JP2016044078A - エレベータの閉扉方法および機構 - Google Patents

Abstract

【課題】信頼性が高く、良好に機能し安全なエレベータの閉扉方法および機構を提供。
【解決手段】少なくともエレベータシャフト(1、1a、1b)と、シャフト(1、1a、1b)内をガイドレール(3、3a、3b)に沿って走行し、乗りかごドア(9a)を備えた乗りかご(10、20)と、各乗り場階(4、4a、4b)に設置された乗り場階ドア(17a)と、巻上機構(14、24)と、所要のローピングシステムおよびシャフト設備と、エレベータの動作を制御する制御系(10a)とを含むエレベータの閉扉方法および機構において、エレベータの制御系(10a)によって制御されるエレベータのトラヒック状況に応じて、乗りかごドア(9a)および乗り場階ドア(17a)の閉扉を早めて各ドア(9a、17a)の開扉期間を短くし、同時に早期閉扉を乗客にを知らせる。
【選択図】図２

Description

本発明は、請求項１の前段に規定するエレベータの閉扉方法、および請求項７の前段に規定するエレベータの閉扉機構に関するものである。

本発明に係る方式は、自動式ドアを用いるエレベータシステムであればどのようなシステムにも適し、とりわけ、本発明に係る方式はマルチカー式エレベータシャフト方式での使用に適している。ここで、マルチカー式エレベータシャフト方式とは、２台以上のエレベータ乗りかごが１本のエレベータシャフト内を互いに独立して走行するエレベータシステムを表す。本システムは、シャフトを１本または２本だけ備えていればよい。シャフトが１本の場合、各エレベータはそれぞれ独立して移動するため、上方または下方に移動してそれぞれ１階床に停止する。エレベータの制御系が各乗りかごの位置および動作を常時モニタしているため、衝突が起きることはない。エレベータシャフトが２本の場合、１本のシャフト内を２台以上のエレベータ乗りかごが常に同じ方向に移動する。例えば、各エレベータ乗りかごは、エレベータシステムの第１のシャフト内では下方向に移動し、システムの第２のシャフト内では上方向に移動する。エレベータ乗りかごは、例えば最下階床および最上階床において水平方向に移動してシャフトを移る。

しかし、上述のマルチカーエレベータシャフト方式では、１台のエレベータ乗りかごが長時間ドアを開いたままで階床に停止している状況で、当該ドアを開いたまま乗りかごが停止中の階床に後続の乗りかごが接近すると、問題が生じる恐れがある。開扉期間が長すぎる原因は、乗客がドアを長時間開扉したままにしたり、あるいはドア開閉装置の不具合によるものであったりする。これらの場合、１台のエレベータ乗りかごのせいでエレベータシャフト全体またはエレベータシステム全体の稼働が停止してしまうこともあり得、立ち往生している乗りかごに後続する乗りかごは、走行可能になるまで待機しなければならない。また、他には、ドアが開扉位置でつかえて動かなくなり、ドア開閉装置が正常に機能しなくなるという問題が発生する。このような状況においてエレベータ乗りかごを動かすのは、非常に危険である。乗り場階ドアが開扉位置で動かなくなったまま乗りかごを停止していた階床から動かすと、開いている戸口から乗客がエレベータシャフトに落下する危険がある。また、ドアが乗りかご側だけ開扉位置で動かなくなったまま乗りかごが動くと、乗客がふらつくと開いている戸口から外に放り出されて怪我を負ってしまう危険もある。

本発明は上述の問題を解消し、エレベータシステムにおいて、信頼性が高く、良好に機能し安全なエレベータの閉扉方法および機構を提供することを目的とする。また、本発明は、エレベータシステムにおいて、エレベータの最大積載量およびエレベータシステムの総体的な乗り心地を向上させる方法および機構を実現することを目的とする。本発明はさらに、上記の方法および機構をマルチカーエレベータシャフト方式におけるドアの閉扉に適用することを目的とする。

本発明に係るエレベータの閉扉方法は、請求項１の特徴段に規定する事項により特徴付けられる。同様に、本発明に係るエレベータの閉扉機構は、請求項７の特徴段に規定する事項により特徴付けられ、また本発明の他の実施例は他の請求項に規定する事項により特徴付けられる。

また、本願発明の内容は、以下に提示する特許請求の範囲に規定されるものとは別の形で規定することも可能である。また、本発明の内容は、本発明を、とくに表現もしくは内在のサブタスクの点から見た場合、または達成される利点もしくは利点の範疇から見た場合に、いくつかの別々の発明から成っていてもよい。その場合、特許請求の範囲に含まれる特性のいくつかは、別の発明思想の観点から見て不要なこともある。同様に、本発明の各実施例に関連して提示した様々な項目は、他の実施例にも適用可能である。さらに、下位請求項の少なくともいくつかは、少なくとも一部の状況においてそれ自体が特許性を有すると認められる可能性があることも述べておきたい。

本発明に係る方式は、例えばドアの閉扉時間を早めることによりドアの開扉期間を短縮し、同時に、例えば合図音で乗客に早期閉扉を知らせることに特徴付けられる。早期閉扉通知に敏速に対応できない乗客は、後続の適当な乗りかごを待たなくてはならない。

より一般的概念によれば、開扉期間を調整することで乗りかごのトラヒック量を維持して、乗りかご同士が走行を妨げないようにする。そのために、この種の必要があれば、先頭の乗りかごの後に続く乗りかごの速度を調整して速度を落すようにしてもよい。

本発明に係る方法および機構は、すなわち本発明に係る方式は、とりわけ、エレベータの輸送機能を迅速化できるという利点を有する。また別の利点として、開扉期間が長すぎるエレベータ乗りかごによって後続の乗りかごの予定通りの階床到着が妨げられるのとのない信頼性の高い安全なマルチカーエレベータシャフト方式を実現できる。また、本方式は、たとえ主たる乗りかごドアまたは乗り場階ドアが開扉位置で動かなくなっても、エレベータ乗りかごが安全に移動できる、信頼性が高く安全なマルチカーエレベータシャフト方式を実現できる。さらに別の利点として、本発明に係るマルチカー方式は、シャフト当たり処理能力を増すことができるので、例えば既存のダブルデッキ型エレベータ方式の場合よりも建物のコアスペースを減らすことができる。

本発明を実行するのに適した方法は、ドアが閉まり始めるまでのドアの開扉期間を短縮することである。本方法は、これに関連して閉扉時間を早める場合にも適している。

以下に、本発明について、マルチカーエレベータシャフト方式の例を２つ用いて、添付の簡易的な概略図を参照して詳細に述べる。

同じエレベータシャフト内にエレベータ乗りかごが２台ある本発明に係る単一シャフト式エレベータ機構の簡易的な概略正面図を示す。 シャフトを２つ備えた本発明に係るエレベータ機構の簡易的な概略正面図を示し、第１のエレベータシャフトでは２台以上のエレベータ乗りかごが下方向に移動し、第２のエレベータシャフトでは２台以上のエレベータ乗りかごが上方向に移動する。 本発明に係るエレベータドアを備えたエレベータ乗りかごが乗り場階に停止しているときの前部を示す簡易的な概略側面図である。

図１は、同じエレベータシャフト１内を２台のエレベータ乗りかご10および20が走行する本発明によるエレベータ機構の１タイプを示す簡易的な概略正面図である。第１の、すなわち上側のエレベータ乗りかご10は、トラクションシーブ15および転向プーリ16を備えた第１の巻上機構14により駆動される。本例では、巻上機構14はエレベータシャフト１の上方に設置された別個の機械室２内に配設されているが、エレベータシャフト１上部でエレベータシャフト１の壁またはエレベータ乗りかご10、20のガイドレール３のいずれかに取り付けることも可能である。

第１のエレベータ乗りかご10とそのカウンタウェイト13との間には巻上ロープ11が取り付けられ、カウンタウェイトは補償用重りの役割を果たすこともできる。巻上ロープ11は本発明のすべての実施形態において、単一のロープまたは同種の平行なロープの束である。巻上ロープ11の第１の端部は、上側エレベータ乗りかご10の上部に固定され、エレベータ乗りかご10から第１の巻上機構14のトラクションシーブ15を回り、トラクションシーブ15からさらに転向プーリ16を回って第１のカウンタウェイト13へと走行する。このタイプの懸架方式における懸架比は１：１である。上側エレベータ乗りかご10は、エレベータシャフト１全体にわたって最下階床4aから最上階床4bへと走行し、また、その逆方向に走行するように構成されている。

第２の、すなわち下側のエレベータ乗りかご20は、駆動ホイール25を備えた第２の巻上機構24により駆動される。本例では、第２の巻上機構24は、エレベータシャフト１下部で第２のエレベータ乗りかご20の下方に配設されている。２本の懸架ロープ22の第１の端部はそれぞれ、下側エレベータ乗りかご20の下部において下側エレベータ乗りかご20の側部で対応の固定点22aが設けられた箇所に固定されている。懸架ロープ22は、固定点22aから機械室２またはエレベータシャフト１の上部に配設された転向プーリ28を回るように構成され、転向プーリ28は、下側エレベータ乗りかご20がエレベータシャフト１の最上階床4bに着床可能な高さに設けられている。懸架ロープ22は最後に、転向プーリ28から第２のカウンタウェイト23へと案内され、カウンタウェイト23もまた補償用重りの役割を果たしてもよい。

下側エレベータ乗りかご20の支持と移動はそれぞれ別々に行われる。本発明による機構は別個の牽引部材21を備え、牽引部材21は第２のカウンタウェイト23と第２のエレベータ乗りかご20との間に連結されている。牽引部材21は単一部材または平行な同種の部材の束でよく、牽引部材21は、例えば歯付きベルト、チェーン、または他の駆動ホイール25上で滑らない部材でよい。

牽引部材21の第１の端部は、エレベータシャフト１底部またはエレベータシャフト１下部の適切な位置に設けられた固定点に固定されている。牽引部材21は、その第１の端部固定点からエレベータ乗りかご20の下部に設置された転向プーリ27を回り、転向プーリ27から第２の巻上機構24の駆動滑車25の下側を通り、駆動滑車25からさらに転向プーリ26の下側を通って第２のカウンタウェイト23へと走行し、第２のカウンタウェイト23に牽引部材21の第２の端部が固定されている。このような懸架方式における懸架比は２：１である。また、下側エレベータ乗りかご20は、エレベータシャフト１の全体にわたって最下階床4aから最上階床4bへと走行し、またその逆方向に走行するように構成されている。

図１による機構では、エレベータ乗りかご10および20のいずれも、同じガイドレール３に沿って走行する。本エレベータシステムの制御系10aは、エレベータ乗りかご10、20が互いに衝突することなくエレベータシャフト１内を自在に移動できるように構成されている。そのため、エレベータ乗りかご10、20は、同時に互いに向かって移動したり、離れたり、同じ方向に移動したりでき、あるいは、下側エレベータ乗りかご20が乗り場階４、4a、または4bに停止しているときに、上側エレベータ乗りかご10が移動することも可能であり、またその逆も然りである。

図２は、本発明に係る２シャフトエレベータ機構の簡易的な概略正面図を示し、本機構は、第１のエレベータシャフト1aを下方向に移動する２台以上のエレベータ乗りかご10と、第２のエレベータシャフト1bを上方向に移動する２台以上のエレベータ乗りかご20とを備えている。この種のマルチカーエレベータシャフト方式は、例えば、一般的な高層ビルにおいて複数階床に対応するエレベータ群に代わって使用可能である。

エレベータ乗りかご10はすべて、互いに独立してシャフト1a、1b内を同方向に移動するように構成されている。エレベータ乗りかご10は、自走式か、あるいは専用の巻上機構によって移動される。図を明確にするために、図２ではエレベータの巻上機構もローピングシステムも図示せず、ガイドレール3aおよび3bは部分的に示すにすぎない。２本のシャフト1aおよび1bは隔壁５によって互いに仕切られ、隔壁５の最下部には第１の開口部６が設けられ、隔壁５の最上部には第２の開口部７が設けられている。開口部６および７は、エレベータ乗りかご10が第１のシャフト1aから第２のシャフト1bに、また第２のシャフトから第１のシャフトに水平移動する際に使用される。乗りかご10を水平移動させるために、本エレベータ機構は補助的な移送機構および水平ガイドレール、またはそれらに相当する手段を備えている。ただし、図を明確にするために、これらの補助的要素は図２に図示しない。

また、本発明に係るエレベータ機構はエレベータ乗りかご10の保守用または修理用スペース８を有する。例えばドア故障など、何らかの故障が起きた際には、正常に動作しないエレベータ乗りかご10を、他のエレベータ乗りかご10の走行の邪魔にならないように保守用スペース８に移動させ、またエレベータ乗りかご10に乗客がいる場合には乗客を救出する。保守用スペース８は、第１のエレベータシャフト1aの側部でシャフトの底部の高さ、または最下階床4aに設けられている。エレベータ乗りかご10を保守用スペース８に誘導するために、専用の水平ガイドレールが設けられている。また、保守用スペース８は、それぞれのシャフト1aまたは1bの側部に、任意の高さまたは任意の階床に設けてもよく、あるいは２本のシャフト1aおよび1bの間の空間に設けてもよい。

マルチカーエレベータシャフトでは、他のエレベータ乗りかごに先行する乗りかごが階床４、4a、4bに長く停止していると、エレベータシステム全体の運行速度が低下してしまう。そのため、階床に停止してドアを開けておく開扉期間をかなり短くする必要がある。好適な時間は、階床に応じて例えば10〜30秒である。入口階では、乗客が大勢乗降することが考えられるため、開扉期間をより長くすることも可能だが、上の階では開扉期間は短くしなければならない。標準的な停止時間または開扉期間は、エレベータ制御系10aが学習することができるであろう。

本発明に係るエレベータ機構は開扉期間をモニタする手段を備え、モニタ手段は、開扉期間が所定の制限時間を超えると、できるだけ速やかにドアを閉める指示を発するよう構成されている。また、エレベータ機構は、例えば地下鉄や地下設備におけるような合図音によって、ドアが閉まることを乗客に報知する手段を有する。また、合図音の代わりに、他の種類の警報および通知メッセージを乗客に送るようにしてもよい。

閉扉を早める際、標準的な乗り場階ドア17aまたは乗りかごドア9aが閉まらないという状況に対応するために、本発明に係るエレベータ機構には、図３に関連して以下に述べる補助的なドアまたはドア状要素が備えられている。

図３は、本発明に係るエレベータドアを備えたエレベータ乗りかご10が乗り場階４に停止している状態を部分的に示す簡易的な概略側面図である。各エレベータ乗りかご10は、実質的に標準的な乗りかごドア9aと補助安全ドア9bとを有し、補助安全ドアは、標準乗りかごドア9aが閉まらなくなった場合に乗りかごの戸口を閉鎖するよう構成されている。この場合、安全ドア9bは標準ドア9aよりもエレベータ乗りかご10寄りに配設されているが、その逆の状態で設置してもよい。

また、本発明に係るエレベータ機構は、各階床４、4a、4bごとに、実質的に標準的な乗り場階ドア17aと、標準乗り場階ドア17aが閉まらなくなった場合に乗り場階の戸口を閉鎖するように配設された補助安全乗り場階ドア17bとを有する。この場合、安全ドア17bは、標準的な乗り場階ドア17aよりもエレベータシャフトの壁1c寄りに配設されるが、その逆の状態で設置してもよいであろう。補助的な安全要素として機能する安全ドア9bおよび17bは、格子壁状でもよく、また、水平方向または垂直方向のどちらかに移動可能であってもよい。

標準乗り場階ドア17aが閉まらない場合、補助安全乗り場階ドア17bが合図音とともに閉まり、乗りかごドア9aが単独で閉まる。その後、エレベータ乗りかご10は順方向に移動可能となり、後続の乗りかごから遠ざかることができるため、安全乗り場階ドア17bによって階床の乗り場戸口の安全が確保される。

本発明に係る機構は、停止中の乗りかご内の乗客を検知する手段、および補助安全ドア9bが閉扉位置にある乗りかご10を移動させる手段を備える。乗りかごドア9aが故障して乗りかごドア9aが閉まらなくなった場合、また、そのうえ乗客が乗りかご10内にいる場合、補助安全ドア9bが合図音とともに閉まり、乗りかご10は保守用スペース8に移動されて、乗客の救出およびドアの補修が行われる。

本方法および本機構はマルチカーエレベータシャフト方式への適用について述べてきたが、本発明は標準的なワンカーエレベータシャフト方式においても使用可能であり、本発明に係る方法および機構は、異常状況下で使用するだけでなく、通常の状況において閉扉を早めるために使用してエレベータの輸送能力を向上させることも可能である。その場合、エレベータの制御系10aで制御されるトラヒック状況に応じて閉扉を早め、例えば合図音を用いて乗客に早期閉扉を知らせる。その場合は、安全ドア9bおよび17bをいっさい使用せずに、標準ドア9aおよび17aの閉扉を必要に応じて早める。

また、エレベータの制御系10aは、特別な乗りかご呼びまたは乗り場階からの呼びを受信する手段も有する。これらの呼びは、例えば車椅子の乗客のためのいわゆる障害者用呼びなどでよい。このような呼びを受信した場合、閉扉を早める動作は行わない。

当業者には明白なことであるが、本発明は上述の例に限定されるものでなく、本願特許請求の範囲内であれば変更してもよい。

1、1a、1b エレベータシャフト
3、3a、3b ガイドレール
4、4a、4b 乗り場階
9a 乗りかごドア
10、20 乗りかご
10a 制御系
14、24 巻上機構
17a 乗り場階ドア

Claims (13)

1. 少なくともエレベータシャフトと、該シャフト内をガイドレールに沿って走行し乗りかごドアを備えた乗りかごと、各乗り場階に設置された乗り場階ドアと、巻上機構と、所要のローピングシステムおよびシャフト設備と、エレベータの動作を制御する制御系とを含むエレベータの閉扉方法において、該エレベータの前記制御系は、状況に応じて前記乗りかごドアおよび乗り場階ドアの開扉期間を調整することを特徴とするエレベータの閉扉方法。
2. 請求項１に記載の方法において、前記開扉期間の調整は、前記ドアの閉扉を早めて開扉期間を短縮することで行い、前記乗りかごドアおよび前記乗り場階ドアの開扉期間を短縮するのと実質的に同時に、合図音などを用いて乗客に早期閉扉を知らせることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
3. 請求項１または２に記載の方法において、２台以上の乗りかごが同じシャフト内を走行する場合、該シャフト内で他の乗りかごに先行して乗り場階に停止中の乗りかごのドアの開扉期間をモニタして解析し、該停止中の乗りかごが少なくとも後続の乗りかごの移動を妨げるほど該停止中の乗りかごの開扉期間が長い場合、該停止中の乗りかごの閉扉時間を早めるのと実質的に同時に、合図音などを用いて乗客に早期閉扉を知らせることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
4. 請求項１、２または３に記載の方法において、前記乗り場階ドアが閉まらないドア故障が発生した場合、該乗り場階ドアの開口部を補助安全要素を用いて閉鎖し、前記乗りかごドアも別途、閉扉させた後に、前記乗りかごを前記乗り場階床から移動させることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
5. 請求項１ないし４のいずれかに記載の方法において、前記乗りかごのドアが閉まらないドア故障が発生した場合、またさらに前記乗りかご内に少なくとも１人の乗客がいる場合、該乗りかごドアの開口部を補助安全要素を用いて閉鎖し、該乗りかごを前記乗り場階床から移動させることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
6. 請求項５に記載の方法において、前記同じエレベータシャフト内を２台以上の乗りかごが走行する場合、乗りかごドアが故障した乗りかごは、前記エレベータシャフトに接続された保守用または修理用スペースに移動させることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
7. 請求項１ないし６のいずれかに記載の方法において、前記ドアが閉まり始めるまでの開扉期間を短縮させることを特徴とするエレベータの閉扉方法。
8. 少なくともエレベータシャフトと、該シャフト内をガイドレールに沿って走行し乗りかごドアを備えた乗りかごと、各乗り場階に設置された乗り場階ドアと、巻上機構と、所要のローピングシステムおよびシャフト設備と、エレベータの動作を制御する制御系とを含むエレベータの閉扉機構において、該閉扉機構は、前記乗りかごドアおよび前記乗り場階ドアの開扉期間をモニタする手段を含み、該手段は、前記エレベータの前記制御系によって制御されるエレベータのトラヒック状況に応じて前記ドアの閉扉を早めることを特徴とするエレベータの閉扉機構。
9. 請求項８に記載の閉扉機構において、該閉扉機構は、前記ドアの閉扉を早めるのと実質的に同時に、合図音などを用いて乗客に早期閉扉を知らせる警報手段を含むことを特徴とするエレベータの閉扉機構。
10. 請求項８または９に記載の閉扉機構において、２台以上の乗りかごが同じエレベータシャフト内を走行する場合、該閉扉機構は、該シャフト内で他の乗りかごに先行して乗り場階に停止中の乗りかごのドアの開扉期間をモニタする手段と、該停止中の乗りかごの開扉期間が少なくとも後続の乗りかごの移動を妨げるほど長いか否かを解析する手段と、該停止中の乗りかごの閉扉時間を早める手段とを含むことを特徴とするエレベータの閉扉機構。
11. 請求項８、９または10に記載の閉扉機構において、該閉扉機構は、前記乗り場階ドアが閉まらないドア故障が発生した場合に該乗り場階ドアの開口部を閉鎖する補助安全要素を含むことを特徴とするエレベータの閉扉機構。
12. 請求項８ないし11のいずれかに記載の閉扉機構において、該閉扉機構は、前記乗りかごドアが閉まらないドア故障の場合に該乗りかごドアの開口部を閉鎖する補助安全要素と、該停止中の乗りかご内の乗客を検知する手段と、１人以上の乗客の存在を検知すると前記補助安全要素が閉じた状態で前記乗りかごを前記乗り場階床から移動させる手段とを含むことを特徴とするエレベータの閉扉機構。
13. 請求項８ないし12のいずれかに記載の閉扉機構において、該閉扉機構は、前記エレベータ乗りかごの保守および修理を行う保守用または修理用スペースを含み、該スペースは、前記乗りかごドアの閉扉に不具合が生じた場合に該乗りかごから乗客を救出するためにも使用することを特徴とするエレベータの閉扉機構。
    

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