた、臨床的血清サンプルにおいて測定されたリポタンパク質の脂質成分(トリグリセリドの結果も含む)を示す。ここに見られるように、様々なリポタンパク質のサブ形態においては、コレステロールの間には不良な相関関係があるか、または相関関係がない。更に、このコレステロールレベルは、正常な被験者、および脂肪血を有する人に見られる範囲に亘り、従って本発明の方法に対して良い検査セットを提供した。下のデータでは、サンプルは、Advia(登録商標) Chemistry System(Siemens Healthcare Diagnostics,Inc.,ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown))を用いる、参照の方法によっても分析された。
コレステロール検定反応の経時的変化:
本発明のコレステロール検定方法では、色の形成はいくつかの相で生じる。そのような相化された色の形成の例は、図3に示されるように、例示的な実験において測定されたサンプルで得られた結果に説明される(時間は、試薬BCを加えた後の時間を指す)。前記相は以下を含む:
1.HDL−CおよびLDL−が消費される、迅速な相(0〜約2分間)。
2.色形成における迅速な上昇(約2−約6分間)に続く、残存するLDL−Cが消費される、わずかな「遅延」に対応するS字状の過程。
3.第三の相における、VLDL−コレステロールの比較的遅い消費(約6〜10分間以上)。
本発明の方法によるリポタンパク質種の測定、および参照方法の結果との相関:
ある場合には、市販の対照物質も測定された。TCは、10分においてA(560〜700nm)を用いて測定された。LDL−Cは、2〜6分間に生じたΔA(560〜700nm)における差により測定された。HDL−Cは、0〜2分間に生じたΔA(560−700nm)の変化であるΔAtにより測定された(ΔAは、560nmで測定された吸光度および700で測定された吸光度の差である)。本発明の実施例の実験では、ΔAは、M5分光光度計(M5 spectrophotometer)(Molecular Devices,カリフォルニア州サニーベール(Sunnyvale))により測定された。
「参照検定」とラベルされている測定は、Siemens Advia(登録商標) Chemistryおよび方法(Siemens Healthcare Diagnostics,Inc.)を用いて行われた。
臨床検定要件を満たす以下の相関が得られた:
LDL−コレステロール:15サンプルおよび対照について:y=0.989*x;R2=0.978;xの範囲:7.7〜230mg/dL;xの平均=118.1;見積もりの標準誤差/平均=6.8%
HDL−コレステロール:10サンプルについて:y=0.98*x+1.35;R2=0.98;xの範囲40.3〜103.4mg/dL;xの平均67.2mg/dL;見積もりの標準誤差/平均=4.0%
総コレステロール:14サンプルおよび対照について:y=0.977*x;R2=0.980;xの範囲15〜304mg/dL;xの平均=195.6mg/dL;見積もりの標準誤差/平均=4.3%(ここで*は乗算を示す)。
本発明および参照方法からの、これらの結果は図4中のグラフに示される。本発明および参照方法からのLDL−Cの結果は、図4A中にグラフ形式で示される。本発明および参照方法からのHDL−Cの結果は、図4B中にグラフ形式で示される。本発明および参照方法からのTCの結果は、図4C中にグラフ形式で示される。
HDL−Cを計算するための式は、同じ検定からのLDL−Cの見積もりに加えて、0〜2分間に測定された速度を用いて誘導された(ここで*は乗算を示す):
HDL−コレステロール=1.30−0.446*LDL−C+1255.5*(ΔA(560−700nm),2min−(ΔA(560−700nm),0min)
HDL−Cを計算するための式は、同じ検定からのLDL−Cの見積もりに加えて、0〜2分間に測定された速度を用いて誘導された(ここで*は乗算を示す):
HDL−コレステロール=1.30−0.446*LDL−C+1255.5*(ΔA(560−700nm),2分−(ΔA(560−700nm),0分)
両方の因子(LDL−Cおよび(ΔA(560−700nm)、2分−(ΔA(560−700nm)、0分)は、高度に優位に創刊していた(p<0.0001)。
上記の等式は、本明細書において提示された検定結果の、測定された吸光度、吸光度データから計算されたTCおよびLDL−Cの試行錯誤の組み合わせを用いた多重回帰分析から導出された。
結論:特定の試薬、製剤、および反応生成物の動的測定が、総、LDLおよびHDLコレステロールの同時の測定を可能にする。
実施例3トリグリセリド検定
トリグリセリド(TG)レベルは、サンプル中のトリグリセリドが、その構成物質の脂肪酸およびグリセロールに分解され、および前記グリセロールのレベルが、図1Bに示されるように、測光的に測定される検定において測定され得る。グリセロールは、アデノシン三リン酸(ATP)の存在下に、グリセロールキナーゼによりリン酸化され、および生成するグリセロールリン酸は、グリセロール3−リン酸オキシダーゼにより酸化され、ジヒドロキシアセトンリン酸および過酸化水素を生成する。この過酸化水素は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(または他のペルオキシダーゼ)と、着色剤に反応して、サンプルのトリグリセリド含有量を定量するために、分光光度計により測定され得る染料を生成する。このTG検定において使用するための、例示的な試薬ATおよび試薬BTが、表4に示される。本発明の実施例に示されるように、4−アミノアンチピリンは、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)アニリンと共に、過酸化水素の存在下に、西洋ワサビペルオキシダーゼに反応し、紫色のキノンイミン染料を形成し;形成された染料の量が、以下の手順、および図5に報告される実験結果に示されるように、560nmでの吸光度の測定により定量される。
トリグリセリド検定試薬
この検定は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)により紫色の生成物を生成するために用いられる、過酸化水素(H2O2)の生成の結果と共に、酵素反応カスケードを用いる。そのような検定に用いられる試薬は、試薬ATおよび試薬BTを含む。そのような試薬に適切な成分の例が表4A中に示され、および特定の特異的な例示的な試薬ATおよびBTの組成が表4B中に示される。
特定の例示的な試薬ATおよびBTは、表4Bに設定された成分および量に従って作成され得る。
EDTA−非凝血化血漿の血液血清中のトリグリセリドの例示的な検定手順:
1.サンプル(および/または校正器)が1:30で水により希釈された。
2.試薬および希釈されたサンプルが、検定の前に37°Cに保たれた。
3.希釈されたサンプル、表4Bに記載される試薬ATおよび試薬BTのそれぞれ20μLが、384孔のミクロタイタープレートのウエルの中で混合された。
4.希釈されたサンプル、表4Bに記載される試薬ATおよび試薬BTの混合物が、37°Cで10分間インキュベートされた。
5.ステップ4に続き、560nmにおける吸光度が、ミクロタイタープレート・リーダー中で読み取られた(Molecular Devices M5)。
TGの測定が、図5に示される上述の方法に従って行われた(垂直軸に沿ったデータポイントの位置を提供する測定);データポイントは、従来技術の方法によるTGの測定(市販品として入手可能なTecoキットを用いる、Teco Diagnosticsにより示唆される方法(Teco Diagnostics,カリフォルニア州アナハイム(Anaheim)92807))に対してプロットされた。本発明の方法により測定されたTGは、従来技術のTGの測定と非常に接近して一致した。従来の技術および本発明の方法の間に完全な一致がある場合、これらのポイントを通過して、描かれる勾配は、1の勾配を与えるはずである。図5中に示されるように、これらの点を通過して、直線回帰により描かれる線の勾配は、1に非常に近い勾配を有した(勾配=0.9536)。従って、この実施例に示されるTGの定量方法は、非常に良く、他の良く受け入れられている方法と相関した。
実施例4 組み合わされた血液コレステロールおよびトリグリセリド測定
C単独またはTG単独の測定から得られるものよりも、より完全な臨床情報を提供するために、コレステロール(C)およびトリグリセリド(TG)の測定は、同じ血液サンプルの等分、または同じ患者から取られた、別個の血液サンプルについて行うことができる。加えて、TGの測定は、血液サンプル中のVLDLの測定を提供するために用いられ得る。従って、LDL−C、HDL−C、TC、VLDL−C、およびTGの測定は、実施例1、2、および3の方法、およびVLDL−Cを下式により見積もることにより取得され得る:
VLDL−C=TG/5。
TCは、本明細書において開示される方法および検定に従い直接的に測定されることができ;同様に、HDL−CおよびLDL−Cは、本明細書において開示される方法および検定に従い直接的に測定されることができる。TCは、サンプル中のコレステロールの合計の測定であるために、TCは、サンプル中のリポタンパク質分画中のコレステロールの合計であり、およびそのために、TC=HDL−C+LDL−C+VLDL−Cの関係により見積もられ得る。従って、式を書き換えることにより、VLDL−Cのよりよい定量が、HDL−C、LDL−C、およびTCの測定された量から、以下のように取得され得る:
VLDL−C=TC−HDL−C−LDL−C
および、本明細書において記載される方法および式に従って決定され得る。
上述されるように、VLDL−CをHDL−C、LDL−C、およびTCの測定値から決定するための更なる方法、ならびにTG、HDL−C、LDL−C、およびTCの測定値から決定するための更なる方法は、本明細書において開示される。例えば、実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル中の、または被験者の血液の単一のサンプルの一部中のVLDL−Cのレベルは、以下の関係により計算され得る:
VLDL−C=αTC+βHDL−C+γLDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ
式中、α、β、γ、δ、およびa1は、TC、HDL−C、LDL−C、TGり、および交差項(TG+ε)(TC+κ)を、それぞれ、乗する定数であり(交差項では、1つの括弧の中の項が、他の括弧の中の項を乗する);および式中、ε、κ、およびλは、TG、TC、および他の全ての因子の和にそれぞれ加えられる加算定数である。γ=0である、特定の実施形態では、被験者の血液の単一のサンプル、または被験者の血液の単一のサンプルの一部の中のVLDL−Cレベルは、これらの測定から、例えば、以下の関係により計算され得る:
VLDL−C=αTC+βHDL−C+δTG+a1(TG+ε)(TC+κ)+λ
式中、α、β、δ、およびa1は、TC、HDL−C、TG、および(TG+ε)(TC+κ)をそれぞれ乗する定数であり;および式中ε、κ、およびλは、TG、TC、および他の全ての因子の和にそれぞれ加えられる加算定数である。
そのようなVLDL−Cの計算の実施例が図6に示されており、本明細書において開示される測定に基づき、上記の式により決定されたVLDL−Cの20の値(Y軸に沿ってプロットされている)が、従来技術の超遠心分離方法により行われた対応するVLDL−C測定(X軸に沿ってプロットされている)に対してプロットされた。図6に示されるように、上記の式に従い計算されたVLDL−C値は、極めて正確に従来技術の方法により得られた値の跡をたどった。図6に示されるプロットにおいて、λ(「切片」)は、−2.62の値を有し;αは、0.15の値を有し;βは、−0.55の値を有し;δは0.15の値を有し;a1は、0.0015の値を有し;εは−192の値を有し;およびκは−188の値を有する。上記の式により計算されたVLDL−C値は、超遠心分離方法により得られたVLDL−C値と非常によく一致した(Rの二乗0.959)。図に示される最良適合ラインは、JMPソフトウエア(SAS institute,Inc.,ノースカロライナ州カリー(Cary)27513)を用いて計算され、ならびにこのモデルの分散の分析、およびこれらのパラメーターは93.4のF比を有し、そのような良好な適合は、0.001未満の可能性の偶然により見出される、高度に有意な結果であることを示した。
上記は本明細書に記載される実施例の記述であるが、様々な代替物、修正、および等価物を用いることが可能である。本明細書の記載、以下の特許請求範囲の全体を通して用いられるように、「a(1つ)」「an(1つ)」「the(前記の)」は、文脈において明白に示さない限り、複数の意味を持つことを理解されたい。更に、本明細書の記載、および以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「in(〜の中に)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、「in(〜の中に)」、および「on(〜の上に)」を含む。最後に、更に、本明細書の記載、および以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「and(および)」、「or(または)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、接続詞および離接的接続詞を含み、交換可能に使用され得る。従って、文脈で明白に指示しない限り、文脈の中で「and(および)」、または「or(または)」という用語が使用される場合、そのような接続の使用法は「and/or(および/または)」を除外しない。
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