JP2016222430A - エレベータのかご移動制止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でかごの戸開走行を防止できるかご移動制止装置を提供する。
【解決手段】エレベータのかご移動制止装置50はかご12のかご扉の乗場側表面に所定間隔を空けた状態で鉛直方向に沿って固定され、かご扉14a,14bの開閉動作を乗場扉5a,5bに伝達する一対のドライブローラつかみ部材52a,52bと、エレベータ乗場の昇降路側において乗場扉5aの上方に配置され、かご扉14aが開状態にあるときにドライブローラつかみ部材52a,52bと鉛直方向で重なる位置に端縁部74aが位置するように設置された戸開走行防止用プレート74とを備える。このプレート74には、ドライブローラつかみ部材52a,52bに干渉しないようにする乗場側切欠部76が形成される。ドライブローラつかみ部材52a,52bには、かご扉14aが開動作したときにプレート74の端縁部74aが係合するかご側切欠部56が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】エレベータのかご移動制止装置50はかご12のかご扉の乗場側表面に所定間隔を空けた状態で鉛直方向に沿って固定され、かご扉14a,14bの開閉動作を乗場扉5a,5bに伝達する一対のドライブローラつかみ部材52a,52bと、エレベータ乗場の昇降路側において乗場扉5aの上方に配置され、かご扉14aが開状態にあるときにドライブローラつかみ部材52a,52bと鉛直方向で重なる位置に端縁部74aが位置するように設置された戸開走行防止用プレート74とを備える。このプレート74には、ドライブローラつかみ部材52a,52bに干渉しないようにする乗場側切欠部76が形成される。ドライブローラつかみ部材52a,52bには、かご扉14aが開動作したときにプレート74の端縁部74aが係合するかご側切欠部56が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータのかご移動制止装置に関する。
図7は、従来の戸開走行保護装置を含むエレベータ10Aの全体構成を概略的に示す図である。図7に示すように、エレベータ10Aはかご12を備える。かご12には2枚のかご扉14a,14bが設けられている。これら2枚のかご扉14a,14bは、互いに同じ方向に移動することにより開閉動作を行う。
より詳しくは、まず一方のかご扉14aが他方のかご扉14bに沿って開動作を開始し、かご扉14aがかご扉14bと揃った位置まで移動するとその後は2枚のかご扉14a,14bが一緒に移動して開動作を行う。かご扉14a,14bの閉動作はこれとは逆の動きとなる。
かご12は、エレベータ10Aが設置されている建物の乗場に着床すると、上記2枚のかご扉14a,14bが後述する乗場扉とともに開く。これにより、乗客は乗場からかご12内へ又はかご12から乗場へと乗降することができる。
かご12の上部には、綱車16に巻き掛けられた主ロープ18の一端部が連結されている。主ロープ18の他端部は、カウンタウエイト19に連結されている。
綱車16は、巻上機20の回転軸の一端部に連結されている。綱車16および巻上機20は、かご12が昇降移動する昇降路1の上方に位置する機械室2に設置されている。巻上機20の駆動により綱車16が回転することによって、かご12が昇降路1内で上下方向または鉛直方向に昇降移動するようになっている。
巻上機20の回転軸には円盤状のブレーキディスク22が綱車16と同心状に連結されている。そして、ブレーキディスク22の外周部には、一対のブレーキ装置24a,24bが設けられている。一対のブレーキ装置24a,24bは、それぞれ独立して作動可能になっている。
巻上機20およびブレーキ装置24a,24bは、制御盤30に電気的に接続されている。制御盤30は、エレベータ10Aの動作を統括的に制御および監視する機能を有する。この制御盤30からの指令を受けて、巻上機20は回転および停止の動作を行い、かご12を昇降させる。また、制御盤30からの指令を受けて、かご12の着床時等にかご扉14a,14bの開閉動作を行う。さらに、制御盤からの指令を受けて、ブレーキ装置24a,24bが作動し、例えばブレーキパッドをブレーキディスク22に押し付けることによって巻上機20の回転軸(すなわち綱車16およびかご12)が回転しないように停止させる。
エレベータ10Aは、調速機40をさらに備える。かご12の側面には、調速機40の無端状のロープ42が連結されている。この無端状のロープ42は、機械室2に回転可能に設置された上側シーブ43と、昇降路1の底部(すなわちピット)に回転可能に設置された下側シーブ(または張り車)44とに巻き掛けられている。これにより、かご12の昇降移動に伴ってロープ42が移動し、その結果、かご12の移動量に応じて各シーブ43,44が回転する。
また、調速機40は、上側シーブ43の回転量を検出するエンコーダ46と、エンコーダ46による検出結果を受信する制御装置48とを備える。制御装置48は、エンコーダ46による検出結果に基づいてかご12の移動量および移動速度を監視することができる。また、制御装置48は、図示しない配線または無線等によって巻上機20およびブレーキ装置24a,24bに電気的に接続されている。これにより、調速機40の制御装置48は、制御盤30に故障等が生じた場合には巻上機20およびブレーキ装置24a,24bに指令を送信して、制御盤30とは独立して巻上機20およびブレーキ装置24a,24bを制御できるように構成されている。
また、少なくとも一方のかご扉14a(または/および14b)の上部には図示しないスイッチカムが取り付けられ、これに対応してかご12の上部には図示しない扉全閉確認スイッチが配置されている。扉全閉確認スイッチは、かご扉14a,14bが全閉状態になったときにスイッチカムに接触して信号を制御盤30に送信する。制御盤30は、かご扉14a,14bが全閉状態にあることを示す信号を受けて、巻上機20に指令を発してかご12を昇降移動させる。これにより、かご扉14a,14bが開いた状態でかご12が走行することが無いようにしている。
かご12は、乗場3に着床すると停止する。乗場3には、乗場扉5a,5bが設置されている。これらの乗場扉5a,5bは、着床停止したかご12のかご扉14a,14bに連動して開閉動作する。2枚の乗場扉5a,5bが開閉動作は、上述したかご扉14a,14bの場合と同様である。
なお、エレベータの戸開走行保護装置に関連する先行技術文献として、例えば、下記の特許文献1ないし3がある。
一般に、エレベータにおける戸開走行保護装置とは、駆動装置及び制御器に故障が生じ、かごの停止位置が著しく移動した場合、又はかご及び昇降路のすべての出入り口の戸が閉じる前にかごが昇降した場合に、自動的にかごを制止する装置をいい、具体的には(1)2個の独立したブレーキ、(2)かごの移動を検知する装置、(3)通常の制御回路とは独立した制御回路の3要件をすべて満たした装置をいうとされている。これを上述したエレベータ10Aに当てはめると、一対のブレーキ装置24a,24bと、調速機40のロープ42、上側シーブ43およびエンコーダ46と、調速機40の制御装置48とが上記3要件に該当して、エレベータ10Aにおける戸開走行保護装置を構成する。
より具体的には、扉全閉確認スイッチによってかご扉14a,14bが完全に閉まったことを確認する前にかご12が昇降移動した場合、調速機40のロープ42にその移動が伝わり、さらに調速機40のエンコーダ46によってかご12の移動量が検出される。そして、調速機40の制御装置48によってかご12の移動量が所定量以上であると判定された場合、一対のブレーキ装置24a,24bを作動させる指令を送信する。この指令を受けてブレーキ装置24a,24bが作動して、かご12を制止状態とする。このとき、もし一対のブレーキ装置24a,24bの一方が作動に支障を来している場合でも、他方のブレーキ装置が作動してかご12の移動を阻止することができる。
しかしながら、上述した従来のエレベータ10Aでは、かご扉14a,14bが完全に閉まったことを確認する装置(すなわち扉全閉確認スイッチ)、かご12が所定着床位置から大きく移動したことを検出する装置(すなわち調速機40のエンコーダ46等)、かご12の移動を制止するための装置(すなわち一対のブレーキ装置24a,24b)およびそれを制御する装置(すなわち調速機40の制御装置48)が連携し合いながら戸開走行保護装置を構成しているため、1つの装置の誤作動が全体の誤作動につながり易いという問題があった。また、最終的にかご12の移動を制止する装置である一対のブレーキ装置24a,24bが冠水等によって動作不良となった場合は2個の独立したブレーキ装置24a,24bでもかご12の制止が効かない可能性も考えられる。
本発明の目的は、ブレーキ装置が効かない場合でも、かごの戸開走行を簡易な構成でより確実に防止することができるエレベータのかご移動制止装置を提供することにある。
本発明は、エレベータ乗場に設置される乗場扉に対向する所定の着床位置で停止したエレベータのかごが戸開状態で移動するのを制止するかご移動制止装置であって、昇降路内で移動するかごのかご扉の乗場側表面に所定間隔を空けた状態で鉛直方向に沿って固定され、前記乗場扉に取り付けられているドライブローラを隙間を空けて挟む位置に配置されることにより前記かご扉の開閉動作を前記乗場扉に伝達する一対のドライブローラつかみ部材と、前記エレベータ乗場の昇降路側において前記乗場扉の上方に配置され、前記かご扉が開状態にあるときに前記ドライブローラつかみ部材と鉛直方向で重なる位置に端縁部が位置するように設置された戸開走行防止用プレートと、を備え、前記戸開走行防止用プレートには、閉状態にある前記かご扉から突出する前記一対のドライブローラつかみ部材に干渉しないようにする乗場側切欠部が形成され、前記一対のドライブローラつかみ部材には、前記所定の着床位置で前記かごの前記かご扉が開動作したときに前記戸開走行防止用プレートの前記端縁部が切欠上面および切欠下面と隙間を空けた状態で係合するかご側切欠部がそれぞれ形成されているものである。
本発明に係るエレベータのかご移動制止装置において、前記戸開走行防止用プレートは、前記昇降路の壁面に固定されて前記乗場扉を開閉可能に吊下げ支持するハンガーユニット上に設置されるのが好ましい。
また、本発明に係るエレベータのかご移動制止装置において、前記戸開走行防止用プレートは、鉛直方向には移動不能であるが鉛直方向と直交する戸開閉方向には移動可能に設置されているのが好ましい。
本発明に係るエレベータのかご移動制止装置では、所定の着床位置からかごが戸開状態で上方または下方に移動したとき、戸開走行防止用プレートが係合するドライブローラつかみ部材のかご側切欠部の切欠上面または切欠下面に当接する。その結果、かごが戸開状態で移動するのを制止できる。したがって、本発明によれば、例えば停電等によってブレーキ装置が効かない場合でも、簡易な構成でかごの戸開走行をより確実に防止できる。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
以下では、上述した従来のエレベータ10Aと同一の構成については、同一符号を付して説明を援用することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施形態のエレベータのかご移動制止装置50を備えるエレベータ10の斜視図である。図1では、かご扉および乗場扉の両方を見易くするために、対向して位置するかご12と乗場扉5a,5bとを矢印H方向に開いた状態で示す。図2は、かご12が所定の着床位置にあるときの図1中のA部拡大断面図である。また、図3は、図2の矢印E方向から見た上面図である。
図1および図2に示すように、エレベータ10のかご12の各かご扉14a,14bは、その上端面にハンガーブラケット31a,31bがそれぞれ固定されている。ハンガーブラケット31a,31bは、例えば、金属板をL字状に曲げ加工して形成される。また、ハンガーブラケット31a,31bには、ハンガーローラ32a,32bが回転可能に支持されている。各かご扉14a,14bは、ハンガーローラ32a,32bによってハンガーレール33a,33b上に吊下げ支持されている。ハンガーレール33a,33bは、かご12を構成する枠状の固定部材13にそれぞれ固定されている。
2枚のかご扉14a,14bのうち一方のかご扉14aの乗場側表面における上部には、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bが取り付けられている。各ドライブローラつかみ部材52a,52bは、例えば、ボルト留め等によってかご扉14aに固定されている。各ドライブローラつかみ部材52a,52bは、例えばL形鋼材によって好適に形成される。
各ドライブローラつかみ部材52a,52bは、かご扉14aの乗場側表面から突出する立壁部54a,54bを有し、立壁部54a,54bがかご12の昇降移動する方向である鉛直方向に沿って延伸している。また、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bは、その立壁部54a,54bの間に寸法Jの間隔を空けた状態で平行に設置されている。この寸法Jは、図3に示すように、乗場扉5aのドライブローラ72の直径Kよりも少し大きく設定されている。これにより、かご12が停止することなく乗場3を通過する際、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの立壁部54a,54bの間をドライブローラ72が通過できるようになっている。
図1および図2を再び参照すると、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの立壁部54a,54bには、かご側切欠部56がそれぞれ形成されている。各切欠部56は、例えば、矩形状をなすとともに、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bについて同じ高さ位置に形成されている。
一方、乗場扉5a,5bの上方には乗場ハンガーユニット60が設置されている。乗場ハンガーユニット60は、L字状の金属部材からなる2つの取付部材62によって昇降路1の内壁面1aにボルト留め等の締結手段で固定されている。
乗場ハンガーユニット60は、ハンガーベース64を含む。ハンガーベース64は、水平方向に沿って延在する天板部64aと、天板部64aの長手方向両端部に垂下して連設される側壁部64b(図1では一方のみ図示)とを有する。
乗場扉5a,5bの上端面には、ハンガーブラケット66a,66bがそれぞれ固定されている。ハンガーブラケット66a,66bは、例えば、金属板をL字状に曲げ加工して形成される。また、ハンガーブラケット66a,66bには、ハンガーローラ68a,68bが回転可能に支持されている。各乗場扉5a,5bは、ハンガーローラ66a,66bによってハンガーレール70a,70b上に吊下げ支持されている。ハンガーレール70a,70bは、ハンガーベース64において昇降路1の内壁面1aに沿って垂下する側壁部64cにそれぞれ固定されている。
2枚の乗場扉5a,5bのうち、乗場3に着床停止したかご12のかご扉14aと対向する一方の乗場扉5aのハンガーブラケット66aには、ドライブローラ72が回転可能に支持されている。ドライブローラ72は、少なくとも外周部分が例えばゴム等の弾性材料によって形成されている。
ドライブローラ72は、かご12が乗場3に着床停止したとき、図3に示すようにかご扉14aに取り付けられている一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの間に隙間を空けて挟まれる。この状態で、かご12に設置された図示しない駆動装置によってかご扉14a,14bが開動作すると、かご扉14aの一方のドライブローラつかみ部材52aの立壁部54aによってドライブローラ72が矢印C方向に押される。これにより、かご扉14a,14bの開動作力が乗場扉5a,5bに伝達されて、図3中の一点鎖線で示すように、かご扉14a,14bに連動して乗場扉5a,5bが開動作することになる。これとは逆にかご扉14a,14bが閉動作するとき、ドライブローラ72がかご扉14aの他方のドライブローラつかみ部材52bの立壁部54bによって矢印C方向とは反対方向に押される。これにより、かご扉14a,14bの閉動作力が乗場扉5a,5bに伝達され、その結果、かご扉14a,14bに連動して乗場扉5a,5bが閉動作することになる。
本実施形態のかご移動制止装置50は、上述したかご12のかご扉14aに配置された一対のドライブローラつかみ部材52a,52bに加えて、戸開走行防止用プレート74を備える。戸開走行防止用プレート74は、乗場3の昇降路側において乗場扉5a,5bの上方に配置されている。より詳しくは、戸開走行防止用プレート74は、乗場ハンガーユニット60を構成するハンガーベース64の天板部64a上に設置されている。
戸開走行防止用プレート74は、例えば、略L字状の断面形状を有する金属部材によって好適に構成される。これにより、後述するようにかご12が戸開状態で移動するのを制止するのに足る強度を確保することができる。また、戸開走行防止用プレート74は、上方に曲がって延伸する乗場側(図2中の右側)の端部がガイド部材75によって覆われて押さえられている。このガイド部材75は、かご12の戸開状態での移動を制止する戸開走行防止用プレート74が上下方向に移動しないように押さえる機能を有するため、大きな強度を有する金属製の部材で構成するのが好ましい。また、ガイド部材75は、戸開走行防止用プレート74が鉛直方向と直交する戸開閉方向(すなわち水平方向)に直線状に移動可能なようにガイドする機能も有する。
ハンガーベース64の天板部64aと戸開走行防止用プレート74との間には、スライド板77が配置されている。スライド板77は、ハンガーベース64に固定されてもよいし、戸開走行防止用プレート74に固定されてもよい。スライド板77は、後述するように戸開走行防止用プレート74を水平方向にスライド移動させる際に滑り易くするためのものである。したがって、スライド板77は、金属製のハンガーベース64または戸開走行防止用プレート74に対して滑り性が良好な例えば樹脂材料からなる平板で形成することができる。なお、スライド板77は、本発明のエレベータのかご移動制止装置50において必須の構成要素ではなく、省略されてもよい。
戸開走行防止用プレート74は、例えば、細長い長方形状の金属板によって好適に構成される。戸開走行防止用プレート74のかご側の端縁部74aには、乗場側切欠部76が形成されている。乗場側切欠部76は、例えば矩形状に形成されている。また、乗場側切欠部76の扉開閉方向の幅Lは、かご扉14aに配置された一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの立壁部54a,54bよりも広く設定されている。このように乗場側切欠部76の幅Lが設定されていることで、かご扉14a,14bが閉状態にあるかご12は、乗場3に設置された戸開走行防止用プレート74にドライブローラつかみ部材52a,52bが干渉することなく走行することができる。
図2に示すように、戸開走行防止用プレート74のかご側の端縁部74aは、水平方向から見て、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56内に嵌まり込んだ位置に係合している。換言すれば、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの各立壁部54a,54bは、鉛直方向(矢印E方向)から見て戸開走行防止用プレート74の端縁部74aと重なる位置に配置されている。また、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56の切欠上面56aおよび切欠下面56bは、戸開走行防止用プレート74の端縁部74aに隙間を介して対向する位置関係になっている。
図4に示すように、かご12が乗場3の所定の着床位置に停止したとき、かご扉14a,14bが開動作を開始する前、すなわち戸閉状態であれば、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56と戸開走行防止用プレート74の乗場側切欠部76とが対向して位置している。したがって、この状態では戸開走行防止用プレート74の端縁部74aがドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56から離れて位置するため、かご12の移動が規制されることはない。
これに対し、上記所定の着床位置においてかご扉14a,14bの開動作が始まると、一対のドライブローラつかみ部材52a,52b(およびこれらの間に位置するドライブローラ72)が矢印D方向に移動する。これにより、図3中に一点鎖線で示すように、一対のドライブローラつかみ部材52a,52bの各かご側切欠部56内に戸開走行防止用プレート74の端縁部74aが嵌り込んだ状態になる。これにより、かご12が戸開状態で所定の着床位置から上下方向に移動したとき、戸開走行防止用プレート74の端縁部74aがドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56の切欠上面56aまたは切欠下面56bに当接し、その結果、かご12が戸開状態で移動するのを制止できるようになっている。
続いて、上記の構成を備えるエレベータのかご移動制止装置50の動作について説明する。
制御盤30(図7参照)は、かご12が乗場3の所定の着床位置に停止したことを図示しないセンサからの信号に基づいて検出する。このとき、かご12の床面と乗場3の床面とは面一、すなわち同じ高さ位置になっている。
この状態で、制御盤は、かご扉14a,14bの駆動装置(図示せず)に指令を送信して、かご扉14a,14bの開動作を開始する。駆動装置によってかご扉14aの開動作が始まると、図4に示すようにかご扉14aに取り付けられた一対のドライブローラつかみ部材52a,52bが矢印D方向に移動する。これに伴い、ドライブローラ72がドライブローラつかみ部材52aにより押されて矢印D方向に移動することで、ドライブローラ72が取り付けられた乗場扉5aがかご扉14aに連動して開動作する。
このようにしてかご扉14a,14bおよび乗場扉5a,5bが開動作すると、図3に示すように、戸閉状態では戸開走行防止用プレート74の乗場側切欠部76に対向して位置していたドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56が戸開走行防止用プレート74のかご側の端縁部74aに係合した位置に移動する。すなわち、戸開状態ではドライブローラつかみ部材52a,52bのかご側切欠部56の切欠上面56aおよび切欠下面56bが戸開走行防止用プレート74の端縁部74aに対向した位置関係になる。
この状態で、図5に示すように戸開状態にあるかご12が何らかの原因(例えば、ブレーキ装置24a,24bの作動不良、停電等)で矢印F方向に下降移動したとき、ドライブローラつかみ部材52a,52bの各かご側切欠部56の切欠上面56aが戸開走行防止用プレート74の端縁部74aに当接し、これによりかご12がそれ以上下降移動しないように制止される。他方、戸開状態にあるかご12が何らかの原因で上昇移動した場合、ドライブローラつかみ部材52a,52bの各かご側切欠部56の切欠下面56bが戸開走行防止用プレート74の端縁部74aに当接し、これによりかご12がそれ以上上昇移動しないように制止される。
上述したように本実施形態のかご移動制止装置50によれば、かご側切欠部56を形成した一対のドライブローラつかみ部材52a,52b、および、乗場ハンガーユニット60上に設置した戸開走行防止用プレート74という簡易な構成によって、かご12の戸開走行を確実に防止することができる。
また、このような簡易な構成のかご移動制止装置50は、既存のエレベータに容易に付設することができる。具体的には、かご12に取り付けられている切欠部の無い通常のドライブローラつかみ部材を取り外して、上述したかご側切欠部56があるドライブローラつかみ部材52a,52bに交換するとともに、既設のエレベータの乗場に設置されている乗場ハンガーユニット60の上に戸開走行防止用プレート74およびガイド部材75を付設する。これにより、既設のエレベータについても、本実施形態のかご移動制止装置を適用して、戸開走行を確実に防止することが可能になる。
さらに、エレベータ10の保守点検時等に、保守員が、かご12の床面と乗場3の床面とをずらした位置でかご扉14a,14bを開動作させることがある。この場合、図6に示すように、ドライブローラつかみ部材52bの立壁部54bに形成されたかご側切欠部56の高さ位置が戸開走行防止用プレート74の高さ位置とずれるために、ドライブローラつかみ部材52bの立壁部54bが戸開走行防止用プレート74の乗場側切欠部76の側面に当接して戸開走行防止用プレート74を押すことになる。これにより、戸開走行防止用プレート74が矢印C方向にスライド移動し、その結果、かご12と乗場3とがずれた位置での戸開動作が可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内において種々の変更および改良が可能である。
例えば、上記においては、戸開走行防止用プレート74は、上下方向に移動不能で且つ水平方向(すなわち戸開閉方向)に移動可能に設置される例を説明したが、これに限定されるものではない。戸開走行防止用プレートは、例えば、ボルト留め等の方法によって上下方向および水平方向の何れにも移動不能なように固定されてもよい。この場合、保守点検時に乗場3からずれた位置でかご12を停止させてかご扉14a,14bを開く場合、ドライブローラつかみ部材52a,52bからドライブローラ72が上方または下方に外れた位置までかご12を移動させて停止させれば、戸開走行防止用プレート74がかご扉14a,14bの開動作の妨げになることはない。
また、上記においては機械室2を有するエレベータ10にかご移動制止装置50が適用される例について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は機械室の無いタイプのエレベータに適用されてもよい。
さらに、上記においては、かご扉14a,14bおよび乗場扉5a,5bが片開きタイプのエレベータ10を例に説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は2枚のかご扉(および乗場扉)が互いに反対方向に移動して開閉するタイプのエレベータに適用されてもよい。
1 昇降路、1a 内壁面、2 機械室、3 乗場、5a,5b 乗場扉、10,10A エレベータ、13 固定部材、14a,14b かご扉、16 綱車、18 主ロープ、19 カウンタウエイト、20 巻上機、22 ブレーキディスク、24a,24b ブレーキ装置、30 制御盤、31a,31b,66a,66b ハンガーブラケット、32a,32b,68a,68b ハンガーローラ、33a,33b,70a,70b ハンガーレール、40 調速機、42 ロープ、43 上側シーブ、44 下側シーブ、46 エンコーダ、48 制御装置、50 かご移動制止装置、52a,52b ドライブローラつかみ部材、54a,54b 立壁部、56 かご側切欠部、56a 切欠上面、56b 切欠下面、60 乗場ハンガーユニット、62 取付部材、64 ハンガーベース、64a 天板部、64b,64c 側壁部、72 ドライブローラ、74 戸開走行防止用プレート、74a 端縁部、75 ガイド部材、76 乗場側切欠部、77 スライド板。
Claims (3)
- エレベータ乗場に設置される乗場扉に対向する所定の着床位置で停止したエレベータのかごが戸開状態で移動するのを制止するかご移動制止装置であって、
昇降路内で移動するかごのかご扉の乗場側表面に所定間隔を空けた状態で鉛直方向に沿って固定され、前記乗場扉に取り付けられているドライブローラを隙間を空けて挟む位置に配置されることにより前記かご扉の開閉動作を前記乗場扉に伝達する一対のドライブローラつかみ部材と、
前記エレベータ乗場の昇降路側において前記乗場扉の上方に配置され、前記かご扉が開状態にあるときに前記ドライブローラつかみ部材と鉛直方向で重なる位置に端縁部が位置するように設置された戸開走行防止用プレートと、を備え、
前記戸開走行防止用プレートには、閉状態にある前記かご扉から突出する前記一対のドライブローラつかみ部材に干渉しないようにする乗場側切欠部が形成され、
前記一対のドライブローラつかみ部材には、前記所定の着床位置で前記かごの前記かご扉が開動作したときに前記戸開走行防止用プレートの前記端縁部が切欠上面および切欠下面と隙間を空けた状態で係合するかご側切欠部がそれぞれ形成されている、
エレベータのかご移動制止装置。 - 請求項1に記載のエレベータのかご移動制止装置において、
前記戸開走行防止用プレートは、前記昇降路の壁面に固定されて前記乗場扉を開閉可能に吊下げ支持するハンガーユニット上に設置される、エレベータのかご移動制止装置。 - 請求項2に記載のエレベータのかご移動制止装置において、
前記戸開走行防止用プレートは、鉛直方向には移動不能であるが鉛直方向と直交する戸開閉方向には移動可能に設置されている、エレベータのかご移動制止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015111515A JP2016222430A (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | エレベータのかご移動制止装置 |
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JP (1) | JP2016222430A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020031373A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | 三菱電機株式会社 | エレベータの戸開走行防止装置 |
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2015
- 2015-06-01 JP JP2015111515A patent/JP2016222430A/ja active Pending
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