JP2004256489A - 鼻腔内塗布用剤 - Google Patents

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Shinichi Nagai
新一 永井
Naoshi Takahashi
尚士 高橋
Yoshio Izuhara
美穂 厳原
Shigeki Takagi
滋樹 高木
Takeo Jo
雄郎 城
Nobuo Hamakawa
信雄 浜川
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Fumakilla Ltd
Nikko Rica Corp
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Fumakilla Ltd
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Abstract

【課題】鼻腔内の粘膜のアレルギー反応を防止するのに適切な特性の鼻腔内塗布用剤の提供。
【解決手段】鼻腔内塗布用剤として、40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和の炭化水素を主成分として用いる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鼻腔内に塗布し塗布部位に花粉等の微粒子を吸着させるための吸着層を形成するか、及び/又は塗布部位近傍の粘膜上に遮断層を形成し、粘膜の花粉等の微粒子による反応を抑制するための鼻腔内塗布用剤に関する。
【0002】
各種の微粒子、典型的にはスギ花粉やダニの死骸等が鼻腔内に吸引されて、アレルギー性の鼻炎を引き起すことが知られている。このようなアレルギー性鼻炎の予防法の一つとして、アレルギー症状を引き起す原因となる微粒子を鼻腔内の粘膜と接触しないようにする手段として鼻用軟膏を用いることも知られている。
【0003】
【従来の技術】
【特許文献1】
ドイツ特許C4117887
【特許文献2】
特開2001−342131号公報
【0004】
ドイツ特許C4117887には、鼻用軟膏として、主に飽和炭化水素の、室温でゲル状の混合物が、本質とされておりそしてその例示として「ワセリン」が示されている。
【0005】
市販品のワセリン(別名:ペトロラタム)の一般的な物性は次のとおりである。
凝固点:40℃程度〜60℃程度(日本薬局方白色ワセリンとしては42.8〜54.4)
粘度(100℃):15〜80mm(日本薬局方白色ワセリンとしては57〜75)
稠度(25℃):40〜300(日本薬局方白色ワセリンとしては155〜285)
【0006】
特開2001−342131号公報ではドイツ特許C4117887よりも優れた鼻用軟膏として、次の物性の飽和炭化水素混合物が示されており、この物性を得る方法として、軟膏重量当たり25%以下の直鎖飽和炭化水素を有すること、5%以下の炭素数25±2の直鎖飽和炭化水素を含むこと、C19〜C52の飽和炭化水素からなること、平均分子量が400以上好ましくは480以上特に500g/mol以上であること、という解決手段が示されている。
凝固点:47〜56℃
粘度(100℃):6mm以上
稠度(25℃):155〜185
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
微粒子対策用鼻用軟膏に求められる特性は、鼻腔内に微粒子捕捉性のための粘性と、及び/又は粘膜上に形成する遮断層としての持続性が必要と考えられる。まず粘度に関しては、特開2001−342131号公報では、この目的で使用される軟膏剤の粘度として100℃における粘度を特定しているが、人の鼻腔に塗布する軟膏の適性を示す指標となりうるかの疑問がある。
【0008】
また、特開2001−342131号公報では特に稠度をこれまでの白色ワセリンの一般的な範囲において、小さいものに特定したことに特徴があり、特開2001−342131号公報自体に明記はないが、特に持続性の高い軟膏を得ることを目的としたと推察される。それは稠度が小さい軟膏は、比較的硬い軟膏であり、鼻腔内に塗布した後の皮膜が安定的に持続されるためである。しかし、硬い軟膏を綿棒にとって塗布する場合、鼻腔内壁に強く擦りつけることがあり、鼻腔内を損傷、又は刺激しすぎる恐れがある。
本発明は、人の鼻腔に最適な特性を有する鼻用軟膏を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、40℃における動粘度(動粘性率)が4〜110mm/Sの飽和炭化水素を主成分とする鼻腔内塗布用剤である。
第2の発明は、40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和炭化水素を25〜60%含み、25℃における稠度(JISに基づく)が190〜340である鼻腔内塗布用剤である。
第3の発明は、眠気防止剤を添加した第1又は第2の鼻腔内塗布用剤である。
第4の発明は、スギ花粉対応のために用いる第1〜3の鼻腔内塗布用剤である。
【0010】
40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和炭化水素は、鼻孔に塗布膜を形成する場合、粘膜にやさしく被膜を形成しつつ、浮遊微粒子を吸着させる作用がある。これに該当するものとしては各粘度グレードの流動パラフィンを例示することができる。
【0011】
40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和炭化水素を微粒子捕捉成分とする鼻腔内塗布剤の形態としては、液剤、粘稠液剤、エアゾール剤、点鼻剤、懸濁剤、乳剤、体温軟化剤、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、リニメント剤、ローション剤とすることができる。液性の製剤の塗布の方式としては、刷毛で塗布する、鼻腔内注入部を備えた吐出具にて注入する、滴下する又はティッシュ、布若しくはスポンジ等に含浸させて塗布する等の方法をとることができ、半固形状の製剤の場合は、適量を指又は綿棒等の塗布具にとって鼻腔内に挿入し塗布することができる。また、固形の場合はスティック剤にし、スティックを鼻腔に挿入して塗布することができる。微粒子が花粉である場合は捕捉後の破裂を防止するためには非水性の製剤とするのが好ましい。ただし、水性であっても液性を酸性とすることで花粉の破裂防止は可能である。
【0012】
鼻腔内に適用する際に違和感の少ない製剤を提供するには、常温で半固形状である軟膏剤、クリーム剤又はジェル剤とするのが、製剤設計上、簡便である。
軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤とする場合の基材には特に制限はないが、脂肪、脂肪油、脂肪酸、脂肪酸エステル、ラノリン、ワセリン、セレシン、オゾケライト、マイクロクリスタルワックス、パラフィン、ろう、馬油、サラシミツロウ、樹脂、プラスチック、グリコール類、高級アルコール類、多価アルコール脂肪酸エステル、リン脂質、糖アシルグリセロール、グリセリン、シリコン、マクロゴール類、ベントナイト、ビーガム、デンプン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、水、乳化剤、懸濁化剤が例示される。
【0013】
軟膏剤、クリーム剤又はジェル剤を綿棒等の塗布具を用いて塗布する場合、それらの稠度が使用性に影響することがある。
25℃における稠度が190〜340である鼻用軟膏は柔らかく、デリケートな鼻腔内にあまり擦ることなく塗布することができる。また、塗布方法として、綿棒の先につけて塗布する方法に加えて、塗布部を備えたチューブ剤の吐出口に適量の軟膏を出し留め、それを鼻腔内に挿入して鼻腔内壁に付着させ、塗布部を鼻腔から出し、鼻翼外壁を指で押さえることで毛管現象により鼻腔内壁に均一に塗布する方法をとることもできる。この場合、綿棒では痛みを感じて塗布できない鼻粘膜にも行き渡らせることができ、花粉等の吸着効果、吸入防止効果を一層高めることができる。
塗布された軟膏は、時間の経過とともに、鼻粘膜を被覆して遮蔽層を形成しつつ、一部は喉を通って消化器官へ運ばれるか、または鼻水と共に鼻から外へ排出される過程で、捕捉された微粒子も排出される。この鼻腔内からの捕捉された微粒子の排出の促進の観点では、鼻洗浄液の併用に効果が認められる。
【0014】
花粉等のアレルギー症状の緩和剤として、抗ヒスタミン剤など各種の内服薬、点鼻薬、点眼薬等の医薬品が用いられるが、これらには眠気を催すものがおおい。これらの医薬品を用いるにあたり、眠気防止剤を配合した鼻腔内塗布剤を併用することで、眠気防止効果を得ることができる。眠気防止剤としては、1−メントール、イソプレゴール、3,1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、1−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(3−ニトロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロキシピリミジン−2−オン、エチルメンタンカルボキサミド、p−メンタン−3,8−ジオール、3,8−ジヒドロキシ−p−メンタン−3,9−ジオール、トリアルキル置換シクロヘキサンカルボキシアマイド、メントール配糖体等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0015】
【発明の実施の形態】
【実施例】
(試験例1)
白色ワセリンと流動パラフィンを原料として鼻用軟膏を調製し、その塗布のしやすさを評価した。
あまり擦ることなく塗布できるものを○、少し擦る必要のあるものを△、流れないが流れるような違和感があるものを▽、塗布に向いていないものを×として表した。なお、ワセリンには一部流動パラフィンが含まれているので、実際の流動パラフィンの総量は、表1に示された流動パラフィンの割合より若干上回るものである。
表1 飽和炭化水素混合物の稠度と鼻腔内への塗りやすさ
【表1】
Figure 2004256489
ワセリン:日興リカ株式会社製のサンホワイトP−150
流パラ:KAYDOL製の流動パラフィン
【0016】
(試験例2)
試験例1の検体3種について、スギ花粉を吸着させたときの花粉の破裂について調査した。
表2 吸着後のスギ花粉の破裂 ○:破裂なし、×:破裂あり
【表2】
Figure 2004256489
【0017】
(試験例3)
試験例1の検体2種を、スギ花粉で吸入感作されたモルモットの鼻腔に塗布し、チャンバー内でスギ花粉を暴露したときの症状を観察した。
Figure 2004256489
【表3】
Figure 2004256489
【0018】
(試験例4)
試験例1の検体2種を、スギ花粉症で発症している人(ボランティア)5名の鼻腔に塗布し、チャンバー内でスギ花粉を1時間暴露し、症状を調査した。試験結果は5名の合計で示した。
表4 スギ花粉症の症状
鼻水:1(軽い)、2(ひどい)、くしゃみ1(軽い)、2(ひどい)
【表4】
Figure 2004256489
【0019】
(試験例5)
試験例1の検体Jを、スギ花粉時期にスギ花粉症が発症している人(ボランティア)10名の実地使用してもらい、その結果を評価した。試験結果は10名の合計で示した。
表5 スギ花粉症の症状
鼻水:1(軽い)、2(ひどい)、くしゃみ1(軽い)、2(ひどい)
【表5】
Figure 2004256489

Claims (4)

  1. 40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和炭化水素を主成分とする鼻腔内塗布用剤。
  2. 40℃における動粘度が4〜110mm/Sの飽和炭化水素を25〜60%含み、25℃における稠度が190〜340である鼻腔内塗布用剤。
  3. 眠気防止剤を添加した請求項1又は2記載の鼻腔内塗布用剤。
  4. スギ花粉対応のために用いる請求項1〜3のいずれか一項に記載の鼻腔内塗布用剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006312635A (ja) * 2005-04-08 2006-11-16 Hinode Sangyo Kk 鼻腔壁塗布組成物
JP2010111638A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Earth Chem Corp Ltd 鼻腔内塗布製剤
JP2016222585A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 ロート製薬株式会社 皮膚外用剤

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