JP2016222310A - ヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、ヒンジキャップは、容器の流通時や使用時に、簡単に外れることがないよう容器本体の口部に打栓して嵌着されているため、廃棄時にヒンジキャップを容器本体の口部から取り外すことは容易ではなかった。
また、上蓋を手前に強く引っ張り過ぎると、ヒンジがリング体から切れて、リング体を引き上げることができなくなってしまうという問題があった。
また、本発明のヒンジキャップは、外周筒部は、弱化壁の上部に縦スリットを備えることにより、弱化壁を破断する際の切っ掛けとして機能させることができる。
容器本体Dの口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
隔壁3には、使用時に注出口を開口するための薄肉弱化部11が設けられており、隔壁3の上面には、薄肉弱化部11によって画成される除去部10を引上げて切断除去するプルリング12が支柱13を介して設けられている。
外筒17の内周には、口部1の外周に設けられる係合突条2と係合する係止部20が突設されており、嵌合筒部8は、打栓することにより環状嵌合部15が容器本体Dの口部1に嵌合し、内筒16外周と外筒17内周とにより口部1を挟持するとともに、口部1の係合突条2と外筒17の係止部20とが係合して、キャップ本体Aが容器本体Dの口部1に嵌着される。
該分別機構として、図1および2に示すように、外筒17の下端部外周と外周筒部9の下端部内周は、ヒンジCと反対側の位置に所定円弧範囲にわたって設けられる破断不能な連結部21と、該円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲に間隔をおいて複数配設される破断可能な弱化部22とを介して連設されている。
なお、本実施例では、連結部21は、外筒17の下端部外周と外周筒部9の下端部内周の間に形成されているが、外筒17の上端部から下端部まで、または外筒17の上端部から中間部まで延設することもできる。さらに、連結部21を設ける位置は、図1(a)で示す外周筒部9と外筒17のヒンジCと反対側である左半分の円弧範囲内であれば、どこに設けても構わない。
また、本実施例では、弱化部22は、所定円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲に間隔をおいて複数形成されているが、所定円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲の全周を薄肉で連設してもよい。さらに、弱化部22は、切り始めのヒンジC近傍だけを間隔をおいて複数連設し、残りの箇所を連続して連設してもよい。
本実施例では、縦スリット23および弱化壁24は、垂直方向に形成されているが、垂直方向に限らず、斜め方向や階段状などに形成されていても構わない。
なお、弱化壁24は、外周筒部9の内周側を肉抜きして外周面と面一に形成しても、あるいは、外周側を肉抜きして内周面と面一に形成しても構わないが、本実施例では、図2(b)に示すように、弱化壁24は、外周筒部9の内周側と外周側の両面を肉抜きすることにより外周側寄りに形成されている。
さらに、弱化壁24は、本実施例では、図6(a)に示すように、外周筒部9の下端から高さHまで形成されているが、図3(b)に示すように、外筒17内周に形成される係止部20を口部1側に締め付けるのに有効な範囲を包囲できれば外周筒部9の上端まで形成する必要はないが、適当な深さの縦スリット23が確保できれば、弱化壁24の高さHは、上端近傍まで延長しても構わない。また、縦スリット23が存在することにより、後述するように、弱化壁24を破断する際の切っ掛けとして機能する。
縦スリット23は、切っ掛けとなる部分の形状として、角形(正方形や長方形)、V字状、U字状などいずれでも構わない。
本実施例では、縦スリット23の切っ掛け形成範囲は、ヒンジ部C近傍の外周筒部9の上端から中間部の間に形成されることが好ましいが、この範囲に限定されない。
図3(b)に示すように、割溝25は、係止部20の径方向の厚みよりも深く形成され、切欠部26は、係止部20の径方向の厚みと同じ深さに形成されている。
係止平坦部28は、ヒンジCを中心とする周方向所定幅に形成され、湾曲部5のリップ状の途中から先端方向に向けて漸次深さを増すように切除された平面と、平面の上縁から略垂直な円弧状の壁面を形成する上係止段部29とからなっている。
側周壁32の下端外周縁は、ヒンジCに連設し、ヒンジCの反対側の下端外周には摘み34が設けられており、摘み34の上部の側周壁32は他の周囲の側周壁32の下端部より薄肉になっている。
側周壁32の内周面の下端近傍には、蓋係合部18の膨出部19が嵌合して閉蓋状態を維持する環状の係止溝35が設けられている。
舌片40は、軸方向断面が弓形状をなし、舌片40の外周面は、上蓋Bを開閉する際に注出筒4の湾曲部5の内周面に沿って摺動するように湾曲面が形成されている。
図4(a)に示すように、舌片40は、ヒンジCの反対方向から見て所定周範囲に最も高く形成された先端部を有する山形をなし、先端部の両側からは、漸次高さを減じる斜面部44が形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、図1および2に示すように、完全に開蓋した状態で一体成形される。
本実施例のヒンジキャップを容器本体Dに装着するには、まず上蓋BをヒンジCの回りに回動して閉蓋し、容器本体Dの口部1を環状嵌合部15に当てがって上方から押圧して打栓することにより、キャップ本体Aの係止部20が容器本体Dの係合突条2を乗り越えて、口部1が環状嵌合部15に嵌合する。
この状態からさらに上蓋Bを閉じる方向に力を加えると、係止先端面27と係止凹部41の凹面は緩やかに係止しているので、小さな力で係止状態が速やかに解除され、舌片40は、湾曲部5の内周面を摺動しながら上蓋Bが回動し、蓋係合部18の膨出部19が上蓋Bの係止溝35に嵌合することで閉蓋動作が完了し、図3に示される閉蓋状態となる。
この状態で、プルリング12を引き上げ、薄肉弱化部11を破断して隔壁3の除去部10を切り取り、注出口を開口する。
なお、本実施例のヒンジキャップは、上蓋Bの内面に付着した内容液が注出筒4の注出口に還流して周辺に垂れないように舌片40が垂設されているが、舌片40を備えない通常のヒンジキャップであっても構わない。
まず、図5に示す状態から、上蓋Bを引き上げて上係止段部29と下係止段部42との係止を解除し、さらに上蓋Bを回動して図1に示す開蓋状態とする。
その後、上蓋Bを把持して手前に引っ張ると、図6(a)に示すように、外周筒部9は、ヒンジCを介して径方向に引っ張られることになり、外周筒部9には、ヒンジCの近傍に縦スリット23が形成されているので、これを切っ掛けとして、外周筒部9は、縦スリット23を境界にしてヒンジC側が先に変形を開始する。
弱化壁24の破断が完了すると、外周筒部9の下端部内周と外筒17の下端部外周とを連設する弱化部22は、図6(b)でみて、反時計方向に順次破断が進行し、最後に連結部21の手前まで達する。
このように、外周筒部9による締め付けが開放された外筒17は、連結部21を介して引っ張り上げることにより、容易に容器本体Dからヒンジキャップを分別して廃棄することができる。
また、外筒17の内周下部には、ヒンジC側の所定の位置に、係止部20の径方向の厚みと同じ深さに形成される切欠部26が設けられているので、係止部20の周方向の引っ張りに対する抗力が減少し、係止部20は、より係合突条2を乗り越え易くなる。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
H 高さ
1 口部
2 係合突条
3 隔壁
4 注出筒
5 湾曲部
6 中間筒部
7 リング状底壁
8 嵌合筒部
9 外周筒部
10 除去部
11 薄肉弱化部
12 プルリング
13 支柱
15 環状嵌合部
16 内筒
17 外筒
18 蓋係合部
19 膨出部
20 係止部
21 連結部
22 弱化部
23 縦スリット
24 弱化壁
24a 上端面
24b 下端面
25 割溝
26 切欠部
27 係止先端面
28 係止平坦部
29 上係止段部
31 頂壁
32 側周壁
33 密封筒
34 摘み
35 係止溝
36 下端
37 シール部
40 舌片
41 係止凹部
42 下係止段部
43 カット面
44 斜面部
Claims (4)
- 容器本体の口部に打栓されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設される上蓋とからなるヒンジキャップにおいて、
キャップ本体は、容器本体の口部に嵌合する環状嵌合部が形成される嵌合筒部と、嵌合筒部の外周に一定の間隙を有して連設される外周筒部とを備え、
嵌合筒部は、下端部外周に、ヒンジの反対側の所定範囲に設けられる連結部と、少なくともヒンジ側の所定範囲に配設される破断可能な弱化部とを介して外周筒部が連設され、
外周筒部は、ヒンジの近傍に上下方向に破断可能な弱化壁を備えることを特徴とするヒンジキャップ。 - 弱化壁は、外周筒部の内周側または外周側の少なくとも一方を肉抜きして形成されることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
- 外周筒部は、弱化壁の上部に縦スリットを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
- 嵌合筒部は、環状嵌合部をはさんで、内周側に内筒と、外周側に外筒とが設けられ、
外筒の内周に、口部外周の係合突条と係合する係止部が突設され、
外筒の内周には、連結部の周方向両端に対応する位置に、係止部の径方向の厚みよりも深く形成される割溝が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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