JP2016222585A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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和也 平
幸恵 藤田
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幸恵 藤田
玲奈 松本
Reina Matsumoto
玲奈 松本
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Abstract

【課題】本発明は、高濃度のワセリンを含有しながらも、べたつかず、使用感のよい皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ワセリンを50重量%以上含有する皮膚外用剤であって、融点が40℃以上50℃以下であり、糸引き値が7.0mm以下であることを特徴とする、皮膚外用剤。さらに、塗布直後の皮膚表面での油分残存量の指標であるセブメーター値が250以下である、皮膚外用剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚外用剤に関する。
ワセリンは、安全性及び保湿性に優れることから、皮膚外用剤の基剤として広く汎用されている。現在市場にある製品の中には、ワセリン100%の製剤もある程、その効果が認められている。しかし、皮膚外用剤の保湿性を高めるために、ワセリン100%の製剤等、ワセリンを高濃度で配合した製剤とすると、ワセリン自体がべたつく性質を有しているため、使用感が著しく劣るという不都合がある。
特許文献1には、ワセリンによるべたつきを低減するために、50%〜99.95質量%のワセリンに特定のコポリマーを配合した組成物が記載されている。しかし、化粧品組成物とする際にはこの組成物を希釈して用いているため、最終的なワセリン含量は30質量%以下であり、50質量%以上といった高濃度のワセリンを含有している製剤においてべたつき等の課題を解決できるものではない。また、特許文献2には、ワセリン中に含まれる極性物質を、カラムクロマトグラフ法を用いて除去することにより、ベタツキ感をなくす技術が開示されている。しかし、この技術においては、ワセリンを非極性溶媒に溶解し、充填剤が充填されたカラムに通液してワセリン中に含まれる極性物質を保持させた後に、非極性溶媒をカラムに通液させることで、非極性溶媒画分のみを得るという工程が必須であり、製造工程が複雑となるという不都合がある。
特表2013−538835号公報 特開2004−345979号公報
このような従来技術に伴う問題点に鑑み、本発明は、高濃度のワセリンを含有しながらも、べたつかず、使用感に優れる皮膚外用剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ワセリンを高濃度で含有する皮膚外用剤において、融点が特定の温度範囲内であり、かつ本発明者らが新たに見出した皮膚外用剤の特性の指標である糸引き値が7.0mm以下であると、べたつき、塗布後のテカリを顕著に低減でき、のびや肌馴染みがよい優れた使用感が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]ワセリンを50重量%以上含有する皮膚外用剤であって、
融点が40℃以上50℃以下であり、
糸引き値が7.0mm以下であることを特徴とする、皮膚外用剤。
[2]塗布直後の皮膚表面での油分残存量の指標であるセブメーター値が250以下である、[1]記載の皮膚外用剤。
[3]融点の異なる2種以上のワセリンを混合して得られる、[1]又は[2]記載の皮膚外用剤。
[4]少なくとも1種のワセリンの融点が50℃以下である、[3]記載の皮膚外用剤。
[5]上記ワセリン全体の50重量%以上が稠度170(1/10mm)以下のワセリンである、[3]又は[4]記載の皮膚外用剤。
[6]軟膏剤、乳化剤又はゲル剤である、[1]〜[5]のいずれか記載の皮膚外用剤。
ここで「糸引き値」とは、FUDOHレオメーターNRM−2010J−CW(不動工業社製)もしくはそれと同等の測定原理である分析機器を用いて、直径1.5cmのアダプターを各皮膚外用剤表面から1mm程度(アダプターの円盤部が埋まる程度)に固定した後、サンプルを載せたテーブルを速度5cm/minで下げ、サンプルの延びが切れた時の、サンプル天面から延びの頂点までの高さ(mm)をいう。また、「セブメーター値」とは、皮膚外用剤を塗布した直後の皮膚表面での油分残存量の指標となる値である。本発明においては、皮膚外用剤約5mgを前腕内側の2cm×2cm角内に均一に塗布した後、Sebumeter(登録商標)SM815(Courage+Khazaka社製)を用いて測定して得られる値をいう。「稠度」とは、JIS K2220に従って測定した皮膚外用剤の硬度をいう。
本発明によれば、ワセリンを高濃度で含みながらも、べたつかず、使用感に優れた皮膚外用剤を提供することができる。本発明の皮膚外用剤は、肌上でののびがよく、肌馴染みもよいことに加え、テカリも起こしにくく、塗布した後の肌をみずみずしく、しっとりとさせることができる。
本発明の実施例の皮膚外用剤について、「のびのよさ」「肌馴染みのよさ」「べたつき」「テカリ」を評価した結果を示す図である。 本発明の比較例の皮膚外用剤について、「のびのよさ」「肌馴染みのよさ」「べたつき」「テカリ」を評価した結果を示す図である。
以下、本発明の皮膚外用剤について詳細に説明する。
[皮膚外用剤]
本発明の皮膚外用剤は、ワセリンを50重量%以上含有する皮膚外用剤であって、融点が40℃以上50℃以下であり、糸引き値が7.0mm以下であることを特徴とする。さらに好ましくは、塗布直後の皮膚表面での油分残存量の指標であるセブメーター値が250以下である。本発明の皮膚外用剤は、上記特性を有することで、ワセリンを50重量%以上という高濃度で含むにも関わらず、ワセリン製剤の課題のひとつであるべたつきを顕著に低減することができ、使用感を向上させることができる。本発明の皮膚外用剤は、肌上でののびがよく、肌馴染みもよいことに加え、テカリも起こしにくく、塗布した後の肌をみずみずしく、しっとりとさせることができる。特に、のびがよいことから、口元、目元、唇等の狭い領域に対しても、手の甲、顔、背中、腹、腕、足等の広い領域に対しても容易に塗布することができる。
(融点)
本発明の皮膚外用剤の融点は、40℃以上50℃以下である。本発明の皮膚外用剤は、融点が上記範囲内であることで、肌に塗布した際に体温で適度に柔らかくなり、のびがよくなると共に、べたつきも低減される。このようなべたつき低減効果の観点から、本発明の皮膚外用剤の融点としては、40℃以上48度以下が好ましく、41℃以上47℃以下がより好ましい。ここで、融点の測定は、キャピラリー管を用いた測定法(JIS K0064)の手順に従って操作し、サンプルが完全に溶解し透明になった時の温度を指し、例えばサーモシステムSP900 FP81HT(メトラートレード社製)を用いて行うことができる。
(糸引き値)
本発明の皮膚外用剤は、糸引き値で特定される。この糸引き値を7mm以下とすることで、肌に塗布した際のべたつきを低減し、使用感を向上させることができる。糸引き値が7mmを超えると、皮膚外用剤のべたつきが大きくなり、使用感も劣る。本発明の皮膚外用剤における糸引き値は、その数値が小さい程べたつきが低減され好ましい。なお、本発明において、糸引き値は、上述の通り、FUDOHレオメーターNRM−2010J−CW(不動工業社製)を用いて、直径1.5cmのアダプターを各皮膚外用剤表面から1mm程度(アダプターの円盤部が埋まる程度)に固定した後、サンプルを載せたテーブルを速度5cm/minで下げ、サンプルの延びが切れた時の、サンプル天面から延びの頂点までの高さ(mm)をいう。なお、静的力学測定が可能な同仕様の機械であれば、その他の測定器を用いることができる。
(セブメーター値)
本発明の皮膚外用剤は、上述の融点、糸引き値に加えて、さらにセブメーター値で特定することができる。このセブメーター値を250以下とすることで、本発明の皮膚外用剤は、肌に塗布した直後の油分残存量をより適度な量とすることができ、油っぽさや、油分によるべたつきを抑えられ、肌への馴染みが感じられるため好ましい。本発明の皮膚外用剤におけるセブメーター値は、その値が小さい程油っぽさやべたつきが低減されるが、塗布後に適度な油分が残存することで肌のしっとり感を保持できることから、50以上250以下であることが好ましく、80以上250以下であることがより好ましく、100以上250以下であることがさらに好ましく、150以上250以下であることが特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、ワセリンを必須成分として含有し、さらに本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。これらの成分を混合することで、上述の特性を有する本発明の皮膚外用剤を調製することができる。以下、これらの成分について説明する。
<ワセリン>
ワセリンは、炭化水素類の混合物を精製して得られる半固形状の物質である。本発明の皮膚外用剤が含有するワセリンは、医薬品、医薬部外品、化粧品で通常用いられるものであり、皮膚外用剤としたときの各種特性が上述の数値範囲に調製できるものであれば特に制限されない。なお、黄色ワセリン、白色ワセリンのいずれを用いてもよく、皮膚外用剤として用いた場合に保湿性を十分に発揮できるものであれば、その精製度も特に限定されないが、低刺激性、安全性等の観点から、不純物含量が低いワセリンが好ましいため、白色ワセリンがより好ましい。このような各種のワセリンのうち任意のものを一種で、又は複数混合して用いることで、本発明の皮膚外用剤の融点を40℃以上50℃以下に、糸引き値を7.0mm以下に、さらに好ましくはセブメーター値を250以下とすることができる。
本発明の皮膚外用剤は、融点の異なる2種以上のワセリンを混合して調製されたものであることが好ましい。融点の異なる2種以上のワセリンを混合することで、凝固点降下等の影響によって、得られる皮膚外用剤の融点を適度に低下させることができるため、本発明の皮膚外用剤のべたつき、油っぽさを低減し、使用感を向上させることができる。このとき、上記2種以上のワセリンのうち、少なくとも1種のワセリンの融点は50℃以下であることが好ましい。上記2種以上の全てのワセリンの融点が50℃以下であってもよいし、1種のみが50℃以下であり、その他が50℃を超えていてもよい。融点が50℃以下のワセリンの融点の範囲としては、30℃以上50℃未満であることが好ましい。融点が50℃を超えるワセリンの融点の範囲としては、50℃を超え、かつ60℃未満であることが好ましく、50℃を超え55℃未満であることがより好ましい。また、融け始めから完全融解までの温度の幅が大きいもの同士の組み合わせがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤を調製する際には、使用するワセリン全体の50重量%以上を稠度170(1/10mm)以下のワセリンとすることが好ましい。使用するワセリンの稠度を上記数値範囲とすることにより、得られる皮膚外用剤のべたつきを低減し、使用感を向上させることができる。同様の理由から、上記数値範囲をさらに140(1/10mm)以下とすることがより好ましく、100(1/10mm)以下とすることがさらに好ましい。さらに、同様の理由から、本発明の皮膚外用剤を調製する際に使用するワセリン全体のうちで、上記稠度の条件を満たすワセリンを使用する割合は50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤において使用するワセリンとしては、例えば、サンホワイトP−150、サンホワイトP−200、サンホワイトS−200(以上、日興リカ社製)、ノムコートW(日清オイリオ社製)、CROLATUM V(クローダジャパン社製)、ペレンスノー、ウルティマホワイト、ワセリンベースNo.4(以上、ペンレコ社製)、PROTOPET Super White、SONNECONE DM1、SONNECONE CM、MINERAL GELLY#10、MINERAL GELLY#14、MINERAL GELLY#17、SONOJELL#4、SONOJELL#9(以上Sonneborn社製)等の市販のワセリンを適宜組み合わせて使用することもできる。
上記ワセリンの総配合量は、皮膚外用剤100重量%に対して、50重量%以上であり、本発明の皮膚外用剤の保湿性を向上させる観点から、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、90重量%以上が特に好ましい。
<任意成分>
本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を増強又は補強、他の効果を付与する目的で、上記必須成分以外の任意成分を含むことができる。このような任意成分としては、多価アルコール及び/又はグリコールエーテル類、界面活性剤、液状油、細胞賦活化成分、抗菌成分、抗炎症成分、消炎鎮痛成分、鎮痒成分、ビタミン類、局所麻酔成分、保湿成分、美白成分、抗酸化成分、老化防止成分、角質柔軟成分、血行促進成分、DNAの損傷の予防及び/又は修復作用を有する成分、紫外線吸収成分、紫外線散乱成分、収斂成分、育毛成分、抗ヒスタミン成分、防腐成分、その他の添加剤等が挙げられる。
なお、これらの任意成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、その配合量は当業者に公知の範囲から適宜選択することができる。また、以下の複数の成分に該当するものや、後述する基剤・担体にも該当するものは、本発明において、その該当する各種の成分としての作用を奏する。
上記多価アルコールとしては、例えば、炭素数2〜6、水酸基数2〜4の多価アルコールを使用することができる。具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール(トリメチレングリコール)、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール(テトラメチレングリコール)、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール(ペンタメチレングリコール)、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール(イソペンチルジオール)、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、及びジプロピレングリコール等の2価アルコール;
グリセリン、及びトリメチロールプロパン等の3価アルコール;並びに
ジグリセリン、ペンタエリスリトール、及び1,2,6−ヘキサントリオール等の4価アルコール等が挙げられる。これらのうち、1,3−ブチレングリコール、グリセリン(特に濃グリセリン)が好ましい。
上記グリコールエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等が挙げられる。中でも、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが好ましい。
本発明の皮膚外用剤における多価アルコール及び/又はグリコールエーテル類の配合量としては、べたつきの低減効果の観点から、0.000001重量%以上20重量%以下が好ましく、0.00001重量%以上10重量%以下がより好ましく、0.0001重量%以上5.0重量%以下がさらに好ましく、0.001重量%以上3.0重量%以下が特に好ましい。なお、本発明において多価アルコール及び/又はグリコールエーテル類は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤(陰イオン性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤)等が挙げられる。
上記非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、オレイン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、アルキル・ポリオキシアルキレン両変性シリコーン等の親油性非イオン系界面活性剤;
POEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル、POE2−ヘキシルデシルエーテル等のPOEアルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPと略する)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等の親水性非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
上記イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩、アルキル(又はアルケニル)硫酸塩、高級脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アシル化イセチオン酸塩、及びアシル化タウレート等のアニオン性界面活性剤;
アルキレンオキサイドが付加していてもよい、直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を有するモノ又はジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;並びに
カルボベタイン、スルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン、及びアミドベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
これらの中でも、非イオン性界面活性剤が好ましく、安定性が良好である点から、オレイン酸ポリグリセリル(特にオレイン酸ポリグリセリルー4)、POEアルキルエーテル(特にPOE2−ヘキシルデシルエーテル)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(特にPOEグリセリンモノイソステアレート)が好適に用いられる。
本発明の皮膚外用剤における界面活性剤の配合量としては、べたつきの低減効果の観点から、0.000001重量%以上10重量%以下が好ましく、0.00001重量%以上5.0重量%以下がより好ましく、0.0001重量%以上3.0重量%以下がさらに好ましく、0.001重量%以上2.0重量%以下が特に好ましい。なお、本発明において界面活性剤は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記液状油としては、25℃で液状を呈する油分を用いるのが好ましく、例えば、アブラナ油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、ククイナッツ油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、コメ油、サフラワー油、サンフラワー油、ダイズ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ホホバ油、グレープシード油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、メンジツ油、ヤシ油、ローズヒップ油等の植物油;液状馬油、ミンク油、液状ラノリン等の動物油;流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、ポリブデン、ポリイソブデン、水添ポリイソブテン、スクワラン、スクワレン、α-オレフィンオリゴマー、イソヘキサデカン、イソドデカン等の直鎖又は分岐鎖の炭化水素油;オレイン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、等の高級アルコール;イソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル;セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル等の直鎖脂肪酸と低級アルコールとのエステル油;カプリン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、等の直鎖脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル油;ラウリン酸シソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノール酸オクチルドデシル、等の直鎖脂肪酸と分岐鎖を有するアルコールとのエステル油;イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル等の分岐鎖を有する脂肪酸と低級アルコールとのエステル油;2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル等の分岐鎖を有する脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル油;ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル酸・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸ジプロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、リイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリトール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット等の脂肪酸と多価アルコールとのエステル油;ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソペラルゴン酸2−エチルヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソパルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルドデシル等の分岐鎖を有する脂肪酸と分岐鎖を有するアルコールとのエステル油、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルドデシル、クエン酸トリオクチル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリオクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル等の水酸基を有するエステル油;コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル等の二塩基酸のエステル油;メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性シリコーン油等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等のフッ素油等が挙げられる。
これらの液状油の中でも水添ポリイソブテン、セバシン酸ジエチル、2−エチルヘキサン酸セチル、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、デカメチルシクロペンタシロキサン、メドウフォーム油、スクワラン、ホホバ油から選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤における液状油成分の配合量としては、べたつきと保湿性のバランスの観点から、0.000001重量%以上20重量%以下が好ましく、0.00001重量%以上10重量%以下がより好ましく、0.0001重量%以上8.0重量%以下がさらに好ましく、0.001重量%以上5.0重量%以下が特に好ましい。なお、本発明において液状油成分は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
細胞賦活化成分としては、例えば、加水分解タンパク(例えば、コラーゲン等)、植物(例えば、大豆、ビルベリー)に由来する成分;アルギニン、セリン、γ−アミノ酪酸、及びε−アミノプロン酸等のアミノ酸類;レチノール及びその誘導体、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、及びパントテン酸類等のビタミン類;グリコール酸、及び乳酸等のα−ヒドロキシ酸類;タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、並びに感光素301号等が挙げられる。これらの中でも、加水分解コラーゲン、ビルベリー葉エキス、レチノール、酢酸レチノール、及びパルミチン酸レチノールが好ましい。
本発明の皮膚外用剤における細胞賦活化成分の配合量としては、保湿性を適度に向上させる観点から、0.000001重量%以上10重量%以下が好ましく、0.00001重量%以上5.0重量%以下がより好ましく、0.0001重量%以上3.0重量%以下がさらに好ましく、0.001重量%以上2.0重量%以下が特に好ましい。なお、本発明において細胞賦活化成分は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記抗菌成分としては、例えば、クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、並びに塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。これらの中でも、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、パラベン、フェノキシエタノール、並びに塩酸アルキルジアミノグリシンが好ましく、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸及びその誘導体、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、パラベン、並びにフェノキシエタノールがより好ましい。
上記抗炎症成分としては、例えば、植物(例えば、コンフリー)に由来する成分;アラントイン、カラミン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、グアイアズレン、トラネキサム酸、塩酸ピリドキシン並びにテレピン油等が挙げられる。これらの中でも、コンフリー葉エキス、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸ステアリル及びトラネキサム酸が好ましい。
上記消炎鎮痛成分としては:インドメタシン;フェルビナク;イブプロフェン;イブプロフェンピコノール;ブフェキサマク;フルフェナム酸ブチル;ベンダザック;ピロキシカム;ケトプロフェン等が挙げられる。
上記鎮痒成分としては、クロタミトン;クロルフェニラミン;マレイン酸クロルフェニラミン;ジフェンヒドラミン;塩酸ジフェンヒドラミン;サリチル酸ジフェンヒドラミン;ノニル酸ワニリルアミド;メキタジン;カンフル;チモール;オイゲノール;ポリオキシエチレンラウリルエーテル;シソエキス等が挙げられる。
上記ビタミン類としては、例えば、レチノール、レチノール誘導体(酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等)、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、d−δ−トコフェリルレチノエート、α−トコフェリルレチノエート、及びβ−トコフェリルレチノエート等のビタミンA類;
β−カロチン、α−カロチン、γ−カロチン、δ−カロチン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、及びエキネノン等のプロビタミンA類;
δ−トコフェロール、α−トコフェロール、β−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、δ−トコフェロール、及びニコチン酸トコフェロール等のビタミンE類;
リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、及びリボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;
ニコチン酸メチル、ニコチン酸、及びニコチン酸アミド等のニコチン酸類;
アスコルビン酸、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル)、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、及び3−O−エチルアスコルビン酸等のビタミンC類;
メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、及びコレカルシフェロール等のビタミンD類;
フィロキノン、及びファルノキノン等のビタミンK類;
ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、及びチアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類;
塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、及び塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;
シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、及びデオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;
葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類;
パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテテイン、D−パンテチン、補酵素A、及びパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類;
ビオチン、及びビオシチン等のビオチン類;並びに
カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸、及びγ−オリザノール等のビタミン様作用因子等が挙げられる。
これらの中でも、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、及びテトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル)等のビタミンC類が好ましい。
上記局所麻酔成分としては、リドカイン、塩酸リドカイン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、ユーカリ油;オイゲノール、;クロロブタノール等が挙げられる。
上記保湿成分としては、例えば、植物(例えば、チガヤ、カミツレ、フキ、タンブリッサトリコフィラ等)に由来する成分;アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、並びにテアニンのようなアミノ酸及びその誘導体;コラーゲン、ゼラチン、及びエラスチンのようなタンパク質、ペプチド、又はそれらの加水分解物;ソルビトールのような糖アルコール;レシチン、及び水素添加レシチンのようなリン脂質;ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチルヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン、及びコンドロイチンのようなムコ多糖;乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、及び尿素のようなNMF由来成分;セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド5、セラミド6II、セラミドEOS、カプロオイルスフィンゴシン、カプロオイルフィトスフィンゴシン、コレステロール、オレイン酸コレステリルのような細胞間脂質由来成分;ポリグルタミン酸;MPCポリマー(例えば、LIPIDURE(登録商標)等)等のリン脂質極性基を有する高分子;ポリオキシプロピレンメチルグルコシド;トリメチルグリシン(ベタイン);ヒドロキシエチルウレア;アクリル酸・アクリルアミド・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体;並びにソルビトール等が挙げられる。
これらの中でも、カミツレ花エキス、フキ茎/葉エキス、タンブリッサトリコフィラ葉エキス、加水分解コラーゲン、加水分解エラスチン、トリメチルグリシン(ベタイン)、ヒドロキシエチルウレア、アクリル酸・アクリルアミド・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、水素添加レシチン、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチルヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、及びソルビトールが好ましい。
上記美白成分としては、例えば、アルブチン、ハイドロキノン、コウジ酸、エラグ酸、フィチン酸、ルシノール、カモミラET、アスコルビン酸又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、トラネキサム酸、及び美白作用を有する植物成分(例えば、植物エキスや精油)が挙げられる。これらの中でも、アルブチン、ハイドロキノン、コウジ酸、及びトラネキサム酸が好ましい。
上記抗酸化成分としては、例えば、植物(例えば、ブドウ、オタネニンジン、及びコンフリー等)に由来する成分;プロアントシアニジン、トコフェロール及びその誘導体、アスコルビン酸誘導体、へスペリジン、グルコシルヘスペリジン、エルゴチオネイン、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸及びその塩、フラボノイド、グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタウリン、並びにヒポタウリン等が挙げられる。
これらの中でも、ブドウ種子エキス、ブドウ葉エキス、オタネニンジンエキス、コンフリー葉エキス、プロアントシアニジン、トコフェロール及びその誘導体(特に、δ−トコフェロール、及びα−トコフェロール)、アスコルビン酸誘導体(特に、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、及びテトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル))、へスペリジン、グルコシルヘスペリジン、並びにエルゴチオネインが好ましい。
上記老化防止成分としては、例えば、加水分解大豆タンパク、レチノイド(レチノール及びその誘導体、レチノイン酸、及びレチナール等)、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、並びにメバロノラクトン等が挙げられる。これらの中でも、アルテミアエキス、加水分解大豆タンパク、レチノール、酢酸レチノール、及びパルミチン酸レチノールが好ましい。
上記角質柔軟成分としては、例えば、ラノリン、尿素、フィチン酸、乳酸、乳酸塩、グリコール酸、リンゴ酸、及びクエン酸等が挙げられる。これらの中でも、乳酸、乳酸ナトリウム、グリコール酸、及びフィチン酸が好ましい。
上記血行促進成分としては、例えば、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシ等)に由来する成分;ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジン、ヘスペリジン等が挙げられる。
これらの中でも、オタネニンジンエキス、ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジン、及びヘスペリジンが好ましい。
上記DNAの損傷の予防及び/又は修復作用を有する成分としては、例えば、動物(例えば、アルテミア等)に由来する成分;植物(例えば、キャッツクロー等)に由来する成分;並びにDNA、DNA塩、RNA、及びRNA塩等の核酸成分が挙げられる。これらの中でも、アルテミアエキス、及びDNA−Naが好ましい。
上記紫外線吸収成分としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジメトキシベンジリデンオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、及び2,4−ビス−[{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
これらの中でも、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、及び2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジンが好ましい。
上記紫外線散乱成分としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸チタン、ケイ酸亜鉛、無水ケイ酸、ケイ酸セリウム、及び含水ケイ酸等の無機化合物、これらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、マイカ、又はタルク等の無機粉体で被覆したもの、これらの無機化合物をポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、又はナイロン等の樹脂粉体に複合化したもの、並びにこれらの無機化合物をシリコーン油、又は脂肪酸アルミニウム塩等で処理又は被覆したもの等が挙げられる。
これらの中でも、酸化亜鉛、酸化チタン、及び酸化鉄等の無機化合物、これらの無機化合物を水酸化アルミニウム、含水ケイ酸、マイカ、若しくはタルク等の無機粉体、又はシリコーン油で処理又は被覆したものが好ましい。
上記収斂成分としては、例えば、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、及び硫酸アルミニウムカリウム等の金属塩;並びにタンニン酸、クエン酸、乳酸、及びコハク酸等の有機酸を挙げることができる。これらの中でも、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸アルミニウムカリウム、及びタンニン酸が好ましい。
上記育毛成分としては、プロシアニジン、グリチルリチン酸ジカリウム、塩化カプロニウム、セファランチン、メントール、ヒノキチオール、L−ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン、フコイダン、トウガラシチンキ、セファランチン、スエルチアニン、シンホングギニシン、フラボノステロイド、ミノキシジル、FGF−10、エンメイソウ抽出物(エキス)、センブリ抽出物(エキス)、ミツイシコンブ抽出物(エキス)、アマチャズル抽出物(エキス)、オトギリソウ抽出物(エキス)、ゲンチアナ抽出物(エキス)、セージ抽出物(エキス)、ペパーミント抽出物(エキス)、ホップ抽出物(エキス)、ヨクイニン抽出物(エキス)、柿葉抽出物(エキス)、ジオウ抽出物(エキス)、ニンジン抽出物(エキス)、ボダイジュ抽出物(エキス)、ボタンピ抽出物(エキス)、ジユ抽出物(エキス)等が挙げられる。
上記抗ヒスタミン成分としては、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート等のエタノールアミン系化合物;マレイン酸クロルフェニラミン等のプロピルアミン系化合物;塩酸プロメタジン等のフェノチアジン系化合物;ヒドロキシジン等のピペラジン系化合物;塩酸シプロヘプタジン等のピペリジン系化合物の他、エピナスチン塩酸塩、ロラタジン、および塩酸フェキソフェナジン等が例示される。また、塩酸塩以外にも各化合物の薬学的に許容される塩を用いることもできる。これらの中でも、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンが好ましい。
上記防腐成分としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、及びフェノキシエタノール等が挙げられる。これらの中でも、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、及びフェノキシエタノールが好ましい。
本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、分散剤、キレート剤、pH調整剤、保存剤、増粘剤、刺激低減剤等を添加することができる。
これらの添加剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。さらに以下の添加剤で複数の成分に該当するものは、その該当する複数の成分としての作用を奏するが、所定の場合には複数の作用を奏さない場合もある。
上記安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、L−システイン塩酸塩等が挙げられる。
上記着色剤としては、無機顔料、天然色素等が挙げられる。
上記パール光沢付与剤としては、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール等が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸架橋コポリマー、有機酸等が挙げられる。
上記キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えば、無機酸(塩酸、硫酸等)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウム等)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)等が挙げられる。
上記増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー等が挙げられる。
上記刺激低減剤としては、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
<皮膚外用剤の製剤形態>
本発明の皮膚外用剤は、ワセリン及び上記で説明した任意成分等を、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて後述する添加剤と共に常法に従い混合して、医薬品、医薬部外品、又は化粧品の製剤形態の皮膚外用剤とすることができる。
上記基剤又は担体としては、必須成分であるワセリンに加えて、流動パラフィン、スクワラン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン、ポリブテン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン等の炭化水素(ワセリンを除く);メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコーン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジン等のシリコーン油;ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シア脂、野菜油等の油脂;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、ラノリン等のロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロール等の高級アルコール;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のエステル類;デキストリン、マルトデキストリン等の多糖類;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;水等を含むことができる。
本発明の皮膚外用剤が、ワセリンに加えて水以外の成分を基剤又は担体として含む場合、このような基剤または担体としては、炭化水素(ワセリンを除く)、高級アルコール、油脂、エステル類、シリコーン油、ロウ類が好ましく、炭化水素(ワセリンを除く)、高級アルコール、油脂、ロウ類がより好ましい。これらの成分の中では、水添ポリイソブテン、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、シア脂、野菜油がさらに好ましい。
本発明の皮膚外用剤が水を含む場合、本発明の皮膚外用剤(100重量%)中におけるその含有量は、0.00001重量%〜50重量%が好ましく、0.001重量%〜40重量%がより好ましく、0.001重量%〜30重量%がさらに好ましく、0.01重量%〜20重量%が特に好ましい。
以上説明した基剤又は担体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またそれらの使用量は当業者に公知の範囲から適宜選択される。
医薬品製剤の皮膚外用剤の形態は特に限定されず、例えば、軟膏剤、乳化剤(乳液及びクリーム)、ゲル剤、リニメント剤等が挙げられる。これらの製剤は、第16改正日本薬局方製剤総則に記載の方法等に従い製造することができる。
医薬部外品又は化粧品製剤の皮膚外用剤の形態は特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、ゲル剤、軟膏剤、ハンドクリーム、ボディークリーム、リップクリーム等が挙げられる。これらの製剤は常法に従い製造することができる。
<皮膚外用剤の調製方法>
本発明の皮膚外用剤の調製方法は特に制限されず、必須成分であるワセリンの他、任意成分や、通常の皮膚外用剤を製造するのに必要な各種成分(上記基剤又は担体、添加剤等)を適宜選択、配合して、常法により製造することができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、数値の単位は特に言及しない限り重量%である。
<皮膚外用剤の調製>
下記の表1に記載の処方に従い、常法にて、実施例1〜10及び比較例1〜5の皮膚外用剤を調製した。即ち、表1に記載の種類及び量のワセリン、油脂を混合して調製した。各皮膚外用剤について、下記の試験を行いそれぞれの特性値を算出した。また各皮膚外用剤について、下記評価方法により評価した。上記特性値及び評価結果についても表1に合わせて示す。
上記表1中の成分の詳細
<白色ワセリン>
ワセリンウルティマホワイト(ペンレコ社)
ワセリンサンホワイト P−150(日興リカ)
ワセリンサンホワイト P−200(日興リカ)
ワセリンベース No.4(ペンレコ社)
MINERAL GELLY #17(Sonneborn)
SONOJELL #4(Sonneborn)
白色ワセリン1〜3:市販されているワセリン含有製品(皮膚外用剤)
<野菜油>
SONNENATURAL(Sonneborn)
SONNENATURAL J−207(Sonneborn)
上記各ワセリンの稠度は、JIS K2220に従って測定した。
<融点>
キャピラリー中に各皮膚外用剤を充填し、サーモシステムSP900 FP81HT(メトラートレード社製)を用いて、測定した。1℃/分の速さで温度を上げ、キャピラリー中のサンプルの透過率を測定し、サンプルが完全に溶解して透過率100%となった温度を融点と判断した。その結果、実施例1〜10及び比較例3の融点は、40〜50℃の範囲内であり、比較例1、2、4の融点は50℃以上、比較例5の融点は40℃未満であった。
<糸引き値>
FUDOHレオメーターNRM−2010J−CW(不動工業社製)を用いて、測定した。直径1.5cmのアダプターを各皮膚外用剤表面から1mm程度(アダプターの円盤部が埋まる程度)に固定した後、サンプルを載せたテーブルを速度5cm/minで下げ、サンプルの延びが切れたところで、サンプル天面から延びの頂点までの高さを測定し、糸引き値とした。その結果、実施例1〜10及び比較例2、4の糸引き値は7mm以下であり、比較例1、3、5の糸引き値は7mmを超えていた。
<セブメーター値>
各皮膚外用剤約5mgを前腕内側の2cm×2cm角内に均一に塗布した。具体的には、各皮膚外用剤を指の腹で3回円を描くように塗り広げ、次に3回縦方向に上から下(又は下から上)へ塗り広げ、最後に3回横方向に左から右(又は右から左)に塗り広げた。表面に残った油分量についてSebumeter(登録商標)SM815(Courage+Khazaka社製)を用いて測定した。n=3で測定した結果の平均値を算出し、セブメーター値として表1に示した。その結果、実施例1〜10と比較例3、4では250以下であり、比較例1、2、5では250を超えていた。
<官能試験>
両前腕内側を洗浄した後、2cm×7cmの枠内に各皮膚外用剤を約10mg塗布し、下記評価項目について使用感を評価した。各評価は下記に示す通りの基準による5段階評価とした。各試験は専門パネラー6名で行い、得られたスコアの平均値を表1、図1〜2に示した。
<評価項目及び評価基準>
(1)[のびのよさ]:非常に感じる=5点、感じる=4点、やや感じる=3点、あまり感じない=2点、感じない=1点
(2)[肌馴染みのよさ]:非常に感じる=5点、感じる=4点、やや感じる=3点、あまり感じない=2点、感じない=1点
(3)[べたつき]:感じない=5点、あまり感じない=4点、やや感じる=3点、感じる=2点、非常に感じる=1点
(4)[テカリ]:感じない=5点、あまり感じない=4点、やや感じる=3点、感じる=2点、非常に感じる=1点
表1、及び図1〜2に示す通り、従来のワセリン(比較例1〜5)は、のびがよいものが一部あるものの、べたつき、テカリがあり、肌馴染みがよくないことが確認された。それに対して、融点(40℃〜50℃)、糸引き(7mm以下)、セブメータ―値(250以下)を特定範囲となるように調製して得られた実施例1〜10の皮膚外用剤は、いずれの評価項目についても3点以上となり、のび、肌馴染みがよく、べたつき、テカリが低減し、使用感に優れていた。したがって、本発明の皮膚外用剤(実施例1〜10)においては、ワセリンを高濃度に含み、ワセリンが有する保湿性等の効果を維持しつつ、べたつき、テカリ等の課題を十分に解決できた。
常法により、下記組成の皮膚外用剤(処方例1〜5)を調製した。いずれの処方例でもべたつきが低減され、使用感に優れていた。
処方例1(保湿軟膏)
白色ワセリン(SONOJELL#4) 60.0重量%
白色ワセリン(サンホワイトP−150) 35.0重量%
濃グリセリン 2.0重量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.2重量%
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.01重量%
加水分解ヒアルロン酸 0.01重量%
グリチルリチン酸ステアリル 0.05重量%
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
精製水 残量
合計 100重量%
処方例2(保湿軟膏)
白色ワセリン(ウルティマホワイト) 50.0重量%
白色ワセリン(サンホワイトP−200) 25.0重量%
白色ワセリン(SONOJELL#4) 20.0重量%
POE2−ヘキシルデシルエーテル 0.5重量%
セラミド2 0.001重量%
セラミド3 0.001重量%
セラミド6 0.001重量%
カプロオイルスフィンゴシン 0.001重量%
防腐剤(フェノキシエタノール) 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100重量%
処方例3(保湿軟膏)
白色ワセリン(サンホワイトP−150) 70.0重量%
白色ワセリン(ワセリンベースNo.4) 20.0重量%
1,3−ブチレングリコール 5.0重量%
1,2−ペンタンジオール 2.0重量%
オレイン酸ポリグリセリル−4 0.5重量%
エチルヘキシルグリセリン 0.3重量%
グルコース・ショ糖縮合物 1.0重量%
加水分解コラーゲン末 0.01重量%
カミツレ花エキス 0.1重量%
フキ茎/葉エキス 0.1重量%
ローズ油 0.05重量%
精製水 残量
合計 100重量%
処方例4(O/W乳化クリーム)
白色ワセリン(クロラータムV) 40.0重量%
白色ワセリン(MINERALJELLY#10) 10.0重量%
シア脂 3.0重量%
ジグリセリン 2.0重量%
ジプロピレングリコール 3.0重量%
ヒドロキシエチルウレア 1.0重量%
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
キサンタンガム 0.1重量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.02重量%
ステアリン酸グリセリル 3.5重量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.5重量%
ベヘニルアルコール 2.0重量%
ステアリルアルコール 2.0重量%
加水分解大豆タンパク 0.2重量%
タンブリッサトリコフィラ葉エキス 0.1重量%
pH調整剤 適量
キレート剤(エデト酸二ナトリウム) 適量
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100重量%
処方例5(W/O乳化クリーム)
白色ワセリン(サンホワイトP−150) 30.0重量%
白色ワセリン(サンホワイトP−200) 20.0重量%
流動パラフィン 5.0重量%
パラフィンワックス 2.0重量%
ラノリンアルコール 3.0重量%
スクワラン 3.0重量%
シクロペンタシロキサン 1.5重量%
セバシン酸ジエチル 2.0重量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05重量%
塩化マグネシウム 0.1重量%
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
精製水 残量
合計 100重量%
本発明によれば、ワセリンを高濃度で含みながらも、べたつかず、使用感に優れた皮膚外用剤を提供することができる。本発明の皮膚外用剤は、肌上でののびがよく、肌馴染みもよいことに加え、テカリも起こしにくくできるため、医薬品、医薬部外品、化粧品等として広く好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ワセリンを50重量%以上含有する皮膚外用剤であって、
    融点が40℃以上50℃以下であり、
    糸引き値が7.0mm以下であることを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 塗布直後の皮膚表面での油分残存量の指標であるセブメーター値が250以下である、請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 融点の異なる2種以上のワセリンを混合して得られる、請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
  4. 少なくとも1種のワセリンの融点が50℃以下である、請求項3記載の皮膚外用剤。
  5. 上記ワセリン全体の50重量%以上が稠度170(1/10mm)以下のワセリンである、請求項3又は4記載の皮膚外用剤。
  6. 軟膏剤、乳化剤又はゲル剤である、請求項1〜5のいずれか1項記載の皮膚外用剤。
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