JP2006312635A - 鼻腔壁塗布組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 花粉アレルギーなどの原因となる花粉を吸着し、鼻腔粘膜に花粉が到達することを防止することでアレルギー症状が軽減され、毎日使用しても安全性が高い鼻腔壁塗布組成物を提供することにある。
【解決手段】 微生物成分及び粘着物質を配合した鼻腔壁塗布組成物と細胞表層の製造方法
【選択図】なし。
【解決手段】 微生物成分及び粘着物質を配合した鼻腔壁塗布組成物と細胞表層の製造方法
【選択図】なし。
Description
微生物成分および粘着物を配合した鼻腔壁塗布組成物に関する。更に詳しくは、アレルギー性鼻炎の原因である花粉及びその溶出物を吸着する鼻腔壁塗布組成物に関する。
近年、社会的問題になるほど、花粉症の増加は著しいものがある。花粉症などのアレルギー反応は、粘膜表面の水分によって付着した花粉から溶出されるタンパク質や糖質等のアレルゲンに起因することが知られている。特に呼吸器である鼻腔粘膜では異物の除去が常時行なわれており、アレルギー反応よって誘発されるアレルギー症状はこれら粘膜表面での変化として惹起されることが知られている。花粉症にて放出されるヒスタミンは神経を刺激しクシャミ・鼻みずを生じ、ロイコトリエンは血管を刺激し鼻詰まりを生じる。
この症状を軽減するために、種々の薬剤が開発され提供されている。アレルギー性鼻炎には、抗ヒスタミン薬、消炎酵素薬、抗炎症薬等が使用されている。治療薬としての抗ヒスタミン薬は、眠気、口が渇くなどの副作用の他、前立腺肥大や緑内障には使えない。鼻に噴霧する局所ステロイドや経口ステロイド薬があるが、ステロイドとしての副作用がある。また、分泌腺の機能亢進による諸症状の改善を化学物質や生体機能低下物質で改善する方法が知られているが、長期に渡って使用するには安全性が問題となる。例えば、粘膜の血管収縮薬は鼻詰まりに効果を示すが、使いすぎるとかえって鼻詰まりが強くなる薬剤性鼻炎を生じる。これらは、厚生労働省21世紀型医療開拓推進研究事業のアレルギー性鼻炎ガイドライン班のアレルギー性鼻炎ガイドラインに記載されている。
アレルギー性の花粉症対策には食品素材、物理的な防御具や防御剤も開発され提供されている。食品の場合は、体質改善が主体で効果が明確でなく、科学的根拠を要求される特定保険用食品としてまだ認められたものはない。アレルギーの原因物質である花粉などの吸引防止には、マスクの使用がなされるが呼吸の際に息苦しいなど煩わしいものであり、また花粉ブロックと称しペースト状(非特許文献1参照)の粘着物などが市販されており、これを鼻腔壁に塗ることで花粉を粘着物質で吸着し、花粉の鼻腔粘膜への付着阻止を狙っているが、塗布回数が多い割りには効果が少ない。
微生物による物質の吸着(非特許文献2参照)は乳酸菌が変異原物質を吸着することで抗変異原性示し、コレステロールの吸着により血清コレステロールの低下が報告されているが、これまで花粉や花粉溶出物を吸着する研究は行われていなかった。
花粉アレルギー性鼻炎の抑制又は軽減には、薬では副作用の存在があり、防御用具や粘着物質でも十分な効果を発揮しておらず、安全で有効性の高い鼻腔壁塗布組成物の開発が強く望まれていた。
フマキラー株式会社、花粉鼻でブロック・パンフレット、2005年 発酵乳の科学、p114〜116、細野明義編、2002年、アイ・ケイコーポレーション出版
フマキラー株式会社、花粉鼻でブロック・パンフレット、2005年 発酵乳の科学、p114〜116、細野明義編、2002年、アイ・ケイコーポレーション出版
本発明は、鼻腔壁に塗布することで、花粉アレルギーなどの原因となる花粉を吸着させる組成物であるが、鼻腔壁粘膜に花粉が到達することを防止することでアレルギー症状が軽減され、毎日使用しても安全性が高い鼻腔壁塗布組成物を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、鼻腔塗布組成物として微生物成分及び粘着物質を配合することにより、花粉に加えてアレルゲンである花粉からの溶出物を吸着し、鼻腔粘膜に到達するのを防止する効果に優れ、アレルギー性鼻炎の症状の軽減が著しく高められたことを見出し、本研究を完成するに至った。すなわち、本研究は、微生物成分及び粘着物質を配合した安全性の高い鼻腔壁塗布組成物を提供するものである。
本発明の微生物とは細菌とし、微生物成分とは培養した微生物を凍結乾燥した菌体やその殺菌物又は加熱乾燥した菌体又はその一部をいう。尚、多くの微生物は細胞質と細胞表層から成っており、細胞表層とは細胞質膜・ペリプラズマ・細胞壁・テイコ酸などから構成され、微生物から細胞質を取り除いたものである。また、細胞壁の基本構造はペプチドグリカンであり、グラム陽性菌のペプチドグリカンはグラム陰性菌と比較すると多層をなし厚く強固である。検討の結果、微生物成分の一部である細胞表層は、花粉や花粉溶出物を吸着する効果は微生物成分とほぼ等しいことを確認し、塗布することで花粉や鼻腔粘膜上へ流出する花粉溶出物を吸着し、鼻粘膜へのアレルゲンの到達を減少できることで好適である。
本発明の細胞表層は細胞壁を含有し、その構成成分としてペプチドグリカンを有しており、ペプチドグリカンの構造はグリカン鎖(糖鎖)とペプチド(アミノ酸鎖)から構成される。糖鎖はN−アセチルグルコサミンとN−アセチルムラミン酸がβ1・4結合で直鎖上に連なる。そして2本のグリカン鎖の間には、N−アセチルムラミン酸がβ1・4結合で直鎖状に連なっている。そして、2本のグリカン鎖の間にはN−アセチルムラミン酸の3位のCにある乳酸残基を介して10数個のアミノ酸からなるペプチドが架橋した構造である。ペプチドは4つのアミノ酸からなるテトラペプチドと10個以内のアミノ酸からなるインターペプチドからなる。また、ペプチドを構成するアミノ酸はタンパク質と異なり、L型とD型の両アミノ酸からなることが特徴である。特に天然物としてD型アミノ酸はペプチドグリカンにしか存在しないことが稀有の特徴である。
本研究の微生物成分は細胞表層中の細胞壁に含まれるペプチドグリカンに多種のタイプの存在が知られている。これらのペプチドグリカンタイプには、L−リジン−D−アスパラギン酸タイプ、L−リジン−L−アラニンタイプ、L−リジン−L−アラニン−L−アラニンタイプ、L−リジン−グリシンタイプ、L−リジン−D−グルタミン酸タイプ、L−オルニチン(リジン)−D−アスパラギン酸タイプ、L−オルニチン−D−アスパラギン酸タイプ、L−オルニチン−D−アスパラギン酸タイプ、L−オルニチン−L−セリン−D−アスパラギン酸タイプ等がある。この中からテトラペプチドにL−リジンを含む食経験が豊富な安全性の高い乳酸菌やビフィズス菌のペプチドグリカンタイプを選択することができる。
微生物成分と細胞表層の製造は、鼻腔壁に塗布することを考慮し、刺激性の少ない物質を使用した。糖及、アミノ酸及び塩類を含んだ培地にて30〜43℃で10〜72時間培養した培養液を遠心分離(50000〜5000g、1〜100分)して菌体を得た。それぞれの菌体を水で混釈した後、遠心分離(50000〜5000g、1〜100分)を行って洗浄しこれを1〜10回繰り返し、培地成分等を除去した。これを10〜300℃にて乾燥して微生物成分乾燥物を得た。また、先の洗浄した菌体を水に懸濁し、1〜100Kcで1〜100分間超音波破砕した。又は加圧蒸気にて破砕させ、この破砕液を遠心分離(50000〜5000g、1〜100分)して細胞表層部を分離した。上澄を捨て、水を加え混釈した後、遠心分離(50000〜5000g、1〜100分)を行って洗浄しこれを1〜10回繰り返して細胞表層を得た。これを10〜300℃にて乾燥して細胞表層乾燥物を得た。
より好ましくは、単糖又は二糖を含んだタンパク質の加水分解物や酵母エキス及び食塩の液体培地にて35〜40℃で18〜48時間培養した培養液を遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)して菌体を得た。それぞれの菌体を水で混釈した後、再度遠心分離(20000〜10000g、5〜40分)を行って洗浄しこれを1〜5回繰り返し、培地成分等を除去した。これを減圧下で30〜75℃にて乾燥して微生物成分乾燥物を得た。また、先の洗浄した菌体を水に懸濁し、5〜30Kcで10〜60分間超音波破砕する。又は110〜130℃にて加温蒸気で破砕し、この破砕液を遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)して細胞表層部を分離する。上澄を捨て、水を加え混釈した後、遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)を行って洗浄し、これを1〜5回繰り返して細胞表層を得た。これを50〜95℃にて乾燥して細胞表層乾燥物を得た。
より好ましくは、単糖又は二糖を含んだタンパク質の加水分解物や酵母エキス及び食塩の液体培地にて35〜40℃で18〜48時間培養した培養液を遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)して菌体を得た。それぞれの菌体を水で混釈した後、再度遠心分離(20000〜10000g、5〜40分)を行って洗浄しこれを1〜5回繰り返し、培地成分等を除去した。これを減圧下で30〜75℃にて乾燥して微生物成分乾燥物を得た。また、先の洗浄した菌体を水に懸濁し、5〜30Kcで10〜60分間超音波破砕する。又は110〜130℃にて加温蒸気で破砕し、この破砕液を遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)して細胞表層部を分離する。上澄を捨て、水を加え混釈した後、遠心分離(20000〜10000g、5〜30分)を行って洗浄し、これを1〜5回繰り返して細胞表層を得た。これを50〜95℃にて乾燥して細胞表層乾燥物を得た。
本研究の微生物成分の配分量は、成人1日あたり0.1mg〜10000mgであり、好ましくは5mg〜1200mgである。
本発明の粘着物質とは、花粉等の粉塵を吸着する物質でゴマ油などの植物油脂類、ラノリン等の動物油脂類、長鎖炭化水素等の鉱物油脂類及びこれらの乳化物、多糖類などのゲル化、増粘剤が挙げられる。ペースト、クリーム、増粘液又はゲル化物で、配合量は菌体成分に対し0.1部〜1000部の量であり、好ましくは0・5部〜300部である。
本発明の鼻腔壁塗布組成物は、微生物成分及び粘着物を配合する他は本発明の効果を損なわない範囲において、他の有効成分を適宜に使用することができる。配合可能なものとして、香料、精油や塩類などが挙げられる。これらの成分は単独で配合してもよく、2種類以上を組み合わせて配合してもよい。形状はペースト状、クリーム状、増粘液状、ゲル化状にし、鼻腔壁に塗布できる種々の形態を採用することができる。
本発明の鼻腔壁塗布組成物の使用量は、年齢により適宜調節できるが微生物成分1部に対して粘着物質3部含有したものであれば、ペースト状のものを塗布する場合は1mg〜2000mgをさらに好ましくは10mg〜1000mgを綿棒にとり、又は指にて直接鼻腔壁にまんべんなく塗布することが好ましい。
本発明の鼻腔壁塗布組成物は定法により各種の状態で製品化することができる。ペースト状の場合は植物油、動物油、鉱物油、炭水化物などを、クリーム状の場合は界面活性剤、潤沢剤、水、植物油、動物油、鉱物油、炭水化物、緩衝剤などを適宜配合できる。その他、保存剤、香料、色素、清涼化剤などを必要に応じて配合して製品化することも可能である。
本発明の組成物は、微生物成分は細胞表層でよく、細胞表層はテトラペプチドにL−リジンを含む食経験のあるL−リジン−D−アスパラギン酸タイプ、L−リジン−L−アラニン−L−アラニンタイプ、L−リジン−グリシンタイプの一種又は二種又は三種のペプチドグリカンを含有するのが好適である。これらと粘着物とを混合溶解又は分散させたものである。本発明により、花粉に加えて花粉症のアレルゲンである溶出された花粉内容物を吸着する効果に優れ、安全性が高い鼻腔壁塗布組成物を提供することが可能となった。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下の製造例や実施例等における部及び%は特に規定しない限り重量基準である。
本発明の使用微生物はペプチドグリカンタイプでは、L−リジン−D−アスパラギン酸タイプとしてラクトバチルス・ラムノーサス(ATCC7469(Lactobacillus rhamnosus))、L−リジン−L−アラニン−L−アラニンタイプとしてラクトコッカス・ラクチス(ATCC15346(Lactococcus lactissubsp.lactis))、L−リジン−グリシンタイプとしてビフィドバクテリウム・インファンテス(ATCC15697(Bifidobacterium infantis))を用いた。これらの試験菌はアメリカン・タイプカルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)で菌株が取得できる。
(1)ラクトバチルス・ラムノーサス(ATCC7469)の培養法
MRS培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後冷却し、すでに前記培地で予備培養していた菌液を2%加えて37℃にて18時間培養し、培養物を得た。
(2)ラクトコッカス・ラクチス(ATCC15346)の培養法
TYG培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後、すでに前記培地で予備培養していた菌液を2%加えて30℃にて18時間培養し、培養物を得た。
(3)ビフィドバクテリウム・インファンテス(ATCC15697)の培養法
GAMブイヨン培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後、すでに前記培地で嫌気予備培養していた菌液を2%加えて、簡易嫌気(アネロパック;三菱ガス化学(株))37℃にて18時間培養し、培養物を得た。
MRS培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後冷却し、すでに前記培地で予備培養していた菌液を2%加えて37℃にて18時間培養し、培養物を得た。
(2)ラクトコッカス・ラクチス(ATCC15346)の培養法
TYG培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後、すでに前記培地で予備培養していた菌液を2%加えて30℃にて18時間培養し、培養物を得た。
(3)ビフィドバクテリウム・インファンテス(ATCC15697)の培養法
GAMブイヨン培地を1L作製し、定法に従い121℃15分の滅菌を行った後、すでに前記培地で嫌気予備培養していた菌液を2%加えて、簡易嫌気(アネロパック;三菱ガス化学(株))37℃にて18時間培養し、培養物を得た。
それぞれの液体培地にて35〜40℃で18〜48時間培養した培養液を遠心分離(16000g、10分)して菌体を得た。それぞれの菌体を水で混釈した後、再度遠心分離(16000g、10分)を行って洗浄しこれを3回繰り返し、培地成分等を除去した。これを減圧下で55℃にて乾燥して微生物成分乾燥物を得た。また、先の洗浄した菌体を水に懸濁し、10Kcで30分間超音波破砕する。又は115℃にて加温蒸気で破砕し、この破砕液を遠心分離(16000g、10分)して細胞表層部を分離する。上澄を捨て、水を加え混釈した後、遠心分離(16000g、10分)を行って洗浄し、これを3回繰り返して細胞表層を得た。これを減圧下で55℃にて乾燥して細胞表層乾燥物を得た。
(1)試験組成物▲1▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したラクトバチルス・ラムノーサスの乾燥菌体1部と精製長鎖炭化水素混合物2部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(2)試験組成物▲2▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したラクトバチルス・ラムノーサスの細胞表層1部と精製長鎖炭化水素混合物6部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(3)試験組成物▲3▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したラクトコッカス・ラクチスの細胞表層1部と精製長鎖炭化水素混合物6部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(4)試験組成物▲4▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したビフィドバクテリウム・インフアンティスの乾燥菌体1部と精製長鎖炭化水素混合物2部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(2)試験組成物▲2▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したラクトバチルス・ラムノーサスの細胞表層1部と精製長鎖炭化水素混合物6部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(3)試験組成物▲3▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したラクトコッカス・ラクチスの細胞表層1部と精製長鎖炭化水素混合物6部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
(4)試験組成物▲4▼;微生物成分及び細胞表層の製造例に準じて製造したビフィドバクテリウム・インフアンティスの乾燥菌体1部と精製長鎖炭化水素混合物2部とで練り合せて、鼻腔壁塗布組成物を作成した。
5名のボランティア(20〜60歳台)は、鼻アレルギー診断ガイドライン作成委員会作成の鼻アレルギー診断ガイドラインに沿って症状を判定した。各ボランティアの症状の程度は全て重症であり、クシャミ20〜11回、鼻をかむ回数20〜11回、鼻詰まり+++の方々であった。鼻腔壁塗布組成物の製造例の試験組成物▲1▼を綿棒にて約0.2gづつとり、朝夕一回両鼻腔の約1cm奥までまんべんなく塗り、2日繰り返し通常に生活した。試験組成物の鼻腔壁への塗布後のアレルギー性鼻炎の症状の度合いは、アレルギー診断ガイドに沿って評価し表2に示した。塗布を止め、何も処置をせずに過ごすと、試験以前の状態に戻った。従って、試験組成物▲2▼〜▲4▼検査は、2日試験して2日間休みの間隔で組成物▲1▼と同様に行った。試験物を塗布した後のボランティア評価は起床から床につくまでを1日とし、クシャミの回数、鼻をかんだ回数、鼻詰まりの程度にて症状度として判定した。試験中及び試験後のボランティアは、健康上の問題を挙げるものはいなかった。
実施例と全く同じ5名のボランティア(20〜60歳台)で行い、精製長鎖炭化水素混合物(ワセリン)のみを綿棒にて約0.2gづつとり、朝夕一回両鼻腔の約1cm奥までまんべんなく塗り、2日繰り返し通常に生活した。鼻腔壁への塗布後のアレルギー性鼻炎の症状の度合いは、アレルギー診断ガイドに沿って実施例と同様な条件で評価し表2に示した。
表2の試験結果に示されているように、実施前の症状に比較しアレルギー性鼻炎の症状であるクシャミ、鼻みず、鼻詰まりの症状が試験組成物▲1▼〜▲4▼で著しく改善された。また、比較例に比べても、大きく改善される事が証明された。
アレルギー性鼻炎を生じる花粉及びアレルゲンである花粉溶出物を鼻腔前部で吸着し、花粉やアレルゲンが鼻粘膜に付着する頻度を減少する効果に優れ、安全性が高く日常的に使用することができる鼻腔壁塗布組成物を提供する。
Claims (4)
- 微生物成分及び粘着物質を配合した鼻腔壁塗布組成物
- 微生物成分が細胞表層である請求項1に記載の鼻腔壁塗布組成物
- 請求項1に記載の微生物成分又は請求項2に記載の細胞表層がL−リジン−D−アスパラギン酸タイプ、L−リジン−L−アラニン−L−アラニンタイプ、L−リジン−グリシンタイプの一種又は二種又は三種のペプチドグリカンを含む鼻腔壁塗布組成物
- 請求項2又は3項に記載の細胞表層の製造方法
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2006
- 2006-04-05 JP JP2006128673A patent/JP2006312635A/ja active Pending
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