JP2016504346A - 7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンを調製するための方法 - Google Patents

7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンを調製するための方法 Download PDF

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Abstract

本出願は、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの、具体的には、式(I)の化合物(式中、G、R2〜R4は明細書に記述されている通りに定義されている)の7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させるための方法を対象とする。本出願はまた、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するための方法を対象とする。本出願はまた、式Vb(式中、GおよびR2〜R5は明細書に記述されている通りに定義されている)の7β−置換化合物を調製するための方法を対象とする。【化68】【化69】

Description

本出願は医薬品化学の分野である。本出願は、7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナン、ならびに薬学的に許容されるその塩を調製するための新規の方法に関する。特に、本出願は、酸での処理による、対応する7α−エピマーを含有する混合物からの7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンの選択的沈殿に関する。単一のエナンチオマーを分離するためにキラル酸を必要とするエナンチオマー(例えば、キラル塩基)の光学的ジアステレオマーの分割とは逆に、上述された7α/7β−エピマーの分離は、アキラル酸でも達成することができる。本出願はまた、新規の、単離した化合物およびその塩にも関する。
6α,14α−エテノモルフィナンおよび6α,14α−エタノモルフィナンは半合成オリパビンまたはテバイン誘導体である。このクラスの分子の中央構造要素は、モルフィナンスキャフォールドのC−6とC−14炭素との間にエテノまたはエタノ架橋を有するモルフィナン環系である。C−18とC−19の間の炭素−炭素−結合の性質に基づき、これらの化合物は、6α,14α−エテノモルフィナン(炭素−炭素−二重結合)または6α,14α−エタノモルフィナン(飽和した炭素−炭素結合)として分類される。モルフィナンスキャフォールドは、以下の構造を有する:
7位に置換基を有する6α,14α−エテノモルフィナン誘導体は、ここ60年間にわたり広く研究されてきた。この間に、ブプレノルフィン(Temgesic(登録商標)、Subutex(登録商標)、Suboxone(登録商標))、ジプレノルフィン(Revivon(登録商標))およびエトルフィン(Immobilon(登録商標))などの薬物が発見された。ブプレノルフィンはこのクラスの化合物のうちで商業的に最も重要な代表であり、強力な鎮痛剤としておよびオピオイド依存性の管理のために1978年から市販されてきた。
ブプレノルフィン、(2S)−2−[17−シクロプロピルメチル−4,5α−エポキシ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−6α,14α−エタノモルフィナン−7α−イル]−3,3−ジメチルブタン−2−オール、すなわち構造:
を有する半合成オピオイドを使用して、オピオイド中毒を治療し、非オピオイド耐性がある個人において中程度の急性疼痛を制御し、中程度の慢性疼痛を制御する。ブプレノルフィンは、オリパビンまたはテバインのいずれかに由来し得る。K. W. Bentleyは、ブプレノルフィンは、初期の骨格構造としてテバインを使用していることを発見した。テバインは、ハカマオニゲシ(Papaver bracteatum)の主要アルカロイドのうちの1つである。テバインはまた、オリパビンの供給源でもあるケシ(Papaver somniferum)から単離することもできる(米国特許第6,723,894号)。
ブプレノルフィンは、μ−およびκ−オピオイド受容体において極めて高い結合親和力を有する。ブプレノルフィンは、μ−オピオイド受容体において部分的アゴニスト活性を有し、ORL−1/ノシセプチン(nociception)およびδ−オピオイド受容体において部分的またはフルアゴニスト活性を有し、κ−オピオイド受容体において競合アンタゴニスト活性を有する。ブプレノルフィンは、モルヒネよりもおよそ25〜40倍強力な鎮痛効果を示す(同等の低用量の重量で)。ブプレノルフィンは経口製剤(錠剤、舌下錠剤、および舌下フィルム)、非経口調製物、および経皮的パッチとして市販されている。
このクラスの化合物の範囲内の上述されたすべての薬物は、C−環の7α位において、窒素に結合しているアルキル置換基および親油性置換基に結合しているヒドロキシル基を含有する。多くの誘導体の比較を介して、C−7上のおよびC−7から離れた領域は、これらのオルビノールおよび関連化合物のμ−オピオイド受容体プロファイルに対して有意な影響を有することが明白となった(Hutchins et al., J. Med. Chem. 27:521-527 (1984);Coop et al., J. Med. Chem. 43:1852-1857 (2000))。
しかし、このクラスの化合物のすべての市販の薬物において見出されているこの7α−構成(例えば7α−置換6α,14α−エテノモルフィナン)は、オピオイド受容体親和性に対する構造上の必要条件ではなく、むしろ、7β−置換誘導体(例えば7β−置換6α,14α−エテノモルフィナン)への接近が限定された結果として生じたものである。7α−6α,14α−エテノモルフィナン/エタノモルフィナンおよび7β−6α,14α−エテノモルフィナン/エタノ−モルフィナンの構造は、以下の図1に示されている:
図1
7α−置換6α,14α−エテノモルフィナン/エタノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エテノモルフィナン/エタノモルフィナンの構造
図1において、
は、単結合または二重結合であってよい。β−エトルフィンおよびβ−ジヒドロエトルフィン誘導体の生化学的特徴づけによると、7β−置換誘導体は、オピオイド結合部位に対して、これらの対応する7α−置換類似体に匹敵する高親和性を有することが示されている(Biyashev et al., European Journal of Pharmacology 442:23-27 (2002))。7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンに対する広範なSAR研究は報告されていないが、エトルフィンのβ−置換誘導体に対して入手可能な限られたデータでは、7α位から7β位への置換基の移動により、μ受容体に対する親和性は一定のままであったものの、κおよびδ受容体に対する親和性が低減したことが示されている(Maat et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry 7:529-541 (1999))。
ブプレノルフィンの7β−置換誘導体(Uff et al., Magnetic Resonance in Chemistry 23:6 (1985))ならびにエトルフィン(Marton et al., Tetrahedron 54:9143-9152 (1998))、ジヒドロエトルフィン(Marton et al., supra)およびジプレノルフィン(Marton et al., Synth. Commun. 25:829-848 (1995))の対応する7β−置換誘導体は、対応する7β−置換プロセス中間体と一緒に合成され、特徴づけられたにもかかわらず、7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンの化学的または生物学的特性についてはあまり一般的に知られていない。対照的に、7α−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7α−置換6α,14α−エテノモルフィナンは広く研究され、特徴づけられている。
7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンは、潜在的に新規の薬理学的特性を有する興味深い化学型となり得る。しかし、当技術分野において記載されている7β−6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−6α,14α−エテノモルフィナンの単離プロセスは、複数のプロセスステップを必要とし、極めて低収率でしか生成物を生成しない。
したがって、7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンを単離するための改善されたプロセスに対する必要性が存在する。
本発明の開示は、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させるための方法を提供する。前記方法は、7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させることによって沈殿物を得るステップと、この沈殿物を単離することによって、単離した沈殿物および母液を得るステップとを含む。一実施形態では、酸はアキラル酸である。別の実施形態では、酸はキラル酸である。
一実施形態では、本発明の開示は、以下の式Iで表される化合物の7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させるための方法を提供する。一実施形態では、7β−エピマーは以下の式Vのものである。
別の実施形態では、本発明の開示は、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するための方法を提供する。本方法は、7β−エピマーの沈殿をもたらす条件下で7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させるステップと、次いで沈殿物を単離するステップとを含む。沈殿物の単離の後には残渣の母液が残る。一実施形態では、酸はアキラル酸である。別の実施形態では、酸はキラル酸である。
別の実施形態では、本発明の開示は、以下の式Iで表される化合物の7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するための方法を提供する。一実施形態では、7β−エピマーは以下の式Vのものである。
本発明の開示はまた、式Iの7β−置換化合物および薬学的に許容されるその塩を調製するための方法を提供する。本方法は、ディールスアルダー反応を行うことによって、7α/7β−エピマー混合物を形成するステップと、7α/7β−エピマー混合物の第1の沈殿物を形成するステップと、第1の沈殿物を反応混合物から単離することによって、第1の母液を得るステップと、場合によって第1の母液の体積を減らすステップと、第1の母液を酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得るステップと、第2の沈殿物を単離することによって、塩としての7β−置換化合物および第2の母液を得るステップと、場合によって塩をその遊離塩基に変換するステップとを含む。第2の母液は、場合によってエピマー化させ、酸と接触させることによって、塩として7β−置換化合物を得る。
本発明の開示はまた、式Iの新規の単離した化合物およびその塩、具体的には式Vの化合物およびその塩を提供する。
本発明の開示はまた、化合物
またはその塩を提供する。本発明の開示の別の態様では、これらの化合物またはその塩の医薬品としての使用が提供される。さらに別の態様では、化合物またはその塩は、疼痛、例えば、急性疼痛、慢性疼痛、または外科疼痛などの治療または予防に使用される。さらに別の態様では、本発明の開示は、疼痛、例えば、急性疼痛、慢性疼痛、または外科疼痛などを治療または予防するための医薬品の製造における本発明のこれらの化合物またはその塩の使用を提供する。本開示は、疼痛を治療または予防するための方法であって、本発明の化合物の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法をさらに提供する。特定の実施形態では、この疼痛は、急性疼痛、慢性疼痛、および外科疼痛を含む。別の態様では、本開示は、上記化合物または薬学的に許容されるその塩のうちのいずれか1種の治療有効量と、1種または複数の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本開示の追加的実施形態および利点は、一部以下に続く記載において記述され、この記載から導かれることになり、または本開示の実施により分かり得る。本開示の実施形態および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘されている要素および組合せを用いて、実現および達成されることになる。
前述の概要および以下の詳細な説明は両方とも、例示的なものであり、説明のためのみのものであり、特許請求されている通りの本発明を限定するものではないことを理解されたい。
6α,14α−エテノモルフィナンは、文献において、以下のスキーム1に示されているようにモルフィナン−6,8−ジエンとジエノフィルとの間のディールスアルダー反応を含む合成経路を使用して合成される。テバイン(B)またはオリパビン(A)がジエンである場合、ジエン系を分裂させることにより、6−メトキシ基がディールスアルダー反応の立体選択性および位置選択性を決定し、環化付加反応の主要生成物は、7α−置換6α,14α−エテノモルフィナンであり、これは微量の(約1〜5%)7β−置換異性体を伴う(環化付加反応の生成物が7α−および7β−エピマーの約1:1混合物を形成する、CNがRの位置にある化合物を除く)。反応の位置選択性が高いため、8−置換異性体は普通全く観察されない(Bentley et al., J. Am. Chem. Soc. 89:3267-3273 (1967);Ghosh et al., J. Org. Chem. 48:4137-4139 (1983))。
スキーム1
モルフィナン−6,8−ジエンのメチルビニルケトンとのディールスアルダー反応
7α−置換6α,14α−エテノモルフィナンは、簡単な濾過により単離され、さらなる精製プロセスを必要とすることなく高い純度で普通得られる沈殿物である。7α−置換誘導体はこのような簡単な単離プロセスで利用できるので、さらなる誘導体化に対するスキャフォールドとして普通使用される。
モルフィナン−6,8−ジエンとジエノフィルとの間のディールスアルダー反応は、ほぼ独占的に7α−付加体を生成するので、7β−エピマー(例えばEまたはF)の単離は、7α−異性体(例えばCまたはD)の単離と比較して、さらにより入念な精製プロセスを必要とし、極めて低収率でしか7β−エピマーを生成しない。例えば、メチルビニルケトンのテバイン(B)とのディールスアルダー反応は、簡単な濾過により収率98%で7α−異性体Dを生成した。7β−異性体Fは、濾液から、分別再結晶により全収率0.49%で単離した(Bentley et al., supra)。
また、Marton et al. (Synth. Commun. 25:829-848 (1995))は、β−異性体の単離に対して現在最も有名なプロトコルについて記載している面倒な精製プロセスの別の例を記載している。この方法では、テバインから出発して、β−ジヒドロテビノンの分離が全収率0.92%で報告されている。
7β−エピマーを約98〜100%純度および高い回収率(約40%〜80%超まで)で生成する簡単な方法で、7β−置換6α,14α−エテノモルフィナンおよび7β−置換6α,14α−エタノモルフィナンを、対応する7α−エピマーと共に、エピマー混合物から容易に分離することができることがここで発見された。
したがって、本発明の開示は、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させるための方法であって、7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させることによって沈殿物を得るステップと、沈殿物を単離することによって、単離した沈殿物および母液を得るステップとを含む方法を提供する。
一実施形態では、本発明の方法は、式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させる:
(式中、
Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、
(a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
(b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、アルキルカルボニル、(アリールアルキル)カルボニル、ホルミル、およびシアノからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミルまたはシアノ以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、単結合または二重結合である)。
式Iの化合物の7β−エピマーおよび7α−エピマーは、それぞれ式IおよびIとして表すことができる:
別の実施形態では、本発明の方法は、式IIの化合物の7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させる:
(式中、
Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、
(a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
(b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
31は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、アルキルカルボニル、(アリールアルキル)カルボニル、およびホルミルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミル以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、単結合または二重結合である)。
本発明のこの態様では、単離した沈殿物は、式IIの化合物の7α/7β−エピマー混合物と比べて、増大した割合の7β−エピマーを塩として含有する。一実施形態では、単離した沈殿物中の7β−エピマーの割合は、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。
別の実施形態では、本発明の方法は、式IIIの化合物の7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させる:
(式中、
Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、
(a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
(b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、単結合または二重結合である)。
本発明のこの態様では、式IIIの化合物の7α/7β−エピマー混合物と比べて増大した割合の7β−エピマー塩は、沈殿条件(すなわち、酸および/または溶媒)に応じて、単離した沈殿物または母液の中に見出すことができる。一実施形態では、単離した沈殿物は、式IIIの化合物の7α/7β−エピマー混合物と比べて、増大した割合の7β−エピマーを塩として含有する。本実施形態では、単離した沈殿物中の7β−エピマーの割合は、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。別の実施形態では、母液が、式IIIの化合物の7α/7β−エピマー混合物と比べて増大した割合の7β−エピマーを塩として含有する。本実施形態では、母液中の7β−エピマーの割合は、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。
別の態様では、本発明の開示は、7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するための方法を提供する。前記方法は、7β−エピマーの沈殿をもたらす条件下で7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させるステップと、沈殿物を単離するステップとを含む。一実施形態では、7α/7β−エピマー混合物と比べて、単離した沈殿物中の7β−エピマーの塩としての割合は、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。
一実施形態では、本方法は、式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するステップを含む。
別の実施形態では、本方法は、式IIの化合物の7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するステップを含む。
別の実施形態では、本方法は、式IIIの化合物の7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するステップを含む。
本発明の方法において使用される7α/7β−エピマー混合物は、例えば、ディールスアルダー反応後の反応混合物であっても(例えば、第1の沈殿物が濾別された後に母液が得られる)、ケトン基のさらなる官能化後の反応混合物であっても(例えば、グリニャール試薬との反応後)、または二重結合の水素化後の反応混合物であってもよい。一実施形態では、本発明の方法に使用される7α/7β−エピマー混合物は、塩形成後に得られる第1の沈殿物または母液のエピマー化の生成物である。一実施形態では、酸と接触させる前に、反応混合物は通常濃縮され、次いで溶媒を場合によって添加することによっておよび加熱することによって、任意の沈殿物が溶解して溶液が得られる。
別の実施形態では、母液を濃縮して乾燥させ、残渣を高温で溶媒に再び溶解することによって溶液を得た後で酸を添加する。
特定の実施形態では、7α/7β−エピマー混合物は、本発明の方法により7β−エピマーに対してさらに精製される単離した沈殿物であってよい。本発明のこの態様では、7α/7β−エピマー混合物を最初に高温で溶媒に溶解することによって、7α/7β−エピマー混合物の溶液を得た後で酸を添加する。
一実施形態では、7α/7β−エピマー混合物の溶液は、ほぼ室温で酸と接触させる。別の実施形態では、7α/7β−エピマー混合物の溶液は、約50℃から溶液のほぼ沸点で酸と接触させる。好ましくは、溶液の温度は、約55℃から溶媒の還流温度であり、より好ましくは、溶液の温度は、約60℃から溶媒の還流温度である。別の実施形態では、7α/7β−エピマー混合物の溶液の温度は約55℃〜約80℃であり、より好ましくは、温度は約60℃〜約80℃である。
本発明の方法に使用される適切な溶媒として、例えば、脂肪族アルコール、芳香族溶媒、エーテル(例えば、脂肪族エーテルまたはTHFなど)、およびアセトニトリル、またはこれらの組合せが挙げられる。通常、溶媒は、脂肪族アルコール、芳香族溶媒、および脂肪族エーテル、またはこれらの組合せである。
一実施形態では、溶媒は脂肪族アルコールまたはこれらの混合物である。適切な脂肪族アルコールとして、C1〜6アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、およびn−ヘキサノールなど、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、およびイソ−プロパノール、好ましくはイソ−プロパノールが挙げられる。
別の実施形態では、溶媒は芳香族溶媒である。適切な芳香族溶媒として、例えば、トルエン、キシレンおよびベンゼン、好ましくはトルエンが挙げられる。
別の実施形態では、溶媒は脂肪族エーテルである。適切な脂肪族エーテルとして、例えば、C5〜6シクロアルキル(C1〜6)アルキルエーテル、例えば、シクロペンチルメチルエーテルなどが挙げられる。
通常、本発明の方法における溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、トルエン、およびシクロプロピルメチルエーテルからなる群から選択されるか、または溶媒は、これらの溶媒の組合せ(すなわち混合物)であってよい。
7α/7β−エピマー混合物の溶液は、高温で、またはこれを例えば室温に冷却後、酸と接触させる。通常、7α/7β−エピマー混合物の溶液は高温で酸と接触させ、次いで混合物を冷却して沈殿物を形成する。7α/7β−エピマー混合物の溶液は、例えば、単に添加することによって、好ましくは少しずつ(または適切な溶媒に溶解した場合には液滴で)、十分な量の酸を溶液に添加することによって酸と接触させ、混合する。十分な量の酸とは、7α/7β−エピマー混合物の7β−エピマーをその塩に変換させるために必要とされる量である。一実施形態では、酸の量は、7β−エピマーの量に基づき約0.5〜約1.5当量である。別の実施形態では、酸の量は、7β−エピマーの量に基づき、約0.8〜約1.3当量であり、好ましくは約0.9〜約1.2当量であり、より好ましくは約1.0または約1.1当量である。7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7β−エピマーの量は、当技術分野において記載されている従来の方法、例えば、Uff et al., Magnetic Resonance in Chemistry 23:6 (1985); Marton, J., et al., Acta Chemica Scandinavia 52:1234-1238 (1998);およびDerrick, I., et al., Tetrahedron Letters 41:7571-7576 (2000)に記載されているようなH NMR:H−5プロトンの相互作用により、および実施例に記載されているようなHPLCにより求めることができる。
一実施形態では、7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合は少なくとも約20%である。別の実施形態では、7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合は少なくとも約50%である。
一実施形態では酸はアキラル酸である。別の実施形態では、酸はキラル酸である。
一実施形態では、酸は、脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸、またはこれらの組合せからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは場合によって置換されている。別の実施形態では、酸は、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族モノカルボン酸であり、好ましくはハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている飽和または不飽和のC1〜6脂肪族モノカルボン酸である。通常、本発明のこの態様では、酸は、飽和した、非置換のC1〜4脂肪族モノカルボン酸であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、およびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2もしくは3つの置換基で置換されている飽和したC1〜4脂肪族モノカルボン酸である。有利には、モノカルボン酸は、酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、トリクロロ酢酸、およびトリブロモ酢酸からなる群から選択され、好ましくはTFAである。
別の実施形態では、酸は、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族ジカルボン酸であり、好ましくはハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている飽和したC2〜6脂肪族ジカルボン酸である。通常、本発明のこの態様では、酸は、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている不飽和のC2〜6脂肪族ジカルボン酸であり、好ましくは不飽和の、非置換のC2〜6脂肪族ジカルボン酸である。有利には、ジカルボン酸はフマル酸またはマレイン酸である。
沈殿物は、任意の従来の分離方法で単離することができる。沈殿物を単離するための適切な分離方法として、例えば、真空濾過などの濾過、および遠心分離などが挙げられる。好ましくは、沈殿物は濾過により単離し、フィルターケーキは場合によって洗浄して、残留するあらゆる母液を除去する。
別の実施形態では、式I〜IIIのうちのいずれかの化合物の中のGはRである。
別の実施形態では、Rは水素である。
別の実施形態では、Rがアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、具体的には、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、またはC2〜4アルキニルである。別の実施形態では、Rはメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、またはsec−ブチルであり、有利にはRはメチルである。別の実施形態では、Rはエテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、またはsec−ブテニルである。別の実施形態では、Rはエチニル、プロピニル、ブチニル、または2−ブチニルである。
別の実施形態では、Rが(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール部分が、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている。
に対して適切な(シクロアルキル)アルキル基として、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル基が挙げられ、具体的には、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル基であり、このシクロアルキル部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、Rは、シクロプロピル(C1〜4)アルキル、シクロブチル(C1〜4)アルキル、シクロペンチル(C1〜4)アルキル、またはシクロヘキシル(C1〜4)アルキルであり、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、Rは非置換の(シクロプロピル)メチル、2−(シクロプロピル)エチルまたは3−(シクロプロピル)プロピルである。
に対して適切な(ヘテロシクロ)アルキル基として、5または6員のヘテロシクロ(C1〜4)アルキルが挙げられ、このヘテロシクロ部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、典型的には、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、Rは非置換の5または6員のヘテロシクロ(C1〜4)アルキル、例えば、テトラヒドロフラニル(C1〜4)アルキルである。
に対して適切なアリールアルキル基として、アリール(C1〜4)アルキル基が挙げられ、このアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、典型的には、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、Rは、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で置換されている、C6〜10アリール(C1〜4)アルキルである。別の実施形態では、Rは、ヒドロキシ、メチル、エチル、フッ素、臭素、ヨウ素、塩素、トリフルオロメチル、カルボキシ、メトキシ、エトキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、およびエトキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で置換されているベンジル、フェネチル、またはナフチルメチルである。別の実施形態では、Rは、非置換のC6〜10アリール(C1〜4)アルキル、例えば、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、ナフチルメチル、2−ナフチルエチル、3−ナフチルプロピル、および4−ナフチルブチルなどであり、典型的にはベンジルおよびフェネチル、特にベンジルである。
に対して適切なヘテロアリールアルキル基として、そのヘテロアリール部分が、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、典型的には、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている、ヘテロアリール(C1〜4)アルキル基が挙げられる。別の実施形態では、Rは、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択され、典型的には、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜2)アルキル、カルボキシ、C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキルカルボニル、およびC1〜2アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される、1または2つの置換基で置換されている、5または6員のヘテロアリール(C1〜4)アルキル、例えばフラニル(C1〜4)アルキルである。
別の実施形態では、式I〜IIIのうちのいずれかの化合物のRは、水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、またはカルボキサミドである。本発明のこの態様では、典型的には、Rは水素、シアノ、C1〜4アルキルカルボニル、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONH、−CON(H)C1〜4アルキル、−CON(C1〜4アルキル)、または−CON(H)Phである。
別の実施形態では、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、または(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかが、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている。有用な化合物として、RがC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5もしくは6員のヘテロシクロ、アリール、5もしくは6員のヘテロアリール、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C3〜7シクロアルケニル(C1〜4)アルキル、5もしくは6員のヘテロシクロ(C1〜4)アルキル、アリール(C1〜4)アルキル、5もしくは6員のヘテロアリール(C1〜4)アルキル、アリール(C1〜4)アルコキシカルボニル、または5もしくは6員のヘテロアリール(C1〜4)アルコキシカルボニルであり、これらのうちのいずれかが、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されているものなどが挙げられる。別の実施形態では、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5もしくは6員のヘテロシクロ、C6〜10アリール、5もしくは6員のヘテロアリール、C3〜7(シクロアルキル)(C1〜4)アルキル、C3〜7(シクロアルケニル)(C1〜4)アルキル、5もしくは6員のヘテロシクロ(C1〜4)アルキル、C6〜10アリール(C1〜4)アルキル、5もしくは6員のヘテロアリール(C1〜4)アルキル、C6〜10アリール(C1〜4)アルコキシカルボニル、または5もしくは6員のヘテロアリール(C1〜4)アルコキシカルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、特に、ヒドロキシ、メチル、エチル、ハロ、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、およびエトキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、RはC3〜7(シクロアルキル)(C1〜4)アルキルまたはC3〜7(シクロアルケニル)(C1〜4)アルキル、特にC3〜7(シクロアルキル)(C1〜4)アルキル、例えば、シクロプロピル(C1〜4)アルキル、シクロブチル(C1〜4)アルキル、シクロペンチル(C1〜4)アルキル、またはシクロヘキシル(C1〜4)アルキルであり、これらは、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、特に、ヒドロキシ、メチル、エチル、ハロ、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、およびエトキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1または2つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、Rは、非置換の(シクロプロピル)メチル、2−(シクロプロピル)エチルまたは3−(シクロプロピル)プロピルである。
別の実施形態では、式Iの化合物の中のRまたは式IIの化合物の中のR31は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロ、C6〜12アリール、5〜10員のヘテロアリール、C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルキル(C2〜6)アルケニル、C3〜7シクロアルケニル(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルケニル(C2〜6)アルケニル、5〜6員のヘテロシクロ(C1〜4)アルキル、5〜6員のヘテロシクロ(C2〜4)アルケニル、C6〜12アリール(C1〜6)アルキル、C6〜12アリール(C2〜6)アルケニル、5〜10員のヘテロアリール(C1〜4)アルキル、5〜10員のヘテロアリール(C2〜6)アルケニル、C1〜6アルキルカルボニル、(C6〜12アリール(C1〜4)アルキル)カルボニル、およびホルミルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミル以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、ハロ、ハロ(C1−5)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている。別の実施形態では、RはC1〜6アルキルカルボニルであり、このC1〜6アルキルカルボニルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている。
別の実施形態では、式IからIIIのうちのいずれかの化合物の中のRは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロ、C6〜12アリール、5〜10員のヘテロアリール、C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルキル(C2〜6)アルケニル、C3〜7シクロアルケニル(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルケニル(C2〜6)アルケニル、5〜6員のヘテロシクロ(C1〜6)アルキル、5〜6員のヘテロシクロ(C2〜6)アルケニル、C6〜12アリール(C1〜6)アルキル、C6〜12アリール(C2〜6)アルケニル、5〜10員のヘテロアリール(C1〜6)アルキル、および5〜10員のヘテロアリール(C1〜6)アルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている。通常、Rは水素または非置換のC1〜6アルキルである。
別の実施形態では、
は、式I〜IIIのうちのいずれかの化合物の中の単結合である。
別の実施形態では、
は、式I〜IIIのうちのいずれかの化合物の中の二重結合である。
別の実施形態では、式I〜IIのうちのいずれかの化合物の7β−エピマーは、式IV:
(式中、
、R、R、G、および
は、式Iに対して上で定義された通りであり、RはHであるか、またはC1〜6アルキルであり、このC1〜6アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている)で表される。
別の実施形態では、式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物は、式V:
(式中、
、R、R、およびGは、式Iに対して上で定義された通りであり、Rは、C1〜6アルキルであり、このC1〜6アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている)で表される。
別の実施形態では、式I〜Vのうちのいずれかの化合物の中で、Rは水素、C1〜6アルキル、またはベンジルであり、Rは、C2〜6アルケニル、シクロプロピル(C1〜4)アルキル、シクロブチル(C1〜4)アルキル、シクロペンチル(C1〜4)アルキル、またはシクロヘキシル(C1〜4)アルキル(ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている)であり、Rは水素またはC1〜6アルキルである。別の実施形態では、Rは非置換のC2〜6アルケニルまたは非置換のシクロプロピル(C1〜4)アルキルである。別の実施形態では、Rは(シクロプロピル)メチルである。別の実施形態では、Rは水素、C1〜6アルキル、またはベンジルである。別の実施形態では、Rは(シクロプロピル)メチルである。
別の実施形態では、式I〜Vのうちのいずれかの化合物の中のGはヒドロキシル保護基PGである。
PGに対する適切なヒドロキシル保護基は周知であり、例えば、全体として本明細書中に参照により組み込まれている、Wuts, P. G. M. & Greene, T. W., Greene's Protective Groups in Organic Synthesis, 4rd Ed., pp. 16-430 (J. Wiley & Sons, 2007)で開示された任意の適切なヒドロキシル保護基を含む。「ヒドロキシル保護基」という用語は、本明細書で使用する場合、反応が分子の他の官能基または部分で行われている間、ヒドロキシ官能基を遮断する(すなわち、保護する)基を指す。当業者は、保護基の選択、結合、および切断に精通しており、多くの異なる保護基が当技術分野で公知であり、1つまたは別の保護基の適性は、計画された特定の合成スキームに依存することを理解されよう。適切なヒドロキシル保護基は一般的に、選択的に導入し、対象化合物の他の部分を妨げない穏やかな反応条件を使用して除去することができる。これらの保護基は、当技術分野で公知の方法を使用して、便利な段階で導入または除去することができる。このような基の化学的特性、これらの導入および除去のための方法は当技術分野で公知であり、例えば、上記のGreene, T.W. and Wuts, P.G.M.において見出すことができる。追加的なヒドロキシ保護基は、例えば、これら全体が本明細書に組み込まれている、米国特許第5,952,495号、米国特許出願公開第2008/0312411号、WO2006/035195、およびWO98/02033に見出すことができる。適切なヒドロキシル保護基として、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、tert−ブチル、アリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、ベンジル(Bn)、およびp−メトキシベンジル基が挙げられる。
およびPGの定義に含まれている特定の基、例えば、tert−ブチル、ベンジルなどは重複しており、したがって、ヒドロキシル保護基として作用するR基を有する式I〜Vの特定の化合物は薬学的活性を有し得ることが、当業者には明らかである。
一実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、アルキル、アリールアルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、アシル、シリル、およびカーボネート(これらのいずれかは場合によって置換されている)からなる群から選択される。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基は、アルキル基、典型的には、場合によって置換されているC1〜6アルキル基、適切には、非置換のメチルまたはtert−ブチルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGはアリールアルキル基である。適切なアリールアルキル基として、例えば、非置換ベンジル基、置換ベンジル基、例えば、p−メトキシベンジル、およびナフチルメチルなどが挙げられる。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGはヘテロシクロ基、例えば、非置換テトラヒドロピラニルまたは場合によって置換されているテトラヒドロピラニルなどである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGはシリル基である。「シリル」という用語は、本明細書中で利用する場合、構造:
(式中、R、R、およびRは、アルキル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択され、これらのいずれかは場合によって置換されている)を有する以下の基を指す。一実施形態では、シリル基はトリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、またはトリ−イソプロピルシリルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGはアシル基である。「アシル」という用語は、本明細書中で利用する場合、以下の構造:
(式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルであり、これらのいずれかは場合によって置換されている)を指す。アシル基は、例えば、C1〜4アルキルカルボニル(例えば、アセチルなど)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、レブリノイル、またはピバロイルであってよい。別の実施形態では、アシル基はベンゾイルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基はカーボネート基である。「カーボネート」という用語は本明細書中で利用する場合、以下の構造:
(式中、R10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルであり、これらのうちのいずれかは場合によって置換されている)を指す。典型的には、R10は、C1〜10アルキル(例えば、2,4−ジメチルペンタ−3−イル)、C2〜6アルケニル(例えば、エテニルまたはプロパ−2−エニル、すなわち、アリル)、C3〜12シクロアルキル(例えば、アダマンチル)、フェニル、またはベンジルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基はカルバメート基である。「カルバメート」という用語は、本明細書中で利用する場合、以下の構造:
(式中、R11はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルであり、これらのうちのいずれかは、場合によって置換されている)を指す。通常、R11は、C1〜10アルキル(例えば、tert−ブチル、2,4−ジメチルペンタ−3−イル)、C2〜6アルケニル(例えば、エテニルまたはプロパ−2−エニル、すなわち、アリル)、C3〜12シクロアルキル(例えば、アダマンチル)、フェニル、またはベンジルである。
本発明はまた、式I
(式中、
GおよびR〜Rは式Iに対して上で定義された通りである)の7β−置換化合物およびその塩の調製であって、
a)式VI:
(式中、GおよびRは式Iに対して上で定義された通りである)の化合物と、
(式中、Rは、式IVに対して上で定義された通りである)からなる群から選択される化合物との間でディールスアルダー反応を行うことによって、
が二重結合である式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物を形成するステップと、
b)7α/7β−エピマー混合物の第1の沈殿物を形成するステップと、
c)反応混合物から第1の沈殿物を単離することによって、第1の母液を得るステップと、
d)第1の母液の体積を場合によって減らし、第1の母液を酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得るステップと、
e)第2の沈殿物を単離することによって、
が二重結合である、塩としての式Iの化合物および第2の母液を得るステップと、
f)塩をその遊離塩基に場合によって変換するステップと、
g)二重結合を場合によって水素化することによって、
が単結合である式Iの化合物を得るステップとを含む調製に関連する。
第2の母液および/または第1の沈殿物は、場合によってエピマー化され、上記ステップd)に従い処理される。
本発明はまた、式V
(式中、
GはRまたはヒドロキシル保護基PGであり、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、
(a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
(b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
はC1〜6アルキルであり、このC1〜6アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている)の7β−置換化合物およびその塩の調製であって、
a)式VI:
(式中、G、RおよびRは上で定義された通りである)の化合物と、式VII:
(式中、Rは上で定義された通りである)の化合物との間でディールスアルダー反応を行うことによって、式Vの化合物の7α/7β−エピマー混合物を形成するステップと、
b)7α/7β−エピマー混合物の第1の沈殿物を形成するステップと、
c)反応混合物から第1の沈殿物を単離することによって、第1の母液を得るステップと、
d)場合によって、第1の母液の体積を減らし、第1の母液を酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得るステップと、
e)第2の沈殿物を単離することによって、塩としての式Vの化合物および第2の母液を得るステップと、
f)場合によって塩をその遊離塩基に変換するステップと
を含む、調製にも関連する。
一実施形態では、ディールスアルダー反応から得られる第1の母液中の7β−エピマーの割合は少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である。
第1の沈殿物は通常、ディールスアルダー反応混合物の冷却の際に形成され、主要生成物として7α−エピマーを含有する。第1の沈殿物は、例えば、真空濾過などの濾過、または遠心分離装置などにより単離することができる。通常、第1の母液は、7α/7β−エピマー混合物の第1の沈殿物の単離後に、例えば蒸発により部分的に濃縮する。次いで、好ましくは、第1の母液を加熱して、7α/7β−エピマー混合物のあらゆる沈殿物を溶解し、7α/7β−エピマー混合物を含有する溶液を得る。場合によって1種または複数のさらなる溶媒を第1の母液に加えることもできる。別の実施形態では、第1の母液を濃縮乾燥し、残渣を溶媒中に再び溶解することによって、溶液を得る。有用な溶媒は、式Iに関連して上に記載されているものであり、通常脂肪族アルコール、芳香族溶媒、脂肪族エーテル、およびこれらの組合せからなる群から選択される。好ましくは、溶媒はイソ−プロパノール(IPA)である。通常、場合によるさらなる溶媒を含む部分的に濃縮した第1の母液、または残渣から得た溶液を約50℃から溶液のほぼ沸点の温度に加熱する。好ましくは、温度は、約55℃から溶媒の還流温度であり、より好ましくは、温度は約60℃から溶媒の還流温度である。別の実施形態では、温度は、約55℃〜約80℃であり、より好ましくは、温度は約60℃〜約80℃である。本明細書で「溶媒」という用語は、1種または複数の溶媒の混合物/組合せを含む。
次いで、加熱した第1の母液を酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得る。別の実施形態では、加熱した母液は例えば室温まで最初に冷却し、次いで、酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得る。適切なおよび好ましい酸は、7β−エピマーの割合を増加させ、7β−エピマーを精製するための方法に関連して上に記載されているものである。一実施形態では、酸はTFAである。別の実施形態では、使用される酸の量は、7β−エピマーの量に基づき約0.5〜約1.5当量である。別の実施形態では、酸は、7β−エピマーの量に基づき、約0.8〜約1.3当量、好ましくは約0.9〜約1.2当量、より好ましくは約1.0または約1.1当量の量で使用される。
第2の沈殿物は、例えば、真空濾過または遠心分離装置により単離することができる。一実施形態では、第2の沈殿物中の7β−エピマーの割合は、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。
本発明の方法において形成された塩は、当技術分野で公知の方法により、および実施例に記載されている方法によりこれらの遊離塩基へ変換することができる。
第2の沈殿物の単離後に得られる母液(第2の母液)は、7α−エピマーを豊富に含み、これを、例えば、炭酸カリウム(KCO)またはジアザビシクロウンデカ−7−エン(DBU)と反応させてエピマー化し、次いで、上に記載のような方法を繰り返すことによって、7β−エピマーのさらなる第2の沈殿物を得ることができる。エピマー化は、例えば、Marton, J., et al., Acta Chemica Scandinavia 52:1234-1238 (1998)、およびDerrick, I., et al., Tetrahedron Letters 41:7571-7576 (2000)で記載されているように行うことができる。
第1の沈殿物はまた7α−エピマーも豊富に含む。これを、上に記載のように、例えば、炭酸カリウム(KCO)またはジアザビシクロウンデカ−7−エン(DBU)と反応させてエピマー化し、次いで上に記載のような方法を繰り返すことによって、7β−エピマーのさらなる第2の沈殿物を得ることができる。
アリール、フェニルおよびヘテロアリール環に結合している任意選択の置換基は、さもなければアリール、フェニルまたはヘテロアリール環上の任意の位置に存在していたはずの水素原子にそれぞれ取って代わる。
有用なハロまたはハロゲン基として、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。
有用なアルキル基は、直鎖および分枝鎖C1〜10アルキル基から選択される。典型的なC1〜10アルキル基として、中でもメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C1〜6アルキル基および分枝鎖C3〜6アルキル基から選択される。典型的なC1〜6アルキル基として、中でも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシルが挙げられる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C2〜6アルキル基および分枝鎖C3〜6アルキル基から選択される。典型的なC2〜6アルキル基として、中でも、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシルが挙げられる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C1〜4アルキル基および分枝鎖C3〜4アルキル基から選択される。典型的なC1〜4アルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチルが挙げられる。
有用なシクロアルキル基は、3から12個の炭素原子(すなわち、C〜C12シクロアルキル)または指定された数の炭素を有する1から3つの環を含有する飽和した環式炭化水素基から選択される。一実施形態では、シクロアルキルは、1または2つの環を有する。別の実施形態では、シクロアルキルはC〜Cシクロアルキルである。例示的なシクロアルキル基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、アダマンチルなどが挙げられる。
有用なシクロアルケニル基は、4から12個の炭素原子(すなわち、C〜C12シクロアルケニル)または指定された数の炭素を有する1から3つの環を含有する、部分的に不飽和の(1つまたは2つの二重結合を含有する)環式炭化水素基から選択される。一実施形態では、シクロアルケニルは、1つまたは2つの環を有する。別の実施形態では、シクロアルケニルはC〜Cシクロアルキルである。一実施形態では、シクロアルケニル基は、1つの二重結合を含有する。1つの二重結合を含有する例示的なシクロアルケニル基として、中でも、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニルが挙げられる。別の実施形態では、シクロアルケニル基は2つの二重結合を含有する。好ましくは、シクロアルケニル基は、5から12個の炭素原子を有する(すなわち、C〜C12シクロアルカジエニル)2つの二重結合を含有する。2つの二重結合を有する例示的なシクロアルケニル基として、中でも、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクタジエニル、シクロノナジエニル、シクロデカジエニルが挙げられる。
有用なアルケニル基は、直鎖および分枝鎖C2〜6アルケニル基、好ましくはC2〜4アルケニルから選択される。典型的なC2〜6アルケニル基として、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、sec−ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられる。典型的なC2〜4アルケニル基として、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、およびsec−ブテニルが挙げられる。
有用なアルキニル基は、直鎖および分枝鎖C2〜6アルキニル基、好ましくはC2〜4アルキニルから選択される。典型的なC2〜6アルキニル基として、エチニル、プロピニル、ブチニル、2−ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニル基が挙げられる。典型的なC2〜4アルキニル基として、エチニル、プロピニル、ブチニル、および2−ブチニル基が挙げられる。
有用なハロアルキル基として、1個または複数のフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子で置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、およびトリクロロメチル基)が挙げられる。
有用なヒドロキシアルキル基として、1個または複数のヒドロキシ基で置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか、例えば、モノヒドロキシアルキルおよびジヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、およびヒドロキシペンチル基、特に2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタ−2−イル、2−ヒドロキシペンタ−2−イル、2−ヒドロキシプロパ−2−イル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、および1,3−ジヒドロキシプロパ−2−イル)が挙げられる。
有用なアルコキシ基として、上述されたC1〜10アルキル基のうちの1つで置換されている酸素(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシおよびデシルオキシ)が挙げられる。
有用なアルコキシアルキル基として、上述のアルコキシ基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシメチル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル、プロポキシメチル、イソ−プロポキシメチル、2−プロポキシエチル、3−プロポキシプロピル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチル、イソブトキシメチル、sec−ブトキシメチル、およびペンチルオキシメチル)が挙げられる。
有用なハロアルコキシ基として、上述されたC1〜10ハロアルキル基のうちの1つで置換されている酸素(例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、および2,2,2−トリフルオロエトキシ)が挙げられる。
有用な(シクロアルキル)アルキル基として、上述のシクロアルキル基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、(シクロプロピル)メチル、2−(シクロプロピル)エチル、(シクロプロピル)プロピル、(シクロブチル)メチル、(シクロペンチル)メチル、(シクロヘキシル)メチルなど)が挙げられる。
有用な(シクロアルキル)アルケニル基として、上述されたシクロアルキル基のうちのいずれかで置換されている上述されたC2〜6アルケニル基のうちのいずれかが挙げられる。
有用な(シクロアルケニル)アルキル基として、上述のシクロアルケニル基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、(シクロブテニル)メチル、2−(シクロブテニル)エチル、(シクロブテニル)プロピル、(シクロペンテニル)メチル、(シクロヘキセニル)メチル、(シクロペンタジエニル)メチルなど)が挙げられる。
有用な(シクロアルケニル)アルケニル基として、上述されたシクロアルケニル基のうちのいずれかで置換されている上述されたC2〜6アルケニル基のうちのいずれかが挙げられる。
有用なアリール基はC6〜14アリール、好ましくはC6〜12アリール、特にC6〜10アリールである。典型的なC6〜14アリール基として、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントラシル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニルエニル、およびフルオレニル基、より好ましくはフェニル、ナフチル、およびビフェニル基が挙げられる。
有用なアリールオキシ基として、上述されたアリール基のうちの1つで置換されている酸素(例えば、フェノキシ)が挙げられる。
有用なアリールアルキル基として、上述のアリール基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、ベンジル、フェネチルなど)が挙げられる。
有用な(アリールアルキル)カルボニル基として、上述されたアリールアルキル基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基が挙げられる。
有用なアラルキルオキシまたはアリールアルコキシ基として、上述のアリールアルキル基のうちの1つで置換されている酸素(例えば、ベンジルオキシ)が挙げられる。
有用な(アリールアルコキシ)カルボニル基として、上述のアリールアルコキシ基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基(例えば、(ベンジルオキシ)カルボニル)が挙げられる。
「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」という用語は、本明細書中で利用する場合、5から14個の環原子を有し、環式の配置において共有する6、10または14個のπ電子を有し、炭素原子と、1、2、もしくは3個の酸素、窒素もしくは硫黄ヘテロ原子、または4個の窒素原子とを含有する基を指す。ヘテロアリール基の例として、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3−b]チエニル、チアントレニル、フリル、ベンゾフリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾニル、クロメニル、キサンテニル、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェノチアゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、およびフェノキサジニルが挙げられる。典型的なヘテロアリール基として、チエニル(例えば、チエン−2−イルおよびチエン−3−イル)、フリル(例えば、2−フリルおよび3−フリル)、ピロリル(例えば、ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イルおよび1H−ピロール−3−イル)、イミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、1H−イミダゾール−2−イルおよび1H−イミダゾール−4−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−1−イルおよびテトラゾール−5−イル)、ピラゾリル(例えば、1H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル、および1H−ピラゾール−5−イル)、ピリジル(例えば、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、およびピリジン−4−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、およびピリミジン−5−イル)、チアゾリル(例えば、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、およびチアゾール−5−イル)、イソチアゾリル(例えば、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、およびイソチアゾール−5−イル)、オキサゾリル(例えば、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、およびオキサゾール−5−イル)およびイソオキサゾリル(例えば、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、およびイソオキサゾール−5−イル)が挙げられる。
有用なヘテロアリールアルキル基として、上述のヘテロアリール基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれか(例えば、(チエン−2−イル)メチル、2−フリルメチル、(ピロール−1−イル)メチル、2−(1H−ピロール−2−イル)エチルなど)が挙げられる。
有用なヘテロアリールアルケニル基として、上述されたヘテロアリール基のうちのいずれかで置換されている上述されたC2〜6アルケニル基のうちのいずれかが挙げられる。
有用なヘテロアリールアルコキシ基として、上述のヘテロアリール基のうちの1つで置換されている酸素が挙げられる。
有用な(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニル基として、上述のヘテロアリールアルコキシ基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基が挙げられる。
「複素環式」および「ヘテロシクロ」という用語は、飽和または部分的に不飽和の3〜7員の単環系、または7〜10員の二環系を意味するように本明細書で使用されており、これらは、炭素原子と、O、N、およびSからなる群から独立して選択される1から4個のヘテロ原子とからなり、この窒素および硫黄ヘテロ原子は、場合によって酸化されていてもよく、この窒素は、場合によって四級化されていてもよく、これらは、上記に定義された複素環式環のいずれかがベンゼン環に縮合し、得られた化合物が安定している場合、この複素環式環が炭素原子または窒素原子上で置換されていてもよい、任意の二環式の基を含む。一実施形態では、3から7員の単環式の複素環式環は、飽和した、または不飽和の非芳香族環のいずれかである。3員のヘテロシクロは1個までのヘテロ原子を含有することができ、4員のヘテロシクロは2個までのヘテロ原子を含有することができ、5員のヘテロシクロは4個までのヘテロ原子を含有することができ、6員のヘテロシクロは4個までのヘテロ原子を含有することができ、7員のヘテロシクロは5個までのヘテロ原子を含有することができる。各ヘテロ原子は、独立して、窒素(この窒素は四級化されていてもよい);酸素;および硫黄(スルホキシドおよびスルホンを含む)から選択される。3から7員のヘテロシクロは、窒素または炭素原子を介して結合することができる。7から10員の二環式ヘテロシクロは、窒素(四級化されていてもい);酸素;および硫黄(スルホキシドおよびスルホンを含む)から独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含有する。7から10員の二環式ヘテロシクロは、窒素または炭素原子を介して結合することができる。複素環式環の例として、これらに限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、テトラヒドロチエニル、イミダゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ベンゾジアゼピンなどが挙げられる。
有用な(ヘテロシクロ)アルキル基として、上述の複素環式基のうちのいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか(例えば、(ピロリジン−2−イル)メチル、(ピロリジン−1−イル)メチル、(ピペリジン−1−イル)メチル、(モルホリン−1−イル)メチル、(2−オキソオキサゾリジン−4−イル)メチル、2−(2−オキソオキサゾリジン−4−イル)エチル、(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)メチル、(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)エチル、(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)プロピル)などが挙げられる。
有用な(ヘテロシクロ)アルケニル基として、上述されたヘテロ環式基のうちのいずれかで置換されている上述されたC2〜6アルケニル基のうちのいずれかが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「アミノカルボニル」という用語は、−C(=O)NHを指す。
有用なアルキルカルボニル基として、上述のC1〜10アルキル基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基、すなわち、−C(=O)−が挙げられる。
有用なアルコキシカルボニル基として、上述のアルコキシ基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基(すなわち、−C(=O)O−アルキル)(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ−プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソ−ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、およびペンチルオキシカルボニル)が挙げられる。
有用なアリールカルボニル基として、上述のアリール基のうちのいずれかで置換されているカルボニル基(例えば、ベンゾイル)が挙げられる。
有用なアルキルカルボニルオキシまたはアシルオキシ基として、上述のアルキルカルボニル基のうちの1つで置換されている酸素が挙げられる。
有用なアルキルカルボニルアミノまたはアシルアミノ基として、アミノ窒素に結合している上述のアルキルカルボニル基のうちのいずれか、例えば、メチルカルボニルアミノなどが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「カルボキサミド」という用語は、式−C(=O)NR1112(式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素、場合によって置換されているC1〜10アルキル、または場合によって置換されているアリールである)の基を指す。例示的なカルボキサミド基として、−CONH、−CON(H)CH、−CON(CH、および−CON(H)Phなどが挙げられる。
有用なアルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル基は、それぞれ上述のカルボキサミド基のうちのいずれか(式中、R11はHであり、R12はC1〜10アルキルであるか、またはR13およびR14は、それぞれ独立してC1〜10アルキル基から選択される)である。
本明細書で使用する場合、「スルホンアミド」という用語は、式−SONR1112(式中、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素、場合によって置換されているC1〜10アルキル、または場合によって置換されているアリールである)の基を指す。例示的なスルホンアミド基として、−SONH、−SON(H)CH、−SON(H)Phなどが挙げられる。
有用なメルカプトアルキル基として、−SH基で置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれかが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「カルボキシ」という用語は、−COOHを指す。
有用なカルボキシアルキル基として、−COOHで置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれかが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、−OHを指す。
本明細書で使用する場合、「シアノ」という用語は、−CNを指す。
本明細書で使用する場合、「ホルミル」という用語は、−C(=O)Hを指す。
本明細書で使用する場合、「ウレイド」という用語は、−NH−C(=O)−NHを指す。
本明細書で使用する場合、「アジド」という用語は、−Nを指す。
本明細書で使用する場合「母液」という用語は、結晶化後に残された溶液の一部を意味する。
「周囲温度」という用語は、本明細書で使用する場合、周辺温度を意味する。屋内の周囲温度は、室温と同一であり、約20℃から約25℃である。
「約」という用語は、測定された量に関連して本明細書で使用する場合、測定を行い、測定の目的および測定装置の正確さとの釣り合いがとれるレベルの注意を払う当業者により予期されるような、その測定された量の正常なばらつきを指す。
本明細書で使用する場合、「場合によって置換されている」という用語は、非置換または置換であってよい基を指す。
場合によって置換されている基上の任意選択の置換基は、別途示されていない場合、上述されたハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、アリール、複素環、シクロアルキル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール(C1〜6)アルキル、アリール(C2〜6)アルケニル、アリール(C2〜6)アルキニル、シクロアルキル(C1〜6)アルキル、ヘテロシクロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、アルコキシ(C1〜6)アルキル、ニトロ、ウレイド、シアノ、アルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシ、チオール、アルキルカルボニルオキシ、アリールオキシ、ar(C1〜6)アルキルオキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、アジド、C1〜6アルコキシ、ハロ(C1〜6)アルコキシ、カルボキシ、アミノカルボニル、(=O)、およびメルカプト(C1〜6)アルキル基からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基、典型的には、1、2、または3つの基を含む。好ましい任意選択の置換基として、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、およびハロ(C1〜6)アルコキシが挙げられる。
本明細書で開示されている化合物のうちのいくつかは、1つまたは複数の不斉中心を含有し得るので、したがってエナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性形態、例えば、エピマーなどが生じ得る。本発明は、すべてのこのような可能な形態、ならびにこれらのラセミおよび分離された形態およびこれらの混合物の使用を包含することを意図する。本開示を考慮して、個々の鏡像異性体を、当業者に知られた方法に従って分離してもよい。本明細書中に記載されている化合物が、オレフィン二重結合または他の幾何学的不斉中心を含有する場合、特に指定のない限り、これら化合物は、EとZの両幾何異性体を含むことを意図する。すべての互変異性体もまた、本発明に包含されることを意図する。
本明細書で使用する場合、「沈殿をもたらす条件下」という用語は、所望の化合物の沈殿を誘発または促進するのに適切である条件を指す。
本明細書で使用する場合、「立体異性体」という用語は、空間においてこれらの原子の幾何学的配置のみが異なる個々の分子のすべての異性体に対する一般的用語である。立体異性体は、互いにミラーイメージではない2つ以上のキラル中心を有する化合物の鏡像異性体および異性体を含む(ジアステレオマー)。
「キラル中心」または「キラル」という用語は、4つの異なる基が結合している炭素原子を指す。
「キラル」という用語はまた、本発明との関連で、「キラル中心」を示す基の化合物、例えば、キラル酸などを指す。例示的なキラル酸は、乳酸、酒石酸(tartric acid)などである。
「アキラル」という用語は、本発明との関連で、「キラル中心」が存在しない基の化合物を指す。アキラルな化合物に対する例は、アキラル酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリクロロ酢酸、フマル酸、マレイン酸などである。
「エピマー」という用語は、それぞれの分子実体に存在する2つ以上の四面体の立体中心のうちの1つのみにおいて反対の配置を有するジアステレオマーを指す。
「立体中心」という用語は、任意の2つの基を交換すると立体異性体がもたらされるような基を有する原子である。
「鏡像異性体」および「鏡像異性の」という用語は、ミラーイメージ上に重ね合わせることができず、それ故、鏡像異性体が偏光面を一方向に回転させ、そのミラーイメージの化合物が、偏光面を反対方向に回転させる、光学活性がある分子を指す。
「ラセミ」という用語は、鏡像異性体の等しい部分の混合物であり、光学的に不活性である混合物を指す。
「分割」という用語は、1つの分子の2つの鏡像異性形態のうちの1つの分離または集中または除去を指す。
「a」および「an」という用語は、1つまたは複数を指す。
開かれた意味の用語、例えば、「含む(include)」「含んでいる(including)」、「含有する」「含有している」などは、「含む(comprising)」を意味する。
化合物の合成
式Iの化合物は、以下のスキームに示されているように調製することができる。化合物の合成は普通、テバインまたはオリパビンと、ジエノフィル、例えば、ビニルケトンとをディールスアルダー反応させることから開始して、7α/7β−エピマー混合物A−2(7α−エピマーA−2および7β−エピマーA−2)を形成する(スキーム2)。
スキーム2
式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物の合成
スキーム2では、Gは、Rまたは式Iに対して上で定義されたようなヒドロキシル保護基であり、Rは、それぞれヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で場合によって置換されているアルキルであるか、またはこれらの基に変換することができる官能基である。
式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物、すなわち、エピマーA−2およびA−2の混合物は、当技術分野で、例えば、Marton J., et al., Synthetic Communications 25(6):829-848 (1995)およびBentley, K. W., Journal of American Chemical Society 89(13):3267-3273 (1967)に記載されている方法で合成することができる。通常、アルファ(α)エピマーA−2は主成分として形成される。次いで、ケトンA−2の7α/7β−エピマー混合物は、さらに一連の変換を介して変換することができ、これらの変換として、以下のスキーム3に示されているような、例えば、Bentley, K.W., et al., Journal of American Chemical Society 89(13):3273-3280 (1967);Bentley, K. W., and Hardy, D. G., Journal of American Chemical Society 89(13):3281-3292 (1967);Marton, J., et al., Monatshefte fur Chemie 125:1229-1239 (1994)において記載されているような、水素化、N−および/またはO−脱メチル化、グリニャールまたはリチウムアルキル付加を挙げることができる。
スキーム3
式Iの化合物の7α/7β−エピマー混合物の合成のための一般的スキーム
スキーム3では、Gが、Rまたは式Iに対して上で定義されたヒドロキシル保護基PGであり、RおよびR’が、それぞれ独立して、それぞれヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されているアルキルであるか、またはこれらの基に変換することができる官能基である。R’’はRに対して上で定義された通りであるか、またはRに変換することができる基である。Xはハロゲンまたはトシレートである。
以下の実施例は例示的であり、本発明の化合物、組成物および方法を限定するものではない。臨床療法において通常、遭遇し、本開示を考慮して当業者には明らかである様々な条件およびパラメーターの適切な修正および適合は、本発明の趣旨および範囲内である。
(実施例)
以下のHPLC方法1および2が使用された:
HPLC法1
カラム:Phenomenex Synergy Polar−RP、50×3.0mm、2.5μm
検出:UV 240nm
注入量:2.0μL
流量:0.8mL/分
カラム温度:周囲温度
作動時間:15分
移動相A:水中0.025%TFA
移動相B:アセトニトリル中0.025%TFA
勾配プロファイル:
HPLC法2
カラム:Phenomenex Synergy Polar−RP、50×3.0mm、2.5μm
検出:UV 240nm
注入量:5.0μL
流量:1.5mL/分
カラム温度:周囲温度
作動時間:25分
移動相A:水中0.025%TFA
移動相B:アセトニトリル中0.025%TFA
勾配プロファイル:
1−[(5α,7α)−4,5−エポキシ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−イル]エタノン(1)および1−[(5α,7β)−4,5−エポキシ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−イル]エタノン(2)を含有する混合物の分離
一般的手順:化合物1および2を、対応する溶媒中、1:1比で混合し、0.6または1.2当量(6α,14α−エテノモルフィナン全含有量に基づく)の対応する酸を加えた。沈殿の場合、沈殿物を単離し、HPLC分析(HPLC法1)で分析した。沈殿物および母液のHPLC分析から、各画分中の化合物1および化合物2の量を計算し、単離した沈殿物中の化合物2の回収率を求めた。
バイアルに、化合物1(0.1g)、化合物2(0.1g)、および溶媒(6mL)を加えた。大部分またはすべての固体が溶解するまで、混合物を60℃で加熱した。バイアルに、1.1または0.6当量(アミン全含有量に基づく)の酸を加えた。混合物を周囲温度に冷却させ、一晩撹拌した。沈殿した生成物を濾過し、固体ならびに母液の両方をHPLCで分析し、収率および回収率を計算した。表1および2は、それぞれ0.6当量の酸および1.1当量の酸の存在下で試験した溶媒および酸の組合せの結果を示している。
表2の結果は、1.1当量の酸(特にトリフルオロ酢酸(TFA)またはマレイン酸)がn−プロパノール、イソプロパノール(IPA)、またはエタノール中で使用された場合、7β−エピマーの高い回収率および高い純度が達成されることを示している。メタノールと1.1当量の酢酸の混合物中で中程度の回収率ではあるが、高い純度が達成される。
表1の結果は、アルコール中の0.6当量のTFAまたはマレイン酸は、表2の回収率と同様の回収率で、いくぶん低い純度の7β−エピマーを生ずることを示している。0.6当量の酸を使用して、中程度の回収率ではあるが、高い純度をメタノールおよび酢酸ならびにトルエンおよびフマル酸中で達成した。
1−[(5α,7α)−3−ベンジルオキシ−4,5−エポキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−イル]エタノン(3)および1−[(5α,7β)−3−ベンジルオキシ−4,5−エポキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−イル]エタノン(4)を含有する混合物の分離
実施例1に記載されているような手順を使用して化合物3および4の分離を行った。結果は、表3(0.6当量の酸)および表4(1.1当量の酸)に記載されている。
表3および4は、7β−エピマーの高い回収率および高い純度は、アルコール中0.6および1.1当量の酢酸で達成されたことを示している。回収率は、両極性の低減と共に増加するようにみえた。7β−エピマーの高い純度およびいくぶん低い回収率は、0.6当量のフマル酸で達成された。フマル酸およびIPAは、1.1当量の酸中でいくぶん低い純度を生じた。
(5α,7α)−4,5−エポキシ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−カルボニトリル(5)および(5α,7β)−4,5−エポキシ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−17−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−カルボニトリル(6)を含有する混合物の分離
HPLC法1の代わりにHPLC法2を使用して、化合物5および6の分離を、実施例1に記載されているように行った。結果を、以下の表5(0.6当量の酸)および表6(1.1当量の酸)に記載する。
7α−エピマーの高い回収率および高い純度をエタノール中0.6当量のマレイン酸を用いて達成し、母液中の7β−の割合が増大した。n−PrOHおよびIPAは酢酸と共に、7β−エピマーの高い純度および中程度の回収率をもたらした。0.6当量の酸と1.1当量の酸との間で有意な差は検出されなかった。
化合物2/化合物1の混合物からの、26:74比での化合物2の単離
化合物2および化合物1を26:74比で含有する混合物(21g)をIPA(350mL)中に懸濁させ、70℃に加熱した。すべての固体が溶解した後、混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸(TFA)(1.7g、化合物2に基づき1.0当量)を滴加した。混合物を周囲温度で一晩撹拌した。沈殿物を濾過し、IPA(3×10mL)で洗浄し、乾燥させることによって、化合物2および化合物1を96.3:3.7比で含有するオフホワイト色の固体を得た。粗生成物をIPA(10mL)中に懸濁させ、80℃で加熱し、1時間撹拌した。室温まで冷却後、生成物を濾過し、乾燥させることによって、3.5g(49%回収率、97.6%純度)の化合物7を得た:
化合物7は、以下の実施例8に記載されている手順に従い、その遊離塩基である化合物2に変換することができる。
化合物2/化合物1の45:55比の混合物からの化合物2の単離
化合物2および化合物1を45:55比で含有する混合物(70g)を高温のIPA(1.2L)中に溶解した。溶液を室温に冷却した後、TFA(6.4mL、化合物2に基づき1.0当量)を滴加した。混合物を室温で一晩保持し、沈殿物を濾過し、乾燥させることによって、38.0gの化合物2のTFA塩を純度88%で生成した。次いで、粗生成物をIPA(300mL)中に懸濁させ、加熱還流させ、1時間撹拌した。室温まで冷却後、生成物を濾過し、乾燥させることによって、32.0g(77%回収率、97.8%純度)の化合物7を得た。
化合物2/化合物1の46:54比の混合物からの化合物2の単離
化合物2および化合物1を46:54比で含有する混合物(14.2g)を高温のIPA(140mL)中に溶解した。高温の溶液に、TFA(1.3mL、化合物2に基づき1.0当量)を滴加した。混合物を室温に冷却し、一晩撹拌した。沈殿物を濾過した。フィルターケーキを冷たいIPA(2×10mL)で洗浄し、生成物を乾燥させることによって、8.0g(93%回収率、93.6%純度)の化合物7を生成した。この化合物7は、実施例8に記載されているように化合物2に変換することができる。
化合物2/化合物1の60:40比の混合物からの化合物2の単離
化合物2および化合物1の60:40比の混合物を純度92%で含有するオリパビンおよびメチルビニルケトン(MVK)にディールスアルダー反応を行った後に得られる母液(95g)をIPA(500mL)中で加熱還流させた。混合物を周囲温度に冷却し、一晩撹拌させた。さらに6gの化合物1を濾別した後、TFA(9.9mL、化合物2に基づき0.9当量)を滴加した。混合物を室温で一晩保持し、沈殿物を濾別した。次いで、粗生成物をIPA(800mL)中に懸濁させ、75℃に加熱し、2時間撹拌した。室温まで冷却後、生成物を濾過し、乾燥させることによって、52.0g(77%回収率、97.3%純度)の化合物7を得た。この化合物7は、実施例8に記載されているように化合物2に変換することができる。
化合物7(化合物2のTFA塩)の化合物2への変換
方法A:化合物7の酢酸エチル(1000mL)および水(300mL)中混合物(52g)に、28%NHOHを加え、混合物のpHをpH9に調節した。層を分離し、水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過した。濾液を濃縮乾燥させた。粗生成物をメタノール(MeOH)(400mL)中で摩砕し、還流下で30分間撹拌した。周囲温度に冷却後、生成物を濾別し、乾燥させることによって、38.6g(97%回収率、100%純度)の化合物2を生成した:
1H NMR δ (400 MHz, CDCl3): 6.59 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.02 (dd, J = 8.8 Hz, 1.2 Hz, 1H), 4.88 (d, J = 10 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.22 (d, J = 18 Hz, 1H), 3.16 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3,02 (dd, J = 11.2 Hz, 4.8 Hz, 1H), 2.88 (dd, J = 12.8 Hz, 4.4 Hz, 1H), 2.76 (dt, J = 12.8 Hz, 5.6 Hz, 1H), 2.55 (dd, J = 11.6 Hz, 5.2 Hz, 1H), 2.44-2.38 (m, 2H), 2.36 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.66-1.61 (m, 1H), 1.42 (dd, J = 12.8 Hz, 11.2 Hz, 1H).LC/MS(ESI):m/z=368.1[M+H](計算値:367.4)。
代替法B:化合物7(17.0g)をHO(350mL)中に懸濁させ、NHOHを滴加することによって混合物のpHを9に調節した。次いで、混合物を室温で1時間撹拌した。固体を濾別し、フィルターケーキをHO(2×100mL)で洗浄し、次いで乾燥させることによって、オフホワイト色の固体として得られる12.5g(96.3%)の化合物2を生成した。
化合物2/化合物1の68:32比の混合物からの化合物2の単離および塩の破壊
オリパビンおよびMVKのディールスアルダー反応後に得た、化合物2および化合物1の68:32比の混合物を純度97%で含有する母液(119g)をIPA(600mL)中で加熱還流した。溶液が一度形成されたら、TFA(15.5g、化合物2に基づき1.0当量)を滴加した。混合物を室温に冷却し、化合物7を濾別した。粗製の化合物7(103g)をEtOAc(1.5L)と水(400mL)の混合物に加えた。水酸化アンモニウムを加え(約15mL)、pHをpH9に調節した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(200mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過した。粗生成物をMeOH(400mL)中で摩砕し、還流下で30分間撹拌した。周囲温度に冷却後、生成物を濾別し、乾燥させることによって、オフホワイト色の結晶性固体として44.6g(60%回収率、99%純度)の化合物2を生成した。
化合物5/化合物6の50:50比の混合物からの化合物6の単離
化合物5(5.0g)および化合物6(5.0g)のIPA(300mL)中混合物を60℃に加熱した。透明な溶液が形成された後、酢酸(1.03g、全塩基に対して0.6当量)を加えた。混合物を周囲温度に冷却し、一晩撹拌した。生成物を濾別し、ケーキをIPA(50mL)で洗浄した。乾燥後、1.8g(88%回収率、98.1%純度)の化合物6(7β−エピマー)の酢酸塩(化合物8)を得た:
化合物5/化合物6の50:50比の混合物からの化合物5の単離
化合物5(5.0g)および化合物6(5.0g)のエタノール(EtOH)(300mL)中混合物を、60℃に加熱した。透明な溶液が形成された後、マレイン酸(1.99g、全塩基に対して0.6当量)を加えた。混合物を20℃に冷却し、一晩撹拌した。生成物を濾別し、ケーキをエタノール(1000mL)で洗浄した。乾燥後、5.9g(31%回収率、91.2%純度)の化合物5(7α−エピマー)のマレイン酸塩を得た一方で、化合物6マレイン酸塩は母液中に残留した(化合物9):
化合物2の調製
(a)オリパビンおよびメチルビニルケトン(1.5当量)のイソプロパノール(3.25L)中混合物(1300g)を2日間加熱還流した。混合物を0℃に冷却し、次いで濾過した。フィルターケーキをイソ−プロパノール(2×1L)で2回洗浄し、次いで乾燥させることによって、1444g(89%収率、>99%純度)の化合物1を生成した:
1H NMR δ (400 MHz, CDCl3): 6.60 (d, J = 8 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 7.6 Hz, 1H). 6.49 (dd, J = 8.4 Hz, 1.2 Hz, 1H), 5.56 (d, J = 9.2 Hz, 1H). 4.70 (bs, 1H), 4.59 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.22-3.19 (m, 2H), 2.96-2.90 (m, 2H), 2.53-2.50 (m, 1H), 2.44-2.37 (m, 2H), 2.36 (s, 3H), 2.13 (s, 3H), 2.01-1.95 (m, 1H), 1.87-1.83 (m, 1H), 1.38-1.32 (m, 1H).
LC/MS(ESI):m/z368.1=[M+H](計算値:367.4)。
(b)約119.5gの化合物1および化合物2を71:29比で含有する、ステップ(a)からの母液を約3Lに濃縮した。次いで、混合物を約60℃に加熱し、TFA(化合物2に基づき1.1当量)を加えた。混合物に化合物7を播種し、25℃に冷却し、3日間撹拌した。混合物を濾過し、フィルターケーキをイソプロパノール(1L)で洗浄し、次いで乾燥させることによって、28.8g(64%収率)の化合物7を生成した。この化合物7は、実施例8に記載されているように化合物2に変換することができる。
COを用いた化合物1のエピマー化
化合物1(32.5g)、KCO(24.4、2当量)のシクロペンチルメチルエーテル(CPME)(155mL)および水(約3mL)中混合物を75℃に48時間加熱し、この時点でHPLC分析は、23%のエピマー化を示した。混合物を周囲温度に冷却した。ジクロロメタンおよび水を加え、pHを7〜8に調節した。層を分離し、有機層を濃縮乾燥させた。残渣を酢酸エチルと共に摩砕することによって、17.4gの化合物1を生成した。化合物1および2を約1:1比で含有する母液を濃縮乾燥させた。残渣をIPA中に溶解し、上記の実施例に記載されているようにTFAで処理することによって、塩の破壊後、5.6g(17.5%)の化合物2を生成した。
化合物3の合成
臭化ベンジル(1.2当量)および炭酸カリウム(1.2当量)を用いて化合物1(15g)をクロロホルム中でベンジル化した。混合物を6時間還流加熱後、HPLC分析は、化合物1の完全な消費を示した。固体を濾別し、濾液を濃縮することによって、化合物2と残留する臭化ベンジルの混合物を生成した。残渣を、ジクロロメタンで溶出するシリカ上でのカラムクロマトグラフィーで精製することによって、淡黄色の油として20g(100%)の化合物3を生成した。
1H NMR δ (300 MHz, CDCl3): 7.41-7.26 (m, 5H), 6.65 (d, 1H), 6.48 (d, 1H), 5.90 (d, 1H), 5.57 (d, 1H), 5.16-5.06 (m, 2H), 4.57 (d, 1H), 3.60 (s, 3H), 3.22 (d, 1H), 3.18 (s, 1H), 2.95-2.86 (m, 2H), 2.57-2.47 (m, 1H), 2.44-2.35 (m, 5H), 2.14 (s, 3H), 2.02-1.92 (m, 1H), 1.86-1.78 (m, 1H), 1.41-1.33 (m, 1H).
LC/MS(ESI)、m/z=458.3[M+H](計算値:457.6)
化合物3のエピマー化後の化合物4の合成
化合物3(20g)をシクロペンチルメチルエーテル(CPME)(200mL)中の1.1モル当量のDBUで、100℃で処理した。反応の進行をHPLCでモニターした。約3日後、HPLCに基づく化合物3から化合物4への変換は約22%であった。ワークアップおよびカラム精製後、4.2gの化合物4(21%収率、99.6A%純粋)を単離した。
1H NMR δ (300 MHz, CDCl3): 7.41-7.26 (m, 5H), 6.64 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.03 (dd, J = 9.3 Hz, 1.8 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 5.17-5.06 (m, 2H), 5.00 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.21 (d, J = 18.9 Hz, 1H), 3.15 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 2.99-2.79 (m, 3H), 2.62-2.52 (m, 1H), 2.42-2.33 (m, 5H), 2.30 (s, 3H), 1.66-1.61 (m, 1H), 1.40 (dd, J = 12.2 Hz, 11,1 Hz, 1H).
LC/MS(ESI)、m/z=458.4[M+H](計算値:457.6)
化合物4の合成
化合物4はまた、化合物1の代わりに化合物2を使用して、実施例14に記載されている手順と類似の手順で合成することもできる。
化合物5および6の合成および単離
オリパビン(100g)およびアクリロニトリル(1.1当量)のイソプロパノール(260mL)中混合物を、2L耐圧瓶内で、100℃で一晩加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却させて、サンプリングした。HPLC分析は、オリパビンの消費および約1:1比で形成された2つの新規生成物の形成を示した。混合物を濃縮乾燥させた。残渣を、最小量のジクロロメタン(約400mL)中に再び溶解し、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製することによって、より速く溶出するエピマーとして16g(14%)の化合物6を生成し、ゆっくりと溶出するエピマーとして22g(19%)の化合物5を生成した。両方の化合物をオフホワイト色の固体として単離した。化合物5はメタノールから結晶化することもできるが、化合物6はこの溶媒中においてさらに可溶性がある。メタノール中の粗製物の約1:1混合物の摩砕により、濾過後、混じりけのない化合物6を得た。摩砕からの母液は、約1:3比で化合物6および化合物5を含有した。
化合物6:1H NMR δ (300 MHz, CDCl3): 6.62 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.92 (dd, J = 8.7 Hz, 1.8 Hz, 1H), 5.57 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.26-3.17 (m, 2H), 3.11 (dd, J = 12.9 Hz, 3.3 Hz, 1H), 2.87 (dd, J = 11.7 Hz, 3.6 Hz, 1H), 2.62-2.55 (m, 1H), 2.48-2.26 (s, 6H), 1.92-1.84 (m, 1H), 1.78-1.69 (m, 1H).LC/MS(ESI)、m/z=351.0[M+H](計算値:350.4)。
化合物5:1H NMR δ (300 MHz, CDCl3): 6.62 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.93 (dd, J = 8.7 Hz, 1.8 Hz, 1H), 5.64 (d, J = 9 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.29-2.18 (m, 3H), 2.93-2.87 (m, 1H), 2.58-2.39 (m, 3H), 2.36 (s, 3H), 1.98-1.82 (m, 2H), 1.56 (dd, J = 12.9 Hz, 5.4 Hz, 1H).LC/MS(ESI)、m/z=351.0[M+H](計算値:350.4)。
化合物10の合成および単離
化合物1(20.9g)を80℃でIPA(350mL)中に溶解した。次いで、溶液を60℃に冷却し、TFA(5.2mL、1.2当量)を滴加した。混合物を周囲温度に冷却し、一晩撹拌した。生成物を濾別した。フィルターケーキをIPA(1×30mL)で洗浄し、乾燥させることによって、オフホワイト色の固体として、25.8gの化合物10(94.2%)を生成した。
化合物7の合成
化合物7は、化合物1の代わりに化合物2を使用して、実施例18に記載されている手順と類似の手順で合成することができる。
ここまで本発明を完全に記載してきたが、当業者であれば、本発明は、本発明またはその任意の実施形態の範囲に影響を及ぼすことなく、広い、および同等の範囲の条件、配合および他のパラメーターで実施することができることを理解されたい。
本発明の他の実施形態は、本明細書中に開示されている本発明の明細および実施を考察することによって、当業者には明白となろう。本明細書および実施例は、例示的なものにすぎないとみなし、本発明の実際の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲により示されるものとする。
本明細書中に引用されたすべての特許、特許出願および出版物は、その全体が参照により本明細書に完全に組み込まれている。

Claims (80)

  1. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合を増加させるための方法であって、
    前記7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させることによって沈殿物を得るステップと、前記沈殿物を単離することによって、単離した沈殿物および母液を得るステップとを含む、方法。
  2. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンが、式II:
    (式中、
    Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、
    (a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
    (b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    31は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、アルキルカルボニル、(アリールアルキル)カルボニル、およびホルミルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミル以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、単結合または二重結合である)の化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 沈殿物が濾過により単離される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 沈殿物が、7α/7β−エピマー混合物と比べて、増大した割合の7β−エピマーを塩として含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンが、式III:
    (式中、
    Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、
    (a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
    (b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、単結合または二重結合である)の化合物である、請求項1に記載の方法。
  6. 沈殿物が濾過により単離される、請求項5に記載の方法。
  7. 母液が、7α/7β−エピマー混合物と比べて、増大した割合の7β−エピマーまたは7α−エピマーのいずれかを塩として含有する、請求項5または6に記載の方法。
  8. 沈殿物が、7α/7β−エピマー混合物と比べて、増大した割合の7β−エピマーまたは7α−エピマーのいずれかを塩として含有する、請求項5または6に記載の方法。
  9. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンの7α/7β−エピマー混合物から7β−エピマーを精製するための方法であって、
    7β−エピマーの沈殿をもたらす条件下で7α/7β−エピマー混合物の溶液を酸と接触させるステップと、沈殿物を単離することによって、単離した沈殿物および母液を得るステップとを含む、方法。
  10. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンが、式II:
    (式中、
    Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、
    (a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
    (b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    31は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、アルキルカルボニル、(アリールアルキル)カルボニル、およびホルミルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミル以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、単結合または二重結合である)の化合物である、請求項9に記載の方法。
  11. 7−置換6α,14α−エテノモルフィナンまたは7−置換6α,14α−エタノモルフィナンが、式III:
    (式中、
    Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、
    (a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
    (b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、単結合または二重結合である)の化合物である、請求項9に記載の方法。
  12. 酸がアキラル酸である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 酸が、脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸、またはこれらの組合せからなる群から選択され、これらのうちのいずれかが場合によって置換されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 酸が、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族モノカルボン酸である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている飽和または不飽和のC1〜6脂肪族モノカルボン酸である、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 酸が、飽和した、非置換のC1〜4脂肪族モノカルボン酸であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、およびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2もしくは3つの置換基で置換されている飽和したC1〜4脂肪族モノカルボン酸である、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、およびトリブロモ酢酸からなる群から選択される、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 酸が、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族ジカルボン酸である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  19. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2または3つの置換基で場合によって置換されている飽和したC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項1から13および18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている不飽和のC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項1から13、18および19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 酸が、不飽和の、非置換のC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項1から13、および18から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 酸がフマル酸またはマレイン酸である、請求項1から13、および18から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 7β−エピマーの量に基づき、約0.5〜約1.5当量の酸が使用される、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 7α/7β−エピマー混合物の溶液が溶媒を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 溶媒が、脂肪族アルコール、芳香族溶媒、もしくは脂肪族エーテル、またはこれらの組合せである、請求項24に記載の方法。
  26. 溶媒が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、トルエン、もしくはシクロペンチルメチルエーテル、またはこれらの組合せである、請求項25に記載の方法。
  27. 溶液を、約50℃から前記溶液のほぼ沸点の温度でアキラル酸と接触させる、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 温度が、約55℃から溶媒のほぼ還流温度である、請求項27に記載の方法。
  29. 温度が、約60℃から溶媒のほぼ還流温度である、請求項27または28に記載の方法。
  30. GがRである、請求項2から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. が水素である、請求項2から8、および10から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. がアルキル、アルケニルまたはアルキニルである、請求項2から8、および10から30のいずれか一項に記載の方法。
  33. が、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、前記シクロアルキル、ヘテロシクロ、アリールまたはヘテロアリール部分が、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている、請求項2から8、および10から30のいずれか一項に記載の方法。
  34. GがPGである、請求項2から8、および10から29のいずれか一項に記載の方法。
  35. PGが、アルキル、アリールアルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、アシル、シリル、およびカーボネートからなる群から選択され、これらのうちのいずれかが場合によって置換されている、請求項2から8、10から29および34のいずれか一項に記載の方法。
  36. PGが、アルキル、アリールアルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ベンゾイル、(ベンジルオキシ)カルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、およびシリルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかが場合によって置換されている、請求項2から8、10から29、34および35のいずれか一項に記載の方法。
  37. PGが、メチル、tert−ブチル、場合によって置換されているベンジル、場合によって置換されているベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、およびトリ−イソプロピルシリルからなる群から選択される、請求項2から8、10から29、および34から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. が水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、またはカルボキサミドである、請求項2から8、および10から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. がアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、または(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている、請求項2から8、および10から37のいずれか一項に記載の方法。
  40. が、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されているC3〜7(シクロアルキル)(C1〜4)アルキルまたはC3〜7(シクロアルケニル)(C1〜4)アルキルである、請求項2から8、10から37および39のいずれか一項に記載の方法。
  41. が、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されているシクロプロピル(C1〜4)アルキル、シクロブチル(C1〜4)アルキル、シクロペンチル(C1〜4)アルキル、またはシクロヘキシル(C1〜4)アルキルである、請求項2から8、10から37、39、および40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 31が、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロ、C6〜12アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜7シクロアルキル)(C1〜6)アルキル、(C3〜7シクロアルキル)(C2〜6)アルケニル、(C3〜7シクロアルケニル)(C1〜6)アルキル、(C3〜7シクロアルケニル)(C2〜6)アルケニル、(5〜6員のヘテロシクロ)(C1〜6)アルキル、(5〜6員のヘテロシクロ)(C2〜6)アルケニル、C6〜12アリール(C1〜6)アルキル、C6〜12アリール(C2〜6)アルケニル、5〜10員のヘテロアリール(C1〜6)アルキル、5〜10員のヘテロアリール(C2〜6)アルケニル、C1〜6アルキルカルボニル、(C6〜12アリール(C1〜6)アルキル)カルボニル、およびホルミルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらがホルミル以外である場合、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている、請求項2から4、10、および12から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 31がC1〜6アルキルカルボニルであり、このC1〜6アルキルカルボニルが、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている、請求項2から4、10、および12から42のいずれか一項に記載の方法。
  44. が、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロ、C6〜12アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜7シクロアルキル)(C1〜6)アルキル、(C3〜7シクロアルキル)(C2〜6)アルケニル、(C3〜7シクロアルケニル)(C1〜6)アルキル、(C3〜7シクロアルケニル)(C2〜6)アルケニル、(5〜10員のヘテロシクロ)(C1〜6)アルキル、(5〜6員のヘテロシクロ)(C2〜6)アルケニル、C6〜12アリール(C1〜6)アルキル、C6〜12アリール(C2〜6)アルケニル、5〜10員のヘテロアリール(C1〜6)アルキル、および5〜10員のヘテロアリール(C2〜6)アルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている、請求項2から8、および10から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. が、水素または非置換のC1〜6アルキルである、請求項2から8および10から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 7β−エピマーが式IV:
    (式中、RはHまたはC1〜6アルキルであり、このC1〜6アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルカルボニル、およびC1〜6アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている)のものまたはその塩である、請求項1から4、9、10、および12から45のいずれか一項に記載の方法。
  47. が、水素、C1〜6アルキル、またはベンジルであり、
    が、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されているC2〜6アルケニル、シクロプロピル(C1〜4)アルキル、シクロペンチル(C1〜4)アルキル、またはシクロヘキシル(C1〜4)アルキルであり、
    が水素またはC1〜6アルキルである、請求項46に記載の方法。
  48. が非置換のC2〜6アルケニルまたは非置換のシクロプロピル(C1〜4)アルキルである、請求項2から8、10から37および39から47のいずれか一項に記載の方法。
  49. がシクロプロピルメチルである、請求項2から8、10から37、および39から48のいずれか一項に記載の方法。
  50. が二重結合である、請求項2から8および10から49のいずれか一項に記載の方法。
  51. が単結合である、請求項2から8および10から49のいずれか一項に記載の方法。
  52. 7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合が少なくとも約20%である、請求項1から51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 7α/7β−エピマー混合物中の7β−エピマーの割合が少なくとも約50%である、請求項52に記載の方法。
  54. 沈殿物中の7β−エピマーの割合が、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である、請求項1から6および8から53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 母液中の7β−エピマーの割合が、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である、請求項7に記載の方法。
  56. 式V
    (式中、
    Gは、Rまたはヒドロキシル保護基PGであり、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、そのシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、およびヘテロアリール部分は、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、
    (a)水素、シアノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキサミドであるか、または
    (b)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、(ヘテロシクロ)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、(アリールアルコキシ)カルボニル、もしくは(ヘテロアリールアルコキシ)カルボニルであり、これらのうちのいずれかは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、(シクロアルケニル)アルケニル、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヘテロシクロ)アルケニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、およびヘテロアリールアルケニルからなる群から選択され、これらのうちのいずれかは、これらが水素以外である場合、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、およびアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されており、
    はC1〜6アルキルであり、このC1〜6アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルキルカルボニル、およびC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、もしくは3つの置換基で置換されている)の7β−置換化合物またはその塩を調製するための方法であって、
    式VI:
    (式中、GおよびRは上で定義された通りである)の化合物と、式VII:
    (式中、Rは上で定義された通りである)の化合物との間でディールスアルダー反応を行うことによって、式V
    の化合物の7α/7β−エピマー混合物を形成するステップと、
    7α/7β−エピマー混合物の第1の沈殿物を形成するステップと、
    反応混合物から第1の沈殿物を単離することによって、第1の母液を得るステップと、
    場合によって、第1の母液の体積を減らし、第1の母液を酸と接触させることによって、第2の沈殿物を得るステップと、
    第2の沈殿物を単離することによって、塩としての式Vの化合物および第2の母液を得るステップと、
    場合によって酸性塩をその遊離塩基に変換するステップと
    を含む、方法。
  57. 第1の母液が、酸と接触させる前に部分的に濃縮される、請求項56に記載の方法。
  58. 部分的に濃縮した第1の母液が加熱され、場合によって溶媒が母液に加えられ、濃縮中に形成された任意の沈殿物が溶解して溶液が得られる、請求項57に記載の方法。
  59. 溶媒が、脂肪族アルコール、芳香族溶媒、もしくは脂肪族エーテル、またはこれらの組合せである、請求項58に記載の方法。
  60. 溶媒が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、トルエン、もしくはシクロペンチルメチルエーテル、またはこれらの組合せである、請求項58または59に記載の方法。
  61. 溶媒がイソ−プロパノールである、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 溶液を、約50℃から前記溶液のほぼ沸点の温度で酸と接触させる、請求項58から61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 温度が約55℃からほぼ還流温度である、請求項58から62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 温度が約60℃からほぼ還流温度である、請求項58から63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 酸が、脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸、またはこれらの組合せからなる群から選択され、これらのうちのいずれかが場合によって置換されている、請求項56から64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 酸が、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族モノカルボン酸である、請求項56から65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている飽和または不飽和のC1〜6脂肪族モノカルボン酸である、請求項56から66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 酸が、飽和した、非置換のC1〜4脂肪族モノカルボン酸であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、およびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2もしくは3つの置換基で置換されている飽和したC1〜4脂肪族モノカルボン酸である、請求項56から67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、およびトリブロモ酢酸からなる群から選択される、請求項56から68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 酸が、場合によって置換されている、飽和または不飽和の脂肪族ジカルボン酸である、請求項65に記載の方法。
  71. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている飽和したC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項65または70に記載の方法。
  72. 酸が、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群からそれぞれ独立して選択される1、2、または3つの置換基で場合によって置換されている不飽和のC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項65、70および71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 酸が、不飽和の、非置換のC2〜6脂肪族ジカルボン酸である、請求項56、および70から72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 酸がフマル酸またはマレイン酸である、請求項65、および70から73のいずれか一項に記載の方法。
  75. 7β−エピマーの量に基づき、約0.5〜約1.5当量の酸が使用される、請求項56から74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 第2の沈殿物中の7β−エピマーの割合が、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である、請求項56から75のいずれか一項に記載の方法。
  77. からなる群から選択される化合物またはその塩。
  78. からなる群から選択される、請求項77に記載の化合物。
  79. の塩および
    の塩からなる群から選択される化合物。
  80. である、請求項79に記載の化合物。
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