JP2016223185A - 車両ドア用ロックノブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャップ43の内周面に取付孔45が形成され、本体部30の外周面に、本体部の上端部がキャップの前記内部空間に挿入されたときに取付孔に対して嵌合しかつ自身の上下両端が取付孔の上下両端とそれぞれ係合する係合爪38が形成され、取付孔又は係合爪の上端及び下端のいずれか一方のみを水平面に対して傾斜する傾斜係合面39により構成し、かつ、取付孔及び係合爪の上端及び下端の傾斜係合面を除く部位を水平面38a、46により構成する。
【選択図】 図7
Description
このロック装置はロック状態とアンロック状態とに切り替わることが可能である。
一方、ロック装置がアンロック状態になると、ロック装置がストライカを解放可能な状態になる。従って、ドアは車体に対して回転可能となる。
さらにドアの内面を構成するトリムには、ロックノブが上下方向にスライド自在に支持されている。ロックノブは、ケーブル又はロッドを介してロック装置に連係されている。
ロックノブはトリムに対して、ロック保持位置とアンロック許容位置との間を上下方向にスライド可能である。ロックノブがアンロック許容位置に位置するとき、ロックノブの上端部はトリムの上端面から上方に突出する。アンロック許容位置に位置するロックノブを下方へ移動させると、ロックノブはロック保持位置へ移動する。そのためロックノブがロック保持位置へ移動すると、ロックノブの上端部のトリムの上端面からの上方への突出量は、アンロック許容位置に位置する場合と比べて小さくなる。
そのためロックノブは、自身の上端部の意匠性を高めた上で製造する必要がある。
特許文献1のロックノブは一体成形品である。
しかしロックノブを、トリムの上端面から上方へ突出する上端部と、トリムによってスライド可能に支持される本体部と、の二部材によって構成した方が、ロックノブの上端部の設計の自由度が高くなる。換言すると、ロックノブを二部材に分けた場合は、ロックノブの上端部を本体部とは異なる材料や製法によって製造できるので、ロックノブを二部材に分けた方がロックノブの上端部の意匠性を向上させ易い。
本発明は、車両ドアを車体に対しロック及びロック解除可能なロック装置を有する車両ドアのトリム又は該トリムの固定部材によって上下方向にスライド可能に支持され、スライドすることにより前記ロック装置を操作する本体部と、前記本体部が前記トリムに対して所定位置に位置するときに前記トリムから上方に突出し、かつ、自身の内部空間に対して前記本体部の上端部が下方から挿入される筒状のキャップと、を備え、前記キャップの内周面に取付孔が形成され、前記本体部の外周面に、前記本体部の上端部が前記キャップの前記内部空間に挿入されたときに、前記取付孔に対して嵌合しかつ自身の上下両端が前記取付孔の上下両端とそれぞれ係合する係合爪が形成され、前記取付孔又は前記係合爪の上端及び下端のいずれか一方のみを水平面に対して傾斜する傾斜係合面により構成し、かつ、前記取付孔及び前記係合爪の上端及び下端の前記傾斜係合面を除く部位を水平面により構成した、車両ドア用ロックノブを提供する。
しかし本発明では、取付孔又は係合爪の上端及び下端のいずれか一方のみを、水平面に対して傾斜する傾斜係合面により構成している。そのため、例えば係合爪の上端に傾斜係合面を形成した場合は、取付孔及び係合爪の下端どうしを係合させたときに、係合爪の傾斜係合面のいずれかの部位に対して取付孔の上端が係合すれば、本体部とキャップを組み付けたときに両者の間にガタが発生することがなくなる。即ち、取付孔又は/及び係合爪の上下寸法が設計寸法から多少ずれても、本体部とキャップとをガタを発生させずに組み付けることが可能になる。従って、本体部とキャップを容易に製造することが可能である。
そのため、ロックノブを所定位置に位置させたときのロックノブのトリムからの突出量を所定量にさせ易い。従って、車両ドアの意匠性が低下するおそれをより小さくすることが可能である。
そのため、キャップの本体部及びトリムに対する上下方向位置が所定位置からずれることにより、ドアの意匠性が損なわれるおそれが小さい。
しかし、キャップの外周部に形成された環状突条が筒状案内部材の内周面に対して接触可能なので、前記捩れ力を受けた場合であってもキャップが筒状案内部材(トリム)に対して大きく傾斜することがない。そのため、ドアの意匠性が損なわれることがない。
しかしながら、ストッパ機構の製造誤差等に起因して、ストッパ機構が所期の機能を発揮できないことがある。そして、ロックノブを一体成形品とした場合は、ストッパ機構が所期の機能を果たせなくなると、本体部が上記所定位置に移動したときに、キャップのトリムに対する相対位置が設計位置からずれるおそれがある。また、ロックノブを二部材に分けた場合であっても、二部材の間に両者の上下方向の相対位置を調整する機構が設けられていない場合は、同様の問題が発生する。
このようにキャップのトリムに対する相対位置が設計位置からずれると、ドアの意匠性が低下してしまう。
そのためキャップを本体部に対して相対回転させることにより、キャップの本体部に対する上下位置を微調整できる。
従って、ストッパ機構が所期の機能を発揮できない場合であっても、キャップを本体部に対して相対回転させることにより、キャップのトリムに対する相対位置を設計位置通りにすることが可能になる。即ち、キャップのトリムに対する相対位置のずれにより、ドアの意匠性が低下することを防止できる。
図1に示す車両の車両ドア10は、車体(図示略)に対して上下方向の回転軸まわりに回転可能として支持されており、車体の側面に形成した開口部を開閉可能である。
車両ドア10は、その下半部を構成するドア本体部11と、その上半部に設けられたドアサッシュ12と、を備えている。ドア本体部11は、ドア本体部11の外側面を構成するアウタパネル(図示略)と、アウタパネルの内側面に固定されたインナパネル(図示略)と、インナパネルの内側面に固定されかつドア本体部11の内側面を構成する樹脂製のトリム13と、を備えている。
このロック装置15は周知の構造であるため、その構造の詳細な説明は省略する。ロック装置15の構造を簡単に説明すると、ロック装置15は車体に固定されたストライカ(図示略)をロック可能かつ回転可能なラッチと、ラッチによるストライカのロック状態を保持又は解除可能にするポールと、を有するラッチ機構(図示略)を備えている。このラッチ機構は、車両ドア10を車体に対して閉じた状態で保持可能なラッチ状態にありかつポールがラッチを当該状態に保持する「ロック状態」と、ラッチがストライカを解放可能な位置へ回転するのをポールが許容する「アンロック状態」と、に移行可能である。さらにロック装置15は、ポールと連係しかつポールの動作を制御するロック機構(図示略)を備えている。
アウトサイドハンドル17及びインサイドハンドル18は、いずれもケーブル等の連係手段を介してロック装置15のロック機構に連係されている。
樹脂製の上下方向に延びる筒状部材であるベゼル21の上部は、トリム13の上端部に穿設された固定用孔13aに嵌合されている。ベゼル21の上端部は取付部22により構成されており、取付部22がトリム13の上端面に対して固定されている。ベゼル21の互いに周方向に180°離間した二か所には、係止孔23がそれぞれ穿設されている。
ロックノブ28は、互いに着脱可能なスライドユニット29とキャップ43とを備えている。
本体部30は、その下半部を構成する大径円柱部31と、大径円柱部31の上部から上方に延びる小径円柱部32と、小径円柱部32の上端に固定された頭部33と、大径円柱部31の上端に設けられた一対の係合部37と、を備える、樹脂製の一体成形品である。
大径円柱部31は円柱形状であり、小径円柱部32は大径円柱部31より小径かつ大径円柱部31と同軸をなす円柱形状である。
図示するように一対の係合爪38の上面(外側面)は、本体部30の外周方向に向かうにつれてより下方に位置する傾斜面からなる傾斜係合面39により構成されている。一方、一対の係合爪38の下面は水平面38aにより構成されている。
図4に示すように、係合爪38の外周側端部は大径円柱部31の外周面よりも外周側に位置している。さらに一対の係合部37の内周部と小径円柱部32は互いに連続している。換言すると、係合部37の内周部と小径円柱部32の外周部との間には隙間が存在しない。そのため、本体部30を構成する樹脂材料は弾性材料であるものの、係合部37は本体部30の径方向へ殆ど弾性変形することができない。
本体部30は、図示を省略した成形型の内部にケーブル40の一端を配設した状態で行われるインサート成形により製造される。従って、本体部30を成形すると、図7に示すようにケーブル40の一端である上端部が大径円柱部31の内部に対して同軸状態で埋め込まれ、本体部30とケーブル40が固定状態で一体化される。
キャップ43の外周面の下端部には環状突条44が設けられている。
キャップ43の内周面の互いに周方向に180°離間した二か所には、キャップ43を径方向に貫通する取付孔45がそれぞれ穿設されている。図5、図6に示すように、取付孔45の側面形状は長方形であり、その上面は水平面46により構成され下面は水平面47により構成されている。
図4〜図7に示すように、キャップ43が自由状態にあるときのキャップ43の内径は、大径円柱部31及び環状接触面34の外径より僅かに大きい。但し、キャップ43が自由状態にあるときのキャップ43の内径は、一対の係合爪38の外周側端部どうしを結びかつ本体部30の径方向(即ち、水平方向)に延びる直線よりも短い。
キャップ43は、環状突条44及び取付孔45が形成された樹脂製の一体成形品の外面にメッキを施した構造である。この樹脂材料は弾性材料であるため、キャップ43は径方向に弾性変形可能である。
即ち、一対の係合部37と一対の取付孔45の周方向位置を一致させかつ本体部30とキャップ43を同軸状態にしながら、キャップ43の下方に位置させた本体部30の上部をキャップ43に対して下方から接近させると、頭部33がキャップ43の内部空間に挿入する。なお、本体部30とキャップ43が同軸をなさない状態で頭部33をキャップ43に対して下方から接近させた場合は、頭部33のテーパ面35がキャップ43の下端開口の内周縁部に接触することにより、本体部30とキャップ43が自動的に同軸状態となる。即ち、頭部33のテーパ面35がセンタリング機能を発揮する。そのため、この場合も頭部33をキャップ43の内部空間に挿入可能である。
さらに図7に示すように、頭部33の環状接触面34がキャップ43の内周面に対して面接触する。従って、キャップ43が本体部30に対して傾くことはない。
但し、キャップ43は係合爪38に比べて弾性変形し易いものの筒状部材(環状部材)であるため、その構造上、大きく弾性変形することはできない。そのため、スライドユニット29とキャップ43とを一体化した状態では、キャップ43を本体部30に対して下方へ軽く押しただけでは、キャップ43は本体部30に対して下方へ移動しない。即ち、スライドユニット29とキャップ43は、両者を一体化したときにキャップ43が本体部30に対して下方へ相対移動し難いように構成されている。
さらにスライドユニット29とキャップ43とを一体化した状態でキャップ43を下方へ押し込んだ後にこの押し込み力を消失させると、キャップ43が自由状態に弾性復帰しようとする力によって、キャップ43が図6及び図7に示す状態に復帰する。
具体的には、ケーブル40の筒状部25と反対側の端部である下端部を、トリム13に固定されたベゼル21の取付部22の開口を介してベゼル21、筒状部25及びアウターチューブ19の内部空間に挿入し、アウターチューブ19の下端開口からアウターチューブ19の下方へ引き出す。そしてロックノブ28全体をさらにベゼル21、支持部材24及びアウターチューブ19に対して下方へ移動させて、図2及び図3に示すように大径円柱部31の下部を筒状部25に嵌合し、さらにキャップ43の下部をベゼル21の内部空間に挿入する。
このようにしてロックノブ28を筒状案内部材20に対して取付けると、キャップ43の環状突条44がベゼル21の内周面とほとんど隙間のない状態で対向する。換言すると、環状突条44とベゼル21の内周面とのクリアランスが、キャップ43の環状突条44より上方に位置する部位とベゼル21の内周面とのクリアランスより小さくなる。
ロックノブ28がアンロック許容位置に位置するとき、キャップ43はベゼル21の取付部22から上方に大きく突出する。一方、ロックノブ28がロック保持位置に位置するときは、キャップ43の上端がベゼル21の取付部22とほぼ同じ高さに位置する。ロックノブ28が筒状案内部材20に対して上下方向にスライドするとき、キャップ43の環状突条44がベゼル21の内周面によってガイドされる。
そのため、ロックノブ28が図2に示すアンロック許容位置に位置するとき、ケーブル40を介してロックノブ28と接続されているロック装置15のロック機構が「ハンドル操作有効状態」となる。一方、キャップ43が図3に示すロック保持位置に位置するとき、ケーブル40を介してロックノブ28と接続されているロック機構は「アウトサイドハンドル操作無効状態」となる。
さらにケーブル40がある程度の大きさの剛性を有しているため、ケーブル40及びロック機構は、ロックノブ28をアンロック許容位置とロック保持位置にそれぞれ保持するための機械的なストッパ機構として機能する。そのため、ロックノブ28がアンロック許容位置に位置するとき、ロックノブ28はケーブル40及びロック機構によってアンロック許容位置に保持される。同様に、ロックノブ28がロック保持位置に位置するとき、ロックノブ28はケーブル40及びロック機構によってロック保持位置に保持される。
一方、ロック装置のラッチ機構がロック状態にある場合に、例えばキャップ43を手でロック保持位置まで押し下げたときは、アウトサイドハンドル17を初期位置からロック解除位置へ回転操作しても、アウトサイドハンドル17の回転力が伝達されたロック機構は、ラッチ機構をアンロック状態に移行させない。
なお、ロック機構が「ハンドル操作有効状態」にある場合にインサイドハンドル18又はアウトサイドハンドル17を回転操作するとロック機構が動作するものの、このときのロック機構の動作に伴う移動力はケーブル40には伝達されない。従って、この場合はロックノブ28はアンロック許容位置に位置したままとなる。
ロックノブ28が互いに着脱可能な二部材(スライドユニット29、キャップ43)によって構成されているので、ロックノブを一体成形品とする場合と比べてキャップ43の設計の自由度が高く、そのためキャップ43の意匠性を向上させ易い。
さらに上述したように、スライドユニット29とキャップ43は、両者を一体化したときにキャップ43が本体部30に対して下方へ相対移動し難いように構成されている。従って、スライドユニット29とキャップ43を一体化した後は、事実上、スライドユニット29とキャップ43の上下方向の相対位置は殆ど変化しない。
このように本体部30とキャップ43を組み付けたときに、両者の間に上下方向のガタが発生せずかつ両者の上下方向の相対位置が変化し難いため、ロックノブ28をロック保持位置に位置させたときのロックノブ28のトリム13の上端面からの突出量を所定量にさせ易い。換言すると、ロックノブ28のトリム13の上端面からの突出量が所定量とならず、その結果として車両ドア10の意匠性が低下するおそれは小さい。
しかし本実施形態では、係合爪38の上面(外周面)を傾斜係合面39により構成している。そのため、取付孔45及び係合爪38の下面どうしを係合させたときに、取付孔45の上面が係合爪38の傾斜係合面39のいずれかの部位と係合すれば、本体部30とキャップ43を組み付けたときに両者の間に上下方向のガタが発生することがなくなる。即ち、取付孔45又は/及び係合爪38の上下寸法が設計寸法から多少ずれても、本体部30とキャップ43とをガタを発生させずに組み付けることが可能になる。従って、本体部30とキャップ43を容易に製造することが可能である。
しかしこの場合は、キャップ43の外周部に形成された環状突条44がベゼル21の内周面に対して接触する。そのため、キャップ43が前記捩れ力を受けた場合であっても、キャップ43がベゼル21(トリム13)に対して大きく傾斜することがない。そのため、ドア10の意匠性が損なわれることがない。
本実施形態の特徴は、ロックノブ28の本体部30の係合爪50とキャップ43の取付孔51の形状にある。
本実施形態の本体部30の係合爪50は、各係合部37から外周側への突出量が、第1実施形態の係合爪38と比べて小さい。一対の係合爪50の外側面は傾斜係合面39により構成されており、係合爪50の下面は水平面38aにより構成されている。
本実施形態のキャップ43に形成された一対の取付孔51は、キャップ43の外周面が閉塞された有底孔である。
スライドユニット29とキャップ43とを一体化すると、一対の係合爪38の水平面38aが対応する取付孔51の水平面47に面接触し、さらに一対の係合爪38の傾斜係合面39が対応する取付孔51の水平面46の内周側縁部に対して接触する。そのため、スライドユニット29(本体部30)とキャップ43は、互いに上下方向のガタが除去された状態となる。
従って、第1実施形態よりも車両ドア10の意匠性を向上させることが可能である。
本実施形態の特徴は、ロックノブ28の本体部30の係合爪53の形状にある。
図示するように、一対の係合爪53の上面は水平面53aにより構成されている。
一方、一対の係合爪53の下面(外側面)は、本体部30の外周方向に向かうにつれてより上方に位置する傾斜面からなる傾斜係合面54により構成されている。
スライドユニット29とキャップ43とを一体化すると、一対の係合爪50の水平面53aが対応する取付孔45の水平面46に面接触し、さらに一対の係合爪53の傾斜係合面54が対応する取付孔45の水平面47の内周側縁部に対して接触する。そのため、スライドユニット29(本体部30)とキャップ43は、互いに上下方向のガタが除去された状態となる。
そのため、キャップ43の本体部30及びトリム13に対する上下方向位置が所定位置からずれることにより、車両ドア10の意匠性が損なわれるおそれは小さい。
本実施形態の特徴は、キャップ43の下端開口の内周側縁部を、上方から下方に向かうにつれて徐々に拡径する下端テーパ面43aにより構成した点にある。
従って、頭部33のテーパ面35のみがセンタリング機能を有していた第1実施形態と比べて、キャップ43と本体部30の一体化作業をより容易に行うことが可能である。
本実施形態の特徴は、ロックノブ28の本体部30の係合爪57とキャップ43の取付孔61の形状にある。
本実施形態の本体部30の係合爪57は、その上下両面が共に水平面58、59により構成されている。
さらにキャップ43に形成された取付孔61は、その上面が本体部30の外周方向に向かうにつれてより下方に位置する傾斜面からなる傾斜係合面62により構成されている。一方、取付孔61の下面は水平面63により構成されている。
スライドユニット29とキャップ43とを一体化すると、一対の係合爪57の水平面59が対応する取付孔61の水平面63に面接触し、さらに一対の係合爪57の水平面58の外周側端部が対応する取付孔61の傾斜係合面62に対して接触する。そのため、スライドユニット29(本体部30)とキャップ43は、互いに上下方向のガタが除去された状態となる。
従って、第1実施形態と同様の効果を発揮可能である。
本実施形態の特徴は、ロックノブ28の本体部30の係合爪57とキャップ43の取付孔65の形状にある。
本実施形態のキャップ43に形成された取付孔65の上面は水平面66により構成されている。その一方で、取付孔65の下面は、本体部30の外周方向に向かうにつれてより上方に位置する傾斜面からなる傾斜係合面67により構成されている。
スライドユニット29とキャップ43とを一体化すると、一対の係合爪57の水平面58が対応する取付孔65の水平面66に面接触し、さらに一対の係合爪57の水平面59の外周側端部が対応する水平面66の傾斜係合面67に対して接触する。そのため、スライドユニット29(本体部30)とキャップ43は、互いに上下方向のガタが除去された状態となる。
従って、第3実施形態と同様の効果を発揮可能である。
本実施形態の本体部30の一対の係合部69と小径円柱部32の間にはスリット70が形成されている。即ち、係合部69と小径円柱部32は互いに非連続である。そのため、係合部69は従前の実施形態の係合部37と比べて本体部30の径方向へ大きく弾性変形することが可能である。換言すると、係合部69はキャップ43に比べて弾性変形し易いように構成されている。本体部30のその他の構造は第2実施形態と同じである。
一方、キャップ43は第1実施形態と同じ構造である。
さらに、本体部30の上部をキャップ43の奥側に向かってさらに挿入すると、一対の係合爪50と一対の取付孔45がキャップ43の径方向にそれぞれ対向したときに係合部69が速やかに自由状態に弾性復帰し、一対の取付孔45に対して一対の係合爪50がそれぞれ内周側から嵌合する。
従って、従前の実施形態と比べて、スライドユニット29(本体部30)とキャップ43の一体化作業を容易に行うことが可能である。
本実施形態のトリム13は、上端部の形状が第1実施形態とは異なる。即ち、トリム13の上端部の車両外側から車両内側へ向かう方向の傾斜角度が第1実施形態と比べて大きい。
ベゼル21の取付部22もトリム13の上端部の傾斜角度に合わせて、第1実施形態のものより傾斜角度が大きくなっている。さらに本実施形態のベゼル21の上下寸法は第1実施形態に比べて短く、さらにベゼル21は係止孔23に相当する孔を具備していない。
樹脂製の上下方向に延びる筒状部材である支持部材72はベゼル21より小径である。図示するように支持部材72の径は二段階で変化している。即ち、支持部材72の上部は大径部73により構成されており、支持部材72の下部は大径部73より小径の小径部74により構成されている。図16に示すように、大径部73に形成されかつ大径部73の中心部を上下方向に貫通する回転規制孔75の断面形状は正方形である。支持部材72の大径部73の上部が、ベゼル21の内部空間に固定状態で嵌合されている。
支持部材72の小径部74の底面にはアウターチューブ19の一端が同軸状態で固定されている。
スライドユニット77は、本体部79とケーブル40とを有している。
上下方向に延びる棒状部材である本体部79は、その下半部を構成する回転規制部80と、回転規制部80の上部から上方に延びる雄ネジ部81と、を備える、樹脂製の一体成形品である。
図16に示すように、回転規制部80の断面形状は大径部73の回転規制孔75と同一の正方形である。
一方、雄ネジ部81は円柱形状であり、その外周面には雄ネジ82が形成されている。
さらに、キャップ85の底面には上方に向かって延びる雌ネジ孔86が形成されている。雌ネジ孔86の内周面には雌ネジ87が形成されている。
キャップ85は、環状突条44及び雌ネジ孔86が形成された樹脂製の一体成形品の外面にメッキを施した構造である。
具体的には、ケーブル40の本体部79と反対側の端部である下端部を、トリム13に固定されたベゼル21の取付部22の開口を介してベゼル21、支持部材72及びアウターチューブ19の内部空間に挿入し、アウターチューブ19の下端開口からアウターチューブ19の下方へ引き出す。そしてロックノブ28全体をさらにベゼル21、支持部材72及びアウターチューブ19に対して下方へ移動させて、図14及び図15に示すように回転規制部80の下部を大径部73の回転規制孔75に挿入し、さらにキャップ85の下部をベゼル21の内部空間に挿入する。回転規制部80の下部が大径部73の回転規制孔75に挿入されることにより、本体部79の中心軸A3まわりの支持部材72に対する相対回転が規制される。
ロックノブ28と筒状案内部材20はこのようにして互いに組み付けることができる。
しかしながら、例えばケーブル40が劣化したり損傷したりした場合は、ケーブル40がロックノブ28をアンロック許容位置とロック保持位置とに機械的に保持するストッパ機構としての機能を発揮できないことがある。そして、ロックノブ28を一体成形品とした場合は、ケーブル40がストッパ機構としての機能を果たせなくなると、本体部79がロック保持位置に移動したときにキャップ85の上端がベゼル21の取付部22から上方に突出する可能性がある。仮にキャップ85の上端がベゼル21の取付部22から上方に突出すると、車両ドア10の意匠性が低下するおそれがある。
また、ロックノブ28を二部材に分けた場合であっても、二部材の間に両者の上下方向の相対位置を調整する機構が設けられていない場合は、同様の問題が発生する。
そのためキャップ85を本体部79の雄ネジ部81に対して相対回転させることにより、キャップ85の本体部79に対する上下位置を微調整できる。従って、ケーブル40及びロック機構がストッパ機構としての機能を発揮できない場合であっても、キャップ85を手で掴んで雄ネジ部81に対して相対回転させることにより、本体部79がロック保持位置に移動したときにキャップ85の上端をベゼル21の取付部22とほぼ高さに位置させることが可能である。
さらに、ケーブル40は可撓性を有しているため、本体部79と支持部材72の相対回転を規制していない場合はキャップ85を回転させたときに車両ドア10の内部でケーブル40が捩れてしまうおそれがある。仮にケーブル40が大きく捩れると、キャップ85を上下方向に移動させたときにキャップ85の移動力がロック装置15に対して伝達されなくなったり、ケーブル40が破損したりするおそれがある。
しかし本実施形態では、本体部79と支持部材72の相対回転を規制しているので、このような不具合が発生するおそれがない。
例えば、第2実施形態と同様に、第1及び第3〜第7の実施形態の取付孔45、61、65を有底孔により構成してもよい。
第7実施形態の特徴点であるスリット70を、第1〜第6実施形態の本体部30に適用してもよい。
第1〜第7実施形態の本体部30とロック装置15を、可撓性を有さない金属製のロッドにより連係してもよい。この場合はロッド及びロック機構がストッパ機構として機能する。
第1〜第7実施形態の係合部37、69(係合爪38、50、53、57)及び取付孔45(取付孔51、61、65)の数は二つには限定されず、一つであったり、三つ以上であってもよい。
さらに回転規制孔75及び回転規制部80の断面形状を、互いに形状が異なる非円形形状にしてもよい。例えば、回転規制孔75の断面形状を正六角形にした上で、回転規制部80の外周面形状を、回転規制孔75の一つおきに形成された三つの面にそれぞれ接触する互いに非連続な三つの接触平面と、この三つの接触平面どうしを接続しかつ回転規制孔75の内面とは非接触である三つの面と、により構成してもよい。
例えば図17は第1実施形態の変形例であり、取付孔45の下面をほぼ水平で極めて緩やかに湾曲した曲面47aにより構成したものである。この曲面47aも特許請求の範囲の「水平面」に含まれる。
Claims (5)
- 車両ドアを車体に対しロック及びロック解除可能なロック装置を有する車両ドアのトリム又は該トリムの固定部材によって上下方向にスライド可能に支持され、スライドすることにより前記ロック装置を操作する本体部と、
前記本体部が前記トリムに対して所定位置に位置するときに前記トリムから上方に突出し、かつ、自身の内部空間に対して前記本体部の上端部が下方から挿入される筒状のキャップと、
を備え、
前記キャップの内周面に取付孔が形成され、
前記本体部の外周面に、前記本体部の上端部が前記キャップの前記内部空間に挿入されたときに、前記取付孔に対して嵌合しかつ自身の上下両端が前記取付孔の上下両端とそれぞれ係合する係合爪が形成され、
前記取付孔又は前記係合爪の上端及び下端のいずれか一方のみを水平面に対して傾斜する傾斜係合面により構成し、かつ、前記取付孔及び前記係合爪の上端及び下端の前記傾斜係合面を除く部位を水平面により構成した、車両ドア用ロックノブ。 - 請求項1に記載の車両ドア用ロックノブにおいて、
前記取付孔又は前記係合爪の上端に形成した前記傾斜係合面を、前記本体部側から前記キャップの外周側に向かうにつれてより下方に位置する傾斜面により構成し、
前記取付孔及び前記係合爪の下端を、前記取付孔と前記係合爪が係合したときに互いに接触する水平面により構成した、車両ドア用ロックノブ。 - 請求項2に記載の車両ドア用ロックノブにおいて、
前記キャップを、前記取付孔と前記係合爪が係合するときの弾性変形量が前記係合爪に比べて大きくなるように構成した、車両ドア用ロックノブ。 - 請求項1に記載の車両ドア用ロックノブにおいて、
前記取付孔又は前記係合爪の下端に形成した前記傾斜係合面を、前記本体部側から前記キャップの外周側に向かうにつれてより上方に位置する傾斜面により構成し、
前記取付孔及び前記係合爪の上端を、前記取付孔と前記係合爪が係合したときに互いに接触する水平面により構成した、車両ドア用ロックノブ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両ドア用ロックノブにおいて、
前記本体部と前記ロック装置とに接続されかつ可撓性を有するケーブルを備え、
前記固定部材である上下方向に延びる筒状案内部材の内側に前記本体部が配設され、
前記キャップの少なくとも一部が前記筒状案内部材の内側に位置し、
前記キャップの外周部に、前記筒状案内部材の内周面に対して接触可能な環状突条が形成された、車両ドア用ロックノブ。
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